JP5252661B2 - エイリアシング効果抑制のための実副帯信号の処理装置及び処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、オーディオ又はビデオ信号の処理、特に、信号を、帯域信号か又はスペクトル係数を含むスペクトル表示に変換するフィルターバンクに関する。
通信エレクトロニクス及びその機器の分野において、信号強度の周波数選択的な強化や低下による信号スペクトルの処理を可能にすることが、例えば等化器の機能性又はエコー抑制のために望まれている。入力信号のスペクトル的な分解に基づくオーディオ符号化方法に関して、復号化されたスペクトル成分(副帯サンプル及び/又は変換係数)を、時間的に可変であってもよい増幅率で掛けることによってそれぞれ増幅及び/又は減衰させていることは明白であろう。しかし、ここで使用されるフィルターバンクは、通常、実数値を有し、臨界サンプリングを必要とする。従って、副帯信号はエイリアシング成分を含む。エイリアシング成分は、次々に直接行われる分解(解析)と吸収(合成)で互いに補償し合うが、前述した処理の後ではこの補償は行われない。結果的に、例えば増幅変調により、視聴可能な干渉となり得る。
図5は、解析フィルターバンク50及び合成フィルターバンク51を含むフィルターバンクシステムを示す。離散的時間信号(xn)がN個の帯域フィルター53に与えられ、フィルターバンクチャンネル毎に1個ずつ配置された間引き装置54によって間引きされた帯域信号を得る。そして、間引きされた帯域信号x0(m)〜xN-1(m)は等化器55に送られ、各帯域信号に特定の重み付け係数g0,g1,…,gN-1が与えられる。重み付けされた帯域信号y0〜yN-1は、その後、それぞれ補間装置56に送られ、そして合成フィルター部57で、それぞれの合成フィルターg0,g1、gN-1によってフィルタリングされる。フィルタリングされた信号はその後加算器58で加算され、フィルターバンクの出力側59において出力信号y(n)が得られる。全ての増幅率g0,g1,…,gN-1が1であり、フィルター53,57がそのフィルターバンクが完全な再生特性を有するように調整されている場合、信号y(n)は信号x(n)と全く同じである。
フィルターh0は概してプロトタイプの低域フィルターの余弦変調型であり、合成フィルターg0,g1,…,gN-1もまた、それぞれプロトタイプフィルターの変調型であり、フィルタリングの際にいかなる人為結果も導入されないように、フィルターgiはフィルターhiと合致している。
例えば、信号x(n)の20個のサンプルが各副帯信号xiの一つのサンプルとなるように、20個のフィルターバンクチャンネルを有するフィルターバンクがあるとする。この場合、このフィルターバンクは最大間引きフィルターバンクであると考えられる。概して、フィルターバンクは、各チャンネルでのフィルタリング及びそれに引き続く間引きが一つの処理ステップで行われるような計算の上で効率的な数学的方法によって実現されるので、どこの時点においても、間引きされていない信号は存在しない。しかし、別の実施形態も知られており、必要条件に応じて実施される。
このようなフィルターバンクが、例えば1024チャンネルのように非常に多数のチャンネルを有する場合、これは変換部を表している。この変換ルールは、言わば、フィルタリングと間引きを「一挙に」行うものである。1024個のサンプルを有するMDCTは、図5の解析フィルターバンク部分50によって説明され得るが、この場合、Nは1024であり、このような変換部に送られたサンプルブロック毎に、「副帯信号」の一つのサンプルが生成される。そして、いくつかのスペクトル係数MDCTブロックがあり、周波数指数のためのその後に続くブロック内のMDCT係数の値が時間信号として使用される場合、副帯信号の時間形態が得られる。以後、副帯及び副帯値と記述する際は、常に副帯フィルタリング及び変換の両方を意味し、変換は最大間引き副帯フィルタリングであり、チャンネルの個数Nは変換係数の個数と等しいということを毎回指摘しない。
使用したフィルターバンク信号の臨界サンプリングは帯域フィルターが重複部分を有するという結果をもたらす。例えば、フィルターh0の通過域の上半分が隣のフィルターh1の下半分と重なる。同時に、フィルターh1(n)の上部が隣のフィルターh2(n)の下部と重なる。この重複部分に信号成分が存在すると、副帯信号x0(m)と副帯信号x1(m)の両方がこの信号成分に関する情報を有することになる。両方の副帯値が互いに等しい増幅率g0,g1で等しく増幅されると、解析フィルターg0,g1及びそれに引き続くフィルターg0,g1の出力信号の加算でエイリアシングは再び除去され、出力信号y(n)に人為結果は全く含まれない。しかし、二つの信号x0,x1が異なって増幅されると、信号成分の重複部分が異なって増幅され、合成フィルターバンクはこれら二つの重複フィルターに対する異なる重み付けを予期してはいなかったので、受信信号はより大きなエイリアシングを有する結果となる。
このような人為結果は複合値フィルターバンクを使用することで避けることができるが、しかし、複合値フィルターバンクは臨界サンプリングを含まず、従って符号化には不適当である。他方、このような複合値フィルターバンクは、例えば帯域幅延長(SBR)やパラメトリック多重チャンネル符号化(BCC/EBCC)等のような後処理ユニットで使用される。
この問題に対する可能であるが費用のかかる一つの解決法は、実数値合成フィルタリング及びそれに引き続く複合値解析、処理および複合値合成によって提供される。この方法の実施費用は、必要な虚部(”r2i”)を生成するためのいわゆる多帯域フィルタリングによって実数値合成と複合値解析の連続的な応用を実施することでかなり低下させることができる。実部(“i2r”)への同様の再変換の後、従来の実数値合成が行われる。
図6は、複合フィルターバンクを使用したエイリアシングの問題に対するこのような複雑な解決策を示している。図6中、実合成フィルターバンク60の出力信号61として示すように、副帯表示に存在する実信号は、実合成フィルターバンクにより実時間信号に変換される。この実時間信号61は、複合解析フィルターバンクに送られ、複合値副帯信号63が得られる。そして、これらの複合値副帯信号63は、図5の重み付け係数ck及び/又はg1を受け取り、図5の等化器部分55と同様に動作する処理部64に送られる。処理部64の出力側で、処理された複合値副帯信号65が得られ、その後、複合合成フィルターバンク66によって再び実信号に変換され、出力信号67となる。実信号67を得るための実部の形成は、複合合成フィルターバンク66において、加算(図5に示す加算器58による加算と同じであってもよい)の前か、又は、加算58の後に行われる。虚部は単に捨てられるだけである。しかし、複合合成フィルターバンク/合成フィルターバンク装置によるこの処理は、隣接する副帯の異なる処理によってもたらされた出力信号67中のいかなるエイリアシング干渉をも確実に防止する。
