以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
図1は、本実施の形態の1つにおけるビデオカメラの構成の概略を示すブロック図である。図1を参照して、ビデオカメラ10は、ビデオカメラ10の全体を制御する中央演算装置(CPU)11と、CPU11が実行するためのプログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)12と、イメージセンサ13と、マイクロホン14と、タイミング生成部(TG)15と、CDS/AGC17と、アナログ/デジタル変換部(A/D)16,19と、メモリ制御部21と、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)23と、LCDドライバ25と、液晶表示装置(LCD)27と、操作部31と、JPEG(Joint Photographic Experts Group)−CODEC23と、MPEG(Moving Picture Experts Group)−CODEC35と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)37と、を含む。
CPU11、メモリ制御部21、JPEG‐CODEC33およびMPEG‐CODEC35それぞれは、バス39に接続されている。TG15は、CPU11により制御され、イメージセンサ13の撮像タイミングを制御する。イメージセンサ13は、TG15から入力されるタイミングにしたがって、レンズを介して結像する被写体像の画像を光電変換した画像データをCDS/AGC17に出力する。CDS/AGCは、相関2重サンプリング回路および自動利得制御回路であり、イメージセンサ13が出力する画像データから雑音を除去するとともに、信号増幅時の利得が入力信号レベルに対して適切な範囲になるように利得を調整し、A/D19に出力する。A/D19は、CDS/AGC17から入力されるアナログ信号の画像データをデジタル信号に変換し、メモリ制御部21に出力する。
また、マイクロホン14は、音を集音し、アナログ信号の音データを、A/D16に出力する。A/D16は、マイクロホン14から入力されるアナログ信号の音データをデジタル信号に変換し、メモリ制御部21に出力する。
メモリ制御部21は、A/D19から入力される画像データをSDRAM23の表示画像エリアに格納し、A/D16から入力される音データをSDRAMの音エリアに格納する。LCDドライバ25は、SDRAM23の表示画像エリアに格納されたデジタル信号の画像データを、R(赤)G(緑)B(青)のアナログ信号の画像データに変換し、LCD27に出力する。これにより、LCD27に画像が表示される。
操作部31は、ユーザにより操作される静止画撮像ボタン41と、録画開始/停止ボタン43とを含む。操作部31は、静止画撮像ボタン41が押下されると、静止画撮像ボタン41が押下されたことを示す信号をCPU11に出力し、録画開始/停止ボタン43が押下されると、静止画撮像ボタン41が押下されたことを示す信号をCPU11に出力する。
JPEG−CODEC33は、CPU11により制御され、SDRAM23に格納されたデジタル信号の画像データを圧縮符合化し、JPEGフォーマットの符号化データに変換し、また、JPEGフォーマットの符号化データを復号し、デジタル信号の画像データに変換する。
MPEG−CODEC35は、CPU11により制御され、SDRAM23に時系列に格納される複数フレームのデジタル信号の画像データと音データとを圧縮符号化し、MPEGフォーマットの符号化データに変換し、また、MPEGフォーマットの符号化データを復号し、デジタル信号の画像データと音データとに変換する。JPEG−CODEC33が、1フレームの画像を符号化または復号するのに対して、MPEG−CODEC35は、複数フレームの画像からなる動画像と音データを符号化または復号する。
なお、ここでは、大容量記憶装置としてHDD37を備える例を説明したが、HDD37に代えて、内蔵のフラッシュメモリであってもよいし、着脱可能な光ディスク(CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)/MO(Magnetic Optical Disc/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード(メモリカードを含む)、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electronically EPROM)などを用いてもよい。
