JP5294101B1 - ラバールノズル電気鋳造方法および電気鋳造ラバールノズル - Google Patents

ラバールノズル電気鋳造方法および電気鋳造ラバールノズル Download PDF

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Abstract

【課題】 航空宇宙関係や様々な産業分野で使用されるノズルの中で、煩雑な機械加工や切削工具の届かないラバールノズルを電気鋳造法で製造することである。また、複数のコンバージェント部、スロート部、ダイバージェント部、通路部を有する複合型ジェットノズルの製造を電気鋳造法で提供する。
【解決手段】コンバージェント部、スロート部、ダバージェント部、通路部を構成するセパレート方式複数芯金のテーパー状先端を当接させ連結した状態で、同時に電解液の中で電解をおこない、前記芯金外周の電析物と、前記芯金を分離させてジェットノズルを製造する。また、芯金連結に不具合がある場合には連結部外周に補助連結部を製作し補修後、電解液の中で電解をおこない、前記芯金外周の電析物と、前記芯金を分離させてジェットノズルを製造する。
【選択図】図7

Description

本発明は、機械加工で切削工具の届きにくい煩雑な内径加工や、切削工具の届かない内径形状の場合においても、ラバールノズルや複数のコンバージェント部、ダイバージェント部、通路部を有する複合型ジェットノズルを簡便に製造する電気鋳造製造法である。
古くから、コンバージェント部、スロート部、ダイバージェント部から構成されたラバール構造を有するラバールノズルは存在する。(例えば、非特許文献1)その代表的な製造方法は機械加工である。また、電気鋳造によるノズルの製造はインクジェットや、ノズル先端部分を超精細とした超精細ノズルの内径テーパー形状ノズル電気鋳造法が知られている。(例えば、特許文献1)
しかしながら、ラバールノズルの製造は、機械加工で切削工具の届き難い場合には、ラバールノズルの製造は煩雑であり、切削工具の届かない場合にはラバールノズルの製造が出来ない。さらに、複数のコンバージェント部、スロート部、ダイバージェント部、通路部を有する複合型ジェットノズルの加工には、手間がかかり煩雑である。
特許公開2006‐233244号 公報
National Advisory Committee for Aeronautics technicalNOTE NO.1651 SUPERSONIC NOZZLE DESICN JUNE 1948
したがって、本発明の課題は、煩雑な機械加工や切削工具の届かないラバールノズル(ジェットノズル)の製造を、電気鋳造法で製造することである。また、複数のコンバージェント部、スロート部、ダイバージェント部、通路部を有する複合型ジェットノズルの製造を提供することである。
また、ラバールノズルおよび複合型ジェットノズルの通路部には超音速の流動エネルギーで加圧されるので電析物の厚みを50μm〜50mmとする必要があり、煩雑な機械加工や切削工具の届かないスロート部の直径を、φ1μm〜5mmとする必要がある。
本発明者等は、電気鋳造の実験・研究の過程で、ラバールノズルや複合型ジェットノズルを得るために、テーパー芯金で電気鋳造ノズルを製作し、コンバージェント部やダイバージェント部の機械加工を試みたが、精度よくジャストでスロート部となる内径テーパーの先端を捉えることが困難である。
また、本発明者等は、アルミニウム、鉛、ビスマス、電導性ワックス等の素材で一体型のラバールノズルや複合型ノズルの芯金を製作することを考案したが芯金を溶解させ毎回、ラバールノズル形状や複合型ジェット形状の芯金を製作しなければならないので煩雑であり、また分割方式の芯金の場合には、機械加工での公差や誤差で芯金連結部に補修が必要となる。
本発明は、ラバールノズルのコンバージェント部、スロート部、ダバージェント部、通路部を構成するセパレート方式複数芯金のテーパー状先端を当接させ連結した状態で、同時に電解液の中で電解をおこない、前記芯金外周の電析物と、前記芯金を分離させてジェットノズルを製造することを特徴とするラバールノズル電気鋳造方法で、更に、芯金のテーパー状先端当接部の連結不具合連結部外周を補修後、電解液の中で電解をおこない、芯金外周の電析物と、前記芯金を分離させてラバールノズルを製造した。
また、電析物のせん断方向に平行な力を加える離形治具を上記芯金の一端に取付けて、電析物を上記芯金から離形させて、ラバールノズルを製造した。なお、電気鋳造方法で形成された電析物の厚みは、50μm〜50mmとし、スロート部の直径をφ1μm〜5mmとした。上記の電気鋳造方法で形成された電析物の分離方法として、離形治具は、電析物をテーパー芯金とせん断方向に平行な力を加える治具構造であり、電析物をチャッキングすることがなく、芯金形状が変わっても離形治具の製作も容易にできるシンプルな構造で、前記の離形治具を最適に使用するために、予め電析物端面を機械加工で研削して離形治具との接触面を平面化してから使用すると電析物と芯金の離形が容易にできることを特徴とするラバールノズル電気鋳造方法の離形方法である。
