JP5283227B2 - 椎間板硬度計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、椎間板の硬度を計測する椎間板硬度計測装置に関する。
従来、測定対象物の硬度を測定するための装置として、例えば、特許文献1に係る硬軟測定装置が知られている。
この硬軟測定装置は、円筒状の装置本体内を軸方向に進退することが可能な接触圧子と、装置本体内に配置された、接触圧子の相対変位量を検出する相対変位検出手段及び接触圧子に負荷された荷重を検出する荷重検出手段と、を備えている。そして、相対変位検出手段が検出した相対変化量及び荷重検出手段が検出した荷重に基づいて、測定対象物の硬度を計測する。
特開2009−52912号公報
しかしながら、上記従来技術においては、測定対象物の硬度を適切に計測することができない場合がある。
例えば、上記従来技術では、相対変位検出手段が円筒状の装置本体内に配置されているため、装置が大型化する。そして、装置が大型化すると、測定対象物の硬度を計測する際に、測定対象物が存在する位置が把握しづらくなり、接触圧子を測定対象物に適切に接触させることができない場合がある。
本発明は、測定対象物である椎間板の硬度を適切に計測することが可能な椎間板硬度計測装置を提供することを課題とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る椎間板硬度計測装置は、椎間板の硬度を計測する椎間板硬度計測装置であって、前記椎間板に先端部を接触可能な触子を有する棒状の触子部と、前記触子に負荷される押込荷重を検出する押込荷重検出手段と、前記触子部の尾端部に配設され球面状の反射面を有する反射板と、前記反射面に対して光を照射する光照射部と、前記反射面からの反射光を受光する受光部と、を有し、前記椎間板に対する前記触子の押込深さを検出する押込深さ検出手段と、前記押込荷重検出手段及び前記押込深さ検出手段の検出結果に基づいて、前記椎間板の硬度を検出する硬度検出手段と、台に載置された患部に対し設置され、前記触子部の前記触子が挿入されて前記椎間板に触子の先端部を接触可能とする筒体と、を備え、前記光照射部と前記受光部とを前記反射面及び前記触子に対して同方向から対向配置させることを特徴としている。
請求項1に係る椎間板硬度計測装置では、触子部の尾端部に配設され球面状の反射面を有する反射板と、反射面に対して光を照射する光照射部と、反射面からの反射光を受光する受光部と、を有し、椎間板に対する触子の押込深さを検出する押込深さ検出手段を備えている。
したがって、請求項1に係る椎間板硬度計測装置によれば、触子部を小型化することができ、測定対象物である椎間板の硬度を適切に計測することが可能となる。
また、請求項2に係る椎間板硬度計測装置は、請求項1に係る椎間板硬度計測装置において、前記触子の先端部は、球状に形成され、該先端部の直径は、1.0mm以上4.0mm以下の範囲に選定されていることを特徴としている。
請求項2に係る椎間板硬度計測装置によれば、椎間板に対して触子が傾いた場合でも、測定対象物である椎間板の硬度を適切に計測することが可能となる。
また、請求項3に係る椎間板硬度計測装置は、請求項1又は2に係る椎間板硬度計測装置において、前記押込荷重検出手段は、前記触子部に設けられたロードセルにより構成されていることを特徴とする。
請求項3に係る椎間板硬度計測装置によれば、簡易な構成により、測定対象物である椎間板の硬度を適切に計測することが可能となる。
さらに、請求項4に係る椎間板硬度計測装置は、請求項1乃至3のうちいずれか一項に係る椎間板硬度計測装置において、前記触子は、前記先端部に向かって細くなるテーパー部を有することを特徴とする。
請求項4に係る椎間板硬度計測装置によれば、小さな椎間板に対しても触子の先端部を適切に接触させることができ、測定対象物である椎間板の硬度を適切に計測することが可能となる。
本発明によれば、測定対象物である椎間板の硬度を適切に計測することが可能となる。