図2は、CPUの機能の概要をHDDに記憶される画像とともに示す機能ブロック図である。図2を参照して、CPU11は、ユーザによる指示を受け付ける指示受付部101と、静止画像を記憶する静止画像記憶部103と、動画像を記憶する動画像記憶部105とを含む。
指示受付部101は、操作部31が出力する静止画撮像ボタン41が押下されたことを示す信号、録画開始/停止ボタン43が押下されたことを示す信号を受け付ける。指示受付部101は、静止画撮像ボタン41が押下されたことを示す信号を受け付けると、静止画像記憶指示を静止画像記憶部103および動画像記憶部105に出力する。または、指示受付部101は、録画開始/停止ボタン43が押下されたことを示す信号を受け付けると、動画像記憶部105に録画開始指示または録画停止指示のいずれかを出力する。録画開始/停止ボタン43が押下されたことを示す信号が入力される順番が奇数の場合に録画開始指示を出力し、偶数の場合に録画停止指示を出力する。すなわち、録画開始/停止ボタン43がユーザにより押下される毎に、録画開始指示と録画停止指示とのいずれか一方を交互に出力する。
静止画像記憶部103は、指示受付部101から静止画像記憶指示が入力されると、JPEG‐CODEC33を制御してSDRAM23に記憶された画像データを符号化させ、メモリ制御部21を制御してJPEG‐CODEC33により圧縮符号化された静止画像の符号化データをHDD37に記憶させる。これにより、HDD37に静止画像121が記憶される。
動画像記憶部105は、指示受付部101から録画開始指示が入力されると、録画開始指示が入力されてから録画停止指示が入力されるまでの間、MPEG‐CODEC35を制御してSDRAM23に記憶された複数フレームの画像データと音データとを符号化させ、メモリ制御部21を制御してMPEG‐CODEC35により圧縮符号化された動画像および音の符号化データをHDD37に記憶させる。これにより、HDD37に動画像123が記憶される。
また、動画像記憶部105は、指示受付部101から静止画像記憶指示が入力されると、MPEG‐CODEC35を制御してSDRAM23に記憶された複数フレームの画像データと音データとを符号化させ、メモリ制御部21を制御してMPEG‐CODEC35により圧縮符号化された動画像および音の符号化データをHDD37に記憶させる。これによりHDD37に動画像123が記憶される。動画像記憶部105は、指示受付部101から静止画像記憶指示が入力される場合、静止画像記憶指示が入力されてから所定時間内に録画開始指示が入力される場合には、次に録画停止指示が入力されるまでの間、MPEG‐CODEC35により圧縮符号化された動画像の符号化データをHDD37に記憶させる。
一方、動画像記憶部105は、指示受付部101から静止画像記憶指示が入力されてから所定時間内に録画開始指示が入力されない場合には、静止画像記憶指示が入力されてから所定時間経過した後に、それまでMPEG‐CODEC35により圧縮符号化されてHDD37に記憶された動画像の符号化データを削除する。
所定時間は、数秒〜数十秒であればよい。ユーザが、動画像を録画するために録画開始/停止ボタン43を押下すべきところを誤って静止画撮像ボタン41を押下した場合、所定時間内に録画開始/停止ボタン43を押下すれば、静止画撮像ボタン41を押下した時からの動画像がHDD37に記憶される。このため、ユーザによる誤操作により失われた撮像機会において撮像された動画像を記憶することができる。
また、ユーザが静止画撮像ボタン41を押下すれば、静止画像ボタン41が押下されてから撮像された動画像がHDD37に記憶されるが、静止画撮像ボタン41を押下してから所定時間内に録画開始/停止ボタン43がユーザにより押下されなければ、それまでに記憶された動画像がHDD37から削除される。このため、ユーザが誤操作ではなく、静止画像を撮像するために静止画撮像ボタン41を押下した場合には、動画像が記憶されないので、HDD37の記憶容量を有効に利用することができる。
図3は、撮像処理の流れの一例を示すフローチャートである。撮像処理は、CPU11がROM12に記憶された撮像プログラムを実行することによりCPU11により実行される。図3を参照して、CPU11は、静止画撮像指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS01)。静止画撮像指示を受け付けたならば処理をステップS02に進めるが、そうでなければ処理をステップS11に進める。
