JP5288570B1 - 微小焦点放射線発生装置及び該微小焦点放射線発生装置に使用される放射線コリメーターと放射線ターゲット - Google Patents

微小焦点放射線発生装置及び該微小焦点放射線発生装置に使用される放射線コリメーターと放射線ターゲット Download PDF

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Abstract

【課題】放射線を効率良くコリメートすること。及び、X線を効率良くコリメートしてX線束焦点を微細化することを目的とする。
【解決手段】開口部形状が収束発散される放射線の包絡線で表されることを特徴とする放射線コリメーターとすること。X線ターゲットを電子線束の収束する位置よりも電子線束源側に設置し、収束されつつある電子線束をX線ターゲットに入射し、発生したX線束を電子線束が収束する位置に設置したX線コリメーターにより整形する。X線ターゲットは、重金属と熱伝導性の良い金属の薄板を交互に積層して構成する。
【選択図】図5

Description

放射線空間分布を微小化するコリメーター及び、医療用や産業用の透視イメージングに用いられる線源(焦点)サイズの小さなX線束の発生に関するものである。
X線束は医療や産業用途に広く用いられている。特に、X線束による透視は医療や産業に於いて欠かせないものになっている。
X線束の角度広がりや空間広がりは、透視イメージングに於いて、空間分解能を左右する要素であり、X線束線源位置における空間広がり(焦点)は小さいことが望ましい。X線束は、完全並行光若しくは完全点光源(点焦点)であることが理想とされている。
X線を発生する方法はいくつか存在するが、医療用や産業用として広く行われているのは、加速した電子線束を重金属の標的(X線ターゲット)に入射し、X線ターゲット内で制動輻射を起こさせてX線を発生させる方法である。この時重金属内の原子が励起して特性X線を発生することもある。
制動輻射にて発生するX線束は、入射される電子線束が単色であっても広いエネルギー広がりを持つ。またX線束の放射角度も有限であり、電子線束が完全に空間的発散角度も広がりが無い(エミッタンスが0)としても、X線束は有限の放射角度を持つ。
一方で、電子線束からX線束を生成する際の効率は、一般的に非常に低いといわれている。電子線束の持つ全エネルギーの100分の1ないし1000分の1程度がX線束に変換されるといわれている。
X線ターゲットにてX線束に変換されなかった電子線束のエネルギーは、X線ターゲット内にて熱に変換される。したがって、入射する電子線束の全エネルギーの殆どが熱となる。
X線ターゲットに於ける熱の発生は、様々な問題を引き起こし、制動輻射によるX線束発生に於ける障害となっている。
前述の通り、X線束焦点は小さいことが望ましい。X線束焦点を小さくするには、電子線束の空間広がりを小さくしてX線ターゲットに入射する。 しかし、電子線束が一箇所に集中して入射することによりX線ターゲットの電子線束の入射した部分が発熱し高温となる。X線ターゲットが発熱することにより、X線ターゲットが熔融することが考えられる。また、大抵の金属は正または負の線膨張係数を持ち、局所的な熱分布により構造的な歪が発生する。場合によっては、応力が金属の限界を超えて破壊をもたらすこともある。
上述のX線ターゲットに於ける熱の問題により、X線束焦点を小さくする場合にはX線束線量を低くせざるを得ず、また、高強度のX線束を発生する場合にはX線束焦点サイズを大きくするという妥協策が取られる。
このような状況において、X線束焦点の微細化とX線束線量増加を両立させるため、様々な提案がなされている。
一般的には、X線ターゲットの一箇所に電子線束が連続して入射しないように、回転機構を持ったX線ターゲットの回転部分に電子線束を入射してX線束を発生させることが行われている(非特許文献1)。
特許文献1では、電子線束をターゲット上で移動させることで熱負荷の分散を図ろうとしている。しかし、X線束焦点の位置が変化するので、実質的には焦点の大きさが増大することになる。
特許文献2では、空間分布を楕円状にした電子線束を傾斜したX線ターゲットに入射して、熱負荷を分散させつつ円形のX線束焦点を得るとしている。
特許文献3では、大電流化を図るため、複数の電子線束源を用意し、同一のX線ターゲットに電子線束を入射するとしている。しかし、この方法では、X線ターゲットの熱負荷が問題になる。
他方、特許文献4のような電子の運動エネルギーが高い場合は、熱負荷の問題はより深刻となる。
また、X線ターゲットでの熱負荷だけでなく、電子線束を極小に収束すること自体が空間電荷効果などにより難しいとされている。電子線束のエネルギーが低い場合は、空間電荷効果の影響は顕著である。さらに、電子線束の収束手段においての各種収差も問題となる。これらの問題は熱負荷の問題と合わせ、所謂マイクロフォーカスX線束源と呼ばれる装置で深刻である。
