以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1を用いて、本実施形態の商品推奨システムの全体構成を説明する。
図1において、商品推奨システム1は、商品推奨者側の第1情報端末としてのサーバ200と、基地局300と、携帯端末400と、広告配信会社500と、販売会社600とを有している。
サーバ200には、ディスプレイ220、キーボード221、及びマウス222が接続されている。またサーバ200は、サーバ200全体の制御を行う制御部201と、Hard Disk Drive(HDD)等で構成された記憶部210と、通信制御部202と、出力制御部203と、入力制御部204とを有している。
通信制御部202は、上記基地局300、広告配信会社500、及び販売会社600との間でネットワークNWを介して行われる情報通信の制御を行う。また出力制御部203は、上記ディスプレイ220への映像信号の出力に関する制御を行う。また入力制御部204は、上記キーボード221やマウス222を介した情報の入力に関する制御を行う。
記憶部210は、広告データベース212と、プログラム記憶エリア213と、消費者データベース214とを有している。
広告データベース212には、上記広告配信会社500より配信された各種商品に係わる複数の推奨情報が記憶されている(詳細は後述の図2参照)。なお、この広告データベース212が、推奨データベースに相当する。
また消費者データベース214には、複数の商品に対する複数の消費者の購入履歴情報が、各商品ごとに記憶されている(詳細は後述の図3参照)。
またプログラム記憶エリア213には、商品推奨方法(後述の図4乃至図13等参照)を制御部201に実行させるための商品推奨処理プログラム等の各種プログラムが記憶されている。
制御部201は、いわゆるマイクロコンピュータである。すなわち図示を省略するが、制御部201は、中央演算処理装置であるCPU、ROM、及びRAM等から構成され、RAMの一時記憶機能を利用しつつ、記憶部210の上記プログラム記憶エリア213に記憶された各種プログラムに従って信号処理を行う。
上記構成であるサーバ200は、ネットワークNWを介して基地局300に接続されている。これにより、上記広告データベース212に記憶された推奨情報を、基地局300を介し、各消費者により携帯される携帯端末400に対し無線通信により送信可能となっている。携帯端末400としては、例えば携帯電話等が用いられる。その他にも、例えばPersonal Digital Assistant(PDA)等の情報端末を用いてもよい。
携帯端末400は、各種表示を行う液晶ディスプレイ等の表示部401と、操作部402と、アンテナ410とを有している。操作部402は、消費者が各種操作入力を行うための数字キー及び操作ボタンから構成される。アンテナ410は、基地局300と無線通信を介し情報送受信を行う。また携帯端末400は、上記表示部401、操作部402、及びアンテナ410の他に、無線通信制御部403と、携帯端末400全体の制御を行う制御部404とを有している。無線通信制御部403は、基地局300との間で無線通信を介して行われる情報通信の制御を行う。制御部404は、サーバ200よりネットワークNW及び基地局300を介して上記推奨情報を受信すると、当該推奨情報を表示部401に表示させる。
またサーバ200は、ネットワークNWを介して広告配信会社500に接続されている。これにより、サーバ200は、上記広告配信会社500より配信された各種商品に係わる複数の推奨情報を、広告データベース212に登録する。そして、当該登録した複数の推奨情報の中から所定の推奨情報を、消費者の携帯端末400に配信する。
またサーバ200は、ネットワークNWを介して販売会社600に接続されている。これにより、サーバ200は、複数の消費者の携帯端末400に推奨情報を配信した後、販売会社600より通知される当該推奨情報に係わる商品についての、当該消費者の購入履歴を取得可能となっている。
図2を用いて、上記広告データベース212の記憶内容の一例を説明する。
図2に示すように、広告データベース212には、上記広告配信会社500より配信された各種商品に係わる複数の推奨情報が、対応する広告IDと関連付けられて登録されている。この推奨情報には、推奨する商品の分類情報、及び、推奨内容を表すテキスト情報が含まれている。なお、推奨情報として、これら以外にも商品名、商品内容、価格、外観画像等の商品に係わる情報が登録されていてもよい。
上記広告IDは、取得した新たな推奨情報を広告データベース212に登録する際にサーバ200制御部201によって付与される。制御部201は、この広告データベース212に登録された複数の推奨情報の中から、指定された広告IDに関連付けられた推奨情報を、消費者の携帯端末400に配信する。
図3を用いて、上記消費者データベース214の記憶内容の一例を説明する。
図3に示すように、消費者データベース214には、商品の識別情報としての商品IDと、当該商品の販売開始日時と、当該商品に対する複数の消費者の購入履歴とを対応付けた購入履歴情報が、各商品ごとに記憶されている。上記販売開始日時は、商品を販売する上記販売会社600より当該商品が最初に市場で販売された日時情報である。また上記消費者の購入履歴には、商品を購入した消費者の識別情報である消費者IDと、消費者の商品の購入日時とが含まれている。なお、この消費者の購入履歴が、消費者の消費行動履歴に相当し、購入履歴情報が、消費履歴情報に相当する。
上記構成である商品推奨システム1の特徴は、サーバ200における、各消費者を互いに商品購入時期の異なる複数のグループに分類する手順、所定のグループ(後述)の消費者に対し所定の複数の推奨情報を配信する手順、配信された推奨情報に対応した消費者の購入履歴を集計する手順、上記所定のグループの次に商品購入時期が早いグループ(後述)の消費者に対する推奨情報の内容及び推奨時期を決定する手順、当該グループの消費者に対し推奨情報を配信する手順、にある。以下、この内容の詳細について順次説明する。
サーバ200の制御部201は、まず、サーバ200に接続された上記キーボード221やマウス222からの操作入力情報に応じて、消費者データベース214にアクセスし、購入履歴情報(図3参照)を取得する。そして、当該取得した購入履歴情報に含まれる複数の消費者IDに対応する消費者を、当該購入履歴情報に基づき、公知の手法を用いて、商品購入時期、言い換えれば、商品購入までの経過時間が互いに異なる複数のグループに分類する。なお、上記商品購入時期、言い換えれば、上記商品購入までの経過時間が、消費行動時期に相当する。
その手法の一例としては、上記取得した購入履歴情報に含まれる販売開始日時及び購入日時を用いて、上記商品購入までの経過時間、すなわち、商品の販売開始日時から当該商品の購入日時までの経過時間を算出する。例えば、上記図3の消費者データベース214に示す消費者ID「15434」に対応する消費者についての、商品ID「1001」に対応する商品購入までの経過時間は、7日間、すなわち1週間と算出できる。このような経過時間の算出を、上記取得した購入履歴情報に含まれるすべての購入履歴について行う。そして、すべての購入履歴についての上記経過時間を算出したら、その算出結果に基づき、上記取得した購入履歴情報に含まれる複数の消費者IDに対応する消費者についての上記経過時間、言い換えれば商品購入傾向を反映した、複数のベクトルを作成する。
