JP5289454B2 - グラフィックシグナチャーに基づく機関制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関制御の分野に関する。本発明は特に、機関に配置されている検出器から取得された信号を解析し、機関制御に関連する情報を抽出することができる方法に関する。
内燃機関はますます複雑化し、それらの制御はますます洗練されてきている。先進的な機関制御と診断システムは、機関内で発生する様々な事象(噴射、燃焼等)に関する詳細な情報を必要とする。これらの事象を監視し、それらに依存した機関パラメータを知ることによって、機関性能と排出物低減とを相当に改善することができる。
機関制御に関連する情報を取得する様々な方法が知られている。
たとえば、以下のような、シリンダ内圧力の再現方法が知られている(非特許文献1,2)。
燃焼パラメータの推定方法も知られている(特許文献1,非特許文献3)。
J.,Chauvin、Y.,Bentolila、及びO.,Grondin:(2006)、「Methode d'estimation de parametres de combustion a partir de signaux vibratoires(振動の予兆に基づく燃焼パラメータの評価方法)」、仏国特許出願第2006/02111号、Institut Francais du petrole
J.Antoni、J.Daniere、F.Guillet、「Effective vibration analysis of IC Engines using Cyclostationarity.Part I:A Methodology for Condition Monitoring(サイクル定常性を利用した内燃機関の効果的な振動解析 第1部:状態監視の方法)」、Journal of Sound and Vibration. Vol.257、No.5、2002年11月、815〜837ページ J.Antoni、J.Daniere、F.Guillet、R.B. Randall、「Effective vibration analysis of IC Engines using Cyclostationarity.Part II:New Results on the Reconstruction of the Cylinder Pressure(サイクル定常性を利用した内燃機関の効果的な振動解析 第2部:シリンダ圧力の再現についての新しい結果)」、Journal of Sound and Vibration. Vol.257、No.5、2002年11月、839〜856ページ 「Rapid−Prototyping Multi−Sensors Processing Platform for Real Time Engine Control and Diagnosis(実時間機関制御と診断のためのマルチセンサ処理プラットフォームの高速なプロトタイピング)」、Olivier Grondin、Laurent Duval、Fabrice Guillemin、Stephan Ker、Gilles Corde、Christian Vigild、Fifth IFAC Symposium on Advances in Automotive Control Seascape Resort、Aptos、California、USA、2007年8月
これらの方法全てに固有の問題は、多量の情報を含んでいる信号の複雑さである。この情報のいくつかは機関の作動に直接的に関連し、いくつかは間接的に関連し、そしていくつかは攪乱、雑音または背景信号からなっている。
機関制御に関連した情報の取得は、大量の他の「寄生」情報から有用な情報、すなわち機関の作動に関連した情報を抽出するための、複雑な信号の解析を伴う。
機関制御には実時間の適用が必要なことを考慮すると、この解析技法は単純で、高速で、正確でなければならない。
本発明の目的は、内燃機関の制御のための有用な情報を抽出する代替の方法である。この方法は、様々な機関検出器から得られた高周波信号から生成されたグラフィックシグナチャーに基づいている。
本発明は、内燃機関の作動に関連した少なくとも1つの情報を含む少なくとも1つの信号を得るための少なくとも1つの検出器を備えた内燃機関の制御方法であって、該少なくとも1つの信号は離散的な計測値のセットからなる、内燃機関の制御方法に関する。この方法は、信号をグラフィックシグナチャーに変換可能な関数を選択するステップと、各機関サイクルについて、前記関数によって前記信号をグラフィックシグナチャーに変換するステップと、前記情報を前記シグナチャーから抽出するステップと、前記情報を使用して前記機関を制御するステップと、を有している。
