JP5256744B2 - 資源割当てシステム、資源割当て方法及びプログラム - Google Patents

資源割当てシステム、資源割当て方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、資源割当てシステム、資源割当て方法及びプログラムに関し、特に、他のクライアント等からの要求に応じて、管理下にある計算機資源を割当てる資源割当てシステム、資源割当て方法及びプログラムに関する。
特許文献1、特許文献2に資源割り当て技術の一例が記載されている。特許文献1に記載の仮想計算機システムは、LPAR(論理区画)上のOS負荷を観測する負荷計測手段と、OSのワークロードに関する知識を管理者が設定するユーザインタフェースと、負荷と設定の値にしたがって各LPARに対する資源割当率を求めてハイパバイザに対して割当変更指示を出すことで割当変更させる適応制御手段とから構成されている。
特許文献1に記載の仮想計算機システムは、LPARを初期設定で起動しておき、ユーザインタフェースにより入力された予測ワークロードや負荷計測手段により計測された負荷状況を基に、適応制御手段が設定範囲内で効率が上がるように資源割当率を計算し、各LPARへの資源の割当て率を決定する。前記計算された割当て率から割当て変更指示を作成し、ハイパバイザに対して割当変更指示をすることで、OS負荷に合わせた資源割当変更を行っている。
このような資源割当てシステムの問題点は、実行されるサービスが予め決定されている必要があることである。例えば、特許文献1の仮想計算機システムでは、各LPARに対して予測サービス必要量を基に均等割当てを行い、その後、負荷を観測し、その資源負荷量を基に資源調整を行っているが、新たなLPARのための領域保持などは考えられていない。
しかしながら、サービスを起動すべきかどうかはユーザの要求に関係し、起動するサービス数等は一定とは限らない。そこで、ユーザのサービス投入要求に応じた資源の提供が望まれる。
上記のような観点から、資源割当てを制限する資源割当てシステムが提案されている。特許文献2は、複数のクライアントに対して、共通の資源を提供する際に、資源割当てを制限する資源割当てシステムの一例である。
特許文献2のシステムは、1つ、または、複数のクライアントに割り当てられた資源の総計の使用量に対する制限を符号化するリソースプロバイダと、リソースプロバイダによる1つ、または、複数のクライアントに資源を割り当てる要求を、バジェットにしたがって承認、調停するリソースマネージャとから構成され、リソースマネージャは、資源の可能性、及び、不足をクライアントに通知して、階層のバジェットの中において符号化された制限の遵守を促進させる。
ここで、バジェットは、1つのクライアントに割当てることが可能な最大量であるバジェット限度「L」、既に割当てた資源量であるバジェットコミット「C」、1つのクライアントのために資源を割当てる将来の要求が成功する可能性を確実にするバジェット確保「R」により管理される。バジェットに結び付けられたクライアントは、バジェット限度を超えない範囲で、バジェット確保を調停しながら、バジェットコミットである資源量を提供される。バジェットは階層を作ることができ、バジェットの集団を更にまとめて1バジェットとしてバジェット限度、バジェットコミット、バジェット確保による資源管理を可能にする。このようなバジェット限度による全資源確保の回避、バジェット確保による資源確保の可能性保証により、より予測可能な動作環境を提供するために、より効率的なリソース管理が可能となるとされている。
特開2007−200346号公報 特開2006−236351号公報
しかしながら、上記した資源割当てシステムは、管理対象の計算機資源(以下、「管理資源」)の資源量やその使用状況を考慮した割当て資源量を調節する機能を持たないという問題点がある。例えば、特許文献2では、限度による資源制約を設けているものの、クライアントが望む限り制約内の全資源を割当ててしまう。最終的に、全資源が確保されてしまった場合に限り、各クライアントで資源回収による調停が行われる。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、上記管理資源の資源量又はその使用状況を参照して、サービスから要求される資源確保要求(割当て要求)に対して割当て資源量を調節する機能を備えた資源割当てシステム、資源割当て方法及びプログラムを提供することにある。
ここで、サービスとは、特定の目的のために実行されるプログラム、または、プログラム群のことを指す。
本発明の第1の視点によれば、管理対象の計算機資源(以下、「管理資源」)の使用状況を測定する資源状況測定手段と、前記測定された前記管理資源の未使用量又は未使用率が所定値より下回った場合に、所定の下限値を下回らない範囲で、割当て要求された資源量(以下、「要求資源量」)に対して割当てる資源量を削減する割当て調停手段とを備え、前記測定された前記管理資源の未使用量又は未使用率が所定値より下回った場合における資源の割当て要求に対して、前記割当て調停手段にて調停された資源量を割当てる資源割当てシステムが提供される。
本発明の第2の視点によれば、コンピュータが、管理対象の計算機資源(以下、「管理資源」)の使用状況を測定し、前記コンピュータが、前記測定された前記管理資源の未使用量又は未使用率が所定値より下回った場合に、所定の下限値を下回らない範囲で、割当て要求された資源量(以下、「要求資源量」)に対して割当てる資源量を削減し、前記測定された前記管理資源の未使用量又は未使用率が所定値より下回った場合における資源の割当て要求に対して、前記割当て調停手段にて調停された資源量を割当てることを特徴とする資源割当て方法が提供される。
本発明の第3の視点によれば、割当て要求された資源量(以下、「要求資源量」)の要求に対して割当てる資源量を決定するためのプログラムであって、管理対象の計算機資源(以下、「管理資源」)の使用状況を測定する処理と、前記測定された前記管理資源の未使用量又は未使用率が所定値より下回った場合に、所定の下限値を下回らない範囲で、前記要求資源量に対して割当てる資源量を削減する処理と、をコンピュータに実行させるためのプログラムが提供される。
本発明によれば、サービスからの資源割当て要求に対し、その時点の手持ち資源量、使用状況に応じて、割当て資源量の調節を行うことができる。また本発明によれば、残りの資源量が少ないときには、サービスへ割り当てる資源量を減らし、より多くのサービスを同時動作させるといったことや、資源状況に余裕があると判断できるときには、多めに資源を提供しておくといったことが可能になる。その理由は、資源要求者の要求幅と資源提供者の資源活用方針(手持ち資源量、使用状況を用いた割当て資源量の決定)とを摺り合わせるようにしたためである。
続いて、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態の資源割当てシステム(資源管理装置)の構成を示すブロック図である。図1を参照すると、要求する資源の種類と量を記載した資源割当要求10を受け取り、資源割当応答11を返す資源管理装置100が示されている。
資源管理装置100は、現在の管理資源の状況を把握する資源状況測定手段110と、要求された資源量と現在の管理資源の状況から、資源利用状況に応じた資源の割当量を決定する割当て調停手段120と、割当て調停手段120により決定された割当量を確保し、資源割当要求に対して資源を割り当てる資源割当て手段130と、を含んで構成される。
ここで、資源割当要求10には、プログラム、サービスに割当可能な資源、もしくは、資源の品質を示すリソース配分、すなわち、現実、及び、仮想化されたハードウェアの使用量が設定される。例えば、マシン台数、CPU数、デバイス数、CPUパワー量、メモリ量、I/O容量、I/Oスループット量、I/O帯域、キャッシュ容量、デバイスの種類、オブジェクトの名前空間などを記載できるものとする。
前記ハードウェアの使用量としては、絶対値表現と相対値表現ができる。例えば、CPUパワー量の絶対値表現の例としては、「100Gflops」といった記載が挙げられる。また、CPUパワー量の相対値表現の例としては、「1CPUの30%分」や、「全システムの30%分」といった記載が挙げられる。
また、資源割当要求10は、上記ハードウェアの使用量について、最小値、推奨値、最大値、優先度、もしくは、資源利用状況に応じた最小値、推奨値、最大値、優先値などを記載できる場合も含まれる。
資源割当要求10の例として、「CPUパワー量を、最小値100Mflops、推奨値200Mflops、最大値400Mflops」のように、要求幅を持たせた記載を許容しても良い。
