JP5260603B2 - プロジェクタ装置、これに用いられる高圧放電ランプの点灯装置、および高圧放電ランプの点灯方法 - Google Patents

プロジェクタ装置、これに用いられる高圧放電ランプの点灯装置、および高圧放電ランプの点灯方法 Download PDF

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Description

本発明は、主に2灯式の、高圧放電ランプを光源とするプロジェクタ装置、これに用いられる高圧放電ランプの点灯装置、および高圧放電ランプの点灯方法に関する。
近年、プロジェクタ装置は、ホールや映画館などで利用されている。ホールや映画館などの大型スクリーンに対して、1灯式だと必要な照度が得られないときには、2灯式のプロジェクタ装置が使われている(例えば、特許文献1)。
2灯式のプロジェクタ装置は、光源となる2つの高圧放電ランプと、高圧放電ランプ毎に設けられ、対応する高圧放電ランプを点灯させる点灯装置とを備えている。点灯装置は、高圧放電ランプに供給する矩形波の交流電流を入力された制御信号に基づいて生成する交流電流生成部と、交流電流生成部に制御信号を入力して制御する制御部とを有する。各制御部はそれぞれ内部クロックを有し、この内部クロックに基づいて制御信号を生成する。
このような2灯式のプロジェクタ装置では、2つの高圧放電ランプに供給する交流電流の制御方法として、従来、2つの交流電流の位相を合わせるよう同期をとる同期制御か、または、2つの交流電流の位相の同期をとらない非同期制御が用いられている。
また、2灯式のプロジェクタ装置は、一般的に、2つの交流電流が同じ周期になるよう設定されるが、位相の同期をとらない非同期制御を用いたときには、次の理由で、2つの交流電流が同じ周期にならない場合がある。
プロジェクタ装置の各制御部が有する内部クロックの周期は、動作環境の変化等により変動することがある。各制御部間において、この内部クロックの周期の変動量が同じであるとは限らない。このため、2つの交流電流を同じ周期に設定しようとしても、各内部クロックの周期の変動量に差が生じたときには、非同期だと、変動量の差により生成される交流電流の周期が異なってしまうのである。
特開2010−8627号公報
ところで、高圧放電ランプに矩形波の交流電流を供給すると、交流電流の正負の切り替えタイミングで、ランプの光束が変化することが知られている。このランプの光束の変化は、交流電流の正負の切り替えタイミングで、電流値が瞬間的に0[A]になることから生じている。
ここで、上記従来の2灯式のプロジェクタ装置において、2つのランプに供給する交流電流の位相を合わせる同期制御を用いると、交流電流の正負の切り替えタイミングが重なるために、2つのランプにおける光束の変化が重複して発生し、プロジェクタ装置全体の光束が大きく変化する。
一方、位相の同期をとらない非同期制御を用いると、ほとんどの場合、2つの交流電流の正負の切り替えタイミングがずれている。2つの交流電流の正負の切り替えタイミングがずれているときには、2つのランプにおける光束の変化が重複しないので、位相を合わせる同期制御を用いた場合と比べて、プロジェクタ装置全体における光束の変化が抑制される。具体的には、プロジェクタ装置全体の光束の変化は、1つのランプにおける光束の変化分だけになるので、位相を合わせる同期制御を用いた場合における光束の変化の半分程度に抑制される。しかしながら、非同期制御を用いたとしても、上記したように、2つの交流電流の周期が異なる場合には、各周期の最小公倍数の時間間隔毎に、2つの交流電流の正負の切り替えタイミングが重なってしまう。このときには、位相を合わせる同期制御と同様、2つのランプにおける光束の変化が重複して発生するので、プロジェクタ装置全体の光束が大きく変化する。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、従来よりも光束の変化を抑制できるプロジェクタ装置、これに用いられる高圧放電ランプの点灯装置、および高圧放電ランプの点灯方法を提供することを目的としている。
本発明に係るプロジェクタ装置は、第1および第2の高圧放電ランプを光源とし、これら第1および第2の高圧放電ランプの出射光の光路上に配された複数の色セグメントを有するカラーホイールと、当該カラーホイールを回転駆動する回転駆動部と、前記第1の高圧放電ランプに供給する第1の交流電流を、入力された制御信号に基づいて生成する第1の交流電流生成部と、前記第2の高圧放電ランプに供給する第2の交流電流を、入力された制御信号に基づいて生成する第2の交流電流生成部と、前記第1および第2の交流電流の周期が等しく、かつ位相がずれるように、前記第1および第2の交流電流生成部にそれぞれ制御信号を入力する制御部とを備え、前記制御部は、前記第1および第2の交流電流におけるそれぞれの半周期中の一部区間の電流値を、半周期中のそれ以外の区間の電流値よりも大きくし、前記第1の交流電流の一部区間と前記第2の交流電流の一部区間とが重複しないように位相をずらすとともに、前記第1の交流電流の正負の切り替えタイミングを、前記カラーホイールの色が2以上の所定の回数切り替わるタイミングに一致させ、前記第2の交流電流の正負の切り替えタイミングを、前記カラーホイールの色が前記所定の回数と同じ回数切り替わり、かつ、前記第1の交流電流の正負が切り替わるタイミングと異なるタイミングに一致させることを特徴とする。
