JP5260014B2 - Cr−N膜形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金型等の母材に厚膜のCr−N膜を形成することができるCr−N膜形成方法に関する。
例えば、樹脂製品を成型する際に用いられる金型は、耐摩耗摩擦性を有し、樹脂の引っ付きや成型品のカジリが発生することを防止する必要がある。このため、金型の表面は、耐摩耗摩擦性を向上させ、製品の引っ付きやカジリを防止することができる例えばCr−Nコーティング膜で覆われることが多い。また、樹脂製品を成型する金型の他に、光学素子の成型用金型やローラ、シリンダー、ピストン、シュウト、ガイド等の機械部品全般に対しても耐摩耗摩擦性を有し、引っ付き、カジリを防止するため、これらの機械部品の表面にもCr−N膜で覆うことが多くなってきている(例えば、特許文献1参照。)。
金型や機械部品等の母材にCr−N膜を形成する方法としては、スパッタリング等の様々なドライ方式が用いられている。ドライ方式でCr−N膜を形成した場合は、ドライ方式のどの方法を用いても、数μmの膜厚しか形成することができず、薄膜のCr−N膜しか形成することができない。ドライ方式によるCr−N膜は、硬く、耐摩耗性を有するといった利点を有しているが、剥離しやすく、増膜できないため、めっき処理による肉盛り修理を必要とする機械部品に対して不向きである。
また、Cr−N膜は、不具合が生じるようになったとき、金型から剥離し、再び金型に形成することができるようなものでなければならない。金型や機械部品にドライ方式でCr−N膜を形成した場合には、このCr−N膜をドライ方式のエッチングで剥離することになる。このため、ドライ方式のエッチングにより金型や機械部品の表面が荒れてしまう。例えば、鏡面加工された金型に形成したCr−N膜をドライ方式のエッチングで剥離する場合、金型の鏡面加工された内面をエッチングし、内面からCr−N膜を一皮剥くように剥離するため、鏡面部、角のりょう線部等を荒らしてしまい、使用できなくなってしまう。
更に、ドライ方式によるCr−N膜は、母材に被さるように形成されるため、条件により母材に対する密着力が弱く、剥離するといった不具合が生じやすくなっている。
したがって、ドライ方式により形成したCr−N膜は、硬く、耐摩耗摩擦性を有しているが、薄膜であり、金型を傷付けずに剥離できず、母材に対する密着力が弱いといった問題がある。
特開平8−157224号公報
本発明は、このような従来の事情を鑑みて提案されたものであり、厚膜で、密着力が高く、耐摩耗摩擦性を有し、母材を傷付けることなく剥離でき、その母材を繰り返し使用することができるCr−N膜形成方法を提供することを目的とする。
本発明に係るCr−N膜形成方法は、めっき浴に炭化クロム浴又は3価クロム浴を用いた電気めっきにより母材にクロムめっき膜を形成した後、該クロムめっき膜をドライ方式によりアンモニア及び酸素を用いてラジカル窒化法により表面処理を行いして、Cr−N膜を形成する。
本発明に係るCr−N膜形成方法では、母材上にクロムめっき膜をウエット方式により形成することで、厚膜で母材への密着力が高いクロムめっき膜を形成することができ、このクロムめっき膜にドライ方式によるラジカル窒化処理を行うことによって、クロムめっき膜の表面に均一性の高いCr−N膜を形成することができる。これにより、このCr−N膜形成方法では、ウエット方式により形成されたクロムめっき膜により、母材に対して密着力が高く、厚膜となり、ドライ方式により耐摩耗摩擦性を有するCr−N膜を形成することができる。また、このCr−N膜形成方法では、ウエット方式を用いて母材を傷付けることなくCr−N膜を剥離することができるため、その母材に再びCr−N膜を形成でき、その母材を繰り返し使用することができる。