情報は、前記シグナチャーの少なくとも1つの属性を選択するステップと、前記属性と前記情報との間の関係を求めるステップと、各機関サイクルについて、前記シグナチャーの前記属性の値を計算するステップと、前記値と前記関係とによって前記情報を抽出するステップと、を実行することによって抽出することができる。
信号が離散的な計測値のセットである場合、グラフィックシグナチャーは、スライドする時間窓に含まれている信号計測値を、多次元空間からこれより小次元、例えば2次元のの空間に投影可能である関数によって得ることができる。そのため、任意の時刻tにおいて、時刻tにおける計測値y(t)と時刻t以前のN個の計測値とからなるベクトルYm(t)を構成するステップと、前記ベクトルYm(t)を2次元平面内の点を表す対(y1,y2)に変換するステップと、を実行することができる。
前記属性と前記情報との間の前記関係は、様々な情報の値に対してグラフィックシグナチャーを構成するステップと、各前記シグナチャーについて前記属性を計算するステップと、各前記シグナチャーについて前記属性と前記情報の組を比較することによって前記関係を推定するステップと、を機関テストベンチで実行することによって定めることができる。
一実施態様によれば、信号は機関に備えられたコモンレール内の圧力計測値である。抽出される情報は噴射の検出であってよい。この場合、シグナチャーの表面積を属性として使用することができる。次に、噴射が行われたかどうかが、シグナチャーの表面積を所定のしきい値と比較することによって検出される。
他の実施態様によれば、信号は瞬間機関回転数の計測値である。抽出される情報は機関トルクの推定値であってよい。この場合、グラフィックシグナチャーの横方向の直径及び縦方向の直径に基づく属性を使用することができる。
本発明の方法のその他の特徴及び利点とは、添付の図面を参照して、非限定的な例により説明する実施形態の以降の説明を読むことで明らかになろう。
グラフィックシグナチャーを使用して、高周波の計測値から機関情報を抽出する方法のステップを示す図である。 本発明のグラフィックシグナチャーの構成方法を示す図である。 グラフィックシグナチャーの構成中における中間点の定義の例である。 2回噴射の場合のレール内の実際の圧力計測値から得られたシグナチャーの例を示す図である。 様々なMIP値(N=1500rpm)について、瞬間機関回転数の実際の計測値から得られたシグナチャーの例を示す図である。 MIPとグラフィックシグナチャーとの間の相関の例を示す図である。 図5のシグナチャーから抽出された属性を使用した、MIPのオンライン推定を示す図である。
図1は、検出器から得られた計測値から機関情報を抽出する方法を示している。本方法は4つのステップを有している。
1−検出器からの信号の取得(ACQ)
2−グラフィックシグナチャーの生成(SIGN)
3−グラフィックシグナチャーの解析による、相関のある属性の決定(ANA)
4−情報の抽出(INF)。
1−検出器からの信号の取得(ACQ)
内燃機関(MOT)には様々な検出器が備えられている。これらの検出器としては、例えば、シリンダ内に配置されている圧力検出器、機関シャフトに配置されている瞬間機関回転数検出器、コモンレールを備えた機関用のレール圧力検出器が考えられる。
好ましくは、高周波信号が(6クランク角度毎、1クランク角度毎などで)計測される。
これらの信号は、「寄生的」と呼ばれる他の情報の中に、機関作動に関する情報を含んでいる。その情報は、噴射の発生等の事象に関する情報である場合がある。その情報は、トルクなどの機関パラメータを知るための情報であることもある。よって、目的はこの情報を抽出することである。そのため、グラフィックシグナチャーが使用される。
2−グラフィックシグナチャーの構成(SIGN)
シグナチャーと呼ばれるものは、ある1つのものを他の1つのものに割り当てることができるようにする、認識可能な特徴のセットである。本発明の範囲において、それはあるものを内燃機関の作動に関連した特定の事象に割り当てることができるようにする、認識可能な特徴のセットである。
本発明によれば、グラフィックシグナチャーが構成される。グラフィックシグナチャーとは、認識可能な特徴がグラフの形態で表されるシグナチャーである。
このグラフは、幾何学形状を離散的に構成する一式の点からなっている。一例を図4に示す。同図では、図示のために連続的な線が点と点の間に付け加えられている。
これらのシグナチャーは、信号をグラフィックシグナチャーに変換可能な関数によって求められる。これを行うためのいくつかの技術は、専門家には公知である。
好ましい実施形態によれば、シグナチャーは、オンラインで(実時間で)得られスライドする時間窓内に含まれる計測値を、多次元空間からこれより小次元の空間(一例では2次元平面)に投影することを可能にする関数によって得られる。この次元数の減少によって、信号をより容易に解析することができる。
