JP5257982B2 - 蓄熱装置および蓄熱ユニット - Google Patents

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Description

この発明は、発電所や廃棄物焼却場などの熱源施設で発生する廃熱を蓄熱する蓄熱装置、およびその蓄熱装置を用いた蓄熱ユニットに関する。
図4に示すように、熱源施設A(例えば、発電所や廃棄物焼却場、製鉄所、化学プラントなど)で生じる廃熱を、熱利用施設B(例えば、オフィスビルや病院、ホテル、クアハウスなど)で有効利用するため、熱源施設Aの廃熱を蓄熱タンク40内に蓄熱し、その蓄熱タンク40を熱利用施設Bに運搬し、その蓄熱タンク40を熱源として給湯や暖房等を行なうことを可能とした蓄熱装置41があり、そのような蓄熱装置41として、例えば、特許文献1に示すような直接接触式のものが知られている。
この蓄熱装置41は、図5に示すように、潜熱蓄熱材42とその潜熱蓄熱材42よりも比重の小さい熱媒油43とを上下二層に分離した状態で収容する蓄熱タンク40と、蓄熱タンク40の外側から潜熱蓄熱材層44中に熱媒油43を流入させる入口管45と、蓄熱タンク40内の熱媒油層46から蓄熱タンク40の外側へ熱媒油43を流出させる出口管47とからなる。また、この蓄熱装置41は、熱源施設Aと熱利用施設Bの間で運搬することができるように車載されている。
ここで、潜熱蓄熱材42は、固相と液相の間で相変化するときに吸収・排出する熱(潜熱)を利用して蓄熱と放熱を行なう蓄熱材であり、融解するときに周りから熱を吸収し、凝固するときに放熱する。また、潜熱蓄熱材42は、固相と液相の間で相変化するときに温度が変化しないので、一定した温度での放熱が可能であり、放熱速度が安定している。このような潜熱蓄熱材42として、例えば、酢酸ナトリウム三水和物や、塩化マグネシウム六水和物、エリスリトール、マンニトールが用いられる。
この蓄熱装置41を蓄熱運転するときは、図4に示すように、蓄熱タンク40の入口管45と出口管47に、熱源施設Aに敷設された熱媒管48を接続する。熱媒管48の途中には、熱交換器49と、熱交換器49と蓄熱タンク40の間で熱媒油43を循環させる熱媒油ポンプ50とが設けられている。
入口管45と出口管47に熱媒管48を接続して、熱媒油ポンプ50を作動すると、熱媒管48内の熱媒油43は、熱源施設Aで発生する廃熱をもつ熱源流体(例えば、蒸気等)から熱交換器49を介して熱を受け取り、図5に示すように、蓄熱タンク40内の潜熱蓄熱材層44に送り込まれる。潜熱蓄熱材層44中に送り込まれた熱媒油43は、潜熱蓄熱材層44中を上昇して熱媒油層46に至り、熱媒油層46から熱媒管48へ流出する。ここで、熱媒油43は、潜熱蓄熱材層44中を上昇する過程において、潜熱蓄熱材42に直接接触して熱を与える。
この蓄熱装置41を放熱運転するときは、図4に示すように、熱利用施設Bに蓄熱装置41を運搬し、その蓄熱装置41の入口管45と出口管47に、熱利用施設Bに敷設された熱媒管51を接続する。熱媒管51の途中には、熱交換器52と、熱交換器52と蓄熱タンク40の間で熱媒油43を循環させる熱媒油ポンプ53とが設けられている。
