JP5296975B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は超音波診断装置に関し、特に三次元空間内から取得されたデータを処理する超音波診断装置に関する。
第1方向に超音波探触子を移動させつつ、第2方向の電子走査を繰り返し実行させれば、一連の走査面データ(あるいは一連のフレームデータ)からなるボリュームデータを取得でき、つまり三次元エコーデータ取込空間(三次元空間)を形成できる。ボリュームデータに対してレンダリング処理を適用することにより、三次元画像を形成できる。
超音波探触子を機械的に走査する場合、走査機構や位置検出器が必要となる。そのような構成の場合には超音波診断装置がその分だけ複雑化する。一方、超音波探触子を体表に沿って手動で走査する場合には、そのような機構は不要となるが、各走査面の位置及び向き(つまり、各走査面データの座標情報)を正確に特定する必要があることから、空間的な位置の検出が求められる。そこで、超音波探触子に位置検出用の磁気センサを設け、磁場中において超音波探触子が移動する過程で、磁気センサにより座標情報を取得することも考えられるが、そのための特別な機構が不可欠となる。
特許文献1には、アレイ振動子により互いに直交する2つの走査面(バイプレーン)を形成し、各走査面ごとにフレーム間で相関演算を実行することにより二次元運動ベクトルを求め、各走査面ごとの二次元運動ベクトルの合成により、三次元運動ベクトルを求める手法が記載されている。但し、この技術は放射線の照射位置を組織に追従させるためのもので、ボリュームデータを構成するためのものではない。なお、特許文献2−5には、複数の断層画像をその面方向に繋げて大きな断層画像を形成する技術が開示されている。
特開2005−185336号公報 米国特許第5782766号公報 米国特許第6416477号公報 米国特許第6159152号公報 米国特許第6730031号公報
ボリュームデータを取得するために走査面を移動させる場合、具体的には超音波探触子の位置を順次シフトさせながら複数の走査面を形成する場合には、各走査面(各走査面データ)について位置の特定を行う必要がある。その場合に複雑な機構を設けると、装置構成が大掛かりとなったり装置コストが増大したりすることが懸念される。あるいは、超音波探触子の手動走査に当たって走査方向や操作速度を高い精度で一定に維持する条件を課すと、その操作者に多くの負担が生じるし、正確なボリュームデータを取り込めないおそれが生じる。
本発明の目的は、複雑な機構を要することなく各走査面データについて正確な位置情報を取得できるようにすることにある。
本発明の他の目的は、超音波探触子の手動走査が自由に行われても正確なボリュームデータを再構成できるようにすることにある。
本発明は、対象組織に対する相対運動の過程で、互いに交差する第1走査面及び第2走査面を繰り返し形成し、これにより第1走査面データ及び第2走査面データを繰り返し取得する送受波部と、時間的に異なる第1走査面データ間におけるマッチング処理の結果、及び、時間的に異なる第2走査面データ間におけるマッチング処理の結果に基づいて、三次元運動情報を繰り返し演算する運動情報演算手段と、前記繰り返し演算される三次元運動情報に基づいて、前記相対運動の過程で前記送受波部により繰り返し取得される一連の走査面データを三次元空間内に配置してボリュームデータを構成するボリュームデータ構成手段と、前記ボリュームデータに基づいて超音波画像を形成する画像形成手段と、を含むことを特徴とする超音波診断装置に関する。
上記構成によれば、対象組織に対する送受波部の相対運動の過程で、送受波部により第1走査面及び第2走査面が繰り返し形成され、これにより、第1走査面データ及び第2走査面データが繰り返し取得される。時間的に異なる第1走査面データ間でマッチング処理が行われ、その結果として運動情報が得られる。同様に、時間的に異なる第2走査面データ間でマッチング処理が行われ、その結果として運動情報が得られる。第1走査面と第2走査面は交差関係にあるので、それらの運動情報から三次元運動情報が得られる。この三次元運動情報は送受波部の運動情報に相当するものであり、より正確には、第1走査面及び第2走査面からなる走査面セット(特にそれらの交差部位)の運動情報である。よって、そのような三次元運動情報を利用して一連の走査面データを空間的にマッピングすればボリュームデータが得られる。
