JP5270279B2 - 透過型液晶表示装置、制御プログラム、及び、記録媒体 - Google Patents

透過型液晶表示装置、制御プログラム、及び、記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、アクティブバックライトと1画素が4サブピクセルで構成される液晶パネルから構成される透過型液晶表示装置に関するものである。
カラーディスプレイには様々な種類があり、それぞれ実用化がなされている。薄型ディスプレイを大別すると、PDP(プラズマディスプレイパネル)のような自発光型ディスプレイと、LCD(液晶ディスプレイ)に代表される非発光型ディスプレイとに分類される。非発光型ディスプレイであるLCDでは、液晶パネルの背面側にバックライトを配置する透過型LCDが知られている。
図24は、透過型LCDの一般的な構造を示す断面図である。この透過型LCDは、液晶パネル100の背面にバックライト110を配置している。液晶パネル100は、一対の透明基板101,102の間に液晶層103を配置し、一対の透明基板101,102の外側には偏光板104,105を備えた構成となっている。また、液晶パネル100内にカラーフィルタ106を備えることでカラー表示が可能となる。
図示は省略するが、透明基板101,102の内側には、電極層および配向膜が形成されており、液晶層103への印加電圧を制御することによって、液晶パネル100を透過する光の透過量が画素ごとに制御される。すなわち、透過型LCDは、バックライト110からの照射光を液晶パネル100で透過量制御を行うことによって表示制御を行う。
バックライト110は、カラーディスプレイに必要なRGB三色の波長を含む光を照射するものであり、カラーフィルタ106との組み合わせによって、RGBの各色の光の透過率をそれぞれ調整することで、画素としての輝度や色相を任意に設定することが可能である。このようなバックライト110は、エレクトロ・ルミネッセンス(EL)、冷陰極管(CCFL)、発光ダイオード(LED)などの白色光源が一般的に使用されている。
液晶パネル100においては、図25に示すように、複数の画素がマトリクス状に配置され、各画素は通常3つのサブピクセルから構成される。それぞれのサブピクセルは、カラーフィルタ106における赤色(R)、緑色(G)、および青色(B)のフィルタ層が対応するように配置される。以下、それぞれのサブピクセルをRサブピクセル、Gサブピクセル、Bサブピクセルと呼ぶことにする。
R,G,Bの各サブピクセルは、バックライト110から発生された白色光の中で、該当波長帯(すなわち、赤色、緑色、青色)の光を選択的に透過させ、他の波長帯の光は吸収する。
上記構成の透過型LCDにおいてバックライト110から照射される光は、液晶パネル100の各画素において透過量制御されるため、当然ながら液晶パネル100によって吸収される光が生じる。また、カラーフィルタ106においても、R,G,Bの各サブピクセルは、バックライト110から発生された白色光の中で、該当波長帯以外の光を吸収する。このように、一般的な透過型LCDでは、液晶パネルやカラーフィルタによる光の吸収量が多くバックライトからの照射光の利用効率が低いため、バックライトにおける消費電力が大きくなるといった課題がある。
このような透過型LCDの消費電力を削減する技術として、表示画像に応じて発光輝度を調整可能なアクティブバックライトを用いる方法が知られている(例えば、特許文献1)。
すなわち、特許文献1には、輝度調整可能なアクティブバックライトを用い、LCDの表示制御(輝度制御)を、液晶パネルの透過率とアクティブバックライトの輝度制御とによって行い、バックライトの消費電力の低減を図る技術が開示されている。
特許文献1においては、バックライトの輝度は入力画像(入力信号)における最大輝度値に一致するように制御される。そして、液晶パネルの透過率は、その時のバックライトの輝度に合わせて透過率を調整される。
この時、入力信号の最大値となるサブピクセルの透過率は100%となり、また、その他のサブピクセルの透過率もバックライト値によって計算された100%以下の値となる。よって、画像全体が暗い時にはバックライトを暗くし、バックライトの消費電力を少なくすることができる。
このように、特許文献1では、入力画像の入力信号RGBを基にバックライトの明るさを必要最小限に抑え、かつバックライトを暗くした分、液晶の透過率を上げているため、液晶パネルによって吸収される光量を減らし、バックライトの消費電力を削減することができる。
一方、特許文献2には、バックライトの光をより透過しやすい(遮断される光量の少ない)透明(W)のサブピクセルを追加したRGBWパネルとし、このRGBWサブピクセルをアクティブバックライトと組み合わせることで、消費電力を更に低減した液晶表示装置が開示されている。
特許文献1では、バックライト値は、全てのRGB信号値の中の最大値に設定されるため、輝度値の高い画素がある場合、バックライト値も大きな値となり、消費電力の低減効果は小さい。
一方、特許文献2では、輝度値の高い画素がある場合でも、RGBサブピクセルに比べ、遮断される光量の少ないWサブピクセルを用いることで、Wサブピクセルに白成分の光量を分担させることができる。このため、各RGBサブピクセルにおけるRGB信号値を下げることができ、特許文献1に比べ、バックライト値を小さい値に抑えることができる。
特許文献2における表示原理、および消費電力削減効果についてさらに詳細に説明すると以下の通りである。尚、以下の説明では、入力RGB信号を(R[i],G[i],B[i])として表し、入力RGB信号から求められる透過率信号を(r[i],g[i],b[i])、バックライト値をWbとして表す。
特許文献2におけるバックライト値およびサブピクセルの透過率の決定方法では、最初に、バックライトに対応する表示領域内の全ての画素毎に必要最小限のバックライト値を求める。このとき、画素の表示データ内容に応じて、バックライト値の求め方は2つの方法に分かれる。具体的には、注目画素内のサブピクセルにおける最大輝度(すなわちmax(R[i],G[i],B[i]))と最小輝度(すなわちmin(R[i],G[i],B[i]))との関係によって、その注目画素に対するバックライト値の求め方が異なる。
先ずは、min(R[i],G[i],B[i])≧max(R[i],G[i],B[i])/2となる画素において、バックライト値の求め方を図26(a),(b)を参照して説明する。ここで、図26(a)は特許文献2におけるバックライト値の求め方を示す図である。また、図26(b)は、比較のために特許文献1におけるバックライト値の求め方を示した図である。
図26(a),(b)において、ある注目画素の目標とするパネル出力輝度が(R,G,B)=(50,60,40)の場合を考える。このとき、Gの輝度値60がmax(R[i],G[i],B[i])であり、Bの輝度値40がmin(R[i],G[i],B[i])であり、min(R[i],G[i],B[i])≧max(R[i],G[i],B[i])/2の関係が満たされている。
特許文献1における表示方法では、図26(b)に示すように、バックライトの輝度値は、max(R[i],G[i],B[i])=60に設定され、各サブピクセルの透過率はこのバックライト値に合わせて決定される。すなわち、R,G,Bの各サブピクセルにおけるそれぞれの透過率は、83%(=50/60),100%(=60/60),67%(=40/60)に設定される。
一方、特許文献2の表示方法においては、入力信号R[i],G[i],B[i]のR,G,B各成分において、max(R[i],G[i],B[i])/2に相当する値分をW成分の輝度値(すなわちW透過量)に振り分ける。その結果、RGB信号で表されている入力信号(R,G,B)=(50,60,40)は、RGBW信号で表される出力信号(R,G,B,W)=(20,30,10,30)に変換される。また、この注目画素において、バックライトの輝度値はmax(R[i],G[i],B[i])/2=30に設定される。また、R,G,B,Wの各サブピクセルにおけるそれぞれの透過率は、このバックライト値に合わせて決定される。具体的には、各サブピクセルの透過率は(出力輝度値)/(バックライト値)で決定される。すなわち、R,G,B,Wの各サブピクセルにおけるそれぞれの透過率は、67%(=20/30),100%(=30/30),33%(=10/30),100%(=30/30)に設定される。但し、図26(a)において示される透過率は、この注目画素において求められたバックライト値が全画素に対して求められた複数のバックライト値のうちで最も大きく、そのバックライトにおける輝度値として採用された場合の透過率を例示したものである。
また、特許文献2における上述のバックライト値を特許文献1の方法で求められるバックライト値と比較するには、サブピクセルの面積比をも考慮する必要がある。すなわち、特許文献1では1画素が3つのサブピクセルに分割されているのに対し、特許文献2では1画素が4つのサブピクセルに分割されている。このため、本液晶表示装置では、1つのサブピクセルの面積が、特許文献1に比べ3/4の面積しかなく、このようなサブピクセルにおける面積の低下を補うため、特許文献2では、バックライトの輝度値を4/3倍することで、特許文献1の方法で求められるバックライト値と同一の基準にて比較可能となる。
この結果、図26(a)の例におけるバックライト値を図3(b)のバックライト値と同一基準に補正すれば、(4/3)×60/2=40となる。同様の表示を行う図26(b)の例ではバックライト値は60であるため、上記注目画素において消費電力の削減効果があることが分かる。
次に、min(R[i],G[i],B[i])<max(R[i],G[i],B[i])/2となる画素におけるバックライト値の求め方を図27(a),(b)を参照して説明する。ここで、図27(a)は特許文献2におけるバックライト値の求め方を示す図である。また、図27(b)は、比較のために特許文献1におけるバックライト値の求め方を示した図である。
図27(a),(b)において、ある注目画素の目標とするパネル出力輝度が(R,G,B)=(50,60,20)の場合を考える。このとき、Gの輝度値60がmax(R[i],G[i],B[i])であり、Bの輝度値20がmin(R[i],G[i],B[i])であり、min(R[i],G[i],B[i])<max(R[i],G[i],B[i])/2の関係が満たされている。
特許文献1における表示方法では、図27(b)に示すように、バックライトの輝度値は、max(R[i],G[i],B[i])=60に設定され、各サブピクセルの透過率はこのバックライト値に合わせて決定される。すなわち、R,G,Bの各サブピクセルにおけるそれぞれの透過率は、83%(=50/60),100%(=60/60),33%(=20/60)に設定される。
一方、特許文献2においては、入力信号R[i],G[i],B[i]のR,G,B各成分において、min(R[i],G[i],B[i])に相当する値分をW成分の輝度値に振り分ける。その結果、RGB信号で表されている入力信号(R,G,B)=(50,60,20)は、RGBW信号で表される出力信号(R,G,B,W)=(30,40,0,20)に変換される。また、この注目画素において、バックライトの輝度値は、(max(R[i],G[i],B[i])−min(R[i],G[i],B[i]))=40に設定される。また、R,G,B,Wの各サブピクセルにおけるそれぞれの透過率は、このバックライト値に合わせて決定される。具体的には、各サブピクセルの透過率は(出力輝度値)/(バックライト値)で決定される。すなわち、R,G,B,Wの各サブピクセルにおけるそれぞれの透過率は、75%(=30/40),100%(=40/40),0%(=0/40),50%(=20/40)に設定される。
但し、図27(a)において示される透過率は、この注目画素において求められたバックライト値が全画素に対して求められた複数のバックライト値のうちで最も大きく、そのバックライトにおける輝度値として採用された場合の透過率を例示したものである。また、図27(a)の例においても、バックライトの輝度値を4/3倍することで、特許文献1の方法で求められるバックライト値と同一の基準にて比較可能となる。
この結果、図27(a)の例において、バックライト値は(4/3)×(60−20)=53.3となる。同様の表示を行う図27(b)の例ではバックライト値は60であるため、上記注目画素において、消費電力の削減効果があることが分かる。
上記図26(a),(b)および図27(a),(b)は、各画素についての必要最小限のバックライト値の求め方を説明したものであるが、上記の方法に則って、バックライトに対応する表示領域内の全ての画素毎に必要最小限のバックライト値を求める。こうして求まった複数のバックライト値のうち、最大の値をそのバックライトにおける輝度値として設定する。
上記説明の方法によって実施される、特許文献2におけるバックライト値およびサブピクセル透過率の決定手順を図28(a)〜(e)を参照して説明する。
図28(a)は、ある一つのバックライトに対応する表示領域の入力信号(R[i],G[i],B[i])を示すものである。ここでは、説明を簡単にするために、上記表示領域が4つの画素A〜Dから構成されているとする。
これらの画素A〜Dについて、入力信号(R[i],G[i],B[i])をRGBW信号で表される出力信号(Rt[i],Gt[i],Bt[i],Wt[i])に変換した結果は、図28(b)に示すものとなる。この出力信号は、RGBW各サブピクセルにおける透過量を示すものである。この透過量を求める際には、先ずW透過量Wt[i]が、
Wt[i]=min(maxRGB/2,minRGB)
ただし、
maxRGB=max(R[i],G[i],B[i])
minRGB=min(R[i],G[i],B[i])
の式によって求められる。
W透過量Wt[i]が求められると、求まったW透過量Wt[i]を入力信号(R[i],G[i],B[i])から差し引くように、
Rt[i]=R[i]−Wt[i]
Gt[i]=G[i]−Wt[i]
Bt[i]=B[i]−Wt[i]
の式によってRGB透過量(Rt[i],Gt[i],Bt[i])が求められる。
また、各画素毎に求まるバックライト値は、図28(c)に示すものとなる。これにより、バックライト値Wbは、画素毎に求まった複数のバックライト値のうちの最大の値、すなわち100に設定される。
こうして求まったバックライト値Wbを用いて、各画素の透過率(r[i],g[i],b[i],w[i])が、
r[i]=Rt[i]/Wb
g[i]=Gt[i]/Wb
b[i]=Bt[i]/Wb
w[i]=Wt[i]/Wb
として求められる、その結果は図28(d)に示すものとなる。そして、最終的な各画素における表示輝度は、図28(e)に示す結果となり、図28(a)に示す入力信号(R[i],G[i],B[i])の輝度値と一致していることが確認できる。
特開平11−65531号公報(平成11年(1999)3月9日公開) 特開2008−139809号公報(平成20年(2008)6月19日公開)
上記特許文献2の算出処理では、Wサブピクセルに白成分の光量を分担させることでカラーフィルタによる光の吸収を抑え、バックライトおける消費電力を削減できるものである。このため、表示画像データにおいては、Wサブピクセルへの白成分光量の振り分けが可能であることが、バックライト消費電力の削減効果を得るための必須条件となる。
しかしながら、特許文献2では、RGBの3つの信号値の最大値と最小値の差が大きい画素(それなりの輝度を持ち、かつ彩度の高い画素)を含む画像では、Wサブピクセルに白成分の光量を多く分担させることができないため、バックライト値を大幅に下げることができない。
また、RGBの3つの信号値の最小値が大きい画素(彩度は高くないが、輝度が高い画素)を含む画像では、白成分の絶対量が多いため、同様にバックライト値を大幅に下げることができない。
例として、1画素で構成される画像が入力された場合の特許文献2での処理を以下に示す。例えば、入力画像の画素値(R[1],G[1],B[1])が、(255,15,30)(輝度=77、彩度=0.94)の場合、バックライト値は以下のように算出される。
まず、RGBW透過量は、
Wt[1]=min(maxRGB[1]/2,minRGB[1])
=min(255/2,15)=15
Rt[1]=R[1]−Wt[1]=255−15=240
Gt[1]=G[1]−Wt[1]=15−15=0
Bt[1]=B[1]−Wt[1]=30−15=15
と求められる。これにより、バックライト値は、
Wb=max(Rt[1],Gt[1],Bt[1],Wt[1])
=max(240,0,15,15)=240
と求められる。
この例では、Wサブピクセルに白成分の光量を多く分担させることができないため、バックライト値を大きく下げることができない。
一方、入力画像の画素値(R[1],G[1],B[1])が、(255,240,225)(輝度=242、彩度=0.12)の場合、バックライト値は以下のように算出される。
まず、RGBW透過量は、
Wt[1]=min(maxRGB[1]/2,minRGB[1])
=min(255/2,225)=128
Rt[1]=R[1]−Wt[1]=255−128=127
Gt[1]=G[1]−Wt[1]=240−128=112
Bt[1]=B[1]−Wt[1]=225−128=97
と求められる。これにより、バックライト値は、
Wb=max(Rt[1],Gt[1],Bt[1],Wt[1])
=max(127,112,97,128)=128
と求められる。
この例では、Wサブピクセルに白成分の光量を多く分担させることができるため、バックライト値を128まで下げることができるが、白成分の絶対量も多いため、128よりも低くすることはできない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、上記のような画素に対し、入力RGB値の彩度と輝度を共に下げることで、従来技術よりも更にバックライト値を下げることが可能な透過型液晶表示装置を提供することにある。
本発明に係る透過型液晶表示装置は、上記課題を解決するために、1画素が、R(赤)、G(緑)、B(青)、およびW(白)の4サブピクセルに分割されている液晶パネルと、発光輝度を制御可能な白色アクティブバックライトと、入力画像である入力RGB信号に含まれる画素データに対して、彩度及び輝度の両方を低減させる彩度・輝度低減処理を施すことで、入力RGB信号を彩度・輝度同時低減後RGB信号に変換する彩度・輝度同時低減部と、上記彩度・輝度同時低減後RGB信号に対してγ補正を行い、γ補正後RGB信号に変換するγ補正部と、上記γ補正後RGB信号から、上記液晶パネルの各画素におけるR,G,B,Wの各サブピクセルの透過率信号を生成するとともに、上記白色アクティブバックライトにおけるバックライト値を算出する出力信号生成部とを備えており、上記彩度・輝度同時低減部は、彩度・輝度同時低減後RGB信号において入力RGB信号の色相を保持しつつ、彩度のみが0になることがないように彩度・輝度同時低減後RGB信号を生成することを特徴としている。
上記の構成によれば、1画素が、R,G,B,Wの4サブピクセルに分割されている液晶パネルを用いることにより、R,G,Bの各色成分の一部をフィルタ吸収による光量損失が無い(もしくは少ない)Wサブピクセルに振り分けることができる。これにより、カラーフィルタによる光量吸収を減らし、これに応じてバックライト値を下げることで透過型液晶表示装置における消費電力の削減を実現できる。
また、原入力である入力RGB信号に対して彩度・輝度同時低減処理を行い、入力RGB信号の彩度および輝度を低減させる。また、この彩度・輝度同時低減処理では、入力RGB信号の色相を保持しつつ、かつ、彩度及び輝度が共に低減される場合は、彩度のみが0になることがないようにする。このような彩度・輝度同時低減処理が施されたRGB信号に基づいてバックライト値およびRGBW透過率を算出することで、バックライト値をより確実に低減させることができる。
また、上記透過型液晶表示装置では、上記彩度・輝度同時低減部は、上記アクティブバックライトにおけるバックライト値の低減度合を示すバックライト値低減率を指定することで、上記出力信号生成部において上記バックライト値低減率に応じたバックライト値以下になることが保証されるように、上記彩度・輝度同時低減後RGB信号を生成する構成とすることができる。
また、上記透過型液晶表示装置では、上記彩度・輝度同時低減部及び出力信号生成部は、RGBWサブピクセルにおいて、各RGBWサブピクセルそれぞれの透過率を同じ値にした時のRGBサブピクセルから出力される輝度に対し、Wサブピクセルから出力される輝度が何倍明るいかを示す値を白色輝度比WRとし、この白色輝度比WRを考慮した彩度・輝度同時低減処理および出力信号生成処理を行う構成とすることができる。
また、上記透過型液晶表示装置は、上記液晶パネルに対して複数のアクティブバックライトを備え、各アクティブバックライトに対応する領域毎に、液晶パネルの透過率制御およびバックライトのバックライト値制御を行う構成とすることができる。
上記の構成によれば、バックライトを分割することで、分割されたバックライト領域毎に最適にバックライト値を設定することができ、全体のバックライト消費電力を下げることができる。
本発明の透過型液晶表示装置は、以上のように、1画素が、R(赤)、G(緑)、B(青)、およびW(白)の4サブピクセルに分割されている液晶パネルと、発光輝度を制御可能な白色アクティブバックライトと、入力画像である入力RGB信号に含まれる画素データに対して、彩度及び輝度の両方を低減させる彩度・輝度低減処理を施すことで、入力RGB信号を彩度・輝度同時低減後RGB信号に変換する彩度・輝度同時低減部と、上記彩度・輝度同時低減後RGB信号に対してγ補正を行い、γ補正後RGB信号に変換するγ補正部と、上記γ補正後RGB信号から、上記液晶パネルの各画素におけるR,G,B,Wの各サブピクセルの透過率信号を生成するとともに、上記白色アクティブバックライトにおけるバックライト値を算出する出力信号生成部とを備えており、上記彩度・輝度同時低減部は、彩度・輝度同時低減後RGB信号において入力RGB信号の色相を保持しつつ、彩度のみが0になることがないように彩度・輝度同時低減後RGB信号を生成する構成である。
それゆえ、原入力である入力RGB信号に対して彩度・輝度同時低減処理を行い、入力RGB信号の彩度および輝度を低減させる。また、この彩度・輝度同時低減処理では、入力RGB信号の色相を保持しつつ、かつ、彩度及び輝度が共に低減される場合は、彩度のみが0になることがないようにする。このような彩度・輝度同時低減処理が施されたRGB信号に基づいてバックライト値およびRGBW透過率を算出することで、バックライト値をより確実に低減させることができる。
本発明の一実施形態について図1ないし図23に基づいて説明すると以下の通りである。
先ずは、本実施の形態に係る液晶表示装置(以下、本液晶表示装置と称する)の概略構成を図1を参照して説明する。
本液晶表示装置は、彩度・輝度同時低減部11、γ補正部12、出力信号生成部13、液晶パネル制御部14、RGBW液晶パネル(以下、単に液晶パネルと称する)15、バックライト制御部16、および白色バックライト(以下、単にバックライトと称する)17を備えている。
RGBW液晶パネル15は、Np個の画素をマトリクス上に配置してなり、図2(a),(b)に示すように、各画素はR(赤),G(緑),B(青),W(白)の4サブピクセルで構成されている。尚、各画素におけるR,G,B,Wサブピクセルの形状および配置関係は特に限定されない。また、白色バックライトは、冷陰極蛍光ランプ(CCFL)や白色発光ダイオード(白色LED)などの白色光源を用いたものであり、照射光の明るさを制御できるアクティブバックライトである。
RGBW液晶パネル15におけるR,G,Bの各サブピクセルは、カラーフィルタ(図示せず)におけるR,G,Bのフィルタ層がそれぞれ対応するように配置される。したがって、R,G,Bの各サブピクセルは、白色バックライトから発生された白色光の中で、該当波長帯の光を選択的に透過させ、他の波長帯の光は吸収する。また、Wサブピクセルは、基本的にはカラーフィルタにおいて対応する吸収フィルタ層を有しない。すなわち、Wサブピクセルを透過する光は、カラーフィルタによる一切の吸収を受けることなく、白色光のままRGBW液晶パネル15から出射される。但し、Wサブピクセルは、R,G,Bのカラーフィルタよりもバックライトの光の吸収が少ないフィルタ層を持つ構成でもよい。
本液晶表示装置は、パソコンやテレビチューナーなどの外部から、表示すべき画像情報をRGB信号として受け取り、該RGB信号を入力RGB信号R[i],G[i],B[i](i=1,2,…,Np)として処理を行うものである。
