JP5264545B2 - 液体混合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液体混合方法に関する。
従来、2種以上の液体を混合して患部等に噴射し、癒着防止材や生体組織接着材などを形成する方法が知られており、そのための塗布具が開発されている。この塗布具は、混合すると凝固する成分同士、例えばトロンビンを含有する溶液とフィブリノーゲンを含有する溶液を混合しながら塗布するという構成によるものである。
このような塗布具としては、例えば、異なる種類の液体をそれぞれ含有する2つのシリンジが並列に装填される(保持される)塗布具本体(主部材)と、塗布具本体に対して摺動可能であり、各シリンジの押し子の後端部同士を連結する連結部材(補助部材)と、各シリンジから流出した液体がそれぞれ噴出されるノズルとで構成されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このような構成の塗布具からは、2種の液体同士が混合した混合液が噴出される。この噴出された混合液は、患部等に塗布され、癒着防止材や生体組織接着材として機能する。
しかしながら、混合液は、通常、無色透明であるため、患部に塗布されたとしても、当該混合液が塗布された塗布領域が視認し難い、すなわち、当該混合液が患部にどの程度塗布されているのかが分かりづらいという問題があった。
実開昭62−65972号公報
本発明の目的は、生体の目的部位に塗布された液体を確実に視認することができる液体混合方法を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(5)の本発明により達成される。
(1) 液組成が互いに異なり、混合すると粘性を有する第1の液体と第2の液体とをノズルから噴射しつつ前記第1の液体と前記第2の液体とを混合して混合液を得る液体混合方法であって、
前記第1の液体および前記第2の液体を前記ノズルから噴射する前に、前記第1の液体と前記第2の液体とを混合して、これらの液体を混合した前記混合液中に、疎水性を有し、気体が透過可能な通気膜を介して、気泡を混入し、該気泡が混入した状態で、前記混合液は、常温での粘度が10〜100cpsであり、生体組織の癒着防止材または生体組織接着材となることを特徴とする液体混合方法
(2) 前記気泡は、難水溶性を有する気体で構成されている上記(1)に記載の液体混合方法
(3) 前記第1の液体および前記第2の液体をそれぞれ別個に供給する供給手段と、
前記供給手段から供給された前記第1の液体および前記第2の液体がそれぞれ通過する第1の流路および第2の流路を有する液体流路と、ガスが通過するガス流路とを有するノズルとを備えた塗布具を用いて行われる上記(1)または(2)に記載の液体混合方法
(4) 前記液体流路は、該液体流路を画成する壁部の少なくとも一部が前記通気膜で構成されている上記(3)に記載の液体混合方法
(5) 前記第1の液体と前記第2の液体は、それらを混合することによりゲル化するものである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の液体混合方法
本発明によれば、生体の目的部位に塗布された液体は、多数の気泡が混入したものとなる。このため、この液体は、全体として白濁したように(白色に)見える。これにより、目的部位に留まった混合液を確実に視認することができる。換言すれば、液体の目的部位に対する塗布状態、すなわち、どの程度塗布されているのかを目視により確認することができる。これにより、目的部位に対して過不足なく液体の塗布を行うことができる。
また、本発明の方法を例えば腹腔鏡で用いた場合、当該腹腔鏡の光源からの光によって、生体の目的部位に塗布された液体中の気泡が反射する。これにより、当該液体の視認性を増幅させる効果もある。
液体混合方法(第1実施形態(参考例))を実施するのに用いる塗布具を示す斜視図である。 液体混合方法(第1実施形態(参考例))を実施するのに用いる塗布具を示す斜視図である。 図1に示す塗布具における開閉手段のA−A線断面図(ガス流路が遮断された状態を示す図)である。 図1に示す塗布具における開閉手段のA−A線断面図(ガス流路が開放された状態を示す図)である。 図1に示す塗布具のノズルの概略部分縦断面図(塗布状態の経時的変化を示す図)である。 図1に示す塗布具のノズルの概略部分縦断面図(塗布状態の経時的変化を示す図)である。 図1に示す塗布具のノズルの概略部分縦断面図(塗布状態の経時的変化を示す図)である。 図1に示す塗布具のノズルの概略部分縦断面図(塗布状態の経時的変化を示す図)である。 図1に示す塗布具のノズルの概略部分縦断面図(塗布状態の経時的変化を示す図)である。 本発明の液体混合方法により生体の目的部位に塗布された混合液を示す図((a)は平面図、(b)は部分断面側面図)である。 本発明の液体混合方法(第2実施形態)を実施するのに用いる塗布具のノズルおよびシリンジの概略部分縦断面図(塗布状態の経時的変化を示す図)である。 本発明の液体混合方法(第2実施形態)を実施するのに用いる塗布具のノズルおよびシリンジの概略部分縦断面図(塗布状態の経時的変化を示す図)である。 本発明の液体混合方法(第2実施形態)を実施するのに用いる塗布具のノズルおよびシリンジの概略部分縦断面図(塗布状態の経時的変化を示す図)である。 本発明の液体混合方法(第2実施形態)を実施するのに用いる塗布具のノズルおよびシリンジの概略部分縦断面図(塗布状態の経時的変化を示す図)である。 本発明の液体混合方法(第2実施形態)を実施するのに用いる塗布具のノズルおよびシリンジの概略部分縦断面図(塗布状態の経時的変化を示す図)である。 本発明の液体混合方法(第3実施形態)を実施するのに用いる塗布具のノズルの概略部分縦断面図(塗布状態の経時的変化を示す図)である。 本発明の液体混合方法(第3実施形態)を実施するのに用いる塗布具のノズルの概略部分縦断面図(塗布状態の経時的変化を示す図)である。 本発明の液体混合方法(第3実施形態)を実施するのに用いる塗布具のノズルの概略部分縦断面図(塗布状態の経時的変化を示す図)である。 本発明の液体混合方法(第4実施形態)を実施するのに用いる塗布具のノズルの概略部分縦断面図である。 液体混合方法(第5実施形態(参考例))を実施するのに用いる塗布具のノズルの先端部の横断面図である。 本発明の液体混合方法(第6実施形態)を実施するのに用いる塗布具のノズルの先端部の縦断面図である。 図21中のB−B線断面図である。 本発明の液体混合方法(第7実施形態)を実施するのに用いる塗布具のノズルの先端部の縦断面図である。 本発明の液体混合方法(第8実施形態)を実施するのに用いる塗布具(第8実施形態)のノズルの先端部の縦断面図である。 本発明の液体混合方法(第9実施形態)を実施するのに用いる塗布具のノズルの概略部分縦断面図である。 液体混合方法(第10実施形態(参考例))を実施するのに用いる塗布具のノズルの概略部分縦断面図である。 本発明の液体混合方法(第11実施形態)を実施するのに用いる塗布具のノズルの概略部分縦断面図(塗布状態の経時的変化を示す図)である。 図1に示す塗布具に装填される第1のシリンジ(第2のシリンジも同様)の部分縦断面図である。 本発明の液体混合方法により生体の目的部位に塗布された混合液(空気の気泡を含む)の状態を示す図面代用写真(30倍に拡大した光学顕微鏡写真)である。 本発明の液体混合方法により生体の目的部位に塗布された混合液(二酸化炭素の気泡を含む)の状態を示す図面代用写真(30倍に拡大した光学顕微鏡写真)である。
以下、本発明の液体混合方法を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1および図2は、それぞれ、液体混合方法(第1実施形態(参考例))を実施するのに用いる塗布具を示す斜視図、図3および図4は、それぞれ、図1に示す塗布具における開閉手段のA−A線断面図(図3はガス流路が遮断された状態を示し、図4はガス流路が開放された状態を示す)、図5〜図9は、それぞれ、図1に示す塗布具のノズルの概略部分縦断面図(塗布状態の経時的変化を示す図)、図10は、本発明の液体混合方法により生体の目的部位に塗布された混合液を示す図((a)は平面図、(b)は部分断面側面図)、図28は、図1に示す塗布具に装填される第1のシリンジ(第2のシリンジも同様)の部分縦断面図である。なお、説明の都合上、図1、図2および図5〜図9中(図11〜図19、図21および図23〜31についても同様)の左側を「先端」、右側を「後端(基端)」といい、図28中の下側を「先端」、上側を「後端」という。また、図1〜図4中、上側を「上」といい、下側を「下」という。
本発明の液体混合方法を用いた塗布方法は、図1および図2に示す塗布具1を用いて実施される。この塗布具1は、液組成が異なる2種の液体(第1の液体L1、第2の液体L2)を混合しながら塗布するものである(図7参照)。図1および図2に示すように、この塗布具1は、第1の液体L1を収納する第1のシリンジ(液体供給手段)2と、第2の液体L2を収納する第2のシリンジ(液体供給手段)3とをそれぞれ装填して用いられる。
まず、塗布具1の構成について説明する前に、第1のシリンジ2および第2のシリンジ3の構成について説明する。第1のシリンジ2と第2のシリンジ3とは、ほぼ同様の構成であるため、代表的に第1のシリンジ2について説明する。
図28に示すように、本実施形態における第1のシリンジ2は、外筒(シリンジ外筒)21と、外筒21内で摺動し得るガスケット24と、ガスケット24を外筒21の長手方向(軸方向)に沿って移動操作する押し子(プランジャロッド)26とを備えている。ガスケット24は、押し子26の先端に連結されている。
