JP5248602B2 - 走査窓内で横に分散されたレーザパルスを用いて半導体構造を加工するためのシステム及び方法 - Google Patents

走査窓内で横に分散されたレーザパルスを用いて半導体構造を加工するためのシステム及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、包括的には、半導体集積回路の製造に関する。具体的には、本発明は、半導体集積回路上又は半導体集積回路内の構造を加工するためのレーザビームの使用に関する。
集積回路(integrated circuit:IC)では、製造の間に、様々な理由のために欠陥が生じることがよくある。このため、通常、ICデバイスは、半導体メモリデバイス、例えば、ダイナミックランダムアクセスメモリ(dynamic random access memory:DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(static random access memory:SRAM)、又は埋込みメモリ内に、冗長な回路素子、例えば、メモリセルの予備の行及び列を含むように設計される。また、このようなデバイスは、冗長な回路素子の電気接点の間に、特定のレーザ切断可能なリンクを含むように設計される。このようなリンクを除去して、例えば、欠陥があるメモリセルを切断し、冗長なセルに置き換えることができる。また、リンクは、識別、構成及び電圧調整のために除去することもできる。また、同様の技術は、リンクを切断して、論理デバイス(logic product)、例えば、ゲートアレイ又は特定用途向けIC(application-specific integrated circuits:ASIC)をプログラミング又は構成するためにも使用される。ICの製造後、その回路素子は、欠陥が検査され、この欠陥の位置がデータベースに記録されることがある。ICのレイアウト及び回路素子の位置に関する位置情報と組み合わせて、レーザベースのリンク加工システムを用いることによって、選択されたリンクを除去し、ICを使用可能にすることができる。
レーザ切断可能なリンクは、通常、厚さが約0.5〜1ミクロン(μm)、幅が約0.5〜1μm、長さが約8μmである。IC内の回路素子、およびこれらの素子間のリンクは、通常、規則的な幾何学的配置、例えば、規則的な行に配置される。典型的なリンクの行では、隣接するリンク間の中心間のピッチは、約2〜3μmである。これらの寸法は、代表的なものであり、技術的進歩によって、より小さい特徴部分を有する被加工物の作成、及び精度がより高く、レーザビームスポット焦点がより小さいレーザ加工システムの製造が可能になるにつれて、小さくなり続けている。最も一般的なリンク材料は、ポリシリコン及びこれに類する複合材料であるが、近年、メモリ製造業者は、より導電性が高い様々な金属リンク材料を適用しており、これらには、以下に限定されるものではないが、アルミニウム、銅、金、ニッケル、チタン、タングステン、白金、及び他の金属、金属合金、金属窒化物、例えば、窒化チタン又は窒化タンタル、金属珪化物、例えば、珪化タングステン、又は他の金属に類する材料が含まれる。
従来のレーザベースの半導体リンク加工システムは、約4〜30ナノ秒(ns)のパルス幅を有するレーザ出力の単一のパルスを各リンクにフォーカスする。レーザビームは、一度に1個のリンクを除去するために十分な大きさであって、且つ1個のリンクのみを除去するために適切な大きさのフットプリント又はスポットサイズでICに入射する。シリコン基板上であって、通常、厚さが2000〜10,000オングストローム(Å)の上位のパシベーション層と、下位のパシベーション層とを含むパシベーション層スタックの部品層の間に配設されているポリシリコン又は金属リンクにレーザパルスが衝突する場合、シリコン基板は、比較的少ない比例する量の赤外線(IR)放射を吸収し、パシベーション層(二酸化シリコン又は窒化シリコン)は、IR放射に対して比較的透過性が高い。回路リンクを除去するために、IR及び可視のレーザ波長(例えば、0.532μm、1.047μm、1.064μm、1.321μm及び1.34μm)が20年以上使用されている。
多くの従来の半導体リンク加工システムは、リンク除去のために小さいスポットにフォーカスされたシングルレーザパルスを使用する。除去するべきリンクのバンクは、通常、直線的な行としてウェハ上に配置され、この一例を図1に示す。行は、完全に直線的である必要はないが、典型的には、略々直線的である。リンクは、システムによって、リンクラン120内で加工され、これは、オンザフライ(on-the-fly:OTF)ランとも呼ばれる。リンクランの間、ステージ位置決め器(stage positioner)がフォーカスされたレーザスポット110の位置を横切って、リンクの行を通過しながら、レーザビームがパルスされる。ステージは、通常、一度に、単一の軸に沿って移動し、各リンク位置では止まらない。したがって、リンクランは、リンクの行を概ね長手方向(例えば、図を水平に横切る方向)に下る加工である。更に、リンクラン120の長手方向は、通常は、行を構成する個別のリンクの長手方向に正確に垂直であるが、必ずしもこの必要はない。
リンクラン120内の選択されたリンクには、軸に沿った伝搬経路を有するレーザビームが衝突する。軸が被加工物と交差する位置は、リンクラン120に沿って継続的に進み、この間に、レーザがパルスされ、リンクが選択的に除去される。レーザは、トリガされ、パルスを出射し、パルスエネルギーがリンクに影響を与える相対的位置(例えば、トリガ位置130)をウェハ及び光部品が有する場合、リンクを切断する。幾つかのリンクは、照射されて、切断されたリンク150となり、これ以外は、照射されず、未加工のリンク140として残される。
図2は、固定された光学テーブル210の下方でXY平面内でウェハ240を動かすことによってスポット110の位置を調整する典型的なリンク加工システムを示している。光学テーブル210は、レーザ220、ミラー225、フォーカスレンズ230及び場合によっては他の光学ハードウェアを支持する。ウェハ240は、移動ステージ260によって支えられているチャック250に載置することにより、下方で、XY平面内で動かされる。
図3は、ウェハ240の加工を表している。従来の連続的なリンクブローイング加工では、各リンクランについて、ウェハ240を横断して、XY移動ステージ260を走査する必要がある。ウェハ240を横断して前後に走査を繰り返すことによって、ウェハ加工が完了する。マシンは、通常、前後に走査を行い、全てのX軸リンクラン310(実線で示す)を加工した後、Y軸リンクラン320(破線で示す)を加工する。この具体例は、例示的なものに過ぎない。他の構成のリンクラン及び加工様式も可能である。例えば、ウェハ又は光レールを移動させることによって、リンクを加工することもできる。更に、リンクバンク及びリンクランは、連続動作で加工しなくてもよい。
DRAMを含むウェハ240では、例えば、X軸リンクラン310とY軸リンクラン320の間の領域322にメモリセル(図示せず)が位置していることがある。説明のために、X軸リンクラン310及びY軸リンクラン320の交点近くのウェハ240の一部を拡大し、グループ又はリンクバンク内に構成されている複数のリンク324を示す。包括的に言えば、リンクバンクは、ダイの中心の近くであって、デコーダ回路の近くにあり、何れのメモリセルのアレイの上にもない。リンク324は、ウェハ240全体のうちの比較的小さい領域を覆っている。
この具体例では、リンクランを実行するために費やされる時間、およびその結果としてスループットに影響を与える主なシステムパラメータは、レーザパルス繰返し周波数(pulse repetition frequency:PRF)及び移動ステージパラメータ、例えば、ステージ加速度、帯域幅、整定時間及び指示されたステージ軌道である。指示されたステージ軌道は、加速及び減速セグメント、リンクバンクの等速加工、及び「ギャッププロファイリング(gap profiling)」、又はリンクラン内で加工されるリンク間の大きいギャップに亘る加速を含む。
過去数年間のシステムスループットの主要な向上は、主に、ステージパラメータ及びレーザパラメータの改善に注目したものである。これらの領域の改善は、今後も継続する。しかしながら、これらのパラメータに関する実用上の制約のために、スループットを大幅に向上させることは困難になっている。ステージ加速度及び速度は、レーザPRF程は高まっていない。したがって、まもなく実用化される高PRFレーザ(例えば、数百kHz又はMHzの桁のPRFを有するレーザ)の利点を最大限に活用することは困難である。
例えば、ピークステージ加速度を高めるだけでは、スループットの向上は限定的である。現在の移動ステージは、100nm(ナノメートル)の桁で位置の精度を維持しながら、1〜2Gの加速度で300mm(ミリメートル)以上の全フィールド行程(full field travel)でウェハを動かすことができる。ステージ加速度を高めると、更なる振動が導入され、熱が発生し、これらの両方は、システム精度を低下させることがある。位置の精度を低下させることなく、又はシステムフットプリントを大きくすることなく、ステージ加速度及び帯域幅を大幅に増加させることは、困難であり、高価な技術的努力を払う必要があるが、これによって得られる利益は、限定的である。
レーザPRF、およびリンクラン速度を高めることも、幾つかの理由から望ましくない。まず、PRFを高めた結果、レーザパルスに好ましくない変化が生じる。所与のレーザ空洞について、パルス間期間が短くなると、レーザパルス幅は増加する。これは幾つかのリンク構造に対する加工効率を低下させる。また、レーザPRFをより高くすると、エネルギー安定性が低下し、これも加工効率を低下させる。また、レーザPRFを高くすると、パルスパワーが小さくなるが、これは、小さいスポットサイズを用いてリンクを加工する場合には、通常、問題とならない。
また、リンクピッチが大きい半導体製品に適用する場合、高いレーザPRFは望ましくない。高いPRFと大きいリンクピッチを組み合わせた場合、リンクの加工に使用されるステージ速度を非常に速くする必要がある。ステージ速度を速くすると、より大きなステージ加速及びステージ減速が必要となり、ランにおける加工されないリンクのギャップを利用する機会が減少する。これらの効果は、より高いリンクラン速度から得られる幾つかのスループットの向上を抑制する。また、ステージ速度を速くすると、精度を維持するために、レーザパルスの生成をトリガする際のタイミング公差の許容度が厳しくなる。また、ステージ速度が最大ステージ速度又は位置フィードバックセンサ速度等の何らかのシステム仕様を超えている場合、このステージ速度での加工が不可能になることもある。
システムスループットの向上は、平行リンク加工のために、ウェハ表面上の各スポットに同時にフォーカスされる複数のレーザパルスを使用する半導体リンク加工システムを用いることによって実現されている。例えば、1個以上のリンク上に2個のレーザスポットをフォーカスすることによって、1回の物理的な通過で、2行のリンクを加工することができる。このようなシステムは、システムスループットを向上させる。しかしながら、一般に、マルチビームシステムは、2個以上のビーム経路を提供するために、より大きく、より複雑であり、シングルビームシステムより高価である。また、マルチビームシステムにおいて、偏光光学素子を用いて、レーザビームを分割及び結合する場合は、エネルギー損失のために、同時に2個より多いスポットを生成することは困難である。更に、同時に及び概ね同じ位置に適用されるマルチビームシステムの異なるビーム経路内のパルスは、互いに干渉し、望ましくないエネルギー変動を引き起こすことがある。