特許文献5では、複雑なグリッド電極を用いて球面収差を抑えながら微小焦点を得ようとしている。
X線束の進行方向をそろえることでX線束透視画像の解像度を向上させようとする提案が特許文献6に開示されている。しかし、X線ターゲットの熱負荷の問題については考慮されていないので、改善の余地がある。
点光源ではなく並行光源を得ようとする試みは、特許文献7にて開示されている。しかし、光電面の特性により、おそらくはX線束線量を保つのは簡単ではないと思われる。
特許公開2007−165236号公報 特許公開2006−164819号公報 特許公開2002−324507号公報 特許公開2008−198522号公報 特許4526113号公報 特許4421327号公報 特許公開平6−275215号公報
西臺 武弘 著 放射線医学物理学 第2版 2001年
放射線束を効率良くコリメートすること及び、X線束を効率良くコリメートしてX線束焦点を微細化することを目的とする。
本発明は、電子線束を発生する手段と電子線束を加速する手段と、電子線束を収束させる手段を備え、且つ、前記の電子線束を収束する位置に放射線コリメーターと、前記の電子線束を収束させる手段と前記の放射線コリメーターの間に前記の電子線束を入射して放射線束に変換するための放射線ターゲットとを備えることを特徴とする微小放射線発生装置を提供する
また、前記の放射線コリメーターは開口部縦断面収束発散される放射線の包絡線で表される形状を有することを特徴とする微小焦点放射線発生装置を提供する
また、前記の放射線コリメーターは、柱体若しくは錐体の一部分を成すような貫通孔を有する薄板を用いて、前記の貫通孔の開口部を突き合わせるようにして積層することによって構成されることを特徴とする、微小焦点放射線発生装置を提供する
また、前記の放射線ターゲットが、2以上の異なる材質からなる薄板を各2枚以上積層したものであり、前記2以上の異なる材質の少なくとも1つは熱伝導性金属であることを特徴とする微小焦点放射線発生装置を提供する
また、前記の熱伝性金属は銅であることを特徴とする微小焦点放射線発生装置を提供する
また、前記の微小焦点放射線発生装置において、前記の電子線束を発生する手段と、前記の電子線束を加速する手段と、前記の電子線束を収束する手段とを兼ね備える装置を有することを特徴とする微小焦点放射線発生装置を提供する
また、前記の微小焦点放射線発生装置において、前記の電子線束を発生する手段と、前記の電子線束を加速する手段と、前記の電子線束入射して放射線束に変換するための放射線ターゲットとを兼ね備える装置を有することを特徴とする微小焦点放射線発生装置を提供する
さらに、前記の微小焦点放射線発生装置において、前記の電子線束を発生する手段と、前記の電子線束を加速する手段と、前記の電子線束を収束する手段と、前記の電子線束入射して放射線束に変換するための放射線ターゲットとを兼ね備える装置を有することを特徴とする微小焦点放射線発生装置を提供する
また、前記の放射線コリメーターは、X線コリメーターとして具備されることを特徴とする微小焦点放射線発生装置を提供する
本発明はまた、電子線束を発生する手段と電子線束を加速する手段と、電子線束を収束させる手段を備え、且つ、前記の電子線束を収束する位置に放射線コリメーターと、前記の電子線束を収束させる手段と前記の放射線コリメーターの間に前記の電子線束を入射して放射線束に変換するための放射線ターゲットとを備える 微小放射線発生装置に使用される前記の放射線コリメーターであって、開口部縦断面が収束発散される放射線の包絡線で表される形状を有することを特徴とする放射線コリメーターを提供する
さらに、柱体又は錐体の一部分を成すような貫通を有する薄板を用いて、前記の貫通の開口部を突き合わせるようにして積層することによって構成されることを特徴とする放射線コリメーターを提供する
本発明はまた、電子線束を発生する手段と電子線束を加速する手段と、電子線束を収束させる手段を備え、且つ、前記の電子線束を収束する位置に開口部縦断面が収束発散される放射線の包絡線で表される形状を有する放射線コリメーターと、前記の電子線束を収束させる手段と前記の放射線コリメーターの間に前記の電子線束を入射して放射線束に変換するための放射線ターゲットとを備える微小放射線発生装置に使用される前記の放射線ターゲットであって、2以上の異なる材料からなる薄板を各2枚以上積層したものであり、前記2以上の異なる材質の少なくとも1つは熱伝導性金属であることを特徴とする放射線ターゲットを提供する
また、前記の熱伝導性金属が銅であることを特徴とする放射線ターゲットを提供する。