外筒21は、有底筒状の部材で構成され、先端側底部の中央部には、外筒21の胴部に対し縮径した縮径部(口部)22が一体的に突出形成されている。
外筒21の後端外周には、フランジ23が一体的に形成されている。
また、外筒21の外周面には、液量を示す目盛りが付されている。
外筒21の構成材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアミド(例えば、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・10、ナイロン12)のような各種樹脂が挙げられるが、その中でも、成形が容易であり、かつ水蒸気透過性が低い点で、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、ポリエステルのような樹脂が好ましい。なお、外筒21の構成材料は、内部の視認性を確保するために、実質的に透明であるのが好ましい。
このような外筒21内には、弾性材料で構成されたガスケット24が収納されて(挿入されて)いる。ガスケット24の外周部には、複数(2つ)のリング状の突部が全周にわたって形成されており、これらの突部が外筒21の内周面に密着しつつ摺動することで、液密性をより確実に保持するとともに、摺動性の向上が図れる。
また、ガスケット24には、その後端面に開放する中空部25が形成されている。この中空部25は、後述する押し子26のヘッド部28が螺入(嵌入)される。中空部25の内面には、雌ネジが形成されている。
ガスケット24の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シリコーンゴムのような各種ゴム材料や、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、オレフィン系、スチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、あるいはそれらの混合物等の弾性材料が挙げられる。
押し子26は、横断面が十文字状をなす棒状の本体部27を有している。
本体部27の先端側には、ガスケット24の中空部25内に挿入され、ガスケット24と連結されるヘッド部(連結部)28が形成されている。ヘッド部28の外周には、中空部25の内面の雌ネジと螺合し得る雄ネジが形成されている。この雄ネジを雌ネジと螺合することにより、ガスケット24と押し子26とが連結される。なお、ガスケット24と押し子26は、螺合による連結に限らず、例えば凹凸嵌合等により連結された構成、接着、融着等により固着された構成、一体成形された構成であってもよい。
また、本体部27の後端側には、円盤状のフランジ29が形成されている。
また、押し子26の構成材料としては、前述した外筒21の構成材料として例示したものと同様のものを用いることができる。
第1のシリンジ2は、塗布具1に装填される以前に、外筒21とガスケット24とで囲まれた空間(貯液空間)20に、第1の液体L1が充填される。
第2のシリンジ3も、第1のシリンジ2と同様に、外筒21と、外筒21内で摺動し得るガスケット24と、ガスケット24を移動操作する押し子26とで構成され、空間20に第2の液体L2が充填される。各部の構成は同様であるため、その説明は省略する。
このように、塗布具1では、第1の液体L1が第1のシリンジ2内に収納され、第2の液体L2が第2のシリンジ3内に収納されているため、各液体をそれぞれ別個にノズル4に供給することができる。
第1のシリンジ2に充填される第1の液体L1と、第2のシリンジ3に充填される第2の液体L2とは、それらの組成(成分)が異なるものである。
本発明においては、第1の液体L1と第2の液体L2とは、塗布具1の用途、使用目的、症例等に応じて適宜選定される。例えば、生体組織接着材の投与に使用する場合、第1の液体L1および第2の液体L2のうちの一方は、トロンビンを含有する液体(溶液等)、他方はフィブリノーゲンを含有する液体(溶液等)とすることができる。
また、癒着防止材の投与に使用する場合、第1の液体L1および第2の液体L2のうちの一方は、スクシンイミジル基で修飾したカルボキシメチルデキストリンを含有する液体(溶液等)、他方は、リン酸水素二ナトリウムを含有する液体(溶液等)とすることができる。
このような組み合わせの第1の液体L1および第2の液体L2は、それらを混合すると、変質、すなわち、ゲル化(固化)する。このようにゲル化する、すなわち、粘性を有することにより、例えば、第1の液体L1と第2の液体L2とが混合したもの(以下、「混合液M」という)が、塗布された生体組織(目的部位500)に確実に留まることができる(図10参照)。また、混合液Mが目的部位500に確実に留まるため、当該目的部位500において、生体組織接着材や癒着防止材としての機能を確実に発揮することができる。
さらに、後述するように、混合液Mは、多数の気泡Bが混入した(含有する)ものとなる(図10参照)。このため、当該混合液Mは、全体として白濁したように(白色に)見える。これにより、目的部位500に留まった混合液Mを確実に視認することができる。換言すれば、混合液Mの目的部位500に対する塗布状態、すなわち、どの程度塗布されているのかを目視により確認することができる。これにより、目的部位500に対して過不足なく混合液Mの塗布を行うことができる。
なお、混合液Mの常温での粘度は、10〜100cpsであるのが好ましく、20〜50cpsであるのがより好ましい。このような数値範囲により、混合液Mが目的部位500により確実に留まり、よって、当該混合液Mを確実に視認することができる。また、気泡Bが混合液M中から抜け出るのが確実に防止される。この数値範囲の設定は、例えば、第1の液体L1と第2の液体L2との混合比、各第1の液体L1および第2の液体L2の粘度、第1の液体L1および第2の液体L2のそれぞれの濃度、第1の液体L1および第2の液体L2のそれぞれの分子量等の諸条件を適宜変更することにより行われる。
なお、第1の液体L1および第2の液体L2の種類および組み合わせは、上述したものに限定されないことは、言うまでもない。
このような構成の第1のシリンジ2および第2のシリンジ3の各押し子26をそれぞれ押圧操作することより、後述するノズル4の第1の内管44a内に第1の液体L1を、第2の内管44bに第2の液体L2を容易かつ確実に供給することができる。また、各押し子26の押圧操作は、塗布具1の操作者(使用者)により手動で行なわれる。このため、操作者は、混合液Mの塗布を自身の任意のタイミングで行なうことができる。
第1の液体L1が充填された第1のシリンジ2と、第2の液体L2が充填された第2のシリンジ3とが装填される塗布具1は、塗布具本体7と、ノズル4と、操作部8、開閉手段(弁機構)9と、ボンベ(ガス供給手段)300に接続されたチューブ(ガス流路)10を有している(図1参照)。
塗布具1を構成する各部について説明する前に、ボンベ300について説明する。
ボンベ300は、その内部空間に高圧の(圧縮された)ガスGが充填されており、当該ガスGを塗布具1(ノズル4)に供給することができる。このボンベ300には、塗布具1に対するガスGの供給/供給停止を制御する開閉自在なバルブ(コック)301が設置されている。塗布具1を使用するときには、バルブ301を開状態にする。なお、ガスGとしては、特に限定されないが、例えば、空気、窒素(不活性ガス)、酸素、二酸化炭素(炭酸ガス)等が挙げられ、これらの中でも特に、難水溶性を有する気体(以下この気体を「難水溶性気体」と言う)である空気、窒素、酸素が好ましい。ここで、「難水溶性」とは、水に対する溶解度が20℃で約0.1wt%以下、好ましくは0.05wt%以下のもののことである。
このような難水溶性気体をガスGとして用いた場合と、二酸化炭素をガスGとして用いた場合とで比較すると、前者は、後者よりも、混合液M中での気泡Bの平均粒径が小さくなり、よって、目的部位500に塗布された(付着した)混合液Mの単位面積当たりの気泡Bの数量が多く(密度が高く)なる。これにより、前者では、目的部位500に塗布された混合液Mが全体としてより白色に(白みがかったように)見え、その視認性が向上する(図29、図30参照)。
また、難水溶性気体をガスGとして用いた場合では、前述したように混合液M中に多数の気泡Bを含有するため、その分、当該混合液M全体としての比重が低下するとともに、混合液M全体(気泡Bを含んだ状態)としての粘度も上昇する。これにより、例えば目的部位500が傾いたとしても(目的部位500の姿勢によらず)、塗布された混合液Mは、当該目的部位500から剥離(液垂れ)し難いものとなる、すなわち、目的部位500に対する密着力も向上したものとなる。
また、ガスGは、無菌状態のものであるのが好ましいが、無菌状態か否かについてはどちらでもよい。また、ボンベ300内の内部圧力(ガス圧)は、0.01MPa以上であるのが好ましく、0.05〜1MPaであるのがより好ましい。
図1および図2に示すように、塗布具本体7は、第1のシリンジ2および第2のシリンジ3を並べて(並列に)固定する(保持する)ものである。この塗布具本体7は、基部71と、基部71の先端に設けられた前板(第1の係合部)72と、基部71の後端に設けられた後板(第2の係合部)73と、基部71の後板73付近に設けられた指掛け部751および752とを有している。
基部71は、その上部に、横断面がほぼ半円弧状をなす凹部711および712が並列に設けられている。凹部711には、第1のシリンジ2の外筒21が収納され、凹部712には、第2のシリンジ3の外筒21が収納される。
