JP5285792B1 - 超音波医用システム - Google Patents

超音波医用システム Download PDF

Info

Publication number
JP5285792B1
JP5285792B1 JP2012076107A JP2012076107A JP5285792B1 JP 5285792 B1 JP5285792 B1 JP 5285792B1 JP 2012076107 A JP2012076107 A JP 2012076107A JP 2012076107 A JP2012076107 A JP 2012076107A JP 5285792 B1 JP5285792 B1 JP 5285792B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
balloon
ultrasonic
probe
medical system
catheter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012076107A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013202263A (ja
Inventor
剛 望月
敏雄 千葉
紘正 山下
隆志 柿本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
National Center for Child Health and Development
Original Assignee
National Center for Child Health and Development
Hitachi Aloka Medical Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Center for Child Health and Development, Hitachi Aloka Medical Ltd filed Critical National Center for Child Health and Development
Priority to JP2012076107A priority Critical patent/JP5285792B1/ja
Priority to PCT/JP2013/056614 priority patent/WO2013146210A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5285792B1 publication Critical patent/JP5285792B1/ja
Publication of JP2013202263A publication Critical patent/JP2013202263A/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/12Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for ligaturing or otherwise compressing tubular parts of the body, e.g. blood vessels, umbilical cord
    • A61B17/12022Occluding by internal devices, e.g. balloons or releasable wires
    • A61B17/12131Occluding by internal devices, e.g. balloons or releasable wires characterised by the type of occluding device
    • A61B17/12136Balloons
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B8/00Diagnosis using ultrasonic, sonic or infrasonic waves
    • A61B8/08Detecting organic movements or changes, e.g. tumours, cysts, swellings
    • A61B8/0833Detecting organic movements or changes, e.g. tumours, cysts, swellings involving detecting or locating foreign bodies or organic structures
    • A61B8/0841Detecting organic movements or changes, e.g. tumours, cysts, swellings involving detecting or locating foreign bodies or organic structures for locating instruments
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B2017/00743Type of operation; Specification of treatment sites
    • A61B2017/00809Lung operations
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/24Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for use in the oral cavity, larynx, bronchial passages or nose; Tongue scrapers
    • A61B2017/242Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for use in the oral cavity, larynx, bronchial passages or nose; Tongue scrapers for bronchial passages
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N7/00Ultrasound therapy
    • A61N2007/0039Ultrasound therapy using microbubbles
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N7/00Ultrasound therapy
    • A61N2007/0043Ultrasound therapy intra-cavitary
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N7/00Ultrasound therapy
    • A61N2007/0052Ultrasound therapy using the same transducer for therapy and imaging

Abstract

【課題】バルーンを利用した新たな治療方法に適した超音波医用システムを実現する。
【解決手段】超音波プローブ10は、画像用振動子10Dと気化用振動子10Tで構成されている。送信部12は、バルーン40の位置に向けて送信ビームを形成して気化用の超音波を送波するように、超音波プローブ10の気化用振動子10Tを制御する。バルーン40内には液状の充填剤が充填されており、バルーン40が生体の管状組織を閉塞している。そのバルーン40に超音波が送波されることにより、バルーン40内に充填された液状の充填剤が超音波で気化させてバルーン40内から排出され、バルーン40が萎んで管状組織の閉塞が解除される。
【選択図】図1