図4を用いて、上記のようにして作成された複数のベクトルの一例を説明する。
図4に示す例では、上記のような手法により、4つのベクトルVA,VB,VC,VDが作成された場合を示している。すなわち、図中一点鎖線で示すベクトルVAは、作成された4つのベクトルVA,VB,VC,VDのうち、商品購入頻度のピークとなる時期が最も早いベクトルである。また図中点線で示すベクトルVBは、商品購入頻度のピークとなる時期が上記ベクトルVAの次に早いベクトルである。また図中鎖線で示すベクトルVCは、商品購入頻度のピークとなる時期が上記ベクトルVBの次に早いベクトルである。また図中実線で示すベクトルVDは、商品購入頻度のピークとなる時期が上記ベクトルVCの次に早い、すなわち、作成された4つのベクトルVA,VB,VC,VDのうち、商品購入頻度のピークとなる時期が最も遅いベクトルである。
本実施形態においては、上記取得した購入履歴情報に含まれる複数の消費者IDに対応する消費者それぞれを、上記作成された4つのベクトルVA,VB,VC,VDのうち、当該消費者の商品購入傾向が最も近いベクトルに対応付ける。これにより、各消費者を、互いに商品購入時期が異なる4つのグループに分類する。
すなわち、商品購入傾向が上記ベクトルVAに最も近い消費者を、ベクトルVAに対応付ける。このベクトルVAに対応付けられた複数の消費者のグループは、最も商品購入時期が早いグループである。以下、このグループを、「グループA」と称する。
また商品購入傾向が上記ベクトルVBに最も近い消費者を、ベクトルVBに対応付ける。このグループVBに対応付けられた複数の消費者のグループは、上記グループAの次に商品購入時期が早いグループである。以下、このグループを、「グループB」と称する。
また商品購入傾向が上記ベクトルVCに最も近い消費者を、ベクトルVCに対応付ける。このグループVCに対応付けられた複数の消費者のグループは、上記グループBの次に商品購入時期が早いグループである。以下、このグループを、「グループC」と称する。
また商品購入傾向が上記ベクトルVDに最も近い消費者を、ベクトルVDに対応付ける。このグループVDに対応付けられた複数の消費者のグループは、上記グループCの次に商品購入時期が早いグループ、すなわち、最も商品購入時期が遅いグループである。以下、このグループを、「グループD」と称する。
以上のように、本実施形態においては、各消費者を、4つのグループA〜Dに分類する。なお、各消費者を分類するグループ数は4つに限られず、もっと多くてもよいし、逆にもっと少なくてもよい。また、各消費者を、複数のグループに分類する手法は、上記の手法に限られず、その他の手法を用いてもよい。
図5を用いて、各消費者を、上記4つのグループA〜Dに分類した分類結果の一例を説明する。
図5に示す例では、上記取得した購入履歴情報に含まれる複数の消費者IDに対応する消費者のうち、消費者ID「12」「846」・・・に対応する消費者が、グループAに分類され、消費者ID「684」「945」・・・に対応する消費者が、グループBに分類され、消費者ID「3649」「18984」・・・に対応する消費者が、グループCに分類され、消費者ID「8」「45」・・・に対応する消費者が、グループDに分類された場合を示している。
このように、各消費者を、商品購入時期の違いに応じて4つのグループA〜Dに分類したら、次に、広告データベース212にアクセスし、登録された上記広告配信会社500より配信された各種商品に係わる複数の推奨情報(図2を参照)のうち、所定の複数の推奨情報を取得する。なおこのとき、広告データベース212に記憶されたすべての推奨情報を取得してもよいし、予め設定された重要度が高い又は配信希望日が近い等の優先度が高い推奨情報を選択して取得してもよい。あるいは、推奨情報をランダムに選択して取得するようにしてもよい。
そして、分類された4つのグループA〜Dのうち、グループAに属する複数の消費者の携帯端末400に対し、上記取得した所定の複数の推奨情報を出力、すなわち配信する。この場合、グループAが、所定の第1グループに相当し、グループAに属する消費者が、第1消費者に相当し、グループAに属する消費者の携帯端末400が、第2情報端末に相当する。なおこのとき、所定の複数の推奨情報の配信対象となるグループは、グループAには限られず、別のグループ、例えばグループBやグループCなどでもよい。あるいは、分類されたすべてのグループA〜Dでもよい。
その後、グループAに属する消費者の携帯端末400に、上記配信された複数の推奨情報が受信されると、その携帯端末400の表示部401には、当該受信された複数の推奨情報が表示される。そして、その表示された複数の推奨情報に対応し、グループAに属する消費者が、当該推奨情報に係わる消費としての購入行動を起こした、言い換えれば、当該推奨情報に係わる商品を購入した、ことを契機に、上記販売会社600から、その商品に係わるグループAに属する消費者の購入履歴情報が入力される。その後、その入力された購入履歴情報に基づき、上記配信された複数の推奨情報に係わる商品を購入した、グループAに属する消費者の購入履歴を、記憶部210の適宜の領域に記憶する。したがって、記憶部210の適宜の領域には、グループAに属する複数の消費者が、当該推奨情報に係わる商品を購入するたびに、その購入履歴が記憶され、時間が経過するにつれて、それら購入履歴は蓄積されていく。
図6を用いて、記憶部210の適宜の領域に蓄積された、上記グループAに属する複数の消費者の購入履歴の一例を説明する。なお、この図6には、上記所定の複数の推奨情報として、上記図2に示す広告ID「A1001」「A2001」「A2002」「A2003」「A2004」に対応する5つの推奨情報が配信されていた場合における、上記グループAに属する複数の消費者の購入履歴の一例を示している。
図6において、記憶部210の適宜の領域には、上記配信された5つの推奨情報に対応する広告ID「A1001」「A2001」「A2002」「A2003」「A2004」ごとに、対応する推奨情報に係わる商品を購入した、グループAに属する複数の消費者の購入履歴が記憶されている。この例では、消費者の購入履歴として、消費者の消費者IDが記憶されている。なお、消費者の購入履歴として、商品の購入日時等も記憶するようにしてもよい。
本実施形態においては、グループAの消費者に対する推奨情報の配信から所定期間、例えば1週間が経過するまで、上記配信された推奨情報に対応し、当該推奨情報に係わる商品を購入した、当該グループAに属する複数の消費者の購入履歴を蓄積する。そして、上記所定時間が経過したら、上記グループAに属する複数の消費者の購入履歴を集計する。
図7を用いて、上記グループAに属する複数の消費者の購入履歴を集計した集計結果の一例を説明する。なお、この図7は、上記図6に対応する図である。