基部71の先端には、前板72が設けられている。この前板72には、凹部711および712のそれぞれに対応する位置に、溝721および722が形成されている。第1のシリンジ2および第2のシリンジ3を装填するとき、溝721には、第1のシリンジ2の縮径部22が挿入され、溝722には、第2のシリンジ3の縮径部22が挿入される。
基部71の後端には、後板73が設けられている。この後板73には、凹部711および712のそれぞれに対応する位置に、凹部731および732が形成されている。第1のシリンジ2および第2のシリンジ3を装填するとき、凹部731には、第1のシリンジ2のフランジ23(基端部)が係合し(挿入され)、凹部732には、第2のシリンジ3のフランジ23(基端部)が係合する。
このように、塗布具本体7では、前板72に各縮径部22が係合するとともに、後板73に各フランジ23が係合することにより、第1のシリンジ2と第2のシリンジ3とを確実に並列に固定することができる。
基部71の後板73付近には、指掛け部751および752が設けられている。指掛け部751および752には、それぞれ、塗布具1を使用するときに使用者の指を掛けることができる。指掛け部751は、上方に突出した板片で構成され、指掛け部752は、下方に突出した板片で構成されている。また、各指掛け部751および752は、それぞれ、先端方向に臨む面が円弧状(湾曲凹状)をなすものである。
塗布具本体7は、当該塗布具本体7を構成する各部が一体的に形成されたものであってもよいし、各部がそれぞれ別体で構成されこれらを接合したものであってもよい。
塗布具本体7の構成材料としては、特に限定されず、例えば、各種金属材料や各種プラスチック等を単独または組み合わせて用いることができる。このような材料を用いた場合、例えば金型成形により塗布具本体7を容易に製造することができる。
塗布具本体7の後端側には、操作部8が塗布具本体7に対してその長手方向に移動可能に設置されている。この操作部8は、第1のシリンジ2の押し子26と第2のシリンジ3の押し子26とを先端方向(図1、図2および図4中の矢印C方向)へ押圧操作する部位である。操作部8は、第1のシリンジ2および第2のシリンジ3の押し子26のフランジ29同士を連結する連結部81と、連結部81の後端側に位置する押圧部82と、連結部81から先端方向に向かって延在するレール部83とを有している。
連結部81には、上方へ向かって開放する凹部811および812がそれぞれ設けられている。凹部811は、第1のシリンジ2の押し子26のフランジ29に対応した形状をなしており、当該フランジ29が係合する(図2参照)。また、凹部812は、第2のシリンジ3の押し子26のフランジ29に対応した形状をなしており、当該フランジ29が係合する(図2参照)。
このような構成の連結部81により、第1のシリンジ2および第2のシリンジ3の押し子26のフランジ29同士を確実に連結、固定することができ、よって、これらの押し子26を一括して矢印C方向に移動させることができる。
また、連結部81には、凹部811と凹部812との間に、筒状をなす筒状部813が設けられている。この筒状部813は、その軸線が図1中(図2も同様)上下方向と平行となるように設けられている。また、筒状部813には、開閉手段9のほとんどが収納されている。
連結部81の筒状部813の外周部には、長尺状をなすレール部83が先端方向に向かって突出形成されている。このレール部83は、塗布具本体7の基部71に設けられ、長尺状をなすガイド713に挿入される。操作部8の矢印C方向への押圧操作によりレール部83がガイド713に案内されることとなり、よって、前記押圧操作を円滑に行うことができる。
連結部81の筒状部813の後端側には、板状をなす押圧部82が筒状部813に対して塗布具本体7の長手方向に移動可能に設置されている。
この押圧部82は、塗布具1を使用する、すなわち、混合液Mを患部等(目的部位500)に塗布するとき、使用者によって押圧される部位である。塗布具1を使用するとき、例えば指掛け部751に人差し指を掛け、指掛け部752に中指を掛け、押圧部82に親指を掛けることができる。これにより、塗布具1を安定して確実に把持することができる。また、操作部8(押圧部82)の押圧操作を円滑かつ確実に行うことができ、よって、塗布具1の操作性が向上する。
また、押圧部82は、後述する開閉手段9の第2の接続部92に連結されている。
操作部8の構成材料としては、特に限定されず、例えば、塗布具本体7についての説明で挙げたような材料を用いることができる。このような材料を用いた場合、例えば金型成形により操作部8を容易に製造することができる。
前述したように、操作部8の筒状部813には、開閉手段9が設置されている。開閉手段9は、ボンベ300からノズル4に至るガスGの流れを遮断/開放するものである。この開閉手段9を介して、すなわち、開閉手段9の作動により、第1のチューブ101と第2のチューブ102とが遮断(図3参照)/連通(図4参照)する。
図3および図4に示すように、開閉手段9は、第1のチューブ101に接続された第1の接続部91と、第2のチューブ102に接続された第2の接続部92と、第1の接続部91内に収納され、開閉自在な弁部93とを有している。
第1の接続部91は、管状をなすものである。この第1の接続部91の内腔部には、下流側に位置し、弁部93が収納される収納部912が設けられている。また、第1の接続部91の内腔部には、収納部912の上流側の内径より縮径した縮径部913が設けられており、当該縮径部913と収納部912との境界に内径が急峻に変化した段差部911が形成されている。
第2の接続部92は、管状をなすものである。前述したように、第2の接続部92は、操作部8の押圧部82に連結されている。第2の接続部92は、下端部921が弁部93のシール部材94に支持されており、当該シール部材94を介して第1の接続部91の下流側に設置されている。この第2の接続部92は、第1の接続部91に対して、軸線同士が一致する第1の姿勢(図3に示す状態)と、下端部921を支点として軸線が押圧部82(操作部8)の矢印C方向(操作方向)に傾倒する第2の姿勢(図4に示す状態)とに変位可能に設置されている。
弁部93は、弾性材料で構成されたシール部材94と、シール部材94より上流側に位置するフランジ部95と、フランジ部95をシール部材94側に付勢する付勢部96とを有している。
シール部材94は、その形状がリング状をなすものである。このシール部材94は、その内周部941が第2の接続部92の下端部921の外周部922に密着している。また、シール部材94の外周部942は、第1の接続部91の収納部912の内周部914に密着している。このようなシール部材94により、当該シール部材94を介して、第1の接続部91と第2の接続部92とが気密に連結される。
フランジ部95は、その外径が第2の接続部92の外径より拡径したものである。このフランジ部95は、第2の接続部92の下端面に、間隙97を介して、対向配置されている。
付勢部96は、本実施形態では圧縮コイルバネで構成されたものであり、それが圧縮された状態で、上端部961がフランジ部95に当接し、下端部962が第1の接続部91の段差部911に当接している。これにより、フランジ部95を確実にシール部材94側に付勢することができる。
このような構成の弁部93では、フランジ部95は、第2の接続部92が第1の姿勢のとき、すなわち、第2の接続部92に外力が付与されていないとき、付勢部96に付勢されてシール部材94に気密に密着する(図3参照)。これにより、弁部93は閉状態となる。
また、操作部8の押圧部82による矢印C方向へ押圧力が第2の接続部92に作用すると、当該第2の接続部92は、第1の姿勢から第2の姿勢へ変位する。このとき、フランジ部95は、付勢部96の付勢力に抗して変位することなり、これにより、フランジ部95の周縁部951の一部(または全部)がシール部材94から離間して、当該シール部材94との間に間隙98が生じる(図4参照)。これにより、ガスGは間隙98を介して第1の接続部91から第2の接続部92に流れ込む、すなわち、弁部93は開状態となる。
以上のような構成の開閉手段9では、操作部8による押圧操作に連動して、弁部93が確実に開/閉することができる。これにより、弁部93が閉状態のとき、ボンベ300からノズル4に至るガスGの流れを確実に遮断することができ、弁部93が開状態のとき、当該ガスGの流れを確実に開放することができる。
なお、第1の接続部91、第2の接続部92、フランジ部95および付勢部96の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、各種金属材料や各種プラスチック等を単独または組み合わせて用いることができる。
また、シール部材94の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シリコーンゴムのような各種ゴム材料を用いることができる。
図1、図2に示すように、塗布具本体7の前板72には、ノズル4が設置されている。このノズル4は、チューブ10を通過したガスG(気体)と、第1のシリンジ2の縮径部22を通過した第1の液体L1と、第2のシリンジ3の縮径部22を通過した第2の液体L2とを吐出する(噴出する)ものである。
固定部材41は、例えば金属材料や樹脂材料で構成され、外形形状がブロック状をなすものである。この固定部材41は、先端および基端に開口する中空部を有している。このような固定部材41は、その基端開口部411が塗布具本体7の前板72に係合する。これにより、ノズル4が塗布具本体7に固定される。
