JP5262360B2 - 超音波モータの駆動方法及び駆動装置 - Google Patents
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Description
或いは、超音波モータの設計パラメータを工夫することにより、各超音波モータの共振周波数が同一になるようにすると共に駆動装置と各超音波モータとの間にスイッチ回路を設けることにより、複数の超音波モータの単独駆動及び同時駆動を実現する方法もある。図12に示される例では、設計パラメータを工夫することにより、超音波モータA’50と超音波モータB’60の共振周波数を共にfcとし、周波数fcの交流電圧を出力する駆動装置70、スイッチ回路80、及びスイッチ回路90により、超音波モータA’50と超音波モータB’60の単独駆動及び同時駆動を実現している。
また、特許文献1には、共振周波数の異なる複数の超音波モータを単一の駆動装置で駆動させるために、駆動装置の内部にそれぞれ各超音波モータの共振周波数を出力する複数の駆動周波数出力部を備え、周波数の異なる交流電圧を混合器により重畳させて出力させることにより、共振周波数の異なる複数の超音波モータの単独駆動及び同時駆動を実現する事項が開示されている。
また、設計パラメータを工夫することにより、各超音波モータの共振周波数が同一になるようにすると共に駆動装置と各超音波モータとの間にスイッチ回路を設けることにより、複数の超音波モータの単独駆動及び同時駆動を実現する方法では、超音波モータの数に比例してスイッチ回路の数が増加するため、スイッチ回路の配置スペースが増大するという問題があった。
さらに、特許文献1に開示されているような単一の駆動装置の内部に複数の駆動周波数出力部を備え、周波数の異なる交流電圧を重畳して出力させることにより、共振周波数の異なる複数の超音波モータの単独駆動及び同時駆動を実現する方法においても、超音波モータの数に比例して駆動装置内部の駆動周波数出力部の数が増加するため、駆動装置が大型化するという問題があった。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、共振周波数の異なる複数の超音波モータを簡便に単独駆動及び同時駆動させるための超音波モータの駆動方法を提供することを目的とする。
また、小型で単一の駆動装置により、且つスイッチ回路を用いることなく、共振周波数の異なる複数の超音波モータを単独駆動及び同時駆動させるための超音波モータの駆動装置を提供することを目的とする。
これにより、共振周波数の異なる2つの超音波モータを単独駆動及び同時駆動させることができる。
これにより、共振周波数の異なる3つ以上の超音波モータを単独駆動及び同時駆動させることができる。
これにより、共振周波数の異なる複数の超音波モータを各々効率よく単独駆動させることができる。
これにより、共振周波数の異なる複数の超音波モータを各々最も効率よく単独駆動させることができる。
これにより、複数の多自由度超音波モータにおける共振周波数の異なる2つの圧電素子部を、単独駆動及び同時駆動させることができる。
これにより、複数の多自由度超音波モータにおける共振周波数の異なる3つ以上の圧電素子部を、単独駆動及び同時駆動させることができる。
これにより、小型で単一の駆動装置により、且つスイッチ回路を用いることなく、共振周波数の異なる2つの超音波モータを単独駆動及び同時駆動させることができる。
これにより、小型で単一の駆動装置により、且つスイッチ回路を用いることなく、共振周波数の異なる3つ以上の超音波モータを単独駆動及び同時駆動させることができる。
これにより、小型で単一の駆動装置により、且つスイッチ回路を用いることなく、共振周波数の異なる複数の超音波モータを各々効率よく単独駆動させることができる。
これにより、小型で単一の駆動装置により、且つスイッチ回路を用いることなく、共振周波数の異なる複数の超音波モータを各々最も効率よく単独駆動させることができる。