ステップS11においては、録画開始指示を受け付けたか否かを判断する。録画開始指示を受け付けたならば処理をステップS12に進めるが、そうでなければ処理をステップS01に戻す。すなわち、撮像処理は、ユーザが静止画撮像ボタン41または録画開始/停止ボタン43のいずれかを押下することを条件に実行される処理である。
ステップS02においては、JPEG‐CODEC33およびメモリ制御部21を制御して、静止画像をHDD37に記憶させる。次のステップS03においては、MPEG‐CODEC35およびメモリ制御部21を制御して、動画像のHDD37への記憶を開始させる。なお、ステップS02においける静止画像の記憶が完了した後に動画像の記憶を開始させる必要はなく、静止画像の記憶と動画像の記憶とを並列で実行する。
次のステップS04においては、ステップS01において静止画撮像指示を受け付けてから所定時間が経過したか否かを判断する。所定時間経過したと判断するならば処理をステップS05に進めるが、そうでなければ処理をステップS07に進める。ステップS07においては、録画開始指示を受け付けたか否かを判断する。録画開始指示を受け付けたならば処理をステップS08に進めるが、そうでなければ処理をステップS04に戻す。換言すれば、静止画撮像ボタン41が押下されてから所定時間が経過する前に録画開始/停止ボタン43が押下されると処理をステップS08に進めるが、静止画撮像ボタン41が押下されてから録画開始/停止ボタン43が押下されることなく所定時間が経過すると処理をステップS05に進める。
ステップS05においては、ステップS03において記憶を開始した動画像の記憶を終了させる。そして、HDD37にそれまでに記憶された動画像を削除し(ステップS06)、処理を終了する。
一方、ステップS08においては、ステップS03において記憶を開始した動画像の記録を継続する。そして、録画停止指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS09)。録画停止指示を受け付けるまで待機状態となり(ステップS09でNO)、録画停止指示を受け付けたならば(ステップS09でYES)、処理をステップS10に進める。ステップS10においては、ステップS03において記憶を開始した動画像の記憶を終了させ、処理を終了する。
一方、ステップS12においては、MPEG‐CODEC35およびメモリ制御部21を制御して、動画像のHDD37への記憶を開始させる。次のステップS13においては、録画停止指示を受け付けたか否かを判断する。録画停止指示を受け付けるまで待機状態となり(ステップS13でNO)、録画停止指示を受け付けたならば(ステップS13でYES)、処理をステップS14に進める。ステップS14においては、ステップS12において記憶を開始した動画像の記憶を終了させ、処理を終了する。
以上説明したように第1の実施の形態におけるビデオカメラ10は、静止画撮像ボタン41がユーザにより押下されると、静止画像121をHDD37に記憶するとともに、動画像123が記憶される。このため、ユーザが動画像を記憶するために録画開始/停止ボタン43を押下しなければならないところを、誤って静止画撮像ボタン41を押下した場合であっても、動画像123が記憶される。その結果、誤操作により動画像が記憶されなくなるのを防止することができる。
また、静止画撮像ボタン41がユーザにより押下されてから所定時間内に録画開始/停止ボタン43が押下されると、動画像123の記憶を継続する。このため、ユーザが静止画撮像ボタン41を押下してから連続した動画像123を記憶することができる。
また、静止画撮像ボタン41が押下されてから所定時間内に録画開始/停止ボタン43が押下されない場合、静止画撮像ボタン41が押下されてから記憶された動画像123を消去する。このため、HDD37の記憶領域を有効に利用することができる。
<第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態におけるビデオカメラについて説明する。第2の実施の形態におけるビデオカメラの構成は、図1に示した第1の実施の形態におけるビデオカメラの構成と同じである。したがってここでは説明を繰り返さない。