ノズル4は、第1のシリンジ2の縮径部22に接続され、内部を第1の液体L1が通過する第1の内管44a(第1の流路(液体流路))と、第2のシリンジ3の縮径部22に接続され、内部を第2の液体L2が通過する第2の内管44b(第2の流路(液体流路))と、第1の内管44aおよび第2の内管44bが挿入された外管43と、第2のチューブ102に接続され、外管43内にガスGを供給する供給管(ガス供給管)46と、ノズル4を塗布具本体7の前板72に固定する固定部材41とを有している。
第1の内管44a、第2の内管44b、外管43および供給管46は、それぞれ、硬質材料で構成されているものでも、軟質材料、弾性材料等で構成され、可撓性を有するものでもよい。本実施形態では、可撓性を有するものとなっている。その構成材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアミド(例えば、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・10、ナイロン12)のような各種の軟質または硬質樹脂、天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シリコーンゴムのような各種ゴム材料や、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、オレフィン系、スチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、ステンレス鋼、アルミニウム、銅または銅系合金等の各種金属材料、各種ガラス、アルミナ、シリカ等の各種セラミックスが挙げられる。
第1の内管44aと第2の内管44bとは、ほぼ同様の構成であるため、代表的に第1の内管44aについて説明する。
第1の内管44aは、長尺な管状体で構成され、その基端部が第1のシリンジ2の縮径部22に接続されて(嵌合して)いる。
また、第1の内管44aは、その先端に開口した噴出口442を有している。この噴出口442は、操作部8を押圧操作した際に当該第1のシリンジ2の縮径部22から流出した第1の液体L1と、ボンベ300から流出したガスGとを噴出する部位である。
このような第1の内管44aおよび第2の内管44bは、外管43内に挿入されている(図5〜図9参照)。この外管43は、長尺な管状体で構成され、その基端部が固定部材41の先端開口部412に接続されている。供給管46を介して供給されたガスGは、外管43と第1の内管44aと第2の内管44bとの間(間隙(ガス流路))を通過することとなる。
また、外管43は、その先端部に設けられた先端壁部432を有し、先端が閉塞したものとなっている。第1の内管44aおよび第2の内管44bは、先端壁部432を貫通しており、各噴出口442が露出している。外管43の先端壁部432と第1の内管44aおよび第2の内管44bの先端部との間には、例えばシール部材が設置されており、外管43内の気密性が維持されている。これにより、外管43の先端壁部432と第1の内管44aおよび第2の内管44bの先端部との間から、ガスGが漏出するのが確実に防止されている。
図1、図2に示すように、固定部材41は、ノズル4の基端部に配置されている。この固定部材41は、先端開口部412と基端開口部411とを有する中空体で構成されている。先端開口部412には、外管43の基端部が気密に接続されており、基端開口部411は、塗布具本体7の前板72に接続・固定されている。また、固定部材41の内側には、第1の内管44aの第1のシリンジ2との接続部、第2の内管44bの第2のシリンジ3との接続部、供給管46のチューブ10との接続部とが位置している。これにより、各接続部を覆うことができ、よって、各接続部を保護することができる。
さて、図5〜図9に示すように、第1の内管44aの壁部は、その先端部(噴出口442近傍の部分)が通気膜42で構成されている。また、これと同様に、第2の内管44bの壁部は、その先端部(噴出口442近傍の部分)が通気膜42で構成されている。これらの通気膜42は、同一の構成であるため、以下、第1の内管44a側の通気膜42について代表的に説明する。
通気膜42は、外管43内のガスGが透過可能なものである。これにより、通気膜42を介して、ガスGが第1の内管44a内に流入することができ(供給され)、よって、この流入したガスGは、第1の液体L1とともに、噴出口442から噴出する(図7参照)。これにより、第1の液体L1が霧状になり、同様に霧状に噴出した第2の液体L2と混合して患部に塗布される。また、通気膜42を介して第1の内管44a内に流入したガスGは、気泡Bとなって第1の液体L1中に混入する。この気泡Bが混入した第1の液体L1を含む混合液Mは、目的部位500に塗布された際には目視により確実に確認される。
通気膜42は、第1の内管44aの途中を切断し(除去し)、その切断部を補完するように、すなわち、切断部を介して第1の内管44aの上流側(基端側)の部分と下流側(先端側)の部分とを接合するように設置されている。この接合方法としては、特に限定されないが、例えば、融着(熱融着、高周波融着、超音波融着等)、接着(接着剤や溶媒による接着)等の方法が挙げられる。
図5(図6〜図9も同様)に示すように、通気膜42は、全体形状として管状をなしている。これにより、ガスGは、通気膜42を介して、その周方向のいずれの部分からも第1の内管44a内に流入することができる。これにより、ガスGを第1の内管44a内に過不足なく供給することができ、よって、噴出口442から噴出する第1の液体L1が確実に霧状となる。このように霧状となることにより、第1の液体L1と第2の液体L2とが均一に混合し、好適な状態(混合が均一な状態)で患部へ塗布される。また、塗布された第1の液体L1および第2の液体L2(混合液M)中には、気泡Bが均一に分散している。これにより、混合液Mの塗布状態(塗布領域)を確実に視認することができる。
また、図8に示すように、第1の液体L1の吐出が停止した際には、通気膜42を介して流入したガスGが、第1の内管44a内の通気膜42よりも先端側の部分の第1の液体L1を確実に外方へ押し出す(吹き飛ばす)。これにより、噴出口442に第1の液体L1が残留するのが防止される。よって、当該噴出口442(ノズル4)に目詰まりが生じるのが防止され(図9参照)、また、噴出口442から第1の液体L1の残液が漏出するのが確実に防止される。
このようなガスGが透過する通気膜42には、多数の細孔(図示せず)が形成されている。各細孔は、それぞれ通気膜42をその厚さ方向に貫通するものである。これらの細孔の平均孔径は、特に限定されないが、例えば、2μm以下が好ましい。このような細孔を有する通気膜42としては、例えば、住友電工ファインポリマー社製「ポアフロンチューブ(TB−0201)」が挙げられる。これは、平均孔径が約1μmの通気膜42である。
また、孔径を0.01〜0.45μmとすることにより、ガスGが確実に透過できるとともに、通気膜42が菌不透過性を有することになる。通気膜42が菌不透過性を有することにより、仮にボンベ300内のガスGが無菌状態のものでない場合であっても、通気膜42でガスG内の菌類が除去され、当該菌類が第1の内管44a内に流入するのが確実に防止される。これにより、無菌状態の第1の液体L1(混合液M)を患部へ塗布することができる。
また、孔径が前記数値範囲(0.01〜0.45μm)に設定されている場合には、通気膜42を通過したガスGが第1の液体L1(混合液M)中でマイクロバブルとなる。気泡Bがマイクロバブルとなることにより、塗布された混合液M中の気泡Bの存在を容易に確認することができるとともに、当該混合液M中で気泡Bが均一に分散した状態となる。これにより、混合液M全体を確実に視認することができる。また、気泡Bが混合液M中から抜け出にくくなり、当該混合液M中に確実に留まる。
マイクロバブル(気泡B)の平均直径としては、特に限定されず、例えば、10〜500μmであるのが好ましく、50〜200μmであるのがより好ましい。
また、通気膜42の膜厚(壁圧)は、特に限定されず、例えば、0.1〜1mmであるのが好ましく、0.3〜0.8mmであるのがより好ましい。
また、通気膜42の表面積(外周面の面積)は、30〜300mmであるのが好ましく、100〜200mmであるのがより好ましい。
通気膜42は、第1の液体L1や第2の液体L2に対して不透過性(撥液性)、すなわち、疎水性を有している。これにより、通気膜42を介して、第1の内管44a内の第1の液体L1が外管43内に逆流する(流れ込む)のが確実に防止される。このような通気膜42は、疎水性を有する材料で構成されたもの、または、その表面が疎水化処理が施されたものである。疎水性を有する材料(構成材料)としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルの共重合体(PFA)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エチレンとテトラフルオロエチレンの共重合体(ETFE)、エチレンとクロロトリフルオロエチレンの共重合体(ECTFE)、ポリプロピレン(PP)等が挙げられる。通気膜42は、これらの材料を、延伸法、ミクロ相分離法、電子線エッチング法、焼結法、アルゴンプラズマ粒子等の方法で多孔質としたものが好適に用いられる。また、疎水化処理の方法としては、特に限定されず、例えば、通気膜42の表面に、前記疎水性を有する材料をコーティングする方法等が挙げられる。
なお、通気膜42は、本実施形態では第1の内管44aの壁部の先端部を構成しているが、これに限定されず、例えば、第1の内管44aの壁部の全体を構成していてもよい。また、第1の内管44aの周方向の一部が通気膜42で構成されていれば十分である。
次に、使用可能状態となった、すなわち、第1の液体L1が充填された第1のシリンジ2と、第2の液体L2が充填された第2のシリンジ3とが装填され、かつボンベ300に接続された状態の塗布具1の作動状態について説明する。