本実施形態においては、グループAに属する複数の消費者の携帯端末400に対し配信された複数の推奨情報のうち、上記集計したグループAに属する複数の消費者の購入履歴が、所定数以上、例えば10以上となった推奨情報を、次に商品購入時期が早いグループBに属する複数の消費者に対する推奨情報の内容として決定する。
したがって、図7に示す例では、上記配信された広告ID「A1001」「A2001」「A2002」「A2003」「A2004」に対応する5つの推奨情報のうち、上記グループAに属する消費者の購入履歴の集計数が10以上となった、図中破線楕円で囲む広告ID「A1001」「A2002」「A2004」に対応する3つの推奨情報が、グループBに属する複数の消費者に対する推奨情報の内容として決定される。
なお、上記グループAに属する消費者の購入履歴の集計数が多かった順に、所定数、例えば3つの推奨情報を、グループBに属する消費者に対する推奨情報の内容として決定するようにしてもよい。
また、推奨情報の推奨時期は、上記各推奨情報ごとの、上記グループAに属する消費者の購入履歴の集計数に応じて決定する。一例としては、上記集計数が最も多かった推奨情報を、所定日時、例えば上記グループAに属する消費者の購入履歴を集計した当日に配信し、その後、上記集計数が多かった順に、所定間隔で、例えば1日間隔で配信するように決定する。
このように、グループBに属する消費者に対する推奨情報の内容等が決定したら、当該決定した推奨情報の内容及び推奨時期に従って、グループBに属する複数の消費者の携帯端末400に対し、推奨情報を配信する。詳細には、上記決定された推奨情報それぞれについて、上記決定された対応する推奨時期が到来したら、グループBに属する複数の消費者の携帯端末400に配信する。この場合、グループBが、第2グループに相当し、グループBに属する消費者が、第2消費者に相当し、グループBに属する消費者の携帯端末400が、第3情報端末に相当する。
また、サーバ200の制御部201は、上記分類された4つのグループA〜Dのうち、商品購入時期が早い順に、すなわち、グループA、グループB、グループC、グループDの順に、各グループの消費者の携帯端末400に対し推奨情報を配信する。すなわち、上記のようにグループBの消費者の携帯端末400に推奨情報を配信した後は、その配信された推奨情報に対応した、グループBの消費者の購入履歴を集計する。その後、その集計した購入履歴に基づき、グループCの消費者に対する推奨情報の内容等を決定し、その決定内容に応じて、グループCの消費者の携帯端末400に推奨情報を配信する。その後も同様に、グループCの消費者の購入履歴を集計→グループDの消費者に対する推奨情報の内容等を決定→グループDの消費者の携帯端末400に推奨情報を配信→グループDの消費者の購入履歴を集計、の処理を行う。
したがって、グループAの消費者の携帯端末400に推奨情報を配信→グループAの消費者の購入履歴を集計→グループBの消費者に対する推奨情報の内容等を決定→グループBの消費者の携帯端末400に推奨情報を配信までの処理に関しては、グループAが第1グループ、グループAに属する消費者が第1消費者、グループAに属する消費者の携帯端末400が第2情報端末、グループBが第2グループ、グループBに属する消費者が第2消費者、グループBに属する消費者の携帯端末400が第3情報端末に相当する。
また、グループBの消費者の携帯端末400に推奨情報を配信→グループBの消費者の購入履歴を集計→グループCの消費者に対する推奨情報の内容等を決定→グループCの消費者の携帯端末400に推奨情報を配信までの処理に関しては、グループBが第1グループ、グループBに属する消費者が第1消費者、グループBに属する消費者の携帯端末400が第2情報端末、グループCが第2グループ、グループCに属する消費者が第2消費者、グループCに属する消費者の携帯端末400が第3情報端末に相当する。
また、グループCの消費者の携帯端末400に推奨情報を配信→グループCの消費者の購入履歴を集計→グループDの消費者に対する推奨情報の内容等を決定→グループDの消費者の携帯端末400に推奨情報を配信までの処理に関しては、グループCが第1グループ、グループCに属する消費者が第1消費者、グループCに属する消費者の携帯端末400が第2情報端末、グループDが第2グループ、グループDに属する消費者が第2消費者、グループDに属する消費者の携帯端末400が第3情報端末に相当する。
また、グループDの消費者の携帯端末400に推奨情報を配信→グループDの消費者の購入履歴を集計までの処理に関しては、グループDが第1グループ、グループDに属する消費者が第1消費者、グループDに属する消費者の携帯端末400が第2情報端末に相当する。
以下適宜、「第1グループ」に相当するグループを「第1グループ」と称し、「第2グループ」に相当するグループを「第2グループ」と称する。また、「第1消費者」に相当する消費者を「第1消費者」と称し、「第2消費者」に相当する消費者を「第2消費者」と称する。
上述したような処理を行う際に、サーバ200の制御部201が実行する制御内容を、図8を用いて説明する。
図8において、例えばサーバ200に接続された上記キーボード221やマウス222における操作入力情報が、入力制御部204を介し制御部201に入力されることによって、図中「START」位置で表されるように、このフローが開始される。
まずステップS10で、制御部201は、上記消費者データベース214にアクセスし、複数の商品に対する複数の消費者の購入履歴情報(図3参照)を取得する。このステップが、第1手順に相当する。
その後、ステップS20で、制御部201は、上記ステップS10で取得した購入履歴情報に基づき、公知の手法を用いて、各消費者を、互いに商品購入時期の異なる複数のグループに分類する。なお、本実施形態では、前述したような手法を用いて、4つのグループA〜Dに分類する(図4及び図5を参照)。このステップが、第2手順に相当すると共にグループ分類手段として機能する。
そして、ステップS30に移り、制御部201は、上記ステップS20で分類された4つのグループA〜Dに対応する変数Nの値を1に設定する。この変数Nの値は、上記ステップS20で分類された4つのグループA〜Dのうち、上記商品購入時期が早い順に、すなわち、グループA、グループB、グループC、グループDの順に、N=1,N=2,N=3,N=Nmax=4に対応するように予め設定されている。
その後、ステップS40で、制御部201は、上記広告データベース212にアクセスし、登録された上記広告配信会社500より配信された各種商品に係わる複数の推奨情報(図2を参照)のうち、所定の複数の推奨情報を取得する。
そして、ステップS50に移り、制御部201は、上記ステップS30で分類された4つのグループA〜Dのうち、変数NがN=1に対応するグループAの複数の消費者の携帯端末400に対し、上記ステップS40で取得した所定の複数の推奨情報を配信する。このステップが、第3手順に相当すると共に第1推奨情報出力手段として機能する。なお、このステップでは、グループAの消費者の携帯端末400に対し、推奨情報を配信しているが、これに限られず、グループAとは別のグループの消費者の携帯端末400に対し、推奨情報を配信するようにしてもよい。あるいは、上記ステップS30で分類されたすべてのグループA〜Dの消費者の携帯端末400に対し、推奨情報を配信するようにしてもよい。
