JP5276614B2 - 貫流型ボイラ - Google Patents

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Description

本発明は、コンバインドサイクル型火力発電所などの排熱回収ボイラで用いられる貫流型ボイラに関する。
コンバインドサイクル型火力発電所などで用いられている貫流型排熱回収ボイラ(以下、単に「貫流型ボイラ」と称する)では、復水器の水を給水ポンプにより蒸発管に送り、その水を蒸発管の外側からガスタービンの排ガスで加熱することにより沸騰させ、発生した蒸気をさらに過熱器を通して過熱蒸気にしてから蒸気タービンに送る。そして、蒸気タービンは、例えば、ガスタービンと一軸に接続されて発電機を駆動させ、発電を行う。
ところで、発電出力が低い場合、つまり、ガスタービンの出力が低い場合には、蒸発管を通過した水は完全には蒸発せず、蒸気と水が混在した二相流となっている。水が混入した蒸気を蒸気タービンに送ることはタービンの健全性上好ましくないため、その二相流に含まれる蒸気と水を気水分離器で分離させ、分離された蒸気を蒸気タービンに送る。
気水分離器で分離された水(飽和水)は、分離水タンクに一旦蓄えられ、その水が循環配管を経由して蒸発管の下部の入口に自重で戻るように自然循環をさせている。分離水タンクには水位計(本発明における「第1の水位計」に対応)が設けられ、それが検出した水位信号(本発明における「第1の水位信号」に対応)に基づき、前記給水ポンプに直列に接続された流量調節弁の開度を調節することにより給水流量を制御し、分離水タンクの水位を所定の設定値に制御している。例えば、特許文献1には、分離水タンクの水位を所定の設定値に制御するPI制御の技術が記載されている。
しかしながら、気水分離器で分離された水が分離水タンクから下降して蒸発管の入口部分に至り、排気ガスに加熱されながら垂直に多数の蒸発管内を上昇し、二相流となって気水分離器に戻る構成は、U字管を構成していることになる。従って、蒸発管内での蒸気のボイドのランダムな発生に伴う水の往復(スロッシング)振動が持続的に分離水タンクと蒸発管の間で生じ、分離水タンク内の水位と蒸発管内の水位が逆位相で振幅し易くなっている。
このため、分離水タンクの水位制御において、分離水タンクの水位信号に前記したスロッシングによる振動成分も含まれることになり、分離水タンクの水位信号に基づく給水流量の調節では望ましい水位制御の応答特性が得られていない。これは、スロッシング振動が無い場合の本来の分離水タンクの水位変化と、スロッシング振動による分離水タンクの水位変化が区別できないからである。また、このことは、水位調節のために給水流量を調節する流量調節弁に対して持続的・周期的に無用な弁開度調整を振動動作的にさせている原因となっている。
さらに、流量調節弁を持続的・周期的に無用な弁開度調整することにより、蒸発管内の水位も上下振動していることから、蒸発管内で発生する蒸気の発生率も振動しており、つまり、気水分離器で分離される蒸気流量の変動へつながっている。蒸気流量の変動は、最終的に発電出力の変動となり、安定な電力の供給の観点から望ましくないものである。また、分離水タンクの水位が上昇すると気水分離器の分離効率が落ちて蒸気タービンへ送られる蒸気中に水滴が混入し、蒸気タービンのブレードを傷めるので、分離水タンクの水位は所定の設定値に保つ必要がある。
なお、前記問題を改善するため、分離水タンクの水位制御の即応性を優先させ、分離水タンクの水位信号に対する制御ゲインを大きくすると水位の振動幅が大きくなってしまう。また、逆に分離水タンクの水位制御の安定性を優先させようと、分離水タンクの水位信号に対する制御ゲインを小さくすると即応性が犠牲になってしまう。このことから、分離水タンクの水位信号に対する制御のゲインには前記した両者の折衷的な値を設定しているのが実状である。
この対策の1例として、特許文献2には、分離水タンクの水位信号から前記したスロッシングによる持続振動成分を除去するため、遮断周波数がその持続振動の周波数より少しだけ高い値のLPF(Low Pass Filter)や、中心周波数がその持続振動の周波数と同じ値のBSF(Band Stop Filter)によりその持続振動成分を除去する技術が開示されている。
特開2007−315726号公報(図3、図4参照) 特開2009−115511号公報(図1参照)
しかしながら、特許文献2に記載された技術では、分離水タンクの水位制御は安定な傾向になるものの、それらLPF,BSFなどのフィルタの性能などから、水位制御の即応性が損なわれるという問題が残る。
また、前記したスロッシングによる持続振動の周期は、水位などにより変化する特性があることから、水位を変更した場合、前記したLPF,BSFなどのフィルタの周波数特性と、スロッシングによる持続振動の周期との整合性が損なわれてしまい、安定した水位制御の対策としては不十分である。そのため、例えば、それらのフィルタの周波数特性をその都度調整したり、変更したりする必要が生ずる。
さらに、振動の成分が周波数領域で分布してしまうこともあり、前記したLPF,BSFなどでは対応が取れない可能性がある。
その他に、分離水タンクの下部と蒸発管の入口とを連絡する循環配管内にオリフィスを設け、前記したスロッシングによる持続振動を減衰させる方法もあるが、分離水タンクの水位制御の即応性が損なわれるなどの問題が残る。
このため、他の対策としては、分離水タンクの水位持続振動の振幅が小さくなるよう、分離水タンクの水平自由断面積を大きくしたり、貫流型ボイラに加わる外乱ができるだけ小さくなるよう、発電出力の変更速度を小さくしたりするなどしなければならなかった。
本発明は、前記した従来の課題を解決するものであり、分離水タンクと蒸発管との間に持続振動が生じている場合でも、分離水タンク内の水位の制御を安定かつ迅速に行える貫流型ボイラを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、第1の発明の貫流型ボイラは、分離水タンク内の水位を検出する第1の水位計に加え、さらに、蒸発管内の水位を検出する第2の水位計を備え、
水位制御装置は、第1の水位計が出力する第1の水位信号と所定の第1の水位設定値との差分演算をして第1の偏差値を演算する第1の偏差値演算手段と、第2の水位計が出力する第2の水位信号と所定の第2の水位設定値との差分演算をして第2の偏差値を演算する第2の偏差値演算手段と、第2の偏差値に含まれる持続振動の振幅を第1の偏差値に含まれる持続振動の振幅に一致させるように補正する振幅補正手段と、第1の偏差値、及び振幅補正手段により補正された第2の偏差値を加算して、分離水タンクの水位制御用の水位偏差値として出力する第1の加算手段と、を有し、第1の加算手段から出力された分離水タンクの水位制御用の水位偏差値に基づいて弁開度要求信号を演算することを特徴とする。
第1の発明によれば、蒸発管からの第2の水位信号に基づく第2の偏差値に含まれる持続振動の振幅を、分離水タンクの第1の水位信号に基づく第1の偏差値に含まれる持続振動の振幅に一致させるように振幅補正手段により補正した後、第1の加算手段において第1の偏差値に加算する。その結果、分離水タンクの水位に含まれるスロッシングによる持続振動成分を打ち消すことができる。そして、持続振動成分を打ち消された分離水タンクの水位制御用の水位偏差値に基づいて弁開度要求信号を演算するので、持続振動による影響を排除した迅速な水位制御ができる。
第2の発明の貫流型ボイラは、分離水タンク内の水位を検出する第1の水位計に加え、さらに、蒸発管内の水位を検出する第2の水位計を備え、
水位制御装置は、第1の水位計が出力する第1の水位信号と所定の第1の水位設定値との差分演算をして第1の偏差値を演算する第1の偏差値演算手段と、第2の水位計が出力する第2の水位信号から持続振動の成分を抽出する持続振動成分抽出手段と、持続振動成分抽出手段により抽出された第2の水位信号の持続振動の成分の振幅を、第1の偏差値に含まれる持続振動の振幅に一致させるように補正する振幅補正手段と、前記第1の偏差値、及び振幅補正手段により補正された第2の水位信号の持続振動の成分を加算して、分離水タンクの水位制御用の水位偏差値として出力する第1の加算手段と、を有し、第1の加算手段から出力された分離水タンクの水位制御用の水位偏差値に基づいて弁開度要求信号を演算することを特徴とする。
第2の発明によれば、持続振動成分抽出手段が蒸発管からの第2の水位信号に含まれる持続振動の成分を抽出し、振幅補正手段により持続振動の成分の振幅を第1の偏差値に含まれる持続振動の振幅に一致させるように補正した後、第1の加算手段において第1の偏差値に加算する。その結果、分離水タンクの水位に含まれるスロッシングによる持続振動成分を打ち消すことができる。そして、持続振動成分を打ち消された分離水タンクの水位制御用の水位偏差値に基づいて弁開度要求信号を演算するので、持続振動による影響を排除した迅速な水位制御ができる。
