JP5287423B2 - 通信装置並びに高周波結合器 - Google Patents

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Description

本発明は、高周波の広帯域を用いる微弱UWB通信方式により近接距離で大容量データ伝送を行なう通信装置並びに高周波結合器に係り、特に、電界結合を利用した微弱UWB通信において横方向に通信可能範囲が十分に広がる通信装置並びに高周波結合器に関する。
非接触通信は、認証情報や電子マネーその他の価値情報のメディアとして広く普及している。例えば、ISO/IEC14443に準拠するICカード規格として、TypeA、TypeB、FeliCa(フェリカ)(登録商標)を挙げることができる。さらに、ソニーとPhilips社が開発したNFC(Near Field Communication)は、主にTypeA、TypeB、FeliCaの各ICカードと通信可能なNFC通信装置(リーダー/ライター)の仕様を規定したRFID規格であり、13.56MHz帯を使い、電磁誘導方式により近接型(0〜10cm以下:Proximity)の非接触双方向通信が可能である。
非接触通信システムのさらなるアプリケーションとして、動画像や音楽などのダウンロードやストリーミングといった大容量データ伝送を挙げることができる。例えば、自動販売機から有料コンテンツを携帯端末にダウンロードし、あるいはインターネットに接続されるパソコンを介して有料サイトから携帯端末にコンテンツをダウンロードする際に、非接触通信を利用することが想起される。その際、携帯端末を読み取り面に翳すという単一のユーザー操作で済み、且つ、従来の認証・課金処理と同じアクセス時間の感覚で完結することが好ましく、それゆえ通信レートの高速化が必須となる。
ところが、非接触通信の代表例であるNFC通信の通信レートは106kbps〜424kbps程度であり、個人認証や課金処理には十分であるものの、他の汎用の無線通信(WiFiやBluetoothなど)と比べると非常に低速である。また、キャリア周波数などの物理的な制約からも、NFC通信など従来方式では実現可能な最高通信速度は高々848kbpsまでであり、今後の飛躍的な高速化を期待することはできない。
これに対し、高速通信に適用可能な近接無線転送技術として、微弱なUWB(Ultra Wide Band)信号を用いたTransferJet(例えば、特許文献2、非特許文献1を参照のこと)を挙げることができる。この近接無線転送技術(TransferJet)は、基本的に、電界結合作用を利用して信号を伝送する方式であり、その通信装置は、高周波信号の処理を行なう通信回路部と、グランドに対しある程度の高さで離間して配置された結合用電極と、結合用電極に高周波信号を効率的に供給する共振部で構成される。
電界結合作用を利用した微弱UWB通信は2〜3cm程度の通信距離であり、高周波結合器は偏波を持たず、高さ方向にも横方向にもほぼ同程度の広さの指向性を有する。このため、かかる高周波結合器を用いた通信装置は、ほぼ半球ドーム状の通信可能範囲を持つことになる。
他方、NFC通信方式では、小型化並びに低背化して、組み込み用途に適したコンパクト・サイズのリーダー/ライター・モジュールが開発製造されており、POS(Point Of Sales)端末や自動販売機、パーソナル・コンピューターなどさまざまな機器に実装して用いることができる。例えば、本体キーボードのパームレスト部分にリーダー/ライター・モジュールを内蔵し、近接された非接触ICタグから情報を読み取る、ノートブック型の情報処理装置に関する提案がなされている(例えば、特許文献2を参照のこと)。
このようにリーダー/ライター・モジュールが機器内に実装されるという利用形態においては、携帯端末などの通信相手となる装置を機器の読み取り面に置くことで通信可能範囲内まで接近させることが一般的である。上述した微弱UWB通信方式に当て嵌めて考えると、高周波結合器を組み込んだ携帯端末を機器側の読み取り面に置くことで、高周波結合器間の距離は短くほぼ接触した状態になり電界結合作用が発生する程度まで十分近接させることができる。高周波結合器は、本来、高さ方向にも横方向にもほぼ同程度の広さの指向性を有するが(前述)、高さ方向(すなわち信号の伝搬方向)の通信距離は短くても、横方向(言い換えると、伝搬方向に直交する方向)に通信可能範囲が広がった方が、読み取り面すなわち通信装置を設置可能な範囲が広がり、ユーザーにとって使い易くなる。端末毎に高周波結合器を組み込む場所は区々であることから、それぞれの端末を同じように機器の読み取り面に設置しても、高周波結合器間の距離は一致しない。
例えば、銅線あるいはその他の導体を用いた線状の部材からなる表面波伝送線路を結合用電極の近傍に配置し、送信機側の結合用電極から放射される電界信号をこの伝送線路の内部及び表面を通じて伝搬するように構成し、電極間の距離を拡張した、微弱UWB通信方式の通信システムについて提案がなされている(例えば、特許文献3を参照のこと)。同システムは、電界は導体の表面に沿って進行するという性質を利用したものである。すなわち、表面波伝送線路に対して垂直な電界と、表面波伝送線路の外側に巻きつくような磁界が生じ、電界と磁界の間でエネルギーの形態を交互に変えながら、表面波信号が遠くまで伝搬していく。
しかしながら、表面波伝送線路を利用した同通信システムは、高さ方向(すなわち、信号の伝搬方向)の通信距離を拡張するものであって、横方向(言い換えると、伝搬方向に直交する方向)の通信可能範囲を拡張するものではない。また、表面波伝送線路の長手方向に沿って、定在波の腹と節に対応して周期的に電界の強い部分と弱い部分が発生する。読み取り面の中心に近いほど通信品質がより向上することがユーザーにとって直感的であるのに対し、表面波伝送線路の長手方向の中央が必ずしも電界強度が強い訳ではなく(同公報の図31A乃至図31Fを参照のこと)、ユーザーの直感的な操作を実現することができない。