Description

本発明は、医療に用いられる超音波医用システムに関する。
超音波の生体に対する安全性等の面から、超音波診断装置は医療の現場において広く普及している。特に、胎児などの診断において、超音波診断装置は欠くことのできない存在となっている。超音波診断装置を利用することにより、胎児の発育状態を観察することができるばかりか、胎児の疾患等を早期に発見することも可能となっている。
さらに、近年においては、診断だけに留まらず、診断で発見された疾患等の治療における超音波診断装置の利用も期待され、それに伴い、超音波診断装置は、診断に加えて治療や手術にも利用される総合的な超音波医用システムへと進化しつつある。特に胎児の診断や治療においては、新たな超音波医用システムへの期待が大きい。
超音波医用システムを利用した治療が期待される胎児の疾患の一つに、先天性横隔膜ヘルニア(CDH:congenital diaphragmatic hernia)がある。先天性横隔膜ヘルニアとは、胎児の体内において、横隔膜に先天的な欠損孔が開いており、その欠損孔から腹腔内の臓器(胃や肝臓や腸管など)が胸郭内に入り込み、肺組織の成長を阻害する病態である。
この先天性横隔膜ヘルニアの治療として、開腹手術により母体内から胎児を取り出し、その胎児に外科的に治療を行う方法がある。さらに、近年においては、母体への侵襲を軽減するために、母体外から胎児の気管内にカテーテルを挿入し、カテーテルの先端に取り付けたバルーンを胎児の気管内で膨らませて気管を閉塞する治療方法が開発されている。この治療方法では、胎児の肺に体液が貯留されて肺が拡張し、胸郭内に入り込んだ腹腔内の臓器を胸郭外に押し出し、肺組織の成長が維持される。そして、この治療方法では、出産後直ちに、バルーンにより閉塞された胎児の気管を開放する手術が行われる。
ちなみに、特許文献1,2には、血管等の内部に挿入される医療用の小さなバルーンが紹介されている。
特開平11−244386号公報 特開平4−200565号公報
上述した背景技術に鑑み、本願の発明者らは、バルーンを利用した新たな治療方法とその治療方法に適した超音波医用システムについて研究開発を重ねてきた。
本発明は、その研究開発の過程において成されたものであり、その目的は、バルーンを利用した新たな治療方法に適した超音波医用システムを実現することにある。
上記目的にかなう好適な超音波医用システムは、超音波振動子を備えたプローブと、超音波の送信ビームを形成するようにプローブを制御する送信部と、を有し、前記送信部は、管状組織内に配置されたバルーンに向けて送信ビームを形成するようにプローブを制御し、前記プローブは、送信ビームに沿って超音波を送波することにより、当該バルーン内に充填された液状の充填剤を超音波で気化させて当該バルーン内から排出する、ことを特徴とする。
上記の好適な超音波医用システムによれば、バルーン内に充填された液状の充填剤を超音波で気化させてそのバルーン内から排出することができるため、これによりバルーンを萎ませてバルーンによる閉塞状態を解除することができ、例えば先天性横隔膜ヘルニア等の治療において極めて有用である。
望ましい具体例において、超音波の受信ビームに沿って受信信号を得る受信部と、受信信号に基づいて超音波画像を形成する画像形成部と、をさらに有し、前記送信部は、バルーンを含む領域内で送信ビームを走査して画像用の超音波を送波するようにプローブを制御し、前記受信部は、走査される送信ビームに対応した受信ビームに沿って前記領域内から受信信号を得て、前記画像形成部は、前記領域内から得られる受信信号に基づいてバルーンを含む領域の超音波画像を形成し、前記送信部は、前記超音波画像に基づいて特定されるバルーンの位置に向けて送信ビームを形成して気化用の超音波を送波するようにプローブを制御する、ことを特徴とする。
望ましい具体例において、前記送信部は、画像用の超音波よりも高いエネルギーで気化用の超音波を送波するようにプローブを制御する、ことを特徴とする。
望ましい具体例において、バルーンを先端に取り付けるカテーテルと、カテーテルを介してバルーン内に液状の充填剤を注入する注入部と、をさらに有し、前記注入部は、管状組織内に挿入されたバルーンにカテーテルを介して液状の充填剤を注入することにより、当該バルーンを膨らませて管状組織内を閉塞させ、前記送信部は、管状組織内を閉塞したバルーンの位置に向けて送信ビームを形成して気化用の超音波を送波するようにプローブを制御し、前記プローブは、当該送信ビームに沿って気化用の超音波を送波し、当該バルーン内に充填された液状の充填剤を超音波で気化させて当該バルーン内から排出することにより、当該バルーンを萎ませて管状組織内の閉塞を解除する、ことを特徴とする。
