JP5256888B2 - オートフォーカス評価装置、撮像装置、オートフォーカス評価方法、およびプログラム - Google Patents
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Description
オートフォーカス装置は、オートフォーカス(以下、単にAFという場合もある)を行うために必要となる焦点評価値を算出するオートフォーカス評価装置を含んで構成される。
このオートフォーカス評価方式として種々の技術が提案されている。
ピーク位置の検出には、いわゆる山登り制御と呼ばれる手法が用いられる(たとえば特許文献1参照)。
このセンサ(CIS/CMOS)の高画素化に伴って、ビデオカメラおよびデジタルカメラではセンサ画素の間引き読み出し、具体的には、垂直方向間引き、および、または水平方向間引きを行うことが多々ある。
そのため、水平方向の画素同士の相関性、垂直方向の画素同士の相関性が大幅に崩れることにより、上記手法によって得られた水平方向および垂直方向の焦点評価値を単純に加算するだけでは常に効果的なオートフォーカスができないのが現状である。
方向エッジ成分検出部においては、輝度算出部で算出された輝度データを基に、複数の方向についてエッジ検出が行われ、方向に応じた複数のエッジ検出値が得られる。その複数のエッジ検出値はブレンド比設定部に供給される。
ブレンド比設定部においては、方向エッジ成分検出部で検出されたエッジ検出値に基づく相関値に応じたブレンド比が設定され、設定したブレンド比が対応するエッジ検出値に乗算される。
そして、評価値取得部において、ブレンド比設定部で得られた複数のエッジ検出値が合成されて焦点評価値が得られる。
レンズ系11は、オートフォーカス装置14により、フォーカスレンズの位置が自動調整される(オートフォーカス調整される)。
撮像素子12は、その画素配列として、たとえば図2に示すようなベイヤ配列が採用される。
撮像素子12は、通常の読み出しと画素の間引き読み出しが可能である
図3は、本実施形態に係る4つのトランジスタで構成されるCMOSイメージセンサの画素の一例を示している。
そして、画素120は、この1個の光電変換素子121に対して、転送トランジスタ122、リセットトランジスタ123、増幅トランジスタ124、および選択トランジスタ125の4つのトランジスタを能動素子として有する。
転送トランジスタ122は、光電変換素子121とフローティングディフュージョンFDとの間に接続され、転送制御線LTxを通じてそのゲート(転送ゲート)に制御信号である送信信号TGが与えられる。
これにより、転送トランジスタ122は、光電変換素子121で光電変換された電子をフローティングディフュージョンFDに転送する。
これにより、リセットトランジスタ123は、フローティングディフュージョンFDの電位を電源ラインLVDDの電位にリセットする。
そして、選択制御線LSELを通してアドレス信号に応じた制御信号である選択信号SELが選択トランジスタ125のゲートに与えられ、選択トランジスタ125がオンする。
選択トランジスタ125がオンすると、増幅トランジスタ124はフローティングディフュージョンFDの電位を増幅してその電位に応じた電圧を信号線LSGNに出力する。信号線LSGNを通じて、各画素から出力された電圧は、カラム読み出し回路に出力される。
これらの動作は、たとえば転送トランジスタ122、リセットトランジスタ123、および選択トランジスタ125の各ゲートが行単位で接続されていることから、1行分の各画素について同時に行われる。
これらのリセット制御線LRST、転送制御線LTx、および選択制御線LSELは、図示しない垂直走査回路により駆動される。
また、信号線LSGNは、CDS回路(相関二重サンプリング回路)等を含むカラム読み出し回路に接続される。
オートフォーカス評価装置15は、たとえばセンサ画素読み出し方式の垂直方向間引き読み出し、および、または水平方向間引き読み出しに対し、水平方向および垂直方向のエッジ検出値のブレンド比(加算比率)を変えることにより、効果的なAF評価値を算出する。
加算器157は、焦点評価値取得部を構成する。
輝度算出回路152は、算出した輝度データを信号S152として垂直方向エッジ成分検出回路153および水平方向エッジ成分検出回路154に出力する。
この加算比率Vαは0より大きく1までの値、すなわち0<Vα≦1に設定可能である。
第1のブレンド比設定回路155は、垂直方向エッジ検出値VEに設定した加算比率Vαを乗算し、その結果を垂直方向エッジ検出値VEBとして加算器157に出力する。
この加算比率Hαは0より大きく1までの値、すなわち0<Vα≦1に設定可能である。