彩度・輝度同時低減部11は、入力RGB信号に対して彩度・輝度同時低減処理を施すものであり、該処理が施された後の彩度・輝度同時低減後RGB信号を後段のγ補正部12へ出力する。尚、彩度・輝度同時低減処理とは、入力RGB信号に対する彩度低減処理および輝度低減処理を同時に施す処理である。
γ補正部12は、彩度・輝度同時低減後RGB信号にγ補正処理を施してγ補正後RGB信号を算出し、このγ補正後RGB信号を後段の出力信号生成部13へ出力する。
出力信号生成部13は、γ補正後RGB信号から、白色バックライトにおけるバックライト値と、RGBW液晶パネル15の各画素におけるRGBWのサブピクセル透過率を算出し、出力する。すなわち、出力信号生成部13は、γ補正後RGB信号からバックライト値を求めると共に、γ補正後RGB信号を上記バックライトに適合する透過率信号に変換する。
出力信号生成部13で求められたバックライト値は、バックライト制御部16に出力され、バックライト制御部16は、このバックライト値に応じて白色バックライトの輝度を調節する。白色バックライトはCCFLや白色LEDなどの白色光源を利用したものであり、バックライト制御部16によって、バックライト値に比例した明るさに制御することができる。白色バックライトの明るさの制御方法は、用いられる光源の種類によって異なるが、例えば、バックライト値に比例した電圧をかけたり、バックライト値に比例した電流を流したりして明るさを制御することができる。また、バックライトがLEDなどの場合は、パルス幅変調(PWM)でデューティー比を変えて明るさを制御することも可能である。さらに、バックライト光源の明るさが非線形特性を持つ場合、バックライト値からルックアップテーブルで光源への印加電圧や印加電流等を求めてバックライトへの明るさ制御を行うことにより所望の明るさに制御する方法などもある。
出力信号生成部13で求められた透過率信号は、液晶パネル制御部14に出力され、液晶パネル制御部14は、この透過率信号に基づいてRGBW液晶パネル15の各サブピクセルの透過率が所望の透過率になるように制御する。液晶パネル制御部14は、走査線駆動回路、信号線駆動回路等を含む構成であり、走査信号およびデータ信号を生成して、この走査信号およびデータ信号等のパネル制御信号によってRGBW液晶パネル15を駆動する。上記透過率信号は、信号線駆動回路でのデータ信号の生成に用いられる。RGBW液晶パネル15の透過率制御には、サブピクセルの透過率に比例した電圧をかけ液晶パネルの透過率を制御する方法や、非線形特性を線形化するために、サブピクセルの透過率から液晶パネルにかける電圧をルックアップテーブルから表引きし、液晶パネルを所望の透過率に制御する方法などがある。
尚、本発明の液晶表示装置において、入力信号は上述のようなRGB信号に限られるものではなく、YUV信号などのカラー信号でもよい。RGB信号以外のカラー信号が入力される場合、それをRGB信号に変換してから出力信号生成部13に入力する構成であっても良く、あるいは、出力信号生成部13がRGB信号以外のカラー入力信号をRGBW信号へ変換可能な構成であっても良い。
本液晶表示装置において、液晶パネル15の各サブピクセルにおける表示輝度は、バックライトの明るさ(照射輝度)と、該サブピクセルにおける透過率との積によって表される。
尚、本液晶表示装置では、出力信号生成部13において求められるバックライト値およびサブピクセル透過率は、前記した特許文献2と同一の手法によって算出される。但し、特許文献2では入力RGB信号からバックライト値およびサブピクセル透過率を求めるのに対し、本液晶表示装置では、彩度・輝度同時低減部11およびγ補正部12での処理が施された後のγ補正後RGB信号に基づいてバックライト値およびサブピクセル透過率が求められる。
すなわち、本液晶表示装置においては、出力信号生成部13の前段に彩度・輝度同時低減部11を配置し、入力RGB信号に彩度・輝度同時低減処理を施している。これにより、出力信号生成部13における処理において、バックライト消費電力の低減効果をより確実により大きく得ることができる。
〔実施の形態1〕
これより、液晶表示装置における信号処理内容の一実施形態について詳細に説明する。先ずは、彩度・輝度同時低減部11における彩度・輝度同時低減処理を説明する。
図3は、彩度・輝度同時低減部11の要部構成を説明する図である。彩度・輝度同時低減部11は、バックライト上限値算出部21、γ補正後RGB信号最大・最小値算出部22、第1彩度・輝度同時低減率算出部23、彩度・輝度同時低減後RGB信号算出部24を備えて構成されている。また、図4は、彩度・輝度同時低減部11の動作を説明するフローチャートである。
最初に、バックライト上限値算出部21において、入力RGB信号の上限値、及びバックライト値低減率から、下記の(4)式を用いてバックライト上限値MAXwが算出される(S21)。(4)式の導出方法については後述する。
MAXw=MAX×BlRatio …(4)
ただし、
MAX:彩度・輝度同時低減処理を行わない場合のバックライト値の上限値
(≧入力RGB信号の全てのRGB値の最大値)
BlRatio:バックライト値設定率(=1−BlLowRatio)
BlLowRatio:バックライト値低減率(0≦BlLowRatio≦1)
次に、S22〜S24の処理を、入力RGB信号の画素の数だけ繰り返すことにより、全ての画素に対して、彩度・輝度同時低減後RGB信号が算出される。
S22では、γ補正後RGB信号最大・最小値算出部22により、入力RGB信号、およびγ係数から、下記の(5),(6)式を用いてγ補正後のRGB信号の最大値maxRGBgおよび最小値minRGBgが算出される。
maxRGBg=max(Rg[i],Gg[i],Bg[i])
=fg(maxRGB,γ) …(5)
minRGBg=min(Rg[i],Gg[i],Bg[i])
=fg(minRGB,γ) …(6)
ただし、
Rg[i],Gg[i],Bg[i]:γ補正後のRGB信号
max(A,B,…):A,B,…の最大値
min(A,B,…):A,B,…の最小値
maxRGB:入力RGB信号の最大値
(=max(R[i],G[i],B[i]))
minRGB:入力RGB信号の最小値
(=min(R[i],G[i],B[i]))
γ:γ係数(>0)
fg(x,g):γ補正関数(γ補正により、入力RGB信号値の大小関係が逆転しないものとし、例えば、fg(x,g)=(x/MAX)×MAXとする)
S23では、第1彩度・輝度同時低減率算出部23において、入力RGB信号、γ係数、バックライト上限値、白色輝度比、及びγ補正後RGB信号最大・最小値から、彩度・輝度同時低減率δを算出する。彩度・輝度同時低減率δの算出にあたっては、まず、γ補正後のRGB信号の最大・最小値が下記(7)式を満たすかどうかを判定する。
MAXw<max(maxRGBg/(1+WR),
maxRGBg−minRGBg) …(7)
但し、
WR:白色輝度比(各RGBWサブピクセルそれぞれの透過率を同じ値にした時のRGBサブピクセルから出力される輝度に対し、Wサブピクセルから出力される輝度が何倍明るいかを示す値)
上記(7)式が満たされる場合は、下記(8)式を満たす彩度・輝度同時低減率δを何らかの方法で算出する(算出方法については後述する)。
max(maxRGBsg/(1+WR),maxRGBsg−minRGBsg)−MAXw=0 …(8)
ただし、
maxRGBsg=max(Rsg[i],Gsg[i],Bsg[i])
=fg(max(Rs[i],Gs[i],Bs[i]),γ)
=fg(β(δ)×{α(δ)×maxRGB+(1−α(δ))×Y[i]},γ)
minRGBsg=min(Rsg[i],Gsg[i],Bsg[i])
=fg(min(Rs[i],Gs[i],Bs[i]),γ)
=fg(β(δ)×{α(δ)×minRGB+(1−α(δ))×Y[i]},γ)
また、上記(7)式が満たされない場合は、(9)式でδを1に設定する(S23)。
δ=1 …(9)
S24では、彩度・輝度同時低減後RGB信号算出部24により、入力RGB信号、及び彩度・輝度同時低減率δから、下記の(12)〜(14)式を用いて彩度・輝度同時低減後RGB信号(Rs[i],Gs[i],Bs[i])が算出される。
Rs[i]=β(δ)×{α(δ)×R[i]+(1−α(δ))×Y[i]}
…(12)
Gs[i]=β(δ)×{α(δ)×G[i]+(1−α(δ))×Y[i]}
…(13)
Bs[i]=β(δ)×{α(δ)×B[i]+(1−α(δ))×Y[i]}
…(14)
ただし、
Y[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の輝度
(例えば、Y[i]=(2×R[i]+5×G[i]+B[i])/8)
α(δ):彩度・輝度同時低減率から導出される彩度低減率(0≦α(δ)≦1)
β(δ):彩度・輝度同時低減率から導出される輝度低減率(0≦β(δ)≦1)
α(x):彩度・輝度同時低減率から彩度低減率への変換関数(以下、彩度低減率変換関数)(0≦x≦1,0≦α(x)≦1,α(1)=1)
β(x):彩度・輝度同時低減率から輝度低減率への変換関数(以下、輝度低減率変換関数)(0≦x≦1,0≦β(x)≦1,β(1)=1)
ここで、各ステップにおける、算出式の導出方法について説明する。まず、バックライト上限値MAXwの取り得る値の範囲と上記(4)式とを導出する。
最初に、画像データ(入力RGB信号)に対して彩度・輝度同時低減処理を行わない場合で、かつ、バックライト値が最も大きくなる場合を考える。これは、彩度が1であり(Wサブピクセルに光量を分担できない)、かつRGB値の少なくとも1つがMAX(入力RGB信号の上限値)であるような画素が存在する場合であり、この時のバックライト値はMAXとなる。
尚、ここでいうMAXは、入力RGB信号の上限値を指すが、一意の値ではなく複数の値が考えられる。すなわち、MAXの下限値は、入力RGB信号の全てのRGB値の最大値(MAXi)となる。これは、MAXをMAXiより小さな値にすると、所望のバックライト値にすることを保障できないからである。一方、MAXの上限値は、入力RGB信号の取り得る値の最大値(MAXs)となる。これは、MAXsより大きいバックライト値を必要としないからである。
入力RGB信号のビット幅をBwとした場合、MAXsは、
MAXs=2Bw−1
で表される。例えば、Bwが8の場合、MAXsは2−1=255となる。よって、有効なMAXの範囲は、
MAXi≦MAX≦MAXs
で表される。
基本的にMAXの設定値としては、MAXi≦MAX≦MAXsを満たせば、どのような値でも良い。MAX=MAXiに設定すれば、バックライト値を最も下げることができる。ただし、画像ごとにMAXを計算する必要がある。一方、MAX=MAXsに設定すれば、MAXiに比べてバックライト上限値(MAXw)が高くなるが、MAXが画像に依存しない一定値となるため、画像ごとにMAXを計算し直す必要がない。
次に、画像データ(入力RGB信号)に対して彩度・輝度同時低減処理を行う場合で、かつ、バックライト値が最も大きくなる場合を考える。この場合、RGB値のいかんにかかわらず、最大限の彩度・輝度同時低減、すなわち、少なくとも輝度低減率β(δ)を0にすることで、バックライト値を0にすることができる。すなわち、最大限の彩度・輝度同時低減処理を行う場合のバックライト値の最大値は0となる。
従って、バックライト上限値MAXwの範囲は、0〜MAXとなり、BlLowRatioの範囲を、0〜1としたとき、BlRatioの範囲は1〜0となり、バックライト上限値MAXwは、(4)式で表すことができる。
次に、γ補正後のRGB信号の最大・最小値算出式は、γ補正により、入力RGB信号値の大小関係が逆転しないので、それぞれ(5)乃至(6)式のように展開することができる。
次に、彩度・輝度同時低減処理を行うかどうかの判定条件である(7)式を導出する。最初に、彩度・輝度同時低減を行わない場合における、バックライト値算出までのアルゴリズムは以下のようになる。
1)γ補正(Rg[i],Gg[i],Bg[i])
Rg[i]=fg(R[i],γ) …(72)
Gg[i]=fg(G[i],γ) …(73)
Bg[i]=fg(B[i],γ) …(74)
2)W透過量算出(Wtg[i])
Wtg[i]=min(maxRGBg/(1+1/WR),minRGBg)
…(75)
3)RGB透過量算出(Rtg[i],Gtg[i],Btg[i])
Rtg[i]=Rg[i]−Wtg[i] …(76)
Gtg[i]=Gg[i]−Wtg[i] …(77)
Btg[i]=Bg[i]−Wtg[i] …(78)
4)バックライト値算出(Wbg)
Wbg=max(Rtg[1],Gtg[1],Btg[1],
Wtg[1]/WR,
...
Rtg[Np],Gtg[Np],Btg[Np],
Wtg[Np]/WR) …(79)
まず、白色輝度比WRを考慮したW透過量(Wtg[i]/WR)がMAXwを超えない条件は、以下のとおりである。
Wtg[i]/WR≦MAXw …(80)
(80)式に(75)式を代入すると、
min(maxRGBg/(1+1/WR),minRGBg)/WR≦MAXw
…(81)
となる。
次に、各RGB透過量がMAXwを超えない条件は、以下のとおりである。
Rtg[i]≦MAXw …(82)
Gtg[i]≦MAXw …(83)
Btg[i]≦MAXw …(84)
(75)〜(78),(82)〜(84)式より、全てのRGB透過量がMAXwを超えない条件は、以下のとおりである。
max(Rtg[i],Gtg[i],Btg[i])≦MAXw
maxRGBg−Wtg[i]≦MAXw
よって、
maxRGBg−min(maxRGBg/(1+1/WR),minRGBg)
≦MAXw …(85)
1)ここで、maxRGBg/(1+1/WR)≦minRGBg …(86)
のとき
a)W透過量がMAXwを超えない条件は、(81)式より、
{maxRGBg/(1+1/WR)}/WR≦MAXw
となり、よって、
maxRGBg/(1+WR)≦MAXw …(87)
となる。
b)RGB透過量がMAXwを超えない条件は、(85)式より、
maxRGBg−maxRGBg/(1+1/WR)≦MAXw
となり、よって、
maxRGBg/(1+WR)≦MAXw((87)式と同じ)
となる。
よって、(86)式を満たすとき、RGBW透過量全てがMAXwを超えない条件は、(87)式となる。
2)次に、minRGBg<maxRGBg/(1+1/WR) …(88)
のとき
a)W透過量がMAXwを超えない条件は、(81)式より、
minRGBg/WR≦MAXw …(89)
となる。
b)RGB透過量がMAXwを超えない条件は、(85)式より、
maxRGBg−minRGBg≦MAXw …(90)
となる。
よって、(88)式を満たすとき、RGBW透過量全てがMAXwを超えない条件は、(89)式と(90)式とをまとめることで、以下のようになる。
max(minRGBg/WR,maxRGBg−minRGBg)≦MAXw
…(91)
ここで、(88)式より、
minRGBg/WR
<maxRGBg/(WR×(1+1/WR))
=maxRGBg/(1+WR)
=maxRGBg−maxRGBg/(1+1/WR)
<maxRGBg−minRGBg
なので、(91)式は次式となる。
maxRGBg−minRGBg≦MAXw((90)式と同じ)
逆に、RGBW透過量の少なくとも1つがMAXwを超える条件は、
1)上記(86)式を満たすとき
(87)式より、
MAXw<maxRGBg/(1+WR) …(92)
となる。
2)上記(88)式を満たすとき
(90)式より、
MAXw<maxRGBg−minRGBg …(93)
となる。
上記(86),(92),(88),(93)式を、更に式変形する。
まず、(86)式より、
maxRGBg−maxRGBg/(1+WR)≦minRGBg
となり、よって、
maxRGBg−minRGBg≦maxRGBg/(1+WR) …(94)
となる。
(94)式を満たすときは、(92)式は、次のように変形できる。
MAXw
<max(maxRGBg/(1+WR),maxRGBg−minRGBg)
この式は、(7)式と同じである。
次に、(88)式より、
minRGBg<maxRGBg−maxRGBg/(1+WR)
となり、よって、
maxRGBg/(1+WR)<maxRGBg−minRGBg …(95)
となる。
(95)式を満たすときは、(93)式は、同じく(7)式のように変形できる。
(94)〜(95)式より、RGBW透過量の少なくとも1つがMAXwを超える条件は、単に(7)式に簡略化することができる。
すなわち、入力RGB値が(7)式を満たす場合は、彩度・輝度同時低減処理を行うことで、バックライト値がMAXwを超えないようにする。
次に、彩度・輝度同時低減後RGB信号の算出式((12)乃至(14)式)を導出する。
輝度・色相は不変で、彩度のみを低減させるRGBの変換式は以下のとおりである。
Rs[i]=α×R[i]+(1−α)×Y[i] …(96)
Gs[i]=α×G[i]+(1−α)×Y[i] …(97)
Bs[i]=α×B[i]+(1−α)×Y[i] …(98)
ただし
0≦α≦1 …(99)
であり、また、α=1のときは、入力値=出力値となり、結果的に彩度低減は行われない。
一方、彩度・色相は不変で、輝度のみ低減させるRGBの変換式は以下のとおりである。
Rs[i]=β×R[i] …(100)
Gs[i]=β×G[i] …(101)
Bs[i]=β×B[i] …(102)
ただし
0≦β≦1 …(103)
であり、また、β=1のときは、入力値=出力値となり、結果的に輝度低減は行われない。
上記2種類の式をまとめると、下記(1)乃至(3)式に示すような、色相は不変で、彩度と輝度が同時に低減される式となる。
Rs[i]=β×{α×R[i]+(1−α)×Y[i]} …(1)
Gs[i]=β×{α×G[i]+(1−α)×Y[i]} …(2)
Bs[i]=β×{α×B[i]+(1−α)×Y[i]} …(3)
ただし、
Y[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の輝度
(例えば、Y[i]=(2×R[i]+5×G[i]+B[i])/8)
α:彩度低減率(0≦α≦1)
β:輝度低減率(0≦β≦1)
(1)乃至(3)式には、αとβとの2種類のパラメータが存在し、このままでは制御が難しいため、何らかの方法でαとβを関連付ける。具体的な方法としては、彩度・輝度同時低減率δという1つのパラメータから、彩度低減率αと輝度低減率βとを導出する。
そこで、δとαおよびβとの関係が明確になるように、αおよびβをδの関数で表現すると、(12)乃至(14)式が導かれる。
ここで、(1)乃至(3)式が、彩度・輝度同時低減処理前後で色相を変えないことの証明を行う。
まず、R値が最大のときの彩度・輝度同時低減前の色相H[i]は、次式のようになる。
H[i]=(Cb−Cg)×60 …(104)
ここで、
Cb=(maxRGB−B[i])/(maxRGB−minRGB)
Cg=(maxRGB−G[i])/(maxRGB−minRGB)
次に、彩度・輝度同時低減後の色相Hs[i]は、次式のようになる。
Hs[i]=(Cbs−Cgs)×60 …(105)
ここで、
Cbs=(maxRGBs−Bs[i])/(maxRGBs−minRGBs)
Cgs=(maxRGBs−Gs[i])/(maxRGBs−minRGBs)
minRGBs:彩度・輝度同時低減後のminRGB
maxRGBs:彩度・輝度同時低減後のmaxRGB
(105)式を変形し、更に(96)乃至(98)式を代入すると、
Hs[i]
=[{(maxRGBs−Bs[i])−(maxRGBs−Gs[i])}
/(maxRGBs−minRGBs)]×60
={(Gs[i]−Bs[i])/(maxRGBs−minRGBs)}×60
=[β×{α×G[i]+(1−α)×Y[i]}−β×{α×B[i]+(1−α)
×Y[i]}]×60/[β×{α×maxRGB+(1−α)×Y[i]}−β
×{α×minRGB+(1−α)×Y[i]}]
={(G[i]−B[i])/(maxRGB−minRGB)}×60
=[{(maxRGB−B[i])−(maxRGB−G[i])}
/(maxRGB−minRGB)]×60
=(Cb−Cg)×60
=H[i] …(106)
(106)式より、彩度・輝度同時低減前後で色相は変化しない。G値、あるいはB値が最大のときも同様である。
次に、彩度・輝度同時低減率δの算出式((8)乃至(11)式)を導出する。
まず、(7)式から、バックライト値をMAXw以下にするための条件式である(8)式が導かれる。
(8)式のmaxRGBsg及びminRGBsgは、γ補正及び彩度・輝度同時低減処理により、入力RGB信号値の大小関係が逆転しないので、それぞれ(10)乃至(11)式のように展開することができ、更に、(8)式に(10)乃至(11)式を代入することで、δを未知数とした方程式が導かれる。
すなわち、(7)式を満たす全ての画素に対して、(8)式を満たすδを算出し、そのδを用いて(12)乃至(14)式により彩度・輝度同時低減を行えば、バックライト値は必ずMAXw以下になる。
しかしながら、(8)式はδを未知数とした非線形方程式であるため、簡単に解くことができない。そこで、近似的な方法を用いて解くことが考えられる。δの解き方については、後述する実施の形態3において詳細に説明する。
尚、(7)式を満たさない画素の場合は、(9)式でδを1に設定することにより、α(1)=β(1)=1となり、更に(12)乃至(14)式で、彩度・輝度同時低減前のRGB値(R[i],G[i],B[i])=彩度・輝度同時低減後のRGB値(Rs[i],Gs[i],Bs[i])となり、結果的に彩度・輝度同時低減を行わないことになる。
本実施の形態に係る彩度・輝度同時低減処理により、色彩の鮮やかさや明るさの点では、入力画像の画質が劣化すると考えられる。しかしながら、一般的な画像では、高輝度・高彩度の部分は、それほど多くなく、彩度と輝度が低下する部分は、画像の一部に限られる場合が多い。
続いて、出力信号生成部13の構成を図5を参照して説明する。出力信号生成部13は、W透過量算出部41、RGB透過量算出部42、バックライト値算出部43、透過率算出部44を備えて構成されている。また、図6は、出力信号生成部13の動作を説明するためのフローチャートである。
W透過量算出部41は、γ補正後RGB信号及び白色輝度比から、下記(62)式を用いて注目画素におけるW透過量Wtsg[i]を算出する(S41)。
Wtsg[i]=min(maxRGBsg/(1+1/WR),minRGBsg)
…(62)
次に、RGB透過量算出部42は、γ補正後RGB信号、及びW透過量算出部41から出力されたW透過量から、下記(63)乃至(65)式を用いて注目画素におけるRGB透過量(Rtsg[i],Gtsg[i],Btsg[i])を算出する(S42)。
Rtsg[i]=Rsg[i]−Wtsg[i] …(63)
Gtsg[i]=Gsg[i]−Wtsg[i] …(64)
Btsg[i]=Bsg[i]−Wtsg[i] …(65)
S41〜S42の処理は入力RGB信号の画素の数だけ繰り返され、全ての画素に対してRGBW透過量(Rtsg[i],Gtsg[i],Btsg[i],Wtsg[i])が算出される。
バックライト値算出部43は、白色輝度比、全画素のRGBW透過量から、下記(66)式を用いてバックライト値Wbsgを算出する(S43)。
Wbsg
=max(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1],
Wtsg[1]/WR,
...
Rtsg[Np],Gtsg[Np],Btsg[Np],
Wtsg[Np]/WR) …(66)
透過率算出部44は、白色輝度比、RGBW透過量、及びバックライト値から、(67)乃至(71)式を用いて注目画素のRGBW透過率(rsg[i],gsg[i],bsg[i],wsg[i])を算出する(S44)。S44の処理は入力RGB信号の画素の数だけ繰り返され、各サブピクセルの透過率が算出される。
rsg[i]=Rtsg[i]/Wbsg …(67)
gsg[i]=Gtsg[i]/Wbsg …(68)
bsg[i]=Btsg[i]/Wbsg …(69)
wsg[i]=(Wtsg[i]/Wbsg)/WR …(70)
ただし、Wbsg=0のとき、
rsg[i]=gsg[i]=bsg[i]=wsg[i]=0 …(71)
尚、バックライト値Wbsgの算出に使用される(66)式は、次式のように簡略化することも可能である。
Wbsg=max(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1],
...