また、上記超音波医用システムにおいて用いられるバルーンは次のものが好適である。カテーテルの先端に取り付けられて管状組織内に挿入されるバルーンであって、カテーテルを介して注入される液状の充填剤をバルーン内へ流入させ、バルーン内に注入された液状の充填剤がバルーン外へ流出することを抑制する逆流防止弁を備え、バルーン内に充填された液状の充填剤が超音波により気化され、これにより高められたバルーン内の圧力により逆流防止弁の抑制が解除され、気化された充填剤が逆流防止弁を介してバルーン外へ排出される、ことを特徴とする。
本発明により、バルーンを利用した新たな治療方法に適した超音波医用システムが実現される。例えば、本発明の好適な態様によれば、バルーン内に充填された液状の充填剤を超音波で気化させてそのバルーン内から排出することができるため、これによりバルーンを萎ませてバルーンによる閉塞状態を解除することができ、例えば先天性横隔膜ヘルニア等の治療において極めて有用である。
本発明の実施において好適な超音波医用システムを示す図である。 先天性横隔膜ヘルニアの病態を説明するための図である。 カテーテルの挿入例を示す図である。 バルーンが気管内の目的の位置に配置された状態を示す図である。 バルーンが気管内を閉塞した状態を示す図である。 バルーンからカテーテルが引き抜かれる様子を示す図である。 バルーンに向けて超音波が照射される様子を示す図である。 バルーンが萎んで気管内の閉塞を解除した状態を示す図である。 バルーンに設けられる逆流防止弁の具体例を示す図である。 逆流防止弁の変形例を示す図である。
図1は、本発明の実施において好適な超音波医用システム(本超音波医用システム)を示す図である。本超音波医用システムは、生体の管状組織内に配置されたバルーン40に対して超音波を送波する超音波プローブ10を備えている。その超音波プローブ10は、画像用振動子10Dと気化用振動子10Tで構成されている。
画像用振動子10Dは、複数の振動素子を備えており、超音波画像を形成するための比較的弱い超音波を送受する。つまり、公知の一般的な超音波診断装置と同じ程度の強度(エネルギー)の超音波を送受する。
気化用振動子10Tも、複数の振動素子を備えている。気化用振動子10Tは、後に詳述するようにバルーン40に充填された液状の充填剤を気化させるために、比較的強い超音波を送波する。つまり、気化用振動子10Tは、画像用振動子10Dが送波する超音波よりも高いエネルギーで気化用の超音波を送波する。
なお、超音波プローブ10は、例えば、お椀(どんぶり)状に内部を凹ませた形状とされ、その凹ませた内部の表面を振動子面とする。また、全ての振動素子またはいくつかの振動素子が、画像用と気化用の両用途に利用されてもよい。
送信部12は、超音波プローブ10が備える複数の振動素子の各々に対応した送信信号を出力して超音波プローブ10を制御する。つまり、送信部12は、画像用振動子10Dの複数の振動素子を制御して画像用の送信ビームを走査し、また、気化用振動子10Tの複数の振動素子を制御して気化用の送信ビームを形成する。
受信部14は、画像用振動子10Dが備える複数の振動素子の各々から得られる受信信号に対して整相加算処理などを施すことにより、走査される送信ビームに対応した受信ビームを形成し、受信ビームに沿って得られるエコーデータ(受信信号)を後段の超音波画像形成部20へ出力する。
超音波画像形成部20は、受信部14から得られるエコーデータに基づいて、バルーン40を映し出した超音波画像の画像データを形成する。超音波画像としては、例えば、Bモード画像や3次元画像や直交3断面画像などが好適である。そして、超音波画像形成部20において形成された画像データに対応した超音波画像が表示部22に表示される。
本超音波医用システムを利用するユーザは、例えば表示部22に表示される超音波画像を利用してバルーン40の位置を確認し、操作デバイス32を操作してそのバルーン40の位置情報を入力する。例えば、操作デバイス32と表示部22の機能を一体化させたタッチパネルに表示される超音波画像内においてバルーン40の位置を指定することにより位置情報が入力される。また、トラックボールやマウスなどの操作デバイス32を操作して、表示部22の超音波画像内に表示されるカーソル等によりバルーン40の位置に指定して位置情報が入力されてもよい。