また、一端が複数本の線材が束ねられ、集結した線材の端面は良好な通信状況が得られるように結合用電極と適切な位置及び角度で取り付けられるとともに、他端では束が解かれ、各線材の端面が平坦な結合面に分散して配置された、表面波伝送線路について提案がなされており(例えば、特許文献4を参照のこと)、横方向に広がった通信可能範囲を有する結合面を提供することができる。しかしながら、複数本の線材を束ねた表面波伝送線路が介在した高周波結合器を小型且つ低背化することは困難である。
特開2008−99236号公報 特開2003−87263号公報 特開2008−99234号公報 特開2008−103993号公報
www.transferjet.org/en/index.html(平成21年3月23日現在)
本発明の目的は、高周波の広帯域を用いる微弱UWB通信方式により近接距離で大容量データ伝送を実現することができる、優れた通信装置並びに高周波結合器を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、電界結合を利用した微弱UWB通信において横方向に十分に広い通信可能範囲を持つことができる、優れた通信装置並びに高周波結合器を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、電界結合を利用した微弱UWB通信において、機器を読み取り面に近づけるとデータ転送を開始するというユーザーの直感的な操作を実現することができる、優れた通信装置並びに高周波結合器を提供することにある。
本願は、上記課題を参酌してなされたものであり、請求項1に記載の発明は、
データを伝送する高周波信号の処理を行なう通信回路部と、
前記通信回路部に接続される高周波信号の伝送路と、
グランドと、
前記グランドに対向して前記高周波信号の波長に対して無視し得る高さだけ離間するように支持される結合用電極と、
前記伝送路を介して前記結合用電極に流れ込む電流を大きくするための共振部と、
前記結合用電極に蓄えられた前記電荷の中心と前記グランドに蓄えられた鏡像電荷の中心を結ぶ線分からなる微小ダイポールの方向となす角θがほぼ0度となる前記結合用電極の正面付近に配設された、前記結合用電極の正面から発生する電界信号の伝搬方向とはほぼ直交する横方向に広がりを持つ導体からなる拡張手段と、
を具備することを特徴とする通信装置である。
また、本願の請求項2に記載の発明によれば、請求項1に係る通信装置の拡張手段は、電界信号の伝搬方向に長く且つ底面が狭い薄型の長方形の断面形状からなり、前記横方向に長い形状を有する金属板で構成される。ここで言う横方向に長い形状の例として、棒状、1本の棒材を折り曲げたミアンダ形状、さらには棒状の複数の金属板を放射状に組み合わせたものを挙げることができる。
また、本願の請求項3に記載の発明によれば、請求項1に係る通信装置の拡張手段は、前記横方向に長い形状をなし、且つ、前記横方向の両端部においてそれぞれ終端器を備えている。ここで言う終端器は、例えば請求項4に記載の通り、拡張手段の端部付近に巻設された電波吸収シートで構成される。あるいは、請求項5に記載の通り、終端器は、拡張手段の端部を前記グランドに短絡する電気抵抗素子で構成される。
また、本願の請求項6に記載の発明は、
高周波信号の伝送路と、
グランドと、
前記グランドに対向して前記高周波信号の波長に対して無視し得る高さだけ離間するように支持される結合用電極と、
前記伝送路を介して前記結合用電極に流れ込む電流を大きくするための共振部と、
前記結合用電極に蓄えられた前記電荷の中心と前記グランドに蓄えられた鏡像電荷の中心を結ぶ線分からなる微小ダイポールの方向となす角θがほぼ0度となる前記結合用電極の正面付近に配設された、前記結合用電極の正面から発生する電界信号の伝搬方向とはほぼ直交する横方向に広がりを持つ導体からなる拡張手段と、
を具備することを特徴とする高周波結合器である。
本発明によれば、高周波の広帯域を用いる微弱UWB通信方式により近接距離で大容量データ伝送を実現することができる、優れた通信装置並びに高周波結合器を提供することができる。
また、本発明によれば、電界結合を利用した微弱UWB通信において横方向に十分に広い通信可能範囲を持つことができる、優れた通信装置並びに高周波結合器を提供することができる。
また、本発明によれば、電界結合を利用した微弱UWB通信において、機器を読み取り面に近づけるとデータ転送を開始するというユーザーの直感的な操作を実現することができる、優れた通信装置並びに高周波結合器を提供することができる。短い通信距離ながら、読み取り面が横方向に十分広い通信可能範囲を持つ、微弱UWB通信方式の非接触通信システムを提供することができる。
本願の請求項1、6に記載の発明によれば、結合用電極に蓄えられた電荷の中心と前記グランドに蓄えられた鏡像電荷の中心を結ぶ線分からなる微小ダイポールを形成し、さらに共振部の共振作用によって結合用電極にはより多くの電荷が蓄えられ、微小ダイポールの強度は増して、結合用電極の正面から発生する電界信号は微小ダイポールの方向となす角θがほぼ0度となる方向で極大となる。そして、結合用電極の正面付近に配設された拡張手段は電界信号の伝搬方向とはほぼ直交する横方向に広がりを持ち、結合用電極から拡張手段の一方の端縁へ入射した電界信号がその表面に沿って横方向にほぼ放射状に伝搬し、他方の端縁から再び空間中へ放射される、という作用が生じる。この結果、電界信号の伝達範囲は金属板の端縁の形状及び大きさに依存する範囲にまで拡張するので、広い通信可能範囲を確保することができる。
本願の請求項2に記載の発明によれば、結合用電極の正面方向に発生した電界信号は、金属板の一方の端縁において、狭い底面には入射せず、側面に回り込んでほぼ90度の入射角度で乗り移ると、横波に変換され、金属板の表面に沿ってほぼ放射状に伝搬し、金属板の他方の端縁から再び空間中へ放射される。したがって、金属板からなる拡張手段が横方向に長い形状を有することにより、広い通信可能範囲を確保することができる。ここで言う横方向に長い形状の例として、棒状、1本の棒材を折り曲げたミアンダ形状、さらには棒状の複数の金属板を放射状に組み合わせたものを挙げることができる。