また、資源割当要求10の別の例として、計算機環境状況に対して環境ランクとしてランク付けがされているときに、「CPUパワー量を、環境ランクが1のときは最小値100Mflops、推奨値200Mflops、最大値400Mflops、環境ランクが2のときは最小値200Mflops、推奨値300Mflops、最大値400Mflops、・・・」のように、計算機環境状況に応じた要求資源を指定する記載を許容しても良い。
更に、資源割当要求10の別の例として、「CPUパワー量を最小値100Mflops、環境ランクが1のとき推奨値200Mflops、環境ランクが2のとき推奨値300Mflops、最大値400Mflops」のように、任意の計算機環境状況とその場合の要求資源とを指定する記載を許容しても良い。
資源状況測定手段110は、割当て調停手段120から資源観測を要求されたとき、管理資源の保有状況、利用状況又はこれらを符号化した結果を返す。以後、これらの情報を管理資源状況と呼ぶこととする。
保有状況は、管理している資源の種類や絶対量や管理資源の構成を示す。一方、利用状況は、保有された資源のうち、各資源において既に利用されている品質や、利用資源の構成を示す。逆に既に利用されていない品質や構成にて、資源状況(非利用状況)を把握する方法も採用可能である。また、符号化した結果とは、特定の閾値などを基に資源や計算機環境をランク付け、クラス分けを行い、変換した値である。
割当て調停手段120は、管理資源状況と資源割当要求10を基に資源割当量を決定する。具体的には、割当て調停手段120は、資源割当要求10を受取った場合、資源状況測定手段110から現状の資源状況を取得する。次に、割当て調停手段120は、取得した現状の管理資源状況と資源割当要求10を基に、調停アルゴリズムに基づき、資源割当量を決定する。調停アルゴリズムは、前記管理資源状況と前記資源割当要求10から資源割当量を決定するための計算法であり、具体例は後述する。
割当て調停手段120は、資源割当量を決定した場合、資源割当て手段130へ資源割当てを依頼し、資源確保する。資源確保ができたなら、資源割当て成功と、確保した資源量または資源の構成情報を、資源割当応答11として返答する。資源割当量を決定できなかった場合、すなわち、資源不足などで資源割当要求10を満足する資源要件が満たせない場合は、サービス開始に対する資源確保は困難として、資源が確保できないこと、すなわち、資源割当て失敗を、資源割当応答11として返答する。
資源割当て手段130は、割当て調停手段120で決定された資源割当量を基に管理資源から必要量を確保する。また、確保した資源量、または、資源の構成情報を、割当て調停手段120へ返答する。
ここで、前述した調停アルゴリズムの例を挙げる。調停アルゴリズムの一例としては、管理資源の保有量から算出される資源量を基に、割当て可能な資源量を決定する方法が挙げられる。この方法によれば、例えば、資源状況測定手段110から取得した現状の計算機状況から、全管理資源の80%分に相当する資源量を資源割当可能とする。
このとき、全管理資源量をC、資源の既利用量Aとすると、(C×0.8−A)が割当て可能な資源量となる。これに対して、割当て調停手段120は、資源割当要求10を満たす要求範囲内の資源量で最大限に確保可能な量を決定する。すなわち、割当て調停手段120は、(C×0.8−A)が資源割当要求10の最小値以下であれば資源確保が不可能と返答し、(C×0.8−A)が資源割当要求10の最小値以上最大値以下のとき(C×0.8−A)に相当する量の資源を確保し、(C×0.8−A)が資源割当要求10の最大値以上であれば当該最大値である量の資源を確保する。
また、推奨値で十分とするアルゴリズムにする場合、割当て可能な資源量が資源割当要求10の最大値以上である場合、前記最大値の代わりに推奨値を用いることができる。
また、調停アルゴリズムの別の一例としては、資源量の使用量、もしくは、残りの資源量を基に割当量を決定する方法が挙げられる。
資源量の使用量を基に割当量を決定する例としては、CPU使用量が50%未満のときは最大400Mflops、50%以上70%未満のときは最大300Mflops、70%以上80%未満のときは最大200Mflops、80%以上のときは最大100Mflopsまでを割当てが可能な資源量にし、資源割当要求10を満たす要求範囲内の資源量で最大限に確保可能な量を決定するといった例が挙げられる。この場合も、最大量を確保可能な場合に当該最大値を確保するのか推奨値にするかは、調停アルゴリズム作成の際に決定しておくことができる。
残りの資源量を基に割当量を決定する例としては、メモリが2GB以上空いているときは1024MB、2GB未満1GB以上のときは512MB、1GB以下のときは256MBまでを割当てが可能な資源量にし、資源割当要求10を満たす要求範囲内の資源量で最大限に確保可能な量を決定する。この場合も、最大量を確保可能な場合に当該最大値を確保するのか推奨値にするかは、調停アルゴリズム作成の際に決定しておくことができる。
また、上記した調停アルゴリズムを含む複数の調停アルゴリズムを組み合わせることもできる。組合せの例としては、あるアルゴリズムで決定された割当て可能な最大資源量を別のアルゴリズムで利用する計算方法や、複数のアルゴリズムで決定された割当て可能な最大資源量のうち最小のものを選択する方法、または、あるアルゴリズムで資源確保不可能となった場合に別のアルゴリズムで再計算する方法などが挙げられる。
また、上記の調停アルゴリズムにおいて、資源判定条件、および、資源量を決定する式を1つのルールとして表現し、ルールベースとして照合、資源量を決定していくこともできる。
続いて、本実施形態の資源割当てシステム(資源管理装置)の動作について図面を参照して詳細に説明する。図2は、上記資源割当てシステム(資源管理装置)の動作を説明するための流れ図である。
図2を参照すると、まず、資源割当要求10が割当て調停手段120に到達すると、資源割当てが開始される(図2の「資源割当開始」)。
割当て調停手段120は、資源状況測定手段110を介して現在の管理資源状況を取得する(ステップA1)。
割当て調停手段120は、調停アルゴリズムを用いて、現在の管理資源状況に応じ、かつ、資源割当要求10を満たす資源割当量を計算する(ステップA2)。
割当て調停手段120は、資源割当量を計算できた場合、資源割当て手段130を介して資源を確保する。そして、資源割当応答11として、資源割当て成功応答と割当て資源の通達を行う(ステップA3のYes、ステップA4)。
一方、資源割当要求10を満たす資源割当量がない場合や計算した資源割当量を確保できなかった場合、割当て調停手段120は、資源割当応答11として、資源割当て失敗応答を行う(ステップA3のNo、ステップA5)。
以上のように、本実施形態では、割当て調停手段120が、資源状況測定手段110を介して管理資源状況を取得し、管理資源状況から割り当て可能な最大値を計算し、資源割当要求10と摺り合わせることで、資源の使用状況に適切な割当量を決定することができる。
これにより、割当て資源量の制限を動的に変更していくことが可能となり、サービスの運用性を高めることができる。
上記本実施形態の効果を具体例を示して説明する。図3に示すように、クラスタ管理システムにおいて、上記実施形態の資源管理装置に相当する機能を持つクラスタ管理端末が1000台の計算機(サーバ)から構成される計算機クラスタを管理しているとする。
ここに、任意のタイミングでサービスが投入され、開始される。サービスの要件としては、一様に、推奨環境を200台として、最低で100台確保できれば、サービス開始ができることとする。
また、資源管理装置100の割当て調停手段120の調停アルゴリズムとして、使用台数が50%未満であれば200台まで割当可能、50%以上75%未満であれば150台まで割当可能、75%以上であれば100台まで割当可能とする計算方法が実装されているとする。
まず、最初のサービスがクラスタ管理端末に要求される。このとき、サービスを開始するために、資源割当要求10が資源管理装置100へ要求される。資源管理装置100の割当て調停手段120が資源割当要求10を受け付け、資源割当てを開始する。
割当て調停手段120は、資源状況測定手段110に対し、管理資源の資源状況を要求する。
資源状況測定手段110は管理資源、すなわち、計算機クラスタ内のサーバの状況を観測し、現在は、サービスが開始されていないため、1000台構成で割当0台であることを測定し、割当て調停手段120へと結果を通知する。
