JP5281440B2 - 燃料電池システムおよび燃料電池システムの制御方法 - Google Patents

燃料電池システムおよび燃料電池システムの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池システムに関するものである。
水素と酸素の電気化学反応によって発電する燃料電池に対して、燃料として水素を供給する場合に、高圧タンク等に貯留された水素を供給する場合や、水素原子を含む燃料を改質して水素を供給する場合がある。後者の場合、例えば、改質燃料(メタノール、エタノールなどのアルコール類、ガソリン、天然ガス、プロパンなどの炭化水素、アルデヒド、アンモニア等)を水や酸素(空気)と共に改質器に供給して、加熱することによって、水素が生成される。従来、燃料電池に供給される燃料の流量を、発電電流の変化や、発電電圧の変化に基づいて算出する技術が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
一方、燃料電池と、燃料電池のアノードから排出されるアノード排ガスを燃焼させる燃焼部とを備える燃料電池システムが提案されている。この燃料電池システムにおいて発生される燃焼熱は、例えば、お湯を沸かしたり、上述した改質器により水素を生成するために利用されている。
特開2005−44708号公報 特開2005−93218号公報 特開平11−40178号公報
上述した発電電流や発電電圧の変化に基づいて、燃料電池に供給される燃料の流量を算出する方法では、燃焼器を備える燃料電池システムにおいて、適切に燃料流量を制御できないおそれがある。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、燃料電池と燃焼部とを備える燃料電池システムにおいて、適正に燃料の流量を制御する技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1] 燃料電池システムであって、
燃料電池と、
前記燃料電池に燃料を供給する燃料供給部と、
前記燃料電池のアノードから排出されるアノード排ガスを燃焼させる燃焼部と、
所定のガス中の酸素濃度を検出する酸素濃度検出部と、
前記燃料供給部から前記燃料電池に供給される燃料の流量を制御する燃料流量制御部と、
を備え、
前記燃料流量制御部は、
前記酸素濃度検出部によって検出される、前記燃焼部から排出される燃焼排ガス中の酸素濃度の振動振幅が、第1の値と、前記第1の値よりも大きい第2の値との間に入るように、前記燃料の流量を制御する、燃料電池システム。
燃焼部における燃焼が良好でない(例えば、一部において失火している。)と、燃焼排ガス中の酸素濃度の変動が大きくなると考えられる。これは、燃料電池の全体もしくは一部のセルでの発電不良つまり、セルでの燃料利用率減少に伴う燃焼部全体もしくは燃焼部の一部の空気過剰率が減少することによって生じる。セルが発電不良となるかどうかは、セルへの燃料流量によっても影響される。そのため、燃焼排ガス中の酸素濃度の変動が適切な範囲内になるように、燃料電池に供給する燃料の流量を調節すると、発電不良のセルを良好な発電状態に近づけることができる。すなわち、燃料電池における発電の安定性が向上するような、適正な燃料流量の制御を行うことができる。燃焼ガス中の酸素濃度の変動が大きくなるその他の原因としては、燃焼部自体の劣化等により、安定して燃焼するための空気過剰率が変化した場合が想定される。この場合においても、燃料電池に供給する燃料の流量を調節すると、燃焼部での燃焼が安定する適切な空気過剰率とすることができる。
[適用例2] 適用例1に記載の燃料電池システムにおいて、
前記燃料流量制御部は、
前記燃焼排ガス中の酸素濃度の振動振幅が、前記第2の値よりも大きい場合は、前記燃料の流量を増加させ、前記燃焼排ガス中の酸素濃度の振動振幅が、前記第1の値よりも小さい場合は、前記燃料の流量を減少させることとしてもよい。
燃焼排ガス中の酸素濃度の振動振幅が、第2の値よりも大きい場合は、上述したように、燃料電池において発電不良が生じていると考えられる。そのため、燃料の流量を増加させることによって、燃料電池における発電状態が向上される。一方、燃焼排ガス中の酸素濃度の振動振幅が、第1の値よりも小さい場合は、燃料電池における発電状態は良好であると考えられるが、燃料が過剰に供給されている可能性がある。そのため、燃料の流量を減少させることによって、発電効率を向上させるとともに、発電効率を向上させることができる。
[適用例3] 適用例1または2記載の燃料電池システムにおいて、
前記燃料供給部は、
前記燃焼部における燃焼熱を利用して、前記燃料電池に供給する前記燃料を生成する燃料生成部と、
前記燃料生成部に、前記燃料の生成に用いられる原料を供給する原料供給部と、
を備え、
前記燃料流量制御部は、
前記燃料生成部に供給される前記原料の流量を制御することによって、前記燃料電池に供給される前記燃料流量を制御することとしてもよい。
このようにすると、燃料生成部を備える燃料電池システムにおいて、発電の安定性が向上される。
[適用例4] 適用例1ないし3のいずれか1つに記載の上記燃料電池システムにおいて、
前記第1の値および前記第2の値は、前記酸素濃度検出部によって検出される、空気中の酸素濃度の振動振幅に基づいて定められることとしてもよい。
このようにすると、酸素濃度検出部の経時変化に応じて、第1の値と第2の値を設定することができる。
[適用例5] 適用例1ないし4のいずれか1つに記載の燃料電池システムにおいて、
前記第1の値と前記第2の値とによって規定される範囲は、前記燃焼排ガス中の酸素濃度の絶対値が小さいほど、広く設定されることとしてもよい。
酸素濃度の絶対値が小さい場合は、振幅の計測精度が低下する。そのため、このようにすると、燃料電池システムの誤動作を抑制することができる。
[適用例6] 適用例1ないし5のいずれか1つに記載の燃料電池システムにおいて、
前記燃料流量制御部は、
前記燃焼排ガス中の酸素濃度の振動振幅が、前記第1の値と前記第2の値との間に入るように、前記燃料の流量を制御する場合に、前記燃焼排ガス中の酸素濃度の絶対値が小さいほど、前記燃料の流量の増減割合を小さくすることとしてもよい。
上述したように、酸素濃度の絶対値が小さい場合は、振幅の計測精度が低下する。そのため、このようにすると、誤動作を抑制することができる。
[適用例7] 適用例1ないし6のいずれか1つに記載の燃料電池システムにおいて、
前記燃料電池の出力電流を計測する電流計および前記燃料電池の出力電圧を計測する電圧計の少なくともいずれか一方を備え、
前記燃料流量制御部は、
さらに、
前記電流計によって計測された前記出力電流、または前記電圧計によって計測された出力電圧の振動振幅が、第3の値と、前記第3の値よりも大きい第4の値との間に入るように、前記燃料の流量を制御することとしてもよい。
このようにすると、さらに、発電の安定性が向上される。
[適用例8] 適用例7に記載の燃料電池システムにおいて、
前記燃料流量制御部は、
前記電流計によって計測された前記出力電流、または前記電圧計によって計測された出力電圧の振動振幅が、前記第4の値よりも大きい場合は、前記燃料の流量を増加させ、前記電流計によって計測された前記出力電流、または前記電圧計によって計測された出力電圧の振動振幅が、前記第3の値よりも小さい場合は、前記燃料の流量を減少させるこことしてもよい。