送受波部を対象組織に対して運動させるのが望ましいが、その逆であっても上記の構成を利用できる。送受波部の走査は手動的にあるいは機械的に行われるのが望ましい。特に手動走査の場合には画像化対象となる走査面データの空間的な規則性が崩れるので、手動走査の場合に上記構成を適用するのが望ましい。第1走査面及び第2走査面は超音波ビームの電子走査により形成されるものであるが、機械走査を利用することも可能である。マッチング処理が行われる2つの走査面データは相互に異なるタイミングで取得されたものである。その時間間隔は望ましくは1フレーム時間に相当し、その場合には時間的に隣接する2つの走査面データ間でマッチング処理が適用される。互いに向きが異なる3つ以上の走査面データを繰り返し形成し、それらのデータを利用して三次元運動情報を求めることも可能である。三次元運動情報は、望ましくは並行運動情報及び回転運動情報を含むが、それらの一方であってもよい。それらの情報は望ましくはベクトル情報である。一連の走査面データを構成する各走査面データ(つまり、それを構成する各データ要素)の空間的位置を画像処理を利用して特定できるので、複雑な機構を用いることなく適正なボリュームデータを事後的に再構成できる。ボリュームデータから三次元画像、任意断面画像等の所望の画像が形成される。なお、第1走査面及び第2走査面のそれぞれについて専用の演算部を並列配置することもできるし、それらに共通の単一の演算部を設けることもできる。また、運動情報は専用ハードウエアにより、あるいは、ソフトウエアの機能により演算することができる。走査面データは送受波フレームデータ又は画像フレームデータであってもよい。
望ましくは、前記三次元空間内に配置される一連の走査面データは、前記第1走査面データ、前記第2走査面データ又は他の走査面データで構成される。他の走査面データは、第1走査面及び第2走査面とは異なる走査面を形成することによって得られたデータである。途中でボリュームデータを構成するための走査面を切り換えることもできる。例えば、第1走査面及び第2走査面の内で、移動方向に近い向きを有する走査面を動的に選択するようにしてもよい。また、場合によっては送受波部の移動に伴い各走査面の方向を動的に変更することも可能である。その場合には三次元運動情報を送受信制御、特に走査面の形成の制御にフィードバックさせるのが望ましい。
望ましくは、前記一連の走査面データを三次元空間内に配置する処理は、前記送受波部を前記対象組織に対して相対的に運動させる過程と並行して開始され、あるいは、前記送受波部を前記対象組織に対して相対的に運動させる過程が完了した後に開始される。すなわち、ボリュームデータを構成する処理をリアルタイムに行ってもよいし、事後的に行ってもよい。
望ましくは、前記運動情報演算手段は、前記時間的に異なる第1走査面データ間でマッチング処理を適用して第1運動情報を演算する手段と、前記時間的に異なる第2走査面データ間でマッチング処理を適用して第2運動情報を演算する手段と、前記第1運動情報及び前記第2運動情報に基づいて前記三次元運動情報を演算する手段と、を含む。望ましくは、前記第1運動情報には、前記第1走査面内での移動成分及び回転成分が含まれ、前記第2運動情報には、前記第2走査面内での移動成分及び回転成分が含まれる。望ましくは、前記第1走査面及び前記第2走査面は直交関係にあり、前記一連の走査面データを構成する走査面データとして、前記第1走査面データ又は前記第2走査面データを選択する手段が設けられる。送受波部の進行方向と同じような向きを有する走査面を判定し、当該走査面のデータに基づいてボリュームデータを構成するようにするのが望ましい。
以上説明したように、本発明によれば、複雑な機構を要することなく各走査面データについて正確な位置情報を取得できる。あるいは、本発明によれば、超音波探触子の手動走査が自由に行われても正確なボリュームデータを再構成できる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明に係る超音波診断装置の実施形態が示されており、図1は超音波診断装置のブロック図である。
