JP5257127B2 - 成型用二軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
80℃におけるフィルム長手方向および幅方向の貯蔵弾性率がそれぞれ2500MPa以上5000MPa未満である成型用二軸配向ポリエステルフィルム。
本発明のポリエステルフィルムは、ポリエステル樹脂を用いてなるフィルムである。
本発明の成型用二軸配向ポリエステルフィルムは、成型加工性の点から150℃におけるフィルム長手方向および幅方向の200%伸長時応力(F200値)がそれぞれ3MPa以上60MPa未満であることが必要である。成型部材の成型方法としては、真空成型、圧空成型、真空圧空成型、プレス成型、プラグアシスト成型といった加熱成型方法が挙げられるが、何れの成型法も赤外線ヒーターなどによる予熱工程でフィルムの温度を高い状態とした後に成型される工程を有する。このため、高温での成型応力を低くすることで、複雑な形状に成型することが可能となる。このため、150℃における200%伸長時応力(F200値)が3MPa以上60MPa未満とすることが重要である。F200値が3MPa未満であると、成型加工での予熱工程でフィルム移送のための張力に耐えることができず、フィルムが変形、場合によっては破断してしまう場合があり、成型用途への使用に耐えないフィルムとなってしまう。逆に60MPa以上になると、熱成型時に変形が不十分であり、複雑な形状への成型が困難となってしまう。取扱い性、成型性の点で、150℃におけるフィルム長手方向および幅方向の200%伸長時応力(F200値)は3MPa以上55MPa未満であれば好ましく、5MPa以上40MPa未満であれば最も好ましい。
本発明の成型用二軸配向ポリエステルフィルムは、寸法安定性、成型性の点から80℃におけるフィルム長手方向および幅方向の貯蔵弾性率がそれぞれ2500MPa以上5000MPa未満であることが必要である。80℃における貯蔵弾性率が、2500MPa未満であれば、印刷、蒸着、コーティング、ラミネートといった加工工程での寸法安定性が低下してしまう。逆に、貯蔵弾性率が5000MPa以上とすると、寸法安定性には優れるが、成型性が悪化する場合があるので好ましくない。
5(モル%)≦x+y≦20(モル%) (1)
7(モル%)≦x+y≦17(モル%) (1)’
10(モル%)≦x+y≦15(モル%) (1)’’
但し、xはフィルム中のグリコール成分に対する1,4−シクロヘキサンジメタノール成分のモル分率(モル%)であり、yはフィルム中のジカルボン酸成分に対する1,4−シクロヘキサンジカルボン酸成分のモル分率(モル%)である。
また、本発明の成型用二軸配向ポリエステルフィルムは、耐傷性が求められる用途へ使用される場合、25℃におけるフィルム長手方向および幅方向の貯蔵弾性率がそれぞれ4000MPa以上10000MPa未満であることが好ましい。25℃における貯蔵弾性率が4000MPa未満であれば、本発明の成型用二軸配向ポリエステルフィルムを成型部材とした際に、表面硬度が不充分となり、耐傷性に劣る場合があるため好ましくない。逆に、25℃における貯蔵弾性率を10000MPa以上にすると、成型性が低下してしまう場合があるので好ましくない。
また、本発明の成型用二軸配向ポリエステルフィルムは、成型部材の品位を向上させる点から、150℃におけるフィルム長手方向および幅方向の貯蔵弾性率がそれぞれ100MPa以上1500MPa未満であることが好ましい。150℃における貯蔵弾性率が100MPa未満の場合、高温で成型を行う際に、フィルムの偏変形が発生しやすく、不均一な成型となり、成型後の品位が低下してしまう場合がある。逆に、1500MPa以上であると、成型性が低下してしまう場合があるので好ましくない。
本発明の成型用二軸配向ポリエステルフィルムは、寸法安定性が厳しい用途で用いられる場合、温度80℃、荷重19.6mNで3分間保持した際のフィルム長手方向および幅方向の熱変形率がそれぞれ−1.5%以上+1.5%以下であることが好ましい。例えば、加工工程で、保護フィルムとラミネートしたり、厚膜コートする場合、寸法安定性が非常に厳しく、ラミネート時、コート時のカール性を抑制することが重要となる。温度80℃、荷重19.6mNで3分間保持した際のフィルム長手方向および幅方向の熱変形率を−1.5%以上+1.5%以下とすることで、耐カール性に優れたフィルムとなる。フィルムの熱変形率は、−0.75%以上+0.75%以下であればさらに好ましく、−0.5以上+0.5以下であれば最も好ましい。
本発明の成型用二軸配向ポリエステルフィルムは、搬送性、外観の点でフィルム中に粒子が含有されていることが好ましい。フィルムの取り扱い性を向上させる方法として、コーティング層中に粒子を含有させる方法も挙げられるが、加工時、成型時にコーティング層から粒子が脱落して、ロール汚れ、金型汚れなどが発生する場合がある。また、複雑な形状に成型される場合に、コーティング層に層中の粒子を起点にしてクラックが発生してしまうこともある。さらに、コーティングは製膜工程中のインラインで行われる場合も、長手方向−幅方向の逐次二軸延伸方法では、長手方向にロールの速度差を利用して延伸する工程を経た後、コーティングを施し、幅方向へ延伸する方法が通常行われるが、長手方向の延伸時のロールとの滑り性が悪いため、キズが発生しやすくなってしまい、キズにより外観が低下してしまう傾向にある。これらの課題は、粒子をフィルム中に含有させることによって解決される。
