JP5267038B2 - 線形帰還シフト演算装置、通信装置、マイクロプロセッサ、及び線形帰還シフト演算装置におけるデータ出力方法 - Google Patents
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Description
本発明は、線形帰還シフト演算装置、通信装置、マイクロプロセッサ、及び線形帰還シフト演算装置におけるデータ出力方法に関する。
従来から、携帯電話等の通信装置は種々の信号処理を行うために線形帰還シフト演算装置を備える。例えば線形帰還シフト演算装置は、送信信号のジッタ等を抑圧するために送信信号を擬似ランダム化するスクランブラーとして用いられる。この種の従来技術として以下に示す特許文献がある。
特開2005‐101753号公報
特開平9‐190339号公報
しかし、特許文献1の図19(B)や特許文献2の図3等に示すように、1クロックで複数ビットを並列処理する線形帰還シフト演算装置は、帰還線が次段に接続され、演算を行うために前段の結果を用いている。そのため、遅延が累積し、全ビットを出力するには大きな遅延が生じる。
そこで、一目的は、遅延の少ない線形帰還シフト演算装置、通信装置、マイクロプロセッサ、及び線形帰還シフト演算装置におけるデータ出力方法を提供することにある。
一態様によれば、入力データが入力され、出力データを出力する線形帰還シフト演算装置において、入力された係数p−1〜pN−1(Nは2以上の自然数)のうち係数p0〜pN−2から、
また、他の態様によれば、通信装置において、送信情報から伝送フレームを生成する伝送フレーム組立部と、前記伝送フレームに含まれる入力データa−N〜a−1(Nは2以上の自然数)と、入力された係数p−1〜pN−1とから、出力データb0〜bN−1を出力する線形帰還シフト演算部と、前記出力データb0〜bN−1を含む前記伝送フレームを変調する変調部とを備え、前記線形帰還シフト演算部は、前記係数p−1〜pN−1のうち係数p0〜pN−2から、
さらに、他の態様によれば、通信装置において、受信データを復調して伝送フレームを出力する復調部と、前記伝送フレームに含まれる入力データa−N〜a−1(Nは2以上の自然数)と、入力された係数p−1〜pN−1とから、出力データb0〜bN−1を出力する線形帰還シフト演算部と、前記出力データb0〜bN−1を含む前記伝送フレームから受信情報を出力する伝送フレーム解体部とを備え、前記線形帰還シフト演算部は、前記係数p−1〜pN−1のうち係数p0〜pN−2から、
さらに、他の態様によれば、マイクロプロセッサにおいて、入力された係数p−1〜pN−1(Nは2以上の自然数)のうち係数p0〜pN−2から、
さらに、他の態様によれば、マイクロプロセッサにおいて、入力された係数p−1〜pN−1(Nは2以上の自然数)のうち係数p0〜pN−2に対して、
さらに、他の態様によれば、線形帰還シフト演算装置におけるデータ出力方法において、 入力された係数p−1〜pN−1(Nは2以上の自然数)のうち係数p0〜pN−2から、
遅延の少ない通信装置におけるデータ伝送方法、通信装置、線形帰還シフト演算装置、及びマイクロプロセッサを提供することができる。
以下、図面を参照して実施するための最良の形態を説明する。
図1はディジタル情報送受信装置(又は通信装置)1の構成例を示す図である。ディジタル情報送受信装置1は、伝送フレーム組立部10、線形帰還シフト演算装置20、伝送路変調部30、CPU40、制御レジスタ45、フレームパラメータ選択回路50、変換特性多項式係数選択回路55、変復調パラメータ選択回路60、伝送路復調部65、及び伝送フレーム解体部75を備える。
伝送フレーム組立部10は、フレームパラメータ選択回路50からのフレームパラメータに基づいて、ディジタル送信情報を通信方式(CDMA方式や、WiMAX方式、IEEE802.11a/bなどの無線LAN方式など)に応じたフレームに変換して出力する。
線形帰還シフト演算装置20は、変換特性多項式係数選択回路55からの特性多項式係数に基づいて、伝送フレームに含まれるデータをスクランブル変換した符号化データを出力する。特性多項式係数も通信方式に応じて種々の値を取り得る。線形帰還シフト演算装置20は、ディジタルデータ変換装置でもある。
尚、線形帰還シフト演算装置20は、スクランブル変換以外にも、データのCRC符号を生成あるいは検査したり、CDMA方式による拡散符号を生成したりする場合でも実施できる。本実施例ではスクランブル変換の例で説明する。