図2は、2次元のグラフィックシグナチャーを生成する方法を示している。シグナチャーは、1つの機関サイクルと少なくとも1つの信号(y)とに関連付けられている。このようなグラフィックシグナチャーを生成するために、各サイクルで以下のステップが実行される。
−各時刻tで、現在の計測値y(t)とN個の過去の計測値とからなるベクトルYm(t)が生成される。
Figure 0005289454
ベクトルと呼ばれるものは、n次元空間において所与の順番に配置されているn個のスカラ量によって特徴付けられる量である。従って、この場合(N+1)個の組み(uplet)となる。
整数Nは「シグナチャー次元」と呼ばれる。スライドする時間窓(FTG)は時間間隔(t−N.τ;t)によって定められる。パラメータτは、信号yの、2つの計測値の間の時間間隔を表している。
−次に、ベクトルYm(t)は、シグナチャー平面と呼ばれる2次元平面(Y1;Y2)上の、1つの点を表す対(y1,y2)に変換される。この変換は以下の写像P(application)によって実行される。
Figure 0005289454
−こうして、図2に示すように、時間の経過とともにベクトルYm(t),Ym(+τ),...,Ym(t+4τ),...が順次得られる。写像Pは、それらの各々をシグナチャー平面内の点に関連付ける。こうして、2次元のグラフィックシグナチャーが得られる。
写像Pの定義
任意の時刻tにおいて、スライドする時間窓の中に含まれる計測値は、以下の計測値ベクトルの生成に使用されることを想起されたい。
Figure 0005289454
シグナチャー平面内の点を各ベクトルYm(t)に関連付けるために、以下のステップが実行される。
a)まず過去の計測値ベクトルY(t)が正規化され、以下の正規化ベクトルが得られる。
Figure 0005289454
ここでεは一定の正規化定数である。
b)次に、超立方体の各点[−1、+1]Nを関連付ける写像が以下のように定義される。
Figure 0005289454
ここで「image」は、この複素数のイメージポイント(point image)、つまり2次元平面においてそれに対応する点を指す。
図3は、正規化されたベクトルが以下のように与えられる特定の場合における、点Ψi(Y)(注:原文はYの上に横線がある。)の位置の例を示している。
Figure 0005289454
c)中間点Ψi(Y)(注:原文はYの上に横線がある。)は、次に、シグナチャー平面における以下の2つの点を計算するために使用される。
Figure 0005289454
これらは、それまでに計算された中間点(それぞれ重み付けされていたり、されていなかったりする。)の重心である。そして、写像Pは以下のように与えられる。
Figure 0005289454
ベクトル(Y,y)(注:原文はYの上に横線がある。)は、最後のN個の要素に正規化手順を適用することによって、計測値ベクトルYmから得られることに留意されたい。
このようにして、各計測値ベクトルYm(t)(時刻tにおいて、スライドする窓内に記録されている過去の計測値を使用して生成される。)をシグナチャー平面の点に関連付けることができる写像が完全に定義される。
結果の例
図4と5は、本発明の方法によって得られたグラフィックシグナチャーを示している。
図4は、2回噴射の場合にレール内の実際の圧力計測値から得られたシグナチャーを示している。
図5は、様々なMIP値(N=1500rpm)について実際の瞬間機関回転数の計測値から得られたシグナチャーを示している。
3−グラフィックシグナチャーの解析による相関のある属性の決定(ANA)
グラフィックシグナチャーは、検出器から送られてくる各信号について、サイクル毎にこのようにして生成される。従って、グラフィックシグナチャーは検出器によって与えられる情報を表現することになる。このグラフィックシグナチャーは、いくつかの点からなる形状(1つの点が1つの信号計測値を表し、実際には、各点はN+1個の計測値の組に相当している。)を表している。この形状は、多くの属性を有している。
次に、機関作動(事象、機関パラメータ)に関する情報と相関のある属性が、グラフィックシグナチャーを特徴付けるそれらの属性の中から探索される。そのため、様々な試験が実施される機関テストベンチが使用され、
−グラフィックシグナチャーが情報の様々な値について生成され、
−情報の値によって変化する属性が求められる。
グラフィックシグナチャーから得られた形状が正確な幾何学形状を有している場合、たとえば円形の場合には、属性を直接計算することができる。つまり直径、表面積、周長、またはいくつかの属性の組み合わせを計算することができる。これらの属性は、シグナチャーを構成している点だけを使用して計算され、点を結ぶ曲線からは計算されないことが好ましい。