第1のシリンジ2および第2のシリンジ3には、それぞれ、患部に塗布するのに必要な(十分な)程度の液量の第1の液体L1および第2の液体L2が充填されている。また、ボンベ300は、バルブ301が開状態となっており、塗布具1に対してガスGを供給可能となっている。
また、塗布具1では、シール部材94にフランジ部95を押し付ける付勢部96の力(付勢力)に抗して、シール部材94とフランジ部95との間に間隙98を生じさせる力、すなわち、第2の接続部92を第1の姿勢から第2の姿勢へ傾倒させる矢印C方向への押圧力は、第1のシリンジ2の押し子26と第2のシリンジ3の押し子26とを先端方向に移動させる力より小さくなるように設定されている。このような設定を行う方法としては、例えば、付勢部96のバネ定数、各液体の粘度、各外筒21の内径等の諸条件を適宜設定することより可能となる。
このような塗布具1に対して、まず、例えば塗布具本体7の指掛け部751に人差し指を掛け、指掛け部752に中指を掛け、操作部8の押圧部82に親指を掛ける。このとき、第1の内管44aには第1の液体L1が供給されておらず、第2の内管44bにも第2の液体L2が供給されておらず、外管43(供給管46)にもガスGが供給されていない(図5参照)。このため、ノズル4からは、ガスG、第1の液体L1および第2の液体L2は、噴出されていない。
次に、この状態で、親指で押圧部82を押圧操作すると、まず、第2の接続部92が傾倒して、シール部材94とフランジ部95との間に間隙98が生じ、この間隙98を介してガスGが流通する(図4参照)。これにより、ガスGは、第2のチューブ102を介して供給管46に流入し、よって、さらに外管43内を通過する。そして、ガスGは、各通気膜42付近に達すると、当該通気膜42を介して、第1の内管44aおよび第2の内管44b内に流入する。各噴出口442からは、ガスGが高速に噴出する(図6参照)。
また、親指による押圧部82に対する押圧操作は、操作部8全体、すなわち、各押し子26を先端方向に移動するまでには至っていない。このため、第1の内管44aおよび第2の内管44bには、未だ第1の液体L1および第2の液体L2が供給されていない。
さらに、押圧部82を押圧すると、第2の接続部92の傾倒が限界となり、親指からの押圧力が押圧部82を介して連結部81に伝達される。これにより、連結部81(操作部8全体)が移動し始め、よって、第1のシリンジ2から第1の液体L1が押し出されるとともに、第2のシリンジ3からも第2の液体L2が押し出される。この押し出された第1の液体L1は、通気膜42の内側でガスGと合流し(混合され)、当該ガスG(気泡B)とともに、第1の内管44aの噴出口442から噴出する(図7参照)。また、第2の液体L2は、第1の液体L1とほぼ同様に、通気膜42の内側でガスGと合流し(混合され)、当該ガスG(気泡B)とともに、第2の内管44bの噴出口442から吐出する(図7参照)。
各噴出口442から噴出した第1の液体L1および第2の液体L2は、それぞれ、高速に噴出するガスGによって、霧状になる。これにより、第1の液体L1と第2の液体L2とは、互いに混合して患部(目的部位500)に塗布される。
また、気泡B(ガスG)が第1の液体L1に混入するときのその混入量(混入総体積)と、気泡Bが第2の液体L2に混入するときのその混入量(混入総体積)との合計は、目的部位500に付着する混合液Mの単位量(単位体積)に対し、0.1〜50%に設定されているのが好ましく、1〜30%に設定されているのがより好ましい。このような数値範囲により、目的部位500に付着する混合液Mに対し、気泡Bが過不足なく存在することができる。これにより、混合液M(ゲル)の機能が損なわれるのが防止されるとともに、混合液Mにおける視認性が向上する。
また、気泡Bを混入するときの当該気泡Bの流入速度は、2〜50mL/secに設定されているのが好ましく、10〜15mL/secに設定されているのがより好ましい。このような数値範囲により、各液体に対して気泡Bを確実に混入することができ、よって、気泡Bが混入した混合液Mを目的部位500に塗布することができる。
このような設定方法としては、特に限定されないが、例えば、ボンベ300のバルブ301の開度を調整する方法、各通気膜42の細孔の大きさや密度を調整する方法等が挙げられる。
そして、患部に対する所定量の塗布が完了した後、親指の押圧部82(操作部8)に対する押圧力を緩めていくと、まず、操作部8全体の移動が停止する。これにより、各押し子26の移動が停止し、よって、第1の液体L1および第2の液体L2の噴出がそれぞれ停止する(図8参照)。このとき、押圧部82の押圧による第2の接続部92の第2の姿勢が維持されているため、ガスGは、まだ噴出されている(図8参照)。これにより、第1の内管44a内では、通気膜42よりも先端側の部分の第1の液体L1が、通気膜42を介して流入したガスGによって、噴出口442から押し出される。その結果、第1の液体L1の先端P1が通気膜42の基端部付近に位置する。また、これと同様に、第2の内管44b内でも、通気膜42よりも先端側の部分の第2の液体L2が、通気膜42を介して流入したガスGによって、噴出口442から押し出される。その結果、第2の液体L2の先端P2が通気膜42の基端部付近に位置する。
このような構成により、各噴出口442付近にそれぞれ第1の液体L1および第2の液体L2が残留するのが防止され、また、これら液体同士が混合して(接触して)ゲル化するのが防止される。これにより、各噴出口442に目詰まりが生じるのが確実に防止される。
さらに、親指の押圧部82に対する押圧力を緩めていくと、遂には、押圧部82を押圧していた親指が当該押圧部82から離間する。これにより、第2の接続部92に対する押圧力が解除されて、第2の接続部92が第1の姿勢に戻る。これにより、シール部材94とフランジ部95との間の間隙98がなくなる、すなわち、シール部材94とフランジ部95の周縁部951の全周とが互いに密着する(図3参照)。このとき、供給管46へのガスGの供給が停止する(図9参照)。
このように、塗布具1では、当該塗布具1に対する操作が完了した際に、すなわち、塗布具1の使用後(塗布後)に、ノズル4に目詰まりが生じるのが防止される。そして、この目詰まりが生じていない状態(好適な状態)の塗布具1を再度、患部への塗布に用いることができる。
また、塗布具1は、ノズル4からは、ガスGが、第1の液体L1および第2の液体L2に先立って吐出されるよう構成されている。これにより、第1の液体L1および第2の液体L2のみが患部に噴出され塗布されるのを防止することができる。また、先立って噴出されたガスGにより、第1の液体L1および第2の液体L2がそれぞれ確実に霧状となって噴出され、よって、これらの液体同士が確実に混合する。
また、塗布具1では、ガスGの供給が停止した(図9に示す状態)後も、外管43内の残圧によって、ガスGが通気膜42を介して第1の内管44a内に流入するため、通気膜42よりも先端側の部分の第1の液体L1をさらに吹き飛ばすことができる。これにより、各噴出口442に目詰まりが生じるのがより確実に防止される。
また、図10に示すように、塗布具1を用いて(本発明の液体混合方法により)塗布された混合液Mは、多数の気泡Bが分散した状態で混入したものとなっている。また、この混合液Mは、前述したようにゲル化して粘性を有するため、目的部位500上に留まる。
このような混合液Mは、気泡Bの存在により、全体が白みを帯びているように視認される。これにより、混合液Mの目的部位500に対する塗布状態を把握することができ、よって、例えば、目的部位500に対して混合液Mの塗布量が不足している部分がある場合には、当該部分に対して混合液Mをさらに塗布する処置を施すことができる。これにより、目的部位500に対して過不足なく混合液Mの塗布を行うことができる。
また、目的部位500に塗布された混合液Mは、気泡Bの存在により、その厚さが比較的厚いものとなる(図10(b)参照)。これにより、混合液Mにおける視認性が向上する。また、混合液Mが例えば癒着防止材や生体組織接着材である場合には、その機能を十分に発揮することができる。
<第2実施形態>
図11〜図15は、それぞれ、本発明の液体混合方法(第2実施形態)を実施するのに用いる塗布具のノズルおよびシリンジの概略部分縦断面図(塗布状態の経時的変化を示す図)である。
以下、これらの図を参照して本発明の液体混合方法の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、容積増減部とそれを変形させる拡張部をさらに有すること以外は前記第1実施形態と同様である。
図11〜図15に示すように、塗布具1Aでは、第1の内管44aの途中および第2の内管44bの途中には、それぞれ、塗布具本体7の近傍に、内部の容積が増減するように変形する容積増減部441が設けられている。第1の内管44aにおける容積増減部441と第2の内管44bにおける容積増減部441とは、供給管46を介して、対称的な位置に配置されている。
供給管46の途中には、ガスGの流量(供給量)に応じて拡張・収縮する拡張部(バルーン)461が設けられている。この拡張部461は、各容積増減部441に対応する位置に配置されている。すなわち、拡張部461は、第1の内管44aの容積増減部441と第2の内管44bの容積増減部441との間に配置されている。このような位置に配置された拡張部461は、その周辺(前後)の部位よりも厚さ(管壁)が薄く設定されている。これにより、拡張部461内にガスGが供給される(流入する)ことにより確実に拡張し、ガスGの供給が停止することにより確実に収縮する。拡張部461は、その拡張・収縮により、各容積増減部441を容積が増減するように変形させる変形手段として機能するものである。