燃料電池の出力電流の振動振幅が、第4の値よりも大きい場合は、燃料電池において発電不良が生じていると考えられる。そのため、燃料の流量を増加させることによって、燃料電池における発電状態が向上される。一方、燃料電池の出力電流の振動振幅が、第3の値よりも小さい場合は、燃料電池における発電状態は良好であると考えられるが、燃料が過剰に供給されている可能性がある。そのため、燃料の流量を減少させることによって、発電効率を向上させるとともに、発電効率を向上させることができる。
[適用例9] 適用例7または8に記載の燃料電池システムにおいて、
前記第3の値と、前記第4の値とによって規定される範囲は、前記出力電流の絶対値が小さいほど、広く設定されることとしてもよい。
絶対値が小さい電流を計測する場合は、振幅の計測精度が低下する。そのため、出力電流の絶対値が小さいほど、第3の値と第4の値とで規定される範囲を広く設定することによって、誤動作を抑制することができる。
[適用例10] 適用例7ないし9のいずれか1つに記載の上記燃料電池システムにおいて、
前記出力電流の振動振幅が、前記第3の値と前記第4の値との間に入るように、前記燃料の流量を制御する場合に、前記出力電流の絶対値が小さいほど、前記燃料の流量の増減割合を小さくすることとしてもよい。
上述したように、絶対値が小さい電流を計測する場合は、振幅の計測精度が低下する。そのため、出力電流の絶対値が小さいほど、燃料の流量の増減割合を小さくすることによって、誤動作を抑制することができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池システムを備えるコージェネレーション、燃料電池システムの制御方法などの形態で実現することが可能である。
本発明の第1の実施例としての燃料電池システム1000の構成を概略的に示す説明図である。 第1の実施例におけるセンサ暖機検出ルーチンを表わすフローチャートである。 第1の実施例における燃料流量算出ルーチンを表わすフローチャートである。 第1の実施例における酸素濃度変動値σoと補正係数Koとの関係を示す図である。 第1の実施例における負荷要求i_reqと基本燃料流量Qf_bseとの関係を示す図である。 本発明の第2の実施例としての燃料電池システム1000Aの構成を概略的に示す説明図である。 第2の実施例における燃料流量算出ルーチンを表わすフローチャートである。 第2の実施例における燃料流量算出ルーチンを表わすフローチャートである。 第2の実施例における補正酸素濃度変動値σo_paと補正係数Koとの関係を示す図である。 第2の実施例における負荷要求i_reqと基本燃料流量Qf_bseとの関係を示す図である。 本発明の第3の実施例としての燃料電池システム1000Bの構成を概略的に示す説明図である。 第3の実施例における燃料流量算出ルーチンの一部を表わすフローチャートである。 第3の実施例における出力電流変動値σiと補正係数Kiとの関係を示す図である。 変形例の酸素濃度変動値σoと補正係数Koとの関係を示す図である。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1の実施例:
B.第2の実施例:
C.第3の実施例:
D.変形例:
A.第1の実施例:
図1は、本発明の第1の実施例としての燃料電池システム1000の構成を概略的に示す説明図である。図1は、本発明の第1の実施例としての燃料電池システム1000の概略構成を示す説明図である。燃料電池システム1000は、燃料電池スタック100と、燃焼部200と、熱交換器300と、制御部600と、を主に備える。
本実施例の燃料電池システム1000は、燃料電池スタック100から排出されるアノード排ガスと、カソード排ガスとを利用して、燃焼部200においてアノード排ガスを燃焼させ、燃焼部200において発生される熱を利用して、熱交換器300を介して水道水を温めて、ユーザに温水を供給している。
燃料電池スタック100は、燃料ガスとしての水素と、酸化剤ガスとしての空気中の酸素が、各電極において電気化学反応を起こすことによって起電力を得るものである。本実施例において、燃料電池スタック100は、反応温度が約600〜1000℃の固体酸化物型燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell;SOFC)である。
燃料ガスとしての水素を燃料電池スタック100に供給する水素供給系は、水素タンク102と、水素供給路104と、水素供給路104上に設けられる流量調節弁106と、を備える。本実施例において、水素タンク102は、高圧水素を貯蔵する水素ボンベである。水素タンク102に換えて、水素吸蔵合金を内部に備え、水素吸蔵合金に吸蔵させることによって水素を貯蔵するタンクを用いても良い。
水素タンク102に貯蔵される水素ガスは、流量調節弁106によって所定の流量に調整され、燃料電池スタック100を構成する各単セルのアノードに燃料ガスとして供給される。後述するように、燃焼部200から排出される燃焼排ガス中の酸素濃度の変動(振動振幅)に基づいて、流量調節弁106が制御される。
燃料電池スタック100のアノード側から排出された排ガス(以下、アノード排ガスともいう。)は、アノード排ガス路108を介して、燃焼部200に供給される。
酸化剤ガスとしての空気を燃料電池スタック100に供給する空気供給系は、空気供給路114と、空気供給路114上に設けられたエアポンプ116と、を備える。エアポンプ116は、エアクリーナ(図示しない)を介して外部から取り込んだ空気を、空気供給路114を介して酸化剤ガスとして燃料電池スタック100のカソードに供給する。
燃料電池スタック100のカソード側から排出された排ガス(以下、カソード排ガスともいう。)は、カソード排ガス路118を介して、燃焼部200に供給される。
また、燃料電池スタック100は、その内部に、冷却水が循環する冷却水流路を備えている(図示しない)。燃料電池スタック100内部に形成される冷却水流路と、ラジエータ(図示しない)との間で冷却水を循環させることによって、燃料電池スタック100の内部温度は、所定の温度範囲に保たれる。
燃焼部200は、グロー着火機構を備え、グロー着火機構に所定の電圧を印加することにより、アノード排ガス路108を介して供給されるアノード排ガスと、カソード排ガス路118を介して供給されるカソード排ガスとを、燃焼させる。
燃焼部200には、燃焼排ガス路202が設けられ、燃焼部200における燃焼後のガスおよび、未燃焼のガスを含む燃焼排ガスが、燃焼排ガス路202を介して大気中に放出される。
燃焼排ガス路202上には、酸素濃度センサ204が設けられる。酸素濃度センサ204は、燃焼排ガス中の酸素濃度を検出して、制御部600に出力する。
熱交換器300には、水道水導入路302と、温水放出路304とが設けられる。熱交換器300では、水道水導入路302を介して導入された水道水を、燃焼部200における燃焼に伴う燃焼熱によって温めて温水にする。
温水放出路304は、図示せざる貯水タンクに接続されている。熱交換器300によって温められた温水は、温水放出路304を介して貯水タンクに貯留される。貯水タンクは、例えば、ユーザの家庭の風呂、シャワー等に接続されており、ユーザからの要求に応じて、貯水タンク内に貯留されている温水が、ユーザに供給される。なお、貯水タンク内の温水が、熱交換器300に再び導入され、再加熱されるようにしてもよい。例えば、貯水タンク内の温水の温度が低下した場合や、貯水タンク内の温水の温度が、ユーザの要求する温度よりも低い場合等に、好適である。