また、本発明の成型用二軸配向ポリエステルフィルムは、フィルムの品位の点から酸化防止剤を含有していることが好ましい。酸化防止剤を含有することで、ポリエステル樹脂の乾燥工程、押出工程での酸化分解を抑制することができ、ゲル状異物による品位の低下を防ぐことができる。酸化防止剤の種類としては特に限定されないが、例えばヒンダードフェノール類、ヒドラジン類、フォスファイト類などに分類される酸化防止剤を好適に使用することができる。なかでもペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイトなどが好ましく用いられる。
次に本発明の成型用二軸配向ポリエステルフィルムの具体的な製造方法について記載する。
(1)融点、ガラス転移温度
示差走査熱量計(セイコー電子工業製、RDC220)を用い、JIS K7121−1987、JIS K7122−1987に準拠して測定および、解析を行った。ポリエステルフィルム5mgをサンプルに用い、25℃から20℃/分で300℃まで昇温した際のDSC曲線より得られた吸熱ピークの頂点の温度を融点とした。なお、吸熱ピークが複数存在する場合は、最も高温側の吸熱ピークの頂点の温度を融点とした。また、ガラス状態からゴム状態への転移に基づく比熱変化を読み取り、各ベースラインの延長した直線から縦軸(熱流を示す軸)方向に等距離にある直線と、ガラス転移の階段状変化部分の曲線とが交わる点の中間点ガラス転移温度を求め、ガラス転移温度とした。
ポリエステル樹脂およびフィルムの極限粘度は、ポリエステルをオルトクロロフェノールに溶解し、オストワルド粘度計を用いて25℃にて測定した。
ポリエステル樹脂およびフィルムをヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)に溶解し、1H−NMRおよび13C−NMRを用いて各モノマー残基成分や副生ジエチレングリコールについて含有量を定量することができる。積層フィルムの場合は、積層厚みに応じて、フィルムの各層を削り取ることで、各層単体を構成する成分を採取し、評価することができる。なお、本発明のフィルムについては、フィルム製造時の混合比率から計算により、組成を算出した。
ポリエステルフィルム10gをオルトクロロフェノール100g中に溶解させ、粒子をポリエステルから遠心分離することによってフィルム中に粒子を含有しているか評価することができる。また、粒子濃度は下記より求められる。
(粒子濃度)=(粒子の質量)/(フィルム全体の質量)×100
なお、本発明のフィルムについては、重合時に粒子を添加して作製した粒子マスター中の粒子濃度と、フィルム中のその粒子マスター濃度から計算により算出した。
JIS K 7105(1985年)に基づいて、ヘーズメーター(スガ試験器社製HGM−2GP)を用いてフィルムヘイズの測定を行った。測定は任意の3ヶ所で行い、その平均値を採用した。
フィルムをエポキシ樹脂に包埋し、フィルム断面をミクロトームで切り出した。該断面を透過型電子顕微鏡(日立製作所製TEM H7100)で5000倍の倍率で観察し、フィルム厚みおよびポリエステル層の厚みを求めた。求めたフィルム厚みと層厚みからTB/TFおよび積層比を算出した。
ナトリウムD線(波長589nm)を光源として、アッベ屈折計を用いて、フィルムの長手方向の屈折率(nMD)、幅方向の屈折率(nTD)、厚み方向の屈折率(nZD)を測定し、下記式から面配向係数(fn)を算出した。
fn=(nMD+nTD)/2−nZD。
フィルムを長手方向および幅方向に長さ150mm×幅10mmの矩形に切り出しサンプルとした。引張試験機(オリエンテック製テンシロンUCT−100)を用いて、初期引張チャック間距離50mmとし、引張速度を300mm/分としてフィルムの長手方向と幅方向にそれぞれ引張試験を行った。測定は予め150℃に設定した恒温層中にフィルムサンプルをセットし、90秒間の予熱の後で引張試験を行った。サンプルが200%伸長したとき(チャック間距離が150mmとなったとき)のフィルムにかかる荷重を読み取り、試験前の試料の断面積(フィルム厚み×10mm)で除した値を200%伸長時応力(F200値)とした。なお、測定は各サンプル、各方向に5回ずつ行い、その平均値で評価を行った。
(8)と同様の方法で、フィルムの長手方向と幅方向にそれぞれ引張試験を行い、フィルムが破断したときの伸度をそれぞれの伸度とした。なお、測定は各サンプル、各方向に5回ずつ行い、その平均値で評価を行った。
フィルムを長手方向および幅方向に長さ60mm×幅5mmの矩形に切り出しサンプルとした。動的粘弾性測定装置(セイコーインスツルメンツ製、DMS6100)を用い、下記の条件下で、25℃、80℃および150℃での貯蔵弾性率(E‘)を求めた。
