JP5262094B2 - ワンシャフトマルチカーエレベータの運行制御方法 - Google Patents

ワンシャフトマルチカーエレベータの運行制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5262094B2
JP5262094B2 JP2007317920A JP2007317920A JP5262094B2 JP 5262094 B2 JP5262094 B2 JP 5262094B2 JP 2007317920 A JP2007317920 A JP 2007317920A JP 2007317920 A JP2007317920 A JP 2007317920A JP 5262094 B2 JP5262094 B2 JP 5262094B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
car
time
floor
individual
call
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007317920A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009137735A (ja
Inventor
シャンドル マルコン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitec Co Ltd
Original Assignee
Fujitec Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitec Co Ltd filed Critical Fujitec Co Ltd
Priority to JP2007317920A priority Critical patent/JP5262094B2/ja
Publication of JP2009137735A publication Critical patent/JP2009137735A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5262094B2 publication Critical patent/JP5262094B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Elevator Control (AREA)

Description

本発明は、一つのシャフト内に独立して走行可能な複数のかごを備えたワンシャフトマルチカーエレベータにおいて、特に遺伝的アルゴリズムを用いて各かごの運行を制御する運行制御方法に関するものである。
ビルにおける利用可能面積を増加させると同時に輸送能力の増大を図るため、図8に示すように、一つのシャフト内に複数のかごを走行させるワンシャフトマルチカーエレベータが提案されている。ワンシャフトマルチカーエレベータでは、1つのシャフト内を複数のかごが上昇方向或いは下降方向に独立して走行することが可能なため、1つのシャフトに1台のかごしか存在しない通常のエレベータとは異なり、各かごは他のかごとの位置関係や運転方向による制約を受け、シャフト内を自由に走行することができない。すなわち、ワンシャフトマルチカーエレベータでは、運行の制御方法を誤るとかご同士が衝突する可能性があるため、このかご同士の衝突を確実に防止しつつ、且つすべての呼びを効率よくサービスするための特別な制御が必要となる。
一方、生物が環境に適応して進化していく過程を工学的に模倣した学習アルゴリズムで、組合わせ問題における最適解の探索手法としてよく知られたものに遺伝的アルゴリズムがあり、この遺伝的アルゴリズムを群管理エレベータの呼び割当てに適用し、複数台のエレベータを効率よく運転することが提案されている。
例えば特許文献1では、遺伝子を1つの有効な乗場呼びに対応させて染色体を各時点の有効な乗場呼びと同数の遺伝子で構成するとともに、各遺伝子が呼びに応答するかごの識別データを含むようにし、遺伝的アルゴリズムにより最も低いコスト関数値を生じる染色体を選択することで呼びの割当てを行っている。
特表平11−503706号公報
上記特許文献1のように、遺伝的アルゴリズムを用いると解の全てを探索することなく迅速な呼び割当てが可能となるが、これをそのままワンシャフトマルチカーに適用することは困難である。何故ならば通常の群管理エレベータにおいては、1つのシャフトに1台のエレベータしか存在せず、またかごの運行は、いわゆるセレコレ(セレクティブコレクティブ)方式、すなわち、一方向に運転中は同方向の乗場呼び及びかご呼びに順次応答し、前方に呼びがなくなれば自動的に運転方向を反転して、今度はその方向の呼びに順次応えて運転し、応答すべき呼びがなくなるとそこで停止し待機するという、従来からの代表的な運転方式により運行するのが一般的であるため、呼びの割当てが決まれば各かごの運行経路も自動的に定まることになるが、ワンシャフトマルチカーエレベータにおいては、かご同士の衝突の問題が存在するため、呼びの割当てを決めただけでは各かごの運行を制御することができないからである。
