JP5279955B2 - 電子駐車ブレーキシステムを作動させる方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子制御式自動車駐車ブレーキシステムを制御する方法の分野に関する。
特許文献1には、トラックのような商用車に特に適した電子制御式自動車駐車ブレーキシステムが記載されている。この文献には、ばね力で押さえられる空気圧駐車ブレーキアクチュエータを含むことができる駐車ブレーキシステムが記載されている。駐車ブレーキアクチュエータは、駐車ブレーキ装置に力を加えるが、こうした駐車ブレーキ装置は、例えば、ディスクブレーキ又はドラムブレーキである。アクチュエータによって加えられる力は、一方で駐車ブレーキを作動させようとするばねの力と、他方でばねの力に反作用するシリンダー内の空気圧によって及ぼされる力との間の均衡である。空気シリンダー内の圧力を制御することにより、ばねによって生成される力をブレーキ装置に十分に加え、これによって、シリンダー内にまったく圧力がなくなるとき、駐車ブレーキを完全に作動させるか否か、あるいは、ブレーキ装置に力を一切加えず、これによって、シリンダー内の空気力がばねの力を超えるとき、駐車ブレーキを完全に作動停止させるか否かを制御できる。
特許文献2には、駐車ブレーキ作動モジュールを制御するECUが、操作部材(その位置はマイクロスイッチ又は電位差計のような線形センサによって監視されている)を含む入力装置からの情報を受信する、電子制御式自動車駐車ブレーキシステムが開示されている。入力装置は、電気コネクタを含み、コネクタを介してマイクロスイッチ又はセンサがECUに接続される。
上記システムに基づいて、駐車ブレーキ入力装置から受信した信号に従って比例制動効果を達成するように電子制御できる駐車ブレーキシステムを考案することが可能であり、これによって車両のユーザは駐車ブレーキの作動の程度を制御できる。このようなシステムによって、駐車ブレーキシステムは、車両を単純に駐車する(この場合、該システムは、ブレーキがかかった状態に単にロックされる)だけでなく、電子制御駐車ブレーキを使用することにより、駐車ブレーキが作動している車輪のブロッキングを引き起こす危険性を伴うことなく、車両を段階的かつ安全に減速することも可能になる。実際に、駐車ブレーキの作動が制御されないと、このようなブロッキングを引き起こす可能性がある。こうした駐車ブレーキシステムの使用は、例えば、常用ブレーキシステムの故障の場合に発生する可能性がある。従って、このような駐車ブレーキシステムは、少なくとも2つのモードで動作する必要があると分析できる。第1モードは、車両が停止しているときに車両を単純に維持するためだけの従来の駐車ブレーキ機能に相当する。次に、駐車ブレーキシステムは、ブレーキがかかった状態でロックされているままでなければならない。第2モードは、非常ブレーキに相当するが、この場合、制動力のより良好な制御が必要とされ、また、車両を停車する前に、あらゆる制動動作を解除することを必要とする場合もある。
欧州特許第1406805号明細書 国際公開第2003/097423号
従って、本発明の1つの目的は、電子制御式自動車駐車ブレーキシステムの作動を安全に制御する方法を提供することである。
上記の目的のために、本発明は、自動車駐車ブレーキシステムを制御する方法であって、駐車ブレーキシステムは、駐車ブレーキ入力装置から受ける信号に従って比例制動効果を達成するように電子制御されており、該入力装置を介して、車両のユーザは、駐車ブレーキの作動の程度を制御でき、ユーザが、駐車ブレーキ入力装置を用いて駐車ブレーキ作動シーケンスを開始し、入力装置を解除することにより駐車ブレーキ作動シーケンスを終了したとき、車速が駐車ブレーキ作動シーケンス開始時に第1限界速度より低いか、又は駐車ブレーキ作動シーケンス終結時に第2限界速度より低ければ、シーケンスの終結時に、駐車ブレーキはブレーキがかかった状態にロックされることを特徴とする、上記方法を提供する。
更に考えられる補足的特徴によれば、
−駐車ブレーキ入力装置が、駐車ブレーキ作動シーケンスの間に、駐車ブレーキロック位置に移っているときに限り、駐車ブレーキ作動シーケンスの終結時に、駐車ブレーキは、ブレーキがかかった状態にロックされ、
−駐車ブレーキ入力装置が、駐車ブレーキ作動シーケンス終結時に解除される直前に、駐車ブレーキロック位置に移っているときに限り、駐車ブレーキ作動シーケンスの終結時に、駐車ブレーキは、ブレーキがかかった状態にロックされ、
−駐車ブレーキ入力装置の解除位置と駐車ブレーキロック位置との間で、駐車ブレーキシステムは、駐車ブレーキ入力装置から受信した信号に応じて、比例制動効果を達成するように電子制御され、
−車速が駐車ブレーキ作動シーケンス開始時に第1限界速度以上で、かつ、駐車ブレーキ作動シーケンス終結時に第2限界速度以上であれば、駐車ブレーキ入力装置の解除時に、駐車ブレーキが作動停止する。
本発明の方法を実施できる駐車ブレーキシステムを概略的に示す図である。 本発明の方法を実施できる駐車ブレーキシステムの考えられる別の形態を示す図である。 入力装置のコントローラ回路の実施形態を概略的に示す図である。 A〜Dは入力装置の可能な実施形態の操作部材の4つの主要位置を示す図である。 本発明の駐車ブレーキシステムの操作方法の主なステップを示すグラフである。 駐車ブレーキシステムの作動停止を制御する別の方法の主なステップを示すグラフである。 駐車ブレーキシステムの作動停止を制御する別の改良された方法の主なステップを示すグラフである。
