JP5249068B2 - 走査型電子顕微鏡 - Google Patents
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(3)請求項3記載の発明は、前記乗算手段又はシフト型演算器の入力段に入るディジタルデータの最大ビットを含む数ビットを入力して、オーバーフローを検出するオーバーフロー検出器と、該オーバーフロー検出器がオーバーフローを検出した場合にはその出力でディジタルデータ入力の全ビットを1になるようにした飽和演算器とを設けたことを特徴とする。
(5)請求項5記載の発明は、前記乗算手段はソフトウェアにより実現することを特徴とする。
(実施例1)
図1は本発明の実施例1の信号検出系の構成を示す図である。図8と同一のものは、同一の符号を付して示す。図8に示す従来構成例と異なるのは、フレーム積算器8と観察画像表示器13との間に、フレーム積算器8の出力を大きくするための乗算手段を設けた点である。この乗算手段は、乗算器14とスケーリング係数設定器15とで構成されている。乗算器14は入力される2つの信号を乗算するものであり、スケーリング係数設定器15は、フレーム積算器8の出力の倍率を変えるための係数を設定するものである。つまり、乗算器14は、フレーム積算器8の出力とスケーリング係数設定器15による設定値とを乗算する。スケーリング係数としては、例えば×2,×4,×8等が用いられ、スケーリング係数は、時分割されたチャンネル毎に設定されるようになっている。このように構成された装置の動作を説明すれば、以下の通りである。
(実施例2)
図1の乗算器14の構成を2のべき乗演算するものであれば、図3に示すようなシフト演算器16で実現することができる。図3は利得4倍の場合である。シフト演算器16は、入力データを2ビット上シフト演算していることが分かる。即ち、2のべき乗の利得値に比例して入力バスの各ビットをそれぞれ上シフトして出力バスに接続する。ここで、データの重み付けの大きい方を上(D7)とする。乗算をシフト演算器で実施すると、演算はバスの結線だけで実現され、ハードウェアのゲート数を大幅に節約することができる。
(実施例3)
図4は本発明の実施例3の要部の構成例を示す図である。この実施例は、乗算手段部にオーバーフロー検出器17と飽和演算器(リミッタ)18を設けたものである。オーバーフロー検出器17は最上位ビットd7とd6のデータを受けてオーバーフローを検出する。飽和演算器18は、シフト演算器16の出力を受けてD0〜D7までの8ビットのデータを出力する。該飽和演算器18にはオーバーフロー検出器17の出力が与えられており、このオーバーフロー信号が“1”の時、飽和演算器18はD0〜D7までのビットを全て“1”にする。オーバーフロー検出器17の出力が“0”の場合、シフト演算器16の出力をそのまま出力する。
(実施例4)
図6は本発明の実施例4の信号検出系の構成例を示す図である。この実施例は、図1に示すフレーム積算器8と乗算手段を入力チャンネルの数だけ設けたものである。図1と同一のものは、同一の符号を付して示す。Aチャンネルにはフレーム積算器8と乗算手段(14,15)が設けられ、Bチャンネルにはフレーム積算器19と乗算手段(24,25)が設けられている。フレーム積算器8とフレーム積算器19、及び乗算手段(14,15)と乗算手段(24,25)は対応しており、同じ構成のものである。
(実施例5)
上述の実施例では、乗算器14及びスケーリング係数設定器15としてハードウェアで実現した場合について説明した。しかしながら、乗算器14及びスケーリング係数設定器15に相当する演算は、観察画像表示器13の中の例えばパーソナルコンピュータ、マイクロコンピュータ、ディジタル信号処理プロセッサなどのソフトウェァ処理によって実現することもできる。このように実現すれば、ハードウェアが不要になり、回路構成が簡単になるという利点がある。
(実施例6)
図7は図1に示すフレーム積算器の他の構成を示す図である。図1と同一のものは、同一の符号を付して示す。図において、30がフレーム積算器である。12はフレーム画像を蓄えるフレームメモリ、20,21は加算器、22は乗算器である。入力Xは加算器20と21に入力されている。乗算器には係数αが設定されている。加算器21の出力は、乗算器22でαと乗算され、加算器20でXと乗算器22の出力が加算されたものがYとなる。
と表すことができる。一方、図7の出力Yを求めると、
Y=(Y−X)・α+X (2)
と表される。(2)式を変形すると、
Y=Yα−Xα+X
=(1−α)X+αYとなる。
以上詳細に説明したように、本発明によれば、SEMの信号検出系において、乗算器をフレーム積算器と観察画像表示器の間に設け、その乗算係数はスケーリング設定器で時分割されたチャンネル毎に設定するように構成したので、連続する複数のフレームの同じ画素に信号パルスが稀にしか存在しなくても、観察画像の最大輝度は白レベルに達するようになり、1次ビーム電流が小さい場合や試料の2次電子放出効率が小さくても、コントラストのよい画像を得ることができるようになった。
2 増幅器
3 A/D変換器
4 検出器
5 増幅器
6 A/D変換器
7 チャンネル合成器
8 フレーム積算器
9 乗算器
10 乗算器
11 加算器
12 フレームメモリ
13 観察画像表示器
14 乗算器
15 スケーリング係数設定器
Claims (5)
- 少なくとも1チャンネルの検出信号を増幅してディジタルデータに変換し、ディジタルデータに変換した検出信号をフレーム間で無相関なノイズを低減させるためのフレーム積算器に入力し、その出力を観察画像表示器に表示するようにした走査型電子顕微鏡において、
前記フレーム積算器の出力とある係数を乗算する乗算手段を設け、
該乗算手段の出力を前記観察画像表示器に表示させるようにしたことを特徴とする走査型電子顕微鏡。 - 前記乗算手段をシフト型演算器で構成したことを特徴とする請求項1記載の走査型電子顕微鏡。
- 前記乗算手段又はシフト型演算器の入力段に入るディジタルデータの最大ビットを含む数ビットを入力して、オーバーフローを検出するオーバーフロー検出器と、該オーバーフロー検出器がオーバーフローを検出した場合にはその出力でディジタルデータ入力の全ビットを1になるようにした飽和演算器とを設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の走査型電子顕微鏡。
- 検出器の信号チャンネル毎に前記フレーム積算器と前記乗算手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の走査型電子顕微鏡。
- 前記乗算手段はソフトウェアにより実現することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の走査型電子顕微鏡。
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JP2009026076A JP5249068B2 (ja) | 2009-02-06 | 2009-02-06 | 走査型電子顕微鏡 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009026076A JP5249068B2 (ja) | 2009-02-06 | 2009-02-06 | 走査型電子顕微鏡 |
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Family Applications (1)
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JP2009026076A Active JP5249068B2 (ja) | 2009-02-06 | 2009-02-06 | 走査型電子顕微鏡 |
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