拡張手段としての導体の長さ方向に沿って伝搬する電界信号が各端部で反射することによって、導体中に定在波が立つことに起因して、せっかく拡張された通信可能範囲内で電界の強度が不均一となってしまうという問題がある。これに対し、本願の請求項3乃至5に記載の発明によれば、拡張手段は、両端部にそれぞれ終端器を備えていることから、長さ方向に沿って伝搬して端部に到達した電界信号を終端して反射波が発生しないようにすることができる。この結果、拡張手段には定在波が発生しないため、途中に電界の弱い点が現れず、中心に近いほど強い電界を形成することができる。したがって、ユーザーにとっては、読み取り面の中心に近いほどより良好に通信を行なうことができるという、直感的な操作感を実現することができる。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
図1は、電界結合作用を利用した微弱UWB通信方式による近距離高速無線通信システムの構成を模式的に示した図である。 図2は、送信機10及び受信機20のそれぞれに配置される高周波結合器の基本構成を示した図である。 図3は、図2に示した高周波結合器の一実装例を示した図である。 図4は、微小ダイポールによる電磁界を表した図である。 図5は、図4に示した電磁界を結合用電極上にマッピングした図である。 図6は、容量装荷型アンテナの構成例を示した図である。 図7は、インピーダンス整合部や共振部に分布定数回路を用いた高周波結合器の構成例を示した図である。 図8は、スタブ73上に定在波が発生している様子を示した図である。 図9は、結合用電極の近傍に金属板からなる拡張手段を配設した高周波結合器の構成例を示した図である。 図10は、図9に示した金属板の断面方向からみた電界の様子を示した図である。 図11は、図9に示した金属板の側面に乗り移った電界信号が伝搬する様子を示した図である。 図12は、金属板の長さ方向に沿って伝搬する電界信号が各端部で反射することによって、金属板中に定在波が立つ様子を示した図である。 図13は、金属板の両端部に終端器を取り付け、端部に到達した電界信号を終端して反射波が発生しないようにした様子を示した図である。 図14は、金属板の両端部に取り付ける終端器の一構成例を示した図である。 図15は、金属板の両端部に取り付ける終端器の他の構成例を示した図である。 図16は、面状に通信可能範囲を拡張させるための拡張手段の一構成方法を示した図である。 図17は、面状に通信可能範囲を拡張させるための拡張手段の他の構成方法を示した図である。 図18は、表面波伝送線路を利用した通信システムの構成例を示した図である。 図19は、高周波結合器の結合用電極の表面で発生した縦波の電界ERが表面波伝送線路の端縁において表面波として乗り移る様子を示した図である。 図20Aは、高周波結合器間の結合強度の測定実験の条件を説明するための図である。 図20Bは、高周波結合器間の結合強度の測定実験の条件を説明するための図である。 図20Cは、高周波結合器間の結合強度の測定実験の条件を説明するための図である。 図20Dは、高周波結合器間の結合強度の測定実験の条件を説明するための図である。 図21は、高周波結合器間の結合強度の測定結果を示した図である。 図22は、両端に電気抵抗素子からなる終端器を取り付けた金属板を拡張手段として用いる場合において、終端抵抗の値を変更しながら、高周波結合器間の結合強度について測定した結果を示した図である。 図23は、両端に電気抵抗素子からなる終端器を取り付けた金属板を拡張手段として用いる場合において、金属板の高さ(板幅)を変更しながら、高周波結合器間の結合強度について測定する様子を示した図である。 図24は、両端に電気抵抗素子からなる終端器を取り付けた金属板を拡張手段として用いる場合において、金属板の高さ(板幅)を変更しながら、高周波結合器間の結合強度について測定した結果を示した図である。 図25は、拡張手段として、断面が長方形をなす金属板、並びに針金を用いる場合の各々について、高周波結合器間の結合強度について測定した結果を示した図である。 図26Aは、送信側の結合用電極から金属板の一方の端縁へ乗り移った電界信号が、主に他方の端縁から再び空間中に放射する様子を示した図である。 図26Bは、送信側の結合用電極から針金へ乗り移った電界信号は、その長手方向に伝搬していき、主に両端部で再び空間中に放射する様子を示した図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
まず、微弱UWB通信方式による近距離高速無線通信の動作原理について説明する。
図1には、電界結合作用を利用した微弱UWB通信方式による近距離高速無線通信システムの構成を模式的に示している。同図において、送信機10及び受信機20がそれぞれ持つ送受信に用いられる結合用電極14及び24は、例えば3cm程度離間して対向して配置され、電界結合が可能である。送信機側の送信回路部11は、上位アプリケーションから送信要求が生じると、送信データに基づいてUWB信号などの高周波送信信号を生成し、送信用電極14から受信用電極24へ電界信号として伝搬する。そして、受信機20側の受信回路部21は、受信した高周波の電界信号を復調及び復号処理して、再現したデータを上位アプリケーションへ渡す。
UWB通信のように高周波、広帯域を使用する通信方式によれば、近距離において100Mbps程度の超高速データ伝送を実現することができる。また、後述するように放射電界ではなく静電界若しくは誘導電界の結合作用によりUWB通信を行なう場合、その電界強度は距離の3乗若しくは2乗に反比例することから、無線設備から3メートルの距離での電界強度が所定レベル以下に抑制することで無線局の免許が不要となる微弱無線とすることが可能であり、安価に通信システムを構成することができる。また、電界結合方式により近距離でデータ通信を行なうので、周辺に存在する反射物からの反射波が小さいため干渉の影響が少ない、伝送路上でハッキングの防止や秘匿性の確保を考慮する必要がない、といった利点がある。