第3の発明の貫流型ボイラは、分離水タンク内の水位を検出する第1の水位計に加え、さらに、蒸発管内の水位を検出する第2の水位計を備え、
水位制御装置は、第1の水位計が出力する第1の水位信号に基づいて分離水タンク内の水量を算出するする第1の水量演算手段と、第2の水位計が出力する第2の水位信号に基づいて蒸発管内の水量を算出するする第2の水量演算手段と、算出された分離水タンク内の水量と蒸発管内の水量を加算して総水量を算出する総水量加算手段と、算出された総水量と所定の設定値との差分演算をして分離水タンクの水位制御用の水位偏差値として出力する水位制御用偏差値演算手段と、を有し、分離水タンクの水位制御用の水位偏差値に基づいて弁開度要求信号を演算することを特徴とする。
第3の発明によれば、第1の水位計が出力する第1の水位信号に基づいた分離水タンク内の水量と、第2の水位計が出力する第2の水位信号に基づいて蒸発管内の水量とを加算して総水量を算出する。従って、蒸発管と分離水タンクとの間でスロッシングによる水位の持続振動が生じていても総水量を算出する段階で打ち消され、その総水量を蒸発管の水平自由断面積と分離水タンクの水平自由断面積との加重平均を用いて、水位に容易に換算することができる。そして、算出された総水量と所定の設定値の差分を分離水タンクの水位制御用の水位偏差値に換算することも容易である。その結果、持続振動成分を打ち消された分離水タンク及び蒸発管の加重平均の水位制御用の水位偏差値に基づいて弁開度要求信号を演算することができ、持続振動による影響を排除した迅速な分離水タンクの水位制御ができる。
ここで、分離水タンク内の水量、蒸発管内の水量、総水量は、簡便化のためそれぞれ体積で表示した水量である。
第4の発明は、前記第1から第3の発明の貫流型ボイラにおいて、第2の水位計の代わりに、蒸発管の下部を支持する、若しくは、蒸発管の上部を吊るす構造物と蒸発管の間に重量計測手段を設け、水位制御装置は、重量計測手段が計測した重量に基づいて、蒸発管内の水位を推定し、第2の水位信号として分離水タンクの水位制御に用いることを特徴とする。
この場合、重量計測手段を介して蒸発管の水位を推定するので、蒸発管の水位を直接水位計で計測する場合のような摩擦圧損の成分を含まない。また、重量計測手段は、蒸発管全体の重量を計測することができるので、蒸発管の平均の水位を取得する場合に複数の計測された水位を平均したりする必要がなく蒸発管の水位を計測する構成が簡便となる。
本発明によれば、気水分離器の分離水タンク内の水位の制御を安定かつ迅速に行える貫流型ボイラを提供することができる。これにより、分離水タンクのサイズを小型化することができ、また、発生蒸気の蒸発流量も安定化させることができることから、発電出力も安定化させることができる。さらに、発生蒸気流量、つまり、発電出力を高速に変更することができる。また、給水流量を調節する流量調節弁の不要な動きを低減させることになることから、摺動部の磨耗の速度が遅くなり、流量調節弁の寿命を延ばすことができる。
貫流型ボイラの全体概要図である。 参考例の自然循環方式の貫流型ボイラの給水制御回路の説明図である。 第1の実施形態における水位制御回路の構成説明図であり、(a)は、貫流型ボイラの系統を簡単化した模式図、(b)は、水位制御回路の説明図である。 分離水タンクと二次蒸気発生器との間に生じる流体の持続振動の説明図である。 分離水タンクと二次蒸気発生器との間に生じる流体の持続振動の説明図である。 第1の実施形態における外乱印加時の分離水タンク内の水位の時間応答の説明図である。 第2の実施形態における水位制御回路の構成説明図であり、(a)は、貫流型ボイラの系統を簡単化した模式図、(b)は、水位制御回路の説明図である。 第3の実施形態における水位制御回路の構成説明図であり、(a)は、貫流型ボイラの系統を簡単化した模式図、(b)は、水位制御回路の説明図である。 第4の実施形態における水位制御回路の構成説明図であり、(a)は、貫流型ボイラの系統を簡単化した模式図、(b)は、水位制御回路の説明図である。 第5の実施形態における水位制御回路の構成説明図であり、(a)は、貫流型ボイラの系統を簡単化した模式図、(b)は、水位制御回路の説明図である。 第6の実施形態における水位制御回路の構成説明図であり、(a)は、貫流型ボイラの系統を簡単化した模式図、(b)は、水位制御回路の説明図である。 第7の実施形態における水位制御回路の構成説明図であり、(a)は、貫流型ボイラの系統を簡単化した模式図、(b)は、水位制御回路の説明図である。
以下、本発明の実施形態に係る貫流型排熱回収ボイラについて説明する。以下では、貫流型排熱回収ボイラを単に「貫流型ボイラ」と称する。
《貫流型ボイラの概略構成》
図1は、貫流型ボイラの全体概要図である。貫流型ボイラ200は、ガスタービン1からの排ガスEG1をケーシング2で囲まれたガスダクト2aの中に導き、ガスダクト2a内には1つ以上の熱交換器が配置されている。この熱交換器は、主に蒸気発生器3、過熱器17から構成されている。蒸気発生器3は、鉛直方向に配置された多数の伝熱管10a,13aの管群から構成され、図1に示すように、ガス下流側の一次蒸気発生器10と、そのガス上流側の配置される二次蒸気発生器13とから構成されている。二次蒸気発生器13のさらにガス上流側に鉛直方向に配置された伝熱管群から構成された過熱器17が配置される。
一次蒸気発生器10、二次蒸気発生器13、過熱器17を構成するそれぞれの伝熱管群は所望の熱交換量(収熱量)と内部流体流量を確保するため、一般的にガス流れ方向に対して直角方向及びガス流れ方向に沿って複数列の伝熱管が配置されている。ガスダクト2a内で過熱器17、二次蒸気発生器13、一次蒸気発生器10の順に熱交換した排ガスEG1は、低温ガスEG2として図示していない煙突へと排出される。
水蒸気系では、給水ポンプ7によりヘッダ9に供給された低温水は、一次蒸気発生器入口連絡管10bにより一次蒸気発生器10の各伝熱管10aに分配され、伝熱管10a内で飽和温度近傍まで予熱されて昇流した後、一次蒸気発生器10の出口において高温水となり、一次蒸気発生器出口連絡管10cにより降水管11の上部に合流する。降水管11を流下した高温水は、分配器12、二次蒸気発生器入口連絡管13bを介して二次蒸気発生器13の各伝熱管13aに導かれる。
ここで、ガス流れ方向に対して直角方向の同じ列に配置された伝熱管10a,13aは同じガスに曝されることになり、このような伝熱管群を管列と称する。
また、伝熱管13aは、特許請求の範囲に記載の「蒸発管」に対応する。
貫流型ボイラ200が低出力運転時は、二次蒸気発生器13の各伝熱管13a内で加熱された高温水は、飽和水と飽和蒸気の二相流となって二次蒸気発生器出口管13cに合流して気水分離器14に入る。気水分離器14に入った二相流は、蒸気と液体に分離される。気水分離器14で分離された蒸気は過熱器17の伝熱管で過熱蒸気となり、主蒸気として蒸気管18を経由して蒸気タービン5に送られ、蒸気タービン5により、発電機8を駆動して復水器6で水に戻される。
気水分離器14で分離された飽和水は、循環配管16を介してヘッダ9に戻される。
ちなみに、貫流型ボイラ200が低出力運転時は、循環配管16に設けられた隔離弁23は開状態となっている。このような運転状態を、「循環運転モード」と言う。
なお、気水分離器14は、気水分離器14で分離された水を一時的に貯留する分離水タンク15の上部側に内蔵され、分離水タンク15の上部に過熱器17へ蒸気を供給する配管が接続している。低出力運転時には分離水タンク15の下方側には、前記したように気水分離器14で分離された飽和水が自由液面を有した状態で貯留される。この分離水タンク15の下部に前記した循環配管16が接続する。
貫流型ボイラ200が低出力運転時は、後記するように分離水タンク15の水位を所定の水位に維持するように、流量調節弁21の弁開度の調整により給水流量が制御される。そのために、分離水タンク15には、水位計(第1の水位計)35が設けられている。
貫流型ボイラ200が高出力運転時は、二次蒸気発生器13の各伝熱管13a内で高温水は伝熱管13aを上昇する間に排ガスEG1からの熱を受けて蒸発を完了し、わずかに過熱した蒸気となって、二次蒸気発生器出口管13c、気水分離器14を経由して過熱器17へ供給される。過熱器17でさらに高温の排ガスEG1との熱交換により所定の温度まで加熱された後、蒸気管18を経由し主蒸気として蒸気タービン5に供給される。
この場合、隔離弁23は閉じられ、気水分離器14を通過した蒸気はそのまま過熱器17、蒸気管18を経由し、蒸気タービン5に送られる。このような運転状態を「貫流運転モード」と言う。