本発明は上記の問題点に鑑みなされたもので、ワンシャフトマルチカーエレベータシステムに遺伝的アルゴリズムを適用することで、呼びを割当てることなく各かごの運行経路を定めることができ、かつかご同士の衝突を回避して安全な運行を行うことのできる、ワンシャフトマルチカーエレベータの運行制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係るワンシャフトマルチカーエレベータの運行制御方法は、呼びが発生する毎に前記各かごそれぞれについて、かごが1階床の移動に要する時間に対応した遺伝子の遺伝子列で形成する染色体で表現した1組の移動計画を個体とする初期個体集団を生成し、該個体集団の各個体の移動計画に対してかご同士の衝突又は運転不能が発生する場合は、前記各個体の移動計画をかご同士の衝突又は運転不能が発生しなくなるまで修正を繰り返した後、前記個体集団に遺伝的アルゴリズムを適用することにより評価と世代交代とを繰り返して最適な1組の移動計画を決定し、決定した最新の移動計画に従って前記各かごの運行制御を行うことで、各かごをその移動経路内の呼びに応答させるようにしたものである。
本発明によれば、遺伝的アルゴリズムをワンシャフトマルチカーエレベータの運行制御に適用することができ、呼びを割当てることなく迅速に各かごの最適な運行経路を決定することができると共に、衝突を回避させながら安全で効率の良い運行制御を行うことができる。
まず、本発明の実施形態の詳細について説明する前に、全体の概略動作を説明する。
本発明においては、エレベータの各かごは、新規呼びが発生する毎に遺伝的アルゴリズムによって各かごの移動計画が決定され、各かごは最新の移動計画に従って運行する。各かごの移動計画は単位時間に対応する遺伝子を所定個数配列した遺伝子列からなる染色体で表現され、各遺伝子はそれぞれが上昇,下降,中立(停止)の何れかの運転指令を表している。
遺伝的アルゴリズムによって各かごの最適な移動計画(染色体)が決定すると、各かごはその移動計画に従って、すなわちその染色体に配列された遺伝子が示す時系列の運転指令に従って運行制御される。その際、各かごは停止した階に呼びがあればその呼びに自動的に応答することになり、予め呼びの割当てを行っていなくても、すべての呼びを効率よくサービスできることになる。
遺伝的アルゴリズムによる各かごの移動計画の決定手順は、凡そ次のとおりである。
まず、新規呼びが発生すると、各かごについて所定個数の遺伝子列からなる染色体(移動計画)をそれぞれ生成し、各遺伝子を上昇,下降,中立の何れにすべかについては無作為に決定する。次に、各かごの初期位置を元に、それぞれの移動計画に従って各かごを移動させた場合の移動経路を確認、例えば同一時刻にかごの位置が同一階とならないか、すなわち衝突を生じないか、或いはかごが上限(下限)位置を越えて運転不能の状態にならないかを確認する。そして、かご同士の衝突や運転不能の状態が生じない場合は各かごの移動計画を修正することなく、また、かご同士の衝突や運転不能の状態が生じる場合は、それらを避けるためにその時刻に対応する遺伝子を中立に修正した後に、各かごの移動計画を一組の個体とする。同様にして無作為に複数組の個体を作成し、これを初期個体集団とする。
次に、この初期個体集団の各個体それぞれについて適応度の評価を行う。ここでは適応度の一例として、一組の個体に従って各かごを運行させた場合のすべての呼びの平均サービス時間、すなわち呼びが発生してから目的階に到着するまでの時間の平均値を評価の対象とし、その時点でのすべての呼びの平均サービス時間が小さい個体ほど適応度が高いものとする。
そして、遺伝的アルゴリズムの基本を構成している処理プロセスすなわち、「選択淘汰」「交叉」「突然変異」により親世代の遺伝子の一部を子世代に継承させながら、適応度の評価と世代交代を繰り返し行い、探索終了の所定基準に達すると解の探索を終了し、その中で最も適応度の高い個体を最適解として選択する。各かごはこの最適解、すなわち最新の移動計画に基づいて運行し、その移動経路に存在する呼びがあればその呼びに自動的に応答することにより、かご同士の衝突を生じることなくすべての呼びについてサービスが行われることになる。
実施の形態1.
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態においては、一つのシャフト内に1号機〜3号機の3台のかごが運行し、階床数が10階床である場合について説明するが、勿論、複数であれば何台であっても、また何階床の建物であっても本発明を適用することが可能である。また、途中に退避場所のないワンシャフトマルチカーエレベータでは、シャフトの上下に退避階を設けることが望ましいが、最端階にすべてのかごが応答できなくてもよいなど、かごの走行自由度が多少制限されることも許容されるのであれば、必ずしも退避階を必要とするものではない。また、呼び登録方式についても、最も一般的な、乗場で方向を指定する方向指定方式など種々の呼び登録方式が適用可能であるが、ここでは乗場で行先階を登録することのできる乗場行先階登録方式を適用した場合について説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるワンシャフトマルチカーエレベータの運行制御方法を実施する制御システムの全体構成図である。
図1において、A〜Cはそれぞれ1号機〜3号機のエレベータのかご、D〜Fはそれぞれ1号機〜3号機の経路計画に従ってかごの運行やドアの開閉等を制御する号機制御装置、H1〜Hnは1階〜n階の各乗場に設けられた行先階呼び登録装置である。
10は呼びの発生に応じて各かごの移動計画を決定し全体の運行を管理する運行管理装置、11は行先階呼び登録装置C1〜Cnによって発生した呼びの発生階(出発階)とその行先階、発生時刻等を登録し管理する呼び登録部、12は現在の各かごの位置を検出するかご位置検出部、13は初期の個体集団とその後の各世代の個体集団を生成する個体集団生成部、14は各個体の適応度を演算する適応度演算部、15はプログラムに従って遺伝的アルゴリズムを実行し、最適解を決定する遺伝的アルゴリズム実行部、16は遺伝的アルゴリズムにより決定された最新の移動計画を更新記憶する移動計画記憶部、17は各号機制御装置B1〜B3と運行管理装置10との間で情報の双方向の伝送を行うための通信インターフェイスである。