その後、ステップS60で、制御部201は、上記ステップS50又は後述のステップS120で配信された推奨情報に対応し、現在の変数Nの値に対応するグループの消費者が、当該推奨情報に係わる商品を購入したことを契機に上記販売会社600より出力された、その商品に係わる当該グループの消費者の購入履歴情報を入力する。そして、その入力された購入履歴情報に基づき、上記現在の変数Nの値に対応するグループの消費者の購入履歴を、記憶部210の適宜の領域に記憶する。
そして、ステップS70に移り、制御部201は、上記ステップS50又は後述のステップS120で推奨情報が配信されてから、所定時間、例えば1週間が経過したかどうかを判定する。上記所定時間が経過するまで判定が満たされず、上記ステップS60に戻り、同様の手順を繰り返す。このようにステップS60→ステップS70→ステップS60→ステップS70→ステップS60・・・を繰り返すことで、上記現在の変数Nの値に対応するグループの複数の消費者の購入履歴を、記憶部210の適宜の領域に蓄積することができる(図6を参照)。そして、上記所定時間が経過したら、ステップS70の判定が満たされて、ステップS80に移る。
ステップS80では、制御部201は、上記ステップS60で記憶部210の適宜の領域に蓄積された、上記複数の消費者の購入履歴を集計する(図7も参照)。
その後、ステップS90で、制御部201は、変数Nの値がNmax、すなわちN=4となっているかどうかを判定する。N=4となっていない場合には、判定が満たされずステップS100に移る。
ステップS100では、制御部201は、上記ステップS80で集計した上記複数の消費者の購入履歴に基づき、次に商品購入時期が早いグループ、すなわち、現在の変数Nの値に1を加えた値に対応するグループ、に属する複数の消費者に対する推奨情報の内容及び推奨時期を決定する。このステップが、第5手順に相当すると共に推奨決定手段として機能する。
そして、ステップS110に移り、制御部201は、変数Nの値に1を加え、ステップS120に移る。
ステップS120では、制御部201は、上記ステップS100で決定された推奨情報それぞれについて、上記ステップS100で決定された対応する推奨時期が到来したら、現在の変数Nの値に対応するグループの複数の消費者の携帯端末400に対して配信する。その後、上記ステップS60に戻り、同様の手順を繰り返す。このステップが、第6手順に相当すると共に第2推奨情報出力手段として機能する。
一方、上記ステップS60〜ステップS120を繰り返し、変数Nの値がNmax、すなわちN=4となることで、ステップS90の判定が満たされた場合には、このフローを終了する。
なお、上記において、ステップS70及びステップS80が、第4手順に相当すると共に履歴集計手段として機能し、そのうちステップS70が、判定手順に相当する。
以上説明したように、本実施形態においては、消費者データベース214より取得した購入履歴情報を用いて、各消費者を商品購入時期の違いに応じて複数のグループ、上記の例では4つのグループA〜Dに分類する。そして、その分類された4つのグループA〜Dのうち、所定のグループ、上記の例ではグループAの複数の消費者の携帯端末400に対し、所定の複数の推奨情報を配信する。その後、これら複数の推奨情報に対応したグループAの消費者の購入履歴を集計する。そして、その集計した購入履歴に基づき、グループAの次に商品購入時期が早いグループBの複数の消費者に対する推奨情報の内容及び推奨時期を決定する。その後、決定された推奨時期が来たら、決定された内容の推奨情報をグループBの複数の消費者の携帯端末400に対し配信する。そして、このような処理をグループDの消費者の購入履歴を集計するまで繰り返し行う。
以上のようにして、本実施形態においては、時期的に先行して行動する第1グループの第1消費者の購入履歴を反映する形で、次に行動する第2グループの第2消費者への推奨内容や推奨時期を決定する。具体的に言えば、グループAの消費者の購入履歴を反映する形で、次のグループBの消費者への推奨内容等を決定し、グループBの消費者の購入履歴を反映する形で、次のグループCの消費者への推奨内容等を決定し、グループCの消費者の購入履歴を反映する形で、次のグループDの消費者への推奨内容等を決定する。これにより、複数の消費者を嗜好により分類して嗜好に合わせて推奨内容を変化させるのみの従来手法と異なり、各消費者の商品購入時期の違いや、先に行動する消費者の動向が後に行動する消費者の動向に与える影響等を加味した、実効性の高い内容の推奨を実効性の高い時期に提供することができる。この結果、各消費者にとって最も適したタイミングで、当該消費者に適した内容の推奨を行うことができる。
また、本実施形態では特に、消費者の携帯端末400に対し所定の複数の推奨情報が配信されてから、所定期間、例えば1週間が経過したかどうかを判定する(図8のステップS70を参照)。そして、所定期間が経過したと判定された場合、すなわちステップS70の判定が満たされた場合に、当該複数の推奨情報に対応した第1消費者の購入履歴を集計する。これにより、第1消費者の携帯端末400に対して配信された複数の推奨情報が、当該第1消費者の消費行動に与えた影響を、確実に集計することができる。
また、本実施形態では特に、複数の第1消費者の携帯端末400に対し配信された所定の複数の推奨情報に対応し、当該複数の第1消費者が、購入行動を起こしたことを契機に、当該複数の第1消費者に対応する複数の第2消費者に対する推奨情報の内容及び推奨時期を決定する。これにより、複数の推奨情報に応じて起こした第1消費者による購入行動の影響を確実に反映して、第2消費者に対し有効な推奨を行うことができる。具体的に言えば、グループAの消費者による購入行動の影響を確実に反映して、次のグループBの消費者に対し有効な推奨を行うことができ、グループBの消費者による購入行動の影響を確実に反映して、次のグループCの消費者に対し有効な推奨を行うことができ、グループCの消費者による購入行動の影響を確実に反映して、次のグループDの消費者に対し有効な推奨を行うことができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
(1)各消費者を、互いに嗜好が異なる複数のユニットに分類する場合
上記実施形態においては、各消費者を、商品購入時期の異なる4つのグループA〜Dに分類したが、さらに、4つのグループA〜Dに属する複数の消費者を、各グループA〜Dごとに、互いに嗜好が異なる複数のユニットに分類するようにしてもよい。
図9を用いて、予め設定されている複数のユニットの一例を説明する。
図9に示すように、本変形例においては、4つのグループA〜Dそれぞれについて、消費者の商品購入に関する嗜好に応じた、例えば「お菓子」嗜好、「化粧品」嗜好、「家電」嗜好などに応じた、互いに嗜好が異なる複数のユニットが予め設定されている。この例では、4つのグループA〜Dそれぞれについて、上記複数のユニットとして、ユニット1、ユニット2、ユニット3・・・が予め設定されている場合を示している。これら複数のユニット、すなわち、ユニット1、ユニット2、ユニット3・・・のそれぞれが、小グループに相当する。