以下、本発明が適用されたCr−N膜形成方法について説明する。このCr−N膜形成方法では、金型や機械部品等の母材に対して耐摩耗摩擦性を付与し、成型品等の引っ付きやカジリを防止するために、母材表面にCr−N膜を形成する。金型としては、例えば樹脂を成型する金型やLED(light emitting diode)レンズを成型する光学素子用の金型であり、機械部品としては、例えば、ローラ、シリンダー、ピストン、シュウト、ガイド等の機械部品全般である。
このCr−N膜形成方法は、図1に示すように、先ず、母材表面にウエット方式でクロムめっき膜を形成するクロムめっき膜形成工程S1を行う。ウエット方式としては、例えば電解めっき等である。電解めっきによりクロムめっき膜を形成する場合には、めっき浴に、有機化合物が含有されている炭化クロム浴又は3価クロム浴を用いることが好ましい。このような炭化クロム浴や3価クロム浴を用いることによって、形成されたクロムめっき膜は、例えば一般に用いられているサージェント浴等を用いた場合よりも、形成されたクロムめっき膜が硬く、母材に対する密着力が高くなる。含有させる有機化合物は、目的とするCr−N膜の条件やめっき浴の条件によって異なり、適宜、スルホン酸やカルボン酸等を含有し、含有量についても適宜変更することができる。このようなウエット方式では、母材との密着力が高く、短時間に、安価で、容易にドライ方式では形成することができない厚さまで、例えば0.5μm〜1000μmの厚膜のクロムめっき膜を形成することができる。なお、クロムめっき膜を形成する前に、母材表面に形成された酸化膜等を除去する前処理を行うようにしてもよい。
次に、クロムめっき膜に対して、寸法出しのための機械加工が必要かどうかの判断S2を行う。
クロムめっき膜に対して機械加工が必要な場合、例えば、母材のコーナ部にクロムめっき膜が必要以上に厚く形成されてしまった場合には、クロムめっき膜の切削工程S3に進み、余分なクロムめっき膜を切削する。
クロムめっき膜に対して機械加工が必要なければ、クロムめっき膜を切削せずに、フッ化処理による表面活性化処理工程S4に進む。
クロムめっき膜のフッ化処理による表面活性化処理工程S4は、クロムめっき膜の表面に対してドライ方式によるフッ化処理を行い、クロムめっき膜の表面活性化処理を行う。このフッ化処理は、例えば減圧状態で、NFガスをクロムめっき膜の表面に吹き付け、酸化皮膜や機械加工の際に付いた油等を除去する。クロムめっき膜は、表面をフッ化処理することによって、表面の酸化皮膜や機械加工の際に付いた油等が除去されるため、後の工程でクロムめっき膜の表面に形成されるCr−N膜がより均一となり、クロムめっき膜との密着性も良くなる。なお、このフッ化処理による表面活性化処理工程S4は、必要に応じて行う。表面活性化処理が必要ない場合には、クロムめっき膜の切削工程S3後、又はクロムめっき膜の切削工程S3も必要ない場合にはクロムめっき膜形成工程S1後に、Cr−N膜形成工程S5を行う。
次に、クロムめっき膜に対してドライ方式によるラジカル窒化処理を行い、クロムめっき膜の表面でCr−N結合を形成し、Cr−N膜を形成するCr−N膜形成工程S5を行う。ドライ方式としては、例えばスパッタリング等である。ドライ方式によるラジカル窒化処理を行う際は、クロムめっき膜に対するCr−N膜の密着性が良くなる条件で行う。これにより、このラジカル窒化処理では、クロムめっき膜との密着性が高く、ドライ方式によりクロムめっき膜の表面に均一で(付き回りが良く)、硬いCr−N膜を形成することができる。Cr−N膜の密着性が高くなるラジカル窒化処理の条件は、例えば電圧が350V〜700V、温度150度〜500度、真空度が0.5Torr〜2Torr、酸素流量が50SCCM〜250SCCM、アンモニア流量が50SCCM〜250SCCMである。