半導体ウェハにおける加工寸法が小さくなり続ければ、これらのウェハを加工するためのリンク及びリンクランの数が増加し、ウェハ加工時間が更に長くなる。しかしながら、将来的に、ステージ加速度性能又はレーザPRFの改善によって、システムスループットが大幅に向上することは期待できない。
ここに開示する実施の形態は、半導体基板上の複数の構造、例えば、レーザ切断可能なリンクを加工するためのシステム及び方法を提供する。一実施の形態においては、方法は、加工窓内でレーザパルスを選択的に偏向するように構成された第1の偏向器に一連のレーザパルスを供給する。方法は、更に、加工窓が走査されるにしたがって、複数の横方向に離間した構造の行が加工窓を同時に通過するように半導体基板上で加工窓を走査するステップを有する。方法は、更に、加工窓内で、複数の横方向に離間した行の間で、一連のレーザパルスを選択的に偏向するステップを有する。第1のレーザパルスが横方向に離間した行の第1の行に偏向され、第2のレーザパルスが横方向に離間した行の第2の行に偏向される。第2のレーザパルスは、第1のレーザパルスが第1の行に偏向された後、100μs以内に第2の行に偏向される。一実施の形態においては、方法は、偏向されたレーザパルスを第1の偏向器から第2の偏向器に供給するステップを更に有する。第1の偏向器は、レーザパルスを第1の方向に偏向するように構成されており、第2の偏向器は、レーザパルスを第2の方向に偏向するように構成されている。
一実施の形態においては、半導体基板上又は半導体基板内の構造を加工するシステムは、一連のレーザパルスを生成するように構成されたレーザ光源と、一連のレーザパルスを受け取り、一連のレーザパルスを、加工窓内で選択的に偏向する偏向器とを備える。また、システムは、半導体基板に対して加工窓を走査するように構成された移動ステージを備える。加工窓が走査されると、複数の横方向に離間した構造の行が加工窓を同時に通過する。偏向器は、約100μs以下の切替時間を有する。偏向器は、更に、加工窓内で、複数の横方向に離間した行の間で、一連のレーザパルスを選択的に偏向するように構成されている。
一実施の形態においては、レーザ加工システムは、一連のレーザパルスを生成するパルス生成手段と、加工窓を被加工物に対して第1の方向に動かす移動手段と、一連のレーザパルスを被加工物に対して第2の方向に選択的に偏向する偏向手段とを備える。偏向手段は、第1のレーザパルスを、加工窓内で被加工物上の第1の構造体に偏向し、第2のレーザパルスを、加工窓内で被加工物上の第2の構造体に偏向するように構成されている。偏向手段は、更に、第1のレーザパルスを第1の構造体に偏向した後、100μs以内に、第2のレーザパルスを第2の構造体に偏向するように構成されている。
本発明の更なる側面及び利点は、添付の図面を参照して進められる好ましい実施の形態の以下の詳細な記述から明らかになる。
バンクの長手方向に沿って走査されるレーザスポットによって選択的に照射される従来のリンクの行又はバンクの概略図である。 従来のリンク加工システムの概略図である。 複数のリンクランを含む従来の半導体ウェハの概略図である。 一実施の形態に基づくリンクランの加工に対応するリンクラン速度プロファイルを示す概略図である。 一実施の形態に基づくレーザ加工システムが横方向に離間した2個以上のリンクバンクを効果的に加工するシリアル化されたパルスのシーケンスを提供できる1つの手法を示す概略図である。 一実施の形態に基づくレーザ加工システムが横方向に離間した2個以上のリンクバンクを効果的に加工するシリアル化されたパルスのシーケンスを提供できる1つの手法を示す概略図である。 一実施の形態に基づくレーザ加工システムが横方向に離間した2個以上のリンクバンクを効果的に加工するシリアル化されたパルスのシーケンスを提供できる1つの手法を示す概略図である。 一実施の形態に基づくレーザ加工システムが横方向に離間した2個以上のリンクバンクを効果的に加工するシリアル化されたパルスのシーケンスを提供できる1つの手法を示す概略図である。 一実施の形態に基づくレーザ加工システムが横方向に離間した2個以上のリンクバンクを効果的に加工するシリアル化されたパルスのシーケンスを提供できる1つの手法を示す概略図である。 一実施の形態に基づくレーザ加工システムが横方向に離間した2個以上のリンクバンクを効果的に加工するシリアル化されたパルスのシーケンスを提供できる1つの手法を示す概略図である。 一実施の形態に基づく音響光学偏向器(AOD)を含むレーザ加工システムの概略図である。 一実施の形態に基づくAODの概略図である。 一実施の形態に基づくAODの概略図である。 一実施の形態に基づくAODの表面810に衝突するレーザビームの概略図である。 一実施の形態に基づくAODの表面810に衝突するレーザビームの概略図である。 一実施の形態に基づき、最適化された偏向器を用いて、半導体基板上の複数のリンクバンク内に構成されたレーザ切断可能なリンクを加工するプロセスのフローチャートである。 一実施の形態に基づき、横方向に離間した複数のリンクバンクを走査する加工窓を示す概略図である。 一実施の形態に基づく、X軸に沿って延びる複数の横方向に離間したリンクバンク及びY軸に沿って延びる複数のリンクバンクを走査する加工窓の概略図である。 一実施の形態に基づく、一連のレーザパルスを位置変更プロファイルに関連付けたタイミングチャートである。 一実施の形態に基づく、一連のレーザパルスを位置変更プロファイルに関連付けたタイミングチャートである。 一実施の形態に基づく、一連のレーザパルスを位置変更プロファイルに関連付けたタイミングチャートである。 一実施の形態に基づく、2つの偏向デバイスを備えるレーザ加工システムの概略図である。 一実施の形態に基づく、テレセントリック角度検出器を含むレーザ加工システムの概略図である。 一実施の形態に基づく2ビーム経路レーザ加工システムの概略図である。 他の実施の形態に基づく2経路レーザ加工システムの概略図である。 一実施の形態に基づく光ファイバレーザ加工システムの概略図である。
本章では、上に列挙した図面を参照して、特定の実施の形態及びその詳細な構造及び動作について説明する。以下に開示する原理、方法及びシステムは、あらゆる目的のために、レーザ照射を用いて、半導体基板上又は半導体基板内のあらゆる構造を加工するために包括的に適用することができる。以下の具体例及び実施の形態は、これらの構造が、(例えば、メモリデバイス、論理デバイス、LEDを含む光デバイス又は光電子デバイス、及びマイクロ波又はRFデバイス等の)IC上又はIC内のレーザ切断可能なリンクである文脈によって説明されるが、同じ又は同様の手法で、レーザ切断可能なリンク以外の他の構造も加工できる。すなわち、ここに述べる開示は、他の種類の構造、例えば、レーザ照射の結果、導電性を獲得する電子的構造、他の電気的構造、光学的又は電子光学的構造、機械的又は電気機械的構造(例えば、MEMS(micro electromechanical structure:微小電気機械構造)又はMOEMS(micro opto-electro-mechanical structure:微小光学電気機械構造))のレーザ加工にも等しく適用可能である。
照射の目的は、構造又はその材料を切断し、分裂させ、作成し、加熱し、変更し、拡散させ、アニーリングし、又は測定することであってもよい。例えば、レーザ照射は、構造の材料の状態変化を誘導し、ドーパントの移動を引き起こし、又は磁気特性を変更し、これらは何れも、電気回路又は他の構造を接続し、切断し、調整し、変更し又は修復するために用いることができる。
この開示から当業者にとって明らかとなるように、ある実施の形態によって、従来の技術に対して、以下の幾つか又は全てを含む利点が得られる。(1)場合によっては、数倍、例えば、2倍、3倍又はこれ以上の率でスループットが向上する。(2)製造施設内におけるリンク加工装置のために必要な床面積が小さくなる。(3)アラインメントターゲットの走査と、リンク加工の完了の間の時間が短縮される。この結果、(a)半導体加工システムの部品及び構造の温度ドリフトの時間が短くなり、これによって、システム精度が高められる。(b)ウェハ加工フィールドを大きくでき、これにより、リンクランが長くなり、スループットが更に向上する。(c)熱シフトが検出されたとき、又は前の走査から相当な時間が経過したときのアラインメントターゲットの再走査の頻度を少なくでき、これにより、正確なリンク加工に必要な動作の数を低減することによって、スループットが更に向上する。(4)現在のリンク加工システムと同等又はこれ以上の速度でウェハを加工しながら、XYステージ加速度及びレーザパルス繰返し周波数等、存在する幾つかのシステムパラメータを有利に緩和することができる。
後者の利点の具体例として、ステージ加速度の要求を低減することによって、システム環境に放出される熱エネルギーを低減することができ、ウェハ加工の間に発生する熱シフトを減少させることができる。また、加速度を低減すると、システム共鳴及び振動の励起が減少することによって、精度が高まり、より滑らかで、より穏やかで、より安定したシステム動作が得られる。また、加速度の低減が許容されれば、よりコストが安く、機械的な構成が有利で、より単純な移動ステージを選択でき、補助的な冷却システムを不要にすることができる。
他の具体例として、PRFがより低いレーザ光源を加工に用いることができる。PRFがより低いレーザは、より改善されたパルス特性、例えば、より速い立上がり時間、より高いパルス安定性、より高いピークパルスパワー、より短いパルス幅を有することができる。また、PRFがより低いレーザは、より安価である場合があり、発熱量がより少ない、より低パワーの電源で動作させることができる場合がある。様々な実施の形態のこれら及びこの他の利点は、この詳細な説明によって明らかとなる。
ここで使用する用語「上(on)」は、単に直接的な上だけではなく、最上位、上位、上方、若しくは何らかの形で、部分的に又は全体的に被覆している状態を意味する。また、用語「実質的(substantially)」は、意味範囲を広げる用語であり、「約」又は「略々」を意味するが、高い度合いの近接を含意しない。
以下で参照する図面では、同様の要素には同様の参照符号を付している。説明を明瞭にするために、参照符号の上位の桁は、対応する要素が最初に示される図面番号を表す。以下の記述では、本発明の実施の形態の完全な理解のために多くの具体的な詳細事項を提示する。但し、具体的な詳細事項の1つ以上がなくても、又は他の方法、部品又は材料によっても本発明を実施できることは当業者にとって明らかである。更に、幾つかのケースでは、本発明の態様が不明瞭になることを回避するために、よく知られている構造、材料又は操作については詳細に図示又は説明していない。更に、ここに説明する特徴、構造又は特性は、適切な如何なる手法で、1つ以上の実施の形態において組み合わせてもよい。
1.リンクラン加工時間の解析
一般的には、現在のリンク加工システムにおけるレーザパルスの真の利用率は、かなり低い。例えば、約600,000個のリンクを含む典型的なウェハは、約600秒で加工できる。これは、有効ブローレート(effective blow rate)が1kHzであることを意味する。この例示的なウェハ加工システムが70kHzのパルス繰返し周波数(pulse repetition frequency:PRF)を有するレーザ光源を使用する場合、70個のレーザパルスのうち約1個のレーザパルスのみがウェハの表面に達する。
典型的なDRAMウェハの修復からの測定値は、リンクランを実行する時間が、ウェハ加工時間の大部分を占めることを示している。総加工時間の約80%は、リンクランの実行に費やされ、残りの20%は、オーバヘッドタスク、例えば、1つのリンクランの終点から次のリンクランの始点に切断レーザをシフトさせるウェハの移動、アラインメント(整列)、焦点調節及び演算オーバヘッドの実行に費やされる。このように、リンク加工時間の大部分は、通常、リンクランの実行に費やされるので、リンクランの実行に費やされる時間を短縮することによって、ウェハ加工時間を大幅に短縮することができる。
