JP5270302B2 - 表面性状測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、表面性状測定装置に関する。
従来、被測定物を載置する載置面を有するテーブルと、被測定物を測定するための測定子を有するプローブと、このプローブを所定方向に沿って移動可能に保持する保持手段と、この保持手段を支持するとともに、載置面に対して略直交する方向に延出するコラムとを備え、測定子を被測定物の表面に倣って移動させることで被測定物の表面性状(輪郭形状や、表面粗さなど)を測定する表面性状測定装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の輪郭形状測定機(表面性状測定装置)では、被測定物を載置する載置面を有するテーブルと、被測定物を測定するための検出部(測定子)を有する検出器(プローブ)と、この検出器を所定方向に沿って移動可能に保持する保持手段と、この保持手段を支持するとともに、載置面に対して略直交する方向に延出する昇降手段(コラム)とを備え、検出部を被測定物の表面に倣って移動させることで被測定物の表面性状を測定している。
特開平8−122050号公報
ところで、このような表面性状測定機において、例えば、クランクシャフトなどの軸状に形成された被測定物の軸方向の表面粗さを測定する場合には、被測定物に測定子を当接させた状態で被測定物の軸回りに被測定物を回転させることで表面粗さを測定する。
ここで、プローブを保持する保持手段は、所定方向に沿ってプローブを移動させるため、所定方向に延出する形状とされている。したがって、表面粗さの測定に際しては、クランクシャフトのカウンタウエイトに保持手段が接触しないように、保持手段の延出方向が被測定物の軸方向と略直交する状態で測定することとなる。
また、被測定物の輪郭形状を測定する場合には、被測定物を軸回りに回転させながら被測定物の軸方向に沿って測定子を移動させることで輪郭形状を測定する。そして、輪郭形状の測定に際しては、クランクシャフトのカウンタウエイトに保持手段が接触しないように、保持手段の延出方向、及び被測定物の軸方向が同一平面内にあり、かつ、延出方向を軸方向に対して傾けた状態で測定することとなる。
したがって、このような表面性状測定機では、クランクシャフトなどの軸状に形成された被測定物の表面性状を測定するに際して、表面粗さを測定する場合と、輪郭形状を測定する場合とで被測定物に対する測定子の移動方向を変更するために被測定物の姿勢を変更しなければならないという問題がある。なお、被測定物の大きさが大きい場合には、被測定物の姿勢を容易に変更することができないため特に問題となる。
本発明の目的は、被測定物の姿勢を変更することなく、被測定物の表面性状を適切に測定することができる表面性状測定装置を提供することにある。
本発明の表面性状測定装置は、載置面を有するテーブルと、被測定物を測定するための測定子を有するプローブと、前記プローブを所定方向に沿って移動可能に保持する保持手段と、前記保持手段を支持するとともに、前記載置面に対して略直交する方向に延出するコラムとを備え、前記測定子を前記被測定物の表面に倣って移動させることで前記被測定物の表面性状を測定する表面性状測定装置であって、前記テーブルの側方に設けられ、前記コラムを支持する支持手段を備え、前記支持手段は、前記コラムの延出方向を軸方向として回転可能に前記コラムを支持し、前記テーブルの前記載置面上に設けられ、前記被測定物を回転可能に把持する把持部を備え、前記把持部は、前記コラムの延出方向に対して直交する長手方向を有し、前記長手方向の一端部に設けられ前記長手方向に沿って貫通する貫通孔と、前記長手方向の他端部に設けられ、前記長手方向に平行な回転軸を中心に回転可能なチャックとを有することを特徴とする。
このような構成によれば、表面性状測定装置は、コラムの延出方向、すなわち被測定物が載置されるテーブルの載置面に対して略直交する方向を軸方向として回転可能にコラムを支持する支持手段を備えているので、被測定物に対する測定子の移動方向を容易に変更することができる。したがって、被測定物の姿勢を変更することなく、被測定物の表面性状を適切に測定することができる。
本発明では、2つの前記テーブルを備え、前記支持手段は、前記各テーブルの間に設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、コラムを回転させることによって、いずれかのテーブル側に測定子の位置を容易に変更することができる。そして、各テーブルにそれぞれ被測定物を載置することができるので、一方のテーブルに載置された被測定物を測定している際に、他方のテーブルに被測定物を設置することができ、測定効率を向上させることができる。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