図2は、建物とかご位置及び呼びの発生状況の関係を示す図で、一例として、かごAは1階、かごBは6階、かごCは9階にそれぞれ位置し、4階を行先階とする上昇方向の呼びh1が2階で発生し、8階を行先階とする下降方向の呼びh2が10階で発生している様子を示している。
図3は、染色体で表現された移動計画の一例を示す図で、a0はかごAの、b0はかごBの、c0はかごCの移動計画の例をそれぞれ示している。各染色体は単位時間に対応する10個の遺伝子g1〜g10で構成され、すなわち時刻1から時刻10までの期間の移動計画を示すものであり、各遺伝子のUは上昇、Dは下降、Nは中立(停止)の運転指令をそれぞれ表している。例えば、各かごが図2の状態から図3の移動計画に従って運行されるとすると、かごAは1階に位置するので、時刻1で上昇すなわち2階に移動して呼びh1に応答し、同様に時刻2で3階へ、時刻3で4階に移動して乗客を降ろし、時刻4は4階でそのまま停止…というように運転されることを示している。なお、ここでは簡単のため、かごが1階床の移動に要する時間を単位時間とし、かごの加減速や乗客の乗り降りに要する時間は無視するものとして扱う。また、ここでは各染色体における遺伝子の数を10個としているが、勿論これに限定されるものではなく、階床数等に応じて適宜設定することができる。
同様にして、かごBは6階から時刻1で5階に下降、時刻2はそのまま5階に停止、時刻3で6階に上昇、時刻4では7階に上昇…となり、かごCは時刻1では8階にそのまま停止、時刻2は9階に上昇、時刻3で10階に上昇して呼びh2に応答し、時刻4で9階に下降…というように運行制御される。
図4は、上記の時刻4の時点における各かごと呼びの状況を示す。図3の呼びh1はすでにかごAによってサービスを終了しており、呼びh2はかごCによってサービス中であり、この時点で新たに1階で5階を行先階とする呼びh3が発生したとすると、以下に示す手順で新たな移動計画を決定し、時刻5以降は新たな移動計画の遺伝子1〜10(時刻1〜10)に示された運転指令によって運行制御されることになる。
図5は本発明にかかる移動計画の決定の手順を示すフローチャートである。
まずステップS1で、新規呼びが発生したか否かを検出し、新規呼びが発生すればステップS2へ進む。
ステップS2では、世代数を表すパラメータnを1とし、ステップS3で初期の個体集団、ここでは例えば100組の個体を生成するものとし、その一例を図6に示す。図6において、a1はかごAの移動計画に対応する染色体、同様にb1はかごBの移動計画に対応する染色体、c1はかごCの移動計画に対応する染色体であり、この3個の染色体を1組の個体として、a100,b100,c100まで100組の初期個体集団を作成する。
各染色体において、各遺伝子は前述のように、U,D,Nの何れかの値をとるが、探索の開始時においてはどのような個体が望ましいかは全く不明であるため、各遺伝子の値は乱数等を用いて無作為に発生させるようにしてもよいが、前回の移動計画を踏襲して活かすようにするためには、例えば図3の時刻4の時点で新規呼びが発生し、この時点で初期個体集団を生成するのであれば、図3のg4〜g10を新たな初期個体集団のg1〜g6とし、g7〜g10は無作為に発生させるようにしてもよい。 すなわち、新規呼び発生時点で初期個体集団の生成を行う際、前回の最適化で得られた最終世代の遺伝子個体群を前回と今回の時間差に対応させて適切にシフトさせた上で初期個体群として再利用すると、より効率よく最適化を行うことができる。
次に100組の個体それぞれについて適応度を計算し評価を行うが、各個体の移動計画によってかごを移動させた場合にかご同士に衝突が生じたり、上限(下限)位置を越えて運転不能の状態となるのでは移動計画として不適格であるため、評価の前にステップS4によって各個体の修正を行う。
図7は、上記ステップS4の個体の修正手順を示すフローチャートである。 まずステップS41で個体の組番号を表すパラメータnを1とし、ステップS42で各かごの現在の位置を読み込む。次にステップS43で、1組目の染色体a1〜c1について時刻1から順にかご位置の移動経路を確認し、同一時刻にかご位置が同じとなることがないか否かを確認する。例えば各かごが図4の位置からスタートし、染色体a1に従ってかごAが4階から移動すると、時刻1では4階に停止、時刻2で5階に上昇、時刻3ではそのまま5階に停止することになるが、同様にかごBが染色体b1に従って7階から移動すると、時刻1では7階に停止、時刻2では6階に下降、時刻3では5階に下降するため、かごAとかごBとが5階で衝突することとなる。また、かごCが染色体c1に従って9階から移動すると、時刻1で10階に移動し、時刻2で10階にそのまま停止した後、時刻3では10階から更に上方へ移動することになるが、10階が上限位置の場合は運転不能となる(ここでは10階の上に退避階は存在しないものとする)。
このように衝突や運転不能な状態が生じる場合はステップS44からS45へと進み、その衝突する時刻3における染色体b1の遺伝子D及び染色体c1の遺伝子UをそれぞれNに置き換える。そしてステップS43へと戻って修正後の移動計画で再度衝突の有無を時刻1から順次確認し、同様にして別の時刻で衝突や運転不能が生じる場合はその時刻の遺伝子のU又はDをNに置き換える。こうして衝突や運転不能が生じなくなると、ステップS46とS47により100組の個体すべてについて同様のチェックを行い、必要であれば上記と同様にして遺伝子の修正を行う。