また、本発明に係る高圧放電ランプの点灯装置は、第1および第2の高圧放電ランプに交流電流を供給して点灯させるものであり、前記第1の高圧放電ランプに供給する第1の交流電流を制御信号に基づいて生成する第1の交流電流生成部と、前記第2の高圧放電ランプに供給する第2の交流電流を制御信号に基づいて生成する第2の交流電流生成部と、前記第1および第2の交流電流の周期が等しく、かつ位相がずれるように、前記第1および第2の交流電流生成部にそれぞれ制御信号を供給する制御部とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る高圧放電ランプの点灯方法は、第1の高圧放電ランプに供給する第1の交流電流を制御信号に基づいて生成する第1の交流電流生成部と、第2の高圧放電ランプに供給する第2の交流電流を制御信号に基づいて生成する第2の交流電流生成部と、前記第1および第2の交流電流生成部を制御する制御部とを備えた点灯装置により点灯させる方法であって、前記制御部が、前記第1および第2の交流電流の周期が等しく、かつ位相がずれるように、前記第1および第2の交流電流生成部にそれぞれ制御信号を供給することを特徴とする。
上記構成のプロジェクタ装置では、制御部が、第1の交流電流と第2の交流電流との周期が等しく、かつ位相がずれるように制御している。すなわち、制御部は、第1の交流電流と第2の交流電流との位相が常にずれた状態になるよう、第1の交流電流と第2の交流電流との同期をとっている。
これにより、第1の交流電流と第2の交流電流との正負の切り替えタイミングが、常にずれるようになる。したがって、第1の高圧放電ランプの光束の変化と、第2の高圧放電ランプの光束の変化とが重複して発生することがないので、上記従来の第1または第2の制御方法と比べた場合に、プロジェクタ装置全体の光束における変化を抑制することができる。
また、上記構成の高圧放電ランプの点灯装置では、上記プロジェクタ装置と同様、第1の高圧放電ランプの光束の変化と、第2の高圧放電ランプの光束の変化とが重複して発生することがないので、第1および第2の高圧放電ランプの全光束における変化を抑制することができる。
また、上記構成の高圧放電ランプの点灯方法は、上記高圧放電ランプの点灯装置と同様の効果を得ることができる。
第1の実施形態に係る2灯式のプロジェクタ装置の構成を示す機能ブロック図である。 第1の実施形態に係る制御信号、ランプ電流およびランプの光束を示すタイミングチャートである。 プロジェクタ装置の光束の変化をオシロスコープで観測した結果を示す図である。 第2の実施形態に係る制御信号、ランプ電流およびランプの光束を示すタイミングチャートである。 プロジェクタ装置の光束の変化をオシロスコープで観測した結果を示す図である。 第3の実施形態に係る2灯式のプロジェクタ装置の構成を示す機能ブロック図である。 第3の実施形態に係る制御信号、ランプ電流およびランプの光束を示すタイミングチャートである。 変形例に係る交流電流の波形を示す図である。 変形例に係る交流電流の波形を示す図である。
本発明を実施するための形態を、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施形態]
<構成>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る2灯式のプロジェクタ装置の構成を示す機能ブロック図である。
プロジェクタ装置100は、DC電源回路101、交流電流生成部102a、102b、ランプ103a、103b、光学ユニット104、冷却ファン105および制御部106を備える。
DC電源回路101は、例えば、ダイオードブリッジと平滑コンデンサから構成され、50[Hz]または60[Hz]の交流電力を直流電力に整流平滑する。
交流電流生成部102aは、DC/DCコンバータ11aおよびDC/ACインバータ12aを備える。DC/DCコンバータ11aは、制御信号CN5に基づく大きさの直流電流を出力する。DC/ACインバータ12aは、制御信号CN1に基づく周波数および位相の交流電流を出力する。DC/DCコンバータ11aとDC/ACインバータ12aが縦続接続されているので、交流電流生成部102aでは、制御信号CN1、CN5に基づく大きさ、周波数および位相の交流電流が生成されることになる。
交流電流生成部102bは、交流電流生成部102aと同様の構成を備える。これにより、交流電流生成部102bでは、制御信号CN2、CN6に基づく大きさ、周波数および位相の交流電流が生成されることになる。
ランプ103a、103bには、同じ定格電力の高圧放電ランプが用いられている。
ランプ103a、103bのそれぞれは、凹状の反射鏡の内側に配置されていて、当該反射鏡とともにランプユニットを構成する。これら2つのランプユニットは、反射鏡の開口部が対向するように対向配置されている。また、ランプ103a、103bの光は、反射鏡で反射して集光される。なお、図1では、簡単のため、ランプユニットを省略して、その構成要素であるランプ103a、103bだけを表している。また、図1は、ランプ103a、103bなど各構成要素の配置関係をイメージ的に示したものであり、実際の配置関係を正確に示したものではない。
光学ユニット104は、集光器21、ミラー群22、液晶パネル23a、23b、23c、プリズム24、投射レンズ25を備える。集光器21は、例えば、合成プリズムと、ロッドインテグレータとからなる。合成プリズムは、対向配置されたランプ103a、103b間に配置され、ランプ103a、103bからの光をそれぞれ屈折させて集光(合成)し、ロッドインテグレータに入射させる。ロッドインテグレータは、入射した光を、多重反射させることにより、その光強度分布を均一化する。
ミラー群22は、例えば、ダイクロイックミラーからなり、白色光を赤、緑、青の各色に分離する。液晶パネル23a、23b、23cは透過型パネルであり、それぞれ制御信号に基づいて、赤、緑、青の映像を作り出す。プリズム24は、各液晶パネルにより作り出された各色の映像を合成する。投射レンズ25は、合成された映像を外部に出力する。
冷却ファン105は、ランプ103a、103bを冷却するために設けられている。
制御部106は、電流検出部31a、31b、電圧検出部32a、32b、電力演算部33a、33b、比較部34a、34b、PWM信号生成部35a、35b、マイコン36を備える。