Rtsg[Np],Gtsg[Np],Btsg[Np])
これは、W透過量(Wtsg[i]/WR)は、常にRGB透過量(Rtsg[i],Gtsg[i],Btsg[i])の最大値以下になるからである。以下に、その証明を行う。
max(Rtsg[i],Gtsg[i],Btsg[i])−Wtsg[i]/WR
=maxRGBsg−Wtsg[i]−Wtsg[i]/WR
=maxRGBsg−(1+1/WR)×Wtsg[i]
=maxRGBsg−(1+1/WR)×min(maxRGBsg/(1+1/WR),minRGBsg)
=maxRGBsg−min(maxRGBsg,(1+1/WR)×minRGBsg)
ここで、
min(maxRGBsg,(1+1/WR)×minRGBsg)
≦maxRGBsgより、
0≦max(Rtsg[i],Gtsg[i],Btsg[i])
−Wtsg[i]/WR
よって、Wtsg[i]/WR≦max(Rtsg[i],Gtsg[i],Btsg[i])となる。
このように、本実施の形態1に係る液晶表示装置では、出力信号生成部13においてバックライト値およびRGBW透過率を算出する前に、原入力である入力RGB信号に対して彩度・輝度同時低減処理を行うことで、バックライト値を確実に低減させることができる。
〔実施の形態2〕
上記実施の形態1では、(7)式を満たす画素、すなわち彩度・輝度同時低減が必要な画素だけに対して彩度・輝度同時低減処理を施し、(7)式を満たさない画素、すなわち彩度・輝度同時低減が必要ない画素については、彩度・輝度同時低減処理をスキップしている。
しかしながら、ハードウェア化を考えた場合には、上述のようなスキップ処理がない方が好ましいため、本実施の形態2では、入力画像内の全ての画素に対して彩度・輝度同時低減処理を施す場合の処理を説明する。尚、実施の形態1と同一の処理部に対しては、実施の形態1と同じ番号を付けると共に、詳細説明を省略する。
図7は、本実施の形態2にかかる液晶表示装置において彩度・輝度同時低減部11の構成を示す図である。彩度・輝度同時低減部11は、バックライト上限値算出部21、第2彩度・輝度同時低減率算出部33、彩度・輝度同時低減後RGB信号算出部24を備えて構成されている。また、図8は、彩度・輝度同時低減部11の動作を説明するフローチャートである。
最初に、バックライト上限値算出部21において、(4)式を用いてバックライト上限値が算出される(S21)。
次に、第2彩度・輝度同時低減率算出部33において、入力RGB信号、γ係数、バックライト上限値、及び白色輝度比から、(15)式を満たすδの中で、(8)式の左辺の絶対値が最も小さくなる彩度・輝度同時低減率δを算出する(S33)。彩度・輝度同時低減率δの算出方法については、後述する実施の形態4において説明する。
次に、彩度・輝度同時低減後RGB信号算出部24において、(12)乃至(14)式を用いて、彩度・輝度同時低減後RGB信号を算出する(S24)。
S33及びS24の処理を、入力RGB信号の画素の数だけ繰り返すことにより、全ての画素についての彩度・輝度同時低減後RGB信号を算出することができる。
〔実施の形態3〕
本実施の形態3は、実施の形態1における第1彩度・輝度同時低減率算出部23における彩度・輝度同時低減率δの近似的な算出手段の一例である。
実施の形態1においては、(7)式が満たされる場合に、彩度・輝度同時低減率δを(8)式を用いて算出する必要があるが、該(8)式は非線型方程式であるため、簡単に算出することができない。そこで、本実施の形態3では、二分探索法を用いることでδを算出する。尚、実施の形態1と同一の処理部に対しては、実施の形態1と同じ番号を付けると共に、詳細説明を省略する。
図9は、第1彩度・輝度同時低減率算出部23の動作を説明するためのフローチャートである。
まず、注目画素におけるγ補正後のRGB信号の最大・最小値が(7)式を満たすかどうかを判定し(S100)、満たす場合はS101に、満たさない場合はS109に進む。
S100において(7)式を満たす場合は、(16)乃至(17)式を用いて、二分探索用彩度・輝度同時低減率下限値(low)及び上限値(high)を、それぞれ0及び1に設定する(S101)。
low=0 …(16)
high=1 …(17)
続いて、S102乃至S107の処理を、low+deltaTol≦highの間、繰り返す。ここで、deltaTolは、彩度・輝度同時低減率δの算出ループ判定用閾値である。あるいは、S102乃至S107の処理を、ある決められた一定回数だけ繰り返しても良い。
S102では、(18)式を用いて、現時点でのδを算出する。
δ=(low+high)/2 …(18)
S103では、(19)式を用いて、δ算出判定値(judgeSi)を算出する。
judgeSi
=max(maxRGBsg/(1+WR),maxRGBsg−minRGBsg)
−MAXw …(19)
このjudgeSiは、0に近いほど、現時点でのδが所望のδに近づいていることを示しており、また、負の値の場合は、現時点でのδが所望の値より小さく、正の場合は、現時点でのδが所望の値より大きいことを示している。
次に、judgeSiが−judgeTolより小さいか否かを検出する(S104)。ここで、judgeTolは彩度・輝度同時低減率算出判定用閾値である。judgeSiが−judgeTolより小さければ、現時点でのδが所望の値より小さいため、(20)式を用いてlowを現時点でのδに更新し(S105)、そうでなければS106に進む。
low=δ …(20)
次に、judgeSiがjudgeTolより大きいか否かを検出する(S106)。judgeSiが、judgeTolより大きければ、現時点でのδが所望の値より大きいため、(21)式を用いて、highを現時点でのδに更新し(S107)、そうでなければ、現時点でのδが所望のδになっていると判断し、ループを抜け、処理を終了する。
high=δ …(21)
S106の判定条件でNoにならず、かつループ処理を終了した場合は、所望のδを算出できていないため、何らかのエラー処理を行う(S108)。また、S100において(7)式を満たさない場合は、(9)式を用いて、δを1に設定する(S109)。
〔実施の形態4〕
本実施の形態4は、実施の形態2における第2彩度・輝度同時低減率算出部33における彩度・輝度同時低減率δの近似的な算出手段の一例である。すなわち、実施の形態3に対して、入力画像内の全ての画素に対して彩度・輝度同時低減処理を施すように変更を加えたものである。
図10は、第2彩度・輝度同時低減率算出部33の動作を説明するためのフローチャートである。
まず、(16)乃至(17)式を用いて、二分探索用彩度・輝度同時低減率下限値(low)及び上限値(high)を、それぞれ0及び1に設定する(S101)。
続いて、S102乃至S107の処理を、low+deltaTol≦highの間、繰り返す。あるいは、S102乃至S107の処理を、ある決められた一定回数だけ繰り返しても良い。
次に、(18)式を用いて、現時点でのδを算出する(S102)。次に、(19)式を用いて、δ算出判定値(judgeSi)を算出する(S103)。
次に、judgeSiが−judgeTolより小さければ(S104でY)、現時点でのδが所望の値より小さいため、(20)式を用いて、lowを現時点でのδに更新し(S105)、そうでなければ、S106に進む。
次に、judgeSiがjudgeTolより大きければ(S106でY)、現時点でのδが所望の値より大きいため、(21)式を用いて、highを現時点でのδに更新し(S107)、そうでなければ、現時点でのδが所望のδになっていると判断し、ループを抜け、処理を終了する。
本実施の形態4の処理では、S106の判定条件でNoにならず、かつループ処理を終了した場合は、その時点でのδを所望のδとする。
〔実施の形態5〕
本実施の形態5は、実施の形態3の彩度・輝度同時低減部11で用いる彩度低減率変換関数α(x)、及び輝度低減率変換関数β(x)として、それぞれ(22)乃至(23)式を用いる場合を示すものである。
α(x)=x …(22)
β(x)=x …(23)
ただし、
m:1以上の整数
n:1以上の整数
本実施の形態5における彩度・輝度同時低減率δの算出方法を、例えば、1画素で構成される画像が入力された場合であって、入力画像の画素値(R[1],G[1],B[1])=(255,30,60)である場合に適用すると以下の結果となる(第1のバックライト値算出例)。
尚、下記の例では、MAX=255,γ=2,WR=1.25,BlLowRatio=0.5,judgeTol=1,deltaTol=10−7,彩度低減率変換関数α(x)のm=1,輝度低減率変換関数β(x)のn=1とする。
まず、彩度・輝度同時低減処理を行わない場合のバックライト値は以下のように算出される。
1)γ補正(Rg[1],Gg[1],Bg[1])
Rg[1]=(R[1]/MAX)γ×MAX=(255/255)×255
=255
Gg[1]=(G[1]/MAX)γ×MAX=(30/255)×255=4
Bg[1]=(B[1]/MAX)γ×MAX=(60/255)×255=14
2)W透過量算出(Wtg[1])
Wtg[1]=min(maxRGBg/(1+1/WR),minRGBg)
=min(255/(1+1/1.25),4)
=min(142,4)=4
3)RGB透過量算出(Rtg[1],Gtg[1],Btg[1])
Rtg[1]=Rg[1]−Wtg[1]=255−4=251
Gtg[1]=Gg[1]−Wtg[1]=4−4=0
Btg[1]=Bg[1]−Wtg[1]=14−4=10
4)バックライト値算出(Wbg)
Wbg
=max(Rtg[1],Gtg[1],Btg[1],Wtg[1]/WR)
=max(251,0,10,4/1.25)
=max(251,0,10,3)=251
よって、この時のバックライト値は251になる。
一方、彩度・輝度同時低減処理を行った場合のバックライト値は以下のように算出される。
1)バックライト上限値算出
MAXw=MAX×BlRatio=255×(1−0.5)=128
2)γ補正後のRGB信号の最大・最小値算出
maxRGBg=(maxRGB/MAX)γ×MAX
=(255/255)×255=255
minRGBg=(minRGB/MAX)γ×MAX
=(30/255)×255=4
3)彩度・輝度同時低減率、彩度低減率、輝度低減率算出
MAXw=128
max(maxRGBg/(1+WR),maxRGBg−minRGBg)
=max(255/(1+1.25),255−4)
=max(113,251)=251
よって、注目画素は(7)式を満たすため、(8)式を満たすδを二分探索法で算出する。
Y[1]=(2×R[1]+5×G[1]+B[1])/8
=(2×255+5×30+60)/8=90
彩度・輝度同時低減率算出時における、low,high,δ,α(δ),β(δ),judgeSiの値の変化は、表1のようになり、最終的なδ,α(δ),β(δ)の値は、
δ=0.81640625
α(δ)=0.81640625
β(δ)=0.81640625
となる。
Figure 0005270279
4)彩度・輝度同時低減後入力RGB信号算出(Rs[1],Gs[1],Bs[1])
Rs[1]=β(δ)×{α(δ)×R[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.81640625×{0.81640625×255
+(1−0.81640625)×90}
=183
Gs[1]=β(δ)×{α(δ)×G[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.81640625×{0.81640625×30
+(1−0.81640625)×90}
=33
Bs[1]=β(δ)×{α(δ)×B[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.81640625×{0.81640625×60
+(1−0.81640625)×90}
=53
5)γ補正(Rsg[1],Gsg[1],Bsg[1])
Rsg[1]=(Rs[1]/MAX)γ×MAX
=(183/255)×255=131
Gsg[1]=(Gs[1]/MAX)γ×MAX
=(33/255)×255=4
Bsg[1]=(Bs[1]/MAX)γ×MAX
=(53/255)×255=11
6)W透過量算出(Wtsg[1])
Wtsg[1]
=min(maxRGBsg/(1+1/WR),minRGBsg)
=min(131/(1+1/1.25),4)=min(73,4)=4
7)RGB透過量算出(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1])
Rtsg[1]=Rsg[1]−Wtsg[1]=131−4=127
Gtsg[1]=Gsg[1]−Wtsg[1]=4−4=0
Btsg[1]=Bsg[1]−Wtsg[1]=11−4=7
8)バックライト値算出(Wbsg)
Wbsg=max(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1],
Wtsg[1]/WR)
=max(127,0,7,4/1.25)
=max(127,0,7,3)=127
よって、このときのバックライト値は127になる。すなわち、本算出例(第1のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から127に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、彩度低減率変換関数α(x)のmを2に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第2のバックライト値算出例)。
本算出例では、「1)γ補正」から「3)彩度・輝度同時低減率、彩度低減率、輝度低減率算出」の(7)式による判定処理までは、第1のバックライト値算出例と同様であり、判定処理以降は、以下のように算出される。
3)彩度・輝度同時低減率算出
彩度・輝度同時低減率算出時における、low,high,δ,α(δ),β(δ),judgeSiの値の変化は、以下の表2のようになり、最終的なδ,α(δ),β(δ)の値は、
δ=0.86328125
α(δ)=0.74525452
β(δ)=0.86328125
となる。
Figure 0005270279
4)彩度・輝度同時低減後入力RGB信号算出(Rs[1],Gs[1],Bs[1])
Rs[1]=β(δ)×{α(δ)×R[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.86328125×{0.74525452×255
+(1−0.74525452)×90}
=184
Gs[1]=β(δ)×{α(δ)×G[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.86328125×{0.74525452×30
+(1−0.74525452)×90}
=39
Bs[1]=β(δ)×{α(δ)×B[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.86328125×{0.74525452×60
+(1−0.74525452)×90}
=58
5)γ補正(Rsg[1],Gsg[1],Bsg[1])
Rsg[1]=(Rs[1]/MAX)γ×MAX
=(184/255)×255=133
Gsg[1]=(Gs[1]/MAX)γ×MAX
=(39/255)×255=6
Bsg[1]=(Bs[1]/MAX)γ×MAX
=(58/255)×255=13
6)W透過量算出(Wtsg[1])
Wtsg[1]
=min(maxRGBsg/(1+1/WR),minRGBsg)
=min(133/(1+1/1.25),6)
=min(74,6)=6
7)RGB透過量算出(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1])
Rtsg[1]=Rsg[1]−Wtsg[1]=133−6=127
Gtsg[1]=Gsg[1]−Wtsg[1]=6−6=0
Btsg[1]=Bsg[1]−Wtsg[1]=13−6=7
8)バックライト値算出(Wbsg)
Wbsg=max(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1],
Wtsg[1]/WR)
=max(127,0,7,6/1.25)
=max(127,0,7,5)=127
よって、このときのバックライト値は127になる。すなわち、本算出例(第2のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から127に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、輝度低減率変換関数β(x)のnを2に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第3のバックライト値算出例)。
本算出例では、「1)γ補正」から「3)彩度・輝度同時低減率、彩度低減率、輝度低減率算出」の(7)式による判定処理までは、第1のバックライト値算出例と同様であり、判定処理以降は、以下のように算出される。
3)彩度・輝度同時低減率算出
彩度・輝度同時低減率算出時における、low,high,δ,α(δ),β(δ),judgeSiの値の変化は、以下の表3のようになり、最終的なδ,α(δ),β(δ)の値は、
δ=0.88085938
α(δ)=0.88085938
β(δ)=0.77591324
となる
Figure 0005270279
4)彩度・輝度同時低減後入力RGB信号算出(Rs[1],Gs[1],Bs[1])
Rs[1]=β(δ)×{α(δ)×R[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.77591324×{0.88085938×255
+(1−0.88085938)×90}
=183
Gs[1]=β(δ)×{α(δ)×G[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.77591324×{0.88085938×30
+(1−0.88085938)×90}
=29
Bs[1]=β(δ)×{α(δ)×B[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.77591324×{0.88085938×60
+(1−0.88085938)×90}
=49
5)γ補正(Rsg[1],Gsg[1],Bsg[1])
Rsg[1]=(Rs[1]/MAX)γ×MAX=(183/255)×255
=131
Gsg[1]=(Gs[1]/MAX)γ×MAX=(29/255)×255
=3
Bsg[1]=(Bs[1]/MAX)γ×MAX=(49/255)×255
=9
6)W透過量算出(Wtsg[1])
Wtsg[1]
=min(maxRGBsg/(1+1/WR),minRGBsg)
=min(131/(1+1/1.25),3)
=min(73,3)=3
7)RGB透過量算出(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1])
Rtsg[1]=Rsg[1]−Wtsg[1]=131−3=128
Gtsg[1]=Gsg[1]−Wtsg[1]=3−3=0
Btsg[1]=Bsg[1]−Wtsg[1]=9−3=6
8)バックライト値算出(Wbsg)
Wbsg=max(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1],
Wtsg[1]/WR)
=max(128,0,6,3/1.25)
=max(128,0,6,2)=128
よって、このときのバックライト値は128になる。すなわち、本算出例(第3のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から128に低減させることができる。
表4に、第1乃至第3の各バックライト値算出例における、彩度・輝度同時低減前後のRGB値、色相、彩度、輝度をまとめる。
Figure 0005270279
いずれの算出例においても、彩度・輝度同時低減処理により、色相は保持され、彩度・輝度は共に低減されているが、第2の算出例は、第1の算出例に比べ、彩度が低めで輝度が高めに制御されており、一方、第3の算出例は、第1の算出例に比べ、彩度が高めで輝度が低めに制御されている。すなわち、彩度低減率変換関数α(x)、及び輝度低減率変換関数β(x)のm,nの値を変えることで、彩度と輝度との低減比率を変えることができる。
さらに、本実施の形態5における彩度・輝度同時低減率δの算出方法を、例えば、1画素で構成される画像が入力された場合であって、入力画像の画素値(R[1],G[1],B[1])=(160,30,60)である場合に適用すると以下の結果となる(第4のバックライト値算出例)。尚、各パラメータは、上記第1の算出例と同様とする。
まず、彩度・輝度同時低減処理を行わない場合のバックライト値は以下のように算出される。
1)γ補正(Rg[1],Gg[1],Bg[1])
Rg[1]=(R[1]/MAX)γ×MAX=(160/255)×255
=100
Gg[1]=(G[1]/MAX)γ×MAX=(30/255)×255=4
Bg[1]=(B[1]/MAX)γ×MAX=(60/255)×255=14
2)W透過量算出(Wtg[1])
Wtg[1]=min(maxRGBg/(1+1/WR),minRGBg)
=min(100/(1+1/1.25),4)
=min(56,4)=4
3)RGB透過量算出(Rtg[1],Gtg[1],Btg[1])
Rtg[1]=Rg[1]−Wtg[1]=100−4=96
Gtg[1]=Gg[1]−Wtg[1]=4−4=0
Btg[1]=Bg[1]−Wtg[1]=14−4=10
4)バックライト値算出(Wbg)
Wbg=max(Rtg[1],Gtg[1],Btg[1],Wtg[1]/WR)
=max(96,0,10,4/1.25)
=max(96,0,10,3)=96
よって、このときのバックライト値は96になる。
一方、彩度・輝度同時低減処理を行った場合のバックライト値は以下のように算出される。
1)バックライト上限値算出
MAXw=MAX×BlRatio=255×(1−0.5)=128
2)γ補正後のRGB信号の最大・最小値算出
maxRGBg=(maxRGB/MAX)γ×MAX
=(160/255)×255=100
minRGBg=(minRGB/MAX)γ×MAX
=(30/255)×255=4
3)彩度・輝度同時低減率算出
MAXw=128
max(maxRGBg/(1+WR),maxRGBg−minRGBg)
=max(100/(1+1.25),100−4)
=max(44,96)=96
よって、注目画素は(7)式を満たさないため、(9)式よりδ=1とする。
4)彩度・輝度同時低減後入力RGB信号算出
δ=1の場合、(12)乃至(14)式より、彩度・輝度同時低減前後のRGB値は同じになるので、結果的に彩度・輝度同時低減が行われない。よって、本算出例(第4のバックライト値算出例)では、バックライト値は、彩度・輝度同時低減処理を行わないときと同じになる。
〔実施の形態6〕
本実施の形態6は、実施の形態4の彩度・輝度同時低減部11で用いる彩度低減率変換関数α(x)、及び輝度低減率変換関数β(x)として、それぞれ(22)乃至(23)式を用いる場合を示すものである。
本実施の形態6における彩度・輝度同時低減率δの算出方法を、例えば、1画素で構成される画像が入力された場合であって、入力画像の画素値(R[1],G[1],B[1])=(255,30,60)である場合に適用すると以下の結果となる(第1のバックライト値算出例)。
尚、下記の例では、MAX=255,γ=2,WR=1.25,BlLowRatio=0.5,judgeTol=1,deltaTol=10−7,彩度低減率変換関数α(x)のm=1,輝度低減率変換関数β(x)のn=1とする。
まず、彩度・輝度同時低減処理を行わない場合のバックライト値の算出は、実施の形態5の第1のバックライト値算出例の場合と同様であり、バックライト値は251になる。
更に、彩度・輝度同時低減処理を行った場合のバックライト値の算出も、(7)式による判定処理を除いて、実施の形態5の第1のバックライト値算出例の場合と同様であり、バックライト値は127になる。
すなわち、本算出例(第1のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から127に低減させることができる。
次に、本実施の形態6における彩度・輝度同時低減率δの算出方法を、例えば、1画素で構成される画像が入力された場合であって、入力画像の画素値(R[1],G[1],B[1])=(160,30,60)である場合に適用すると以下の結果となる(第2のバックライト値算出例)。尚、各パラメータは、上記第1の算出例と同様とする。
まず、彩度・輝度同時低減処理を行わない場合のバックライト値の算出は、実施の形態5の第4のバックライト値算出例の場合と同様であり、バックライト値は96になる。
一方、彩度・輝度同時低減処理を行った場合のバックライト値は以下のように算出される。
1)バックライト上限値算出
MAXw=MAX×BlRatio=255×(1−0.5)=128
2)彩度・輝度同時低減率算出
Y[1]=(2×R[1]+5×G[1]+B[1])/8
=(2×160+5×30+60)/8=66
彩度・輝度同時低減率算出時における、low,high,δ,α(δ),β(δ),judgeSiの値の変化は、以下の表5のようになり、最終的なδ,α(δ),β(δ)の値は、
δ=0.99999994≒1
α(δ)=0.99999994≒1
β(δ)=0.99999994≒1
となる。
Figure 0005270279
3)彩度・輝度同時低減後入力RGB信号算出
δ=1の場合、(12)乃至(14)式より、彩度・輝度同時低減前後のRGB値は同じになるので、結果的に彩度・輝度同時低減が行われない。よって、本算出例(第2のバックライト値算出例)では、バックライト値は、彩度・輝度同時低減処理を行わないときと同じになる。
〔実施の形態7〕
本実施の形態7は、実施の形態3の彩度・輝度同時低減部11で用いる彩度低減率変換関数α(x)として下記(24)式を用い、輝度低減率変換関数β(x)として(23)式を用いる場合を示すものである。
α(x)=α”(x) …(24)
ただし、
α”(x)=x×Y[i]/{(1−x)×maxRGB+x×Y[i]}
…(25)
(0≦x≦1)
ここで、上記(25)式の導出法について説明する。
(12)乃至(14)式の彩度・輝度同時低減後RGB信号算出式において、彩度低減率変換関数α(x)、及び輝度低減率変換関数β(x)として、それぞれ(22)乃至(23)式を用いると(ただし、彩度低減率変換関数α(x)、及び輝度低減率変換関数β(x)のm,nが、共に1の場合)、(107)乃至(109)式のようになる。
Rs[i]=δ×{δ×R[i]+(1−δ)×Y[i]} …(107)
Gs[i]=δ×{δ×G[i]+(1−δ)×Y[i]} …(108)
Bs[i]=δ×{δ×B[i]+(1−δ)×Y[i]} …(109)
上記式は、δの低減に伴い、輝度は線形に減少するが、彩度は非線形に減少する(上に凸のグラフとなる)。
例えば、(R[i],G[i],B[i])=(255,30,60)の画素を、(107)乃至(109)式によって彩度・輝度同時低減したときの、各δに対する輝度、及び彩度のグラフは、図11のようになる。すなわち、入力RGB信号の値によっては、彩度に比べ、輝度が多めに減少する場合があり、バランスが取りにくい。
そこで、δの減少に伴い、彩度も線形に減少するα”(δ)を導入し、彩度低減式のδをα”(δ)に置き換えると、(12)乃至(14)式は(110)乃至(112)式のようになる。
Rs[i]=δ×{α”(δ)×R[i]+(1−α”(δ))×Y[i]}
…(110)
Gs[i]=δ×{α”(δ)×G[i]+(1−α”(δ))×Y[i]}
…(111)
Bs[i]=δ×{α”(δ)×B[i]+(1−α”(δ))×Y[i]}
…(112)
次に、δとα”(δ)の関係式を求める。すなわち、次式のように、出力信号の彩度が、入力信号のδ倍になるときのα”(δ)を求める。
1−minRGBs/maxRGBs=δ×(1−minRGB/maxRGB)
maxRGB×maxRGBs−maxRGB×minRGBs