本発明は、駐車ブレーキシステム、例えば、最大総重量が7.5〜120トンの範囲の重量トラックなどの商用車に搭載できる駐車ブレーキシステムに関する。
このような車両は、空気圧ブレーキシステムを装備していることが多く、該ブレーキシステムでは、圧縮空気がタンク内に貯蔵されており、圧縮空気は常用ブレーキアクチュエータに送られて、車両を減速させるのに必要な制動力を供給する。
こうしたブレーキシステムは、一般に、少なくとも1つの駐車ブレーキアクチュエータを装備しており、該アクチュエータは、駐車ブレーキ装置によって、車両を静止状態に維持する制動力を生成できる。
多くの場合、駐車ブレーキアクチュエータは、常用ブレーキアクチュエータとは異なるが、両者は往々にして共通のハードウェア構成要素に組み込まれており、多くの場合、これら2つのアクチュエータは、ディスクブレーキ又はドラムブレーキのような同じブレーキ装置に作用する。しかし、本発明は、駐車ブレーキ機能と常用ブレーキ機能の両方を果たすアクチュエータを備えるシステム、又は個別の駐車ブレーキ及び常用ブレーキを備えるシステムのいずれにも適用できる。
満足のゆく駐車ブレーキを達成するのに必要な制動力は、一般に、常用ブレーキを達成するのに必要な制動力より小さい。一方、駐車ブレーキ制動力は、かけられた状態を長時間維持しなければならず、この状態は、たとえ車両のパワートレインが作動していない場合であっても維持しなければならない。従って、こうしたブレーキシステムの駐車ブレーキアクチュエータは、ばね力で押さえられるアクチュエータとして構成されることが多く、アクチュエータにおいて、ばねが制動力をもたらし、ばねによってもたらされた制動力は、アクチュエータの圧力室に液圧が入ることによってアクチュエータ内で相殺され得る。この液圧は、ばねによってもたらされる制動力を完全に相殺して、駐車ブレーキを作動停止できる。このようなアクチュエータでは、駐車ブレーキは、単純にアクチュエータの圧力室から空気を逃がすことによって、かかった状態となる。圧力室を通気する、すなわち大気に開放するか、又は小さな残留圧力のみを残して通気することにより、駐車ブレーキをかかった状態に維持する。このとき、駐車ブレーキは、かかった状態にロックされているとみなすことができる。他のタイプの駐車ブレーキアクチュエータは、駐車ブレーキがかかった状態にロックされているのを維持するために、特定のメカニズムを必要とする場合もある。
本発明の駐車ブレーキシステムでは、駐車ブレーキアクチュエータが電子制御される。つまり、駐車ブレーキアクチュエータによって駐車ブレーキ装置に供給される制動力の量は、少なくとも1つの駐車ブレーキECU(電子制御ユニット)を通じて制御される。駐車ブレーキECUは、後述するように、専用ECUであってもよいし、あるいは、その他の制御機能を果たす多機能ECU内に埋め込むこともできる。また、これは、分断化ECUとして実施することも可能であり、この場合、駐車ブレーキ制御は、各々が制御タスクの一部を実施する複数のECUの使用によって達成される。特に重量トラックの場合、駐車ブレーキECUは、駐車ブレーキ機能を達成するために、駐車ブレーキアクチュエータを制御するだけではなく、トレーラーブレーキ又はセミトレーラーブレーキ、あるいは、場合によっては常用ブレーキをも制御するように設計してもよいことに留意されたい。
本発明は、空気圧系統を装備した車両に関して後述するが、空気圧系統において、駐車ブレーキシステムはアクチュエータを含み、アクチュエータは、ばね力で押さえられる空気圧アクチュエータであり、例えば、ディスクブレーキ装置又はドラムブレーキ装置のような駐車ブレーキ装置に作用する。
本システムは、車両のエンジン又は電気機械によって作動させることができる空気圧縮器を含み得る。圧縮器によって供給される圧縮空気は、空気圧管理装置に送ることができるが、該装置は、空気圧管理装置の様々な出力に関連するエアドライヤー、主空気圧レギュレータ及び複数の二次空気圧レギュレータを含み得る。装置の各出力に空気消費回路が接続されるが、該回路は、第1及び第2常用ブレーキ空気回路、駐車ブレーキ空気回路、空気サスペンション回路、トレーラーブレーキ回路、補助回路などを含む。様々な空気消費回路に送られる圧縮空気は、少なくとも最低空気圧及び最高空気圧レベルに制御され、各種の一次及び二次レギュレータが、1つの消費回路における漏れが車両の空気圧回路全体から漏れるのを一切防止する保護システムを形成する。各種レギュレータは、動作を継続している可能性がある他の回路からの漏れ循環路を遮断するように制御される。