制御部600は、マイクロコンピュータを中心とした論理回路として構成されている。制御部600は、予め設定された制御プログラムに従って所定の演算などを実行するCPU610と、燃料流量制御プログラム624、マップ622、マップ623等が格納されたメモリ620と、各種の信号を入出力する入出力ポート630等を備える。燃料流量制御プログラム624には、後述するセンサ暖機検出ルーチンと燃料流量算出ルーチンが含まれる。
制御部600は、上述した酸素濃度センサ204の検出信号や、燃料電池スタック100に対する負荷要求に関する情報などを取得する。そして、取得した情報に基づいて、燃料電池スタック100に供給される水素の適切な流量を算出し、水素タンク102から供給される水素の流量を調節する流量調節弁106、に駆動信号を出力する。また、制御部600は、エアポンプ116など、燃料電池スタック100の発電に関わる各部に駆動信号を出力する。
図2は、燃料電池システム1000が備える制御部600のCPU610において実行されるセンサ暖機検出ルーチンを表わすフローチャートである。本ルーチンは、燃料電池システム1000が起動されると、実行される。
燃料電池システム1000が起動され、本ルーチンが起動されると、CPU610は、エアポンプ116を制御して、空気を供給させて、燃料電池システム1000の掃気処理を開始する(ステップS102)。続いて、CPU610は、酸素濃度センサ204に暖機を開始させる(ステップS104)。そして、CPU610は、酸素濃度センサ204の暖機が完了したか否かを判断して(ステップS106)、暖機が完了していない場合には(ステップS106においてNO)、酸素濃度センサ204の暖機を継続する(ステップS104)。すなわち、CPU610が酸素濃度センサ204の暖機が完了したと判断するまで、酸素濃度センサ204の暖機は継続される。CPU610が酸素濃度センサ204の暖機か完了したと判断すると(ステップS106において、YES)、メモリ620に記録されているセンサ暖機完了フラグをONにして(ステップS108)、本ルーチンを終了する。
図3は、燃料電池システム1000が備える制御部600のCPU610において実行される燃料流量算出ルーチンを表わすフローチャートである。本ルーチンは、燃料電池システム1000が起動されると実行され、例えば、100ms毎に繰り返し実行される。本ルーチンでは、燃焼部200から排出される燃焼排ガス中の酸素濃度oの変動を示す酸素濃度変動値σoに基づいて、負荷要求i_reqに応じた水素流量(基本燃料流量Qf_bse)を補正して、燃料電池スタック100に供給する水素の流量(最終燃料流量Qf_fin)を算出する。
図4は、本実施例における酸素濃度変動値σoと補正係数Koとの関係を示す図である。補正係数Koは、燃焼排ガス中の酸素濃度oの変動が適切な範囲内になるように、燃料電池スタック100に供給する水素の流量を補正するための係数である。図示するように、酸素濃度変動値σoが第1の値o1と第2の値o2との間の値である場合は、Ko=1.0である。すなわち、燃料電池スタック100に供給する水素の流量(基本燃料流量Qf_bse)を補正しない。本実施例において、第1の値o1および第2の値o2は、実験によって予め定められている。
本実施例において、図4に示すσoと補正係数Koとの関係を表すマップ622がメモリ620に予め記憶されている。平均酸素濃度ovが所定の値よりも大きい場合には実線のグラフ、平均酸素濃度ovが所定の値よりも小さい場合には破線のグラフを用いて、補正係数Koが導出される。
酸素濃度センサ204において検出される酸素濃度oが小さい場合には、酸素濃度oの変動(振幅)の計測精度が低下する。そのため、平均酸素濃度ovが小さい場合に、平均酸素濃度ovが大きい場合と同様に燃料電池スタック100に供給する水素流量の増減を行うと、燃料電池システム1000の誤作動が生じるおそれがある。本実施例において、燃料電池スタック100に供給する水素流量の補正に伴う誤作動を抑制するために、平均酸素濃度ovが小さい場合には、平均酸素濃度ovが大きい場合に比べて、補正係数Koの値が小さくなるように、マップ622が作成されている。なお、本実施例において、例えば、平均酸素濃度ovが10%以上の場合には「平均酸素濃度ovが大きい」、平均酸素濃度ovが10%未満の場合には「平均酸素濃度ovが小さい」としている。
図4に示すマップ622において、補正係数Koの値は、酸素濃度変動値σoが第2の値o2よりも大きい場合には大きく、酸素濃度変動値σoが第1の値o1よりも小さい場合には小さくしている。
すなわち、酸素濃度変動値σoが第2の値o2よりも大きい場合には、負荷要求i_reqに応じた基本燃料流量Qf_bseよりも燃料電池スタック100に供給される水素の流量を増加させることになる。酸素濃度変動値σoが大きい場合は、燃料電池スタック100において発電不良(例えば、燃料不足によって発電できないセルがある等)が生じていると考えられるため、燃料電池スタック100に供給される水素の流量を増加させることにより、燃料電池スタック100における発電が安定すると考えられる。
一方、酸素濃度変動値σoが第1の値o1よりも小さい場合には、負荷要求i_reqに応じた基本燃料流量Qf_bseよりも燃料電池スタック100に供給される水素の流量を減少させることになる。酸素濃度変動値σoが小さい場合は、燃料電池スタック100における発電状態が良好(安定)しており、燃料電池スタック100に過剰に燃料(水素)が供給されていると考えられる。そのため、燃料電池スタック100に供給される水素の流量を減少させることにより、燃料電池スタック100における発電効率が向上されると考えられる。
図5は、入出力ポート630を介してCPU610に入力される負荷要求i_reqと基本燃料流量Qf_bseとの関係を示す図である。図5に示す基本燃料流量Qf_bseは、燃料電池スタック100の状態(反応温度や劣化の程度等)が理想的な状態にある場合に、負荷要求i_reqを満たす出力を得るのに必要な水素の流量である。本実施例においては、図5に示す基本燃料流量Qf_bseに対して、燃料電池スタック100の運転状態に合わせた補正を行って、燃料電池スタック100に供給する水素の流量(最終燃料流量Qf_fin)を決定する。本実施例において、図5に示す負荷要求i_reqと基本燃料流量Qf_bseとの関係を表すマップ623がメモリ620に予め記憶されている。
図3に示すように、燃料電池システム1000が起動され、本ルーチンが起動されると、CPU610は、メモリ620に記録されているセンサ暖機完了フラグがONか否か判断する(ステップS130)。センサ暖機完了フラグがOFFの場合は(ステップS130においてYES)、本ルーチンを終了する。
センサ暖機完了フラグがONの場合には(ステップS130においてYES)、酸素濃度センサ204によって検出される、燃焼部200からの燃焼排ガス中の酸素濃度oをメモリ620に記憶し、n=n+1にカウントアップする(ステップS132)。そして、CPU610は、酸素濃度検出サンプリング数n≧酸素濃度検出最大サンプリング数n_trgか否か判断する(ステップS134)。本実施例において、酸素濃度検出最大サンプリング数n_trg=250である。酸素濃度検出サンプリング数n<n_trgの場合は(ステップS134において、NO)、本ルーチンを終了する。