また、クロムめっき膜形成工程S1において、クロムめっき膜をめっき浴に有機化合物が含有されている炭化クロム浴又は3価クロム浴を用いて電解めっきで形成した場合には、クロムめっき膜に対するCr−N膜の密着性が向上する。炭化クロム浴又は3価クロム浴を用いて形成されたクロムめっき膜中には、カルボキシル基の炭素、カルボニル基の炭素、ヒドロキシル基を持つ炭素、クロム炭化物の炭素が存在し、これらの炭素が他の元素と結合可能なフリーの炭素(−C)となっていたり、フリーな水酸基(−OH基)が存在する。これにより、これらの炭素や水酸基によって強固な誘起共析結合が形成され、クロムめっき膜の表面に、Cr−N結合の他にC−N結合等が形成され、クロムめっき膜に対するCr−N膜の密着性が向上したと思われる。
したがって、Cr−N膜を形成する際に、クロムめっき膜形成工程S1において、炭化クロム浴又は3価クロム浴を用い、電解めっきによりクロムめっき膜を形成し、形成したクロムめっき膜にラジカル窒化処理を行う際に、Cr−N膜の密着性が高くなる上記の条件でラジカル窒化処理を行うことによって、クロムめっき膜に対するCr−N膜の密着性をより向上させることができる。
以上のようなCr−N膜形成方法では、ウエット方式とドライ方式とを両方利用し、ウエット方式により、母材に対する密着性が高い厚膜のクロムめっき膜を形成し、このクロムめっき膜の表面にドライ方式により、ラジカル窒化処理を行ってCr−N膜を形成することによって、ウエット方式により形成されたクロムめっき膜により、母材に対して密着力が高く、厚膜に形成でき、ドライ方式により均一で、硬く、耐摩耗摩擦性を有するCr−N膜を形成することができる。これにより、Cr−N膜が形成された金型や機械部品等の母材では、Cr−N膜が剥離せず、形成されたCr−N膜によって、耐摩耗摩擦性を有し、繰り返し使用しても引っ付きやカジリが発生することを防止できる。また、このCr−N膜形成方法では、厚膜にCr−N膜を形成することができることによって、肉盛り修理を必要とする機械部品に対しても厚膜のCr−N膜を形成して対応することができる。
また、以上のようにして形成したCr−N膜は、剥離する必要が生じた場合、ウエット方式で形成したクロムめっき膜をウエット方式でソフトエッチングして剥離することで、クロムめっき膜の表面に形成されたCr−N膜も一緒に剥離することができる。ソフトエッチングは、クロムめっき膜のみを剥離し、他の層には影響しない薬液を用いて行う。Cr−N膜の剥離は、ドライ方式のエッチングで剥離する場合とは異なり、金型や機械部品等の母材をエッチングせず、母材が荒れてしまうことなく、安価で、すばやく、きれいに行うことができる。特に、LEDレンズを成型する鏡面加工された金型では、ドライ方式のエッチングを行った場合、鏡面部や角のりょう線部等が荒れてしまうが、ウエット方式によるソフトエッチングでCr−N膜を剥離することができるため、鏡面部や角のりょう線部等が荒れることを防止できる。
以上のように、本発明を適用したCr−N膜形成方法では、Cr−N膜を形成する際のドライ方式に対して最適なクロムめっき膜を母材にウエット方式で形成し、次に、そのクロムめっき膜に対して密着性の良いドライ方式のラジカル窒化処理を組み合わせることによって、厚膜で母材に対する密着性がよいウエット方式の利点と、均一で、耐摩耗摩擦性を有するドライ方式の利点とを生かし、厚膜で、母材に対する密着性も改善され、強固で耐摩耗摩擦性を有するCr−N膜を形成することができ、母材に対して耐摩耗摩擦性を付与でき、引っ付き、カジリ等を防止でき、離型性に優れたものとすることができる。また、このCr−N膜の形成方法によって、複雑な形状の機械部品の修理等を容易にCr−N膜で行うことができ、機械部品に強固な摩擦摩耗性の膜を形成することができる。