伝送路変調部30は、変復調パラメータ選択回路60からの変調パラメータに基づいて、スクランブル変換後の伝送フレームの各データを変調する。変調パラメータも通信方式に応じて異なる値を取り得る。変調後の伝送フレームは伝送路に出力される。
CPU40は、通信方式等を示す制御データを出力する。
制御レジスタ45はCPU40からの制御データを保持し、フレームパラメータ選択回路50や、変換特性多項式係数選択回路55、変復調パラメータ選択回路60に出力する。
フレームパラメータ選択回路50は、CPU40からの制御データに基づいて、通信方式に応じたフレームパラメータを選択し、当該フレームパラメータを伝送フレーム組立部10に出力する。
変換特性多項式係数選択回路55は、CPU40からの制御データに基づいて、通信方式に応じた特性多項式係数を選択し、線形帰還シフト演算装置20に出力する。
変復調パラメータ選択回路60は、CPU40からの制御データに基づいて、通信方式に応じた変調パラメータや復調パラメータを選択し、それぞれ伝送路変調部30や伝送路復調部65に出力する。
フレームパラメータ選択回路40、変換特性多項式係数選択回路55、変復調パラメータ選択回路60はそれぞれメモリでもよく、フレームパラメータや特性多項式係数、変復調パラメータが記憶される。
伝送路復調部65は、復調パラメータに基づいて伝送路からの伝送フレームに含まれるデータを復調する。
受信側の線形帰還シフト演算装置(スクランブル逆変換)20は、送信側の線形帰還シフト演算装置20と同一の構成である。受信側の線形帰還シフト演算装置20に入力される入力データは、復調されたデータであり、出力データは伝送フレーム解体部75へと出力されるデータである。スクランブル変換を2回行うことで元の入力データ(ディジタル送信情報)に逆変換される。
伝送フレーム解体部75は、スクランブル逆変換されたデータを含む伝送フレームからディジタル受信情報を抽出する。
本ディジタル送受信装置1は複数の通信方式に対応した通信を行うことができる。
また、本ディジタル送受信装置1において、線形帰還シフト演算装置20は、伝送フレーム組立部10から出力される伝送フレームに含まれるデータの一部を演算するようにしてもよい。例えば、線形帰還シフト演算装置20は、伝送フレームの一部を、スクランブル変換後のデータで置き換えるようにしてもよい。
さらに、線形帰還シフト演算装置20は、伝送フレームに含まれるデータの一部を演算し、演算後のデータを伝送フレームに挿入するようにしてもよい。
受信側の線形帰還シフト演算装置20についても、復調された伝送フレームの一部を演算し、演算後のデータでその伝送フレームの一部を置き換えてもよい。
図2は線形帰還シフト演算装置20の構成例を示す図である。線形帰還シフト演算装置20は、L生成装置210、pq値記憶素子220、行列演算装置230、及び出力記憶素子240を備える。
L生成装置210は、変換特性多項式係数選択回路55から特性多項式係数p−1〜pN−1(Nは2以上の自然数)が入力され、このうち特性多項式係数p0〜pN−2を用いてq値q0〜qN−2を出力する。L生成装置210は、線形帰還シフト演算装置20で実行される計算のうち特性多項式係数のみによって計算可能な特定の部分を括り出したものである。その詳細は後述する。
pq値記憶素子220は、変換特性多項式係数選択回路55からの特性多項式係数p−1〜pN−1と、L生成装置210からのq値q0〜qN−2とを記憶する。
行列演算装置230は、入力データa−N〜a−1と、pq値記憶素子220からの出力値(q値q0〜qN−2と、特性多項式係数p−1〜pN−1)と、出力記憶素子240からの出力値a0〜aN−1とから、出力データb0〜bN−1を計算し、スクランブル変換値として出力する。また、行列演算装置230は、出力データb0〜bN−1を出力記憶素子240に記憶させ、入力データa0〜aN−1が行列演算装置230に入力される毎に出力記憶素子240に記憶された出力データb0〜bN−1を読み出して入力データa−N〜a−1とする。行列演算装置230の詳細は後述する。
出力記憶素子240は、出力データb0〜bN−1を保持する。
図3はL生成装置210の構成例を示す図である。L生成装置210は複数の乗算器211と加算器212とを備える。ただし、この乗算および加算は、それぞれガロア素体GF(2)における乗算および加算であり、それぞれ論理積演算器および排他的論理和演算器によって実現される演算である。L生成装置210においては、例えば、特性多項式係数の最初の係数p0はそのままq0として出力され、係数p0とq値q0とが乗算器211で乗算され、その値と次の係数p1とが加算器212で加算され、その値が次のビットのq値q1として出力される。L生成装置210は、この計算を順次繰り返した構成となっている。このL生成装置210の出力値qk(0≦k≦N−2、Nは2以上の自然数)は、