本発明の実施形態に係る椎間板硬度計測装置の全体構成図である。 図1に示す椎間板硬度計測装置に備えられる触診装置の全体構成図である。 触子を押し込んだ際の測定対象物の状態を示す模式図である。 押込荷重と押込深さとの関係を示す図である。 硬度の評価方法の一例を示す図である。 表示装置における表示の一例を示す図である。 弾性定数を硬度として用いた場合の評価結果を示す図である。 傾きを硬度として用いた場合の評価結果を示す図である。 弾性係数を硬度として用いた場合の評価結果を示す図である。 測定対象物の軟らかさを用いた場合の評価結果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る椎間板硬度計測装置の全体構成図である。図2は、図1に示す椎間板硬度計測装置に備えられる触診装置の全体構成図である。
椎間板硬度計測装置1は、図1に示すように、手術台2と、円筒体6と、触診装置3と、硬度検出手段4と、表示装置5とを備えている。
手術台2は、測定対象物15を載置可能に構成されている。本実施形態では、手術台2には、人体の患部が載置される。そして、椎間板硬度計測装置1は、測定対象物15である椎間板の硬度を測定する。ここで、椎間板には、椎間板、椎間板ヘルニア、これらの周辺組織等の生体部位が含まれるものとする。
円筒体6は、手術台2に載置された患部内に挿入される。そして、円筒体6は、内視鏡及び触診装置3の後述する触子11を挿入することが可能となるように構成されている。
触診装置3は、術者により操作されるプローブセンサ部(触子部)10と、プローブセンサ部10の変位を検出する変位センサ部20とを備えている。
プローブセンサ部10は、図1及び図2に示すように、測定対象物15に先端部11aを接触可能な触子11と、触子11に設けられた把持部12と、触子11に取り付けられた押込荷重検出手段13と、触子11に取り付けられた反射板14とを備えている。
触子11は、棒状に形成されている。触子11は、ステンレスにより形成されている。触子11の先端部11aは、球状に形成されている。これにより、触子11を測定対象物15に対して接触させた際に、測定対象物15に対して触子11が傾いた場合でも、測定対象物15の硬度を適切に計測することが可能となる。そして、触子11の先端部11aは、円筒体6内に挿入され、測定対象物15の表面に接触する。ここで、本実施形態では、触子11は、その外径が全長にわたって同一となるように形成されている。しかしながら、触子11は、先端部11aに向かって細くなるテーパー部(図示せず)を有するように形成しても構わない。これにより、小さな測定対象物15に対しても触子11の先端部11aを適切に接触させることができ、測定対象物15の硬度を適切に計測することが可能となる。
把持部12は、上端部側に設けられている。把持部12は、触子11の外周を囲うように、円筒状に形成されている。把持部12は、術者が把持し、プローブセンサ部10を操作することが可能となるように構成されている。把持部12は、絶縁性の樹脂により形成されている。
押込荷重検出手段13は、把持部12の上側に配置されている。押込荷重検出手段13は、触子11に負荷される押込荷重を検出する。本実施形態では、押込荷重検出手段13は、ロードセルにより構成されている。これにより、簡易な構成により、測定対象物15の硬度を適切に計測することが可能となる。押込荷重検出手段13による検出信号は、接続手段30を介して、硬度検出手段4に対して出力される。
接続手段30は、第一の接続ケーブル31と、第二の接続ケーブル32と、第一の接続ケーブル31及び第二の接続ケーブル32を電気的に接続する第一のコネクタ33と、第二の接続ケーブル32及び硬度検出手段4を電気的に接続する第二のコネクタ34とを有している。
反射板14は、押込荷重検出手段13の上側に配置されている。反射板14は、外側に向かって凸形状となる球面状の反射面14aを有している。そして、反射面14aは、変位センサ部20の後述する光照射部22から照射した光を反射することが可能となるように形成されている。
