JP5298514B2 - レーダ処理装置および位置特定プログラム - Google Patents
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Description
レーダ装置の一般的なアンテナ走査方式は、所定の範囲を一定の速度で機械的にあるいは電気的にアンテナを走査しながら、レーダ装置が送信した送信波が目標対象物で反射し、その反射波をレーダ装置が受信することにより実行される。この際に、測定対象物が存在していると、走査方向、例えば方位方向への1次元の検出パターン10が得られる。
て、実際の測定対象物の分離および検出は、そのサンプリング分を考慮したものとなり、サンプリングが悪いと検出性能が低下してしまう。
すなわち、本発明の一態様によれば、本発明のレーダ処理装置は、送信波を送信するとともに前記送信波の測定対象物での反射波を受信する送受信手段と、前記送受信手段を制御することにより前記送信波および前記反射波の送受信方向を所定の走査範囲で繰り返し走査させる走査手段と、前記送受信手段により送信された送信波および受信された反射波に基づいて前記測定対象物の位置情報を測定する測定手段とを備えることにより前記測定対象物を捕捉するレーダ装置を制御するためのレーダ処理装置である。
図3は、本発明を適用したレーダ装置の構成を示す図である。
図3において、レーダ装置30は、送信部31、空中線部32、受信部33、レーダ処理部34、出力部35および制御部36を備え、制御部36が制御信号を用いて送信部3
1、空中線部32、受信部33、レーダ処理部34および出力部35を制御する。また、レーダ処理部34は、測定対象物位置確定処理部37、測定対象物情報分布記録部38および測定対象物候補記録部39を備える。
図4に例示されたビームサンプリングは、距離方向と方位方向の2次元の捜査範囲を所定間隔でサンプリングされている例である。
レーダ処理部34は、入力された受信信号を測定対象物情報として測定対象物情報分布記録部38に格納する。
図5において、測定対象物情報の配列を示す測定対象物情報配列50は、距離方向と方位方向の7×7の2次元マトリックスであり、図4に示したビームサンプリングから得られる信号レベルを、対応するセルに格納する。
測定対象物位置確定処理部37は、測定対象物情報分布記録部38に格納された測定対象物情報がアンテナ走査でのビームサンプリング、距離サンプリング、分解能等から決定した3個以上のデータ配列からなる判定ゲートのデータ配列以上になったら、測定対象物情報分布記録部38から測定対象物位置確定処理部37へ測定対象物情報を取り出し、判定ゲートによる測定対象物位置の推定を行う。ここで、判定ゲートとは、その形状が、距離方向、方位方向、高低方向のうち何れかで構成される1次元(距離方向、方位方向、高低方向の単独)のデータ列、距離方向、方位方向、高低方向のうち何れかの2つで構成される2次元の2次元マトリックス、または、距離方向、方位方向、高低方向で構成される3次元マトリックスで構成される。
図6に例示された判定ゲート60は、距離方向に3列と方位方向に3行である3×3の2次元のマトリックスの例である。このマトリックスの中心のセルを中心セル61と呼び、他の周辺のセルをサブセル62と呼ぶ。判定ゲート内の各次元方向のデータ数は、分解能やデータサンプリング数により決定されるが、対象データの両側からの影響を踏まえるため、望ましくは3列以上または3行以上とする。
測定対象物位置確定処理部37は、測定対象物情報分布記録部38から取出して測定対象物情報配列50に格納した測定対象物情報に、前記判定ゲート60を当てはめ、判定ゲート60を走査させながら測定対象物40が存在しそうな位置を推定する。
図7に示したように、判定ゲート60を検出レベルや位置サンプルの情報で構成されている測定対象物情報配列(検出データ群)50に順次当てはめ、判定ゲート60内で測定対象物40が存在しそうな位置を推定する。判定ゲート60の走査は、判定ゲート60の幅に相当するデータサンプリング情報が得られたら時点で実行することにより、リアルタイムにその判定ゲート60の処理結果を出力し、1サンプリング毎に判定ゲート60をスライディングさせながら、測定対象物情報の分布配列を全走査する。
図8において、測定対象物40が存在しえる位置86(θ4)は、次にようにして求める。
a×θ22+b×θ2+c=Pr2 ・・・式(2)
a×θ32+b×θ3+c=Pr3 ・・・式(3)