なお、バルーン40の位置情報としては、例えば、XYZ直交座標系内におけるバルーン40の中心位置またはその他の特徴部分の座標値が好適である。もちろん、rθφ走査座標系内における座標値が利用されてもよい。
制御部30は、操作デバイス32を介して得られるバルーン40の位置情報に基づいて送信部12を制御する。これにより、送信部12は、バルーン40の位置に向けて、例えばバルーン40の位置を焦点とする送信ビームを形成し、気化用の超音波を送波するように、超音波プローブ10の気化用振動子10Tを制御する。
バルーン40は、カテーテル42の先端に取り付けられて、生体の管状組織内、例えば後に説明する胎児の気管内に挿入される。その挿入の際には、カテーテル42の先端に設けられた図示しない小型カメラから得られる内視鏡画像が利用される。つまり、内視鏡画像形成部60において形成されて表示部62に表示される内視鏡画像を確認しながら、ユーザがカテーテル42を生体の管状組織内に挿入する。また、カテーテル42の挿入の際に、表示部22に表示される超音波画像が参照されてもよい。なお、カテーテル42の生体内への挿入は、医師等の専門家が行うべきことは言うまでもない。
バルーン40が目的の位置まで挿入されると、ユーザからの操作に応じて、バルーン40内に液状の充填剤が注入される。つまり、容器52内にある液状の充填剤が、注入ポンプ50により、カテーテル42を介してバルーン40内に注入される。これにより、膨らんだバルーン40が生体の管状組織内をが閉塞する。
本超音波医用システムは、生体の管状組織に関する診断や治療に利用されるが、胎児の治療、特に先天性横隔膜ヘルニア(CDH:congenital diaphragmatic hernia)の治療に適している。
図2は、先天性横隔膜ヘルニアの病態を説明するための図である。先天性横隔膜ヘルニアとは、図2(I)に示すように、胎児の体内において、横隔膜に先天的な欠損孔が開いており、その欠損孔から腹腔内の臓器(胃や肝臓や腸管など)が胸郭内に入り込み、肺組織の成長を阻害する病態である。
この先天性横隔膜ヘルニアの治療として、胎児の気管内にバルーン40を挿入して胎児の気管内で膨らませて気管を閉塞する治療方法が開発されており、本超音波医用システムがこの治療方法に利用される。この治療方法では、気管を閉塞された胎児の肺に体液が貯留されて肺が拡張し、図2(II)に示すように、胸郭内に入り込んだ腹腔内の臓器を胸郭外に押し出し、肺組織の成長が維持される。このバルーン40を利用した治療においては、バルーン40を先端に取り付けたカテーテルが、母体外から胎児の気管内に挿入される。
図3は、カテーテル42の挿入例を示す図である。この挿入例においては、母体Mの例えば腹部から母体M内にカテーテル42が挿入され、さらに、そのカテーテル42の先端が、胎児の口から気管内に挿入される。本超音波医用システムにおいても、図3に示す例のように、先端にバルーンを備えたカテーテル42が胎児の口から気管内に挿入され、バルーンが目的の位置に配置される。
図4から図8には、本超音波医用システムの好適な利用方法の一例が示されている。図4には、カテーテル42の先端に設けられたバルーン40が、気管T内の目的の位置に配置された状態を示している。図4に示すように目的の位置に配置されると、容器52(図1)内にある液状の充填剤Dが注入ポンプ50(図1)によりカテーテル42を介してバルーン40内に注入される。なお、バルーン40は、カテーテル42に接続される接続端側に、逆流防止弁Vを備えており、液状の充填剤Dがこの逆流防止弁Vを通ってバルーン40内に流入する。
そして、充填剤Dを注入されて膨らんだバルーン40が、図5に示すように気管T内を閉塞する。その後、図6に示すように、カテーテル42が胎児の口の方へ引き抜かれ、カテーテル42の先端がバルーン40から外れて、バルーン40が気管T内に残される。なお、逆流防止弁Vが、バルーン40内に充填された液状の充填剤Dがバルーン40外へ流出することを防止している。この状態で、例えば20週間程度に亘って気管Tが閉塞されて先天性横隔膜ヘルニアが治療される(図2参照)。
その治療後にバルーン40による気管Tの閉塞が解除される。本超音波医用システムでは、その解除において、図7に示すように、気管T内を閉塞していたバルーン40に向けて超音波が照射される。この際に利用される超音波が、図1を利用して説明した気化用の超音波である。つまり、図1の送信部12が、バルーン40の位置に向けて送信ビームを形成して気化用の超音波を送波するように、超音波プローブ10の気化用振動子10Tを制御する。