図4は、行列演算装置230の構成例を示す図である。行列演算装置230は、L生成装置210からのq値q0〜qN−2、特性多項式係数p−1〜pN−1、入力データa−N〜a−1,a0〜aN−1に対して、複数の乗算器231と複数の加算器232により演算を行い、出力データb0〜bN−1を出力する。ただし、この乗算および加算は、それぞれガロア素体GF(2)における乗算および加算であり、それぞれ論理積演算器および排他的論理和演算器によって実現される演算である。行列演算装置230においては、例えば、入力データa−1と特性多項式係数p−1とが乗算器231で乗算される。出力記憶素子240からの出力値aN−1と特性多項式係数pN−1とが乗算器で乗算される。これら2つの乗算値が加算器232で加算される。行列演算装置230は、このような計算を繰り返して出力データb0〜bN−1を出力する。行列演算装置230の出力値b0〜bN−1は、
ただし、L、UはそれぞれN次正方行列であって、
図5は線形帰還シフト演算装置20の処理の例を示すフローチャートである。処理が開始されると(S10)、L生成装置210は特性多項式係数p−1〜pN−1を変換特性多項式係数選択回路55から取得し、q値q0〜qN−2を出力する(S11)。
次いで、行列演算装置230は出力データb0〜bN−1を演算し出力する(S12,S13)。すなわち、行列演算装置230は、入力データの先頭N個a−N〜a−1と、出力記憶素子240からの出力値a0〜aN−1(初期値は0)とに基づいて、出力データb0〜bN−1を演算し、出力する(S12)。さらに、入力データa−N〜a−1が入力されると、行列演算装置230は出力記憶素子240から、S12の処理により得た出力データb0〜bN−1を入力データa0〜aN−1として演算を行う(S13)。
次いで、行列演算装置230は入力データa−N〜a−1が入力されるのであれば(S14でYes)、S13の処理を行い、入力データが入力されないのであれば(S14でNo)、処理を終了する(S15)。行列演算装置230は、入力データa−N〜a−1をスクランブル変換したデータを出力データb0〜bN−1として出力する。
次にL生成装置210と行列演算装置230の構成及び数式の詳細を説明する。図6及び図7は8ビット入力(N=8)の線形帰還シフト演算装置25の構成例を示す図である。図6に示す線形帰還シフト演算装置25は、図2に示す線形帰還シフト演算装置20と等価である。線形帰還シフト演算装置25からL生成装置210や行列演算装置230等を取り出したものが、図2に示す線形帰還シフト演算装置20となる。なお、図7に示す線形帰還シフト演算装置25は、図6に示す線形帰還シフト演算装置25を一段ずつスライドさせた構成例を示す。
線形帰還シフト演算装置25は、任意の値の線形多項式係数p−1〜pN−1が与えられることで、任意のタップ位置をアクティブにさせることができる。そして、線形帰還シフト演算装置25は、各段の組み合わせ回路部分がカスケード接続され、1クロックで複数ビット(図6の例ではN=8)の出力を並列に計算できる。このような線形帰還シフト演算装置25に入力データa0〜aN−1を与えると、図2に示す線形帰還シフト演算装置20と同様に、入力データa0〜aN−1に対して擬似ランダム化された出力データb0〜bN−1が出力される。
この線形帰還シフト演算装置25の出力データb0〜bN−1は、
ここで、線形帰還シフト演算装置25は、帰還線が接続された回路部分とそうでない回路部分の2つに分けることができる。図8は、図6等に示す線形帰還シフト演算装置25を2つの回路部分に分けた構成例を示す図である。
同図に示すように線形帰還シフト演算装置25は、第1の回路26と第2の回路27に分離できる。第1の回路26は入力値を用いてそのまま計算できる回路部分である。第2の回路27は帰還線が接続され前段の出力を用いて計算する回路部分である。
ここで、中間変数c[0]〜c[7]を導入する。中間変数c[0]〜p[7]は入力値が定まると得られる値である。この中間変数c[0]〜c[7]を用いて、出力値b[0]〜b[7]は表現できる。すなわち、
数23において、まず、最初の代入によりb[7]が求まり、次の代入でb[6]が求まる。すなわち、数23の行例式において、8回代入を繰り返すことで数23の右辺に現れるb[]を消すことができる。したがって、数24の行列のN乗を求めることで中間変数c[]で表現された各出力値b[0]〜b[N−1]を得ることができる。
数24の行列のN乗は、
