以下、図面を参照し、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。
図1は、本実施の形態におけるゲームボード販売システムの全体構成の一例を示す図である。図1に示すように、ゲームボード販売システム1は、例えばゲームボードの提供事業者側に設置されるゲームボード提供システム10が、ネットワークNを介してユーザ端末30(30−1,30−2,30−3,・・・)と接続されて構成される。ここで、ネットワークNとは、例えば、インターネットおよびインターネットに接続するための回線やISPサーバなどのことであり、電話回線網、ISDN回線網、専用線、衛星通信回線、CATV回線、ADSL回線、FTTH回線などの各種通信回線と、それらを接続するインターネットプロバイダなどを含む。
ゲームボード提供システム10は、1台または複数台のサーバコンピュータシステムで構成されており、ゲームボード販売システム1を統括的に制御する。例えば、ユーザがゲームボードを購入するにあたって事前に行うユーザの会員登録や、会員登録されたユーザであることを承認するユーザ認証などのログイン処理を行う。そして、ゲームボード提供システム10は、ユーザ端末30のユーザに対してボードゲームをプレイするためのゲームボードを作製・販売するための処理を行う。例えばゲームボード提供システム10は、Webサーバとしての機能を有しており、ゲームボード販売サイトをインターネット上で公開・運営し、このゲームボード販売サイト上でユーザ端末30のユーザにゲームボードを作製・販売するための処理を行う。
ユーザ端末30は、ユーザが所有するパソコン、あるいはPDA(Personal Digital Assistant)や携帯電話機といった携帯端末などであって、インターネット接続機能によって通信回線Nに接続し、ゲームボード提供システム10とのデータの送受信を行う機能を有する。ユーザは、このユーザ端末30を操作してゲームボード販売サイトにアクセスし、ゲームボードを購入するための手続きを行う。
図2は、ゲームボード販売システム1でユーザ端末30のユーザに実際に販売されるゲームボードの一例を示す模式図である。本ゲームボード2は、いわゆる人生ゲームをプレイするためのものであり、そのゲーム面に連続する複数のマス4が配置されて構成されたルートが描かれ、ルーレット5が配置されて構成されている。各マス4には、それぞれ人の一生に準えたイベント情報が記入されており、ルーレット5の目に応じてその後の人生が左右されていく。具体的には、各マス4には、それぞれ当該マス4の位置で発生するイベントの内容とともに、収入財産または支出財産の金額が記入されている。プレーヤは、ルーレット5を回して出た目の数だけ自分のコマ7を進める。コマ7を進めると、進んだマス4に応じたイベントが発生し、該マス4に記入された財産を得、あるいは財産を失う。そして、例えば最終的に獲得した資産額に応じて勝敗が決定する。
本実施の形態のゲームボード提供システム10は、ユーザ端末30から取得したユーザ個人の基本情報であるプロフィールやエピソード(エピソード情報)がゲームボードの各マスにイベント情報として記入され、ユーザ端末30から取得した画像情報が背景に表示されたゲームボード画像である印刷データを生成し、この印刷データをゲーム面に印刷したゲームボードを作製して販売するための処理を行う。
ここで、ゲームボードを購入するためにユーザ端末30側でユーザが行う操作について説明する。ゲームボードの購入に際しては、ユーザ端末30のユーザは、先ず会員登録を行い、ユーザIDおよびパスワードを取得する。ユーザIDおよびパスワードの取得手続きを行ったユーザ端末30には、ログイン画面(不図示)が表示され、このログイン画面でユーザが入力したユーザIDおよびパスワードがゲームボード提供システム10に送信されて認証・照合が行われる。
ログイン画面で入力されたユーザIDおよびパスワードが認証・照合された場合には、続いて図3に示すトップページW10がユーザ端末30に表示される。図3に示すように、トップページW10には、例えば「結婚記念」、「金婚記念」、「会社創立記念」といった販売メニューが提示される。そして、例えば「結婚記念」を選択した場合には、結婚する二人の個人的なエピソードや、例えば結婚式の写真などを入れたゲームボードを購入できる。「金婚記念」を選択した場合には、金婚を迎える二人のエピソードや、例えば金婚式の写真などを入れたゲームボードを購入できる。「会社創立記念」を選択した場合には、創業当時あるいは創業時から現在までのエピソードや、社屋や社員の写真などを入れたゲームボードを購入できる。以下、ゲームボード販売サイトで提供されるサービスについて、トップページW10において「結婚記念」を選択してゲームボードを購入する場合を例にとって説明する。