こうして修正を終え、移動計画に不適格な個体を排除した後、図5のステップS5へと戻って、次に各組の個体それぞれについての適応度を計算する。ここでは一例として各呼びのサービス時間の平均値を評価の対象とし、この値が小さい個体ほど適応度が高いものとする。すなわち、或る1組の個体の移動計画に従ってかごを移動させ、各かごの移動経路に存在する呼びを各かごが自動的に応答していった場合のすべての呼びの平均サービス時間を計算し、同様にして100組の個体の移動計画それぞれについて平均サービス時間を計算する。なお、移動計画よっては、呼びのサービスが完了せず平均サービス時間が算出できない場合も考えられるが、その場合はサービスを完了できない呼びのサービス時間を所定のペナルティ値にするなど種々の方法が考えられる。
ステップS5で100組の個体のそれぞれについて適応度を算出した後、次にステップS6で、当の個体集団が最適解の探索を終了するための評価基準を満たしているか否かを調べる。ここでは評価基準の一例として、個体集団の世代交代が予め定められた回数、例えば300回に到達したこととする。この条件をまだ満たしていない場合はステップS7以下へと進み、基本的には適応度の高い個体がより多くの子孫を残すように、次の「選択淘汰」「交叉」「突然変異」という処理を経て次世代の個体集団を生成していく。
ステップS7の「選択淘汰」は、例えば100組の個体集団の中、適応度の高い個体の所定個数を次世代に残し、集団の個体数を常に一定に保つため残りの個体の選出にはランダムに選んだ2つの個体を比較して適応度の高い方の個体を随時採用して行くことで、再び100組の個体集団を生成する。
ステップS8の「交叉」は、基本的には個体集団の中から選択によって選出された個体に対して、ある交叉位置で双方の染色体の一部ずつを採ってきて子孫の染色体を作る。例えばあらかじめ用意したマスク(一般にはランダムなビット列)を用い、マスクパターンが0の位置では、子Aには親Aの遺伝子を、1の位置では親Bの遺伝子をコピーし、子Bに関してはこれの逆を行うなどである。
ステップS9の「突然変異」では、ある確率で染色体の一部の値を変える操作で、交叉だけでは個体の親に依存するような限られた範囲の子しか生成できないため、染色体上の遺伝子を一定の突然変異率で他の対立遺伝子に置き換えることにより、交叉だけでは生成できない子を生成して、個体群の多様性を維持するようにしたものである。
なお、上記の遺伝的アルゴリズムの基本を構成している処理プロセス、すなわち「選択淘汰」「交叉」「突然変異」については種々の方法が知られており、ここでは詳細な説明は省略する。
ステップS7〜S9の実行により次世代の個体集団が生成されると、ステップS10で世代数を表すパラメータnの値を1つ増やし、ステップS4に戻って上記の手順を繰り返す。そしてステップS6で世代交代の回数が300回に達し、探索終了の条件を満たすと、ステップS11でその時点での個体集団の中から最も適応度の高い1組の個体を決定し、それを最新の移動計画として更新記憶するとともに、各かごの号機制御装置にその移動計画を送信する。
一方、各かごの号機制御装置は、送信されてきた最新の移動計画に従ってかごの運行制御を行い、その運行経路に呼びが存在する場合は自動的に応答して停止する。
上記の手順は、新たに呼びが発生する毎に繰り返されるため、その度に最新の移動計画が作成されることになり、各かごは常に最新の移動計画に基づいて運行し、かご同士が衝突することなく、すべての呼びを効率よくサービスしていくことになる。
その他の実施形態
上記の実施形態においては、図7のフローチャートで説明したように、かごの衝突や運転不能が生じる染色体については遺伝子の値を修正するようにしたが、不適格な染色体については修正することなく削除するようにし、かごの衝突や運転不能を生じない染色体だけを残して個体集団を生成するようにしてもよい。
また、適応度については平均サービス時間を用いて評価するようにしたが、これに限らず、サービス時間の最大値や、呼びの待ち時間、かごの移動距離、或いはそれらの組合わせなど、呼び登録方式や制御の目的(省エネなど)に応じて種々の適応度を選択すればよい。
また、最適解の探索を終了するための評価基準としては、世代交代の回数に限らず、個体集団中の適応度の平均値或いは最大値が所定値より大きくなったこととしてもよい。
また、染色体の各遺伝子は、単位時間における上昇、下降、中立(停止)の何れかの運転指令を表すようにし、かごが1階床の移動に要する時間を単位時間としたが、単位時間を更に細分化したり、運転指令として加減速などを加えるようにしてもよい。
その他、本発明では上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の改変を施すことができる。
本発明の一実施形態であるワンシャフトマルチカーエレベータの運行制御方法を実施する制御システムの全体構成図である。 建物とかご位置及び呼びの発生状況の関係を示す図である。 染色体で表現された移動計画の一例を示す図である。 図3の時刻4の時点における各かごと呼びの状況を示す図である。 本発明に係る移動計画の決定の手順を示すフローチャートである。 本発明に係る個体集団の一例を示す図である。 図6のステップS4における個体の修正手順を示すフローチャートである。 ワンシャフトマルチカーエレベータの、一般的な構成を示す図である。
符号の説明
A〜C 1〜3号機の各かご
D〜F 1〜3号機の運行制御装置
H1〜Hn 各階の乗場の行先階登録装置
10 運行管理装置
11 呼び登録部
12 かご位置検出部
13 個体集団生成部
14 適応度演算部
15 遺伝的アルゴリズム実行部
16 移動計画記憶部
17 通信インターフェイス