また、前記の放射線コリメーター又は前記の放射線ターゲットは、X線コリメーター又はX線ターゲットとして使用されることを特徴とする放射線コリメーター又は放射線ターゲットを提供する。
コリメーターは収束発散される電子線束の包絡線にあわせた形状をしているので、電子線束の進行方向に放射されたX線束を効率良く通過させることが出来る。
X線束は電子線束の焦点の位置にあるX線コリメーターを通過するので、X線束強度の低下を抑えつつX線束焦点を微細化することが出来る。
X線束の焦点の大きさは電子線束の焦点の位置にあるX線コリメーターにより決まるので、電子線束の空間電荷効果等によるエミッタンスの増大によるX線束焦点の大きさへの影響が少なくなる。また、回転X線ターゲットを用いた場合に問題となっている、ターゲットのぶれに因るX線束焦点位置のぶれの問題も緩和出来る。
電子線束が収束前の空間広がりが大きい状態でX線ターゲットに入射するので、X線ターゲットでの熱分布が局在化することを防ぐことができるため、電子線束の強度を上げることができ、設計条件によっては、結果的にX線束強度も増大させることが出来る。
放射線コリメーターは積層による方法で製造可能である。
X線発生ターゲットを積層による方法で製造した場合、熱伝導性の良い材料を重金属材料に挟み込むことが出来、X線発生ターゲットで発生した熱を取り除くことが容易になる。
本発明による放射線コリメーターは、光子線(X線束、γ線)、荷電レプトン線(電子など)、α線、イオン(重イオン)粒子線、ハドロン粒子線(陽子、中性子など)に適用できる。
本発明によるX線ターゲットは、電子の入射だけでなく、光子線(X線束、γ線)、荷電レプトン線(陽電子など)、α線、イオン(重イオン)粒子線、ハドロン粒子線(陽子、中性子など)にも適用できる。
数式1及び数式2において、エミッタンスεが1の場合の、各βwについてのビームサイズσ(s)を示したグラフ 数式1及び数式2において、βwが1の場合の、各εについてのビームサイズσ(s)を示したグラフ コリメーターの開口部形状による視野等の差を示す概略図 薄コリメーターの積層によるコリメーターの構成方法を示す概略図 X線発生装置の概略図(実施例1) 陽極がX線ターゲットを兼ねる場合のX線発生装置の概略図(実施例2) 反射型X線ターゲットを持つX線発生装置の概略図(実施例3)
発明の実施形態について説明する。
後述の四極電磁石等の収束手段によって収束作用を受けたあと、自由空間にて収束発散する電子線束等の空間広がりの包絡線は、ベータトロン関数 β(s)とエミッタンスεによって記述出来る(H. Wiedemann著 ”ParticleAcceleratorPhysicsI” SecondEdition p.164)。レーザー光のガウスビームでも同様である。
Figure 0005288570
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本来は数式1や数式2は水平方向軸(x軸)、垂直方向軸(y軸)の両方に対して定義されるものであるが、ここでは区別せずに扱う。
数式1において、β(s)は加速器ビーム物理の分野でベータトロン関数と呼ばれる値である。swはビームウエイスト(焦点)のs軸(粒子線運動方向軸)上の位置、βwはビーム収束点位置でのβである。この式は、粒子線が収束された場合の収束から発散にいたる過程でどのようにその電子線束空間広がりがs軸(粒子線運動方向軸)上で変化するかを示した式である。
粒子線束は現実的には有限の広がり及び発散角(エミッタンス)を持つので、焦点では有限の広がりを持つ。数式2で表されるように、β(s)にエミッタンスεを掛けたものの平方根が粒子線空間広がりσ(s)に相当する。
粒子線束広がり(ビームサイズ)σ(s)やエミッタンスεは、其の定義は様々である。例えば、粒子線の粒子分布(ビームプロファイル)が正規分布であるとして標準偏差をもってビームサイズを定義する場合や、半値全幅(FWHM)を使う場合、粒子線粒子が一定の割合(例えば90%)含まれる範囲として定義する場合など様々である。
エミッタンスについては、粒子線の運動エネルギーに依らない規格化エミッタンスと運動エネルギーの増減によって変化する光学エミッタンスがあるが、ここで問題となるのは光学エミッタンスである。
数式1及び数式2の関係を用いて粒子線サイズσ(s)のsに対する変化のグラフを図1及び図2に示す。いずれの図もs w =0とした。図1で は、ε=1として、βwが0.5、1、2の場合をプロットした。焦点が小さいと、急激に収束発散するということが分る。図2では、βw=1として、εが0.5、1、2の場合をプロットした。エミッタンスεが小さければ、急激に収束発散しなくても焦点を小さく出来ることが分る。