これにより、負荷を接続したことにより各超音波モータの共振周波数等の特性が変化したとしても、その変化を把握してより適切な周波数で各超音波モータを駆動させることができる。
これにより、負荷を接続したことにより各超音波モータの共振周波数等の特性が変化したとしても、その変化を把握してより適切な周波数で各超音波モータを駆動させることができる。
これにより、複数の多自由度超音波モータにおける2つの圧電素子部を、小型で単一の駆動装置により、且つスイッチ回路を用いることなく、単独駆動及び同時駆動させることができる。
これにより、複数の多自由度超音波モータにおける3つ以上の圧電素子部を、小型で単一の駆動装置により、且つスイッチ回路を用いることなく、単独駆動及び同時駆動させることができる。
また、本発明に係る超音波モータの駆動装置によれば、小型で単一の駆動装置により、且つスイッチ回路を用いることなく、共振周波数の異なる複数の超音波モータを単独駆動及び同時駆動させることができる。
実施の形態1
本発明の実施の形態1に係る超音波モータの駆動装置の構成について、図1を用いて説明する。
図1に示されるように、共振周波数の異なる超音波モータA10と超音波モータB20が駆動装置100の出力に接続されている。ここで、超音波モータA10の共振周波数faと超音波モータB20の共振周波数fbとが元々異なっている場合には問題ないが、2つの共振周波数が同一(或いは差が僅か)の場合には、後述する方法により2つの共振周波数をずらす。
駆動装置100は、発振周波数設定部100a、発振回路100b、及び増幅回路100cから構成されている。
発振周波数設定部100aは、超音波モータA10の単独駆動周波数f1、超音波モータA10と超音波モータB20の同時駆動周波数f2、及び超音波モータB20の単独駆動周波数f3という3つの周波数を記憶しており、その出力は発振回路100bに接続されている。発振周波数設定部100aは、自身が記憶するこれら3つの周波数の中から一つを選択して発振回路100bの発振周波数に設定する。発振回路100bに設定する周波数はいつでも自由に切り替えることができる。
発振回路100bは、発振周波数設定部100aにより設定された周波数の信号を発生させる回路であり、その出力は増幅回路100cに接続されている。
増幅回路100cは、発振回路100bから入力される信号を増幅する。増幅回路100cから出力される交流電圧が駆動装置100の出力となる。周波数f1、f2、f3の定め方は後述する。
図2に示される例では、超音波モータA10と超音波モータB20は、共に同様の傾向のアドミタンス特性を示すが、超音波モータA10の共振周波数faと超音波モータB20の共振周波数fbとは異なっている。
例えば、超音波モータA10に一定電圧の交流を印加して、印加電圧の周波数を所定の測定範囲内で掃引する。このときの超音波モータA10が駆動される最小周波数fa_min、及び最大周波数fa_maxを測定する。
同様に、超音波モータB20に一定電圧の交流を印加して、印加電圧の周波数を所定の測定範囲内で掃引する。このときの超音波モータB20が駆動される最小周波数fb_min、及び最大周波数fb_maxを測定する。
超音波モータA10の単独駆動周波数f1は、「超音波モータA10の駆動可能な周波数の範囲内、且つ超音波モータB20の駆動可能な周波数の範囲外」にある周波数に定める。
図2に示される例では、周波数f1は、
fa_min≦f1<fb_min ……………………………………… 式(1)
の範囲内に定める。すなわち、式(1)の範囲内にある周波数の交流電圧が印加された場合、超音波モータA10は駆動可能な周波数の範囲内であるため駆動されるが、超音波モータB20は駆動可能な周波数の範囲内でないため駆動されない。また、この例では、周波数f1は超音波モータA10の共振周波数faの付近(アドミタンス値が共振周波数faにおけるアドミタンス値の50%以上である範囲)に定めることが好ましい。さらに、アドミタンス値の90%以上である範囲に定めればより一層好ましく、共振周波数faに定めれば最も好ましい。