〔表面性状測定装置の概略構成〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る表面性状測定装置1を斜め上方側からみた斜視図である。なお、図1では、上方向を+Z軸方向とし、このZ軸に直交する2軸をそれぞれX軸、及びY軸として説明する。以下の図面においても同様である。
表面性状測定装置1は、被測定物の表面性状を測定するものであり、図1に示すように、基台2と、基台2の上に設置され、上面に被測定物を載置する載置面30を有するテーブル3と、被測定物を測定するためのプローブ4と、プローブ4を保持するスライダ5と、スライダ5を支持するとともに、載置面30に対して略直交する方向(Z軸方向)に延出するコラム6と、テーブル3の側方に設けられ、コラム6を支持する支持手段7と、テーブル3、及びプローブ4を相対的に移動させる移動機構8とを備える。
テーブル3は、テーブル3の載置面30に設けられ、被測定物を把持する把持部31を備える。この把持部31は、Y軸方向に沿って延出する形状とされ、例えば、クランクシャフトなどの軸状に形成された被測定物(図示略)を回転可能に把持するものであり、+Y軸方向側の端部に形成され、Y軸方向に沿って貫通する貫通孔311と、−Y軸方向側の端部に設けられ、被測定物を把持するチャック312と、チャック312をY軸回りに回転させるモータ313とを備える。
プローブ4は、被測定物を測定するための測定子41Aを先端側(−X軸方向側)に有するプローブ本体41と、プローブ本体41における基端部分を保持するプローブホルダ42とを備える。プローブホルダ42は、スライダ5の延出方向(所定方向)に沿って移動可能にスライダ5に支持されている。
保持手段としてのスライダ5は、コラム6の延出方向と略直交する方向(X軸方向)に延出した形状とされ、スライダ5、及びコラム6の延出方向を含む平面(XZ平面)内で回転可能にコラム6に支持されている。
コラム6は、略角柱状に形成され、コラム6の延出方向を軸方向として回転可能に支持手段7に支持されている。
移動機構8は、テーブル3を移動させるテーブル移動機構81と、プローブ4の測定子41Aを移動させる測定子移動機構82とを備える。
テーブル移動機構81は、テーブル3の下方側に設けられ、テーブル3をX軸方向に沿って移動させるX軸移動機構811と、基台2に設けられ、X軸移動機構811を移動させることでテーブル3をY軸方向に沿って移動させるY軸移動機構812とを備える。
測定子移動機構82は、スライダ5に設けられ、プローブホルダ42をスライダ5の延出方向に沿って移動させるプローブ移動機構821と、コラム6に設けられ、スライダ5をコラム6の延出方向に沿って移動させるスライダ移動機構822と、基台2に設けられ、支持手段7を介してコラム6をY軸方向に沿って移動させるコラム移動機構823とを備える。
〔表面性状測定装置の測定方法〕
表面性状測定装置1を用いて被測定物の表面性状を測定する場合には、テーブル3、及びプローブ4の位置関係を調整して測定する。
具体的に、表面性状測定装置1を用いて被測定物の軸方向の表面粗さを測定する場合には、図1に示すように、スライダ5の延出方向が被測定物の軸方向(Y軸方向)と略直交する位置にコラム6を回転させた状態で測定する。
このような位置関係において、貫通孔311に被測定物の一端を挿通させるとともに、チャック312に他端を把持させることで被測定物を把持部31に把持させる。そして、移動機構8にてテーブル3、及びプローブ4を移動させて被測定物に測定子41Aを当接させた状態でモータ313を駆動し、被測定物を回転させることで測定子41Aを被測定物の表面に倣って移動させて表面粗さを測定する。
図2は、コラム6を回転させた状態における表面性状測定装置1を斜め上方側からみた斜視図である。
表面性状測定装置1を用いて被測定物における輪郭形状を測定する場合には、図2に示すように、スライダ5の延出方向、及び被測定物の軸方向が同一平面(ZY平面)内となる位置にコラム6を回転させた状態で測定する。なお、被測定物をクランクシャフトとした場合には、カウンタウエイトにスライダ5が接触しないように、スライダ5の延出方向、及び被測定物の軸方向が同一平面内にあり、かつ、延出方向を軸方向に対して傾けた状態とする。