すなわち、燃焼排ガス中の酸素濃度oのサンプリング数が250になるまでは、酸素濃度センサ204において検出された燃焼排ガス中の酸素濃度oは、メモリ620に蓄積される。
酸素濃度検出サンプリング数n≧n_trgの場合は(ステップS134において、YES)、酸素濃度変動値σoと平均酸素濃度ovを算出する(ステップS136)。
酸素濃度変動値σoは、以下の(式1)によって算出される。
Figure 0005281440
その後、最も以前に計測した酸素濃度oをクリアして、n=n−1にする(ステップS138)。例えば、n=250になるまでは、100ms毎に、ステップS132が行われ、n=0〜249について、酸素濃度センサ204において検出された酸素濃度が蓄積される。n=250になり、n=0〜249について、酸素濃度変動値σoと平均酸素濃度ovが算出されると、メモリ620に蓄積されたn=0の酸素濃度がクリアされて、n=249とされる。
CPU610は、ステップS136において算出された酸素濃度変動値σoと平均酸素濃度ovとを用いて、マップ622を参照して、補正係数Koを導出する(ステップS140)
CPU610は、入力された負荷要求i_reqに応じた基本燃料流量Qf_bseを、マップ623を参照して、導出する(ステップS144)。最後に、ステップS140で導出された補正係数Koと、ステップS144で導出された基本燃料流量Qf_bseとに基づいて、最終燃料流量Qf_finを算出して(ステップS146)、本ルーチンを終了する。
CPU610は、このようにして算出された最終燃料流量Qf_finになるように、流量調節弁106を制御する。
例えば、燃焼部200における燃焼が良好でない(例えば、一部において失火している。)と、燃焼排ガス中の酸素濃度oの変動が大きくなると考えられる。一方、燃料電池スタック100において発電不良が生じると、燃料電池スタック100の温度が低下する。その結果、燃料電池スタック100から排出される排ガスを燃焼する燃焼部200の温度も低下して、燃焼部200の燃焼不良が生じると考えられる。すなわち、燃料電池スタック100において、発電不良が生じている場合には、燃焼排ガス中の酸素濃度oの変動が大きくなると考えられる。
本実施例の燃料電池システム1000では、燃焼部200から排出される燃焼排ガス中の酸素濃度oの変動(酸素濃度変動値σo)に基づいて、負荷要求i_reqに応じた水素流量(基本燃料流量Qf_bse)を、補正係数Koを用いて補正して、最終燃料流量Qf_finを算出している。補正係数Koは、燃焼排ガス中の酸素濃度oの変動が適切な範囲内になるように、燃料電池スタック100に供給する水素の流量を補正するための係数である。燃料電池システム1000では、補正後の最終燃料流量Qf_finになるように、燃料電池スタック100に供給される水素流量を制御しているため、燃焼排ガス中の酸素濃度oの変動が適切な範囲内になる。すなわち、燃料電池スタック100における発電の安定性および発電効率が向上される。本実施例の燃料電池システム1000によれば、燃料電池スタック100における発電の安定性と発電効率とを両立するような、適正な燃料流量(水素流量)の制御を行うことができる。
B.第2の実施例:
図6は、本発明の第2の実施例としての燃料電池システム1000Aの構成を概略的に示す説明図である。本実施例の燃料電池システム1000Aが、第1の実施例の燃料電池システム1000と異なる点は、主に、改質器400を備える点と、燃料流量の制御において、同一酸素濃度雰囲気における酸素濃度センサ出力の変化も考慮する点である。図6において、第1の実施例における燃料電池システム1000と同様の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
本実施例の燃料電池システム1000Aにおいて、燃料電池スタック100から排出されるアノード排ガスと、カソード排ガスとを利用して、燃焼部200においてアノード排ガスを燃焼させる。燃焼部200において発生される熱を利用して、改質器400において水素を含む燃料ガスを生成して、燃料電池スタック100に供給する。一方、燃焼部200から排出される燃焼排ガスの熱を利用して、熱交換器300を介して水道水を温めて、ユーザに温水を供給している。
改質器400は、混合部(図示しない)と改質部(図示しない)を備える。改質燃料タンク402(後述する)から供給される改質燃料と、改質水タンク500(後述する)から供給される水とは、混合部において混合され、気化される。以下、混合部において混合され、気化されたガスを、「混合ガス」と称する。改質部は、改質反応を促進する改質触媒(図示しない)を備える。混合部で生成された混合ガスが改質部に導入されると、改質触媒によって改質反応が進行し、水素を含む燃料ガスが生成される。この改質反応は吸熱反応であるため、入熱が必要であり、本実施例では、燃焼部200における燃焼反応によって発生する熱を利用している。上記改質触媒は、改質反応に用いる改質燃料に応じて適宜決定される。なお、改質器400において生成され、燃料電池スタック100に供給される燃料ガスには、水素以外に、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、および未反応の改質燃料が含まれる。
改質燃料としてのメタノールを改質器400に供給する改質燃料供給系は、改質燃料タンク402と、改質燃料供給路404と、改質燃料供給路404上に設けられる流量調節弁406と、を備える。改質燃料タンク402は、改質燃料としてのメタノールを、液体で貯蔵している。なお、改質燃料は、メタノールに限定されず、炭化水素(ガソリン、灯油、天然ガスなど。)、アルコール類(エタノール、メタノールなど。)、アルデヒド、アンモニアなどを用いてもよい。
改質燃料タンク402に貯蔵されるメタノールは、流量調節弁406によって所定の流量に調整され、改質燃料供給路404を介して改質器400に供給される。後述するように、燃焼部200から排出される燃焼排ガス中の酸素濃度の変動(振動振幅)に基づいて、流量調節弁406が制御される。
改質器400で生成された水素、一酸化炭素、二酸化炭素、メタン、および未反応の改質燃料(メタノール)を含む燃料ガスは、燃料供給路408を介して、燃料電池スタック100のアノードに供給される。
熱交換器300Aには、燃焼排ガス路202と、排ガス放出路206と、水道水導入路302と、温水放出路304と、が接続されている。本実施例において、熱交換器300Aは、燃焼部200から排出される燃焼排ガスの熱を利用して、水道水を温めている。すなわち、燃焼排ガス路202を介して熱交換器300Aに導入される燃焼排ガスは、熱交換器300A内で水道水に熱を奪われて、低温の燃焼排ガスとなって、排ガス放出路206を介して大気中に放出される。