例えば、胎児が母体内にいる場合には、図1の超音波プローブ10の振動子面が母体の体表に当てられて、母体の体表から気化用振動子10Tが超音波を照射する。また、例えば、帝王切開などにより胎児が母体外へ取り出された状態であれば、超音波プローブ10の振動子面が胎児の体表に当たられて、胎児の体表から気化用振動子10Tが超音波を照射するようにしてもよい。これにより、図7に示すように、バルーン40に向けて気化用の超音波が照射される。
超音波が照射されると、バルーン40の充填剤Dが超音波のエネルギーを受けて気化され、例えば図7に示すように、充填剤Dが大量の泡を含んだ状態となって膨張し、バルーン40内の圧力を上昇させる。その圧力の上昇により、逆流防止弁Vの抑制機能が解除され、気化された充填剤Dが逆流防止弁Vを通ってバルーン40の外へ排出される。これにより、図8に示すように、バルーン40が萎んで気管T内の閉塞が解除される。なお、胎児の肺内には体液が貯留されているため、その体液の圧力により、萎んだバルーン40が胎児の口の方へ排出される。
図9は、バルーンに設けられる逆流防止弁Vの具体例を示す図であり、逆流防止弁Vの固定端Sが台座Pに取り付けられている。図9(1)は、カテーテルからバルーン内に充填剤が注入される時の逆流防止弁Vの状態を示しており、矢印で示す方向に注入される充填剤により逆流防止弁Vがバルーン内に向かって開いている。
図9(2)は、バルーンが膨らんで管状組織内を閉塞している時の逆流防止弁Vの状態を示しており、逆流防止弁Vが閉じてバルーン内に充填された充填剤がバルーン外へ流出することを防止している。
図9(3)は、バルーン内の充填剤が気化されてバルーン内の圧力が上昇している時の逆流防止弁Vの状態を示しており、逆流防止弁Vに矢印で示す方向に圧力が加えられている。この圧力が逆流防止弁Vの耐圧能力を超えると、図9(4)に示すように、逆流防止弁Vが逆方向つまりバルーンの外方向に開弁し、バルーン内の気化された充填剤がバルーン外に排出される。
図10は、逆流防止弁Vの変形例を示す図であり、バルーン内から見た逆流防止弁Vを示している。図10の逆流防止弁Vも固定端Sが台座Pに取り付けられている。また、充填剤の注入時とバルーンの閉塞時における状態は、図9の逆流防止弁Vと同じである。図10の変形例では、逆流防止弁Vに薄厚の切れ込みNが設けられている。そして、バルーン内の充填剤が気化されてバルーン内の圧力が上昇し、薄厚の切れ込みNの耐圧能力を超えると、薄厚の切れ込みNの部分で逆流防止弁Vが破断して、バルーン内の気化された充填剤がバルーン外に排出される。
このように、本超音波医用システムでは、気化用の超音波を利用して、液状の充填剤を気化させることにより、バルーン40による閉塞を解除している。そのため、本超音波医用システムで利用される充填剤は、沸騰点が例えば摂氏45度程度から摂氏80度程度の液体または混合液を含んでいることが望ましい。具体例として、沸騰点が例えば摂氏45度程度から摂氏80度程度のパーフルオロカーボン(perfluorocabon)類を含む充填剤が望ましい。
また、例えばパーフルオロコンパウンド(perfluorocompounds)などは、液体の状態では水の20倍程度の酸素溶解度を有しており、ヘモグロビンの数倍もの二酸化炭素運搬能力を持つため、人工血液の素材としても使用されていることから、生体に有害とならない特徴がある。これらの中で沸騰点が摂氏45度程度から摂氏80度程度の範囲の物質を充填剤として利用することにより、体温では液体の状態を維持することができ、閉塞を開放する際に超音波により温度を上げて気化させることが可能となる。
また、充填剤の中に音響吸収剤を混在させておき、超音波のエネルギーを効率よく熱エネルギーに変換できるようにしてもよいし、肺サーファクタントや液体状の多糖類を含んだ充填剤が利用されてもよい。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、上述した実施形態は、あらゆる点で単なる例示にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。本発明は、その本質を逸脱しない範囲で各種の変形形態を包含する。例えば、上述した実施形態では、図1の超音波医用システムの好適な利用方法として、先天性横隔膜ヘルニアの治療への適用を説明したが、例えば胎児の膀胱の発達を促す為のバルーンの閉塞を利用した治療などに、図1の超音波医用システムが利用されてもよい。
10 超音波プローブ、12 送信部、14 受信部、20 超音波画像形成部、40 バルーン、42 カテーテル、50 注入ポンプ。

