JP5280384B2 - 無線基地局装置及び無線通信方法 - Google Patents
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Description
非特許文献1では、複数のチャネルインタリーブパタンによりチャネルを識別するIDMA(Interleave-Division Multiple-Access;インターリーブ分割多元接続方式)が提案されている。このIDMA方式による通信では、端末装置が送信時に拡散処理を行う代わりに、無線基地局装置は、通信端末ごとに予め割り当てられた異なるインターリーブ・パターンを用いてユーザ分離を行う。このため、システムの全処理利得を符号化のために用いることができ、CDMAに比べて高い周波数利用効率を達成することができる。
図示するように、無線基地局装置9は、アンテナ91と、受信部92と、干渉除去部93と、復号処理部941−1、…、941−K、942−1、…、942−N(K、Nは、自然数)とを具備する。
干渉除去部93は、CDMA(Code-Division Multiple-Access;符号分割多重接続)方式と同様に、複数の端末装置それぞれとの間のチャネル推定値と、復号処理部941−1、…、941−K、942−1、…、942−Nが出力する干渉レプリカ信号とを用いて干渉除去処理を行う。この干渉除去処理は、受信信号からそれぞれの干渉を除去して、それぞれの送信信号に対して推定した通信路値を算出する処理である。また、干渉除去部93は、推定した通信路値を復号処理部941−1、…、941−K、942−1、…、942−Nに出力する。
また、IDMA方式による通信では、非常に低い符号化率の誤り訂正符号を導入することにより、同一フレーム内に尤度の低いシンボルが存在した場合においても、誤り訂正符号の符号化利得により尤度を回復することができる。具体的には、上述した干渉除去部93と復号処理部941−1、…、941−K、942−1、…、942−Nとの間で行われる干渉レプリカ信号をフィードバックする処理を繰り返すことにより、効果的に干渉を除去することができる。さらに、復号処理部941−1、…、941−K、942−1、…、942−Nから干渉レプリカ信号をフィードバックする回数を増やすことにより、無線基地局装置9において端末装置から受信する信号の受信品質を向上させることができる。
繰り返し処理を行うことにより、復号結果及び干渉レプリカ信号の精度は向上し、精度の向上した干渉レプリカ信号を用いることにより、さらに復号結果及び干渉レプリカ信号の精度はさらに向上する。
(2)また、本発明は、上記に記載の発明において、前記他の無線基地局装置から前記対数尤度比を要求する情報を受信すると、前記複数の第1端末装置の前記通信路値に基づく前記対数尤度比を、要求した前記他の無線基地局装置に送信する対数尤度比送信部を備えることを特徴とする。
(3)また、本発明は、上記に記載の発明において、前記対数尤度比送信部は、前記対数尤度比に誤りが含まれない場合、前記対数尤度比を要求した前記他の無線基地局装置に前記対数尤度比を送信し、前記対数尤度比に誤りが含まれる場合、前記対数尤度比を要求した前記他の無線基地局装置に前記対数尤度比を送信しないことを特徴とする。
(4)また、本発明は、上記に記載の発明において、前記対数尤度比送信部は、前記対数尤度比を送信する際、前記対数尤度比の硬判定値及び信頼度係数を前記対数尤度比として送信することを特徴とする。
(5)また、本発明は、自セル内に位置する複数の第1端末装置とインターリーブ分割多元接続方式により通信を行う無線基地局装置において、前記複数の第1端末装置それぞれが送信した信号と、他セル内の第2端末装置が送信した信号とを受信する受信部と、干渉レプリカ信号を用いて前記受信部が受信した信号から前記複数の第1端末装置及び前記第2端末装置それぞれの受信信号を分離して通信路値を算出する干渉除去部と、前記第2端末装置と通信を行う他の無線基地局装置に対して、当該第2端末装置から受信した信号に基づく対数尤度比を要求する情報を送信する制御部と、前記第1端末装置の前記通信路値を用いて復号結果である対数尤度比及び前記干渉レプリカ信号を生成する第1復号処理部と、前記他の無線基地局装置から受信した前記対数尤度比と、前記第2端末装置の前記通信路値とを用いて復号結果である対数尤度比及び前記干渉レプリカ信号を生成する第2復号処理部とを具備し、前記制御部は、前記第1端末装置の復号結果に誤りがある場合、有線回線により接続された前記他の無線基地局装置に前記対数尤度比を要求する情報を送信することを特徴とする無線基地局装置である。