図4は、一実施の形態に基づく、リンクラン420の加工に対応するリンクラン速度プロファイル410を示している。ここで使用する用語「速度プロファイル(velocity profile)」とは、時間の長さ又は距離の間隔に亘る時間又は距離の関数としての速度を意味する。リンクランの実行は、複数の異なる動作を含む。密なピッチ間隔(例えば、同じバンク内の隣接するリンク間の中心から中心までの距離)を有するリンクのバンク430を加工している間、レーザビーム軸は、ウェハに対して、ほぼ一定の速度440で進む。なお、図4は、リンクラン420の各リンクバンク430が、同じ一定の速度440を有する具体例を示しているが、例えば、同じリンクラン内でピッチ間隔がバンク毎に異なる場合等は、異なるリンクバンク430が異なる一定の速度を有していてもよい。
リンクラン内の後続するリンクの間に大きいギャップ450がある場合、システムは、ギャップ450をより短い時間で通過するために加速し、そして、再び公称速度に戻るように、ギャップの終点の付近で減速する。この加速及び減速の結果、リンク速度プロファイル410内にギャッププロファイル460が生じる。リンクランの最初では、システムは、休止位置から初期の加速470を行い、これに整定期間480が続く。リンクランの最後では、システムは、ゼロ速度にまで戻る減速490を行う。このように、リンクランの実行の間にシステムが実行する典型的な動作は、ステージを一定の速度に立ち上げ、整定し、一定の速度でリンクを加工し、大きなギャップに亘って加速し(ギャッププロファイリング)、リンクランの最後にゼロ速度まで立ち下げることを含む。図4は、(リンクラン走査方向における)リンクラン軸上速度(on-axis velocity)に対するこれらの動作の効果を示している。なお、リンクラン420は、共線的なリンクバンクを通過する直線として描いているが、リンクのバンクは、直線に並んでいないこともある。この場合、リンクラン420は、横方向の位置コマンドを含む。
ギャッププロファイリング動作は、一定の速度で必要とされる時間より短い時間で2個のリンク間を移動するための加速、減速及び整定を伴う。ギャッププロファイリングによって高められるスループットは、リンク間の大きいギャップの数量及び間隔、ステージの加速能力、整定時間、及びリンクラン速度に依存する。リンクラン内に多くの大きなギャップがあり、ピッチが小さい製品では、より大きな時間削減効果が得られる。
包括的に言えば、リンクランの最初及び最後における加速及び減速に費やされる時間は、リンクランで費やされる時間の約1.5%である。ギャッププロファイリングで削減される時間は、一定の速度でリンクランを横断するために必要な時間の約50%である。これらの数値は、ウェハのタイプが異なれば、大きく変化する。リンク間の大きいギャップが殆ど又は全くない被加工物では、ギャッププロファイリングから利益を得ることはない。一方、粗い又はランダムなリンクレイアウトを有する製品では、ギャッププロファイリングからより大きな利益を得ることができる。
2.偏向されたレーザビームによるマルチリンクバンクの加工
一実施の形態においては、加工窓内のマルチリンクバンクを偏向されたレーザビームで加工する。レーザPRFがXYステージ性能より速くなると、高PRFレーザに追従する加速度及び速度は、使用できなくなる。このため、一実施の形態に基づくレーザビームは、時間的に間引かれて複数の有効なビームになる。複数の有効なビームは、ビーム経路内の同じ光学素子を共有してもよい。他の実施の形態においては、複数の有効なビームは、各ビームについて物理的に個別の光学素子を有するビーム経路を含む。
ビーム偏向器は、時間的な間引きを実行するように構成されている。ビーム偏向器は、例えば、音響光学偏向器(acousto-optic deflector:AOD)、電気光学偏向器(electro-optic deflector:EOD)、高速ステアリングミラー(fast steering mirror:FSM)、可変形ミラー、回転ポリゴン、被駆動ミラー、傾斜プレート又は当分野において周知の他のあらゆるビームステアリング技術を含むことができる。以下では、最適化されたAOD実施の形態の具体例を詳細に開示する。なお、この開示から、他の実施の形態において、他の高速ビームステアリング装置を用いてもよいことは当業者にとって明らかである。例えば、一実施の形態では、日本国、東京都の日本電信電話株式会社から入手できるKTN(KTal−xNbxO3、タンタル酸ニオブ酸カリウム)結晶等の高速電子光学ビームスキャナを使用する。
一実施の形態においては、レーザビームに加えて、又はレーザビームに代えて、被加工物を動かして、フォーカスされたスポットと被加工物との間の相対的な運動を実現してもよい。このような実施の形態もここではビーム「偏向器」であるとみなす。
マルチリンクバンク間でのレーザビームの偏向は、多くの異なる形式を取ることができ、レーザパルスは、異なる横方向(軸交差(cross-axis))間隔、異なる軸上(on-axis)間隔、異なる軸上及び軸公差間隔、又はリンク間隔に差がない位置で、リンクに伝達される。例えば、図5A〜図5Fは、一実施の形態に基づくレーザ加工システムが、横方向に離間した2個以上のリンクバンクを効果的に加工するシリアル化されたパルスのシーケンスを提供できる幾つかの手法を示す概略図である。
図5Aでは、偏向されたレーザビームを用いて、第1のリンクバンク510及び第2のリンクバンク512内の複数のリンク324にレーザスポット(A、B、C、D、E、F)のシーケンスが供給される。この具体例では、リンクバンク510、512は、横方向に離間し、実質的に平行であり、オフセットしている(例えば、第1のリンクバンク510のリンク324は、第2のリンクバンク512のリンク324には、直接揃えられていない)。図5Bでは、リンクバンク510、512は、オフセットしていない。この図に示すように、一実施の形態に基づくレーザスポットは、水平方向、垂直方向、又は水方向及び垂直方向を組み合わせた方向に偏向され、両方のリンクバンク510、512内のリンク324に衝突する。図5A及び図5Bに示す実施の形態では、フォーカスされたスポットA、B、C、Dは、第1のリンクラン510及び第2のリンクラン512の間で軸交差(横)方向に交互に移動しながら、リンクラン510、512に亘って連続して水平に進む。
ここでは、スポットA、B、C、Dがそれぞれのリンクバンク510、512に沿って進むと言っているが、これは、簡略化された表現である。より正確に言えば、スポットは、レーザビームがオンのときに、レーザビームから生成される。間欠レーザビーム(intermittent laser beam)、例えば、パルスレーザビームの場合、IC被加工物上に生成されるスポットは、レーザビームがオンになると生じ、オフになると消える。但し、レーザビームは、伝播の軸に沿って伝播され、この軸は、ビームがオンであるか否かに関係なく常に存在している。したがって、正確に言えば、レーザビーム軸は、リンクランに沿って移動してもよい。リンクランの間の所与の時点において、軸は、リンク上で、又は2個の隣接するリンク間でIC被加工物と交わる。レーザビーム軸が、除去することを選択されたリンクと交差するとき、レーザビームは、励起され、リンクを切断する。レーザ軸が、規則的に離間された(殆ど均一のピッチを有する)リンクのバンクに沿って動いている場合、レーザビームは、軸のリンクとの交差と同じ速度で、位相を同期させて、周期的にパルスすることができる。レーザパルスを選択的に通過又はブロックすることによって、所与のリンクを切断し又はこれを完全なまま残すことができる。
図5A〜図5E(及び他の図面)では、スポット(例えば、A、B、C・・・)を円形に示しているが、これらは任意の如何なる形状を有していてもよい。
上述したように、スポットA、B、C、Dを、複数のリンクバンク510、512の間で横方向に偏向する利点は、より少ないリンクランによってウェハ加工を完了できることであり、これによって、レーザ又は移動ステージを改善することなく、著しく高いスループットを実現できる。なお、この開示から、偏向器は、様々な異なるパターンで、複数のリンクバンク間でレーザパルスを選択的に供給することができることは当業者には明らかである。例えば、図5A及び図5Bに示すように、2個の連続するレーザスポットE、Fは、実質的に同じ位置(図5A)又は僅かにオフセットした位置(図5B)において、同じリンクに適用してもよい。一実施の形態においては、ビーム偏向器は、リンクランの間、被加工物とレーザ加工システムのXY移動ステージとの間で、連続した相対的運動によって、連続するレーザスポットE、Fを同じリンクに供給するように調整する。
図5Cでは、偏向されたレーザビームを用いて、レーザスポット(A、B、C、D、E、F、G)のシーケンスが、第1のリンクバンク510、第2のリンクバンク512及び第3のリンクバンク514内の複数のリンク324に供給される。レーザビームを向けるために用いられる特定の偏向器の範囲に応じて、3個のリンクバンク510、512、514より多くのリンクバンクを同時に加工することもできる。更に、図5Cは、第1のリンクバンク510(例えば、レーザスポットA)、次に、第2のリンクバンク512(例えば、レーザスポットB)、続いて、第3のリンクバンク(例えば、レーザスポットC)の順で繰返されるパターンで連続して適用されるレーザスポットを示しているが、この開示は、これに限定されないことは当業者にとって明らかである。実際に、一実施の形態では、リンクバンク510、512、514の何れのリンク324に如何なる順序でスポットを連続して適用してもよい。
更に、この開示から、レーザスポットの偏向されたシーケンスによって、如何なるパターンのリンク又はリンクバンクも加工できることは当業者にとっては明らかである。例えば、図5Dは、横方向に離間し、且つオフセットされた構成に配置された複数のリンク324を示している。図には示していないが、ここに開示するシステム及び方法に基づいて、多くの異なる軸上に離間するリンクバンク構成及び/又は軸交差及び軸上の構成の組合せを加工できる。一実施の形態においては、2個の後続するリンクへのレーザスポットの適用の間で、異なる加工モードを使用してもよい。このように、偏向器の偏向角の範囲に対応する加工窓内で、如何なる構成のリンクを如何なるシーケンスで加工してもよい。
この開示から、図5A〜図5Dのリンクブローのパターン及び順序は、単に例示的なものであることは当業者にとって明らかである。加工窓内のあらゆる所望のパルスのシーケンスは、如何なる順序で加工してもよく、加工しなくてもよい。例えば、図5Dでは、「D、F、N、O、K、A、C、E、L」等、異なる順序で加工を行ってもよく、ここで、加工は、レーザからの連続パルスで行ってもよく、非連続パルスで行ってもよい。他の具体例として図5Eは、図5Dに示すようなパターンに構成された複数のリンク324を示している。但し、図5Eでは、レーザスポットのランダムシーケンス(A、B、C、D、E、F、G、H)が、複数のリンク324内の選択されたリンクに供給される。更に、加工を必要としないリンクには、レーザパルスをビーム経路を下る方向に向ける必要はなく、レーザパルスをブロックして、衝突しないようにすることは当業者にとって明らかである。ここで、ブロックされるパルスの数を最小化するために、加工が必要であるビーム経路を下るようにレーザパルスを向けることがより効率的であることがある。また、この開示から、リンクの行は、単一のリンクだけしか含んでいなくてもよいことも当業者には明らかである。例えば、図5Fでは、リンク324は、(例えば、軸上の方向において)同じ行内に2個のリンクが存在しないようにランダムに組織化されている。
3.AOD最適化