図11、図15に示すように、拡張部461は、自然状態では、外径がその前後の供給管46の外径よりも若干拡径している、すなわち、最も収縮している。また、この状態では、拡張部461は、各容積増減部441をそれぞれ押圧しない程度に当接していてもよいし、各容積増減部441からそれぞれ離間していてもよい。図11および図15に示す構成では、拡張部461は、各容積増減部441をそれぞれ押圧しない程度に当接している。このとき、各容積増減部441は、それぞれ容積が最大となっている。なお、「自然状態」とは、外力が付与されていない状態、すなわち、内部にガスGが供給されていない状態を言う。
また、図12〜図14に示すように、供給管46にガスが供給された際、拡張部461は、その内部にもガスが供給されて拡張する(膨張する)。この拡張した拡張部461は、各容積増減部441のそれぞれの弾性力に抗して、これらの容積増減部441を圧迫する(押圧する)。これにより、各容積増減部441のそれぞれの容積が減少する。なお、拡張した拡張部461の容積増減部441に対する押圧の程度は、各容積増減部441においてその内周面同士が密着しない程度とされる。
また、拡張した拡張部461が再度収縮した際には、各容積増減部441に対する圧迫が解除される。これにより、各容積増減部441は、それぞれ、自身の弾性により復元する(図9参照)。
また、ノズル4は、第1の内管44aの容積増減部441と第2の内管44bの容積増減部441と拡張部461とを外方から一括して保持するリング(バンド)47を有している。このリング47は、例えばプラスチック材料で構成された帯体を巻回することにより形成されている。リング47により、両容積増減部441と拡張部461との位置関係が、拡張部461の拡張・収縮に関わらず、規制される。これにより、拡張部461が拡張した際、当該拡張した拡張部461によって、各容積増減部441がそれぞれ確実に押圧される。
このように、塗布具1Aでは、拡張部461の拡張・収縮により、容積増減部441および441の各容積が確実に変化する。
次に、使用可能状態となった、すなわち、第1の液体L1が充填された第1のシリンジ2と、第2の液体L2が充填された第2のシリンジ3とが装填され、かつボンベ300に接続された状態の塗布具1Aの作動状態について説明する。
図11に示す塗布具1Aは、その操作部8を操作する前の状態は、前記第1実施形態で記載した塗布具1と同様の状態(条件)となっている。また、この塗布具1Aでは、拡張部461が拡張していないため、それによる各容積増減部441への圧迫もなされていない。
次に、この状態で、親指で押圧部82を押圧操作すると、まず、第2の接続部92が傾倒して、シール部材94とフランジ部95との間に間隙98が生じ、この間隙98を介してガスGが流通する(図4参照)。これにより、ガスGは、第2のチューブ102を介して供給管46に流入し、よって、さらに外管43内を通過する。そして、ガスGは、各通気膜42付近に達すると、当該通気膜42を介して、第1の内管44aおよび第2の内管44b内に流入する。各噴出口442からは、ガスGが高速に噴出する(図12参照)。また、このとき、拡張部461が拡張するため、各容積増減部441がそれぞれ圧迫される。拡張部461の拡張は、当該拡張部461へのガスGの供給が停止するまで維持される。
また、親指による押圧部82に対する押圧操作は、操作部8全体、すなわち、各押し子26を先端方向に移動するまでには至っていない。このため、第1の内管44aおよび第2の内管44bには、未だ第1の液体L1および第2の液体L2が供給されていない。
さらに、押圧部82を押圧すると、第2の接続部92の傾倒が限界となり、親指からの押圧力が押圧部82を介して連結部81に伝達される。これにより、連結部81(操作部8全体)が移動し始め、よって、第1のシリンジ2から第1の液体L1が押し出されるとともに、第2のシリンジ3からも第2の液体L2が押し出される。この押し出された第1の液体L1は、拡張部461で圧迫されたままの容積増減部441を通過し、さらに通気膜42内でガスGと合流し、当該ガスGとともに、第1の内管44aの噴出口442から噴出する(図13参照)。また、第2の液体L2は、第1の液体L1とほぼ同様に、拡張部461で圧迫されたままの容積増減部441を通過し、さらに通気膜42内でガスGと合流し、当該ガスGとともに、第2の内管44bの噴出口442から噴出する(図13参照)。
前述したように、各噴出口442から噴出した第1の液体L1および第2の液体L2は、霧状となり、互いに混合して混合液Mとなり、患部に塗布される。また、患部に付着した混合液Mは、気泡Bが混入した状態となっており、確実に視認される。
患部に対する所定量の塗布が完了した後、親指の押圧部82(操作部8)に対する押圧力を緩めていくと、まず、操作部8全体の移動が停止する。これにより、各押し子26の移動が停止し、よって、第1の液体L1および第2の液体L2の噴出がそれぞれ停止する(図14参照)。このとき、押圧部82の押圧による第2の接続部92の第2の姿勢が維持されているため、ガスGは、まだ噴出されている(図14参照)。これにより、前述したように、第1の内管44aの通気膜42よりも先端側の部分の第1の液体L1が、通気膜42を介して流入したガスGによって、噴出口442から押し出され、第2の内管44bの通気膜42よりも先端側の部分の第2の液体L2が、通気膜42を介して流入したガスGによって、噴出口442から押し出される。これにより、各噴出口442付近にそれぞれ第1の液体L1および第2の液体L2が残留するのが防止され、当該各噴出口442に目詰まりが生じるのが確実に防止される。
さらに、親指の押圧部82に対する押圧力を緩めていくと、遂には、押圧部82を押圧していた親指が当該押圧部82から離間する。これにより、第2の接続部92に対する押圧力が解除されて、第2の接続部92が第1の姿勢に戻る。これにより、シール部材94とフランジ部95との間の間隙98がなくなる、すなわち、シール部材94とフランジ部95の周縁部951の全周とが互いに密着する(図3参照)。このとき、供給管46へのガスGの供給が停止する(図15参照)。
また、供給管46へのガスGの供給が停止した際には、拡張部461が収縮する(図15参照)。これにより、拡張部461の各容積増減部441に対する圧迫が解除され、各容積増減部441の容積が、液体(第1の液体L1、第2の液体L2)を吐出している状態のそれよりも大となる(増加する)。この容積が大となることにより、第1の液体L1の先端P1が、前記第1実施形態(図9に示す状態)での第1の液体L1の先端P1よりもさらに後端側に引き込まれる(図15参照)。また、第2の液体L2の先端P2も前記第1実施形態(図9に示す状態)での第2の液体L2の先端P2よりもさらに後端側に引き込まれる(図15参照)。
このような構成により、塗布具1Aに対する操作が完了した際には、第1の液体L1の先端P1および第2の液体L2の先端P2がそれぞれ噴出口442からより遠位に位置する。これにより、第1の内管44aの噴出口442や第2の内管44bの噴出口442付近で、第1の液体L1と第2の液体L2とが混合して固化するのを防止することができる。これにより、塗布具1Aの使用後(塗布後)の、第1の内管44aの噴出口442や第2の内管44bの噴出口442に生じる目詰まり(第1の液体L1と第2の液体L2とが混合して固化ものの付着)を確実に防止することができる。そして、この目詰まりが生じていない状態の塗布具1Aを再度、患部への塗布に用いることができる。
<第3実施形態>
図16〜図18は、それぞれ、本発明の液体混合方法(第3実施形態)を実施するのに用いる塗布具のノズルの概略部分縦断面図(塗布状態の経時的変化を示す図)である。
以下、これらの図を参照して本発明の液体混合方法の第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、内管の構成が異なる、すなわち、第1の液体と第2の液体とを混合するタイミングが異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図16〜図18に示す塗布具1Cでは、第1の内管44aと第2の内管44bとが、それらの先端側の部分(先端部)で、合流している。これにより、各内管の内部空間同士が合流する合流部52が形成される。
この合流部52は、その途中に、内径が先端方向に向かって漸減したテーパ部521を有している。このテーパ部521を介して、合流部52は、先端側の内径が小さい小径部522と、基端側の内径が大きい大径部523とに分けることができる。小径部522の先端開口は、混合液M(第1の液体L1と第2の液体L2とが混合したもの)が、ガスGとともに噴出する噴出口524として機能する(図17参照)。
このような構成の塗布具1Cにより、第1の液体L1と第2の液体とは、噴出口524(ノズル4)から噴射する前に、合流部52で合流して、混合液Mとなる。この混合液Mは、第1の液体L1と第2の液体とがより均一かつ確実に混合したものとなる。また、混合液Mは、前述したように霧化して噴出されることとなる。
また、合流部52の大径部523は、そのほとんどの部分が通気膜42で構成されている。これにより、合流部52の基端側の部分(基端部)を通気膜42で構成することができる。これにより、操作部8の操作により、第1の液体L1と第2の液体L2との噴出が停止した際、通気膜42を介して合流部52に流入したガスGによって、合流部52内の混合液Mを噴出口524から確実に吹き飛ばすことができる(図18参照)。