(6)また、本発明は、自セル内に位置する複数の第1端末装置とインターリーブ分割多元接続方式により通信を行う無線基地局装置が行う無線通信方法であって、前記複数の第1端末装置それぞれが送信した信号と、他セル内の第2端末装置が送信した信号とを受信する受信過程と、干渉レプリカ信号を用いて前記受信部が受信した信号から前記複数の第1端末装置及び前記第2端末装置それぞれの受信信号を分離して通信路値を算出する干渉除去過程と、前記第2端末装置と通信を行う他の無線基地局装置に対して、当該第2端末装置から受信した信号に基づく対数尤度比を要求する情報を送信する制御過程と、前記第1端末装置の前記通信路値を用いて復号結果である対数尤度比及び前記干渉レプリカ信号を生成する第1復号処理過程と、前記他の無線基地局装置から受信した前記対数尤度比と、前記第2端末装置の前記通信路値とを用いて復号結果である前記対数尤度比及び前記干渉レプリカ信号を生成する第2復号処理過程とを具備し、受信電力値が予め定めた閾値以上である他セル内の第2端末装置を、前記干渉除去過程における前記通信路値の算出対象、及び前記第2復号処理過程における前記干渉レプリカ信号の生成対象とすることを特徴とする無線通信方法である。
(7)また、本発明は、上記に記載の発明において、前記他の無線基地局装置から前記対数尤度比を要求する情報を受信すると、前記複数の第1端末装置の前記通信路値に基づく前記対数尤度比を、要求した前記他の無線基地局装置に送信する対数尤度比送信過程を更に具備し、前記対数尤度比送信過程では、前記対数尤度比に誤りが含まれない場合、前記対数尤度比を要求した前記他の無線基地局装置に前記対数尤度比を送信し、前記対数尤度比に誤りが含まれる場合、前記対数尤度比を要求した前記他の無線基地局装置に前記対数尤度比を送信しないことを特徴とする。
図1は、本実施形態における無線通信システム100の構成例を示す概略図である。図1は、無線通信システム100の一構成例を示しており、無線基地局装置1a、1b、1cと、端末装置311、…、31K、321、…、32L、331、…、33M(K,L,Mは、いずれも自然数)とを具備している。
以下、無線基地局装置1a、1b、1cは、同じ構成を有しており、いずれか1つの無線基地局装置、あるいは、全ての無線基地局装置を示す場合、「無線基地局装置1」という。また、端末装置311、…、31K、321、…、32L、331、…32Mは、同じ構成を有しており、いずれか1つの端末装置、あるいは、全ての端末装置を示す場合、端末装置300という。
また、無線基地局装置1a〜1cは、それぞれ端末装置300とデータの送受信が可能な領域であるセル10a〜10cを構成している。セル10aには、端末装置311、…、31Kが位置し、端末装置311、…、31Kと無線基地局装置1aとは、データの送受信を行う。セル10bには、端末装置321、…、32Lが位置し、端末装置321、…、32Lと無線基地局装置1bとは、データの送受信を行う。セル10cには、端末装置331、…、33Mが位置し、端末装置331、…、33Mと無線基地局装置1cとは、データの送受信を行う。
なお、無線通信システム100として、3つの無線基地局装置が配置されている例を示しているが、これに限定されることなく本発明の無線通信システムは、少なくとも2つ以上の無線基地局装置を具備していてもよい。
図示するように、無線基地局装置1は、アンテナ11、受信部12、干渉除去部13、復号処理部141〜14S(Sは自然数)と、復号処理部151〜15T(Tは自然数)と、誤り検出部161〜16Sと、上位層処理部17と、対数尤度比受信部18と、対数尤度比送信部19と、対数尤度比制御部20と、硬判定部441〜44Sと、硬判定部451〜45Tとを備えている。
干渉除去部13は、CDMA方式における干渉除去処理と同様に、複数の端末装置300それぞれとの間のチャネル推定値と、復号処理部141〜14S、151〜15Tが出力する干渉レプリカ信号とを用いて、入力された受信信号に対して干渉除去処理を行い、端末装置300からの送信信号それぞれに対して推定した通信路値を算出する。この通信路値は、受信信号に含まれる複数の端末装置300それぞれが送信した信号を受信信号から推定した値であり、復号処理部141〜14S、151〜15Tそれぞれに出力される。また、干渉除去部13は、端末装置300それぞれから受信した信号の受信電力値をプリアンブルなどから算出し、算出した端末装置300ごとの受信電力値を上位層処理部17に出力する。
メトリック算出部21は、干渉除去部13から入力された通信路値から当該通信路値に対するメトリックを算出する。対数尤度比算出部22は、メトリック算出部21が算出したメトリックに基づいて対数尤度比を算出して復号結果である対数尤度比と、干渉レプリカ信号とを出力する。
