JP5297851B2 - ローダミン系蛍光物質の蛍光強度安定化方法 - Google Patents

ローダミン系蛍光物質の蛍光強度安定化方法 Download PDF

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Description

本発明は、水系に添加する蛍光物質の蛍光強度安定化方法に関する。詳しくは、水処理薬剤の濃度を検出、定量するためにトレーサとして用いるローダミン系蛍光物質の蛍光強度安定化方法に関するものである。
開放循環冷却水系などの水系では、腐蝕、スケール、スライム等の水に起因する障害を防ぐために各種の水処理薬剤が使用されている。一般に、水系で使用される水処理薬剤には、腐蝕抑制剤、スケール抑制剤、スライム防除剤(バイオファウリング抑制剤)などがある。
水系において、これらの水処理薬剤の添加による効果を十分に発揮させるためには、水系内に添加された水処理薬剤の濃度を、任意の位置、時間などにおいて正確に把握し、水処理薬剤が適正な濃度となるように管理することが重要である。
ところが、水処理薬剤の種類によっては、水中における濃度の測定が不可能、或いは困難なものがある。そのため、水系において、水処理薬剤としてそれ自身の濃度の測定が不可能、或いは困難な水処理薬剤を使用する場合の水処理薬剤の濃度管理方法として、簡単に濃度測定のできる物質をトレーサとして用いることが行われている。
このトレーサを用いる方法によれば、それ自身の濃度の測定が不可能、或いは困難な水処理薬剤であっても、その水中における当該水処理薬剤の濃度を迅速に推定することが可能となる。
このトレーサを用いる方法として、特許文献1、2に開示されるような水処理薬剤と共にトレーサ物質として蛍光物質を水系に添加して水処理薬剤の濃度を推定する蛍光トレーサ法がある。
蛍光トレーサ法で蛍光トレーサとして用いる物質には、一般に次に挙げるような条件を満足することが望まれる。(1)工業用水等の中に存在しないか、或いは存在しても無視できるほど極微量であること。(2)強い蛍光を発すること。(3)微生物の作用で容易に分解しないこと。(4)公害防止の観点から実質的に無害であること。(5)水系の配管材料などの金属材料に対する腐食性がないこと。
ローダミン系蛍光物質は、上記(1)〜(5)の条件を満たす優れた蛍光物質として知られている。ローダミン系蛍光物質は赤色系の染料であり、通常の場合、緑色(520nm)の光を受けるとオレンジ色(580nm)の蛍光を発する色素である。
ローダミン系蛍光物質をトレーサとする蛍光トレーサ法を用いることにより、簡便な測定操作で短時間に、必要なら測定現場で水処理薬剤の濃度を正確に把握することが可能である。
特開平07−128324号公報 特開平09−178662号公報
しかしながら、ローダミン系蛍光物質には、トレーサ物質(蛍光物質)として水処理薬剤と共に水系に添加したり、水処理薬剤の中に混合して一液製剤化した場合に、時間の経過とともに、蛍光強度が減少し、水処理薬剤の濃度を正確に把握できないという問題があった。
そこで、本発明は、ローダミン系蛍光物質を添加物のトレーサとして使用した場合に、時間の経過とともに蛍光強度が減少することを抑え、添加物、例えば水処理薬剤の濃度を長期間に亘りより正確に測定することを可能にするローダミン系蛍光物質の蛍光強度安定化方法、及び蛍光トレーサ含有水処理薬剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ローダミン系蛍光物質と特定の波長範囲に吸収極大を有する色素とを共存させることにより、時間が経過してもローダミン系蛍光物質の蛍光強度の低下を抑えて安定化できることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、上記課題を解決するため、ローダミン系蛍光物質と、波長610nm以上640nm以下の範囲に吸収極大を有する色素を共存させることを特徴とするローダミン系蛍光物質の蛍光強度安定化方法の構成とした。また、ローダミン系蛍光物質を水処理薬剤のトレーサとして水系に添加するに際し、該水系において波長610nm以上640nm以下の範囲に吸収極大を有する色素を共存させることを特徴とするローダミン系蛍光物質の蛍光強度安定化方法の構成とした。水処理薬剤のトレーサとして使用するローダミン系蛍光物質と、腐食抑制剤、スケール抑制剤及びスライム防除剤の少なくとも1つとを混合して製剤化するに際し、該製剤中に波長610nm以上640nm以下の範囲に吸収極大を有する色素を共存させることを特徴とするローダミン系蛍光物質の蛍光強度安定化方法の構成とした。