測定温度範囲:−50℃〜200℃、昇温速度:5℃/分。
フィルムを長手方向および幅方向に長さ50mm×幅4mmの矩形に切り出しサンプルとした。熱機械分析装置(セイコ−インスツルメンツ製、TMA EXSTAR6000)を使用して、下記の条件下で保持した際のフィルム長の変形率を求めた。
フィルム変形率(%)=
{|試長(mm)−保持後のフィルム長(mm)|/試長(mm)}×100。
A4サイズにサンプリングしたフィルムを、3波長蛍光灯下で透過にて目視で観察を行い、長さが0.5mm以上の傷をカウントし、A4サイズ当たりの傷の個数を以下の基準にて評価を行った。
S:傷が全くカウントされなかった。
A:傷の個数が1個以上5個未満であった。
B:傷の個数が5個以上10個未満であった。
C:傷の個数が10個以上であった。
成型用フィルムとして用いるためには、B以上であることが好ましいが、品位が厳しくない用途ではCでも使用することができる。
本発明のポリエステルフィルムを、450℃の遠赤外線ヒーターを用いて、表面温度が150℃の温度になるように加熱し、70℃に加熱した円筒形金型(底面直径50mm、高さ20mm)に沿って真空成型を行った。円筒形金型は、エッジ部分のRを1mm、2mm、3mmの3種類準備して真空成型を行った。金型に沿って成型できた状態を以下の基準で評価した。
S:R1mmで成型できた(R1mmを再現できた)。
A:R2mmで成型できた(R2mmを再現できた)が、R1mmでは成型できなかった。
B:R3mmで成型できた(R3mmを再現できた)が、R2mmは成型できなかった。
C:R3mmで成型できなかった。
成型用フィルムとして好適に用いるためには、B以上であることが必要である。
(13)で成型した底面の中心を基準として、中心を通る任意の直線および、その直線に直交する直線を2本ひき、中心および、中心からそれぞれ4方向に5mm、15mm、25mm、35mm、45mmの点(合計:21点)の厚みを測定し、フィルム厚みの最大値と最小値の差から下記の基準で成型ムラを評価した。
成型ムラ=(厚みの最大値−厚みの最小値)/厚みの平均値
S:成型ムラが0.05未満
A:成型ムラが0.05以上0.1未満
B:成型ムラが0.1以上0.15未満
C:成型ムラが0.15以上。
成型用フィルムとして用いるためには、B以上であることが好ましいが、品位が厳しくない用途ではCでも使用することができる。
フィルムを長手方向および幅方向に長さ150mm×幅10mmの矩形に切り出しサンプルとした。サンプルに100mmの間隔で標線を描き、80℃に加熱した熱風オーブン内に60分間垂直に吊して加熱処理を行った。熱処理後の標線間距離を測定し、加熱前後の標線間距離の変化から熱収縮率を算出し、寸法安定性の指標とした。測定は各フィルムとも長手方向および幅方向に5サンプルの計10サンプル実施して、その平均値を熱収縮率として採用した。得られた熱収縮率について、下記の基準で評価を行った。
S:熱収縮率0.2%未満
A:熱収縮率0.2%以上0.4%未満
B:熱収縮率0.4%以上0.6%未満
C:熱収縮率0.6%以上。
成型用フィルムとして好適に用いるためには、B以上であることが必要である。
フィルムをA4サイズにサンプリングし、フィルム表面にコロナ処理を行い、塗れ張力を55mN/mとした後に、東洋モートン(株)製の接着剤AD503と硬化剤CAT10と酢酸エチルを20:1:20(重量比)で混合した接着剤を塗布した。この上にフィルム厚み25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ製ルミラーS10)をラミネートし、(80℃、0.1MPa、2m/min)フィルム積層体を作製した。この積層体を、80℃の熱風オーブン中で60分保管した後、水平台の上に取り出し、A4フィルムの4つ端部の水平台からの高さを測定し、その平均値を端部高さとして、下記の基準で評価を行った。
S:水平台からの端部高さが5mm未満
A:水平台からの端部高さが5mm以上10mm未満
B:水平台からの端部高さが10mm以上30mm未満
C:水平台からの端部高さが30mm以上。
成型用フィルムとして用いるためには、B以上であることが好ましいが、印刷、ラミネートなどを施さない用途ではCでも使用することができる。
フィルムをA4サイズにサンプリングし、フィルム表面にコロナ処理を行い、塗れ張力を55mN/mとした後に、日本合成化学工業(株)製のハードコート剤「紫光UV−7640B」と酢酸エチルを質量比1:1で混合し、#4メタリングバーにて均一に塗布した。塗布後、60℃の熱風オーブン中で3分間保管し、UV照射装置(アイグラフィックス製、ECS−401GX)にて、積算光量が450mJ/cm2となるようにUV照射を行った。得られたハードコート層積層フィルム表面を、スチールウール#0000で荷重を変更し、一定荷重下で10往復(速度10cm/s)摩擦し、傷がつかなかった最大荷重を測定し、以下の基準で評価を行った。
S:最大荷重が2kg/cm2以上
A:最大荷重が1以上2kg/cm2未満