これは、放射線(粒子線)束一般に言えることであり、放射線(粒子線)束をある位置(焦点)であるサイズにコリメートすると、コリメートされた放射線(粒子線)束は、数式1及び数式2に当てはまる空間を通過することになる。従って、数式1及び数式2に従うような縦断面を持つ貫通孔を持つ放射線コリメーターを用いることで、放射線をコリメートすることが可能である。
図3は、コリメーター貫通孔形状により視野等がどう影響されるかを示した概略図である。いずれも貫通孔のもっとも狭い部分(最狭部)は同じ大きさになるよう作図してある。
図3aは、柱体状の貫通孔であり、視野が狭く放射線が効率良く通り抜けられないことが分かる。
図3bは、数式1及び数式2に従うような貫通孔縦断面形状を考えたものである(実際のものとは若干異なる)。図3aと比較して、貫通孔の最狭部は同じ大きさであるのに、通り抜けられる放射線が多くなり得ることが分かる。
図3cは、二つの錐体の一部で構成された貫通孔である。図3bよりも多くの放射線を通過させることが出来るが、中心部分の貫通孔開口径が最も小さい部分では壁圧が薄く放射線遮蔽能力が劣る部分があり、実際に通り抜ける放射線は貫通孔開口径よりも大きな焦点サイズになってしまう可能性がある。
図3dは、図3cの貫通孔の最狭部の角を切り落としたような形状である。最狭部の径は他の図と同じである。この構造であれば、多くの放射線を通過させることが出来、角の部分での放射線遮蔽能力は若干上昇するが、それでも放射線遮蔽能力が劣る部分はあることは否めない。しかし、図3cと比較すると、より図3bに近い構造となる。このように、次々と角を適切な角度と厚さで削っていけば、図3bに限りなく近い構造が得られる。
このように、図3bに示す数式1及び数式2に従うような貫通孔縦断面形状は、放射線透過率を犠牲にせず確実に放射線を任意の空間広がりにすることが出来ると考えられる。
実際には、数式1及び数式2で表される形状を完全に再現することは容易ではない。従って、柱体若しくは錐体のような形状を成す部分を組み合わせて数式1及び数式2を近似するような方法により、放射線コリメーターは構成されることになる。
貫通孔の横断面は円形である必要はない、楕円形やレーストラック形、若しくは矩形を含む多角形も考えられる。
また、図1及び図2または図3では放射線コリメーターは最狭部(ビームウエイスト、焦点)を中心に左右対称になるように作図されているが、最狭部を含むのであれば必ずしも左右対象である必要は無い。
該放射線コリメーター(X線コリメーター)は、貫通孔を成形した薄板(薄コリメーター)の積層により製造可能である。
積層による製造方法は、厚さがコリメーター貫通孔の最狭部(s=swの場所)の直径2σ(sw) と同程度以下の厚さtの薄い板状の材料に対し貫通穴をフォトエッチング等の微細加工技術によって成形し、こうして製造された材料板(薄コリメーター板)を必要な厚さまで積層することを特徴とする。図4のように、数式1及び数式2でのsの位置に対応する薄コリメーター板に、穴径がσ(s)である貫通孔を成形し、積層する。
s-sw=±βwの地点では穴径はコリメーター貫通孔の最狭部の√2倍になる。もし、板厚tが2βwであるとすると、数式1及び数式2(理論式)からの乖離は最大で√2倍になり得る。もし、理論式からの乖離をE以下にしたいのであれば、薄板の厚さ方向の中心がsであるとした場合、σ(s±t/2)/σ(s)≦Eとなるようにtを決める必要がある。E=0.1ということは、穴径に対し最大で10%の荒さの凹凸があるということになる。Eは1未満の正の実数であるが、0.1より小さいことが望ましい。E=0.05、E=0.03、E=0.02若しくはE=0.01も考えられる。
最終的には、tは2σ(sw)とσ(s±t/2)/σ(s)≦Eとなるtのより小さい方を選ぶ必要がある。
但し、コリメーター全体を同じ厚さの薄コリメーター板の積層で構成しない可能性もある。s=swの部分が最も径が小さいので、薄コリメーター板もその径をフォトエッチング等で成形出来る薄さが必要であるが、s-sw=±βwの地点では穴径はコリメーター貫通孔の最狭部の√2倍になる。このようにコリメーター貫通孔の最狭部の位置から離れるにつれ穴径も大きくなるので、薄コリメーター板もその穴径に相当する厚さでよいことになる。また、穴径が大きい部分ほど、包絡線の曲率が小さいことも見逃せない。このことは、薄コリメーター板の配置の間隔を粗くしてもコリメーター貫通孔の再現性に大きな影響を与えないことを意味している。但し、穴径が大きい部分の包絡線の曲率は小さいが傾きは大きい。従って、薄コリメーター板に成形される貫通孔は柱体ではなく錐体の一部をなすようなもの(縦断面が台形となるもの)が望ましい。勿論、薄コリメーター板の厚さは、連続的に変化しても構わないし、段階的でも構わない。