以降に例を示す。
4−機関制御に有用な情報の抽出
これらの相関のある属性によって、噴射などの事象を検出したり、MIPなどのパラメータを推定したりすることができる。
このステップは、機関制御のための有用な情報を求めるために、グラフィックシグナチャーの属性を活用することからなる。
情報は直接的に抽出することが可能である。すなわち、属性の値によってはその値から直接的に抽出することができ、または、属性の値を所定のしきい値と比較することによって抽出することができる。あるいは、属性の値から情報を推定できるようにあらかじめ関係を定めておくことによって、情報を間接的に抽出することができる。
1つの属性とある1つの情報との間の関係を求めるために、以下のステップを機関テストベンチ上で実行することができる。
−様々な情報の値に対してグラフィックシグナチャーを構成するステップ
−各シグナチャーについて属性を計算するステップ
−各シグナチャーについて属性と情報の組を比較することによって関係を推定するステップ。
提案している方法は、従来の機関制御機構内で容易に実施でき、実時間で実行することができる。
情報抽出方法の適用
I−レール内の圧力計測値からのパイロット噴射の検出
コモンレール噴射装置は、様々な噴射の仕方(マルチ噴射(multi-injection))によって必要な量の燃料を生成できるようにする高圧噴射装置である。短いパイロット噴射が主噴射に先行する。このパイロット噴射は、特に冷間始動条件下で、燃焼ノイズを減少させるために使用される。パイロット噴射は持続時間が短いため、常に行われるわけではない。ある条件下では、噴射ノズルは制御されるが、燃料は噴射されない。噴射が行われないと、機関制御が影響を受ける。
そのため、パイロット噴射を検出することによって、機関の性能を改善することができる。
この状況において、レール内の圧力計測値から生成されたグラフィックシグナチャーが、パイロット噴射の有無を検出するために用いられる。
図4は、本発明によってレール内の圧力計測値から得られたグラフィックシグナチャーの例を示している。比較的円形に近い形状を各々が構成している多数の点の集合が見られる。機関テストベンチ上で主噴射(PRI)は最大の円に相当することがわかる。パイロット噴射(PIL)は、円が点線の円(SEU)よりも大きい時に生じている。この円(SEU)がしきい値である。しきい値は機関テストベンチ上で定められ、そしてグラフィックシグナチャーとの比較によって、パイロット噴射を検出するようにされる。
具体的には、機関の作動中に、シグナチャーがサイクル毎に計算され、(解析的に表現可能な)しきい値と比較される。たとえば、グラフィックシグナチャーの表面積がしきい値の表面積よりも大きいとき、パイロット噴射が発生したとみなすことができる。
II−瞬間機関回転数の計測値からの、機関トルクの推定
各シリンダ内で燃焼によって発生するトルクを知ることは、機関制御の重要な要素である。しかし、コストと実現性のために、現在の車輛にはそれを直接計測するのに適した検出器は備えられていない。他方、機関トルクの情報をもたらす瞬間機関回転数は計測することが可能である。
測定可能な瞬間機関回転数の計測値を使用して、これに対応するトルクが推定される。瞬間機関回転数から機関トルクを推定する方法は、文献よりいくつか知られている。たとえば、周波数領域での逆畳み込み(deconvolution)手法を使用することができる。
本発明によれば、グラフィックシグナチャーに基づいて、各シリンダが発生するトルクについての定量的な情報を得ることができる。シグナチャーは瞬間機関回転数の計測値から生成され、トルクの情報を含んでいるため、トルクに対して敏感である。
従って、得られたシグナチャーとトルクの値との間の相関を求め、トルクの推定に有用な属性をシグナチャーから抽出することができる。
図5は、指示平均圧力(MIP)の様々な値について、実際の瞬間機関回転数の計測値から得られたシグナチャーを示している。このシグナチャーによって、瞬間機関回転数から、MIPについての定量的な情報を、そしてその結果、各シリンダが発生するトルクについての定量的な情報を得ることができる。実際、トルクとMIPとは、以下の関係で結ばれている。
Figure 0005289454
ここで、MIP PMIはバールで表され、トルクCはN・mで表され、シリンダ容積Vcylはリットルで表される。
様々なシグナチャーの点によって構成されている楕円の大きさがMIPと相関があることが分かっている。実際、MIPが大きくなると、楕円は大きくなる。
次に、以下のシグナチャーの属性ATR、すなわち横方向の直径+縦方向の直径が定められる。この属性は、シグナチャーの横方向の両端2点の横座標の差と、シグナチャーの縦方向の両端2点の縦座標の差と、の和を求めることによって計算される。