B:最大荷重が0.5以上1kg/cm2未満
C:最大荷重が0.5kg/cm2未満。
成型用フィルムとして用いるためには、B以上であることが好ましいが、品位の厳しくない用途、成型部材として使用中に表面が擦れることのない用途では、Cでも使用することができる。
製膜に供したポリエステル樹脂は以下のように準備した。
テレフタル酸ジメチル100質量部、およびエチレングリコール70質量部の混合物に、0.09質量部の酢酸マグネシウムと0.03質量部の三酸化アンチモンとを添加して、徐々に昇温し、最終的には220℃でメタノールを留出させながらエステル交換反応を行った。ついで、該エステル交換反応生成物に、0.020質量部のリン酸85%水溶液を添加した後、重縮合反応釜に移行した。重合釜内で加熱昇温しながら反応系を徐々に減圧して1hPaの減圧下、290℃で重縮合反応を行い、固有粘度0.65,副生したジエチレングリコール成分が、樹脂中のグリコール成分に対して、2モル%共重合されたポリエチレンテレフタレート樹脂を得た。
1,4−シクロヘキサンジメタノール成分が、グリコール成分に対して、33mol%共重合された共重合ポリエステル(イーストマン・ケミカル社製 EatsterPETG6763)と、ポリエステルAとを質量比76:24で混合し、ベント式二軸押出機を用いて、280℃で溶融混練し、副生したジエチレングリコールが、樹脂中のグリコール成分に対して、2モル%共重合された、1,4−シクロヘキサンジメタノール25mol%共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂(ジエチレングリコール共重合率2モル%)を得た。
テレフタル酸ジメチルを67.6重量部、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチルを17.4 重量部、エチレングリコールを54重量部、スピログリコールを20重量部、酢酸マンガン四水塩を0.04重量部、三酸化アンチモンを0.02重量部それぞれ計量し、エステル交換反応装置に仕込んだ。内容物を150℃で溶解させて撹拌し、温度230℃までゆっくり昇温しながらメタノールを留出させた。所定量のメタノールが留出したのち、トリメチルリン酸を0.02重量部含んだエチレングリコール溶液を添加した。トリメチルリン酸を添加した後10分間撹拌してエステル交換反応を終了し、エステル交換反応物を重合装置に移行した。
合装置下部のバルブを開けてガット状のポリマーを水槽へ吐出した。水槽で冷却されたポ
リエステルガットはカッターにてカッティングし、チップとし、固有粘度は0.78、副生したジエチレングリコール成分が樹脂中のグリコール成分に対して2モル%、スピログリコール成分が樹脂中のグリコール成分に対して15モル%、1,4―シクロヘキサンジカルボン酸成分が樹脂中のジカルボン酸成分に対して20モル%共重合されたポリエチレンテレフタレート樹脂を得た。
テレフタル酸ジメチル80質量部、イソフタル酸ジメチル20質量部、エチレングリコール67質量部の混合物に、酢酸マグネシウムを0.08質量部、三酸化アンチモン0.022質量部を加え、徐々に昇温し、最終的には220℃メタノールを留出させながらエステル交換反応を行った。ついで、該エステル交換反応生成物に0.020質量部のリン酸85%水溶液を添加した後、重縮合反応釜に移行した。重合釜内で加熱昇温しながら反応系を徐々に減圧し、最終的に280℃、1hPaまで昇温、減圧し、極限粘度が0.7となるまで重縮合反応を行い、その後ストランド状に吐出、冷却し、カッティングしてイソフタル酸成分を樹脂中のジカルボン酸成分に対して20モル%共重合したポリエチレンテレフタレート樹脂(副生したジエチレングリコール成分の共重合率は1.8モル%)を得た。
テレフタル酸100質量部、および1,4−ブタンジオール110質量部の混合物を、窒素雰囲気下で140℃まで昇温して均一溶液とした後、オルトチタン酸テトラ−n−ブチル0.054質量部、モノヒドロキシブチルスズオキサイド0.054質量部を添加し、エステル化反応を行った。次いで、オルトチタン酸テトラ−n−ブチル0.066質量部を添加して、減圧下で重縮合反応を行い、固有粘度0.88のポリブチレンテレフタレート樹脂を作製した。その後、140℃、窒素雰囲気下で結晶化を行い、ついで窒素雰囲気下で200℃、6時間の固相重合を行い、固有粘度1.22のポリブチレンテレフタレート樹脂とした。
テレフタル酸ジメチル100質量部、1,3−プロパンジオール80質量部を窒素雰囲気下でテトラブチルチタネートを触媒として用い、140℃から230℃まで徐々に昇温し、メタノールを留出しつつエステル交換反応を行った。さらに、250℃温度一定の条件下で3時間重縮合反応を行い、固有粘度が0.86のポリトリメチレンテレフタレート樹脂を得た。
上記ポリエステルAを製造する際、エステル交換反応後に平均粒子径2.2μmの凝集シリカ粒子のエチレングリコールスラリーを添加してから重縮合反応を行い、ポリマー中の粒子濃度2質量%の粒子マスターを作製した。