一方、波長に対する伝搬距離の大きさに応じて伝搬損が大きくなることから、電界結合により高周波信号を伝搬する際には、伝搬損を十分低く抑える必要がある。UWB信号のように高周波数の広帯域信号を電界結合で伝送する通信方式では、3cm程度の近距離通信であっても、使用周波数帯4GHzにとっては約2分の1波長に相当するため、無視することはできない長さである。とりわけ、高周波回路では、低周波回路に比べると特性インピーダンスの問題はより深刻であり、送受信機の電極間の結合点においてインピーダンス不整合による影響は顕在化する。
kHzあるいはMHz帯の周波数を使った通信では、空間での伝搬損が小さいため、送信機及び受信機が電極のみからなる結合器を備え、結合部分が単純に平行平板コンデンサとして動作する場合であっても、所望のデータ伝送を行なうことができる。これに対し、GHz帯の高周波を使い、波長に対して無視できない距離で信号を伝送する通信では、空間での伝搬損が大きいため、伝送信号の反射を抑え、伝送効率を向上させる必要がある。送信機及び受信機のそれぞれにおいて伝送路が所定の特性インピーダンスに調整されているとしても、平行平板コンデンサで結合しただけでは、結合部においてインピーダンス・マッチングをとることはできない。例えば、図1に示した通信システムにおいて、送信回路部11と送信用電極14を結ぶ高周波電界信号の伝送路は例えば50Ωのインピーダンス整合がとられた同軸線路であったとしても、送信用電極14と受信用電極24間の結合部におけるインピーダンスが不整合であると、電界信号は反射して伝搬損を生じることから、通信効率が低下する。
そこで、図2に示すように、送信機10及び受信機20のそれぞれに配置される高周波結合器は、平板状の電極14、24と、直列インダクタ12、22、並びに、並列インダクタ13、23からなる共振部を、送受信回路部11、21と結合用電極14、24間を接続する高周波信号伝送路に装荷して構成される。ここで言う高周波信号伝送路とは、同軸ケーブル、マイクロストリップ線路、コプレーナ線路などで構成することができる。このような高周波結合器を向かい合わせて配置すると、準静電界が支配的な極近距離では結合部分がバンドパス・フィルタのように動作して、高周波信号を伝達することができる。また、誘導電界が支配的な、波長に対して無視できない距離であっても、結合用電極とグランドにそれぞれたまる電荷並びに鏡像電荷によって形成される微小ダイポールから発生する誘導電界を介して2つの高周波結合器の間で効率よく高周波信号を伝達することができる。
ここで、送信機10と受信機20の電極間すなわち結合部分において、単にインピーダンス・マッチングを取り、反射波を抑えることだけを目的とするのであれば、各結合器を平板状の電極14、24と直列インダクタを高周波信号伝送路上に直列接続するという簡素な構造であっても、結合部分におけるインピーダンスが連続的となるように設計することは可能である。しかしながら、結合部分の前後における特性インピーダンスに変化はないので電流の大きさも変わらない。これに対し、並列インダクタ13、23を設けることによって、より大きな電化を結合用電極14に送り込み、結合用電極14、24間で強い電界結合作用を生じさせることができる。また、結合用電極14の表面の近傍に大きな電界を誘起したとき、発生した電界は進行方向(微小ダイポールの方向:後述)に振動する縦波の電界信号として、結合用電極14の表面から伝搬する。この電界の波により、結合用電極14、24間の距離(位相長さ)が比較的大きな場合であっても電界信号を伝搬することが可能になる。
したがって、電界結合作用を利用した微弱UWB通信方式による近距離無線通信システムでは、高周波結合器として必須の条件は以下の通りとなる。
(1)グランドに対向して高周波信号の波長に対して無視し得る高さだけ離間した位置に電界で結合するための結合用電極があること。
(2)より強い電界で結合させるための共振部(並列インダクタやスタブ)があること。
(3)通信に使用する周波数帯において、結合用電極を向かい合わせに置いたときにインピーダンス・マッチングが取れるように、直列・並列インダクタ、及び、結合用電極によるコンデンサの定数、あるいはスタブの長さが設定されていること。
図1に示した通信システムにおいて、送信機10及び受信機20の各結合用電極14及び24が適当な距離を隔てて対向すると、2つの高周波結合器は、所望の高周波数帯の電界信号を通過するバンドパス・フィルタとして動作するとともに、単体の高周波結合器としては電流を増幅するインピーダンス変換回路として作用して、結合用電極には振幅の大きな電流が流入する。他方、高周波結合器が自由空間に単独で置かれるとき、高周波結合器の入力インピーダンスは高周波信号伝送路の特性インピーダンスと一致しないので、高周波信号伝送路に入った信号は高周波結合器内で反射され、外部に放射されないことから近隣の他の通信システムへの影響はない。すなわち、送信機側では、通信を行なうべき相手がいないときには、アンテナのように電波を垂れ流すことはなく、通信を行なうべき相手が近づいたときのみインピーダンス整合がとれることによって高周波の電界信号の伝達が行なわれる。
図3には、図2に示した高周波結合器の一実装例を示している。送信機10及び受信機20側のいずれの高周波結合器も同様に構成することができる。同図において、結合用電極14は円柱状の誘電体からなるスペーサー15の上面に配設され、プリント基板17上の高周波信号伝送路とはこのスペーサー15内を貫挿するスルーホール16を通して電気的に接続されている。
例えば、所望の高さを持つ円柱状の誘電体にスルーホール16を形成した後、スルーホール16中に導体を充填させるとともに、この円柱の上端面に結合用電極14となるべき導体パターンを、例えば鍍金技術により蒸着する。また、プリント基板17上には、高周波伝送線路となる配線パターンが形成されている。そして、プリント基板17上にこのスペーサー15をリフロー半田などにより実装することによって製作することができる。