図17に示すように、混合液Mを噴出しているときには、通気膜42を透過したガスGは、合流部52を通過する混合液M中で気泡Bとなり、当該混合液M中に混入する。この気泡Bが混入した状態で、混合液Mは、目的部位500に付着する。これにより、本実施形態でも、前述したように、混合液Mは、視認性に優れたものとなる。
また、混合液Mに混入した気泡Bにより、当該混合液Mは、合流部52を通過する過程で攪拌される。これにより、第1の液体L1と第2の液体L2とは、均一かつ確実に混合し、混合液Mとなって噴霧される。特に、両液体の粘度が互いに異なる場合には、これら液体同士を単に合流するだけでは均一な混合液Mになり難いが、本発明では、前述したように気泡Bは、第1の液体L1と第2の液体L2とを攪拌してそれらの混合を促進する攪拌作用を発揮するため、均一な混合液Mを得る。
なお、合流部52は、本実施形態ではその基端側の部分が通気膜42で構成されているが、これに限定されず、例えば、その全体が通気膜42で構成されていてもよい。
<第4実施形態>
図19は、本発明の液体混合方法(第4実施形態)を実施するのに用いる塗布具のノズルの概略部分縦断面図である。
以下、この図を参照して本発明の液体混合方法の第4実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、通気膜の設置位置が異なる、すなわち、気泡を混入するタイミングが異なること以外は前記第3実施形態と同様である。
図19に示す塗布具1Dでは、第1の内管44aおよび第2の内管44bにそれぞれ通気膜42が設置されている。各通気膜42は、合流部52の上流側近傍に配置されている。これにより、第1の液体L1と第2の液体L2とが合流部52で合流して混合液Mとなる前に、各第1の液体L1および第2の液体L2にそれぞれ気泡Bが通気膜42を介して混入される。
このような構成の塗布具1Dでは、操作部8の操作により、第1の液体L1と第2の液体L2との噴出が停止した際、各通気膜42を介して流入したガスGによって、合流部52内の混合液Mのみならず、第1の内管44a(通気膜42)内の第1の液体L1と、第2の内管44b(通気膜42)内の第2の液体L2も噴出口524から確実に吹き飛ばすことができる。これにより、噴出口524に第1の液体L1や第2の液体L2が残留して、当該噴出口524に目詰まりが生じるのがより確実に防止される。
また、塗布具1Dでは、前述したように、第1の液体L1と第2の液体L2とを混合する前に各液体にそれぞれ気泡Bを混入することができるよう構成されている。これにより、本実施形態でも、混合液Mは、気泡Bが混入した状態で目的部位500に留まり、その際に視認性に優れたものとなる。
<第5実施形態>
図20は、液体混合方法(第5実施形態(参考例))を実施するのに用いる塗布具のノズルの先端部の横断面図である。
以下、この図を参照して液体混合方法の第5実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、内管の設置数が異なることと当該内管の構成が異なる以外は前記第1実施形態と同様である。前記第1〜第4実施形態の塗布具は、それぞれ、2本のシリンジを装填して、各シリンジから液組成の異なる2種の液体を混合しつつ噴出するよう構成されたものであるが、本実施形態の塗布具は、1本のシリンジを装填して、そのシリンジから1種の液体L3を噴出するよう構成されたものである。なお、液体L3は、粘性を有するものであり、そのものとしては、特に限定されず、例えば、デキストリン溶液、IPEG水溶液、プルラン水溶液等が挙げられる。また、液体L3の粘度としては、例えば、前記混合液Mの粘度と同程度とするのが好ましい。
図20に示す塗布具1Eでは、ノズル4Aは、1本の管状体49(単管)で構成されている。この管状体49は、横断面視で、その内腔部491が通気膜42によって、2つの空間に区画されている。区画された2つの空間のうちの一方の空間は、液体が通過する液体流路492として機能する。また、他方の空間は、ガスGが通過するガス流路493として機能する。
また、通気膜42は、管状体49の内周部に例えば接着剤によって、接着、固定されている。
このような構成の塗布具1Eでは、液体L3をノズル4Aから噴射する前に液体L3に、通気膜42を介してガスGが流入する(気泡Bが混入する)。気泡Bが混入した液体L3は、その状態で目的部位500に留まる。このような液体L3は、視認性に優れたものとなる。
また、塗布具1Eでも、前記第1〜第4実施形態の塗布具と同様に、ノズルに目詰まりが生じるのが防止される。
なお、ノズル4Aは、前記第1〜第4実施形態の塗布具のノズルと同様の二重管構造であってもよい。
<第6実施形態>
図21は、本発明の液体混合方法(第6実施形態)を実施するのに用いる塗布具のノズルの先端部の縦断面図、図22は、図21中のB−B線断面図である。
以下、これらの図を参照して本発明の液体混合方法の第6実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、通気膜の設置位置が異なること以外は前記第3実施形態と同様である。
図21、図22に示す塗布具1Fの通気膜42は、その全体形状が、先端が閉塞した管状をなすものである。このような形状の通気膜42は、合流部52の基端側から、当該合流部52内に挿入されている(図21参照)。また、このとき、通気膜42は、第1の内管44aと第2の内管44bとの間に配置される(図22参照)。なお、通気膜42は、複数箇所に配置されていてもよい。
塗布具1Fでは、操作部8の操作によってノズル4内に供給されたガスGは、通気膜42の基端側の部分(基端部)から当該通気膜42内に入る。通気膜42内に入ったガスGは、通気膜42の合流部52内に露出した部分から合流部52内に確実に流入し、第1の液体L1および第2の液体L2(混合液M)とともに外部へ噴出する。噴出した混合液Mは、気泡Bが混入した状態で目的部位500に留まる。このような混合液Mは、視認性に優れたものとなる。
そして、第1の液体L1および第2の液体L2の噴出が停止した際、通気膜42を介して流入したガスGによって、合流部52内の混合液Mを噴出口524から確実に吹き飛ばすことができる。これにより、噴出口524に第1の液体L1や第2の液体L2が残留して、当該噴出口524に目詰まりが生じるのがより確実に防止される。また、比較的少ない膜面積の通気膜42で、効率的に混合液Mの攪拌が可能となると言う利点がある。
<第7実施形態>
図23は、本発明の液体混合方法(第7実施形態)を実施するのに用いる塗布具のノズルの先端部の縦断面図である。
以下、この図を参照して本発明の液体混合方法の第7実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、各液体流路の合流部にそれぞれ臨む開口端の形成位置が異なること以外は前記第3実施形態と同様である。
図23に示す塗布具1Gでは、第1の内管44aの合流部52に臨む開口端443aと第2の内管44bの合流部52に臨む開口端443bとが、ノズル4(液体流路)の長手方向にずれた位置に形成されている。すなわち、塗布具1Gでは、第2の内管44bの開口端443bが第1の内管44aの開口端443aよりも先端側に突出している。また、第1の内管44aの開口端443aと第2の内管44bの開口端443bとは、ノズル4の径方向(図23中上下方向)に互いに並んで配置されている。
前述したように混合液Mの塗布操作を行い、その塗布操作を停止した際、外管43内の圧力(残圧)によって合流部52内に流入したガスGが、当該合流部52内の混合液Mを噴出口524から吹き飛ばすことができる。これにより、合流部52内に混合液Mが残留するのが防止され、よって、当該合流部52内で混合液Mが凝固して、噴出口524に目詰まりが生じるのが防止される。また、本実施形態では、第1の内管44aの開口端443aから合流部52内に第1の液体L1が不本意に流出し、第第2の内管44bの開口端443bからも第2の液体L2が不本意に流出したとしても、開口端443aと開口端443bとがノズル4の長手方向にずれた位置に配置されていることにより、これらの流出した第1の液体L1と第2の液体L2とが混合するのを確実に防止することができる。これにより、合流部52内でこれらの2液が凝固して、噴出口524に目詰まりが生じるのが防止される。
また、本実施形態でも、前述したように、目的部位500に付着した混合液Mは、気泡Bが混入した状態となっており、確実に視認される。
<第8実施形態>
図24は、本発明の液体混合方法(第8実施形態)を実施するのに用いる塗布具(第8実施形態)のノズルの先端部の縦断面図である。
以下、この図を参照して本発明の液体混合方法の第8実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、各液体流路の合流部にそれぞれ臨む開口端の配置関係が異なること以外は前記第7実施形態と同様である。
図24に示す塗布具1Hでは、第1の内管44aの開口端443aおよび第2の内管44bの開口端443bのそれぞれの開口形状がリング状をなし、開口端443aが開口端443bを囲んでいる、すなわち、開口端443aと開口端443bとが同心的に配置されている。
このような構成により、前記第7実施形態と同様に、第1の内管44aの開口端443aから合流部52内に第1の液体L1が不本意に流出し、第第2の内管44bの開口端443bからも第2の液体L2が不本意に流出したとしても、これらの流出した第1の液体L1と第2の液体L2とが混合するのを確実に防止することができる。これにより、合流部52内でこれらの2液が凝固して、噴出口524に目詰まりが生じるのが防止される。