したがって、
ここで、数27の両辺に左から(IN−TP)を掛けると、
左辺=(IN−TP)LP
右辺=IN−TP N=IN
となる。ここで右辺の変形は数26に依っている。この両辺が等しいことから、
左辺=(IN−TP)LP
右辺=IN−TP N=IN
となる。ここで右辺の変形は数26に依っている。この両辺が等しいことから、
一方で、数27および数25より、b[]=Lpc[]である。従って、行列Lpが求まっていれば、b[]はc[]の値から行列演算により求めることができる。
数31の各成分を数式で表現したものが数19であり、数31を回路で表現したものがL生成装置210である。この数31や数30は、前述のように、線形帰還シフト演算装置25の第2の回路27を変数c[]で表現できるように式変形等により求めたものである。従って、帰還線が次段に接続される回路構成の第2の回路27はL生成装置210が出力する値(q[])によって定まる行列Lpと変数c[]からなるベクトルとの積によって置き換えることができる。
一方、図8において中間変数c[]を得るための(第1の回路26と等価である)行列演算式は、
以上まとめると、演算帰還シフト演算装置25の出力値bは、Up,Lp,p[−1],a[],a’[]を用いて、
このように、図2に示す線形帰還シフト演算装置20は、図6に示す線形帰還シフト演算装置25から帰還線により帰還する回路部分(第2の回路27)を、行列Lpを算出するL生成装置210と、行列Lpと変数c[]からなるベクトルとの積を行う回路部分とに分離している。
次にこのように構成した線形帰還シフト演算装置20のシミュレーション結果について説明する。図9〜図12はシミュレーション結果の例を示す図である。
このうち、図9は線形帰還シフト演算装置25(図6)による場合で、入力データaが入力される毎に多項式係数pが変化する場合のシミュレーション結果の例である。縦軸は時間、横軸は線形帰還シフト演算装置25の各段を示す。図9に示すように、線形帰還シフト演算装置25において、演算を開始した時刻を「0」とすると、最終段から出力が得られるまでに「77」の時間を要する結果が得られた。
図10は、線形帰還シフト演算装置20(図2)による場合で、入力データaが入力される毎に多項式係数pが変化する場合のシミュレーション結果の例である。同図に示すように、最終段から出力が得られるまでに「54」の時間を要し、帰還線をカスケード接続した線形帰還シフト演算装置25と比較して遅延時間が少ない。
図11は、線形帰還シフト演算装置25による場合で、かつ演算に先立って多項式係数pが予め定まっている場合のシミュレーション結果の例である。この場合でも、線形帰還シフト演算装置25は演算開始から出力が得られるまで「77」の時間を要する結果を得た。多項式係数pが入力データaの入力毎に変化する場合でも変化しない場合でも、帰還線がカスケード接続された線形帰還シフト演算装置25は遅延時間が変わらない。
図12は、線形帰還シフト演算装置20による場合で、かつ演算に先立って特性多項式係数pが予め定まっている場合のシミュレーション結果の例である。この場合、線形帰還シフト演算装置20は演算開始から出力が得られるまでに「44」の時間を要する結果を得た。応用においては、特性多項式係数pが変化する頻度が演算の頻度に比べて小さい場合が多く、したがって、演算に先立って特性多項式係数pが予め定まっている期間が長い場合が多い。このような場合に、線形帰還シフト演算装置25による場合は遅延の改善がないが、線形帰還シフト演算装置20(図2)による場合は、L生成装置210の処理遅延の影響がなくなることにより、遅延時間が改善される。
以上のシミュレーション結果から、L生成装置210と行列演算装置230とを備える線形帰還シフト演算装置20は、帰還線をカスケード接続した線形帰還シフト演算装置25よりも遅延時間が小さく、かつ演算に先立って多項式係数pが予め定まっている場合(図12)には、その遅延時間が更に小さくなる。
次に、線形帰還シフト演算装置20の他の構成例を説明する。図13〜図15はその構成例を示す図であり、線形帰還シフト演算装置20をマイクロプロセッサにより構成した例である。線形帰還シフト演算装置20は、マイクロプロセッサにより専用命令化を図ることができる。
図13に示すように、マイクロプロセッサ250は、行列演算装置230と、命令フェッチ251と、プログラムカウンタ252と、命令デコード253と、即値生成部254と、ビット列連接部256と、レジスタファイル257と、機能ユニット258とを備える。このうち、即値生成部254と、行列演算装置230、レジスタファイル257、及び機能ユニット258は互いにs1バス、及びs2バスに接続される。また、ビット列連接部256と、レジスタファイル257、及び機能ユニット258は互いにdバスに接続される。