プリント基板17の回路実装面から結合用電極14までの高さ、すなわちスルーホール16の長さ(位相長さ)を使用波長に応じて適当に調整することで、スルーホール16がインダクタンスを持ち、図2に示した直列インダクタ12と代用することができる。また、高周波信号伝送路はチップ状の並列インダクタ13を介してグランド18に接続されている。
ここで、送信機10側の結合用電極14において発生する電磁界について考察してみる。
図1並びに図2に示すように、結合用電極14は、高周波信号の伝送路の一端に接続され、送信回路部11から出力される高周波信号が流れ込んで、電荷を蓄える。このとき、直列インダクタ12及び並列インダクタ13からなる共振部の共振作用によって、伝送路を介して結合用電極14に流れ込む電流は増幅され、より大きな電荷が蓄えられる。
また、結合用電極14に対向するように、高周波信号の波長に対して無視し得る高さ(位相長さ)だけ離間して、グランド18が配置されている。そして、上述のように結合用電極14に蓄えられると、グランド18には鏡像電荷が蓄えられる。平面導体の外部に点電荷Qを置くと、平面導体内には(表面電荷分布を置き換えた仮想的な)鏡像電荷−Qが配置されるが、このことは、例えば溝口正著「電磁気学」(裳華房、第54頁乃至第57頁)にも記載されているように、当業界で周知である。
この結果、結合用電極14に蓄えられた電荷の中心とグランド18に蓄えられた鏡像電荷の中心を結ぶ線分からなる微小ダイポールが形成される。厳密に言うと、電荷Qと鏡像電荷−Qは体積を持ち、微小ダイポールが電荷の中心と鏡像電荷の中心を結ぶように形成される。ここで言う「微小ダイポール」は、「電気ダイポールの電荷間の距離が非常に短いもの」を指す。例えば虫明康人著「アンテナ・電波伝搬」(コロナ社、16頁〜18頁)にも、「微小ダイポール」が記載されている。そして、微小ダイポールによって、電界の横波成分Eθ、電界の縦波成分ER、微小ダイポール回りの磁界Hφが発生する。
図4には、微小ダイポールによる電磁界を表している。また、図5には、この電磁界を結合用電極上にマッピングした様子を示している。図示のように、電界の横波成分Eθは伝搬方向と垂直な方向に振動し、電界の縦波成分ERは伝搬方向と平行な向きに振動する。また、微小ダイポール回りには磁界Hφが発生する。下式(1)〜(3)は微小ダイポールによって生成される電磁界を表している。同式中、距離Rの3乗に反比例する成分は静電界、距離Rの2乗に反比例する成分は誘導電界、距離Rに反比例する成分は放射電界である。
図1に示した近距離無線通信システムにおいて、周辺の他のシステムへの妨害波を抑制するには、放射電界の成分を含む横波Eθを抑制しながら、放射電界の成分を含まない縦波ERを利用することが好ましいと考えられる。何故ならば、上式(1)、(2)から分かるように、電界の横波成分Eθは距離に反比例する(すなわち、距離減衰の小さい)放射電界を含むのに対して、縦波成分ERは放射電界を含まないからである。
まず、電界の横波成分Eθを生じないようにするには、高周波結合器がアンテナとして動作しないようにする必要がある。図2に示した高周波結合器は、一見すると、アンテナ素子の先端に金属を取り付けて静電容量を持たせ、アンテナの高さを短縮させる「容量装荷型」のアンテナと構造が類似する。したがって、高周波結合器が容量装荷型アンテナとして動作しないようにする必要がある。図6には、容量装荷型アンテナの構成例を示しているが、同図中で矢印A方向に主に電界の縦波成分ERが発生するとともに、矢印B1、B2方向には電界の横波成分Eθが発生する。
図3に示した結合用電極の構成例では、誘電体15とスルーホール16は、結合用電極14とグランド18との結合を回避する役割と、直列インダクタ12を形成する役割を兼ね備えている。プリント基板17の回路実装面から電極14まで十分な高さをとって直列インダクタ12を構成することによって、グランド18と電極14との電界結合を回避して、受信機側の高周波結合器との電界結合作用を確保する。但し、誘電体15の高さが大きい、すなわちプリント基板17の回路実装面から電極14までの距離が使用波長に対して無視できない長さになると、高周波結合器が容量装荷型アンテナとして作用してしまい、図6中の矢印B1、B2方向で示したような横波成分Eθが発生する。よって、誘電体15の高さは、電極14とグランド18との結合を回避して高周波結合器としての特性を得るとともに、インピーダンス・マッチング回路として作用するために必要な直列インダクタ12を構成するために十分な長さとし、直列インダクタ12に流れる電流による不要電波Eθの放射が大きくならない程度に短いことが条件となる。
他方、上式(2)から、縦波ER成分は微小ダイポールの方向となす角θ=0度で極大となることが分かる。したがって、電界の縦波ERを効率的に利用して非接触通信を行なうには、微小ダイポールの方向となす角θがほぼ0度となるように対向して受信機側の高周波結合器を配置して、高周波の電界信号を伝送することが好ましい。
また、直列インダクタ12と並列インダクタ13からなる共振部によって、共振部によって結合用電極14に流れ込む高周波信号の電流をより大きくすることができる。この結果、結合用電極14に蓄積される電荷とグランド側の鏡像電荷によって形成される微小ダイポールのモーメントを大きくすることができ、微小ダイポールの方向となす角θがほぼ0度となる伝搬方向に向かって、縦波ERからなる高周波の電界信号を効率的に放出することができる。
図2に示した高周波結合器では、インピーダンス整合部は並列インダクタ及び直列インダクタの定数L1、L2により動作周波数f0が決定される。ところが、高周波回路では集中定数回路は分布定数回路よりも帯域が狭いことが知られており、また周波数が高いときインダクタの定数は小さくなるので、定数のばらつきによって共振周波数がずれるという問題がある。これに対し、インピーダンス整合部や共振部を集中定数回路から分布定数回路に代えて高周波結合器を構成することで、広帯域化を実現するという解決方法が考えられる。