なお、この運転状態の場合、気水分離器14には水は溜まっていない。
図1に示すように、二次蒸気発生器出口管13cには、二次蒸気発生器13の出口温度を計測する温度計31、同じく出口圧力を計測する圧力計32が設けられている。蒸気管18には、蒸気流量を計測する流量計34が設けられ、給水ポンプ7の下流側には給水流量を計測する流量計33が設けられている。
ちなみに、図1では、図示の関係で蒸気タービン5とガスタービン1が分離されて配置されているが、実際は、発電機8にガスタービン1及び蒸気タービン5の回転軸が一軸で連結されているものもある。
図2は、参考例の自然循環方式の貫流型ボイラの給水制御回路の説明図である。流量計33で計測した給水流量と、流量計34で計測した蒸気流量が加算器50に入力される。また、水位計35によって計測された分離水タンク15内の水位計測値と、水位設定器60によって設定された水位設定値が加算器61に入力され、水位計測値と水位設定値との偏差値が演算される。加算器61において演算された水位偏差は、例えば、比例積分制御をするPI制御器(比例積分制御器)62で給水流量の補正信号Saを算出し、後記する切替器80、上下限制限器82を通して加算器50に入力される。
加算器50から出力された演算信号が給水制御のための、例えば、比例積分制御するPI制御器51に入力される。そのPI制御器51から出力される弁開度信号は、高値選択器53に入力されて、弁開度設定器52によって設定されている弁開度設定値と、PI制御器51から出力される弁開度信号とが比較され、両者の値の高値に基づいて給水流量を調節する流量調節弁21の開度制御がなされる。
前記した低出力運転時には、切替器80がPI制御器62から給水流量の補正信号Saを選択して、給水流量の補正に用いる。このように給水制御回路は、給水流量と蒸気流量と分離水タンク15の水位による、いわゆる、3要素制御を構成している。これは、給水流量を蒸気に追従させる制御を基本にしており、それに分離水タンク15の水位制御の補正を加えるものである。
前記したように、高出力運転では、隔離弁23が閉じられ、すなわち、貫流運転モードに移行する。貫流運転モードでは、給水は二次蒸気発生器13を通過する間に全て蒸発を完了し、若干(〜100K)過熱して気水分離器14に導入される。全量が蒸気であり、全て過熱器17に流出するため、もはや循環は行われない。貫流運転モードにおいては、蒸発器出口の蒸気温度又はエンタルピー、もしくは蒸気温度と飽和温度の差である過熱度が設定値に追従するよう給水流量GFWを制御することが一般的である。
貫流運転モードでは、圧力計32で計測された蒸気圧力に基づいて関数発生器70で蒸気圧力に対応する飽和温度を求める。この関数発生器70で求められた飽和温度と、温度計31で計測された蒸気温度とが加算器71に入力されて、蒸発器3の出口における過熱度を求める。
加算器71で算出された過熱度は、加算器73に入力され、加算器73において過熱度設定器72で与えられる過熱度設定値から減じて、過熱度制御偏差を得る。この過熱度制御偏差に基づき、例えば、比例積分制御をするPI制御器74で給水流量の補正信号Sbを算出する。そして、補正信号Sbは、切替器80で選択され、上下限制限器82を介して加算器50に加えられ、流量計33からの給水流量と、流量計34からの蒸気流量とともに3要素制御系を構成する。例えば、入熱量に対し給水流量が過剰の場合、二次蒸気発生器13の出口の過熱度が規定値よりも下がる。これに対し加算器71は負の給水補正信号を出力することにより、過熱度を規定の値に修正する。
ちなみに、設定値81は、上下限制限器82に上下限値を設定して入力する。また、切替器80及び隔離弁23の操作は、例えば、プラント出力などに基づき、運転員の判断により操作されるオペレータコンソール90からの指令信号によりなされ、運転モードを循環運転モードから貫流運転モードに切り替えたり、逆に、貫流運転モードから循環運転モードに切り替える。
以下に示す第1から第7の実施形態の貫流型ボイラ200A〜200Gは、循環運転モードにおける分離水タンク15の水位制御の方法に特徴があるものであり、具体的には図2に示した参考例の水位制御回路105の構成と比較して、後記するような特徴を有するものである。
以後の説明では、発明を簡単化して説明するため、貫流ボイラ200A〜200Gの貫流運転モードにおいては、水位制御回路(水位制御装置)105A〜105Gが流量調節弁21の弁開度を直接制御している構成の単要素制御方式の場合について例示するが、前記した図2における水位制御回路105を水位制御回路105A〜105Gに置き換えたものとし、水位制御回路105A〜105Gからは給水流量の補正信号を出力する構成も本発明は含んでいる。
《第1の実施形態》
図3を参照しながら、第1の実施形態における貫流型ボイラ200Aにおける分離水タンク15内の水位を制御する水位制御回路(水位制御装置)105Aの構成を説明する。
図3は、第1の実施形態における水位制御回路の構成説明図であり、(a)は、貫流型ボイラの系統を簡単化した模式図、(b)は、水位制御回路の説明図である。
図3では、模式化し、図1における一次蒸気発生器10等などは、省略し、二次蒸気発生器13を構成する多数の伝熱管13aも1本の伝熱管13aで代表して表示してある。図1と同じ構成については同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
図1、図2示した参考例と異なり、第1の実施形態の貫流型ボイラ200Aでは、分離水タンク15の水位を計測する水位計(第1の水位計)35に加えて、さらに、二次蒸気発生器13内の水位を計測する水位計(第2の水位計)36が設けられ、それぞれの水位信号S1,S2が水位制御回路105Aに入力されている。
ここで、水位信号S1,S2は、それぞれ特許請求の範囲に記載の「第1の水位信号」、「第2の水位信号」に対応する。
実際の貫流型ボイラでは二次蒸気発生器13の伝熱管13aは複数あるので、下記の(1)〜(5)に示すいずれかの方法で二次蒸気発生器13の水位を計測する。
(1)各々の伝熱管13aの水位をそれぞれ計測し、それらの平均値を演算する。
(2)伝熱管13aの上端側が接続されている複数の上部ヘッダ13hU及び伝熱管13aの下端側が接続されている複数の下部ヘッダ13hL(図1参照)間の差圧の平均値から水位を得る。
(2')(2)の変形として、例えば、図1に示すように最終の(排ガス上流側の)管列の上部ヘッダ13hUと下部ヘッダ13hLとの間の水位としても良い。
(3)二次蒸気発生器13を構成する複数の伝熱管13aの中から、平均的な水位を代表する管列の伝熱管13aを選定して、その管列に含まれる1本の伝熱管13aで水位を計測する。
(4)二次蒸気発生器13を構成する複数の伝熱管13aの中から、平均的な水位を代表する管列の伝熱管13aを選定して、その管列に含まれる複数の伝熱管13aで水位を計測し、それらの平均値を演算する。
(5)気水分離器14と分配器12間の差圧から水位を得る。
以下、前記した(1)〜(5)のいずれかの方法で、水位計36で計測された二次蒸気発生器13の水位信号をS2と称する。
水位制御回路105Aは、水位設定器60,63、加算器61,64,66、比例増幅器65、比例積分制御をするPI制御器62を含んで構成されている。
ここで、加算器61,64は、それぞれ特許請求の範囲に記載の「第1の偏差値演算手段」、「第2の偏差値演算手段」に対応し、比例増幅器65は、特許請求の範囲に記載の「振幅補正手段」に対応し、加算器66は、特許請求の範囲に記載の「第1の加算手段」に対応する。
水位計35からの分離水タンク15の水位を示す水位信号S1は、加算器61に入力される。加算器61は、水位設定器60から入力された所望の水位設定信号S3から水位信号S1を減算し、水位偏差信号S4を得て、加算器66に入力する。
水位計36からの二次蒸気発生器13の水位を示す水位信号S2は、加算器64に入力される。加算器64は、水位設定器63で入力された所望の水位設定信号S5から水位信号S2を減算し、水位偏差信号S6を得て、比例増幅器65に入力する。
ここで、加算器61が、水位設定信号S3から水位信号S1を減算し水位偏差信号S4得たり、加算器64が、水位設定信号S5から水位信号S2を減算し水位偏差信号S6を得たりする減算処理は、分離水タンク15及び二次蒸気発生器13の計測された水位が、水位設定器60,63で設定される設定値より高いとき、水位偏差信号S4,S6が負となり、流量調節弁21の開度を小さくする方向の制御をするように水位制御回路105Aの論理を組むためである。
比例増幅器65は、水位偏差信号S6に、二次蒸気発生器13の伝熱管13aの全本数について合算した水平自由断面積A2(図4参照)と分離水タンク15の水平自由断面積A1(図4参照)との比(A2/A1)であるゲインG1を固定設定された比例増幅器65で増幅し、水位偏差信号S7を演算して、加算器66に入力する。