上述のように、一実施の形態では、AODを用いて、複数のリンクバンク間で一連のレーザパルスを偏向することができる。例えば、図6は、一実施の形態に基づく、AOD610を含むレーザ加工システム600の概略図である。後に詳細に説明するように、この例示的な実施の形態では、AOD610は、レーザ614から出射されたパルスレーザビーム612を偏向するように構成され、2個の連続するパルスを、2個の横方向に離間したリンクバンク内の2個の異なるリンクに供給できる非常に高速なデバイスを含む。一実施の形態においては、AOD610は、1次元で(例えば、走査方向に垂直に)レーザパルスを偏向するように構成されている。他の実施の形態においては、AOD610は、2次元で(例えば、走査方向に垂直及び走査方向に平行に)レーザパルスを偏向するように構成されている。他の実施の形態では、2個のAOD(例えば、図13及び図14のAOD610、1312参照)を用いて、2次元の偏向を提供する。
また、一実施の形態においては、レーザ加工システム600は、レーザパルスが被加工物618(例えば、複数のリンク620を有する半導体ウェハ)に到達するようにし、又はこれをブロックするスイッチ616を備える。スイッチ616は、AOD又は音響光学変調器(acousto-optic modulator:AOM)デバイスを含んでいてもよい。なお、一実施の形態においては、スイッチ616及びAOD610は、パルスレーザビーム612をビームダンプ(図示せず)に選択的に向け、レーザパルスが被加工物618に到達することをブロックするように構成された単一のデバイスを有する。
更に、図6に示すように、レーザ加工システム600は、異なる偏向を受けたビーム経路(AOD610を出る実線及び破線として示している)を、フォーカスレンズ626の入射瞳に対応するミラー624(又はFSM等の他の方向変更デバイス)上の同じ位置に向けるリレーレンズ622を備えていてもよい。実際の動作では、AOD610が提供する異なる偏向角によって、異なるパルスが被加工物618上の別の位置(例えば、リンク620)に向けられる。図には示していないが、一実施の形態では、コンピュータが読取可能な媒体に保存された命令を実行するように構成されているコントローラが、AOD610を制御し、レーザパルスのシーケンスを、被加工物618上の所望の位置に選択的に偏向する。
この開示から、システム600は、例示的なものであり、他のシステム構成も可能であることは当業者にとって明らかである。実際、他の様々な例示的システム実施の形態を後に説明する。
幾つかの実施の形態では、AOD610の様々なパラメータは、所望のAOD性能を提供するために最適化されている。AOD610は、例えば、所望の切替速度、偏向角の所望の範囲及び分解能、及び/又は所望の光透過効率を達成するように最適化できる。一実施の形態においては、例えば、AODパラメータは、AOD610が例示的な10kHzレーザより速く切替を行うために、約100μ秒未満の切替期間を達成するように最適化される。他の実施の形態においては、例えば、AODパラメータは、AOD610が例示的な100kHzレーザより速く切替を行うために、約10μ秒未満の切替期間を達成するように最適化される。
一実施の形態では、AOD610は、約6.25mmの焦点長を有するフォーカスレンズ626によって、被加工物618において、+/−約25μmの幅の加工窓を提供するために、+/−約4mラジアンの偏向角を有するように最適化される。例えば、スポットサイズが0.5μmであると仮定すると、これは、100個の分解可能なスポットを必要とする。したがって、AOD610は、このような分解能を達成するように更に最適化してもよい。また、一実施の形態では、AOD610は、正確なターゲッティングのために、約0.8μラジアン未満の精度の偏向角を達成するように最適化される。これに加えて、または他の実施の形態では、AOD610は、レーザパルスエネルギーの損失を低減するために、約50%より大きい光透過効率を達成するように更に最適化される。
以下では、このようなAOD最適化を達成するための特定の具体例を説明する。但し、この開示から、以下の具体例は、排他的なものではなく、AOD610は、所望の切替速度、偏向角の範囲及び分解能及び/又は上述した光透過効率を達成するために、当分野で周知の如何なる手法で最適化してもよいことは当業者にとって明らかである。
音響光学デバイスの動作に関するブラッグの法則(Bragg regime)では、1次回折ビームにおいて生成される正規化された強度は、以下の式によって良好に概算できることが知られている。
Figure 0005248602
ここで、
Figure 0005248602
は、ブラッグセルの音響光学インタラクション効率(acousto-optic interaction efficiency)である。
上の式(1)及び式(2)において、L(図7A及び図7B参照)は、(光波伝播方向に沿った)音場の長さ(acoustic field length)であり、H(図7A及び図7B参照)は、(光波及び音波伝播方向を横断する)音場の高さであり、Δkは、ブラッグ角(運動量)不整合であり、λは、音響光学媒体内の光波長であり、Pは、音響パワーであり、Mは、ブラッグセル材料の音響光学性能指数(acousto-optic figure of merit)である。
高い効率(大きなη)のための望ましいパラメータには、長い音響インタラクションの長さL、低い音場の高さH、及び高い性能指数Mを有するブラッグセル材料が含まれる。一実施の形態においては、これらのパラメータの1個以上を調整して、効率ηを閾値以上に維持する。
音響光学デバイスを偏向器として動作させる場合、回折されたビームの方向は、AOD610内で音波の駆動周波数fを変更することによって偏向される。AOD610の分解能(分解可能な角度位置の数)Nは、以下のように表すことができる。
Figure 0005248602
ここで、τは、光ビームに亘る音響通過時間(acoustic transit time)であり、Δfは、AOD610が動作する周波数範囲である。したがって、τは、AOD610の速度(アクセス時間)の尺度である。一旦、AOD610の所望の速度が特定されると、分解能Nを最大にするために使用可能な唯一のパラメータは、偏向器の帯域幅Δfである。
例として、図7A及び図7Bは、一実施の形態に基づくAOD610の概略図を示している。AOD610は、長さL及び高さHを有する。図7Aに示すように、AODは、RFパワードライバからの無線周波数(RF)信号を、AOD610内で確立される音波714に変換するように構成されたトランスデューサ710を含んでいてもよい。音波714がAOD610を通過すると、音波714は、AOD610内の光学媒体716を歪ませ、AOD610の屈折率の増加及び減少を引き起こす。このように、入射するレーザビーム718は、音波714によって回折され、回析の法則(laws of diffraction)に従い、軸上の0次ビーム720、及び回析プロセスに関連する式によって特定される角度の1個以上の1次(またはより高次な)ビーム722が生成される。
図7Aに示す、長さLの単一のトランスデューサ710を有するAOD610では、ブラッグ角不整合項Δkが偏向器の帯域幅Δfを決定する。一般化して言えば、AOD610は、ブラッグ条件(Δk=0)が満足される中心周波数fで動作する。AOD610は、中心周波数fから離れた周波数で動作する程、ブラッグ角不整合Δkが大きくなる。位相整合挙動を決定するのは、積(Δk)(L)であるので、(例えば、式(1)の右側の第2の項参照)より短い長さLを有する単一のトランスデューサデバイスは、走査帯域幅Δfも広い。
これを以下のように示すことができる。
Figure 0005248602
ここで、
Figure 0005248602
は、AOD610における特性長である。式(5)において、nは、ブラッグセルの屈折率であり、Ωは、中心周波数fにおける音波長である。したがって、AODの帯域幅Δfを広げるために、AOD610は、音場の長さLがより短くなるように構成されている。但し、音場長さLを短くすることは、高い効率ηの要求又は希望に矛盾する。
高い効率(大きいL)及び広い帯域幅(小さいL)ついての対立する要求は、図7Aに示す長さLの単一のトランスデューサ710を、より短いトランスデューサ726の線形アレイ724に置換することによって実現される。図7Bに示す例示的な実施の形態では、線形アレイ724は、有効全長Lを有する。
一実施の形態においては、線形アレイ724内のトランスデューサ726の相対位相は、偏向器帯域幅Δfに亘ってブラッグ角不整合Δkを最小化するように、音波ビーム714をステアリングする偏向器周波数fの関数として構成されている。図7Bに示すように、このような一実施の形態では、AOD610は、複数の固定遅延回路728(3個を示している。)を含み、これらは、中心周波数fにおいて、全てのトランスデューサ726が同相で動作するように、隣接するトランスデューサ726の間に時間遅延を導入する。中心周波数fに等しくない周波数f(f≠f)では、アレイ724に亘る位相シフトの結果、同じ有効長Lを有する単一のトランスデューサ(例えば、図7Aに示すトランスデューサ710)から生じるブラッグ角不整合Δkに比べて、ブラッグ角不整合Δkを少なくする音波の伝播方向の正味ステアリング(net steering)が行われる。すなわち、一実施の形態では、線形アレイの相対位相は、選択された偏向器周波数fに基づいている。この開示から、アレイ724内のトランスデューサ726の相対位相は、(例えば、トランスデューサ726間で、固定された遅延ではなく、可変の遅延を用いて)選択的に制御してもよいことは当業者にとって明らかである。更に、他の実施の形態では、図7Aに示すトランスデューサ710は、偏向器帯域幅Δfに亘ってブラッグ角不整合Δkを減少させるように、音波ビームをステアリングする偏向器周波数fの関数として、その長さLに亘って位相を変更するように幾何学的に構成された階段状トランスデューサ(stepped transducer)を含んでいてもよい。
音響トランスデューサの材料、例えば、LiNbOの誘電率は、非常に高いので、100MHzを超える周波数では、トランスデューサ710(又はトランスデューサ726)のインピーダンスは、小さい(例えば、数Ω程度)。インピーダンスZは、以下のスケーリング関係式に従う。
Figure 0005248602
式(6)に示す関係から、トランスデューサインピーダンスを高め、駆動電子回路とトランスデューサ710(又はトランスデューサ726)との間のインピーダンス整合回路の設計を容易にするためには、トランスデューサの面積(HL)を小さくすることが必要であり又は望ましいことがわかる。アレイ724を構成する個々のトランスデューサ726は、単一のモノリシックなトランスデューサ(トランスデューサ710等)より小さいため、フェイズドアレイ724を用いると、トランスデューサの面積(HL)は、小さくなる。これに加えて、又は他の実施の形態では、アレイ724内の各トランスデューサ726は、複数の直列に接続されたトランスデューサ(図示せず)に更にセグメント化することができる。このようなセグメント化によって、トランスデューサの面積(HL)が更に小さくなる。
これに加えて、または他の実施の形態では、AOD610にアナモルフィック(非円形)に整形された光ビームを供給することによって、AOD610の性能を向上させる。トランスデューサの高さHは、トランスデューサのインピーダンスZ及びデバイス効率ηの両方の分母に現れる。したがって、トランスデューサ710(又はトランスデューサ726)のこの寸法は、実用的な限界まで小さくすることが望ましい。但し、レーザビーム718の一部を切り取ってしまうことを避けるために、AODの高さHは、レーザビーム718の高さより大きい必要がある。これによって、光ビームの拡がり角が過剰になる手前で、Hをどこまで小さくできるかに関する実用的な限界が設定される。