上記の電気鋳造方法で形成された電析物の厚みが、強度を確保するために50μm〜50mmからなり、煩雑な機械加工や切削工具の届かないスロート部がφ1μm〜5mmからなることを特徴とする電気鋳造ラバールノズルである。
その手段として、ラバールノズルは、コンバージェント部、スロート部、ダバージェント部を構成するセパレート方式の2種類以上の芯金を外径加工で、製作する。このコンバージェント部、スロート部、ダバージェント部、を構成するセパレート方式の2種類以上の芯金で表現される形状は煩雑な機械加工や切削工具の届かないコンバージェント部、スロート部、ダバージェント部、通路部を構成するなることを特徴とするラバールノズルの内径形状(通路形状)である。
上記、芯金は、コンバージェント部、スロート部、ダバージェント部を構成するセパレート方式で2種類以上の芯金を使用するので、連結治具で当接させ、この連結させた状態で電解液の中で電解をおこなう。電解で得られた電析物を離形治具で離形を行い、芯金と電析物を分離することで、ラバールノズルを電気鋳造で製造する方法を提供することである。
また、複合型ジェットノズルの芯金は、コンバージェント部、スロート部、ダバージェント部、通路部を構成するセパレート方式の3種類以上の芯金を外径加工で、製作する。このコンバージェント部、スロート部、ダバージェント部、通路部を構成するセパレート方式の3種類以上の芯金で表現される形状は煩雑な機械加工や切削工具の届かないスロート部がφ1μm〜5mmからなることを特徴とする複合型ジェットノズルの内径形状(通路形状)である。
上記、芯金は、コンバージェント部、スロート部、ダバージェント部、通路部を構成するセパレート方式で3種類以上の芯金を使用するので、連結治具で連結させ、この連結させた状態で電解液の中で電解をおこなう。電解で得られた電析物を離形治具で離形を行い、芯金と電析物を分離することで、複数のコンバージェント部、ダイバージェント部、スロート部、通路部を有する複合型ジェットノズルを電気鋳造で製造する方法を提供することである。
本発明に用いられる芯金は、コンバージェント部、スロート部、ダバージェント部、通路部を構成するセパレート方式なので、一体式のコンバージェント部、スロート部、ダバージェント部、通路部を構成する芯金よりも外径加工が簡易にできる。また、セパレート方式の複数芯金にすることで芯金のテーパー状先端を、φ1μm〜5mmとする外径加工も簡易にでき、あわせてコンバージェント部、スロート部、ダバージェント部、通路部を構成するセパレート方式の芯金を電析物から離形できる形状にすることを目的としている。
芯金のテーパー状先端のスロート部の直径が、φ1μm〜5mmであることが好ましく、より好ましくはφ10μm〜2.5mmであることが好ましく、さらに好ましくはφ50μm〜0.5mmの範囲内である。上記範囲より小さいと、芯金製作や電気鋳造が困難であり、上記範囲より大きいと、煩雑な機械加工や切削工具の届かないスロート部が得られないからである。
本発明に用いられる芯金素材としては、電気を通すものであれば特に限定されるものではない。好適に用いられる芯金素材としては、ステンレス鋼等を使用する。しかしながら、煩雑な離形形状の場合には、芯金素材は、アルミニウム、鉛、ビスマス、電導性ワックス等であれば特に限定されるものではない。
セパレート方式の芯金の連結治具としては、コンバージェント部、スロート部、ダバージェント部、通路部を構成する複数の芯金を正確に連結させれば特に限定されるものではない。
上記のセパレート芯金連結の最適な方法として、芯金連結部に連結不具合がある場合には連結部外周に補助連結部の補修をおこなう。芯金連結部はおもに、ラバールノズルや複合型ジェットノズルのスロート部に位置するので、滑らかなスロート部を得ることができるからである。
セパレート方式の芯金を使用するので、連結時の精度不足を補うことと、機械加工で製作するので公差や誤差を考慮した芯金連結部の補修方法である。
また、上記のセパレート方式芯金の連結部分の連結補助材としては、例えば、電導性ワックス、電導性パテ、鉛、ビスマス等が挙げられる。中でも、連結部の補助材は比較的軟らかく電導性があることが好ましい。補修性に優れる補助連結部を得ることができるからである。好適には、電導性ワックスを使用する。
電解液に含まれる金属としては、例えば、ニッケル、銅、亜鉛、すず、鉛、鉄、クロム、金および銀等が挙げられ、またこれらの合金が挙げられる。中でも、電気鋳造金属は比較的硬い金属であることが好ましい。耐磨耗性に優れる電気鋳造を得ることができるからである。このような電気鋳造金属としては、例えば、ニッケル、銅、鉄、クロム等を挙げることができ、特にニッケルが好ましい。
また、電解液がニッケルである場合は、スルファミン酸浴であってもよくワット浴であってもよい。中でも、スルファミン酸浴、すなわちスルファミン酸ニッケル液が好ましい。スルファミン酸浴は、電着応力が小さいことで、航空・宇宙部品用の主流となっているからである。