割当て調停手段120は、調停アルゴリズムに従い、1000台中0台使用している状況、すなわち、50%未満の使用であるため、最大200台まで割当てることを可能と判断し、さらに、資源割当要求10において、推奨が200台であるために、200台を割当てることを決定する。
割当て調停手段120は、資源割当て手段130に200台を割当てることを通知する。
資源割当て手段130は、未使用資源の中から200台を確保し、資源確保成功を割当て調停手段120へ返答する。
割当て調停手段120は、資源確保成功結果としてサービス開始プログラムに対し確保された資源を返答する。
割当された資源は、クラスタ管理端末内のクラスタ管理システムの他の機能へ受け渡され、サービスに必要な環境を構築し、サービスを開始させる。
同様に、2つ目、および、3つ目のサービス投入時には、資源使用量が50%を超えないため、各サービスに対して200台を割当てる。
4つ目のサービス投入では、割当て調停手段120は、1000台中600台使用している状況、すなわち、60%が使用中であるため、調停アルゴリズムに従い、最大150台まで割当てることを可能と判定し、さらに、資源割当要求10において、推奨が200台、最低100台であるために、範囲内で調停アルゴリズム上最大限割当て可能である150台を割当てることを決定する。
その後、同様に資源確保、確保資源の通知を得て、150台でサービスが開始される。
5つ目、6つ目のサービス投入では計算機使用率が75%を超えるために、100台ずつ割当てることになる。
7つ目のサービス投入で、残り50台しかないために、サービス要求を満たせないこととなり、割当て調停手段120は資源確保失敗として返答することになり、サービス投入が失敗することになる。
図4は、本発明のような管理資源状況による資源量の変更を行わない方法による割当て結果(比較例)と、本発明の第1の実施形態による割当て結果である。比較例では、5つのサービスしか起動できない。また、特許文献2の手法を適用したとしても、資源を活用している場合、バジェットコミットとして扱われるため調停することができない。また仮に、資源調停により調停できた場合だとしても、サービスの割当量変更のための諸手続きを必要とする。これに対して、本発明では資源に余裕がなくなってきた段階で割当量を減少するように削減することで直ぐに6つ目のサービス投入も可能にしている。
このように本発明の第1の実施形態では、管理資源状況に応じて、サービスの割当量を変更し、サービスを開始することができる。なお、図3に示した調停アルゴリズム、すなわち、クラスタ内の計算機の台数使用率に応じた割当台数を変更することで、より多くのサービスをサポート可能にすることもできる。
以上、計算機の割当台数を制御するクラスタ管理システムへの適用例を挙げたが、同様に、仮想計算機を管理するアプリケーションである仮想計算機管理ツールや、仮想計算機を実現する仮想計算機モニタ(VMM)で実現することで、仮想的な計算機の構成制御にも適用することが可能である。
また、現実、もしくは、仮想的な計算機単位ではなく、特定種の資源を管理するための装置に実現することで、対象資源の使用状況により割当量を制御することも可能である。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図5は、本発明の第2の実施形態の資源割当てシステム(資源管理装置)の構成を示すブロック図である。
図5を参照すると、要求する資源の種類と量を記載した資源割当要求20を受け取り、資源割当応答21を返す資源管理装置200が示されている。
資源管理装置200は、現在の管理資源の状況を把握する資源状況測定手段210と、資源の利用計画情報を記憶する利用計画設定手段220と、要求された資源量と現在の管理資源の状況、および、事前に予測または設定可能な資源状況から、割当量を決定する割当て調停手段230と、割当て調停手段230により決定された割当量を確保し、資源割当要求に対して資源を割り当てる資源割当て手段240とを含んで構成される。すなわち、前述の第1の実施形態の構成に対し、利用計画設定手段220が加えられた構成となっている。
資源割当要求20に記載可能な資源設定量は、資源割当要求10と同等である。
資源状況測定手段210は、割当て調停手段230から資源測定を要求されたとき、管理資源の状況を返す。
利用計画設定手段220は、事前に予測、または、設定された資源の利用計画(以後、「利用計画情報」と呼ぶ。)を記憶し、割当て調停手段230から要求されたときに、前記利用計画情報を返す。利用計画情報の例としては、開始されるサービス予測数(資源割当て要求に応じるサービス数の上限値)やそれぞれのサービスに対する予測資源利用量又は割当可能とする最大資源量などが挙げられる。
このような利用計画情報は、資源管理者(オペレータ)により予め設定しておく。なお、運用管理中に設定値を変更しても構わない。
割当て調停手段230は、資源割当要求20と、管理資源状況及び/又は利用計画情報とを基に資源割当量を決定する。
具体的には、割当て調停手段230は、資源割当要求20を受け取った場合、資源状況測定手段210から現状の資源状況を取得するとともに、利用計画設定手段220から利用計画情報を取得する。
次に、割当て調停手段230は、取得した現状の資源状況、利用計画情報、資源割当要求20を基に、調停アルゴリズムに基づき、資源割当量を決定する。調停アルゴリズムは、前記資源状況、前記利用計画情報、前記資源割当要求20から資源割当量を決定するための手順であり、具体例は後述する。
割当て調停手段230は、資源割当量を決定した場合、資源割当て手段240へ資源割当てを依頼し、資源確保し、資源割当て成功と、確保した資源量または資源の構成情報を、資源割当応答21として返答する。資源割当量を決定できなかった場合、すなわち、資源不足などで資源割当要求20を満足する資源要件が満たせない場合は、サービス開始に対する資源確保は困難として、資源が確保できないこと、すなわち、資源割当て失敗を、資源割当応答21として返答する。
資源割当て手段240は、割当て調停手段230で決定された資源割当量を基に管理資源から必要量を確保する。また、確保した資源量、または、資源の構成情報を、割当て調停手段230へ返答する。
ここで、本発明の第2の実施形態で用いる調停アルゴリズムの例を挙げる。調停アルゴリズムの一例としては、利用計画情報として、割当可能とする資源量を設定しておく方法が挙げられる。この方法によれば、資源割当要求20に対して、設定された割当可能とする最大資源量を超えない範囲で、推奨値、もしくは、最大値から順に満たす条件で、確保すべき資源量を決定する。
本発明の第2の実施形態で用いる調停アルゴリズムの別の一例としては、利用計画情報として、開始されるサービス予測数を設定しておく方法が挙げられる。この方法によれば、例えば、サービス予測数を20個としておくことで、各割当要求において、遊休資源量から残りのサービス起動予測数で等分された資源量を割り当て可能な最大資源量として、最大資源量を超えない範囲で、推奨値、もしくは、最大値から順に満たす条件で、確保すべき資源量を決定する。
本発明の第2の実施形態で用いる調停アルゴリズムの別の一例としては、利用計画情報として、開始されるサービス予測数に加え、各サービスに対する予測資源利用量を用いる方法が挙げられる。この方法によれば、前記開始されるサービス予測数のみを用いる方法に対して、各サービスの予測資源利用量がそれぞれ設定されているため、各サービスの予測資源利用量の比率で資源分配する等して、特定、または、特定種のサービスを優先する資源配分設定が可能になる。
また、上記の調停アルゴリズムまたは上記第1の実施形態の調停アルゴリズムを複数組み合わせた調停アルゴリズムの用いることも可能である。
続いて、本実施形態の資源割当てシステム(資源管理装置)の動作について図面を参照して詳細に説明する。図6は、上記資源割当てシステム(資源管理装置)の動作を説明するための流れ図である。
図6を参照すると、まず、資源割当要求20が割当て調停手段230に到達すると、資源割当てが開始される(図6の「資源割当開始」)。
割当て調停手段230は、資源状況測定手段210を介して現在の管理資源の状況を取得するとともに、利用計画設定手段220を介して利用計画情報を取得する(ステップB1)。
割当て調停手段230は、調停アルゴリズムを用いて、資源割当要求20と現在の管理資源の状況、利用計画情報を参照しながら、資源割当要求20を満たす資源割当量を決定する(ステップB2)。
割当て調停手段230は、資源割当量を決定できた場合、資源割当て手段240を介して資源を確保する。そして、資源割当応答21として、資源割当て成功応答と割当て資源の通達を行う(ステップB3のYes、ステップB4)。