例えば、図8A及び図8Bは、図7A及び図7Bに比べて低減された高さHを有するAOD610の表面810に衝突するレーザビーム718の概略図である。表面810は、幅W及び高さHによって定義される。図8Aに示すように、幾つかの実施の形態では、実質的に円形に整形されたレーザビームは、表面810からはみ出すことがある。そこで、図8Bに示す実施の形態では、レーザビーム718は、表面810によって定義される領域内に収まるように、幅Wの方向により長く、高さHの方向により短いアナモルフィックな形状を有する。
更に、AOD610の分解能Nは、ビームの高さHに垂直な方向における、ビーム718に亘る音波714の通過時間τに比例している(式(3)参照)。そこで、図8Bに示すアナモルフィックに整形されたビーム(anamorphic shaped beam)718は、幅Wの方向に、より長い寸法を維持する。したがって、AOD内でアナモルフィックに整形された光ビーム718を用いることによって、高い分解能N、高い効率η及びより高いトランスデューサインピーダンスを同時に達成することができる。
一実施の形態においては、RFドライブパワー(例えば、RFパワードライバ712が提供するRF信号のパワーレベル)は、AOD610の熱的特性によって課される要求の範囲内で一定のレベルに保たれる。このようにして、RFパワードライバ712及びAOD610は、スポット画質及び精度を維持するように構成されている。
これに加えて、又は他の実施の形態では、システム600は、走査視野に亘る回折効率及びスポット配置の変化を較正する。非線形効果は、AOD610に適用されたRFパワーの周波数又は振幅の関数として、回折効率及びフォーカスされたスポット位置に変化を引き起こすことがある。一実施の形態においては、回折効率及び/又はスポット配置は、RFパワー及び周波数の関数として特徴付けることができる。この特徴付けに基づいて、所望のスポット配置及びパルスエネルギーを達成するために、AOD610に適用されるRFパワー及び周波数を変更するルックアップテーブル又は数式を作成してもよい。また、音響光学変調器(AOM)等の更なる構成可能な減衰器を用いて、回折効率の変化を補償することもできる。
図9は、一実施の形態に基づき、最適化された偏向器を用いて、半導体基板上の複数のリンクバンク内に構成されたレーザ切断可能なリンクを加工するプロセス900のフローチャートである。プロセス900は、一連のレーザパルスをAODに供給するステップ910を含む。また、一実施の形態においては、プロセス900は、AODに供給される一連のパルスをアナモルフィックに整形するステップ912を含む。すなわち、上述したように、AODの高さを低減して、分解能、効率及びトランスデューサインピーダンスを改善してもよい。
プロセス900は、音波の周波数を変更して、一連のレーザパルスを、偏向角の範囲内で選択的に偏向するステップ914を更に含む。プロセス900は、AOD内で音波をステアリングし、音波と偏向角の範囲に亘る一連のレーザパルスとの間でブラッグ角不整合を低減するステップ916を更に含む。例えば、一実施の形態では、AODは、音波の周波数の変化に応じて、ブラッグ角不整合を低減するように各位相が選択されたトランスデューサのフェイズドアレイを含む。他の実施の形態においては、例えば、AODは、周波数の関数として音波をステアリングして、ブラッグ角不整合を低減するように幾何学的に構成された階段状トランスデューサを含む。
プロセス900は、AODを用いて、第1のレーザパルスを第1のリンクバンク内の第1のリンクに偏向し、第2のレーザパルスを第2のリンクバンク内の第2のリンクに偏向するステップを有する。一実施の形態においては、第2のレーザパルスは、一連のレーザパルス内の第1のレーザパルスの直後に続く。
このように、プロセス900では、半導体基板の1回の通過で、複数のリンクランを同時に加工できる。更に、1回の通過で複数のリンクバンクを加工することによって、動きが遅いステージ(slow motion stage)で、高PRFレーザから生成されたレーザパルスをより多く使用することができ、この結果、スループットを向上させることができる。また、被加工面上に2個以上のビームスポットを同時に提供する複数のビーム経路を含むシステムと比較して、プロセス900は、如何なる時点でも、単一のビームスポットを被加工面上に順次的に提供し、この結果、被加工面において重なるように向けられたビーム間のコヒーレントクロストークを低減又は排除する。また、プロセス900は、複数のビーム経路を含むシステムに比べて、光学素子のレイアウトを単純化することができる。
4.帯状領域加工(Swath Processing)
リンク、リンクバンク及びリンクランは、通常、ウェハ領域(図3参照)の僅かなパーセンテージを占める細長いストリップ状の領域内に収まっているため、フォーカスレンズの走査視野内に横方向に離間した複数のリンクは、ウェハに亘って走査視野を横断させて、効率的に加工できる。
後に詳細に説明するように、ウェハに亘って走査視野を横断させて、横方向に離間した複数のリンクを加工するために、異なるシステム構成を用いてもよい。説明のために、再び図6に示すシステム600を参照する。一実施の形態においては、システム600は、高速ビーム偏向デバイス610を用いて、「帯状領域(swath)」又は「ストリップ(strip)」内の複数のリンクランを同時に加工する。
システム600は、フォーカスレンズ626の走査視野内に大きな加工窓を含んでいてもよい。例えば、一実施の形態では、加工窓は、約50μmの幅と約50μmの長さ(50μm×50μm)を有していてもよい。もちろんこの開示は、このサイズに制限されるわけではない。例えば、他の実施の形態では、加工窓のサイズは、約50μm×50μmと、約150μm×150μmとの間の範囲にある。更に他の実施の形態においては、加工窓のサイズは、約500μm×500μmである。更に、加工窓は、正方形である必要はない。例えば、円形又は長方形の加工窓を用いてもよい。
加工窓のサイズを選択する際に検討される因子は、比較的大きい走査視野を有するレンズのコストであってもよい。例えば、約50μmの有効な走査視野を有するレンズは、約2万ドルであり、約500μmの有効な走査視野を有するレンズは、約50万ドルである。したがって、高められるスループット対レンズコストを検討して、加工窓の最適な大きさを特定できる。
加工窓が被加工物618に亘って、連続的に進み又は段階的に進みながら、高速偏向デバイス610を用いて、加工窓を通過する様々なリンクランのリンクにレーザパルスが効率的に供給される。一実施の形態では、所望の速度で被加工物618を走査する大きい加工窓内のリンクを効率的に加工するためには、被加工物618上の1個の加工スポットから被加工物618上の他の加工スポットにパルスレーザビーム612を向け直す非常に高速な技術が必要である。
一実施の形態においては、高速偏向デバイス610の速度は、略々レーザパルス期間のタイムスケール上にある。例えば、PRFが100kHzのレーザ614を用いる場合、高速偏向デバイス610は、約10μ秒の桁の切替期間を有する。多くの機械的なアクチュエータ、例えば、圧電的に駆動されるミラー又は検流計は、有効なステアリングメカニズムとして動作するには、帯域幅及び/又は応答時間が不十分であることがある。したがって、一実施の形態では、システム600は、AOD及び/又はEODのタイプのビームステアリングデバイスを用いて、このタイムスケール上で、加工フィールド内で、被加工物618上の別の場所にビーム612を向け直す。一実施の形態においては、高速偏向デバイス610は、図7A及び図7Bに関連して上述した最適化されたAOD610を備える。
図10は、一実施の形態に基づき、横方向に離間した複数のリンクバンク1010、1012、1014、1016、1018、1020を走査する加工窓1000を示す概略図である。各リンクバンク1010、1012、1014、1016、1018、1020は、切断されていない複数のリンク1022と、加工窓1000が複数のリンクバンク1010、1012、1014、1016、1018、1020に亘って走査しながら、一連のレーザパルスによって切断された複数のリンク1024とを含む。
一実施の形態においては、レーザ加工システム600は、移動加工窓1000内で何れかのリンク1022、1024を切断するように構成されている。このように、図10に示す具体例では、システム600は、6個のリンクバンク1010、1012、1014、1016、1018、1020を加工するために、6個の個別のリンクランを用いるのではなく、1回の通過で6個のリンクバンク1010、1012、1014、1016、1018、1020の全てを加工し、システムスループットを著しく向上させている。一実施の形態においては、例えば、単一のビーム経路を介して提供される100kHzのレーザ、50μm×50μm加工窓、低性能ステージ(例えば、1軸あたり1Gの加速度及び20msの整定時間)を含むシステムでは、従来のリンク加工システムに比べて、スループットを2〜3倍に高めることができる。このようなシステムは、高PRFレーザ(例えば、300kHz)、高性能ステージ(例えば、1m/秒のリンクラン、5Gの加速度、0.001秒の整定時間)を含む2ビームシステムに匹敵する。性能が低いステージを有するシステムを構築する方が、著しく簡単で、低コストである。更に、シングルビームシステムは、2ビームシステムに比べて、構築がより簡単で、低コストである。
一実施の形態においては、加工窓1000は、複数のリンク1024を切断しながら、実質的に連続的な動きで、複数のリンクバンク1010、1012、1014、1016、1018、1020に亘って走査する。他の実施の形態においては、加工窓1000は、一連の離散的な動きによって、複数のリンクバンク1010、1012、1014、1016、1018、1020に亘って段階的に走査する。このような実施の形態の1つでは、加工窓は、各ステップ又はホップの間に、2つの互いに排他的なリンク1022、1024の組を含む。すなわち、システム600は、第1の位置において、加工窓1000内で、軸上方向及び軸交差方向の両方において、リンク1022、1024の第1の組を加工でき、その後、加工窓1000は、リンクの第2の(異なる)の組を含む第2の位置に動く。他の実施の形態においては、加工窓1000は、より小さいステップで走査方向を進み、各リンクバンク1010、1012、1014、1016、1018、1020に対応するリンク1022、1024の1個のグループ(例えば、1個の列)は、リンク1022、1024の他のグループが走査窓1000を出るステップの間に走査窓1000に入る。このようにして、システム600は、各ステップの間に、異なるリンクバンク1010、1012、1014、1016、1018、1020内の横方向に離間したリンク1022、1024のグループ又は列を加工する。
この開示から、加工窓1000及びリンクバンク1010、1012、1014、1016、1018、1020の相対的寸法に応じて、システム600は、6個より多くのリンクバンクを1回の通過で加工できることは当業者にとって明らかである。更に、システム600は、6個未満のリンクバンクを1回の通過で加工してもよく、これは、例えば、1回の通過で単一のリンクバンクを加工することを含む。
この開示から、システム600は、加工窓1000内で実質的に平行に、横方向に離間したリンクバンク1010、1012、1014、1016、1018、1020を加工することに限定されないことも当業者には明らかである。実際に、加工窓1000を通過するリンク1022、1024は、如何なるパターンに配置してもよい。また、切断されたリンク1024は、如何なる順序で切断してもよい。更に、図10は、X方向(水平方向)への一定の走査方向を示しているが、走査方向は、Y方向(垂直方向)であってもよく、X方向及びY方向の組合せであってもよく、及び/又はウェハのXY平面を巡るランダムなパターンであってもよい。一実施の形態においては、走査方向は、スループットを最適化するように選択される。