図2に示すように、本実施形態では、プローブセンサ部10の全長は、250mmに選定されている。触子11の下端から把持部12の下端までの長さは、180mmに選定されている。反射板14の上端から把持部12の下端までの長さは、70mmに選定されている。また、触子11の外径は、2mmに選定されている。ここで、触子11の先端部11aの直径は、1.0mm以上4.0mm以下の範囲に選定されることが好ましく、本実施形態では3.0mmに選定されている。さらに、反射板14の直径は、50mmに選定されている。また、プローブセンサ部10の質量は、40gに選定されている。
変位センサ部20は、図1及び図2に示すように、変位センサ21と、変位センサ21を手術台2に対して高さ調整可能に固定する支柱24とを備えている。
本実施形態では、変位センサ21は、光センサとして構成されている。変位センサ21は、プローブセンサ部10の反射面14aに対して光を照射する光照射部22と、反射面14aからの反射光を受光する受光部23と、を有している。変位センサ21は、手術台2に載置された患部に対して所定の高さLで設置される。そして、変位センサ21は、受光部23が受光した反射面14aからの反射光に基づいて、触子11の変位を検出する。これにより、変位センサ21は、測定対象物15に対する触子11の押込深さを検出することが可能となる。そして、変位センサ21による検出信号は、接続手段40を介して、硬度検出手段4に対して出力される。ここで、変位センサ21及び反射板14により押込深さ検出手段が構成される。
接続手段40は、第一の接続ケーブル41と、第二の接続ケーブル42と、第一の接続ケーブル41及び第二の接続ケーブル42を電気的に接続する第一のコネクタ43と、第二の接続ケーブル42及び硬度検出手段4を電気的に接続する第二のコネクタ44とを有している。
ここで、図1に示すように、手術台2、円筒体6、触診装置3、変位センサ部20、支柱24、第一の接続ケーブル31、第一の接続ケーブル41、第一のコネクタ33及び第一のコネクタ43は、滅菌処理が施された滅菌範囲F(図1において、一点鎖線で示す範囲)となっている。
硬度検出手段4は、押込荷重検出手段13が検出した押込荷重及び変位センサ21が検出した押込深さに基づいて、測定対象物15の硬度を算出する。そして、硬度検出手段4は、算出した測定対象物15の硬度を、表示装置5に対して出力する。
表示装置5は、硬度検出手段4が算出した測定対象物15の硬度を表示(図6参照)する。
次に、椎間板硬度計測装置1の動作について説明する。
椎間板硬度計測装置1によって測定対象物15としての椎間板の硬度を計測するには、先ず、人体の患部を手術台2に載置する。そして、手術台2に載置された患部に対して円筒体6を設置する。この際、円筒体6は、患部内に挿入され、円筒体6の下端部は、測定対象物15である椎間板の表面に達している。
次に、変位センサ21を、手術台2に載置された患部に対して所定の高さで設置する。
また、プローブセンサ部10の把持部12を把持し、触子11の先端部11aを円筒体6内に挿入する。そして、触子11の先端部11aを、測定対象物15である椎間板の表面に接触させる。この際、内視鏡を円筒体6内に挿入した状態で、触子11の先端部11aを円筒体6内に挿入しても構わない。
そして、触子11の先端部11aを測定対象物15である椎間板に対して押し込む(押し当てる)。このとき、プローブセンサ部10の押込荷重検出手段13が、触子11に負荷される押込荷重を検出する。また、手術台2に対して固定されて変位センサ21が、測定対象物15である椎間板に対する触子11の押込深さを検出する。そして、押込荷重検出手段13が検出した押込荷重及び変位センサ21が検出した押込深さは、硬度検出手段4に対して入力される。
さらに、硬度検出手段4が、押込荷重検出手段13が検出した押込荷重及び変位センサ21が検出した押込深さに基づいて、測定対象物15の硬度を算出する。そして、硬度検出手段4が算出した測定対象物15である椎間板の硬度は、表示装置5に表示される。
次に、硬度検出手段4が検出する硬度について、椎間板硬度計測装置1により測定対象物15の硬度を計測する際の原理とともに詳細に説明する。
図3は、触子を押し込んだ際の測定対象物の状態を示す模式図である。図4は、押込荷重と押込深さとの関係を示す図である。図5は、硬度の評価方法の一例を示す図である。