ポリエステルAを製造する際、エステル交換反応後に平均粒子径0.5μmの凝集シリカ粒子のエチレングリコールスラリーを添加してから重縮合反応を行い、ポリマー中の粒子濃度2質量%の粒子マスターを作製した。
上記のように作成したポリエステルAと、ステアリン酸バリウムを、質量比95:5で混合し、ベント式二軸押出機を用いて、280℃で混練し、ステアリン酸バリウム5質量%の核剤マスターを作製した。
上記のように作成したポリエステルAと、エチレンビスラウリン酸アミドを、質量比95:5で混合し、ベント式二軸押出機を用いて、270℃で混練し、エチレンビスラウリン酸アミド5質量%の核剤マスターを作製した。
ポリエステルAとポリエステルBとを質量比70:30で混合し、真空乾燥機にて180℃4時間乾燥し、水分を十分に除去した後、単軸押出機に供給、275℃で溶融し、異物の除去、押出量の均整化を行った後、Tダイより25℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その際、直径0.1mmのワイヤー状電極を使用して静電印加し、冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。
塗剤B:メチロール化メラミン(希釈剤:イソプロパノール/水)
塗剤C:コロイダルシリカ(平均粒径:80nm)
塗剤D:フッ素系界面活性剤(希釈剤:水)。
・x+yが(1)’’の式の下限値未満であり、面配向係数が僅かに高いため、150℃でのF200値が僅かに高くなり、成型性がAであった。
・ガラス転移温度が最適範囲内であるため、80℃貯蔵弾性率が最適範囲の下限値以上となり、寸法安定性1がSであった。
・x+yが(1)’’の式の上限値未満であり、融点が最適範囲の下限値以上であるため、150℃貯蔵弾性率が最適範囲の下限値以上となり、均一成型性がSであった。
・x+yが(1)’’の式の上限値未満であり、ガラス転移温度が最適範囲内であり、ジカルボン酸成分数が2種類以下のため、25℃貯蔵弾性率が最適範囲の下限値以上となり、耐傷性がSであった。
・熱処理温度、リラックス率が最適範囲内であるため、寸法安定性2がSであった。
・フィルム中に粒子を含有していないため、外観がCであった。
A/B/Aの3層積層フィルムとした。A層として、ポリエステルAとポリエステルCと粒子マスターAと粒子マスターBとを質量比68.4:30:1.2:0.4で混合して使用した。B層としては、ポリエステルAとポリエステルCとを質量比70:30の割合で混合して使用した。
・x+yが(1)’の式の下限値未満であり、面配向係数が若干高いため、150℃でのF200値が若干高くなり、成型性がBであった。
・ガラス転移温度が最適範囲内であるため、80℃貯蔵弾性率が最適範囲の下限値以上となり、寸法安定性1がSであった。
・x+yが(1)’’の式の上限値未満であり、融点が最適範囲の下限値以上であるため、150℃貯蔵弾性率が最適範囲内となり、均一成型性がSであった。
・x+yが(1)’’の式の上限値未満であり、ガラス転移温度が最適範囲内であり、ジカルボン酸成分数が2種類以下のため、25℃貯蔵弾性率が最適範囲の下限値以上となり、耐傷性がSであった。
・熱処理温度、リラックス率が最適範囲内であるため、寸法安定性2がSであった。
・フィルム中に粒子を含有しているため、外観がSであった。
A/B/Aの3層積層フィルムとした。A層として、ポリエステルAとポリエステルCと粒子マスターAと粒子マスターBとを質量比48.4:50:1.2:0.4で混合して使用した。B層としては、ポリエステルAとポリエステルCとを質量比50:50の割合で混合して使用した。
・x+yが(1)’’の式の下限値未満であり、面配向係数が僅かに高いため、150℃でのF200値が僅かに高くなり、成型性がAであった。
・ガラス転移温度が最適範囲内であるため、80℃貯蔵弾性率が最適範囲の下限値以上となり、寸法安定性1がSであった。
・x+yが(1)’’の式の上限値未満であり、融点が最適範囲の下限値以上であるため、150℃貯蔵弾性率が最適範囲内となり、均一成型性がSであった。
・x+yが(1)’’の式の上限値未満であり、ガラス転移温度が最適範囲内であり、ジカルボン酸成分数が2種類以下のため、25℃貯蔵弾性率が最適範囲の下限値以上となり、耐傷性がSであった。
・熱処理温度、リラックス率が最適範囲内であるため、寸法安定性2がSであった。
・フィルム中に粒子を含有しているため、外観がSであった。
A/B/Aの3層積層フィルムとした。A層として、ポリエステルAとポリエステルBと粒子マスターAと粒子マスターBとを質量比53.5:45:1:0.5で混合して使用した。B層としては、ポリエステルAとポリエステルBとを質量比55:45の割合で混合して使用した。
・x+yが(1)’’の下限値以上であり、面配向係数が最適範囲の上限値未満であるため、150℃でのF200値が最適範囲内となり、成型性がSであった。
・ガラス転移温度が最適範囲内であるため、80℃貯蔵弾性率が最適範囲の下限値以上となり、寸法安定性1がSであった。