例えば、図11は、一実施の形態に基づく、X軸に沿って延びる複数の横方向に離間したリンクバンク1010、1012、1014、1016、1018、1020及びY軸に沿って延びる複数のリンクバンク1110、1112を走査する加工窓1000を概略的に示している。X軸に沿って延びる横方向に離間したリンクバンク1010、1012、1014、1016、1018、1020に亘る加工窓1000の1回の通過において、加工窓1000は、Y軸に沿って延びる複数のリンクバンク1110、1112内のリンク1022、1024の少なくとも一部も通過する。再び、図11に示すように、システム600は、加工窓1000を通過するリンク1022、1024の何れをも選択的に切断することができる。
一実施の形態においては、システム600は、スループットを最大化し、又は向上させるために、加工窓1000内のリンクブローのシーケンスを区分けし、順序付ける。この最大化され又は向上されたスループットを実現するために、システム600は、加工窓1000のサイズに適合するステージ速度、任意の時点でブローされる加工窓1000内のリンク1022、1024の数、及びリンクブローの順序を算出する。このような実施の形態の1つでは、システム600は、ブロックされるパルスの数を減少させるようにステージ速度を選択する。また、ステージ速度は、ブローすべき全てのリンクが、加工窓1000の1回の通過で確実にブローされるように選択してもよい。一実施の形態においては、ステージ速度は、一定であってもよい。
他の実施の形態では、ステージ速度は、現在、加工窓1000を通過しているブローすべきリンク1024の数に基づいて変更してもよい。例えば、加工窓1000を通過するブローすべきリンク1024が少ない場合、システム600は、ステージ速度を速めてもよい。より多くのブローすべきリンクリンク1022、1024が加工窓1000を通過する場合、システム600は、ステージ速度を遅めてもよい。
一実施の形態においては、最大ステージ速度VSMAXは、リンクランのグループに亘る加工窓1000内のリンクの最大数(NMAX)を見出すことによって決定される。例えば、最大ステージ速度VSMAXは、加工窓1000の幅(AODwidth)にPRFを乗算し、これをNMAXで除算した値に設定してもよい。これにより、最大ステージ速度VSMAXの良好な推定値が得られる。但し、一実施の形態では、システム600は、加工窓1000内のリンク1022、1024の可能性のある「待ち行列(queueing)」を考慮し、速度が上限を超えた場合に、リンクランの短いセクションに亘って、加工不要なリンクのためのバッファを提供する。リンクランの密度によっては、このような待ち行列は、約50%〜約100%の範囲でステージ速度を向上させることができる。幾つかの実施の形態では、この向上の効果は、加速/減速時間及びオーバヘッドによって弱められる。一実施の形態においては、待ち行列を用いて最大ステージ速度VSMAXを決定することは、繰返しプロセスであり、ここで、真の最大速度に近付くと、「リンク待ち行列」のオーバーフローが非常に非線形になる。このような実施の形態では、例えば、リンク密度をフィルタリングし、所与の速度について「リンクフロー」を算出し、所与の最大「加工フロー」(PRF×リンクピッチ)の条件下で加工窓1000内の許容できる「蓄積」を算出することによって、より高い線形性を導入できる。
移動する加工窓1000内の如何なるリンク1024も切断できるようにするために、図6に示すAOD610の位置決め精度は、加工窓1000の全体に亘ってシステム精度を維持するために十分高い。現在の高開口数レンズは、約50μmの走査視野を有する。更に、システムリンクブロー精度は、平均±3σ<0.18μmより高いことが望ましい場合がある。例えば、AOD610が、エラーバジェットに対し、約20nmのシステム不正確性(system inaccuracy)に寄与する場合、一実施の形態に基づくAOD610は、約1/2500(1 part in 2500)の位置決め精度を有する。
5.帯状領域加工モード
一実施の形態においては、システム600は、単一のパルスを用いて、各リンク1024をブローし、加工窓1000内の個別のリンク1024を加工する。AOD610は、加工窓1000が走査方向を移動している間に、2個の連続するレーザパルスの間で、加工窓1000内でフォーカスされたリンクパルスの位置をリンク1024に向け直す。従来のリンク加工システムは、非常にPRFが高いレーザが生成するパルスのうち、約半分から約99%をブロックすることがあるが、システム600は、パルスの大部分又は全てを使用することができる。したがって、被加工物618をより速く動かすことなく、スループットを大幅に向上させることができる。
更に、他の実施の形態では、システム600は、被加工物618上の単一の位置を2個以上のパルスで加工した後、AOD610を用いて後続するパルスを被加工物618上の他の位置に向けてもよい。システム600は、例えば、エネルギーがより低い10個パルスをリンク1024に供給した後、被加工物618上の異なる位置にレーザビームを向け直してもよい。このように、システム600は、非常に高い(例えば、約1MHz〜約100MHzの間の範囲の)PRFで生成されるパルスを方向付け、多くのブローによって所望のリンク1024を狙う有効な手法を提供する。
加工窓1000が被加工物618に対して継続的に動く場合、一実施の形態では、1個以上のパルスをリンク1024に供給しながら、フォーカスされたスポット位置とリンク位置との間の固定の関係を維持するために、AOD610を追跡に使用してもよい。また、追跡は、横方向に離間した複数のリンクとの固定の関係を維持するために用いることもできる。
一実施の形態においては、被加工物618上の位置間の切替期間は、1個のレーザパルス期間より短い。他の実施の形態においては、切替期間は、レーザパルス期間と同じオーダーである。更に他の実施の形態では、切替期間は、レーザパルス期間より長い。この場合、例えば、システム600が10個のレーザパルスでリンク1024を加工し、3個又は4個のレーザパルス期間で1個のリンクから次に切り替われば、レーザ614が有効に使用される。
新たな位置に切り替わる(例えば、加工窓1000が図10及び図11に示す走査方向に進む)前に、10個のパルスの全てを単一のリンク1022、1024に供給すること(上述した具体例)に代えて、2個以上の横方向に離間した(例えば、走査方向に垂直に離間した)リンク1022、1024に2個以上のパルスを供給してもよい。例えば、6個の横方向に離間したリンク1022のそれぞれ(図10に示すリンクバンク1010、1012、1014、1016、1018、1020のそれぞれ)に単一のパルスを供給することが望ましいことがある。この場合、AOD610は、加工窓1000を新たな位置に移動させる前に、6個の連続したレーザパルスを6個の横方向に離間したリンク1022に偏向することができる。
図12A〜図12Cは、一実施の形態に基づく、一連のレーザパルス1214を、それぞれの位置変更プロファイル1216、1218、1220に関連付けたタイミングチャート1200、1210、1212を示している。この開示から、図12A〜図12Cに示すタイミングチャート1200、1210、1212は、例示的なものに過ぎず、リンク毎に供給されるパルスと、リンク間のシフトに用いられるパルス期間との如何なる組合せを用いてもよいことは当業者にとって明らかである。図12Aに示す実施の形態では、ブロー期間の間に単一のレーザパルスがリンクに供給される。そして、例えば、シフト期間の間に、AOD又は高速ビーム偏向器(図示せず)が各パルスの間でシフトし又は位置を変更する。このように、この具体例では、一連のレーザパルス1214の各レーザパルスは、異なるリンクに供給される。
図12Bに示す実施の形態では、AOD又は高速ビーム偏向器は、各ブロー期間の間でシフトするために、図12Aの具体例に比べてより長い時間を費やす。具体的には、第1のパルスが第1のリンクに供給された後、第2のパルスが第2のリンクに供給される前に、AOD又は高速ビーム偏向器は、3パルス期間の間にシフトする。後述するように、スイッチ(例えば、更なるAOD及びビームダンプ)を用いて、シフト期間の間に、使用しないレーザパルスが被加工物の表面に到達しないようにブロックしてもよい。
図12Cに示す実施の形態では、第1のブロー期間の間、第1の複数(図では9個)のパルスが第1のリンクに供給され、幾つか(図では約3個)のパルス期間の間、AOD又は高速ビーム偏向器がシフトし、第2のブロー期間の間、第2の複数のパルスが第2のリンクに供給される。なお、一実施の形態においては、例えば、上述したAOD610等の高速偏向デバイスを用いて、2つ以上の第1(及び/又は第2)の複数のパルスを、第1(及び/又は第2)のブロー期間の間に、横方向に離間した複数のリンクに亘って分配させてもよい。このようにして、一連のレーザパルス1214内のパルスをできるだけ多く使用するために、パルスを効率的に分配させることができる。一実施の形態においては、使用されるパルスの数は、従来のリンク加工システムで使用されるパルスに比べて、約1%より大きく増加する。
被加工面上の完全に又は部分的に重なる領域内の同じターゲットを加工するために向けられるレーザスポット、被加工面上の個別のターゲットに向けられるが、ビーム(例えば、ガウステイル(Gaussian tail))の一部が重なるレーザスポット、又は検出器、例えば、パルスエネルギー又は反射パルスエネルギー検出器において重なるレーザスポットでは、コヒーレントクロストークの問題が生じることがある。異なるレーザスポットのガウステイルが重なる場合、例えば、2つの近接する構造(例えば、リンク)の間の領域におけるクロストーク及び干渉の結果、光学エネルギーレベルが望ましくない高さになることによってダメージが生じることがある。そこで、上述した実施の形態では、どの時点でも、被加工物上の加工窓内に単一のレーザスポットのみが入射するようにしている。被加工物上で空間的に重なる、順次的に供給される2つのレーザスポットは、互いに干渉せず、この結果、コヒーレントクロストークを低減又は防止することができる。但し、他の実施の形態では、被加工物上の加工窓内に複数のスポットが同時に入射することがある。例えば、2つ以上のビーム経路を介して、2つ以上のレーザビームを提供してもよい。
6.エラー訂正
一実施の形態においては、横方向に離間したリンクにレーザパルスを選択的に提供するために使用される図6に示すAOD610は、フォーカスされたレーザスポットの位置を移動させて、移動ステージで発生する相対的な位置の誤差を補正するためにも使用される。例えば、平坦なXY移動ステージを用いて、フォーカスされたレーザスポットの下でウェハを位置決めする場合、ビームステアリングを用いて、残りのXYステージ追跡誤差(例えば、所望の軌道と実際の軌道との間の瞬間的な差分)を補償することができる。
これに加えて、又は他の実施の形態において、他の種類のシステム誤差又は外乱を補正するために、AOD610を用いることができる。例えば、AOD610が被加工物618におけるスポットの如何なる対応する動きも補正できるように、フォーカスレンズ626の動きを感知してもよい。他の具体例として、AOD610は、ビーム照準誤差、例えば、レーザレールの指向安定性において感知された不正確性を補償できる。また、AOD610は、温度ドリフトを補償することもできる。