電流検出部31aは、DC/DCコンバータ11aからDC/ACインバータ12aに流れる直流電流を所定周期でサンプリングして出力する。電流検出部31aで検出される直流電流は、ランプ103aに供給されるランプ電流に相当する。
電圧検出部32aは、DC/DCコンバータ11aの出力電圧を所定周期でサンプリングして出力する。電圧検出部32aで検出される直流電圧は、ランプ103aに印加されるランプ電圧に相当する。
電力演算部33aは、所定周期で、検出された直流電流と直流電圧を乗算して直流電力を得る。この直流電力は、ランプ103aに供給されるランプ電力に相当する。
比較部34aは、所定周期で、制御信号CN3で示される目標電力と現在の直流電力との差分を得る。
PWM信号生成部35aは、比較部34aで得られた目標電力と現在の直流電力との差分が小さくなるように、DC/DCコンバータ11aをPWM制御するための制御信号CN5を生成する。
上記の電流検出部31a、電圧検出部32a、電力演算部33a、比較部34a、PWM信号生成部35aによりフィードバック回路が構成されている。これにより、DC/DCコンバータ11aから出力される直流電流の大きさが、ランプ103aに供給される電力が目標電力になるように適宜調整されることになる。
同様に、電流検出部31b、電圧検出部32b、電力演算部33b、比較部34b、PWM信号生成部35bによりフィードバック回路が構成されている。これにより、DC/DCコンバータ11bから出力される直流電流の大きさが、ランプ103bに供給される電力が目標電力になるように適宜調整されることになる。
マイコン36は、内部クロックおよびメモリに記憶されたデータに基づいて制御信号CN1、CN2、CN3、CN4を生成する機能、冷却ファン105を駆動する機能、外部入力された映像信号に基づいて液晶パネル23a、23b、23cを駆動する機能を有する。
上記構成からなる交流電流生成部102a、102bおよび制御部106が、ランプ103a、103bに交流電流を供給して点灯させる点灯装置として機能する。
<波形>
図2は、第1の実施形態に係る制御信号、ランプ電流およびランプの光束を示すタイミングチャートである。
内部クロックCLKは、マイコン36に内蔵されたクロックの出力信号である。
制御信号CN1は、マイコン36において、内部クロックCLKをカウンタでカウントして分周することにより生成される。DC/ACインバータ12aは、制御信号CN1がハイレベルのときに正電流を流し、制御信号CN1がローレベルのときに負電流を流す。したがって、制御信号CN1の周期および位相は、ランプ103aに供給される交流電流の周期および位相に一致する(ランプ電流la1参照)。例えば、交流電流の周期を10[ms](周波数では100[Hz])にする場合には、制御信号CN1の周期が10[ms]になるようにカウンタが設定される。
制御信号CN2も、マイコン36において、内部クロックCLKをカウンタでカウントして分周することにより生成される。そして、制御信号CN2の周期および位相は、ランプ103bに供給される交流電流の周期および位相に一致する(ランプ電流la2参照)。
ここで、制御信号CN1と制御信号CN2では、周期が等しく、位相が120[°]ずれるように調整されている。制御信号CN1と制御信号CN2とは、同一の内部クロックCLKに基づいて生成されるので同期していると言える。
図2に示すように、制御信号CN1、CN2を用いてランプ103a、103bを交流点灯させると、ランプ電流la1,la2の正負の切り替えタイミングでランプの光束が変化してしまう。この例では、ランプ103a、103bの変化率を20[%]としている。しかしながら、制御信号CN1、CN2の位相をずらしているため、ランプ電流la1,la2の正負の切り替えタイミングが重複することはなく、光束の変化がずれて発生することになる。そのため、ランプ103a、103bの全体の光束としては、変化がずれて発生するので、変化率が10[%]に抑えられることになる。
これに対し、制御信号CN1、CN2の位相がずれていなければ、ランプ電流la1,la2の正負の切り替えタイミングが重複することになり、光束の変化が重複して発生することになる。そのため、図2の比較例に示すように、ランプ103a、103bの全体の光束としては、変化率が20[%]となる。
このように、本実施形態によれば、ランプ103a、103bに供給される交流電流の周期が等しく、かつ、位相がずれるように制御されているので、ランプ103a、103b全体の光束における変化を抑制することができる。
なお、交流電流の正負の切り替えタイミングをずらすには、単に交流電流を非同期で生成することも考えられる。しかしながら、非同期であれば、動作環境の変化等により交流電流の周期が変動したとき、その変動量が同じである保証はない。そのため、周期の変動量のわずかな差により、それぞれの交流電流の正負の切り替えタイミングが時間とともにずれていき、各交流電流の周期の最小公倍数の時間間隔毎に、正負の切り替えタイミングが一致するということが生じ得る。
これに対し、本実施形態では、ランプ103a、103bに供給される交流電流は、同一の内部クロックCLKに基づいて生成されている。そのため、動作環境の変化等により内部クロックCLKの周期が変動したとしても、それぞれの交流電流は同一の影響を受けて同じ量だけ変動することになる。したがって、それぞれの交流電流の正負の切り替えタイミングが一致することはない。
<実証>
次に、第1の実施形態に係る2灯式のプロジェクタ装置における光束の変化を抑制する効果を実証した実験結果について説明する。
本実証実験では、ランプ103a、103bに供給する交流電流の周期が等しく、かつ位相差が異なる2つの実施例および2つの比較例としての4つのプロジェクタ装置100を用意し、それぞれの光束の変化を確認した。