一方、資源割当要求20を満たす資源割当量がない場合や計算した資源割当量を確保できなかった場合、割当て調停手段230は、資源割当応答21として、資源割当て失敗応答を行う(ステップB3のNo、ステップB5)。
以上のように、本実施形態では、割当て調停手段230が、管理資源状況と利用計画情報を取得し、これらに基づいて割り当て可能な最大値を計算し、資源割当要求20と摺り合わせることで、資源の使用状況および、設定した資源の利用計画に即した割当量を決定することができる。
これにより、上記第1の実施形態より、さらにサービスの運用性を高めることができる。
上記本実施形態の効果を具体例を示して説明する。図7に示すように、本実施形態の資源管理装置は仮想計算機(Virtual Machine;以下、「VM」)を実現する仮想計算機モニタ(Virtual Machine Monitor;以下、「VMM」)内で実現されているとする。
ここで、図7のVMのメモリ確保を行うことを考える。図7の計算機自体には、VMのために、8192MBのメモリ使用可能領域が存在するものとする。
計算機管理者は、予測使用VM台数として20台を利用計画設定手段220に設定しているものとする。
投入されるVMは推奨512MB、最低256MBを要求するVMと推奨256MB、最低128MBを要求するVMとがある。前者をType1、後者をType2として区別することにする。
また、ここでは、Type1とType2のVMが交互に投入されるものとする。
まず、比較例とする特許文献2の場合の例を説明する。特許文献2の技術を適用すると、管理されている資源に対して20等分するという方針を取ることになるため、最大割当て可能な資源量が409.6MB(=8096MB÷20台)で制限されることになる。
そのため、Type1のVMが資源を要求したときは、推奨要求量が最大割当て可能な資源量を超えることになり409.6MBが割当てられる。
Type2のVMが資源を要求したときは、推奨要求量が最大割当て可能な資源量を超えないため、256MBが割り当てられる。
結果として、図8の比較例の列のように割り当てられ、最終的に1536MBが遊休状態となる。
次に、本実施形態の方法を適用した場合の例を説明する。割当て調停手段230の調停アルゴリズムは、遊休資源量において今後の起動予測使用VM台数等分を超えない範囲で割当てることとし、これを調停アルゴリズム1とする。
まず、1つ目のVM起動(Type1)が要求されたとき、VMMに対しVM起動のための資源割当が要求される。これは、資源管理装置200の割当て調停手段230に対するメモリの資源割当要求20として、推奨512MB、最低256MBが要求された状態に相当する。
割当て調停手段230は、資源状況測定手段210に対し管理資源状況の報告を要求する。資源状況測定手段210は管理資源状況を観測する。最初は、VMが動作していないため、全体で8192MB、使用中0MBであること、および、VM0台へ割り当てていることを測定し、割当て調停手段230へと結果を通知する。
また、割当て調停手段230は、利用計画設定手段220に設定値の返答を要求し、予測VM起動数が20台であることを取得する。
割当て調停手段230は、調停アルゴリズム1に従い、取得した管理資源状況と利用計画情報から、遊休資源量8192MBで今後の起動予測台数20台であることから、最大割当量が409.6MB(=8096MB÷20台)であることを求め、資源割当要求20と比較して、要求をなるべく満たすように最大割当量409.6MBを割当てることを決定する。
割当て調停手段230は、資源割当て手段240に対し409.6MBを割当てることを通知し、資源割当て手段240は、未使用資源の中から409.6MBを確保し、割当て調停手段230へ返答する。
割当て調停手段230は、このようにして確保された資源を資源割当成功結果としてVM起動プログラムへ返答する。これにより、VM起動が可能になり、VMが動作する。
次に、2つ目のVM起動(Type2)が要求されたとき、MMに対しVM起動のための資源割当が要求される。これは、資源管理装置200の割当て調停手段230に対しメモリの資源割当要求20として、推奨256MB、最低128MBが要求された状態に相当する。
割当て調停手段230は、資源状況測定手段210に対し管理資源状況の報告を要求する。資源状況測定手段210は管理資源の状況を観測する。全体で8192MB、使用中409.6MBであること、および、VM1台へ割り当てていることを測定し、割当て調停手段230に対し結果を通知する。
また、割当て調停手段230は、利用計画設定手段220に設定値の返答を要求し、予測VM起動数が20台であることを取得する。
割当て調停手段230は、調停アルゴリズム1に従い、取得した管理資源状況と利用計画情報から、遊休資源量7782.4MB(=8192MB―409.6MB)で今後の起動予測台数19台(=20台―1台)であることから、最大割当量が409.6MB(=7782.4MB÷19台)であることを求め、資源割当要求20と比較して、要求を満たす256MBを割当てることを決定する。
割当て調停手段230は、資源割当て手段240に256MBを割当てることを通知し、資源割当て手段240は、未使用資源の中から256MBを確保し、割当て調停手段230へ返答する。
割当て調停手段230は、このようにして確保された資源を資源割当成功結果としてVM起動プログラムへ返答する。これにより、VM起動が可能になり、2つ目のVMが動作する。
次に、3つ目のVM起動(Type1)が要求されたとき、VMMに対しVM起動のための資源割当が要求される。これは、資源管理装置200の割当て調停手段230に対するメモリの資源割当要求20として、推奨512MB、最低256MBが要求された状態に相当する。
割当て調停手段230は、資源状況測定手段210に対し管理資源の状況報告を要求する。資源状況測定手段210は管理資源の状況を観測する。全体で8192MB、使用中665.6MBであること、および、VM2台へ割り当てていることを測定し、割当て調停手段230へと結果を通知する。
また、割当て調停手段230は、利用計画設定手段220に設定値の返答を要求し、予測VM起動数が20台であることを取得する。
割当て調停手段230は、調停アルゴリズム1に従い、計算機状況として取得した資源状況と環境情報から、遊休資源量7526.4MB(=8192MB―665.6MB)で今後の起動予測台数18台(=20台―2台)であることから、最大割当量が418.1MB(=7526.4MB÷18台、小数点以下第2桁四捨五入)であることを求め、資源割当要求20と比較して、要求をなるべく満たすように最大割当量418.1MBを割当てることを決定する。
割当て調停手段230は、資源割当て手段240に418.1MBを割当てることを通知し、資源割当て手段240は、未使用資源の中から409.6MBを確保し、割当て調停手段230へ返答する。
割当て調停手段230は、確保された資源を資源割当成功結果としてVM起動プログラムへ返答する。これにより、VM起動が可能になり、3つ目のVMが動作する。
このように、2つ目のVMで使用されずに遊休になった分の資源量を直ちに残りのVMの割当てに反映することができる。
この様な手順が順次繰り返され、図8の本発明1(第2の実施形態の1)の列のように割り当てられる。
3つ目以降のType1のVMでは、それ以前のType2のVMの割当てで使用されなかった分の資源量を反映し、保有資源の等分量より増加されて割り当てられる。この結果、本実施形態の方法によれば、15つ目以降のVMでは推奨メモリ量が満たされることになる。
また、本実施形態の方法によれば、全体の遊休資源量も964.1MBとなり、従来技術の1536MBと比較しても有効に活用できている。
このように、利用計画情報を用いることで、要求時点の管理資源の状況のみではなく、今後の起動予測や想定環境の設定を交えて、資源を無駄なく割り当てることができる。
次に、上記調停アルゴリズム1とは別の調停アルゴリズム(調停アルゴリズム2)を用いた場合の具体例を説明する。
調停アルゴリズム2は、調停アルゴリズム1をベースとするが、遊休資源量の割合によって、以下のとおり割当て資源量を変更する方法である。
・使用資源量が20%未満のとき、十分な資源があるとして、調停アルゴリズム1の1.5倍を割当て可能にする。
・使用資源量が50%未満のとき、まだ資源に余裕があるとして、調停アルゴリズム1の1.2倍を割当て可能にする。
・使用資源量が50%以上のとき、資源が残り少なくなってきたとして、調停アルゴリズム1のまま割当て可能にする。
まず、1つ目のVM起動(Type1)が要求されたとき、VMMに対しVM起動のための資源割当が要求される。これは、資源管理装置200の割当て調停手段230に対するメモリの資源割当要求20として、推奨512MB、最低256MBが要求された状態に相当する。