プローブ10は、本実施形態において、複数の振動素子を二次元配列してなる2Dアレイ振動子を有している。2Dアレイ振動子によって超音波ビームが形成され、その超音波ビームは第1方向及び第2方向に電子走査することができる。すなわち、3次元データ取り込み空間(ボリューム空間)を形成することができる。電子走査方式としては、電子リニア走査、電子セクタ走査などが知られている。本実施形態では、ユーザによりプローブ10が保持され、生体表面上にプローブ10の送受波面を当接させた状態を維持しながら、ユーザによってプローブ10が対表面上でマニュアル走査される。これによって、体内における広い3次元空間にわたってエコーデータの取り込みを行うことが可能である。そのようなマニュアル走査にあたって、互いに直交する第1走査面及び第2走査面が繰り返し形成される。すなわち、バイプレーン形成を順次実行させながらプローブ10の手動走査が行われる。
送受信部12は、送信ビームフォーマ及び受信ビームフォーマとして機能する。送受信部12から2Dアレイ振動子に対して複数の送信信号が供給される。また、2Dアレイ振動子から出力される複数の受信信号は送受信部12に入力され、それらの受信信号に対して整相加算処理が実行される。この場合においては、送信ビームの形成及び受信ビームの形成は、各走査面ごとに行われている。通常、第1走査面と第2走査面とが交互に形成され、送受信部12は各走査面に対応した時分割動作を行なう。もちろん、送信周波数をそれぞれの走査面ごとに異ならせれば、第1走査面及び第2走査面を同時に形成することも可能である。いずれにしても、送受信部12から信号処理部14に対して第1走査面に対応する第1フレームデータ及び第2走査面に対応する第2フレームデータが出力される。各フレームデータは複数のビームデータによって構成され、各ビームデータは深さ方向に整列した複数のエコーデータによって構成されるものである。信号処理部14は、検波処理、対数圧縮処理などの公知の処理を実行する。信号処理部14によって処理がなされた各フレームデータはプローブ運動計測部15へ出力される。
プローブ運動計測部15は、図示されるように、座標変換部16、相関部18,20、及びベクトル演算部22を有している。プローブ運動計測部15は、各走査面毎にフレーム間において相関演算を実行し、これによって各走査面ごとに得られた運動情報に基づいて3次元運動情報を演算するモジュールである。すなわち、画像処理により個々の走査面の位置を特定することが可能である。手動走査を行う場合、各ユーザによって手動走査速度はまちまちとなり、また手振れや呼吸運動による影響等が考えられるが、本実施形態によれば各データを取り込んだ上で画像処理を利用して各データの座標情報を正確に演算することができ、その結果、後述するように適正なボリュームデータを再構成することが可能となる。
プローブ運動計測部15について具体的に説明する。本実施形態においては、第1走査面及び第2走査面のそれぞれに対応して2系統の演算ユニットが設けられているが、共通の演算ユニットを設けてそれを時分割動作させることも可能である。そのような構成によれば、装置の回路規模を縮小できるという利点を得られる。座標演算部16は、図1に示される例において、並列的に配置された二つのデジタルスキャンコンバータ(DSC)36,38を有している。DSC36,38は送受波座標系に従って取得されたフレームデータに基づいて断層画像データを構成するモジュールである。すなわち座標変換機能及びデータ補間機能を有している。ここで、DSC36によって第1走査面に対応するフレームデータが処理され、DSC38によって第2走査面に対応するフレームデータが処理される。
相関部18は、DSC36から出力された第1走査面に対応する断層画像データを処理する回路である。本実施形態においては、フレーム間において、すなわち時系列順で隣接する二つの断層画像データ間において相関演算が実行されている。この場合において、後に説明するように、一方の断層画像データにおいて注目エリアを設定し、他方の断層画像データ上に注目エリアに対応する探索エリアを設定し、その探索エリア内で注目エリアの内容と最もマッチングするエリア位置を探し出すことにより、二つのフレーム間における並行移動量及び回転移動量をそれぞれ求めることが可能である。