改質器400に、改質反応に利用される水(以下、「改質水」ともいう。)を供給するための改質水供給系は、凝縮器504と、凝縮水路506と、改質水タンク500と、改質水供給路508と、改質水ポンプ510と、を備える。凝縮器504は、排ガス放出路206上に設けられ、熱交換器300Aにおいて冷却された燃焼排ガスに含まれる水蒸気を凝縮する。凝縮器504には、凝縮水路506が接続され、凝縮器504にて凝縮された液水(以下、「凝縮水」ともいう。)が、凝縮水路506を介して改質水タンク500に貯留される。改質水タンク500に貯留された凝縮水(改質水)は、改質水ポンプ510によって、改質水供給路508を介して改質燃料供給路404に導入される。このようにして、改質燃料としてのメタノールと、改質水とが、ともに改質器400に供給される。
制御部600Aにおいて、メモリ620に記憶されている燃料流量制御プログラム624Aと、マップ622Aと、マップ623Aと、が主に、第1の実施例における制御部600と異なる。燃料流量制御プログラム624Aには、第1の実施例において述べたセンサ暖機検出ルーチン(図2)と、後述する燃料流量算出ルーチン(図7,8)が含まれる。センサ暖機検出ルーチンについては、第1の実施例と同様であるため、説明を省略する。
本実施例の燃料電池システム1000Aでは、第1の実施例と異なり、改質器400で生成された水素を含む燃料ガスが燃料電池スタック100に供給される。そのため、制御部600は、酸素濃度センサ204によって検出される酸素濃度の変動に基づいて、燃料電池スタック100に供給される燃料ガスの適切な流量(最終燃料流量Qf_fin)を算出し、算出された最終燃料流量Qf_finの燃料ガスが改質器400において生成されるように、流量調節弁406を制御する。その結果、燃料電池スタック100に供給される燃料ガスの流量(以下、「燃料流量」ともいう。)が、酸素濃度センサ204によって検出される酸素濃度の変動に基づいて制御される。
図7、8は、燃料電池システム1000Aが備える制御部600AのCPU610において実行される燃料流量算出ルーチンを表わすフローチャートである。本ルーチンは、燃料電池システム1000Aが起動されると実行され、例えば、100ms毎に繰り返し実行される。本ルーチンでは、燃焼部200から排出される燃焼排ガス中の酸素濃度oの変動を示す燃焼排ガス中酸素濃度変動値σo_pに基づいて、負荷要求i_reqに応じた燃料流量(基本燃料流量Qf_bse)を補正して、燃料電池スタック100に供給する燃料流量(最終燃料流量Qf_fin)を算出する。
本実施例における燃料流量算出ルーチンが、第1の実施例と異なる点は、空気中の酸素濃度o_aを考慮して、補正係数Koを導出している点である。以下、空気中の酸素濃度o_aの変動を示す空気中酸素濃度変動値σo_aを考慮して補正された燃焼排ガス中の酸素濃度の変動値を、「補正酸素濃度変動値σo_pa」と称する。補正酸素濃度変動値σo_pa=燃焼排ガス中の酸素濃度変動値σo_p−空気中の酸素濃度変動値σo_aである。
図9は、本実施例における補正酸素濃度変動値σo_paと補正係数Koとの関係を示す図である。補正係数Koは、補正酸素濃度変動値σo_paが適切な範囲内になるように、燃料電池スタック100に供給する水素の流量を補正するための係数である。本実施例において、図9に示す補正酸素濃度変動値σo_paと補正係数Koとの関係を表すマップ622Aがメモリ620に予め記憶されている。第1の実施例と同様に、平均酸素濃度ovが所定の値よりも大きい場合には実線のグラフ、平均酸素濃度ovが所定の値よりも小さい場合には破線のグラフを用いて、補正係数Koが導出される。
図10は、入出力ポート630を介してCPU610に入力される負荷要求i_reqと基本燃料流量Qf_bseとの関係を示す図である。本実施例において、図10に示す負荷要求i_reqと基本燃料流量Qf_bseとの関係を表すマップ623Aがメモリ620に予め記憶されている。
図7に示すように、燃料電池システム1000Aが起動され、本ルーチンが起動されると、CPU610は、メモリ620に記録されているセンサ暖機完了フラグがONか否か判断する(ステップU112)。センサ暖機完了フラグがOFFの場合は(ステップU112においてNO)、本ルーチンを終了する。
センサ暖機完了フラグがONの場合には(ステップU112においてYES)、CPU610は、メモリ620に記録されているσo_a計算完了フラグがONか否か判断する(ステップU114)。燃料電池システム1000Aの起動時、σo_a計算完了フラグはOFFである。ステップU114において、σo_a計算完了フラグがOFFであると判断されると、CPU610は、酸素濃度センサ204によって検出される、燃焼排ガス路202中を流れるガス中の酸素濃度oをメモリ620に記憶し、n=n+1にカウントアップする(ステップU116)。
本実施例における燃料電池システム1000Aにおいて、σo_a計算完了フラグがONになるまでは、燃料電池スタック100に水素は供給されず、装置掃気エア(空気)が供給されている。その結果、燃焼排ガス路202内を、空気が流通するため、酸素濃度センサ204は、空気中の酸素濃度を検出する。そして、CPU610は、酸素濃度検出サンプリング数n≧酸素濃度検出最大サンプリング数n_trgか否か判断する(ステップU118)。本実施例において、第1の実施例と同様に、酸素濃度検出最大サンプリング数n_trg=250である。酸素濃度検出サンプリング数n<n_trgの場合は(ステップU118において、NO)、本ルーチンを終了する。
すなわち、酸素濃度oのサンプリング数が250になるまでは、酸素濃度センサ204において検出された空気中の酸素濃度oは、メモリ620に蓄積される。
酸素濃度検出サンプリング数n≧n_trgの場合は(ステップU118において、YES)、空気中酸素濃度変動値σo_aを算出する(ステップU120)。
空気中酸素濃度変動値σo_aは、上記した(式1)によって、第1の実施例において、燃焼排ガス中の酸素濃度変動値σoを算出した場合と同様に算出される。
その後、CPU610は、n=0として(ステップU122)、メモリ620に記憶されているσo_a計算完了フラグをONにして(ステップU124)、本ルーチンを終了する。このようにして、空気中酸素濃度変動値σo_aが算出される。
本実施例において、σo_a計算完了フラグがONにされると、燃料電池スタック100に水素が供給され、燃料電池の運転が開始される。
ステップU114において、σo_a計算完了フラグがONであると判断されると、CPU610は、ステップU132(図8)へ進む。ステップU132において、CPU610は、酸素濃度センサ204によって検出される、燃焼部200からの燃焼排ガス中の酸素濃度oをメモリ620に記憶し、n=n+1にカウントアップする(ステップU132)。そして、CPU610は、酸素濃度検出サンプリング数n≧酸素濃度検出最大サンプリング数n_trgか否か判断する(ステップU134)。本実施例において、酸素濃度検出最大サンプリング数n_trg=250である。酸素濃度検出サンプリング数n<n_trgの場合は(ステップU134において、NO)、本ルーチンを終了する。
すなわち、燃焼排ガス中の酸素濃度oのサンプリング数が250になるまでは、酸素濃度センサ204において検出された燃焼排ガス中の酸素濃度oは、メモリ620に蓄積される。
酸素濃度検出サンプリング数n≧n_trgの場合は(ステップU134において、YES)、燃焼排ガス中酸素濃度変動値σo_pと燃焼排ガス中の平均酸素濃度ovを算出する(ステップU138)。燃焼排ガス中酸素濃度変動値σo_pは、上記した(式1)によって算出される。