空気圧駐車ブレーキ回路においては、弁又は一連の弁を設けることにより、駐車ブレーキアクチュエータへの圧縮空気の供給を制御する。こうした駐車ブレーキ弁アセンブリによって、駐車ブレーキアクチュエータ内の空気圧を制御する、すなわち、より多くの空気をアクチュエータ圧力室内に入れることによって、該アクチュエータ内の空気圧を高くしたり、あるいは、アクチュエータ圧力室から空気を逃がすことによって、空気圧を下げたりすることが可能になる。この弁アセンブリは、従来、単純な手動の空気圧弁であって、ドライバが直接操作できるように運転席に設置されているのに対し、駐車ブレーキシステムでは、ほとんどの場合、空気圧駐車ブレーキアクチュエータに関して、駐車ブレーキアクチュエータ内の空気圧の制御を達成するために、電子制御弁アセンブリが、駐車ブレーキ空気回路内のどこかに設けられている。
特許文献1には、空気圧管理装置が開示されており、該装置には、駐車ブレーキアクチュエータ内の圧力を制御する弁アセンブリが含まれる。しかし、本発明は、電子制御弁アセンブリを含む駐車ブレーキシステムにも実施することが可能であり、該弁アセンブリは、例えば、駐車ブレーキアクチュエータと一体化したものでもよいし、あるいは、空気圧管理装置及びアクチュエータから独立したものであってもよい。いずれの場合にも、電子制御弁アセンブリが、主要流体制御弁を流体により案内する電子制御パイロット弁(例えば、比例電子弁)を含んでいてもよいことは理解されたい。
説明されたシステムでは、駐車ブレーキシステムは、車両のドライバによって少なくとも部分的に制御できる。従って、駐車ブレーキシステムは、駐車ブレーキ入力装置を含み、この入力装置を通じて、ドライバは、駐車ブレーキを作動又は作動停止する要請を該システムに知らせることができる。
更に、上記システムは、駐車ブレーキアクチュエータを含み、該アクチュエータは、比例制動効果を達成する目的で、駐車ブレーキ装置に加えるべき比例力を形成するように制御できる。比例とは、該システムが、全駐車ブレーキ制動力を付与するように、制動力を一切付与しないように、並びに、これらの間の中間制動力の少なくともいくつかを付与するように、アクチュエータを制御することが可能であることを意味する。比例とはまた、これら中間制動力が、ドライバの入力に応じて維持できることも意味する。つまり、アクチュエータの比例制御は、単純なオン/オフ制御とは全く異なるものであり、オンモードとオフモードの間の所定の移行モードを含むオン/オフ制御(移行が、1又は数個の予定制動力対時間曲線に従って段階的である場合も含む)とも全く異なると言えよう。
図1は、駐車ブレーキシステムへの駐車ブレーキ入力装置の考えられる1つの形態を概略的に示す図である。
この実施形態では、駐車ブレーキ入力装置10は、基板12と、操作部材14とを含み、操作部材14は、ユーザが、駐車ブレーキの作動の程度を制御するように、基板12に対して動かすことができる。この実施形態では、操作部材14は、基板12に連結されるレバーを含むが、操作部材は、別の形態、例えばスライダーの形態をしていてもよい。操作部材は、ユーザによって、少なくとも第1位置(ニュートラル位置である)から第2位置へと動かすことができる。後述するように、第1位置は、駐車ブレーキ状態の変更が一切要求されていないことを示すニュートラル位置、及び/又は、駐車ブレーキシステムが比例作動モードにある場合には、駐車ブレーキの作動が一切要求されていないことを示す位置である。第2位置は、全制動力が要求されていることを示す位置である。第1位置及び第2位置はいずれも、終点位置であるが、後述する実施例にあるように、操作部材は更に別の位置を有していてもよい。少なくとも1つのセンサ16が、基板12に対する操作部材14の現在位置を決定するために設置されている。好ましくは、センサ16は、無接点型であり、最も好ましくは、磁気抵抗型のものである。また、冗長性を達成するために少なくとも2つのセンサ16が設置されているが、これによって、入力装置の安全性が高められる。2つのセンサを設置する場合には、1つのセンサのみを用いた場合と比較して、操作部材の位置の決定に関して優れた精度を達成するために、両センサを組み合わせて設置し、動作させるのが好ましい。操作部材が、基板に連結されたレバーを含む場合には、1つ又は複数のセンサを連結軸付近に設置するのが好ましい。
駐車ブレーキ入力装置10はまた、ユーザによって要求される駐車ブレーキの作動の程度を示すデジタル信号を生成すると共に、少なくとも駐車ブレーキECUにデジタル信号を伝達するコントローラ回路18も含む。
好ましくは、コントローラ回路18は駐車ブレーキ入力装置10と一体である。つまり、コントローラ回路18は、駐車ブレーキ入力装置10のその他の構成要素と構造的に接続されていることから、これらは、事前組立てすることができ、かつ、車両のダッシュボード又は車両コンソールのようなより大きい車両サブアセンブリに単一のユニットとして設置できる共通の構造ユニットを形成する。例えば、コントローラ回路18は、駐車ブレーキ入力装置の基板12に取り付けることができる。
好ましくは、コントローラ回路18は、デジタルデータバスを介して駐車ブレーキECUと通信する。こうしたデータバスは、直列通信データバスである。自動車業界で広く使用され、しかもこの用途に好適なデータバスの例として、CANバス、LINバス又はFLEXRAYバスのような公知のシステムがある。こうしたデータバスは、多重化を支持するため、様々な情報を同じ物理的通信チャンネルを通じて転送することが可能になる。