図7には、インピーダンス整合部や共振部に分布定数回路を用いた高周波結合器の構成例を示している。図示の例では、下面にグランド導体72が形成されるとともに、上面に印刷パターンが形成されたプリント基板上71に、高周波結合器が配設されている。高周波結合器のインピーダンス整合部並びに共振部として、並列インダクタと直列インダクタの代わりに、分布定数回路として作用するマイクロストリップライン又はコプレーナ導波路すなわちスタブ73が形成され、信号線パターン74を介して送受信回路モジュール75と結線している。スタブ73は、先端においてプリント基板71を貫挿するスルーホール76を介して下面のグランド72に接続してショートされる。また、スタブ73の中央付近において、細い金属線からなる1本の端子77を介して結合用電極78に接続される。
なお、電子工学の技術分野で言う「スタブ(stub)」は、一端を接続、他端を未接続又はグランド接続した電線の総称であり、調整、測定、インピーダンス整合、フィルタなどの用途で回路の途中に設けられる。
ここで、信号線を介して送受信回路から入力された信号は、スタブ73の先端縁で反射し、スタブ73内には定在波が立つことになる。スタブ73の位相長さは高周波信号の2分の1波長(位相にして、180度)程度とし、信号線74とスタブ73はプリント基板71上のマイクロストリップ線路、コプレーナ線路などで形成される。図8に示すように、スタブ73の位相長さが2分の1波長で先端がショートしているときには、スタブ73内に発生する定在波の電圧振幅はスタブ73の先端で0となり、スタブ73の中央、すなわちスタブ73の先端から4分の1波長(90度)のところで最大となる。定在波の電圧振幅が最大となるスタブ73の中央に結合用電極78を1本の端子77で接続することで、伝搬効率の良い高周波結合器を作ることができる。
図7中では、スタブ73は、プリント基板71上のマイクロストリップライン又はコプレーナ導波路であり、その直流抵抗が小さいことから、高周波信号でも損失が少なく、高周波結合器間の伝搬損を小さくすることができる。また、分布定数回路を構成するスタブ73のサイズは高周波信号の2分の1波長程度と大きいことから、製造時の公差による寸法の誤差は全体の位相長さに比較すると微量であり、特性のバラツキが生じにくい。
[背景技術]の欄でも述べたように、高周波結合器を機器に内蔵する利用形態などでは、高さ方向(すなわち、電界信号の伝搬方向)の通信距離は短くても、横方向(言い換えると、伝搬方向に直交する方向)に通信可能範囲が広がった方が、携帯端末などの通信相手となる装置を設置可能な範囲が広がり、ユーザーにとって使い易くなる。以下では、横方向に通信可能範囲を広げるように構成された高周波結合器について説明する。
特許文献3として挙げた特開2008−99234号公報にも記載されているように、電界は、導体の表面に沿って進行する。そして、同公報に記載の発明によると、高周波結合器の結合用電極の表面で発生した縦波ERからなる電界信号は、結合用電極の近傍に配設された表面波伝送線路の端縁において表面波伝送線路の表面に90度の入射角で乗り移ると、横波に変換され、表面に回り込んで信号を伝搬する(図18、図19を参照のこと)。この場合、高さ方向すなわち表面波伝送線路の長さ方向に通信可能範囲が拡張するものの、横方向(言い換えると、信号の伝搬方向若しくは表面波伝送線路の長さ方向にほぼ直交する方向)には通信可能範囲は拡張せず、読み取り面が広がる訳ではない。
これに対し、高さ方向(すなわち、信号の伝搬方向)ではなく横方向(言い換えると、信号の伝搬方向に直交する方向)に広がりを持つ導体からなる拡張手段を、結合用電極の正面近傍に配設した場合について考察してみる。
図9には、このような拡張手段の一例として、棒状の金属板を、長さ方向がこの横方向にほぼ一致するように配設している。但し、結合用電極と金属板はDC的(直流的)には接続せず、且つ、できる限り近くに配置する。結合用電極と金属板をDC的に切り離すのは、DC接続に伴って共振周波数が変化しないようにするためである。また、結合用電極の近傍に金属板を配設するのは、結合用電極の表面に発生した電界信号を金属板側に効率的に伝えるためである。例えば、結合用電極と金属板の間に薄い絶縁シート(図示しない)を敷設することで、両者間の非DC的な接続関係を保つことができる。
なお、ここで言う結合用電極の「正面」とは、結合用電極の表面を必ずしも意味するものではなく、微小ダイポールの方向となす角θがほぼ0度となる方向に相当するものとする(以下同様)。上述したように、微小ダイポールの方向となす角θがほぼ0度となる方向では結合用電極から発生する電界信号の強度はほぼ極大となることから、電界の縦波ERを効率的に利用して非接触通信を行なう方向と言うことができる。
図10には、図9に示した金属板の断面方向からみた電界の様子を示している。図示の例では、金属板の断面は、高さ方向(若しくは、電界信号の伝搬方向)に長く、且つ、底面が狭い、薄型の長方形の形状である。高周波結合器の結合用電極の正面方向に発生した縦波ERの電界信号は、図示のように、金属板の一方の端縁において、狭い底面には入射せず、側面に回り込んでほぼ90度の入射角度で乗り移ると、横波に変換されて伝搬する。
また、図11には、図9に示した金属板の側面に乗り移った電界信号が伝搬する様子を示している。図示のように、結合用電極から放射された電界信号は、金属板の表面に沿ってほぼ放射状に伝搬し、金属板の他方の端縁から再び空間中へ放射される。
このように、横方向(言い換えると、伝搬方向に直交する方向)に広がりを持つ金属板からなる拡張手段を高周波結合器の結合用電極の正面近傍に配置すると、結合用電極から金属板の一方の端縁へ入射した電界信号が金属板の表面に沿って横方向にほぼ放射状に伝搬し、金属板の他方の端縁から再び空間中へ放射される、という作用が生じる。金属板などの導体からなる拡張手段を装備しない場合、電界信号の伝達範囲は結合用電極の形状及び大きさに依存する。これに対し、金属板などの拡張手段を結合用電極の正面近傍に装備した場合には、電界信号の伝達範囲は金属板の端縁の形状及び大きさに依存する範囲にまで拡張することができる。