電解時の電流密度としては、電解液を用いて芯金に電解を施すのに適した条件であればよく、電鋳金属の種類に応じて適宜調整される。電鋳金属がニッケルである場合、電解時の電流密度は0.5A/dm2〜20A/dm2程度とすることが好ましく、より好ましくは2A/dm2〜15A/dm2の範囲内である。電流密度が小さすぎると、電解に時間がかかるからである。逆に、電流密度が大きすぎると、平滑で緻密な電気鋳造を得られない場合があるからである。
上記電流密度で電圧を印加する時間としては、一般的な範囲であれば特に限定されるものではなく、電鋳金属の種類および目的とする電気鋳造の厚みが50μm〜50mmであることが好ましく、より好ましくは100μm〜30mmであることが好ましく、さらに好ましくは200μm〜15mmの範囲内である。上記範囲より小さいと、強度を確保することができず、上記範囲より大きいと、電気鋳造が困難になり、小型ラバールノズルが得られない場合があるからである。
離形治具は、電析物をテーパー芯金とせん断方向に平行な力を加える治具構造である。電析物をチャッキングすることがないことを特徴とし、芯金形状が変わっても離形治具の製作も容易にできるシンプルな構造であれば特に限定されるものではない。
また、上記の離形治具を最適に使用するために、予め電析物端面を機械加工で研削して離形治具との接触面を平面化してから使用すると電析物と芯金の離形が容易にできる。
電析物の機械加工は、一般的な範囲であれば特に限定されるものではなく、機械加工の種類は電析物の目的とする厚みが50μm〜50mmであることが好ましく、より好ましくは100μm〜30mmであることが好ましく、さらに好ましくは200μm〜15mmの範囲内である。上記範囲より小さいと、強度を確保することができず、上記範囲より大きいと、電気鋳造が困難になり、小型ラバールノズルが得られない場合があるからである。
本発明の電気鋳造方法は、コンバージェント部、スロート部、ダバージェント部、通路部を構成するセパレート方式の複数芯金のテーパー状先端を当接させ連結した状態にすることで、一体式のコンバージェント部、スロート部、ダバージェント部、通路部を構成する芯金よりも外径加工が簡易にできる。
また、セパレート方式の複数芯金にすることで芯金のテーパー状先端を、φ1μm〜5mmとする外径加工も簡易にでき、あわせてコンバージェント部、スロート部、ダバージェント部、通路部を構成するセパレート方式の芯金を電析物から簡易に離形できる形状にする。
本発明の電気鋳造方法は、単体のテーパー芯金で得られる電析物では、後加工でコンバージェント部、スロート部、ダバージェント部、通路部のいずれかを作製しないとジェットノズルを得られないが、コンバージェント部、スロート部、ダバージェント部、通路部を構成するセパレート方式の複数芯金のテーパー状先端を当接させ連結した状態で、同時に電解液の中で電解をおこない、前記芯金外周の電析物と、前記芯金を分離させてジェットノズルを製造することで、後加工が不要となる。
また、後加工で精度よくジャストでスロート部となる内径テーパーの先端を捉えることが出来ず加工に困難であるが、コンバージェント部、スロート部、ダバージェント部、通路部を構成するセパレート方式の複数芯金のテーパー状先端を当接させ連結した状態で、同時に電解液の中で電解をおこない、前記芯金外周の電析物と、前記芯金を分離させてジェットノズルを製造することで、精度よくジャストでスロート部となる内径テーパーの先端を捉える加工も不要となる効果がある。
本発明のジェットノズル電気鋳造方法の芯金連結部補修方法は、コンバージェント部、スロート部、ダバージェント部、通路部を構成するセパレート方式複数芯金のテーパー状先端の当接部に連結不具合がある場合には連結部外周に補助連結部を製作し補修後、電解液の中で電解をおこない、前記芯金外周の電析物と、前記芯金を分離させてジェットノズルを製造することを特徴とするセパレート方式の芯金を使用するので、連結時の精度不足を補うことと、機械加工で製作するので公差や誤差を考慮した芯金連結部の補修方法である。
また、上記の芯金連結部の補修方法に関しては、芯金連結面がジャストに連結している状態を100%とし、連結不具合部芯金連結面の不具合を引いた面積に換算したときの平均連結面積比率が、70〜80%以上であることが好ましく、より好ましくは85%〜95%の範囲内、さらに好ましくは95%〜100%の範囲内である。上記範囲より小さいと、スロート部に欠陥部分が形成され均一なジェット流が得られない場合があるからである。
芯金連結部の補修が、上記範囲であれば、スロート部に欠陥部分がなく均一なジェット流が得られる効果がある。
本発明の電気鋳造方法で形成された電析物の分離方法として、離形治具は、電析物をテーパー芯金とせん断方向に平行な力を加える治具構造であり、電析物をチャッキングすることがないので、チャッキング時の電析物への変形や歪を軽減し、複数芯金で電気鋳造ジェットノズルを製造するので芯金形状が変わっても離形治具の製作も容易にできるシンプルな構造としており複数芯金ごとの離形治具製作も簡便にできる。
