JP5294551B2 - 正・逆両回転用オイルシール - Google Patents

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Description

本発明は、正・逆両回転用オイルシールに関する。さらに詳しくは正・逆両回転の作動においても流体を密封し続けることを可能とする正・逆両回転用オイルシールに関する。
オイルシールは、自動車、産業機械等の分野で重要な機械部品として広く用いられている。このうち各種部材の正・逆両回転の作動においても流体を密封し続けることを目的とする両回転用オイルシールは、例えばポンプ、自動車のデフ、農業用機械、鉄道車両などの部材用部品として幅広い分野で用いられている。
従来用いられていたオイルシールは、オイルシールと接触している部材を正転方向に回転させた後逆転させた場合に、密封していた流体の漏れを生ずる場合がある。かかる不具合を回避するために、例えば特許文献1では、一の部材に嵌合する第一環状部材に接着し他の部材と密接に摺動するオイルシールリップの反密封対象側傾斜面に、前記他の部材の正回転時および逆回転時における回転方向に対し特定の傾斜角を有するねじ部をそれぞれ複数本づつ群として交互に設けたオイルシールにおいて、前記各ねじ部が設けられた回転方向と反対回転方向に対し特定の傾斜角を有する補助ねじ部を前記各ねじ部と対になるように設けたオイルシールが提案されている。しかるに、このような補助ねじをねじ部と対になるように設けた構造のみでは、正転・逆転が繰り返された場合に、摩耗によるシール面の状態が何らかの不具合が生じ、逆回転時にシール漏れを生ずる可能性があり得る。
特開2006−125454号公報
一方、鉄道車両用部材などに用いられる正・逆両回転用オイルシールの耐摩耗材料としては、特許文献2に原料ゴム100重量部とフッ素樹脂20〜90重量部とを有するゴム材料組成物であって、スプリング硬度が60〜90のゴム材料を与えるゴム組成物が、また特許文献3にカルボキシル化アクリロニトリルブタジエンゴム100重量部とカーボンブラック20〜90重量部とを有するゴム組成物がそれぞれ提案されている。しかるに、いずれの材料も正・逆回転によるシール漏れについては十分ではなく、その改良が望まれている。
本発明の目的は、正・逆両回転の作動においても良好に流体を密封し続けることを可能とする両回転用オイルシールを提供することにある。
かかる本発明の目的は、ゴム100重量部当り、アスペクト比8以上のウォラストナイト1〜100重量部を、フッ素ゴムに添加し、それを混練して調製されたフッ素ゴム組成物を加硫成形して摺動面を形成させてなる、鉄道車両用正・逆両回転用オイルシールによって達成される。
本発明の正・逆両回転用オイルシール摺動面形成に用いられるフッ素ゴム組成物には、アスペクト比8以上のウォラストナイトが配合されているため、その形状効果によりその加硫物は変形に対して抵抗力を有するようになる。すなわち、オイルシール摺動面の摺動方向への変形を抑制することにより、ウォラストナイトの配合されていない材料や他の形状の充填剤を配合した材料と比較して、正・逆両回転方向に対して流体を密封、保持することを著しく可能とさせる。その結果、正・逆両回転の作動において、使用環境温度が例えば100〜200℃といった比較的高温条件下にあっても、良好に流体を密封し続けることを可能とするため、本発明に係る正・逆両回転用オイルシールは、鉄道車両用シール材として有効に用いられる。
ゴムとしてはフッ素ゴムが用いられ、その硬度Hsが75〜85のものが用いられる。フッ素ゴムは、使用環境温度が例えば100〜200℃といった比較的高温であっても長時間の使用が可能である。ここで、これ以外の硬度のものを用いると、両回転シールとして用いられた場合にシール漏れが生じるため好ましくない。
ウォラストナイトとしては、アスペクト比が8以上、好ましくは8〜30のものが用いられる。アスペクト比がこれより小さいものを用いると、所望のシール性を確保することができない。