また、このCr−N膜形成方法により形成されたCr−N膜は、金型に形成した場合、成型品の型離れがよく、機械部品等に形成した場合、機械部品と接するものが密着せず、更に硬度が高く、膜の均一化を図ることができるため、精密な金型や複雑な形状の部品等に形成でき、これらの使用可能な期間を伸ばすことができる。
以下に、本発明を適用したCr−N膜形成方法のサンプルについて説明する。先ず、半導体製造装置を製造する際に用いられるエポキシ樹脂封止金型に、異なるめっき浴を用いてクロムめっき膜を形成し、ラジカル窒化処理してCr−N膜を形成したサンプル1〜サンプル4を用いて、金型への樹脂の引っ付きについて評価した。具体的に、サンプル1〜サンプル4は、次のようなものである。
〈サンプル1〉
サンプル1では、エポキシ樹脂封止金型を母材として、この金型を下記の表1に示すサージェント浴に浸漬させ、温度40度〜55度、電流密度10A/dm〜60A/dmの条件で電気めっきを行い、硬質クロムめっき膜を均一に厚さ3〜5μmに形成した。
次に、形成した硬質クロムめっき膜の表面をフッ素化処理して、硬質クロムめっき膜の表面に形成された酸化被膜等を除去する。このフッ素化処理の条件は、使用ガスNFであり、真空度0.5Torr〜2Torrである。
次に、硬質クロムめっき膜をラジカル窒化処理して、硬質クロムめっき膜の表面にCr−N結合を形成し、Cr−N膜を形成した。ラジカル窒化処理の条件は、電圧が350V〜700V、温度150度〜500度、真空度が0.5Torr〜2Torr、酸素流量が50SCCM〜250SCCM、アンモニア流量が50SCCM〜250SCCMである。
〈サンプル2〉
サンプル2では、硬質クロムめっき膜を形成する際のめっき浴に表1に示すケイフッ化浴を用い、表1に示す温度、電流密度としたこと以外はサンプル1と同様に、Cr−N膜を形成した。
〈サンプル3〉
サンプル3では、硬質クロムめっき膜を形成する際のめっき浴に表1に示す炭化クロム浴を用い、表1に示す温度、電流密度としたこと以外はサンプル1と同様に、Cr−N膜を形成した。
〈サンプル4〉
サンプル4では、硬質クロムめっき膜を形成する際のめっき浴に表2に示す3価クロム浴を用い、表2に示す温度、電流密度としたこと以外はサンプル1と同様に、Cr−N膜を形成した。この3価クロム浴については、特開平9−95793号公報に記載されている。
Figure 0005260014
Figure 0005260014
以上のようにして作製したサンプル1〜サンプル4に対して、RoHS指令対応のエポキシ樹脂をCr−N膜を形成した金型に注入し、成型し、成型品を取り出し、これを繰り返し行い、樹脂が金型に引っ付くまでの回数を評価した。評価結果を表3に示す。
Figure 0005260014
表3に示す結果から、サージェント浴を用いたサンプル1及びケイフッ化浴を用いたサンプル2は、1〜3回成型しただけで金型にRoHS指令対応のエポキシ樹脂が付いてしまった。また、サンプル1及びサンプル2では、ドライ方式のラジカル窒化処理により形成したCr−N膜の金型に対する密着性が悪く、剥離が生じてしまった。
一方、炭化クロム浴を用いたサンプル3及び3価クロム浴を用いたサンプル4は、2000〜4000回成型しても、RoHS指令対応のエポキシ樹脂が金型に付くことなく、成型することができた。また、サンプル3及びサンプル4では、Cr−N膜の金型に対する密着性が良好であり、Cr−N膜の剥離が生じなかった。
次に、サンプル5において、LEDレンズ成型用のLEDレンズ金型を用いてCr−N膜の評価を行った。