サーバ200の制御部201は、上記実施形態と同様の手法により、各消費者を、4つのグループA〜Dに分類すると、次に、各グループA〜Dごとに、当該グループに属する複数の消費者を、対応する購入履歴情報に基づく商品購入に関する嗜好に応じて、上記複数のユニットにさらに分類する。
図10を用いて、グループAに属する複数の消費者を、複数のユニットに分類した分類結果の一例を説明する。
図10に示す例では、グループAに属する複数の消費者が、上記複数のユニットのいずれかに分類されている。例えば、グループAに属する複数の消費者のうち、消費者ID「12」「900」・・・に対応する消費者は、ユニット1に分類され、消費者ID「846」「1005」・・・に対応する消費者は、ユニット2に分類され、消費者ID「1235」「1411」・・・に対応する消費者は、ユニット3に分類されている。なお、図示は省略しているが、グループA以外のグループ、すなわちグループB〜Dに属する複数の消費者についても、同様に、上記複数のユニット、すなわち、ユニット1、ユニット2、ユニット3・・・のいずれかに分類されている。
このように、各グループA〜Dに属する複数の消費者を、各グループA〜Dごとに、互いに嗜好の異なる複数のユニットに分類したら、次に、広告データベース212より所定の複数の推奨情報を取得する。その後、グループAに属する複数の消費者の携帯端末400に対し、上記取得した複数の推奨情報を配信する。そして、当該推奨情報の配信から所定期間、例えば1週間が経過したら、上記配信された複数の推奨情報に係わる商品を購入した、グループAに属する複数の消費者の購入履歴を、上記各ユニットごとに集計する。
図11を用いて、上記グループAに属する消費者の購入履歴を、各ユニットごとに集計した集計結果の一例を説明する。図11(a)には、グループAのユニット1に属する複数の消費者の購入履歴の集計結果の一例を示している。図11(b)には、グループAのユニット2に属する複数の消費者の購入履歴の集計結果の一例を示している。図11(c)には、グループAのユニット3に属する複数の消費者の購入履歴の集計結果の一例を示している。なお、これら図11(a)〜図11(c)は、前述の図7に対応する図である。
本変形例においては、グループAの各ユニットごとに集計した消費者の購入履歴に基づき、グループBに属する複数の消費者に対する推奨情報の内容及び推奨時期を決定する。詳細には、グループBのユニットと同一のユニットに属する、グループAの複数の消費者の購入履歴に基づき、当該グループBに属する複数の消費者に対する推奨情報の内容等を、各ユニットごとに決定する。例えば、集計したグループAのユニット1に属する複数の消費者の購入履歴に基づき、グループBのユニット1に属する複数の消費者に対する推奨情報の内容等を決定し、集計したグループAのユニット2に属する複数の消費者の購入履歴に基づき、グループBのユニット2に属する複数の消費者に対する推奨情報の内容等を決定し、集計したグループAのユニット3に属する複数の消費者の購入履歴に基づき、グループBのユニット3に属する複数の消費者に対する推奨情報の内容等を決定する。
図11(a)に示す例では、上記配信された広告ID「A1001」「A2001」「A2002」「A2003」「A2004」に対応する5つの推奨情報のうち、上記グループAのユニット1に属する消費者の購入履歴の集計数が10以上となった、図中破線楕円で囲む広告ID「A2001」「A2002」「A2004」に対応する3つの推奨情報が、グループBのユニット1に属する複数の消費者に対する推奨情報の内容として決定される。
図11(b)に示す例では、上記配信された広告ID「A1001」「A2001」「A2002」「A2003」「A2004」に対応する5つの推奨情報のうち、上記グループAのユニット2に属する消費者の購入履歴の集計数が10以上となった、図中破線楕円で囲む広告ID「A1001」「A2001」に対応する2つの推奨情報が、グループBのユニット2に属する複数の消費者に対する推奨情報の内容として決定される。
図11(c)に示す例では、上記配信された広告ID「A1001」「A2001」「A2002」「A2003」「A2004」に対応する5つの推奨情報のうち、上記グループAのユニット3に属する消費者の購入履歴の集計数が10以上となった、図中破線楕円で囲む広告ID「A2003」に対応する1つの推奨情報が、グループBのユニット3に属する複数の消費者に対する推奨情報の内容として決定される。
なお、図示は省略しているが、グループBのユニット3以降のユニット、すなわち、ユニット4、ユニット5・・・に属する複数の消費者に対する推奨情報の内容及び推奨時期も同様の手法により決定される。
このように、グループBの各ユニットに属する消費者に対する推奨情報の内容及び推奨時期が決定したら、当該決定した推奨情報の内容及び推奨時期に従って、グループBの各ユニットに属する複数の消費者の携帯端末400に対し、推奨情報を配信する。詳細には、グループBの各ユニットごとに決定された推奨情報それぞれについて、グループBの各ユニットごとに決定された対応する推奨時期が到来したら、各ユニットごとに、当該ユニットに属する複数の消費者の携帯端末400に配信する。
そして、サーバ200の制御部201は、上記配信された推奨情報に対応した、グループCの消費者の購入履歴を各ユニットごとに集計する。その後、その集計した購入履歴に基づき、グループCの各ユニットに属する消費者に対する推奨情報の内容等を決定し、その決定内容に応じて、グループCの各ユニットに属する消費者の携帯端末400に推奨情報を配信する。その後も同様に、グループCの消費者の購入履歴を各ユニットごとに集計→グループDの各ユニットに属する消費者に対する推奨情報の内容等を決定→グループDの各ユニットに属する消費者の携帯端末400に推奨情報を配信→グループDの消費者の購入履歴を各ユニットごとに集計、の処理を行う。
本変形例において、サーバ200の制御部201が実行する制御内容を、図12を用いて説明する。なお、この図12は、前述の図8に対応する図である。図8と同等の手順には同符号を付し説明を省略する。
図12において、前述の図8と異なる点は、ステップS30とステップS40との間にステップS35を新たに設け、さらにステップS80、ステップS100、及びステップS120に代えて、ステップS80′、ステップS100′、及びステップS120′を設けた点である。
すなわち、ステップS10〜ステップS30は、前述の図8と同様であり、消費者データベース214より購入履歴情報を取得し、各消費者を、4つのグループA〜Dに分類し、変数Nの値を1に設定したら、新たに設けたステップS35に移る。
ステップS35では、制御部201は、前述のステップS20で分類した各グループA〜Dごとに、当該グループA〜Dに属する複数の消費者を、前述のステップS10で取得した購入履歴情報に基づく商品購入に関する嗜好に応じて、上記複数のユニットに分類する(図9及び図10も参照)。