切削加工が可能なほど穴径及び薄コリメーター板が厚くなった場合は、積層ではなく切削加工で錐体の一部となるような貫通孔を旋盤で成形することも出来る(図4の切削加工により製作されたコリメーター部分22)。切削加工により製作されたコリメーター部分22について、数値制御(NC)旋盤等を用いることにより、錐体ではなく数式1及び数式2に従うような形状に貫通孔を成形することも不可能ではない。但し、後述の位置決めについては考慮する必要がある。
積層する際には位置決めが必要であるので、予め位置決め用ピンが貫通するための位置決め穴も材料板に同時に形成しておく。または、予めエッジを精密に加工しておき、これを位置決め治具(V字ブロックとも呼ばれる)に押し付けながら位置決めすることも考えられる。積層された材料板(薄コリメーター板)は拡散接合や接着、溶接やろう付けなどで一体化することもできる。板厚が1mm以上あれば溶接やろう付けは有効であると思われる。1mm以下であれば、拡散接合や接着の方が望ましい。
放射線コリメーターの材料物質は、フォトエッチングの技術が確立されており且つ放射線遮蔽能力の高い材料が望ましい。銅、鉄やCRTシャドーマスク用の材料も選択肢に入る。遮蔽財として最も良いのはタングステンであるが、純タングステンは非常に硬く加工が困難であり、その為複雑な形状に切削加工するのは困難とされている。一般的には焼結による形成が行われている。加工性を良くするためにタングステン合金(ヘビーアロイ等)が用いられる場合もある。しかし、幸いにもタングステン系金属のエッチング方法も開示されている(特許公開平05−175170号公報、特許公開2008−258395号公 報、特許公開2011−151287号公報)。遮蔽能力は劣るが、放射線が軟X線領域のX線であれば、貫通孔を持つ放射線遮蔽体(放射線コリメーター)の材料物質としてシリコンも選択肢に入る。
同様の加工ができる技術としてプレス加工があるが、金型が必要であり、初期投資が大きくなりがちである。ただし、鉛などエッチングに不向きな材料の加工に関してはプレス加工は有力な加工方法である。
中性子線の遮蔽にはポリエチレン、パラフィン、などの高分子化合物が使われることが多い。また、中性子を捕捉しやすい硼素が添加される場合もある。しかしこれらはエッチングには不向きである。プレス加工であれば、これらの材料の加工が可能であり、貫通孔を持つ放射線遮蔽体(放射線コリメーター)として利用出来る。
特開昭60−233154号公報には、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアミドイミド樹脂及びポリエーテルイミド樹脂からなる群から選ばれた高耐熱性と耐熱水性を有する一種又は二種以上をマトリックスとし、中性子吸収材料を混合分散させてなることを特徴とする中性子吸収遮蔽材組成物が開示されている。また、該公報には、中性子吸収材料がガドリニウム含有材料、硼素含有材料、リチウム含有材料等であることも開示されている。ポリイミドのエッチング方法については特許第3251515号公報にて開示されている。これは主に電子回路 のフレキシブルプリント基盤のスルーホールの成形などに使われ、フィルム厚25μm、穴サイズ50μm〜数百μmの微細加工も可能である。従って、ポリイミドによる、放射線コリメーターは構成可能である。
薄コリメーター板を多数積層すると、薄コリメーター板開口部の状況によっては、各薄コリメーター板が密着せずに盛り上がってしまう可能性もある。これを防ぐには、薄コリメーター板積層後さらにある程度剛性のある板を設置し、薄コリメーター板を押さえ込むことが考えられる。
別の方法として、開口部成形の前に、薄コリメーター板開口部の板厚を薄コリメーター板の縁の部分よりも若干薄く(数%から10%程度)加工しておくこと(減肉)も考えられる。薄くするのは片面だけでも良いし、両面でも良い。ハーフエッチング加工を適用すれば、この減肉加工は可能である。
また、逆に、薄コリメーター板よりも十分薄い(10%以下)の薄膜を、薄コリメーターの縁の部分に挟み込むことでも、同様の効果を得られる。
他にも、成膜等(真空蒸着やスパッタリング、CVD)で縁の部分に薄い箔を追加し、薄コリメーター開口部についてはフォトマスクを用いて箔取り除くリフトオフという方法もある。 薄コリメーター板の減肉により上下の薄コリメーター板に互いに噛み合うような凹凸構造を成型し、これをもって位置決めすることもできる。特に1mm程度の厚い板状材料の場合に有効と考えられる。
本願発明による放射線コリメーターは、X線発生装置におけるX線コリメーターとして使用することを念頭に置いている。
本願発明では、X線コリメーターを電子線束の収束位置(焦点)に設置し、X線ターゲットはX線コリメーターと電子線束を収束する手段(この実施例では四極電磁石)の間に設置する。