入口管45と出口管47に熱媒管51を接続して、熱媒油ポンプ53を作動すると、図5に示すように、熱媒管51内の熱媒油43が蓄熱タンク40内の潜熱蓄熱材層44に送り込まれる。潜熱蓄熱材層44中に送り込まれた熱媒油43は、潜熱蓄熱材層44中を上昇して熱媒油層46に至り、熱媒油層46から熱媒管51に流出する。ここで、熱媒油43は、潜熱蓄熱材層44中を上昇する過程において、潜熱蓄熱材42に直接接触して熱を受け取る。熱媒管51に流出した熱媒油43は、図4に示すように、熱交換器52を通ることによって、熱利用施設Bに熱を供給する。
ところで、上記蓄熱装置41は、蓄熱運転時または放熱運転時に、蓄熱タンク40内の潜熱蓄熱材42が熱媒油43とともに熱媒管48,51に流出する問題がある。
特に、蓄熱運転時は、蓄熱タンク40内の熱媒油層46の温度が高いので、熱媒油層46に潜熱蓄熱材42が液体の状態で混入する可能性があり、潜熱蓄熱材42の熱媒管48への流出防止手段、例えば、スクリーンを出口管47に設けていても、潜熱蓄熱材42の流出を完全に防止することは困難であった。蓄熱タンク40から潜熱蓄熱材42が流出すると、蓄熱タンク40内の潜熱蓄熱材42の量が減るので、蓄熱装置41の蓄熱能力が低下してしまう。
また、蓄熱タンク40から熱媒管48に潜熱蓄熱材42が流出すると、その潜熱蓄熱材42が熱媒管48内で凝固して、熱媒管48を閉塞するおそれがある。いったん熱媒管48が閉塞すると、その熱媒管48内に熱媒油43を流すことができないので、熱媒管48内の潜熱蓄熱材42を融解させるのが難しく、熱媒管48内の潜熱蓄熱材42を取り除くのは容易でない。
そこで、蓄熱タンクから潜熱蓄熱材が流出しない蓄熱装置として、間接接触式の蓄熱装置が知られている(特許文献2)。この蓄熱装置は、潜熱蓄熱材を収容した蓄熱タンクに、蓄熱タンクの外側から蓄熱タンク内の潜熱蓄熱材層中を通って蓄熱タンクの外側に戻る伝熱管を設けたものであり、その伝熱管内に熱媒油を流し、その伝熱管の管壁を介して潜熱蓄熱材と熱交換を行なう。そのため、熱媒油と潜熱蓄熱材が直接接触せず、蓄熱タンクから潜熱蓄熱材が流出しない。
しかし、この間接接触式の蓄熱装置は、放熱運転時に、蓄熱タンク内の潜熱蓄熱材が、伝熱管と接触している部分から凝固し、その凝固した潜熱蓄熱材が、液相の潜熱蓄熱材から伝熱管への熱の伝達を妨げる。そのため、放熱速度が極端に低下するという問題があった。
さらに、間接接触式の蓄熱装置は、熱媒油と潜熱蓄熱材とが直接接触せず、蓄熱タンク内の潜熱蓄熱材が流動しないので、放熱運転時に、潜熱蓄熱材が過冷却状態となることがある。過冷却状態では、潜熱蓄熱材が融点以下の温度となるので、凝固するときに発生する潜熱の一部が潜熱蓄熱材を融点まで上昇させる顕熱として消費され、その消費された潜熱を有効利用することができないという問題がある。また、潜熱蓄熱材が凝固しないで過冷却状態が続いている間、相変化が起こらないので、潜熱蓄熱材の潜熱が有効利用できないという問題もあった。
また、上述した直接接触式の蓄熱装置41は、熱源施設Aまたは熱利用施設Bと蓄熱タンク40内の潜熱蓄熱材42との間での熱のやり取りを、熱媒油43を介して行なう。この熱媒油43は、放熱運転時は、蓄熱タンク40内の潜熱蓄熱材42で加熱されるが、蓄熱運転時は、熱源施設Aで発生する蒸気等の熱源流体で加熱される。そのため、蓄熱運転時は、熱媒油43が特に高温になり、熱媒油43の劣化が進行しやすいという問題があった。