しかし、前述したように、この解決策は非常に複雑である。何故ならば、図5のような直接的な処理とは対照的に、加算複合解析フィルターバンク及び加算複合合成フィルターバンクが必要であり、これらのフィルターバンクは計算の点で複雑であるので遅延を生じ、また、これらの解析及び/又は合成フィルターバンクは、解析側、合成側両方のフィルターバンク毎に30以上のフィルタータップを含むようなかなり長いフィルター長を有しているからである。しかし、エイリアシングは全く生じない。
さほど複雑ではない解決策は、図7に示す多帯域フィルタリングである。この多帯域フィルタリングでは、時間的及び/又は周波数的に隣接する副帯信号が統合され、図6の処理部62,66がもはや不必要となり、図7に示すように、それぞれr2iブロックとi2rブロックに取って代わられる。処理部64又は55による処理は、複合表示、つまり図7中処理部70と71の間の72において、行われる。
実から複合への変換(r2c)において、実数値合成フィルターバンクと複合値合成フィルターバンクの直列接続が使用される。ここで、各実副帯サンプルのための虚部は、3個のフィルター出力信号を重ねることで形成される。これらの3個のフィルターとは、各副帯とそれに隣接する二つの帯域に適用されるものである。
同様に、複合から実への変換(c2r)は、複合値合成フィルターバンクと実数値解析フィルターバンクの直列接続を使用する。ここで、実部は、元の実副帯サンプルと3個のフィルター出力信号の重なりの平均値として形成される。これらの3個のフィルターとは、各副帯の虚部とそれに隣接する二つの帯域に適用されるものである。
このr2cとc2rの直列接続は、出力信号中の視聴可能な干渉を避けるために、できる限り正確に元の副帯信号を再構築しなければならない。従って、対応するフィルターはかなりの長さを有していなければならない。
有利な方法で応用できるこのような多帯域フィルタリングはドイツ特許DE10234130B3に開示されている。離散的時間信号の複合スペクトル表示を生成するためのフィルターバンク装置は、離散的時間信号のブロック毎の実数値スペクトル表示を生成する手段を有する。このスペクトル表示は、時間的に連続するブロックを含み、各ブロックは実スペクトル係数の集合を含むものである。さらに、連続するブロックを含み、各ブロックは複合概算スペクトル係数の集合を含むブロック毎の複合概算スペクトル表示を得るために、ブロック毎の実数値スペクトル表示を後処理する手段が設けられている。複合概算スペクトル係数は第1の副スペクトル係数と第2の副スペクトル係数によって表わされ、第1、第2の副スペクトル係数のうちの少なくともいずれかは、少なくとも二つの実スペクトル係数を合成することで求められるものであってもよい。第1の副スペクトル係数は複合概算スペクトル係数の実部であり、第2の副スペクトル係数は複合概算スペクトル係数の虚部である。この合成は一次結合であり、後処理手段は、ある周波数の複合スペクトル係数を決定するために、その周波数の実スペクトル係数とそれに隣接するそれより高いか又は低い周波数の実スペクトル係数、又は、現在のブロック、時間的に前のブロックまたは時間的に後のブロックの対応する実スペクトル係数とを合成する。
この処理は、特に、二つの隣接する副帯において異なる重み付けをせず、言わば両方の副帯が等しく重み付けされるという「有益な」場合に、エイリアシングの無い表示を得るためにはかなり長いフィルターが必要であるという点において不利である。もし短すぎるフィルターが使用されると、この有益な場合にもエイリアシングが発生することになる。これは許容不可であり、図7のr2iブロック70及び/又はi2rブロック71が非常に長いフィルター長を有するという結果となる。非常に長いフィルター長は、同時に計算の複雑さを意味し、特に大きな遅延をも意味し、これもまたある種のアプリケーションにとっては望ましくないものである。
本発明の目的は、信号処理のための効率的で質の高い概念を提供するものである。
この目的は請求項1に係る実副帯信号処理装置、請求項24に係る実副帯信号処理方法、請求項25に係る解析フィルターバンク、請求項26に係る合成フィルターバンク、請求項27に係る信号解析方法、請求項28に係る信号合成方法または請求項29に係るコンピュータプログラムによって達成される。
本発明は、人為結果混入の問題又はこれと引き換えに発生する長いフィルター長の問題は、副帯フィルタリングを特定の副帯のための重み付け係数で重み付けされた副帯を含む通常部分と別の副帯とその別の副帯のための重み付け係数による補正部分とに分けることで解決できるという発見に基づくものである。従って、本発明によると、通常部分は「あちらこちら」でフィルタリングが行われるのではなく、単に重み付けされるだけであるので、この通常部分を生成するための長いフィルターはもはや不要であり、効率的な実施が達成できる。エイリアシングの問題は、例えば隣接する副帯である別の副帯と、この別の副帯のための重み付け係数に基づき算出される補正部分を使用することで解決される。本発明により重み付けされた副帯を「対エイリアシング」とするために、補正部分は重み付けされた副帯と合成され(例えば加算され)、これにより補正副帯信号が得られ、エイリアシングが低下される。
本発明は、補正された副帯信号の主要部分は直接算出される、つまりその副帯信号のための重み付け係数での重み付けを行うことのみで算出され、フィルタリング処理をされることはないという点で有利である。これにより計算時間、また同時に、特にモバイルやバッテリー駆動型の装置にとっては非常に重要である計算エネルギーを節約することができる。長い解析フィルターとそれに続く合成フィルターを使用しての副帯自身のフィルタリングは、もはや不要である。その代わり、サンプルを次々と重み付けする必要がある。これは重み付けされた部分と補正項に分けることで達成できる。