・x+yが(1)’’の式の上限値未満であり、融点が最適範囲の下限値以上であるため、150℃貯蔵弾性率が最適範囲の下限値以上となり、均一成型性がSであった。
・x+yが(1)’’の式の上限値未満であり、ガラス転移温度が最適範囲内であり、ジカルボン酸成分数が2種類以下のため、25℃貯蔵弾性率が最適範囲の下限値以上となり、耐傷性がSであった。
・熱処理温度、リラックス率が最適範囲内であるため、寸法安定性2がSであった。
・フィルム中に粒子を含有しているため、外観がSであった。
A/B/Aの3層積層フィルムとした。A層として、ポリエステルAとポリエステルBと粒子マスターAと粒子マスターBとを質量比24.7:75:0.2:0.1で混合して使用した。B層としては、ポリエステルAとポリエステルBとを質量比25:75の割合で混合して使用した。
・x+yが(1)’’の式の下限値以上であり、面配向係数が最適範囲の上限値未満であるため、150℃でのF200値が最適範囲内となり、成型性がSであった。
・ガラス転移温度が最適範囲内であるため、80℃貯蔵弾性率が最適範囲の下限値以上となり、寸法安定性1がSであった。
・融点は最適範囲の下限値以上であるが、x+yが(1)’の式の上限値より大きいため、150℃貯蔵弾性率が若干低くなり、均一成型性がBであった。
・ガラス転移温度は最適範囲内、ジカルボン酸成分数は2種類以下であるが、x+yが(1)’の式の上限値以上であるため、25℃貯蔵弾性率が僅かに低くなり、耐傷性がAであった。
・熱処理温度、リラックス率が最適範囲内であるため、寸法安定性2がSであった。
・フィルム中に粒子を含有しているものの濃度が若干低いため、外観がBであった。
A/B/Aの3層積層フィルムとした。A層として、ポリエステルAとポリエステルBと粒子マスターAと粒子マスターBとを質量比14.7:85:0.2:0.1で混合して使用した。B層としては、ポリエステルAとポリエステルBとを質量比15:85の割合で混合して使用した。
・x+yが(1)’’の式の下限値以上であり、面配向係数が最適範囲の上限値未満であるため、150℃でのF200値が最適範囲内となり、成型性がSであった。
・ガラス転移温度が最適範囲内であるため、80℃貯蔵弾性率が最適範囲の下限値以上となり、寸法安定性1がSであった。
・融点は最適範囲の下限値以上であるが、x+yが(1)の式の上限値以上であるため、150℃貯蔵弾性率が低くなり、均一成型性がCであった。
・ガラス転移温度は最適範囲内、ジカルボン酸成分数は2種類以下であるが、x+yが(1)’’の式の上限値以上であるため、25℃貯蔵弾性率が若干低くなり、耐傷性がBであった。
・熱処理温度、リラックス率が最適範囲内であるため、寸法安定性2がSであった。
・フィルム中に粒子を含有しているものの濃度が僅かに低いため、外観がAであった。
A/B/Aの3層積層フィルムとした。A層として、ポリエステルAとポリエステルBと粒子マスターAと粒子マスターBとを質量比38:5:60:1.2:0.3で混合して使用した。B層としては、ポリエステルAとポリエステルBとポリエステルEとを質量比55:30:15の割合で混合して使用した。
・x+yが(1)’’の式の下限値未満であり、面配向係数が僅かに高いため、150℃でのF200値が僅かに高くなり、成型性がAであった。
・ガラス転移温度が若干低かったため、80℃貯蔵弾性率が若干低くなり、寸法安定性1がBであった。
・x+yが(1)’’の式の上限値未満であり、融点が最適範囲の下限値以上であるため、150℃貯蔵弾性率が最適範囲の下限値以上となり、均一成型性がSであった。
・x+yは(1)’’の式の上限値未満であり、ジカルボン酸成分数は2種類以下であるが、ガラス転移温度が若干低かったため、25℃貯蔵弾性率が若干低くなり、耐傷性がBであった。
・リラックス率は最適範囲内であるが、熱処理温度が僅かに低かったため、寸法安定性2がAであった。
・フィルム中に粒子を含有しているため、外観がSであった。
A/B/Aの3層積層フィルムとした。A層として、ポリエステルAとポリエステルBと核剤マスターAと粒子マスターAと粒子マスターBとを質量比24:70:5:0.8:0.2で混合して使用した。B層としては、ポリエステルAとポリエステルBと核剤マスターAとを質量比25:70:5の割合で混合して使用した。
・x+yが(1)’’の式の下限値以上であり、面配向係数が最適範囲の上限値未満であるため、150℃でのF200値が最適範囲内となり、成型性がSであった。
・ガラス転移温度が最適範囲内であるため、80℃貯蔵弾性率が最適範囲の下限値以上となり、寸法安定性1がSであった。
・融点は最適範囲であるが、x+yが(1)’’の式の上限より大きいため、150℃貯蔵弾性率が僅かに低くなり、均一成型性がAであった。
・ガラス転移温度が最適範囲内、ジカルボン酸成分が2種類以下であるが、x+yが(1)’’の式の上限値より大きいため、25℃貯蔵弾性率が最適範囲の下限値以上となり、耐傷性がAであった。
・熱処理温度、リラックス率が最適範囲内であるため、寸法安定性2がSであった。
・フィルム中に粒子を含有しているため、外観がSであった。