Claims (5)

  1. 超音波振動子を備えたプローブと、
    超音波の送信ビームを形成するようにプローブを制御する送信部と、
    を有し、
    前記送信部は、管状組織内に配置されたバルーンに向けて送信ビームを形成するようにプローブを制御し、
    前記プローブは、送信ビームに沿って超音波を送波することにより、当該バルーン内に充填された液状の充填剤を超音波で気化させて当該バルーン内から排出する、
    ことを特徴とする超音波医用システム。
  2. 請求項1に記載の超音波医用システムにおいて、
    超音波の受信ビームに沿って受信信号を得る受信部と、
    受信信号に基づいて超音波画像を形成する画像形成部と、
    をさらに有し、
    前記送信部は、バルーンを含む領域内で送信ビームを走査して画像用の超音波を送波するようにプローブを制御し、
    前記受信部は、走査される送信ビームに対応した受信ビームに沿って前記領域内から受信信号を得て、
    前記画像形成部は、前記領域内から得られる受信信号に基づいてバルーンを含む領域の超音波画像を形成し、
    前記送信部は、前記超音波画像に基づいて特定されるバルーンの位置に向けて送信ビームを形成して気化用の超音波を送波するようにプローブを制御する、
    ことを特徴とする超音波医用システム。
  3. 請求項2に記載の超音波医用システムにおいて、
    前記送信部は、画像用の超音波よりも高いエネルギーで気化用の超音波を送波するようにプローブを制御する、
    ことを特徴とする超音波医用システム。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の超音波医用システムにおいて、
    バルーンを先端に取り付けるカテーテルと、
    カテーテルを介してバルーン内に液状の充填剤を注入する注入部と、
    をさらに有し、
    前記注入部は、管状組織内に挿入されたバルーンにカテーテルを介して液状の充填剤を注入することにより、当該バルーンを膨らませて管状組織内を閉塞させ、
    前記送信部は、管状組織内を閉塞したバルーンの位置に向けて送信ビームを形成して気化用の超音波を送波するようにプローブを制御し、
    前記プローブは、当該送信ビームに沿って気化用の超音波を送波し、当該バルーン内に充填された液状の充填剤を超音波で気化させて当該バルーン内から排出することにより、当該バルーンを萎ませて管状組織内の閉塞を解除する、
    ことを特徴とする超音波医用システム。
  5. カテーテルの先端に取り付けられて管状組織内に挿入されるバルーンであって、
    カテーテルを介して注入される液状の充填剤をバルーン内へ流入させ、バルーン内に注入された液状の充填剤がバルーン外へ流出することを抑制する逆流防止弁を備え、
    バルーン内に充填された液状の充填剤が超音波により気化され、これにより高められたバルーン内の圧力により逆流防止弁の抑制が解除され、気化された充填剤が逆流防止弁を介してバルーン外へ排出される、
    ことを特徴とするバルーン。
JP2012076107A 2012-03-29 2012-03-29 超音波医用システム Expired - Fee Related JP5285792B1 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012076107A JP5285792B1 (ja) 2012-03-29 2012-03-29 超音波医用システム
PCT/JP2013/056614 WO2013146210A1 (ja) 2012-03-29 2013-03-11 超音波医用システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012076107A JP5285792B1 (ja) 2012-03-29 2012-03-29 超音波医用システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5285792B1 true JP5285792B1 (ja) 2013-09-11
JP2013202263A JP2013202263A (ja) 2013-10-07