同様に、上述した間接接触式の蓄熱装置についても、熱源施設と蓄熱タンクとの間で、熱のやり取りを行なう熱媒油が劣化しやすいという問題があった。
また、上述した従来の蓄熱装置を使用する熱搬送システムでは、熱源施設Aに熱媒油ポンプ50と熱交換器49とを設置し、熱利用施設Bにも熱媒油ポンプ53と熱交換器52とを設置している。そのため、熱源施設Aと熱利用施設Bのイニシャルコストが高かった。また、熱源施設Aごとに熱媒油ポンプ50と熱交換器49をメンテナンスする必要があり、熱利用施設Bごとにも、熱媒油ポンプ53と熱交換器52をメンテナンスする必要があり、煩雑であった。
特開2007−132569号公報 特開平11−94314号公報
この発明が解決しようとする課題は、蓄熱運転するときに蓄熱タンクから潜熱蓄熱材が流出せず、放熱運転するときに放熱速度が安定した蓄熱装置を提供すること、およびこの蓄熱装置を用いて、熱源施設と熱利用施設のイニシャルコストを低減可能な蓄熱ユニットを提供することである。
上記課題を解決するために、この発明の蓄熱装置は、潜熱蓄熱材とその潜熱蓄熱材よりも比重の小さい熱媒油とを上下二層に分離した状態で収容する蓄熱タンクと、その蓄熱タンクの外側から前記潜熱蓄熱材層中に熱媒油を流入させる入口管と、蓄熱タンク内の熱媒油層から蓄熱タンクの外側へ熱媒油を流出させる出口管と、蓄熱タンクの外側から蓄熱タンク内の潜熱蓄熱材層中を通って蓄熱タンクの外側へ戻り、熱源流体が流れる伝熱管とを有し、蓄熱運転するときは、前記伝熱管内を流れる熱源流体と蓄熱タンク内の潜熱蓄熱材とが伝熱管の管壁を介して熱交換し、放熱運転するときは、前記入口管から流入した熱媒油を蓄熱タンク内の潜熱蓄熱材に直接接触させて熱交換するようにしたのである。
前記熱源流体としては、蒸気または高温のエアを採用することができる。
また、この発明は、前記蓄熱装置と、前記蓄熱タンクから出口管を通って熱媒油を吸い出し、その熱媒油を前記入口管を通って蓄熱タンク内に送り込む熱媒油ポンプと、その熱媒油ポンプで蓄熱タンクから吸い出した熱媒油から熱を取り出す熱交換器とを車載した蓄熱ユニットを提供する。
この蓄熱ユニットは、蓄熱運転するときは伝熱管を熱源施設に接続し、その伝熱管に、熱源施設で発生する蒸気または高温のエアを流して蓄熱を行なう。一方、放熱運転するときは、熱利用施設に蓄熱ユニットを運搬し、その運搬された蓄熱ユニットの熱交換器を熱利用施設に接続する。次に、車載された熱媒油ポンプを作動して、蓄熱タンクと熱交換器の間で熱媒油を循環させ、その循環する熱媒油から熱交換器を介して熱を取り出す。
この発明の蓄熱装置は、伝熱管を流れる熱源流体と蓄熱タンク内の潜熱蓄熱材との間の熱交換を伝熱管の管壁を介して行なうので、蓄熱運転するときに、蓄熱タンクから潜熱蓄熱材が流出しない。一方、放熱運転するときは、入口管から流入した熱媒油が、蓄熱タンク内の液相の潜熱蓄熱材に直接接触し、固相の潜熱蓄熱材を介さずに直接熱を受け取るので、間接接触式の蓄熱装置よりも、放熱速度が安定している。また、入口管から流入した熱媒油が、蓄熱タンク内の潜熱蓄熱材を流動させるので、潜熱蓄熱材が過冷却状態となりにくい。
また、この蓄熱装置は、熱源施設で発生する熱源流体と蓄熱タンク内の潜熱蓄熱材との間での熱のやり取りを、蓄熱タンク内の熱媒油を介さずに行なうので、蓄熱タンク内の熱媒油層の温度が高温にならず、蓄熱タンク内の熱媒油の劣化が抑制される。