椎間板硬度計測装置1では、触子11を測定対象物15に対して押し込むと、測定対象物15の硬度に応じて触子11が押し込まれる。この際、押込荷重Wを一定とした場合、測定対象物15が軟らかいほど、押込み深さxが大きくなる。
例えば、図3に示すように、厚さtが互いに同一であり、硬さが互いに異なる2つの測定対象物A,Bに対して、一定の押込荷重Wで触子11を押し込む。ここで、対象物Aは、対象物Bに対して軟らかいものとする。すると、測定対象物Aに対する押込深さxは、対象物Bに対する押込み深さxに対して大きくなる。
すなわち、測定対象物A,Bの硬度と押込深さx,xとの関係は、下記のように表すことができる。
押込荷重 W=一定
測定対象物の硬度 A<B
押込深さ x>x
ここで、術者がプローブセンサ部10を把持して操作する場合、触子11を測定対象物15に対して一定の押込荷重Wで押し込むことは簡単ではない。そこで、測定対象物15の弾性定数k(k=W/x)を、硬度(硬さの指標)として用いる。なお、測定対象物15の弾性定数kの逆数1/kを、硬度(軟らかさの指標)として用いても構わない。
測定対象物15の硬度として弾性定数kを用いる場合には、押込荷重Wが一定ではなくても、押込荷重W及び押込深さx,xによって硬度が算出されるので、術者がプローブセンサ部10を把持して操作する場合にも、測定対象物15の硬度を適切に算出することが可能となる。
具体的には、押込荷重W及び押込深さx,xに基づいて、測定対象物A,Bの弾性定数k,kを算出する。そして、測定対象物A,Bの弾性定数k,kを測定対象物A,Bの硬度として用いる。この場合、測定対象物Aの弾性定数kと測定対象物Bの弾性定数kとの関係は、下記のように表すことができる。
<k
また、触子11の先端部11aの測定対象物15に対する接触面積S及び測定対象物15の厚さtに基づき、測定対象物15の弾性係数E(E=k・t/S)を算出することができる。そして、測定対象物15の弾性係数Eを、硬度として用いることもできる。
測定対象物15の弾性係数Eを硬度として用いる場合、触子11の測定対象物15との接触面積Sや測定対象物15の厚さtを定数とするモデル試験においては特に有効である。しかしながら、測定対象物15が生体部位の場合には、測定対象物15の厚さtを推定する必要があるとともに、触子11の先端形状や触子11の測定対象物15に対する押し当て方が接触面積Sに影響を与えることとなる。
具体的には、触子11の先端部11aの測定対象物A,Bに対する接触面積S及び測定対象物A,Bの厚さtに基づいて、測定対象物A,Bの弾性係数E,Eを算出する。そして、測定対象物A,Bの弾性係数E,Eを測定対象物A,Bの硬度として用いる。この場合、測定対象物Aの弾性係数Eと測定対象物Bの弾性係数Eとの関係は、下記のように表すことができる。
<E
さらに、図4に示すように、押込荷重W及び押込み深さxに基づいて、測定対象物15のW−x線図を算出する。そして、W−x線図の傾きθを、硬度として用いることもできる。W−x線図の傾きθを硬度として用いる場合には、変化が小さい傾きθを数値化することができ、適切に測定対象物15の硬軟を測定することが可能となる。
具体的には、触子11の先端部11aの測定対象物A,Bに対する押込荷重W,W及び押込み深さx,xに基づいて、測定対象物A,BのW−x線図の傾きθ,θを算出する。そして、測定対象物A,BのW−x線図の傾きθ,θを測定対象物A,Bの硬度として用いる。この場合、測定対象物AのW−x線図の傾きθと測定対象物BのW−x線図の傾きθとの関係は、下記のように表すことができる。
θ<θ
以上のように、測定対象物15の硬度を数値化する方法として、下記の4つの方法を提案することができる。
1)硬さの指標1: k=W/x (測定対象物の弾性定数)
2)硬さの指標2: tanθ=ΔW/Δx (W−x線図の傾き)
3)硬さの指標3: E=k・t/S (測定対象物の弾性係数)
4)軟らかさの指標: 1/k (kの逆数、測定対象物の軟らかさ)
また、上記4つの方法のそれぞれにより算出した測定対象物A及び測定対象物Bの硬度を、図5に示す。