Claims (4)

  1. 一つの昇降路内に独立して走行する複数のかごを備えたワンシャフトマルチカーエレベータにおいて、呼びが発生する毎に前記各かごそれぞれについて、かごが1階床の移動に要する時間に対応した遺伝子の遺伝子列で形成する染色体で表現した1組の移動計画を個体とする初期個体集団を生成し、該個体集団の各個体の移動計画に対してかご同士の衝突又は運転不能が発生する場合は、前記各個体の移動計画をかご同士の衝突又は運転不能が発生しなくなるまで修正を繰り返した後、前記個体集団に遺伝的アルゴリズムを適用することにより評価と世代交代とを繰り返して最適な1組の移動計画を決定し、決定した最新の移動計画に従って前記各かごの運行制御を行うことで、各かごをその移動経路内の呼びに応答させるようにしたことを特徴とするワンシャフトマルチカーエレベータの運行制御方法。
  2. 前記遺伝子は、上昇、下降、中立(停止)の何れかの運転指令を表すことを特徴とする請求項1記載のワンシャフトマルチカーエレベータの運行制御方法。
  3. 新規呼び発生時点で初期個体集団の生成を行う際、前回の最適化で得られた最終世代の遺伝子個体群を前回と今回の時間差に対応させて適切にシフトさせた上で初期個体群として再利用することにより、前記初期個体集団の生成を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のワンシャフトマルチカーエレベータの運行制御方法。
  4. 前記評価は、その時点でのすべての呼びの平均サービス時間を用いて行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載のワンシャフトマルチカーエレベータの運行制御方法。
JP2007317920A 2007-12-10 2007-12-10 ワンシャフトマルチカーエレベータの運行制御方法 Expired - Fee Related JP5262094B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007317920A JP5262094B2 (ja) 2007-12-10 2007-12-10 ワンシャフトマルチカーエレベータの運行制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007317920A JP5262094B2 (ja) 2007-12-10 2007-12-10 ワンシャフトマルチカーエレベータの運行制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009137735A JP2009137735A (ja) 2009-06-25
JP5262094B2 true JP5262094B2 (ja) 2013-08-14