図4は、「結婚記念」を選択した場合にゲームボードの各マスに記入されるイベント情報の一部を示す図であり、各イベント情報を、名前、年齢および効果(対応するイベントの発生時に動く資産額)とともに節目毎に示している。各マスに記入されるイベント情報は、ユーザ端末30から取得した結婚する二人のプロフィールによって定まるもの(例えばレコードR11,R18)と、ユーザ端末30から取得した結婚する二人のエピソードによって定まるもの(例えばレコードR13〜R15,R17)と、予め固定的に設定されている汎用のもの(例えばレコードR12,R16,R19)とを含む。プロフィールが反映されるイベント情報の場合、予め決められた入力フォーマットに従ってプロフィールを取得する。例えば、レコードR11に示すイベント情報では、結婚する二人の生年月日および生まれた場所の入力を受け付けるように入力フォーマットが決まっており、これらの各情報を取得してそのマスのイベント情報とする。また、レコードR18に示すイベント情報では、結婚する二人が入学した小学校名の入力を受け付けるように入力フォーマットが決まっており、これらの情報を取得してそのマスのイベント情報とする。一方、エピソードによって定まるイベント情報の場合、節目毎にエピソードを取得する。例えばレコードR13〜R15,R17に示すように、誕生から小学校入学まで(0〜6歳)を1つの節目として二人のエピソードを取得し、対応する各マスのイベント情報とする。また、図示しないが、小学生時代、中学生時代、大学生時代、二人の出会いから結婚までなどを節目として節目毎に二人のエピソードを取得し、対応するマスのイベント情報とする。なお、エピソードによって定まるイベント情報について、予め入力を受け付けるエピソードのテーマを決めておき、例えば「出会いのきっかけ」「プロポーズの場所」といったテーマに沿ったエピソードの入力を受け付けることとしてもよい。また、汎用のものとしては、例えばレコードR16などに示すように、ストーリーに沿ったイベント情報が適宜設定されている。このように、単にプロフィールやエピソードを取得するのではなく、入力フォーマットに従ってプロフィールの取得を行い、節目毎にエピソードの取得を行う。これによれば、マスの数が増加した場合であっても、汎用のイベント情報を増やすことで容易に対応できる。
実際には、ゲームボード提供システム10は、結婚する二人のプロフィールを入力するプロフィール入力ページや、二人の生い立ち、出会い、結婚までのエピソード、結婚後の人生設計、結婚時の時代背景などのエピソードを節目毎に入力するエピソード入力ページ、画像情報をアップロードする画像アップロードページをユーザ端末30に順次提示し、プロフィールやエピソード、画像情報をゲームボードの素材データとして取得する。
図5は、プロフィール入力ページの一例を示す図である。図5に示すプロフィール入力ページW20は、プロフィールによって定まるイベント情報を入力するためのプロフィール入力ページであり、図7のレコードR11やレコードR18に示すプロフィールを一括で入力する。例えば、結婚する二人の名前(ここでは「A介」と「C美」)の入力を受け付ける入力ボックスI211,I221、それぞれの生年月日の入力を受け付ける入力ボックスI213,I223、生まれた場所の入力を受け付ける入力ボックスI215,I225などが配置される。また、図示しないが、このプロフィール入力ページW20をスクロールし、名前や生年月日、生まれた場所の他、通った小学校や中学校などのプロフィールの入力を適宜行う、このプロフィール入力ページW20で入力されたプロフィールは、図7のレコードR11やレコードRR18に示すように節目毎に分割される。そして、それぞれを1つの(別の)イベント情報としてゲーム面上の異なるマスにそれぞれ記入される。
図6および図7は、エピソード入力ページの一例を示す図である。図6のエピソード入力ページW30は、図4のレコードR13〜R15に示す節目の1つである誕生から小学校入学までの二人のエピソードによって定まるイベント情報を入力するためのエピソード入力ページであり、ユーザ端末30のユーザは、各々の生い立ちに関するエピソードを入力する。具体的には、エピソード入力ページW30は、「A介」用の入力欄I310と「C美」用の入力欄I320とを備える。「A介」用入力欄I310には、年齢の入力操作を受け付ける入力ボックスI311が複数配置されており、各入力ボックスI311と並べて、それぞれが1つのマスに記入されるイベント情報となるエピソードの入力操作を受け付ける入力ボックスI313が配置され、入力ボックスI311に入力された年齢および入力ボックスI313に入力されたエピソードによって定まるイベントの発生時に動く資産額D310が予め表示されている。一方「C美」用の入力欄I320にも、年齢の入力操作を受け付ける入力ボックスI321が配置されており、入力ボックスI321と並べてエピソードの入力操作を受け付ける入力ボックスI323が配置され、入力ボックスI321に入力された年齢および入力ボックスI323に入力されたエピソードによって定まるイベントの発生時に動く資産額D320が予め表示されている。