さらに、前記ローダミン系蛍光物質がローダミンWTであることを特徴とする前記何れかに記載のローダミン系蛍光物質の蛍光強度安定化方法の構成、前記波長610nm以上640nm以下の範囲に吸収極大を有する色素が、青色1号、青色2号、緑色3号、黒色401号から選ばれた少なくとも1つ、又はこれら色素の少なくとも1つを含む色素製剤であることを特徴とする前記何れかに記載のローダミン系蛍光物質の蛍光強度安定化方法の構成とした。
加えて、腐食抑制剤、スケール抑制剤、スライム防除剤から選ばれる1種又は2種以上の水処理薬剤と、ローダミン系蛍光物質と、波長610nm以上640nm以下の範囲に吸収極大を有する色素と、を混合してなることを特徴とする蛍光トレーサ含有水処理薬剤の構成とした。
ローダミン系蛍光物質としては、ローダミンWT、ローダミンB、ローダミン6G及びこれらの誘導体、ローダミン123,ローダミン101等が一般的によく知られ、それらを本発明に採用することができる。ローダミンWTとローダミンBは類似の化合物で、共に1960年代からトレーサとして、自然界、工業用水系などで用いられている。
ローダミンWT(CAS登録番号:37299−86−8)は、懸濁した土砂に吸収されるローダミンBの欠点を補うために開発されたものであり、毒性も軽減され、米国では海洋や排水等のトレーサとして使用も認可されており、本発明において最適である。
本発明において、ローダミン系蛍光物質と共存させる色素は、波長610nm以上640nm以下の範囲に吸収極大を有する色素であれば特に制限はないが、安定性が高く色あせしにくい点から法定色素(タール色素)、特に食品添加物として認可されているものが好ましい。
波長610nm以上640nm以下の範囲に吸収極大を有する好ましい法定色素としては、青色1号、青色2号、緑色3号、黒色401号等を挙げることができ、安全性の面から食品添加物に指定されている青色1号、青色2号、緑色3号が特に好ましい。
また、波長610nm以上640nm以下の範囲に吸収極大を有する好ましい色素製剤として、シンコー株式会社製のメロン色、チョコレート色Bを挙げることができる。また、前記メロン色とチョコレート色Bとの混合物は、相乗的な効果を示し特に好ましい。なお、前記メロン色は、黄色4号と青色1号との混合色素であり、また、チョコレート色は、赤色2号と赤色102号と黄色4号と青色2号との混合色素である。
本発明は、上記構成であるから、長期間に亘り、水系に添加される添加物、特に水処理薬剤の濃度を正確に把握することができる。
ローダミン系蛍光物質(ローダミンWT)及び各種色素との混合物の蛍光強度の常温(室温)における経時変化を調べた実施例1の結果である。 ローダミン系蛍光物質(ローダミンWT)及び各種色素との混合物の蛍光強度に対する熱の影響を調べた実施例2の結果である。 ローダミン系色蛍物質(ローダミンWT)及び各種色素との混合物の蛍光強度に対する直射日光の影響を調べた実施例3の結果である。 水処理薬剤にローダミン系蛍光物質(ローダミンWT)と、各種色素を混合した蛍光トレーサ含有水処理薬剤の蛍光強度の常温における経時変化を調べた実施例4の結果である。
以下に、添付図面に基づいて、本発明であるローダミン系蛍光物質の蛍光強度安定化方法について詳細に説明する。
図1は、ローダミン系蛍光物質(ローダミンWT)及び各種色素との混合物の蛍光強度の常温(室温)における経時変化を調べた実施例1の結果である。
[実験方法]
純水に、リン酸バッファーを加えてpH=8.0に調整したpH緩衝溶液に、トレーサ用蛍光物質であるローダミンWTと、各種色素(法定色素=9種、色素製剤=3種)を添加、混合し、室温で40日間静置した。その後、ローダミンWTの濃度(mg/L)をそれぞれ測定した。
ローダミンWTのpH緩衝溶液中の濃度(mg/L)は、実験No.1〜13ではローダミンWT濃度を60mg/L(高濃度試験区)とし、実験No.14〜25ではローダミンWT濃度を10mg/L(低濃度試験区)とした。
試験した色素は、図1表に記載の通りで、チョコレート色B及びメロン色はシンコー株式会社製の色素製剤、他は法定色素である。ローダミンWT高濃度試験区では、色素の添加量は、1000mg/Lとして、混合色素として試験した実験No.13では1:1重量比で、合計1000mg/Lとした。ローダミンWT低濃度試験区では、色素の添加量は、1mg/Lとして、混合色素として試験した実験No.25では1:1重量比で、合計1mg/Lとした。
各色素の吸収極大波長(nm)も図1表に記載の通りである。なお、可視波長内(約400〜800nm)に吸収極大波長が2つ以上ある場合は、表中では吸収スペクトル高さの大きい順に表記している。図2〜4表においても同じ。