相関部18は、具体的には、二つのフレームメモリ40,42、差分器44、積算器46及び最小値検出器48を有している。フレームメモリ40には現在の断層画像データが格納され、フレームメモリ42には一つ前の断層画像データが格納される。ここで、フレームメモリ40を設けることなく順次入力されるデータに対してリアルタイムに相関演算を行うことも可能である。差分器44は、各画素データ単位でフレーム間において差分演算を実行する。その差分値が積算値46においてフレームの全体に亘って積算される。その積算結果すなわち積算値が最小値検出器48に入力される。一方の断層画像を固定しておいて、他方の断層画像を順次並行移動させながら上記の積算値を求めることにより、それらの積算値の中の最小値として(あるいは最も相関が大となる場合として)並行移動量を特定することが可能である。この処理自体は公知である。同様の手法を適用することにより、すなわち一方の断層画像データを固定しておいて他方の断層画像データを順次回転移動させながら積算値を求めることにより、回転運動量も求められる。そのような第1走査面内における並行運動成分及び回転運動成分の特定は後に説明する面内運動成分演算部60において実行される。相関部20も上記の相関部18と同様の構成を具備している。相関部20によって、第2走査面に対応する並行運動成分を求めるための情報及び回転運動成分を求めるための情報が演算される。
ベクトル演算部22は、面内運動成分演算部60,62及び運動ベクトル演算部64を有している。面内運動成分演算部60は、第1走査面について相関部18から出力される相関結果に基づいて上述したようにフレーム間における並行運動成分及び回転運動成分を求める。それらの運動成分はそれぞれ2次元ベクトル情報に相当するものである。同様に、面内運動成分演算部62は、第2走査面についてフレーム間における並行運動成分及び回転運動成分を演算する。そして、運動ベクトル演算部64は、第1走査面及び第2走査面について求められた各種運動成分に基づき3次元運動情報を求める。その3次元運動情報は、フレーム間における3次元の並行運動情報及び回転運動情報である。それらの情報が後に説明する空間配置部28に送られる。また、本実施形態においてはそれらの情報が送受信制御部66にも送られている。
DSC36,38から出力される各走査面に対応した断層画像のデータは選択器24にも出力されている。選択器24においては、いずれかの走査面の断層画像データを選択してそれを出力している。この場合においては、ユーザによって選択対象を指示するようにしてもよいし、プローブの運動方向にできる限り直交する走査面が自動的に選択されるようにしてもよい。また、第1走査面及び第2走査面とは異なる位置に第3走査面を形成し、それに対応する断層画像データをDSC39において演算し、それによって得られる断層画像データを選択対象に含めるようにしてもよい。
選択器24から出力される各フレームごとの断層画像データはフレームデータ列メモリ26に格納される。このフレームデータ列メモリ26には時系列順で複数のフレームデータ(走査面データとしての断層画像データ)が格納される。ただし、破線で示されるように、選択された断層画像データを直ちに空間配置部28に送って当該断層画像データを空間的にマッピングするようにしてもよい。すなわち、後に説明するボリュームデータの構成処理はリアルタイムで行なうこともできるし、手動走査が完了した後に行わせることも可能である。
空間配置部28は、運動ベクトル演算部64から出力される3次元の運動情報に基づいて、各走査面の空間的な位置を特定する。具体的には、メモリ記憶空間に相当する絶対座標系における各走査面の座標が特定され、ボリュームデータメモリ30における当該座標に対応するアドレスに断層画像データが書き込まれる。各断層画像データごとにこのような処理を繰り返し行なえば、ボリュームデータメモリ30上に適正な位置関係を持って複数の断層画像データを書き込むことが可能となり、すなわち適正なボリュームデータを再構築することが可能となる。
