JP5282256B2

JP5282256B2 - 弾球遊技機

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Publication number: JP5282256B2
Application number: JP2011014745A
Authority: JP
Inventors: 悦臣茨田; 繁光安藤
Original assignee: 株式会社高尾
Priority date: 2010-01-28
Filing date: 2011-01-27
Publication date: 2013-09-04
Anticipated expiration: 2031-01-27
Also published as: JP2011172921A; JP2011172923A; JP2011172922A; JP5681899B2

Description

本発明は、遊技機の状態を示す情報報知装置を備えた弾球遊技機に関する。

従来、パチンコ遊技機は、遊技盤面上に普通図柄抽選を行うための普通図柄作動ゲート、普通図柄抽選の抽選結果を報知する普通図柄表示装置、特別図柄の抽選を行うための特別図柄始動口、普通図柄抽選が当たった際に開放される所定入賞口（普通電動役物）、該所定入賞口内に設けられ特別図柄の抽選を行うための特別図柄始動口、特別図柄の抽選結果を報知する特別図柄表示装置、特別図柄抽選が当たったことで開放される大入賞口を備えた構成が一般的であり、特別図柄抽選が当選したことで開始される遊技を大当り遊技（特別遊技）と称している。

上記の構成を基に、大当り遊技の終了後には大当り図柄の種類に応じて、特別図柄抽選の当選確率が高く設定された高確率遊技状態、普通図柄抽選が当たったことによる普通電動役物の開放時間が延長される開放延長状態、該開放延長状態と併用し、特別図柄、普通図柄の変動時間が短縮される時間短縮状態（時短状態）となり、高確率中の大当り当選確率をアップするだけではなく、開放延長機能の作動により遊技球の減少を抑え、時短状態により単位時間中における図柄変動回数をアップし、次の大当りを早く獲得することを可能とする確率変動機能（確変機能）を備えた遊技機がある。尚、高確率遊技状態に対して特別図柄抽選の抽選確率が低く設定された遊技状態を低確率遊技状態、若しくは通常遊技状態と称している。

また、特定の大当り図柄から大当りが生起すると、該大当りに応じた大当り遊技の終了後に遊技状態が高確率遊技状態に制御されるが、その高確率状態は、予め設定された特別図柄の変動回数を実施（抽選を実施）すると遊技状態を低確率遊技状態に制御する構成がある（確変回数切りタイプ）＜特許文献１＞。

また、大当りが生起した時点の遊技状態と大当り図柄の種類に応じて時短状態（開放延長状態）を継続する特別図柄の変動回数（時短回数）を決定する構成がある＜特許文献２＞。

また、確変回数切りタイプの遊技機では、通常確率時に大当りが生起した場合は、大当り遊技後に高確率遊技状態のみを付与するが、高確率遊技状態又は時短状態（開放延長状態）時に大当りが生起すると、大当り遊技後に高確率遊技状態と、高確率遊技状態終了後に時短状態（開放延長状態）を付与する構成や、元々高確率遊技状態の終了後に時短状態（開放延長状態）となるものについては時短回数（開放延長回数）を増加させたり、高確率遊技状態を継続する特別図柄の変動回数を増加させるなどして大当り遊技終了後に付与する特典を向上させるものもある＜特許文献３＞。

上記に挙げた遊技構成以外にも近年では多様な遊技状態を駆使した遊技機が多く、遊技者が遊技状態の把握を容易とするために遊技状態報知装置を備えるものもある＜特許文献４＞。特にバックアップ機能などにより高確率遊技状態において電源が復帰した場合、遊技状態を報知することにより遊技店に不利益を与えないようにしたものもある＜特許文献５＞。

特開２００３−１１７１１８号公報特開２００７−３１３２１２号公報特開平０９−１２２３１７号公報特開２００６−１８０９０８号公報特開２００８−２２０８４１号公報

しかしながら、特許文献３のような遊技機では、電源が復帰した時点の遊技状態を報知するだけでは正確な情報（遊技状況）を報知しているとはいえなかった。

例えば、確変回数切りタイプの遊技機には、上記したように確変中（高確率中）に大当りになると、該大当りに応じた高確率遊技状態の終了後に引続き時短状態が付与されるといった、大当り当選時の遊技状態によって大当り遊技終了後の特典内容が変化する遊技構成があるが、確変中に遊技機の電源が遮断されバックアップ機能により電源遮断直前の遊技状態に復帰した場合、復帰時点において確変状態という遊技状態だけ報知されても、報知された確変状態の終了後に時短状態が付与されるか否かは判別できない。

このように、大当りに当選した時点の遊技状態により特典が変化する遊技構成の場合、電源復帰時の遊技状態を示すだけでは正確な遊技機の遊技状況である状態情報を報知することができなかった。

本発明は、大当りに当選した時点の遊技状態により特典が変化する遊技機において、遊技機の状態を報知する状態報知装置は、電源復帰時の遊技状態を報知するだけに留まらず、獲得済みの特典付与状態をも報知し、遊技者及び遊技店に正確な遊技機の情報を報知することを可能とする弾球遊技機を提供することを目的とする。

請求項１記載の弾球遊技機は、
遊技の進行に関わる制御を行う主制御装置と、
該主制御装置からの指示に基づいて演出に関わる制御を行うサブ制御装置と
を備え、
前記主制御装置は、
遊技機の電源が遮断されると、電源復帰後に電源遮断直前の遊技状態から遊技が再開できるバックアップ手段と、
前記遊技状態を示す状態報知手段と、
遊技球の始動口への入球に起因して、大当りとなる確率が高い高確率状態、または大当りとなる確率が該高確率状態よりも低い低確率状態のいずれかにて大当り抽選を行なう大当り抽選手段と、
該大当り抽選手段の抽選結果に応じて表示する図柄の種類を決定する図柄決定手段と、
前記抽選結果が大当りの場合に実行する特別遊技と、
該特別遊技終了後に付与される、大当り抽選を所定回数実施するまで前記遊技状態を前記高確率状態に制御する第１特典期間制御手段と、
大当り抽選を規定回数実施するまで前記始動口への遊技球の入球率を通常状態よりも高い高入球率状態に制御する第２特典期間制御手段と
を備え、
前記サブ制御装置は、
前記バックアップ手段を備えず、
前記主制御装置から指示される前記図柄の種類と前記遊技状態に基づいて前記特典内容を報知する演出を行う構成において、
前記主制御装置は、
前記抽選結果が大当りになると、前記図柄に基づいて前記第１特典期間制御手段を実施し、
前記第１特典期間制御手段または前記第２特典期間制御手段の実施中に前記抽選結果が大当りになると、前記第１特典期間制御手段の実施後に前記第２特典期間制御手段を実施し、
前記第２特典期間制御手段は、前記第２特典期間制御手段を実施する大当り抽選の前記規定回数を複数種類の中から決定する回数決定手段を備え、
前記状態報知手段は、
前記バックアップ手段によって前記高確率状態から遊技を再開すると高確率状態であることを報知するとともに、前記第２特典期間制御手段を実施するか否かをも報知する確変報知手段と、
前記高入球率状態から遊技を再開すると高入球率状態であることを報知するとともに、決定された前記規定回数をも報知する高入球率報知手段と
を備えることを特徴とする弾球遊技機である。

バックアップ手段は、突然の停電などにより遊技者に不利益を与えないように、遊技機の電源が遮断された場合でも遊技機の電源が遮断される直前の遊技状態をバックアップするものであり、遊技状態の制御は主制御装置によって行われるため、バックアップ手段に記憶される情報は主制御装置によって制御される情報になる。

バックアップ手段によって記憶される情報は、遊技状態だけでなく未払い数なども記憶される構成が好適である。未払い数とは、遊技球が入賞口に入賞したときに払い出される賞球のうち、まだ払い出されていない数のことである。この未払い数の制御を払出制御装置が行う構成であれば、払出制御装置によって制御される情報も記憶されることになる。

また、バックアップ手段は停電検出手段が電源の電圧低下を検出すると作動する構成としてもよく、遊技機の通常電源が遮断されてもバックアップ電源により通常電源が遮断される直前の遊技状態や未払い数などの記憶が所定時間の間、維持される。

なお、停電検出手段は遊技機の電源を制御する電源基板に設ける構成でも、記憶される情報を制御する主制御装置や払出制御装置に設ける構成でもよく、バックアップ手段によって記憶されている情報を消去するためのＲＡＭクリアスイッチを備える構成が好適である。

また、バックアップ電源は、通常電源が遮断されてから主制御装置（払出制御装置）に供給される構成でもよいし、通常電源が遮断される前から供給されている構成でもよい（遊技機の電源が投入されると通常電源とバックアップ電源の両方が主制御装置（払出制御装置）に供給される構成）。

始動口は、該始動口への遊技球の入球率の増減が制御可能な構成であればよく、始動口自体が可変入賞装置であってもよいし、始動口以外に該始動口への入球率を変化させることが可能となる装置を設けても良い。また始動口の数は複数でもよく、入賞率が常時一定な始動口と入賞率の増減の制御が可能な始動口を組み合わせた構成としても良い。入球率の増減制御が可能な始動口は所謂普通電動役物としてもよく、普通図柄作動口への入球に起因して作動する構成が好適である。

大当り抽選は、始動口入球時に取得する乱数値に基づいて実施される構成であればよく、大当りか否かの当否判定に用いる当否（大当り）判定用乱数の他に、該当否判定用乱数の抽選結果に応じて表示する特別図柄の確定図柄の種類と、特別図柄の変動内容を決定するために用いる乱数とするのが好適であり、例えば大当り図柄決定用乱数１、大当り図柄決定用乱数２、リーチ決定用乱数、変動パターン決定用乱数としてもよい。また、始動口入球時に取得する複数の乱数値は、入球順が特定可能に保留記憶領域に記憶され、大当り抽選の実行後に保留記憶領域から消去される構成としてもよい。

特別遊技は遊技者が容易に遊技球を獲得することが可能な大当り遊技としてもよく、第１特典期間制御手段は、大当り遊技終了後の特典遊技を制御する手段であり、この第１特典期間制御手段によって、大当り遊技終了時から特別図柄の大当り抽選が所定回数実施されるまで、特別図柄の当否判定が高確率状態で実施される。なお、第１特典期間制御手段実施時に、同時に始動口への入球率が高入球率状態に制御される構成でも良いし、制御されない構成でも良い。一般的には高入球率状態に制御される構成が多く、遊技者に非常に有利な遊技状態としている。その場合は高入球率状態が延長するという制御により第２特典期間制御手段が実施されることになる。

始動口の高入球率状態への制御は、普通電動役物の開放延長状態制御としてもよく、開放延長状態の制御と同一の契機で特別図柄及び普通図柄の変動時間を短縮する時間短縮状態（時短状態）の制御を実施する構成が一般的であり本願発明においても望ましい。

第２特典期間制御手段は、大当り当選時の遊技状態によって大当り遊技終了後の特典内容を変化させる手段であり、これにより第１特典期間制御手段が終了しても続いて第２特典期間制御手段が付与されるという構成となる。

遊技機の状態を示す状態報知手段は、遊技中の遊技状態として確率変動作動状況、時短（開放延長機能）作動状況を報知するだけでなく、遊技中の特別図柄、普通図柄、特別図柄の保留記憶数、普通図柄の保留記憶数、及び大入賞口の作動状況を示す構成が考えられる。従って状態報知手段に係る報知装置は、遊技機前面に配置され遊技者及び遊技場スタッフが常時確認可能とする構成が望ましい。

確変報知手段は、電源遮断状態から遊技が再開した時点が、第１特典期間制御手段によって制御された高確率状態の場合に実施され、再開時が高確率状態であることを報知することに加え、該高確率状態終了後の遊技状態、言い換えれば再開時の高確率状態終了後の特典付与状況（高確率状態終了後に時短状態が継続するか否か）までを報知する構成となる。

確変報知手段は、複数種類の報知態様が区別可能であればよく、ランプ、単色又は多色発光ＬＥＤ、７セグメントＬＥＤ、ＬＣＤ等のいずれかを用いて実施する構成としても良い。その場合、ＬＥＤ、ランプ等の発光部材を用いる場合は、複数の発光部材の点灯消灯の組合せ、発光色、点滅パターン、によって異なる態様の報知を実施してもよく、更に発光色や点滅パターンを組み合わせることによって報知内容の区別を容易にする方法も考えられる。

図柄決定手段とは、始動口への入球に起因して抽出した当否（大当り）判定用乱数が大当り値であれば、該当否判定用乱数と同契機で抽出した大当り図柄決定用乱数の値に応じて複数種類の大当り図柄の中から表示する図柄の種類を決定する構成であればよく、当否判定結果がハズレであれば毎回同じハズレ図柄を決定する構成（ハズレ図柄は１種類）であってもよし、複数種類の図柄の中からハズレ図柄を決定する構成でもよい。