超音波モータA10と超音波モータB20の同時駆動周波数f2は、「超音波モータA10の駆動可能な周波数の範囲内、且つ超音波モータB20の駆動可能な周波数の範囲内」にある周波数に定める。
図2に示される例では、周波数f2は、
fb_min≦f2≦fa_max ……………………………………… 式(2)
の範囲内に定める。すなわち、式(2)の範囲内にある周波数の交流電圧が印加された場合、超音波モータA10は駆動可能な周波数の範囲内であるために駆動される。また、超音波モータB20も駆動可能な周波数の範囲内であるため駆動される。また、この例では、周波数f2は超音波モータA10と超音波モータB20の各々のアドミタンス特性の交点付近に定めることが好ましい。さらに、周波数f2をそのように定めた場合に、超音波モータA10のアドミタンス特性における周波数f2のアドミタンス値が共振周波数faにおけるアドミタンス値の50%以上であり、且つ超音波モータB20のアドミタンス特性における周波数f2のアドミタンス値が共振周波数fbにおけるアドミタンス値の50%以上であればより一層好ましく、90%以上であればさらに一層好ましい。
超音波モータB20の単独駆動周波数f3は、「超音波モータA10の駆動可能な周波数の範囲外、且つ超音波モータB20の駆動可能な周波数の範囲内」にある周波数に定める。
図2に示される例では、周波数f3は、
fa_max<f3≦fb_max ……………………………………… 式(3)
の範囲内に定める。すわわち、式(3)の範囲内にある周波数の交流電圧が印加された場合、超音波モータA10は駆動可能な周波数の範囲内でないため駆動されないが、超音波モータB20は駆動可能な周波数の範囲内であるため駆動される。また、この例では、周波数f3は超音波モータB20の共振周波数fbの付近(アドミタンス値が共振周波数fbにおけるアドミタンス値の50%以上である範囲)に定めることが好ましい。さらに、アドミタンス値の90%以上である範囲に定めればより一層好ましく、共振周波数fbに定めれば最も好ましい。
以上のようにして定められた周波数f1、f2、f3を、駆動装置100の発振周波数設定部100aに記憶させる。
まず、超音波モータA10を単独駆動させる際には、駆動装置100の交流出力電圧の周波数をf1に設定する。すなわち、発振周波数設定部100aにより、発振回路100bの発振周波数として周波数f1を設定する。これにより、駆動装置100からは周波数f1の交流電圧が出力され、超音波モータA10と超音波モータB20に共に入力される。超音波モータA10は、周波数f1が超音波モータA10の駆動可能な周波数の範囲内であるため駆動されるが、超音波モータB20は、周波数f1が超音波モータB20の駆動可能な周波数の範囲内でないため駆動されない。従って、超音波モータA10が単独で駆動される。
また、超音波モータA10と超音波モータB20を同時駆動させる際には、駆動装置100の交流出力電圧の周波数をf2に設定する。すなわち、発振周波数設定部100aにより発振回路100bの発振周波数として周波数f2を設定する。これにより、駆動装置100からは周波数f2の交流電圧が出力され、超音波モータA10と超音波モータB20に共に入力される。超音波モータA10は、周波数f2が超音波モータA10の駆動可能な周波数の範囲内であるため駆動される。また、超音波モータB20も、周波数f2が超音波モータB20の駆動可能な周波数の範囲内であるため駆動される。従って、超音波モータA10と超音波モータB20が同時駆動される。
さらに、超音波モータB20を単独駆動させる際には、駆動装置100の交流出力電圧の周波数をf3に設定する。すわわち、発振周波数設定部100aにより、発振回路100bの発振周波数として周波数f3を設定する。これにより、駆動装置100からは周波数f3の交流電圧が出力され、超音波モータA10と超音波モータB20に共に入力される。超音波モータA10は、周波数f3が超音波モータA10の駆動可能な周波数の範囲内でないため駆動されないが、超音波モータB20は、周波数f3が超音波モータB20の駆動可能な周波数の範囲内であるため駆動される。従って、超音波モータB20が単独で駆動される。