A/B/Aの3層積層フィルムとした。A層として、ポリエステルAとポリエステルCとポリエステルDと粒子マスターAと粒子マスターBとを質量比57.5:30:10:2:0.5で混合して使用した。B層としては、ポリエステルAとポリエステルCとポリエステルDとを質量比60:30:10の割合で混合して使用した。
施例2と同様にしてフィルム厚み200μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
・x+yが(1)’の式の下限値未満であり、面配向係数が若干高いため、150℃でのF200値が若干高くなり、成型性がBであった。
・ガラス転移温度が最適範囲内であるため、80℃貯蔵弾性率が最適範囲の下限値以上となり、寸法安定性1がSであった。
・x+yが(1)’’の式の上限値未満であり、融点が最適範囲の下限値以上であるため、150℃貯蔵弾性率が最適範囲内となり、均一成型性がSであった。
・x+yが(1)’’の式の上限値未満であり、ガラス転移温度が最適範囲内であるが、ジカルボン酸成分が3種類含まれているため、25℃貯蔵弾性率が僅かに低くなり、耐傷性がAであった。
・熱処理温度、リラックス率が最適範囲内であるため、寸法安定性2がSであった。
・フィルム中に粒子を含有しているため、外観がSであった。
A/B/Aの3層積層フィルムとした。A層として、ポリエステルAとポリエステルBと粒子マスターAと粒子マスターBとを質量比38.5:60:1:0.5で混合して使用した。B層としては、ポリエステルAとポリエステルBとポリエステルEとを質量比30:50:20の割合で混合して使用した。
・x+yが(1)’’の式の下限値以上であり、面配向係数が最適範囲の上限値未満であるため、150℃でのF200値が最適範囲内となり、成型性がSであった。
・ガラス転移温度が若干低かったため、80℃貯蔵弾性率が若干低くなり、寸法安定性1がBであった。
・x+yが(1)’’の式の上限値未満であり、融点が最適範囲の下限値以上であるため、150℃貯蔵弾性率が最適範囲の下限値以上となり、均一成型性がSであった。
・x+yが(1)’’の式の上限値未満であり、ジカルボン酸成分が2種類以下であるが、ガラス転移温度が若干低かったため、25℃貯蔵弾性率が若干低くなり、耐傷性がBであった。
・リラックス率は最適範囲内であるが、熱処理温度が若干低かったため、寸法安定性2がBであった。
・フィルム中に粒子を含有しているため、外観がSであった。
A/B/Aの3層積層フィルムとした。A層として、ポリエステルAとポリエステルBと粒子マスターAと粒子マスターBとを質量比9:90:0.5:0.5で混合して使用した。B層としては、ポリエステルAとポリエステルBとポリエステルEとを質量比10:80:10の割合で混合して使用した。
・x+yが(1)’’の式の下限値以上であり、面配向係数が最適範囲の上限値未満であるため、150℃でのF200値が最適範囲内となり、成型性がSであった。
・ガラス転移温度が若干低かったため、80℃貯蔵弾性率が若干低くなり、寸法安定性1がBであった。
・x+yが(1)の式の上限値より大きく、融点が僅かに低いため、150℃貯蔵弾性率が低くなり、均一成型性がCであった。
・ジカルボン酸成分が2種類以下であるが、x+yが(1)の式の上限値より大きく、ガラス転移温度が若干低かったため、25℃貯蔵弾性率が低くなり、耐傷性がCであった。
・熱処理温度、リラックス率が若干低かったため、寸法安定性2がBであった。
・フィルム中に粒子を含有しているため、外観がSであった。
ポリエステルAとポリエステルBとポリエステルFと粒子マスターAと粒子マスターBとを質量比43.8:45:10:1:0.2の割合で混合して使用した。
・x+yが(1)’’の式の下限値以上であり、面配向係数が最適範囲の上限値未満であるため、150℃でのF200値が最適範囲内となり、成型性がSであった。
・ガラス転移温度が僅かに低かったため、80℃貯蔵弾性率が僅かに低くなり、寸法安定性1がAであった。
・x+yが(1)’’の式の上限値未満であり、融点が最適範囲の下限値以上であるため、150℃貯蔵弾性率が最適範囲の下限値以上となり、均一成型性がSであった。
・x+yが(1)’’の式の上限値未満であり、ジカルボン酸成分が2種類以下であるが、ガラス転移温度が僅かに低かったため、25℃貯蔵弾性率が僅かに低くなり、耐傷性がBであった。
・熱処理温度が若干低く、リラックス処理を施さなかったため、寸法安定性2がCであった。
・フィルム中に粒子を含有しているため、外観がSであった。
A/B/Aの3層積層フィルムとした。A層として、ポリエステルAとポリエステルBとポリエステルCと核剤マスターBと粒子マスターAとを質量比29.5:30:30:10:0.5で混合して使用した。B層としては、ポリエステルAとポリエステルBとポリエステルCと核剤マスターBとを質量比30:30:30:10の割合で混合して使用した。
・x+yが(1)’’の式の下限値以上であり、面配向係数が最適範囲の上限値未満であるため、150℃でのF200値が最適範囲内となり、成型性がSであった。