回数決定手段は、図柄決定手段によって決定する複数種類の図柄と、該図柄決定手段実施時の遊技状態（低確率状態、高確率状態、時短状態（高確率状態含まず））との組合せ毎に、複数種類の規定回数が予め決められている構成であればよく、複数種類の規定回数は遊技者に付与される特典として優劣の差がある構成（例えば、１００回、５０回、２０回）が好適である。但し、優劣の差をつけない構成も考えられる。また、規定回数に応じて異なる態様で報知するとは、第１確変報知手段がランプ等ならば点灯パターンや点灯数で異なる規定回数を識別可能としたり、７セグ等ならば回数をそのまま表示したりすることが考えられる。

請求項１記載の弾球遊技機によれば、確変回数切りタイプの遊技機において、電源立上げ時（復帰時）が高確率状態（確率変動状態）であれば、確変報知手段１による報知を確認することにより、現時点が高確率状態であるということだけに留まらず、該高確率状態の終了後にも特典が付与されるか否かまで判断可能となり、復帰時の遊技がどのような状況なのかを正しく把握することができる。

また、高確率状態の終了後も継続する高入球率状態の継続回数が複数種類の回数の中から１種類の回数を決定する場合、さらに高入球率状態の継続回数の種類まで正しく把握することが可能となる。

遊技機１の正面図である。遊技機１の裏面図である。遊技盤８の正面図である。実施例１における状態報知装置４０の拡大図である。実施例１における遊技機１の電気的構成を示すブロック図１である。主制御装置５０が行う起動処理を示すフローチャートである。主制御装置５０が実行する保留記憶処理を示すフローチャートである。主制御装置５０が実行する当否判定処理を示すフローチャートである。実施例１において主制御装置５０が実行するモードバッファ設定処理１を示すフローチャートである。主制御装置５０が実行する特別図柄確定処理を示すフローチャートである。主制御装置５０が実行する当り遊技開始処理を示すフローチャートである。主制御装置５０が実行する当り遊技終了処理を示すフローチャートである。主制御装置５０が記憶する各フラグの内容を示す図表である。実施例１において図柄モードに応じて決定する大当り図柄の種類と大当り遊技終了後の遊技内容を示す図表である。実施例１においてモードバッファの値に応じて設定される大当り遊技終了後の遊技状態の内容を示す図表である。大当り終了インターバルにおいて演出図柄表示装置５４ｂに表示する演出内容を示す図である。実施例１における情報報知装置４０の報知内容を示す図である。実施例２における状態報知装置４０の拡大図である。実施例２における遊技機１の電気的構成を示すブロック図２である。実施例２において主制御装置５０が実行するモードバッファ設定処理２を示すフローチャートである。実施例２において図柄モードに応じて決定する大当り図柄の種類と大当り遊技終了後の遊技内容を示す図表である。実施例２においてモードバッファの値に応じて設定される大当り遊技終了後の遊技状態の内容を示す図表である。実施例２における情報報知装置４０の報知内容を示す図である。実施例３における状態報知装置４０の拡大図である。実施例３における遊技機１の電気的構成を示すブロック図３である。実施例３において主制御装置５０が実行するモードバッファ設定処理３を示すフローチャートである。実施例３において図柄モードに応じて決定する大当り図柄の種類と大当り遊技終了後の遊技内容を示す図表である。実施例３においてモードバッファの値に応じて設定される大当り遊技終了後の遊技状態の内容を示す図表である。実施例３における情報報知装置４０の報知内容を示す図である。

以下に本発明の好適な実施形態について図面を参照して説明する。尚、本発明の実施の形態は下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する種々の形態を採り得ることができ、各実施例に記載された内容の相違部分を適宜組み合わせることが可能なことはいうまでもない。

図１に遊技機の一種であるパチンコ機１の正面図を示し、詳細に説明する。図１に示す通り、本実施例のパチンコ機１は、大きく長方形の外枠２、前面枠３、意匠枠４ａ、意匠枠４ｂとならなる筐体にて各部を保持する構造である。

外枠２左側の上部には金具５ａが、下部に金具５ｂがそれぞれ設けられており、金具５ａおよび５ｂとでヒンジ機構を形成し、前面枠３は外枠２に対して開閉可能に構成され、図示しない前面枠閉鎖スイッチ３８（図５参照）が前面枠３の閉鎖状態を検出可能に装着されている。また、前面枠３左側の中部には金具５ｃが設けられ、金具５ａと金具５ｃとでヒンジ機構を形成し、意匠枠４ａは前面枠３に対して開閉可能に構成されている。さらに、金具５ｃと金具５ｂとでヒンジ機構を形成し、意匠枠４ｂは前面枠３に対して開閉可能に構成されている。

ヒンジ機構が形成される逆側（ここでは右側）には、外枠２と前面枠３との施錠、前面枠３と意匠枠４ａとの施錠、前面枠３と意匠枠４ｂとの施錠／解錠を行うための鍵穴６ａを有するスライド錠６（図２参照）が設けられている。尚、本実施例のパチンコ機１は、外枠２の左隣にＣＲプリペイドカードユニット７を設けている所謂ＣＲ機として説明するが、ＣＲプリペイドカードユニット７を設けない所謂現金機としても何ら差し支えない。

意匠枠４ａは、後述する遊技盤８を視認可能とするために透明樹脂板またはガラス板を備える窓部９、前面枠３に設けられたスピーカ１０の前面にスピーカ１０を保護し、且つ、効果音を通すための保護音通部１１を備えている。

また、意匠枠４ｂは、遊技球を貯留しておくための上皿１２および下皿１３を略中央に備え、遊技者が操作可能な遊技ボタン１４、ＣＲプリペイドカードユニット７と後述するＣＲユニット端子板６０を介して接続される精算表示装置１５、球貸ボタン１６および精算ボタン１７を左側に備えている。

前面枠３の右下側（意匠枠４ｂの右側）には、遊技球の発射強度を調節するための発射ハンドル１８が設けられており、発射ハンドル１８の近傍には、発射停止ボタン１９（図５参照）および図示しないタッチ板２０が設けられている。前面枠３の下側（意匠枠４ｂの下側）には、スピーカ１０を備えたスピーカユニット２１が設けられている。

続いて、図２にパチンコ機１の裏面図を示し、詳細に説明する。図２に示す通り、遊技盤８を着脱可能に取り付けられる前面枠３が外枠２に収納されるような構成となっている。前面枠３には、上方から球タンク２２、タンクレール２３および払出装置２４が設けられ、遊技盤８に設けられる後述する入賞口に遊技球が入球することに基づいて、払出装置２４の払出モータ２４ａが駆動することによって、球タンク２２およびタンクレール２３に貯留されている遊技球が、前述した上皿１２に払い出される。

また、遊技盤８の裏面側には、主制御装置５０、サブ統合制御装置５３、演出図柄ユニット５４が設けられ、前面枠３の裏面側には、払出制御装置５１、発射制御装置５２、電源装置５５が各々設けられ、電源装置５５には電源スイッチ５５ａおよびＲＡＭクリアスイッチ５５ｂ、図示しないバックアップ用電源が設けられている。尚、発射制御装置５２が図示されていないが、払出制御装置５１で隠れる位置に配置されている。

さらに、前面枠３には、外部接続端子板６１が設けられており、この外部接続端子板６１から遊技状態、遊技結果、不正行為等を示す信号がホールコンピュータ７０（図５参照）に送られるように構成されている。尚、本実施例では外部接続端子板６１を盤用、枠用を兼用する構成としているが、盤用、枠用の外部接続端子板を個々に備えるように構成しても何ら差し支えない。

続いて、図３に遊技盤８の正面図を示し、詳細に説明する。図３に示す通り、遊技盤８には公知のガイドレール２５ａ、２５ｂによって囲まれた略円形の遊技領域２６が設けられ、多数の遊技釘２７が植設されている。遊技領域２６の略中央には、窓部２８ａを有する液晶枠飾り２８が設けられており、演出図柄表示装置５４ｂ（図５参照）のＬＣＤ画面が遊技者から視認可能に構成され、図示しない公知のワープ入口、ワープ通路、ステージ等も設けられている。

液晶枠飾り２８の左右両側または左側には後述する普通図柄作動スイッチ３２ａ（図５参照）を備える普通図柄作動ゲート３２が設けられており、下側には後述する特別図柄始動スイッチ３１ａ（図５参照）を備える普通電動役物３１が特別図柄の始動口として設けられている。普通電動役物３１の下方には、アタッカー式の大入賞口３３ａを備える大入賞口ユニット３３が配置され、該大入賞口ユニット３３の下方にはアウト口３４が設けられている。また、大入賞口ユニット３３の左右両側には、後述する一般入賞口スイッチ３５ｂ（図５参照）を備える一般入賞口３５ａが複数備えられる入賞口ユニット３５が設けられている。

また、左側の入賞口ユニット３５の上部でガイドレール２５ｂに沿った位置には、情報報知装置４０が設けられており、この情報報知装置は、本願発明における遊技機の状態を示す状態報知手段に該当する装置となる。

本実施例における情報報知装置４０を、図４の拡大図を用いて説明する。情報報知装置４０には、遊技機の状態を示す複数種類の表示装置が配置されており、２個並べて配置した長方形は７セグメントＬＥＤであり、左側の７セグメントＬＥＤが特別図柄表示装置２９、右側が普通図柄表示装置３０、２個の７セグメントＬＥＤの下に斜めに配置された４個のＬＥＤが特別図柄保留数表示装置２９ａ、その下に配置された４個のＬＥＤが普通図柄保留数表示装置３０ａ、その下に配置された３個のＬＥＤの一番左が確変Ａ表示装置４０ａ、その右が確変Ｂ表示装置４０ｂ、その右が時短表示装置４０ｃとなり、特別図柄表示装置２９の左にある単一のＬＥＤが大入賞口３３ａが作動中に点灯する特別電動役物作動表示装置４０ｅとなる。

確変Ａ表示装置４０ａは、通常の遊技または電源の復帰時に拘らず高確率遊技状態の場合に点灯し、確変Ｂ表示装置４０ｂは、電源復帰時が高確率遊技状態の場合に点灯又は点滅する。時短表示装置４０ｃは、通常の遊技または電源の復帰時に拘らず高確率遊技状態を除く時短状態（開放延長状態）になると点灯する。尚、具体的な内容については後述する。本実施例では、確変Ａ表示装置４０ａは確率変動機能と時短機能が作動中に点灯し、時短表示装置４０ｃは、時短機能のみが作動中に点灯する構成となっているが、確変Ａ表示装置４０ａの点灯中に時短表示装置４０ｃも点灯する構成も考えられる。

情報報知装置４０を含め、上記のように遊技盤８を構成することによって、普通図柄作動ゲート３２に入球（普通図柄作動スイッチ３２ａにて遊技球を検出）すると、情報報知装置４０に配置された普通図柄表示装置３０で普通図柄が変動表示を開始し、所定時間後に停止した普通図柄の態様に応じて、後述する普通電役ソレノイド３１ｂ（図５参照）が駆動する。普通電役ソレノイド３１ｂが駆動すると、ほぼ同期して普通電動役物３１の羽根部材が駆動し、普通電動役物３１への入球率（特別図柄始動スイッチ３１ａでの検出率）が高まるように構成されている。本実施形態におけるパチンコ機では、普通電動役物３１の羽根部材が駆動する開放時間は、通常時は０．３秒（１回）、時間短縮状態（開放延長状態）では５．０秒（１回）である。従って、時間短縮状態（開放延長状態）になると、開放時間が延長された分単位時間辺りの始動口への入球率が高くなる。この状態（時間短縮状態（開放延長状態））は本願発明の高入球率状態に該当する。尚、普通電動役物３１が未作動の状態でも、遊技釘２７間を通って上部から入球可能な構成となっている。

普通電動役物３１に入球（特別図柄始動スイッチ３１ａにて遊技球を検出）すると、特別図柄が変動表示を開始し、所定時間後に停止した特別図柄の態様に応じて後述する大入賞口ソレノイド３３ｃが駆動する。大入賞口ソレノイド３３ｃが駆動すると、ほぼ同期して大入賞口ユニット３３の扉部材が駆動して、大入賞口３３ａへの入球率（カウントスイッチ３３ｂでの検出率）が高まるように構成されている。