ローダミンWTの濃度は、ローダミンWTの蛍光強度を、島津製作所製蛍光光度計(型式:RF−1500)を用いて測定し、測定した蛍光強度から、濃度が既知のローダミンWTを測定して予め得た標準曲線を用いて求めた。ローダミンWTの励起光波長は558nm、蛍光の測定波長は575nmである。実施例2〜4においても同じ。
[結果]
実験の結果、次のことが明らかになった。ローダミンWT高濃度試験区において、色素を添加しない場合(実験No.1)における室温、40日間静置後のローダミンWTの濃度が18mg/Lであることから、残存率は30%であった。なお、残存率(%)は、測定時のローダミンWT(mg/L)/添加時のローダミンWT(mg/L)×100で求め、小数点第1位を四捨五入した。以下、同じ。
一方、色素を添加した場合においては、黄色4号、橙色201号、褐色201号、赤色2号、紫色401号(実験No.2〜6)では、僅かな残存率の向上があっただけであった。残存率は、約33〜50%の範囲であった。より長い波長の位置に吸収極大がある色素の方が、より残存率が高い傾向、即ちローダミンWTの経時安定性を向上させていた。従って、チョコレート色B、メロン色1種添加(実験No.11、12)では、一層ローダミンWTの残存率が高かった。
チョコレート色Bとメロン色とを混合した場合(実験No.13)では、それぞれ単一で添加した場合(実験No11.12)に比べ、残存率(98%)が極めて向上した(実験No13)。これは、両色素の相互作用による吸収波長域のシフト、及び630nmでの吸収量の増加によるものと考えられる。チョコレート色Bとメロン色との混合製剤も、ローダミンWTの安定性向上に極めて有効である。
さらに、緑色3号、青色1号、黒色401号、青色2号の添加(実験No.7〜10)では、約87〜100%の範囲の極めて高い残存率を示した。このように高い残存率であれば、水系の水処理薬剤などの添加物の濃度管理のために用いられるトレーサ物質として、長期に亘り、正確に添加物濃度を管理することが可能で、極めて有益である。また、低濃度ローダミンWT試験区での結果も、上述の高濃度ローダミンWT試験区の結果と同様の傾向であった。
以上のことから、吸収極大波長(nm)が約610〜640nmである色素は、ローダミンWTの室温環境における経時安定性を極めて向上させることができることが明らかになった。
図2は、ローダミン系蛍光物質(ローダミンWT)及び各種色素との混合物の蛍光強度に対する熱の影響を調べた実施例2の結果である。
[実験方法]
純水に、リン酸バッファーを加えてpH=8.0に調整したpH緩衝溶液に、トレーサ用蛍光物質であるローダミンWTと、各種色素(法定色素=9種、色素製剤=3種)を添加、混合し、55℃に加温し、20日間、55℃を保持した。その後、ローダミンWTの濃度(mg/L)をそれぞれ実施例1と同様に蛍光強度から測定した。
ローダミンWTのpH緩衝溶液中の濃度は60mg/Lとし、添加色素は濃度200mg/L(実験No.13は合計)とした他は、実施例1と同じである。
[結果]
実験の結果、次のことが明らかになった。色素を添加しない場合(実験No.1)における55℃、22日間静置後のローダミンWTの濃度が3mg/Lであることから、残存率は5%であった。
一方、色素を添加した場合においては、黄色4号、橙色201号、褐色201号、赤色2号、紫色401号(実験No.2〜6)では、僅かな残存率の向上があっただけである。残存率は、約7〜12%の範囲であった。また、チョコレート色B、メロン色1種添加(実験No.11、12)では、一層ローダミンWTの残存率が高かった。
さらに、緑色3号、青色1号、黒色401号、青色2号の添加(実験No.7〜10)では、約83〜98%の範囲の極めて高い残存率を示し、熱に対してもローダミンWTの安定性を向上させることが明らかになった。これは、実施例1と同様に、これら色素がローダミンWTの蛍光強度の安定化に利用できることを示している。また、チョコレート色Bとメロン色との混合製剤も、ローダミンWTの安定性向上に極めて有効である。
図3は、ローダミン系色蛍物質(ローダミンWT)及び各種色素との混合物の蛍光強度に対する直射日光の影響を調べた実施例3の結果である。
[実験方法]
純水に、リン酸バッファーを加えてpH=8.0に調整したpH緩衝溶液に、トレーサ用蛍光物質であるローダミンWTと、各種色素(法定色素=9種、色素製剤=3種)を添加、混合し、透明ガラス容器を密封し、直射日光の当たる場所に10日間静置した。その後、ローダミンWTの濃度(mg/L)をそれぞれ実施例1と同様に蛍光強度から測定した。
ローダミンWTのpH緩衝溶液中の濃度は10mg/Lとし、添加色素は濃度50mg/L(実験No.13は合計)とした他は、実施例1と同じである。
