JP5290667B2 - 複数先受材設置装置 - Google Patents
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Description
有孔管の設置は、削孔装置を用いて行う。削孔装置は、削孔ロッドと、削孔ロッドの先端に設けられた削孔ビットと、削孔ロッドに回転と打撃を与える削岩機とを備える。削孔ロッドが有孔管の内側に通され、削岩機が削孔ロッドに回転と打撃を与えることで削孔ビットが地山を掘削する。この場合、有孔管の先端と削孔ビットの後端部とを連結して削孔ビットで地山を削孔するとともに有孔管を牽引することにより有孔管を地山中に設置した後に削孔ロッドを回収する方法と、削孔ビットにより地山を掘削するとともに有孔管の後端を押圧して有孔管を地山中に設置した後に削孔ロッド及び削孔ビットを回収する方法とが知られている。
本発明は、高価な穿孔ビットを使用せずに、複数の先受材を効率的に切羽の前方の地山に設置できる装置を提供する。
中空円錐の頂点側が除去された筒を半割りにした半筒形の外周面における筒の中心軸に対して傾斜する傾斜角度は先受材の地山への挿入角度と同じ角度に形成されたことも特徴とする。
上記管を地山への挿入角度に維持する角度設定装置を備えたことも特徴とする。
押込装置が、上記管の地山への挿入方向に延長するように設けられたラックと、ラックに噛み合ってラックの延長方向に沿って往復移動するピニオンと、ピニオンの回転に伴って挿入方向に移動して上記管の内側に設けられた内管を挿入方向に押圧する押圧体とを備え、上記内管と上記管とを一緒に地山に押し込むことも特徴とする。
押込装置が、上記管の内側に設けられた内管を挿入方向に押圧する油圧機構を備え、上記内管と上記管とを一緒に地山に押し込むことも特徴とする。
中空円錐の頂点側が除去された筒を半割りにした半筒形の外周面における筒の中心軸に対して傾斜する傾斜角度は先受材の地山への挿入角度と同じ角度に形成されたので、上記管を地山への挿入角度に設定する角度設定装置が不要となり、装置を安価にできる。
上記管を地山への挿入角度に維持する角度設定装置を備えたので、上記管を地山への挿入角度に保持する角度保持作業を行うことができ、挿入角度の微調整が可能となるため、作業性が向上する。
押込装置が、ラックとピニオンと押圧体とを備えたので、簡単な構成の押込装置によって、上記管を容易に地山に設置することができる。
押込装置が、油圧機構を備えたので、油圧機構の押圧力を制御でき、上記管を容易に地山に設置することができる。
図1乃至図9は最良の形態1を示し、図1は先受材設置装置を分解斜視図で示し、図2(a)は先受材設置装置を断面図で示し、図2(b)は図2(a)のA−A断面を示し、図3(a)は架台を示し、図3(b)は複数先受材設置装置を示し、図4(a)は押込装置及び周方向位置決め機構を示し、図4(b)は押込装置の背面側から押込装置及び周方向位置決め機構を見て示し、図5(a)は角度設定前の複数先受材設置装置を横から見て示し、図5(b)は先受材の先端部を挿入孔に位置決めした状態を示し、図6(a)は二重管体の先端部を挿入孔に位置決めした状態を拡大して示し、図6(b)は管を地山へ押し込むとともに、排出作業を行っている状態を示し、図7(a):(b)は周方向位置決め機構による周方向位置決め動作を示し、図8は管の差し角を示し、図9はトンネル空洞部の内壁面と切羽との境界部より地山に設置された管を坑口側から見て示す。
尚、噴射作業は、水が先導ガイド部8の内側だけで流動して、先導ガイド部8の刃先14よりも前方の地山10に到達しないように、水量や水圧などの条件を設定して行う。二重管体70が地山10に設置された後、ピニオン91をラック83の後端側に移動させて内管3を外管2の内側からトンネル空洞部116に引き抜く。以上により、複数の外管2が地山10に設置される。
尚、角度α;β1;β2は、トンネル断面の大きさや、地山性状などに応じて適正な値に設定される。例えば、境界部118に沿って地山10に外管2を30本程度設置する場合、角度β1は4°程度である。また、外管2は境界部118に沿って等間隔に設置される。