尚、超音波モータA10と超音波モータB20を両方とも駆動させない場合には、駆動装置100の出力自体をオフにすればよい。
図3に超音波モータの回転子に与える予圧を変化させることにより、共振周波数がどの様に変化するかの一例を示す(図3には、保持トルクと共振周波数の関係が示されているが、超音波モータでは予圧を変化させることにより保持トルクを変化させるので、予圧と共振周波数の関係が示されているといえる)。回転子に与える予圧を高めることにより、共振周波数が高域側にシフトしている様子が見て取れる。
本発明の実施の形態2に係る超音波モータの駆動装置の構成について、図4を用いて説明する。尚、実施の形態1と同一の符号は、同一又は同様な構成要素であるので、その詳細な説明は省略する。
図4に示されるように、本発明の実施の形態2に係る超音波モータの駆動装置は、上述した実施の形態1に係る超音波モータの駆動装置において、超音波モータA10と超音波モータB20の圧電素子部(図示せず)にアドミタンス特性測定回路110を接続すると共に、アドミタンス特性測定回路110の各出力を駆動装置100の発振周波数設定部100aに接続したものである。
アドミタンス特性測定回路110は、超音波モータA10と超音波モータB20の各圧電素子部に一定電圧の交流を印加し、印加電圧の周波数を所定の測定範囲内で掃引することにより各々のアドミタンス特性を測定する。その後、測定された各々のアドミタンス特性より超音波モータA10の負荷接続時の共振周波数fa’、超音波モータBの負荷接続時の共振周波数fb’、及び超音波モータA10と超音波モータB20の負荷接続時のアドミタンス特性の交点の周波数fn’を算出する。最後に、駆動装置100の発振周波数設定部100aに記憶されている超音波モータA10の単独駆動周波数f1、超音波モータA10と超音波モータB20の同時駆動周波数f2、及び超音波モータBの単独駆動周波数f3の値を、それぞれfa’、fn’、fb’に更新する。
尚、f1、f2、f3の更新値として、それぞれfa’、fb’、fn’以外の値を用いたい場合には、アドミタンス特性測定回路110は、超音波モータA10と超音波モータB20の各々のアドミタンス特性を測定する際に、各々が駆動可能な周波数の範囲を併せて測定し、それらに基づいてf1、f2、f3の更新値を決定してもよい。
実施の形態3では、本発明に係る超音波モータの駆動装置により、共振周波数の異なる3つの圧電素子部を有する2つの多自由度超音波モータを駆動させる例を示す。
図5に、本発明の実施の形態3に係る多自由度超音波モータの構成を示す。多自由度超音波モータ120では、基部ブロック121と固定子122との間に振動体123が挟持されており、これらによりほぼ円柱状の外形を有する振動子124が形成されている。固定子122には、振動体123に接する面とは反対側に凹部125が形成されており、この凹部125内に略球体状の回転子126のほぼ下半部が収容され回転可能に支持されている。
固定子122の上部には、支持部材127が配置されている。この支持部材127は、固定子122の上面の上に固定される環状部128と、環状部128から上方に延びる逆L字形のアングル部129を有し、アングル部129の先端に予圧部130が支持されている。
予圧部130は、回転子126の+Z軸方向の最高点である頂点付近に接触している。支持部材127のアングル部129は弾性を有し、これにより予圧部130が回転子126に加圧され、回転子126に−Z軸方向の予圧を付与している。
第2の圧電素子部1232の一対の圧電素子板1232a及び1232bは、2分割されることなく全体がZ軸方向(厚み方向)に膨張あるいは収縮の変形挙動を行うように分極されており、圧電素子板1232aと圧電素子板1232bは互いに裏返しに配置されている。