マイクロプロセッサ250は、メモリ装置270と接続される。メモリ装置270は、L生成装置210で行われる演算(数19)の結果(q値)と特性多項式係数p値とを記憶する。q値は予め演算により求められ、その値がメモリ装置270に記憶される。メモリ装置270はマイクロプロセッサ250の外部記憶装置でもある。
次にマイクロプロセッサ250の動作例を説明する。例えば、命令「LUOP d,s1,s2」が入力された場合で説明する。本命令は、オペランド「s1」により表されるレジスタの値(p−1〜pN−1,q0〜qN−2)と、オペランド「s2」により表されるレジスタの値(a−N〜a−1,a0〜aN−1)とから出力b0〜bN−1を計算し、その値の上位にNビットの「0」を連接した値をオペランド「d」により表されるレジスタに書き込むことを示す。
かかる命令は、命令フェッチ251、命令デコード253、即値生成部254等を介し、機能ユニット258に入力される。機能ユニット258はデータアドレスを参照し、メモリ装置270から必要な値を読み出す。読み出された値はdバスを介してレジスタファイル257に記憶される。
行列演算装置230は、レジスタファイル257から、s1バスを介して特性多項式係数p値p−1〜pN−1とq値q0〜qN−2とを読み出し、s2バスを介して入力値a(入力データa−N〜a−1,a0〜aN−1)を読み出す。そして、行列演算装置230は、前述の例(図2)と同様に出力値b0〜bN−1を出力する。dバスでは2Nビット(pq値、入力値aともに2Nビット)のデータが扱われるため(メモリ270に記憶しやすくするため)、行列演算装置230の出力値b0〜bN−1に対して、ビット列連接部256はNビットの「0」を上位ビットに連接してdバスに出力する。dバスに出力された値は、レジスタファイル257に記憶される。
このようにしてレジスタファイルに記憶された出力値は、レジスタの値をメモリに格納するストア命令が後に発行されることにより、機能ユニット258を介してメモリ装置270に出力される。メモリ装置270には、上述の例と同様に入力値に対してスクランブル変換された出力値が記憶される。
図14は、線形帰還シフト演算装置20の他の構成例である。マイクロプロセッサ250は、さらに、行列演算装置230と、p−1値生成部261と、ビット列連接部262と、pqレジスタ263とを備える。
p−1値生成部261は、命令デコード253によりデコードされた命令に応じてp値のうちp−1(=0または1)を生成し、ビット列連接部262に出力する。
ビット列連接部262は、L生成装置210の出力(q値)と、入力(特性多項式係数p値)と、p−1値とを連接してpqレジスタ263に出力する。
pqレジスタ263は、pq値(p−1〜pN−1、q0〜qN−1)を保持する。
次に動作について説明する。3つの命令例で動作を説明する。1つ目の命令は「GENL0 s1」である。この命令は、オペランド「s1」により表されるレジスタの値(p0〜pN−1)とし、q値q0〜qN−1を計算し、このq値と、p−1値(=0)、及びレジスタの値p−0〜pN−1とを連接し、その連接値をpqレジスタ263に書き込む命令である。
入力されたデータ(入力データaと特性多項式係数pを含む)は、機能ユニット258、dバス、レジスタファイル257に書き込まれる。L生成装置210は、s1バスを介してレジスタファイル257からp値p0〜pN−1を読み出し、q値q0〜qN−1を出力する。ビット列連接部256は、L生成装置210の出力q0〜qN−1と、p値p0〜pN−1と、p−1値(=0)とを連接してpqレジスタ263に書き込む。
2つ目の命令例は、「GENL1 s1」である。この命令は、p−1値(=1)が異なるだけで命令「GENL0 s1」と同様である。
3つ目の命令例は、「LUOP d,s1,s2」である。動作を説明すると、行列演算装置230は、s1バスを介してレジスタファイル257から入力データa0〜aN−1を読み出し、s2バスを介してレジスタファイル257から入力データa−N〜a−1を読み出し、pqレジスタ263からpq値(q0〜qN−1、p−1〜pN−1)を読み出して、出力b0〜bN−1を計算し、dバスを介してレジスタファイル257に書き込む。レジスタファイル257に書き込まれた出力b0〜bN−1は、機能ユニット258を介して外部に出力される。データ出力はデータ入力に対してスクランブル変換されたデータとなる。