一実施の形態においては、AOD610は、閉ループ感知及びフィードバック補正(closed-loop sensing and feedback correction)によって駆動される。このような実施の形態の1つでは、AOD610は、望まれない又は使用されないパルスを、ビームダンプに偏向する。ビームダンプは、位置検知型検出器(position sensitive detector:PSD)、または、使用されないパルスの位置を測定するように構成されたクアッドセル(quad cell)を含む。これに加えて、又は他の実施の形態では、ダンプされたパルスだけではなく、全てのパルスの位置及び/又はエネルギーフィードバックを感知してもよい。これにより、AOD610によって提供される偏向の量を調整することによって、温度ドリフト及び/又はAODの較正(例えば、特定のRFデューティサイクルの間の温度ドリフトを考慮した較正)の変化を検出及び補正できる。
他の実施の形態においては、1つ以上の更なるレーザビームをAOD610に通過させて、これらがどのように偏向されるかを判定してもよい。例えば、リンクを切断するために使用されるレーザビームに加えて、連続波(CW)レーザ、例えば、ヘリウムネオンレーザを、そのビームがAOD610を通過するように位置決めしてもよい。そして、これにより得られるCWビームの少なくとも一部をPSD又はクアッドセルに向け、ドリフトを検出し、及び/又はAOD610にフィードバックを提供することができる。
7.例示的システムの実施の形態
上述のように、図6は、レーザ加工システム600の一実施の形態を示している。但し、当業者は、この開示に基づいて、他のシステム構成及び部品を想到することができる。例えば、図13〜図17は、後述する他の例示的な実施の形態を示している。
図6及び図13〜図17では、半導体リンク構造の加工を有利に向上させるために、様々なレーザ614及び異なるレーザパルス特性を選択できる。これらのレーザ光源614は、希土類がドープされたレーザ媒質、例えば、Nd:YVO、Nd:YLF、Nd:YAG、及びバイブロニックレーザ媒質(vibronic lasant)、例えば、アレキサンドライト、Cr:LiSAF及びCr:LiCAFを含むダイオード励起Qスイッチ固体レーザ(diode-pumped q-switched solid state laser)等の固体レーザを含むことができる。これらのレーザ614の基本波長出力は、周知の非線形高調波変換のプロセスによって、高調波波長に変換してもよい。
これらのレーザ光源614は、更に、ダイオード励起モード同期固体レーザ(diode-pumped mode-locked solid state laser)、例えば、パルス型のピコ秒レーザ出力を生成できるSESAMモード同期Nd:YVOレーザを含んでいてもよい。モード同期固体レーザは、発振器−再生増幅器構成及び発振器−電力増幅器構成を含んでいてもよい。これらのレーザの基本波長出力は、周知の非線形高調波変換のプロセスによって、高調波波長に変換してもよい。また、レーザ光源614は、フェムト秒(fs)レーザ出力を生成するために、チャープパルス増幅レーザシステム(chirped pulse amplification laser system)を含んでいてもよく、又はこれに代えて、パルス型のフェムト秒レーザ出力を生成する目的のために、当分野で周知の他のパルス伸長及び圧縮光学素子を含んでいてもよい。
レーザ光源614は、更に、パルス型の希土類ドープ固体コアファイバレーザ(pulsed rare earth-doped solid core fiber laser)及びパルス型の希土類ドープフォトニック結晶ファイバレーザを含んでいてもよい。パルス型の希土類ファイバレーザは、Qスイッチ及び発振器−増幅器構成を含んでいてもよい。更に、ブロードエリア半導体レーザ、単一周波数半導体レーザ、発光ダイオード、Qスイッチ固体レーザ、及びファイバレーザを含む様々な発振器を使用できる。これらのレーザの基本波長出力は、周知の非線形高調波変換のプロセスによって、高調波波長に変換してもよい。
更なるレーザ光源614は、半導体レーザ、COレーザ及びアルゴンイオンレーザを含むガスレーザ、並びにエキシマレーザを更に含むことができる。
レーザ光源614は、約150nmから約11,000nmまでの様々な波長を生成できる。採用されるレーザ光源614によって、約10fsから約1μsを超える範囲のパルス幅、及びパルスオンデマンド(pulse-on-demand)から約100MHzを超える範囲のPRFを生成できる。また、採用されるレーザ光源614によって、パルス波形、1パルスあたりのエネルギー又は出力パワー、パルス幅、偏光、及び/又は波長が調整可能又は選択可能であることもある。
速やかに連続的に多数のパルスを供給する超高速レーザを使用してもよい。他のあらゆるレーザ光源と同様に、システムにおいて使用することに加えて、超高速レーザを採用したシステムにおけるパルスの生成及びブロックを調整して、異なるパルスシーケンスを、複数のビーム経路のそれぞれを下るように供給することができる(図15〜図17参照)。例えば、より多い又はより少ないパルスを、リンクに供給するために、ビーム経路の1つを下るように通過させてもよい。また、パルスは、バーストとして供給してもよく、異なるビーム経路を交互に下るように供給してもよい。複数のビーム経路の1つ以上における被加工物に対するレーザスポット位置のオフセット又は調整は、レーザパルスの時間的に異なる組がターゲットリンクに到達するようにすることによって行うことができる。
図13は、一実施の形態に基づく、2つの偏向デバイスを備えるレーザ加工システム1300の概略図である。システム1300は、図6に関連して説明した、レーザ614、スイッチ616、AOD610、リレーレンズ622、ミラー624及びフォーカスレンズ626を含む。更に、システム1300は、ビーム経路内に他のAOD1312及び他のリレーレンズ1314を含んでいる。
一実施の形態においては、AOD610は、レーザビームをX方向に偏向するように構成されており、AOD1312は、レーザビームをY方向に偏向するように構成されている。リレーレンズ622は、AOD610からAOD1312にレーザビームを結像する。リレーレンズ1314は、AOD1312からミラー624にレーザを結像する。このように、システム1300は、レーザパルスを2つの方向に向け直すことができる。なお、一実施の形態においては、図6に示すAOD610は、レーザビームを2つの方向に偏向することができる単一のデバイスを備える。
図14は、一実施の形態に基づく、テレセントリック角度検出器(telecentric angle detector)1414を含むレーザ加工システム1400の概略図である。この実施の形態では、部分透明ミラー1410は、レーザビームの一部をフォーカスレンズ626に向け、レーザビームの一部を、更なるリレーレンズ1412を介して、テレセントリック角度検出器1414に向ける。テレセントリック角度検出器1414は、クアッドセル、PSD又はビーム角度を検出するように構成されたカメラ検出器を含んでいてもよい。上述のように、エラー訂正及び/又は較正のために、テレセントリック角度検出器1414を用いて、AOD610、1312の一方又は両方にフィードバックを提供してもよい。
それぞれ図6、図13、図14に示すシステム600、1300、1400は、単一のビーム経路を含むが、複数のビーム経路を含むシステムを用いることもできる。例えば、図15は、一実施の形態に基づく2ビーム経路レーザ加工システム1500の概略図である。この実施の形態では、高速ビーム偏向器1510は、第1のXYビームステアリングメカニズム1512、リレーレンズ1514及びビーム結合器1516を含む第1の光学的経路にレーザビームを向ける。また、ビーム偏向器1510は、ミラー1518、第2のXYビームステアリングメカニズム1520、リレーレンズ1522及びビーム結合器1516を含む第2の光学的経路にもレーザビームを向ける。第1の光学的経路及び第2の光学的経路により、リンクブロー位置が設定可能になる。この設定は、固定であってもよく、例えば、圧電式高速ステアリングミラー(piezoelectric fast steering mirror)、多ビームアクチュエータ(multiple-beam actuator)又は他の高速なビームアクチュエータ等のビーム偏向技術によって変更してもよい。また、低速で動く設定可能な光学素子、例えば、動力付きミラー及び傾斜プレートによって構成を変更してもよい。
図15に示す実施の形態は、例えば、完全なビームステアリングのためではなく、パルスを分離するために高速ビーム偏向器1510を使用できる場合には、望ましいことがある。例えば、AODによるビームステアリングは、単一方向(例えば、X軸)のステアリングを提供してもよい。2つの光学的経路を有することによって、AOD(スイッチ616のためにも用いることができる。)によって提供される偏向は、第1の光学的経路と第2の光学的経路との間で一連のパルスを分離する。そして、各経路内の設定可能な光学素子は、被加工物618上の所望のブロー位置にパルスを向ける。一実施の形態においては、システム1500は、被加工物618上に一度に1つのみのビームスポットしか生じないように、パルスを順次的に供給する。他の実施の形態においては、システム1500は、被加工物618上に同時に2つ(例えば、各経路から1つ)のビームスポットを供給する。
図16は、他の実施の形態に基づく2経路レーザ加工システム1600の概略図である。システム1600は、ビームスプリッタ1610を備え、ビームスプリッタ1610は、第1のスイッチ616、第1のXYビームステアリングメカニズム1512、第1のリレーレンズ1514、任意の追加的な光学素子1612及びビーム結合器1516を含む第1の光学的経路を下るように、レーザビームの一部を方向付ける。また、ビームスプリッタ1610は、第2のスイッチ616、第2のXYビームステアリングメカニズム1520、第2のリレーレンズ1522、任意の追加的な光学素子1612及びビーム結合器1516を含む第2の光学的経路を下るように、レーザビームの一部を方向付ける。ビームスプリッタ1610は、バルク光学素子(bulk optics)例えば、偏光ビームスプリッタキューブ又は部分反射ミラーを含んでいてもよい。AOD、EOD、及び切替可能な液晶ディスプレイ(liquid crystal display:LCD)偏光子を設定及び駆動して、ビーム分割を実行してもよい。これに代えて、光ファイバによる実装例において、光ファイバカプラをビームスプリッタとして機能させてもよい。
オプションとして、各経路内の追加的な光学素子1612を設け、ビームの光学的性質を整形又は変更してもよく、これらの追加的な光学素子1612には、例えば、偏光子、偏光変更子(polarization modifier)、ファラデーアイソレータ(faraday isolator)、空間的ビームプロファイル変更子、時間的ビームプロファイル変更子、周波数シフタ、周波数逓倍光学素子(frequency-multiplying optics)、減衰器、パルス増幅器、モード選択光学素子、ビーム拡大器、レンズ及びリレーレンズ等が含まれる。また、追加的な光学素子には、冗長な光学的経路距離、折り畳まれた光学的経路及び光ファイバ遅延線を含む遅延線を含ませてもよい。
一実施の形態においては、システム1600は、被加工物618上に一度に1つのスポットのみが現れるように動作する。他の実施の形態においては、システム1600は、被加工物618上に同時に2つのビームスポットが現れるように動作する。このような実施の形態の1つでは、過度の又は一定の熱効果を回避するために、2つのスポットが重ならないようにする。システム1600は、2つより多くのビーム経路に一般化できることは当業者にとって明らかである。