図4は、第2の実施の形態おけるビデオカメラが備えるCPUが有する機能の概要を示す機能ブロック図である。図4を参照して、図2に示した機能ブロック図と異なる点は、動画像記憶部105が動画像記憶部105Aに変更された点、および編集部107が追加された点である。その他の構成は第1の実施の形態におけるビデオカメラ10が備えるCPU11と同じなのでここでは説明を繰り返さない。
図4を参照して、第2の実施の形態におけるビデオカメラ10が備えるCPU11Aは、指示受付部101と、動画像記憶部105Aと、編集部107とを備える。動画像記憶部105Aは、第1動画像記憶部111と、第2動画像記憶部113と、結合部115とを含む。
第1動画像記憶部111は、指示受付部101から録画開始指示が入力されると、録画開始指示が入力されてから録画停止指示が入力されるまでの間、MPEG‐CODEC35を制御してSDRAM23に記憶された複数フレームの画像データおよび音データを符号化させ、メモリ制御部21を制御してMPEG‐CODEC35により圧縮符号化された動画像および音の符号化データをHDD37に記憶させる。これにより、HDD37に第1動画像(第1の種類のコンテンツ)131が記憶される。
第2動画像記憶部113は、指示受付部101から録画停止指示が入力されると、録画停止指示が入力されてから録画開始指示が入力されるまでの間、MPEG‐CODEC35を制御してSDRAM23に記憶された複数フレームの画像データおよび音データを符号化させ、メモリ制御部21を制御してMPEG‐CODEC35により圧縮符号化された動画像と音の符号化データをHDD317に記憶させる。これにより、HDD37に第2動画像(第2の種類のコンテンツ)133が記憶される。
結合部115は、指示受付部101から録画停止指示が入力されてから所定の時間内に録画開始指示が入力される場合、第2動画像記憶部113によりHDD37にそれまでに記憶された第2動画像の後に、録画開始指示が受け付けられることに応じて第1動画像記憶部111により記憶される第1動画像を結合する。結合部115は、第1動画像と第2動画像とを結合した動画像を第1動画像131としてHDD37に記憶する。
編集部107は、選択画面表示部117を含む。選択画面表示部117は、ユーザが、操作部31が有する編集ボタンを押下すると、編集指示を受け付ける。選択画面表示部117は、編集指示を受け付けると、HDD37に記憶された第1動画像131と第2動画像133とを区別して表示する選択画面をLCD27に表示する。例えば、第1動画像131の最初のフレームを縮小したサムネイルと、第2動画像133の最初のフレームを縮小したサムネイルとを表示形態を異ならせてLCD27に表示する。より具体的には、第2動画像133のサムネイルを囲う矩形の印を表示する。これにより、選択画面表示を見るユーザは、第1動画像131と第2動画像133とを区別することができる。
図5は、選択画面の一例を示す図である。図5を参照して、選択画面200は、3つの第1動画像131それぞれのサムネイル131A、131B、131Cと、3つの第2動画像133それぞれのサムネイル133A、133B、133Cと、サムネイル133A、133B、133Cそれぞれを囲う印141と、を含む。サムネイル133A、133B、133Cそれぞれは、印141が付されるので、ユーザは、サムネイル133A、133B、133Cそれぞれに対応する動画像が、第2動画像として記憶されたことを知ることができる。
編集部107は、ユーザが操作部31に入力する指示にしたがって、HDD37に記憶された第1動画像131および第2動画像133を編集する。編集は、例えば、削除、複数の動画像の結合を含む。このため、ユーザは、第1動画像131と第2動画像133のうちから必要なものを残し、不要なものを削除することができる。また、必要に応じて、第1動画像131と第2動画像133のうちの複数を結合して、1つにまとめることができる。
1つの録画開始/停止ボタン43で録画の開始と終了とを指示するため、誤って録画開始/停止ボタン43を押下する場合があり、この場合にはユーザが録画していると思っていても、実際には録画されておらず、逆に、ユーザが録画していないと思っていても実際には録画されている場合がある。第2の実施の形態におけるビデオカメラ10は、第2動画像133をHDD37に記憶するようにしたので、ユーザが録画のための操作として、録画開始/停止ボタンを1回押下する操作をしたと思っていても、実際には2回押下する操作がされた場合であっても、その時からの動画像と音が第2動画像133としてHDD37に記憶される。このため、ユーザによる誤操作により、動画像と音が記憶されなくなるのを防止することができる。また、後にHDD37に記憶された第1動画像131と第2動画像133と編集することができるので、第1動画像131と第2動画像133のうちから必要なもののみを残すことができる。