その後のステップS40〜ステップS70は、前述の図8とほぼ同様である。すなわち、ステップS70において、前述のステップS50又は後述のステップS120′で推奨情報が配信されてから、所定時間が経過したかどうかを判定し、所定時間が経過していれば、ステップS80に代えて設けたステップS80′に移る。
ステップS80′では、制御部201は、前述のステップS60で記憶部210の適宜の領域に蓄積された、現在の変数Nの値に対応するグループの消費者の購入履歴を、上記各ユニットごとに集計する(図11も参照)。
そして、ステップS90に移り、制御部201は、前述の図8と同様に、N=4となっているかどうかを判定し、N=4となっていない場合には、ステップS100に代えて設けたステップS100′に移る。
ステップS100′では、制御部201は、上記ステップS80′で各ユニットごとに集計した上記複数の消費者の購入履歴に基づき、次に商品購入時期が早いグループ、すなわち、現在の変数Nの値に1を加えた値に対応するグループに属する複数の消費者に対する推奨情報の内容及び推奨時期を決定する。詳細には、現在の変数Nの値に1を加えた値に対応するグループのユニットと同一のユニットに属する、現在の変数Nの値に対応するグループの上記複数の消費者の購入履歴に基づき、現在の変数Nの値に1を加えた値に対応するグループに属する複数の消費者に対する推奨情報の内容及び推奨時期を、各ユニットごとに決定する。例えば、集計した現在の変数Nの値に対応するグループのユニット1に属する複数の消費者の購入履歴に基づき、現在の変数Nの値に1を加えた値に対応するグループのユニット1に属する複数の消費者に対する推奨情報の内容及び推奨時期を決定する。これを、すべてのユニットについて同様に行う。このステップが、第5手順に相当すると共に推奨決定手段として機能する。
その後、ステップS110で、制御部201は、前述の図8と同様に、変数Nの値に1を加え、ステップS120に代えて設けたステップS120′に移る。
ステップS120′では、制御部201は、上記ステップS100′で現在の変数Nの値に対応するグループの各ユニットごとに決定された推奨情報それぞれについて、上記ステップS100′で当該グループの各ユニットごとに決定された対応する推奨時期が到来したら、当該グループの各ユニットごとに、当該ユニットに属する複数の消費者の携帯端末400に対して配信する。その後、上記ステップS60に戻り、同様の手順を繰り返す。このステップが、第6手順に相当すると共に第2推奨情報出力手段として機能する。
なお、上記において、ステップS20及びステップS35が、第2手順に相当すると共にグループ分類手段として機能し、そのうちステップS35が、小グループ分け手順に相当する。また、ステップS70及びステップS80′が、第4手順に相当すると共に履歴集計手段として機能する。
以上説明した本変形例においては、各グループごとに、当該グループに属する複数の消費者を、互いに嗜好が異なる複数のユニットに分類する。そして、複数の上記第2消費者の属するユニットと同一のユニットに属する上記第1消費者の購入履歴に基づき、当該第2消費者に対する推奨情報の内容及び推奨時期を決定する。本変形例によれば、第2消費者に対し推奨を行うとき、当該第2消費者と同一の嗜好を備えた第1消費者の購入履歴を反映させることにより、確実に有効な推奨を行うことができる。具体的に言えば、グループBの消費者に対し推奨を行うとき、当該消費者と同一の嗜好を備えたグループAの消費者の購入履歴を反映させ、グループCの消費者に対し推奨を行うとき、当該消費者と同一の嗜好を備えたグループBの消費者の購入履歴を反映させ、グループDの消費者に対し推奨を行うとき、当該消費者と同一の嗜好を備えたグループCの消費者の購入履歴を反映させることにより、確実に有効な推奨を行うことができる。
(2)嗜好が類似するユニットに属する消費者の購入履歴にも応じる場合
上記(1)の変形例においては、第2消費者に対し推奨を行うとき、当該第2消費者と同一の嗜好を備えた第1消費者の購入履歴に基づき、第2消費者の推奨情報の内容等を決定したが、これに限られない。すなわち、当該第2消費者と同一又は類似の嗜好を備えた第1消費者の購入履歴に基づき、第2消費者の推奨情報の内容等を決定してもよい。
本変形例においては、上述した各ユニットの相互間で、各ユニットに対応する嗜好、例えばユニット1は「お菓子」嗜好、ユニット2は「化粧品」嗜好、ユニット3は「家電」嗜好・・・に基づき、消費者の商品購入に関する嗜好の類似性、言い換えれば、嗜好の遠近度に応じた重み付けを設定する。
例えば「健康食品」嗜好に応じたユニット、及び、「健康食品」嗜好に応じたユニットのように、同一のユニットの相互間における重み付けは、最も大きく、例えば「1」に設定する。また、例えば「健康食品」嗜好に応じたユニット、及び、「サプリメント」嗜好に応じたユニットのように、嗜好の遠近度が近いユニットの相互間における重み付けは、大きく、例えば「0.9」に設定する。また、例えば「健康食品」嗜好に応じたユニット、及び、「家電」嗜好に応じたユニットのように、嗜好の遠近度が遠いユニットの相互間における重み付けは、小さく、例えば「0」に設定する。
図13を用いて、上記設定された各ユニットの相互間における重み付けの一例を説明する。
図13に示すように、各ユニットの相互間で、上記重み付けが設定されている。この図13に示す例では、重み付けは、ユニット1及びユニット1の相互間で「1」に設定され、ユニット1及びユニット2の相互間で「0.8」に設定され、ユニット1及びユニット3の相互間で「0.6」に設定され、ユニット2及びユニット2の相互間で「1」に設定され、ユニット2及びユニット3の相互間で「0.8」に設定され、ユニット3及びユニット3の相互間で「1」に設定されている。
本変形例においては、配信された推奨情報に対応した、複数の第1消費者の購入履歴を集計し、その集計した複数の第1消費者の購入履歴に対し、上記各ユニット相互間で設定した重み付けを加味して、複数の第2消費者に対する推奨情報の内容及び推奨時期を、各ユニットごとに決定する。例えば、グループAの消費者の携帯端末400に対して推奨情報を配信した場合は、その集計したグループAの消費者の購入履歴に対し、上記各ユニット相互間で設定した重み付けを加味して、グループBの消費者に対する推奨情報の内容等を、各ユニットごとに決定する。
図14を用いて、上記各ユニット相互間で設定した重み付けを加味して、複数の第2消費者に対する推奨情報の内容等を、各ユニットごとに決定する手法の一例を説明する。なお、図14は、前述の図11に対応する図である。
図14に示す例では、グループBのユニット1に属する消費者に対する推奨情報の内容等を決定する場合を例にとって説明する。また、この図14に示す例では、各グループA〜Dそれぞれについて、3つのユニット1,2,3が設定され、各ユニット1〜3の相互間での重み付けは、上記図13に示す各値に設定されたものとする。さらに、グループAのユニット1〜3に属する消費者の購入履歴の集計数は、それぞれ、前述の図11に示す各値と同等とする。
図14において、グループBのユニット1に属する消費者に対する推奨情報の内容等を決定する場合には、グループAのユニット1〜3に属する消費者についての、複数の推奨情報に係わる購入履歴の集計数(図11を参照)のそれぞれに対し、対応する重み付けを乗じる。