その後、CPU610は、最も以前に計測した燃焼排ガス中の酸素濃度oをクリアして、n=n−1にする(ステップU140)。CPU610は、ステップU138において算出された酸素濃度変動値σo_pと、ステップU120において算出されたσo_aとを用いて、補正酸素濃度変動値σo_paを算出する。そして、補正酸素濃度変動値σo_paと平均酸素濃度ovとを用いて、マップ622Aを参照して、補正係数Koを導出する(ステップU144)。
CPU610は、入力された負荷要求i_reqに応じた基本燃料流量Qf_bseを、マップ623Aを参照して、導出する(ステップU146)。最後に、ステップU144で導出された補正係数Koと、ステップU146で導出された基本燃料流量Qf_bseとに基づいて、最終燃料流量Qf_finを算出して(ステップU148)、本ルーチンを終了する。
電池スタック100に供給される燃料ガスの流量が、上述のとおりに算出された最終燃料流量Qf_finになるように、CPU610は、流量調節弁406を調節して、改質燃料タンク402から改質器400に供給される改質燃料の流量を制御する。
以上説明したように、本実施例における燃料電池システム1000Aでは、補正酸素濃度変動値σo_pa(燃焼排ガス中酸素濃度変動値σo_pから空気中酸素濃度変動値σo_aを引いた値)に基づいて、補正係数Koを導出している。すなわち、酸素濃度センサ204の経時変化が考慮されるため、酸素濃度センサ204の経時変化にかかわらず、燃料電池スタック100に供給される燃料流量を適切に制御することができる。
また、上述のとおり、本実施例における燃料電池システム1000Aは、改質器400を備え、改質器400により生成される燃料ガスが燃料電池スタック100に供給される。燃料ガスには、水素以外に、一酸化炭素、二酸化炭素、メタン、および未反応の改質燃料(メタノール)が含まれ、水素だけでなく、一酸化炭素、メタン、およびメタノールも燃料電池スタック100における発電に用いられて消費される。そして、燃料電池スタック100において消費されなかった水素、一酸化炭素、メタン、およびメタノールが燃焼部200に供給されて、燃焼される。
一酸化炭素、メタン、およびメタノールの燃焼範囲は、水素の燃焼範囲に比べて狭い。そのため、第1の実施例と比較して、燃焼部200において、燃焼不良が生じる可能性が大きくなる。上述のとおり、改質器400における改質反応は吸熱反応であるため、燃焼部200において燃焼不良が生じると、改質反応不良が生じて、発電性能(安定した発電、発電効率)が低下するおそれがある。すなわち、第1の実施例のように、燃料電池スタック100に供給する燃料ガスとして、水素のみを供給する場合に対して、燃焼部200における燃焼状態(燃焼不良)が、燃料電池の発電性能(発電の安定性、発電効率)に及ぼす影響が大きい。
そのため、本実施例における燃料電池システム1000Aのように、燃焼排ガス中の酸素濃度の変動値に基づいて、改質器400に供給される改質燃料の流量が制御されると、発電の安定性および発電効率が向上される。すなわち、本発明を、第2の実施例に示すような、改質器から供給されるガスを用いる燃料電池システムに適用すると、第1の実施例に示すような、純水素が供給される燃料電池システムに適用するよりも、顕著な効果を得ることができる。
C.第3の実施例:
図11は、本発明の第3の実施例としての燃料電池システム1000Bの構成を概略的に示す説明図である。本実施例の燃料電池システム1000Bが、第2の実施例の燃料電池システム1000Aと異なる点は、主に、燃料電池スタック100の出力電流を計測する電流計110を備えると共に、燃料流量の制御において、燃料電池スタック100における出力電流を考慮する点である。図11において、第2の実施例における燃料電池システム1000Aと同様の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
本実施例において、改質燃料タンク402に貯蔵されるメタノールの改質器400への供給流量は、後述するように、燃焼部200から排出される燃焼排ガス中の酸素濃度の変動値および燃料電池スタック100における出力電流に基づいて、制御される。その結果、第2の実施例と同様に、燃料電池スタック100に供給される燃料流量が制御される。
図12は、燃料電池システム1000Bが備える制御部600BのCPU610において実行される燃料流量算出ルーチンの一部を表わすフローチャートである。本ルーチンは、第2の実施例における燃料流量算出ルーチン(図7,8)の図8の工程を図12の工程に置き換えたものである。そのため、本実施例において、本ルーチンにおける前半の工程(図7)の図示および説明を省略する。本実施例における燃料流量算出ルーチンが、第2の実施例と異なる点は、燃料電池スタック100における出力電流iの変動を考慮して、水素流量(最終燃料流量Qf_fin)を算出している点である。以下、燃料電池スタック100における出力電流iの変動を、「出力電流変動値σi」と称する。
図13は、本実施例における出力電流変動値σiと補正係数Kiとの関係を示す図である。補正係数Kiは、出力電流変動値σiが適切な範囲内になるように、燃料電池スタック100に供給する水素の流量を補正するための係数である。
図示するように、出力電流変動値σiが第3の値i1と第4の値i2との間の値である場合は、Ki=1.0である。すなわち、燃料電池スタック100に供給する燃料ガスの流量(基本燃料流量Qf_bse)を補正しない。本実施例において、第3の値i1および第4の値i2は、実験によって予め定められている。
本実施例において、図13に示す出力電流変動値σiと補正係数Kiとの関係を表すマップ625がメモリ620に予め記憶されている。平均出力電流ivが所定の値よりも大きい場合には実線のグラフ、平均出力電流ivが所定の値よりも小さい場合には破線のグラフを用いて、補正係数Kiが導出される。
電流計110において検出される出力電流iが小さい場合には、出力電流iの変動(振幅)の計測精度が低下する。そのため、平均出力電流ivが小さい場合に、平均出力電流ivが大きい場合と同様に燃料電池スタック100に供給する水素流量の増減を行うと、燃料電池スタック100の誤作動が生じるおそれがある。本実施例において、燃料電池スタック100に供給する水素流量の補正に伴う誤作動を抑制するために、平均出力電流ivが小さい場合には、平均出力電流ivが大きい場合に比べて、補正係数Kiの値が小さくなるように、マップ625が作成されている。なお、本実施例において、例えば、平均出力電流ivが10A以上の場合には「平均出力電流ivが大きい」、平均出力電流ivが10A未満の場合には「平均出力電流ivが小さい」としている。
図13に示すマップ625において、補正係数Kiの値は、出力電流変動値σiが第4の値i2よりも大きい場合には大きく、出力電流変動値σiが第3の値i1よりも小さい場合には小さくしている。
すなわち、出力電流変動値σiが第4の値i2よりも大きい場合には、負荷要求i_reqに応じた基本燃料流量Qf_bseよりも燃料電池スタック100に供給される燃料ガスの流量を増加させることになる。出力電流変動値σiが大きい場合は、燃料電池スタック100において発電不良(例えば、燃料不足によって発電できないセルがある等)が生じていると考えられるため、燃料電池スタック100に供給される燃料ガスの流量を増加させることにより、燃料電池スタック100における発電が安定すると考えられる。