図15は、線形帰還シフト演算装置20の他の構成例を示す。前述の例と同様にマイクロプロセッサ250は、L生成装置210と行列演算装置230とを備え、L生成装置210と行列演算装置230の出力側にそれぞれビット列連接部262,256を備える。
2つの命令例で動作を説明する。1つ目の命令例は「GENL d、s1」である。L生成装置210は、「s1」が表す値(p値p−1〜pN−1)を、レジスタファイル257からs1バスを介して読み出し、q値q0〜qN−2を計算する。ビット列連接部262は、このq値q0〜qN−2と、p値p−1〜pN−1とを連接し、「d」により表されたレジスタファイル257にdバスを介して書き込む。
2つ目の命令例は、「LUOP d,s1,s2」である。行列演算装置230は、「s1」により表された値(入力データa―N〜a−1,a0〜aN−1)を、s1バスを介してレジスタファイル257から読み出し、「s2」により表された値(p値p−1〜pN−1、q値q0〜qN−2)を、s2バスを介してレジスタファイル257から読み出し、出力b0〜bN−1を計算する。ビット列連接部256は、出力b0〜bN−1の上位にNビットの「0」を連接し、dバスを介してレジスタファイル257に書き込む。
レジスタファイル257に書き込まれた出力データは入力データに対してスクランブル変換されたデータとなり、レジスタの値をメモリに格納するストア命令などが後に発行されることにより、機能ユニット258を介して外部に出力される。
上述した例において、ディジタル送受信装置1は、送信側(伝送フレーム組立部10〜変復調パラメータ選択回路60)及び受信側(CPU40〜伝送フレーム解体部75)の双方を含む例で説明した。ディジタル送受信装置1は送信側あるいは受信側だけでも実施可能である。
以上まとめると付記のようになる。
(付記1)
入力データが入力され、出力データを出力する線形帰還シフト演算装置において、
入力された係数p−1〜pN−1(Nは2以上の自然数)のうち係数p0〜pN−2から、
入力データが入力され、出力データを出力する線形帰還シフト演算装置において、
入力された係数p−1〜pN−1(Nは2以上の自然数)のうち係数p0〜pN−2から、
前記q値q0〜qN−2と、前記係数p−1〜pN−1と、前記入力データa−N〜a−1,a0〜aN−1とから、
を備えることを特徴とする線形帰還シフト演算装置。
(付記2)
前記L生成部は、メモリに記憶された前記係数p−1〜pN−1を読み出すことで、前記係数p−1〜pN−1が入力されることを特徴とする付記1記載の線形帰還シフト演算装置。
前記L生成部は、メモリに記憶された前記係数p−1〜pN−1を読み出すことで、前記係数p−1〜pN−1が入力されることを特徴とする付記1記載の線形帰還シフト演算装置。
(付記3)
前記係数p−1〜pN−1は、前記出力データを送信するための通信方式に応じた値であることを特徴とする付記1記載の線形帰還シフト演算装置。
前記係数p−1〜pN−1は、前記出力データを送信するための通信方式に応じた値であることを特徴とする付記1記載の線形帰還シフト演算装置。
(付記4)
前記入力データは送信情報から組み立てられた伝送フレームに含まれるデータであり、前記出力データを含む伝送フレームは変調後に伝送路を介して送信されることを特徴とする付記1記載の線形帰還シフト演算装置。
前記入力データは送信情報から組み立てられた伝送フレームに含まれるデータであり、前記出力データを含む伝送フレームは変調後に伝送路を介して送信されることを特徴とする付記1記載の線形帰還シフト演算装置。
(付記5)
前記入力データは伝送路を介して受信した受信データを復調して得られる伝送フレームに含まれるデータであり、前記出力データを含む伝送フレームから受信情報が得られることを特徴とする付記1記載の線形帰還シフト演算装置。
前記入力データは伝送路を介して受信した受信データを復調して得られる伝送フレームに含まれるデータであり、前記出力データを含む伝送フレームから受信情報が得られることを特徴とする付記1記載の線形帰還シフト演算装置。
(付記6)
通信装置において、
送信情報から伝送フレームを組み立てる伝送フレーム組立部と、
前記伝送フレームに含まれる入力データa−N〜a−1(Nは2以上の自然数)と、入力された係数p−1〜pN−1とから、出力データb0〜bN−1を出力する線形帰還シフト演算部と、
前記出力データb0〜bN−1を含む前記伝送フレームを変調する変調部とを備え、
前記線形帰還シフト演算部は、前記係数p−1〜pN−1のうち係数p0〜pN−2から、
通信装置において、
送信情報から伝送フレームを組み立てる伝送フレーム組立部と、