実際の値は電子線束のエミッタンスや焦点でのβによって変わるが、図1や図2によれば、X線ターゲットの位置での電子線束の広がりは焦点のそれよりも大きいことが分かる。つまり、本発明によれば、X線ターゲットでの電子線束の分布を広くすることが出来、従って、X線ターゲットで発生する熱の分布が局在化することを防ぐことが出来る。単純に考えれば、電子線束の空間広がり大きさが2倍になれば面積は4倍になり、X線ターゲットでの単位面積あたり熱発生量は4分の1になる。
X線ターゲットで発生したX線束は放射角度分布の広がりを持つが、電子線束の進行方向に向かって放射されるものが多い。本願発明によれば、電子線束はX線コリメーターに向かって収束していたので、発生したX線束の多くはコリメーター中心に向かって放射されることになる。
従って、X線ターゲットにて発生したX線束の多くがX線コリメーターを通過して利用に供されることを期待出来る。
勿論、X線ターゲットとX線コリメーターの距離の関係により、X線コリメーターを通過出来るX線束線量は変化する。また、X線コリメーターの開口形状を決める際に、数式2でのエミッタンスεの定義の仕方によりX線コリメーター開口径も決まるので、X線コリメーターを通過出来るX線束線量も増減する。これらは装置設計の範疇である。
X線ターゲットの熱発生の問題を緩和する他の方法として、ターゲット材料と熱電導性の良い材料を交互に積層することも考えられる。
例えば、陽子線束や電子線束等の荷電粒子線のターゲットとして、銅とタングステンを交互に積層するようなターゲットも考えられる。タングステンでの発熱を銅により分散することが可能である。銅板をタングステン板よりも大きくして、銅を冷却フィンとすることもできる。もちろん、必ず交互でなければならない訳ではなく、タングステン複数枚おきに銅を挟むといったことも可能である。銅を冷却フィンとする代わりに直接冷却水パイプとろう付けなど接合することも考えられる。また、フィンを冷却水と直接接触させることも考えられる。
また、銅板を挿入する間隔も一定である必要はない。例えば、電子線束が入射する側は発熱が大きいので銅版の挿入間隔を狭くし、逆側は発熱が少ないので銅板の挿入間隔を広くとることも考えられる。
銅板とタングステン板の厚さが同じである必要もない。とはいえ、エッチング加工上の都合で必然的に同じ厚さになる可能性が高いと思われる。
拡散接合技術が確立されているので、各タングステン板を接合して一体化することもできる。銅-タングステンの接合も実用化されている。
ここでは、特許文献4のような、電子加速器ベースのX線束源について説明する。図5は、本実施例とほぼ同等の構成である。
このタイプのX線束源は、電子線束源(電子銃)にて発生した電子線束を高周波加速にて加速し、X線ターゲットへ入射してX線束を得る。電子線束を加速する手段としては、線形加速器(リニアック若しくはライナック)またはベータトロンと呼ばれる円形の加速器が用いられることが多い。
電子線束源は、一般的には熱陰極電子銃が用いられることが多い。また光電効果を利用した光陰極(フォトカソード)電子銃も知られている。陰極で発生した電子は、静電場または高周波電場(RF)により加速され引き出される。静電場の場合は、陰極陽極間に高電圧を印加して電場を発生させる。
電子線束は、加速器によって加速される段階でも若干の収束作用を受けで収束される場合があるが、極小に収束させるには、何らかの収束作用を持つ装置を用いる。一般的には、四極電磁石が用いられる。稀にソレノイド磁場を用いて収束させる場合もある。電子の運動エネルギーが低い場合は静電電極による静電場での収束も行われる。
四極電磁石の収束作用は、垂直方向と水平方向では逆に働き、一方の軸で収束する時にはもう片方の軸では発散する。このため、通常は、四極電磁石は2台以上を組で利用して水平垂直両方に収束作用を持たせるようにするのが一般的である。また、水平垂直の両方で収束位置と収束サイズを決めるには、最低でも4台の四極電磁石が必要となる。収束位置とサイズのどちらかを妥協するのであれば、四極電磁石は2台でも構わないことになる。
電子線束の収束位置(焦点)若しくは焦点大きさは、四極電磁石の収束力調整により調整可能である。しかしながら、装置の設計段階において電子線束のエミッタンスと加速後の電子線束のベータ関数等必要な情報を決定しておき、それに合わせて収束用電磁石とコリメーター形状を決定することが望ましい。
また、四極電磁石ではなく、ソレノイドコイルを用いて電子線束を収束させることも可能であるが、X線ターゲットがソレノイドコイル内部に位置することになる。
図5において、X線ターゲット(電子線束をX線束に変換する手段4)は平面板のように作図されている。しかし、電子線束は、Xターゲットの中心に入射するものはX線ターゲットに垂直に入射するが中心から外れているものは斜めに入射する。従って中心付近と中心以外の部分では実質的なX線ターゲット厚さが異なることになる。これは発生するX線束のエネルギー分布の変化や線量の変化をもたらす。