図1には、コントローラ回路18が、共用データバス19を介して駐車ブレーキECUに接続された場合、すなわち他のECU及び/又はコントローラが同じデータバスを介して接続されているデータバスを示す。図2には、コントローラ回路18が、専用データバスを介して駐車ブレーキECU20に接続されている場合を示す。この専用データバスは、例えば、単線22で動作するLINバスである。図2には、電力供給線24及び地上線26を介して、コントローラ回路18をブレーキECUに接続することも可能であることを示す。図2の実施例では、駐車ブレーキECUは、それ自体が、共用データバス28に接続されており、該データバスは、例えばCANバスである。コントローラ回路18と駐車ブレーキECU20の間の通信は、無線手段、例えば、Wi−Fi又はブルートゥース(Bluetooth(登録商標))接続によって実施できることに留意しなければならない。
図3には、駐車ブレーキ入力装置10に好適なコントローラ回路18の実施例の概略図を示す。コントローラ回路18の中心部分は、例えばマイクロコントローラ30である。マイクロコントローラ30は、中央処理ユニットCPU、ROM及びRAM並びに少なくとも1つのクロックを含む統合チップである。マイクロコントローラ30は、センサ16からの入力アナログ信号を受信する。図3に示す例では、操作部材の位置を決定するために、2つの磁気抵抗センサ16を用いるが、コントローラ回路が、各々1つのセンサから2つのアナログ信号を受信する2つの差分増幅器を有する増幅器段階32を含むことがわかる。各センサに対応する増幅差分信号は、マイクロコントローラ30の入力として供給され、マイクロコントローラは、この場合、統合アナログ−デジタルコンバータ段階も含む。このアナログ−デジタルコンバータは、コントローラ回路18上の個別のチップである。コントローラ回路はまた、マイクロコントローラ30の出力に接続されるトランシーバー34も含み、トランシーバー34は、マイクロコントローラ30によって処理されたデジタル情報をデジタルデータバスで同時通信できる。コントローラ回路18は、従って、ユーザによって要求された駐車ブレーキの作動の程度を示すデジタル信号を生成でき、信号は、基板12に対する操作部材14の角度位置に関するものであり、このデジタル信号は、少なくとも駐車ブレーキECU20に伝達される。
ユーザによって要求された駐車ブレーキの作動の程度を示すデジタル信号は、極めて多くの方法で生成できる。これは、極めて単純に、操作部材の決定位置とそのニュートラル位置との間の角度差である。またこれは、操作部材のニュートラル位置と決定位置との間の、操作部材の1つの所定点の計算直線移動距離であってもよい。あるいはまた、前述の角度又は距離のいずれかを、操作部材のニュートラル位置と全制動位置との間の合計角度又は距離のパーセンテージとして表すこともできる。
駐車ブレーキ入力装置にコントローラ回路を組み込むことには明らかな利点がある。実際に、これによって、アナログ情報ではなく、デジタル情報を駐車ブレーキ入力装置10と駐車ブレーキECU20との間に循環させることが可能になるのは言うまでもない。従って、本システムのこれら2つの構成要素は、干渉などの問題に対してデジタル通信の方が高抵抗性であることから、両者間の情報の通信に関して大きな懸念を有することなく、車両内の様々な箇所に配置できる。また、同じ装置10内に操作部材14及びセンサ16と一緒にコントローラ回路18を組み込むことにより、例えば、複数のセンサから来る情報を収集するするただ1つの信号を有することが可能になる。これにより、例えば、入力装置に多数のセンサを設けることが可能になるが、入力装置10と駐車ブレーキECU20との間の配線は極めて限定的である。以上説明してきたように、入力装置10は、少なくともLINバス通信として実施されるとき、駐車ブレーキECU20との通信のためにたった1つの物理的配線22しか必要としないが、それにもかかわらず、その物理的統合性及びその論理的内容に関して高い品質及び信頼性の両方を兼ね備えた信号を有する。
図4A〜Dには、例示的実施形態に従い、基板に対する操作部材14の様々な位置を示す。
図4B及びCは、操作部材の2つの最も重要な位置であるニュートラル位置と全制動位置をそれぞれ示す。
制動システムが、比例モードを作動させているとき、操作部材14のニュートラル位置は、駐車ブレーキの作動が一切要求されていない位置に相当する。位置センサ16によって、操作部材14がそのニュートラル位置にあることが認識されると、コントローラ回路18は、駐車ブレーキECU20に対し、操作部材の状態を示す信号を伝達するが、この状態に応じて、駐車ブレーキECU20は、駐車ブレーキ制動力が一切生成されないように、駐車ブレーキアクチュエータを制御することになる。一方、操作部材14は、上記ニュートラル位置に向けて傾いており、このニュートラル位置は、操作部材の静止又は解除位置でもあり、従って、駐車ブレーキシステムがその比例モードにないとき、ニュートラル位置は、駐車ブレーキECUによって、駐車ブレーキシステムをその現在の状態(作動又は作動停止のいずれか)に維持する要求として判断されることになる。
操作部材14の全制動位置は、最大制動力が要求される位置に相当する。