実施例1,2の位相差は、120[°]、195[°]とし、交流電流の正負の切り替えタイミングが重複しない設定とされている。比較例1,2の位相差は、0[°]、180[°]とし、交流電流の正負の切り替えタイミングが重複するよう設定されている。各交流電流の周期は10[ms](周波数では100[Hz])、電流値は4[A]である。また、ランプ103a、103bには、それぞれ定格ランプ電力300[W]の高圧放電ランプを用いた。
そして、本実証実験では、具体的には、実施例および比較例の各プロジェクタ装置100からスクリーンに投射した光を、照度計を用いて所定時間測定し、測定した照度データ(出力電圧)の変化をオシロスコープを介して観測した。これは、照度が、単位面積あたりに入射する光束の量を示す物理量であるので、照度データの変化を、光束の変化として捉えることができるからである。
図3(a)〜(d)は、オシロスコープで観測した結果を示す図である。
図3(a)〜(d)には、実施例および比較例における照度データの変化と、ランプ電流la1,la2の波形とが、それぞれ示されている。各図の横軸が時間[ms]、縦軸が出力電圧値[mV]および電流値[A]を示している。また、各図における、ランプ電流la1,la2の波形の乱れ(正負の切り替え直後)は、オーバーシュートによるものである。
図3(a)に示すように、実施例1では、ランプ電流la1,la2の正負の切り替えタイミングを除いたときの照度データの通常値Vst(以下、単に照度データの通常値Vstという)が496.6[mV]であり、正負の切り替えタイミングにおける照度データの最小値Vlow(以下、単に照度データの最小値Vlowという)が438.0[mV]である。よって、ランプ電流la1,la2の正負の切り替えタイミングにおいて、照度データは58.6[mV]低下(変化)し、変化率が11.8[%]である。
また、図3(b)に示すように、実施例2では、照度データの通常値Vstが496.6[mV]、照度データの最小値Vlowが438.0[mV]、照度データの低下(変化)が58.6[mV]、変化率が11.8[%]である。
図3(c)および(d)に示すように、比較例1,2では、それぞれ照度データの通常値Vstが496.6[mV]、照度データの最小値Vlowが382.0[mV]、照度データの低下(変化)が114.6[mV]、変化率が23.1[%]である。
実施例1,2と比較例1,2とを比べると、実施例1,2の照度データの変化率(11.8[%])は、ともに比較例1,2の照度データの変化率(23.1[%])の約半分と低い。このように、ランプ電流la1,la2の正負の切り替えタイミングが重複しない場合は、重複する場合と比べて、照度の変化、すなわち光束の変化を抑制することができることが分かる。
また、実施例1と実施例2とを比べると、照度データの変化率は変わらない。したがって、ランプ電流la1,la2の正負の切り替えタイミングが重複さえしていなければ、位相差が異なっても同等の効果が得られるといえる。
[第2の実施形態]
<概略>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態では、ランプに供給する交流電流の電流値が、半周期中一定である(図2に示すランプ電流la1,la2参照)のに対して、本実施形態では、交流電流の半周期中の一部区間の電流値を跳ね上げることにより、それ以外の区間の電流値より大きくする点が異なっている。それ以外は、第1の実施形態と同じであるので、本実施形態では、簡単のため、第1の実施形態に係るプロジェクタ装置100を用いて説明する。
<波形>
図4は、第2の実施形態に係る制御信号、ランプ電流およびランプの光束を示すタイミングチャートである。
図4に示すように、ランプ電流la1,la2の半周期中における、正負の切り替え前の終期区間k1の電流値I1が、他の区間k2の電流値I2よりも大きくなるよう制御(以下、跳ね上げ制御という)されている。
このような電流値の跳ね上げ制御は、次のようにして行われている。なお、図2のタイミングチャートと同じ内容については、簡単のため説明を省略する。
ここでのマイコン36には、基本情報として、ランプ電力の目標値となる、2つの電力値(高電力値W1、低電力値W2)が登録されている。
制御信号CN3,CN4は、それぞれランプ電力の目標値を示す信号である。
制御信号CN3は、マイコン36において、内部クロックCLKをカウンタでカウントして、ランプ電流la1の半周期に相当するカウント毎に、所定のカウントまでは低電力値W2、所定のカウント以降は高電力値W1になるように生成される。比較部34aは、制御信号CN3で示される目標電力と電力演算部33aで得た現在の直流電力との差分をPWM信号生成部35aに出力し、PWM信号生成部35aが制御信号CN5を生成して、DC/DCコンバータ11aから直流電流が出力される。こうして出力された電流の大きさは、制御信号CN3が低電力値W2のときに電流値I2であり、制御信号CN3が高電力値W1のときに電流値I1である。
制御信号CN4も、マイコン36において、内部クロックCLKをカウンタでカウントして、ランプ電流la2の半周期に相当するカウント毎に、所定のカウントまでは低電力値W2、所定のカウント以降は高電力値W1になるように生成される。比較部34bは、制御信号CN4で示される目標電力と電力演算部33bで得た現在の直流電力との差分をPWM信号生成部35bに出力し、PWM信号生成部35bが制御信号CN6を生成して、DC/DCコンバータ11bから直流電流が出力される。こうして出力された電流の大きさは、制御信号CN4が低電力値W2のときに電流値I2であり、制御信号CN4が高電力値W1のときに電流値I1である。
本実施形態では、制御信号CN1と制御信号CN2とは、周期が等しく、位相が30[°]ずれるように調整されている。これは、電流値I1である跳ね上げの時間長さ(終期区間k1)が、1周期の1/24、位相に換算すると15[°]であり、ランプ電流la1,la2の跳ね上げタイミングが重複しないようにするためである。