これらを回避するためには、X線ターゲットの厚さを中心付近に対して外側を薄くする等の方法が考えられる。また実施例2にあるように、球面の一部を成すようなX線ターゲット形状を用いることも考えられる。これは、電子線束焦点より十分離れた位置では電子線束は焦点へ向かって運動していると近似出来るからである。
実施例1は電子線源が高周波加速器の場合であったが、電子線エネルギー数100keV以下の比較的低エネルギーのX線はX線管と呼ばれる装置により発生される。これは、電子銃陰極(カソード)に負の高電圧を印加して電子線束を引き出しながら加速し、X線ターゲットに入射するものである。X線ターゲットと電子銃陰極の間に陽極(アノード)や収束用の電極等が配置される場合もあるが、陽極がX線ターゲットを兼ねるものが多い。
従来の、陽極がX線ターゲットを兼ねるX線発生装置に於いては、X線ターゲットにて電子線束が焦点を結ぶようになっている。
本発明では、X線ターゲットである陽極の位置では電子線束は焦点を結んでいないことを特徴としている。かつ、電子線束が陽極の後方にて焦点を結ぶことが重要である。
従来のX線束管では、陽極X線ターゲットから反射されたX線束が利用される場合も多い。本発明では、電子線束の収束位置にX線束を収束させるため、陽極X線ターゲットを透過したX線束を利用することになる。
上記を実現するような陰極と陽極の構造の一つとして考えられるのは、陰極の陽極側表面と陽極の陰極側表面が径の違う同心球面を成すような構造である。陰極が外側の球面であり、陽極が内側の球面である。このような構造の場合、球面間の等電位面は球面状になり、電気力線は、球の中心から放射状に均等に広がる。従って、陰極で発生した電子線束は球の中心へ向かって加速されることになる。球の中心が電子線束の焦点に相当する。
現実の陰極と陽極(X線ターゲット)は、完全な球面ではなく、図6のように球面の一部を構成することになるが、この構造は概ね機能すると思われる。
電子線束は、球の中心へ向け加速されX線ターゲットに入射する。X線束も球の中心へ向けて放射される。球の中心に相当する位置にX線コリメーターを設置することにより、本発明の目的を達成することが出来る。
本実施例は、陰極陽極間で電子を発生加速させるものであり、且つ、陰極陽極間の電場分布により電子線束が収束され、且つ電子線をX線に変換することも行っており、電子線束を加速する手段と電子線束を収束させる手段と電子線をX線に変換する手段が同一である。
本実施例は比較的考察が容易な例を挙げたのであって、電子線束が収束されるような構造であれば、必ずしも陰極及び陽極が球面の一部を成すような形状である必要はない。また、陰極と陽極の間にグリッド電極などが配置されても構わない。また、陽極とX線ターゲットが同一である必要もない。
実施例1及び2は透過型X線ターゲット(陽極)を持つX線発生装置における実施例であったが、電子線エネルギーが数十keV以下の低エネルギーX線束源では、反射型X線ターゲット(陽極)を持つX線発生装置も多く使用されている。
また、反射型X線ターゲット(陽極)を持つX線発生装置でも、発生したX線束をコリメートするためにX線コリメーターが使われることが多い。
本発明による放射線コリメーターは、反射型X線ターゲットから放射されるX線束のコリメートにも利用可能である。
放射線コリメーターの焦点位置での開口径はX線束焦点サイズそのものになるので、所望のサイズのX線束焦点になるように、コリメーターの開口径を設計する。また、放射線コリメーターの焦点サイズを決定した上でX線束の照射野(発散角)を決定すると、自動的に他のパラメーターが決まり、放射線コリメーターの開口部形状は決定される。
X線ターゲット(陽極)とX線コリメーターの関係は、陽極位置でのコリメーター開口部包絡線(視野)がX線ターゲット上の電子線束空間広がりと一致することが望ましく、そのような関係となるように図7の如くX線ターゲットとX線コリメーターの位置関係を決定するのが良い。
X線ターゲットの状況に左右されずに微小焦点のX線束を効率良く得ることが出来、X線束透過画像の画質向上に寄与する。
高エネルギー電子線束による高エネルギーX線源においてもX線束焦点サイズを容易に微小化でき、透過力の強い微細X線透視イメージングが可能となる。
反射型X線ターゲットを持つX線源においても、X線束焦点と被写体の距離を近づけることが出来、拡大率を上げることが出来る。
設計条件によっては、X線ターゲットの熱負荷に対するX線束発生量が上がるため、X線束焦点サイズを犠牲にすることなくX線束線量を増加させることが出来、X線強度を犠牲にすることなくX線束焦点サイズを微小化することも出来る。
1 電子線束を発生する手段
2 電子線束を加速する手段