そして、算出した係数a、b、cを用いた2次関数84の極値85を求め、そのサンプリングポイント軸方向の値が測定対象物40が存在しえる位置86(θ4)となる。
図9は、測定対象物40が存在しえる位置を推定する手法として比例配分計算を用いる例を説明するための図である。
て算出する。
θ5=(Pr1×θ1+Pr2×θ2+Pr3×θ3)/(Pr1+Pr2+Pr3)
・・・式(5)
図3の説明に戻る。
なお、判定ゲート60の次元は、方位方向、高低方向、距離方向があり、最低1次元以上を利用し、次元数が増えれば測定対象物情報が増えるために測定対象物位置の推定精度が上がる。また、次元数が増えると判定するデータ数が増えるため処理時間が増加するが、近年の計算機能力の向上を利用することで解決できる。
図10は、本発明を適用したレーダ装置において実行される測定対象物位置確定処理の流れを示すフローチャートである。
判定ゲート60の大きさ以上の書き込みが未だされていないと判断された場合(ステップS1002:No)は、ステップS1001に戻り、他方、判定ゲート60の大きさ以上の書き込みが実行されたと判断された場合(ステップS1002:Yes)は、ステップS1003において、測定対象物情報分布記録部38から判定ゲート60のデータ数の測定対象物情報分布データを読み出す。
配分計算等を用いて測定対象物40の位置を推定する。
20、21、22 検出パターン
30 レーダ装置
31 送信部
32 空中線部
33 受信部
34 レーダ処理部
35 出力部
36 制御部
37 測定対象物位置確定処理部
38 測定対象物情報分布記録部
39 測定対象物候補記録部
40 測定対象物
50 測定対象物情報分布配列
60 判定ゲート
61 中心セル
62 サブセル
71、72 セル
81、82、83 信号レベル
84 2次関数
85 極値
86 位置(θ4)
96 位置(θ5)
1101 CPU
1102 メモリ
1103 入力装置
1104 出力装置
1105 外部記録装置
1106 媒体駆動装置
1107 ネットワーク接続装置
1108 バス
1109 可搬記録媒体
Claims (5)
- 送信波を送信するとともに前記送信波の測定対象物での反射波を受信する送受信手段と、前記送受信手段を制御することにより前記送信波および前記反射波の送受信方向を所定の走査範囲で繰り返し走査させる走査手段と、前記送受信手段により送信された送信波および受信された反射波に基づいて前記測定対象物の位置情報を測定する測定手段とを備えることにより前記測定対象物を捕捉するレーダ装置を制御するためのレーダ処理装置において、
前記測定手段は、
前記送受信手段が受信した反射波から、距離方向、方位方向および高低方向のうち2方向の2次元マトリックスを用いて2次元マトリックス状の受信データを取得する2次元マトリックスデータ取得手段と、
前記2次元マトリックスデータ取得手段によって取得した2次元マトリックス状の受信データについて、予め行と列の大きさが設定された所定のサイズごとに、中心の受信データがその他の受信データと比較して最大値であると判断された場合、前記中心の受信データおよび前記その他の受信データに基づいて、前記測定対象物の位置を推定する推定手段と、
前記推定手段によって推定した前記測定対象物の位置情報を出力する出力手段と、
を備え、
更に前記2次元マトリックスデータ取得手段は、前記送受信手段が受信した反射波から順次受信データを取得し、
前記推定手段は、前記受信データを予め推定された不要測定対象物パターンと比較することにより前記受信データを不要測定対象物の反射波から取得したものを除去することで前記測定対象物を推定することを特徴とするレーダ処理装置。 - 送信波を送信するとともに前記送信波の測定対象物での反射波を受信する送受信手段と、前記送受信手段を制御することにより前記送信波および前記反射波の送受信方向を所定の走査範囲で繰り返し走査させる走査手段と、前記送受信手段により送信された送信波および受信された反射波に基づいて前記測定対象物の位置情報を測定する測定手段とを備えることにより前記測定対象物を捕捉するレーダ装置を制御するためのレーダ処理装置において、
前記測定手段は、
前記送受信手段が受信した反射波から、距離方向、方位方向および高低方向の3次元マトリックスを用いて3次元マトリックス状の受信データを取得する3次元マトリックスデータ取得手段と、