第3の圧電素子部1233の一対の圧電素子板1233a及び1233bは、X軸方向に2分割された部分が互いに逆極性を有してそれぞれZ軸方向(厚み方向)に膨張と収縮の反対の変形挙動を行うように分極されており、圧電素子板1233aと圧電素子板1233bは互いに裏返しに配置されている。
図7に示されるように、駆動装置140の出力端子140fに、多自由度超音波モータ120a、120bの第1の圧電素子部1231及び第3の圧電素子部1233が各々接続されている。また、駆動装置140の出力端子140gに多自由度超音波モータ120a、120bの第2の圧電素子部1232が各々接続されている。尚、多自由度超音波モータ120a、120bは、同一の形状及びアドミタンス特性を有する。
駆動装置140は、発振周波数設定部140a、発振回路140b、移相回路140c、増幅回路140d、増幅回路140e、出力端子140f、及び出力端子140gから構成されている。
発振周波数設定部140aは、多自由度超音波モータ120a、120bの各回転子126を、X軸及びY軸の回りに同時回転させる周波数f101、及びX軸の回りに回転させる周波数f102という2つの周波数を記憶しており、その出力は発振回路140bに接続されている。
発振回路140bは、発振周波数設定部140aにより設定された周波数の信号を発生させる回路であり、その出力は移相回路140c及び増幅回路140dに接続されている。
増幅回路140dは、発振回路140bから入力される信号を増幅する。増幅回路140dから出力される交流電圧が駆動装置140の出力端子140fの出力となる。
移相回路140cは、発振回路140bから入力される信号の位相を90度遅らせる回路であり、その出力は増幅回路140eに接続されている。
増幅回路140eは、移相回路140cから入力される信号を増幅する。増幅回路140eから出力される交流電圧が駆動装置140の出力端子140gの出力となる。ここで、移相回路140cから入力される信号は、増幅回路140dに入力される信号よりも位相が90度遅れているため、出力端子140gから出力される交流電圧は、出力端子140fから出力される交流電圧と同一周波数であるが位相が90度遅れている。
発振周波数設定140aが記憶している2つの周波数の中から一つを選択することにより、駆動装置140の出力端子140f及び出力端子140gからは、周波数f101又はf102であり位相が90度ずれた交流電圧が出力される。周波数f101、f102の定め方は後述する。
多自由度超音波モータ120a、120bの各回転子126をX軸の回りに回転させる周波数f102は、多自由度超音波モータ120a、120bの「第1の圧電素子部1231の駆動可能な周波数の範囲内、且つ第2の圧電素子部1232の駆動可能な周波数の範囲内、且つ第3の圧電素子部1233の駆動可能な周波数の範囲外」にある周波数に定める。すなわち、周波数f102は、第1の圧電素子部1231及び第2の圧電素子部1232の同時駆動周波数である。
まず、多自由度超音波モータ120a、120bの各回転子126をX軸及びY軸の回りに同時回転させる際には、駆動装置140の交流出力電圧の周波数をf101に設定する。これにより、駆動装置140の出力端子140fからは周波数f101の交流電圧が出力され、多自由度超音波モータ120a、120bの第1の圧電素子部1231及び第3の圧電素子部1233に各々入力される。また、駆動装置140の出力端子140gからは周波数f101であり出力端子140fから出力される交流電圧よりも位相が90度遅れた交流電圧が出力され、多自由度超音波モータ120a、120bの第2の圧電素子部1232に各々入力される。このとき、多自由度超音波モータ120a、120bの第1の圧電素子部1231、第2の圧電素子部1232、及び第3の圧電素子部1233は、周波数f101が駆動可能な周波数の範囲内であるため各々駆動される。