3 電子線束を収束させる手段
4 電子線束をX線束に変換する手段
5 X線コリメーター
6 電子線束
7 X線束
8 コリメーターを貫通したX線束
11 陰極
12 陽極兼X線ターゲット
13 回転型陽極兼X線ターゲット
21 薄コリメーター板
22 切削加工により製作されたコリメーター部分

Claims (14)

  1. 電子線束を発生する手段と電子線束を加速する手段と、電子線束を収束させる手段を備え、且つ、前記の電子線束を収束する位置に放射線コリメーターと、前記の電子線束を収束させる手段と前記の放射線コリメーターの間に前記の電子線束を入射して放射線束に変換するための放射線ターゲットとを備えることを特徴とする微小放射線発生装置。
  2. 前記の放射線コリメーターは開口部縦断面収束発散される放射線の包絡線で表される形状を有することを特徴とする請求項1に記載の微小焦点放射線発生装置。
  3. 前記の放射線コリメーターは、柱体若しくは錐体の一部分を成すような貫通孔を有する薄板を用いて、前記の貫通孔の開口部を突き合わせるようにして積層することによって構成されることを特徴とする、請求項2に記載の微小焦点放射線発生装置。
  4. 前記の放射線ターゲットが、2以上の異なる材質からなる薄板を各2枚以上積層したものであり、前記2以上の異なる材質の少なくとも1つは熱伝導性金属であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の微小焦点放射線発生装置。
  5. 前記の熱伝性金属は銅であることを特徴とする請求項4に記載の微小焦点放射線発生装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の微小焦点放射線発生装置において、前記の電子線束を発生する手段と、前記の電子線束を加速する手段と、前記の電子線束を収束する手段とを兼ね備える装置を有することを特徴とする微小焦点放射線発生装置。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の微小焦点放射線発生装置において、前記の電子線束を発生する手段と、前記の電子線束を加速する手段と、前記の電子線束入射して放射線束に変換するための放射線ターゲットとを兼ね備える装置を有することを特徴とする微小焦点放射線発生装置。
  8. 請求項6又は7に記載の微小焦点放射線発生装置において、前記の電子線束を発生する手段と、前記の電子線束を加速する手段と、前記の電子線束を収束する手段と、前記の電子線束入射して放射線束に変換するための放射線ターゲットとを兼ね備える装置を有することを特徴とする微小焦点放射線発生装置。
  9. 前記の放射線コリメーターは、X線コリメーターとして具備されることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の微小焦点放射線発生装置。
  10. 電子線束を発生する手段と電子線束を加速する手段と、電子線束を収束させる手段を備え、且つ、前記の電子線束を収束する位置に放射線コリメーターと、前記の電子線束を収束させる手段と前記の放射線コリメーターの間に前記の電子線束を入射して放射線束に変換するための放射線ターゲットとを備える微小放射線発生装置に使用される前記の放射線コリメーターであって、開口部縦断面が収束発散される放射線の包絡線で表される形状を有することを特徴とする放射線コリメーター。
  11. 柱体又は錐体の一部分を成すような貫通を有する薄板を用いて、前記の貫通の開口部を突き合わせるようにして積層することによって構成されることを特徴とする請求項10に記載の放射線コリメーター。
  12. 電子線束を発生する手段と電子線束を加速する手段と、電子線束を収束させる手段を備え、且つ、前記の電子線束を収束する位置に開口部縦断面が収束発散される放射線の包絡線で表される形状を有する放射線コリメーターと、前記の電子線束を収束させる手段と前記の放射線コリメーターの間に前記の電子線束を入射して放射線束に変換するための放射線ターゲットとを備える微小放射線発生装置に使用される前記の放射線ターゲットであって、2以上の異なる材料からなる薄板を各2枚以上積層したものであり、前記2以上の異なる材質の少なくとも1つは熱伝導性金属であることを特徴とする放射線ターゲット。
  13. 前記の熱伝導性金属が銅であることを特徴とする請求項12に記載の放射線ターゲット。
  14. 前記の放射線コリメーター又は前記の放射線ターゲットは、X線コリメーター又はX線ターゲットとして使用されることを特徴とする請求項10〜13のいずれかに記載の放射線コリメーター又は放射線ターゲット
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