割当て調停手段230は、資源状況測定手段210に対し管理資源状況の報告を要求する。資源状況測定手段210は管理資源状況を観測する。最初は、VMが動作していないため、全体で8192MB、使用中0MBであること、および、VM0台へ割り当てていることを測定し、割当て調停手段230へと結果を通知する。
また、割当て調停手段230は、利用計画設定手段220に設定値の返答を要求し、予測VM起動数が20台であることを取得する。
割当て調停手段230は、調停アルゴリズム2に従い、取得した管理資源状況と利用計画情報から、遊休資源量8192MBで今後の起動予測台数20台であることから、最大割当量が614.4MB(=8096MB÷20台×1.5倍)であることを求め、資源割当要求20と比較して、要求を満たす最大割当量512MBを割当てることを決定する。
割当て調停手段230は、資源割当て手段240に512MBを割当てることを通知し、資源割当て手段240は、未使用資源の中から512MBを確保し、割当て調停手段230へ返答する。
割当て調停手段230は、確保された資源を資源割当成功結果としてVM起動プログラムへ返答する。これにより、VM起動が可能になり、VMが動作する。
2つ目以降のVM起動に対しても同様のことが繰り返され、結果として図8の本発明 2(第2の実施形態の2)の列のように割り当てられる。
図8の倍率は調停アルゴリズム2において調停アルゴリズム1に対する倍率、割当量はVMに割り当てた資源量、遊休資源量はVMを割り当てた後の遊休状態である資源量を示している。
図8の本発明2(第2の実施形態の2)によると、図8の本発明1(第2の実施形態の1)よりも、各VMに割り当てられる資源量が改善され、最終的な遊休資源量も613.3MBとなりより有効に活用できている。
以上のように、本実施形態の方法では、判定の都度、管理資源状況と利用計画情報を基に割当量を調停しているため、途中で利用計画情報を変更した場合にも適切に対応することが可能になる。
例えば、10個のVMに資源が割り当てられた状態から、予測VM起動数を25台にすると、11個目のVMは4283.5MB(調停アルゴリズム2では、3847.3MB)を今後のVM起動数15台で分配するため、285.6MB(調停アルゴリズム2では、256.6MB)が最大資源割当量となり、追加の5台分を設定変更時点から反映することが可能となる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図9は、本発明の第3の実施形態の資源割当てシステム(資源管理装置)の構成を示すブロック図である。
図9を参照すると、要求する資源の種類と量を記載した資源割当要求30を受け取り、資源割当応答33を返す資源管理装置300が示されている。
資源管理装置300は、現在の管理資源の状況を把握する資源状況測定手段310と、遠隔にある資源の確保状況を確認する遠隔資源確認手段320と、要求された資源量と現在の管理資源の状況、および、遠隔にある資源の確保状況から、割当量を決定する割当て調停手段330と、割当て調停手段330により決定された割当量を確保し、資源割当要求に対して資源を割り当てる資源割当て手段340とを含んで構成される。すなわち、前述の第1の実施形態の構成に対し、遠隔資源確認手段320が加えられた構成となっている。
資源割当要求30は、上記した第1の実施形態で説明した資源割当要求10に加えて、遠隔資源の位置や要求識別子を加えることができるものとする。
資源状況測定手段310は、割当て調停手段330、遠隔資源確認手段320から資源測定を要求されたとき、管理資源の状況を返す。
遠隔資源確認手段320は、割当て調停手段330から遠隔資源確認を要求された場合、遠隔資源を管理している資源管理装置に遠隔資源確認依頼31を発行し、遠隔資源の確保状況の確認を要求する。ここで、遠隔資源とは資源割当要求30を受付けした資源管理装置300外で管理されている資源を指す。これに対して、資源管理装置300内で管理されている資源を管理資源と呼ぶことにする。また、遠隔資源確認依頼31を受ける資源管理装置は本発明の資源管理装置300と同等、あるいは少なくとも遠隔資源の資源状況を返答する機能を持っている装置である。遠隔資源確認手段320は、このような資源管理装置から返答された遠隔資源確認応答32を割当て調停手段330へ伝達する。
遠隔資源確認手段320は、また、他の資源管理装置の遠隔資源確認手段から遠隔資源の確保状況の確認を要求されたとき、資源状況測定手段310を介して管理資源状況を把握し、要求に対応する資源情報を返答する。
割当て調停手段330は、管理資源の状況と資源割当要求30、遠隔資源確認応答32を基に資源割当量を決定する。
具体的には割当て調停手段330は、資源割当要求30を受取った場合、資源割当要求30から遠隔資源情報を抽出し、遠隔資源確認手段320を介して遠隔資源の確保状況確認を要求する。
必要最低限の遠隔資源が確保できた場合、割当て調停手段330は、資源状況測定手段310に対し現状の管理資源状況の取得を依頼し、現状の管理資源状況を取得する。
次に、割当て調停手段330は、取得した現状の管理資源状況、遠隔資源状況及び資源割当要求30を基に、調停アルゴリズムに基づき、管理資源割当量を決定する。調停アルゴリズムは、前記管理資源状況、遠隔資源状況及び資源割当要求から資源割当量を決定するための手順であり、本発明の第1の実施形態の調停アルゴリズムと同様である。
割当て調停手段330は、管理資源割当量を決定したなら、資源割当て手段340へ資源割当てを依頼し、管理資源を確保する。資源確保ができた場合、資源割当て成功と、確保した資源量または資源の構成情報を、資源割当応答33として返答する。資源割当量を決定できなかった場合、すなわち、資源不足などで資源割当要求30を満足する資源要件が満たせない場合は、サービス開始に対する資源確保は困難として、資源が確保できないこと、すなわち、資源割当て失敗を、資源割当応答33として返答する。
資源割当て手段340は、割当て調停手段330で決定された資源割当量を基に管理資源から必要量を確保する。また、確保した資源量、または、資源の構成情報を、割当て調停手段330へ返答する。
続いて、本実施形態の資源割当てシステム(資源管理装置)の動作について図面を参照して詳細に説明する。図10は、上記資源割当てシステム(資源管理装置)の動作を説明するための流れ図である。
図10を参照すると、まず、資源割当要求30が割当て調停手段330に到達すると、資源割当てが開始される(図10の「資源割当開始」)。
割当て調停手段330は、遠隔資源確認手段320を介して、関連する遠隔資源の資源管理装置に対し遠隔資源の確保状況を要求し、遠隔資源の確保状況を把握する(ステップC1)。
割当て調停手段330は、必要最低限の遠隔資源の確保ができていたかどうかを判定する(ステップC2)。
必要最低限の遠隔資源の確保に成功した場合、割当て調停手段330は、資源状況測定手段310を介して現在の管理資源状況を取得する(ステップC3)。
割当て調停手段330は、調停アルゴリズムを用いて、資源割当要求30と現在の管理資源の状況、遠隔資源の確保した資源状況を参照しながら、資源割当要求30を満たす管理資源の割当量を決定する(ステップC4)。
割当て調停手段330は、管理資源の割当量を決定できた場合、資源割当て手段340を介して資源を確保する。そして、資源割当応答33として、資源割当て成功応答と割当て資源の通達を行う(ステップC5のYes、ステップC6)。
一方、資源割当要求30を満たす資源割当量がない場合や計算した資源割当量を確保できなかった場合、割当て調停手段330は、資源割当応答33として、資源割当て失敗応答を行う(ステップC5のNo、ステップC7)。また、必要最低限の遠隔資源の確保に失敗した場合も(ステップC2のNo)、割当て調停手段330は、資源確保不必要と判断し、資源割当て失敗応答を行う(ステップC7)。
以上のように、本実施形態では、割当て調停手段330が、管理資源状況及び遠隔資源状況を取得し、管理資源状況及び遠隔資源状況から割り当て可能な最大値を計算し、資源割当要求30と摺り合わせることで、遠隔地の資源を含む資源の使用状況に適切な割当量を決定することができる。
さらに、本実施形態は、遠隔資源の確保を確認できるようにしているため、本発明の第1の実施形態に比べて、サービスに必要な資源割当要求30を投入することで、周辺資源管理装置と協調し、サービス開始に必要な資源の割当が総合的に可能かどうかを判定できるという利点がある。