同様にして、図7のエピソード入力ページW40は、「A介」用の入力欄I410と「C美」用の入力欄I420を備えており、ユーザ端末30のユーザは、節目の1つである二人の出会いから結婚までのエピソードを入力する。このエピソード入力ページW40において、ユーザ端末30のユーザは、イベント情報として例えば「出会ったきっかけ」「初デートの場所」「第一印象」「結婚を決めた理由」「プロポーズの言葉」といった出会いから結婚までの各々のエピソードを入力する。
なお、イベント発生時に動く資産額についても入力操作を受け付ける構成とすることもできる。ユーザ端末30のユーザは、自身の結婚記念にゲームボードを購入する場合であれば自身についてのエピソードをイベント情報として入力する。また、ゲームボードを購入して友人にプレゼントするなどの場合も考えられるが、この場合には、ユーザは、「A介」と「C美」のそれぞれの立場でイベント情報を入力する。
また、図8は、画像アップロードページの一例を示す図である。この画像アップロードページW50では、入力ボックスI50にアップロードする画像情報の参照先を、直接入力あるいは参照ボタンB51を押下して参照先を指定することによって入力する。そして、入力操作を確定して画像情報をアップロードする場合にはアップロードボタンB53を押下し、入力操作を取り消す場合には取消ボタンB55を押下する。
ゲームボード提供システム10は、このゲームボード販売サイト上で入力されたプロフィールやエピソード、アップロードされた画像情報をもとに、ゲームボードのゲーム面に印刷される印刷データを生成する。具体的には、予め用意された「結婚記念」用の背景に、入力されたプロフィールやエピソード、アップロードされた画像情報を埋め込んで印刷データを生成する。より具体的にはこのとき、ゲーム面上の連続する各マスにイベント情報を割り振って各マスの位置で発生させるイベントを設定する。そして、生成した印刷データをもとにゲームボードの作製イメージであるプレビューを生成してユーザ端末30に送信し、ユーザ端末30にプレビューページとして提示する。
図9は、プレビューページの一例を示す図である。図9(A)に示すプレビューページW60には、エピソード入力ページで入力されたプロフィールやエピソードを含むイベント情報がそれぞれ記入された複数のマスM60(図9(B),(C)のM61,63など)が配置されて構成されたルートが描かれ、背景の所定位置P61にプロフィール入力ページで入力された名前が配置され、所定位置P63に画像アップロードページでアップロードされた画像情報が配置されたゲームボードの作製イメージがプレビュー表示される。例えば、マスM61には、(B)に示すように、誕生時のプロフィールによって定まるイベント情報が記入される。また、マスM68には、図示しないが、例えば入学した小学校名など、小学校入学時のプロフィールが反映されたイベント情報が記入される。そして、マスM61とマスM68との間の各マスM62〜M67には、節目の1つである誕生から小学校入学までのエピソードがイベント情報として記入され、あるいは予め固定的に設定された汎用のイベント情報が記入される。ユーザ端末30のユーザは、このプレビューページでゲームボードの作製イメージを確認することができ、問題なければ購入ボタンB61を押下する。修正したい場合には、修正ボタンB63を押下し、上記したプロフィール入力ページやエピソード入力ページでイベント情報を修正し、あるいは画像アップロードページで新たに画像情報をアップロードする。ゲームボードの背景については、固定であってもよいし、例えばフレーム画像情報を複数用意しておき、ユーザ端末30のユーザが選択した背景を用いることとしてもよい。
なお、購入ボタンB61を押下すると、ユーザ端末30には、クレジットカード番号などの購入額の決済に必要なクレジット情報入力画面(図示略)が表示されるようになっている。そして、当該ユーザ端末30からゲームボードの購入要求が、購入するゲームボードの金額(購入額)や入力されたクレジット情報を含む購入情報とともにゲームボード提供システム10に通知され、購入額のクレジット決済が行われる。ここで行われる購入額の決済は、後述する決済システム20(図10参照)によって実現される。決済が完了すると、図9のプレビューページW60で提示されたプレビューの内容がゲーム面に印刷され、ルーレットが配置されたゲームボードが作製されてユーザに販売される。