〈サンプル5〉
サンプル5は、LEDレンズ用の金型に、サンプル3と同様に、Cr−N膜を約1〜2μmの膜厚で形成した。次に、ウエット方式で形成した硬質クロムめっき膜をウエット方式のソフトエッチング、具体的に、硬質クロムめっき膜のみを剥離し、他の層には影響しない薬液を使用して、LEDレンズ金型から硬質クロムめっき膜を剥離することで、硬質クロムめっき膜の表面に形成したCr−N膜をLEDレンズ金型から剥離した。
剥離した結果、LEDレンズ金型の鏡面光沢には影響が少なく、使用に耐えることができる状態であり、LEDレンズ金型に対するエッチングもあまり見られなかった。また、Cr−N膜の形成、剥離を3回行っても、鏡面光沢への影響及びLEDレンズ金型のエッチングが少なく使用に耐えることができる状態であった。
次に、サンプル6において、高温下で使用する金型を用いてCr−N膜の評価を行った。
〈サンプル6〉
高温下で使用する金型に、サンプル3と同様に、Cr−N膜を形成した。Cr−N膜を形成した金型を200℃で8時間保持し、その後室温まで自然に下げて、室温で8時間保持した。これを1サイクルとして、180サイクル繰り返して、ヒートサイクル試験を行った。
ヒートサイクル試験を行った結果、過酷な温度変化においても、金型からCr−N膜が剥離することはなかった。これは、硬質クロムめっき膜をウエット方式により形成することで、金型に対する硬質クロムめっき膜の密着力が高くなり、更に、この硬質クロムめっき膜を形成する際に用いた炭化クロム浴中の有機化合物により、炭素を含有した硬質クロムめっき膜の中間層、更に表層は炭化クロムになって誘起共析した状態になっているので、その表面は、フリーの炭素(−C)や水酸基(−OH基)が存在し、ラジカル窒化処理を行う際にドライ方式で、フリーの炭素(−C)や水酸基(−OH基)と窒化しやすい条件でプラズマ窒化することにより、硬質クロムめっき膜(炭化クロム膜)とCr−N膜との密着性が強くなり、過酷なヒートサイクルを行っても金型からCr−N膜が剥離することを防止できた。
本発明を適用したCr−N膜形成方法を説明するフローチャートである。

Claims (6)

  1. めっき浴に炭化クロム浴又は3価クロム浴を用いた電気めっきにより母材にクロムめっき膜を形成した後、該クロムめっき膜をドライ方式によりアンモニア及び酸素を用いてラジカル窒化することにより表面処理を行い、Cr−N膜を形成するCr−N膜形成方法。
  2. 上記ラジカル窒化による表面処理の前に、上記クロムめっき膜に対して、フッ化処理による表面活性化処理を行うことを特徴とする請求項1記載のCr−N膜形成方法。
  3. 上記ラジカル窒化による表面処理の前に、上記クロムめっき膜を機械加工することを特徴とする請求項1記載のCr−N膜形成方法。
  4. 上記機械加工後、上記ラジカル窒化による表面処理前に、上記クロムめっき膜に対して、フッ化処理による表面活性化処理を行うことを特徴とする請求項3記載のCr−N膜形成方法。
  5. 上記フッ化処理による表面活性化処理は、NFガスによるものであることを特徴とする請求項2又は請求項4記載のCr−N膜形成方法。
  6. 上記ラジカル窒化による表面処理の条件は、電圧が350V〜700V、温度150〜500、真空度が0.5Torr〜2Torr、酸素流量が50SCCM〜250SCCM、アンモニア流量が50SCCM〜250SCCMであることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項記載のCr−N膜形成方法。
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