続いて、図５にパチンコ機１の電気配線を示すブロック図を示し、詳細に説明する。尚、このブロック図には、煩雑になる電源回路に関する記載は行わないが、電源が必要な制御装置若しくはアクチュエータ類には電源装置５５から直接的または間接的に供給される構成となっている。

図５に示す通り、主制御装置５０の入力端には、遊技盤中継端子板６２を介して普通電動役物３１に入球した遊技球を検出する特別図柄始動スイッチ３１ａと、普通図柄作動ゲート３２に入球した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ３２ａと、大入賞口３３ａに入球した遊技球を検出するカウントスイッチ３３ｂと、一般入賞口３５ａに入球した遊技球を検出する一般入賞口スイッチ３５ｂとが、裏配線中継端子板６３を介して前面枠３が閉鎖していることを検出する前面枠閉鎖スイッチ３８と、意匠枠４ａ・４ｂが閉鎖していることを検出する意匠枠閉鎖スイッチ３９ａ、３９ｂと、が接続されている。

前面枠閉鎖スイッチ３８及び意匠枠閉鎖スイッチ３９ａ、３９ｂは、内部に電池（１次電池又は２次電池のいずれでも良い）を備えており、通常時（電源が供給され、且つ、電源スイッチ５５ａがＯＮ）は後述する裏配線中継端子板６３から供給されるＤＣ１２Ｖで動作し、電源が供給されないとき（電源遮断又は電源スイッチＯＦＦ）には、電池の電源を利用して前面枠３又は意匠枠４ａ、４ｂの閉鎖状態を出力する構成となっている。また、電池として１次電池を採用する場合には電池の消耗によって交換（電池のみ交換又はリミットスイッチを交換）することとなるが、２次電池を採用する場合には通常時に充電する構成とし、繰り返し利用可能に構成することが望ましい。

主制御装置５０の出力端には、遊技盤中継端子板６２を介して大入賞口３３ａの扉部材を駆動する大入賞口ソレノイド３３ｃと、普通電動役物３１の羽根部材を駆動する普通電役ソレノイド３１ｂと、図柄表示装置中継端子板６４を介して特別図柄を表示する特別図柄表示装置２９と、特別図柄の保留数を表示する特別図柄保留数表示装置２９ａと、普通図柄を表示する普通図柄表示装置３０と、普通図柄の保留数を表示する普通図柄保留数表示装置３０ａと、確率変動状態（高確率状態）であることを報知する確変Ａ表示装置、確変Ｂ表示装置と、時短状態であることを報知する時短表示装置と、大入賞口３３ａが作動中であることを報知する特別電動役物作動表示装置４０ｅと、裏配線中継端子板６３および外部接続端子板６１を介してホールコンピュータ７０と、が接続されている。

主制御装置５０はＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭ等の電気部品を備えており、搭載するＲＯＭに記憶されたプログラムに従ってＣＰＵにて処理を実行し、入力される各種検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種コマンド等を生成し、払出制御装置５１およびサブ統合制御装置５３に出力する。また、主制御装置５０は、前面枠閉鎖スイッチ３８又は意匠枠閉鎖スイッチ３９ａ、３９ｂから前面枠３又は意匠枠４ａ、４ｂの閉鎖状態時に出力される検出信号が入力されることで、外部接続端子板６１を介してホールコンピュータ７０に前面枠又は意匠枠が閉鎖状態にあることを示す信号（検出信号に準ずる信号）を出力するように構成されている。主制御装置５０と払出制御装置５１とは双方向通信回路として構成され、主制御装置５０とサブ統合装置５３とは間に演出中継端子板６５を介した主制御装置５０からサブ統合装置５３への一方向通信回路として構成されている。

払出制御装置５１の入力端には、裏配線中継端子板６３を介して球タンク２２またはタンクレール２３内の遊技球が不足していることを検出する球切れスイッチ２２ａまたは２３ａと、裏配線中継端子板６３および払出中継端子板６６を介して払い出した遊技球を検出する払出スイッチ２４ｂと、各種端子板を介することなく下皿１３への経路に遊技球が多数あることを検出する満杯スイッチ１３ａと、が接続されている。払出制御装置５１の出力端には、裏配線中継端子板６３および払出中継端子板６６を介して遊技球を上皿へと払い出す払出モータ２４ａが接続されている。

払出制御装置５１はＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭ等の電気部品を備えており、搭載するＲＯＭに記憶されたプログラムに従ってＣＰＵにて処理を実行し、入力される各種検出信号ならびに主制御装置５０から入力されるコマンドに基づいて遊技球の払い出しに関わる各種コマンド等を生成し、主制御装置５０および発射制御装置５２に出力する。払出制御装置５１と主制御装置５０とは双方向通信回路として構成され、払出制御装置５１と発射制御装置５２とは払出制御装置５１から発射制御装置５２への一方向通信回路として構成されている。

発射制御装置５２の入力端には、発射を停止するための発射停止スイッチ１９ａと、発射ハンドル１８に遊技者が触れていることを検出するタッチスイッチ２０ａと、が接続されている。発射制御装置５２の出力端には、遊技球を遊技領域２６へ発射するための発射モータ３６が接続されている。発射制御装置５２はＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭを備えず、ＩＣ等で構成されたデジタル回路であり、入力される各種検出信号ならびに払出制御装置５１からの入力に基づいて発射モータ３６の駆動を制御している。

サブ統合制御装置５３の入力端には、遊技者により操作可能な遊技スイッチ１４ａが接続されている。サブ統合制御装置５３の出力端には、意匠枠４ａ、４ｂおよび遊技盤８に備えられる各種ＬＥＤ・ランプ３７と、前面枠３およびスピーカユニット２１に備えられるスピーカ１０と、が接続されている。サブ統合装置５３と主制御装置５０とは間に演出中継端子板６５を介した主制御装置５０からサブ統合装置５３への一方向通信回路として構成され、サブ統合制御装置５３と演出図柄制御装置５４ａとはサブ統合制御装置５３から演出図柄制御装置５４ａへの一方向通信回路として構成されている。

サブ統合制御装置５３はＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭ等の電気部品を備えており、搭載するＲＯＭに記憶されたプログラムに従ってＣＰＵにて処理を実行し、入力される遊技スイッチ１４ａの入力ならびに主制御装置５０から入力されるコマンドに基づいて演出に関わる各種コマンド等を生成し、演出図柄ユニット５４の演出図柄制御装置５４ａに出力する。尚、本実施例では、サブ統合制御装置５３のＲＡＭに記憶された遊技情報を電源断時に保持しない構成としている。

また、サブ統合制御装置５３には、音量を調節する音量調節スイッチ１０ａが備えられ、音量調節スイッチ１０ａの状態（位置）を検出し、その検出結果とスピーカ１０へ送信する内容とを判断し、スピーカ１０から出力する音量をソフト的に制御するように構成されている。例えば、遊技に伴う演出音声やエラー報知の一部（前面枠３、意匠枠４ａ、４ｂ等の枠開放／閉鎖報知など）の音声は、音量調節スイッチ１０ａの状態に応じて変更された音量でスピーカ１０から出力され、その他のエラー報知（特殊報知など）は音量調節スイッチ１０ａの状態に関わらず予め設定された音量でスピーカ１０から出力されるように構成することができる。

電源装置５５には、遊技機外部から（電源中継基板を配置する場合には、電源中継基板を介して）電源としてＡＣ２４Ｖが供給され、このＡＣ２４Ｖから電源装置５５内で全波２４Ｖ、ＤＣ５Ｖ、ＤＣ１２Ｖ、ＤＣ１８Ｖ、ＤＣ２４ＶおよびＤＣ３２Ｖを生成し、各制御装置（５０、５１）および各端子板（６０、６５）に必要に応じた電源を供給する構成となっている。また、電源装置５５には、電源を監視するための給電監視回路および停電監視回路、電源の供給が停止した際に制御装置のＲＡＭに記憶された遊技情報を保持するために必要な電源（ＶＢＢ）を供給するためのバッテリーバックアップ電源を備えている。

給電監視回路および停電監視回路は、電源であるＡＣ２４Ｖ、電源装置５５にて生成される全波２４Ｖ、ＤＣ５Ｖ、ＤＣ１２Ｖ、ＤＣ１８Ｖ、ＤＣ２４ＶまたはＤＣ３２Ｖの内の少なくとも１つの電圧を監視しており、各々で異なる電圧を監視するように構成しても良いし、同一の電圧を監視するように構成しても何ら差し支えない。給電監視回路は、監視電圧が所定値以上になった際に電源装置５５から主制御装置５０および払出制御装置５１へ給電開始信号（ＲＳＴ信号）を出力する構成となっている。停電監視回路は、監視電圧が所定値以下になった際に電源装置５５から主制御装置５０および払出制御装置５１へ停電発生信号（ＮＭＩ信号）を出力する構成となっている。

バッテリーバックアップ電源は、電源スイッチ５５ａのＯＦＦや停電等によってパチンコ機１に電源が供給できない状態となった際に、主制御装置５０および払出制御装置５１のＲＡＭに記憶された遊技情報を保持するために必要な電源（ＶＢＢ）を供給するために用いられている。

電源装置５５に設けられたＲＡＭクリアスイッチ５５ｂは、これをオン操作すると電源装置５５はＲＡＭクリア信号を出力し、主制御装置５０に入力される。給電検出回路は、電源装置５５から主制御装置５０、払出制御装置５１等への給電の有無を検出し、電源装置５５から主制御装置５０等へ給電されるとリセット信号を出力し、この信号は主制御装置５０及び払出制御装置５１に入力される。

次に、遊技機の作動について説明する。本実施形態におけるパチンコ機１は確率変動機として構成され、始動口となる普通電動役物３１への遊技球入球に基づく当否判定は、通常確率遊技状態（低確率遊技状態）と、該通常確率遊技状態に比べて遊技者にとって有利（大当りとなる確率が高い）な遊技状態となる高確率遊技状態とのいずれかで実施される。

本実施例での大当り遊技は、全ての大当りにおいて２８．０００秒の開放（又は９個の遊技球をカウントスイッチ３３ｂが検出するまで）を１５回実施し、大当り遊技終了時に遊技状態が通常確率遊技状態から高確率遊技状態に制御され、特別図柄の当否判定を７回実施すると再度遊技状態が通常確率遊技状態に制御される。また、全ての大当り遊技終了時には時間短縮状態（開放延長状態）となり、特別図柄と普通図柄の変動時間が短縮されるとともに、普通電動役物３１の１回の開放時間が０．３秒から５．０秒に延長される。尚、大当り遊技の内容は、大当り時の遊技状態と大当り図柄の種類に応じて複数種類の中からいずれかを実施する構成も考えられる。

時間短縮状態（以降は時短状態と記載）に制御される期間は、図１４の（１）（２）に示すように通常遊技状態（高確率遊技状態と時短状態以外）において大当りになった場合は、大当り図柄の種類に拘らず大当り遊技終了から当否判定を７回実施するまでとなり、高確率遊技状態又は時短状態において大当りになった場合は、大当り図柄が図柄Ａなら大当り遊技終了から当否判定を５０回実施するまで、大当り図柄が図柄Ｂなら大当り遊技終了から当否判定を２０回実施するまで、大当り図柄が図柄Ｃなら大当り遊技終了から当否判定を１００回実施するまでとなる。

従って、時短状態の作動期間（時短回数）は、大当り時の遊技状態と大当り図柄の種類に応じて決定される構成となり、これは本願発明における、図柄決定手段が決定する図柄の種類と、該図柄決定手段実施時の遊技状態とに応じて、特典期間制御手段２の規定回数を複数種類の中から決定する回数決定手段の構成に該当する。

通常遊技状態で大当りとなった場合は、大当り図柄の種類に拘らず、時短状態となる特別図柄の抽選（変動）回数（以降は時短回数と記載）は７回となるが、これは大当り遊技終了後の高確率遊技状態が終了する契機と同一であるため、通常遊技状態で大当りとなると、大当り終了後に付与される特典である高確率遊技状態と時短状態は同時に終了する構成となる。これは、本願発明における特典期間制御手段１に該当する構成となる。

高確率遊技状態又は時短状態において大当りになった場合に、大当り図柄の種類が図柄Ａならば時短回数は５０回となるが、大当り遊技終了後から特別図柄の７回の変動までは高確率遊技状態でもあり、高確率遊技終了後は通常確率遊技状態で特別図柄が４３回の変動を実施するまで時短状態となる。大当り図柄の種類が図柄Ｂならば時短回数は２０回となるが、大当り遊技終了後から特別図柄の７回の変動までは高確率遊技状態でもあり、高確率遊技終了後は通常確率遊技状態で特別図柄が１３回の変動を実施するまで時短状態となる。大当り図柄の種類が図柄Ｃならば時短回数は１００回となるが、大当り遊技終了後から特別図柄の７回の変動までは高確率遊技状態でもあり、高確率遊技終了後は通常確率遊技状態で特別図柄が９３回の変動を実施するまで時短状態となる。これは、本願発明における特典期間制御手段２に該当する構成となる。

本実施例では、通常遊技状態以外で大当りとなった場合は図１４（２）の内容に従って大当り終了後の高確率遊技状態と時短状態を決定しているが、（２）の内容が設定されるのは高確率遊技状態での大当りのみとし、高確率遊技状態以外での時短状態で大当りとなった場合は（３）の内容を設定する構成も考えられる。この構成は、高確率遊技状態（時短状態含む）と時短状態のみの遊技状態では大当り終了時に異なる内容の特典を付与する構成となる。

次に、主制御装置５０が行う、起動処理について図６を用いて説明する。この処理は本願発明に係るバックアップ手段による電源復帰処理を含むものであり、大きく分けて電源投入時処理と残余処理とバックアップ処理とで構成されている。パチンコ機１の電源が投入されると（或いは停電から復帰すると）、給電検出回路が電源装置５５による給電を検出してリセット信号（給電検出信号）を出力する。このリセット信号が主制御装置５０に入力されると、遊技制御ＣＰＵのセキュリティーチェックが実行される。このセキュリティーチェックの後に、遊技制御ＣＰＵは電源投入時処理、本処理、残余処理、停電時処理等を実行する。

図６に示す起動処理では、ＲＡＭ初期値設定処理を行い（Ｓ１０）、主制御装置５０がＲＡＭクリア信号を受信したか否か判定する（Ｓ２０）。肯定判定なら（Ｓ２０：ＹＥＳ）、ＲＡＭ消去処理を行い（Ｓ７０）、初期画面指定コマンドをサブ統合制御装置５３に送信し（Ｓ８０）、残余処理（基本処理）に移る。Ｓ２０が否定判定なら（Ｓ２０：ＮＯ）、ＲＡＭ保証値が１であるか否かを判定する（Ｓ３０）。否定判定なら（Ｓ３０：ＮＯ）Ｓ７０に進み、肯定判定なら（Ｓ３０：ＹＥＳ）、ＳＵＭ値作成処理を実行し（Ｓ４０）、ＳＵＭ値が０であるか否か判定する（Ｓ５０）。否定判定なら（Ｓ５０：ＮＯ）Ｓ７０に進み、肯定判定なら（Ｓ３０：ＹＥＳ）、電源復帰処理を実行し（Ｓ６０）、残余処理（基本処理）に移る。

Ｓ６０の電源復帰処理では、ＲＡＭに記憶されていたデータに基づいて電源断前の遊技状態に復帰させる処理を行うが、この時点で図１３（１）（２）（３）に示した確変フラグを参照し、復帰する遊技状態が高確率遊技状態であれば、該高確率遊技状態終了後に時短状態も同時に終了するか又は時短状態は継続するか、継続するなら時短回数は何回かを確認し、確変Ａ表示装置及び確変Ｂ表示装置への出力を行なう。

残余処理（基本処理）に移行すると、通常割込信号（ＩＮＴ信号）の受信を禁止する割込禁止処理を実行し（Ｓ９０）、強制割込信号（ＮＭＩ信号）が入力されたか否かを示すＮＭＩフラグが０か否か判定する（Ｓ１００）。肯定判定なら（Ｓ１００：ＹＥＳ）、初期値乱数更新処理１（Ｓ１１０）、初期値乱数更新処理２（Ｓ１２０）および初期値乱数更新処理３（Ｓ１３０）を順次実行（判定用乱数生成）し、通常割込信号（ＩＮＴ信号）の受信を許可する割込許可を実行し（Ｓ１４０）、その後Ｓ９０の処理に戻り、ＩＮＴ信号またはＮＭＩ信号を受信しない限り、上記処理を繰り返し実行する。初期値乱数更新処理は、当りとなるか否かの判定に使用する乱数カウンタの周期性を排除するために、乱数カウンタの初期値を更新する処理である。

Ｓ１００が否定判定なら、即ちＮＭＩフラグが０でなければ（Ｓ１００：ＮＯ）、バックアップ処理に移行し、遊技情報をＲＡＭに記憶する遊技情報記憶処理を実行し（Ｓ１５０）、ＲＡＭに記憶したＳＵＭ値を作成するＳＵＭ値作成処理を実行し（Ｓ１６０）、ＲＡＭ保証値を正常にバックアップしたことを示す１にセットし（Ｓ１７０）、ＲＡＭに記憶された遊技情報が破壊されないためにＲＡＭライトプロテクト処理を実行し（Ｓ１８０）、電源が供給されなくなるまで無限ループ処理を実行する。

次に、図７に示したフローチャートを用いて主制御装置５０が実行する保留記憶処理を説明する。この保留記憶処理は、普通電動役物３１への遊技球の入球に基づいて大当り抽選を実施するための各種乱数値の取得と記憶を行なう処理である。尚、メインルーチンとして行われる各処理は従来技術と変わりないため説明は割愛する。保留記憶処理を開始すると、始動口である普通電動役物３１に遊技球が入球したか（特別図柄始動スイッチ３１ａが遊技球を検出したか）否か判定する（Ｓ２００）。肯定判定なら（Ｓ２００：ＹＥＳ）、保留記憶数が最大値（本実施例においては４個）よりも少ないか否か判定し（Ｓ２１０）、肯定判定（０個から３個）なら（Ｓ２１０：ＹＥＳ）、大当り判定用乱数、大当り図柄決定用乱数１、大当り図柄決定用乱数２、リーチ決定用乱数、変動パターン決定用乱数を抽出し、これらを保留記憶として保留記憶数に応じた記憶領域に記憶するとともに、保留記憶数を示す保留記憶カウンタに１を加算し（Ｓ２２０）、加算された保留記憶カウンタの値を示す保留数指示信号をサブ統合制御装置５３に送信し（Ｓ２３０）、リターンに抜ける。

次に、図８に示したフローチャートを用いて主制御装置５０が行う当否判定処理を説明する。この処理は本願発明における、大当り抽選手段と図柄決定手段とを含む処理となる。当否判定処理を開始すると、特図の始動条件が成立しているか否か判定する（Ｓ３００）。この判定では、大当り遊技中でないこと、特別図柄が変動中又は確定表示中でないことを確認する。否定判定なら（Ｓ３００：ＮＯ）リターンに抜け、肯定判定なら（Ｓ３００：ＹＥＳ）、図６の保留既往処理で記憶した保留記憶が有るか否か判定する（Ｓ３０５）。肯定判定なら（Ｓ３０５：ＹＥＳ）、保留記憶のシフト処理を行い（Ｓ３１０）、これにより最も古い保留記憶を当否判定の対象とするとともに、保留記憶数を示す保留記憶カウンタから１を減算する。

続く、大当り判定用乱数比較処理（Ｓ３２０）では、当否判定の対象とした保留記憶の大当り判定用乱数と予め設定された当否判定テーブルとを比較して、大当り判定用乱数の値が当否判定テーブル内の判定値と一致するか比較する。当否判定テーブルは通常確率（低確率１／２３０）用と高確率（１／５０）用の２種類のテーブルが設定してあり、当否判定時の遊技状態が通常確率遊技であれば通常確率用の当否判定テーブルを用いて比較し、高確率遊技状態であれば高確率用の当否判定テーブルを用いて比較する。

Ｓ３３０の処理では、大当り判定用乱数の比較処理（Ｓ３２０）の結果が大当りであるか否か判定する。Ｓ３２０、Ｓ３３０の処理が本願発明における大当り抽選手段に該当する。肯定判定なら、即ち大当りなら（Ｓ３３０：ＹＥＳ）、当否判定の対象とした保留記憶の大当り図柄決定用乱数１に基づいて図柄モード設定処理を行い（Ｓ３４０）設定した図柄モードと、当否判定の対象とした保留記憶の大当り図柄決定用乱数２とに基づいて特図表示装置２９に表示する大当り図柄を設定する（Ｓ３５０）。

図柄モード設定処理では、大当り図柄決定用乱数１に基づいて図柄モードが「０」「１」「２」の３種類（図１４参照）の中から選択され、選択した図柄モードと選択時の遊技状態によって大当り遊技終了後の特典の種類（７回、２０回、５０回、１００回のいずれかの時短回数）を決定する。尚、本実施例では全ての大当りにおいて１種類の大当り遊技が行われるが、大当り遊技の種類を複数備えた場合は、選択した図柄モードの種類（及び遊技状態）に応じて大当り遊技の種類を決定する構成としてもよい。

図柄モードと遊技状態とに応じて決定する大当り終了後の具体的な遊技内容は、大当り時が通常遊技状態（高確率遊技状態でも時短状態でもない状態）であれば、図１４（１）に示すように、「０」「１」「２」のどの図柄モードが設定されても（大当り図柄の種類が図柄Ａ、Ｂ、Ｃのどの図柄でも）大当り遊技終了後は、時短状態として時短回数７回を決定する。従って、通常遊技状態で大当りが生起すると大当り終了後は高確率遊技状態及び時短状態となり、特別図柄が７回の変動を実施すると高確率遊技状態と時短状態との両方の制御が終了し通常遊技状態となる。

大当り時が高確率遊技状態を含む時短状態であれば、図１４（２）に示すように、図柄モードに「０」が設定された場合は（大当り図柄Ａ）、大当り遊技終了後の時短状態として時短回数５０回を決定する。従って、大当り終了後は高確率遊技状態及び時短状態となり、特別図柄が７回の変動を実施すると高確率遊技状態の制御は終了するが、時短状態は引き続き特別図柄が４３回の変動を実施するまで継続してから終了する。

同様に大当り時が高確率遊技状態を含む時短状態で図柄モードに「１」が設定された場合は（大当り図柄Ｂ）、大当り遊技終了後の時短状態として時短回数２０回を決定する。従って、大当り終了後は高確率遊技状態及び時短状態となり、特別図柄が７回の変動を実施すると高確率遊技状態の制御は終了するが、時短状態は引き続き特別図柄が１３回の変動を実施するまで継続してから終了する。

同様に大当り時が高確率遊技状態を含む時短状態で図柄モードに「２」が設定された場合は（大当り図柄Ｃ）、大当り遊技終了後の時短状態として時短回数１００回を決定する。従って、大当り終了後は高確率遊技状態及び時短状態となり、特別図柄が７回の変動を実施すると高確率遊技状態の制御は終了するが、時短状態は引き続き特別図柄が９３回の変動を実施するまで継続してから終了する。

このように、大当り時の遊技時状態と図柄モードの種類（大当り図柄の種類）に応じて大当り終了後に設定される時短回数を決定するが、このＳ３４０、Ｓ３５０の処理が本願発明における図柄決定手段と回数決定手段を含む処理となる。

続いては、Ｓ３５０で選択した大当り図柄に基づき、サブ統合制御装置５３に送信する図柄指定コマンド設定処理を行い（Ｓ３６０）、図柄モード、当否判定の対象とした保留記憶のリーチ決定用乱数および変動パターン決定用乱数に基づいて、特別図柄（特図）表示装置２９に表示する図柄の変動時間となる変動パターンを選択する（Ｓ３７０）。

Ｓ３７０に続いて、Ｓ３４０で設定した図柄モードに基づいてモードバッファを設定する（Ｓ３８０）。モードバッファは、大当り遊技終了後に制御される確率変動機能および時短機能（開放延長機能）の作動内容を大当り遊技が終了するまで記憶保持するものであり、「０（０００）〜３（０１１）」（括弧内は２進数）の４種類で構成されている（図１５（１）参照）。

本実施例では、図９に示すモードバッファ設定処理１によってモードバッファは設定される。モードバッファ設定処理１を開始すると状態フラグ（図１４（３）参照）が０か否か判定し（Ｓ５００）肯定判定なら即ち通常遊技状態なら（Ｓ５００：ＹＥＳ）モードバッファに「０」を設定し（Ｓ５１０）リターンに抜ける。状態フラグは、遊技機が備える複数の遊技状態の中から1つの遊技状態を設定（図１３（３）参照）する装置であり、具体的には図１３（４）に示すように確変フラグの値と時短フラグの値を加算することによって得た値から設定される。更に、状態フラグの値から確変フラグと時短フラグの値を導くことが可能な構成となっている。

Ｓ５００が否定判定なら、即ち通常遊技状態以外なら（Ｓ５００：ＮＯ）、図柄モードが０か否か判定し（Ｓ５２０）肯定判定なら（Ｓ５２０：ＹＥＳ）モードバッファに「２」を設定し（Ｓ５３０）リターンに抜ける。否定判定なら（Ｓ５２０：ＮＯ）、図柄モードが１か否か判定し（Ｓ５４０）肯定判定なら（Ｓ５４０：ＹＥＳ）モードバッファに「１」を設定し（Ｓ５５０）リターンに抜ける。否定判定なら（Ｓ５４０：ＮＯ）モードバッファに「３」を設定し（Ｓ５６０）リターンに抜ける。

モードバッファ設定処理の後、Ｓ３４０で設定した図柄モードに基づいて大当り遊技の大入賞口３３ａの開放パターンを設定し（Ｓ３９０）、上記処理によって選択された図柄指定コマンドおよび変動パターンの情報を、変動指示信号としてサブ統合制御装置５３へ送信し（Ｓ４００）リターンに抜ける。Ｓ４００で送信した変動指示信号を受信したサブ統合制御装置５３からの指示に基づいて、演出図柄制御装置５４ａは、演出図柄表示装置５４ｂを制御し、擬似（演出）図柄および変動パターンの情報に対応する図柄の変動表示を開始する。サブ統合制御装置５３への送信とほぼ同時に主制御装置５０は、特別図柄表示装置２９を直接制御して特別図柄の変動を開始する。

Ｓ３３０が否定判定なら（Ｓ３３０：ＮＯ）、大当り判定用乱数の比較処理（Ｓ３２０）の結果が小当りであるか否か判定し（１／１００）（Ｓ４１０）、肯定判定なら（Ｓ４１０：ＹＥＳ）、小当り図柄を選択し（Ｓ４２０）、続いて小当り図柄に対応する図柄指定コマンド設定処理（Ｓ３６０）、小当り図柄に対応する変動パターンの選択処理（Ｓ３７０）、小当り遊技の開放パターン設定処理（Ｓ３９０）を実行し、小当りに関する図柄指定コマンドおよび変動パターンの情報をサブ統合制御装置５３へ送信する（Ｓ４００）。その後、サブ統合制御装置５３からの指示に基づき演出図柄制御装置５４ａは演出図柄表示装置５４ｂを制御し、前記擬似図柄および変動パターンの情報に対応する図柄の変動表示を開始する。サブ統合制御装置５３への送信とほぼ同時に主制御装置５０は、特別図柄表示装置２９を直接制御して特別図柄の変動を開始する。

Ｓ４１０が否定判定なら（Ｓ４１０：ＮＯ）、ハズレ図柄を選択し（Ｓ４３０）、続いてハズレ図柄に対応する図柄指定コマンド設定処理（Ｓ３６０）、変動パターンの設定処理（Ｓ３７０）を実行し、ハズレに関する図柄指定コマンドおよび変動パターンの情報をサブ統合制御装置５３へ送信する（Ｓ４００）。その後、サブ統合制御装置５３からの指示に基づき演出図柄制御装置５４ａは演出図柄表示装置５４ｂを制御し、前記擬似図柄および変動パターンの情報に対応する図柄の変動表示を開始する。サブ統合制御装置５３への送信とほぼ同時に主制御装置５０は、特別図柄表示装置２９を直接制御して特別図柄の変動を開始する。

以上が当否判定処理の説明となり、本願発明における大当り抽選手段と図柄決定手段と回数決定手段を構成する処理を含む。

図１０に示す「特別図柄確定処理」では、特別図柄の変動時間が経過したか否か判定し（Ｓ６００）、肯定判定なら（Ｓ６００：ＹＥＳ）、確定コマンドをサブ統合制御装置５３へ送信するとともに選択された特別図柄を特別図柄表示装置２９に確定表示する（Ｓ６１０）。その後、サブ統合制御装置５３からの指示に基づいて演出図柄制御装置５４ａは演出図柄表示装置５４ｂの図柄を確定表示する。続いて、確定図柄が大当り図柄か否か判定する（Ｓ６２０）。肯定判定なら（Ｓ６２０：ＹＥＳ）、大当りフラグに「１」をセットする（Ｓ６３０）。Ｓ６２０が否定判定なら（Ｓ６２０：ＮＯ）、小当り図柄か否か判定し（Ｓ６４０）、肯定判定なら（Ｓ６４０：ＹＥＳ）、小当りフラグに「１」をセットする（Ｓ６５０）。Ｓ６３０、Ｓ６５０の処理後又はＳ６００、Ｓ６４０が否定判定なら（Ｓ６００：ＮＯ、Ｓ６４０：ＮＯ）リターンする。

続いて、図１１に示す「当り遊技開始処理」では、大当りフラグが１か否か判定し（Ｓ７００）、肯定判定なら（Ｓ７００：ＹＥＳ）、図柄モードに基づく大当り遊技の遊技内容に従って（図１４参照）、条件装置および役物連続作動装置を作動して大当り遊技を開始する大当り遊技設定処理を行い（Ｓ７１０）、当否抽選時の遊技状態を記憶する状態バッファを設置する状態バッファ設定処理を行う（Ｓ７２０）。図１３（４）に示すように状態バッファは「０（００）〜３（１１）」（括弧内は２進数）で表し、２進数で表す上桁を確変フラグに、下桁を時短フラグに対応させている。続くＳ７３０〜Ｓ７７０の処理では、当否抽選時の遊技状態を示す状態フラグ、時短フラグ、時短カウンタ、確変フラグ、確変カウンタをクリアしリターンする。Ｓ７００が否定判定なら（Ｓ７００：ＮＯ）、小当りフラグが「１」か否か判定し（Ｓ７８０）、否定判定なら（Ｓ７８０：ＮＯ）、リターンに抜け、肯定判定なら（Ｓ７８０：ＹＥＳ）、小当り遊技の遊技内容を設定し小当り遊技を開始し（Ｓ７９０）、リターンに抜ける。

次に、図１２に示す「当り遊技終了処理」では、大当り遊技または小当り遊技の終了インターバル時間が経過しているか否か判定し（Ｓ８００）、否定判定なら（Ｓ８００：ＮＯ）リターンに抜け、肯定判定なら（Ｓ８００：ＹＥＳ）、大当りフラグが１か否かを判定し、大当り遊技の終了か、小当り遊技の終了か確認する（Ｓ８１０）。否定判定なら（Ｓ８１０：ＮＯ）、Ｓ９１０に進み、肯定判定即ち大当り遊技の終了であれば（Ｓ８１０：ＹＥＳ）、役物連続作動装置および条件装置の作動停止処理を行い（Ｓ８２０、Ｓ８３０）、「当否判定処理」で設定したモードバッファ（図１５（１））を参照し（Ｓ８４０）、該モードバッファに基づいた設定値（図１５（３））で、状態フラグの設定処理（Ｓ８５０）、時短フラグの設定処理（Ｓ８６０）、時短カウンタの設定処理（Ｓ８７０）、確変フラグの設定処理（Ｓ８８０）、および確変カウンタの設定処理を行い（Ｓ８９０）モードバッファをクリアする（Ｓ９００）。続いて、サブ統合制御装置５３へ大当り遊技または小当り遊技終了のコマンドを送信し（Ｓ９１０）、大当りフラグ又は小当りフラグをクリアし（Ｓ９２０）リターンする。

次に当り遊技終了処理で設定する、モードバッファに基づいた状態フラグ、時短フラグ、確変フラグの各フラグと、時短カウンタ、確変カウンタの各カウンタの設定値について図１５（２）を用いて説明する。Ｓ５１０でモードバッファに「０」が設定された場合、即ち通常遊技状態で大当りとなった場合は、当り遊技終了処理によって、時短フラグに０１（Ｈ）、時短回数カウンタ下位に０７（Ｈ）、時短回数カウンタ上位に００（Ｈ）、確変フラグに０１（Ｈ）、確変回数カウンタ下位に０７（Ｈ）、確変回数カウンタ上位に００（Ｈ）、状態フラグに０３（Ｈ）が設定される。これらの設定値により、大当り遊技終了後の遊技状態は、特別図柄が７回（確変回数カウンタ０００７（Ｈ））変動するまで高確率遊技状態（確変フラグ０１（Ｈ））で、時短となる開放延長機能を特別図柄が７回（時短回数カウンタ０００７（Ｈ））変動するまで実施する状態となる。

Ｓ５５０でモードバッファに「１」が設定された場合は、当り遊技終了処理によって、時短フラグに０１（Ｈ）、時短回数カウンタ下位に１４（Ｈ）、時短回数カウンタ上位に００（Ｈ）、確変フラグに０１（Ｈ）、確変回数カウンタ下位に０７（Ｈ）、確変回数カウンタ上位に００（Ｈ）、状態フラグに０３（Ｈ）が設定される。これらの設定値により、大当り遊技終了後の遊技状態は、特別図柄が７回（確変回数カウンタ０００７（Ｈ））変動するまで高確率遊技状態（確変フラグ０１（Ｈ））で、時短となる開放延長機能を特別図柄が２０回（時短回数カウンタ００１４（Ｈ））変動するまで実施する状態となる。

Ｓ５３０でモードバッファに「２」が設定された場合は、当り遊技終了処理によって、時短フラグに０１（Ｈ）、時短回数カウンタ下位に３２（Ｈ）、時短回数カウンタ上位に００（Ｈ）、確変フラグに０１（Ｈ）、確変回数カウンタ下位に０７（Ｈ）、確変回数カウンタ上位に００（Ｈ）、状態フラグに０３（Ｈ）が設定される。これらの設定値により、大当り遊技終了後の遊技状態は、特別図柄が７回（確変回数カウンタ０００７（Ｈ））変動するまで高確率遊技状態（確変フラグ０１（Ｈ））で、時短となる開放延長機能を特別図柄が５０回（時短回数カウンタ００３２（Ｈ））変動するまで実施する状態となる。

Ｓ５６０でモードバッファに「３」が設定された場合は、当り遊技終了処理によって、時短フラグに０１（Ｈ）、時短回数カウンタ下位に６４（Ｈ）、時短回数カウンタ上位に００（Ｈ）、確変フラグに０１（Ｈ）、確変回数カウンタ下位に０７（Ｈ）、確変回数カウンタ上位に００（Ｈ）、状態フラグに０３（Ｈ）が設定される。これらの設定値により、大当り遊技終了後の遊技状態は、特別図柄が７回（確変回数カウンタ０００７（Ｈ））変動するまで高確率遊技状態（確変フラグ０１（Ｈ））で、時短となる開放延長機能を特別図柄が１００回（時短回数カウンタ００６４（Ｈ））変動するまで実施する状態となる。

このような内容の設定値の基になるモードバッファは、上述した図柄モードによって該図柄モードと同様に大当りとなる当否抽選時に設定される。従って、大当り遊技の内容と、該大当り遊技終了後の遊技状態は、大当りとなる当否抽選時（Ｓ３３０、Ｓ３４０、Ｓ３５０）に決定するが、大当り中は時短フラグ、確変フラグをクリアする必要があるため、大当り遊技終了後までモードバッファとして各フラグの設定内容を区別し記憶している。

また、確変回数カウンタと時短回数カウンタは、特別図柄の変動後確定表示時間が終了した時点で確変フラグ又は時短フラグが立っていれば（「１」が設定されていれば）各フラグに対応したカウンタがデクリメント処理（−１）される。この処理によって確変回数カウンタ又は時短回数カウンタの値が０になると各カウンタに対応した確変フラグ又は時短フラグを落とす処理（「０」を設定）が行われる。従って、本実施例においては、全ての大当り遊技終了後から７回の特別図柄の変動を実施した時点で確変回数カウンタの値が０になるため確変フラグは「１」から「０」に変化する。本実施例では、通常遊技状態からの大当りでは時短フラグも同様のタイミングで変化するが、高確率遊技状態時、又は時短状態時からの大当りでは、確変回数カウンタの値が０になった時点では時短回数カウンタの値は０より大きいため、確変フラグと時短フラグがともに立った状態（状態フラグ「３」）から確変フラグのみが落ちた状態（状態フラグ「１」）となる。

次に、大当り終了インターバル中に演出図柄表示装置５４ｂで表示する演出表示について図１６を用いて説明する。この表示演出は、大当り遊技終了後の遊技状態を告知する内容となっている。（１）は通常状態で大当りになった場合、即ち当否判定処理時のモードバッファに「０」が設定された場合に大当たり終了インターバルで表示する内容となる。従って（１）の内容が表示された場合には、大当り遊技終了後に７回の時短状態（高確率状態も７回）となることを告知している。具体的には、画面上部に「達吉チャンス！」と、その右横に微笑むキャラクタの達吉を表示する。画面のほぼ中央には、大当りしたことを示す演出図柄として「１１１」を表示し、その下に「チャンスが７回」を表示する。

（２）に示した３種類の表示は、高確率状態を含む時短状態中に大当りになった場合の大当たり終了インターバルで表示する内容となる。（２）の一番上の表示内容は、当否判定処理時のモードバッファに「３」が設定された場合に大当たり終了インターバルで表示する内容であり、大当り遊技終了後に１００回の時短状態となることを告知している。具体的には、画面上部に「スーパー達吉チャンス！」と、その右横に周りを多くの星で囲まれたキャラクタの達吉を表示する。画面のほぼ中央には、大当りしたことを示す演出図柄として「７７７」を表示し、その下に「チャンスが１００回」を表示する。

（２）の上から２番目の表示内容は、当否判定処理時のモードバッファに「２」が設定された場合に大当たり終了インターバルで表示する内容であり、大当り遊技終了後に５０回の時短状態となることを告知している。具体的には、画面上部に「スーパー達吉チャンス！」と、その右横に周りを星で囲まれたキャラクタの達吉を表示する。画面のほぼ中央には、大当りしたことを示す演出図柄として「５５５」を表示し、その下に「チャンスが５０回」を表示する。

（２）の一番下の表示内容は、当否判定処理時のモードバッファに「１」が設定された場合に大当たり終了インターバルで表示する内容であり、大当り遊技終了後に２０回の時短状態となることを告知している。具体的には、画面上部に「スーパー達吉チャンス！」と、その右横にキャラクタの達吉を表示する。画面のほぼ中央には、大当りしたことを示す演出図柄として「３３３」を表示し、その下に「チャンスが２０回」を表示する。

本実施例では、大当りを示す演出図柄の種類が大当り遊技終了後の時短回数に対応した構成となっているが（「７７７」なら時短１００回、「５５５」なら時短５０回、「３３３」なら時短２０回、「１１１」なら時短７回、）、対応しない構成も考えられる。

次に図１７を用いて、実施例１における状態報知装置４０に配置された確変Ａ表示装置、確変Ｂ表示装置、時短表示装置の表示態様と該表示態様が示す遊技状態について説明する。尚、確変Ａ表示装置と確変Ｂ表示装置が本願発明における確変報知手段１に該当する。

通常に遊技を進行している状態において、又は遮断した電源が復帰した時点における遊技機の遊技状態が高確率遊技状態でも時短状態でもなければ（状態フラグが「０」の状態）、確変Ａ表示装置、確変Ｂ表示装置、時短表示装置を構成する３個のＬＥＤはすべて消灯状態となる。通常に遊技を進行中に遊技機が高確率遊技状態になると（本実施例では大当り終了後に状態フラグが「３」に設定された状態）、確変Ａ表示装置を構成するＬＥＤが点灯制御され、この点灯制御は高確率遊技状態が終了するまで継続する。また、高確率遊技状態が終了しても時短状態が継続している場合（状態フラグが「１」の場合）は、時短表示装置を構成するＬＥＤが点灯制御され、この点灯制御は時短状態が終了するまで（状態フラグが「０」に設定されるまで）継続する。

従って、主制御装置５０が記憶する状態フラグが「３」（１１）であれば（確変フラグと時短フラグがともに立っている状態であれば）、確変Ａ表示装置を点灯制御し、状態フラグが「１」（０１）であれば（時短フラグのみが立っている状態であれば）、時短表示装置を点灯制御する構成となっている。尚、本実施例では確変フラグが立っている状況では、常に時短フラグも立っているため、高確率遊技状態中においては確変Ａ表示装置と時短表示装置の両方を点灯制御する構成も考えられる。この場合、状態フラグが「３」（１１）であれば、確変Ａ表示装置と時短表示装置の両方を点灯制御し、状態フラグが「１」（０１）であれば、時短表示装置のみを点灯制御する構成となる。

次に、バックアップ機能の作動により、遮断された電源が復帰した時点の遊技状態が高確率状態であった場合の報知態様を説明する。電源復帰時が高確率遊技状態であり、且つ該高確率遊技終了と同時に時短状態も終了する状況であった場合は、確変Ａ表示装置のみが点灯し高確率遊技状態が終了した時点で消灯する。

従って、主制御装置５０は電源復帰時に状態フラグが「３」（１１）で、且つ確変回数カウンタの値と時短回数カウンタの値が等しければ、確変Ａ表示装置のみを点灯制御する構成となる。

電源復帰時が高確率遊技状態であり、且つ高確率遊技終後に引続き１３回の時短状態を継続する状況であった場合は、確変Ａ表示装置が点灯し、確変Ｂ表示装置が０．２秒間隔で点滅する。

従って、主制御装置５０は電源復帰時に状態フラグが「３」（１１）で、且つ確変回数カウンタの値より時短回数カウンタの値が１３大きければ、確変Ａ表示装置の点灯制御と確変Ｂ表示装置の０．２秒の点滅制御を行う構成となる。

電源復帰時が高確率遊技状態であり、且つ高確率遊技終後に引続き４３回の時短状態を継続する状況であった場合は、確変Ａ表示装置が点灯し、確変Ｂ表示装置が１．０秒点灯０．２秒消灯の点滅を繰返し行なう。

従って、主制御装置５０は電源復帰時に状態フラグが「３」（１１）で、且つ確変回数カウンタの値より時短回数カウンタの値が４３大きければ、確変Ａ表示装置の点灯制御と確変Ｂ表示装置の１．０秒点灯０．２秒消灯の点滅制御を行う構成となる。

電源復帰時が高確率遊技状態であり、且つ高確率遊技終後に引続き９３回の時短状態を継続する状況であった場合は、確変Ａ表示装置が点灯し、確変Ｂ表示装置も点灯する。

従って、主制御装置５０は電源復帰時に状態フラグが「３」（１１）で、且つ確変回数カウンタの値より時短回数カウンタの値が９３大きければ、確変Ａ表示装置と確変Ｂ表示装置の点灯制御を行う構成となる。

電源復帰時が高確率遊技状態ではない時短状態であった場合は、時短表示装置を点灯する。従って、主制御装置５０は電源復帰時に状態フラグが「１」（０１）なら、時短回数カウンタの値に拘らず時短表示装置の点灯制御を行う構成となる。尚、時短回数カウンタの残りの値に応じて時短表示装置を上記した確変Ｂ表示装置と同様の態様で点滅させる構成も考えられる。

以上が実施例１の説明となるが、電源復帰時の確変Ａ表示装置及び確変Ｂ表示装置の点灯（点滅）制御は、主制御装置５０が実行するＳ６０の電源復帰処理時に実施される制御となる。本実施例では確変Ａ表示装置と確変Ｂ表示装置は、高確率遊技状態終了と同時に消灯となるが、電源復帰時に点灯又は点滅する確変Ｂ表示装置は高確率遊技状態が終了しても引続き実行される時短状態が終了するまで点灯又は点滅する構成も考えられる。

この確変Ｂ表示装置の報知を継続する構成により、確変Ｂ表示装置のみが報知状態であれば、高確率状態からの電源復帰を経ての時短状態であることが判別可能となる。これは例えば、電源復帰時の高確率状態がごく限られた期間（例えば特別図柄の１回の変動表示のみ）で高確率遊技状態を認識するのが困難な状況であっても、高確率状態を経ての時短状態であることがわかる構成となる。

また、電源復帰時だけ、高確率遊技状態の状況を詳細に報知しなければならない理由は、通常に遊技を進行している状態では、サブ統合制御装置５３が主制御装置５０から受信するコマンドによって常に遊技状態を把握しているため演出図柄表示装置５４ｂ等でその内容が報知可能となるが、サブ統合制御装置５３はバックアップ機能を備えていないため、電源復帰時にはその時点で受信するコマンドによって該受信時の遊技状態しか把握できない状況となるからである。また、いわゆる潜伏演出を搭載している遊技機ならば、常には確変表示装置を点灯させず、電源立上時に高確率状態で復帰した時のみ、確率変動だけが付与されている状態ならば確変Ａ表示装置を点灯し、確変状態終了後に時短状態が付与される場合は確変Ｂ表示装置を点灯する構成が考えられる。これならば、常には確率変動状態を報知しないため潜伏演出を破綻させることなく、電源復帰時のみ確率変動状態を報知し、ホールが把握し易くするとともに、ただ現在の遊技状態を報知するだけでなく、特典内容全体を報知する機能を備えることになる。

また、本実施例では確変報知手段１として複数の発光体（ＬＥＤ）を用いて詳細な遊技状態を報知したが、フルカラーＬＥＤ等の多色発光部材、７セグメントＬＥＤ等を用いた構成も考えられる。７セグメントＬＥＤ等の数字の表示が可能な表示装置を使用する場合は、残りの高確率遊技状態の回数を一緒に報知し、特別図柄の変動を実施する毎に表示回数を減算して報知する構成も考えられる。

次に実施例２を説明する。本実施例ではパチンコ機を構成する部品は実施例１と共通であり、特別に説明のない部分については共通内容であり重複する説明は割愛する。

本実施例は、大当り時の遊技状態の違いによって大当り遊技終了後に実施する特典の内容が実施例１とは異なる構成となっている。それにともない、確変報知手段に用いる表示装置の構成と報知内容が異なり、本願発明における特典期間制御手段２と回数決定手段２に基づいて実行される大当り終了後の遊技状況の違いを、電源復帰時に確変報知手段２を用いて報知する構成となる。

本実施例における情報報知装置４０の構成を図１８を用いて説明する。特別図柄表示装置２９、普通図柄表示装置３０、特別図柄保留数表示装置２９ａ、普通図柄保留数表示装置３０ａ、特別電動役物作動表示装置４０ｅは実施例１と共通である。普通図柄保留数表示装置３０ａの下に配置された４個のＬＥＤの一番左が確変Ａ表示装置４０ａ、その右が確変Ｂ表示装置４０ｂ、その右が時短Ａ表示装置４０ｃ、その右が時短Ｂ表示装置４０ｄとなる。従って図１９に示すように、主制御装置５０の出力端には実施例１に対して時短Ｂ表示装置が追加された構成となる。

次に本実施例において実施される大当り遊技終了後の特典内容について説明する。実施例１と同様に全ての大当りにおいて大当り遊技終了時は遊技状態が通常確率遊技状態から高確率遊技状態に制御され、特別図柄の当否判定を７回実施すると再度遊技状態が通常確率遊技状態に制御される。また、全ての大当り遊技終了時には時間短縮状態（開放延長状態）となる。

時短状態に制御される期間は、図２１の（１）（２）に示すように通常遊技状態（高確率遊技状態と時短状態以外）において大当りになった場合は、大当り図柄が図柄Ａなら、大当り遊技終了から特別図柄の当否判定を２０回実施するまで、大当り図柄が図柄Ｂなら、大当り遊技終了から当否判定を５０回実施するまで、大当り図柄が図柄Ｃなら、大当り遊技終了から当否判定を１００回実施するまでとなる。

高確率遊技状態又は時短状態において大当りになった場合は、大当り図柄が図柄Ａなら、大当り遊技終了から当否判定を５０回実施するまで、大当り図柄が図柄Ｂなら、大当り遊技終了から当否判定を１００回実施するまで、大当り図柄が図柄Ｃなら、大当り遊技終了から当否判定を２０回実施するまでとなる。

従って、時短状態の作動期間（時短回数）は、大当り時の遊技状態と大当り図柄の種類に応じて決定される構成となり、これは本願発明における、図柄決定手段が決定する図柄の種類と、該図柄決定手段実施時の遊技状態とに応じて、抽選回数設定手段が設定する大当り抽選回数を複数種類の中から決定する回数決定手段２の構成に該当し、全ての大当り遊技終了後において高確率遊技状態終了後も時短状態が継続する構成は本願発明における特典期間制御手段２に該当する。

本実施例では、通常遊技状態以外で大当りとなった場合は図２１（２）の内容に従って大当り終了後の高確率遊技状態と時短状態を決定しているが、（２）の内容が設定されるのは高確率遊技状態での大当りのみとし、高確率遊技状態以外での時短状態で大当りとなった場合は（３）の内容を設定する構成も考えられる。この構成は、高確率遊技状態（時短状態含む）と時短状態のみの遊技状態では大当り終了時に異なる内容の特典を付与する構成となる。