また、この発明の蓄熱ユニットは、熱交換器と熱媒油ポンプを蓄熱装置とともに車載したので、熱源施設や熱利用施設に熱交換器と熱媒油ポンプを設置する必要がなく、熱源施設と熱利用施設のイニシャルコストを低減することができる。また、車載された熱交換器と熱媒油ポンプをメンテナンスすればよいので、熱源施設や熱利用施設でのメンテナンスが不要である。
図1に、この発明の実施形態の蓄熱ユニット1を用いた熱搬送システムを示す。この熱搬送システムは、熱源施設A(例えば、発電所や廃棄物焼却場、製鉄所、化学プラントなど)と、熱源施設Aから離れた熱利用施設B(例えば、オフィスビルや病院、ホテル、クアハウスなど)との間で、蓄熱ユニット1を行き来させて、熱源施設Aで発生する廃熱を熱利用施設Bの熱エネルギーとして利用するものである。
図2に示すように、蓄熱ユニット1は、蓄熱装置2と熱交換器3と熱媒油ポンプ4とトレーラ5とを有し、トレーラ5に蓄熱装置2と熱交換器3と熱媒油ポンプ4と図示しない制御盤とが載せられている。
蓄熱装置2は、潜熱蓄熱材6と熱媒油7とを上下二層に分離した状態で収容する蓄熱タンク8と、蓄熱タンク8の外側から蓄熱タンク8内の潜熱蓄熱材層9中に熱媒油7を流入させる入口管10と、蓄熱タンク8内の熱媒油層13中から蓄熱タンク8の外側へ熱媒油7を流出させる出口管11と、蓄熱タンク8の外側から蓄熱タンク8内の潜熱蓄熱材層9中を通って蓄熱タンク8の外側へ戻る伝熱管12とを有する。
蓄熱タンク8は、中心軸が水平の円筒状であり、断熱壁で覆われている。蓄熱タンク8内の潜熱蓄熱材6は、固相と液相の間で相変化するときに吸収・排出する熱(潜熱)を利用して蓄熱と放熱を行なう蓄熱材であり、融解するときに周りから熱を吸収し、凝固するときに放熱する。このような潜熱蓄熱材6として、例えば、酢酸ナトリウム三水和物や、塩化マグネシウム六水和物、エリスリトール、マンニトールを用いることができる。
蓄熱タンク8内の熱媒油7は、潜熱蓄熱材6よりも比重が小さく、その比重差によって潜熱蓄熱材6の表面に浮いた状態となっている。また、蓄熱タンク8内には空気層14が設けられており、その空気層14が、熱媒油層13と潜熱蓄熱材層9の体積変化を吸収するようになっている。
入口管10は、潜熱蓄熱材層9中を水平に延び、潜熱蓄熱材層9中に開放する複数の吐出口15を有する。出口管11は、蓄熱タンク8内の熱媒油層13中を水平に延び、熱媒油層13中に開放する複数の吸入口16を有する。
入口管10の蓄熱タンク8の外側の端部17と、出口管11の蓄熱タンク8の外側の端部18は、熱媒管19を介して接続されている。熱媒管19の途中には、熱交換器3と熱媒油ポンプ4が設けられている。図1,図2に示すように、熱交換器3は、熱利用管20に着脱可能な接続部21,21を有し、この接続部21,21に接続した熱利用管20内の熱利用媒体(例えば、給湯用水、暖房用水、暖房用空気など)と熱媒管19内の熱媒油7との間で熱交換するようになっている。
伝熱管12の両端には、廃熱管22に着脱可能な接続部23,23が設けられ、この接続部23,23に接続した廃熱管22から伝熱管12内に蒸気が流れるようになっている。また、伝熱管12は、蒸気の熱を潜熱蓄熱材層9の全体に速やかに伝えるために、潜熱蓄熱材層9の全体に行き渡るように配管されている。また、伝熱管12の外周に伝熱フィン(図示せず)を設けると、伝熱管12の伝熱面積が大きくなるので、蒸気と潜熱蓄熱材6の間の熱交換を効率的に行なうことが可能となる。伝熱管12としては、圧力配管用炭素鋼管(STPG)や、ステンレス管、銅管などを採用することができる。