この実施形態では、駐車ブレーキ入力装置10は、これら2つの位置を決定できるだけではなく、これら2つの位置の間の少なくともいくつかの中間位置を決定すると共に、これら中間位置を示す信号を駐車ブレーキECU20に対して生成することもでき、これにより、ECUは、対応する制動力が生成されるように、駐車ブレーキアクチュエータを制御する。更に正確には、駐車ブレーキアクチュエータに供給すべき所定圧力を制御したり、駐車ブレーキ装置によって生成されるべき所定制動トルクを制御したり、あるいは車両の所定減速を制御するように、駐車ブレーキECUをプログラム化することができる。最も好ましくは、入力装置は、中和位置と全制動位置との間の主要範囲内の12以上の位置、恐らくは12の数倍の位置を決定し、知らせることができる。操作部材の位置を決定するのに用いることができるセンサ16は、理論上無限の数の位置を決定できるようにアナログであるが、A/D変換によって、ニュートラル位置から全制動位置にわたる主要範囲R1内で、有限数の操作部材位置のみを決定して、駐車ブレーキECUに伝達できることが自動的に推定される。実際には、入力装置10によって決定できる中間位置の数は、上記範囲に沿って知覚される制動力の変化が、ドライバにはほぼ連続的に感じられるようなものにすることが望ましい。比例モードにおいて、システムによって加えられる制動力は、操作部材14の現在位置と比例することに留意しなければならない。比例とは、加えられる制動力が、該位置の後に、操作部材の位置の変化と共に次第に変動することを意味する。一方、例えば、制動力は、低制動要求についての制御精度を高めるために、主要範囲の第1部分ではゆっくりと変動するが、主要範囲の第2部分ではより高速に変動することが望ましいと思われることから、比例は必ずしも線形ではない。基本的に、比例は、有効な制動力を、操作部材の検出位置と結びつける制動曲線によって定義される。こうした制動曲線は、操作部材の物理的設計又は車両のタイプに応じて、具体的に各用途に適応させることができる。また、所定の車両の場合、例えば、車速、車両重量などの任意の車両動作パラメーターに応じて、複数の制動曲線を実現できるようにすることが可能である。また、車両のユーザは、個人の好みに基づいて、複数の制動曲線のうちの1つ又は一組の曲線を選択できるようにしてもよい。
図4Aは、操作部材を、全制動位置に向かう移動の主方向とは反対方向に沿って、そのニュートラル位置から駐車ブレーキ作動停止位置に向けて動かせることを示している。駐車ブレーキ作動停止位置は、操作部材の終点停止によって実現できる。この反対方向の位置R2の範囲に沿って、入力装置10が、操作部材14のいくつかの中間位置を決定して、これらの位置を駐車ブレーキECU20に知らせることは、もちろん技術的に可能である。しかし、この反対方向の範囲に沿ってほぼ連続的に操作部材の位置を決定できるにもかかわらず、駐車ブレーキの作動停止は、単純なオン/オフ方式でECU20によって制御され、すなわち、操作部材が、反対方向の位置の範囲内の限界位置に到達したら、アクチュエータはその作動停止状態に直接制御されるように選択できる。この限界位置は、上記範囲の終点位置であってもよいし、あるいは中間位置であってもよい。ECUは、様々な方法で駐車ブレーキ作動停止を制御できることに留意しなければならない。例えば、作動停止は、限界位置に到達後、ユーザによって操作部材が解除されて初めて開始させることができる。また、その他の条件が、同時に又は続いて満たされたときに限り、作動停止が実施されるようにすることも可能である。後者の場合には、作動停止要求をECUによって記憶させることができる。
図4Dは、操作部材をその主方向に、試験位置に向かって全制動位置より更に先に移動させ得ることを示す。実際、駐車ブレーキ制御システムに、いわゆる「トレーラー試験」位置を組み込むことが知られている。この位置では、車両駐車ブレーキシステムが、トレーラーブレーキの故障の場合に、完全積載したトレーラー又はセミトレーラーに連結されたときでも、車両を保持できること、又はトレーラーブレーキ又はセミトレーラーブレーキが動作状態であることを試験する。試験位置は、操作部材の終点停止によって実現できるが、このとき、全制動位置は、該全制動位置、例えば、いわゆる「ハードポイント」前後の操作部材の移動に対する抵抗増大によって実現できる。全制動位置から試験位置までの位置R3の延長範囲に沿って、入力装置10は、いくつかの中間位置を決定して、これらの位置を駐車ブレーキECUに知らせることは、言うまでもなく技術的に可能である。しかし、操作部材の位置を、この延長範囲に沿ってほぼ連続的に決定できるにもかかわらず、操作部材が、位置の延長範囲において限界位置に到達したら、「トレーラー試験」を実施してよい。限界位置は、延長範囲の終点位置であってもよいし、あるいは中間位置であってもよい。
多重通信データバスを有することにより、他の情報部分をコントローラ回路から駐車ブレーキECUに伝送することが可能になる。例えば、コントローラ回路が、駐車ブレーキECUに、いつ操作ハンドルが、所定の位置(例えば、上に定義した4つの位置のいずれか)に到達するかに関する具体的情報を送るようにすることが可能である。また、操作ハンドルが、所定の範囲、例えば、R1、R2又はR3内にあるかどうかに関する具体的情報がECUに提供されるようにすることもできる。