これにより、多自由度超音波モータ120a、120bは、第1の圧電素子部1231によるY軸方向のたわみ振動と第2の圧電素子部1232によるZ軸方向の縦振動とが組み合わされて回転子126と接触する固定子122にYZ面内の楕円振動が発生すると共に、第3の圧電素子部1233によるX軸方向のたわみ振動と第2の圧電素子部1232によるZ軸方向の縦振動とが組み合わされて回転子126と接触する固定子122にXZ面内の楕円振動が発生し、各回転子126がX軸及びY軸の回りに回転する。
これにより、多自由度超音波モータ120a、120bは、第1の圧電素子部1231によるY軸方向のたわみ振動と第2の圧電素子部1232によるZ軸方向の縦振動とが組み合わされて回転子6と接触する固定子2にYZ面内の楕円振動が発生し、各回転子126がX軸の回りに回転する。
変形例として、図10に示されるような各超音波モータ(多自由度超音波モータの場合には各圧電素子部)の定電圧条件下における「周波数−回転速度特性」を測定し、発振周波数設定部に各回転速度を生じる周波数を記憶させることにより、回転子の回転速度を制御してもよい。
Claims (16)
- 共振周波数の異なる複数の超音波モータの駆動方法であって、
前記超音波モータの個数は2つであり、
前記2つの超音波モータの内のいずれか一方を単独駆動させる際には、単独駆動させる超音波モータの駆動可能な周波数の範囲内であり且つ他方の超音波モータの駆動可能な周波数の範囲外である周波数を単独駆動周波数として用いて、前記2つの超音波モータの内のいずれか一方を単独駆動させ、
前記2つの超音波モータを同時駆動させる際には、前記2つの超音波モータの駆動可能な周波数の範囲内である周波数を同時駆動周波数として用いて、前記2つの超音波モータを同時駆動させ、
前記単独駆動周波数及び前記同時駆動周波数は、前記2つの超音波モータの各アドミタンス特性に基づいて設定され、
前記同時駆動周波数は、同時駆動させる各超音波モータのアドミタンス特性におけるアドミタンス値が共振周波数におけるアドミタンス値の50%以上である範囲内にあることを特徴とする超音波モータの駆動方法。 - 共振周波数の異なる複数の超音波モータの駆動方法であって、
前記超音波モータの個数は3つ以上であり、
前記3つ以上の超音波モータの内のいずれか一つを単独駆動させる際には、単独駆動させる超音波モータの駆動可能な周波数の範囲内であり且つ他の各超音波モータの駆動可能な周波数の範囲外である周波数を単独駆動周波数として用いて、前記3つ以上の超音波モータの内のいずれか一つを単独駆動させ、
前記3つ以上の超音波モータの内の少なくとも2つを同時駆動させる際には、同時駆動させる各超音波モータの駆動可能な周波数の範囲内であり且つ同時駆動させない各超音波モータの駆動可能な周波数の範囲外である周波数を同時駆動周波数として用いて、前記3つ以上の超音波モータの内の少なくとも2つを同時駆動させ、
前記単独駆動周波数及び前記同時駆動周波数は、前記3つ以上の超音波モータの各アドミタンス特性に基づいて設定され、
前記同時駆動周波数は、同時駆動させる各超音波モータのアドミタンス特性におけるアドミタンス値が共振周波数におけるアドミタンス値の50%以上である範囲内にあることを特徴とする超音波モータの駆動方法。 - 前記単独駆動周波数は、単独駆動させる超音波モータのアドミタンス特性におけるアドミタンス値が共振周波数におけるアドミタンス値の50%以上である範囲内にあることを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波モータの駆動方法。
- 前記単独駆動周波数は、単独駆動させる超音波モータの共振周波数であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の超音波モータの駆動方法。
- 共振周波数の異なる複数の圧電素子部を有する複数の多自由度超音波モータの駆動方法であって、
前記圧電素子部の個数は2つであり、
前記2つの圧電素子部の内のいずれか一方を単独駆動させる際には、単独駆動させる圧電素子部の駆動可能な周波数の範囲内であり且つ他方の圧電素子部の駆動可能な周波数の範囲外である周波数を単独駆動周波数として用いて、前記2つの圧電素子部の内のいずれか一方を単独駆動させ、