上記の離形治具を最適に使用するために、予め電析物端面を機械加工で研削して離形治具との接触面を平面化してから使用すると電析物と芯金の離形が容易にできる離形方法であり、例えば、複数の芯金の素材がステンレス鋼でφ6〜φ0.1、長さ55mmであり、電析物の厚みが3mmであり、離形用ボルトがM8である場合の離形に要するせん断力量をトルクに換算したときの離形用ボルトの平均トルクは、10〜7N・m以下であることが好ましく、より好ましくは5〜3N・m以下、さらに好ましくは1.0〜0.1 N・m以下の範囲内である。上記範囲より大きいと、芯金と電析物に面圧が高くなり擦り傷が生じる場合があるからである。
また、上記範囲内であれば芯金と電析物にかじり(摺動面の異常摩擦)が発生せず、スムーズに離形出来ることを特徴とするものであり、電析物をテーパー芯金からスムーズに離形出来き、複数芯金ごとの離形治具も簡便に製作できる。
本発明の電気鋳造ジェットノズルは、コンバージェント部、スロート部、ダバージェント部、通路部を構成するセパレート方式の複数芯金のテーパー状先端を当接させ連結した状態にすることで、一体式のコンバージェント部、スロート部、ダバージェント部、通路部を構成する芯金よりも外径加工が簡易にでき、セパレート方式の複数芯金にすることで芯金のテーパー状先端を、φ1μm〜5mmとする外径加工も簡易にできるので煩雑な機械加工や切削工具の届かないスロート部の直径がφ1μm〜5mmで簡易に形成できる。
スロート部の直径がφ1μm〜5mmとなるので、ジェットノズルの設計革新で、ラバールノズルは超音速のエネルギーで微細化される部品の加工や、少量のエネルギーでの高出力吹き付けが期待され、航空宇宙関係で、超小型のマッハジェットでの推進力を得ることが出来る可能性があり、複数のコンバージェント部、スロート部、ダバージェント部、通路部を構成する複合型ジェットノズルには、超音速のエネルギーで混合物を吹き付けたり、微細な化合物を生成させたりすることが期待される。また、強度を確保するために50μm〜50mmからなる電気鋳造ジェットノズルである。
ラバールノズルの(a)セパレート方式で2種類以上の芯金、(b)連結治具及び芯金の連結、(c)電解後の芯金と電析物の概念図を示す。 ラバールノズルの(a)電解後の芯金と電析物と離形治具、(b)離形後のラバールノズルの概念図を示す。 複合型ジェットノズルの(a)セパレート方式で3種類以上の芯金、(b)連結治具及び芯金の連結、(c)電解後の芯金と電析物の概念図を示す。 複合型ジェットノズルの(a)電解後の芯金と電析物と離形治具、(b)離形後の複合型ジェットノズルの概念図を示す。 (a)補修前の芯金連結部(拡大)及び、(b)補修後の芯金連結部(拡大)の概念図を示す。 2種類以上の芯金のテーパー状先端を当接させた状態で、同時に電解液の中で電解をおこなうラバールノズルの概念図を示す。 3種類以上の芯金のテーパー状先端を当接させた状態で、同時に電解液の中で電解をおこなう複合型ジェットノズルの概念図を示す。
以下、ラバールノズル及び複合型ジェットノズルの電気鋳造方法について詳細に説明する。
ラバールノズルの電気鋳造方法
まず、本発明のラバールノズルの電気鋳造製造方法について説明する。
図1はラバールノズルの(a)セパレート方式で2種類以上の芯金の概念図を示し、ラバールノズルは、セパレート方式の2種類以上の芯金を外径加工で、第1の芯金101、第2の芯金102を作製する。このセパレート方式の2種類以上の芯金で表現される形状は煩雑な機械加工や切削工具の届かないラバールノズルの内径形状(通路形状)である。
上記、芯金は、セパレート方式で2種類以上の芯金を使用するので、第1の連結治具103で連結させ、この連結させた状態で電解液の中で電解をおこなう。電解で得られた電析物を第1の離形治具201の治具で離形を行い、芯金と電析物を分離することで、ラバールノズルを電気鋳造で製造する方法を提供することである。
本発明は、三段階の工程でラバールノズルを製造する。
第一段階、セパレート方式で2種類以上の芯金連結工程
第二段階、連結させた芯金の電解液の中で電解工程
第三段階、離形をおこない電析物と芯金とを分離する工程
以下、本発明の各工程について説明する。
第一段階、セパレート方式で2種類以上の芯金連結工程
本発明における芯金連結工程は、図1(b)に図示する如く、第1の芯金101、第2の芯金102を、第1の連結治具103に装着させ、第1のボルト104、第1のナット105で適宜調整されセッティングをおこない固定する。芯金を正確に連結させれば特に限定されるものではない。
上記のセパレート芯金連結の最適な方法として、図5(a)に図示の補修前の芯金連結部(拡大)及び、(b)補修後の芯金連結部(拡大)の概念図に示す如く、連結部分の第1の芯金101と第2の芯金102の当接部100に連結不具合部501がある場合には連結部外周に補助連結部502の補修をおこなう。連結部はおもに、ラバールノズルのスロート部に位置するので、滑らかなスロート部を得ることができるからである。また、芯金先端部直径Hは概ねφ0.05〜0.15mmである。
セパレート方式の芯金を使用するので、連結時の精度不足を補うことと、機械加工で製作するので公差や誤差を考慮した芯金連結部の補修方法である。