そして、地山10に設置された外管2の後端開口37から外管2内に直接又はパッカーを用いて地盤改良液を注入することによって、地盤改良液が外管2の貫通孔9を経由して外管2の周囲の地盤に浸透し、これにより、外管2の周囲の地盤が地盤改良される。その後、切羽115を図外の掘削機で掘削する。
また、最良の形態1によれば、水が先導ガイド部材8の内側だけで流動して、先導ガイド部8の刃先14よりも前方の地山10に到達しないように、水量や水圧などの条件を設定して噴射作業を行うので、これにより、排出作業においての吸引水量を少なくできるとともに、先導ガイド部材8の内側に取り込まれた土砂を泥水にできるので、排土をスムーズにできる。また、水が先導ガイド部8の刃先14よりも前方の地山10に達した場合、先導ガイド部8の刃先14の前方の地山に外管2の無い状態で孔が掘削されたり、先導ガイド部8の周囲に先導ガイド部8の管径以上の径の孔が余掘されてしまって、当該孔部分が崩れて当該孔部分の上方の地山が地盤沈下を起こすという問題が生じてしまう。さらに、水が先導ガイド部材8の刃先14よりも前方の地山10への浸透が進行して時間が経過すると、地山10が固くなり、二重管70が地山10にスムーズに押し込まれないといった問題も生じてしまう。一方、最良の形態1によれば、水が先導ガイド部8の刃先14よりも前方の地山10に到達しないようにしたので、上述した問題を解消できる。
架台154の装置載置部162として図10に示すような装置載置部162を備えた架台154を用いてよい。装置載置部162の上面160は、坑口186側が頂点側で切羽115側が底面側となる円錐形の周面の一部により形成される。周面の一部とは、例えば、円錐形の周面の頂点に近い側を除いた周方向180°程度の範囲にある面を言う。装置載置部162の下面161は、装置載置部162の上面160と平行な周面により形成される。即ち、装置載置部162は、円錐外周面の内側に円錐中空部を有した中空円錐の頂点側が除去された筒を半割りにしたような半筒形状に形成され、半筒の軸に沿った方向と掘削方向とが同じになるように、かつ、外周面を上に向けて設置される。この半筒の外周面により上面160が形成され、半筒の内周面により下面161が形成される。この装置載置部162の上面160は、坑口186側から切羽115側に向けて拡径する筒の外周面により形成され、その坑口186側から切羽115側に向けてその筒の中心軸に対して傾斜する上面160の傾斜角度は外管2の地山10への挿入角度と同じ角度に形成される。
図15(a);(b)に示すように、切羽115の境界部118を経由して地山10に設置する外管2の数に対応した数の複数の先受材設置装置1を搭載した架台154を備えた複数受材設置装置150としてもよい。
図16に示すような押込装置6aを用いてもよい。押込装置6aは、角度設定装置80と、押圧装置102とを備える。本形態の場合、角度設定装置80は、ステッピングモータ82と、載台125と、ステッピングモータ82を制御する制御装置81とを備える。載台125は外管2の地山10への挿入方向に延長するように設けられる。載台125の延長方向における後端部には軸連結部84を備える。軸連結部84には軸連結孔85が設けられる。軸連結孔85は孔の中心線が載台125の上面123と平行でかつ載台125の延長方向と直交する。回転軸87(モータ軸あるいはモータ軸と連結された軸)が軸連結孔85内に通され、この回転軸87の軸心を回転中心として回転軸87と載台125とが一緒に回転可能となるように、軸連結孔85と回転軸87とがキー89により結合される。載台125上には外管2及び内管3を備えた二重管体70が載置される。
図17に示すように、回転軸87の軸心を回転中心としてラック83や載台125の先端側を上下動させる油圧ジャッキのような昇降装置300を用いた角度設定装置を使用してもよい。
最良の形態1乃至5において、外管2は長いので外管2を地山10に押し込む際に外管2が上下左右に振れ動きやすい。外管2を地山10に押し込む際に外管2が上下左右に振れ動いてしまうと、内管3の後端側に加えられた力が外管2の先端側に伝達されにくくなって、外管2の先端側に力をスムーズに伝達できず、外管2を地山10に押し込みにくくなる。