第2のブレンド比設定回路156は、水平方向エッジ検出値HEに設定した加算比率Hαを乗算し、その結果を水平方向エッジ検出値HEBとして加算器157に出力する。
そこで、第1および、または第2のブレンド比設定回路155,156は、たとえば撮像素子12の間引き読み出し時に相関性が低くなる可能性が高いことから、この間引き読み出し方法の間引き率に連動して加算比率Vα、Hαを設定するように構成される。
たとえば、2/4間引き読み出しの場合の加算比率は0.5、2/8間引き読み出しの場合の加算比率は0.25となる。
あるいは、第1および、または第2のブレンド比設定回路155,156は、たとえば方向エッジ検出値VE、HEと相関閾値VTとを比較して任意の加算比率Vα,Hαを設定するように構成することも可能である。
たとえば、方向エッジ検出値VE,HEと相関閾値VTとに差分に応じてリニアに設定することも可能であり、大小比較により選択的に加算比率Vα,Hαを設定することも可能である。
この焦点評価値に応じてオートフォーカス装置14によりレンズ系11のフォーカスレンズの位置調整が行われる。
Y0=(R+(Gr+Gb)+B)/4
Y0=(3R+(3Gr+3Gb)+B)/10
なお、輝度算出方法は必ずしもこれに限定されるものではない。
垂直方向エッジ成分検出回路153は、たとえば図6に示すように、垂直方向の3つ輝度データを用いて下記式を実現するFIRフィルタでエッジ成分を検出する。
V0=(−Y00+2Y01−Y02)/4
V1=(−Y10+2Y11−Y12)/4
V2=(−Y20+2Y21−Y22)/4
水平方向エッジ成分検出回路154は、たとえば図7に示すように、水平方向の3つ輝度データを用いて下記式を実現するFIRフィルタでエッジ成分を検出する。
H0=(−Y00+2Y10−Y20)/4
H1=(−Y01+2Y11−Y21)/4
H2=(−Y02+2Y12−Y22)/4
図8(D)は図8(A)の場合のレンズ移動距離とエッジ検出値との関係を示し、図8(E)は図8(B)の場合のレンズ移動距離とエッジ検出値との関係を示し、図8(F)は図8(C)の場合のレンズ移動距離とエッジ検出値との関係を示している。
図8(G)は図8(D)と図8(E)に関する信号を加算器で加算した場合のエッジ特徴の反映状態を示し、図8(H)は図8(D)と図8(F)に関する信号を加算器で加算した場合のエッジ特徴の反映状態を示している。
これに対して、図8(C)では垂直方向の間引き読み出しであることから、読み出さない行がある。したがって、この場合、図8(F)に示すように、相関性が低く、エッジ検出値が大きい。
すなわち、本例のように垂直方向の間引き呼び出しについて考えると、間引くことにより画素間の相関が大きく崩れてしまう。
したがって、図8(D)、(E)に示すような相関性の高い水平方向のエッジ検出値と非間引き時のエッジ検出値を加算器157で加算した場合、図8(G)に示すように、水平方向および垂直方向にエッジ特徴を反映できる。
一方、相関性の高い水平方向のエッジ検出値と、図8(F)に示す相関性の低い、間引き読み出し時のエッジ検出値を加算器157で加算した場合、図8(H)に示すように、被写体の垂直方向および水平方向のエッジ成分を完全に反映した検波結果が得られない。
図9(C)は図9(A)の場合のレンズ移動距離とエッジ検出値との関係を示し、図9(D)は図9(B)の場合のレンズ移動距離とエッジ検出値との関係を示している。
図9(E)は図9(C)の信号と図9(D)の信号のブレンド比を乗算した信号とを加算器で加算した場合のエッジ特徴の反映状態を示している。
相関性の高い水平方向のエッジ検出値と、間引き読み出し時のエッジ検出値にブレンド比Vαを乗算した信号を加算器157で加算した場合、図9(E)に示すように、被写体の水平方向および垂直方向のエッジ特徴を効果的に抽出した検波結果が得られるようになる。
オートフォーカス評価装置15においては、RAWデータを受け取り、ディレイライン141によって4×4サイズに展開する(ST1)。
次に、4×4のデータを基に、輝度算出回路152において3×3の輝度データを得る(ST2)。
この3×3の輝度データを用いて垂直方向エッジ成分検出回路153よって画素配列において、垂直(縦)方向VDについてエッジ検出を行い、垂直方向エッジ検出値VEを得て第1のブレンド比設定回路155に出力する(ST3)。
同様に、3×3の輝度データを用いて水平方向エッジ成分検出回路154によって画素配列において、水平(横)方向HDについてエッジ検出を行い、水平方向エッジ検出値HEを得て第2のブレンド比設定回路156に出力する(ST4)。