補正項はかなり短いフィルターによって付加的に算出され得る。補正部分の精度は通常部分の精度ほど高くなくてもよいからである。本発明によると、以下のように、いかなる基準にも対応することができる。つまり、補正部分のためのフィルターを長めにすることで、エイリアシングを低下させることができる。しかし、少しのエイリアシングならば許容できる場合には、補正部分の算出のために、つまり、極端な場合には係数での単なる掛け算とその後の足し算のために、非常に短いフィルター長のものを使用することができる。後者の場合、例えば8個以上のフィルタータップを有する長いフィルター長の場合よりも、もちろん強いエイリアシングが発生する。また、本発明によると、通常部分と補正部分への分割を行うので、隣接する副帯が同じ重み付け係数で重み付けされるという有利な副帯処理の場合、短いフィルターを使用しても、いかなる干渉も発生しない。この場合、本発明によると、補正部分は単に0にセットされてもよく、また、これは手動で行われてもよい。しかし、重み付けの補正項が二つの隣接する副帯のための重み付け係数の差で重み付けされる場合には、補正項のセットは自動的に行われる。この差が0であるならば、この二つの増幅率が等しいことになり、この補正項がいかに大きくても、また、この補正項が大雑把な補正のためのものであろうと精細な補正のためのものであろうと、この補正項は0にセットされる。重み付け係数が同じである場合、補正項はより正確に算出されると、当然0となる。しかし、大雑把な補正のみであると、同じ場合であっても補正項は0にならないかもしれない。しかし、重み付けは補正係数の差を使用して行われているので、結果をだめにすることはない。
実施状況により、補正項は一つの副帯信号のみから生成されるのではなく、二つの隣接する副帯信号及び/又は重要な範囲、つまりフィルターが例えば30dBよりも小さな減衰を有するフィルター域内で重複している帯域と同じ数の隣接する副帯信号から生成される。3個以上のフィルターが重複している場合、補正項及びそれに関する補正係数を算出する際には3個以上のフィルターを考慮する。
本発明の概念は、副帯信号が帯域信号である比較的少ないチャンネル数を有するフィルターバンクのためだけに実施されるものではない。本発明の概念は、むしろ、多数のチャンネル数を有するフィルターバンク、例えば変換によって実現されるフィルターバンクに応用できるものである。このような変換は、例えば、FFT、DCT、MDCT、又は、各フィルターバンクチャンネルの一つのスペクトル係数がサンプルブロック毎に生成される最大間引き変換である。時間的に連続した一連のスペクトル係数ブロックから引き出された同じ係数指数を有するスペクトル係数は、補正項を決定するためにフィルタリングされ得る帯域信号を表す。
本発明の好ましい一実施形態に係る実副帯信号処理装置のブロック回路図である。 図1の補正項決定部の詳細な説明図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る装置の概略図である。 図3Aに示すフィルター部のより詳細な説明図である。 本発明の別の実施形態に係る装置の概略図である。 図3Cに示す装置のより詳細な説明図である。 副帯ごとに処理をする処理装置を有する解析フィルターバンク/合成フィルターバンクを示す。 等化器部を有する実数値解析/合成フィルターバンク装置を示す。 複合解析フィルターバンクを有する実合成フィルターバンクと複合合成フィルターバンクとのカスケード接続を示す。 多帯域フィルタリングの概略図である。 図7に示す多帯域フィルタリングのためのフィルタリング処理のより詳細な説明図である。 偶数及び奇数の指数を有する副帯信号のためのフィルターを示す表である。 補正項を決定するためのフィルターの周波数応答の大きさの比較を示すものである。 インパルスの副帯フィルタリングを示す。 帯域限界を1%超える正弦トーンの副帯フィルタリングを示す。 帯域限界を5%超える正弦トーンの副帯フィルタリングを示す。 帯域限界を10%超える正弦トーンの副帯フィルタリングを示す。 帯域限界を20%超える正弦トーンの副帯フィルタリングを示す。 帯域限界を30%超える正弦トーンの副帯フィルタリングを示す。 帯域限界を40%超える正弦トーンの副帯フィルタリングを示す。 帯域限界を10%超える正弦トーンで、MDCTのためのエイリアシング抑制を示す概略図である。
本発明の好ましい実施形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、解析フィルターバンク(図5中50)によって生成された離散的時間信号x(n)で示される複数の実副帯信号のうちの一つの実副帯信号x(k)を処理する本発明に係る装置を示す。この装置は、重み付けされた副帯信号11を得るために、副帯信号xkをその副帯信号のために決定された重み付け係数ckで重み付けする重み付け部10を有する。重み付け部は、好ましくは掛け算を行うものである。詳しくは、帯域信号のサンプル又は変換スペクトルのスペクトル係数である副帯信号が、補正係数で掛け算される。あるいは、掛け算の代わりに、対数の加算、つまり補正値の対数と副帯サンプルxkの対数の加算が行われてもよい。
本発明に係る処理装置はさらに補正項を算出する補正項決定部12を有する。この補正項決定部12は、少なくとも一つの別の副帯信号x1及びこの別の副帯信号のためのものであり重み付け係数ckとは異なる重み付け係数c1を使用して、補正項を算出するものである。この二つの重み付け係数を異ならせることは、解析及び合成フィルターが完全な再構築特性を有していても、実フィルターバンク応用の際のエイリアシングの原因となる。補正項決定部12から出力される補正項は合成部13に送られ、重み付けされた副帯信号もまた合成部13に送られる。この合成部13は、補正された副帯信号ykを得るために、重み付けされた副帯信号と補正項を結合する。
合成部13は、好ましくはサンプル毎に結合を行うものである。従って、重み付けされた副帯信号xkの全ての各サンプルのために「補正項サンプル」があり、1対1補正が可能となる。あるいは、計算の複雑さを緩和するために、例えば、ある特定個数の重み付けされた副帯信号のために一つの補正項サンプルが算出され、その後、その重み付けされた副帯信号グループの全ての各サンプルに平滑化された又は平滑化されていない方法で加算されるように、補正が行われてもよい。実施状況により、補正項は加算項ではなく係数として算出されてもよい。この場合、合成部13は補正された副帯信号ykを得るために、重み付けされた副帯信号と補正項の掛け算を行う。
ここで注目すべきことは、二つの副帯信号が重複通過特性を有するフィルターによって生成された場合、エイリアシングが発生することである。特別なフィルターバンク実施において、このような重複フィルター特性は、隣接する副帯信号にとって重要な重複範囲を含む。
補正項決定部12は、図2に示すように構成されていることが好ましい。補正項決定部12は第1補正項決定部12aと第2補正項決定部12bを含む。第1補正項決定部12aは、指数kである現在の副帯信号と、次に高い指数k+1である副帯信号との重複を検討する。さらに、第1補正項決定部12aは、副帯信号xk+1だけでなく、その副帯信号の重み付け係数ck+1をも受け取る。好ましくは、第1補正項決定部12aは、図2中qkで示されているck+1とckとの差をも受け取る。
第2補正項決定部12bは、副帯信号xkと、それよりも1低い指数の副帯信号xk-1との重複を検討する。第2補正項決定部12bは、副帯信号xk-1だけでなく、この副帯信号のための重み付け係数ck-1及び好ましくは図2中pkで示されている重み付け係数ck-1と重み付け係数ckとの差も受け取る。
第1補正項決定部12aは第1補正項qk×ukを出力し、第2補正項決定部12bは第2補正項pk×Lkを出力する。図3A,3Bを参照して後述するように、これら二つの補正項はその後加算され、重み付けされた副帯信号ck×xkと結合される。
次に、好ましい実施形態を図8及び図3Aを参照して説明する。
実数値合成フィルターバンクと複合値解析フィルターバンクの直列接続が多帯域フィルタリングに使用される。ここでは、各実副帯サンプルの虚部は3個のフィルター出力信号を重ねることで形成される。これら3個のフィルターは、それぞれ、副帯とそれに隣接する二つの帯域のために使用される。
同様に、複から実への変換(c2r)は、複合値合成フィルターバンクと実数値解析フィルターバンクの直列接続で実施される。ここでは、実部は元の実副帯サンプルと3個のフィルター出力信号の重複部分の平均として形成される。これらの3個のフィルターは、それぞれ、副帯の虚部とそれに隣接する二つの帯域のために使用される。
r2cとc2rの直列接続は、出力信号内での視聴可能な干渉を避けるために、できる限り正確に元の副帯信号を再構築しなければならない。従って、対応するフィルターはかなりの長さを有していなければならない。
ここに提示する方法は、「r2c」、「ゲイン制御」及び「c2r」の直列接続を、同じ増幅率を使用して形成される信号部分と、隣接する副帯の増幅率の違いにより形成される信号部分とに分けるという考えに基づくものである。
第1信号部分は元の副帯信号に相当するものであるので、それぞれの処理は省略可能である。
残りの信号部分はそれぞれの増幅率の差によるものであり、通常のr2c,c2r変換で発生するエイリアシング成分を低下させるためだけのものである。各フィルターは、変化していない副帯信号の再構築には影響を及ぼさないので、これらのフィルター長はかなり短い。
次に、処理手順を詳細に説明する。
副帯kの虚部は副帯k,k−1,k+1の実数値サンプルから以下のように算出される。
Figure 0005252661
奇数の指数を有する副帯の鏡映のために、HとH´の区別が必要である。
各副帯が増幅率ckで掛け算される場合、付加的な標準化係数を0.5とすると、副帯kの再構築された信号のための結果は以下のようになる。
Figure 0005252661
k-1がck+pk(pk=ck-1−ck)に取って代わられ、ck+1がck+qk(qk=ck+1−ck)に取って代わられると、以下のようになる。
Figure 0005252661
ここで、最初の項は、全ての副帯に同じ増幅率を使用して再構築された副帯信号に相当し、従って、増幅率ckを除いて、元の副帯信号と同じものである。しかし、2番目の項は、異なる増幅率の影響を示しており、実処理と比較して複合処理の副帯kのための補正項と考えられる。以下のように算出される。
Figure 0005252661
多相フィルターバンクの特性と奇数の指数を有する帯域の鏡映から、以下の関係が生じる。
Figure 0005252661
代入をすると、以下のような結果となる。
Figure 0005252661
再構築は、副帯全体を通して一定の増幅率で使用されるフィルターにもはや頼ってはいないので、これらのフィルターは短いものと交換することができ、帰結フィルターに近いものとなり、虚部の代わりに二つの補正項が算出される。
Figure 0005252661
エイリアシング補正を含む好ましい副帯信号は、元の副帯信号と二つの補正信号との重み付けされた重複部分によって得られる。
Figure 0005252661
しかし、実用に際して、フィルタリングを含む各信号経路での遅延を補償する遅延が、フィルタリングを含まない信号経路に導入されなければならないことを銘記しておかねばならない。
全体的な性能をチェックするために、以下の記述はフィルターバンク解析後の出力信号、副帯の20dBの減衰とそれに続く異なる入力信号のためのフィルターバンク合成を示す。
ここで説明する方法は、EBCCで使用されるフィルターバンクの代わりにMDCTと組み合わせてもよい。
長さ5を有するフィルターのために、適切なフィルター係数が生成されている。これは、変換及び/又は再変換を順次適用する際に生じるカットされていないフィルターに相当する。「r2c−c2r」技術と比較して、この新しい方法は、MDCTスペクトルを変化させない限り、概算エラーが生じることはないという点で有利である。「r2c−c2r」では、二つの隣接する副帯のみが概算の際に考慮されるだけであるので、エラーが起こる。
帯域限界を10%上回る正弦トーンのための信号スペクトルが結果的に得られることはエイリアシング成分がMDCTに関して非常に効率的に抑制されていることを示している。ここでは、隣接する帯域もまた10dB減衰されている。
従って、等化器機能及び/又はエコー抑制方法は、再変換の前に逆MDCTによって、例えばMPEG−AACのようなオーディオデコーダに直接内蔵され得る。
図8は、実から複へ(r2c)及び複から実へ(c2r)のフィルター処理の概略説明図である。帯域xkの虚部IkはフィルターH´uによってフィルタリングされた副帯信号xk-1とフィルターH´lによってフィルタリングされた副帯信号xk+1から生成される。さらに、フィルターHmによってフィルタリングされた副帯信号xkの一成分が虚部Ikの一因となる。フィルターkによって重ねられた副帯信号xk-1の一部は低域特性を有するので、フィルターH´uは低域フィルターである。同様に、上部の副帯信号xk+1の部分がxkのためのフィルターによって重ねられるので、H´lは高域フィルターとなる。前述したように、奇数の指数を有する副帯の鏡映を考慮して、HとH´は区別されている。副帯の虚部Ik+2〜Ik-2に関するHとH´のこの変曲を図9に示す。また、指数“m”は“mid”のことであり、中心副帯信号の寄与を示している。さらに、指数“l”は“low”のことであり、図8に示す低副帯、つまり1小さい指数を有する副帯の現在の副帯への寄与を示している。同様に、“u”は“up”のことであり、1大きい指数を有する副帯の現在の副帯への寄与を示している。
個々の解析フィルターHに対応する合成フィルターGが図8に示されている。Glは高域特性を有し、Guは低域特性を有している。従って、前述したように、Gu´とHuの積がHlとHuの積に等しいか、あるいはGl´とHlの積がHuとHlの積に等しく、また、ほぼ0である。何故ならば、ここでは、各高域フィルターが低域フィルターで掛けられ、同じ遮断周波数を有する高域フィルターと低域フィルターの周波数応答が結果的にほぼ0となるからである。これらの遮断周波数が同じではなく、異なる場合でも、結果的な周波数応答は0となる。低域フィルターの遮断周波数が高域フィルターの遮断周波数より低い場合も、結果的な周波数応答は0となる。低域フィルターの遮断周波数が高域フィルターの遮断周波数より高い場合にのみ、前述のようなことにはならない。しかし、このような場合は、一般的な多相フィルターバンクでは起こらない。また、起こったとしても、いくぶん不正確な補正項を算出するというわずかな干渉にすぎない。好ましくは、補正項はそれに関連する二つの重み付け係数の差で重み付けされており、それにより、このエラーも低下される。
図3は、本発明に係る補正項決定部12によって実施される、以上のことから導き出された好ましいフィルターを概略的に示している。図3Aから明らかなように、装置全体がフィルター部30と重み付け部31を含む。図1の重み付け部でckと記された部分は図3Aの重み付け部31にある。図1の合成部13は図3Aの加算器13に相当する。補正項決定部12は、4個のフィルターHlm,Hll,Huu,Humを使用するフィルター処理を行う。補正項決定部12はまた、重み付けされていない補正項LkとUkを、それぞれに関連する二つの重み付け係数の差、つまり重み付け部31に示されているqkとpkで重み付けする。図3Aのフィルター部の詳細な実施を図3Bに示す。副帯信号xk-1は低域フィルターHlm32へ送られる。副帯信号xkは低域フィルターHll33へ送られる。副帯信号xkは、また、高域フィルターHuu34に送られ、さらに、次に副帯信号Xk+1は、これもまた高域フィルターとして構成されていてもよいフィルターHum35に送られる。フィルター32,33からの出力信号は加算器34で結合され、第1の重み付けされていない補正項lkとなる。また、フィルター34,35からの出力信号は加算器35で加算され、第2の重み付けされていない補正項ukとなる。さらに、フィルターがFIRフィルター又はIIRフィルターというデジタルフィルターとして実施された場合に発生するフィルター遅延は、重み付け係数ckで重み付けされた副帯xkに関して検討される。フィルター33〜35の遅延の検討は、遅延部38で、重み付けの前又は後に行われる。最高品質を得るためには、フィルター32,33,34,35の長さを全て同じにし、遅延部38をフィルター32〜35の長さに合わせることが好ましい。例えば、フィルター32〜35がそれぞれ11のフィルター長を有している場合、遅延部38は5個の副帯信号サンプルの大きさの遅延を提供しなければならない。
図3A,3Bは、フィルター32,33,34,35が積フィルター、つまりその後単に重み付けだけが必要となる項lk,ukを算出するためのフィルターである場合を示している。一方、図3C,3Dは、補正項は4個の積フィルターではなく、6個のフィルター320,330,340,350,381,382で算出される本発明の実施形態を示している。
特に図3Cに示すように、信号Lkは、xk-1をフィルターHmでフィルタリングし、Hlでフィルタリングされた信号xkに加算することで算出する。ここでも、0.5の標準化係数が導入される。しかし、この標準化係数は、第1実施形態と同様に、省略してもよいし、あるいは1を含む別の数値に設定してもよい。さらに、別の成分ukは、xkをHuでフィルタリングすることで算出される。このフィルタリングでは、xk+1・Hmをxk・Huから引き算する。図3Aの下部の方程式においては、これらの積はすでにフィルター内で検討されているが、これとは対照的に、図3Cの信号は個々にフィルタリングされる。図3Aに示すように、結果的にLkとUkはそれぞれpkとqhで重み付けされる。この重み付けに加えて、HlとHuによるフィルタリングも行われる。
図3Aとは対照的に、第1フィルター部と、さらに重み付け部に統合され及び/又は結合されている第2フィルター部がある。重み付け係数はすでにフィルター係数で考慮されていてもよいが、デジタルフィルターHl及び/又はHuによるフィルタリングの前又は後に適用されてもよい。従って、遅延z-dは、二つの成分xk-1及び/又はxk+1の第1フィルター部でのフィルタリングによって生じる遅延を考慮し、さらに、フィルターHl及び/又はHuによってフィルタリングされたLk及び/又はUkのフィルタリングによって生じる第2フィルター部での遅延を考慮する。
実施されるフィルターバンクによって、フィルターHn,Hl,Huにいかなるフィルター特性をも持たせることができるが、Hlを低域フィルターとし、Huを高域フィルターとすることが好ましい。また、Hを帯域フィルターとすることも好ましい。図10のHll100はフィルターHlの平方であるので、フィルターHlは図10に示すものと同様の型を有している。高域フィルターとして実施されるフィルターHuは図10の左部分を、π/2の位置で、つまり図10のほぼ中央で、縦に鏡映することで得られる。フィルターHlmは帯域フィルターと低域フィルターとの積フィルターであるので、図3Cにはもはや存在しないものであるが、これは図3B中のフィルターHum35を得るために、π/2の線で鏡映され得る。この積フィルターはアセンブルされた形ではもはや図3Cには存在しないが、それ以前に、合成部13で成分を結合することで陰関数的に算出される。
図3Bでは、図3Aの補正項決定部12がフィルター部30と成分Lk,Ukの重み付け係数pk,qkでの重み付けによって実施されているが、図3C,3Dでの補正項決定部12は、一種の2段階フィルタリングを行うものである。この2段階フィルタリングでは、最初に、合算器360及び/又は370の出力である信号Lk.Ukが積フィルターを使用せず、個々のフィルターを使用して計算され、第2フィルター部では、それに続く個々のフィルターでpk及び/又はqkによる重み付けが行われる。
重み付け部10による帯域信号xkの重み付けは、図3Aと同様に図3Dで行われる。
図3C,3Dに示す実施形態においてあるいは一般的には、積フィルターを形成するのに二つのフィルターが統合されるわけではなく、個々のフィルターとして実施される。積フィルターへの統合を行わなくても、この実施とは別に、フィルター長が短くできるという利点がある。従って、実から複への及び/又は複から実への直接的な計算と比較して、遅延が低下される。ブロック320,330,340,350,381,382のフィルターの上部に付された記号は、これらのフィルターは、積フィルターを示す図10からわかるように、通常のフィルターバンクの副帯フィルターと比較してフィルター長が短縮されているということを意味している。副帯信号xk-1,xk及び/又はxk+1を生成するための副帯フィルターのフィルター長よりも短いフィルター長であることが好ましい。また、処理後、つまり短縮後のフィルターhu,hm,hlのフィルター長は、他の場合のように、副帯フィルターバンクにこのような数個のフィルターを応用することで副帯信号を生成するために使用されたフィルター長のせいぜい50%であることが好ましい。
21よりも小さいフィルター長が好ましく、このようなフィルターの遅延は10よりも小さい。図3Dに示す実施においては、図3A,Bに示す実施と比較して、迅速な時間可変減衰係数という利点が得られる。時間形態の点では、図3Dに示す実施は実/複−複/実の実施により相似しているが、積フィルター実現においては、増幅率の適用後にはいかなるフィルタリングももはや行われない。
本発明によると、個々の短縮されたフィルターを使用しての実現を選択するかまたは積フィルターの大要を選択するかに関係なく、エイリアシングが抑制された迅速な実フィルターバンクが実施できる。特に好ましい実施形態において、図3Bに示すフィルター長に比べて、図3Dのフィルター長はさらに短縮されており、図3Dに示されている部分全体の計算は、図3Bに示されている部分全体の計算と同じような遅延を有する。従って、図3Bと同様の実施形態の場合、図3Dにおいて、第1フィルター部分が7個の係数のフィルター長を有することとなり、遅延は副帯信号の3個のサンプルに相当することになる。この場合、第2の遅延383及び/又は次のフィルター381,382は、例えば2の遅延をもたらす4のフィルター長を有することになる。ここで指摘すべきことは、全体的な遅延が図3Bの積フィルターの遅延よりもいくぶん大きい場合、図3Dのいくぶん短いフィルター及び/又は実施が利益をもたらすであろうということである。
図4は、図1〜図3Dを参照して説明した重み付け部の解析フィルターバンク及び/又は合成フィルターバンク内への使用を示す。0〜N−1の全てのフィルターチャンネルそれぞれのために、図1に示すような一つの装置が必要であることは、図4から明らかである。しかし、好ましくは、図3Bのような実施の場合、各装置は同じ4個のフィルター32〜35を含み、副帯信号の個数及び/又は解析/合成フィルターバンクのフィルターチャンネル数に関係なく、同じ4個のフィルターのみが算出又は最適化されればよい。
実際のフィルター算出は、解析/合成プロトタイプフィルターの直接的な算出、あるいは概してコンピュータで行われる数的最適化のどちらで行われてもよい。フィルター32〜35のこのような数的最適化において、異なるフィルター長のための1セットのフィルターが得られるように、フィルター長が予め設定される。図10に特に示されているように、フィルター変換関数100を有するフィルターHll、あるいはフィルター変換関数101を有するフィルターHlmは、際立った低域特性を有している。しかし、これらのフィルターの遮断域での非常に著しい減衰は、かなり短いフィルター、つまりフィルター102又は103によってほぼ達成できることがわかる。フィルター102及び103のフィルター長はたった11であるが、このように、フィルター100及び101の特性をほぼ達成する。これらの偏差は低周波域において非常に低く、高周波域でのみ大きくなる。他方、40dB以上の遮断減衰はフィルター102及び103でも得られ、これらの非常に短いフィルターがすでに良好なエイリアシング抑制効果を有することがわかる。
図11は、副帯サンプル期間の位置8でのインパルスに対するフィルターバンクの応答を示すものである。実フィルターバンクは110で示されるような特性を示し、複合フィルターバンクは112で示されるような特性を示す。補正を含む本発明に係る実フィルターバンクは111で示されるような特性を示す。補正を含む実フィルターバンクは複合フィルターバンクとほぼ同様の特性を示すことがわかるが、しかし、補正を含む実フィルターバンクはかなり安価に実施できる。補正を含む実フィルターバンクは、k−1とkとの帯域限界においてのみ、波形を示し、これは、図10に示すように、完全なフィルターの代わりにたった11のフィルター長が使用されているという事実によるものである。図3Bの短いフィルター32〜35が既に使用されているが、補正を含む実フィルターバンクと対エイリアシングである複合フィルターバンクとの間の偏差は無視できるほどのものである。フィルター長がさらに短くなると、111と112の間の偏差は大きくなるが、しかし、遅延最適化のためには、5よりも小さいフィルター長が使用されてもよく、この場合でも、特性曲線111と112の偏差は妥当なものである。
次に、図12に、帯域限界より1%上の正弦トーンが考慮されているフィルターバンク応答を示す。入力信号121は正弦トーンを示す。実フィルターバンクは、曲線122で示すようにエイリアシングを生成する。エイリアシングは「二次的ピーク」で認識できるものとなるが、この二次的ピークは、隣接する帯域k−1とkが異なる重み付け係数で重み付けされたという事実により、発生するものである。ここで再度明らかなことは、複合フィルターバンクはこのような二次的ピークを持たない、つまりこのようなエイリアシングを生成しないということと、補正を含む実フィルターバンクは、最適に複合フィルターバンクの代わりを果たすということである。複合フィルターバンクに対するこの補正を含む実フィルターバンクの偏差は、範囲126で見られるだけである。この実フィルターバンクは複合フィルターバンクよりも大きい減衰を有するが、これはフィルター32〜35のフィルター長が11に短縮されたという事実に帰するものである。
図12の例及び図13ないし図17の例において、他の副帯と比較して20dBの減衰がある副帯が常にあるということに注目すべきである。
図13は、図12と同様の場合を示すが、帯域限界の5%上の正弦トーンの場合である。ここでも、実フィルターバンクは二次的ピーク125を生成する。しかし、この二次的ピークは補正を含む実フィルターバンク124によってほぼ完全に減衰される。非常に小さな偏差が127で見られる。フィルター32〜35のフィルター長を短縮するにつれて、このピーク127は増大するであろう。古いタイプのフィルター、つまりたった一つの重み付け係数で重み付けを行うフィルターを使用した場合でも、ピーク127は二次的ピーク125よりも小さくなるだろう。しかし、二つの重み付け係数の差でフィルタリングされた値を重み付けするという本発明によると、少なくとも同じ又はほぼ同じ重み付け係数の場合には、古いタイプのフィルターによるきわめて初歩的なフィルタリングであるにもかかわらず、ほぼ何の干渉も生じない。
図14ないし図17は同様の場合を示し、正弦トーンが帯域限界からさらに離れている場合である。これらの図から明らかなように、本発明に係る補正が行われなければ、エイリアシング成分が実フィルターバンクによって生成される。また、本発明に係る補正を含む実フィルターバンクと対エイリアシング複合フィルターバンク123との間の偏差は、127におけるさらに小さなものであることが、これらの図からわかる。
図18は、図12ないし図17と同様の場合を示すが、これはMDCTの変換のためのものである。ここでも、周波数127.88の部分で発生するエイリアシング成分125が明らかに認められる。本発明に係る補正、つまり連続するMDCTピークに対応するMDCT係数をフィルター32〜35でフィルタリングすることにより、このエイリアシング成分は、図18の127での小さな偏差以外では、取り除かれる。フィルター32〜35のフィルター長が11である場合、アセンブリ全体は、約10のMDCTスペクトル後に確定されるだけである。従って、図3A,3Bの場合には、認識できる出力値が生成されるまでに、5個のMDCTブロックの遅延が必要となる。
状況により、本発明に係る方法はハードウェア又はソフトウェアで実施可能である。この実施は、この方法を実行するためのデジタル記憶媒体、特に電子工学的に読み出し可能な制御信号を有し、プログラム可能なコンピュータシステムと協働可能であるディスクやCDであり得る。従って、本発明は一般的に、コンピュータ上で起動された際、機械読み出し可能な媒体に記憶された本発明の方法を実行するためのプログラムコードを有するコンピュータプログラム製品である。換言すると、本発明は、コンピュータ上で起動された際、本発明の方法を実行するためのプログラムコードを有するコンピュータプログラムとして実現されてもよい。

Claims (29)

  1. 解析フィルターバンク(50)によって生成された実離散的時間信号x(n)の表示である複数の実副帯信号のうちの一つの実副帯信号(xk)を処理するための装置であり、以下のものを含む、
    重み付けされた副帯信号(11)を得るために、副帯信号(xk)を、その副帯信号のために決定された重み付け係数(ck)で重み付けする重み付け部(10)、
    補正項を決定するための補正項決定部(12)であり、少なくとも一つの別の副帯信号(xl)と、この別の副帯信号(xl)のためのものであり前記重み付け係数(ck)とは異なる重み付け係数(cl)とを使用して補正項を算出するもの、
    補正された副帯信号(yk)を得るために、重み付けされた副帯信号と補正項を結合する合成部(13)。
  2. 請求項1に記載の装置であり、補正項決定部(12)は、副帯信号(xk)のための重み付け係数(ck)と別の副帯信号(xl)のための重み付け係数(cl)の差に基づき、補正項を生成する。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の装置であり、補正項決定部(12)は、副帯信号(xk)に基づき補正項を決定する。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の装置であり、補正項決定部(12)は、副帯信号(xk)の周波数域指数とは「1」だけ異なる周波数域指数を有する複数の副帯信号(xk+1,xk-1)のうちの一つを、前記別の副帯信号として使用する。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の装置であり、補正項決定部(12)は、第3の副帯信号(xk-1)と、この第3の副帯信号(xk-1)のためのものであり前記重み付け係数(ck)とは異なる第3の重み付け係数(ck-1)に基づき、別の補正項(12b)を決定する。
  6. 請求項5に記載の装置であり、結合器(13)は、前記別の補正項(12b)と重み付けされた副帯信号(11)を結合する。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の装置であり、補正項決定部(12)は、前記副帯信号(xk)の周波数域指数及び前記別の副帯信号(xk+1)の周波数域指数とは異なる周波数域指数(k+1)を有する副帯信号を、第3の副帯信号として使用する。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の装置であり、補正項決定部(12)は、第1フィルター(33)によってフィルタリングされた副帯信号と別のフィルター(32)によってフィルタリングされた別の副帯信号(xk-1)との一次結合として補正項を算出するものであり、該フィルター(32,33)は1〜20の間のフィルター長を有する低域フィルター又は高域フィルターである。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の装置であり、補正項決定部(12)は以下の処理を行うことにより補正項を算出する
    前記別の副帯信号(x1)に基づき重み付けされていない補正項を算出し、
    補正項を得るために、前記重み付けされていない補正項を、前記副帯信号(xk)のための重み付け係数(ck)と前記別の副帯信号(xl)のための重み付け係数(cl)との差により重み付けする。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の装置であり、補正項決定部(12)は、以下の式に基づき補正項(KT)を算出する。
    Figure 0005252661
    kは前記副帯信号(xk)のための重み付け係数(ck)と隣接する副帯信号(xk-1)のための重み付け係数(ck-1)との差であり、qkは前記副帯信号(xk)のための重み付け係数(ck)と隣接する別の副帯信号(xk+1)のための重み付け係数(ck+1)との差であり、Lk (z)は一方の隣接する副帯信号(xk-1によって得られた重み付けされていない補正項であり、Uk (z)は他方の隣接する副帯信号(xk+1によって得られた重み付けされていない補正項であり、・は乗算による重み付け処理を示す
  11. 請求項10に記載の装置であり、前記重み付けされていない補正項Lk及びUkは以下のように算出される。
    Figure 0005252661
    1及びA2は係数であり、Hllは第1低域フィルター(33)を示し、Hlmは第2低域フィルターを示し、Huuは第1高域フィルター(34)を示し、Humは第2高域フィルター(35)を示す。
  12. 請求項11に記載の装置であり、前記高域フィルター(34,35)の遮断周波数は、前記低域フィルター(32,33)の遮断周波数以上である。
  13. 請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の装置であり、前記解析フィルターバンク(50)はサンプルブロックをスペクトル表示に変換するものであり、一つの副帯信号は、一連のスペクトル表示から引き出される同じ周波数域指数のスペクトル係数を有する副帯サンプルを含む。
  14. 請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の装置であり、前記解析フィルターバンク(50)は、プロトタイプフィルターの調整によって特徴づけられるフィルターを含む間引きフィルターバンクである。
  15. 請求項13又は請求項14に記載の装置であり、一つの副帯信号はN/M個のサンプルを含む信号でありN/M個のサンプルは、各副帯信号のためにN個の離散的時間信号のサンプルから生成され、Mは解析フィルターバンクによって生成される副帯信号の個数である
  16. 請求項1ないし請求項15のいずれかに記載の装置であり、前記合成部は、重み付けされた副帯信号と補正項の加算を行う。
  17. 請求項1ないし請求項16のいずれかに記載の装置であり、さらに以下のものを含む、
    前記複数の副帯信号のために異なる重み付け係数を与える手段(55)であり、この手段(55)は、等化器機能、エコー抑制、帯域拡張又はパラメトリック多チャンネル符号化により、いくつかの重み付け係数を決定する。
  18. 請求項10に記載の装置であり、重み付けされていない補正項Lk及びUk を算出するために使用される中間信号L k ´及びU k ´は以下の式により算出される。
    Figure 0005252661
    1,A2は一定の係数であり、Hm,Hl,Huはフィルターを示し、フィルターHl(330)は低域フィルター特性を有し、フィルターHu(340)は高域フィルター特性を有する。
  19. 請求項18に記載の装置であり、フィルターHm(320,350)は帯域特性を有する。
  20. 請求項18又は請求項19に記載の装置であり、重み付けされていない補正項Lk及びUkは以下の式により算出される。
    Figure 0005252661
    lは低域フィルター(381)であり、Huは高域フィルター(382)であり、Lk´及びUk´は重み付けされていない補正項L k 及びU k を算出するために使用される中間信号である。
  21. 請求項1ないし請求項20のいずれかに記載の装置であり、補正項決定部(12)は、前記副帯信号(xk)又は前記別の副帯信号(xl)を生成する副帯フィルターのフィルター長よりも短いフィルター長を有するフィルター(32,33,34,35;320,330,340,350,381,383,382)を含む。
  22. 請求項21に記載の装置であり、補正項決定部(12)は、一つのフィルターの遅延が前記副帯信号(xk)又は前記別の副帯信号(xl)の10個の副帯信号サンプルよりも小さくなるように選択されたフィルター長を有するフィルター(32,33,34,35;320,330,340,350,381,383,382)を含む。
  23. 請求項22に記載の装置であり、補正項決定部(12)は、各フィルターの遅延が前記副帯信号(xk)又は前記別の副帯信号(xl)の6個の値よりも小さくなるように選択されたフィルター長を有するフィルターのみを含む。
  24. 解析フィルターバンク(50)によって生成された実離散的時間信号x(n)の表示である複数の実副帯信号のうちの一つの実副帯信号(xk)を処理する方法であり、以下のステップを含む、
    重み付けされた副帯信号(11)を得るために、副帯信号(xk)を、その副帯信号のために決定された重み付け係数(ck)で重み付けする重み付けするステップ(10)、
    少なくとも一つの別の副帯信号(xl)と、この別の副帯信号(xl)のためのものであり前記重み付け係数(ck)とは異なる重み付け係数(cl)とを使用して補正項を算出するステップ(12)、
    補正された副帯信号(yk)を得るために、重み付けされた副帯信号と補正項を結合するステップ(13)。
  25. 以下のものを含む解析フィルターバンク、
    離散的時間信号から複数の副帯信号を生成する手段(50)、
    処理された副帯信号を得るために、請求項1ないし請求項23のいずれかに記載の装置。
  26. 以下のものを含む合成フィルターバンク、
    処理された副帯信号を得るために、解析フィルターバンクによって生成された複数の副帯信号のそれぞれを処理するための請求項1ないし請求項23のいずれかに記載の装置、
    合成フィルタリングされた副帯信号を得るために、処理された副帯信号をフィルタリングする複数の合成フィルター(51)、
    離散的時間信号を得るために、フィルタリングされた副帯信号を合算する合算器(58)。
  27. 離散的時間信号をフィルタリングする方法であり、以下のステップを含む、
    離散的時間信号から複数の副帯信号を生成するステップ(50)、
    処理された副帯信号を得るために、全ての各副帯信号を請求項24に記載の方法で処理するステップ。
  28. 信号を合成する方法であり、以下のステップを含む、
    処理された副帯信号を得るために、解析フィルターバンクによって生成された複数の副帯信号のそれぞれを請求項24に記載の方法で処理するステップ、
    合成フィルタリングされた副帯信号を得るために、処理された副帯信号を合成フィルタリングするステップ(51)、
    合成された信号を得るために、フィルタリングされた副帯信号を合算するステップ(58)。
  29. コンピュータ上で起動された際に請求項24、請求項27又は請求項28に記載の方法を実行するためのプログラムコードを含むコンピュータプログラム。
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