・ガラス転移温度が最適範囲内であるため、80℃貯蔵弾性率が最適範囲の下限値以上となり、寸法安定性1がSであった。
・x+yが(1)’’の式の上限値未満であり、融点が最適範囲の下限値以上であるため、150℃貯蔵弾性率が最適範囲の下限値以上となり、均一成型性がSであった。
・x+yが(1)’’の式の上限値未満であり、ガラス転移温度が最適範囲内、ジカルボン酸成分が2種類以下であるため、25℃貯蔵弾性率が最適範囲の下限値以上となり、耐傷性がSであった。
・熱処理温度、リラックス率が最適範囲内であるため、寸法安定性2がSであった。
・フィルム中に粒子を含有しているため、外観がSであった。
A/B/Aの3層積層フィルムとした。A層として、ポリエステルAとポリエステルDと粒子マスターAと粒子マスターBとを質量比68.5:30:1:0.5の割合で混合して使用した。B層としては、ポリエステルAとポリエステルDとを質量比70:30の割合で混合して使用した。
・1,4−シクロヘキサンジメタノール成分および1,4−シクロヘキサンジカルボン酸成分を含有せず、x+yが(1)式の下限値未満であり、面配向係数が高いため、F200値が極めて高くなり、成形性がCであった。
A/B/Aの3層積層フィルムとした。A層として、ポリエステルAとポリエステルBと粒子マスターAと粒子マスターBとを質量比59:40:0.5:0.5の割合で混合して使用した。B層としては、ポリエステルAとポリエステルEとを質量比60:40の割合で混合して使用した。
・ガラス転移温度が極めて低いため、寸法安定性が1がCであった。
A/B/Aの3層積層フィルムとした。A層として、ポリエステルAとポリエステルBと粒子マスターAと粒子マスターBとを質量比89:10:0.5:0.5の割合で混合して使用した。B層としては、ポリエステルAとポリエステルBとを質量比90:10の割合で混合して使用した。
・x+yが(1)式の下限値未満であり、面配向係数が高いため、F200値が極めて高くなり、成形性がCであった。
A/Bの2層積層フィルムとした。A層として、ポリエステルAとポリエステルCと粒子マスターAと粒子マスターBとを質量比78:20:1.5:0.5の割合で混合して使用した。B層としては、ポリエステルAとポリエステルCとを質量比80:20の割合で混合して使用した。
・x+yが(1)式の下限値未満であり、面配向係数が高いため、F200値が極めて高くなり、成形性がCであった。
A/B/Aの3層積層フィルムとした。A層として、ポリエステルAとポリエステルBと粒子マスターAと粒子マスターBとを質量比3.5:95:1.2:0.3の割合で混合して使用した。B層としては、ポリエステルBとポリエステルEとを質量比77:23の割合で混合して使用した。
・x+yが(1)式の上限値より大きく、ガラス転移温度が低いため、寸法安定性がCであった。
Claims (7)
- 150℃におけるフィルム長手方向および幅方向の200%伸長時応力(F200値)がそれぞれ3MPa以上60MPa未満であり、
80℃におけるフィルム長手方向および幅方向の貯蔵弾性率がそれぞれ2500MPa以上5000MPa未満である成型用二軸配向ポリエステルフィルム。 - 1,4−シクロヘキサンジメタノールおよび/または1,4−シクロヘキサンジカルボン酸成分を含有し、その含有量が(1)式を満たし、
かつ、面配向係数が0.07以上0.13未満である請求項1に記載の成型用二軸配向ポリエステルフィルム。
5(モル%)≦x+y≦20(モル%) (1)
x:フィルム中のグリコール成分に対する1,4−シクロヘキサンジメタノール成分の含有量(モル%)
y:フィルム中のジカルボン酸成分に対する1,4−シクロヘキサンジカルボン酸成分の含有量(モル%) - 25℃におけるフィルム長手方向および幅方向の貯蔵弾性率がそれぞれ4000MPa以上10000MPa未満である請求項1または2に記載の成型用二軸配向ポリエステルフィルム。
- 150℃におけるフィルム長手方向および幅方向の貯蔵弾性率がそれぞれ100MPa以上1500MPa未満である請求項1〜3のいずれかに記載の成型用二軸配向ポリエステルフィルム。
- 温度80℃、荷重19.6mNで3分間保持した際のフィルム長手方向および幅方向の熱変形率がそれぞれ−1.5%以上+1.5%以下である請求項1〜4のいずれかに記載の成型用二軸配向ポリエステルフィルム。
- フィルム中に粒子を含有し、
ヘイズが0.1%以上3%未満である請求項1〜5のいずれかに記載の成型用二軸配向ポリエステルフィルム。 - 1,4−シクロヘキサンジメタノールおよび/または1,4−シクロヘキサンジカルボン酸成分を含有し、その含有量が(2)式を満たす請求項1〜6のいずれかに記載の成型用二軸配向ポリエステルフィルム。
5.3(モル%)≦x+y≦12.8(モル%) (2)
x:フィルム中のグリコール成分に対する1,4−シクロヘキサンジメタノール成分の含有量(モル%)
y:フィルム中のジカルボン酸成分に対する1,4−シクロヘキサンジカルボン酸成分の含有量(モル%)
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