また、塗布具1Hでは、塗布操作を行っているときには、合流部52内において、第2の内管44bの開口端443bからの第2の液体L2は、その流速が第1の内管44aの開口端443aからの第1の液体L1の流速よりも速くなる。
また、本実施形態でも、前述したように、目的部位500に付着した混合液Mは、気泡Bが混入した状態となっており、確実に視認される。
<第9実施形態>
図25は、本発明の液体混合方法(第9実施形態)を実施するのに用いる塗布具のノズルの概略部分縦断面図である。
以下、この図を参照して本発明の液体混合方法の第9実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、通気膜の設置数が異なる、すなわち、第1の液体および第2の液体のうちの一方の液体にのみ気泡が混入すること以外は前記第4実施形態と同様である。
図25に示す塗布具1iでは、通気膜42は、第1の内管44aおよび第2の内管44bのうちの一方の内管(図示の構成では第1の内管44a)に設置されている。
この塗布具1iでは、操作部8の操作により、第1の液体L1と第2の液体L2との噴出が停止した際、第1の内管44a側の通気膜42を介して当該第1の内管44a内に流入したガスGによって、合流部52内の混合液Mと、第1の内管44a(通気膜42)内の第1の液体L1とが噴出口524から吹き飛ばされる。このとき、合流部52に連通する第2の内管44b内の圧力が減少するため、当該第2の内管44b内の第2の液体L2も合流部52に流入して、噴出口524から吹き飛ばされる。これにより、噴出口524に第1の液体L1や第2の液体L2が残留して、当該噴出口524に目詰まりが生じるのがより確実に防止される。
また、本実施形態でも、混合液Mは、気泡Bが混入した状態で目的部位500に留まり、その際に視認性に優れたものとなる。
<第10実施形態>
図26は、液体混合方法(第10実施形態(参考例))を実施するのに用いる塗布具のノズルの概略部分縦断面図である。
以下、この図を参照して液体混合方法の第10実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、通気膜の設置数が異なる、すなわち、第1の液体および第2の液体のうちの一方の液体にのみ気泡が混入すること以外は前記第1実施形態と同様である。
図26に示す塗布具1Jでは、通気膜42は、第1の内管44aおよび第2の内管44bのうちの一方の内管(図示の構成では第1の内管44a)に設置されている。また、第1の液体L1と第2の液体L2とは、互いに粘度が異なっている。すなわち、第1の液体L1および第2の液体L2のうち、第1の液体L1は、第2の液体L2よりも粘度が低いものとなっている。
このような塗布具1Jでは、第1の液体L1にのみ気泡B(ガスG)が混入することとなる。この気泡Bが混入する際、第1の液体L1は第2の液体L2よりも粘度が低いものであるため、その混入が容易に行われる。これにより、混合液Mは、気泡Bが確実に混入したものとなり、目的部位500に留まる。この混合液Mは、前述したように、視認性に優れたものとなっている。
また、塗布具1Jは、第1の液体L1にのみ気泡Bが混入するよう構成されているため、混合液M中の気泡Bの混合量を抑制したい場合には、当該塗布具1Jの構成は有効である。
<第11実施形態>
図27は、本発明の液体混合方法(第11実施形態)を実施するのに用いる塗布具のノズルの概略部分縦断面図(塗布状態の経時的変化を示す図)である。
以下、この図を参照して本発明の液体混合方法の第11実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、気泡を混入するときの気泡の混入量が変化すること以外は前記第1実施形態と同様である。
図27に示す塗布具1Kは、気泡Bを混入するときの当該気泡Bの混入量が経時的に変化可能に構成されている。この混入量を変化させる方法としては、特に限定されず、例えば、ボンベ300のバルブ301の開度を経時的に調整する方法等が挙げられる。図27に示す構成では、図27(a)のときよりも、それよりも時間差を置いた(所定時間経過後の)図27(b)のときの方が、気泡Bの混入量が多くなっている。
このような構成の塗布具1Kでは、塗布された混合液Mにおいて、その目的部位500側の部分よりも表面側の部分の方が、気泡Bの密度が高くなる。このような混合液Mを塗布したい場合には、塗布具1Kの構成は有効である。
以上、本発明の液体混合方法を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、液体混合方法を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明の液体混合方法は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.塗布具の製作
(実施例1)
図1に示す塗布具を製作した。この塗布具から塗布されるゲル(混合液)は、NHS−CMデキストリンゲルとした。また、塗布具に供給するガスとして、空気を用いた。空気の混合液に対する流入速度は、20mL/secに設定した。
(実施例2)
塗布具に供給するガスとして二酸化炭素を用いたこと以外は、前記実施例1と同様にとした。
2.評価
ラットの腹壁の一部(50mm×50mm)を切断し、この切断片に生理食塩水を塗布して、30秒間放置した(水切りした)。この切断片に対し、各実施例でそれぞれ製作した塗布具を用いて、ゲルを塗布した。ゲルが塗布された切断片を、生理食塩水中に浸漬し、この状態で5時間振盪した。その後、生理食塩水中で、切断片から剥離したゲルの剥離量を測定した。
その結果、実施例1では、ゲルは8wt%剥離し、実施例2では、ゲルは32wt%剥離した。このように、実施例1および2のいずれも、ゲルの剥離の程度は、許容範囲(0〜50wt%)内であり、塗布されたゲルは、剥離し難いものであることが分かった。
図29(実施例1に対応)、図30(実施例2に対応)からも明らかなように、切断片からゲルが剥離しても、当該切断片に残留したゲルは、十分に視認性に優れたものとなっていた。
また、図11、図16、図19、図20、図21、図23〜図27に示す塗布具を製作し、各塗布具に対してそれぞれ同様の評価を行なった。その結果、各塗布具についても、前記実施例1および2とほぼ同様の評価結果が得られた。
1、1A、1C、1D、1E、1F、1G、1H、1i、1J、1K 塗布具
2 第1のシリンジ(液体供給手段)
20 空間
21 外筒
22 縮径部(口部)
23 フランジ
24 ガスケット
25 中空部
26 押し子(プランジャロッド)
27 本体部
28 ヘッド部
29 フランジ
3 第2のシリンジ(液体供給手段)
4、4A ノズル
41 固定部材
411 基端開口部
412 先端開口部
42 通気膜
43 外管
432 先端壁部
44a 第1の内管
44b 第2の内管
441 容積増減部
442 噴出口
443a、443b 開口端
46 供給管(ガス供給管)
461 拡張部(バルーン)
47 リング
49 管状体
491 内腔部
492 液体流路
493 ガス流路
494 接着剤
52 合流部
521 テーパ部
522 小径部
523 大径部
524 噴出口
7 塗布具本体
71 基部
711、712 凹部
713 ガイド
72 前板(第1の係合部)
721、722 溝
73 後板(第2の係合部)
731、732 凹部
751、752 指掛け部
8 操作部
81 連結部
811、812 凹部
813 筒状部
82 押圧部
83 レール部
9 開閉手段(弁機構)
91 第1の接続部
911 段差部
912 収納部
913 縮径部
914 内周部
92 第2の接続部
921 下端部
922 外周部
93 弁部
94 シール部材
941 内周部
942 外周部
95 フランジ部
951 周縁部
96 付勢部
961 上端部
962 下端部
97、98 間隙
10 チューブ(ガス流路)
101 第1のチューブ
102 第2のチューブ
300 ボンベ(ガス供給手段)
301 バルブ
500 目的部位
B 気泡
L1 第1の液体
L2 第2の液体
L3 液体
M 混合液
P1、P2 先端
G ガス

Claims (5)

  1. 液組成が互いに異なり、混合すると粘性を有する第1の液体と第2の液体とをノズルから噴射しつつ前記第1の液体と前記第2の液体とを混合して混合液を得る液体混合方法であって、
    前記第1の液体および前記第2の液体を前記ノズルから噴射する前に、前記第1の液体と前記第2の液体とを混合して、これらの液体を混合した前記混合液中に、疎水性を有し、気体が透過可能な通気膜を介して、気泡を混入し、該気泡が混入した状態で、前記混合液は、常温での粘度が10〜100cpsであり、生体組織の癒着防止材または生体組織接着材となることを特徴とする液体混合方法
  2. 前記気泡は、難水溶性を有する気体で構成されている請求項1に記載の液体混合方法
  3. 前記第1の液体および前記第2の液体をそれぞれ別個に供給する供給手段と、
    前記供給手段から供給された前記第1の液体および前記第2の液体がそれぞれ通過する第1の流路および第2の流路を有する液体流路と、ガスが通過するガス流路とを有するノズルとを備えた塗布具を用いて行われる請求項1または2に記載の液体混合方法
  4. 前記液体流路は、該液体流路を画成する壁部の少なくとも一部が前記通気膜で構成されている請求項3に記載の液体混合方法
  5. 前記第1の液体と前記第2の液体は、それらを混合することによりゲル化するものである請求項1ないし4のいずれかに記載の液体混合方法
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