図6は、撮像処理の流れの一例を示す第2のフローチャートである。撮像処理は、第2の実施の形態におけるビデオカメラ10が備えるCPU11が撮像プログラムを実行することにより、CPU11により実行される処理である。図6を参照して、CPU11は、電源が投入されたか否かを判断する(ステップS21)。電源が投入されるまで待機状態となり(ステップS21でNO)、電源が投入されると(ステップS21でYES)、処理をステップS22に進める。ステップS22においては、第2動画像の記憶を開始する。具体的には、MPEG‐CODEC35およびメモリ制御部21を制御して、第2動画像のHDD37への記憶を開始させる。
次のステップS23においては、録画開始指示を受け付けたか否かを判断する。録画開始指示を受け付けるまで待機状態となり(ステップS23でNO)、録画開始指示を受け付けたならば処理をステップS24に進める。ステップS24においては、ステップS22において開始した第2動画像の記憶を終了する。具体的には、MPEG‐CODEC35およびメモリ制御部21を制御して、第2動画像のHDD37への記憶を終了させ、第2動画像のファイルをクローズする。
次に、第1動画像の記憶を開始する(ステップS25)。具体的には、MPEG‐CODEC35およびメモリ制御部21を制御して、第1動画像のHDD37への記憶を開始させる。そして、録画停止指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS26)。録画停止指示を受け付けるまで待機状態となり(ステップS26でNO)、録画停止指示を受け付けたならば(ステップS26でYES)、処理をステップS27に進める。
ステップS27においては、ステップS26において開始した第1動画像の記憶を終了する。具体的には、MPEG‐CODEC35およびメモリ制御部21を制御して、第1動画像のHDD37への記憶を終了させ、第1動画像のファイルをクローズする。次に、第2動画像の記憶を開始する(ステップS28)。具体的には、MPEG‐CODEC35およびメモリ制御部21を制御して、第2動画像のHDD37への記憶を開始させる。
次のステップS29においては、HDD37への記憶を終了した第1動画像の最後のフレームを静止画像としてLCD27に表示する。さらに、直前に記憶された第2動画像の最初のフレームを、LCD27に表示されている第1動画像の最後のフレームに重畳表示する。具体的には、直前に記憶された第2動画像、ここではステップS24においてHDD37に記憶された第2動画像の最初のフレームを縮小したサムネイルを生成し、HDD37への記憶を終了した第1動画像の最後のフレームに、生成されたサムネイルを重畳した静止画像を生成し、その生成された静止画像をLCD27に表示する。
本実施の形態におけるビデオカメラ10において、録画開始/停止ボタン43は、ユーザにより押下されると、録画開始指示と録画停止指示とを互い違いに受け付けるので、ユーザはビデオカメラ10が実際には録画中にもかかわらず停止中であると勘違いをして録画開始/停止ボタンを押下する場合がある。この場合、HDD37への記憶を終了した第1動画像の最後のフレームに、直前にHDD37に記憶された第2動画像の最初のフレームのサムネイルを重畳した静止画像をLCD27に表示することによって、録画停止指示がビデオカメラ10に入力されたことを通知することができる。
また、単に、HDD37への記憶を終了した第1動画像の最後のフレームを静止画像としてLCD27に表示するのでなく、第1動画像の最後のフレームにHDD37に直前に記憶された第2動画像の最初のフレームのサムネイルを重畳した静止画像をLCD27に表示するので、動画撮像中に静止画撮像ボタン41が押下される場合にLCD27に表示される静止画像と異ならせることができる。このため、ビデオカメラ10に録画停止指示が入力されたことをユーザに通知することができる。