すなわち、グループAのユニット1に属する消費者についての、広告ID「A1001」「A2001」「A2002」「A2003」「A2004」に対応する5つの推奨情報に係わる購入履歴の集計数「8」「25」「20」「4」「11」のそれぞれに対し、グループAのユニット1と、グループBのユニット1との相互間での重み付け、すなわち、ユニット1及びユニット1の相互間での重み付け「1」を乗じる。
また、グループAのユニット2に属する消費者についての、上記各広告IDに対応する5つの推奨情報に係わる購入履歴の集計数「30」「12」「0」「2」「7」のそれぞれに対し、グループAのユニット2と、グループBのユニット1との相互間での重み付け、すなわち、ユニット2及びユニット1の相互間での重み付け「0.8」を乗じる。
また、グループAのユニット3に属する消費者についての、上記各広告IDに対応する5つの推奨情報に係わる購入履歴の集計数「2」「0」「8」「50」「9」のそれぞれに対し、グループAのユニット3と、グループBのユニット1との相互間での重み付け、すなわち、ユニット3及びユニット1の相互間での重み付け「0.8」を乗じる。
上記のようにして、グループAのユニット1〜3に属する消費者についての、複数の推奨情報に係わる購入履歴の集計数のそれぞれに対し、対応する重み付けを乗じたら、各広告IDに対応する5つの推奨情報ごとに、グループAのユニット1〜3に属する消費者の購入履歴の集計数に、対応する重み付けを乗じた値(以下適宜、「重み付け集計数」と称する)を合計する。そして、グループAのユニット1〜3に属する消費者の携帯端末400に対して配信された広告ID「A1001」「A2001」「A2002」「A2003」「A2004」に対応する5つの推奨情報のうち、グループAのユニット1〜3に属する消費者の上記重み付け集計数の合計が、所定数以上、例えば30以上となった推奨情報を、グループBのユニット1に属する複数の消費者に対する推奨情報の内容として決定する。
したがって、この図14に示す例では、上記配信された広告ID「A1001」「A2001」「A2002」「A2003」「A2004」に対応する5つの推奨情報のうち、グループAのユニット1〜3に属する消費者の上記重み付け集計数の合計が30以上となった、図中破線楕円で囲む広告ID「A1001」「A2001」「A2003」に対応する3つの推奨情報が、グループBのユニット1に属する消費者に対する推奨情報の内容として決定される。
なお、上記グループAのユニット1〜3に属する消費者の上記重み付け集計数の合計が多かった順に、所定数、例えば3つの推奨情報を、グループBのユニット1に属する複数の消費者に対する推奨情報の内容として決定するようにしてもよい。
なお、図示は省略しているが、グループBのユニット2以降のユニット、すなわち、ユニット2及びユニット3に属する消費者に対する推奨情報の内容等も同様の手法により決定される。また、グループC及びグループDの各ユニットに属する消費者に対する推奨情報の内容等も同様の手法により決定される。
本変形例において、サーバ200の制御部201が実行する制御内容を、図15を用いて説明する。なお、この図15は、前述の図8及び図12に対応する図である。図12と同等の手順には同符号を付し説明を省略する。
図15において、前述の図12と異なる点は、ステップS35とステップS40との間にステップS37を新たに設け、さらにステップS100′及びステップS120′に代えて、ステップS100″及びステップS120″を設けた点である。
すなわち、ステップS10〜ステップS35は、前述の図12と同様である。ステップS35において、上記各グループA〜Dごとに、当該グループA〜Dに属する複数の消費者を、複数のユニットに分類したら、新たに設けたステップS37に移る。
ステップS37では、制御部201は、上記各ユニットの相互間で、消費者の嗜好の遠近度に応じた重み付けを設定する。
その後のステップS40〜ステップS90は、前述の図12と同様である。ステップS90において、N=4となっているかどうかを判定し、N=4となっていない場合には、ステップS100′に代えて設けたステップS100″に移る。
ステップS100″では、制御部201は、前述のステップS80′で各ユニットごとに集計した複数の消費者の購入履歴に対し、上記ステップS37で設定した重み付けを加味して、次に商品購入時期が早いグループ、すなわち、現在の変数Nの値に1を加えた値に対応するグループに属する複数の消費者に対する推奨情報の内容及び推奨時期を決定する。詳細には、現在の変数Nの値に1を加えた値に対応するグループのユニットと同一又は類似のユニットに属する、現在の変数Nの値に対応するグループの上記複数の消費者の購入履歴に対し、上記ステップS37で設定した重み付けを加味して、現在の変数Nの値に1を加えた値に対応するグループに属する複数の消費者に対する推奨情報の内容及び推奨時期を、各ユニットごとに決定する(詳細は図14を参照)。このステップが、第5手順に相当すると共に推奨決定手段として機能する。
そして、ステップS110に移り、前述の図12と同様に、変数Nの値に1を加え、ステップS120′に代えて設けたステップS120″に移る。
ステップS120″では、制御部201は、上記ステップS100″で現在の変数Nの値に対応するグループの各ユニットごとに決定された推奨情報それぞれについて、上記ステップS100″で当該グループの各ユニットごとに決定された対応する推奨時期が到来したら、当該グループの各ユニットごとに、当該ユニットに属する複数の消費者の携帯端末400に対して配信する。その後、前述のステップS60に戻り、同様の手順を繰り返す。このステップが、第6手順に相当すると共に第2推奨情報出力手段として機能する。
なお、上記において、ステップS20、ステップS35、及びステップS37が、第2手順に相当すると共にグループ分類手段として機能し、そのうちステップS37が、重み付け設定手順に相当する。
以上説明した本変形例においては、上記各ユニットの相互間で、消費者の嗜好の遠近度に応じた重み付けを設定する。そして、複数の第2消費者の属するユニットと同一又は類似のユニットに属する第1消費者の購入履歴に対し、上記設定された重み付けを加味して、上記の例では第1消費者の購入履歴の集計数に対応する重み付けを乗じた値に基づき、当該複数の第2消費者に対する推奨情報の内容及び推奨時期を決定する。本変形例によれば、第2消費者に対し推奨を行うために、第1消費者の購入履歴を反映させるとき、各ユニット相互間で設定した重み付けを用いる。これにより、第1消費者と第2消費者との嗜好の類似性の遠近に応じて、第1消費者の購入履歴をきめ細かく反映させることができる。具体的に言えば、グループAの消費者とグループBの消費者との嗜好の類似性の遠近に応じて、グループAの消費者の購入履歴をきめ細かく反映させることができ、グループBの消費者とグループCの消費者との嗜好の類似性の遠近に応じて、グループBの消費者の購入履歴をきめ細かく反映させることができ、グループCの消費者とグループDの消費者との嗜好の類似性の遠近に応じて、グループCの消費者の購入履歴をきめ細かく反映させることができる。この結果、さらに確実に有効な推奨を行うことができる。