ここで、金属板の横方向の寸法が使用波長λに比べて無視できない位相長さを持つ場合には、図12に示すように、金属板の長さ方向に沿って伝搬する電界信号が各端部で反射することによって、金属板中に定在波が立つ。同図に示す例では、金属板の端縁の両端部において電界信号の振幅が大きな腹になり、端部から4分の1波長だけ中央に向かった位置付近で電界信号の大きさがほぼ0の節になり、さらに端縁の中央に向かうにつれて再び電界信号が大きくなる。
金属板からなる拡張手段を用いて、金属板の他方の端縁の形状及び大きさに依存する範囲にまで通信可能範囲をせっかく拡張することができても、図12に示すように通信可能範囲内で電界の強度が不均一となってしまう(すなわち、場所によって電界の強いところと弱いところが発生する)。このような場合、ユーザーにとって、拡張された通信可能範囲内のどこの位置をめがけて機器の位置合わせを行なえばよいのか不明であり、直感的に操作することができず、使い勝手がよくない。
図12に示すように、金属板の端縁の両端部において電界信号の振幅が大きくなるのは、開放端となる端部からの反射波によって定在波が発生することに依拠する。そこで、図13に示すように、金属板の両端部に終端器を取り付け、金属板の長さ方向に沿って伝搬して端部に到達した電界信号を終端して反射波が発生しないようにする。この結果、金属板中に定在波が発生しないため、途中に電界の弱い点が現れず、中心に近いほど強い電界を形成することができる。図13に示すように、金属板の端縁の中央付近で電界強度が強くなり、中央から離れるにつれて電界強度が徐々に低下していき、両端部では電界強度がほぼ0になるような電界強度の分布を形成することができる。したがって、読み取り面の中心に近いほど通信品質がより向上することになり、ユーザーの直感的な操作を実現することができる。
ここで、本発明の要旨は、金属板の端部に取り付ける特定の終端器に限定されるものではない。図14には、金属板の両端部に取り付ける終端器の一構成例を示している。図示の例では、終端器は、金属板の端部付近に巻設された、フェライトなどからなる電波吸収シートである。
また、図15には、金属板の両端部に取り付ける終端器の他の構成例を示している。図示の例では、終端器は、金属板の端部をグランドに短絡する電気抵抗素子で構成される。
図13乃至図15に示したように、終端器付きの金属板からなる拡張手段を結合用電極の正面付近に設置することで、結合用電極から金属板の一方の端縁へ入射した電界信号を金属板の表面に沿って横方向にほぼ放射状に伝搬し、金属板の他方の端縁から再び空間中へ放射するという作用によって、高周波結合器の横方向の通信可能範囲を拡張することができる。また、金属板の端部を終端することで、金属板の中央付近における電界強度を大きくすることができ、読み取り面の中心をめがけて位置合わせを行なうというユーザーの直感的な操作を実現することができる。
また、図13乃至図15に示した例では、拡張手段として線状の金属板を用いているため、その長手方向に沿ってのみ通信可能範囲を拡張することができる。これに対し、拡張手段の構成方法を変形することで、通信可能範囲の他の拡張方向を得ることができる。
例えば、図16に示すように、それぞれ両端を終端器で終端した2本(若しくは3本以上)の線状の金属板を、交差して放射状に配置した場合には、高周波結合器の通信可能範囲は4方向、すなわちほぼ面状に拡張する。
また、図17に示すように、1本の棒材を折り曲げたミアンダ構造をなす線状の金属板の両端を終端器で終端し、これを拡張手段として結合用電極の正面近傍に設置することによって、高周波結合器の通信可能範囲は、この金属板の屈曲構造に沿って、すなわちほぼ面状に拡張する。
図16又は図17に示したいずれの例においても、高周波結合器の通信可能範囲は面状に拡張することから、図13乃至図15に示したように線状に通信可能範囲が拡張する場合と比べると、機器の位置合わせを行なうユーザーの操作性はさらに向上する
なお、図13乃至図17に示した高周波結合器で用いられる、金属板からなる拡張手段は、結合用電極の正面から放射される電界信号が乗り移り、表面に沿って伝搬するという観点からは、特許文献3として挙げた特開2008−99234号公報に記載されている表面波伝送線路に類似する。但し、表面波伝送線路の端部から不要な電波が放射され、周辺の他システムに影響を与えることが懸念されるのに対し、本実施形態に係る拡張手段は、通信に寄与しない不要な電界信号は終端器で減衰されるため、不要な電波を外部に放射することがない。
本発明者は、高周波結合器間の結合強度を測定してみた。実験条件としては、図20Aに示すように、拡張手段として使用する金属板の長さを8cmとし、通信相手の結合用電極をこの金属板で拡張された通信可能範囲内に対向して配置するとする。また、比較として、拡張手段を何ら用いない場合(図20Bを参照のこと)、拡張手段として金属板を用いる場合(図20Cを参照のこと)、両端に終端器を取り付けた金属板を拡張手段として用いる場合(図20Dを参照のこと)、の各々について測定を実施した。
図21には、高周波結合器間の結合強度の測定結果を示している。例えば、結合強度が-20dB以上のときに通信が可能であるとすると、「金属板なし」のときは±1.5cm以内の範囲でしか通信できない。また、終端処理を施していない金属板を結合用電極の正面近傍に置くと、±4cmの地点でも通信可能であるが、その内側に通信不可のヌル点ができる。また、先端を終端した金属板を置いた場合には、±4.5cm以内の範囲でコンスタントに通信可能であることが分かる。