=δ×(maxRGB−minRGB)×maxRGBs
maxRGB×maxRGBs−δ×(maxRGB−minRGB)
×maxRGBs−maxRGB×minRGBs=0
{maxRGB−δ×(maxRGB−minRGB)}×maxRGBs
−maxRGB×minRGBs=0
{(1−δ)×maxRGB+δ×minRGB}×maxRGBs
−maxRGB×minRGBs=0
ここで、(110)乃至(112)式から、
maxRGBs=α”(δ)×maxRGB+(1−α”(δ))×Y[i]
minRGBs=α”(δ)×minRGB+(1−α”(δ))×Y[i]より、
{(1−δ)×maxRGB+δ×minRGB}×{α”(δ)×maxRGB
+(1−α”(δ))×Y[i]}−maxRGB×{α”(δ)×minRGB
+(1−α”(δ))×Y[i]}=0
{(1−δ)×maxRGB+δ×minRGB}×{(maxRGB−Y[i])
×α”(δ)+Y[i]}−maxRGB×{(minRGB−Y[i])
×α”(δ)+Y[i]}=0
{(1−δ)×maxRGB+δ×minRGB}×(maxRGB−Y[i])
×α”(δ)+{(1−δ)×maxRGB+δ×minRGB}×Y[i]
−maxRGB×(minRGB−Y[i])×α”(δ)−maxRGB×Y[i]
=0
[{(1−δ)×maxRGB+δ×minRGB}×(maxRGB−Y[i])
−maxRGB×(minRGB−Y[i])]×α”(δ)
=[maxRGB−{(1−δ)×maxRGB+δ×minRGB}]×Y[i]
{(1−δ)×maxRGB+δ×maxRGB×minRGB−(1−δ)
×maxRGB×Y[i]−δ×minRGB×Y[i]−maxRGB
×minRGB+maxRGB×Y[i]}×α”(δ)
={maxRGB−(1−δ)×maxRGB−δ×minRGB}×Y[i]
{(1−δ)×maxRGB−(1−δ)×maxRGB×minRGB
+δ×maxRGB×Y[i]−δ×minRGB×Y[i]}×α”(δ)
=δ×(maxRGB−minRGB)×Y[i]
{(1−δ)×maxRGB×(maxRGB−minRGB)
+δ×(maxRGB−minRGB)×Y[i]}×α”(δ)
=δ×(maxRGB−minRGB)×Y[i]
{(1−δ)×maxRGB+δ×Y[i]}×(maxRGB−minRGB)
×α”(δ)=δ×(maxRGB−minRGB)×Y[i]
{(1−δ)×maxRGB+δ×Y[i]}×α”(δ)=δ×Y[i]
となる。よって、
α”(δ)=δ×Y[i]/{(1−δ)×maxRGB+δ×Y[i]}
…(113)
となる。
例えば、同じく(R[i],G[i],B[i])=(255,30,60)の画素を、(110)乃至(112)式で彩度・輝度同時低減したときの、各δに対する輝度、及び彩度のグラフは、図12のようになる。
すなわち、輝度低減率変換関数として、(22)式の代わりに、(24)式を用いることで、δの低減に伴い、輝度だけでなく、彩度も線形に減少するため、彩度と輝度を均等に低減できる。
ちなみに、(113)式を(110)式に代入すると、
Rs[i]
=δ×(δ×Y[i]×R[i]+(1−δ)×maxRGB×Y[i])
/((1−δ)×maxRGB+δ×Y[i])
よって、
Rs[i]
=δ×(δ×R[i]+(1−δ)×maxRGB)/(δ×Y[i]+(1−δ)
×maxRGB)×Y[i] …(114)
となる。Gs[i],Bs[i]も同様に、
Gs[i]
=δ×(δ×G[i]+(1−δ)×maxRGB)/(δ×Y[i]+(1−δ)
×maxRGB)×Y[i] …(115)
Bs[i]
=δ×(δ×B[i]+(1−δ)×maxRGB)/(δ×Y[i]+(1−δ)
×maxRGB)×Y[i] …(116)
となる。
(114)乃至(116)式は、δの減少に伴い、彩度及び輝度が線形に減少する式となる。
更に、(114)乃至(116)式から、輝度低減部分(最初のδ×の部分)を除去し、δをαに置き換えると、(117)乃至(119)式となり、(96)乃至(98〉式と同様に、αの減少に伴い、彩度のみが減少するが、(96)乃至(98)式とは異なり、彩度が線形に減少する、新たな彩度低減式となる。
Rs[i]
=(α×R[i]+(1−α)×maxRGB)/(α×Y[i]+(1−α)
×maxRGB)×Y[i] …(117)
Gs[i]
=(α×G[i]+(1−α)×maxRGB)/(α×Y[i]+(1−α)
×maxRGB)×Y[i] …(118)
Bs[i]
=(α×B[i]+(1−α)×maxRGB)/(α×Y[i]+(1−α)
×maxRGB)×Y[i] …(119)
本実施の形態7における彩度・輝度同時低減率δの算出方法を、例えば、1画素で構成される画像が入力された場合であって、入力画像の画素値(R[1],G[1],B[1])=(255,30,60)である場合に適用すると以下の結果となる(第1のバックライト値算出例)。
尚、下記の例では、MAX=255,γ=2,WR=1.25,BlLowRatio=0.5,judgeTol=1,deltaTol=10−7,彩度低減率変換関数α(x)のm=1,輝度低減率変換関数β(x)のn=1とする。
まず、彩度・輝度同時低減処理を行わない場合のバックライト値の算出は、実施の形態5における第1のバックライト値算出例の場合と同様であり、251になる。
一方、彩度・輝度同時低減処理を行った場合のバックライト値は以下のように算出される。この場合、「1)γ補正」から「3)彩度・輝度同時低減率、彩度低減率、輝度低減率算出」の(7)式による判定処理までは、実施の形態5における第1のバックライト値算出例と同様であり、判定処理以降は、以下のように算出される。
3)彩度・輝度同時低減率、彩度低減率、輝度低減率算出
彩度・輝度同時低減率算出時における、low,high,δ,α(δ),β(δ),judgeSiの値の変化は、以下の表6のようになり、最終的なδ,α(δ),β(δ)の値は、
δ=0.88281250
α(δ)=0.72668810
β(δ)=0.88281250
となる。
Figure 0005270279
4)彩度・輝度同時低減後入力RGB信号算出(Rs[1],Gs[1],Bs[1])
Rs[1]=β(δ)×{α(δ)×R[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.88281250×{0.72668810×255
+(1−0.72668810)×90}
=185
Gs[1]=β(δ)×{α(δ)×G[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.88281250×{0.72668810×30
+(1−0.72668810)×90}
=41
Bs[1]=β(δ)×{α(δ)×B[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.88281250×{0.72668810×60
+(1−0.72668810)×90}
=60
5)γ補正(Rsg[1],Gsg[1],Bsg[1])
Rsg[1]=(Rs[1]/MAX)γ×MAX
=(185/255)×255=134
Gsg[1]=(Gs[1]/MAX)γ×MAX
=(41/255)×255=7
Bsg[1]=(Bs[1]/MAX)γ×MAX
=(60/255)×255=14
6)W透過量算出(Wtsg[1])
Wtsg[1]
=min(maxRGBsg/(1+1/WR),minRGBsg)
=min(134/(1+1/1.25),7)
=min(74,7)=7
7)RGB透過量算出(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1])
Rtsg[1]=Rsg[1]−Wtsg[1]=134−7=127
Gtsg[1]=Gsg[1]−Wtsg[1]=7−7=0
Btsg[1]=Bsg[1]−Wtsg[1]=14−7=7
8)バックライト値算出(Wbsg)
Wbsg=max(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1],
Wtsg[1]/WR)
=max(127,0,7,7/1.25)
=max(127,0,7,6)=127
よって、このときのバックライト値は127になる。すなわち、本算出例(バックライト値算出例1)では、バックライト値を251から127に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、彩度低減率変換関数α(x)のmを2に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第2のバックライト値算出例)。
本算出例では、「1)γ補正」から「3)彩度・輝度同時低減率、彩度低減率、輝度低減率算出」の(7)式による判定処理までは、実施の形態5における第1のバックライト値算出例と同様であり、判定処理以降は、以下のように算出される。
3)彩度・輝度同時低減率算出
彩度・輝度同時低減率算出時における、low,high,δ,α(δ),β(δ),judgeSiの値の変化は、表7のようになり、最終的なδ,α(δ),β(δ)の値は、
δ=0.92382813
α(δ)=0.67272451
β(δ)=0.92382813
となる。
Figure 0005270279
4)彩度・輝度同時低減後入力RGB信号算出(Rs[1],Gs[1],Bs[1])
Rs[1]=β(δ)×{α(δ)×R[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.92382813×{0.67272451×255
+(1−0.67272451)×90}
=186
Gs[1]=β(δ)×{α(δ)×G[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.92382813×{0.67272451×30
+(1−0.67272451)×90}
=46
Bs[1]=β(δ)×{α(δ)×B[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.92382813×{0.67272451×60
+(1−0.67272451)×90}
=65
5)γ補正(Rsg[1],Gsg[1],Bsg[1])
Rsg[1]=(Rs[1]/MAX)γ×MAX
=(186/255)×255=136
Gsg[1]=(Gs[1]/MAX)γ×MAX
=(46/255)×255=8
Bsg[1]=(Bs[1]/MAX)γ×MAX
=(65/255)×255=17
6)W透過量算出(Wtsg[1])
Wtsg[1]
=min(maxRGBsg/(1+1/WR),minRGBsg)
=min(136/(1+1/1.25),8)
=min(76,8)=8
7)RGB透過量算出(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1])
Rtsg[1]=Rsg[1]−Wtsg[1]=136−8=128
Gtsg[1]=Gsg[1]−Wtsg[1]=8−8=0
Btsg[1]=Bsg[1]−Wtsg[1]=17−8=9
8)バックライト値算出(Wbsg)
Wbsg=max(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1],
Wtsg[1]/WR)
=max(128,0,9,8/1.25)
=max(128,0,9,6)=128
よって、このときのバックライト値は128になる。すなわち、本算出例(第2のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から128に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、輝度低減率変換関数β(x)のnを2に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第3のバックライト値算出例)。
本算出例では、「1)γ補正」から「3)彩度・輝度同時低減率、彩度低減率、輝度低減率算出」の(7)式による判定処理までは実施の形態5における第1のバックライト値算出例と同様であり、判定処理以降は、以下のように算出される。
3)彩度・輝度同時低減率算出
彩度・輝度同時低減率算出時における、low,high,δ,α(δ),β(δ),judgeSiの値の変化は、以下の表8のようになり、最終的なδ,α(δ),β(δ)の値は、
δ=0.91406250
α(δ)=0.78965129
β(δ)=0.83551025
となる。
Figure 0005270279
4)彩度・輝度同時低減後入力RGB信号算出(Rs[1],Gs[1],Bs[1])
Rs[1]=β(δ)×{α(δ)×R[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.83551025×{0.78965129×255
+(1−0.78965129)×90}
=184
Gs[1]=β(δ)×{α(δ)×G[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.83551025×{0.78965129×30
+(1−0.78965129)×90}
=36
Bs[1]=β(δ)×{α(δ)×B[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.83551025×{0.78965129×60
+(1−0.78965129)×90}
=55
5)γ補正(Rsg[1],Gsg[1],Bsg[1])
Rsg[1]=(Rs[1]/MAX)γ×MAX
=(184/255)×255=133
Gsg[1]=(Gs[1]/MAX)γ×MAX
=(36/255)×255=5
Bsg[1]=(Bs[1]/MAX)γ×MAX
=(55/255)×255=12
6)W透過量算出(Wtsg[1])
Wtsg[1]
=min(maxRGBsg/(1+1/WR),minRGBsg)
=min(133/(1+1/1.25),5)
=min(74,5)=5
7)RGB透過量算出(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1])
Rtsg[1]=Rsg[1]−Wtsg[1]=133−5=128
Gtsg[1]=Gsg[1]−Wtsg[1]=5−5=0
Btsg[1]=Bsg[1]−Wtsg[1]=12−5=7
8)バックライト値算出(Wbsg)
Wbsg=max(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1],
Wtsg[1]/WR)
=max(128,0,7,5/1.25)
=max(128,0,7,4)=128
よって、このときのバックライト値は128になる。すなわち、本算出例(第3のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から128に低減させることができる。
表9に、第1乃至第3の各バックライト値算出例における、彩度・輝度同時低減前後のRGB値、色相、彩度、輝度をまとめる。
Figure 0005270279
いずれの算出例においても、彩度・輝度同時低減処理により、色相は保持され、彩度・輝度は共に低減されているが、第2の算出例では、第1の算出例に比べ、彩度が低めで輝度が高めに制御されており、一方、第3の算出例では、第1の算出例に比べ、彩度が高めで輝度が低めに制御されている。
すなわち、彩度低減率変換関数α(x)、及び輝度低減率変換関数β(x)のm,nの値を変えることで、彩度と輝度の低減比率を変えることができる。また、実施の形態5(表4)に比べ、彩度低減寄りの制御になっていることが分かる。
〔実施の形態8〕
本実施の形態8は、実施の形態3の彩度・輝度同時低減部11で用いる彩度低減率変換関数α(x)として(22)式および下記(27)式を用い、輝度低減率変換関数β(x)として下記(26)式および(23)式を用いる場合を示すものである。
1)0≦rsy≦0.5の場合
(22)式
β(x)={β’(x)} …(26)
2)0.5<rsy≦1の場合
α(x)={α’(x)} …(27)
(23)式
ただし、
α’(x)=2×(1−x)×rsy+2×x−1 …(28)
β’(x)=−2×(1−x)×rsy+1 …(29)
(0≦x≦1)
rsy:彩度・輝度低減比率(0≦rsy≦1)
実施の形態5乃至実施の形態7では、彩度低減率変換関数α(x)、及び輝度低減率変換関数β(x)のm,nを用いて、彩度と輝度の低減比率を制御していたが、本実施の形態では、更に彩度・輝度低減比率rsyを導入することで、より細かく彩度と輝度の低減比率を制御することができる。
図13は、彩度・輝度低減比率rsyを横軸、本実施の形態における彩度低減率α(δ)、及び輝度低減率β(δ)を縦軸にしたグラフである(ただしm=n=1)。
まず、彩度低減率に関しては、0≦rsy≦0.5の範囲では、rsyの値にかかわらず、常にα(δ)=δとなるようにし、0.5<rsyの範囲では、rsyが大きくなるにつれてα(δ)が線形に増加する。そして、rsy=1のときα(δ)=1となり、この場合に限り、彩度は低減されず、輝度のみが低減されるようになる。
一方、輝度低減率に関しては、rsy=0のときβ(δ)=1となり、この場合に限り、輝度は低減されず、彩度のみが低減される。0≦rsy≦0.5の範囲では、rsyが大きくなるにつれ、β(δ)が線形に減少し、rsy=0.5のときβ(δ)=δとなる。0.5<rsyの範囲では、rsyの値にかかわらず、常にβ(δ)=δとなる。
すなわち、rsy=0では彩度のみが低減され、rsyの値が大きくなるにつれて輝度低減寄りに移行し、rsy=1になると輝度のみが低減される。
尚、本実施の形態では、彩度低減率変換関数α(x)として(27)式の代わりに(32)式、及び輝度低減率変換関数β(x)として(26)式の代わりに(31)式を用いても良い。
β(x)={β’(x)} …(31)
α(x)={α’(x)} …(32)
ただし、
α’(x)=4×(1−x)×rsy−4×(1−x)×rsy+1 …(33)
β’(x)=α’(x) …(34)
(0≦x≦1)
(27)式の代わりに(32)式、(26)式の代わりに(31)式を用いた場合、彩度・輝度低減比率rsyを横軸、彩度低減率α(δ)、及び輝度低減率β(δ)を縦軸にしたグラフ(ただしm=n=1)は、図14のようになる。
図13では、rsy=0.5で、グラフが折れ曲がる(傾きが不連続になる)が、図14では、0≦rsy≦1の範囲でグラフが滑らかにつながる(傾きが連続になる)ため、rsy=0.5付近での、rsyの変化に伴う画質の変化も滑らかになる。
本実施の形態8における彩度・輝度同時低減率δの算出方法を、例えば、1画素で構成される画像が入力された場合であって、入力画像の画素値(R[1],G[1],B[1])=(255,30,60)である場合に適用すると以下の結果となる(第1のバックライト値算出例)。
尚、下記の例では、MAX=255,γ=2,WR=1.25,BlLowRatio=0.5,judgeTol=1,deltaTol=10−7,彩度低減率変換関数α(x)のm=1,輝度低減率変換関数β(x)のn=1,rsy=0とする。
まず、彩度・輝度同時低減処理を行わない場合のバックライト値の算出は、実施の形態5における第1のバックライト値算出例の場合と同様であり、251になる。
一方、彩度・輝度同時低減処理を行った場合のバックライト値は以下のように算出される。この場合、「1)γ補正」から「3)彩度・輝度同時低減率、彩度低減率、輝度低減率算出」の(7)式による判定処理までは、実施の形態5における第1のバックライト値算出例と同様であり、判定処理以降は、以下のように算出される。
3)彩度・輝度同時低減率、彩度低減率、輝度低減率算出
彩度・輝度同時低減率算出時における、low,high,δ,α(δ),β(δ),judgeSiの値の変化は、表10のようになり、最終的なδ,α(δ),β(δ)の値は、
δ=0.59375000
α(δ)=0.59375000
β(δ)=1.00000000
となる。
Figure 0005270279
4)彩度・輝度同時低減後入力RGB信号算出(Rs[1],Gs[1],Bs[1])
Rs[1]=β(δ)×{α(δ)×R[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=1.00000000×{0.59375000×255
+(1−0.59375000)×90}
=188
Gs[1]=β(δ)×{α(δ)×G[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=1.00000000×{0.59375000×30
+(1−0.59375000)×90}
=54
Bs[1]=β(δ)×{α(δ)×B[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=1.00000000×{0.59375000×60
+(1−0.59375000)×90}
=72
5)γ補正(Rsg[1],Gsg[1],Bsg[1])
Rsg[1]=(Rs[1]/MAX)γ×MAX
=(188/255)2×255=139
Gsg[1]=(Gs[1]/MAX)γ×MAX
=(54/255)2×255=11
Bsg[1]=(Bs[1]/MAX)γ×MAX
=(72/255)2×255=20
6)W透過量算出(Wtsg[1])
Wtsg[1]=min(maxRGBsg/(1+1/WR),minRGBsg)
=min(139/(1+1/1.25),11)
=min(77,11)=11
7)RGB透過量算出(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1])
Rtsg[1]=Rsg[1]−Wtsg[1]=139−11=128
Gtsg[1]=Gsg[1]−Wtsg[1]=11−11=0
Btsg[1]=Bsg[1]−Wtsg[1]=20−11=9
8)バックライト値算出(Wbsg)
Wbsg=max(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1],
Wtsg[1]/WR)
=max(128,0,9,11/1.25)
=max(128,0,9,9)=128
よって、このときのバックライト値は128になる。すなわち、本算出例(第1のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から128に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、彩度・輝度低減比率rsyを0.5に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第2のバックライト値算出例)。
このときのバックライト値の算出は、実施の形態5における第1のバックライト値算出例と同様であり、127になる。すなわち、本算出例(第2のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から127に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、彩度・輝度低減比率rsyを1に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第3のバックライト値算出例)。
本算出例では、「1)γ補正」から「3)彩度・輝度同時低減率、彩度低減率、輝度低減率算出」の(7)式による判定処理までは実施の形態5における第1のバックライト値算出例と同様であり、判定処理以降は、以下のように算出される。
3)彩度・輝度同時低減率算出
彩度・輝度同時低減率算出時における、low,high,δ,α(δ),β(δ),judgeSiの値の変化は、表11のようになり、最終的なδ,α(δ),β(δ)の値は、
δ=0.71093750
α(δ)=1.00000000
β(δ)=0.71093750
となる。
Figure 0005270279
4)彩度・輝度同時低減後入力RGB信号算出(Rs[1],Gs[1],Bs[1])
Rs[1]=β(δ)×{α(δ)×R[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.71093750×{1.00000000×255
+(1−1.00000000)×90}
=181
Gs[1]=β(δ)×{α(δ)×G[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.71093750×{1.00000000×30
+(1−1.00000000)×90}
=21
Bs[1]=β(δ)×{α(δ)×B[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.71093750×{1.00000000×60
+(1−1.00000000)×90}
=43
5)γ補正(Rsg[1],Gsg[1],Bsg[1])
Rsg[1]=(Rs[1]/MAX)γ×MAX
=(181/255)×255=128
Gsg[1]=(Gs[1]/MAX)γ×MAX
=(21/255)×255=2
Bsg[1]=(Bs[1]/MAX)γ×MAX
=(43/255)×255=7
6)W透過量算出(Wtsg[1])
Wtsg[1]
=min(maxRGBsg/(1+1/WR),minRGBsg)
=min(128/(1+1/1.25),2)
=min(71,2)=2
7)RGB透過量算出(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1])
Rtsg[1]=Rsg[1]−Wtsg[1]=128−2=126
Gtsg[1]=Gsg[1]−Wtsg[1]=2−2=0
Btsg[1]=Bsg[1]−Wtsg[1]=7−2=5
8)バックライト値算出(Wbsg)
Wbsg=max(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1],
Wtsg[1]/WR)
=max(126,0,5,2/1.25)
=max(126,0,5,2)=126
よって、このときのバックライト値は126になる。すなわち、本算出例(第3のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から126に低減させることができる。
表12に、第1乃至第3の各バックライト値算出例における、彩度・輝度同時低減前後のRGB値、色相、彩度、輝度をまとめる。
Figure 0005270279
いずれの算出例においても、彩度・輝度同時低減処理により、色相は保持されているが、彩度・輝度低減比率が0のときは、輝度は低減されずに、彩度のみが低減され、彩度・輝度低減比率が0.5のときは、輝度と彩度が共に低減され、彩度・輝度低減比率が1になると、彩度は低減されずに、輝度のみが低減されている。すなわち、彩度・輝度低減比率のパラメータにより、彩度と輝度の低減比率を変えることができる。
〔実施の形態9〕
本実施の形態9は、実施の形態3の彩度・輝度同時低減部11で用いる彩度低減率変換関数α(x)として(24)式および下記(30)式を用い、輝度低減率変換関数β(x)として (26)式および(23)式を用いる場合を示すものである。
1)0≦rsy≦0.5の場合
(24)式
(26)式
2)0.5<rsy≦1の場合
α(x)=α”({α’(x)}) …(30)
(23)式
すなわち、本実施の形態9は、実施の形態8の彩度低減率変換関数に対して、(25)式を適用することで、輝度低減寄りの制御を補正するものである。
尚、本実施の形態9では、実施の形態8と同様の理由で、彩度低減率変換関数α(x)として(30)式の代わりに下記(35)式、及び輝度低減率変換関数β(x)として(26)式の代わりに(31)式を用いても良い。
α(x)=α”({α’(x)}) …(35)
本実施の形態9における彩度・輝度同時低減率δの算出方法を、例えば、1画素で構成される画像が入力された場合であって、入力画像の画素値(R[1],G[1],B[1])=(255,30,60)である場合に適用すると以下の結果となる(第1のバックライト値算出例)。
尚、下記の例では、MAX=255,γ=2,WR=1.25,BlLowRatio=0.5,judgeTol=1,deltaTol=10−7,彩度低減率変換関数α(x)のm=1,輝度低減率変換関数β(x)のn=1,rsy=0とする。