コントローラ回路を入力装置と一体化させる別の利点は、入力装置10が、駐車ブレーキECU20との通信チャンネルの上流で、入力装置10の自己較正及び/又は自己診断を実施できることである。
例えば、コントローラ回路18は、初期段階で、あるいは、入力装置を使用することで、操作部材の実際の物理的位置が、理論上の位置と一致しないことを検知するようにプログラム化することができる。こうしたオフセットは、例えば、入力装置の構成要素及びそれらのアセンブリの機械的許容差によって起こる場合、又は別の例としては、構成要素の摩耗によって起こる場合、あるいはまた、動作温度によって起こる場合もある。例えば、コントローラ回路18は、操作部材の実際の静止位置及び/又は実際の終点位置を精査するようにプログラム化することができる。このような位置が、予測値と比較してオフセットを伴って繰り返しかつ常に決定されることを検知すると、コントローラは、センサにより測定された値を、検出されたオフセット分だけ補正でき、補正済デジタル信号を駐車ブレーキECUに送信できる。例えば、入力装置が、ニュートラル位置と全制動位置(後者は、終点停止位置か、又は増大する走行抵抗に対応する位置のいずれかである)との間の操作部材の位置を比例して示す0〜100の範囲の値を含む信号を送ることが予想される場合には、例えば、機械的理由のために、操作部材がその理論上のニュートラル位置に完全に戻らない、及び/又はその理論上の全制動位置に完全に到達しない場合であっても、自己較正プロセスによって、実際の値の範囲が、0〜100の全範囲にわたることを確実にすることができる。
また、コントローラ回路18は、例えば、センサデフォルトを検出することを可能にするために、入力装置10の自己診断を実施するようにプログラム化することができる。例えば、2つのセンサから受け取った値の間に明らかな相違があるか、あるいは、一方のセンサからの信号が明らかに異常であれば、コントローラ回路は、最も信頼できる情報のみを送るように、及び/又は駐車ブレーキ入力装置10の故障を示すデフォルト信号を駐車ブレーキECU20に送るようにプログラム化することができる。もちろん、コントローラ回路は、デフォルトの致命度を決定して、対応する信号を駐車ブレーキECUに送るようにプログラム化することもできる。別の自己診断機能を自己較正プロセスにリンクすることも可能である。例えば、操作部材の実際位置と理論上の位置との間に検出されたオフセットが、所定の閾値を超える場合には、このオフセットは補正すべきでないこと、及び/又は対応するデフォルト信号を駐車ブレーキECUに送るべきことを診断できる。もちろん、デフォルト信号は、入力装置10によって駐車ブレーキECU20に送ることができ、その際信号は、多重化によって、ユーザにより要求された駐車ブレーキの作動の程度を示す信号と同じデジタル通信チャンネルを介して送信される。
自己較正及び/又は自己診断は、入力装置にコントローラ回路が組み込まれているため、入力装置自体によって実施されるが、これらのルーチンは、診断及び/又は較正が遠隔ECUで実施しなければならない場合に、入力装置と対応ECUとの間に必要であった通信チャンネルによって妨害されることがないため、より高い精度及び信頼度で実施できる。
図5は、特に駐車ブレーキシステムの作動を制御するための、駐車ブレーキシステムの制御方法の一態様の実施例を示す図である。このような方法は、上述したシステムを用いて有利に実施できる。
本方法は、ドライバが、駐車ブレーキ入力装置の操作部材をそのニュートラル位置からその全制動位置に向けて引くのを検知することによって、ステップ100から開始する。これにより、駐車ブレーキ作動シーケンスが開始する。次いで本システムは、ステップ110の比例モードに入り、駐車ブレーキシステムにより、制動力が操作部材の位置に比例して生成される。次に、シーケンス開始時の車速に応じて、2つのサブルーチンを選択できる。ステップ120で検査されるように、車速Vが第1限界V1より低ければ、車両は静止しているか、又はほぼ静止状態にあることが決定される。次に、ステップ130で、操作部材が解除される前に全制動が要求されているか否かをチェックする。もし「はい」であれば、駐車ブレーキシステムをかかった状態にロックする。ステップ130で操作部材が全制動位置に移っていないことが検知されると、駐車ブレーキシステムは、操作部材が解除されて、ステップ210で、操作部材の解除時に駐車ブレーキシステムが作動停止するまで、その比例モードにとどまっている。
ステップ120で、シーケンス開始時の車速が限界V1より高いことが確認されると、依然として比例モードにありながら、ステップ200で、車速が第2限界V2より低くなる前に、操作部材が解除されたか否かをチェックする。もし「はい」であれば、ステップ210で、操作部材の解除時に駐車ブレーキシステムが作動停止する。「いいえ」であれば、車両は静止しているか、あるいは静止状態又はほぼ静止状態に達するであろうことが決定され、前述したのと同様にステップ130に進む。
こうした方法を適用すると、車速が、駐車ブレーキ作動シーケンス開始時に第1限界速度より低いか、又は駐車ブレーキ作動シーケンス終結時に第2限界速度より低かった場合には、駐車ブレーキは、シーケンスの終結時にかかった状態にロックされる。反対に、車速が、駐車ブレーキ作動シーケンス開始時に第1限界速度を超え、且つ駐車ブレーキ作動シーケンス終結時に第2限界速度を超えていれば、駐車ブレーキは、制動シーケンスの終結時に解除される。