そこで、図18に示すように、外管2を地山10に押し込む際に、外管2の上下左右への動きを規制する規制手段301を用いる。規制手段301は、ラック83や載台125の上に載置された外管2をラック83や載台125の方向に押え込むように外管2の上面を抑えて外管の上方への移動を規制する上規制板302と、外管2の右側に設けられて外管の右側への移動を規制する右規制板303と、外管2の左側に設けられて外管の左側への移動を規制する右規制板304と、外管2の下側への移動を規制する下規制板305として機能するラック83や載台125とにより構成される。この規制手段301を用いることによって、外管2を地山10に押し込む際の外管2の上下左右の振れ動きを防止できるので、地山10中に既に入り込んだ外管2を地山10中で真っ直ぐに進行させることができるとともに、まだ地山10中に入っていない外管2を地山10に真っ直ぐに挿入できる。特に、外管2の長さが長い場合に、地山10に近い位置に規制手段301を設ければ効果的である。
空気を混入させた水を噴射するようにすれば、空気を混入させない場合と比べて噴射力が同じで水量を少なくできるので、排出作業においての吸引水量を少なくできるとともに、先導ガイド部材8の内側に取り込まれた土砂を泥水にできるので、排土をスムーズにできる。
6 押込装置、8 先導ガイド部材、9 貫通孔、10 地山、11 刃、
42 内部空間、80 角度設定装置、83 ラック、91 ピニオン、
94 押圧体、103 油圧機構、115 切羽、116 トンネル空洞部、
117 内壁面、118 境界部、119 挿入穴、150 複数先受材設置装置、
153 周方向位置決め機構、154 架台、181 第1の位置、
182 第2の位置、301 規制手段。
Claims (5)
- トンネル空洞部の切羽におけるトンネル空洞部の内壁面との境界部から切羽よりも前方の地山に向けて内壁面と交差する方向に複数の先受材を挿入して設置する複数先受材設置装置であって、
境界部におけるトンネル空洞部の内壁面の周方向に沿った方向に間隔を隔てて設けられる複数の先受材を挿入して設置する作業を行うための複数の先受材設置装置と、複数の先受材設置装置を載置する装置載置部と、複数の先受材設置装置をトンネル空洞部の内壁面の周方向に沿った方向に一緒に移動させることによって複数の先受材設置装置を第1の位置と第1の位置よりもトンネル空洞部の内壁面の周方向に沿った方向に移動させた第2の位置とに位置決めする周方向位置決め機構と、を備え、
先受材設置装置は、内面と外面とに貫通する複数の貫通孔を備えた先受材としての管と、当該管の先端部に設けられた刃と切羽とを接触させて上記管を地山に押し込む押込装置とを備え、
装置載置部は、円筒を半割りにした半筒形の外周面、又は、中空円錐の頂点側が除去された筒を半割りにした半筒形の外周面により形成され、
複数の先受材設置装置は、装置載置部の外周面の上に当該外周面の周方向に沿って所定間隔を隔てて配置されたことを特徴とする複数先受材設置装置。 - 上記中空円錐の頂点側が除去された筒を半割りにした半筒形の外周面における筒の中心軸に対して傾斜する傾斜角度は先受材の地山への挿入角度と同じ角度に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の複数先受材設置装置。
- 上記管を地山への挿入角度に維持する角度設定装置を備えたことを特徴とする請求項1に記載の複数先受材設置装置。
- 押込装置が、上記管の地山への挿入方向に延長するように設けられたラックと、ラックに噛み合ってラックの延長方向に沿って往復移動するピニオンと、ピニオンの回転に伴って挿入方向に移動して上記管の内側に設けられた内管を挿入方向に押圧する押圧体とを備え、上記内管と上記管とを一緒に地山に押し込むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の複数先受材設置装置。
- 押込装置が、上記管の内側に設けられた内管を挿入方向に押圧する油圧機構を備え、上記内管と上記管とを一緒に地山に押し込むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の複数先受材設置装置。
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