図4に示すように、制御信号CN3、CN4を用いてランプ103a、103bを交流点灯させると、ランプ電流la1,la2の半周期中における終期区間k1では、他の区間k2と比べてランプの光束が増加し変化してしまう。この例では、ランプ103a、103bの変化率を50[%]としている。しかしながら、制御信号CN3、CN4の位相をずらしているため、ランプ電流la1,la2の跳ね上げタイミングが重複することはなく、光束の変化がずれて発生することになる。そのため、ランプ103a、103bの全体の光束としては、変化がずれて発生するので、変化率が25[%]に抑えられることになる。
これに対し、制御信号CN3、CN4の位相がずれていなければ、ランプ電流la1,la2の半周期中における終期区間k1が重複することになり、光束の変化が重複して発生することになる。そのため、図4の比較例に示すように、ランプ103a、103bの全体の光束としては、変化率が50[%]となる。
また、本実施形態においても、制御信号CN1、CN2の位相をずらしているので、ランプ103a、103bの全体としてみた場合に、ランプ電流la1,la2の正負の切り替えタイミングにおける光束の変化率を抑制することができる。
<実証>
次に、第2の実施形態に係る2灯式のプロジェクタ装置における光束の変化を抑制する効果を実証した実験結果について説明する。
本実証実験は、第1の実施形態の実証実験と同じ方法で光束の変化を確認した。
本実証実験でも、ランプ103a、103bに供給する交流電流の周期が等しく、かつ位相差が異なる2つの実施例および2つの比較例を用意した。
実施例3,4の位相差は、30[°]、90[°]とし、交流電流の正負の切り替えタイミングが重複しない設定とされている。比較例3,4の位相差は、0[°]、180[°]とし、交流電流の正負の切り替えタイミングが重複するよう設定されている。各交流電流の周期は10[ms](周波数では100[Hz])、電流値I1は8[A]、電流値I2は4[A]である。
図5(a)〜(d)は、実施例および比較例をオシロスコープで観測した結果を示す図である。
図5(a)に示すように、実施例3では、ランプ電流la1,la2の跳ね上げタイミングを除いたときの照度データの通常値Vstが472.0[mV]であり、跳ね上げタイミングにおける照度データの最大値Vhigh(以下、単に照度データの最大値Vhighという)が601.1[mV]である。よって、ランプ電流la1,la2の跳ね上げタイミングにおいて、照度データは129.1[mV]増加(変化)し、変化率が27.4[%]である。
また、図5(b)に示すように、実施例4では、照度データの通常値Vstが472.0[mV]、照度データの最大値Vhighが605.1[mV]、照度データの増加(変化)が133.1[mV]、変化率が28.2[%]である。
図5(c)に示すように、比較例3では、照度データの通常値Vstが472.0[mV]、照度データの最大値Vhighが737.1[mV]、照度データの増加(変化)が265.1[mV]、変化率が56.2[%]である。
図5(d)に示すように、比較例4では、照度データの通常値Vstが472.0[mV]、照度データの最大値Vhighが729.1[mV]、照度データの増加(変化)が257.1[mV]、変化率が54.5[%]である。
実施例3,4と比較例3,4とを比べると、実施例3,4の照度データの変化率(27.4[%]、28.2[%])は、ともに比較例3,4の照度データの変化率(56.2[%]、54.5[%])の約半分と低い。このように、ランプ電流la1,la2の跳ね上げタイミングが重複しない場合は、重複する場合と比べて、照度の変化、すなわち光束の変化を抑制することができることが分かる。
実施例3と実施例4とを比べると、照度データの変化率はほんど変わらない。したがって、ランプ電流la1,la2の跳ね上げタイミングが重複さえしていなければ、位相差が異なっても同等の効果が得られるといえる。
以上、本実施形態におけるランプ全体の光束の変化の抑制効果について説明したが、本実施形態では、この光束の変化の抑制効果以外にも、ランプ電流の跳ね上げタイミングが重複しないことの効果として、ランプの長寿命化が図れる。
このランプの長寿命化について、以下に詳しく説明する。
<ランプの長寿命化について>
ここでは、先ず、ランプ103a、103bの構成について詳しく説明しておく。なお、ランプ103a、103bをまとめて説明するときには「ランプ103」という。
ランプ103は、内部に、発光物質としての水銀が封入され、かつタングステン製の一対の電極が互いに略対向するように配置された発光管を備え、一対の電極間にアーク放電を発生させて光を出射するように構成されている。
一対の電極間におけるアーク放電は、交流電流の正負の切り替えタイミングにおいて瞬間的に止まり(電流値が0[A]のとき)、そして放電方向が切り替わる。この放電方向が切り替わるとき、各電極の先端部分に形成された、アーク放電の起点(以下、アーク起点という)が当該先端部分において移動する場合があり、そのため、アーク放電が乱れ易い。
アーク起点は、各電極の先端部分であってかつ高温度部分に形成される。上記跳ね上げ制御は、交流電流の正負の切り替え前、すなわち放電方向の切り替え前に、供給する電流値を一時的に大きくすることにより、各電極のアーク起点が形成された箇所の温度を高めて、正負の切り替え後のアーク起点が、切り替え前のアーク起点と同じ箇所に形成されることを狙った制御であり、従来より用いられているものである。これにより、アーク起点が移動するのを抑制でき、アーク放電を安定化できるとされている。
このようなランプ103は、一対の電極間距離を近づけることよって点光源に近づけることができる。よって、ランプ103を点光源に近づけるほど、ランプの光を凹状の反射鏡で反射して集光するプロジェクタ装置100においては、その集光効率を高めることができる。
ところが、ランプ103では、その累積点灯時間の経過に伴い、一対の電極の先端部分が徐々に損耗して、その電極間距離が拡大してしまう。そのため、プロジェクタ装置100では、電極間距離の拡大に伴い反射鏡による集光効率が低下し、その結果、プロジェクタ装置100から出射される光束が低下する。この光束の低下が進行するとランプ103が寿命とみなされる。