まず、彩度・輝度同時低減処理を行わない場合のバックライト値の算出は、実施の形態5における第1のバックライト値算出例の場合と同様であり、251になる。
一方、彩度・輝度同時低減処理を行った場合のバックライト値は以下のように算出される。本算出例では、「1)γ補正」から「3)彩度・輝度同時低減率、彩度低減率、輝度低減率算出」の(7)式による判定処理までは、実施の形態5における第1のバックライト値算出例と同様であり、判定処理以降は、以下のように算出される。
3)彩度・輝度同時低減率、彩度低減率、輝度低減率算出
彩度・輝度同時低減率算出時における、low,high,δ,α(δ),β(δ),judgeSiの値の変化は、表13のようになり、最終的なδ,α(δ),β(δ)の値は、
δ=0.80468750
α(δ)=0.59252157
β(δ)=1.00000000
となる。
Figure 0005270279
4)彩度・輝度同時低減後入力RGB信号算出(Rs[1],Gs[1],Bs[1])
Rs[1]=β(δ)×{α(δ)×R[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=1.00000000×{0.59252157×255
+(1−0.59252157)×90}
=188
Gs[1]=β(δ)×{α(δ)×G[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=1.00000000×{0.59252157×30
+(1−0.59252157)×90}
=54
Bs[1]=β(δ)×{α(δ)×B[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=1.00000000×{0.59252157×60
+(1−0.59252157)×90}
=72
5)γ補正(Rsg[1],Gsg[1],Bsg[1])
Rsg[1]=(Rs[1]/MAX)γ×MAX
=(188/255)2×255=139
Gsg[1]=(Gs[1]/MAX)γ×MAX
=(54/255)2×255=11
Bsg[1]=(Bs[1]/MAX)γ×MAX
=(72/255)2×255=20
6)W透過量算出(Wtsg[1])
Wtsg[1]
=min(maxRGBsg/(1+1/WR),minRGBsg)
=min(139/(1+1/1.25),11)
=min(77,11)=11
7)RGB透過量算出(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1])
Rtsg[1]=Rsg[1]−Wtsg[1]=139−11=128
Gtsg[1]=Gsg[1]−Wtsg[1]=11−11=0
Btsg[1]=Bsg[1]−Wtsg[1]=20−11=9
8)バックライト値算出(Wbsg)
Wbsg=max(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1],
Wtsg[1]/WR)
=max(128,0,9,11/1.25)
=max(128,0,9,9)=128
よって、このときのバックライト値は128になる。すなわち、本算出例(第1のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から128に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、彩度・輝度低減比率rsyを0.5に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第2のバックライト値算出例)。
このときのバックライト値の算出は、実施の形態7における第1のバックライト値算出例と同様であり、127になる。すなわち、本算出例(第2のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から127に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、彩度・輝度低減比率rsyを1に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第3のバックライト値算出例)。
このときのバックライト値の算出は、実施の形態8における第3のバックライト値算出例と同様であり、126になる。すなわち、本算出例(第3のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から126に低減させることができる。
表14に、第1乃至第3の各バックライト値算出例における、彩度・輝度同時低減前後のRGB値、色相、彩度、輝度をまとめる。
Figure 0005270279
いずれの算出例においても、彩度・輝度同時低減処理により、色相は保持されているが、彩度・輝度低減比率が0のときは、輝度は低減されずに、彩度のみが低減され、彩度・輝度低減比率が0.5のときは、輝度と彩度が共に低減され、彩度・輝度低減比率が1になると、彩度は低減されずに、輝度のみが低減されている。
すなわち、彩度・輝度低減比率のパラメータにより、彩度と輝度の低減比率を変えることができる。また、実施の形態8(表12)に比べ、輝度低減寄りの制御が補正され、彩度低減寄りの制御になっていることが分かる(彩度・輝度低減比率が0.5の場合)。
〔実施の形態10〕
本実施の形態10は、実施の形態3の彩度・輝度同時低減部11で用いる彩度低減率変換関数α(x)として(36)式を用い、輝度低減率変換関数β(x)として(23)式を用いる場合を示すものである。
α(x)={α’(x)} …(36)
ただし、
α’(x)=(1−x)×rsy+x …(37)
(0≦x≦1)
本実施の形態10では、実施の形態8と同様に、彩度・輝度低減比率rsyを導入することで、より細かく彩度と輝度の低減比率を制御することができる。
図15は、彩度・輝度低減比率rsyを横軸、本実施の形態における彩度低減率α(δ)、及び輝度低減率β(δ)を縦軸にしたグラフである(ただしm=n=1)。
まず、彩度低減率に関しては、、rsy=0のときα(δ)=δで、(22)式と同等になり、rsyが大きくなるにつれ線形に増加し、rsy=0.5のときα(δ)=(δ+1)/2、rsy=1のときα(δ)=1となり、この場合に限り、彩度は低減されず、輝度のみが低減されるようになる。一方、輝度低減率に関しては、rsyの値にかかわらず、常にδとなる。
すなわち、rsy=0で最も彩度低減寄りとなり、rsyの値が大きくなるにつれて輝度低減寄りに移行し、rsy=1になると輝度のみが低減される。
尚、実施の形態8では、rsy<0.5の場合、β(0)が0にならないため、バックライト値低減率に制限が生じるが(例えば、バックライト値低減率を100%にできない)、本実施の形態10では、彩度・輝度低減比率にかかわらず、β(0)=0となるため、バックライト値低減率に制限が生じない(バックライト値低減率を100%まで下げることができる)。
本実施の形態10における彩度・輝度同時低減率δの算出方法を、例えば、1画素で構成される画像が入力された場合であって、入力画像の画素値(R[1],G[1],B[1])=(255,30,60)である場合に適用すると以下の結果となる(第1のバックライト値算出例)。
尚、下記の例では、MAX=255,γ=2,WR=1.25,BlLowRatio=0.5,judgeTol=1,deltaTol=10−7,彩度低減率変換関数α(x)のm=1,輝度低減率変換関数β(x)のn=1,rsy=0とする。
まず、彩度・輝度同時低減処理を行わない場合のバックライト値の算出は、実施の形態5における第1のバックライト値算出例の場合と同様であり、251になる。一方、彩度・輝度同時低減処理を行った場合のバックライト値の算出も、実施の形態5における第1のバックライト値算出例の場合と同様であり、127になる。
すなわち、本算出例(第1のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から127に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、彩度・輝度低減比率rsyを0.5に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第2のバックライト値算出例)。
本算出例では、「1)γ補正」から「3)彩度・輝度同時低減率、彩度低減率、輝度低減率算出」の(7)式による判定処理までは、実施の形態5における第1のバックライト値算出例と同様であり、判定処理以降は、以下のように算出される。
3)彩度・輝度同時低減率算出
彩度・輝度同時低減率算出時における、low,high,δ,α(δ),β(δ),judgeSiの値の変化は、表15のようになり、最終的なδ,α(δ),β(δ)の値は、
δ=0.77343750
α(δ)=0.88671875
β(δ)=0.77343750
Figure 0005270279
4)彩度・輝度同時低減後入力RGB信号算出(Rs[1],Gs[1],Bs[1])
Rs[1]=β(δ)×{α(δ)×R[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.77343750×{0.88671875×255
+(1−0.88671875)×90}
=183
Gs[1]=β(δ)×{α(δ)×G[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.77343750×{0.88671875×30
+(1−0.88671875)×90}
=28
Bs[1]=β(δ)×{α(δ)×B[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.77343750×{0.88671875×60
+(1−0.88671875)×90}
=49
5)γ補正(Rsg[1],Gsg[1],Bsg[1])
Rsg[1]=(Rs[1]/MAX)γ×MAX
=(183/255)×255=131
Gsg[1]=(Gs[1]/MAX)γ×MAX
=(28/255)×255=3
Bsg[1]=(Bs[1]/MAX)γ×MAX
=(49/255)×255=9
6)W透過量算出(Wtsg[1])
Wtsg[1]
=min(maxRGBsg/(1+1/WR),minRGBsg)
=min(131/(1+1/1.25),3)
=min(73,3)=3
7)RGB透過量算出(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1])
Rtsg[1]=Rsg[1]−Wtsg[1]=131−3=128
Gtsg[1]=Gsg[1]−Wtsg[1]=3−3=0
Btsg[1]=Bsg[1]−Wtsg[1]=9−3=6
8)バックライト値算出(Wbsg)
Wbsg=max(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1],
Wtsg[1]/WR)
=max(128,0,6,3/1.25)
=max(128,0,6,2)=128
よって、このときのバックライト値は128になる。すなわち、本算出例(第2のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から128に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、彩度・輝度低減比率rsyを1に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第3のバックライト値算出例)。
このときのバックライト値の算出は、実施の形態8における第3のバックライト値算出例と同様であり、126になる。すなわち、本算出例(第3のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から126に低減させることができる。
表16に、第1乃至第3の各バックライト値算出例における、彩度・輝度同時低減前後のRGB値、色相、彩度、輝度をまとめる。
Figure 0005270279
いずれの算出例においても、彩度・輝度同時低減処理により、色相は保持されているが、彩度・輝度低減比率の値が大きくなるにつれ、彩度が高く、かつ輝度が低く制御され、彩度・輝度低減比率が1になると、彩度は低減されずに、輝度のみが低減されている。すなわち、彩度・輝度低減比率のパラメータにより、彩度と輝度の低減比率を変えることができる。
〔実施の形態11〕
本実施の形態11は、実施の形態3の彩度・輝度同時低減部11で用いる彩度低減率変換関数α(x)として(38)式を用い、輝度低減率変換関数β(x)として(23)式を用いる場合を示すものである。
α(x)=α”({α’(x)}) …(38)
すなわち、本実施の形態11は、実施例の形態10の彩度低減率変換関数に対して、(25)式を適用することで、輝度低減寄りの制御を補正するものである。
本実施の形態11における彩度・輝度同時低減率δの算出方法を、例えば、1画素で構成される画像が入力された場合であって、入力画像の画素値(R[1],G[1],B[1])=(255,30,60)である場合に適用すると以下の結果となる(第1のバックライト値算出例)。
尚、下記の例では、MAX=255,γ=2,WR=1.25,BlLowRatio=0.5,judgeTol=1,deltaTol=10−7,彩度低減率変換関数α(x)のm=1,輝度低減率変換関数β(x)のn=1,rsy=0とする。
まず、彩度・輝度同時低減処理を行わない場合のバックライト値の算出は、実施の形態5における第1のバックライト値算出例の場合と同様であり、251になる。
一方、彩度・輝度同時低減処理を行った場合のバックライト値の算出は、実施の形態7における第1のバックライト値算出例と同様であり、127になる。
すなわち、本算出例(第1のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から127に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、彩度・輝度低減比率rsyを0.5に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第2のバックライト値算出例)。
本算出例では、「1)γ補正」から「3)彩度・輝度同時低減率、彩度低減率、輝度低減率算出」の(7)式による判定処理までは、実施の形態5における第1のバックライト値算出例と同様であり、判定処理以降は、以下のように算出される。
3)彩度・輝度同時低減率算出
彩度・輝度同時低減率算出時における、low,high,δ,α(δ),β(δ),judgeSiの値の変化は、表17のようになり、最終的なδ,α(δ),β(δ)の値は、
δ=0.83203125
α(δ)=0.79379408
β(δ)=0.83203125
Figure 0005270279
4)彩度・輝度同時低減後入力RGB信号算出(Rs[1],Gs[1],Bs[1])
Rs[1]=β(δ)×{α(δ)×R[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.83203125×{0.79379408×255
+(1−0.79379408)×90}
=184
Gs[1]=β(δ)×{α(δ)×G[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.83203125×{0.79379408×30
+(1−0.79379408)×90}
=35
Bs[1]=β(δ)×{α(δ)×B[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.83203125×{0.79379408×60
+(1−0.79379408)×90}
=55
5)γ補正(Rsg[1],Gsg[1],Bsg[1])
Rsg[1]=(Rs[1]/MAX)γ×MAX
=(184/255)×255=133
Gsg[1]=(Gs[1]/MAX)γ×MAX
=(35/255)×255=5
Bsg[1]=(Bs[1]/MAX)γ×MAX
=(55/255)×255=12
6)W透過量算出(Wtsg[1])
Wtsg[1]
=min(maxRGBsg/(1+1/WR),minRGBsg)
=min(133/(1+1/1.25),5)
=min(74,5)=5
7)RGB透過量算出(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1])
Rtsg[1]=Rsg[1]−Wtsg[1]=133−5=128
Gtsg[1]=Gsg[1]−Wtsg[1]=5−5=0
Btsg[1]=Bsg[1]−Wtsg[1]=12−5=7
8)バックライト値算出(Wbsg)
Wbsg=max(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1],
Wtsg[1]/WR)
=max(128,0,7,5/1.25)
=max(128,0,7,4)=128
よって、このときのバックライト値は128になる。すなわち、本算出例(第2のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から128に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、彩度・輝度低減比率rsyを1に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第3のバックライト値算出例)。
このときのバックライト値の算出は、実施の形態8における第3のバックライト値算出例と同様であり、126になる。すなわち、本算出例(第3のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から126に低減させることができる。
表18に、第1乃至第3の各バックライト値算出例における、彩度・輝度同時低減前後のRGB値、色相、彩度、輝度をまとめる。
Figure 0005270279
いずれの算出例においても、彩度・輝度同時低減処理により、色相は保持されているが、彩度・輝度低減比率の値が大きくなるにつれ、彩度が高く、かつ輝度が低く制御され、彩度・輝度低減比率が1になると、彩度は低減されずに、輝度のみが低減されている。すなわち、彩度・輝度低減比率のパラメータにより、彩度と輝度の低減比率を変えることができる。
また、実施の形態10(表16)に比べ、輝度低減寄りの制御が補正され、彩度低減寄りの制御になっていることが分かる(彩度・輝度低減比率が0及び0.5の場合)。
〔実施の形態12〕
本実施の形態12は、実施の形態3の彩度・輝度同時低減部11で用いる彩度低減率変換関数α(x)として(39)乃至(40)式を用い、輝度低減率変換関数β(x)として(23)式を用いる場合を示すものである。
1)0≦rsy≦0.5の場合
α(x)={α4a’(x)} …(39)
2)0.5<rsy≦1の場合
α(x)={α4b’(x)} …(40)
ただし、
α4a’(x)=2×x×(1−xp−1)×rsy+x …(41)
α4b’(x)=2×(1−x)×rsy+2×x−1 …(42)
(0≦x≦1)
p:2以上の整数
すなわち、本実施の形態12は、実施の形態10の彩度・輝度同時低減部11で用いる彩度低減率変換関数α(x)を、(36)式から、(39)乃至(40)式に置き換えたものである。
図16は、彩度・輝度低減比率rsyを横軸、本実施例における彩度低減率α(δ)、及び輝度低減率β(δ)を縦軸にしたグラフである(ただしm=n=1)。
まず、彩度低減率に関しては、、rsy=0のときα(δ)=δとなり、rsyが大きくなるにつれ単調に増加し、rsy=0.5のときα(δ)=δで、(22)式と同等になり、rsy=1のときα(δ)=1となり、この場合に限り、彩度は低減されず、輝度のみが低減されるようになる。一方、輝度低減率に関しては、rsyの値にかかわらず、常にδとなる。
すなわち、rsy=0で最も彩度低減寄りとなり、rsyの値が大きくなるにつれて輝度低減寄りに移行し、rsy=1になると輝度のみが低減される。また、実施の形態10の彩度低減率変換関数((36)式、図15の彩度低減率のグラフ)と比較した場合、彩度低減率が低めに出力されるため、より彩度低減寄りの制御となる。
尚、本実施の形態12では、実施の形態10と同様、彩度・輝度低減比率にかかわらず、β(0)=0となるため、バックライト値低減率に制限は生じない(バックライト値低減率を100%まで下げることができる)。
本実施の形態12における彩度・輝度同時低減率δの算出方法を、例えば、1画素で構成される画像が入力された場合であって、入力画像の画素値(R[1],G[1],B[1])=(255,30,60)である場合に適用すると以下の結果となる(第1のバックライト値算出例)。
尚、下記の例では、MAX=255,γ=2,WR=1.25,BlLowRatio=0.5,judgeTol=1,deltaTol=10−7,彩度低減率変換関数α(x)のm=1,輝度低減率変換関数β(x)のn=1,rsy=0,(41)式のp=2とする。
まず、彩度・輝度同時低減処理を行わない場合のバックライト値の算出は、実施の形態5における第1のバックライト値算出例の場合と同様であり、251になる。一方、彩度・輝度同時低減処理を行った場合のバックライト値の算出は、実施の形態5における第2のバックライト値算出例と同様であり、127になる。すなわち、本算出例(第1のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から127に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、彩度・輝度低減比率rsyを0.5に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第2のバックライト値算出例)。
このときのバックライト値の算出も、実施の形態5における第1のバックライト値算出例と同様であり、127になる。すなわち、本算出例(第2のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から127に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、彩度・輝度低減比率rsyを1に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第3のバックライト値算出例)。
このときのバックライト値の算出は、実施の形態8における第3のバックライト値算出例と同様であり、126になる。すなわち、本算出例(第3のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から126に低減させることができる。
表19に、第1乃至第3の各バックライト値算出例における、彩度・輝度同時低減前後のRGB値、色相、彩度、輝度をまとめる。
Figure 0005270279
いずれの算出例においても、彩度・輝度同時低減処理により、色相は保持されているが、彩度・輝度低減比率の値が大きくなるにつれ、彩度が高く、かつ輝度が低く制御され、彩度・輝度低減比率が1になると、彩度は低減されずに、輝度のみが低減されている。
すなわち、彩度・輝度低減比率のパラメータにより、彩度と輝度の低減比率を変えることができる。また、実施の形態10(表16)に比べ、彩度と輝度の制御幅が大きくなっている。
〔実施の形態13〕
本実施の形態13は、実施の形態3の彩度・輝度同時低減部11で用いる彩度低減率変換関数α(x)として(43)乃至(44)式を用い、輝度低減率変換関数β(x)として(23)式を用いる場合を示すものである。
1)0≦rsy≦0.5の場合
α(x)=α”({α4a’(x)}) …(43)
2)0.5<rsy≦1の場合
α(x)=α”({α4b’(x)}) …(44)
すなわち、実施の形態12の彩度低減率変換関数に対して、(25)式を適用することで、輝度低減寄りの制御を補正するものである。
本実施の形態13における彩度・輝度同時低減率δの算出方法を、例えば、1画素で構成される画像が入力された場合であって、入力画像の画素値(R[1],G[1],B[1])=(255,30,60)である場合に適用すると以下の結果となる(第1のバックライト値算出例)。
尚、下記の例では、MAX=255,γ=2,WR=1.25,BlLowRatio=0.5,judgeTol=1,deltaTol=10−7,彩度低減率変換関数α(x)のm=1,輝度低減率変換関数β(x)のn=1,rsy=0,(41)式のp=2とする。
まず、彩度・輝度同時低減処理を行わない場合のバックライト値の算出は、実施の形態5における第1のバックライト値算出例の場合と同様であり、251になる。一方、彩度・輝度同時低減処理を行った場合のバックライト値の算出は、実施の形態7における第2のバックライト値算出例と同様であり、128になる。すなわち、本算出例(第1のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から128に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、彩度・輝度低減比率rsyを0.5に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第2のバックライト値算出例)。
このときのバックライト値の算出は、実施の形態7における第1のバックライト値算出例と同様であり、127になる。すなわち、本算出例(第2のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から127に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、彩度・輝度低減比率rsyを1に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第3のバックライト値算出例)。
このときのバックライト値の算出は、実施の形態8における第3のバックライト値算出例と同様であり、126になる。すなわち、本算出例(第3のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から126に低減させることができる。
表20に、第1乃至第3の各バックライト値算出例における、彩度・輝度同時低減前後のRGB値、色相、彩度、輝度をまとめる。
Figure 0005270279
いずれの算出例においても、彩度・輝度同時低減処理により、色相は保持されているが、彩度・輝度低減比率の値が大きくなるにつれ、彩度が高く、かつ輝度が低く制御され、彩度・輝度低減比率が1になると、彩度は低減されずに、輝度のみが低減されている。すなわち、彩度・輝度低減比率のパラメータにより、彩度と輝度の低減比率を変えることができる。
また、実施の形態12(表19)に比べ、輝度低減寄りの制御が補正され、彩度低減寄りの制御になっていることが分かる(彩度・輝度低減比率が0及び0.5の場合)。更に、実施の形態11(表18)に比べ、彩度と輝度の制御幅が大きくなっている。
〔実施の形態14〕
本実施の形態14は、実施の形態3の彩度・輝度同時低減部11で用いる彩度低減率変換関数α(x)として(39)乃至(22)式を用い、輝度低減率変換関数β(x)として(23)式及び(45)式を用いる場合を示すものである。
1)0≦rsy≦0.5の場合
(39)式
(23)式
2)0.5<rsy≦1の場合
(22)式
β(x)={β’(x)} …(45)
ただし、
β’(x)=−2×x×(1−xp−1)×rsy+x×(2−xp−1) …(46)
(0≦x≦1)
すなわち、本実施の形態14は、実施の形態12の彩度・輝度同時低減部11で用いる、0.5<rsy≦1における彩度低減率変換関数α(x)を(40)式から(22)式に、輝度低減率変換関数β(x)を(23)式から(45)式に置き換えたものである。
図17は、彩度・輝度低減比率rsyを横軸、本実施の形態における彩度低減率α(δ)、及び輝度低減率β(δ)を縦軸にしたグラフである(ただしm=n=1)。
まず、彩度低減率に関しては、、rsy=0のときα(δ)=δとなり、rsyが大きくなるにつれ、線形に増加し、rsy=0.5でα(δ)=δとなる。更に0≦rsy≦0.5の範囲では、rsyの値にかかわらず、常にα(δ)=δとなる。