次に、垂直方向エッジ検出値VEを受けて、第1のブレンド比設定回路155が、垂直方向エッジ加算値VEBの加算比率Vαを設定し、加算比率を乗算した垂直方向エッジ検出値を加算器157に出力する(ST5)。
同様に、水平方向エッジ検出値HEを受けて、第2のブレンド比設定回路156が、水平方向エッジ加算値HEBの加算比率Hαを設定し、加算比率を乗算した水平方向エッジ検出値を加算器157に出力する(ST6)。
る。
そして、加算器157が、第1のブレンド比設定回路155による垂直方向エッジ検出値VEBと第2のブレンド比設定回路156による水平方向エッジ検出値HEBとを加算して、焦点評価値を算出する(ST7)。
輝度算出回路152が、ディレイライン151による4×4のデータを基に、3×3の輝度データを得る。
垂直方向エッジ成分検出回路153が、輝度算出回路152で算出された3×3の輝度データを受けて、画素配列において、垂直(縦)方向VDについてエッジ検出を行い、垂直方向エッジ検出値VEを得る。
水平方向エッジ成分検出回路154が、輝度算出回路152で算出された3×3の輝度データを受けて、画素配列において、水平(横)方向HDについてエッジ検出を行い、水平方向エッジ検出値HEを得る。
第1のブレンド比設定回路155が、垂直方向エッジ検出値VEを受けて、垂直方向エッジ加算値VEBの加算比率Vαを設定し、垂直方向エッジ検出値VEに設定した加算比率Vαを乗算する。
第2のブレンド比設定回路156が、水平方向エッジ検出値HEを受けて、水平方向エッジ加算値HEBの加算比率Hαを設定し、水平方向エッジ検出値HEに設定した加算比率Hαを乗算する。
そして、加算器157で垂直方向エッジ検出値VEBと水平方向エッジ検出値HEBとを加算して、焦点評価値を算出する。
したがって、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
撮像素子の間引き読み出し方法によって、水平方向の検波値と垂直方向の検波値のブレンド加算比を変えることにより、間引き読み出し時にも水平・垂直双方のエッジ特徴を抽出した検波値を算出できる。
ハイフレームレートを実現するために、画素読み出しを大幅に間引いた場合にも効果的なオートフォーカス性能が得られる。
また、このようなプログラムは、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク等の記録媒体、この記録媒体をセットしたコンピュータによりアクセスし上記プログラムを実行するように構成可能である。
Claims (10)
- 所定サイズに配列された画像データを基に、所定サイズの輝度データを算出する輝度算出部と、
上記輝度算出部で算出された輝度データを基に、複数の方向についてエッジ検出を行い、方向に応じた複数のエッジ検出値を得る方向エッジ成分検出部と、
上記方向エッジ成分検出部で検出されたエッジ検出値に基づく相関値に関連する間引き読み出しの間引き率に連動してブレンド比を設定し、設定したブレンド比を対応するエッジ検出値に乗算するブレンド比設定部と、
上記ブレンド比設定部で得られた複数のエッジ検出値を合成して焦点評価値を得る評価値取得部と、を有し、
上記ブレンド比設定部は、
上記間引き率が高いほどブレンド比を低く設定し、
画素読み出し方式の垂直方向間引き読み出し、および、または水平方向間引き読み出しに応じて、垂直方向、および、または水平方向のエッジ検出値のブレンド比を変更する
オートフォーカス評価装置。 - 上記方向エッジ成分検出部は、
上記輝度算出部で算出された輝度データを基に、画素配列において、垂直方向についてエッジ検出を行い、垂直方向エッジ検出値を得る垂直方向エッジ成分検出部と、
上記輝度算出部で算出された輝度データを基に、画素配列において、水平方向についてエッジ検出を行い、水平方向エッジ検出値を得る水平方向エッジ成分検出部と、を含む
請求項1記載のオートフォーカス評価装置。 - 上記ブレンド比設定部は、
上記垂直方向エッジ検出値を受けて、垂直方向エッジ加算値に基づく相関値に応じたブレンド比を設定し、垂直方向エッジ検出値に設定したブレンド比を乗算する第1のブレンド比設定部と、
上記水平方向エッジ検出値を受けて、水平方向エッジ加算値に基づく相関値に応じたブレンド比を設定し、水平方向エッジ検出値に設定したブレンド比を乗算する第2のブレンド比設定部と、を含み、
上記評価値取得部は、
上記第1のブレンド比設定部による垂直方向エッジ検出値と上記第2のフレンド比設定部による水平方向エッジ検出値とを加算して焦点評価値を得る
請求項2記載のオートフォーカス評価装置。 - 上記第1のブレンド比設定部は、垂直方向間引き読み出しに対して垂直方向のエッジ検出値のブレンド比を変更し、