前記2つの圧電素子部を同時駆動させる際には、前記2つの圧電素子部の駆動可能な周波数の範囲内である周波数を同時駆動周波数として用いて、前記2つの圧電素子部を同時駆動させ、
前記単独駆動周波数及び前記同時駆動周波数は、前記2つの圧電素子部の各アドミタンス特性に基づいて設定され、
前記同時駆動周波数は、同時駆動させる各圧電素子部のアドミタンス特性におけるアドミタンス値が共振周波数におけるアドミタンス値の50%以上である範囲内にあることを特徴とする多自由度超音波モータの駆動方法。 - 共振周波数の異なる複数の圧電素子部を有する複数の多自由度超音波モータの駆動方法であって、
前記圧電素子部の個数は3つ以上であり、
前記3つ以上の圧電素子部の内のいずれか一つを単独駆動させる際には、単独駆動させる圧電素子部の駆動可能な周波数の範囲内であり且つ他の各圧電素子部の駆動可能な周波数の範囲外である周波数を単独駆動周波数として用いて、前記3つ以上の圧電素子部の内のいずれか一つを単独駆動させ、
前記3つ以上の圧電素子部の内の少なくとも2つを同時駆動させる際には、同時駆動させる各圧電素子部の駆動可能な周波数の範囲内であり且つ同時駆動させない各圧電素子部の駆動可能な周波数の範囲外である周波数を同時駆動周波数として用いて、前記3つ以上の圧電素子部の内の少なくとも2つを同時駆動させ、
前記単独駆動周波数及び前記同時駆動周波数は、前記3つ以上の圧電素子部の各アドミタンス特性に基づいて設定され、
前記同時駆動周波数は、同時駆動させる各圧電素子部のアドミタンス特性におけるアドミタンス値が共振周波数におけるアドミタンス値の50%以上である範囲内にあることを特徴とする多自由度超音波モータの駆動方法。 - 共振周波数の異なる複数の超音波モータのための駆動装置であって、
前記超音波モータの個数は2つであり、
前記駆動装置は、
前記2つの超音波モータの内のいずれか一方を単独駆動させる際には、単独駆動させる超音波モータの駆動可能な周波数の範囲内であり且つ他方の超音波モータの駆動可能な周波数の範囲外である周波数を単独駆動周波数として、前記2つの超音波モータに出力し、
前記2つの超音波モータを同時駆動させる際には、前記2つの超音波モータの駆動可能な周波数の範囲内である周波数を同時駆動周波数として、前記2つの超音波モータに出力し、
前記単独駆動周波数及び前記同時駆動周波数は、前記2つの超音波モータの各アドミタンス特性に基づいて設定され、
前記同時駆動周波数は、同時駆動させる各超音波モータのアドミタンス特性におけるアドミタンス値が共振周波数におけるアドミタンス値の50%以上である範囲内にあることを特徴とする超音波モータの駆動装置。 - 共振周波数の異なる複数の超音波モータのための駆動装置であって、
前記超音波モータの個数は3つ以上であり、
前記駆動装置は、
前記3つ以上の超音波モータの内のいずれか一つを単独駆動させる際には、単独駆動させる超音波モータの駆動可能な周波数の範囲内であり且つ他の各超音波モータの駆動可能な周波数の範囲外である周波数を単独駆動周波数として、前記3つ以上の超音波モータに出力し、
前記3つ以上の超音波モータの内の少なくとも2つを同時駆動させる際には、同時駆動させる各超音波モータの駆動可能な周波数の範囲内であり且つ同時駆動させない各超音波モータの駆動可能な周波数の範囲外である周波数を同時駆動周波数として、前記3つ以上の超音波モータに出力し、
前記単独駆動周波数及び前記同時駆動周波数は、前記3つ以上の超音波モータの各アドミタンス特性に基づいて設定され、
前記同時駆動周波数は、同時駆動させる各超音波モータのアドミタンス特性におけるアドミタンス値が共振周波数におけるアドミタンス値の50%以上である範囲内にあることを特徴とする超音波モータの駆動装置。 - 前記単独駆動周波数は、単独駆動させる超音波モータのアドミタンス特性におけるアドミタンス値が共振周波数におけるアドミタンス値の50%以上である範囲内にあることを特徴とする請求項7又は8に記載の超音波モータの駆動装置。