一方、輝度低減率に関しては、0≦rsy≦0.5の範囲では、rsyの値にかかわらず、常にβ(δ)=δとなり、0.5≦rsy≦1の範囲では、rsyが大きくなるにつれ、線形に減少し、rsy=1でβ(δ)=δとなる。
すなわち、rsy=0で最も彩度低減寄りとなり、rsyの値が大きくなるにつれて輝度低減寄りに移行し、rsy=1になると最も輝度低減寄りとなるため、これまでの実施の形態と異なり、δ<1である限り、常に彩度・輝度共に低減される。
尚、本実施の形態では、彩度低減率変換関数α(x)として(39)式の代わりに下記(47)式、及び輝度低減率変換関数β(x)として(45)式の代わりに下記(48)式を用いても良い。
α(x)={α’(x)} …(47)
β(x)={β’(x)} …(48)
ただし、
α’(x)=−4×x×(1−xp−1)×rsy+4×x×(1−xp−1
×rsy+x …(49)
β’(x)=α’(x) …(50)
(0≦x≦1)
このとき、彩度・輝度低減比率rsyを横軸、彩度低減率α(δ)、及び輝度低減率β(δ)を縦軸にしたグラフ(ただしm=n=1)は、図18のようになる。図17では、rsy=0.5で、グラフが折れ曲がる(傾きが不連続になる)が、図18では、滑らかにつながる(傾きが連続になる)ため、rsy=0.5付近での、rsyの変化に伴う画質の変化も滑らかになる。
また、本実施の形態14では、実施の形態10と同様、彩度・輝度低減比率にかかわらず、β(0)=0となるため、バックライト値低減率に制限は生じない(バックライト値低減率を100%まで下げることができる)。
本実施の形態14における彩度・輝度同時低減率δの算出方法を、例えば、1画素で構成される画像が入力された場合であって、入力画像の画素値(R[1],G[1],B[1])=(255,30,60)である場合に適用すると以下の結果となる(第1のバックライト値算出例)。
尚、下記の例では、MAX=255,γ=2,WR=1.25,BlLowRatio=0.5,judgeTol=1,deltaTol=10−7,彩度低減率変換関数α(x)のm=1,輝度低減率変換関数β(x)のn=1,rsy=0,(41)及び(46)式のp=2とする。
まず、彩度・輝度同時低減処理を行わない場合のバックライト値の算出は、実施の形態5における第1のバックライト値算出例の場合と同様であり、251になる。一方、彩度・輝度同時低減処理を行った場合のバックライト値の算出は、実施の形態5における第2のバックライト値算出例と同様であり、127になる。すなわち、本算出例(第1のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から127に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、彩度・輝度低減比率rsyを0.5に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第2のバックライト値算出例)。
このときのバックライト値の算出は、実施の形態5における第1のバックライト値算出例と同様であり、127になる。すなわち、本算出例(第2のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から127に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、彩度・輝度低減比率rsyを1に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第3のバックライト値算出例)。
このときのバックライト値の算出は、実施の形態5における第3のバックライト値算出例と同様であり、128になる。すなわち、本算出例(第3のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から128に低減させることができる。
表21に、第1乃至第3の各バックライト値算出例における、彩度・輝度同時低減前後のRGB値、色相、彩度、輝度をまとめる。
Figure 0005270279
いずれの算出例においても、彩度・輝度同時低減処理により、色相は保持されている。また、彩度・輝度低減比率が0で、最も彩度低減寄りに制御され、彩度・輝度低減比率の値が大きくなるにつれ、彩度が高く、かつ輝度が低く制御され、彩度・輝度低減比率が1になると、最も輝度低減寄りに制御されるが、いずれの彩度・輝度低減比率においても、彩度・輝度共に低減される。このように、彩度・輝度低減比率のパラメータにより、彩度と輝度の低減比率を変えることができる。
〔実施の形態15〕
本実施の形態15は、実施の形態3の彩度・輝度同時低減部11で用いる彩度低減率変換関数α(x)として(43)及び(24)式を用い、輝度低減率変換関数β(x)として(23)式及び(45)式を用いる場合を示すものである。
すなわち、本実施の形態15は、実施の形態14の彩度低減率変換関数に対して、(25)式を適用することで、輝度低減寄りの制御を補正するものである。
尚、本実施の形態では、実施の形態例14と同様の理由で、彩度低減率変換関数α(x)として(43)式の代わりに下記(51)式、及び輝度低減率変換関数β(x)として(45)式の代わりに(48)式を用いても良い。
α(x)=α”({α’(x)}) …(51)
本実施の形態15における彩度・輝度同時低減率δの算出方法を、例えば、1画素で構成される画像が入力された場合であって、入力画像の画素値(R[1],G[1],B[1])=(255,30,60)である場合に適用すると以下の結果となる(第1のバックライト値算出例)。
尚、下記の例では、MAX=255,γ=2,WR=1.25,BlLowRatio=0.5,judgeTol=1,deltaTol=10−7,彩度低減率変換関数α(x)のm=1,輝度低減率変換関数β(x)のn=1,rsy=0,(41)及び(46)式のp=2とする。
まず、彩度・輝度同時低減処理を行わない場合のバックライト値の算出は、実施の形態5における第1のバックライト値算出例の場合と同様であり、251になる。一方、彩度・輝度同時低減処理を行った場合のバックライト値の算出は、実施の形態7における第2のバックライト値算出例と同様であり、128になる。すなわち、本算出例(第1のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から128に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、彩度・輝度低減比率rsyを0.5に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第2のバックライト値算出例)。
このときのバックライト値の算出も、実施の形態7における第1のバックライト値算出例と同様であり、127になる。すなわち、本算出例(第2のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から127に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、彩度・輝度低減比率rsyを1に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第3のバックライト値算出例)。
このときのバックライト値の算出は、実施の形態例7における第3のバックライト値算出例と同様であり、128になる。すなわち、本算出例(第3のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から128に低減させることができる。
表22に、第1乃至第3の各バックライト値算出例における、彩度・輝度同時低減前後のRGB値、色相、彩度、輝度をまとめる。
Figure 0005270279
いずれの算出例においても、彩度・輝度同時低減処理により、色相は保持されている。また、彩度・輝度低減比率が0で、最も彩度低減寄りに制御され、彩度・輝度低減比率の値が大きくなるにつれ、彩度が高く、かつ輝度が低く制御され、彩度・輝度低減比率が1になると、最も輝度低減寄りに制御されるが、いずれの彩度・輝度低減比率においても、彩度・輝度共に低減される。
このように、彩度・輝度低減比率のパラメータにより、彩度と輝度の低減比率を変えることができる。また、実施の形態14(表21)に比べ、輝度低減寄りの制御が補正され、彩度低減寄りの制御になっていることが分かる。
〔実施の形態16〕
本実施の形態16は、実施の形態3の彩度・輝度同時低減部11で用いる彩度低減率変換関数α(x)として下記(52)式を用い、輝度低減率変換関数β(x)として下記(53)式を用いる場合を示すものである。
α(x)={α’(x)} …(52)
β(x)={β’(x)} …(53)
ただし、
α’(x)=x×(1−xp−1)×rsy+x …(54)
β’(x)=−x×(1−xp−1)×rsy+x …(55)
(0≦x≦1)
図19は、彩度・輝度低減比率rsyを横軸、本実施の形態における彩度低減率α(δ)、及び輝度低減率β(δ)を縦軸にしたグラフである(ただしm=n=1)。
まず、彩度低減率に関しては、rsy=0のときα(δ)=δとなり、rsyが大きくなるにつれ、線形に増加し、rsy=1でα(δ)=δとなる。一方、輝度低減率に関しては、彩度低減率とは逆に、rsy=0でβ(δ)=δとなり、rsyが大きくなるにつれ、線形に減少し、rsy=1でβ(δ)=δとなる。
すなわち、rsy=0で最も彩度低減寄りとなり、rsyの値が大きくなるにつれて輝度低減寄りに移行し、rsy=1になると最も輝度低減寄りとなるため、実施の形態14と同様、δ<1である限り、常に彩度・輝度共に低減される。
また、本実施の形態は、彩度・輝度低減比率による彩度と輝度の低減制御のされ方が、実施の形態14に近いが、実施の形態14のように彩度と輝度の低減率変換関数をrsy=0.5で場合分けすることなく、それぞれ1つの関数で制御することができる。
尚、本実施の形態では、実施の形態10と同様、彩度・輝度低減比率にかかわらず、β(0)=0となるため、バックライト値低減率に制限は生じない(バックライト値低減率を100%まで下げることができる)。
本実施の形態16における彩度・輝度同時低減率δの算出方法を、例えば、1画素で構成される画像が入力された場合であって、入力画像の画素値(R[1],G[1],B[1])=(255,30,60)である場合に適用すると以下の結果となる(第1のバックライト値算出例)。
尚、下記の例では、MAX=255,γ=2,WR=1.25,BlLowRatio=0.5,judgeTol=1,deltaTol=10−7,彩度低減率変換関数α(x)のm=1,輝度低減率変換関数β(x)のn=1,rsy=0,(54)及び(55)式のp=2とする。
まず、彩度・輝度同時低減処理を行わない場合のバックライト値の算出は、実施の形態5における第1のバックライト値算出例の場合と同様であり、251になる。一方、彩度・輝度同時低減処理を行った場合のバックライト値の算出は、実施の形態5における第2のバックライト値算出例と同様であり、127になる。すなわち、本算出例(第1のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から127に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、彩度・輝度低減比率rsyを0.5に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第2のバックライト値算出例)。
本算出例では、「1)γ補正」から「3)彩度・輝度同時低減率、彩度低減率、輝度低減率算出」の(7)式による判定処理までは、実施の形態5における第1のバックライト値算出例と同様であり、判定処理以降は、以下のように算出される。
3)彩度・輝度同時低減率算出
彩度・輝度同時低減率算出時における、low,high,δ,α(δ),β(δ),judgeSiの値の変化は、表23のようになり、最終的なδ,α(δ),β(δ)の値は、
δ=0.87109375
α(δ)=0.81494904
β(δ)=0.81494904
となる。
Figure 0005270279
4)彩度・輝度同時低減後入力RGB信号算出(Rs[1],Gs[1],Bs[1])
Rs[1]=β(δ)×{α(δ)×R[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.81494904×{0.81494904×255
+(1−0.81494904)×90}
=183
Gs[1]=β(δ)×{α(δ)×G[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.81494904×{0.81494904×30
+(1−0.81494904)×90}
=33
Bs[1]=β(δ)×{α(δ)×B[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.81494904×{0.81494904×60
+(1−0.81494904)×90}
=53
5)γ補正(Rsg[1],Gsg[1],Bsg[1])
Rsg[1]=(Rs[1]/MAX)γ×MAX
=(183/255)2×255=131
Gsg[1]=(Gs[1]/MAX)γ×MAX
=(33/255)2×255=4
Bsg[1]=(Bs[1]/MAX)γ×MAX
=(53/255)2×255=11
6)W透過量算出(Wtsg[1])
Wtsg[1]
=min(maxRGBsg/(1+1/WR),minRGBsg)
=min(131/(1+1/1.25),4)
=min(73,4)=4
7)RGB透過量算出(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1])
Rtsg[1]=Rsg[1]−Wtsg[1]=131−4=127
Gtsg[1]=Gsg[1]−Wtsg[1]=4−4=0
Btsg[1]=Bsg[1]−Wtsg[1]=11−4=7
8)バックライト値算出(Wbsg)
Wbsg=max(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1],
Wtsg[1]/WR)
=max(127,0,7,4/1.25)
=max(127,0,7,3)=127
よって、このときのバックライト値は127になる。すなわち、本算出例(第2のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から127に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、彩度・輝度低減比率rsyを1に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第3のバックライト値算出例)。
このときのバックライト値の算出は、実施の形態5における第3のバックライト値算出例と同様であり、128になる。すなわち、本算出例(第3のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から128に低減させることができる。
表24に、第1乃至第3の各バックライト値算出例における、彩度・輝度同時低減前後のRGB値、色相、彩度、輝度をまとめる。
Figure 0005270279
いずれの算出例においても、彩度・輝度同時低減処理により、色相は保持されている。また、彩度・輝度低減比率が0で、最も彩度低減寄りに制御され、彩度・輝度低減比率の値が大きくなるにつれ、彩度が高く、かつ輝度が低く制御され、彩度・輝度低減比率が1になると、最も輝度低減寄りに制御されるが、いずれの彩度・輝度低減比率においても、彩度・輝度共に低減される。このように、彩度・輝度低減比率のパラメータにより、彩度と輝度の低減比率を変えることができる。
また、彩度と輝度が、実施の形態14(表21)と同じ度合いで低減制御されている。
〔実施の形態17〕
本実施の形態17は、実施の形態3の彩度・輝度同時低減部11で用いる彩度低減率変換関数α(x)として下記(56)式を用い、輝度低減率変換関数β(x)として(53)式を用いる場合を示すものである。
α(x)=α”({α’(x)}) …(56)
すなわち、本実施の形態17は、実施の形態16の彩度低減率変換関数に対して、(25)式を適用することで、輝度低減寄りの制御を補正するものである。
本実施の形態17における彩度・輝度同時低減率δの算出方法を、例えば、1画素で構成される画像が入力された場合であって、入力画像の画素値(R[1],G[1],B[1])=(255,30,60)である場合に適用すると以下の結果となる(第1のバックライト値算出例)。
尚、下記の例では、MAX=255,γ=2,WR=1.25,BlLowRatio=0.5,judgeTol=1,deltaTol=10−7,彩度低減率変換関数α(x)のm=1,輝度低減率変換関数β(x)のn=1,rsy=0,(54)及び(55)式のp=2とする。
まず、彩度・輝度同時低減処理を行わない場合のバックライト値の算出は、実施の形態5における第1のバックライト値算出例の場合と同様であり、251になる。一方、彩度・輝度同時低減処理を行った場合のバックライト値の算出は、実施の形態7における第2のバックライト値算出例と同様であり、128になる。すなわち、本算出例(第1のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から128に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、彩度・輝度低減比率rsyを0.5に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第2のバックライト値算出例)。
本算出例では、「1)γ補正」から「3)彩度・輝度同時低減率、彩度低減率、輝度低減率算出」の(7)式による判定処理までは、実施の形態5における第1のバックライト値算出例と同様であり、判定処理以降は、以下のように算出される。
3)彩度・輝度同時低減率算出
彩度・輝度同時低減率算出時における、low,high,δ,α(δ),β(δ),judgeSiの値の変化は、表25のようになり、最終的なδ,α(δ),β(δ)の値は、
δ=0.91992188
α(δ)=0.72721928
β(δ)=0.88308907
となる。
Figure 0005270279
4)彩度・輝度同時低減後入力RGB信号算出(Rs[1],Gs[1],Bs[1])
Rs[1]=β(δ)×{α(δ)×R[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.88308907×{0.72721928×255
+(1−0.72721928)×90}
=185
Gs[1]=β(δ)×{α(δ)×G[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.88308907×{0.72721928×30
+(1−0.72721928)×90}
=41
Bs[1]=β(δ)×{α(δ)×B[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.88308907×{0.72721928×60
+(1−0.72721928)×90}
=60
5)γ補正(Rsg[1],Gsg[1],Bsg[1])
Rsg[1]=(Rs[1]/MAX)γ×MAX
=(185/255)2×255=134
Gsg[1]=(Gs[1]/MAX)γ×MAX
=(41/255)2×255=7
Bsg[1]=(Bs[1]/MAX)γ×MAX
=(60/255)2×255=14
6)W透過量算出(Wtsg[1])
Wtsg[1]
=min(maxRGBsg/(1+1/WR),minRGBsg)
=min(134/(1+1/1.25),7)
=min(74,7)=7
7)RGB透過量算出(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1])
Rtsg[1]=Rsg[1]−Wtsg[1]=134−7=127
Gtsg[1]=Gsg[1]−Wtsg[1]=7−7=0
Btsg[1]=Bsg[1]−Wtsg[1]=14−7=7
8)バックライト値算出(Wbsg)
Wbsg=max(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1],
Wtsg[1]/WR)
=max(127,0,7,7/1.25)
=max(127,0,7,6)=127
よって、このときのバックライト値は127になる。すなわち、本算出例(第2のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から127に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、彩度・輝度低減比率rsyを1に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第3のバックライト値算出例)。
このときのバックライト値の算出は、実施の形態7における第3のバックライト値算出例と同様であり、128になる。すなわち、本算出例(第3のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から128に低減させることができる。
表26に、第1乃至第3の各バックライト値算出例における、彩度・輝度同時低減前後のRGB値、色相、彩度、輝度をまとめる。
Figure 0005270279
いずれの算出例においても、彩度・輝度同時低減処理により、色相は保持されている。また、彩度・輝度低減比率が0で、最も彩度低減寄りに制御され、彩度・輝度低減比率の値が大きくなるにつれ、彩度が高く、かつ輝度が低く制御され、彩度・輝度低減比率が1になると、最も輝度低減寄りに制御されるが、いずれの彩度・輝度低減比率においても、彩度・輝度共に低減される。このように、彩度・輝度低減比率のパラメータにより、彩度と輝度の低減比率を変えることができる。
また、実施の形態16(表24)に比べ、輝度低減寄りの制御が補正され、彩度低減寄りの制御になっていることが分かる。更に、彩度と輝度が、実施の形態15(表22)と同じ度合いで低減制御されている。
〔実施の形態18〕
本実施の形態17は、実施の形態3の彩度・輝度同時低減部11で用いる彩度低減率変換関数α(x)として下記(57)式を用い、輝度低減率変換関数β(x)として下記(58)を用いる場合を示すものである。
α(x)={α’(x)} …(57)
β(x)={β’(x)} …(58)
ただし、
α’(x)={1−(1−x)−x}×rsy+x …(59)
β’(x)=−{1−(1−x)−x}×rsy+1−(1−x) …(60)
(0≦x≦1)
図20は、彩度・輝度低減比率rsyを横軸、本実施の形態における彩度低減率α(δ)、及び輝度低減率β(δ)を縦軸にしたグラフである(ただしm=n=1)。
まず、彩度低減率に関しては、rsy=0のときα(δ)=δとなり、rsyが大きくなるにつれ、線形に増加し、rsy=0.5でα(δ)=δ、rsy=1でα(δ)=1−(1−δ)となる。一方、輝度低減率に関しては、彩度低減率とは逆に、rsy=0でβ(δ)=1−(1−δ)となり、rsyが大きくなるにつれ、線形に減少し、rsy=0.5でβ(δ)=δ、rsy=1でβ(δ)=δとなる。
すなわち、rsy=0で最も彩度低減寄りとなり、rsyの値が大きくなるにつれて輝度低減寄りに移行し、rsy=1になると最も輝度低減寄りとなるため、実施の形態14と同様、δ<1である限り、常に彩度・輝度共に低減される。
更に、実施の形態14や実施の形態16に比べ、彩度・輝度低減比率による制御の幅は広くなっており、より柔軟に画質を制御することができる。
尚、本実施の形態では、実施の形態10と同様、彩度・輝度低減比率にかかわらず、β(0)=0となるため、バックライト値低減率に制限は生じない(バックライト値低減率を100%まで下げることができる)。
本実施の形態18における彩度・輝度同時低減率δの算出方法を、例えば、1画素で構成される画像が入力された場合であって、入力画像の画素値(R[1],G[1],B[1])=(255,30,60)である場合に適用すると以下の結果となる(第1のバックライト値算出例)。
尚、下記の例では、MAX=255,γ=2,WR=1.25,BlLowRatio=0.5,judgeTol=1,deltaTol=10−7,彩度低減率変換関数α(x)のm=1,輝度低減率変換関数β(x)のn=1,rsy=0,(59)及び(60)式のp=2とする。
まず彩度・輝度同時低減処理を行わない場合のバックライト値の算出は、実施の形態5における第1のバックライト値算出例の場合と同様であり、251になる。
一方、彩度・輝度同時低減処理を行った場合のバックライト値は以下のように算出される。この場合、「1)γ補正」から「3)彩度・輝度同時低減率、彩度低減率、輝度低減率算出」の(7)式による判定処理までは、実施の形態5における第1のバックライト値算出例と同様であり、判定処理以降は、以下のように算出される。
3)彩度・輝度同時低減率、彩度低減率、輝度低減率算出
彩度・輝度同時低減率算出時における、low,high,δ,α(δ),β(δ),judgeSiの値の変化は、表27のようになり、最終的なδ,α(δ),β(δ)の値は、
δ=0.79687500
α(δ)=0.63500977
β(δ)=0.95874023
となる。
Figure 0005270279
4)彩度・輝度同時低減後入力RGB信号算出(Rs[1],Gs[1],Bs[1])
Rs[1]=β(δ)×{α(δ)×R[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.95874023×{0.63500977×255
+(1−0.63500977)×90}
=187
Gs[1]=β(δ)×{α(δ)×G[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.95874023×{0.63500977×30
+(1−0.63500977)×90}
=50
Bs[1]=β(δ)×{α(δ)×B[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.95874023×{0.63500977×60
+(1−0.63500977)×90}
=68
5)γ補正(Rsg[1],Gsg[1],Bsg[1])
Rsg[1]=(Rs[1]/MAX)γ×MAX
=(187/255)×255=137
Gsg[1]=(Gs[1]/MAX)γ×MAX
=(50/255)×255=10
Bsg[1]=(Bs[1]/MAX)γ×MAX
=(68/255)×255=18
6)W透過量算出(Wtsg[1])
Wtsg[1]
=min(maxRGBsg/(1+1/WR),minRGBsg)
=min(137/(1+1/1.25),10)
=min(76,10)=10
7)RGB透過量算出(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1])
Rtsg[1]=Rsg[1]−Wtsg[1]=137−10=127
Gtsg[1]=Gsg[1]−Wtsg[1]=10−10=0
Btsg[1]=Bsg[1]−Wtsg[1]=18−10=8
8)バックライト値算出(Wbsg)
Wbsg=max(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1],
Wtsg[1]/WR)
=max(127,0,8,10/1.25)
=max(127,0,8,8)=127
よって、このときのバックライト値は127になる。すなわち、本算出例(第1のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から127に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、彩度・輝度低減比率rsyを0.5に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第2のバックライト値算出例)。