これにより、ビデオカメラ10が実際には録画中にもかかわらず停止中であると勘違いをしているユーザに、録画開始/停止ボタン43を押下した時点で、ビデオカメラ10が実際には録画停止中であることを認識させることができる。ビデオカメラ10が実際には録画中にもかかわらず停止中であると勘違いをしているユーザは、過ちに早期に気付くことができ、不要ファイルを削除するなどの手当てを早期にすることができる。
ステップS31においては、ステップS26において録画停止指示を受け付けてから所定時間が経過したか否かを判断する。録画停止指示を受け付けてから所定時間が経過したならば(ステップS31でYES)、処理をステップS39に進め、所定時間が経過していなければ処理をステップS32に進める。ステップS32においては、録画開始指示を受け付けたか否かを判断する。録画開始指示を受け付けたならば処理をステップS33に進めるが、そうでなければ処理をステップS31に戻す。すなわち、録画停止指示を受け付けてから所定時間が経過する前に録画開始指示を受け付ける場合は、処理をステップS33に進め、録画停止指示を受け付けてから録画開始指示を受け付けることなく所定時間が経過すると、処理をステップS39に進める。ステップS39においては、ステップS29およびステップS30においてLCD27に表示された静止画像およびサムネイルの表示を終了し、処理をステップS40に進める。すなわち、第1動画像の最後のフレームにHDD37に直前に記憶された第2動画像の最初のフレームのサムネイルを重畳した静止画像が表示されてから、所定時間経過する前に録画開始指示が受け付けられなければ、静止画像が所定時間表示される。ステップS40においては、電源がOFFになったか否かを判断する。電源がOFFになれば処理を終了するが、そうでなければ処理をステップS23に戻す。
一方、ステップS33においては、第2動画像の記憶を終了する。具体的には、MPEG‐CODEC35およびメモリ制御部21を制御して、第2動画像のHDD37への記憶を終了させ、第2動画像のファイルをクローズする。そして、第1動画像の記憶を開始する(ステップS34)。そして、録画停止指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS35)。録画停止指示を受け付けるまで待機状態となり(ステップS35でNO)、録画停止指示を受け付けたならば(ステップS35でYES)、処理をステップS36に進める。
ステップS36においては、ステップS34において開始した第1動画像の記憶を終了する。具体的には、MPEG‐CODEC35およびメモリ制御部21を制御して、第1動画像のHDD37への記憶を終了させ、第1動画像のファイルをクローズする。次に、第2動画像の記憶を開始し(ステップS37)、処理をステップS38に進める。ステップS38においては、直前に記憶された第2動画像、ここでは、ステップS33において記憶が終了した第2動画像と、ステップS36において記憶が終了した第1動画像とを結合し、処理をステップS39に進める。第2動画像の後に第1動画像を結合した新たな動画像は、第1動画像としてHDD37に記憶される。
図7は、編集処理の流れの一例を示すフローチャートである。編集処理は、第2の実施の形態におけるビデオカメラ10が備えるCPU11が編集プログラムを実行することにより、CPU11により実行される処理である。図7を参照して、CPU11は、選択画面をLCD27に表示する(ステップS41)。選択画面は、図5に示したように、第1動画像131と第2動画像133とを区別して、それらのサムネイルを表示する。次のステップS42においては、選択画面に表示されたサムネイルの選択を受け付けたか否かを判断する。サムネイルの選択を受け付けるまで待機状態となり、サムネイルの選択を受け付けたならば処理をステップS43に進める。ステップS43においては、編集コマンドを受け付けたか否かを判断する。編集コマンドを受け付けたならば処理をステップS44に進めるが、そうでなければ処理をステップS42に戻す。すなわち、複数のサムネイルのうちから複数を選択することが可能であり、選択されたサムネイルに対応する第1動画像131または第2動画像133が編集の対象に選択される。
ステップS44においては、ステップS43において受け付けられた編集コマンドにしたがって、ステップS42において選択されたサムネイルに対応する第1動画像131または第2動画像133を編集する。編集は、第1動画像131または第2動画像133の削除または複数の動画像の結合を含む。ステップS45においては、終了コマンドを受け付けたか否かを判断する。終了コマンドを受け付けたならば処理を終了するが、そうでなければ処理をステップS42に戻す。