対数尤度比算出部22、28が出力する干渉レプリカ信号は、端末装置300が送信した信号のレプリカであり、復号処理において得られた対数尤度比から算出される信号である。また、対数尤度比算出部22、28が出力する復号結果は、対数尤度比、すなわち軟判定値である。
硬判定部451〜45Tは、復号処理部151〜15Tそれぞれに対して1つずつ対応して設けられ、復号処理部151〜15Tが出力する符号結果の対数尤度比に対して硬判定を行い、復号信号である硬判定値を出力する。
上位層処理部17は、干渉除去部13から入力される端末装置300それぞれから受信した信号の受信電力と、硬判定部441〜44S及び硬判定部451〜45Tから入力される復号結果の硬判定値とに基づいて、自無線基地局装置1のデータの送受信対象となる端末装置300、すなわち、自セル内に位置する端末装置300(以下、自セルの端末装置300)を選択する。また、上位層処理部17は、前述の受信信号及び復号信号に基づいて、他セルに位置する端末装置300うち復号処理対象とする端末装置300(以下、他セルの端末装置300)を選択する。
また、上位層処理部17は、自セルの端末装置300の通信路値が復号処理部141〜14Sそれぞれに出力され、他セルの端末装置300の通信路値が復号処理部151〜15Tそれぞれに出力されるように干渉除去部13を制御する。また、上位層処理部17は、復号信号に含まれる端末IDを取得して、送受信対象となる端末装置300の端末IDと、送受信対象外の端末装置300の端末IDとを記憶する。
対数尤度比送信部19は、対数尤度比制御部20の制御に応じて、復号処理部141〜14Sから入力される復号結果の対数尤度比をバックホール回線5を通じて他の無線基地局装置1の対数尤度比受信部18に送信する。
上述の構成において、無線基地局装置1では、復号処理部141〜14S、151〜15Tと、干渉除去部13とが、干渉レプリカ信号をフィードバックして復号処理を一定回数繰り返して行い、復号処理部141〜14S、151〜15Tが復号結果の対数尤度比を出力する。その後に、誤り検出部161〜16Sは、硬判定部441〜44Sが出力する復号信号に対して、誤り判定を行う。
まず、無線基地局装置1aにおいて、受信部12が端末装置311〜31K、321から送信された信号を受信し、受信した受信信号を干渉除去部13に出力する。干渉除去部13は、入力された受信信号より通信路値を生成して、生成した通信路値を復号処理部141〜14S、151に出力する。復号処理部141〜14S、151は、入力された通信路値に対して復号処理を行い、対数尤度比を出力する(ステップS101)。
さらに、対数尤度比送信部19は、尤度が予め定めた値より高い場合、すなわち、復号結果が確からしい場合には、信頼度係数を送信せずに、硬判定値のみを送信するようにしてもよい。これにより、バックホール回線5における伝送量を減らしつつ、復号結果の尤度を反映した対数尤度比の送受信を行うことができる。
一方、許容遅延が大きいトラヒックに対しては、対数尤度比を取得して、受信品質を向上させることができる。
上述のように、対数尤度比制御部20は、対数尤度比の取得に要する時間と、トラヒックの許容遅延とを比較し、許容遅延を満たす範囲内で対数尤度比を要求するようにしてもよい。
なお、上述の実施形態において、誤り検出部161〜16Sは、硬判定部441〜44Sの出力した硬判定結果に対して誤り判定をする構成を説明したが、これに限らず、復号処理部141〜14Sの出力する復号結果の対数尤度比に対して誤り判定するようにしてもよい。
5 バックホール回線
11、91 アンテナ
12、92 受信部
13、93 干渉除去部
141、14S、151、15T、941−1、941−K、942−1、942−N 復号処理部
161、16S 誤り検出部
17 上位層処理部
18 対数尤度比受信部
19 対数尤度比送信部
20 対数尤度比制御部
21、25、26、95 メトリック算出部
22、28、96 対数尤度比算出部
27 合成部
100、500 無線通信システム
300、311、31K、321、32L、331、33M、341 端末装置
441、44S、451、45T 硬判定部
Claims (7)
- 自セル内に位置する複数の第1端末装置とインターリーブ分割多元接続方式により通信を行う無線基地局装置において、
前記複数の第1端末装置それぞれが送信した信号と、他セル内の第2端末装置が送信した信号とを受信する受信部と、
干渉レプリカ信号を用いて前記受信部が受信した信号から前記複数の第1端末装置及び前記第2端末装置それぞれの受信信号を分離して通信路値を算出する干渉除去部と、