加算器66は、水位偏差信号S4に水位偏差信号S7を加算し、水位偏差信号S8Aを演算し、PI制御器62の比例制御演算部62aと積分制御演算部62bにそれぞれ入力する。
比例制御演算部62aでは、水位偏差信号S8Aに基づいて比例制御の給水制御演算をし、積分制御演算部62bでは、水位偏差信号S8Aに基づいて、積分制御の給水制御演算をし、それぞれの結果を加算器62cで加算し、流量調節弁21へ弁開度要求信号S9Aを出力する。流量調節弁21は、弁開度要求信号S9Aに基づき、給水ポンプ7からの給水流量を調節する。
次に、図4を参照しながら、本発明係る分離水タンク15と二次蒸気発生器13との間に生じる流体の持続振動のメカニズムについて説明する。図4、図5は、分離水タンクと二次蒸気発生器との間に生じる流体の持続振動の説明図であり、図4は、U字形の連通管の模式図、図5は、U字形の連通管の水面の上下動変化の説明図である。
図4に示すモデルでは、内径が異なる2本の配管25A,25Bの下端同士を連通させる一本の配管25CによりU字形に接続され、そのU字形の配管25A,25B,25C内に水が入っており、重力場に置かれている。
なお、配管25A及び配管25Bの上端は開放されていると仮定する。
このモデルにおける配管25Aは分離水タンク15に対応し、配管25Bは、二次蒸気発生器13の全伝熱管13aのそれぞれの流路内断面積を合計した1本の管に近似したものに対応し、配管25Cは、循環配管16に対応している。
ちなみに、一次蒸気発生器10の伝熱管10aは、その上部出口側においても飽和温度に達せず、自由水面を有していないのでこの図4のモデルでは考慮する必要がない。
このような配管モデルの場合、何らかの理由で、配管25A内と配管25Bとの間に水位差が生じると、その水位は、図5に示すように配管25A内の水位1と配管25B内の水位2は逆位相で単振動を始める。これは、「U字管振動」や「スロッシング」として知られている。
なお、貫流型ボイラ200の場合、その振動のエネルギー源は、二次蒸気発生器13内で生じている沸騰に伴う、圧損、静水頭、動圧の変動などであると考えられる。
ちなみに、図4、図5では、水面振動における平均水位が一致するものと簡単化して説明してあるが、実際には分離水タンク15(配管25Aが対応)の自由水面の上部側には蒸気相が存在するのに対し、二次蒸気発生器13の伝熱管13a(配管25Bが対応)の自由水面の上側には、二相流が存在する。従って、その分だけ配管25Bの自由水面に上方から加わる圧力が高く、配管25Bの平均水位は、配管25Aの平均水位より下方となるのが普通である。また、二次蒸気発生器13(伝熱管13a,13b,13c)、分離水タンク15、循環配管16を流体が流れる場合、流体と配管との間の相互作用により圧力損失が発生するが、ここでは、説明の簡単化のため無視して説明する。
次に、前記した振動を式で簡単に表すと、配管25A内及び配管25B内の水位Z1,Z2の時間変化は、次式(1),(2)に示すようになる。
Z1=Z0+B1・sin(2πt/T)‥‥‥(1)
Z2=Z0−B2・sin(2πt/T)‥‥‥(2)
なお、Z1:配管25A内の水位、
Z2:配管25B内の水位、
Z0:振動が無い場合の水位、
T:振動の周期、
t:時間、
B1:配管25A内の水位振動の振幅、
B2:配管25B内の水位振動の振幅である。
ちなみに、水位Z1は、水位信号S1の値に対応し、水位Z2は、水位信号S2の値に対応する。
また、その振動の周期Tは次式(3)により求めることができる。
Figure 0005276614
ここで、L1〜L3:配管25A〜25C内の流体の長さ、
A1〜A3:配管25A〜25Cの流路断面積、
g:重力加速度
である。
式(3)において、L1及びL2がそれぞれ水面からの流体の長さであることから、振動の周期Tは、水位Z1,Z2の平均値によって変化することになるが、ここでは、簡単のため、その振動の幅が流路の長さに比べて十分短いと仮定した。(B1<<L1、B2<<L2)。ちなみに、水位Z1,Z2の平均値は、Z0になる。
また、前記スロッシングによる水位振動の振幅B1,B2及び流路断面積A1,A2は、次式(4)に示す関係になることが知られている。
r≡B1/B2=A2/A1‥‥‥(4)
一方、水位制御回路105Aにおいては、水位偏差信号S8A(式(5)では、その値をΔZ3と表示)は、計測した水位Z1,Z2の時間変化が式(1)及び式(2)のようになっていることから、水位設定器60,63による前記した所望の水位設定信号S3,S5の値を共にZSとすると、次式(5)のようになる。
ΔZ3=(ZS−Z1)+(ZS−S2)×r
={ZS−〔Z0+B1・sin(2πt/T)〕}
+{ZS−〔Z0−B2・sin(2πt/T)〕}×r‥‥‥(5)
なお、式(5)において、rは、前記した比例増幅器65のゲインG1に対応する。
水位偏差信号S8Aの値ΔZ3は、式(4)を用いてから、次式(6A)のように変形される
ΔZ3={ZS−〔Z0+B1・sin(2πt/T)〕}
+{ZS−〔Z0−B2・sin(2πt/T)〕}×(B1/B2)
={ZS−〔Z0+B1・sin(2πt/T)〕}
+{(ZS−Z0)×(B1/B2)+B1・sin(2πt/T)}
=(ZS−Z0)×(1+B1/B2)‥‥‥(6A)
そして、式(6A)は、式(4)を用いて、次式(6B)のように変形できる。
ΔZ3=(ZS−Z0)×(1+A2/A1)‥‥‥(6B)
このように、分離水タンク15の水位信号S1に重畳されていた振動成分は、二次蒸気発生器13の水位信号S2に重畳されていた振動成分に、二次蒸気発生器13の伝熱管13aの全本数について合算した水平自由断面積A2(図4参照)と分離水タンク15の水平自由断面積A1(図4参照)との比(A2/A1)の比を乗じたものを加えることにより相殺され、振動成分が含まれない水位偏差信号S8Aを得ることができる。
ちなみに、配管25A内の水位Z1と配管25B内の水位Z2におけるスロッシング振動がない場合の水位Z0が、前記したように自由水面の上層に存在する蒸気相と二相流との質量の差により異なる場合でも、水位偏差信号S8A(その値ΔZ3)から振動成分が除去されることは、容易に分かることである。
図6は、第1の実施形態における外乱印加時の分離水タンク内の水位の時間応答の説明図である。
なお、図6に示す時間応答は、簡易シミュレーションによって得られた代表的な解析結果であり、外乱として給水流量がステップ状に増加変化した後の水位制御を想定した。図6において、縦軸は分離水タンク15内の水位を示し、横軸が時間を示す。また、図6において破線が比較例を示し、水位信号S1に対する水位偏差信号S4が、PI制御器62に入力され流量調節弁21の弁開度の制御をした場合の分離水タンク15内の水位の時間変化である。そして、実線が本実施形態の場合の分離水タンク15内の水位の時間変化である。図6に示すように、第1の実施形態における貫流型ボイラ200Aでは、循環運転モードにおいて、水位制御系に外乱が印加された場合であっても、外乱により発生する水位の持続的振動に過大に制御応答して分離水タンク15内の水位が大きくアンダーシュートすることなく、比較例よりも水位変動幅を小さくまた、収束時間を短くすることが可能なことが分かる。
これにより、分離水タンク15の水位の持続振動を小さくするために水平方向のサイズを大きくするという必要が緩和され、分離水タンク15を小型化することができる。また、発生蒸気の流量も安定化させることができることから、発電出力も安定化させることができる。さらに、要求発電電力の設定変更による分離水タンク15の水位振動を生じさせる外乱があっても前記したように分離水タンク15の水位制御が迅速に行えることから、発生蒸気流量、つまり、発電出力を高速に変更することができる。また、従来、給水流量を調節する流量調節弁21のスロッシングによる持続振動の制御が長引くことによる不要な動きを低減させることになることから、流量調節弁21の寿命を延ばすことができる。
《第2の実施形態》
次に、図7を参照しながら、適宜、図1、図3、図4を参照して第2の実施形態の貫流型ボイラ200Bについて説明する。図7は、第2の実施形態における水位制御回路の構成説明図であり、(a)は、貫流型ボイラの系統を簡単化した模式図、(b)は、水位制御回路の説明図である。図7も、第1の実施形態の図3と同様に模式化し、図1における一次蒸気発生器10等などは、省略し、二次蒸気発生器13を構成する多数の伝熱管13aも1本の伝熱管13aで代表して表示してある。第1の実施形態の貫流型ボイラ200Aを示す図3と同じ構成については同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