図10は、上記したゲームボードの販売サービスを提供するためのゲームボード提供システム10の機能構成の一例を示すブロック図である。図10に示すように、ゲームボード提供システム10は、処理部100と、通信部110と、記憶部120と、入力部130と、表示部140とを備える。
処理部100は、CPUなどのハードウェアによって実現される。この処理部100は、記憶部120に記憶されているプログラムやデータ、あるいはゲームボード提供システム10に接続されるユーザ端末30から送信されるデータなどに基づいて、ゲームボード提供システム10全体の制御、ゲームボード提供システム10内の各機能部への指示やデータの転送、ゲームボード販売システム1全体の制御などの各種処理を行う。また、処理部100は、主な機能部として、ユーザ管理部101と、イベント情報送信依頼通知手段、画像情報送信依頼通知手段、購入番号発行手段およびプレビュー送信手段としてのゲームボード販売管理部103と、イベント設定手段およびボード画像生成手段としての印刷データ生成部105と、決済処理部107とを含む。
ユーザ管理部101は、会員登録やユーザ認証などのログイン処理を行い、ゲームボード販売サイトにアクセスしてきたユーザの管理を行う。
ゲームボード販売管理部103は、ゲームボード提供システム10をWebサーバとして機能させ、記憶部120に記憶されるHP情報127に基づいてゲームボード販売サイトをインターネット上で公開・運営する機能部である。
印刷データ生成部105は、ゲームボード販売サイト上でユーザ端末30から取得した素材データであるプロフィールやエピソード、画像情報をもとにゲームボードのゲーム面に印刷する印刷データを生成する。具体的には、印刷データ生成部105は、ゲームボード販売サイト上で入力されたプロフィールやエピソードをイベント情報とし、汎用のイベント情報とともにゲーム面上の連続する各マスに割り振り、背景部分にゲームボード販売サイト上でプロフィールとして入力された名前やアップロードされた画像情報を配置して印刷データを生成する。
決済処理部107は、ユーザ端末30からゲームボードの購入要求やクレジット情報を含む購入情報を受信した場合に、ネットワークNを介して接続される決済システム20とのデータ通信を行うことによって、購入額の決済処理を行う。決済システム20は、例えばクレジットカード方式などによる公知の決済システムであって、クレジットカード会社側に設置されてクレジット情報および購入額に基づくクレジット決済を行う。
通信部110は、ネットワークNを介してユーザ端末30や決済システム20とのデータ通信を行う。この通信部110の機能は、無線通信モジュール、モデム、TA、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路などによって実現される。
記憶部120は、更新記憶可能なフラッシュメモリなどのROMやRAMといった各種ICメモリやハードディスクなどによって実現されるものであり、システムプログラムなどのサーバコンピュータシステムとしての諸機能を実現するためのプログラムやデータ(図示略)、処理部100がゲームボード販売システム1全体を制御してゲームボードの販売管理を行うために必要なプログラムやデータなどが格納される。また、処理部100をユーザ管理部101として機能させるためのユーザ管理プログラム121や、ゲームボード販売管理部103として機能させるためのゲームボード販売管理プログラム122、印刷データ生成部105として機能させるための印刷データ生成プログラム123、決済処理部107として機能させるための決済処理プログラム124、ユーザ管理情報125と、ゲームボード販売情報126と、HP情報127とが格納される。
ユーザ管理情報125は、ゲームボード販売システム1にログイン歴のあるユーザを管理するための情報を記憶する。具体的には、ユーザ管理情報125には、例えば、会員登録の際にユーザに割り当てられたログイン情報であるユーザIDやパスワードの他、会員登録の際にこのユーザがゲームボード販売サイト上で入力したユーザの氏名や電話番号、メールアドレス、住所、職業などの個人情報が設定される。