前述した方法では、2つの限界速度V1及びV2は等しくなる可能性がある。また、駐車ブレーキロック位置が、入力装置の全制動位置の後に更に定められるようにすることも可能である。このとき、前述したように、上記のような駐車ブレーキロック位置が、駐車ブレーキシステムをかかった状態にロックすることを可能にするトリガーとなり得るのであって、トリガーが全制動位置であるのではない。全制動位置及び駐車ブレーキロック位置は、入力装置の行程における「ハードポイント」によって「分離」して、これら2つの位置がシステムのユーザによってはっきりと感知されるようにすることもできる。
図6には、電子制御された駐車ブレーキシステムを操作する、特に、駐車ブレーキの作動停止を制御するための制御方法の一態様の実施例が記載されている。この方法は、システムが駐車ブレーキの適用を比例して制御可能であることを要求しないが、それでも前述した駐車ブレーキシステムと一緒に実施できる。もちろん、本方法のこの形態は、図5を参照して説明した方法の形態に対応している。
図6の方法は、駐車ブレーキシステムが、駐車ブレーキのかかった状態にあるときに実施され、ユーザ、例えば、車両ドライバが、ステップ300で駐車ブレーキ入力装置を通して作動停止要求を開始することによって、作動停止シーケンスを開始したとき、実際に開始する。前述した駐車ブレーキシステムに関して、作動停止要求は、ドライバが操作部材を駐車ブレーキ作動停止位置に向けて、少なくとも限界位置まで押すことによって開始できる。
次に、ステップ310で、上記の要求が少なくとも時間T1の間維持されるか否かがチェックされる。この第1時間は、要求の開始時点から計算できる。第1時間T1は、例えば約1秒である。維持されない場合には、作動停止要求は無効とみなされ、作動停止シーケンスは中止される。駐車ブレーキは作動停止されない。従って、本方法のステップ310は、特定の時間にわたり頻繁な時間間隔で、ドライバがその要求を維持するか否かをチェックすることを含む。この実施例では、これは、単純に、操作ハンドルが、その時間の間、限界位置と比較してニュートラル位置から同様に離れた位置にあるか、又は更に離れた位置にあるかをチェックすることを含むものでよい。
上記の要求が少なくとも時間T1の間維持されれば、作動停止要求は有効であると単純にみなされ、これによって、駐車ブレーキシステムの作動停止を引き起こし得る。こうした作動停止は、もちろん、他の動作条件が満たされることを必要とするのであってもよい。
しかし、この実施形態では、更に安全な方法が開示される。実際に、上記要求が少なくとも時間T1の間維持されれば、ステップ320で、作動停止要求が、第1時間より遅れて終了する第2時間T2の前に終結されたか否かが更にチェックされる。もし否である、すなわち、上記要求が第2時間の終了後も維持されれば、作動停止要求は無効であるとみなされて、作動停止シーケンスは中止される。時間T2の時間もまた、作動停止要求の開始時点から計算でき、約3〜5秒の長さである。反対に、上記要求が第2時間T2の終了前に終結されていれば、作動停止要求は有効とみなされて、本方法は、駐車ブレーキシステムの作動停止に進むことができる。情報信号をドライバに送り、有効な作動停止要求を知らせ、駐車ブレーキが実際に作動停止することをドライバに警告できる。このような情報信号は、例えば、音声、視覚又は触覚信号である。
要約すると、本方法では、駐車ブレーキは、駐車ブレーキ作動停止要求が少なくとも第1時間の間維持され、しかも、第1時間より後に終了する第2時間の前に終結されれば、作動停止する。
本方法によって、駐車ブレーキシステムの不要な作動停止の多数のケースを回避することが可能になる。こうしたケースは、駐車ブレーキ入力装置が人又は物体と不本意にぶつかったとき起こり得る。実際には、このようにぶつかる時間が非常に短いか、長すぎる場合には、駐車ブレーキシステムはこれを有効な駐車ブレーキ作動停止要求としてみなさない。
図7では、駐車ブレーキシステムの作動停止を制御する更に改良された方法の実施例を示す。この方法は、すでに記載した中心的方法を包含するが、駐車ブレーキ装置を実際に作動停止するための、又はこの作動停止を中止するための更に別の制御条件を提供する。
本方法は、例えば、ギヤボックスを動作状態にするなどのいくつかの前提条件で実施できる。マニュアルギアボックスの場合には、これは、例えば、ギヤボックスが1つのギヤ比がかかっていることをチェックすることを含み得る。ロボット化された機械的ギヤボックスでは、これは、ギヤボックスセレクタが、「リア」又は「ドライブ」位置にあることをチェックすることを含んでもよい。従来の自動ギヤボックスでは、これは、ギヤボックスセレクタが、「パーキング」位置にないことをチェックすることを含み得る。
ユーザがステップ400で作動停止要求を開始するとき、ステップ402で、ユーザが車両の加速を要求しているか否かがチェックされる。例えば、これは、アクセルペダルが踏まれているか否かをチェックすることを含んでよい。そうであれば、本方法は、駐車ブレーキを直接作動停止できる。それでも、他の動作条件をステップ430でチェックすることができ、例えば、常用ブレーキが動作状態であることを確認するが、このステップは、任意であってもよい。あるいは、該ステップは、本方法の別の時点、例えば本方法の開始時に実施することもできる。