レンダリング部32は、上述したボリュームデータに対して例えばボリュームレンダリング法に基づく3次元画像形成処理を実行し、これによって3次元画像を形成する。その画像データは表示部34へ送られる。ちなみに、3次元画像に代えて任意断層画像等を形成するようにしてもよい。いずれにしても、手動走査によって得られる断層画像データ列が不規則な並びを有するものであったとしても、本実施形態によれば画像処理によって各断層画像データ毎に適正な座標を特定することができるので、それらの適正な並べ替えを行ってボリュームデータを得られるという利点がある。
送受信制御部66は、送受信部12の動作制御を行っている。本実施形態においては、あらかじめ設定した角度関係を維持しながら第1走査面及び第2走査面が繰り返し形成されているが、上述のように演算された3次元運動情報に基づいて、それらの走査面の位置を動的に変更することも可能である。例えば、プローブの進行方向に面の向きが合致するように断層画像形成用の走査面を繰り返し形成してもよい。あるいはそのような条件を満たすように第3の走査面を第1及び第2走査面と共に繰り返し形成するようにしてもよい。ちなみに、2Dアレイ振動子に変えて十字形を有するクロスアレイ振動子を用いることもできる。あるいは3次元運動情報を得られる限りにおいて他のタイプのプローブを用いることも可能である。
図2には、第1走査面A及び第2走査面Bが示されている。図示の例では、電子セクタ走査によって扇状の第1及び第2走査面A,Bが形成されている。それらの走査面A,Bは図示されるように直交関係をもって形成される。ちなみに超音波ビームを第1走査方向及び第2走査方向に走査することにより3次元エコーデータ取り込み空間Vを形成することも可能である。3次元運動情報の演算にあたっては、二つの走査面A,Bが直交関係にあるのが望ましいが、それらの角度関係が既知であれば、必ずしも直交関係でなくても3次元運動情報を演算することができる。
図3及び図4には、フレーム間における相関演算の概念が示されている。ちなみに相関演算では、前のフレームにおいて局所的な関心領域が設定され、次のフレームにおいて関心領域と同じ領域を取り囲むように探索領域が設定され、その探索領域内に関心領域と同一形状のマッチング領域がその位置を可変させながら順次設定され、各位置において相関演算が行われる。図3及び図4においては、R1が前のフレームを示しており、R2が後のフレームを示している。また図3にはフレーム間における並行移動ベクトルが示されており、図4にはフレーム間における回転移動ベクトルが示されている。それらのベクトル情報を求める演算は公知である。
図5には三次元運動情報としての三次元並行運動情報の演算方法が概念的に示されている。XYZは絶対的座標空間を示し、xyzは相対的座標空間(プローブを基準とした座標空間)を示している。Aは第1走査面を示し、Bは第1走査面と直交関係にある第2走査面を示してる。なお、図5及び後述する図6においてはベクトル情報についてベクトル記号が付加されているが、以下の説明ではベクトル情報についてベクトル記号を省略する。
上記のフレーム間相関演算により、各走査面ごとに注目点(2つの走査面の交差線上に設定された注目点O)の移動を表す二次元ベクトルが演算される。第1走査面Aについてはフレーム間での並行運動成分(dAx,dAy)が求められ、同様に、第2走査面Bについてはフレーム間での並行運動成分(dBy,dBz)が求められる。つまり、2つの二次元ベクトルが演算される。dAy及びdByは、原理上同じ値となるが、実際には異なる値となることもあるので、三次元運動情報を構成する三次元ベクトルdMの演算に当たっては、両者の内の一方を選択利用するか、両方の平均値等を総合利用するのが望ましい。図5において、T0及びT1は、移動前後での注目点O,O’の位置ベクトルを示している。
図6には三次元運動情報としての三次元回転運動情報の演算方法が概念的に示されている。第1走査面Aについて求められるフレーム間の回転量(回転ベクトル)がαであり、同様に、第2走査面Bについて求められたフレーム間の回転量(回転ベクトル)がβである。それらの回転量の合成ベクトルがγとして表される。