このときのバックライト値の算出は、実施の形態5における第1のバックライト値算出例と同様であり、127になる。すなわち、本算出例(第2のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から127に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、彩度・輝度低減比率rsyを1に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第3のバックライト値算出例)。
本算出例では、「1)γ補正」から「3)彩度・輝度同時低減率、彩度低減率、輝度低減率算出」の(7)式による判定処理までは実施の形態5における第1のバックライト値算出例と同様であり、判定処理以降は、以下のように算出される。
3)彩度・輝度同時低減率算出
彩度・輝度同時低減率算出時における、low,high,δ,α(δ),β(δ),judgeSiの値の変化は、表28のようになり、最終的なδ,α(δ),β(δ)の値は、
δ=0.85156250
α(δ)=0.97796631
β(δ)=0.72515869
となる。
Figure 0005270279
4)彩度・輝度同時低減後入力RGB信号算出(Rs[1],Gs[1],Bs[1])
Rs[1]=β(δ)×{α(δ)×R[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.72515869×{0.97796631×255
+(1−0.97796631)×90}
=182
Gs[1]=β(δ)×{α(δ)×G[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.72515869×{0.97796631×30
+(1−0.97796631)×90}
=23
Bs[1]=β(δ)×{α(δ)×B[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.72515869×{0.97796631×60
+(1−0.97796631)×90}
=44
5)γ補正(Rsg[1],Gsg[1],Bsg[1])
Rsg[1]=(Rs[1]/MAX)γ×MAX
=(182/255)×255=130
Gsg[1]=(Gs[1]/MAX)γ×MAX
=(23/255)×255=2
Bsg[1]=(Bs[1]/MAX)γ×MAX
=(44/255)×255=8
6)W透過量算出(Wtsg[1])
Wtsg[1]
=min(maxRGBsg/(1+1/WR),minRGBsg)
=min(130/(1+1/1.25),2)
=min(72,2)=2
7)RGB透過量算出(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1])
Rtsg[1]=Rsg[1]−Wtsg[1]=130−2=128
Gtsg[1]=Gsg[1]−Wtsg[1]=2−2=0
Btsg[1]=Bsg[1]−Wtsg[1]=8−2=6
8)バックライト値算出(Wbsg)
Wbsg=max(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1],
Wtsg[1]/WR)
=max(128,0,6,2/1.25)
=max(128,0,6,2)=128
よって、このときのバックライト値は128になる。すなわち、本算出例(第3のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から128に低減させることができる。
表29に、第1乃至第3の各バックライト値算出例における、彩度・輝度同時低減前後のRGB値、色相、彩度、輝度をまとめる。
Figure 0005270279
いずれの算出例においても、彩度・輝度同時低減処理により、色相は保持されている。また、彩度・輝度低減比率が0で、最も彩度低減寄りに制御され、彩度・輝度低減比率の値が大きくなるにつれ、彩度が高く、かつ輝度が低く制御され、彩度・輝度低減比率が1になると、最も輝度低減寄りに制御されるが、いずれの彩度・輝度低減比率においても、彩度・輝度共に低減される。このように、彩度・輝度低減比率のパラメータにより、彩度と輝度の低減比率を変えることができる。
また、実施の形態14(表21)や実施の形態16(表24)に比べ、実際に彩度・輝度低減比率による制御の幅が広くなっていることが分かる。
〔実施の形態19〕
本実施の形態19は、実施の形態3の彩度・輝度同時低減部11で用いる彩度低減率変換関数α(x)として下記(61)式を用い、輝度低減率変換関数β(x)として(58)式を用いる場合を示すものである。
α(x)=α”({α’(x)}) …(61)
すなわち、本実施の形態19は、実施の形態18の彩度低減率変換関数に対して、(25)式を適用することで、輝度低減寄りの制御を補正するものである。
本実施の形態19における彩度・輝度同時低減率δの算出方法を、例えば、1画素で構成される画像が入力された場合であって、入力画像の画素値(R[1],G[1],B[1])=(255,30,60)である場合に適用すると以下の結果となる(第1のバックライト値算出例)。
尚、下記の例では、MAX=255,γ=2,WR=1.25,BlLowRatio=0.5,judgeTol=1,deltaTol=10−7,彩度低減率変換関数α(x)のm=1,輝度低減率変換関数β(x)のn=1,rsy=0とする。
まず、彩度・輝度同時低減処理を行わない場合のバックライト値の算出は、実施の形態5における第1のバックライト値算出例の場合と同様であり、251になる。
一方、彩度・輝度同時低減処理を行った場合のバックライト値は以下のように算出される。この場合、「1)γ補正」から「3)彩度・輝度同時低減率、彩度低減率、輝度低減率算出」の(7)式による判定処理までは、実施の形態5における第1のバックライト値算出例と同様であり、判定処理以降は、以下のように算出される。
3)彩度・輝度同時低減率、彩度低減率、輝度低減率算出
彩度・輝度同時低減率算出時における、low,high,δ,α(δ),β(δ),judgeSiの値の変化は、表30のようになり、最終的なδ,α(δ),β(δ)の値は、
δ=0.90234375
α(δ)=0.60736312
β(δ)=0.99046326
となる。
Figure 0005270279
4)彩度・輝度同時低減後入力RGB信号算出(Rs[1],Gs[1],Bs[1])
Rs[1]=β(δ)×{α(δ)×R[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.99046326×{0.60736312×255
+(1−0.60736312)×90}
=188
Gs[1]=β(δ)×{α(δ)×G[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.99046326×{0.60736312×30
+(1−0.60736312)×90}
=53
Bs[1]=β(δ)×{α(δ)×B[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.99046326×{0.60736312×60
+(1−0.60736312)×90}
=71
5)γ補正(Rsg[1],Gsg[1],Bsg[1])
Rsg[1]=(Rs[1]/MAX)γ×MAX
=(188/255)2×255=139
Gsg[1]=(Gs[1]/MAX)γ×MAX
=(53/255)2×255=11
Bsg[1]=(Bs[1]/MAX)γ×MAX
=(71/255)2×255=20
6)W透過量算出(Wtsg[1])
Wtsg[1]
=min(maxRGBsg/(1+1/WR),minRGBsg)
=min(139/(1+1/1.25),11)
=min(77,11)=11
7)RGB透過量算出(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1])
Rtsg[1]=Rsg[1]−Wtsg[1]=139−11=128
Gtsg[1]=Gsg[1]−Wtsg[1]=11−11=0
Btsg[1]=Bsg[1]−Wtsg[1]=20−11=9
8)バックライト値算出(Wbsg)
Wbsg=max(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1],
Wtsg[1]/WR)
=max(128,0,9,11/1.25)
=max(128,0,9,9)=128
よって、このときのバックライト値は128になる。すなわち、本算出例(第1のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から128に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、彩度・輝度低減比率rsyを0.5に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第2のバックライト値算出例)。
このときのバックライト値の算出も、実施の形態7における第1のバックライト値算出例と同様であり、127になる。すなわち、本算出例(第2のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から127に低減させることができる。
次に、上記第1の算出例の彩度・輝度同時低減処理を行った場合の算出例において、彩度・輝度低減比率rsyを1に変更した場合のバックライト値算出例を示す(第3のバックライト値算出例)。
本算出例では、「1)γ補正」から「3)彩度・輝度同時低減率、彩度低減率、輝度低減率算出」の(7)式による判定処理までは実施の形態5における第1のバックライト値算出例と同様であり、判定処理以降は、以下のように算出される。
3)彩度・輝度同時低減率算出
彩度・輝度同時低減率算出時における、low,high,δ,α(δ),β(δ),judgeSiの値の変化は、表31のようになり、最終的なδ,α(δ),β(δ)の値は、
δ=0.85937500
α(δ)=0.94593003
β(δ)=0.73852539
となる。
Figure 0005270279
4)彩度・輝度同時低減後入力RGB信号算出(Rs[1],Gs[1],Bs[1])
Rs[1]=β(δ)×{α(δ)×R[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.73852539×{0.94593003×255
+(1−0.94593003)×90}
=182
Gs[1]=β(δ)×{α(δ)×G[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.73852539×{0.94593003×30
+(1−0.94593003)×90}
=25
Bs[1]=β(δ)×{α(δ)×B[1]+(1−α(δ))×Y[1]}
=0.73852539×{0.94593003×60
+(1−0.94593003)×90}
=46
5)γ補正(Rsg[1],Gsg[1],Bsg[1])
Rsg[1]=(Rs[1]/MAX)γ×MAX
=(182/255)2×255=130
Gsg[1]=(Gs[1]/MAX)γ×MAX
=(25/255)2×255=2
Bsg[1]=(Bs[1]/MAX)γ×MAX
=(46/255)2×255=8
6)W透過量算出(Wtsg[1])
Wtsg[1]
=min(maxRGBsg/(1+1/WR),minRGBsg)
=min(130/(1+1/1.25),2)
=min(72,2)=2
7)RGB透過量算出(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1])
Rtsg[1]=Rsg[1]−Wtsg[1]=130−2=128
Gtsg[1]=Gsg[1]−Wtsg[1]=2−2=0
Btsg[1]=Bsg[1]−Wtsg[1]=8−2=6
8)バックライト値算出(Wbsg)
Wbsg=max(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1],
Wtsg[1]/WR)
=max(128,0,6,2/1.25)
=max(128,0,6,2)=128
よって、このときのバックライト値は128になる。すなわち、本算出例(第3のバックライト値算出例)では、バックライト値を251から128に低減させることができる。
表32に、第1乃至第3の各バックライト値算出例における、彩度・輝度同時低減前後のRGB値、色相、彩度、輝度をまとめる。
Figure 0005270279
いずれの算出例においても、彩度・輝度同時低減処理により、色相は保持されている。また、彩度・輝度低減比率が0で、最も彩度低減寄りに制御され、彩度・輝度低減比率の値が大きくなるにつれ、彩度が高く、かつ輝度が低く制御され、彩度・輝度低減比率が1になると、最も輝度低減寄りに制御されるが、いずれの彩度・輝度低減比率においても、彩度・輝度共に低減される。このように、彩度・輝度低減比率のパラメータにより、彩度と輝度の低減比率を変えることができる。
また、実施の形態18(表29)に比べ、輝度低減寄りの制御が補正され、彩度低減寄りの制御になっていることが分かる。更に、実施の形態15(表22)や実施の形態17(表26)に比べ、実際に彩度・輝度低減比率による制御の幅が広くなっていることが分かる。
本液晶表示装置において、バックライト17は、基本的には複数の画素に対して1つ設けられる。このため、例えば図1に示す液晶表示装置は、液晶パネル15の表示画面全体に対して一つの白色バックライト17を対応させた構成を例示している。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、液晶パネル15の表示画面を複数の領域に分割し、各領域毎にバックライト輝度調整が可能となるように、複数のバックライトを備えた構成としても良い。
図21は、1枚の表示領域に対し2つの白色バックライトを持つ例を示したものであるが、バックライトの数は限定されない。
図21に示す液晶表示装置は、彩度・輝度同時低減部11、γ補正部12、入力信号分割部51、出力信号生成部13aおよび13b、液晶パネル制御部14aおよび14b、液晶パネル15、バックライト制御部16aおよび16b、および白色バックライト17aおよび17bを備えて構成されている。
入力信号分割部51は、γ補正部12から入力される1画面分のγ補正後RGB信号を2つのエリア分の信号に振り分け、それぞれのエリアの入力RGB信号を出力信号生成部13aおよび13bに入力する。出力信号生成部13aおよび13bは、対応する各エリアに対して、図1における出力信号生成部13と同等の処理を行う。
液晶パネル制御部14aおよび14bは、対応する各エリアに対して、図1における液晶パネル制御部14と同等の処理を行うが、各制御部は、液晶パネル15の対応するエリアに相当する位置の画素透過率を制御する。
バックライト制御部16aおよび16bは、対応する各エリアに対して、図1におけるバックライト制御部16と同等の処理を行う。白色バックライト17aおよび17bは、それぞれバックライト17と同じ構造であるが、各バックライトは、それぞれ対応するエリアを照明する。
このように、1画面を複数のエリアに分割し、エリア単位で制御を行うことで、更にバックライト値を下げることができる。尚、本実施の形態では、1画面を2つのエリアに分割しているが、3つ以上のエリアに分割して制御することも可能である。
一般的な画像においては、近傍領域に似たような色が連続する性質がある。このため、図17に示す構成のように、バックライト領域を分割することにより、暗い画素が集まったバックライト領域のバックライトはより暗くできる。その結果、バックライトを分割しない時より、バックライトを分割した方が、全体のバックライト消費電力を下げることができる。
また、彩度・輝度同時低減部11、γ補正部12、および出力信号生成部13の処理は、これをパソコン上で動作可能なソフトウェアで実現することが可能である。以下に、上記処理をソフトウェアで実現する場合の手順を説明する。
図22は、上記処理をソフトウェアで実現する場合のシステム構成を示す図である。上記システムは、パソコン本体61、入出力装置65で構成されている。また、パソコン本体61は、CPU62、メモリ63、入出力インタフェース64を備えている。入出力装置65は、記憶媒体66を備えている。
まずCPU62は、入出力インタフェース64を介して、入出力装置65を制御し、記憶媒体66から彩度・輝度同時低減、γ補正、出力信号生成の各プログラム、パラメータファイル(入力RGB信号の上限値、バックライト値低減率、γ係数、及び白色輝度比や、1画面を複数エリアに分割する際に用いるエリア情報など)、及び入力画像データを読み込んで、メモリ63に格納する。
さらに、CPU62は、メモリ63からプログラム、パラメータファイル、及び入力画像データを読み取り、メモリ63からプログラムの各命令に従って、入力された入力画像データに対して、彩度・輝度同時低減、γ補正、及び出力信号生成処理を行った後、入出力インタフェース64を介して、入出力装置65を制御し、出力信号生成後のバックライト値、及びRGBW透過率を記憶媒体66に出力する。
あるいは、図23のように、入出力インタフェース64を介して、出力信号生成後のバックライト値、及びRGBW透過率を、それぞれ、バックライト制御部16、液晶パネル制御部14に出力することで、白色バックライト17、及び液晶パネル15を制御して、実際に画像を表示させることもできる。
このように、上記システムでは、パソコン上で上述した彩度・輝度同時低減、γ補正、及び出力信号生成を行うことができる。これにより、実際に彩度・輝度同時低減部や出力信号生成部を試作する前に、彩度・輝度同時低減方法や出力信号生成方法の妥当性や、バックライト値低減の効果を確認することが可能となる。
本発明の実施形態を示すものであり、液晶表示装置の要部構成を示すブロック図である。 図2(a),(b)は、上記透過型液晶表示装置におけるサブピクセルの配置例を示す図である。 上記液晶表示装置において、実施の形態1における彩度・輝度同時低減部の構成例を示すブロック図である。 実施の形態1における彩度・輝度同時低減部の動作手順を示すフローチャートである。 上記液晶表示装置において、出力信号生成部の構成例を示すブロック図である。 上記出力信号生成部の動作手順を示すフローチャートである。 上記液晶表示装置において、実施の形態2における彩度・輝度同時低減部の構成例を示すブロック図である。 実施の形態2における彩度・輝度同時低減部の動作手順を示すフローチャートである。 実施の形態3における第1彩度・輝度同時低減率算出部の動作手順を示すフローチャートである。 実施の形態4における第2彩度・輝度同時低減率算出部の動作手順を示すフローチャートである。 実施の形態7において、彩度・輝度同時低減したときの各δに対する輝度、及び彩度の変化の一例を示すグラフである。 実施の形態7において、彩度・輝度同時低減したときの各δに対する輝度、及び彩度の変化の他の例を示すグラフである。 実施の形態8において、彩度・輝度低減比率rsyに対する彩度低減率α(δ)および輝度低減率β(δ)の変化の一例を示すグラフである。 実施の形態8において、彩度・輝度低減比率rsyに対する彩度低減率α(δ)および輝度低減率β(δ)の変化の他の例を示すグラフである。 実施の形態10において、彩度・輝度低減比率rsyに対する彩度低減率α(δ)および輝度低減率β(δ)の変化を示すグラフである。 実施の形態12において、彩度・輝度低減比率rsyに対する彩度低減率α(δ)および輝度低減率β(δ)の変化を示すグラフである。 実施の形態14において、彩度・輝度低減比率rsyに対する彩度低減率α(δ)および輝度低減率β(δ)の変化の一例を示すグラフである。 実施の形態14において、彩度・輝度低減比率rsyに対する彩度低減率α(δ)および輝度低減率β(δ)の変化の他の例を示すグラフである。 実施の形態16において、彩度・輝度低減比率rsyに対する彩度低減率α(δ)および輝度低減率β(δ)の変化を示すグラフである。 実施の形態18において、彩度・輝度低減比率rsyに対する彩度低減率α(δ)および輝度低減率β(δ)の変化を示すグラフである。 本発明の他の実施形態を示すものであり、液晶表示装置の要部構成を示すブロック図である。 本発明の表示制御処理をソフトウェアで実現する場合のシステム構成を示す図である。 本発明の表示制御処理をソフトウェアで実現する場合のシステム構成の変形例を示す図である。 透過型液晶表示装置の一般的な構成を示す断面図である。 透過型液晶表示装置におけるサブピクセルの一般的な配置例を示す図である。 図26(a)は特許文献2の液晶表示装置におけるバックライト輝度値の求め方を示す図であり、図26(b)は、比較のために特許文献1におけるバックライト輝度値の求め方を示した図である。 図27(a)は特許文献2の液晶表示装置におけるバックライト輝度値の求め方を示す図であり、図27(b)は、比較のために特許文献1におけるバックライト輝度値の求め 図28(a)〜(e)は、特許文献2の液晶表示装置におけるバックライト輝度値およびサブピクセル透過率の決定手順を示す図である。
符号の説明
11 彩度・輝度同時低減部
12 γ補正部
13,13a,13b 出力信号生成部
14,14a,14b 液晶パネル制御部
15 RGBW液晶パネル
16,16a,16b バックライト制御部
17,17a,17b 白色バックライト
21 バックライト上限値算出部
22 γ補正後RGB信号最大・最小値算出部
23 第1彩度・輝度同時低減率算出部
24 彩度・輝度同時低減後RGB信号算出部
33 第2彩度・輝度同時低減率算出部
41 W透過量算出部
42 RGB透過量算出部
43 バックライト値算出部
44 透過率算出部
51 入力信号分割部
61 パソコン本体
62 CPU
63 メモリ
64 入出力インタフェース
65 入出力装置
66 記憶媒体

Claims (31)

  1. 1画素が、R(赤)、G(緑)、B(青)、およびW(白)の4サブピクセルに分割されている液晶パネルと、
    発光輝度を制御可能な白色アクティブバックライトと、
    入力画像である入力RGB信号に含まれる画素データに対して、彩度及び輝度の両方を低減させる彩度・輝度低減処理を施すことで、入力RGB信号を彩度・輝度同時低減後RGB信号に変換する彩度・輝度同時低減部と、
    上記彩度・輝度同時低減後RGB信号に対してγ補正を行い、γ補正後RGB信号に変換するγ補正部と、
    上記γ補正後RGB信号から、上記液晶パネルの各画素におけるR,G,B,Wの各サブピクセルの透過率信号を生成するとともに、上記白色アクティブバックライトにおけるバックライト値を算出する出力信号生成部とを備えており、
    上記彩度・輝度同時低減部は、彩度・輝度同時低減後RGB信号において入力RGB信号の色相を保持しつつ、彩度のみが0になることがないように彩度・輝度同時低減後RGB信号を生成することを特徴とする透過型液晶表示装置。
  2. 上記彩度・輝度同時低減部は、入力RGB信号に対し、下記(1)乃至(3)式を用いて、彩度・輝度同時低減後RGB信号(Rs[i],Gs[i],Bs[i])を算出することを特徴とする請求項1に記載の透過型液晶表示装置。
    Rs[i]=β×{α×R[i]+(1−α)×Y[i]} …(1)
    Gs[i]=β×{α×G[i]+(1−α)×Y[i]} …(2)
    Bs[i]=β×{α×B[i]+(1−α)×Y[i]} …(3)
    ただし、
    Y[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の輝度
    α:彩度低減率(0≦α<1)
    β:輝度低減率(0≦β<1)
  3. 上記彩度・輝度同時低減部は、上記アクティブバックライトにおけるバックライト値の低減度合を示すバックライト値低減率を指定することで、上記出力信号生成部において上記バックライト値低減率に応じたバックライト値以下になることが保証されるように、上記彩度・輝度同時低減後RGB信号を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の透過型液晶表示装置。
  4. 上記彩度・輝度同時低減部及び出力信号生成部は、
    RGBWサブピクセルにおいて、各RGBWサブピクセルそれぞれの透過率を同じ値にした時のRGBサブピクセルから出力される輝度に対し、Wサブピクセルから出力される輝度が何倍明るいかを示す値を白色輝度比WRとし、この白色輝度比WRを考慮した彩度・輝度同時低減処理および出力信号生成処理を行うことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の透過型液晶表示装置。
  5. 上記彩度・輝度同時低減部は、
    上記彩度・輝度同時低減処理を以下の(A)〜(D)の手順によって行い、入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])を彩度・輝度同時低減後RGB信号(Rs[i],Gs[i],Bs[i])に変換することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の透過型液晶表示装置。
    (A) バックライト上限値MAXwを、(4)式を用いて算出する。
    MAXw=MAX×BlRatio …(4)
    ただし、
    MAX:彩度・輝度同時低減処理を行わない場合のバックライト値の上限値
    (≧入力RGB信号の全てのRGB値の最大値)
    BlRatio:バックライト値設定率(=1−BlLowRatio)
    BlLowRatio:バックライト値低減率(0≦BlLowRatio≦1)
    以下の(B)〜(D)の処理を、入力画像内の画素数だけ繰り返す。
    (B) γ補正後のRGB信号の最大値maxRGBgおよび最小値minRGBgを、(5)および(6)式を用いて算出する。
    maxRGBg=max(Rg[i],Gg[i],Bg[i])
    =fg(maxRGB,γ) …(5)
    minRGBg=min(Rg[i],Gg[i],Bg[i])
    =fg(minRGB,γ) …(6)
    ただし、
    Rg[i],Gg[i],Bg[i]:γ補正後のRGB信号
    max(A,B,…):A,B,…の最大値
    min(A,B,…):A,B,…の最小値
    maxRGB:入力RGB信号の最大値
    (=max(R[i],G[i],B[i]))
    minRGB:入力RGB信号の最小値
    (=min(R[i],G[i],B[i]))
    γ:γ係数(>0)
    fg(x,g):γ補正関数
    (C) 下記(7)式を満たす場合、下記(8)式を満たす彩度・輝度同時低減率δを算出する。
    MAXw<max(maxRGBg/(1+WR),
    maxRGBg−minRGBg) …(7)
    但し、
    WR:白色輝度比(各RGBWサブピクセルそれぞれの透過率を同じ値にした時のRGBサブピクセルから出力される輝度に対し、Wサブピクセルから出力される輝度が何倍明るいかを示す値)
    max(maxRGBsg/(1+WR),maxRGBsg−minRGBsg)−MAXw=0 …(8)
    ただし、
    maxRGBsg=max(Rsg[i],Gsg[i],Bsg[i])
    =fg(max(Rs[i],Gs[i],Bs[i]),γ)
    =fg(β(δ)×{α(δ)×maxRGB+(1−α(δ))×Y[i]},γ)
    minRGBsg=min(Rsg[i],Gsg[i],Bsg[i])
    =fg(min(Rs[i],Gs[i],Bs[i]),γ)
    =fg(β(δ)×{α(δ)×minRGB+(1−α(δ))×Y[i]},γ)
    下記(7)式を満たさない場合、彩度・輝度同時低減率δを1とする。
    (D) 下記(12)ないし(14)を用いて、彩度・輝度同時低減後RGB信号(Rs[i],Gs[i],Bs[i])を算出する。
    Rs[i]=β(δ)×{α(δ)×R[i]+(1−α(δ))×Y[i]}
    …(12)
    Gs[i]=β(δ)×{α(δ)×G[i]+(1−α(δ))×Y[i]}
    …(13)
    Bs[i]=β(δ)×{α(δ)×B[i]+(1−α(δ))×Y[i]}
    …(14)
    ただし、
    Y[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の輝度
    α(δ):彩度・輝度同時低減率から導出される彩度低減率(0≦α(δ)<1)