第1の実施形態では、加算器64において、水位設定器63で入力された所望の水位設定信号S5から二次蒸気発生器13の水位を示す水位信号S2を減算していた。しかし、貫流型ボイラ200Aの系統の状態(二次蒸気発生器13内の流体の通過流量等)によっては、水位偏差信号S4と水位偏差信号S6が同時にゼロにはならないことがあり得るので、制御上好ましくない。
このため、第2の実施形態における水位制御回路(水位制御装置)105Bは、図7に示すように、第1の実施形態の水位制御回路105Aに対して、加算器64と比例増幅器65との間に一次遅れ演算器67と加算器(第2の加算手段)68を設ける点で異なる。
本実施形態における水位制御回路105Bでは、水位偏差信号S6を2つに分岐し、一方の水位偏差信号S6は、一次遅れ演算器67で処理されて、水位偏差信号S6Bとなる。そして、加算器68において、分岐された他方の水位偏差信号S6から前記した水位偏差信号S6Bを減算した結果の信号を比例増幅器65に入力する。
そして、比例増幅器65でゲインG1を乗じられた水位偏差信号S7Bが、加算器66において水位偏差信号S4と加算されて水位偏差信号S8BとしてPI制御器62に入力される。ちなみに、PI制御器62から流量調節弁21には、弁開度要求信号S9Bを出力する。その他は、第1の実施形態の水位制御回路105Aと同じ構成である。
本実施形態によれば、二次蒸気発生器13の水位信号S2が水位設定器63からの水位設定信号S5の値に一致せず、水位偏差信号S6の値において偏差(バイアス)が長時間残った場合でも、一次遅れ演算器67の時定数τで減衰して出力される水位偏差信号S6Bは一定値(バイアス)に漸近する。加算器68において水位偏差信号S6から一次遅れ演算処理された水位偏差信号S6Bを減算することにより、水位偏差信号S6の含むバイアスが除去され、水位偏差信号S7Bは、ゼロの値を中心に振動する信号となる。
本実施形態によれば、水位偏差信号S4と水位偏差信号S6が同時にゼロにはならない場合でも、分離水タンク15の水位を所望の水位設定値に整定させることが可能となる。その結果、本実施形態によれば、分離水タンク15の水位をスロッシングによる影響を排除して制御することができる。
(第2の実施形態の変形)
前記した第2の実施形態では、加算器68と加算器66の間に、比例増幅器65Bを配したが、第2の実施形態はそれに限定されるものではない。加算器68と加算器66の間に、比例増幅器65を配する代わりに、加算器68の出力の信号は加算器66に直接出力し、加算器61と加算器66との間に、ゲインG1’の比例増幅器65を配置しても良い。その場合は、分離水タンク15の水位信号S1に対する水位偏差信号S4は、比例増幅器65において分離水タンク15の水平自由断面積A1(図4参照)と二次蒸気発生器13の水平自由断面積A2(図4参照)との比(A1/A2)の所定のゲインG1’で増幅されて、加算器66に入力される。つまり、第2の実施形態におけるゲインG1と第2の実施形態の変形例におけるゲインG1’とは、値が逆数になる。
《第3の実施形態》
次に、図8を参照しながら、適宜、図1、図3、図4を参照して第3の実施形態の貫流型ボイラ200Cについて説明する。図8は、第3の実施形態における水位制御回路の構成説明図であり、(a)は、貫流型ボイラの系統を簡単化した模式図、(b)は、水位制御回路の説明図である。図8も、第1の実施形態の図3と同様に模式化し、図1における一次蒸気発生器10等などは、省略し、二次蒸気発生器13を構成する多数の伝熱管13aも1本の伝熱管13aで代表して表示してある。第1の実施形態の貫流型ボイラ200Aを示す図3と同じ構成については同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
第1の実施形態では、加算器64において、水位設定器63で入力された所望の水位設定信号S5から二次蒸気発生器13の水位を示す水位信号S2を減算していた。しかし、貫流型ボイラ200Aの系統の状態(二次蒸気発生器13内の流体の通過流量等)によっては、水位偏差信号S4と水位偏差信号S6が同時にゼロにはならないことがあり得るので、制御上好ましくない。
このため、第3の実施形態における水位制御回路(水位制御装置)105Cは、第1の実施形態における水位制御回路105Aとは、図8に示すように、水位信号S2に微分器64C1において−1を乗じてから時間微分し、さらに、積分器64C2で時間積分し、その結果の水位偏差信号S6Cを比例増幅器65に入力し、比例増幅器65から水位偏差信号S7Cを加算器66に入力する点が異なる。加算器66において水位偏差信号S4と水位偏差信号S7Cとが加算されて水位偏差信号S8CとしてPI制御器62に入力される。PI制御器62から流量調節弁21には、弁開度要求信号S9Cを出力する。その他は、第1の実施形態の水位制御回路105Aと同じ構成である。
ここで、微分器64C1と積分器64C2とが、特許請求の範囲に記載の「持続振動成分抽出手段」に対応する
積分器64C2で演算処理された結果の水位偏差信号S6Cの値ΔZ2pは、式(2)に基づき、次式(7)ように表わせる。
ΔZ2p=−∫(dZ2/dt)dt
=−∫(d[Z0−B2・sin(2πt/T)]/dt)dt
=B2・sin(2πt/T)‥‥‥(7)
また、水位偏差信号S8C(式(8)では、その値をΔZ3と表示)は、前記した式(6A)を参照すると、次式(8)のように表わせる。
ΔZ3={ZS−〔Z0+B1・sin(2πt/T)〕}
+ΔZ2p×(A2/A1)
={ZS−〔Z0+B1・sin(2πt/T)〕}
+B2・sin(2πt/T)×(A2/A1)
={Z0+B1・sin(2πt/T)−ZS}
+B2・sin(2πt/T)×(B1/B2)
={ZS−〔Z0+B1・sin(2πt/T)〕}
+B1・sin(2πt/T)
=ZS−Z0‥‥‥(8)
このように、分離水タンク15の計測水位を示す水位信号S1に重畳されていたスロッシングの持続振動成分は、二次蒸気発生器13の計測水位を示す水位信号S2に重畳されていたスロッシングの持続振動成分に、前記した水平自由断面積の比(A2/A1)を乗じた後、水位信号S1の水位偏差信号S4に加算することにより相殺され、スロッシングの持続振動成分が含まれない水位偏差信号S8Cを得ることができる。
本実施形態によれば、第1の実施形態における水位偏差信号S4と水位偏差信号S6が同時にゼロにはならない場合でも、分離水タンク15の水位を、スロッシングによる持続振動の影響を排除して適切に水位を制御することができる。
本実施形態では、積分器64C2を用いたが、積分器64C2の代わりに第2の実施形態において用いた一次遅れ演算器(第2の一次遅れ演算手段)67を用いても良い。この場合、微分器64C1と一次遅れ演算器67とが、特許請求の範囲に記載の「持続振動成分抽出手段」に対応する。
なお、積分器64C2の代わりに一次遅れ演算器67を用いる場合は、微分器64C1における微分演算時に、時定数を乗ずる。また、微分器64C1と一次遅れ演算器67のトータルの特性はHPF(High Pass Filter)となるが、その折れ点周波数には、前記したようにスロッシングの持続振動の周波数よりも低いものを設定する。
ちなみに、微分器64C1と一次遅れ演算器67の組み合わせは、全体として不完全微分回路となる。
なお、前記した微分器64C1、積分器64C2による微分・積分演算や、微分器64C1と一次遅れ演算器67の組み合わせによる不完全微分演算は、アナログフィルタであるが、同等の機能や特性を有するデジタルフィルタで代替しても良い。
《第4の実施形態》
次に、図9を参照しながら、適宜、図1、図3、図4を参照して第4の実施形態の貫流型ボイラ200Dについて説明する。図9は、第4の実施形態における水位制御回路の構成説明図であり、(a)は、貫流型ボイラの系統を簡単化した模式図、(b)は、水位制御回路の説明図である。図9も、第1の実施形態の図3と同様に模式化し、図1における一次蒸気発生器10等などは、省略し、二次蒸気発生器13を構成する多数の伝熱管13aも1本の伝熱管13aで代表して表示してある。第1の実施形態の貫流型ボイラ200Aを示す図3と同じ構成については同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
第1の実施形態では、加算器64において、二次蒸気発生器13の水位を示す水位信号S2から水位設定器63で入力された所望の水位設定信号S5を減算していた。しかし、貫流型ボイラ200Aの系統の状態(二次蒸気発生器13内の流体の通過流量等)によっては、水位偏差信号S4と水位偏差信号S6が同時にゼロにはならないことがあり得るので、制御上好ましくない。
このため、本実施形態では、実質的に分離水タンク15内の水量(体積)と二次蒸気発生器13内の水量(体積)の総和を制御量として、分離水タンク15の水位を制御するものである。
本実施形態における水位制御回路(水位制御装置)105Dは、水位設定器60D、加算器61D,66D、比例増幅器65D1,65D2、PI制御器62を含んで構成されている。
ここで、比例増幅器65D1が、特許請求の範囲に記載の「第1の水量演算手段」に対応し、比例増幅器65D2が、特許請求の範囲に記載の「第2の水量演算手段」に対応し、加算器66Dが、特許請求の範囲に記載の「総水量加算手段」に対応し、加算器61Dが「水位制御用偏差値演算手段」する。
そして、分離水タンク15の計測された水位を示す水位信号S1は、比例増幅器65D1に入力されてゲインG2を乗じられ後に加算器66Dに入力される。二次蒸気発生器13の計測された水位を示す水位信号S2は、比例増幅器65D2に入力されてゲインG3を乗じられた後に加算器66Dに入力される。加算器66Dで加算されて得られた水位信号S10は、加算器61Dに入力される。
水位設定器60Dは、分離水タンク15内の水量と二次蒸気発生器13内の水量の総和の所望設定値に対応する加重平均された水位設定値を水位設定信号S3Dとして加算器61Dに入力する。
加算器61Dは、水位設定信号S3Dから水位信号S10を減算して水位偏差信号S8DとしてPI制御器62に入力する。PI制御器62から流量調節弁21には、弁開度要求信号S9Dを出力する。前記以外は、第1の実施形態の水位制御回路105Aと同じ構成である。
次に、本実施形態における実質的に分離水タンク15内の水量(体積)と二次蒸気発生器13内の水量(体積)の総和を制御量として、分離水タンク15の水位を制御する方法を、数式を用いて説明する。
ここで、第1の実施形態と同じように分離水タンク15内の水位をZ1、その水平自由断面積をA1、二次蒸気発生器13内の水位をZ2、その水平自由断面積をA2とすると、分離水タンク15と二次蒸気発生器13に含まれる水の総体積Vは、次式(9)に示すように表せる。
V=A1・Z1+A2・Z2‥‥‥(9)
ここで、所望の制御状態における水位をZSとすると、その際の総体積Vsは、次式(10)のように表せる。所望の水位ZSは、前記した水位設定信号S3Dの値に対応する。
Vs=A1・ZS+A2・ZS‥‥‥(10)
ここで、制御に用いる水量偏差ΔVは、式(10)から式(9)を減算したものであり、次式(11)のようになる。
ΔV=Vs−V=(A1・ZS+A2・ZS)−(A1・Z1+A2・Z2)
=(A1+A2)・ZS−(A1・Z1+A2・Z2)‥‥‥(11)
なお、式(11)において、制御量である水量偏差ΔVを、水位偏差ΔZに換算することは容易く、式(11)全体を分離水タンク15内の水平断面積A1と二次蒸気発生器13内の水平断面積A2の和(A1+A2)で除することにより、次式(12)のようになる。
ΔZ=ZS−(A1・Z1+A2・Z2)/(A1+A2)
=ZS−〔A1/(A1+A2)〕・Z1−〔A2/(A1+A2)〕・Z2
‥‥‥(12)
つまり、図9において、比例増幅器65D1のゲインG2をA1/(A1+A2)とし、比例増幅器65D2のゲインG3をA2/(A1+A2)とすれば良いことを意味する。
また、式(12)における水位Z1,Z2として、式(1),(2)を代入すると、水位偏差信号S8Dの値ΔZは、次式(13)のように変換される。
なお、この変換において、式(4)の関係を用いる。
ΔZ=ZS−{A1・〔Z0+B1・sin(2πt/T)〕
+A2・〔Z0−B2・sin(2πt/T)〕}/(A1+A2)
=ZS−{A1・〔Z0+B1・sin(2πt/T)〕
+A2・〔Z0−(B1×A1/A2)・sin(2πt/T)〕}/(A1+A2)
=ZS−{A1・Z0+A1・B1・sin(2πt/T)
+A2・Z0−A2・(B1×A1/A2)・sin(2πt/T)}/(A1+A2)
=ZS−{(A1+A2)・Z0+A1・B1・sin(2πt/T)
−A1・B1・sin(2πt/T)}/(A1+A2)
=ZS−Z0‥‥‥(13)
このように、分離水タンク15の計測水位に重畳されていたスロッシングの振動成分は相殺され、振動成分が含まれない水位偏差信号S8Dを得ることが出来る。
本実施形態によれば、第1の実施形態における水位偏差信号S4と水位偏差信号S6が同時にゼロにはならない場合でも、分離水タンク15の水位を所望の水位設定値に整定させることが可能となる。その結果、本実施形態によれば、分離水タンク15の水位をスロッシングによる影響を排除して制御することができる。
《第5の実施形態》
次に、図10を参照しながら、適宜、図1、図3、図4を参照して第5の実施形態の貫流型ボイラ200Eについて説明する。図10は、第5の実施形態における水位制御回路の構成説明図であり、(a)は、貫流型ボイラの系統を簡単化した模式図、(b)は、水位制御回路の説明図である。図10も、第1の実施形態の図3と同様に模式化し、図1における一次蒸気発生器10等などは、省略し、二次蒸気発生器13を構成する多数の伝熱管13aも1本の伝熱管13aで代表して表示してある。第1の実施形態の貫流型ボイラ200Aを示す図3と同じ構成については同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
第1〜第4の実施形態では、二次蒸気発生器13の伝熱管13aの上流側及び下流側の部位(水位計測用タップ)の圧力差から、二次蒸気発生器13内の水位を計測していた。しかしながら、その差圧の一部(成分)には、本来の二次蒸気発生器13内の水位に相当する静水頭以外に、水位計測用タップ間を流れる流体の摩擦圧損などにより生ずる圧力損失も含まれており、計測された水位が、二次蒸気発生器13内を通過する水の流量によって変化する等、必ずしも十分な計測精度が得られない。
本実施形態は、二次蒸気発生器13内の水位の計測精度を改善するところに特徴がある。そのため、例えば、二次蒸気発生器13の代表的な水位を計測するために、図10の(a)に示すように、二次蒸気発生器13内の代表的な水位を示す管列の伝熱管13aを1本選んで、水位計36を設けるとともに、その伝熱管13aの下部ヘッダ13hL(図1参照)の上流の二次蒸気発生器入口連絡管13b(図1参照)にオリフィス(摩擦圧損情報取得手段)37を設け、オリフィス37の上下流間の差圧を計測する差圧計(摩擦圧損情報取得手段)38を設ける。
ちなみに、図10の(a)では、1本の二次蒸気発生器入口連絡管13bに下部ヘッダ13hL(図10の(a)では省略)を介して接続する複数の伝熱管13aが1本で代表されている。水位計36の水位計測用の下側のタップは、例えば、下部ヘッダ13hLに取り付けられ、水位計36の水位計測用タップの上側のタップは、当然、伝熱管13aの低出力運転状態で二相流の状態になる領域、例えば、上部ヘッダ13hUに設けられる。
そして、本実施形態における水位制御回路(水位制御装置)105Eは、図10の(b)に示すように比例増幅器67E、加算器68E、及び前記した第1の実施形態における水位制御回路105Aの構成をその一部として含んでいる。そして、水位制御回路105Eの一部である水位制御回路105Aに、水位信号S1と、水位信号S2の代わりの補正された水位信号S2Eが入力される。
図10の(b)に示すように差圧計38から出力される差圧信号S11Eは、水位制御回路105Eの比例増幅器67Eに入力され、ゲインG4を乗じられて補正水位信号S12Eとして加算器68Eに入力される。加算器68Eにはさらに水位信号S2が入力され、加算器68Eにおいて水位信号S2の値から補正水位信号S12Eの値が減じられ、その結果の値を補正された水位信号S2Eとして水位制御回路105Eの一部である水位制御回路105Aの加算器64(図3の(b)参照)に入力される。
ここで、比例増幅器67Eと加算器68Eは、特許請求の範囲に記載の「摩擦圧損補正手段」に対応する。
ここで、水位計36の水位計測用タップ間で計測される差圧(水位信号S2)に含まれる摩擦圧損をΔP、伝熱管13a内を通過する水の流速をU、流路の損失係数をζ、流体の質量密度をρとすると、圧損ΔPは次式(14)に示すように表せる。
ΔP=0.5×ζ×U2×ρ‥‥‥(14)
また、伝熱管13a内を通過する水の質量流量をWs、伝熱管13aの流路断面積をAsとすると、伝熱管13a内を通過する水の流速Uは、次式(15)に示すように表せる。
U=Ws/(ρ×As)‥‥‥(15)
従って、水位計36で計測される水位信号S2に含まれる摩擦圧損ΔPは、式(14),(15)から、次式(16)のように表される。
ΔP=0.5×ζ×Ws2/(ρ×As2)‥‥‥(16)
差圧計38で計測されるオリフィス37の上下流間の差圧ΔP’は、二次蒸気発生器入口連絡管13b内を通過する水の質量流量をWk、オリフィス37の等価流路断面積をAk’、損失係数をζ’とすれば、次式(17)のように表される。