本実施形態において、プロジェクタ装置100では、ランプ103a、103bが対向配置されており、ランプ103a、103bの光が、凹状の反射鏡により集光され、ランプ103a、103b間に配置された、集光器21を構成する合成プリズムに向けて出射される(第1の実施形態の<構成>欄を参照)。
しかしながら、ランプ103aから合成プリズムに向けて出射された光の一部は、合成プリズムを透過し、そのまま対向するランプ103b側の反射鏡内に入射する。そして、反射鏡内に入射した光は、当該反射鏡で反射してランプ103bに向けて集光されるので、当該光の一部がランプ103bに到達する場合がある。そのため、到達した光のエネルギーにより、ランプ103bの温度が上昇し、もって、ランプ103bの電極の温度も上昇してしまう。特に、跳ね上げ制御によりランプ103aに供給する電流値を大きくしたときには、その分、ランプ光束が高くなるので、ランプ103bに到達する光の量が多くなって、ランプ103bの電極の温度がより上昇するようになる。ランプ103bにおいても、ランプ103aと同様、ランプ103bから出射された光の一部が、ランプ103aに到達して、ランプ103aの電極の温度を上昇させる。
したがって、プロジェクタ装置100において、ランプ103a、103bに供給する電流値の跳ね上げタイミングが重複する場合には、ランプ103a、103bの電極は、当該跳ね上げタイミングにおいて、供給する電流値が大きくなることで温度上昇するのに加え、対向するランプから到達する光の量が多くなることで、さらに温度上昇するようになる。このため、跳ね上げタイミングに、電極の損耗が特に激しくなり、電極間距離の拡大が進行して、ランプ寿命が短くなる。
これに対して、本実施形態のように跳ね上げタイミングが重複しない場合は、ランプ103a、103bの電極において、供給される電流値が大きくなることで温度上昇するタイミングと、対向するランプから到達する光の量が多くなることで温度上昇するタイミングとがずれるので、当該2つのタイミングが重なる場合と比べて、電極の温度上昇を抑制することができる。こうして、ランプの電極の温度上昇を抑制することにより、跳ね上げタイミングが重複する場合よりも、電極が損耗するのを抑制でき、その結果として、ランプの長寿命化が図れるのである。
本発明者らによると、具体的に、例えば、2灯式のプロジェクタ装置において、跳ね上げタイミングが重複する場合に、累積点灯時間2000[h]においてプロジェクタ装置から出射される光束の維持率が50[%]程度に低下するものであっても、跳ね上げタイミングをずらして重複しないようにすることで、累積点灯時間2000[h]でのプロジェクタ装置から出射される光束の維持率を70[%]程度に維持できることが分かった。
なお、ここでの光束の維持率[%]は、点灯開始時点(累積点灯時間0[h])における光束を基準(100[%])としている。
このように、跳ね上げタイミングが重複しない場合には、重複する場合と比べて、プロジェクタ装置から出射される光束の維持率の低下が抑制されているので、ランプの長寿命化が図られていると言える。
[第3の実施形態]
<構成>
図6は、本発明の第3の実施形態に係る2灯式のプロジェクタ装置の構成を示す機能ブロック図である。
第1の実施形態のプロジェクタ装置100は、3枚の液晶パネル23a、23b、23cを有する、いわゆる3板式のLCDプロジェクタ装置である。これに対して、本実施形態のプロジェクタ装置200は、1枚のDMD(Digital Micromirror Device)パネル225を有する、単板式のDLP(米テキサス・インスツルメンツ社商標:Digital Light Processing)プロジェクタ装置である点で異なっている。図1に示すプロジェクタ装置100と同じ構成要素については、簡単のため、同じ符号で示し、その説明を省略する。
DMDパネル225は、集光器221、レンズ222,223、カラーホイール224、投射レンズ226および回転駆動部227とともに光学ユニット204を構成している。
集光器221は、例えば、ロッドインテグレータからなり、ランプ103a、103bの出射光を集光する。回転駆動部227は、ステッピングモータを有し、マイコン36からの制御信号CN7に基づき、ステッピングモータを駆動させてカラーホイール224を回転させる。
カラーホイール224は、2つのレンズ222,223の間、かつ光路上に配置されている。カラーホイール224には、例えば図6(b)に示すように、3原色のR,G,Bの3つのフィルタに白色のWフィルタを加えた計4つのフィルタセグメントが、それぞれ円周上に均等な角度(90[°])で分割配置されている。
ランプ103a、103bの出射光は、集光器221、レンズ222を介して高速で回転するカラーホイール224を透過させることにより、R,G,B,Wの4色の光を時分割でDMDパネル225に照射させる。DMDパネル225は各色に対応したそれぞれの映像信号に従って内蔵のマイクロミラーが反射するようマイコン36によって制御されている。そして、DMDパネル225で反射されたR、G、B、Wの4色の画像の光が、投射レンズ226からスクリーンに投射される。各色の画像は時系列に高速で切り替わるため、人間の目には、混合された色としてかつ目的とする投射画像として感知される。
このような単板式のDLPプロジェクタ装置では、ランプに供給する交流電流の正負の切り替えタイミングを、回転するカラーホイールの色が切り替わるタイミングに同期させるのが一般的である。これは、同じ色が投射されている間に光束が変化するのと、色が切り替わるときに光束が変化するのとを比べてみた場合、色が切り替わるときの方が光束の変化が目立ち難いからである。
ここで、カラーホイール224において色が切り替わるタイミングとは、ランプからの出射光が、図6(b)に示す、各色の境界線224a部分を透過するタイミングのことを意味している。