以下、実験結果に基づいて本発明の効果について説明する。
図6は、表示装置における表示の一例を示す図である。図7は、弾性定数を硬度として用いた場合の評価結果を示す図である。図8は、傾きを硬度として用いた場合の評価結果を示す図である。図9は、弾性係数を硬度として用いた場合の評価結果を示す図である。図10は、測定対象物の軟らかさを用いた場合の評価結果を示す図である。
本実施例では、上記実施形態で説明した椎間板硬度計測装置1により測定対象物15の硬度を計測した計測結果と、硬度計により測定対象物15の硬度を計測した計測結果とを比較することによって、椎間板硬度計測装置1の効果を明らかにする。
すなわち、上記した4つの方法のそれぞれにより算出した測定対象物15の硬度と、硬度計によって計測したE型硬度とについて、序列及び変化の一致度について比較検証する。
ここで、測定対象物15として不確定要素が多い椎間板を用いると、計測や解析が複雑になる。そこで、本実施例では、椎間板の弾性変化を定量化する基本的な試験を行なうため、測定対象物15を工業用スポンジA〜Dに置き換えている。
先ず、硬度計による工業用スポンジA〜DのE型硬度の計測結果を示す。
測定対象物15としては、硬度の異なる4種類の工業用スポンジA〜Dを用いた。4種類の工業用スポンジA〜Dの寸法は、幅50mm、長さ50mm、厚さ10mmに選定されている。そして、各種類のスポンジA〜Dのそれぞれについて、5個の試料を用意し、5個の試料について計測したE型硬度の平均値を算出した。また、押込時間は、5秒とした。なお、工業用スポンジCは、内部に対して表面が硬く形成されている。
硬度計としては、市販品の硬度計であるデュロメータTypeE硬度計を用いた。デュロメータTypeE硬度計の仕様を表1に表す。E型とは、日本ゴム協会標準規格(SRIS 0101)である。
Figure 0005283227
硬度計によって計測した工業用スポンジA〜DのE型硬度を表2に表す。
Figure 0005283227
この表2で、E型硬度は、デュロメータTypeE硬度計によって計測された値である。例えば、種類Aにおいて、「E12」は、E型硬度計表示値12であることを示し、「±1」は、平均値の最大最小の値(中央値に対するバラツキ)を示し、「/5」は、試料に押し込んでいた時間(秒)を示す。
次に、本発明に係る椎間板硬度計測装置1による工業用スポンジA〜Dの硬度の計測結果を示す。
測定対象物15としては、表2に示す工業用スポンジA〜Dを用いた。4種類の工業用スポンジA〜Dの寸法は、幅50mm、長さ50mm、厚さ20mmに選定されている。押込荷重は、3N、6N及び9Nの3種類に設定した。ここで、押込荷重及び押込深さは、図6に示すように、時間軸信号として表示される。そして、押込荷重が3N、6N、9Nとなるように、触子11を測定対象物15に対して押し込んだ。
そして、上記4つの方法のそれぞれにより測定対象物の硬度を算出し、算出した各硬度と、硬度計によって計測したE型硬度とを比較した。
先ず、弾性定数kを硬度として用いた場合の、硬度計によって計測したE型硬度との比較結果を説明する。
この場合、図7に示すように、押込荷重W=6N及び9Nの際に、弾性定数kの傾向と硬度計によって計測したE型硬度の傾向とが略一致する。しかしながら、押込荷重W=3Nの際に、工業用スポンジCの弾性定数kは、工業用スポンジDの弾性定数kと同程度となっている。これは、工業用スポンジCは、内部に対して表面が硬く形成されているためである。すなわち、押込荷重W=3Nから6Nの際に、工業用スポンジA及びBの弾性定数kの傾向は、硬度計によって計測したE型硬度の傾向と特に一致している。また、押込荷重W=6Nから9Nの際に、工業用スポンジC及び工業用スポンジDの弾性定数kの傾向は、硬度計によって計測したE型硬度の傾向と特に一致している。
次に、W−x線図の傾きθを硬度として用いた場合の、硬度計によって計測したE型硬度との比較結果を説明する。
この場合、図8に示すように、工業用スポンジBと工業用スポンジCとで傾きθの変化の差が小さく、工業用スポンジCと工業用スポンジDとで傾きθの変化の差が大きい傾向にある。工業用スポンジA〜Dの傾きθの序列は、硬度計によって計測したE型硬度の序列と一致している。