ΔP’=0.5×ζ’×Wk2/〔ρ×(Ak’)2〕‥‥‥(17)
ここで、1本の、二次蒸気発生器入口連絡管13bに接続する伝熱管13aの本数をNとすると、質量流量Wsと質量流量Wkの間には、次式(18)の関係にある。
Wk=N×Ws‥‥‥(18)
ここで、式(17)を変形し、式(16)に代入すると、水位計測用タップ間の差圧(水位信号S2)に含まれる摩擦圧損ΔPは、以下に示すように求めることができる。
まず、式(17)を次のように書き直す。
ΔP’×〔ρ×(Ak’)2〕/(0.5×ζ’)=Wk2=(N×Ws)2
次いで、式(16)を次式(19)のように書き直す。
ΔP=0.5×ζ×{ΔP’×〔ρ×(Ak’)2〕/(0.5×ζ’)}/(N2×ρ×As2
=ζ×{ΔP’×(Ak’)2}/(ζ’×N2×As2
=ΔP’×(ζ/ζ’)×{(Ak’)2/(N2×As2)}‥‥‥(19)
すなわち、オリフィス37の差圧を計測することにより、伝熱管13a内を流れる質量流量を算出することができ、二次蒸気発生器13の水位の計測に含まれる摩擦圧損ΔPを推算することができる。
従って、オリフィス差圧を示す差圧信号S11に対して次式(20)に示すゲインG4を比例増幅器67Eにおいて乗じて、摩擦圧損に対応する補正水位信号S12Eを加算器68に出力させる。
G4=(ζ/ζ’)×{(Ak’)2/(N2×As2)}/(ρ×g)‥‥‥(20)
そして、加算器68において水位信号S2から補正水位信号S12Eを減じて補正された二次蒸気発生器13の水位信号S2Eとして、加算器64(図3の(b)参照)に入力する。
なお、式(20)において、gは重力加速度であり、ρは、飽和水の密度である。ここで、ρ,gは定数としてゲインG4の中に含ませているものであり、これにより圧損信号S11Eから補正水位信号S12Eに変換する。
本実施形態によれば、水位計36で計測された水位信号S2から、水位(静水頭)以外の不要な成分、例えば、摩擦圧損を除去することができ、分離水タンク15の水位のより精度の高い水位制御が可能となる。
なお、本実施形態では、第1の実施形態をベースに説明したが、第2〜第4の実施形態の水位制御回路105B〜105Dに対しても容易に適用でき、分離水タンク15の水位のより精度の高い水位制御が可能となる。
《第6の実施形態》
次に、図11を参照しながら、第6の実施形態の貫流型ボイラ200Fについて説明する。
第5の実施形態では、伝熱管13aの流量を計測する手段としてオリフィス37を用いたがそれに限定されるものではなく、二次蒸気発生器入口連絡管13bに超音波流量計や電磁流量計等の流量計(摩擦圧損情報取得手段)38Fを配置して前記した第5の実施形態における質量流量Wkを計測することができる。
それに対応させて、本実施形態の貫流型ボイラ200Fの水位制御回路(水位制御装置)105Fは、二乗演算器69、比例増幅器67F、加算器68E、及び前記した第1の実施形態における水位制御回路105Aの構成をその一部として含んでいる。そして、水位制御回路105Fの一部である水位制御回路105Aに、水位信号S1と、水位信号S2の代わりの補正された水位信号S2Fが入力される。
ここで、二乗演算器69、比例増幅器67F及び加算器68Eが、特許請求の範囲に記載の「摩擦圧損補正手段」に対応する。
図11の(b)に示すように流量計38Fから出力される流量信号S11Fは、水位制御回路105Fの二乗演算器69に入力され、二乗演算され信号S12FAとして比例増幅器67Fに入力される。比例増幅器67Fにおいて信号S12FAはゲインG5を乗じられて補正水位信号S12FBとして加算器68Eに入力される。加算器68Eにはさらに水位信号S2が入力され、加算器68Eにおいて水位信号S2の値から補正水位信号S12FBの値が減じられ、その結果の値を補正された水位信号S2Fとして水位制御回路105Fの一部である水位制御回路105Aの加算器64(図3の(b)参照)に入力される。
ここで、流量計38Fにより計測された二次蒸気発生器入口連絡管13bの流量をWkとすれば、伝熱管13a内の摩擦圧損ΔPは、式(16),(18)から次式(21)のように容易に求めることができる。
ΔP=0.5×ζ×(Wk/N)2/(ρ×As2)‥‥‥(21)
さらに、伝熱管13a内の摩擦圧損ΔPを次式(22)に示すように水位δLに変換し、図11に示すように、水位計36で計測した水位信号S2から減算することにより、補正された水位信号S2Fを得る。
δL=ΔP/(ρ×g)‥‥‥(22)
なお、比例増幅器67FのゲインG5は、次式(23)のようになる。
G5=0.5×ζ/(ρ2×As2×N2×g)‥‥‥(23)
本実施形態によれば、水位計36で計測された水位信号S2から、水位(静水頭)以外の不要な成分、例えば、摩擦圧損を除去することができ、分離水タンク15の水位のより精度の高い水位制御が可能となる。
なお、本実施形態では、第1の実施形態をベースに説明したが、第2〜第4の実施形態の水位制御回路105B〜105Dに対しても容易に適用でき、分離水タンク15の水位のより精度の高い水位制御が可能となる。
《第7の実施形態》
次に、図12を参照しながら、適宜、図1、図3、図4を参照して第7の実施形態の貫流型ボイラ200Gについて説明する。図12は、第7の実施形態における水位制御回路の構成説明図であり、(a)は、貫流型ボイラの系統を簡単化した模式図、(b)は、水位制御回路の説明図である。図12も、第1の実施形態の図3と同様に模式化し、図1における一次蒸気発生器10等などは、省略し、二次蒸気発生器13を構成する多数の伝熱管13aも1本の伝熱管13aで代表して表示してある。第1の実施形態の貫流型ボイラ200Aを示す図3と同じ構成については同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
第1〜第6の実施形態では、二次蒸気発生器13の水位の計測方法として、基本的に水位計36を用いてきたが、本実施形態は、水位計36の代替手段として後記するように二次蒸気発生器13内の水位を二次蒸気発生器13内の水の重量から推定するものである。
二次蒸気発生器13の伝熱管13aの管列は、通常、図12に示すように架台(構造物)75の上に載せられているか、または、図示していない上部構造体(構造物)から吊り下げられている。このため、伝熱管13aが架台75に載せられている場合は、架台75と伝熱管13aの管列との間に重量計(重量計測手段)76を介在させて、伝熱管13aの管列自身の重量(自重量)と伝熱管13a内に内包された水の重量とを含む二次蒸気発生器13の総重量を計測する。
そして、本実施形態における水位制御回路(水位制御装置)105Gは、図12の(b)に示すように水位演算器77及び前記した第1の実施形態における水位制御回路105Aの構成をその一部として含んでいる。そして、水位制御回路105Gの一部である水位制御回路105Aに、水位信号S1と、水位信号S2の代わりの水位演算器77から出力された水位信号S2Gが入力される。
ここで、伝熱管13aの管列等の自重量をMp、計測された総重量をMtとすれば、伝熱管13aに内包される水の重量Mwは、次式(24)に示すように求めることができる。
Mw=Mt−Mp‥‥‥(24)
二次蒸気発生器13に内包される水の重量Mwは、二次蒸気発生器13の幾何形状、即ち、高さZにおける水平自由断面積Aを関数fA(Z)で表せるとし、その場の重力加速度をg、水の質量密度をρとすると、次式(25)に示すようになる。
Mw=g×ρ×∫fA(Z)dZ‥‥‥(25)
ちなみに、関数fA(Z)の積分の範囲は二次蒸気発生器13の底部から水面までである。そして、式(25)から二次蒸気発生器13の水位は、次式(26)のように表わせる。
Z=(Mt−Mp)/(g×ρ)‥‥‥(26)
また、F(Z)=∫fA(Z)dZとして、関数F(Z)の逆関数をfhとすると、二次蒸気発生器13における水位Zは、次式(27)のように表わされる。
Z=fh{(Mt−Mp)/(g×ρ)}‥‥‥(27)
この逆関数fhを予め設定して、前記した水位演算器77に組み込んでおくことで、重量計76により計測される総重量Mtから容易に二次蒸気発生器13における水位Zを水位演算できる。
この場合、重量計76を介して水位演算器77で推定され出力される水位信号S2Gは、水位計36で水位を計測する場合のような摩擦圧損の成分を含まない。また、重量計76は、二次蒸気発生器13全体の重量を計測するので、二次蒸気発生器13の平均の水位を取得する場合に複数の伝熱管13aの水位を平均したりする必要がなく構成が簡便である。
なお、逆関数fhや熱管13aの管列等の自重量Mpに誤差などが含まれる懸念がある場合には、貫流型ボイラ200Gが停止している状態で、二次蒸気発生器13に水を注入し、別途設ける校正用の水位計等で逆関数fhや熱管13aの管列等の自重量Mpを校正すれば良い。