Family

ID=49259478

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012076107A Expired - Fee Related JP5285792B1 (ja) 2012-03-29 2012-03-29 超音波医用システム

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5285792B1 (ja)
WO (1) WO2013146210A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015044313A1 (de) * 2013-09-27 2015-04-02 Olympus Winter & Ibe Gmbh Expandierbare gekühlte elektrode
EP3479865A4 (en) * 2016-06-27 2020-07-22 Toshio Chiba FILLER, BALLOON DISTRIBUTION DEVICE, ULTRASONIC MEDICAL DEVICE, TUBULAR ORGAN BLOCKING TECHNIQUE AND TUBULAR ORGAN BLOCKING RELEASE TECHNIQUE

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3050635A1 (fr) * 2016-05-02 2017-11-03 Univ Strasbourg Ballonnet gonflable et detachable, destine a etre implante dans une cavite corporelle, necessaire de traitement et procede de vidange associes

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101048106B (zh) * 2004-06-23 2011-12-14 生物保护有限公司 用于组织移除或分离的设备系统和方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015044313A1 (de) * 2013-09-27 2015-04-02 Olympus Winter & Ibe Gmbh Expandierbare gekühlte elektrode
EP3479865A4 (en) * 2016-06-27 2020-07-22 Toshio Chiba FILLER, BALLOON DISTRIBUTION DEVICE, ULTRASONIC MEDICAL DEVICE, TUBULAR ORGAN BLOCKING TECHNIQUE AND TUBULAR ORGAN BLOCKING RELEASE TECHNIQUE

Also Published As

Publication number Publication date
WO2013146210A1 (ja) 2013-10-03
JP2013202263A (ja) 2013-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8403858B2 (en) Image guided catheters and methods of use
US8147413B2 (en) Image guided catheter having deployable balloons and pericardial access procedure
US10952676B2 (en) Endoesophageal balloon catheter, system, and related method
US7780599B2 (en) Transmission device for ultrasonic imaging system
WO2011068108A1 (ja) 超音波治療装置
US9050019B2 (en) Pharyngeal ultrasound guide
JP4768914B2 (ja) 超音波診断装置
JP5285792B1 (ja) 超音波医用システム
JPH11318901A (ja) 超音波診断装置
Ishii et al. Vector flow visualization of urinary flow dynamics in a bladder outlet obstruction model
Kitano et al. Preliminary study of contrast-enhanced harmonic endosonography with second-generation contrast agents
JP2000232981A (ja) 管腔用穿刺超音波内視鏡装置及び超音波内視鏡用バルーンカテーテル
CN104334197B (zh) 超声接触液
WO2018003680A1 (ja) 充填液、バルーン送達装置、医療用超音波装置、医療システム、管状器官閉塞術、及び管状器官閉塞解除術
Iacovacci et al. Medical Microrobots
JP2009125383A (ja) 超音波治療診断装置
US11185250B2 (en) Medical devices and related methods of use
RU2289316C2 (ru) Способ трансабдоминального ультразвукового исследования
RU2543479C2 (ru) Способ интраоперационного ультразвукового исследования при лапароскопических реконструктивно-пластических операциях у больных трубно-перитонеальным бесплодием
Klair et al. Bleeding Duodenal Diverticulum: Look Before You Leap!: 1817
UlmasDjumabayevich et al. ULTRASOUND DIAGNOSIS OF ITS PROPERTIES
JP2006298941A (ja) 超音波造影剤および超音波撮像方法、並びに、超音波造影剤の製造方法
Schmid Ultrasonography: Principles, Indications, and Limitations
Haber Diagnostic Uses of Ultrasonic Imaging
Greco et al. The doctor, the machine, and the patient in front of the screen

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130521

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130531

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees