JP5262843B2 - 乗員保護装置 - Google Patents

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本発明は、車体の側部を構成する車体側部部材とシートとの間に位置して、該シートに取り付けたエアバッグユニットを備える乗員保護装置に関する。
従来、車幅方向外側から車体側部に入力した荷重をその内側のシートに伝達させ、さらに車体底部部材へ伝達させるなどして、外力による車体側部部材の変形を抑制させるものが知られている(下記特許文献1参照)。
特開平11−222088号公報
ところで、上記した従来の技術は、シートの骨格を形成するシート骨格部材の一部を車体側部部材方向へ突出させ、その突出部に車体側部部材を当接させることによって、外力の伝達が行われる。
ところが、上記した従来の技術において、乗員を保護するために、シート骨格部材の車幅方向外側の車体側部部材側にエアバッグユニットを設定する場合、シート骨格部材の一部を車体側部部材方向へ突出させていることから、シートと車体側部部材との間にエアバッグユニットを配置するスペースが確保できない虞がある。
そこで、本発明は、車体側部部材とシートとの間におけるエアバッグユニットの配置スペースを確保するとともに、車幅方向外側から車体側部部材に入力した荷重をその内側のシートに伝達して入力荷重を効率よく分散させることを目的としている。
本発明は、シート骨格部材に車幅方向に延在する連結部材を連結し、その連結部材と車体側部部材との間にエアバッグユニットを配置するとともに、連結部材が前記車体側部部材に対向する部分に、エアバッグユニットの作動により展開するエアバッグ袋体の膨張力によって、連結部材側から車体側部部材側に突出する荷重受け部を設け、車体側部部材に車幅方向外側から入力する荷重を、突出した前記荷重受け部を介して前記連結部材に伝達させるようにしたことを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、車体側部部材に車幅方向外側から入力する荷重を、エアバッグユニットの作動により連結部材側から車体側部部材側に突出する荷重受け部を介して、連結部材に伝達させるようにしたので、通常時は荷重受け部を非突出状態にしておくことができる。これにより、シートと車体側部部材との間のエアバッグユニットの配置スペースを確保できるとともに、車幅方向外側から車体側部部材に入力した荷重を、荷重受け部および連結部材を介してシート、さらには車体側に伝達して効率よく分散させることができる。
本発明の第1の実施形態に係わる乗員保護装置を備えたシートの周辺部分を示す模式的な斜視図である。 図1に示すシートのシート骨格部材を車両後方から見て模式的に示す背面図である。 図1に示す乗員保護装置の荷重受け部の取付状態をシート骨格部材のほぼ半分によって模式的に示す背面図である。 図1に示す乗員保護装置の荷重受け部の取付状態を模式的に示す側面図である。 図1に示す乗員保護装置のエアバッグユニット部分を車両前方から見て模式的に示す斜視図である。 図1に示す乗員保護装置のエアバッグユニット部分を車両後方から見て模式的に示す拡大斜視図である。 エアバッグユニットおよび荷重受け部の作動状態を示す図3に対応した模式的な背面図である。 エアバッグユニットおよび荷重受け部の作動状態を示す図4に対応した模式的な側面図である。 エアバッグユニットおよび荷重受け部の作動状態を、エアバッグ袋体を透視して示す図5に対応した模式的な斜視図である。 エアバッグユニットおよび荷重受け部の作動状態を示す図6に対応した模式的な拡大斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係わる乗員保護装置を備えたシートの周辺部分を示す模式的な斜視図である。 図11に示す乗員保護装置の荷重受け部の取付状態をシート骨格部材のほぼ半分によって模式的に示す背面図である。 図11に示す乗員保護装置の荷重受け部の取付状態を模式的に示す側面図である。 図11に示す乗員保護装置のエアバッグユニット部分を車両前方から見て模式的に示す斜視図である。 図11に示す乗員保護装置の荷重受け部の取付部分を(a)の通常時と(b)の衝突時とで模式的に示す拡大斜視図である。 図11に示す乗員保護装置の荷重受け部の作動状態を(a)の通常時と(b)の衝突時とで模式的に示す断面図である。 エアバッグユニットおよび荷重受け部の作動状態を示す図12に対応した模式的な背面図である。 エアバッグユニットおよび荷重受け部の作動状態を示す図13に対応した模式的な側面図である。 エアバッグユニットおよび荷重受け部の作動状態を、エアバッグ袋体を透視して示す図14に対応した模式的な斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係わる乗員保護装置のシート骨格部材を車両後方から見て模式的に示す背面図である。 図20に示す乗員保護装置の荷重受け部の取付状態をシート骨格部材のほぼ半分によって模式的に示す背面図である。 図20に示す乗員保護装置の荷重受け部の取付状態を模式的に示す側面図である。 図20に示す乗員保護装置のエアバッグユニット部分を車両前方から見て模式的に示す斜視図である。 図20に示す乗員保護装置のエアバッグユニット部分を車両後方から見て模式的に示す拡大斜視図である。 図20に示す乗員保護装置のエアバッグ袋体の格納状態を、連結部材を破断して示す斜視図である。 図25に示すエアバッグ袋体が展開した状態を示す斜視図である。 図20に示す乗員保護装置のエアバッグ袋体を連結部材に格納する手順を(a)〜(c)に順を追って示す斜視図である。 エアバッグユニットおよび荷重受け部の作動状態を示す図21に対応した模式的な背面図である。 エアバッグユニットおよび荷重受け部の作動状態を示す図22に対応した模式的な側面図である。 エアバッグユニットおよび荷重受け部の作動状態を、エアバッグ袋体を透視して示す図23に対応した模式的な斜視図である。 エアバッグユニットおよび荷重受け部の作動状態を示す図24に対応した模式的な拡大斜視図である。 本発明の第4の実施形態に係わる乗員保護装置の荷重受け部の挙動を(a)〜(c)に順を追って示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係わる乗員保護装置を備えた自動車用におけるシート1周辺の車室3内の概略構成を示す模式的な斜視図である。この自動車の車体5は、ルーフ部7と、フロア部9と、これらルーフ部7とフロア部9との間の車体側部部材であるボディサイド部11と、を備えている。ボディサイド部11は、例えばドアやピラーなどであり、車体の側部を構成する車体側部部材となる。
シート1は、シートバック13における図2に示すシート骨格部材となる金属製のシートバックフレーム15を有し、そのシートバックフレーム15に、図示省略したクッション材を取り付けて、布や皮などの表皮材で外装される。
シート1は、図1に示すように、シートバック13の下部に位置するシートクッション17が、スライドレール機構21を介してフロア部9に取り付けられることにより、車両前後方向の位置調整が可能となっている。
また、シートバック13は、シートクッション17に対して下端部がリクライニング機構27によって車体前後方向に回転可能となっている。符号29(図2参照)は、リクライニング機構27の回転中心となるロッドである。また、符号23は、シートパンフレームである。
図2に示すように、シートバックフレーム15は、上部にて車幅方向に延びるフレーム上部15aを備え、このフレーム上部15aにヘッドレスト31(図1参照)のヘッドレストフレーム31aを取り付けてある。また、シートバックフレーム15は、フレーム上部15aの車幅方向外側端部から下方に延びるフレーム外部15bと、フレーム上部15aの車幅方向内側端部から下方に延びるフレーム内部15cとを備えて、全体としてほぼ逆U字状に形成してある。
そして、上記したフレーム外部15bの車幅方向外側にエアバッグユニット33を取り付けることにより、このエアバッグユニット33は、シートバック13とボディサイド部11との間の空間部35に配置される。このとき、エアバッグユニット33は、シート1に着座した乗員の胸部にほぼ対応する高さ位置に設置される。
エアバッグユニット33は、図5に示すように、エアバッグ袋体37と、このエアバグ袋体37を折り畳んだ状態で格納する格納部としてのエアバッグケース39と、側面衝突時に作動してエアバッグ袋体37にガスを供給するインフレータ47と、を備えて概ね構成される。このとき、エアバッグケース39は、ボディサイド部11に上記空間部35を挟んで対向配置されている。
このように構成されたエアバッグユニット33は、図3〜図6に示す通常時では、エアバッグ袋体37がエアバッグケース39内に折り畳まれて格納されており、かつ、荷重受け部50は車幅方向内方に後退した状態にある。
そして、車両に搭載された衝突検知センサが、側面衝突時や横転時などの側方からの入力荷重を検知すると、インフレータ47が作動してガスを発生し、そのガスの圧力によりエアバッグ袋体37が、図7〜図10に示すように瞬時に膨張し、シート1に着座した図示省略した乗員とボディサイド部11との間の空間部35に展開する。
このとき、エアバッグ袋体37は、サイドエアバッグとして機能するもので、図8に示すように、エアバッグケース39から車外方向に膨張しつつ車両前方に向かって展開して乗員の側方に配置され、乗員を保護する。
ここで、シート1のシートバックフレーム15は、エアバッグユニット33を取り付けてあるフレーム外部15bとフレーム内部15bとのそれぞれの下端部付近同士を、連結部材としての補強ビーム41で互いに連結している。
補強ビーム41は、全体として車幅方向外側(図2中左側)が同内側よりも上方に位置するよう傾斜しており、車幅方向外側の端部41aがエアバッグユニット33に近接して対向している。一方、車幅方向内側の端部41bは、フロア部9の車幅方向中央にて車体前後方向に延在するセンターコンソール部43の側壁43aの上部に対向している。
センターコンソール部43は、補強ビーム41の車幅方向内側の端部41bが対向する上部内に補強部材43bを設置している。なお、センターコンソール部43は、フロアトンネル部であってもよい。
本実施形態では、補強ビーム41がボディサイド部11に対向する部分、つまり、その補強ビーム41の車幅方向外側の端部41a部分に、エアバッグユニット33の作動により補強ビーム41側からボディサイド部11側に突出する荷重受け部50を設け、ボディサイド部11に車幅方向外側から入力する荷重を、突出した荷重受け部50を介して補強ビーム41に伝達させるようにしてある。
補強ビーム41は、断面矩形状の中空部材によって形成され、その外側端部41aは、フレーム外部15bに開口部を形成するなどしてエアバッグ袋体37の内部に連通させてある。そして、補強ビーム41の外側端部41a内にインフレータ47を収納し、そのインフレータ47のガス噴出口47aをエアバッグ袋体37の内方に配置して固定し、インフレータで発生したガスはエアバッグ袋体37内に供給される。
荷重受け部50は、図3に示すように、補強ビーム41とエアバッグケース39とに亘って、補強ビーム41の後側に配置してあり、その荷重受け部50の車内側端部50aには、補強ビーム41の外周を摺動自在に囲繞して、補強ビーム41の長さ方向に所定長さを有するスライド部51を設けてある。そして、そのスライド部51が補強ビーム41に沿って摺動することにより、荷重受け部50の突出が可能となる。
また、荷重受け部50の車外側端部50bは、図4および図6に示すように、エアバッグケース39の車外側側面に沿って車両前方に折曲され、その折曲部52がエアバッグケース39の一部、つまり、格納したエアバッグ袋体37の車外側を覆う部分を形成している。このとき、折曲部52が実質的な受圧部となる。
従って、エアバッグユニット33が作動してエアバッグ袋体37が展開する際には、そのエアバッグ袋体37の展開力が荷重受け部50の折曲部52の内面に作用し、図7に示すように、その展開力で荷重受け部50が車外側、つまりボディサイド部11方向に突出することになる。
そして、図10に示すように、荷重受け部50が突出した状態で、スライド部51の車内側端51aが、補強ビーム41から突出する戻り防止ロック55に係止されて荷重受け部50の戻りが阻止される。
戻り防止ロック55は、通常はスライド部51の内面に押されて補強ビーム41内に没しており、荷重受け部50が突出してスライド部51の内面による押圧力が解除された時に、スプリングなどの付勢力で突出してスライド部51に係止する。このとき、戻り防止ロック55は、少なくとも、ボディサイド部11から衝突時の荷重が入力された場合に、荷重受け部50の戻りを防止できる程度の強度を備えている。
以上の構成により第1の実施形態の乗員保護装置によれば、ボディサイド部11に車幅方向外側から入力する荷重を、エアバッグユニット33の作動により補強ビーム41側からボディサイド部11側に突出する荷重受け部50を介して、その補強ビーム41に伝達させるようにしたので、通常時は荷重受け部50を非突出状態にしておくことができる。これにより、シート1とボディサイド部11との間のエアバッグユニット33の配置スペースを広く確保できるとともに、車幅方向外側からボディサイド部11に入力した荷重を、荷重受け部50および補強ビーム41を介してシート1、さらには車体5側に伝達して効率よく分散させることができる。
すなわち、補強ビーム41は、シートバックフレーム15のフレーム外部15bとフレーム内部15cとに跨って結合されており、補強ビーム41に伝達された荷重はシート骨格部を介してフロア部9に分散される。これとともに、補強ビーム41の車幅方向内側の端部41bが、シート1の変形に伴ってセンターコンソール部43の補強部材43bを内側に備えた側壁43aに突き当たり、そのセンターコンソール部43からフロア部9に分散される。なお、前記荷重の大部分は、センターコンソール部43を経由してフロア部9に分散されることになる。また、このことは、ボディサイド部11の車室3内への進入量(変形量)をも低減することができる。
さらに、本実施形態では、荷重受け部50を、エアバッグ袋体37の展開力(膨張力)によって突出させるようにしたので、荷重受け部50を突出させるための専用のアクチュエータが不要となり、構造の簡素化および部品点数の削減を達成してコストダウンを図ることができる。
さらにまた、荷重受け部50(本実施形態では車外側端部50bの折曲部52)が、エアバッグケース39の一部を形成しているので、エアバッグケース33とボディサイド部11との間の空間35を充分にとることができる。これにより、エアバッグ袋体37の展開スペースやシートベルトの取り出しスペースを充分に確保することができる。
また、このように荷重受け部50がエアバッグケース33の一部を構成したことにより、補強ビーム41の車幅方向外側の端部41aを、エアバッグ袋体37とほぼ同じ高さに位置させることができるため、乗員の胸部を補強ビーム41によってより効果的に保護することができる。
[第2の実施形態]
図11〜図19は、本発明に係わる乗員保護装置の第2の実施形態を示し、本実施形態の乗員保護装置は、基本的に第1の実施形態と同様の構成であり、フレーム外部15bとフレーム内部15bとのそれぞれの下端部付近同士を補強ビーム41で互いに連結している。そして、図12〜図14に示すように、その補強ビーム41がボディサイド部11に対向する部分に、エアバッグユニット33Aの作動により補強ビーム41側からボディサイド部11側に突出する荷重受け部60を設けてある。
ここで、本実施形態が前記第1の実施形態と主に異なる点は、荷重受け部60を、エアバッグユニット33Aの作動により発生するインフレータ47のガス圧によって突出させるようにしたことにある。
また、さらに異なる点としては、荷重受け部60を、エアバッグユニット33Aのエアバッグ袋体37の内側に配置したことにある。
すなわち、本実施形態の補強ビーム41は、断面円形状の筒状に形成され、図15に示すように、その補強ビーム41の車幅方向外側(図15中で右側)の端部41a内にインフレータ47および荷重受け部60を収納した構造となっている。