上記本実施形態の効果を具体例を示して説明する。図11に示すように、資源管理装置(メモリ)はVMM内のメモリの資源管理機構として動作する。また、資源管理装置(メモリ)の管理対象外の資源(CPU)を管理する別の資源管理装置(CPU)があるものとする。
調停アルゴリズムとして、遠隔資源(CPU)の遊休資源からの保有率(確保率)を、管理資源(メモリ)の遊休資源からの保有率(確保率)とし、資源量を最大とするアルゴリズムを用いるものとする。
このとき、VMの起動要求が来たときに、メモリに関する資源割当要求30が資源管理装置(メモリ)の割当て調停手段330に到達される。
割当て調停手段330は、資源割当要求30に対して、関連する遠隔資源の確保状況を確認するために、遠隔資源確認手段320を介して遠隔資源(CPU)の割当量を取得する。
今、遠隔資源確認手段320より、CPUパワーを30%確保したとの返答が得られたものとする。
割当て調停手段330は、前記した調停アルゴリズムに従って、最大割当て可能量を計算する。例えば、メモリが4096MB空いている場合は、1228.8MB(=4096MB×30%)、メモリが2048MB空いている場合は、614.4MB(=2048MB×30%)との最大割当て可能量が計算される。同様に、例えば、CPUパワーを50%確保したとの返答が得られた場合において、メモリが4096MB空いている場合は、2048MB(=4096MB×50%)、メモリが2048MB空いている場合は、1024MB(=2048MB×50%)との最大割当て可能量が計算される。
割当て調停手段330は、資源割当要求30と照らし合わせ、計算された最大割当て可能量を超えない資源割当量を決定する。
割当て調停手段330は、資源割当て手段340を介して決定した資源割当量の管理資源(メモリ)を確保し、確保された資源を資源割当成功結果として資源割当応答33をVM起動プログラムへ返答する。
このような調停アルゴリズムを適用することで、CPUパワーに遊休資源量が存在するときに、メモリ不足によるVM起動の失敗を防ぐことが可能となる。
なお上記した例では、遠隔資源が同一計算機にある場合を例に挙げて説明したが、遠隔資源が同一計算機に入っていない場合でも動揺に適用可能である。例えば、表示デバイスがネットワーク越しに存在するとき、その画面サイズ等に応じて描画用メモリが必要となる。本実施形態の方法を適用することで、画面サイズ等に応じ、割当てメモリ資源量を変更すること等が可能となる。
以上のように、本実施形態では、遠隔資源を考慮した資源確保判断が可能になる。
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図12は、本発明の第4の実施形態の資源割当てシステム(資源管理装置)の構成を示すブロック図である。
図12を参照すると、要求する資源の種類と量を記載した資源割当要求40を受け取り、資源割当応答43を返す資源管理装置400が示されている。
資源管理装置400は、現在の管理資源の状況を把握する資源状況測定手段410と、既に割り当てられた資源に対して割当量を変更する資源割当変更手段420と、要求された資源量と現在の管理資源の状況から、資源環境に適した割当量、および、既に割り当てられた資源に対して資源変更量を決定する割当て調停手段430と、割当て調停手段430により決定された割当量を確保し、資源割当要求に対して資源を割り当てる資源割当て手段440とを含んで構成される。すなわち、前述の第1の実施形態の構成に対し、資源割当変更手段420が加えられた構成となっている。
資源割当要求40に記載可能な資源設定量は、資源割当要求10と同等である。
資源状況測定手段410は、割当て調停手段430から資源測定を要求されたとき、管理資源の状況を返す。
資源割当変更手段420は、割当て調停手段430から既に開始されているサービスに対して、割当資源量の変更を要求された場合、資源割当変更依頼41を発行することで、サービスに対して割当量変更を依頼、または、通知し、サービスに資源変更の対応、もしくは、サービスの破棄を促す。対応後の通知である資源割当変更応答42を受取ったら、資源割当て手段440に資源の変更を通知し、資源の割当変更、解放を行う。
割当て調停手段430は、管理資源の状況と資源要求を基に資源割当量を決定する。
具体的には割当て調停手段430は、資源割当要求40を受け取った場合、資源状況測定手段410へ、現状の管理資源状況の取得を依頼し、現状の管理資源状況を取得する。
次に、割当て調停手段430は、取得した現状の資源状況、資源割当要求40を基に、調停アルゴリズムに基づき、資源割当要求40に対する資源割当量及び既にサービスに提供されている資源に対する割当資源変更量を決定する。
ここで、調停アルゴリズムは、本発明の第1の実施形態の調停アルゴリズムに加えて、計算機状況から既にサービスに割当てた資源を変更する資源量を決定する機能を追加したものを用いるものとする。すなわち、割当て調停手段430は、既に開始されているサービスを含め、各サービスに割当てる資源量を決定する。
割当て調停手段430は、資源割当量を決定した場合、割当資源変更量を資源割当変更手段420へ通知し、資源の変更を開始する。資源割当て手段440から資源量の変更が完了したことを通知された後、資源割当て手段440を介して資源確保し、資源割当て成功と、確保した資源量または資源の構成情報を、資源割当応答43として返答する。資源割当量を決定できなかった場合、すなわち、資源不足などで資源割当要求40を満足する資源要件が満たせない場合は、サービス開始に対する資源確保は困難として、資源が確保できないこと、すなわち、資源割当て失敗を、資源割当応答43として返答する。
資源割当て手段440は、割当て調停手段430で決定された資源割当量を基に管理資源から必要量を確保し、確保した資源量、または、資源の構成情報を、割当て調停手段430へ返答する。
続いて、本実施形態の資源割当てシステム(資源管理装置)の動作について図面を参照して詳細に説明する。図13は、上記資源割当てシステム(資源管理装置)の動作を説明するための流れ図である。
図13を参照すると、まず、資源割当要求40が割当て調停手段430に到達すると、資源割当てが開始される(図13の「資源割当開始」)。
割当て調停手段430は、資源状況測定手段410を介して現在の管理資源状況を取得する(ステップD1)。
割当て調停手段430は、調停アルゴリズムを用いて、現在の管理資源状況に応じ、かつ、資源割当要求40を満たす資源割当量と既に割り当てられている管理資源に対する資源変更量を計算する(ステップD2)。
割当て調停手段430は、資源割当量が決定できた場合、決定された既に割り当てられている資源に対する資源変更量を資源割当変更手段420に伝達し、資源量変更を依頼する。資源割当変更手段420は、資源変更量に関わりのあるサービスに割当資源の変更を通知し、サービスに資源変更の対応、もしくは、サービスの停止、破棄を行わせる。サービスの資源変更の対応、もしくは、サービスの停止、破棄が完了し資源割当変更応答42を受信したら、資源割当変更手段420は、資源割当て手段440に対し割当資源量の変更を通知する。資源割当て手段440は、通知された資源変更量に基づいて、割当資源を変更し、資源変更の終了を割当て調停手段430へ通知する(ステップD3のYes、ステップD4)。
前記通知を受けた割当て調停手段430は、資源変更量に対する資源変更を終了後、資源割当て手段440を介して資源を確保する。そして、資源割当応答43として資源割当て成功応答と割当て資源の通達を行う(ステップD5)。
一方、資源割当要求40を満たす資源割当量がない場合や、変更ができず計算した資源割当量を確保できなかった場合、割当て調停手段430は、資源割当応答43として、資源割当て失敗応答を行う(ステップD3のNo、ステップD6)。
以上のように、本実施形態では、割当て調停手段430が、資源状況測定手段410を介して管理資源状況を取得し、管理資源状況から割り当て可能な最大値を計算し、資源割当要求40と摺り合わせることで、既に割当てられた資源量の変更を含んだ資源の再割当を行うことができる。
即ち、上記した第1の実施形態に比べて、サービスインした全サービスを考慮した上での計算割当量を決定することが可能となる。
上記本実施形態の効果を具体例を示して説明する。図14に示すように、本実施形態の資源管理装置はVMを実現する仮想計算機モニタ(VMM)内で実現されているとする。
ここで、図14のVMのメモリ確保を行うことを考える。図14の計算機自体には、VMのために、4096MBのメモリ使用可能領域が存在するものとする。既にサービスを開始しているVM(Web)が3つ存在し、それぞれ1024MB使用している。各VMは128MB削減されてもサービスを継続可能であるものとする。