また、上記のセパレート芯金の連結部分の連結補助材としては、例えば、電導性ワックス、電導パテ、鉛、ビスマス等が挙げられる。中でも、連結部の補助材は比較的軟らかく電導性があることが好ましい。補修性に優れる補助連結部を得ることができるからである。
好適には、電導性ワックスを使用する。
また本発明に用いられる正確な連結精度に関しては、芯金連結面がジャストに連結している状態を100%とし、連結不具合部501に示される芯金連結面の不具合を引いた面積に換算したときの平均連結面積比率が、70〜80%以上であることが好ましく、より好ましくは85%〜95%の範囲内、さらに好ましくは95%〜100%の範囲内である。上記範囲より小さいと、スロート部に欠陥部分が形成され均一なジェット流が得られない場合があるからである。
第二段階、連結させた芯金の電解液の中で電解工程
本発明における電気鋳造工程は、上記の工程で得られた図1(b)に図示の連結治具及び芯金の連結を電解液の中で電解をおこない電析物を得る工程である。一般的な電気鋳造法で電解をおこなう。
第1のマスキング603に示されるように、電気鋳造部以外を一般的な絶縁マスキング材(絶縁テープやマゴム材やテフロン(登録商標)等)でマスキングをおこなう。
前処理工程としては、一般的な電気鋳造法の前処理工程であれば特に限定されるものではなく、電気鋳造部を一般的な脱脂工程で脱脂をおこない、エッチングや酸洗いなどで表面の活性化工程はおこなわないで、脱脂後に電解液に浸漬する。
上記の浸漬後は、速やかに、図6に図示の2種類以上の芯金のテーパー状先端を当接させた状態で、同時に電解液の中で電解をおこなうラバールノズルの概念図を示す如く、電気鋳造部に陰極電解をおこなう。
本発明に用いられる電解液としては、電気鋳造金属を含有するものであれば特に限定されるものではなく、一般的な電解液を用いることができる。
電解液に含まれる金属としては、例えば、ニッケル、銅、亜鉛、すず、鉛、鉄、クロム、金および銀等が挙げられ、またこれらの合金が挙げられる。中でも、電気鋳造金属は比較的硬い金属であることが好ましい。耐磨耗性に優れる電気鋳造を得ることができるからである。このような電気鋳造金属としては、例えば、ニッケル、銅、鉄、クロム等を挙げることができ、特にニッケルが好ましい。
また、電解液がニッケルである場合は、スルファミン酸浴であってもよくワット浴であってもよい。中でも、スルファミン酸浴、すなわちスルファミン酸ニッケル液が好ましい。スルファミン酸浴は、電着応力が小さいことで、航空・宇宙部品用の主流となっているからである。
電気鋳造は、めっき技術の応用であるので一般的なめっき液を利用してもよい。すなわち、電気鋳造は、電気めっきで得る電析物を芯金から分離して電気鋳造としているからである。
電解液は、光沢剤、ピット防止剤、pH緩衝剤、錯化剤等の添加剤を含有していてもよい。電解液に使用される添加剤の種類としては、電気鋳造金属の種類に応じて適宜選択される。
また、電解液を用いた電気鋳造方法としては、特に限定されるものではなく、一般的な電解方法を適用することができる。
電解時の電解液のpHとしては、一般的な電解液のpH範囲であれば特に限定されるものではなく、電鋳金属の種類に応じて適宜調整される。例えば電鋳金属がニッケルである場合、ニッケル液のpHは3.0〜6.0程度とすることが好ましく、より好ましくは4.0〜5.6の範囲内である。ニッケル液のpHが上記範囲であれば、ニッケル液が安定で電気鋳造の品質を良好に維持できるからである。
また、電解液の温度としては、一般的な液の温度範囲であれば特に限定されるものではなく、電鋳金属の種類に応じて適宜調整される。例えば電鋳金属がニッケルである場合、電解時の液温度は40℃〜65℃の範囲内であることが好ましく、より好ましくは50℃〜60℃の範囲内である。温度が上記範囲であれば、ニッケルの析出速度が良好となるからである。
電解時の電流密度としては、電解液を用いて芯金に電解を施すのに適した条件であればよく、電鋳金属の種類に応じて適宜調整される。電鋳金属がニッケルである場合、電解時の電流密度は0.5A/dm2〜20A/dm2程度とすることが好ましく、より好ましくは2A/dm2〜15A/dm2の範囲内である。電流密度が小さすぎると、電解に時間がかかるからである。逆に、電流密度が大きすぎると、平滑で緻密な電気鋳造を得られない場合があるからである。
上記電流密度で電圧を印加する時間としては、一般的な範囲であれば特に限定されるものではなく、電鋳金属の種類および目的とする電気鋳造の厚みが50μm〜50mmに応じて適宜調整される。
図1ラバールノズルの(c)電解後の芯金と電析物の概念図に示す如く、上記、電解液での電解が終了したらマスキングを外し、第1のボルト104、第1のナット105を緩め、第1の連結治具103を外し、第1の電析物106と第1の芯金101、第2の芯金102の状態にする。
第三段階、離形をおこない電析物と芯金とを分離する工程
本発明における分離工程は、上記の電解工程で得られた第1の電析物106と第1の芯金101、第2の芯金102を第1の離形治具201の治具で離形を行う。