以上説明したように、第2の実施の形態におけるビデオカメラ10においては、ユーザにより録画開始/停止ボタン43が押下されて録画開始指示が入力されてから次に録画開始/停止ボタン43が押下されて録画停止指示が入力されるまで第1動画像が記憶され、その第1動画像の記録が終了させるための録画停止指示が入力されてから次に録画開始/停止ボタン43が押下されて録画開始指示が入力されるまで第2動画像が記憶される。このため、ユーザが動画像の録画開始指示を入力するための操作をしなければならならないところ、誤って録画停止指示を入力する操作をした場合であっても第2動画像が記憶される。その結果、誤操作により動画像が記憶されなくなるのを防止することができる。
また、電源が投入されると第2動画像の記憶を開始するため、電源が投入されてから録画開始/停止ボタン43が押下されて録画開始指示を受け付けるまでの時間に存在する可能性がある撮像チャンスを逃すことがない。さらに、ユーザが電源ボタンを押下して電源が投入された後、録画開始/停止ボタン43を押下し損ない、録画開始指示が入力されていないことに気付かなかった場合や、録画開始/停止ボタン43を押下したつもりが誤って静止画撮像ボタン41を押下してしまい、録画開始指示が入力されない場合であっても、第2動画像が記憶されるので、撮像データを残しておくことができる。
また、記憶された第1動画像131および第2動画像133それぞれのサムネイルを表示する選択画面により、第1動画像131と第2動画像133とが区別して表示される。このため、第1動画像131と第2動画像133とをユーザが入力した操作別に分類してユーザに知らせることができる。その結果、ユーザが複数の動画像のうちから必要な動画像を選択する操作を容易にすることができる。
さらに、ユーザが録画開始/停止ボタン43を押下して録画停止指示を入力してから所定の時間内に録画開始/停止ボタン43を押下し、録画開始指示が入力される場合、それまでに記憶された第2動画像133の後に、それから次に録画開始/停止ボタン43がユーザにより押下されるまでに記憶される第1動画像131を結合する。このため、ユーザが誤って、録画停止指示を入力する操作をしてから連続した動画像を記憶することができる。
なお、録画終了指示が入力されてから所定時間内に録画開始指示が入力される場合に、それまで記憶された第2動画像をそれから記憶される第1動画像と結合しないようにすることができる。第2動画像を第1動画像と結合するか、または結合することなく第2動画像として記憶するかを、ユーザにより入力された設定によって決定するようにしてもよい。
また、第1の実施の形態において、静止画撮像ボタン41が押下されてから録画開始/停止ボタン43が押下されるまでに記憶される動画像を、第2の実施の形態におけるビデオカメラ10における第2動画像133として記憶するようにしてもよい。この場合には、静止画撮像ボタン41が押下されてから録画開始/停止ボタン43が押下されるまでに記憶される第2動画像133と、第1動画像131とが区別して選択画面に表示される。このため、記録されている複数の第1動画像131および第2動画像133をユーザが入力した操作別に分類してユーザに知らせることができる。その結果、ユーザが複数の動画像のうちから必要な動画像を選択する操作を容易にすることができる。
また、第1の実施の形態においては、動画像記憶部105は、指示受付部101から静止画像記憶指示が入力され、静止画像記憶指示が入力されてから所定時間内に録画開始指示が入力される場合には、次に録画停止指示が入力されるまでの間、MPEG‐CODEC35により圧縮符号化された動画像の符号化データをHDD317に記憶させるようにした。静止画像記憶指示が入力されてから所定時間内に録画開始指示が入力される場合に、第2動画像として記憶するか、または、静止画像記憶指示が入力されてから所定時間内に録画開始指示が入力され、次に録画停止指示が入力されるまでの間の第1動画像として記憶するかは、ユーザが予めビデオカメラに入力する設定によって決定するようにすればよい。
なお、上述した実施の形態においては記録装置の一例として、映像と音声との組み合わせを記憶するビデオカメラ10を説明したが、音声などのコンテンツを記録する装置、例えばボイスレコーダーであってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。