一方、出力電流変動値σiが第3の値i1よりも小さい場合には、負荷要求i_reqに応じた基本燃料流量Qf_bseよりも燃料電池スタック100に供給される燃料ガスの流量を減少させることになる。出力電流変動値σiが小さい場合は、燃料電池スタック100における発電状態が良好(安定)しており、燃料電池スタック100に過剰に燃料が供給されていると考えられる。そのため、燃料電池スタック100に供給される水素の流量を減少させることにより、燃料電池スタック100における発電効率が向上されると考えられる。
本実施例において、第2の実施例と同様に、図9,10に示すマップ622A,623Aもメモリ620に予め記憶されている。
本ルーチンは、燃料電池システム1000Bが起動されると実行され、例えば、100ms毎に繰り返し実行される。燃料電池システム1000Bが起動され、本ルーチンが起動されると、CPU610は、図7に示すステップU112〜U124を実行する。
CPU610は、ステップU114において、σo_a計算完了フラグがONであると判断すると、ステップT132(図12)へ進む。ステップT132において、CPU610は、電流計110によって燃料電池スタック100の出力電流iを検出するとともに、酸素濃度センサ204によって燃焼部200からの燃焼排ガス中の酸素濃度oを検出する。そして、それぞれの検出結果をメモリ620に記憶し、n=n+1にカウントアップする(ステップT132)。その後、CPU610は、酸素濃度検出サンプリング数n≧酸素濃度検出最大サンプリング数n_trgか否か判断する(ステップT134)。
本実施例において、酸素濃度検出最大サンプリング数n_trg=250である。酸素濃度検出サンプリング数n<n_trgの場合は(ステップT134において、NO)、本ルーチンを終了する。なお、本実施例において、出力電流iの検出は、酸素濃度oの検出と同時に行われているため、酸素濃度検出サンプリング数n=電流検出サンプリング数である。
すなわち、燃焼排ガス中の酸素濃度oのサンプリング数nが250になるまでは、電流計110において検出された出力電流iと、酸素濃度センサ204において検出された燃焼排ガス中の酸素濃度oは、メモリ620に蓄積される。
酸素濃度検出サンプリング数n≧n_trgの場合は(ステップT134において、YES)、CPU610は、出力電流変動値σiと平均出力電流ivを算出する(ステップT138)。そして、燃焼排ガス中酸素濃度変動値σo_pと燃焼排ガス中の平均酸素濃度ovを算出する(ステップT138)。
燃焼排ガス中酸素濃度変動値σo_pは、上記した(式1)によって算出される。出力電流変動値σiは、以下の(式2)によって算出される。
Figure 0005281440
その後、CPU610は、最も以前に計測した出力電流iと酸素濃度oをクリアして、n=n−1にする(ステップT140)。CPU610は、ステップT136において算出された出力電流変動値σiと、平均出力電流ivとを用いて、マップ625(図13)を参照して、補正係数Kiを導出する(ステップT142)。続いて、CPU610は、第2の実施例と同様に、ステップT138において算出された酸素濃度変動値σo_pと、ステップT120において算出されたσo_aとを用いて、補正酸素濃度変動値σo_paを算出する。そして、補正酸素濃度変動値σo_paと平均酸素濃度ovとを用いて、マップ622A(図9)を参照して、補正係数Koを導出する(ステップT144)。
CPU610は、入力された負荷要求i_reqに応じた基本燃料流量Qf_bseを、マップ623A(図10)を参照して、導出する(ステップT146)。最後に、ステップT142で導出された補正係数Kiと、ステップT144で導出された補正係数Koと、ステップT146で導出された基本燃料流量Qf_bseとに基づいて、最終燃料流量Qf_finを算出して(ステップT148)、本ルーチンを終了する。
電池スタック100に供給される水素の流量が、上述のとおりに算出された最終燃料流量Qf_finになるように、CPU610は、流量調節弁406を調節して、改質燃料タンク402から改質器400に供給される改質燃料の流量を制御する。
例えば、燃料電池スタック100の一部において発電不良が生じると、出力電流iの変動が大きくなると考えられる。本実施例における補正係数Kiは、出力電流iの変動が適切な範囲内になるように、燃料電池スタック100に供給する水素の流量を補正するための係数である。
本実施例における燃料電池システム1000Bでは、燃焼排ガス中の酸素濃度および燃料電池スタック100の出力電流、それぞれの変動値が所定の範囲内になるように、負荷要求i_reqに応じた燃料流量(基本燃料流量Qf_bse)を補正して、最終燃料流量Qf_finを算出している。したがって、改質器400を備える燃料電池システム1000Bにおいて、発電の安定性および発電効率がさらに向上される。
D.変形例:
なお、この発明は上述の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上記第1の実施例におけるマップ622において、Ko=1.0となる酸素濃度変動値σoの範囲(第1の値o1〜第2の値o2)は、平均酸素濃度ovが大きい場合と、平均酸素濃度ovが小さい場合とで、一致していた。しかしながら、平均酸素濃度ovが大きい場合と、平均酸素濃度ovが小さい場合とで、Ko=1.0となる酸素濃度変動値σoの範囲を変えてもよい。例えば、図14は、変形例の酸素濃度変動値σoと補正係数Koとの関係を示す図である。図14では、平均酸素濃度ovが小さい場合は、Ko=1.0となる酸素濃度変動値σoの範囲を、平均酸素濃度ovが大きい場合よりも広く設定されている。酸素濃度センサ204において検出される酸素濃度oが小さい場合には、酸素濃度oの変動(振幅)の計測精度が低下する。平均酸素濃度ovが小さい場合に、酸素濃度変動値σoの適正な範囲(すなわち、Ko=1.0となる酸素濃度変動値σoの範囲)を、広く設定することにより、燃料電池システム1000の誤作動が生じるおそれを低減することができる。
同様に、Ki=1.0となる出力電流変動値σiの範囲(第3の値i1〜第4の値i2)は、平均出力電流ivが大きい場合と、平均出力電流ivが小さい場合とで、変えてもよい。出力電圧を用いて制御を行う場合についても同様である。
(2)上記実施例において、平均酸素濃度ovの大小、平均出力電流ivの大小に応じて、燃料流量の増減割合を変えているが、平均酸素濃度ovの大小、平均出力電流ivの大小に関わらず、燃料流量の増減割合を同じにしてもよい。また、平均酸素濃度ovの大小、平均出力電流ivの大小の判断基準は、上記実施例に限定されない。
(3)上記実施例において、燃焼部200による発熱を利用して水道水を温水にするシステムと、燃焼部200による発熱を利用して改質器400により水素を生成するシステムとを例示したが、本発明は、上記実施例に限定されず、燃料電池と燃焼部を備える種々の燃料電池システムにおいて適用することができる。
(4)上記実施例において、燃料電池スタック100としてSOFCを用いているが、例えば、固体高分子電解質型燃料電池、水素分離膜型燃料電池等、種々の燃料電池を用いることができる。