ここで、最低1028MB、推奨2048MBを必要とするVM(決算)がサービス開始を要求し、重要な仕事のため、他の重要でないVM(=VM(Web))を変更しても動作させたい、すなわち高優先度であるとする。
また、調停アルゴリズムは、「保有資源の80%まで使用し、不足の場合は優先度の低い他のサービスから資源を融通する。ただし、それでも足りない場合にのみ、5%ずつ資源を利用し、不足分を補うこととする。」というように作成されているとする。
これは、なるべくなら資源に余裕領域(20%=100%−80%)を作成しておき、いざというときに使用することによって、システムの保守性を高めようとする意図を組み入れることに相当する。
VM(決算用)がサービス開始するとき、図14の資源管理装置の割当て調停手段430に対して、高優先度で推奨2048MB、最低1024MBのメモリを必要とする資源割当要求40が受付けられる。
割当て調停手段430は、資源状況測定手段410により管理資源の状況報告を要求する。
資源状況測定手段410は、管理資源の状況を観測し、4096MBのメモリを保有し、3つの通常VMがそれぞれ1024MB使用していることを、割当て調停手段430へ通知する。
割当て調停手段430は、調停アルゴリズムに従い、資源割当量及び資源変更量を計算する。
まず、保有資源の80%まで使用するので、3276.8MB(=4096MB×80%)が使用可能な領域となる。このうち、3096MB(=1024MB×3VM)が使用中であるため、残りの204.8MBが割当て可能となる(図14の上段図参照)。
しかしながら、204.8MBでは最低限の1024MBに達しないため、優先度の低い他のサービスから資源を融通させる。そのため、各VMから128MBずつ削減し、各VMが896MBとなり、割当て可能資源量は588.8MB(=204.8MB+128MB×3VM)となる(図14の中段図参照)。
前記融通を行っても、最低限の1024MBにまだ達しないので、割当て調停手段430は、全メモリ使用可能領域の5%分の資源204.8MB(=4096MB×5%)を投入する。この結果、割当て可能資源量は793.6MBとなるが、それでもまだ不足しているため、更に資源が5%ずつ投入される。最終的に15%分(全体の95%)を追加投入した段階で、1203.2MBが使用可能領域となり、資源割当要求40を満たすことができる(図14の下段図参照)。
割当て調停手段430は、以上の計算結果から、各VM(Web)から128MB削減するように変更することと、VM(決算)に1203.2MBを割当てることを決定する。
前記決定を行った割当て調停手段430は、資源割当変更手段420に対し、各VM(Web)を128MB削減するように要求する。資源割当変更手段420は、各VM(Web)へ128MB削減するように伝達し、削減、もしくは、削減準備を行わせる。各VM(Web)から、削減の完了、もしくは、削減準備の完了が通知されてから、資源割当て手段440へ通知し、該当部分の資源割当を解除する。資源割当て手段440は、資源割当てを解除後、資源変更完了を割当て調停手段430へ通知する。
割当て調停手段430は、次にVM(決算)に1203.2MBを割当てることを資源割当て手段440へ通知し、資源割当て手段440は、未使用中の1203.2MBを確保し、割当て調停手段430へ返答する。
割当て調停手段430は、確保された資源を資源割当成功結果としてVM起動プログラムへ返答する。
以上により、VM(決算)の起動が可能になり、VM(決算)が動作する。
このように、資源割当変更機能を用いることで、管理資源の状況から遊休資源や保有資源のみならず、既に割当ている資源の割当量を変更して、その変更量を踏まえて資源割当て量を決定することができる。
最後に、図15を参照して、上記した各実施形態の資源管理装置(資源管理装置100〜400)を様々な計算機環境に組み込むことによって実現される本発明の作用・効果について説明する。
ユーザは、VMを移動記憶媒体(USBなど)に保持している。VMの起動条件としては、最低限400MHz、メモリ512MBの環境を必要とし、また、ローカルな環境に入力デバイスと表示デバイスを持つこと、又は、ネットワークデバイスを割当てられることとする。
ユーザの接続先環境として、共用環境で使用する共有サーバと、それ以外に個人環境として1台のPCが存在し、それぞれに資源管理装置が備えられているものとする。
各接続先環境に接続されると、VMは、それぞれの資源管理装置により、実行環境に合わせた資源配分を受けて、起動する。
例えば、ユーザが共有サーバに移動記憶媒体を接続した場合、クライアント端末から接続して利用するVMとして、CPUが500MHz、メモリが512MBの環境で起動される。入力デバイス、出力デバイスは存在しないため、リモートコンソールでのみ起動可能なVMが起動する。
また、ユーザがPCに移動記憶媒体を接続した場合、ローカル環境として使用するVMとして、ローカルな入力デバイス、出力デバイスを利用するCPUが3GHz、メモリが2GBの環境で起動される。VMMはローカルな入力デバイス、出力デバイスを利用するための仮想デバイスを用意し、仮想デバイスを利用することでディスクトップなどの個人環境を利用した環境でVMを起動することができる。
このように、使用資源の条件として記述されたサービス側の要求と、実行状況とに応じて資源割当量を割当てることが可能になることで、サービス環境管理と、実運用管理を独立させ、運用時の状況に応じたサービスの運用を実行することが可能になる。
以上、本実施形態の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態に限定されるものではなく、資源管理装置(資源割当てシステム)を必要とするシステムの用途や規模に応じて、最適な実装方法を選択し、適当なその他の変形を加えることができる。例えば、上記した各実施形態は、適宜組み合わせて用いることが可能である。
本発明は、コンピュータのホスティングサービスに利用でき、特に、ユーザが任意のサービスを投入可能な計算機環境の提供といった用途に適用できる。また、ユーザが個人環境をVMとして移動記憶媒体に格納させ、異なる計算機端末を利用しても同一ソフトウェア環境で作業をするといった計算機環境の提供といった用途にも適用可能である。
さらに、クラスタ環境などの複数の計算機環境が複数ある場合に、それぞれの計算機環境で管理プログラムが自律してサービスの運用、サービスの委託を行わせるシステム形態における当該システムに搭載される資源割当調停機能としても利用できる。
本発明の第1の実施形態の資源割当てシステム(資源管理装置)の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態の資源割当てシステム(資源管理装置)の動作を説明するための流れ図である。 本発明の第1の実施形態の効果を具体的に説明するための図である。 本発明の第1の実施形態の効果を具体的に説明するための図である。 本発明の第2の実施形態の資源割当てシステム(資源管理装置)の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態の資源割当てシステム(資源管理装置)の動作を説明するための流れ図である。 本発明の第2の実施形態の効果を具体的に説明するための図である。 本発明の第2の実施形態の効果を具体的に説明するための図である。 本発明の第3の実施形態の資源割当てシステム(資源管理装置)の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態の資源割当てシステム(資源管理装置)の動作を説明するための流れ図である。 本発明の第3の実施形態の効果を具体的に説明するための図である。 本発明の第4の実施形態の資源割当てシステム(資源管理装置)の構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態の資源割当てシステム(資源管理装置)の動作を説明するための流れ図である。 本発明の第4の実施形態の効果を具体的に説明するための図である。 本発明の資源割当てシステムを様々な計算機環境に組み込むことによって実現される本発明の作用・効果について説明するための図である。
符号の説明
10、20、30、40 資源割当要求
11、21、33、43 資源割当応答
31 遠隔資源確認依頼
32 遠隔資源確認応答
41 資源割当変更依頼
42 資源割当変更応答
100、200、300、400 資源管理装置
110、210、310、410 資源状況測定手段
120、230、330、430 割当て調停手段
130、240、340、440 資源割当て手段
220 利用計画設定手段