また、本発明者は、両端に電気抵抗素子からなる終端器を取り付けた金属板を拡張手段として用いる場合において、終端抵抗の値を変更しながら、高周波結合器間の結合強度について測定してみた。図22には、終端抵抗の値を変更しながら、高周波結合器間の結合強度を測定した結果を示している。同図から、抵抗値が大きくなるにつれて、ヌル点が浅くなって、なだらかな結合強度特性が得られるが、その一方で、位置0cmの結合強度が弱くなる傾向があることが分かる。本発明を実施する際には、途中に通信不可領域を作らず、且つ、結合強度が弱くなり過ぎない最適な終端抵抗の定数を選ぶのが良い
また、本発明者は、両端に電気抵抗素子からなる終端器を取り付けた金属板を拡張手段として用いる場合において、図23に示すように金属板の高さ(板幅)を変更しながら、高周波結合器間の結合強度について測定してみた。但し、金属板の厚みは0.2mmに固定する。図24には、金属板の高さ(板幅)を変更しながら、高周波結合器間の結合強度を測定した結果を示している。同図から、板幅が大きいと、結合強度が弱く、山・谷の幅が大きくなる傾向があることが分かる。これは、板幅が大きいことで伝播距離が長くなり、その分だけ損失が大きくなること、また、板の面積が広がることでマルチパスが発生し、干渉によって山や谷ができ易くなることが原因であると考えられる。
また、本発明者は、拡張手段として、断面が長方形をなす金属板、並びに針金を用いる場合の各々について、高周波結合器間の結合強度について測定し、その結果を図25に示している。但し、いずれの場合も、両端に電気抵抗素子からなる終端器を取り付けるものとする。同図から、針金は金属板に比べて、中心(0cm)と両端(±4cm)の結合強度が強く、その間の位置の結合強度が弱い。これは、中心では伝播距離が短くなるため、また両端では針金がもともと両端に強い電界を形成し易いことが原因と考えられる。金属板では、送信側の結合用電極から金属板の一方の端縁へ乗り移った電界信号が、主に他方の端縁から再び空間中に放射し、両端部から放射する割合は低いと考えられる(図26Aを参照のこと)。これに対し、針金では、送信側の結合用電極から針金へ乗り移った電界信号は、その長手方向に伝搬していき、主に両端部で再び空間中に放射すると考えられる(図26Bを参照のこと)。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳細に説明してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本明細書では、UWB信号を電界結合によりケーブルレスでデータ伝送する通信システムに適用した実施形態を中心に説明してきたが、本発明の要旨はこれに限定されるものではない。例えば、UWB通信方式以外の高周波信号を使用する通信システムや、比較的低い周波数信号を用いて電界結合によりデータ伝送を行なう通信システムに対しても、同様に本発明を適用することができる。
要するに、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
10…送信機、
11…送信回路部
12、22…直列インダクタ
13、23…並列インダクタ
14…送信用電極
15…誘電体(スペーサー)
16…スルーホール
17…プリント基板
18…グランド
20…受信機
21…受信回路部
24…受信用電極
71…プリント基板
72…グランド導体
73…スタブ
74…信号線パターン
75…送受信回路モジュール
76…スルーホール
77…端子
78…結合用電極

Claims (6)

  1. データを伝送する高周波信号の処理を行なう通信回路部と、
    前記通信回路部に接続される高周波信号の伝送路と、
    グランドと、
    前記グランドに対向して前記高周波信号の波長に対して無視し得る高さだけ離間するように支持される結合用電極と、
    前記伝送路の一端に接続された分布定数回路からなり、前記高周波信号が供給された際に発生する定在波の電圧振幅が大きくなる部位に前記結合用電極を取り付けて、前記伝送路を介して前記結合用電極に流れ込む電流を大きくするための共振部と、
    前記結合用電極に蓄えられた前記電荷の中心と前記グランドに蓄えられた鏡像電荷の中心を結ぶ線分からなる微小ダイポールの方向となす角θがほぼ0度となる前記結合用電極の正面付近に配設された、前記結合用電極の正面から発生する電界信号の伝搬方向とはほぼ直交する横方向に広がりを持つ導体からなる拡張手段と、
    を具備することを特徴とする通信装置。
  2. 前記拡張手段は、電界信号の伝搬方向に長く且つ底面が狭い薄型の長方形の断面形状からなり、前記横方向に長い形状を有する金属板からなる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記拡張手段は、前記横方向に長い形状をなし、且つ、前記横方向の両端部においてそれぞれ終端器を備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  4. 前記終端器は、前記拡張手段の端部付近に巻設された電波吸収シートである、
    ことを特徴とする請求項3に記載の通信装置。
  5. 前記終端器は、前記拡張手段の端部を前記グランドに短絡する電気抵抗素子である、
    ことを特徴とする請求項3に記載の通信装置。
  6. 高周波信号の伝送路と、
    グランドと、
    前記グランドに対向して前記高周波信号の波長に対して無視し得る高さだけ離間するように支持される結合用電極と、
    前記伝送路の一端に接続された分布定数回路からなり、前記高周波信号が供給された際に発生する定在波の電圧振幅が大きくなる部位に前記結合用電極を取り付けて、前記伝送路を介して前記結合用電極に流れ込む電流を大きくするための共振部と、
    前記結合用電極に蓄えられた前記電荷の中心と前記グランドに蓄えられた鏡像電荷の中心を結ぶ線分からなる微小ダイポールの方向となす角θがほぼ0度となる前記結合用電極の正面付近に配設された、前記結合用電極の正面から発生する電界信号の伝搬方向とはほぼ直交する横方向に広がりを持つ導体からなる拡張手段と、
    を具備することを特徴とする高周波結合器。
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