(3)消費関連行動に基づき第2消費者に対する推奨情報の内容等を決定する場合
以上においては、配信された推奨情報に対応し、第1消費者が、当該推奨情報に係わる商品を購入したことを契機に、第2消費者に対する推奨情報の内容等を決定していたが、これに限られない。すなわち、第1消費者が、特定の消費関連行動、例えば、配信された推奨情報に係わる商品をレンタルや視聴した行動など、を起こしたことを契機に、第2消費者に対する推奨情報の内容等を決定してもよい。
ここで、本変形例のサーバ200の制御部201が実行する制御内容において、上記実施形態と異なる点は、前述の図8のステップS60、ステップS80、及びステップS100である。その他の手順は、上記実施形態とほぼ同様である。
すなわち、ステップS60で、制御部201は、前述のステップS50又はステップS120で配信された推奨情報に対応し、現在の変数Nの値に対応するグループの消費者が、当該推奨情報に係わる消費以外の特定の消費関連情報を起こしたことを契機に、販売会社600(図1参照)より出力された、当該グループの消費者の消費関連履歴情報を入力する。上記特定の消費関連情報としては、例えば、配信された推奨情報にアドレス情報、例えばUniform Resource Locator(URL)やQRコード等が含まれていた場合には、そのアクセス先にアクセスした行動、あるいは、配信された推奨情報に係わる商品が、例えば音楽や映像関連の商品であった場合には、当該商品をレンタル、視聴、又は関連する雑誌を購入した行動などが該当する。そして、その入力された消費関連履歴情報に基づき、上記現在の変数Nの値に対応するグループの消費者の消費関連履歴を、記憶部210の適宜の領域に記憶する。
そして、ステップS80で、制御部201は、本変形例のステップS60で記憶部210の適宜の領域に蓄積された、上記複数の消費者の消費関連履歴を集計する。このステップS80と、前述のステップS70とが、第4手順に相当すると共に履歴集計手段として機能する。
そして、ステップS100で、制御部201は、本変形例のステップS80で集計した上記複数の消費者の消費関連履歴に基づき、次に商品購入時期が早いグループ、すなわち、現在の変数Nの値に1を加えた値に対応するグループ、に属する複数の消費者に対する推奨情報の内容及び推奨時期を決定する。このステップS100が、第5手順に相当すると共に推奨決定手段として機能する。
本変形例によれば、複数の第1消費者の携帯端末400に対し配信された所定の複数の推奨情報に対応し、当該複数の第1消費者が、上記特定の消費関連行動を起こしたことを契機に、当該複数の第1消費者に対応する複数の第2消費者に対する推奨情報の内容及び推奨時期を決定する。これにより、複数の推奨情報に応じて起こした第1消費者による特定の消費関連行動の影響を確実に反映して、第2消費者に対し有効な推奨を行うことができる。具体的に言えば、グループAの消費者による特定の消費関連行動の影響を確実に反映して、次のグループBの消費者に対し有効な推奨を行うことができ、グループBの消費者による特定の消費関連行動の影響を確実に反映して、次のグループCの消費者に対し有効な推奨を行うことができ、グループCの消費者による特定の消費関連行動の影響を確実に反映して、次のグループDの消費者に対し有効な推奨を行うことができる。
(4)カラオケでの歌唱動向に基づいて消費者に商品推奨する場合
以上においては、商品の購入履歴情報に基づいて消費者に商品推奨する内容について説明したが、上記商品には、例えばカラオケにおいて消費者が歌唱する楽曲データも含まれる。すなわち、カラオケ利用者である消費者がカラオケルームで歌唱するに際し、楽曲配信会社がカラオケ装置に楽曲データを配信することは当該楽曲データの販売に相当し、消費者にとっては当該楽曲データの消費、すなわち購入に相当する。したがって、このようなカラオケでの歌唱履歴に対応する楽曲データの購入履歴情報に基づき消費者に商品推奨するようにしてもよい。
図16を用いて、このようなシステムを実現する商品推奨システム1′の全体構成を説明する。
図16において、商品推奨システム1′は、カラオケルームKRに設置されたカラオケ装置100と、サーバ200と、基地局300と、携帯端末400と、広告配信会社500と、楽曲配信会社700とを有している。楽曲配信会社700は、ネットワークNWを介してカラオケ装置100に楽曲データを配信する。なお、サーバ200、基地局300、及び携帯端末400の構成は前述の実施形態と同様である。
カラオケ装置100は、カラオケ装置本体110と、表示装置120と、マイク115とを有している。カラオケ装置本体110は、上記ネットワークNWを介し楽曲配信会社700から配信される楽曲データを再生する。表示装置120は、楽曲データの再生時に歌唱に係る映像を表示する。またマイク115は、カラオケ装置本体110に接続され、消費者の歌唱の用に供する。カラオケ装置本体110とサーバ200とは、ネットワークNWを介して互いに情報通信可能に接続されており、カラオケルームKRにおいて消費者が楽曲データを再生させると、楽曲データの購入履歴情報が各楽曲データごとにサーバ200の消費者データベース214(図1参照)に記憶される。
この場合の消費者データベース214の記憶内容は、前述の図3に示すものと同様となる。すなわち、本変形例では、図3に示す商品IDが楽曲データの識別情報に相当する。また、当該商品IDごとに記憶された販売開始日時は、上記楽曲配信会社700より当該楽曲データが最初に市場に配信された配信開始時期に相当する。また、消費者IDは、当該楽曲データを購入した消費者、すなわちカラオケ利用者の識別情報である。また、購入日時は、当該消費者がカラオケルームKRにて当該楽曲データを最初に再生させた歌唱行動時期に相当する。
よって、本変形例における商品推奨方法は前述の実施形態と同様である。すなわち、制御部201は、消費者データベース214からカラオケでの歌唱履歴に相当する購入履歴情報を取得したら、取得した購入履歴情報を用いて、各消費者を、互いに消費関連時期に相当する歌唱時期の異なる複数のグループに分類する。そして、分類された複数のグループのうち所定の第1グループに相当するグループに属する複数の第1消費者の携帯端末400に対し、所定の複数の推奨情報を配信する。その後、配信された複数の推奨情報に対応した、第1消費者の消費関連情報に相当する歌唱情報を集計する。そして、集計した歌唱情報に基づき、第2グループに相当するグループに属する第2消費者に対する推奨情報の内容及び推奨時期を決定する。その後、決定された推奨時期が到来したら、決定された推奨情報を、複数の第2消費者の携帯端末400に対して配信する。
以上説明した本変形例によっても、前述の実施形態や各変形例と同様の効果を得ることができる。
なお、以上において、図1及び図16の各図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
また、図8、図12、及び図15に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。