[結果]
実験の結果、次のことが明らかになった。色素を添加しない場合(実験No.1)における55℃、直射日光の当たる場所に10日間静置後のローダミンWTの濃度が1mg/Lであることから、残存率は10%であった。
色素を添加した場合においては、黄色4号、橙色201号、褐色201号、赤色2号、紫色401号(実験No.2〜6)では、色素を添加しない場合(実験No.1)と同等か、僅かな残存率の向上があっただけである。残存率は、10〜20%の範囲であった。また、チョコレート色B、メロン色1種添加(実験No.11、12)では、一層ローダミンWTの残存率が高かった。
さらに、緑色3号、青色1号、黒色401号、青色2号の添加(実験No.7〜10)では、70〜90%の範囲の極めて高い残存率を示し、日光に対してもローダミンWTの安定性を向上させることが明らかになった。これは、実施例1と同様に、これら色素がローダミンWTの蛍光強度の安定化に利用できることを示している。また、チョコレート色Bとメロン色との混合製剤も、ローダミンWTの安定性向上に極めて有効である。
図4は、水処理薬剤にローダミン系蛍光物質(ローダミンWT)と、各種色素を混合した蛍光トレーサ含有水処理薬剤の蛍光強度の常温における経時変化を調べた実施例4の結果である。
[実験方法]
水処理薬剤として2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール(主に、スライム防除剤として使用されている。)を1重量%、トレーサとしてのローダミンWTを0.01重量%(濃度100mg/L)含有する混合液に、各種色素(法定色素=4種)を0.03重量%(濃度300mg/L)添加、混合し、室温で40日間静置した。その後、ローダミンWTの濃度(mg/L)をそれぞれ実施例1と同様に蛍光強度から測定した。色素は、法定黄色4号、赤色2号、緑色3号、青色1号を使用した。
[結果]
実験の結果、次のことが明らかになった。色素を添加しない場合(実験No.1)における、40日間静置後のローダミンWTの濃度が、2mg/Lであることから、残存率は約2%であった。
波長610nm以上640nm以下の範囲に吸収極大を有しない色素である黄色4号、赤色2号では、ローダミンWTの安定性の向上は、色素を添加しない場合(実験No.1)と同様に認められず、又は極僅かに向上させるに留まる。一方、波長610nm以上640nm以下の範囲に吸収極大を有する色素である緑色3号、青色1号では、ローダミンWTの残存率は70〜85%で、極めて高い。このことから、水処理薬剤との共存環境下においても、蛍光トレーサ物質の蛍光強度安定性に有効であることが示された。
本発明であるローダミン系蛍光物質の蛍光強度安定化方法は、開放循環冷却水系などの水系において、水処理薬剤の濃度を長期間、正確に把握することができ、水処理薬剤の適正かつ低コスト管理が可能になる。また、水系の設備の保護を的確に行うことができる。

Claims (5)

  1. ローダミン系蛍光物質を水処理薬剤のトレーサとして水系に添加するに際し、該水系において波長610nm以上640nm以下の範囲に吸収極大を有する色素を共存させることを特徴とするローダミン系蛍光物質の蛍光強度安定化方法。
  2. 水処理薬剤のトレーサとして使用するローダミン系蛍光物質と、腐食抑制剤、スケール抑制剤及びスライム防除剤の少なくとも1つとを混合して製剤化するに際し、該製剤中に波長610nm以上640nm以下の範囲に吸収極大を有する色素を共存させることを特徴とするローダミン系蛍光物質の蛍光強度安定化方法。
  3. 前記ローダミン系蛍光物質がローダミンWTであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のローダミン系蛍光物質の蛍光強度安定化方法。
  4. 前記波長610nm以上640nm以下の範囲に吸収極大を有する色素が、青色1号、青色2号、緑色3号、黒色401号から選ばれた少なくとも1つ、又はこれら色素の少なくとも1つを含む色素製剤であることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載のローダミン系蛍光物質の蛍光強度安定化方法。
  5. 腐食抑制剤、スケール抑制剤、スライム防除剤から選ばれる1種又は2種以上の水処理薬剤と、ローダミン系蛍光物質と、波長610nm以上640nm以下の範囲に吸収極大を有する色素と、を混合してなることを特徴とする蛍光トレーサ含有水処理薬剤。

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