<波形>
図7は、第3の実施形態に係る制御信号、カラーホイール、ランプ電流およびランプの光束を示すタイミングチャートである。
制御信号CN7は、マイコン36において、内部クロックCLKをカウンタでカウントして、所定のカウント毎にハイレベルに、それ以外はローレベルになるよう生成される。回転駆動部227は、制御信号CN7がハイレベルのときにステッピングモータを駆動して、カラーホイール224を回転させる。この例では、制御信号CN7のハイレベル1回毎に、カラーホイール224が15[°]回転される。
ここでは、カラーホイール224の回転周期と、ランプ電流la1,la2の周期とが等しくなるように、制御信号CN7と制御信号CN1,CN2とが調整されている。また、カラーホイール224の回転位相と、ランプ電流la1の位相とが一致するように、制御信号CN7と制御信号CN1とが調整されるとともに、カラーホイール224の回転位相に対し、ランプ電流la2の位相が90[°]ずれるように、制御信号CN7と制御信号CN2とが調整されている。これら制御信号CN7、制御信号CN1,CN2は、同一の内部クロックCLKに基づいて生成されるので同期していると言える。
このようにして、図7に示すように、ランプ電流la1,la2の正負の切り替えタイミングを、カラーホイール224の色が切り替わるタイミングに同期させている。これにより、ランプ電流la1,la2の正負の切り替えタイミングとカラーホイール224の色の切り替わるタイミングとがずれる場合と比べて、光束の変化が目立ち難くなる。
また、本実施形態においても、制御信号CN1、CN2の位相をずらしているので、ランプ103a、103bの全体としてみた場合に、ランプ電流la1,la2の正負の切り替えタイミングにおける光束の変化率を抑制することができる。
以上、本発明に係るプロジェクタ装置、これに用いられる高圧放電ランプの点灯装置、および高圧放電ランプの点灯方法について、実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限られない。
例えば、以下のような変形例が考えられる。
<変形例>
(1)上記実施形態では、2灯式のプロジェクタ装置を一例として説明したが、本発明はこれに限定されず、4灯式や6灯式など多灯式のプロジェクタ装置に対しても採用することができる。この場合、ランプ毎に、DC/DCコンバータおよびDC/ACインバータからなる交流電流生成部などが設けられる。
(2)また、上記実施形態では、3板式のLCDプロジェクタ装置、または単板式のDLPプロジェクタ装置を一例として説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、3板式のDLPプロジェクタ装置や、3枚の反射型の液晶パネルを有する3板式のLCOS(Liquid Crystal On Silicon)プロジェクタ装置に対しても採用することができる。
(3)上記実施形態では、ランプ103a、103bに供給する交流電流の同期をとるため、同一の内部クロックCLKに基づいてそれぞれの交流電流を生成する構成を示したが、これに限定するものではない。例えば、ランプ103a、103bに供給する交流電流を、別個の内部クロックCLKに基づいて生成することもできる。この場合には、各内部クロックCLKを同期させておく必要がある。
(4)第2の実施形態では、ランプに供給する交流電流の一例として、半周期中の終期区間k1の電流値I1が、他の区間k2の電流値I2よりも大きい波形の交流電流を用いたが、これに限定するものではない。例えば、図8(a)〜(e)に示すような波形の交流電流を用いることができる。図8(a)には、半周期中の途中の区間の電流値が跳ね上げられ、それ以外の区間の電流値よりも大きい波形の交流電流が示されている。図8(b)には、半周期中における電流値が、一時的に跳ね上がるのではなく、漸次大きくなる波形の交流電流が示されている。図8(c)には、半周期中において、始期からの一部区間では電流値が漸次大きくなり、そのあと終期まで電流値が一定となる波形の交流電流が示されている。図8(d)には、図8(c)に示す波形に加え、さらに、半周期中の終期区間の電流値が跳ね上げられた交流電流が示されている。図8(e)には、半周期中の一部区間の電流値が一時的に下げられた波形の交流電流が示されている。図8(a)〜(d)に示す波形の交流電流を用いた場合には、電流値が最も高くなるタイミングが重複しないように位相をずらすことにより、全体の光束の変化を抑制することができる。一方、図8(e)に示す波形の交流電流を用いた場合には、電流値が一時的に下げられた一部区間が重複しないように位相をずらすことにより、全体の光束の変化を抑制することができる。
(5)また、ランプに供給する交流電流の周期を、2以上の異なる周期で組み合わせることもできる。例えば、例えば、図9(a)〜(c)に示すような、低周波と高周波とが組み合わされた波形の交流電流を用いることができる。図9(a)には、低周波の半周期と、高周波の1周期とが交互に繰り返されている波形の交流電流が示されている。図9(b)には、図9(a)に示す波形に加え、さらに、高周波の1周期中の半周期の電流値が跳ね上げられた交流電流が示されている。図9(c)には、低周波の半周期と、高周波の14周期とが交互に繰り返されるとともに、低周波の半周期中の終期区間の電流値が跳ね上げられ、かつ高周波において、半周期を1単位とした場合に、7単位毎に半周期の電流値が跳ね上げられた交流電流が示されている。このようにランプに供給する交流電流の周期が2以上の異なる周期で組み合わされた場合であっても、交流電流の正負の切り替えタイミングおよび電流値の跳ね上げタイミングが重複しないように位相をずらすことにより、全体の光束の変化を抑制することができる。