また、本実施形態では、第1の実施形態をベースに説明したが、第2〜第4の実施形態の水位制御回路105B〜105Dに対しても容易に適用でき、分離水タンク15の水位のより精度の高い水位制御が可能となる。
1 ガスタービン
3 蒸気発生器
5 蒸気タービン
6 復水器
7 給水ポンプ
9 ヘッダ
10 一次蒸気発生器
10b 一次蒸発器入口連絡管
10c 一次蒸気発生器出口連絡管
13 二次蒸気発生器
13a 伝熱管(蒸発管)
13b 二次蒸気発生器入口連絡管
13c 二次蒸気発生器出口管
13hU 上部ヘッダ
13hL 下部ヘッダ
14 気水分離器
15 分離水タンク
16 循環配管
17 過熱器
18 蒸気管
21 流量調節弁
23 隔離弁
25A,26B,25C 配管
31 温度計
32 圧力計
33,34 流量計
35 水位計(第1の水位計)
36 水位計(第2の水位計)
37 オリフィス(摩擦圧損情報取得手段)
38 差圧計(摩擦圧損情報取得手段)
38F 流量計(摩擦圧損情報取得手段)
50 加算器
51 PI制御器
52 弁開度設定器
53 高値選択器
60 水位設定器
60D 水位設定器
61 加算器(第1の偏差値演算手段)
61D 加算器(水位制御用偏差値演算手段)
62 PI制御器
62a 比例制御演算部
62b 積分制御演算部
62c 加算器
63 水位設定器
64 加算器(第2の偏差値演算手段)
64C1 微分器(持続振動成分抽出手段)
64C2 積分器(持続振動成分抽出手段)
65 比例増幅器(振幅補正手段)
65D1 比例増幅器(第1の水量演算手段)
65D2 比例増幅器(第2の水量演算手段)
66 加算器(第1の加算手段)
66D 加算器(総水量加算手段)
67 一次遅れ演算器(一次遅れ演算手段)
67E,67F 比例増幅器(摩擦圧損補正手段)
68 加算器(第2の加算手段)
68E 加算器(摩擦圧損補正手段)
69 二乗演算器(摩擦圧損補正手段)
75 架台(構造物)
76 重量計(重量計測手段)
105 水位制御回路
105A,105B,105C,105D,105E,105F,105G 水位制御回路(水位制御装置)
200,200A,200B,200C,200D,200E,200F,200G 貫流型ボイラ

Claims (8)

  1. 復水器からの水を給水として蒸発管に送り込む給水ポンプと、前記蒸発管内で加熱され発生した蒸気を分離する気水分離器と、該気水分離器で分離された水を蓄える分離水タンクと、該分離水タンク内の水位を検出する第1の水位計と、前記分離水タンク内の水位を制御する水位制御装置と、該水位制御装置からの弁開度要求信号に従い開度を調節し、前記蒸発管への前記給水の流量を調節する流量調節弁と、を備えた貫流型ボイラにおいて、
    前記蒸発管内の水位を検出する第2の水位計をさらに備え、
    前記水位制御装置は、
    前記第1の水位計が出力する第1の水位信号と所定の第1の水位設定値との差分演算をして第1の偏差値を演算する第1の偏差値演算手段と、
    前記第2の水位計が出力する第2の水位信号と所定の第2の水位設定値との差分演算をして第2の偏差値を演算する第2の偏差値演算手段と、
    前記第2の偏差値に含まれる持続振動の振幅を前記第1の偏差値に含まれる持続振動の振幅に一致させるように補正する振幅補正手段と、
    前記第1の偏差値及び前記振幅補正手段により補正された前記第2の偏差値を加算して、前記分離水タンクの水位制御用の水位偏差値として出力する第1の加算手段と、を有し、
    前記第1の加算手段から出力された前記分離水タンクの水位制御用の水位偏差値に基づいて前記弁開度要求信号を演算することを特徴とする貫流型ボイラ。
  2. 前記水位制御装置は、
    さらに、前記第2の偏差値を一次遅れ演算してバイアス量を算出する一次遅れ演算手段と、
    前記第2の偏差値と、前記一次遅れ演算手段において算出された前記バイアス量とを加算して補正された第2の偏差値を算出する第2の加算手段と、を有し、
    前記第2の加算手段から出力された前記補正された第2の偏差値を、前記振幅補正手段において補正したものに、前記第1の加算手段において前記第1の偏差値を加算して、前記分離水タンクの水位制御用の水位偏差値として出力することを特徴とする請求項1に記載の貫流型ボイラ。
  3. 復水器からの水を給水として蒸発管に送り込む給水ポンプと、前記蒸発管内で加熱され発生した蒸気を分離する気水分離器と、該気水分離器で分離された水を蓄える分離水タンクと、該分離水タンク内の水位を検出する第1の水位計と、前記分離水タンク内の水位を制御する水位制御装置と、該水位制御装置からの弁開度要求信号に従い開度を調節し、前記蒸発管への前記給水の流量を調節する流量調節弁と、を備えた貫流型ボイラにおいて、
    前記蒸発管内の水位を検出する第2の水位計をさらに備え、
    前記水位制御装置は、
    前記第1の水位計が出力する第1の水位信号と所定の第1の水位設定値との差分演算をして第1の偏差値を演算する第1の偏差値演算手段と、
    前記第2の水位計が出力する第2の水位信号から持続振動の成分を抽出する持続振動成分抽出手段と、
    前記持続振動成分抽出手段により抽出された前記第2の水位信号の持続振動の成分の振幅を、前記第1の偏差値に含まれる持続振動の振幅に一致させるように補正する振幅補正手段と、
    前記第1の偏差値、及び前記振幅補正手段により補正された前記第2の水位信号の持続振動の成分を加算して、前記分離水タンクの水位制御用の水位偏差値として出力する第1の加算手段と、を有し、
    前記第1の加算手段から出力された前記分離水タンクの水位制御用の水位偏差値に基づいて前記弁開度要求信号を演算することを特徴とする貫流型ボイラ。
  4. 前記持続振動成分抽出手段は、前記第2の水位計が出力する第2の水位信号を時間微分する微分器及び該微分器で時間微分された結果を積分する積分器を含んで構成されることを特徴とする、請求項3に記載の貫流型ボイラ。
  5. 前記持続振動成分抽出手段は、前記第2の水位計が出力する第2の水位信号を時間微分する微分器及び該微分器で時間微分された結果を一次遅れ演算する第2の一次遅れ演算手段を含んで構成されることを特徴とする、請求項3に記載の貫流型ボイラ。
  6. 復水器からの水を給水として蒸発管に送り込む給水ポンプと、前記蒸発管内で加熱され発生した蒸気を分離する気水分離器と、該気水分離器で分離された水を蓄える分離水タンクと、該分離水タンク内の水位を検出する第1の水位計と、前記分離水タンク内の水位を制御する水位制御装置と、該水位制御装置からの弁開度要求信号に従い開度を調節し、前記蒸発管への前記給水の流量を調節する流量調節弁と、を備えた貫流型ボイラにおいて、
    前記蒸発管内の水位を検出する第2の水位計をさらに備え、
    前記水位制御装置は、
    前記第1の水位計が出力する第1の水位信号に基づいて前記分離水タンク内の水量を算出するする第1の水量演算手段と、
    前記第2の水位計が出力する第2の水位信号に基づいて前記蒸発管内の水量を算出するする第2の水量演算手段と、
    前記算出された前記分離水タンク内の水量と前記蒸発管内の水量を加算して総水量を算出する総水量加算手段と、
    前記算出された総水量と所定の設定値との差分演算をして前記分離水タンクの水位制御用の水位偏差値として出力する水位制御用偏差値演算手段と、を有し、
    前記分離水タンクの水位制御用の水位偏差値に基づいて前記弁開度要求信号を演算することを特徴とする貫流型ボイラ。
  7. さらに、前記第2の水位計から出力される第2の水位信号に含まれるも摩擦圧損に関わる情報を取得する摩擦圧損情報取得手段を備え、
    前記水位制御装置は、
    前記取得された摩擦圧損に関わる情報に基づいて前記第2の水位信号を補正する摩擦圧損補正手段を有し、
    該摩擦圧損補正手段により補正された前記第2の水位信号を前記第2の水位信号の代わりに用いることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の貫流型ボイラ。
  8. 前記第2の水位計の代わりに、前記蒸発管の下部を支持する、若しくは、前記蒸発管の上部を吊るす構造物と前記蒸発管の間に重量計測手段を設け、
    前記水位制御装置は、
    前記重量計測手段が計測した重量に基づいて、前記蒸発管内の水位を推定し、前記第2の水位信号として前記分離水タンクの水位制御に用いることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の貫流型ボイラ。
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