このような位置関係において、貫通孔311に被測定物の一端を挿通させるとともに、チャック312に他端を把持させることで被測定物を把持部31に把持させる。そして、移動機構8にてテーブル3、及びプローブ4を移動させて被測定物に測定子41Aを当接させた状態でモータ313を駆動し、被測定物を回転させながらコラム6を被測定物の軸方向に沿って移動させることで測定子41Aを被測定物の表面に倣って移動させて輪郭形状を測定する。
このような本実施形態によれば以下の効果がある。
表面性状測定装置1は、コラム6の延出方向、すなわち被測定物が載置されるテーブル3の載置面30に対して略直交する方向を軸方向として回転可能にコラム6を支持する支持手段7を備えているので、プローブ4の移動方向を被測定物に対して容易に変更することができる。したがって、被測定物の姿勢を変更することなく、被測定物の表面性状を適切に測定することができる。
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
図3は、本発明の第2実施形態に係る表面性状測定装置1Aを斜め上方側からみた斜視図である。
なお、以下の説明では、既に説明した部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
前記第1実施形態では、表面性状測定装置1は、1つのテーブル3を備えていた。これに対して、本実施形態では、表面性状測定装置1Aは、2つのテーブル3,3Aを備え、支持手段7は、各テーブル3,3Aの間に設けられている点で異なる。
このような本実施形態においても、前記第1実施形態と同様の作用、効果を奏することができる他、以下の作用、効果を奏することができる。
すなわち、コラム6を回転させることによって、いずれかのテーブル3,3A側に測定子41Aの位置を容易に変更することができる。そして、各テーブル3,3Aにそれぞれ被測定物を載置することができるので、一方のテーブルに載置された被測定物を測定している際に、他方のテーブルに被測定物を設置することができ、測定効率を向上させることができる。
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記各実施形態では、移動機構8は、テーブル移動機構81と、測定子移動機構82とを備えていたが、プローブホルダ42をスライダ5の延出方向に沿って移動させるプローブ移動機構821を備えていれば、他の移動機構を備えていなくてもよい。要するに、表面性状測定装置は、プローブを所定方向に沿って移動可能に保持する保持手段を備えていればよい。
前記各実施形態では、コラム6を所定の回転角に固定した状態で被測定物を測定していた。これに対して、例えば、モータなどを用いてコラムの回転角を制御可能とし、コラムを回転させながら被測定物を測定するように表面性状測定装置を構成してもよい。
本発明は、表面性状測定装置に好適に利用することができる。
本発明の第1実施形態に係る表面性状測定装置を斜め上方側からみた斜視図。 前記実施形態に係るコラムを回転させた状態における表面性状測定装置を斜め上方側からみた斜視図。 本発明の第2実施形態に係る表面性状測定装置を斜め上方側からみた斜視図である。
符号の説明
1,1A…表面性状測定装置
3,3A…テーブル
4…プローブ
5…スライダ(保持手段)
6…コラム
7…支持手段
30…載置面
41A…測定子。

Claims (2)

  1. 置面を有するテーブルと、被測定物を測定するための測定子を有するプローブと、前記プローブを所定方向に沿って移動可能に保持する保持手段と、前記保持手段を支持するとともに、前記載置面に対して略直交する方向に延出するコラムとを備え、前記測定子を前記被測定物の表面に倣って移動させることで前記被測定物の表面性状を測定する表面性状測定装置であって、
    前記テーブルの側方に設けられ、前記コラムを支持する支持手段を備え、
    前記支持手段は、前記コラムの延出方向を軸方向として回転可能に前記コラムを支持し、
    前記テーブルの前記載置面上に設けられ、前記被測定物を回転可能に把持する把持部を備え、
    前記把持部は、前記コラムの延出方向に対して直交する長手方向を有し、前記長手方向の一端部に設けられ前記長手方向に沿って貫通する貫通孔と、前記長手方向の他端部に設けられ、前記長手方向に平行な回転軸を中心に回転可能なチャックとを有する
    ことを特徴とする表面性状測定装置。
  2. 請求項1に記載の表面性状測定装置において、
    2つの前記テーブルを備え、
    前記支持手段は、前記各テーブルの間に設けられていることを特徴とする表面性状測定装置。
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