前記伝送フレームに含まれる入力データa−N〜a−1(Nは2以上の自然数)と、入力された係数p−1〜pN−1とから、出力データb0〜bN−1を出力する線形帰還シフト演算部と、
前記出力データb0〜bN−1を含む前記伝送フレームを変調する変調部とを備え、
前記線形帰還シフト演算部は、前記係数p−1〜pN−1のうち係数p0〜pN−2から、
前記q値q0〜qN−2と、前記係数p−1〜pN−1と、前記入力データa−N〜a−1,a0〜aN−1とから、
(付記7)
通信装置において、
受信データを復調して伝送フレームを出力する復調部と、
前記伝送フレームに含まれる入力データa−N〜a−1(Nは2以上の自然数)と、入力された係数p−1〜pN−1とから、出力データb0〜bN−1を出力する線形帰還シフト演算部と、
前記出力データb0〜bN−1を含む伝送フレームから受信情報を出力する伝送フレーム解体部とを備え、
前記線形帰還シフト演算部は、前記係数p−1〜pN−1のうち係数p0〜pN−2から、
通信装置において、
受信データを復調して伝送フレームを出力する復調部と、
前記伝送フレームに含まれる入力データa−N〜a−1(Nは2以上の自然数)と、入力された係数p−1〜pN−1とから、出力データb0〜bN−1を出力する線形帰還シフト演算部と、
前記出力データb0〜bN−1を含む伝送フレームから受信情報を出力する伝送フレーム解体部とを備え、
前記線形帰還シフト演算部は、前記係数p−1〜pN−1のうち係数p0〜pN−2から、
前記q値q0〜qN−2と、前記係数p−1〜pN−1と、前記入力データa−N〜a−1,a0〜aN−1とから、
(付記8)
マイクロプロセッサにおいて、
入力された係数p−1〜pN−1(Nは2以上の自然数)のうち係数p0〜pN−2から、
マイクロプロセッサにおいて、
入力された係数p−1〜pN−1(Nは2以上の自然数)のうち係数p0〜pN−2から、
前記q値q0〜qN−2と、前記係数p−1〜pN−1と、入力データa−N〜a−1,a0〜aN−1とから、
を備えることを特徴とするマイクロプロセッサ。
(付記9)
マイクロプロセッサにおいて、
入力された係数p−1〜pN−1(Nは2以上の自然数)のうち係数p0〜pN−2に対して、
マイクロプロセッサにおいて、
入力された係数p−1〜pN−1(Nは2以上の自然数)のうち係数p0〜pN−2に対して、
(付記10)
線形帰還シフト演算装置におけるデータ出力方法において、
入力された係数p−1〜pN−1(Nは2以上の自然数)のうち係数p0〜pN−2から、
線形帰還シフト演算装置におけるデータ出力方法において、
入力された係数p−1〜pN−1(Nは2以上の自然数)のうち係数p0〜pN−2から、
生成された前記q値q0〜qN−2と、前記係数p−1〜pN−1と、前記入力データa−N〜a−1,a0〜aN−1とから、
ことを特徴とするデータ出力方法。
(付記11)
線形帰還シフト演算装置を含む通信装置におけるデータ送信方法において、
送信情報から伝送フレームを組み立て、
前記伝送フレームに含まれる入力データa−N〜a−1(Nは2以上の自然数)と、入力された係数p−1〜pN−1とから、前記線形帰還シフト演算装置により出力データb0〜bN−1を出力し、
前記出力データb0〜bN−1を含む前記伝送フレームを変調し、
前記出力ステップは、前記係数p−1〜pN−1のうち係数p0〜pN−2から、
線形帰還シフト演算装置を含む通信装置におけるデータ送信方法において、
送信情報から伝送フレームを組み立て、
前記伝送フレームに含まれる入力データa−N〜a−1(Nは2以上の自然数)と、入力された係数p−1〜pN−1とから、前記線形帰還シフト演算装置により出力データb0〜bN−1を出力し、
前記出力データb0〜bN−1を含む前記伝送フレームを変調し、
前記出力ステップは、前記係数p−1〜pN−1のうち係数p0〜pN−2から、
前記q値q0〜qN−2と、前記係数p−1〜pN−1と、前記入力データa−N〜a−1,a0〜aN−1とから、
(付記12)
線形帰還シフト演算装置を含む通信装置におけるデータ受信方法において、
受信データを復調して伝送フレームを出力し、
前記伝送フレームに含まれる入力データa−N〜a−1(Nは2以上の自然数)と、入力された係数p−1〜pN−1とから、前記線形帰還シフト演算装置により出力データb0〜bN−1を出力し、
前記出力データb0〜bN−1を含む伝送フレームから受信情報を出力し、
前記出力ステップは、前記係数p−1〜pN−1のうち係数p0〜pN−2から、
線形帰還シフト演算装置を含む通信装置におけるデータ受信方法において、
受信データを復調して伝送フレームを出力し、