荷重受け部60は、補強ビーム41の端部41aから突出する受圧部61と、補強ビーム41の内部に挿入されるピストン部62と、からなる。受圧部61は、補強ビーム41よりも大径で肉厚の円盤状に形成され、通常時には、図15(a)に示すように、補強ビーム41の端部41aに当接もしくは近接した状態にある。
また、ピストン部62は、受圧部61の内面61aから同軸上に突出する小径部62aと、その小径部62aの先端部に形成される鍔部62bと、からなる。小径部62aは、補強ビーム41の内径よりも小径に形成する一方、鍔部62bは、補強ビーム41の内径とほぼ同径に形成して、補強ビーム41の内側に摺動可能に密接嵌合し、実質的なピストン機能を呈するようにしてある。
ピストン部62の内部には、受圧部61寄りの端部内にガス供給室62cを形成するとともに、そのガス供給室62cの中心部から鍔部62bの端面に開口するガス供給通路62dを形成する。そして、ガス供給室62cの側壁には、周方向にほぼ等間隔をもって複数のガス穴62eを形成している。
一方、図15(a)に示すように、ピストン部62が補強ビーム41内に収納された状態で、補強ビーム41の内部には鍔部62bに対向して、その鍔部62bと所定間隔をもって閉塞壁42を設けてある。そして、その閉塞壁42の奥側、つまり車幅方向内方側(図15(a)中で左側)にインフレータ47を取り付けてある。このとき、同図(b)に示すように、インフレータ47のガス噴出口47aは、閉塞壁42を貫通して、その閉塞壁42と鍔部62bとの間に臨んでいる。
従って、上述の荷重受け部60は、図15(a)および図16(a)に示す通常状態から車体側部に入力した荷重が検出されて、図15(b)および図16(b)に示すように、インフレータ47でガスが発生すると、そのガスはガス噴出口47aから噴出して鍔部62bを押し出す。これとともに、図15(b)に示すように、インフレータ47から供給されたガスは、ガス供給通路62dを通ってガス供給室62c内に導入される。これにより、荷重受け部60は補強ビーム41の端部から突出するとともに、ガスは補強ビーム41の端部41aから突出したガス穴62eから噴出して、上述したエアバッグ袋体37の内部に供給される。
このとき、エアバッグ袋体37は、その内方に荷重受け部60を全体的に覆うとともに、補強ビーム41の端部41a周りに気密構造をもって取り付けてあるとともに、エアバッグ袋体37の一部が荷重受け部60に固定される。
また、本実施形態にあっても、図15(a)に示すように、補強ビーム41の小径部62aが配置された内側には戻り防止ロック65が設けられ、同図(b)に示すように、荷重受け部60が突出した状態では、鍔部62bの端面に戻り防止ロック65が係止して、車体側部から入力する荷重によっても突出した荷重受け部60が戻らないようにしている。もちろん、戻り防止ロック65の強度を確保してあることはいうまでもない。
また、インフレータ47のガス圧で荷重受け部60が突出する際には、図16(b)に示すように、エアバッグケース39のリッド39aが、エアバッグ袋体37の展開力で押し開かれる。
従って、第2の実施形態の乗員保護装置によれば、図12〜図14に示す通常状態で、車両に搭載された衝突検知センサが側方からの入力荷重を検知すると、インフレータ47が作動してガスを発生し、図17〜図19に示すように、エアバッグ袋体37を展開させるとともに、荷重受け部60をボディサイド部11側に突出させる。
これにより、第1の実施形態と同様に、車幅方向外側から入力する荷重を、突出した荷重受け部60を介して補強ビーム41に伝達させることができる。従って、通常時は、シート1とボディサイド部11との間のエアバッグユニット33Aの配置スペースを広く確保できるとともに、荷重入力時には、その荷重を荷重受け部60および補強ビーム41を介してシート1、さらには車体5側に伝達して効率よく分散させることができる。
特に、本実施形態では、荷重受け部60を、エアバッグユニット33Aの作動により発生するインフレータ47のガス圧によって突出させるようにしたので、荷重受け部60を突出させるための専用のアクチュエータが不要となり、構造の簡素化および部品点数の削減を達成できることはもちろんのこと、インフレータ47のガス圧で荷重受け部60を突出させるので、その荷重受け部60の突出タイミングをより早くして、迅速に荷重伝達を行うことができる。
また、荷重受け部60を、エアバッグユニット33Aのエアバッグ袋体37の内側に配置したので、補強ビーム41の車幅方向外側の端部41aを、エアバッグ袋体37とほぼ同じ高さに位置させることができるため、乗員の胸部を補強ビーム41によってより効果的に保護することができる。
さらに、荷重受け部60をエアバッグ袋体37の内方に配置したので、荷重受け部60の突出動作とエアバッグ袋体37の展開動作とが、相互に干渉し合うのを抑制することができ、円滑な作動が可能となる。
また、本実施形態では、エアバッグユニット33Aのインフレータ47を、補強ビーム41の内方に配置している。このため、エアバッグユニット33Aのさらなるコンパクト化を達成できて、その取り付けスペースをより小さくすることができ、シート1とボディサイド部11との空間35のさらなる拡大化を図ることができる。さらに、インフレータ47の出力をより大きなものにすることも可能となる。
[第3の実施形態]
図20〜図31は、本発明に係わる乗員保護装置の第3の実施形態を示し、本実施形態の乗員保護装置は、基本的に第1の実施形態と同様の構成であり、図20に示すように、フレーム外部15bとフレーム内部15bとのそれぞれの下端部付近同士を補強ビーム41で互いに連結している。そして、図22〜図24に示すように、その補強ビーム41がボディサイド部11に対向する部分に、エアバッグユニット33Bの作動により補強ビーム41側からボディサイド部11側に突出する荷重受け部70を設けてあり、その荷重受け部70は、展開するエアバッグ袋体37の展開力で突出するようにしている。
ここで、本実施形態が前記第1の実施形態と主に異なる点は、図21〜図24に示すように、補強ビーム41を断面円形状の筒状に形成し、その補強ビーム41の車幅方向外側の端部41a内方にエアバッグユニット33Bのエアバッグ袋体37を格納したことにある。
また、さらに異なる点としては、エアバッグユニット33Bのインフレータ47を、補強ビーム41の内方に配置したことにある。
すなわち、筒状に形成した補強ビーム41の車幅方向外側の端部41aは、フレーム外部15bを貫通して、そのフレーム外部15bの車外側面に露出しており、その露出した端部41aの内方に、図25に示すように、エアバッグ袋体37を格納している。
このとき、エアバッグ袋体37は、補強ビーム41内に螺旋状に折り畳んで格納しており、その格納手順を図27によって説明する。まず、同図(a)では広げられたエアバッグ袋体37の中央部を、補強ビーム41の端部41aに押し込む。次に、同図(b)に示すように、エアバッグ袋体37が補強ビーム41から突出している部分を一方向に捩りながら押し込んで行く。
そして、同図(c)に示すように、エアバッグ袋体37を補強ビーム41内に完全に押し込んだ状態で、エアバッグ袋体37は螺旋状に折り畳まれて格納される。このとき、格納したエアバッグ袋体37が外方に臨む端部は、補強ビーム41の端部41aの周囲に固定される。
また、インフレータ47は、図25に示すように、補強ビーム41の内方に配置する際、ガス噴出口47aを端部41aの開口方向に向けて、その端部41aに近い内方で、かつ、格納されたエアバッグ袋体37と補強ビーム41の内側との間に位置して収納する。
従って、図26に示すように、インフレータ47で発生したガスにより、エアバッグ袋体37が補強ビーム41から飛び出して展開する際は、エアバッグ袋体37が補強ビーム41の端部41aに固定されていることにより、エアバッグ袋体37は表裏が反転しつつ補強ビーム41から飛び出すことになる。
ところで、本実施形態にあっても第1の実施形態とほぼ同様に、荷重受け部70は、図21〜図24に示すように、補強ビーム41の後側に配置し、車内側端部70aにスライド部71を設けるとともに、図31に示すように、突出した荷重受け部70の戻りを阻止するために、戻り防止ロック55を設けている。