以上のように、個々のフレーム間において、三次元運動情報として並行運動情報及び回転運動情報が求められるので、それを利用して順次取り込まれるあるいは順次取り込まれた画像形成用走査面データ(断層画像データ)の空間的な座標を特定することが可能となる。つまり、個々のエコーデータ(ボクセルデータ)の三次元記憶空間内での座標を画像処理によって特定することが可能である。上記の三次元運動情報はフレーム間ごとに時系列順で取得され、それらの合成あるいは積算から絶対空間内での注目点の位置や回転角度を求めることができる。ここで、画像形成用走査面データは、本実施形態では第1走査面データ又は第2走査面データである。但し、それらの両者を用いてボリュームデータを構築することも可能である。あるいは、上記のように第3の走査面データを取得してボリュームデータを構築するようにしてもよい。第1走査面及び第2走査面に対する第3走査面の位置関係が既知であれば、第1走査面及び第2走査面の位置から第3走査面の位置を簡単に特定できる。
次に、図7乃至図12を用いて各種の手動走査態様を説明する。図7において、Uはボリューム空間を模式的に表している。そのボリューム空間を横切るように第1走査面A及び第2走査面Bが存在している。ユーザによる手動走査によりプローブが移動すると、U’で示されるようにそれぞれの走査面A,Bが紙面横方向に運動する。それぞれの走査面は繰り返し電子的に形成されるため、ここで第1走査面Aに着目すると、手動走査の過程においてはその手動走査方向に整列して複数の第1走査面が形成されることになる。そのように構成される走査面列が符号70で示されており、それを構成する走査面としての要素が符号72で示されている。
図8に示す例では、プローブすなわちボリューム空間Uが紙面垂直方向に移動している。この場合においては、第2走査面Bが垂直方向に運動した結果として上記のような走査面列70が構成される。このように、プローブの手動走査方向に応じて画像形成で用いる走査面を選択するのが望ましい。この場合に、移動走査方向にできる限り直交する走査面を画像形成用の走査面として定めるのが望ましい。もちろん、もう一方の走査面も順次形成され、二つの走査面の形成によって得られたデータに基づいて上述した3次元運動情報が演算される。
図9に示す例では、第1走査面A、第2走査面Bに加えて第3走査面Cが形成されている。この第3走査面Cは画像形成のための専用の走査面である。すなわち、3次元運動情報の計測のための走査面と画像形成用の走査面とを区別するようにしてもよい。例えば前者についてはビーム密度を粗にし後者についてはビーム密度を密にするようにしてもよい。またビーム密度以外のパラメータ、すなわち走査幅や走査深さなどを異ならせるようにしてもよい。
図10に示す例では、プローブすなわちボリューム空間Uが紙面斜め方向に運動をしている。このような場合においても、いずれかの走査面のデータを用いて、しかも各データの空間的な座標を正確に特定しつつ、ボリュームデータを構成することが可能となる。
図11に示す例では、プローブが並行運動すると共に回転運動している例を示している。このような場合においても各走査面の位置を正確に特定できるので、ボリュームデータを的確に再構成することが可能となる。
図12に示す例では、プローブすなわちボリューム空間Uの手動走査にあたって、主たる手動走査方向への運動成分の他に、複数の運動成分(回転運動成分を含む)が生じている。生体表面は平坦ではないためこのような状態が生じる可能性は高い。ちなみに、図12においてA’及びB’は移動後における第1走査面及び第2走査面を示している。Lは移動前の基準軸を示しており、L’は移動後の基準軸を示している。このような場合においても、本実施形態においては3次元運動情報として並行運動情報に加えて回転運動情報も演算できるので、各走査面の位置を正確に特定してボリュームデータを構築することが可能である。
図13には、ボリュームデータの構築方法が概念的に示されている。(A)にはフレームデータ列70が示されている。このフレームデータ列70は上述したように手動走査の各タイミングで取得された断層画像データ72によって構成されるものである。(A)に示されるフレームデータ列70は見かけ上空間的に整列しているが、実際には手振れや呼吸運動などの影響を受けてそれらは空間的には不ぞろいとなっている。(B)に示されるように、本実施形態によれば3次元運動情報を各フレーム毎すなわち各断層毎に得ることができるので、その情報を利用して各断層画像データを記憶空間76上にマッピングすれば、適切なボリュームデータ74を得ることが可能である。