横方向の直径=max(xi)−min(xi)
縦方向の直径=max(yi)−min(yi)
ATR=max(xi)−min(xi)+max(yi)−min(yi)。
図6は、MIPとグラフィックシグナチャーの属性ATRとの間の相関を示している。連続している線(REL)は、MIPと図5のシグナチャーから抽出された属性ATRとの間の関係の推定値である。
従って、走行中の車輛の機関を制御する状況においては、グラフィックシグナチャーが実際の瞬間機関回転数の計測値から計算され、次に属性ATRが計算され、関係RELがMIPを推定するために適用される。
グラフィックシグナチャーに基づく方法は、最適化またはフィルタ処理のための複雑なアルゴリズムと比べてシグナチャーの計算コストが低い(単純な算術演算である)限り、容易に実時間で適用することができる。
図7は、図5のシグナチャーから実時間で抽出された属性を使用して得られたオンラインMIP推定の結果を示している。薄色の曲線はMIPの実際の値を示しており、濃色の曲線は推定値を示している。

Claims (12)

  1. 内燃機関の作動に関連した少なくとも1つの情報を含む少なくとも1つの信号を得るための少なくとも1つの検出器を備えた内燃機関の制御方法であって、該少なくとも1つの信号は離散的な計測値のセットからなる、内燃機関の制御方法において、
    信号をグラフィックシグナチャーに変換可能な関数であって、該関数は、スライドする時間窓に含まれている信号計測値を、多次元空間からこれより小次元の空間に投影することによって、信号をグラフィックシグナチャーに変換可能である関数を選択するステップと、
    各機関サイクルについて、
    前記関数によって前記信号をグラフィックシグナチャーに変換するステップと、
    前記情報を前記シグナチャーから抽出するステップと、
    前記情報を使用して前記機関を制御するステップと、
    を有することを特徴とする方法。
  2. 前記情報は、
    前記シグナチャーの少なくとも1つの属性を選択するステップと、
    前記属性と前記情報との間の関係を求めるステップと、
    各機関サイクルについて、
    前記シグナチャーの前記属性の値を計算するステップと、
    前記値と前記関係とによって前記情報を抽出するステップと、
    を実行することによって抽出される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記これより小次元の空間は2次元である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記グラフィックシグナチャーは、任意の時刻tにおいて、
    時刻tにおける計測値y(t)と時刻t以前のN個の計測値とからなるベクトルYm(t)を構成するステップと、
    前記ベクトルYm(t)を2次元平面内の点を表す対(y1,y2)に変換するステップと、
    を実行することによって得られる、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記属性と前記情報との間の前記関係は、
    様々な情報の値に対してグラフィックシグナチャーを構成するステップと、
    各前記シグナチャーについて前記属性を計算するステップと、
    各前記シグナチャーについて前記属性と前記情報の組を比較することによって前記関係を推定するステップと、
    を機関テストベンチで実行することによって定められる、請求項2から4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記信号は、前記機関に備えられたコモンレール内の圧力計測値である、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記情報は噴射の検出に相当する、請求項6に記載の方法。
  8. 前記属性は前記シグナチャーの表面積である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記噴射は、前記シグナチャーの前記表面積を所定のしきい値と比較することによって検出される、請求項8に記載の方法。
  10. 前記信号は瞬間機関回転数の計測値である、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記情報は機関トルクである、請求項10に記載の方法。
  12. 前記属性は前記グラフィックシグナチャーの横方向の直径及び縦方向の直径に依存している、請求項10または11に記載の方法。
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