この蓄熱ユニット1を蓄熱運転するときは、図1に示すように、熱源施設Aの廃熱管22を伝熱管12に接続して、熱源施設Aで発生する余剰蒸気を伝熱管12に流す。このとき、蓄熱タンク8内の潜熱蓄熱材6は、伝熱管12内を流れる蒸気から伝熱管12の管壁を介して熱を受け取り、融解する。
一方、この蓄熱ユニット1を放熱運転するときは、図1に示すように、蓄熱ユニット1を熱利用施設Bに運搬し、その運搬された蓄熱ユニット1の熱交換器3に、熱利用施設Bに敷設された熱利用管20を接続して、熱媒油ポンプ4を作動する。
熱媒油ポンプ4を作動すると、図3に示すように、熱媒油層13中の熱媒油7が出口管11を通って熱媒管19に吸い出され、その熱媒油7が入口管10を通って潜熱蓄熱材層9中に送り込まれる。
潜熱蓄熱材層9中に送り込まれた熱媒油7は、比重差により潜熱蓄熱材層9中を上昇して熱媒油層13に至り、熱媒油層13に至った熱媒油7は、出口管11を通って熱媒管19に流出する。ここで、熱媒油7は、潜熱蓄熱材層9中を上昇する過程において、液相の潜熱蓄熱材6に直接接触して熱を受け取る。その結果、潜熱蓄熱材6は液相から固相に相変化する。熱媒管19に流出した熱媒油7は、熱交換器3を通ることによって、熱利用管20内を流れる熱利用媒体に熱を供給する。
蓄熱ユニット1は、蒸気と潜熱蓄熱材6の間の熱交換を伝熱管12の管壁を介して行なうので、蓄熱運転するときに、蓄熱タンク8から潜熱蓄熱材6が流出しない。そのため、蓄熱タンク8内の潜熱蓄熱材6の量が減りにくく、蓄熱能力が低下しにくい。
一方、放熱運転するときは、入口管10から流入した熱媒油7が、蓄熱タンク8内の液相の潜熱蓄熱材6に直接接触して、固相の潜熱蓄熱材6を介さずに直接熱を受け取る。そのため、熱媒油7と熱交換して凝固した潜熱蓄熱材6が、液相の潜熱蓄熱材6と熱媒油7との間での熱交換を妨げるという問題が生じず、間接接触式の蓄熱装置よりも放熱速度が安定している。
また、蓄熱ユニット1は、放熱運転するときは、熱媒油7と潜熱蓄熱材6とが直接接触することにより、潜熱蓄熱材6が流動する。そのため、潜熱蓄熱材6が過冷却状態となりにくく、間接接触式の蓄熱装置よりも放熱速度が安定している。また、潜熱蓄熱材6に過冷却防止剤を添加する必要がない。
また、蓄熱ユニット1は、熱源施設Aで発生する余剰蒸気と、蓄熱タンク8内の潜熱蓄熱材6との間での熱交換を、熱媒油7を介さずに行なうので、蓄熱運転するときに熱媒油7を介して熱交換を行なう蓄熱装置と比べて、蓄熱タンク8内の熱媒油7の温度が高温にならない。そのため、蓄熱タンク8内の熱媒油7が劣化しにくい。
また、蓄熱ユニット1は、熱交換器3と熱媒油ポンプ4を蓄熱装置2とともに車載したので、熱源施設Aや熱利用施設Bに熱交換器と熱媒油ポンプを設置する必要がなく、熱源施設Aと熱利用施設Bのイニシャルコストを低減することができる。特に、熱源施設Aや熱利用施設Bが多数ある場合、イニシャルコストの大幅な低減が可能となる。また、車載された熱交換器3と熱媒油ポンプ4をメンテナンスすればよいので、熱源施設Aや熱利用施設Bでのメンテナンスが不要である。