前記伝送フレームに含まれる入力データa−N〜a−1(Nは2以上の自然数)と、入力された係数p−1〜pN−1とから、前記線形帰還シフト演算装置により出力データb0〜bN−1を出力し、
前記出力データb0〜bN−1を含む伝送フレームから受信情報を出力し、
前記出力ステップは、前記係数p−1〜pN−1のうち係数p0〜pN−2から、
前記q値q0〜qN−2と、前記係数p−1〜pN−1と、前記入力データa−N〜a−1,a0〜aN−1とから、
1 ディジタル情報送受信装置(通信装置)、 10 伝送フレーム組立部、 20,25 線形帰還シフト演算装置、 26 第1の回路、 27 第2の回路、 30 伝送路変調部、 40 CPU、 50 フレームパラメータ選択回路、 55 変換特性多項式係数選択回路、 60 変復調パラメータ選択回路、 65 伝送路復調部、 75 伝送フレーム解体部、 210 L生成装置、 211 乗算器、 212 加算器、 220 pq値記憶素子、 230 行列演算装置、 231 乗算器、 232 加算器、 240 出力記憶素子、 256 ビット列連接部、 257 レジスタファイル、 258 機能ユニット、 261 p−1値生成部、 262 ビット列連接部、 263 pqレジスタ、 270 メモリ装置
Claims (10)
- 入力データが入力され、出力データを出力する線形帰還シフト演算装置において、
入力された係数p−1〜pN−1(Nは2以上の自然数)のうち係数p0〜pN−2から、
前記q値q0〜qN−2と、前記係数p−1〜pN−1と、前記入力データa−N〜a−1,a0〜aN−1とから、
を備えることを特徴とする線形帰還シフト演算装置。 - 前記L生成部は、メモリに記憶された前記係数p−1〜pN−1を読み出すことで、前記係数p−1〜pN−1が入力されることを特徴とする請求項1記載の線形帰還シフト演算装置。
- 前記係数p−1〜pN−1は、前記出力データを送信するための通信方式に応じた値であることを特徴とする請求項1記載の線形帰還シフト演算装置。
- 前記入力データは送信情報から組み立てられた伝送フレームに含まれるデータであり、前記出力データを含む伝送フレームは変調後に伝送路を介して送信されることを特徴とする請求項1記載の線形帰還シフト演算装置。
- 前記入力データは伝送路を介して受信した受信データを復調して得られる伝送フレームに含まれるデータであり、前記出力データを含む伝送フレームから受信情報が得られることを特徴とする請求項1記載の線形帰還シフト演算装置。
- 通信装置において、
送信情報から伝送フレームを組み立てる伝送フレーム組立部と、
前記伝送フレームに含まれる入力データa−N〜a−1(Nは2以上の自然数)と、入力された係数p−1〜pN−1とから、出力データb0〜bN−1を出力する線形帰還シフト演算部と、
前記出力データb0〜bN−1を含む前記伝送フレームを変調する変調部とを備え、
前記線形帰還シフト演算部は、前記係数p−1〜pN−1のうち係数p0〜pN−2から、
前記q値q0〜qN−2と、前記係数p−1〜pN−1と、前記入力データa−N〜a−1,a0〜aN−1とから、
- 通信装置において、
受信データを復調して伝送フレームを出力する復調部と、
前記伝送フレームに含まれる入力データa−N〜a−1(Nは2以上の自然数)と、入力された係数p−1〜pN−1とから、出力データb0〜bN−1を出力する線形帰還シフト演算部と、
前記出力データb0〜bN−1を含む伝送フレームから受信情報を出力する伝送フレーム解体部とを備え、
前記線形帰還シフト演算部は、前記係数p−1〜pN−1のうち係数p0〜pN−2から、
前記q値q0〜qN−2と、前記係数p−1〜pN−1と、前記入力データa−N〜a−1,a0〜aN−1とから、
- マイクロプロセッサにおいて、
入力された係数p−1〜pN−1(Nは2以上の自然数)のうち係数p0〜pN−2から、
前記q値q0〜qN−2と、前記係数p−1〜pN−1と、入力データa−N〜a−1,a0〜aN−1とから、
を備えることを特徴とするマイクロプロセッサ。 - マイクロプロセッサにおいて、
入力された係数p−1〜pN−1(Nは2以上の自然数)のうち係数p0〜pN−2に対して、
- 線形帰還シフト演算装置におけるデータ出力方法において、
入力された係数p−1〜pN−1(Nは2以上の自然数)のうち係数p0〜pN−2から、
生成された前記q値q0〜qN−2と、前記係数p−1〜pN−1と、前記入力データa−N〜a−1,a0〜aN−1とから、
ことを特徴とするデータ出力方法。
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