ステップ402で、ユーザによって加速がまったく要求されていなければ、本方法はステップ410に進み、以前の方法のステップ310と同じチェックが実施される。作動停止要求が、時間T1より長い時間の間維持されれば、図6の方法のステップ320と同様に、ステップ420で、作動停止要求が、時間T2の終了前に終結したか否かを任意でチェックできる。その場合、前述のように任意のステップ430で他の動作条件がチェックされれば、駐車ブレーキを作動停止できる。
ステップ410で、第1時間が終了する前に作動停止要求が終結されたことが検知された場合、作動停止シーケンスは体系として終結していない。実際に、ステップ415で、ドライバが、第3時間T3の終了前に車両の加速を要求したか否かがチェックされる。その場合、前述のように任意のステップ430で他の動作条件がチェックされれば、駐車ブレーキを作動停止できる。そうでなければ、作動停止シーケンスを中止できる。第3時間T3は、第1時間T1の後に、又はこれと同時に終了するのが好ましい。
本方法の別の形態では、ステップ420が実施される場合、時間T2及びT3それぞれの長さに応じて、ステップ415での否定の応答で、ステップ420に進むこともあれば(T2>T3のとき)、ステップ420において否定の応答で、ステップ415に到ることもある(T3>T2のとき)。
要約すれば、図6の方法と同様に、図7の方法において、駐車ブレーキ作動停止要求が少なくとも第1時間の間維持されれば、駐車ブレーキを作動停止できるが、これに加えて、駐車ブレーキ作動停止要求が開始されている間、第3時間の終了前に、ユーザが加速入力装置を介して車両の加速を要求すると、駐車ブレーキを作動停止できる。駐車ブレーキ作動停止要求の前、又は該要求と同時に、上記加速要求が開始された場合、直ちにブレーキ作動停止を実施できる。これより後で、しかも第3時間内に開始された場合には、加速要求後直ちにブレーキ作動停止を実施できる。
図6の方法、又は図7の方法のいずれであっても、あらゆるケースで、ブレーキ作動停止は、他の動作条件が満たされていること、例えば、常用ブレーキが動作状態である、及び/又は特定の変速機減速比がかかっているなどが必要なこともある。こうした動作条件は、本方法の様々な時点でチェックできる。
1つ又は全ての時間T1、T2、T3は、駐車ブレーキ作動停止要求開始時点から計算できる。
本発明は、空気圧駐車ブレーキシステムに関して説明してきたが、駐車ブレーキ制動力を生成するアクチュエータを電子制御できる任意の駐車ブレーキシステム、例えば、電子制御できる油圧又は電磁式アクチュエータを備える駐車ブレーキシステムにも本発明を適用できることは理解されよう。

Claims (5)

  1. 自動車駐車ブレーキシステムを制御する方法であって、駐車ブレーキシステムは、駐車ブレーキ入力装置(10)から受ける信号に従って比例制動効果を達成するように電子制御されており、前記入力装置を介して車両のユーザは、駐車ブレーキの作動の程度を制御でき、ユーザが、駐車ブレーキ入力装置(10)を用いて駐車ブレーキ作動シーケンスを開始した後、入力装置(10)を解除することにより駐車ブレーキ作動シーケンスを終結したとき、車速が駐車ブレーキ作動シーケンス開始時に第1限界速度(V1)より低いか、又は駐車ブレーキ作動シーケンス終結時に第2限界速度(V2)より低ければ、シーケンスの終結時に、駐車ブレーキはかかった状態にロックされることを特徴とする、方法。
  2. 前記駐車ブレーキ入力装置(10)が、駐車ブレーキ作動シーケンスの間に、駐車ブレーキロック位置に移っているときに限り、駐車ブレーキ作動シーケンスの終結時に、駐車ブレーキはかかった状態にロックされることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記駐車ブレーキ入力装置が、駐車ブレーキ作動シーケンス終結時に解除される直前に、駐車ブレーキロック位置に移っているときに限り、駐車ブレーキ作動シーケンスの終結時に、駐車ブレーキはかかった状態にロックされることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 前記駐車ブレーキ入力装置(10)の解除位置と駐車ブレーキロック位置との間で、前記駐車ブレーキシステムは、駐車ブレーキ入力装置(10)から受信した信号に応じて、比例制動効果を達成するように電子制御されることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の方法。
  5. 車速が、駐車ブレーキ作動シーケンス開始時に第1限界速度(V1)より低くなく、かつ、駐車ブレーキ作動シーケンス終結時に第2限界速度(V2)より低くなければ、駐車ブレーキ入力装置(10)の解除時に、駐車ブレーキが作動停止することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の方法。
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