また、荷重受け部70の車外側端部70bに、車両前方に折曲される折曲部72を形成し、その折曲部72で補強ビーム41の端部41aの開口を覆うようにしている。このとき、折曲部72が実質的な受圧部となる。
従って、第3の実施形態の乗員保護装置によれば、図21〜図24に示す通常状態で、車両に搭載された衝突検知センサが側方からの入力荷重を検知すると、インフレータ47が作動してガスを発生し、図28〜図31に示すように、エアバッグ袋体37を展開させるとともに、そのエアバッグ袋体37の展開力で荷重受け部70をボディサイド部11側に突出させる。
これにより、第1の実施形態と同様に、車幅方向外側から入力する荷重を、突出した荷重受け部70を介して補強ビーム41に伝達させることができる。従って、通常時は、シート1とボディサイド部11との間のエアバッグユニット33Bの配置スペースを広く確保できるとともに、荷重入力時には、その荷重を荷重受け部70および補強ビーム41を介してシート1、さらには車体5側に伝達して効率よく分散させることができる。
特に、本実施形態では、筒状に形成した補強ビーム41の車幅方向外側の端部41a内方にエアバッグ袋体37を格納したので、エアバッグ袋体37を格納するための専用のエアバッグケースを廃止できる。これにより、シート1とボディサイド部11との空間35をより広く確保することができるようになり、エアバッグ袋体37の展開スペースおよびシートベルトの取り出しスペースをさらに拡大することができる。
また、本実施形態では、エアバッグユニット33Bのインフレータ47を、補強ビーム41の内方に配置している。このため、エアバッグユニット33Bのさらなるコンパクト化を達成できて、その取り付けスペースをより小さくすることができ、シート1とボディサイド部11との空間35のさらなる拡大化を図ることができる。さらに、インフレータ47の出力をより大きなものにすることも可能となる。
ところで、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、荷重受け部70を、エアバッグ袋体37の展開力によって突出させるようにしたので、専用のアクチュエータを不要として、構造の簡素化および部品点数の削減を達成できる。
また、補強ビーム41の車幅方向外側の端部41aを、エアバッグ袋体37とほぼ同じ高さに位置させることができるため、乗員の胸部を補強ビーム41によってより効果的に保護することができる。
[第4の実施形態]
図32は、本発明に係わる乗員保護装置の第4の実施形態を示し、荷重受け部80が、エアバッグユニット33Cのエアバッグ袋体37を格納するエアバッグケース39の一部をなし、展開するエアバッグ袋体37に押圧されてボディサイド部11側に回動する蓋体としてのリッド53によって構成してある。
エアバッグケース39は、フレーム外部15bのボディサイド部11に対向した外側面に設けられ、リッド53は、車両上下方向に延設した回転中心軸57を中心として回動する。エアバッグケース39内には、エアバッグ袋体37とともにインフレータ47を格納してある。
リッド53は、車両前後方向に配置されて、展開するエアバッグ袋体37の受圧面となる主壁部53aと、この主壁部53aの前端部を車幅方向内方にほぼ直角に折曲した前壁部53bと、を備えている。主壁部53aは、エアバッグ袋体37の格納状態、つまりリッド53の閉止状態で、車両前後方向に沿って配置され、その車両前後方向に前後幅aをもって形成される。また、同様に、前壁部53bは、リッド53の閉じ状態で、車幅方向に横幅bをもって形成される。
なお、回転中心軸57は、リッド53の図32中で上下両側にある図示しない上壁および下壁53dに回転可能に支持してある。また、インフレータ47はステー49を介してフレーム外部15bに固定してある。
そして、図32(a)に示す通常時では、リッド53は閉じられてエアバッグ袋体37を覆っており、この通常状態で車幅方向外方から荷重が入力されると、同図(b)に示すように、インフレータ47からガスが発生してエアバッグ袋体37が展開し始める。
このように、エアバッグ袋体37の展開により、リッド53はエアバッグ袋体37の展開力によって回動を開始し、同図(c)に示すように、エアバッグ袋体37の展開が進捗した時点では、リッド53は完全に回動しきって、主壁部53aがフレーム外部15bに対してほぼ直角に配置される。この状態で、リッド53の前壁部53bは、フレーム外部15bの外面に対してほぼ平行となって、ボディサイド部11(図2参照)に対向配置され、その前壁部53bが実質的な受圧面となる。このとき、主壁部53aの前壁部53bとは反対側端部に設けた後壁部53cは、フレーム外部15bに当接した状態となる。
また、本実施形態では、リッド53は、上述した車幅方向となる横幅bよりも車両前後方向となる前後幅aを長くしてある。
従って、第4の実施形態の乗員保護装置によれば、図32(a)に示す通常状態で、車両に搭載された衝突検知センサが側方からの入力荷重を検知すると、インフレータ47が作動してガスを発生し、同図(b)〜(c)に示すように、エアバッグ袋体37を展開させつつリッド53が回動する。そして、最終的に同図(c)に示すように、主壁部53aがフレーム外部15bに対してほぼ直角になると、前壁部53bがフレーム外部15bから突出した状態となり、その前壁部53bにボディサイド部11から荷重が入力される。
そして、前壁部53bに入力した荷重は、主壁部53aおよびフレーム外部15bを介して補強ビーム41(図2参照)に伝達され、その後は、第1の実施形態と同様に、シート1、さらには車体5側に伝達して効率よく分散させることができる。
従って、本実施形態では、荷重受け部80を、リッド53の回動により突出させる構造としたもので、特に、リッド53の車幅方向となる横幅bよりも車両前後方向となる前後幅aを長くしたことにより、突出量をより増大させることができるとともに、リッド53が閉じた通常時では、エアバッグケース39とボディサイド部11との間の空間35を広く確保することができる。
1 シート
5 車体
11 ボディサイド部(車体側部部材)
15 シートバックフレーム(シート骨格部材)
33、33A、33B、33C エアバッグユニット
37 エアバック袋体
39 エアバッグケース(格納部)
41 補強ビーム(連結部材)
41a 連結部材の車幅方向外側の端部
47 インフレータ
50、60、70、80 荷重受け部
53 リッド(蓋体)
a リッドの前後幅
b リッドの横幅

Claims (6)

  1. 車体の側部を構成する車体側部部材の車幅方向内側にシートが配置され、このシートの骨格を形成するシート骨格部材の車幅方向外側と車幅方向内側とを連結して車幅方向に延在する連結部材と、
    前記連結部材と前記車体側部部材との間に位置して前記シートに設けたエアバッグユニットと、
    前記連結部材が前記車体側部部材に対向する部分に設けられ、前記エアバッグユニットの作動により展開するエアバッグ袋体の膨張力によって、前記連結部材側から前記車体側部部材側に突出する荷重受け部と、を有し、
    前記車体側部部材に車幅方向外側から入力する荷重を、突出した前記荷重受け部を介して前記連結部材に伝達させるようにしたことを特徴とする乗員保護装置。
  2. 前記荷重受け部は、前記エアバッグユニットのエアバッグ袋体を格納する格納部の一部をなすことを特徴とする請求項1に記載の乗員保護装置。
  3. 前記連結部材は筒状に形成され、その連結部材の車幅方向外側の端部内方に前記エアバッグユニットのエアバッグ袋体を格納したことを特徴とする請求項1または2に記載の乗員保護装置。
  4. 前記エアバッグユニットのインフレータは、前記連結部材の内方に配置されたことを特徴とする請求項に記載の乗員保護装置。
  5. 前記荷重受け部は、前記エアバッグユニットのエアバッグ袋体を格納する格納部の一部をなし、展開するエアバッグ袋体に押圧されて前記車体側部部材側に回動する蓋体であることを特徴とする請求項1または2に記載の乗員保護装置。
  6. 前記蓋体は、エアバッグ袋体の格納状態で、車幅方向となる横幅よりも車両前後方向となる前後幅を長くしたことを特徴とする請求項に記載の乗員保護装置。
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