(6)第3の実施形態では、カラーホイールが、3原色R,G,Bに白色Wを加えた4つのフィルタセグメントからなる構成を示したが、これに限定するものではなく、白色を加えず、3原色R,G,Bの3つのフィルタセグメントからなる構成であってもよい。また、カラーホイールが、3原色R,G,Bに、補色のイエロー、マゼンダ、シアンの3色を加えた6つのフィルタセグメントからなる構成とすることもできる。
本発明は、高圧放電ランプを光源とするプロジェクタ装置、これに用いられる高圧放電ランプの点灯装置、および高圧放電ランプの点灯方法等に広く利用することができる。
11a,11b DC/DCコンバータ
12a,12b DC/ACインバータ
31a,31b 電流検出部
32a,32b 電圧検出部
33a,33b 電力演算部
34a,34b 比較部
35a,35b PWM信号生成部
36 マイコン
100 プロジェクタ装置
102a,102b 交流電流生成部
103a,103b ランプ
104 光学ユニット
106 制御部
200 プロジェクタ装置
204 光学ユニット
224 カラーホイール
224a 境界線
225 DMDパネル
227 回転駆動部
CN1,CN2,CN3,CN4,CN5,CN6,CN7 制御信号
I1,I2 電流値
k1 終期区間(半周期中の一部区間)
k2 それ以外の区間(半周期中のそれ以外の区間)

Claims (4)

  1. 第1および第2の高圧放電ランプを光源とし、これら第1および第2の高圧放電ランプの出射光の光路上に配された複数の色セグメントを有するカラーホイールと、当該カラーホイールを回転駆動する回転駆動部とを備えたプロジェクタ装置であって、
    前記第1の高圧放電ランプに供給する第1の交流電流を、入力された制御信号に基づいて生成する第1の交流電流生成部と、
    前記第2の高圧放電ランプに供給する第2の交流電流を、入力された制御信号に基づいて生成する第2の交流電流生成部と、
    前記第1および第2の交流電流の周期が等しく、かつ位相がずれるように、前記第1および第2の交流電流生成部にそれぞれ制御信号を入力する制御部とを備え
    前記制御部は、
    前記第1および第2の交流電流におけるそれぞれの半周期中の一部区間の電流値を、半周期中のそれ以外の区間の電流値よりも大きくし、
    前記第1の交流電流の一部区間と前記第2の交流電流の一部区間とが重複しないように位相をずらすとともに、
    前記第1の交流電流の正負の切り替えタイミングを、前記カラーホイールの色が2以上の所定の回数切り替わるタイミングに一致させ、
    前記第2の交流電流の正負の切り替えタイミングを、前記カラーホイールの色が前記所定の回数と同じ回数切り替わり、かつ、前記第1の交流電流の正負が切り替わるタイミングと異なるタイミングに一致させる
    ことを特徴とするプロジェクタ装置。
  2. 前記制御部は、
    前記第1および第2の交流電流の正負の切り替えタイミングは、正電流の期間と負電流の期間とが一致するタイミングに定められていることを特徴とする
    ことを特徴とする請求項に記載のプロジェクタ装置。
  3. 複数の色セグメントを有し、回転駆動されるカラーホイールを備えたプロジェクタにおいて、光源として用いられる第1および第2の高圧放電ランプに交流電流を供給して点灯させる点灯装置であって、
    前記第1の高圧放電ランプに供給する第1の交流電流を制御信号に基づいて生成する第1の交流電流生成部と、
    前記第2の高圧放電ランプに供給する第2の交流電流を制御信号に基づいて生成する第2の交流電流生成部と、
    前記第1および第2の交流電流の周期が等しく、かつ位相がずれるように、前記第1および第2の交流電流生成部にそれぞれ制御信号を入力する制御部とを備え
    前記制御部は、
    前記第1および第2の交流電流におけるそれぞれの半周期中の一部区間の電流値を、半周期中のそれ以外の区間の電流値よりも大きくし、
    前記第1の交流電流の一部区間と前記第2の交流電流の一部区間とが重複しないように位相をずらすとともに、
    前記第1の交流電流の正負の切り替えタイミングを、前記カラーホイールの色が2以上の所定の回数切り替わるタイミングに一致させ、
    前記第2の交流電流の正負の切り替えタイミングを、前記カラーホイールの色が前記所定の回数と同じ回数切り替わり、かつ、前記第1の交流電流の正負が切り替わるタイミングと異なるタイミングに一致させる
    ことを特徴とする高圧放電ランプの点灯装置。
  4. 複数の色セグメントを有し、回転駆動されるカラーホイールを備えたプロジェクタにおいて、光源として用いられる第1および第2の高圧放電ランプのうち、第1の高圧放電ランプに供給する第1の交流電流を制御信号に基づいて生成する第1の交流電流生成部と、第2の高圧放電ランプに供給する第2の交流電流を制御信号に基づいて生成する第2の交流電流生成部と、前記第1および第2の交流電流生成部を制御する制御部とを備えた点灯装置による高圧放電ランプの点灯方法であって、
    前記制御部が、
    前記第1および第2の交流電流の周期が等しく、かつ位相がずれるように、前記第1および第2の交流電流生成部にそれぞれ制御信号を入力するとともに、
    前記第1および第2の交流電流におけるそれぞれの半周期中の一部区間の電流値を、半周期中のそれ以外の区間の電流値よりも大きくし、
    前記第1の交流電流の一部区間と前記第2の交流電流の一部区間とが重複しないように位相をずらし、
    さらに、前記第1の交流電流の正負の切り替えタイミングを、前記カラーホイールの色が2以上の所定の回数切り替わるタイミングに一致させ、
    前記第2の交流電流の正負の切り替えタイミングを、前記カラーホイールの色が前記所定の回数と同じ回数切り替わり、かつ、前記第1の交流電流の正負が切り替わるタイミングと異なるタイミングに一致させる
    ことを特徴とする高圧放電ランプの点灯方法。
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