次に本実施例におけるモードバッファ設定処理２を図２０を用いて説明する。モードバッファ設定処理２を開始すると状態フラグが０か否か判定し（Ｓ１０００）肯定判定なら即ち通常遊技状態なら（Ｓ１０００：ＹＥＳ）、図柄モードが０か否か判定し（Ｓ１０１０）肯定判定なら（Ｓ１０１０：ＹＥＳ）モードバッファに「０」を設定して（Ｓ１０２０）リターンに抜ける。否定判定なら（Ｓ１０１０：ＮＯ）、図柄モードが１か否か判定し（Ｓ１０３０）肯定判定なら（Ｓ１０３０：ＹＥＳ）モードバッファに「１」を設定し（Ｓ１０４０）リターンに抜ける。否定判定なら（Ｓ１０３０：ＮＯ）モードバッファに「２」を設定し（Ｓ１０５０）リターンに抜ける。

Ｓ１０００が否定判定なら即ち通常遊技状態以外なら（Ｓ１０００：ＮＯ）、図柄モードが０か否か判定し（Ｓ１０６０）肯定判定なら（Ｓ１０６０：ＹＥＳ）モードバッファに「１」を設定し（Ｓ１０７０）リターンに抜ける。否定判定なら（Ｓ１０６０：ＮＯ）、図柄モードが１か否か判定し（Ｓ１０８０）肯定判定なら（Ｓ１０８０：ＹＥＳ）モードバッファに「２」を設定し（Ｓ１０９０）リターンに抜ける。否定判定なら（Ｓ１０８０：ＮＯ）モードバッファに「０」を設定し（Ｓ１１００）リターンに抜ける。尚、本実施例では、大当り遊技終了後の遊技状態が３種類となるため、設定するモードバッファの種類も３種類となっている。

次に当り遊技終了処理（図１２）で設定する、モードバッファに基づいた状態フラグ、時短フラグ、確変フラグの各フラグの設定値と、時短カウンタ、確変カウンタの各カウンタと比較する比較値の設定値について図２２（２）を用いて説明する。本実施例の時短カウンタと確変カウンタは、実施例１のように特別図柄の変動実施に応じて設定値からデクリメントする構成ではなく、特別図柄の変動実施に応じて０からインクリメントしその結果をモードバッファに基づいて設定された比較値と比較し同一値になると各カウンタに対応したフラグを落とす構成となっている。

Ｓ１０２０又はＳ１１００でモードバッファに「０」が設定された場合は、当り遊技終了処理によって、時短フラグに０１（Ｈ）、時短回数カウンタ比較値下位に１４（Ｈ）、時短回数カウンタ比較値上位に００（Ｈ）、確変フラグに０１（Ｈ）、確変回数カウンタ比較値下位に０７（Ｈ）、確変回数カウンタ比較値上位に００（Ｈ）、状態フラグに０３（Ｈ）が設定される。これらの設定値により、大当り遊技終了後の遊技状態は、特別図柄が７回（確変回数カウンタ０００７（Ｈ））変動するまで高確率遊技状態（確変フラグ０１（Ｈ））で、時短となる開放延長機能を特別図柄が２０回（時短回数カウンタ００１４（Ｈ））変動するまで実施する状態となる。

Ｓ１０４０又はＳ１０７０でモードバッファに「１」が設定された場合は、当り遊技終了処理によって、時短フラグに０１（Ｈ）、時短回数カウンタ比較値下位に３２（Ｈ）、時短回数カウンタ比較値上位に００（Ｈ）、確変フラグに０１（Ｈ）、確変回数カウンタ比較値下位に０７（Ｈ）、確変回数カウンタ比較値上位に００（Ｈ）、状態フラグに０３（Ｈ）が設定される。これらの設定値により、大当り遊技終了後の遊技状態は、特別図柄が７回（確変回数カウンタ０００７（Ｈ））変動するまで高確率遊技状態（確変フラグ０１（Ｈ））で、時短となる開放延長機能を特別図柄が５０回（時短回数カウンタ００３２（Ｈ））変動するまで実施する状態となる。

Ｓ１０５０又はＳ１０９０でモードバッファに「２」が設定された場合は、当り遊技終了処理によって、時短フラグに０１（Ｈ）、時短回数カウンタ比較値下位に６４（Ｈ）、時短回数カウンタ比較値上位に００（Ｈ）、確変フラグに０１（Ｈ）、確変回数カウンタ比較値下位に０７（Ｈ）、確変回数カウンタ比較値上位に００（Ｈ）、状態フラグに０３（Ｈ）が設定される。これらの設定値により、大当り遊技終了後の遊技状態は、特別図柄が７回（確変回数カウンタ０００７（Ｈ））変動するまで高確率遊技状態（確変フラグ０１（Ｈ））で、時短となる開放延長機能を特別図柄が１００回（時短回数カウンタ００６４（Ｈ））変動するまで実施する状態となる。

次に図２３を用いて、実施例２における状態報知装置に配置された確変Ａ表示装置、確変Ｂ表示装置、時短Ａ表示装置、時短Ｂ表示装置の表示態様と該表示態様が示す遊技状態について説明する。尚、確変Ａ表示装置と確変Ｂ表示装置が本願発明における確変報知手段２に該当する。

本実施例においても状態フラグが「０」の場合は、確変Ａ表示装置、確変Ｂ表示装置、時短Ａ表示装置、時短Ｂ表示装置を構成する４個のＬＥＤはすべて消灯状態となる。通常に遊技を進行中に遊技機が高確率遊技状態になると（本実施例では大当り終了後に状態フラグが「３」に設定された状態）、確変Ａ表示装置を構成するＬＥＤが点灯制御され、この点灯制御は高確率遊技状態が終了するまで継続する。また、高確率遊技状態終了後に時短状態が継続する場合（状態フラグが「１」に変化した場合）は、時短Ａ表示装置を構成するＬＥＤが点灯制御され、この点灯制御は時短状態が終了するまで（状態フラグが「０」に設定されるまで）継続する。

従って、主制御装置５０が記憶する状態フラグが「３」（１１）であれば（確変フラグと時短フラグがともに立っている状態であれば）、確変Ａ表示装置を点灯制御し、状態フラグが「１」（０１）であれば、時短Ａ表示装置を点灯制御する構成となっている。本実施例でも確変フラグが立っている状況では、常に時短フラグも立っているため、高確率遊技状態中においては確変Ａ表示装置と時短Ａ表示装置の両方を点灯制御する構成も考えられる。この場合、状態フラグが「３」（１１）であれば、確変Ａ表示装置と時短Ａ表示装置の両方を点灯制御し、状態フラグが「１」（０１）であれば、時短Ａ表示装置のみを点灯制御する構成となる。

次に、バックアップ機能の作動により、遮断された電源が復帰した時点の遊技状態が高確率状態であった場合の報知態様を説明する。電源復帰時が高確率遊技状態であり、且つ該高確率遊技終了後に引続き１３回の時短状態を継続する状況であった場合は、確変Ａ表示装置が点灯する。

従って、主制御装置５０は電源復帰時に状態フラグが「３」（１１）の場合、時短回数カウンタの比較値を参照し、その値が２０回であれば、確変Ａ表示装置を点灯制御する構成となる。

電源復帰時が高確率遊技状態であり、且つ高確率遊技終後に引続き４３回の時短状態を継続する状況であった場合は、確変Ｂ表示装置が点灯する。

従って、主制御装置５０は電源復帰時に状態フラグが「３」（１１）の場合、時短回数カウンタの比較値を参照し、その値が５０回であれば、確変Ｂ表示装置のみを点灯制御する構成となる。

電源復帰時が高確率遊技状態であり、且つ高確率遊技終後に引続き９３回の時短状態を継続する状況であった場合は、確変Ａ表示装置と確変Ｂ表示装置が点灯する。

従って、主制御装置５０は電源復帰時に状態フラグが「３」（１１）の場合、時短回数カウンタの比較値を参照し、その値が１００回であれば、確変Ａ表示装置と確変Ｂ表示装置を点灯制御する構成となる。

電源復帰時が高確率遊技状態ではない時短状態であり、その時短状態が高確率遊技状態終了後の１３回の時短状態中であった場合は、時短Ａ表示装置が点灯する。

従って、主制御装置５０は電源復帰時に状態フラグが「１」（０１）なら、時短回数カウンタの比較値を参照し、その値が２０回であれば、時短Ａ表示装置を点灯制御する構成となる。

電源復帰時が高確率遊技状態ではない時短状態であり、その時短状態が高確率遊技状態終了後の４３回の時短状態中であった場合は、時短Ｂ表示装置が点灯する。

従って、主制御装置５０は電源復帰時に状態フラグが「１」（０１）なら、時短回数カウンタの比較値を参照し、その値が５０回であれば、時短Ｂ表示装置を点灯制御する構成となる。

電源復帰時が高確率遊技状態ではない時短状態であり、その時短状態が高確率遊技状態終了後の９３回の時短状態中であった場合は、時短Ａ表示装置と時短Ｂ表示装置が点灯する。

従って、主制御装置５０は電源復帰時に状態フラグが「１」（０１）なら、時短回数カウンタの比較値を参照し、その値が１００回であれば、時短Ａ表示装置と時短Ｂ表示装置を点灯制御する構成となる。

以上が実施例２の説明となるが、本実施例においても電源復帰時（立上時）に、復帰時の遊技状態を報知するだけに留まらず、複数の表示装置の組合せを用いて高確率遊技状態終了後に付与される時短回数まで判別可能とし、復帰時の遊技状況を正確に把握して遊技を続行することが可能になる。尚、大当り遊技終了時に演出図柄表示装置５４ｂで実施する大当り終了インターバルの演出表示については、図１６（２）で説明した内容を用いる構成が考えられる。また、実施例２の構成においても、いわゆる潜伏演出を搭載している遊技機ならば、常には確変表示装置を点灯させず、電源立上時に高確率状態で復帰した時のみ、確変表示装置で状態を報知する構成が考えられる。

本実施例においても状態報知に７セグメントＬＥＤ等の文字情報の表示が可能な部材を用いる構成も考えられ、残りの高確率遊技状態に加え時短回数を表示し特別図柄の変動に応じて減算表示して遊技状況を報知してもよい。

次に実施例３を説明する。本実施例ではパチンコ機を構成する部品は実施例１と共通であり、特別に説明のない部分については共通内容であり重複する説明は割愛する。

本実施例は、大当り時の遊技状態の違いによって大当り遊技終了後に実施する特典の内容が実施例１及び実施例２とは異なる構成となっている。具体的には、大当り時の遊技状態の違いによって大当り遊技終了時に付与される高確率遊技状態の継続回数が異なるものになっている。それにともない、確変報知手段に用いる表示装置の構成と報知内容が異なり、本願発明における特典期間制御手段３と回数決定手段３に基づいて実行される大当り終了後の遊技状況の違いを、電源復帰時に確変報知手段３を用いて報知する構成となる。

本実施例における情報報知装置４０の構成を図２４を用いて説明する。特別図柄表示装置２９、普通図柄表示装置３０、特別図柄保留数表示装置２９ａ、普通図柄保留数表示装置３０ａ、特別電動役物作動表示装置４０ｅは実施例１と共通である。本実施例では時短状態のみの制御が実施されないため、普通図柄保留数表示装置３０ａの下には、確変Ａ表示装置４０ａと確変Ｂ表示装置４０ｂの確率変動に係る表示装置のみが配置されている。従って図２５に示すように、主制御装置５０の出力端は実施例１に対して時短表示装置を削除した構成となる。

次に本実施例において実施される大当り遊技終了後の特典内容について説明する。本実施例では高確率遊技状態に移行する契機は実施例１と同一で、大当り時の遊技状態と大当り図柄に応じて高確率状態となる（同時に時短状態になる）特別図柄の変動回数が異なるものとなり、時短状態は高確率遊技状態と同時に終了する構成となっている。従って全ての大当り終了後では高確率遊技状態と時短状態は同時に開始し、終了する契機も同一となる。

具体的には、図２７に示すように通常遊技状態（高確率遊技状態と時短状態以外）において大当りになった場合は、大当り図柄が図柄Ａなら、大当り遊技終了から特別図柄の当否判定を４回実施するまで、大当り図柄が図柄Ｂなら、大当り遊技終了から当否判定を７回実施するまで、大当り図柄が図柄Ｃなら、大当り遊技終了から当否判定を１０回実施するまで遊技状態が高確率遊技状態及び時短状態となる。

高確率遊技状態において大当りになった場合は、大当り図柄が図柄Ａなら、大当り遊技終了から特別図柄の当否判定を３０回実施するまで、大当り図柄が図柄Ｂなら、大当り遊技終了から当否判定を１０回実施するまで、大当り図柄が図柄Ｃなら、大当り遊技終了から当否判定を４回実施するまで遊技状態が高確率遊技状態及び時短状態となる。