ゲームボード販売情報126は、ゲームボード販売サイトにアクセスしてきたユーザ端末30のユーザに販売されたゲームボードに関する情報を記憶する。図11は、ゲームボード販売情報126のデータ構成例を示す図である。このゲームボード販売情報126は、ユーザ端末30からの購入要求を受け付けるたびに生成され、注文番号126aと対応付けて、購入したユーザのユーザID126b、図5に例示したプロフィール入力ページW20で入力されたプロフィール126d、図6または図7に例示したエピソード入力ページW30,W40で入力されたエピソード126e、図8に例示した画像アップロードページW50でアップロードされた画像情報126fを記憶する素材データ126cと、素材データ126cをもとに生成される印刷データ126gが設定される。
HP情報127は、ゲームボード販売管理部103によってインターネット上に公開されるゲームボード販売サイトに関する情報を記憶する。具体的には、例えばHTML言語で記述されたページ(ホームページ:HP)のデータや、CGIプログラムなどを記憶する。
図12は、ゲームボードの販売にかかるユーザ端末30およびゲームボード提供システム10の処理手順について説明するためのフローチャートである。なお、ここで説明する処理は、処理部100が記憶部120からユーザ管理プログラム121、ゲームボード販売管理プログラム122、印刷データ生成プログラム123、決済処理プログラム124を読み出して実行することによって実現される。
ユーザ端末30では、先ず、ゲームボード販売サイトにログインするための操作を受け付ける。そして、ログイン操作が入力されると(ステップa10)、このユーザ端末30のユーザの会員登録が既に済んでいる場合には(ステップa20:Yes)、ゲームボード提供システム10にアクセスしてログイン要求を通知する処理を行う(ステップa40)。ユーザ端末30のユーザが初めてゲームボード販売サイトにアクセスした未登録のユーザの場合には(ステップa20:No)、ログインに先立って会員登録を行う。すなわち、ゲームボード提供システム10にアクセスして会員登録要求を通知する処理を行い(ステップa30)、ユーザIDおよびパスワードを取得した後で、ステップa40に移行する。一方ゲームボード提供システム10では、会員登録要求が通知されたならば、ユーザ管理部101が会員登録処理を実行し(ステップb10)、ユーザIDおよびパスワードを発行してユーザ端末30に送信する(ステップb20)。また、ログイン要求が通知された場合には、ユーザ管理部101は、ユーザ認証などのログイン処理を実行する(ステップb30)。このとき、ユーザ管理部101は、当該ユーザ端末30からログイン要求とともに通知されるユーザIDおよびパスワードをユーザ管理情報125で管理されるユーザIDおよびパスワードの組合せと比較することで、当該ユーザ端末30のユーザ認証を行う。
そして、ユーザIDおよびパスワードが認証・照合された場合には、続いてゲームボード販売管理部103が、ユーザ端末30に素材データであるプロフィールやエピソード、画像情報の送信依頼を通知し(ステップb40)、プロフィール入力ページやエピソード入力ページ、画像アップロードページとしてユーザ端末30に提示する。ユーザ端末30では、プロフィールやエピソードの入力、アップロードする画像の指定を受け付けて(ステップa50)、これらを素材データとしてゲームボード提供システム10に送信する(ステップa60)。これに応答してゲームボード提供システム10では、印刷データ生成部105が、ユーザ端末30から送信された素材データをもとにゲームボードのゲーム面に印刷する印刷データを生成する(ステップb50)。具体的には、印刷データ生成部105は、ユーザ端末30から取得したプロフィールを節目毎に分割してそれぞれ別のイベント情報とし、ユーザ端末30から節目毎に取得したエピソードをそれぞれイベント情報として、汎用のイベント情報とともにゲーム面上の連続する各マスに割り振る。また、背景部分にゲームボード販売サイト上でプロフィールとして入力された名前やアップロードされた画像情報を配置して印刷データを生成する。次いで、ゲームボード販売管理部103が、生成した印刷データをもとにゲームボードのプレビューを生成してユーザ端末30に送信し(ステップb60)、プレビューページとしてユーザ端末30に提示する(ステップa70)。