- 前記単独駆動周波数は、単独駆動させる超音波モータの共振周波数であることを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の超音波モータの駆動装置。
- 請求項7〜10のいずれか一項に記載の超音波モータの駆動装置であって、
前記複数の超音波モータを駆動させる前記各周波数を予め記憶していることを特徴とする超音波モータの駆動装置。 - 請求項7〜11のいずれか一項に記載の超音波モータの駆動装置であって、
前記複数の超音波モータの各アドミタンス特性を測定する測定手段を備え、
前記駆動装置は、前記測定手段で測定された前記複数の超音波モータの各アドミタンス特性に基づいて、前記複数の超音波モータを駆動させる前記各周波数を更新することを特徴とする超音波モータの駆動装置。 - 請求項7〜11のいずれか一項に記載の超音波モータの駆動装置であって、
前記複数の超音波モータの各アドミタンス特性、及び各々の駆動可能な周波数の範囲を測定する測定手段を備え、
前記駆動装置は、前記測定手段で測定された前記複数の超音波モータの各アドミタンス特性、及び各々の駆動可能な周波数の範囲に基づいて、前記複数の超音波モータを駆動させる前記各周波数を更新することを特徴とする超音波モータの駆動装置。 - 請求項11〜13のいずれか一項に記載の超音波モータの駆動装置であって、
前記駆動装置は、発振周波数設定部と発振回路とを備え、
前記発振周波数設定部は、前記複数の超音波モータを駆動させる前記各周波数を記憶する機能、及び前記記憶している各周波数の内から一つを選択して前記発振回路の発振周波数として設定する機能を有し、
前記発振回路は、前記発振周波数として設定された周波数の信号を発生させる機能を有する
ことを特徴とする超音波モータの駆動装置。 - 共振周波数の異なる複数の圧電素子部を有する複数の多自由度超音波モータの駆動装置であって、
前記圧電素子部の個数は2つであり、
前記駆動装置は、
前記2つの圧電素子部の内のいずれか一方を単独駆動させる際には、単独駆動させる圧電素子部の駆動可能な周波数の範囲内であり且つ他方の圧電素子部の駆動可能な周波数の範囲外である周波数を単独駆動周波数として、前記2つの圧電素子部に出力し、
前記2つの圧電素子部を同時駆動させる際には、前記2つの圧電素子部の駆動可能な周波数の範囲内である周波数を同時駆動周波数として、前記2つの圧電素子部に出力し、
前記単独駆動周波数及び前記同時駆動周波数は、前記2つの圧電素子部の各アドミタンス特性に基づいて設定され、
前記同時駆動周波数は、同時駆動させる各圧電素子部のアドミタンス特性におけるアドミタンス値が共振周波数におけるアドミタンス値の50%以上である範囲内にあることを特徴とする多自由度超音波モータの駆動装置。 - 共振周波数の異なる複数の圧電素子部を有する複数の多自由度超音波モータの駆動装置であって、
前記圧電素子部の個数は3つ以上であり、
前記駆動装置は、
前記3つ以上の圧電素子部の内のいずれか一つを単独駆動させる際には、単独駆動させる圧電素子部の駆動可能な周波数の範囲内であり且つ他の各圧電素子部の駆動可能な周波数の範囲外である周波数を単独駆動周波数として、前記3つ以上の圧電素子部に出力し、
前記3つ以上の圧電素子部の内の少なくとも2つを同時駆動させる際には、同時駆動させる各圧電素子部の駆動可能な周波数の範囲内であり且つ同時駆動させない各圧電素子部の駆動可能な周波数の範囲外である周波数を同時駆動周波数として、前記3つ以上の圧電素子部に出力し、
前記単独駆動周波数及び前記同時駆動周波数は、前記3つ以上の圧電素子部の各アドミタンス特性に基づいて設定され、
前記同時駆動周波数は、同時駆動させる各圧電素子部のアドミタンス特性におけるアドミタンス値が共振周波数におけるアドミタンス値の50%以上である範囲内にあることを特徴とする多自由度超音波モータの駆動装置。
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