ここで符号72Aは座標変換後すなわちマッピング後の断層画像データを示している。ちなみに、メモリ上にボリュームデータ74を構築する場合、フレームデータ列について各座標軸方向に最も飛び出ている最大座標を特定し、三つの軸について求められた三つの最大座標で特定される直方体形状をもって実効記憶空間とするようにしてもよい。例えばメモリへの書き込み時にズームを行うような場合にはメモリ空間を最大限に活用するために上記の処理を適用するのが望ましく、また補間処理を行うような場合においても上記の処理を利用してデータが実際に存在する空間領域をあらかじめ特定するようにしてもよい。
本発明に係る超音波診断装置の実施形態を示すブロック図である。 互いに直交する二つの走査面を示す図である。 フレーム間で求められる並行移動ベクトルを示す図である。 フレーム間で求められる回転運動ベクトルを示す図である。 並行運動ベクトルの演算方法を示す図である。 回転運動ベクトルの演算方法を示す図である。 プローブの手動走査についての第1例を示す図である。 プローブの手動走査についての第2例を示す図である。 プローブの手動走査についての第3例を示す図である。 プローブの手動走査についての第4例を示す図である。 プローブの手動走査についての第5例を示す図である。 プローブの手動走査についての第6例を示す図である。 フレームデータ列からボリュームデータを構築する方法を示す説明図である。
符号の説明
10 プローブ、15 プローブ運動計測部、16 座標変換部、18,20 相関部、22 ベクトル演算部、28 空間配置部。

Claims (5)

  1. 対象組織に対する相対運動の過程で、互いに交差する第1走査面及び第2走査面を繰り返し形成し、これにより第1走査面データ及び第2走査面データを繰り返し取得すると共に、前記第1走査面及び前記第2走査面とは異なる第3走査面を繰り返し形成し、これにより第3走査面データを繰り返し取得する送受波部と、
    時間的に異なる第1走査面データ間におけるマッチング処理の結果、及び、時間的に異なる第2走査面データ間におけるマッチング処理の結果に基づいて、前記第1走査面及び前記第2走査面からなる走査面セットの三次元運動情報を繰り返し演算する運動情報演算手段と、
    前記繰り返し演算される三次元運動情報に基づいて、前記相対運動の過程で前記送受波部により繰り返し取得される第3走査面データからなる一連の走査面データを三次元空間内に配置してボリュームデータを構成するボリュームデータ構成手段と、
    前記ボリュームデータに基づいて超音波画像を形成する画像形成手段と、
    を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記一連の走査面データを三次元空間内に配置する処理は、前記送受波部を前記対象組織に対して相対的に運動させる過程と並行して開始され、あるいは、前記送受波部を前記対象組織に対して相対的に運動させる過程が完了した後に開始される、ことを特徴とする超音波診断装置。
  3. 請求項1記載の装置において、
    前記運動情報演算手段は、
    前記時間的に異なる第1走査面データ間でマッチング処理を適用して前記走査面セットの第1運動情報を演算する手段と、
    前記時間的に異なる第2走査面データ間でマッチング処理を適用して前記走査面セットの第2運動情報を演算する手段と、
    前記第1運動情報及び前記第2運動情報に基づいて前記三次元運動情報を演算する手段と、
    を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  4. 請求項記載の装置において、
    前記第1運動情報には、前記第1走査面内での移動成分及び回転成分が含まれ、
    前記第2運動情報には、前記第2走査面内での移動成分及び回転成分が含まれる、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  5. 請求項1記載の装置において、
    前記第1走査面及び前記第2走査面は直交関係にある、ことを特徴とする超音波診断装置。
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