そして、ユーザ端末30では、印刷データの修正操作が入力された場合には(ステップa80:Yes)、ゲームボード提供システム10に修正要求を通知し(ステップa90)、ステップa50に戻って上記した処理を再度行う。一方ゲームボード提供システム10では、修正要求を受信したならば(ステップb70:Yes)、ステップb40に戻ってゲームボード販売管理部103や印刷データ生成部105が上記した処理を行う。また、ユーザ端末30は、購入操作が入力された場合には(ステップa100:Yes)、ゲームボード提供システム10に購入要求を通知する(ステップa110)。一方ゲームボード提供システム10では、購入要求を受信したならば(ステップb80:Yes)、ゲームボード販売管理部103が購入番号の一例である注文番号を発行し、ゲームボード販売情報126を生成して記憶部120に格納する(ステップb90)。続いて決済処理部107が、購入額の決済処理を行う(ステップb100)。すなわち、決済処理部107は、ユーザ端末30から送信された購入情報とともに購入額の決済要求を決済システム20に通知する。ゲームボード提供システム10からの決済要求に応じて、決済システム20ではクレジットカードの認証処理や決済処理を行い、処理結果をゲームボード提供システム10へ送信する。なお、この決済処理の後、納品処理に移る。この納品処理では、ステップb50で生成したゲームボードの印刷データをゲーム面に印刷し、ルーレットを配置したゲームボードを作製してゲームに使用するコマなどとともに梱包する作製工程を経て、このゲームボードをユーザ端末30のユーザに配送する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ゲームボード提供システム10は、アクセスしてきたユーザ端末30から送信されたネーム情報やイベント情報、画像情報の内容を反映させたユーザ固有のイベントを発生させることが可能なゲームボードを作製し、ユーザ端末30のユーザに販売して提供するための処理を行うことができる。ユーザは、自身に起こったエピソードが盛り込まれた名前入りのオリジナルのゲームボードを購入でき、自分の人生に準えた人生ゲームを楽しむことができる。あるいは友人などに起こったエピソードが盛り込まれたオリジナルのゲームボードを購入してその友人にプレゼントできる。
なお、上記した実施の形態では、ユーザのプロフィールやエピソードをゲームボードの各マスに記入するイベント情報として取得し、ゲームボードの背景部分にユーザの名前やアップロードされた画像情報を配置することとしたが、各マスに記入するイベント情報をユーザ操作に従って決定する構成としてもよい。また、背景に配置する名前や画像情報の配置位置をユーザ操作に従って決定する構成としてもよい。例えばゲームボード販売サイト上で、複数のマスで構成されたルートが描かれた背景画像情報を表示したページを提示する。ユーザ端末30のユーザは、マスを選択した上でイベント情報を入力し、各マスにイベントを記入していく。また、背景中の所定の配置位置を選択した上で名前を入力し、あるいは背景中の所定の配置位置を選択した上で画像情報をアップロードする。
また、上記した実施の形態では、決済処理の後ゲームボードを作製し、ユーザ端末30のユーザに配送して納品することとしたが、図12のステップb50で生成したゲームボードの印刷データをユーザ端末30に送信することにより納品する構成としてもよい。この場合には、ゲームボード販売管理部がゲームボード画像送信手段として機能し、図12のステップb100の後でゲームボードの印刷データをユーザ端末30に送信する処理を行う。そして、ユーザ端末30のユーザが、この印刷データを例えば所有するプリンタでシールなどに印刷してゲームボードを作製するなど、適宜使用する構成としてもよい。
また、上記した実施の形態では、人生ゲームをプレイするためのゲームボードを作製する場合について説明したが、イベントを発生させる複数のマス上でコマを移動させる例えば双六やモノポリーなどの他のボードゲームをプレイするためのゲームボードを作製する場合にも同様に適用できる。
また、上記した実施の形態では、ゲームボード提供システム10を1台のサーバコンピュータシステムで実現する場合について説明したが、専用の装置を複数台接続して構成してもよい。図13は、本変形例におけるゲームボード販売システム1bの全体構成の一例を示す図である。図13に示すように、ゲームボード販売システム1bは、ゲームボード提供システム10bが、ネットワークNを介してユーザ端末30(30−1,30−2,30−3,・・・)と接続されて構成される。
そして、ゲームボード提供システム10bは、ユーザ管理システム13と素材データ登録システム15とを備えたWebシステム11および印刷システム17で構成され、ユーザ端末30のユーザに対してゲームボードを作製・販売するための処理を行う。ユーザ管理システム13は、ユーザ端末30からのユーザの会員登録やゲームボード購入の受け付け、会員登録されたユーザであることを承認するユーザ認証などのログイン処理を行う。素材データ登録システム15は、ゲームボード販売サイトをインターネット上で公開・運営し、このゲームボード販売サイト上でユーザ端末30から素材データであるプロフィール、エピソードおよび画像情報を取得するための処理を行う。印刷システム17は、例えば印刷事業者側に設置され、素材データ登録システム15で取得された素材データを用いてゲームボードの印刷データを生成し、ゲームボードのゲーム面に印刷する処理などを行う。