かかるウォラストナイトは、フッ素ゴム100重量部当り、1〜100重量部、好ましくは10〜80重量部、さらに好ましくは20〜50重量部の割合で用いられる。これよりも少ない使用割合では、所望の効果を得ることができず、一方これよりも多い割合で用いられると、成形加工性が著しく悪化する。
以上の必須成分よりなるフッ素ゴム組成物には、加硫上、物性上、機能上要求される各種配合剤が添加され、例えば用いられたフッ素ゴムの種類に応じたポリオール系、イオウ系、有機過酸化物系の加硫剤や加硫助剤、カーボンブラック等の補強剤、シリカ等の充填剤、2価金属の酸化物、水酸化物またはハイドロタルサイト等の受酸剤、その他必要な配合剤が配合された上で、オープンロール、ニーダーなどを用いる任意の混練手段により組成物の調製が行われ、160〜200℃、3〜30分間のヒートプレスおよび必要に応じて150〜250℃、0.5〜24時間の二次加硫を行うことにより、鉄道車両用正・逆両回転用オイルシールの摺動面へと加硫成形される。
次に、実施例について本発明を説明する。
実施例1
フッ素ゴム(デュポンダウエラストマージャパン製品バイトンA500) 100重量部
ウォラストナイト(NYCO Minerals製品NYGLOS4:アスペクト比8) 30 〃
FEFカーボンブラック 2 〃
酸化マグネシウム 3 〃
Ca(OH)2 6 〃
ビスフェノールAF 2 〃
ホスホニウム塩(デュポンエラストマー・ジャパン製品キュラティブ♯20) 0.7 〃
以上の各成分を密閉式混練機を用いて混練し、170℃、15分間の一次加硫および200℃、22時間の二次加硫を行い、内径85mm、外径105mm、幅13mmのオイルシールを加硫成形した。また、同様の加硫条件にて厚さ6mmのシート状加硫成形品の硬さをJIS K6253に準拠して測定したところ、80(Hs デュロA)であった。
また、得られたオイルシールを用いて正・逆両回転密封試験を行ったところ、正転方向および逆転方向のいずれの場合にも、油漏れはみられなかった。正・逆両回転密封試験は、潤滑油(トヨタ製品モーターオイルSL10W-30)を回転軸を中心とした状態で密封して、自然昇温下、回転数4000rpmの条件下で正転方向に24時間運転し、2分間休止させた後、逆転方向に運転し、運転直後の油漏れの有無を目視にて確認することにより行われた。
実施例2
実施例1において、ウォラストナイトとして同社製品NYGLOS5(アスペクト比13)のものが同量用いられたところ、硬度80の加硫物が得られ、また正・逆両回転密封試験では、正転方向および逆転方向のいずれの場合にも油漏れはみられなかった。
実施例3
実施例1において、ウォラストナイトとして同社製品NYGLOS8(アスペクト比17)のものが同量用いられたところ、硬度80の加硫物が得られ、また正・逆両回転密封試験では、正転方向および逆転方向のいずれの場合にも油漏れはみられなかった。
比較例1
実施例1において、ウォラストナイトとして同社製品NYAD400(アスペクト比5)のものが同量用いられたところ、硬度80の加硫物が得られ、また正・逆両回転密封試験では、正転方向での油漏れはみられなかったものの、逆転方向で油漏れが確認された。
比較例2
実施例1において、ウォラストナイトの代わりにグラファイト(日本黒鉛製品グラファイトCPB6S)20重量部が用いられたところ、硬度80の加硫物が得られ、また正・逆両回転密封試験では、正転方向での油漏れはみられなかったものの、逆転方向で油漏れが確認された。
比較例3
実施例1において、ウォラストナイトの代わりにタルク(浅田製粉製品タルクH)25重量部が用いられたところ、硬度80の加硫物が得られ、また正・逆両回転密封試験では、正転方向での油漏れはみられなかったものの、逆転方向で油漏れが確認された。

Claims (1)

  1. ゴム100重量部当り、アスペクト比8以上のウォラストナイト1〜100重量部を、フッ素ゴムに添加し、それを混練して調製されたフッ素ゴム組成物を加硫成形して摺動面を形成させてなる、鉄道車両用正・逆両回転用オイルシール。
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