従って、高確率遊技状態の制御期間は、大当り時の遊技状態と大当り図柄の種類に応じて決定される構成となり、これは本願発明における、図柄決定手段が決定する図柄の種類と、該図柄決定手段実施時の遊技状態とに応じて、確変回数設定手段が設定する所定の回数を複数種類の中から決定する回数決定手段３の構成に該当し、全ての大当り遊技終了後において大当り抽選を所定の回数実施するまで遊技状態を高確率状態に制御する構成は本願発明における特典期間制御手段１に該当する。

次に本実施例におけるモードバッファ設定処理３を図２６を用いて説明する。モードバッファ設定処理３を開始すると状態フラグが０か否か判定し（Ｓ１２００）肯定判定なら即ち通常遊技状態なら（Ｓ１２００：ＹＥＳ）、図柄モードが０か否か判定し（Ｓ１２１０）肯定判定なら（Ｓ１２１０：ＹＥＳ）モードバッファに「０」を設定して（Ｓ１２２０）リターンに抜ける。否定判定なら（Ｓ１２１０：ＮＯ）、図柄モードが１か否か判定し（Ｓ１２３０）肯定判定なら（Ｓ１２３０：ＹＥＳ）モードバッファに「１」を設定し（Ｓ１２４０）リターンに抜ける。否定判定なら（Ｓ１２３０：ＮＯ）モードバッファに「２」を設定し（Ｓ１２５０）リターンに抜ける。

Ｓ１２００が否定判定なら、即ち通常遊技状態以外なら（Ｓ１２００：ＮＯ）、図柄モードが０か否か判定し（Ｓ１２６０）肯定判定なら（Ｓ１２６０：ＹＥＳ）モードバッファに「３」を設定し（Ｓ１２７０）リターンに抜ける。否定判定なら（Ｓ１２６０：ＮＯ）、図柄モードが１か否か判定し（Ｓ１２８０）肯定判定なら（Ｓ１２８０：ＹＥＳ）モードバッファに「２」を設定し（Ｓ１２９０）リターンに抜ける。否定判定なら（Ｓ１２８０：ＮＯ）モードバッファに「０」を設定し（Ｓ１３００）リターンに抜ける。尚、本実施例では、大当り遊技終了後の遊技状態が４種類となるため、設定するモードバッファの種類も４種類となっている。

次に当り遊技終了処理（図１２）で設定する、モードバッファに基づいた状態フラグ、時短フラグ、確変フラグの各フラグの設定値と、時短カウンタ、確変カウンタの各カウンタと比較する比較値の設定値について図２８（２）を用いて説明する。本実施例の時短カウンタと確変カウンタは、実施例２のように特別図柄の変動実施に応じて０からインクリメントしその結果をモードバッファに基づいて設定された比較値と比較し同一値になると各カウンタに対応したフラグを落とす構成となっている。

Ｓ１２１０又はＳ１３００でモードバッファに「０」が設定された場合は、当り遊技終了処理によって、時短フラグに０１（Ｈ）、時短回数カウンタ比較値下位に０４（Ｈ）、時短回数カウンタ比較値上位に００（Ｈ）、確変フラグに０１（Ｈ）、確変回数カウンタ比較値下位に０４（Ｈ）、確変回数カウンタ比較値上位に００（Ｈ）、状態フラグに０３（Ｈ）が設定される。これらの設定値により、大当り遊技終了後の遊技状態は、特別図柄が４回（確変回数カウンタ０００４（Ｈ））変動するまで高確率遊技状態（確変フラグ０１（Ｈ））で、時短となる開放延長機能も同様に特別図柄が４回（時短回数カウンタ００４（Ｈ））変動するまで実施する状態となる。

Ｓ１２４０でモードバッファに「１」が設定された場合は、当り遊技終了処理によって、時短フラグに０１（Ｈ）、時短回数カウンタ比較値下位に０７（Ｈ）、時短回数カウンタ比較値上位に００（Ｈ）、確変フラグに０１（Ｈ）、確変回数カウンタ比較値下位に０７（Ｈ）、確変回数カウンタ比較値上位に００（Ｈ）、状態フラグに０３（Ｈ）が設定される。これらの設定値により、大当り遊技終了後の遊技状態は、特別図柄が７回（確変回数カウンタ０００７（Ｈ））変動するまで高確率遊技状態（確変フラグ０１（Ｈ））で、時短となる開放延長機能も同様に特別図柄が７回（時短回数カウンタ０００７（Ｈ））変動するまで実施する状態となる。

Ｓ１２５０又はＳ１２９０でモードバッファに「２」が設定された場合は、当り遊技終了処理によって、時短フラグに０１（Ｈ）、時短回数カウンタ比較値下位に０Ａ（Ｈ）、時短回数カウンタ比較値上位に００（Ｈ）、確変フラグに０１（Ｈ）、確変回数カウンタ比較値下位に０Ａ（Ｈ）、確変回数カウンタ比較値上位に００（Ｈ）、状態フラグに０３（Ｈ）が設定される。これらの設定値により、大当り遊技終了後の遊技状態は、特別図柄が１０回（確変回数カウンタ０００Ａ（Ｈ））変動するまで高確率遊技状態（確変フラグ０１（Ｈ））で、時短となる開放延長機能も同様に特別図柄が１０回（時短回数カウンタ０００Ａ（Ｈ））変動するまで実施する状態となる。

Ｓ１２７０でモードバッファに「３」が設定された場合は、当り遊技終了処理によって、時短フラグに０１（Ｈ）、時短回数カウンタ比較値下位に１Ｅ（Ｈ）、時短回数カウンタ比較値上位に００（Ｈ）、確変フラグに０１（Ｈ）、確変回数カウンタ比較値下位に１Ｅ（Ｈ）、確変回数カウンタ比較値上位に００（Ｈ）、状態フラグに０３（Ｈ）が設定される。これらの設定値により、大当り遊技終了後の遊技状態は、特別図柄が３０回（確変回数カウンタ００１Ｅ（Ｈ））変動するまで高確率遊技状態（確変フラグ０１（Ｈ））で、時短となる開放延長機能も同様に特別図柄が３０回（時短回数カウンタ０００Ａ（Ｈ））変動するまで実施する状態となる。

次に図２９を用いて、実施例３における状態報知装置に配置された確変Ａ表示装置、確変Ｂ表示装置の表示態様と該表示態様が示す遊技状態について説明する。本実施例では表示装置に多色発光体を用いることにより、遊技状況を判別可能な構成としている。尚、確変Ａ表示装置と確変Ｂ表示装置が本願発明における確変報知手段３に該当する。

本実施例においても状態フラグが「０」の場合は、確変Ａ表示装置、確変Ｂ表示装置を構成する２個のＬＥＤはどちらも消灯状態となる。通常に遊技を進行中に遊技機が高確率遊技状態になると（本実施例では大当り終了後に状態フラグが「３」に設定された状態）、確変Ａ表示装置を構成するＬＥＤが赤色発光で点灯制御され、この点灯制御は高確率遊技状態が終了するまで継続する。また、本実施例では高確率遊技状態と時短状態はその開始と終了を同一契機で制御される為、時短状態のみを示す時短表示装置は設けていない。従って、主制御装置５０が記憶する状態フラグが「３」（１１）であれば、確変Ａ表示装置を赤色点灯制御する構成となっている。

次に、バックアップ機能の作動により、遮断された電源が復帰した時点の遊技状態が高確率状態であった場合の報知態様を説明する。電源復帰時が高確率遊技状態であり、且つ該高確率遊技状態が４回の高確率遊技状態を継続する状況であった場合は、確変Ｂ表示装置が赤色点灯する。

従って、主制御装置５０は電源復帰時に状態フラグが「３」（１１）の場合、確変回数カウンタの比較値を参照し、その値が４回であれば、確変Ｂ表示装置のみを赤色で点灯制御する構成となる。

電源復帰時が高確率遊技状態であり、且つ該高確率遊技状態が７回の高確率遊技状態を継続する状況であった場合は、確変Ａ表示装置が緑色で点灯する。

従って、主制御装置５０は電源復帰時に状態フラグが「３」（１１）の場合、確変回数カウンタの比較値を参照し、その値が７回であれば、確変Ａ表示装置のみを緑色で点灯制御する構成となる。

電源復帰時が高確率遊技状態であり、且つ該高確率遊技状態が１０回の高確率遊技状態を継続する状況であった場合は、確変Ｂ表示装置が緑色で点灯する。

従って、主制御装置５０は電源復帰時に状態フラグが「３」（１１）の場合、確変回数カウンタの比較値を参照し、その値が１０回であれば、確変Ｂ表示装置のみを緑色で点灯制御する構成となる。

電源復帰時が高確率遊技状態であり、且つ該高確率遊技状態が３０回の高確率遊技状態を継続する状況であった場合は、確変Ａ表示装置を緑色で点灯し、確変Ｂ表示装置を赤色で点灯する。

従って、主制御装置５０は電源復帰時に状態フラグが「３」（１１）の場合、確変回数カウンタの比較値を参照し、その値が３０回であれば、確変Ａ表示装置を緑色で点灯制御し、確変Ｂ表示装置を赤色で点灯制御する構成となる。（２個のＬＥＤが異なる発光色で点灯する構成）

以上が実施例３の説明となるが、本実施例においても電源復帰時（立上時）に、復帰時の遊技状態を報知するだけに留まらず、発光色の組合せを用いて高確率遊技状態の継続回数まで判別可能とし、遊技状況を正確に把握して遊技を続行することが可能になる。また、電源復帰時の遊技状態が高確率遊技状態であっても、その継続回数によって有利度に差がある内容が大当り遊技終了時に付与される場合、電源復帰時が高確率遊技状態であれば元々付与された特典の有利度（高確率遊技状態の継続回数）まで判別可能に報知されるため、復帰時の遊技状況を正しく判別することが可能となる。なお、実施例３の構成においても、いわゆる潜伏演出を搭載している遊技機ならば、常には確変表示装置を点灯させず、電源立上時に高確率状態で復帰した時のみ、確変表示装置で状態を報知する構成が考えられる。

以上のように、本発明の確変回数切り機能を搭載した弾球遊技機によれば、電源復帰した時点が高確率遊技状態であれば、電源復帰時の状態報知は該高確率遊技状態の終了後に付与されている遊技状態までを判定可能にする。従って確変回数切り機能を搭載し遊技状態を報知する機能を搭載した弾球遊技機に適用することができる。

８遊技盤
３１普通電動役物（始動口）
４０情報報知装置
４０ａ確変Ａ表示装置
４０ｂ確変Ｂ表示装置
４０Ｃ時短表示装置
５０主制御装置
５３サブ統合制御装置
５４ｂ演出図柄表示装置

Claims

遊技の進行に関わる制御を行う主制御装置と、
該主制御装置からの指示に基づいて演出に関わる制御を行うサブ制御装置と
を備え、
前記主制御装置は、
遊技機の電源が遮断されると、電源復帰後に電源遮断直前の遊技状態から遊技が再開できるバックアップ手段と、
前記遊技状態を示す状態報知手段と、
遊技球の始動口への入球に起因して、大当りとなる確率が高い高確率状態、または大当りとなる確率が該高確率状態よりも低い低確率状態のいずれかにて大当り抽選を行なう大当り抽選手段と、
該大当り抽選手段の抽選結果に応じて表示する図柄の種類を決定する図柄決定手段と、
前記抽選結果が大当りの場合に実行する特別遊技と、
該特別遊技終了後に付与される、大当り抽選を所定回数実施するまで前記遊技状態を前記高確率状態に制御する第１特典期間制御手段と、
大当り抽選を規定回数実施するまで前記始動口への遊技球の入球率を通常状態よりも高い高入球率状態に制御する第２特典期間制御手段と
を備え、
前記サブ制御装置は、
前記バックアップ手段を備えず、
前記主制御装置から指示される前記図柄の種類と前記遊技状態に基づいて前記特典内容を報知する演出を行う構成において、
前記主制御装置は、
前記抽選結果が大当りになると、前記図柄に基づいて前記第１特典期間制御手段を実施し、
前記第１特典期間制御手段または前記第２特典期間制御手段の実施中に前記抽選結果が大当りになると、前記第１特典期間制御手段の実施後に前記第２特典期間制御手段を実施し、
前記第２特典期間制御手段は、前記第２特典期間制御手段を実施する大当り抽選の前記規定回数を複数種類の中から決定する回数決定手段を備え、
前記状態報知手段は、
前記バックアップ手段によって前記高確率状態から遊技を再開すると高確率状態であることを報知するとともに、前記第２特典期間制御手段を実施するか否かをも報知する確変報知手段と、
前記高入球率状態から遊技を再開すると高入球率状態であることを報知するとともに、決定された前記規定回数をも報知する高入球率報知手段と
を備えることを特徴とする弾球遊技機。