    β(δ):彩度・輝度同時低減率から導出される輝度低減率(0≦β(δ)<1)
    α(x):彩度・輝度同時低減率から彩度低減率への変換関数(以下、彩度低減率変換関数)(0≦x<1,0≦α(x)<1,α(1)=1)
    β(x):彩度・輝度同時低減率から輝度低減率への変換関数(以下、輝度低減率変換関数)(0≦x<1,0≦β(x)<1,β(1)=1)
  6. 上記彩度・輝度同時低減部は、
    上記彩度・輝度同時低減処理を以下の(A)〜(C)の手順によって行い、入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])を彩度・輝度同時低減後RGB信号(Rs[i],Gs[i],Bs[i])に変換することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の透過型液晶表示装置。
    (A) バックライト上限値MAXwを、(4)式を用いて算出する。
    MAXw=MAX×BlRatio …(4)
    ただし、
    MAX:彩度・輝度同時低減処理を行わない場合のバックライト値の上限値
    (≧入力RGB信号の全てのRGB値の最大値)
    BlRatio:バックライト値設定率(=1−BlLowRatio)
    BlLowRatio:バックライト値低減率(0≦BlLowRatio≦1)
    以下の(B)〜(C)の処理を、入力画像内の画素数だけ繰り返す。
    (B) 下記(15)式を満たす彩度・輝度同時低減率δの中で、下記(8)式の左辺の絶対値が最も小さくなるδを算出する。
    0≦δ≦1 …(15)
    max(maxRGBsg/(1+WR),maxRGBsg−minRGBsg)−MAXw=0 …(8)
    ただし、
    maxRGBsg=max(Rsg[i],Gsg[i],Bsg[i])
    =fg(max(Rs[i],Gs[i],Bs[i]),γ)
    =fg(β(δ)×{α(δ)×maxRGB+(1−α(δ))×Y[i]},γ)
    minRGBsg=min(Rsg[i],Gsg[i],Bsg[i])
    =fg(min(Rs[i],Gs[i],Bs[i]),γ)
    =fg(β(δ)×{α(δ)×minRGB+(1−α(δ))×Y[i]},γ)
    WR:白色輝度比(各RGBWサブピクセルそれぞれの透過率を同じ値にした時のRGBサブピクセルから出力される輝度に対し、Wサブピクセルから出力される輝度が何倍明るいかを示す値)
    (C) 下記(12)ないし(14)を用いて、彩度・輝度同時低減後RGB信号(Rs[i],Gs[i],Bs[i])を算出する。
    Rs[i]=β(δ)×{α(δ)×R[i]+(1−α(δ))×Y[i]}
    …(12)
    Gs[i]=β(δ)×{α(δ)×G[i]+(1−α(δ))×Y[i]}
    …(13)
    Bs[i]=β(δ)×{α(δ)×B[i]+(1−α(δ))×Y[i]}
    …(14)
    ただし、
    Y[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の輝度
    α(δ):彩度・輝度同時低減率から導出される彩度低減率(0≦α(δ)<1)
    β(δ):彩度・輝度同時低減率から導出される輝度低減率(0≦β(δ)<1)
    α(x):彩度・輝度同時低減率から彩度低減率への変換関数(以下、彩度低減率変換関数)(0≦x<1,0≦α(x)<1,α(1)=1)
    β(x):彩度・輝度同時低減率から輝度低減率への変換関数(以下、輝度低減率変換関数)(0≦x<1,0≦β(x)<1,β(1)=1)
  7. 上記彩度・輝度同時低減部は、上記(7)式を満たす画素に対して、以下の(A)〜(E)の処理により、彩度・輝度同時低減率δを算出することを特徴とする請求項5に記載の透過型液晶表示装置。
    (A) 下記(16)および(17)式により、二分探索用彩度・輝度同時低減率下限値lowと、二分探索用彩度・輝度同時低減率上限値highとを初期化する。
    low=0 …(16)
    high=1 …(17)
    続いて、low+deltaTol≦highの間、あるいは決められた回数だけ、(B)ないし(D)の処理を繰り返す。ただし、deltaTolは、彩度・輝度同時低減率δ算出ループ判定用閾値(>0)とする。
    (B) 下記(18)式により、現時点での彩度・輝度同時低減率δを算出する。
    δ=(low+high)/2 …(18)
    (C) 下記(19)式により、δ算出判定値(judgeSi)を算出する。
    judgeSi
    =max(maxRGBsg/(1+WR),maxRGBsg−minRGBsg)
    −MAXw …(19)
    (D) judgeSi<−judgeTolの場合は下記(20)式により二分探索用彩度・輝度同時低減率下限値lowを更新し、judgeTol<judgeSiの場合は下記(21)式により二分探索用彩度・輝度同時低減率上限値highを更新する。
    low=δ …(20)
    high=δ …(21)
    また、−judgeTol≦judgeSi≦judgeTolの場合は、現時点でのδを所望のδとして、δの算出を終了する。
    (E) −judgeTol≦judgeSi≦judgeTolを満たすことなく、所定のループを終了した場合はエラーとする。
  8. 上記彩度・輝度同時低減部は、入力画像の各画素に対して、以下の(A)〜(D)の処理により、彩度・輝度同時低減率δを算出することを特徴とする請求項6に記載の透過型液晶表示装置。
    (A) 下記(16)および(17)式により、二分探索用彩度・輝度同時低減率下限値lowと、二分探索用彩度・輝度同時低減率上限値highとを初期化する。
    low=0 …(16)
    high=1 …(17)
    続いて、low+deltaTol≦highの間、あるいは決められた回数だけ、(B)ないし(D)の処理を繰り返す。ただし、deltaTolは、彩度・輝度同時低減率δ算出ループ判定用閾値(>0)とする。
    (B) 下記(18)式により、現時点での彩度・輝度同時低減率δを算出する。
    δ=(low+high)/2 …(18)
    (C) 下記(19)式により、δ算出判定値(judgeSi)を算出する。
    judgeSi
    =max(maxRGBsg/(1+WR),maxRGBsg−minRGBsg)
    −MAXw …(19)
    (D) judgeSi<−judgeTolの場合は下記(20)式により二分探索用彩度・輝度同時低減率下限値lowを更新し、judgeTol<judgeSiの場合は下記(21)式により二分探索用彩度・輝度同時低減率上限値highを更新する。
    low=δ …(20)
    high=δ …(21)
    また、−judgeTol≦judgeSi≦judgeTolの場合は、現時点でのδを所望のδとして、δの算出を終了する。
  9. 上記彩度・輝度同時低減部は、彩度と輝度の低減比率を調整するパラメータである彩度・輝度低減比率を与えることで、彩度と輝度の低減比率を調整することができることを特徴とする請求項5から8の何れか1項に記載の透過型液晶表示装置。
  10. 上記彩度・輝度同時低減部は、下記(22)式の彩度低減率変換関数、及び(23)式の輝度低減率変換関数を用いて彩度・輝度同時低減処理を行うことを特徴とする請求項5から8の何れか1項に記載の透過型液晶表示装置。
    α(x)=x …(22)
    β(x)=x …(23)
    ただし、
    m:1以上の整数
    n:1以上の整数
  11. 上記彩度・輝度同時低減部は、下記(24)式の彩度低減率変換関数、及び(23)式の輝度低減率変換関数を用いて彩度・輝度同時低減処理を行うことを特徴とする請求項5から8の何れか1項に記載の透過型液晶表示装置。
    α(x)=α”(x) …(24)
    β(x)=x …(23)
    ただし、
    m:1以上の整数
    n:1以上の整数
    α”(x)=x×Y[i]/{(1−x)×maxRGB+x×Y[i]}
    (0≦x<1)
  12. 上記彩度・輝度同時低減部は、彩度と輝度の低減比率を調整するパラメータである彩度・輝度低減比率rsy(0<rsy<1)を与えることで、彩度と輝度の低減比率を調整することができるものであり、
    上記彩度・輝度同時低減部は、彩度・輝度低減比率rsyに応じて、以下のように(22)式の彩度低減率変換関数、及び(26)式の輝度低減率変換関数、あるいは(27)式の彩度低減率変換関数、及び(23)式の輝度低減率変換関数を用いて彩度・輝度同時低減処理を行うことを特徴とする請求項5から9の何れか1項に記載の透過型液晶表示装置。
    1)0<rsy≦0.5の場合
    α(x)=x …(22)
    β(x)={β’(x)} …(26)
    2)0.5<rsy<1の場合
    α(x)={α’(x)} …(27)
    β(x)=x …(23)
    ただし、
    m:1以上の整数
    n:1以上の整数
    α’(x)=2×(1−x)×rsy+2×x−1
    β’(x)=−2×(1−x)×rsy+1
    (0≦x<1)
  13. 上記彩度・輝度同時低減部は、彩度と輝度の低減比率を調整するパラメータである彩度・輝度低減比率rsy(0<rsy<1)を与えることで、彩度と輝度の低減比率を調整することができるものであり、
    上記彩度・輝度同時低減部は、彩度・輝度低減比率に応じて、以下のように(24)式の彩度低減率変換関数、及び(26)式の輝度低減率変換関数、あるいは(30)式の彩度低減率変換関数、及び(23)式の輝度低減率変換関数を用いて彩度・輝度同時低減処理を行うことを特徴とする請求項5から9の何れか1項に記載の透過型液晶表示装置。
    1)0<rsy≦0.5の場合
    α(x)=α”(x) …(24)
    β(x)={β’(x)} …(26)
    2)0.5<rsy<1の場合
    α(x)=α”({α’(x)}) …(30)
    β(x)=x …(23)
    ただし、
    m:1以上の整数
    n:1以上の整数
    α’(x)=2×(1−x)×rsy+2×x−1
    β’(x)=−2×(1−x)×rsy+1
    α”(x)=x×Y[i]/{(1−x)×maxRGB+x×Y[i]}
    (0≦x<1)
  14. 上記彩度・輝度同時低減部は、彩度と輝度の低減比率を調整するパラメータである彩度・輝度低減比率rsy(0<rsy<1)を与えることで、彩度と輝度の低減比率を調整することができるものであり、
    上記彩度・輝度同時低減部は、彩度・輝度低減比率に応じて、以下のように(22)式の彩度低減率変換関数、及び(31)式の輝度低減率変換関数、あるいは(32)式の彩度低減率変換関数、及び(23)式の輝度低減率変換関数を用いて彩度・輝度同時低減処理を行うことを特徴とする請求項5から9の何れか1項に記載の透過型液晶表示装置。
    1)0<rsy≦0.5の場合
    α(x)=x …(22)
    β(x)={β’(x)} …(31)
    2)0.5<rsy<1の場合
    α(x)={α’(x)} …(32)
    β(x)=x …(23)
    ただし、
    m:1以上の整数
    n:1以上の整数
    α’(x)=4×(1−x)×rsy−4×(1−x)×rsy+1
    β’(x)=α’(x)
    (0≦x<1)
  15. 上記彩度・輝度同時低減部は、彩度と輝度の低減比率を調整するパラメータである彩度・輝度低減比率rsy(0<rsy<1)を与えることで、彩度と輝度の低減比率を調整することができるものであり、
    上記彩度・輝度同時低減部は、彩度・輝度低減比率に応じて、以下のように(24)式の彩度低減率変換関数、及び(31)式の輝度低減率変換関数、あるいは(35)式の彩度低減率変換関数、及び(23)式の輝度低減率変換関数を用いて彩度・輝度同時低減処理を行うことを特徴とする請求項5から9の何れか1項に記載の透過型液晶表示装置。
    1)0<rsy≦0.5の場合
    α(x)=α”(x) …(24)
    β(x)={β’(x)} …(31)
    2)0.5<rsy<1の場合
    α(x)=α”({α’(x)}) …(35)
    β(x)=x …(23)
    ただし、
    m:1以上の整数
    n:1以上の整数
    α”(x)=x×Y[i]/{(1−x)×maxRGB+x×Y[i]}
    α’(x)=4×(1−x)×rsy−4×(1−x)×rsy+1
    β’(x)=α’(x)
    (0≦x<1)
  16. 上記彩度・輝度同時低減部は、彩度と輝度の低減比率を調整するパラメータである彩度・輝度低減比率rsy(0<rsy<1)を与えることで、彩度と輝度の低減比率を調整することができるものであり、
    上記彩度・輝度同時低減部は、(36)式の彩度低減率変換関数、及び(23)式の輝度低減率変換関数を用いて彩度・輝度同時低減処理を行うことを特徴とする請求項5から9の何れか1項に記載の透過型液晶表示装置。
    α(x)={α’(x)} …(36)
    β(x)=x …(23)
    ただし、
    m:1以上の整数
    n:1以上の整数
    α’(x)=(1−x)×rsy+x
    (0≦x<1)
  17. 上記彩度・輝度同時低減部は、彩度と輝度の低減比率を調整するパラメータである彩度・輝度低減比率rsy(0<rsy<1)を与えることで、彩度と輝度の低減比率を調整することができるものであり、
    上記彩度・輝度同時低減部は、(38)式の彩度低減率変換関数、及び(23)式の輝度低減率変換関数を用いて彩度・輝度同時低減処理を行うことを特徴とする請求項5から9の何れか1項に記載の透過型液晶表示装置。
    α(x)=α”({α’(x)}) …(38)
    β(x)=x …(23)
    ただし、
    m:1以上の整数
    n:1以上の整数
    α”(x)=x×Y[i]/{(1−x)×maxRGB+x×Y[i]}
    α’(x)=(1−x)×rsy+x
    (0≦x<1)
  18. 上記彩度・輝度同時低減部は、彩度と輝度の低減比率を調整するパラメータである彩度・輝度低減比率rsy(0<rsy<1)を与えることで、彩度と輝度の低減比率を調整することができるものであり、
    上記彩度・輝度同時低減部は、彩度・輝度低減比率に応じて、(39)式、あるいは(40)式の彩度低減率変換関数を用い、更に(23)式の輝度低減率変換関数を用いて彩度・輝度同時低減処理を行うことを特徴とする請求項5から9の何れか1項に記載の透過型液晶表示装置。
    1)0<rsy≦0.5の場合
    α(x)={α4a’(x)} …(39)
    β(x)=x …(23)
    2)0.5<rsy<1の場合
    α(x)={α4b’(x)} …(40)
    β(x)=x …(23)
    ただし、
    m:1以上の整数
    n:1以上の整数
    α4a’(x)=2×x×(1−xp−1)×rsy+x
    α4b’(x)=2×(1−x)×rsy+2×x−1
    (0≦x<1)
    p:2以上の整数
  19. 上記彩度・輝度同時低減部は、彩度と輝度の低減比率を調整するパラメータである彩度・輝度低減比率rsy(0<rsy<1)を与えることで、彩度と輝度の低減比率を調整することができるものであり、
    上記彩度・輝度同時低減部は、彩度・輝度低減比率に応じて、以下のように(43)式、あるいは(44)式の彩度低減率変換関数を用い、更に(23)式の輝度低減率変換関数を用いて彩度・輝度同時低減処理を行うことを特徴とする請求項5から9の何れか1項に記載の透過型液晶表示装置。
    1)0<rsy≦0.5の場合
    α(x)=α”({α4a’(x)}) …(43)
    β(x)=x …(23)
    2)0.5<rsy<1の場合
    α(x)=α”({α4b’(x)}) …(44)
    β(x)=x …(23)
    ただし、
    m:1以上の整数
    n:1以上の整数
    α”(x)=x×Y[i]/{(1−x)×maxRGB+x×Y[i]}
    α4a’(x)=2×x×(1−xp−1)×rsy+x
    α4b’(x)=2×(1−x)×rsy+2×x−1
    (0≦x<1)
    p:2以上の整数
  20. 上記彩度・輝度同時低減部は、彩度と輝度の低減比率を調整するパラメータである彩度・輝度低減比率rsy(0<rsy<1)を与えることで、彩度と輝度の低減比率を調整することができるものであり、
    上記彩度・輝度同時低減部は、彩度・輝度低減比率に応じて、以下のように(39)式の彩度低減率変換関数、及び(23)式の輝度低減率変換関数、あるいは(22)式の彩度低減率変換関数、及び(45)式の輝度低減率変換関数を用いて彩度・輝度同時低減処理を行うことを特徴とする請求項5から9の何れか1項に記載の透過型液晶表示装置。
    1)0<rsy≦0.5の場合
    α(x)={α4a’(x)} …(39)
    β(x)=x …(23)
    2)0.5<rsy<1の場合
    α(x)=x …(22)
    β(x)={β’(x)} …(45)
    ただし、
    m:1以上の整数
    n:1以上の整数
    α4a’(x)=2×x×(1−xp−1)×rsy+x
    β’(x)=−2×x×(1−xp−1)×rsy+x×(2−xp−1
    (0≦x<1)
    p:2以上の整数
  21. 上記彩度・輝度同時低減部は、彩度と輝度の低減比率を調整するパラメータである彩度・輝度低減比率rsy(0<rsy<1)を与えることで、彩度と輝度の低減比率を調整することができるものであり、
    上記彩度・輝度同時低減部は、彩度・輝度低減比率に応じて、以下のように(43)式の彩度低減率変換関数、及び(23)式の輝度低減率変換関数、あるいは(24)式の彩度低減率変換関数、及び(45)式の輝度低減率変換関数を用いて彩度・輝度同時低減処理を行うことを特徴とする請求項5から9の何れか1項に記載の透過型液晶表示装置。
    1)0<rsy≦0.5の場合
    α(x)=α”({α4a’(x)}) …(43)
    β(x)=x …(23)
    2)0.5<rsy<1の場合
    α(x)=α”(x) …(24)
    β(x)={β’(x)} …(45)
    ただし、
    m:1以上の整数
    n:1以上の整数
    α”(x)=x×Y[i]/{(1−x)×maxRGB+x×Y[i]}
    α4a’(x)=2×x×(1−xp−1)×rsy+x
    β’(x)=−2×x×(1−xp−1)×rsy+x×(2−xp−1
    (0≦x<1)
    p:2以上の整数
  22. 上記彩度・輝度同時低減部は、彩度と輝度の低減比率を調整するパラメータである彩度・輝度低減比率rsy(0<rsy<1)を与えることで、彩度と輝度の低減比率を調整することができるものであり、
    上記彩度・輝度同時低減部は、彩度・輝度低減比率に応じて、以下のように(47)式の彩度低減率変換関数、及び(23)式の輝度低減率変換関数、あるいは(22)式の彩度低減率変換関数、及び(48)式の輝度低減率変換関数を用いて彩度・輝度同時低減処理を行うことを特徴とする請求項5から9の何れか1項に記載の透過型液晶表示装置。
    1)0<rsy≦0.5の場合
    α(x)={α’(x)} …(47)
    β(x)=x …(23)
    2)0.5<rsy<1の場合
    α(x)=x …(22)
    β(x)={β’(x)} …(48)
    ただし、
    m:1以上の整数
    n:1以上の整数
    α’(x)=−4×x×(1−xp−1)×rsy+4×x×(1−xp−1
    ×rsy+x
    β’(x)=α’(x)
    (0≦x<1)
    p:2以上の整数
  23. 上記彩度・輝度同時低減部は、彩度と輝度の低減比率を調整するパラメータである彩度・輝度低減比率rsy(0<rsy<1)を与えることで、彩度と輝度の低減比率を調整することができるものであり、
    上記彩度・輝度同時低減部は、彩度・輝度低減比率に応じて、以下のように(51)式の彩度低減率変換関数、及び(23)式の輝度低減率変換関数、あるいは(24)式の彩度低減率変換関数、及び(48)式の輝度低減率変換関数を用いて彩度・輝度同時低減処理を行うことを特徴とする請求項5から9の何れか1項に記載の透過型液晶表示装置。
    1)0<rsy≦0.5の場合
    α(x)=α”({α’(x)}) …(51)
    β(x)=x …(23)
    2)0.5<rsy<1の場合
    α(x)=α”(x) …(24)
    β(x)={β’(x)} …(48)
    ただし、
    m:1以上の整数
    n:1以上の整数
    α”(x)=x×Y[i]/{(1−x)×maxRGB+x×Y[i]}
    α’(x)=−4×x×(1−xp−1)×rsy+4×x×(1−xp−1
    ×rsy+x
    β’(x)=α’(x)
    (0≦x<1)
    p:2以上の整数
  24. 上記彩度・輝度同時低減部は、彩度と輝度の低減比率を調整するパラメータである彩度・輝度低減比率rsy(0<rsy<1)を与えることで、彩度と輝度の低減比率を調整することができるものであり、
    上記彩度・輝度同時低減部は、彩度・輝度低減比率に応じて、(52)式の彩度低減率変換関数、及び(53)式の輝度低減率変換関数を用いて彩度・輝度同時低減処理を行うことを特徴とする請求項5から9の何れか1項に記載の透過型液晶表示装置。
    α(x)={α’(x)} …(52)
    β(x)={β’(x)} …(53)
    ただし、
    α’(x)=x×(1−xp−1)×rsy+x
    β’(x)=−x×(1−xp−1)×rsy+x
    (0≦x<1)
    p:2以上の整数
  25. 上記彩度・輝度同時低減部は、彩度と輝度の低減比率を調整するパラメータである彩度・輝度低減比率rsy(0<rsy<1)を与えることで、彩度と輝度の低減比率を調整することができるものであり、
    上記彩度・輝度同時低減部は、彩度・輝度低減比率に応じて、(56)式の彩度低減率変換関数、及び(53)式の輝度低減率変換関数を用いて彩度・輝度同時低減処理を行うことを特徴とする請求項5から9の何れか1項に記載の透過型液晶表示装置。
    α(x)=α”({α’(x)}) …(56)
    β(x)={β’(x)} …(53)
    ただし、
    α”(x)=x×Y[i]/{(1−x)×maxRGB+x×Y[i]}
    α’(x)=x×(1−xp−1)×rsy+x
    β’(x)=−x×(1−xp−1)×rsy+x
    (0≦x<1)
    p:2以上の整数
  26. 上記彩度・輝度同時低減部は、彩度と輝度の低減比率を調整するパラメータである彩度・輝度低減比率rsy(0<rsy<1)を与えることで、彩度と輝度の低減比率を調整することができるものであり、
    上記彩度・輝度同時低減部は、彩度・輝度低減比率に応じて、(57)式の彩度低減率変換関数、及び(58)式の輝度低減率変換関数を用いて彩度・輝度同時低減処理を行うことを特徴とする請求項5から9の何れか1項に記載の透過型液晶表示装置。
    α(x)={α’(x)} …(57)
    β(x)={β’(x)} …(58)
    ただし、
    α’(x)={1−(1−x)−x}×rsy+x
    β’(x)=−{1−(1−x)−x}×rsy+1−(1−x)
    (0≦x<1)
  27. 上記彩度・輝度同時低減部は、彩度と輝度の低減比率を調整するパラメータである彩度・輝度低減比率rsy(0<rsy<1)を与えることで、彩度と輝度の低減比率を調整することができるものであり、
    上記彩度・輝度同時低減部は、彩度・輝度低減比率に応じて、(61)式の彩度低減率変換関数、及び(58)式の輝度低減率変換関数を用いて彩度・輝度同時低減処理を行うことを特徴とする請求項5から9の何れか1項に記載の透過型液晶表示装置。
    α(x)=α”({α’(x)}) …(61)
    β(x)={β’(x)} …(58)
    ただし、
    α”(x)=x×Y[i]/{(1−x)×maxRGB+x×Y[i]}
    α’(x)={1−(1−x)−x}×rsy+x
    β’(x)=−{1−(1−x)−x}×rsy+1−(1−x)
    (0≦x<1)
  28. 上記出力信号生成部は、
    以下の(A)の手順を入力画像内の画素数だけ繰り返すことにより、各Wサブピクセルの透過量(Wtsg[i])を算出するW透過量算出部と、
    以下の(B)の手順を入力画像内の画素数だけ繰り返すことにより、各RGBサブピクセルの透過量(Rtsg[i],Gtsg[i],Btsg[i])を算出するRGB透過量算出部と、
    以下の(C)の手順により、バックライト値(Wbsg)を算出するバックライト値算出部と、
    以下の(D)の手順を入力画像内の画素数だけ繰り返すことにより、各RGBWサブピクセルの透過率(rsg[i],gsg[i],bsg[i],wsg[i])を算出する透過率算出手段とを備えていることを特徴とする請求項1から27のいずれか1項に記載の透過型液晶表示装置。
    (A) W透過量(Wtsg[i])を、(62)式により算出する。
    Wtsg[i]
    =min(maxRGBsg/(1+1/WR),minRGBsg) …(62)
    ただし、
    maxRGBsg=max(Rsg[i],Gsg[i],Bsg[i])
    minRGBsg=min(Rsg[i],Gsg[i],Bsg[i])
    Rsg[i],Gsg[i],Bsg[i]:γ補正後RGB信号
    WR:白色輝度比(各RGBWサブピクセルそれぞれの透過率を同じ値にした時のRGBサブピクセルから出力される輝度に対し、Wサブピクセルから出力される輝度が何倍明るいかを示す値)
    (B) RGB透過量(Rtsg[i],Gtsg[i],Btsg[i])を、(63)〜(65)式により算出する。
    Rtsg[i]=Rsg[i]−Wtsg[i] …(63)
    Gtsg[i]=Gsg[i]−Wtsg[i] …(64)
    Btsg[i]=Bsg[i]−Wtsg[i] …(65)
    (C) バックライト値Wbsgを、(66)式により算出する。
    Wbsg=max(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1],
    Wtsg[1]/WR,
    ...
    Rtsg[Np],Gtsg[Np],Btsg[Np],
    Wtsg[Np]/WR) …(66)
    (D) RGBW透過率(rsg[i],gsg[i],bsg[i],wsg[i])を、(67)〜(70)式により算出する。
    rsg[i]=Rtsg[i]/Wbsg …(67)
    gsg[i]=Gtsg[i]/Wbsg …(68)
    bsg[i]=Btsg[i]/Wbsg …(69)
    wsg[i]=(Wtsg[i]/Wbsg)/WR …(70)
    ただし、Wbsg=0のとき、
    rsg[i]=gsg[i]=bsg[i]=wsg[i]=0とする。
  29. 上記液晶パネルに対して複数のアクティブバックライトを備え、
    各アクティブバックライトに対応する領域毎に、液晶パネルの透過率制御およびバックライトのバックライト値制御を行うことを特徴とする請求項1から28の何れか1項に記載の透過型液晶表示装置。
  30. コンピュータを、請求項1から29の何れか1項に記載の、彩度・輝度同時低減部、γ補正部、および出力信号生成部として機能させるための制御プログラム。
  31. 請求項30に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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