Family

ID=40868774

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007317920A Expired - Fee Related JP5262094B2 (ja) 2007-12-10 2007-12-10 ワンシャフトマルチカーエレベータの運行制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5262094B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103072858A (zh) * 2013-01-28 2013-05-01 哈尔滨工业大学 一种面向节能的双子电梯群垂直调度方法
WO2015083217A1 (ja) * 2013-12-02 2015-06-11 三菱電機株式会社 エレベータの制御装置
CN104085749A (zh) * 2014-07-02 2014-10-08 吴优良 一种电梯运行智能分配管理方法
CN111517186B (zh) * 2020-05-29 2022-03-04 山东建筑大学 一种基于安全距离的多轿厢电梯运行速度计算方法
CN113562556A (zh) * 2021-08-06 2021-10-29 姚志勇 目的地派梯系统

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2555834B2 (ja) * 1992-05-20 1996-11-20 フジテック株式会社 群管理エレベータの制御方法
JP4710229B2 (ja) * 2004-01-20 2011-06-29 フジテック株式会社 エレベータシステム及びその群管理制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009137735A (ja) 2009-06-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6672431B2 (en) Method and system for controlling an elevator system
JP5439383B2 (ja) 昇降路における複数のエレベータかごの連係
JP5262094B2 (ja) ワンシャフトマルチカーエレベータの運行制御方法
US20170233218A1 (en) Method for operating a transport system and corresponding transport system
CN101323406B (zh) 用于确定电梯轿厢组任意瞬时的总峰值功耗的方法和系统
US6328134B1 (en) Group management and control system for elevators
EP2274222B1 (en) Elevator car assignment control strategy
JP4402292B2 (ja) 遺伝子によるエレベータ呼びの割当て方法
JP5477387B2 (ja) ダブルデッキエレベータ群管理装置
JP4870863B2 (ja) エレベータ群最適管理方法、及び最適管理システム
US10183836B2 (en) Allocating destination calls using genetic algorithm employing chromosomes
CN102596777B (zh) 具有分布式调度的电梯系统
KR102451123B1 (ko) 다중 로봇의 엘리베이터 승하차 방법 및 장치
JP4847190B2 (ja) エレベーターの群管理制御システムおよび群管理制御方法
JP2007055692A (ja) シングルシャフトマルチカーエレベータシステムおよびその群管理装置
US7431130B2 (en) Group controller of elevators
US7591347B2 (en) Control method and system for elevator
JP5833159B2 (ja) エレベータの群管理システム
JP2005112503A (ja) エレベータの群管理制御装置
JP6776174B2 (ja) エレベーター利用者移動予測方法およびエレベーター利用者移動予測装置
JP7294480B1 (ja) 学習装置、推論装置およびエレベーターの群管理装置
JP4710229B2 (ja) エレベータシステム及びその群管理制御装置
JP4776238B2 (ja) ダブルデッキエレベータ制御装置
Zhou et al. Double-deck elevator systems using Genetic Network Programming with reinforcement learning
Kuroda et al. A Problem and Its Solution for Multi-Car Elevator Group Control

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100831

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120717

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120912

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130402

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130415

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5262094

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees