JP5251923B2 - 車両用衝突判定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両バンパ内に搭載されるチャンバ部材のチャンバ空間内の圧力変化を圧力センサで検出することにより、歩行者やその他の物などの物体が車両バンパに衝突したことを判定する車両用衝突判定装置に関する。
従来、車両用衝突判定装置としては例えば特許文献1に記載の装置がある。この装置は車両に搭載されたアクティブフードやカウルエアバッグ等の歩行者保護装置を作動するために、車両バンパへの物の衝突の有無を判定するように構成されている。この車両用衝突判定装置は、車両バンパ内に配設されたチャンバ空間が内部に形成されるチャンバ部材と、チャンバ空間内の圧力を検出するメインセンサと、メインセンサとは別個にチャンバ空間内の圧力を検出するセーフィングセンサと、車両の車速を検出する車速センサと、コントローラとを備えて構成されている。
なお、メインセンサは、チャンバ空間内の圧力変化を検出することで主として衝突検知を行う圧力センサであり、セーフィングセンサは、冗長系を確保するために、メインセンサとは別個にチャンバ空間内の圧力変化を検出する圧力センサであり、双方とも同一の圧力センサが用いられている。
このような構成において、コントローラで、メインセンサとセーフィングセンサの検出出力値の論理積を取り、この結果が衝突と判定された際に、更に車速センサでの衝突時の車速が所定の閾値の範囲内、例えば25〜55[km/h]の範囲内であれば、歩行者保護装置を作動させる。これによって衝突検知の信頼性を確保するようになっている。
特開2009−298265号公報
ところで、上記の特許文献1の装置においては、車両バンパが例えば歩行者に衝突した際に、メインセンサ及びセーフィングセンサで図1(a)に示す衝突波形CWが検知されたとする。この場合に、メインセンサから(b)に示す衝突波形信号CW1が出力されると、セーフィングセンサからもその衝突波形信号CW1と同じ(c)に示す衝突波形信号CW2が出力される。この場合、コントローラで双方の衝突波形信号CW1,CW2の論理積が取られて衝突と判定される。
一方、メインセンサ及びセーフィングセンサの信号出力側に、(e)に示す電気ノイズ波形ENが印加されたとすると、双方のセンサから同信号波形である(f)及び(g)に示す電気ノイズ信号EN1,EN2が出力される。この際に、電気ノイズ信号EN1,EN2が衝突波形信号CW1,CW2と略同レベルであった場合、コントローラは、衝突波形信号CW1,CW2と電気ノイズ信号EN1,EN2との区別がつかず、双方の電気ノイズ信号EN1,EN2の論理積結果から衝突と誤判定してしまうという問題が生じる。この場合に車速センサでの車速が所定閾値の範囲内であれば、歩行者保護装置を誤って作動させてしまうことになる。また、車速センサ11による判定が加味されないタイプの車両用衝突判定装置では、その誤判定によって歩行者保護装置21が作動してしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、メインセンサ及びセーフィングセンサが電気ノイズを検知した際にコントローラがその電気ノイズを所定の衝突波形信号と誤判定しないようにすることができる車両用衝突判定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、閉塞された内部空間を有するチャンバ部材と、このチャンバ部材の内部空間の圧力変化を検知する複数の圧力センサと、これら圧力センサからの出力信号に基づき車両の衝突を判定する衝突判定手段とを有する車両用衝突判定装置において、前記複数の圧力センサは、各々異なるカットオフ周波数のローパスフィルタを備え、前記衝突判定手段は、前記各々異なるカットオフ周波数のうち低い方と同じカットオフ周波数を有する特定ローパスフィルタを備え、高い方のカットオフ周波数のローパスフィルタを有する第1の圧力センサからの出力信号を前記特定ローパスフィルタで濾波し、この濾波された信号と、低い方のカットオフ周波数のローパスフィルタを有する第2の圧力センサからの出力信号との振幅差が所定の第1閾値以下の場合に衝突と判定し、前記振幅差が前記第1閾値を超えている場合に前記複数の圧力センサへの電気ノイズの印加と判定することを特徴とする。
この構成によれば、複数の圧力センサは、各々カットオフ周波数が異なるローパスフィルタを有するので、衝突検知時に振幅が異なる波形信号を出力する。即ち、カットオフ周波数が高いローパスフィルタを有する第1の圧力センサから出力される波形信号の振幅方が、カットオフ周波数が低いローパスフィルタを有する第2の圧力センサから出力される波形信号の振幅よりも大きい。衝突判定手段は、そのカットオフ周波数が低いローパスフィルタと同じ特定ローパスフィルタを有し、この特定ローパスフィルタで第1の圧力センサからの信号を濾波する。つまり、その濾波信号は、第2の圧力センサからの信号と同じ振幅となっている。従って、濾波信号と第2の圧力センサからの信号との振幅差が第1閾値以下であれば、各圧力センサからの信号は圧力センサでの衝突検知による衝突波形信号であると認識できる。これによって衝突判定手段は振幅差が所定の第1閾値以下の場合に衝突と判定する。
一方、各圧力センサの出力側に電気ノイズが印加されて波形信号が出力された場合、同振幅の信号が衝突判定手段に入力されるので、このうち、第1の圧力センサからの信号を特定ローパスフィルタで濾波した信号は、第2の圧力センサからの信号よりも大幅に振幅が小さくなる。従って、濾波信号と第2の圧力センサからの信号との振幅差は第1閾値を超えるので、この場合、衝突検知による信号でなく、複数の圧力センサへの電気ノイズの印加による波形信号であると認識できる。これによって衝突判定手段は複数の圧力センサへの電気ノイズの印加によると判定する。従って、複数の圧力センサが電気ノイズを検知した際に衝突判定手段がその電気ノイズを所定の衝突波形信号と誤判定しないようにすることができる。
請求項2に記載の発明は、前記衝突判定手段は、前記振幅差が前記第1閾値以下の場合に、前記第1の圧力センサからの出力信号が歩行者への衝突時の振幅に対応した第2閾値を超えていれば、歩行者への衝突と判定することを特徴とする。
この構成によれば、圧力センサは衝突時の圧力の大きさが大きいほどに、大きい振幅の信号を出力するので、第2の圧力センサからの信号が、歩行者への衝突時の振幅に対応した第2閾値を超えていることを判定すれば、歩行者に衝突したことを適正に判別することができる。
請求項3に記載の発明は、前記衝突判定手段は、前記第2閾値を超えていれば歩行者への衝突と判定することに代え、当該第2閾値を超えている場合に、更に車速が所定の第3閾値の範囲内である場合に、歩行者への衝突と判定することを特徴とする。
この構成によれば、歩行者への衝突検知の信頼性を、より確保することが出来る。
請求項4に記載の発明は、前記衝突判定手段で歩行者への衝突と判定された際に、歩行者を保護するための歩行者保護装置を作動させる制御を行う制御手段を備えることを特徴とする。
この構成によれば、歩行者への衝突時に歩行者を保護することができる。
(a)圧力検知に応じた衝突波形信号、(b)メインセンサからの衝突波形信号、(c)セーフィングセンサからの衝突波形信号、(e)圧力センサに印加された電気ノイズ信号、(f)メインセンサからの電気ノイズ信号、(g)セーフィングセンサからの電気ノイズ信号の各波形を示す図である。 (a)は本発明の実施形態に係る車両用衝突判定装置の構成を示す図、(b)は車両用衝突判定機構のブロック図である。 本実施形態の車両用衝突判定装置の車両バンパ部分の構成を示す平面図である。 本実施形態の車両用衝突判定装置の構成を示すブロック図である。 本実施形態の車両用衝突判定装置における各部での衝突波形を示し、(a)は圧力検知に応じた衝突波形信号、(b)はメインセンサからの衝突波形信号、(c)はセーフィングセンサからの衝突波形信号の各波形を示す図である。 本実施形態の車両用衝突判定装置における各部での電気ノイズの波形を示し、(a)は圧力センサの出力側に印加された電気ノイズ信号、(b)はメインセンサからの電気ノイズ信号、(c)はセーフィングセンサからの電気ノイズ信号の各波形を示す図である。 本実施形態の車両用衝突判定装置による車両用衝突判定の動作を説明するためのフローチャートである。 本実施形態の車両用衝突判定装置の他の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。但し、本明細書中の全図において相互に対応する部分には同一符号を付し、重複部分においては後述での説明を適時省略する。
図2(a)は本発明の実施形態に係る車両用衝突判定装置の構成を示す図、(b)は車両用衝突判定機構のブロック図である。
図2に示す車両用衝突判定装置は、車両に搭載されたアクティブフードやカウルエアバッグ等の歩行者保護装置21を作動するために車両バンパ1への歩行者等の衝突の有無を判定するように構成されている。この車両用衝突判定装置は、車両バンパ1内に配設され且つチャンバ空間7aが内部に形成されるチャンバ部材7と、チャンバ空間7a内の圧力を検出するメインセンサ9Aと、メインセンサ9Aとは別個にチャンバ空間7a内の圧力を検出するセーフィングセンサ9Bと、車両の車速を検出する車速センサ11と、コントローラ13とを備えて構成されている。なお、メインセンサ9A及びセーフィングセンサ9Bを単にセンサ9A,9Bとも称す。
更に、車両バンパ1内(バンパカバー2の車両後方側)には、図3にも示すように、バンパレインフォースメント3、チャンバ部材7及びアブソーバ4を備える。バンパカバー2は、車両前端部にて車両幅方向(車両左右方向)に概略弓状に延びる長手状を成す樹脂(例えば、ポリプロピレン)製のカバー部材である。チャンバ部材7とアブソーバ4はバンパレインフォースメント3の車両前方側に配設されており、チャンバ部材7の下方に隣接してアブソーバ4が配設されている。バンパレインフォースメント3の車両後方側には車両のフロントサイドメンバ5が隣接している。バンパレインフォースメント3は、バンパカバー2内に配設されて車両幅方向に延びる金属製の梁状部材である。
サイドメンバ5は、車両の左右両側面近傍に位置して車両前後方向に長手状に延びる一対の金属製部材であり、その前端に上述したバンパレインフォースメント3が取り付けられている。アブソーバ4は、バンパカバー2内でバンパレインフォースメント3の前面下方側に取り付けられ、車両幅方向に長手状に延びる発泡樹脂製部材であり、車両バンパ1における衝撃吸収作用を発揮する。
チャンバ部材7は、バンパカバー2内でバンパレインフォースメント3の前面上方側に取り付けられ、車両幅方向(車両左右方向)に延び、左右両端が閉塞された長尺筒形状(中空管状)の合成樹脂製部材であり、内部に厚さ数mmの壁面によって囲まれた密閉状のチャンバ空間7aが形成されている。チャンバ部材7は、車両バンパ1における衝撃吸収と圧力伝達との二つの作用を併せ持っている。
また、メインセンサ9A及びセーフィングセンサ9Bは、それぞれセンサ素子を有する本体がバンパレインフォースメント3内の左右両端部に固定され、各センサ9A,9Bの図示せぬ圧力導入管がチャンバ部材7に形成されたセンサ取付け口(穴)7Ah,7Bhからチャンバ空間7a内に差し込まれている。なお、メインセンサ9Aは、チャンバ空間7a内の圧力変化を検出することで主として衝突検知を行う第1の圧力センサであり、セーフィングセンサ9Bは、メインセンサ9Aとは別個にチャンバ空間7a内の圧力変化を検出する第2の圧力センサである。
メインセンサ9Aは、図4に示すように、圧力導入管(図示せず)が接続された圧力検知部31と第1LPF(ローパスフィルタ)33aとを備え、セーフィングセンサ9Bはメインセンサ9Aと同じ圧力検知部31と第2LPF33bとを備えて構成されている。ここで、第1LPF33aのカットオフ周波数(第1カットオフ周波数)の方が、第2LPF33bのカットオフ周波数(第2カットオフ周波数)よりも高く設定されている。従って、各センサ9A,9Bにおいて圧力検知部31で、図5(a)に示す衝突波形CWが検知された場合、メインセンサ9Aの第1LPF33aからは、図5(b)に示すように衝突波形CWに振幅Paが対応した衝突波形信号CW1が出力される。セーフィングセンサ9Bの第2LPF33bからは、当該第2LPF33bのカットオフ周波数が第1LPF33aのものよりも小さいので、図5(c)に示すように衝突波形信号CW1の振幅Paよりも小さい振幅Pbの衝突波形信号CW3が出力される。
つまり、メインセンサ9Aとセーフィングセンサ9Bの双方の圧力検知部31では同様に衝突波形CWが検知されるが、この検知結果に応じた電気信号が各々カットオフ周波数の異なるLPF33a,33bを通るので、各センサ9A,9Bから異なる振幅波形の衝突波形信号CW1,CW3が出力されるようになっている。
コントローラ13は、図4に示す衝突判定部(衝突判定手段)34で、各センサ9A,9Bの出力結果から衝突と判定した際に、更に制御部39で、車速センサ11での衝突時の車速が所定の閾値の範囲内、例えば25〜55[km/h]の範囲内であれば、歩行者保護装置21を作動させる制御を行う。
衝突判定部34は、メインセンサ9Aの第2LPF33bと同じカットオフ周波数の第3LPF(特定ローパスフィルタ)33cと、差分検出部35と、判定部37とを備えて構成されている。第3LPF33cは、メインセンサ9Aの第1LPF33aからの出力信号を、当該第1LPF33aの第1カットオフ周波数よりも小さい第2カットオフ周波数で制限して通過させるものである。差分検出部35は、第3LPF33cからの出力信号とセーフィングセンサ9Bの第2LPF33bからの出力信号との双方の振幅差を検出するものである。
判定部37は、差分検出部35で得られた振幅差と予め定められた第1閾値以下を比較し、この結果、振幅差が第1閾値以下であれば、更に第1LPF33aからの衝突波形信号CW1と、歩行者への衝突時の振幅に対応した閾値として予め設定された第2閾値とを比較し、この結果、衝突波形信号CW1が第2閾値を超えていれば、更に車速センサ11での衝突時の車速が所定の閾値(第3閾値)の範囲内か否かを判定し、範囲内であれば、各センサ9A,9Bでの検知が歩行者への衝突検知と判定する。
但し、車速センサ11での衝突時の車速が判定の対象となっていない場合は、判定部37は、衝突波形信号CW1が第2閾値を超えていれば、各センサ9A,9Bでの検知が歩行者への衝突検知と判定する。
一方、判定部37は、衝突波形信号CW1が第2閾値以下であれば、各センサ9A,9Bでの検知が歩行者への衝突よりも軽い物への衝突によるものであると判定する。更に、上記の振幅差が第1閾値を超えていれば各センサ9A,9Bでの検知が電気ノイズの印加によって生じたと判定するものである。
このように電気ノイズの印加と判定するケースは、各センサ9A,9Bの信号出力側、即ち各LPF33a,LPF33cの出力側に図6(a)に示す電気ノイズ波形ENが印加された場合である。この場合、双方のセンサ9A,9BのLPF33a,LPF33bからは(b)及び(c)に示す同振幅Pcの波形である電気ノイズ信号EN1,EN2が出力される。
このように同振幅波形の電気ノイズ信号EN1,EN2が出力された場合、第1LPF33aからの電気ノイズ信号EN1は第3LPF33cで更に高周波が遮断されるので振幅の小さい電気信号となる。この電気信号はもとの電気ノイズ信号EN1よりも振幅が小さいので、差分検出部35でセーフィングセンサ9Bの第3LPF33cからの電気ノイズ信号EN2との差分が取られると、この振幅差は第1閾値よりも大きいものとなる。従って、判定部37では振幅差が第1閾値を超えて各センサ9A,9Bでの検知が電気ノイズの印加によって生じたと判定されるようになっている。
制御部39は、判定部37で歩行者への衝突と判定された場合に、歩行者保護装置21を作動させる制御を行う。また、車速センサ11での衝突時の車速が第3閾値の範囲外の場合と、歩行者への衝突でなくそれよりも軽い物への衝突と判定された場合と、電気ノイズの印加によって生じたと判定された場合には、歩行者保護装置21の作動制御は行わないようになっている。
このように制御部39が歩行者を判別する理由は、車両バンパ1に衝突した障害物が歩行者でない場合、歩行者保護装置21(例えばアクティブフード)を作動させると様々な悪影響が生じるからである。例えば三角コーンや工事中看板等の軽量落下物と衝突した場合に歩行者と区別できないと、歩行者保護装置21を無駄に作動させて余分な修理費が発生する。また、コンクリートの壁や車両等の重量固定物と衝突した場合に歩行者と区別できなければ、フードが持ち上がった状態で後退していくのでフードが車室内に侵入し乗員に危害を与える恐れがあるといったことである。
このような構成の車両用衝突判定装置の動作を、図7に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップS1において、メインセンサ9A及びセーフィングセンサ9Bから出力された波形信号をコントローラ13が受信したとする。この内、メインセンサ9Aからの波形信号は、ステップS2において、コントローラ13の第3LPF33cで濾波される。次に、ステップS3において、差分検出部35で、その濾波されたメインセンサ9Aからの信号波形と、セーフィングセンサ9Bからの信号波形との双方の振幅差を検出する。ステップS4において、判定部37が、ステップS3で検出された振幅差が第1閾値以下か否かを判定する。
この判定結果、振幅差が第1閾値以下であれば、更にステップS5において、判定部37は第1LPF33aからの衝突波形信号CW1と第2閾値とを比較し、この結果、衝突波形信号CW1が第2閾値を超えていれば、ステップS6において、更に、車速センサ11での衝突時の車速が第3閾値の範囲内か否かを判定する。この判定結果、範囲内であれば、ステップS7において、各センサ9A,9Bでの検知が歩行者への衝突検知と判定する。そして、ステップS8において、制御部39が歩行者保護装置21を作動させる。
上記ステップS5において、衝突波形信号CW1が第2閾値を超えていない、即ち第2閾値以下と判定された場合、ステップS9において、判定部37は、各センサ9A,9Bでの検知が歩行者への衝突よりも軽い物(小物)への衝突によるものであると判定する。この判定の場合、ステップS10において、制御部39は歩行者保護装置21の作動制御は行わない。
一方、上記ステップS4において振幅差が第1閾値以下でない、即ち第1閾値を越えていると判定された場合、ステップS11において、判定部37は、各センサ9A,9Bでの検知が電気ノイズの印加によって生じたと判定する。この判定の場合、ステップS10に示すように、制御部39は歩行者保護装置21の作動制御は行わない。
このように本実施形態の車両用衝突判定装置は、閉塞された内部空間であるチャンバ空間7aを有するチャンバ部材7と、チャンバ空間7aの圧力変化を検知する複数の圧力センサとしてのメインセンサ9A及びセーフィングセンサ9Bと、これら圧力センサ9A,9Bからの出力信号に基づき車両の衝突を判定する衝突判定手段としての衝突判定部34とを有する。
この構成において本実施形態の特徴は、複数の圧力センサ9A,9Bが、各々異なるカットオフ周波数の第1LPF33a及び第2LPF33bを備え、衝突判定部34が、各々異なるカットオフ周波数のうち低い方と同じカットオフ周波数を有する特定ローパスフィルタとしての第3LPF33cを備える。そして衝突判定部34は、高い方のカットオフ周波数の第1LPF33aを有するメインセンサ9Aからの出力信号を第3LPF33cで濾波し、この濾波された信号と、低い方のカットオフ周波数の第2LPF33bを有するセーフィングセンサ9Bからの出力信号との振幅差が所定の第1閾値以下の場合に衝突と判定し、また、振幅差が第1閾値を超えている場合に複数の圧力センサ9A,9Bへの電気ノイズの印加と判定するようにした。
この構成によって、複数の圧力センサ9A,9Bは、各々カットオフ周波数が異なる第1LPF33a及び第2LPF33cを有するので、衝突検知時に振幅が異なる波形信号を出力する。即ち、カットオフ周波数が高い第1LPF33aを有するメインセンサ9Aから出力される波形信号の振幅方が、カットオフ周波数が低い第2LPF33bを有するセーフィングセンサ9Bから出力される波形信号の振幅よりも大きい。
衝突判定部34は、第2LPF33bと同じ第3LPF33cを有し、この第3LPF33cでメインセンサ9Aからの信号を濾波する。つまり、その濾波信号は、セーフィングセンサ9Bからの信号と同じ振幅となっている。従って、濾波信号とセーフィングセンサ9Bからの信号との振幅差が第1閾値以下であれば、各圧力センサ9A,9Bbからの信号は圧力センサ9A,9Bでの衝突検知による衝突波形信号であると認識できる。これによって衝突判定部34は振幅差が所定の第1閾値以下の場合に衝突と判定する。
一方、各圧力センサ9A,9Bの出力側に電気ノイズが印加されて波形信号が出力された場合、同振幅の信号が衝突判定部34に入力されるので、このうち、メインセンサ9Aからの信号を第3LPF33cで濾波した信号は、セーフィングセンサ9Bからの信号よりも大幅に振幅が小さくなる。従って、濾波信号とセーフィングセンサ9Bからの信号との振幅差は第1閾値を超えるので、この場合、衝突検知による信号でなく、複数の圧力センサ9A,9Bへの電気ノイズの印加による波形信号であると認識できる。これによって衝突判定部34は複数の圧力センサ9A,9Bへの電気ノイズの印加によると判定する。従って、複数の圧力センサ9A,9Bが電気ノイズを検知した際に衝突判定部34がその電気ノイズを所定の衝突波形信号と誤判定しないようにすることができる。
また、衝突判定部34は、振幅差が第1閾値以下の場合に、メインセンサ9Aからの出力信号が歩行者への衝突時の振幅に対応した第2閾値を超えていれば、歩行者への衝突と判定するようにした。これによって、圧力センサ9A,9Bは衝突時の圧力の大きさが大きいほどに、大きい振幅の信号を出力するので、セーフィングセンサ9Bからの信号が、歩行者への衝突時の振幅に対応した第2閾値を超えていることを判定すれば、歩行者に衝突したことを適正に判別することができる。
また、衝突判定部34は、第2閾値を超えていれば歩行者への衝突と判定することに代え、当該第2閾値を超えている場合に、更に車速センサ11で検出された車速が所定の第3閾値の範囲内である場合に、歩行者への衝突と判定するようにした。これによって、歩行者への衝突検知の信頼性を、より確保することが出来る。
また、衝突判定部34で歩行者への衝突と判定された際に、歩行者を保護するための歩行者保護装置21を作動させる制御を行う制御部39を備えた。この構成によって、歩行者への衝突時に歩行者を保護することができる。
この他、車両用衝突判定装置を、図4に示した構成に代え、図8に示す構成としても良い。この図8に示す車両用衝突判定装置は、メインセンサ9Aとセーフィングセンサ9Bとで、第1LPF33aと第2LPF33bを入れ替えて配設し、更に、セーフィングセンサ9Bの出力信号を第3LPF33cで濾波した信号と、メインセンサ9Aの出力信号との振幅差を差分検出部35で検出し、この検出結果と、セーフィングセンサ9Bの出力信号とに応じて判定部37が前述と同様に衝突の判定を行うような構成となっている。この構成においても前述の実施形態同様の作用効果を得ることができる。
1 車両バンパ
2 バンパカバー
3 バンパレインフォースメント
4 アブソーバ
5 サイドメンバ
7 チャンバ部材
7a チャンバ空間
9A メインセンサ
9B セーフィングセンサ
13 コントローラ
21 歩行者保護装置
31 圧力検知部
33a 第1LPF
33b 第2LPF
33c 第3LPF
34 衝突判定部
35 差分検出部
37 判定部
39 制御部

Claims (4)

  1. 閉塞された内部空間を有するチャンバ部材と、このチャンバ部材の内部空間の圧力変化を検知する複数の圧力センサと、これら圧力センサからの出力信号に基づき車両の衝突を判定する衝突判定手段とを有する車両用衝突判定装置において、
    前記複数の圧力センサは、各々異なるカットオフ周波数のローパスフィルタを備え、
    前記衝突判定手段は、前記各々異なるカットオフ周波数のうち低い方と同じカットオフ周波数を有する特定ローパスフィルタを備え、高い方のカットオフ周波数のローパスフィルタを有する第1の圧力センサからの出力信号を前記特定ローパスフィルタで濾波し、この濾波された信号と、低い方のカットオフ周波数のローパスフィルタを有する第2の圧力センサからの出力信号との振幅差が所定の第1閾値以下の場合に衝突と判定し、前記振幅差が前記第1閾値を超えている場合に前記複数の圧力センサへの電気ノイズの印加と判定することを特徴とする車両用衝突判定装置。
  2. 前記衝突判定手段は、前記振幅差が前記第1閾値以下の場合に、前記第1の圧力センサからの出力信号が歩行者への衝突時の振幅に対応した第2閾値を超えていれば、歩行者への衝突と判定することを特徴とする請求項1に記載の車両用衝突判定装置。
  3. 前記衝突判定手段は、前記第2閾値を超えていれば歩行者への衝突と判定することに代え、当該第2閾値を超えている場合に、更に車速が所定の第3閾値の範囲内である場合に、歩行者への衝突と判定することを特徴とする請求項2に記載の車両用衝突判定装置。
  4. 前記衝突判定手段で歩行者への衝突と判定された際に、歩行者を保護するための歩行者保護装置を作動させる制御を行う制御手段を備えることを特徴とする請求項2又は3に記載の車両用衝突判定装置。
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