前記第2端末装置と通信を行う他の無線基地局装置に対して、当該第2端末装置から受信した信号に基づく対数尤度比を要求する情報を送信する制御部と、
前記第1端末装置の前記通信路値を用いて復号結果である対数尤度比及び前記干渉レプリカ信号を生成する第1復号処理部と、
前記他の無線基地局装置から受信した前記対数尤度比と、前記第2端末装置の前記通信路値とを用いて復号結果である対数尤度比及び前記干渉レプリカ信号を生成する第2復号処理部と
を具備し、
受信電力値が予め定めた閾値以上である他セル内の第2端末装置を前記通信路値及び前記干渉レプリカ信号の生成対象とする
ことを特徴とする無線基地局装置。 - 前記他の無線基地局装置から前記対数尤度比を要求する情報を受信すると、前記複数の第1端末装置の前記通信路値に基づく前記対数尤度比を、要求した前記他の無線基地局装置に送信する対数尤度比送信部
を備えることを特徴とする請求項1に記載の無線基地局装置。 - 前記対数尤度比送信部は、前記対数尤度比に誤りが含まれない場合、前記対数尤度比を要求した前記他の無線基地局装置に前記対数尤度比を送信し、前記対数尤度比に誤りが含まれる場合、前記対数尤度比を要求した前記他の無線基地局装置に前記対数尤度比を送信しない
ことを特徴とする請求項2に記載の無線基地局装置。 - 前記対数尤度比送信部は、前記対数尤度比を送信する際、前記対数尤度比の硬判定値及び信頼度係数を前記対数尤度比として送信する
ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の無線基地局装置。 - 自セル内に位置する複数の第1端末装置とインターリーブ分割多元接続方式により通信を行う無線基地局装置において、
前記複数の第1端末装置それぞれが送信した信号と、他セル内の第2端末装置が送信した信号とを受信する受信部と、
干渉レプリカ信号を用いて前記受信部が受信した信号から前記複数の第1端末装置及び前記第2端末装置それぞれの受信信号を分離して通信路値を算出する干渉除去部と、
前記第2端末装置と通信を行う他の無線基地局装置に対して、当該第2端末装置から受信した信号に基づく対数尤度比を要求する情報を送信する制御部と、
前記第1端末装置の前記通信路値を用いて復号結果である対数尤度比及び前記干渉レプリカ信号を生成する第1復号処理部と、
前記他の無線基地局装置から受信した前記対数尤度比と、前記第2端末装置の前記通信路値とを用いて復号結果である対数尤度比及び前記干渉レプリカ信号を生成する第2復号処理部と
を具備し、
前記制御部は、前記第1端末装置の復号結果に誤りがある場合、有線回線により接続された前記他の無線基地局装置に前記対数尤度比を要求する情報を送信する
ことを特徴とする無線基地局装置。 - 自セル内に位置する複数の第1端末装置とインターリーブ分割多元接続方式により通信を行う無線基地局装置が行う無線通信方法であって、
前記複数の第1端末装置それぞれが送信した信号と、他セル内の第2端末装置が送信した信号とを受信する受信過程と、
干渉レプリカ信号を用いて前記受信部が受信した信号から前記複数の第1端末装置及び前記第2端末装置それぞれの受信信号を分離して通信路値を算出する干渉除去過程と、
前記第2端末装置と通信を行う他の無線基地局装置に対して、当該第2端末装置から受信した信号に基づく対数尤度比を要求する情報を送信する制御過程と、
前記第1端末装置の前記通信路値を用いて復号結果である対数尤度比及び前記干渉レプリカ信号を生成する第1復号処理過程と、
前記他の無線基地局装置から受信した前記対数尤度比と、前記第2端末装置の前記通信路値とを用いて復号結果である前記対数尤度比及び前記干渉レプリカ信号を生成する第2復号処理過程と
を具備し、
受信電力値が予め定めた閾値以上である他セル内の第2端末装置を、前記干渉除去過程における前記通信路値の算出対象、及び前記第2復号処理過程における前記干渉レプリカ信号の生成対象とする
ことを特徴とする無線通信方法。 - 前記他の無線基地局装置から前記対数尤度比を要求する情報を受信すると、前記複数の第1端末装置の前記通信路値に基づく前記対数尤度比を、要求した前記他の無線基地局装置に送信する対数尤度比送信過程
を更に具備し、
前記対数尤度比送信過程では、前記対数尤度比に誤りが含まれない場合、前記対数尤度比を要求した前記他の無線基地局装置に前記対数尤度比を送信し、前記対数尤度比に誤りが含まれる場合、前記対数尤度比を要求した前記他の無線基地局装置に前記対数尤度比を送信しない
ことを特徴とする請求項6に記載の無線通信方法。
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