上記第2のブレンド比設定部は、水平方向間引き読み出しに対して水平方向のエッジ検出値のブレンド比を変更する
請求項3記載のオートフォーカス評価装置。 - 被写体像を撮像する撮像素子と、
上記撮像素子からの画像データを受けて、オートフォーカス評価値を得るオートフォーカス評価装置と、を有し、
上記オートフォーカス評価装置は、
所定サイズに配列された画像データを基に、所定サイズの輝度データを算出する輝度算出部と、
上記輝度算出部で算出された輝度データを基に、複数の方向についてエッジ検出を行い、方向に応じた複数のエッジ検出値を得る方向エッジ成分検出部と、
上記方向エッジ成分検出部で検出されたエッジ検出値に基づく相関値に関連する間引き読み出しの間引き率に連動してブレンド比を設定し、設定したブレンド比を対応するエッジ検出値に乗算するブレンド比設定部と、
上記ブレンド比設定部で得られた複数のエッジ検出値を合成して焦点評価値を得る評価値取得部と、を含み、
上記ブレンド比設定部は、
上記間引き率が高いほどブレンド比を低く設定し、
画素読み出し方式の垂直方向間引き読み出し、および、または水平方向間引き読み出しに応じて、垂直方向、および、または水平方向のエッジ検出値のブレンド比を変更する
撮像装置。 - 上記方向エッジ成分検出部は、
上記輝度算出部で算出された輝度データを基に、画素配列において、垂直方向についてエッジ検出を行い、垂直方向エッジ検出値を得る垂直方向エッジ成分検出部と、
上記輝度算出部で算出された輝度データを基に、画素配列において、水平方向についてエッジ検出を行い、水平方向エッジ検出値を得る水平方向エッジ成分検出部と、を含む
請求項5記載の撮像装置。 - 上記ブレンド比設定部は、
上記垂直方向エッジ検出値を受けて、垂直方向エッジ加算値に基づく相関値に応じたブレンド比を設定し、垂直方向エッジ検出値に設定したブレンド比を乗算する第1のブレンド比設定部と、
上記水平方向エッジ検出値を受けて、水平方向エッジ加算値に基づく相関値に応じたブレンド比を設定し、水平方向エッジ検出値に設定したブレンド比を乗算する第2のブレンド比設定部と、を含み、
上記評価値取得部は、
上記第1のブレンド比設定部による垂直方向エッジ検出値と上記第2のフレンド比設定部による水平方向エッジ検出値とを加算して焦点評価値を得る
請求項6記載の撮像装置。 - 上記第1のブレンド比設定部は、垂直方向間引き読み出しに対して垂直方向のエッジ検出値のブレンド比を変更し、
上記第2のブレンド比設定部は、水平方向間引き読み出しに対して水平方向のエッジ検出値のブレンド比を変更する
請求項7記載の撮像装置。 - 所定サイズに配列された画像データを基に、所定サイズの輝度データを算出する輝度算出ステップと、
上記輝度算出ステップで算出された輝度データを基に、複数の方向についてエッジ検出を行い、方向に応じた複数のエッジ検出値を得る方向エッジ成分検出ステップと、
上記方向エッジ成分検出ステップで検出されたエッジ検出値に基づく相関値に関連する間引き読み出しの間引き率に連動してブレンド比を設定し、設定したブレンド比を対応するエッジ検出値に乗算するブレンド比設定ステップと、
上記ブレンド比設定ステップで得られた複数のエッジ検出値を合成して焦点評価値を得る評価値取得ステップと、を有し、
上記ブレンド比設定ステップでは、
上記間引き率が高いほどブレンド比を低く設定し、
画素読み出し方式の垂直方向間引き読み出し、および、または水平方向間引き読み出しに応じて、垂直方向、および、または水平方向のエッジ検出値のブレンド比を変更する
オートフォーカス評価方法。 - 所定サイズに配列された画像データを基に、所定サイズの輝度データを算出する輝度算出処理と、
上記輝度算出処理で算出された輝度データを基に、複数の方向についてエッジ検出を行い、方向に応じた複数のエッジ検出値を得る方向エッジ成分検出処理と、
上記方向エッジ成分検出処理で検出されたエッジ検出値に基づく相関値に関連する間引き読み出しの間引き率に連動してブレンド比を設定し、設定したブレンド比を対応するエッジ検出値に乗算するブレンド比設定処理と、
上記ブレンド比設定処理で得られた複数のエッジ検出値を合成して焦点評価値を得る評価値取得処理と、を含み、
上記ブレンド比設定処理では、
上記間引き率が高いほどブレンド比を低く設定し、
画素読み出し方式の垂直方向間引き読み出し、および、または水平方向間引き読み出しに応じて、垂直方向、および、または水平方向のエッジ検出値のブレンド比を変更する
オートフォーカス評価処理をコンピュータに実行させるプログラム。
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