前記3次元マトリックスデータ取得手段によって取得した3次元マトリックス状の受信データについて、予め行と列の大きさが設定された所定のサイズごとに、中心の受信データがその他の受信データと比較して最大値であると判断された場合、前記中心の受信データおよび前記その他の受信データに基づいて、前記測定対象物の位置を推定する推定手段と、
前記推定手段によって推定した前記測定対象物の位置情報を出力する出力手段と、
を備え、
更に前記3次元マトリックスデータ取得手段は、前記送受信手段が受信した反射波から順次受信データを取得し、
前記推定手段は、前記受信データを予め推定された不要測定対象物パターンと比較することにより前記受信データを不要測定対象物の反射波から取得したものを除去することで前記測定対象物を推定することを特徴とするレーダ処理装置。 - 前記推定手段は、前記中心の受信データおよび前記周辺の受信データを用いて比例配分計算または2次関数近似計算によって前記測定対象物の位置を推定することを特徴とする請求項1または2に記載のレーダ処理装置。
- 送信波を送信するとともに前記送信波の測定対象物での反射波を受信する送受信手段と、前記送受信手段を制御することにより前記送信波および前記反射波の送受信方向を所定の走査範囲で繰り返し走査させる走査手段と、前記送受信手段により送信された送信波および受信された反射波に基づいて前記測定対象物の位置情報を測定する測定手段とを備えることにより前記測定対象物を捕捉するレーダ装置を制御するためのレーダ処理装置のコンピュータを、
前記測定手段が備える、
前記送受信手段が受信した反射波から、距離方向、方位方向および高低方向のうち2方向の2次元マトリックスを用いて2次元マトリックス状の受信データを取得する2次元マトリックスデータ取得手段、
前記2次元マトリックスデータ取得手段によって取得した2次元マトリックス状の受信データにについて、予め行と列の大きさが設定された所定のサイズごとに、中心の受信データがその他の受信データと比較して最大値であると判断された場合、前記中心の受信データおよび前記その他の受信データ基づいて、前記測定対象物の位置を推定する推定手段、
前記推定手段によって推定した前記測定対象物の位置情報を出力する出力手段、
として機能させるための位置特定プログラムであって、
更に前記2次元マトリックスデータ取得手段は、前記送受信手段が受信した反射波から順次受信データを取得し、
前記推定手段は、前記受信データを予め推定された不要測定対象物パターンと比較することにより前記受信データを不要測定対象物の反射波から取得したものを除去することで前記測定対象物を推定することを特徴とする位置特定プログラム。 - 送信波を送信するとともに前記送信波の測定対象物での反射波を受信する送受信手段と、前記送受信手段を制御することにより前記送信波および前記反射波の送受信方向を所定の走査範囲で繰り返し走査させる走査手段と、前記送受信手段により送信された送信波および受信された反射波に基づいて前記測定対象物の位置情報を測定する測定手段とを備えることにより前記測定対象物を捕捉するレーダ装置を制御するためのレーダ処理装置のコンピュータを、
前記測定手段が備える、
前記送受信手段が受信した反射波から、距離方向、方位方向および高低方向の3次元マトリックスを用いて3次元マトリックス状の受信データを取得する3次元マトリックスデータ取得手段、
前記3次元マトリックスデータ取得手段によって取得した3次元マトリックス状の受信データについて、予め行と列の大きさが設定された所定のサイズごとに、中心の受信データがその他の受信データと比較して最大値であると判断された場合、前記中心の受信データおよび前記その他の受信データに基づいて、前記測定対象物の位置を推定する推定手段、
前記推定手段によって推定した前記測定対象物の位置情報を出力する出力手段、
として機能させるための位置特定プログラムであって、
更に前記3次元マトリックスデータ取得手段は、前記送受信手段が受信した反射波から順次受信データを取得し、
前記推定手段は、前記受信データを予め推定された不要測定対象物パターンと比較することにより前記受信データを不要測定対象物の反射波から取得したものを除去することで前記測定対象物を推定することを特徴とする位置特定プログラム。
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JP2007310769A JP5298514B2 (ja) | 2007-11-30 | 2007-11-30 | レーダ処理装置および位置特定プログラム |
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