図14は、本変形例におけるゲームボード提供システム10bの処理手順について説明するためのフローチャートである。このゲームボード提供システム10bでは、先ず、ユーザ管理システム13が、ユーザ端末30のユーザの会員登録処理を実行し、ユーザIDおよびパスワードを発行するとともに(ステップc10)、ユーザ端末30からのゲームボードの購入要求を受け付ける(ステップc20)。そして、ユーザ管理システム13は、このユーザ端末30に、発行したユーザIDおよびパスワードを例えばメール送信する(ステップc30)。これに応答し、ユーザ端末30では、メール送信されたユーザIDおよびパスワードを指定し、ゲームボード販売サイトにログイン要求を通知する。そして、ユーザ管理システム13は、ログイン要求が通知されると、ユーザ認証などのログイン処理を実行する(ステップc40)。ユーザIDおよびパスワードが認証・照合されると、ユーザ端末30が素材データ登録システム15に接続され、素材データ登録システム15は、ユーザ端末30に素材データであるプロフィール、エピソードおよび画像情報の送信依頼を通知し(ステップd10)、取得したプロフィールやエピソードをイベント情報として登録するとともに、画像情報を背景画像として登録し、素材データを登録する(ステップd20)。そして、素材データ登録システム15は、登録した素材データの校閲作業を行って内容を確認する(ステップd30)。校閲作業の結果不適切な表現などがあれば、ユーザ端末30に素材データの修正依頼を通知して再度登録を受け付ける。この校閲作業は、管理者が素材データ登録システム15上で行うこととしてもよいが、別の専用の装置で行うこととしてもよい。
校閲作業を終えて素材データの内容を確認したならば、素材データ登録システム15は、素材データを印刷システム17にダウンロードする(ステップd40)。このとき、素材データ登録システム15は、注文番号(購入番号)を発行し、素材データとともに注文番号を印刷システム17にダウンロードする。そして、印刷システム17では、注文番号をコード化してバーコードを生成し、ゲームボード本体や、製品を梱包する箱にこのバーコードを例えばラベルに印刷して貼付する。このように、Webシステム11においては、ユーザ端末30から取得した素材データを注文番号によって管理し、印刷システム17では、注文番号をコード化したバーコードを読み取ることによって、後段の印刷データの生成処理で用いる素材データ(ゲームボードのゲーム面に埋め込む素材データ)を特定する。
すなわち、印刷システム17では、ダウンロードした素材データを用い、ゲームボードのゲーム面に印刷する印刷データを生成する(ステップe10)。具体的には、ゲームボードのゲーム面上に配置された各マスにプロフィールやエピソードによって定まるイベント情報や汎用のイベント情報を割り振って記入するとともに、ゲームボードの背景に名前や背景画像として登録された画像情報を配置して印刷データを生成する。印刷データ生成処理の手法としては、例えば特開平11−096150号公報や特願平10−193994号公報で開示された手法を用いることができる。具体的には、マスのサイズや、該マスに記入するイベント情報の文字数をもとに、記入するイベント情報の文字フォントや行数、1行の文字数、あるいはイベント情報を複数行に改行して記入する場合の各行の配置位置といった文字組体裁(フォーマット)をマス毎に決定する。また、ゲームボードの背景部分における名前や画像情報の配置位置を決定する。そして、決定した文字組体裁や配置位置に従ってイベント情報を各マスに流し込んで配置し、名前や画像情報をゲームボードの背景部分に配置して印刷データを生成する。
そして、素材データ登録システム15には、上記のようにして印刷システム17で生成された印刷データがアップロードされる(ステップd50)。このとき、素材データ登録システム15は、印刷データをもとにゲームボードのプレビューを生成してユーザ端末30に送信し、ユーザ端末30に確認を促す。修正の必要がある場合には、例えば電話やメールなどで別途対応することとしてもよい。ここでの確認の後、素材データ登録システム15は、印刷開始指示を行って(ステップd60)、印刷データを印刷システム17にダウンロードする(ステップd70)。そして、印刷システム17では、ダウンロードした印刷データをゲーム面に印刷し(ステップe20)、ルーレットを配置したゲームボードを作製してゲームに使用するコマなどとともに梱包する作製工程を経て、このゲームボードをユーザ端末30のユーザに配送する(ステップe30)。