(5)補正係数Koと酸素濃度変動値σoとの関係、および補正係数Kiと出力電流変動値σiとの関係は、上記実施例に図示した関係に限定されない。例えば、上記第1の実施例における図4において、酸素濃度変動値σoが第2の値o2より大きい場合に、補正係数Koは直線的に増加しているが、曲線的に増加してもよいし、増減してもよい。基本燃料流量Qf_bseに対して、補正係数Koを用いて補正を施すことにより、酸素濃度変動値σoが第1の値o1と第2の値o2との間になるような関係であればよい。また、基本燃料流量Qf_bseに対して、補正係数Kiを用いて補正を施すことにより、出力電流変動値σiが第3の値i1と第4の値i2との間になるような関係であればよい。
(6)上記第3の実施例において、燃焼排ガス中酸素濃度変動値σo_pと、燃料電池スタックの出力電流変動値σiとに基づいて、燃料流量を制御する例を示したが、電流計110に換えて電圧計を備える構成にして、燃焼排ガス中酸素濃度変動値σo_pと、燃料電池スタックの出力電圧の変動値とに基づいて、燃料流量を制御する構成にしてもよい。また、電流計110と電圧計を両方備える構成にしてもよい。
100…燃料電池スタック
102…水素タンク
104…水素供給路
106…流量調節弁
108…アノード排ガス路
110…電流計
114…空気供給路
116…エアポンプ
118…カソード排ガス路
200…燃焼部
202…燃焼排ガス路
204…酸素濃度センサ
206…排ガス放出路
300、300A…熱交換器
302…水道水導入路
304…温水放出路
400…改質器
402…改質燃料タンク
404…改質燃料供給路
406…流量調節弁
408…燃料供給路
500…改質水タンク
504…凝縮器
506…凝縮水路
508…改質水供給路
510…改質水ポンプ
600、600A、600B…制御部
610…CPU
620…メモリ
622、622A、623、623A、625…マップ
624、624A…燃料流量制御プログラム
630…入出力ポート
1000、1000A、1000B…燃料電池システム

Claims (11)

  1. 燃料電池システムであって、
    燃料電池と、
    前記燃料電池に燃料を供給する燃料供給部と、
    前記燃料電池のアノードから排出されるアノード排ガスを燃焼させる燃焼部と、
    所定のガス中の酸素濃度を検出する酸素濃度検出部と、
    前記燃料供給部から前記燃料電池に供給される燃料の流量を制御する燃料流量制御部と、
    を備え、
    前記燃料流量制御部は、
    前記酸素濃度検出部によって検出される、前記燃焼部から排出される燃焼排ガス中の酸素濃度の振動振幅が、第1の値と、前記第1の値よりも大きい第2の値との間に入るように、前記燃料の流量を制御する、燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記燃料流量制御部は、
    前記燃焼排ガス中の酸素濃度の振動振幅が、前記第2の値よりも大きい場合は、前記燃料の流量を増加させ、前記燃焼排ガス中の酸素濃度の振動振幅が、前記第1の値よりも小さい場合は、前記燃料の流量を減少させる、燃料電池システム。
  3. 請求項1または2に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記燃料供給部は、
    前記燃焼部における燃焼熱を利用して、前記燃料電池に供給する前記燃料を生成する燃料生成部と、
    前記燃料生成部に、前記燃料の生成に用いられる原料を供給する原料供給部と、
    を備え、
    前記燃料流量制御部は、
    前記燃料生成部に供給される前記原料の流量を制御することによって、前記燃料電池に供給される前記燃料流量を制御する、燃料電池システム。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の燃料電池システムにおいて、
    前記第1の値および前記第2の値は、前記酸素濃度検出部によって検出される、空気中の酸素濃度の振動振幅に基づいて定められる、燃料電池システム。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1つに記載の燃料電池システムにおいて、
    前記第1の値と前記第2の値とによって規定される範囲は、前記燃焼排ガス中の酸素濃度の絶対値が小さいほど、広く設定される、燃料電池システム。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1つに記載の燃料電池システムにおいて、
    前記燃料流量制御部は、
    前記燃焼排ガス中の酸素濃度の振動振幅が、前記第1の値と前記第2の値との間に入るように、前記燃料の流量を制御する場合に、前記燃焼排ガス中の酸素濃度の絶対値が小さいほど、前記燃料の流量の増減割合を小さくする、燃料電池システム。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1つに記載の燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池の出力電流を計測する電流計および前記燃料電池の出力電圧を計測する電圧計の少なくともいずれか一方を備え、
    前記燃料流量制御部は、
    さらに、
    前記電流計によって計測された前記出力電流、または前記電圧計によって計測された出力電圧の振動振幅が、第3の値と、前記第3の値よりも大きい第4の値との間に入るように、前記燃料の流量を制御する、燃料電池システム。
  8. 請求項7に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記燃料流量制御部は、
    前記電流計によって計測された前記出力電流、または前記電圧計によって計測された出力電圧の振動振幅が、前記第4の値よりも大きい場合は、前記燃料の流量を増加させ、前記電流計によって計測された前記出力電流、または前記電圧計によって計測された出力電圧の振動振幅が、前記第3の値よりも小さい場合は、前記燃料の流量を減少させる、燃料電池システム。
  9. 請求項7または8に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記第3の値と、前記第4の値とによって規定される範囲は、前記出力電流の絶対値が小さいほど、広く設定される、燃料電池システム。
  10. 請求項7ないし9のいずれか1つに記載の燃料電池システムにおいて、
    前記燃料流量制御部は、
    前記出力電流の振動振幅が、前記第3の値と前記第4の値との間に入るように、前記燃料の流量を制御する場合に、前記出力電流の絶対値が小さいほど、前記燃料の流量の増減割合を小さくする、燃料電池システム。
  11. 燃料電池と、前記燃料電池のアノードから排出されるアノード排ガスを燃焼させる燃焼部と、を備える燃料電池システムの制御方法であって、
    (a)前記燃焼部から排出される燃焼排ガス中の酸素濃度を取得する工程と、
    (b)前記工程(a)において取得された燃焼排ガス中の酸素濃度の振動振幅が、第1の値と、前記第1の値よりも大きい第2の値との間に入るように、前記燃料電池に供給される燃料の流量を制御する工程と、
    を備える、燃料電池システムの制御方法。
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