次に、弾性係数Eを硬度として用いた場合の、硬度計によって計測したE型硬度との比較結果を説明する。
この場合、図9に示すように、弾性定数kを硬度として用いた場合と同様の傾向を示した。弾性係数Eを硬度として用いることは、測定対象物15の厚さ及び触子11の測定対象物15に対する触子11の接触面積が正確に与えられる場合に特に有効である。一方、測定対象物15の厚さ及び測定対象物15に対する触子11の接触面積を推定する必要がある場合には、その影響を受けやすい。
次に、測定対象物の軟らかさ1/kを硬度として用いた場合の、硬度計によって計測したE型硬度(1/E)との比較結果を説明する。
この場合、図10に示すように、工業用スポンジA及び工業用スポンジBにおいて、押込荷重W=3Nの場合と比較して押込荷重W=9Nの場合に硬く評価している。すなわち、押込荷重Wの大きさが、硬度に影響を与えている。しかしながら、工業用スポンジC及び工業用スポンジDにおいては、押込荷重Wの影響が小さく、硬度計によって計測したE型硬度との一致度が高い。すなわち、比較的硬い測定対象物15においては、押込荷重Wによる影響が小さい。特に、押込荷重W=6Nの場合、硬度の傾向と硬度計によって計測したE型硬度の傾向とが略一致する。
以上の試験結果から、本発明に係る椎間板硬度計測装置1により計測した測定対象物15の硬度の傾向と、硬度計により計測した測定対象物15の硬度の傾向とは、略一致していることが明らかとなった。
特に、弾性定数k、W−x線図の傾きθ及び弾性係数Eのそれぞれを硬度として用いた場合において、硬度の序列が、硬度計によって計測したE型硬度の序列と略一致することが確認された。
また、測定対象物の軟らかさ1/kを硬度として用いた場合において、硬度の序列が、硬度計によって計測したE型硬度の逆数の序列と略一致することが確認された。
すなわち、本発明に係る椎間板硬度計測装置1によれば、硬度計と同様に、測定対象物15である椎間板の硬度を適切に計測することが可能である。
1…椎間板硬度計測装置、2…手術台、3…触診装置、4…硬度検出手段、5…表示装置、6…円筒体、11…触子、11a…先端部、12…把持部、13…押込荷重検出手段、14…反射板、15…測定対象物、20…変位センサ部、21…変位センサ

Claims (4)

  1. 椎間板の硬度を計測する椎間板硬度計測装置であって、
    前記椎間板に先端部を接触可能な触子を有する棒状の触子部と、
    前記触子に負荷される押込荷重を検出する押込荷重検出手段と、
    前記触子部の尾端部に配設され球面状の反射面を有する反射板と、前記反射面に対して光を照射する光照射部と、前記反射面からの反射光を受光する受光部と、を有し、前記椎間板に対する前記触子の押込深さを検出する押込深さ検出手段と、
    前記押込荷重検出手段及び前記押込深さ検出手段の検出結果に基づいて、前記椎間板の硬度を検出する硬度検出手段と、
    台に載置された患部に対し設置され、前記触子部の前記触子が挿入されて前記椎間板に触子の先端部を接触可能とする筒体と、を備え
    前記光照射部と前記受光部とを前記反射面及び前記触子に対して同方向から対向配置させることを特徴とする椎間板硬度計測装置。
  2. 前記触子の先端部は、球状に形成され、
    該先端部の直径は、1.0mm以上4.0mm以下の範囲に選定されていることを特徴とする請求項1に記載の椎間板硬度計測装置。
  3. 前記押込荷重検出手段は、前記触子部に設けられたロードセルにより構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の椎間板硬度計測装置。
  4. 前記触子は、前記先端部に向かって細くなるテーパー部を有することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の椎間板硬度計測装置。
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