図1(c)に図示の電解後の芯金と電析物を、図2(a)に図示の電解後の芯金と電析物と離形治具のように、第1の離形治具201を装着させる。第2のボルト206および第2のナット207で第2のフラットバー204と第2の芯金102を固定する。
図2(b)は、離形後のラバールノズルの概念図を示し、第1の複数の離形用ネジ穴208を利用し、第1の複数の離形用ボルト205をゆっくりと第1のフラットバー203側に回し、第2の芯金102を離形させる。第1のフラットバー203と第2のフラットバー204は常に平行状態でなければならない。第1の芯金101も同様に離形させ、離形後にラバールノズル209を得る。
第1の離形治具201は、電析物をテーパー芯金とせん断方向に平行な力を加える治具構造である。電析物をチャッキングすることがないことを特徴とし、芯金形状が変わっても離形治具の製作も容易にできるシンプルな構造であれば特に限定されるものではない。
また、上記の離形治具を最適に使用するために、予め第1の研磨端面107を機械加工で研削して第1のフラットバー203の接触面を平面化してから使用すると電析物と芯金の離形が容易にできる。
例えば、上記の最適に使用する方法を用い、第2の芯金102の素材がステンレス鋼でφ6〜φ0.1、長さ55mmであり、第1の電析物106の厚みが3mmであり、離形用ボルト205がM8である場合の離形に要するせん断力量をトルクに換算したときの離形用ボルト205の平均トルクは、10〜7N・m以下であることが好ましく、より好ましくは5〜3N・m以下、さらに好ましくは1.0〜0.1 N・m以下の範囲内である。上記範囲より大きいと、芯金と電析物に擦り傷が生じる場合があるからである。また、上記範囲内であれば芯金と電析物にかじり(摺動面の異常摩擦)が発生せず、スムーズに離形出来ることを特徴とするものである。
電析物の機械加工は、一般的な範囲であれば特に限定されるものではなく、機械加工の種類は電析物の目的とする厚み50μm〜50mmに応じて適宜調整される。
もし、補助連結部502の補修をおこなっていたら、離形後、連結補助材として例えば、電導性ワックスを使用した場合には、有機溶剤や超音波洗浄等を併用して離形後のラバールノズル209から完全に連結補助材を除去する。連結補助材が残っていると、スロート部に欠陥部分が形成され均一なジェット流が得られない場合があるからである。
本発明は、上記の三段階の工程でラバールノズルを製造する電気鋳造方法である。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
複合型ジェットノズルの電気鋳造方法
まず、本発明の複合型ジェットノズルの電気鋳造製造方法について説明する。
図3に図示の複合型ジェットノズルの(a)セパレート方式で3種類以上の芯金の概念図に示すように、複合型ジェットノズルは、セパレート方式の3種類以上の芯金を外径加工で、第3の芯金301、第4の芯金302、第5の芯金303を作製する。このセパレート方式の3種類以上の芯金で表現される形状は煩雑な機械加工や切削工具の届かない複合型ジェットノズルの内径形状(通路形状)である。
上記、芯金は、セパレート方式で3種類以上の芯金を使用するので、第2の連結治具304で連結させ、この連結させた状態で電解液の中で電解をおこなう。電解で得られた電析物を第2の離形治具401の治具で離形を行い、芯金と電析物を分離することで、複合型ジェットノズルを電気鋳造で製造する方法を提供することである。
本発明は、三段階の工程で複合型ジェットノズルを製造する。
第一段階、セパレート方式で3種類以上の芯金連結工程
第二段階、連結させた芯金の電解液の中で電解工程
第三段階、離形をおこない電析物と芯金とを分離する工程
以下、本発明の各工程について説明する。
第一段階、セパレート方式で3種類以上の芯金連結工程
本発明における芯金連結工程は、図3(b)に図示の複合型ジェットノズルの連結治具及び芯金の連結の概念図に示すように、第3の芯金301、第4の芯金302、第5の芯金303を、第2の連結治具304に装着させ、第3のボルト305、第3のナット306で適宜調整されセッティングをおこない固定する。芯金を正確に連結させれば特に限定されるものではない。
上記のセパレート芯金連結の最適な方法として、図5(a)に図示の補修前の芯金連結部(拡大)及び、(b)補修後の芯金連結部(拡大)の概念図に示す如く、連結部分の第3の芯金301と第4の芯金302と第5の芯金303の当接部300に連結不具合部501がある場合には連結部外周に補助連結部502の補修をおこなう。連結部はおもに、複合型ジェットノズルのスロート部に位置するので、滑らかなスロート部を得ることができるからである。また、芯金先端部直径Hは概ねφ0.05〜0.15mmである。
セパレート方式の芯金を使用するので、連結時の精度不足を補うことと、機械加工で製作するので公差や誤差を考慮した芯金連結部の補修方法である。
また、上記のセパレート芯金の連結部分の連結補助材としては、例えば、電導性ワックス、電導パテ、鉛、ビスマス等が挙げられる。中でも、連結部の補助材は比較的軟らかく電導性があることが好ましい。補修性に優れる補助連結部を得ることができるからである。
好適には、電導性ワックスを使用する。
また本発明に用いられる正確な連結精度に関しては、芯金連結面がジャストに連結している状態を100%とし、連結不具合部501に示される芯金連結面の不具合を引いた面積に換算したときの平均連結面積比率が、70%〜80以上であることが好ましく、より好ましくは85%〜95%の範囲内、さらに好ましくは95%〜100%の範囲内である。上記範囲より小さいと、スロート部に欠陥部分が形成され均一なジェット流が得られない場合があるからである。
第二段階、連結させた芯金の電解液の中で電解工程
本発明における電気鋳造工程は、上記の工程で得られた図3(b)に図示の連結治具及び芯金の連結を電解液の中で電解をおこない電析物を得る工程である。一般的な電気鋳造法で電解をおこなう。
第2のマスキング703に示されるように、電気鋳造部以外を一般的な絶縁マスキング材(絶縁テープやマゴム材やテフロン(登録商標)等)でマスキングをおこなう。
前処理工程としては、一般的な電気鋳造法の前処理工程であれば特に限定されるものではなく、電気鋳造部を一般的な脱脂工程で脱脂をおこない、エッチングや酸洗いなどで表面の活性化工程はおこなわないで、脱脂後に電解液に浸漬する。
上記の浸漬後は、速やかに、図7に図示の3種類以上の芯金のテーパー状先端を当接させた状態で、同時に電解液の中で電解をおこなう複合型ジェットノズルの概念図を示す如く、電気鋳造部に陰極電解をおこなう。
本発明に用いられる電解液としては、電気鋳造金属を含有するものであれば特に限定されるものではなく、一般的な電解液を用いることができる。
電解液に含まれる金属としては、例えば、ニッケル、銅、亜鉛、すず、鉛、鉄、クロム、金および銀等が挙げられ、またこれらの合金が挙げられる。中でも、電気鋳造金属は比較的硬い金属であることが好ましい。耐磨耗性に優れる電気鋳造を得ることができるからである。このような電気鋳造金属としては、例えば、ニッケル、銅、鉄、クロム等を挙げることができ、特にニッケルが好ましい。
また、電解液がニッケルである場合は、スルファミン酸浴であってもよくワット浴であってもよい。中でも、スルファミン酸浴、すなわちスルファミン酸ニッケル液が好ましい。スルファミン酸浴は、電着応力が小さいことで、航空・宇宙部品用の主流となっているからである。
電気鋳造は、めっき技術の応用であるので一般的なめっき液を利用してもよい。すなわち、電気鋳造は、電気めっきで得る電析物を芯金から分離して電気鋳造としているからである。
電解液は、光沢剤、ピット防止剤、pH緩衝剤、錯化剤等の添加剤を含有していてもよい。電解液に使用される添加剤の種類としては、電気鋳造金属の種類に応じて適宜選択される。
また、電解液を用いた電気鋳造方法としては、特に限定されるものではなく、一般的な電解方法を適用することができる。
電解時の電解液のpHとしては、一般的な電解液のpH範囲であれば特に限定されるものではなく、電鋳金属の種類に応じて適宜調整される。例えば電鋳金属がニッケルである場合、ニッケル液のpHは3.0〜6.0程度とすることが好ましく、より好ましくは4.0〜5.6の範囲内である。ニッケル液のpHが上記範囲であれば、ニッケル液が安定で電気鋳造の品質を良好に維持できるからである。
また、電解液の温度としては、一般的な液の温度範囲であれば特に限定されるものではなく、電鋳金属の種類に応じて適宜調整される。例えば電鋳金属がニッケルである場合、電解時の液温度は40℃〜65℃の範囲内であることが好ましく、より好ましくは50℃〜60℃の範囲内である。温度が上記範囲であれば、ニッケルの析出速度が良好となるからである。
電解時の電流密度としては、電解液を用いて芯金に電解を施すのに適した条件であればよく、電鋳金属の種類に応じて適宜調整される。電鋳金属がニッケルである場合、電解時の電流密度は0.5A/dm2〜20A/dm2程度とすることが好ましく、より好ましくは2A/dm2〜15A/dm2の範囲内である。電流密度が小さすぎると、電解に時間がかかるからである。逆に、電流密度が大きすぎると、平滑で緻密な電気鋳造を得られない場合があるからである。
上記電流密度で電圧を印加する時間としては、一般的な範囲であれば特に限定されるものではなく、電鋳金属の種類および目的とする電気鋳造の厚み50μm〜50mmに応じて適宜調整される。
図3は、複合型ジェットノズルの(c)電解後の芯金と電析物の概念図を示す。
図3に図示する如く複合型ジェットノズルの(c)電解後の芯金と電析物とは、上記、電解液での電解が終了したらマスキングを外し、第3のボルト305、第3のナット306を緩め、第2の連結治具304を外し、第2の電析物307と第3の芯金301、第4の芯金302、第5の芯金303の状態にする。
第三段階、離形をおこない電析物と芯金とを分離する工程
本発明における分離工程は、上記の電解工程で得られた第2の電析物307と第3の芯金301、第4の芯金302、第5の芯金303を第2の離形治具401の治具で離形を行う。
図3(c)に図示する如く電解後の芯金と電析物を、図4(a)に図示する如く電解後の芯金と電析物と離形治具のように、第2の離形治具401を装着させる。第4のボルト406および第4のナット407で第4のフラットバー404と第4の芯金302を固定する。
図4(b)に図示する如く、離形後の複合型ジェットノズルは、第2の複数の離形用ネジ穴408を利用し、第2の複数の離形用ボルト405をゆっくりと第3のフラットバー403側に回し、第4の芯金302を離形させる。第3のフラットバー403と第4のフラットバー404は常に平行状態でなければならない。第3の芯金301、第5の芯金303も同様に離形させ、離形後に複合型ジェットノズル409を得る。
第2の離形治具401は、電析物をテーパー芯金とせん断方向に平行な力を加える治具構造である。電析物をチャッキングすることがないことを特徴とし、芯金形状が変わっても離形治具の製作も容易にできるシンプルな構造であれば特に限定されるものではない。
また、上記の離形治具を最適に使用するために、予め第2の研磨端面308を機械加工で研削して第3のフラットバー403の接触面を平面化してから使用すると電析物と芯金の離形が容易にできる。
例えば、上記の最適に使用する方法を用い、第4の芯金302の素材がステンレス鋼でφ6〜φ0.1、長さ55mmであり、第2の電析物307の厚みが3mmであり、離形用ボルト405がM8である場合の離形に要するせん断力量をトルクに換算したときの離形用ボルト405の平均トルクは、10〜7N・m以下であることが好ましく、より好ましくは5〜3N・m以下、さらに好ましくは1.0〜0.1 N・m以下の範囲内である。上記範囲より大きいと、芯金と電析物に擦り傷が生じる場合があるからである。また、上記範囲内であれば芯金と電析物にかじり(摺動面の異常摩擦)が発生せず、スムーズに離形出来ることを特徴とするものである。
電析物の機械加工は、一般的な範囲であれば特に限定されるものではなく、機械加工の種類は電析物の目的とする厚み50μm〜50mmに応じて適宜調整される。
もし、補助連結部502の補修をおこなっていたら、離形後、連結補助材として例えば、電導性ワックスを使用した場合には、有機溶剤や超音波洗浄等を併用して離形後の複合型ジェットノズル409から完全に連結補助材を除去する。連結補助材が残っていると、スロート部に欠陥部分が形成され均一なジェット流が得られない場合があるからである。
本発明は、上記の三段階の工程で複合ジェットノズルを製造する電気鋳造方法である。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
100 第1の芯金と第2の芯金の当接部
101 第1の芯金
102 第2の芯金
103 第1の連結治具
104 第1のボルト
105 第1のナット
106 第1の電析物
107 第1の研磨端面
201 第1の離形治具
202 第1の研磨端面と第1の電析物側フラットバーの接触面
203 第1のフラットバー
204 第2のフラットバー
205 第1の複数の離形用ボルト
206 第2のボルト
207 第2のナット
208 第1の複数の離形用ネジ穴
209 離形後のラバールノズル
300 第3の芯金と第4の芯金と第5の芯金の当接部
301 第3の芯金
302 第4の芯金
303 第5の芯金
304 第2の連結治具
305 第3のボルト
306 第3のナット
307 第2の電析物
308 第2の研磨端面
401 第2の離形治具
402 第2の研磨端面と第2の電析物側フラットバーの接触面
403 第3のフラットバー
404 第4のフラットバー
405 第2の複数の離形用ボルト
406 第4のボルト
407 第4のナット
408 第2の複数の離形用ネジ穴
409 離形後の複合型ジェットノズル
500 当接部
501 連結不具合部
502 補助連結部
H 芯金先端部直径
601 第1の陽極
602 第1の陰極
603 第1のマスキング
604 第1の電解液
605 第1の電解槽
701 第2の陽極
702 第2の陰極
703 第2のマスキング
704 第2の電解液
705 第2の電解槽

Claims (4)

  1. ラバールノズルのコンバージェント部、スロート部、ダバージェント部、通路部を構成するセパレート方式複数芯金のテーパー状先端を当接させ連結した状態で、同時に電解液の中で電解をおこない、前記芯金外周の電析物と、前記芯金を分離させてジェットノズルを製造することを特徴とするラバールノズル電気鋳造方法。
  2. 上記芯金のテーパー状先端当接部の連結不具合連結部外周を補修後、電解液の中で電解をおこない、前記芯金外周の電析物と、前記芯金を分離させてラバールノズルを製造することを特徴とする請求項1記載のラバールノズル電気鋳造方法。
  3. 上記電析物のせん断方向に平行な力を加える離形治具を上記芯金の一端に取付けて、上記電析物を上記芯金から離形させることを特徴とする請求項1及び請求項2のいずれか一項に記載のラバールノズル電気鋳造方法。
  4. 請求項1及び請求項2及び請求項3のいずれか一項に記載の電気鋳造方法で形成された電析物の厚みが50μm〜50mmからなり、スロート部がφ1μm〜5mmからなることを特徴とする電気鋳造ラバールノズル。
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