320 遠隔資源確認手段
420 資源割当変更手段

Claims (24)

  1. 管理対象の計算機資源(以下、「管理資源」)の使用状況を測定する資源状況測定手段と、
    前記測定された前記管理資源の未使用量又は未使用率が所定値より下回った場合に、所定の下限値を下回らない範囲で、割当て要求された資源量(以下、「要求資源量」)に対して割当てる資源量を削減する割当て調停手段とを備え、
    前記測定された前記管理資源の未使用量又は未使用率が所定値より下回った場合における資源の割当て要求に対して、前記割当て調停手段にて調停された資源量を割当てることを特徴とする資源割当てシステム。
  2. 管理対象の計算機資源(以下、「管理資源」)の使用状況を測定する資源状況測定手段と、
    前記測定された前記管理資源の使用量又は使用率が所定値より上回った場合に、所定の下限値を下回らない範囲で、割当て要求された資源量(以下、「要求資源量」)に対して割当てる資源量を削減する割当て調停手段とを備え、
    前記測定された前記管理資源の使用量又は使用率が所定値より上回った場合における資源の割当て要求に対して、前記割当て調停手段にて調停された資源量を割当てることを特徴とする資源割当てシステム。
  3. 更に、資源の利用計画情報を保持する利用計画設定手段を備え、
    前記割当て調停手段は、前記資源の利用計画情報を使用して前記割当てる資源量を決定する請求項1又は2に記載の資源割当てシステム。
  4. 前記割当て調停手段は、前記資源状況測定手段による測定結果を用いて求めた割当て可能資源量を、前記資源の利用計画情報にて設定された上限サービス数から割当て済みサービス数を差し引いた値により等分した値を、前記割当てる資源量の上限値とする請求項3に記載の資源割当てシステム。
  5. 前記割当て調停手段は、前記資源状況測定手段による測定結果を用いて求めた割当て可能資源量を、前記資源の利用計画情報にて設定された各サービスに対する予測資源利用量又は予測資源利用率に従って分配する請求項3に記載の資源割当てシステム。
  6. 更に、前記割当て調停手段からの要求に応じて前記管理対象の資源に属さない資源(以下、「管理外資源」)を管理している第2の資源割当てシステムに資源割当て確保を要求する遠隔資源確保手段を備え、
    前記割当て調停手段は、前記遠隔資源確保手段により確保できた前記管理外資源の資源量または資源の確保状況を用いて前記割当てる資源量を決定する請求項1乃至5いずれか一に記載の資源割当てシステム。
  7. 更に、既に割当てられている資源量を変更する資源割当変更手段を備え、
    前記割当て調停手段は、前記資源割当変更手段による割当て済み資源量の変更により確保できた資源量を含めて前記割当てる資源量を決定する請求項1乃至6いずれか一に記載の資源割当てシステム。
  8. 管理資源中の一定割合が割当て可能資源量として設定されており、
    前記既に割当てられている資源量の変更によっても、前記要求資源量を確保できない場合に、前記管理資源中の割当て可能資源量の割合を増大させる請求項1乃至7いずれか一に記載の資源割当てシステム。
  9. コンピュータが、管理対象の計算機資源(以下、「管理資源」)の使用状況を測定し、
    前記コンピュータが、前記測定された前記管理資源の未使用量又は未使用率が所定値より下回った場合に、所定の下限値を下回らない範囲で、割当て要求された資源量(以下、「要求資源量」)に対して割当てる資源量を削減し、
    前記測定された前記管理資源の未使用量又は未使用率が所定値より下回った場合における資源の割当て要求に対して、前記割当て調停手段にて調停された資源量を割当てることを特徴とする資源割当て方法。
  10. コンピュータが、管理対象の計算機資源(以下、「管理資源」)の使用状況を測定し、
    前記コンピュータが、前記測定された前記管理資源の使用量又は使用率が所定値より上回った場合に、所定の下限値を下回らない範囲で、割当て要求された資源量(以下、「要求資源量」)に対して割当てる資源量を削減し、
    前記測定された前記管理資源の使用量又は使用率が所定値より上回った場合における資源の割当て要求に対して、前記割当て調停手段にて調停された資源量を割当てることを特徴とする資源割当て方法。
  11. 予め設定された資源の利用計画情報を使用して前記割当てる資源量を決定する請求項9又は10に記載の資源割当て方法。
  12. 前記管理資源の使用状況の測定結果を用いて求めた割当て可能資源量を、前記資源の利用計画情報にて設定された上限サービス数から割当て済みサービス数を差し引いた値により等分した値を、前記割当てる資源量の上限値とする請求項11に記載の資源割当て方法。
  13. 前記管理資源の使用状況の測定結果を用いて求めた割当て可能資源量を、前記資源の利用計画情報にて設定された各サービスに対する予測資源利用量又は予測資源利用率に従って分配する請求項11に記載の資源割当て方法。
  14. 前記管理対象の資源に属さない資源(以下、「管理外資源」)を管理している第2の資源割当てシステムに対して資源割当て確保を要求し、
    前記要求により確保できた前記管理外資源の資源量または資源の確保状況を用いて前記割当てる資源量を決定する請求項9乃至13いずれか一に記載の資源割当て方法。
  15. 既に資源が割当てられている割当先に対して資源量の変更を要求し、
    前記要求により確保できた資源量を含めて前記割当てる資源量を決定する請求項9乃至14いずれか一に記載の資源割当て方法。
  16. 管理資源中の一定割合が割当て可能資源量として設定されており、
    前記既に割当てられている資源量の変更によっても、前記要求資源量を確保できない場合に、前記管理資源中の割当て可能資源量の割合を増大させる請求項9乃至15いずれか一に記載の資源割当て方法。
  17. 割当て要求された資源量(以下、「要求資源量」)の要求に対して割当てる資源量を決定するためのプログラムであって、
    管理対象の計算機資源(以下、「管理資源」)の使用状況を測定する処理と、
    前記測定された前記管理資源の未使用量又は未使用率が所定値より下回った場合に、所定の下限値を下回らない範囲で、前記要求資源量に対して割当てる資源量を削減する処理と、をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  18. 割当て要求された資源量(以下、「要求資源量」)の要求に対して割当てる資源量を決定するためのプログラムであって、
    管理対象の計算機資源(以下、「管理資源」)の使用状況を測定する処理と、
    前記測定された前記管理資源の使用量又は使用率が所定値より上回った場合に、所定の下限値を下回らない範囲で、前記要求資源量に対して割当てる資源量を削減する処理と、をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  19. 予め設定された資源の利用計画情報を使用して前記割当てる資源量を決定する請求項17又は18に記載のプログラム。
  20. 前記管理資源の使用状況の測定結果を用いて求めた割当て可能資源量を、前記資源の利用計画情報にて設定された上限サービス数から割当て済みサービス数を差し引いた値により等分した値を、前記割当てる資源量の上限値とする請求項19に記載のプログラム。
  21. 前記管理資源の使用状況の測定結果を用いて求めた割当て可能資源量を、前記資源の利用計画情報にて設定された各サービスに対する予測資源利用量又は予測資源利用率に従って分配する請求項19に記載のプログラム。
  22. 前記管理対象の資源に属さない資源(以下、「管理外資源」)を管理している第2の資源割当てシステムに対して資源割当て確保を要求する処理を前記コンピュータに実行させ、
    前記要求により確保できた前記管理外資源の資源量または資源の確保状況を用いて前記割当てる資源量を決定する請求項17乃至21いずれか一に記載のプログラム。
  23. 更に、既に資源が割当てられている割当先に対して資源量の変更を要求する処理を前記コンピュータに実行させ、
    前記要求により確保できた資源量を含めて前記割当てる資源量を決定する請求項17乃至22いずれか一に記載のプログラム。
  24. 管理資源中の一定割合が割当て可能資源量として設定されており、
    前記既に割当てられている資源量の変更によっても、前記要求資源量を確保できない場合に、前記管理資源中の割当て可能資源量の割合を増大させる請求項17乃至23いずれか一に記載のプログラム。
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