上記実施形態では、蒸気が流れる伝熱管12を採用したが、これにかえて、高温のエアや熱水や熱媒油などの他の種類の熱源流体が流れる伝熱管12を採用し、その伝熱管12内を流れる熱源流体と蓄熱タンク8内の潜熱蓄熱材6とが熱交換するようにしてもよい。
図2,図3では、蓄熱タンク8内の潜熱蓄熱材層9と熱媒油層13のうち、潜熱蓄熱材層9中のみを伝熱管12が通っているが、伝熱管は、蓄熱タンク8の外側から蓄熱タンク8内の潜熱蓄熱材層9中を通り、さらに、熱媒油層13中を通って、蓄熱タンク8の外側へ戻るように配管してもよい。
このようにすると、蓄熱運転するときに、蓄熱タンク8内の熱媒油7が、伝熱管の熱媒油層13中を通る部分で加熱されるので、熱媒油層13の温度が高くなり、熱媒油層13に熱が蓄えられる。そのため、伝熱管12が潜熱蓄熱材層9中のみを通る上記の蓄熱ユニット1と比べて、多くの熱を蓄熱タンク8に蓄えることができる。
この発明の実施形態の蓄熱ユニットを利用した熱搬送システムを示す図 図1に示す蓄熱ユニットの蓄熱運転状態を示す図 図1に示す蓄熱ユニットの放熱運転状態を示す図 従来の熱搬送システムを示す図 従来の蓄熱装置を示す図
符号の説明
3 熱交換器
4 熱媒油ポンプ
6 潜熱蓄熱材
7 熱媒油
8 蓄熱タンク
9 潜熱蓄熱材層
10 入口管
11 出口管
12 伝熱管
13 熱媒油層

Claims (3)

  1. 固相と液相との間で相変化する潜熱蓄熱材(6)と潜熱蓄熱材(6)よりも比重の小さい熱媒油(7)とを上に熱媒油層(13)及び下に潜熱蓄熱材層(9)の上下二層に分離した状態で収容する蓄熱タンク(8)と、
    蓄熱タンク(8)の外側から前記潜熱蓄熱材層(9)中を水平に延びて前記熱媒油(7)を流入させる入口管(10)と、
    前記蓄熱タンク(8)内の前記熱媒油層(13)中を水平に延びて吸入口(16)を上部に有し、前記熱媒油層(13)から蓄熱タンク(8)の外側へ熱媒油(7)を流出させる出口管(11)と、
    前記蓄熱タンク(8)の外側から蓄熱タンク(8)内の前記潜熱蓄熱材層(9)中を通って前記蓄熱タンク(8)の外側へ戻り、熱源流体が流れる伝熱管(12)とを備え
    この伝熱管(12)は、前記熱媒油層(13)を通らずに前記潜熱蓄熱材層(9)のみを通るよう配管され、
    蓄熱運転するときは、前記伝熱管(12)内を流れる前記熱源流体と前記蓄熱タンク(8)内の潜熱蓄熱材(6)とが前記伝熱管(12)の管壁を介して熱交換し、
    放熱運転するときは、前記入口管(10)から流入した熱媒油(7)を比重差により上昇させながら前記蓄熱タンク(8)内の潜熱蓄熱材(6)に直接接触させて熱交換する蓄熱装置。
  2. 前記熱源流体は、蒸気または高温のエアである請求項1に記載の蓄熱装置。
  3. 請求項1または2に記載の蓄熱装置(2)と、
    前記蓄熱タンク(8)から前記出口管(11)を通って熱媒油(7)を吸い出し、その熱媒油(7)を前記入口管(10)を通って前記蓄熱タンク(8)内に送り込む熱媒油ポンプ(4)と、
    その熱媒油ポンプ(4)で前記蓄熱タンク(8)から吸い出した熱媒油(7)から熱を取り出す熱交換器(3)と
    を車載した蓄熱ユニット。
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