図17は、一実施の形態に基づく光ファイバレーザ加工システム1700の概略図である。この実施の形態では、レーザ614は、光ファイバスイッチ1712に一連のレーザパルスを提供する光ファイバケーブル1710に接続されている。スイッチ1712は、光ファイバ1710のビーム経路を下るレーザパルスを選択的に方向付ける。この具体例では、第1及び第2のビーム経路は、何れも、調整及びステアリング光学素子1716に接続されたアクチュエータ1714及びリレーレンズ1718を含む。第3のビーム経路は、例えば、ビームダンプ又は検出器等の光学デバイス1720を含んでいてもよい。
第1及び第2のビーム経路は、共有のビーム結合器1720を含み、被加工物618上の2つの異なるスポット位置にレーザパルスを供給するように構成されている。駆動されるビーム調整光学素子1716は、光ファイバ1710から出射され、調整されたビームの位置及び傾斜を変更し、これらを結合し、これらを被加工物618に供給するように構成されている。
この開示から、レーザシステムの他の多くの実施の形態によっても、単一のビーム経路及び分割されたビーム経路を用いて、1回の通過で複数の横方向に離間したリンクランを加工できることは当業者にとって明らかである。例えば、一実施の形態では、偏向要素を用いて、2経路のシステムを、有効なシリアル化された4スポットのシステムにするハイブリッドシステムを含むことできる。他の2ビームシステムと同様に、相対的なスポット位置の異なる構成を実装又は指示してもよい。スポットは、完全に又は部分的に重なってもよく、軸上間隔、軸交差間隔、又は軸上及び軸交差間隔の両方を有していてもよい。
本発明の基底にある原理から逸脱することなく、上述の実施の形態の詳細に多くの変更を加えることができることは当業者にとって明らかである。したがって、本発明の範囲は、特許請求の範囲のみによって定義される。

Claims (38)

  1. 半導体基板上又は半導体基板内の構造を加工する方法であって、
    加工窓内でレーザパルスを選択的に偏向するように構成された第1の偏向器に一連のレーザパルスを供給するステップと、
    前記加工窓が走査されるにしたがって、複数の横方向に離間した構造の行が前記加工窓を同時に通過するように前記半導体基板上で前記加工窓を走査するステップと、
    前記加工窓内で、前記複数の横方向に離間した行の間で、前記一連のレーザパルスを選択的に偏向するステップとを有し、
    前記加工窓が前記半導体基板上で走査方向において走査されるにしたがって、第1のレーザパルスが前記横方向に離間した行の第1の行に偏向され、第2のレーザパルスが前記横方向に離間した行の第2の行に偏向され、前記第2のレーザパルスは前記一連のレーザパルス内において前記第1のレーザパルスの後に続き、
    前記走査方向に対して、前記第2のレーザパルスは逆方向と横方向の双方に偏向され、
    前記第2のレーザパルスは、前記第1のレーザパルスが前記第1の行に偏向された後、100μs以内に前記第2の行に偏向される、
    方法。
  2. 前記第1のレーザパルス及び前記第2のレーザパルスは、前記一連のレーザパルス内の連続したレーザパルスである、請求項1記載の方法。
  3. 前記第1のレーザパルスは、前記第1の行内の第1の構造体に偏向され、前記第2のレーザパルスは、前記第2の行内の第2の構造体に偏向され、前記第1の構造体及び前記第2の構造体は、前記加工窓の走査方向に垂直な直線が前記第1の構造体及び前記第2の構造体の両方を通過するように横に揃っている、請求項1記載の方法。
  4. 前記第1の偏向器は、前記一連のレーザパルスを第1の方向及び第2の方向に偏向するように構成されており、前記第1の方向は、前記加工窓の走査方向に実質的に垂直であり、前記第2の方向は、前記走査方向に実質的に平行である、請求項1記載の方法。
  5. 前記第1の偏向器は、音響光学偏向器及び電気光学偏向器を含むグループから選択される、請求項1記載の方法。
  6. 前記加工窓を走査するステップは、前記複数の横方向に離間した行の第1の端部から、前記横方向に離間した行の第2の端部に、前記加工窓を前記半導体基板に対して継続的に動かすステップを含む、請求項1記載の方法。
  7. 前記加工窓を継続的に動かすステップは、前記加工窓を前記半導体基板に対して一定の速度で動かすステップを含む、請求項6記載の方法。
  8. 前記加工窓を継続的に動かすステップは、現在、前記加工窓を通過している前記横方向に離間した行内の構造の数の変化に基づいて、走査速度を変更するステップを含む、請求項6記載の方法。
  9. 前記走査速度を変更するステップは、前記横方向に離間した行の1つ以上が、連続する構造間に相対的なギャップを有する場合に、前記走査速度を加速するステップを含む、請求項8記載の方法。
  10. 前記加工窓を走査するステップは、前記半導体基板に対する第1の位置と、前記半導体基板に対する第2の位置との間で、前記加工窓を段階的に進ませるステップを含み、前記第1の位置は、構造の第1のサブセットに対応し、前記第2の位置は、構造の第2のサブセットに対応する、請求項1記載の方法。
  11. 前記一連のレーザパルスを選択的に偏向するステップは、
    前記加工窓が前記第1の位置にあるとき、前記一連のレーザパルスを、前記構造の第1のサブセット間で選択的に偏向するステップと、
    前記加工窓が前記第2の位置にあるとき、前記一連のレーザパルスを、前記構造の第2のサブセット間で選択的に偏向するステップとを含む、
    請求項10記載の方法。
  12. 前記偏向されたレーザパルスを前記第1の偏向器から第2の偏向器に供給するステップを更に有し、前記第1の偏向器は、前記レーザパルスを第1の方向に偏向するように構成されており、前記第2の偏向器は、前記レーザパルスを第2の方向に偏向するように構成されている、請求項1記載の方法。
  13. 前記第1の方向は、前記半導体基板に対して動く前記加工窓の走査方向に実質的に垂直である、請求項12記載の方法。
  14. 前記第2の方向は、前記走査方向に実質的に平行である、請求項13記載の方法。
  15. 半導体基板上又は半導体基板内の構造を加工するシステムであって、
    一連のレーザパルスを生成するように構成されたレーザ光源と、
    前記一連のレーザパルスを受け取り、前記一連のレーザパルスを、加工窓内で選択的に偏向する第1の偏向器と、
    前記加工窓が走査されるにしたがって、複数の横方向に離間した構造の行が前記加工窓を同時に通過するように前記半導体基板上で前記加工窓を走査するように構成された移動ステージとを備え、
    前記第1の偏向器は、100μs以下の切替時間を有し、
    前記加工窓が前記半導体基板上で走査方向において走査されるにしたがって、前記第1の偏向器は、更に、前記加工窓内で、前記複数の横方向に離間した行の間で、前記一連のレーザパルスを選択的に偏向するように構成されており
    前記走査方向に対して、前記一連のレーザパルスのうち少なくとも1つのパルスは逆方向と横方向の双方に偏向される、
    システム。
  16. 前記第1の偏向器は、更に、前記一連のレーザパルスを第1の方向及び第2の方向に偏向するように構成されており、前記第1の方向は、前記加工窓の前記走査方向に実質的に垂直であり、前記第2の方向は、前記走査方向に実質的に平行である、請求項15記載のシステム。
  17. 前記第1の偏向器は、+/−4mラジアンの偏向角の範囲内で、前記一連のレーザパルスを偏向するように構成された音響光学偏向器を含む、請求項15記載のシステム。
  18. 前記音響光学偏向器は、更に、前記偏向角の範囲内で、0.8μラジアンの精度を選択的に提供するように構成されている、請求項17記載のシステム。
  19. 前記第1の偏向器は、電気光学偏向器を有する、請求項15記載のシステム。
  20. 前記一連のレーザパルスを前記半導体基板にフォーカスするように構成されたレンズを更に備える、請求項15記載のシステム。
  21. 前記移動ステージは、更に、前記複数の横方向に離間した行の第1の端部から、前記横方向に離間した行の第2の端部に、前記加工窓を前記半導体基板に対して継続的に動かすように構成されている、請求項15記載のシステム。
  22. 前記移動ステージは、更に、前記加工窓を前記半導体基板に対して一定の速度で動かすように構成されている、請求項21記載のシステム。
  23. 前記移動ステージは、更に、現在、前記加工窓を通過している前記横方向に離間した行内の構造の数の変化に基づいて、走査速度を変更するように構成されている、請求項21記載のシステム。
  24. 前記移動ステージは、更に、前記横方向に離間した行の1つ以上が、連続する構造間に相対的なギャップを有する場合に、前記走査速度を加速するように構成されている、請求項23記載のシステム。
  25. 前記移動ステージは、更に、前記半導体基板に対する第1の位置と、前記半導体基板に対する第2の位置との間で、前記加工窓を段階的に進ませるように構成されており、前記第1の位置は、構造の第1のサブセットに対応し、前記第2の位置は、構造の第2のサブセットに対応する、請求項15記載のシステム。
  26. 前記第1の偏向器は、更に、
    前記加工窓が前記第1の位置にあるとき、前記一連のレーザパルスを、前記構造の第1のサブセット内の第1の構造体に向けて選択的に偏向し、
    前記加工窓が前記第2の位置にあるとき、前記一連のレーザパルスを、前記構造の第2のサブセット間で選択的に偏向するように構成されている、
    請求項25記載のシステム。
  27. 前記第1の偏向器は、更に、
    前記一連のレーザパルスの第1のレーザパルスを前記加工窓内にある第1の行の第1の構造体に偏向し、
    前記一連のレーザパルス内の前記第1のレーザパルスの直後に続く前記一連のレーザパルスからの第2のレーザパルスを第2の行の第2の構造体に偏向するように構成されている、
    請求項15記載のシステム。
  28. 前記レーザパルスを第1の方向に偏向するように構成されている前記第1の偏向器から前記偏向されたレーザパルスを受け取り、
    前記レーザパルスを第2の方向に偏向するように構成された、
    第2の偏向器を更に備える、請求項15記載のシステム。
  29. 前記第1の方向は、前記半導体基板に対して動く前記加工窓の前記走査方向に実質的に垂直である、請求項28記載のシステム。
  30. 前記第2の方向は、前記走査方向に実質的に平行である、請求項29記載のシステム。
  31. 一連のレーザパルスを生成するように構成されたレーザ光源と、
    被加工物に対して加工窓を動かすように構成された移動ステージと、
    前記加工窓が前記被加工物上で第1の方向において走査されるにしたがって、第1のレーザパルスを、前記加工窓内で前記被加工物上の第1の構造体に偏向し、第2のレーザパルスを、前記加工窓内で前記被加工物上の第2の構造体に偏向し、前記第2のレーザパルスが前記一連のレーザパルス内において前記第1のレーザパルスの後に続くように構成された偏向器とを備え、
    前記第1の方向に対して、前記第2のレーザパルスは逆方向と横方向の双方に偏向され、
    前記偏向器は、更に、前記第1のレーザパルスを前記第1の構造体に偏向した後、100μs以内に、前記第2のレーザパルスを前記第2の構造体に偏向するように構成されている、
    レーザ加工システム。
  32. 前記移動ステージは、更に、前記加工窓を前記被加工物に対して前記第1の方向に動かすように構成されており、前記偏向器は、更に、前記一連のレーザパルスを前記被加工物に対して第2の方向に偏向するように構成されている、請求項31記載のシステム。
  33. 前記偏向器は、更に、前記一連のレーザパルスを第1の方向に偏向するように構成されている、請求項32記載のシステム。
  34. 前記第1の構造体は、前記第2の構造体に隣接しない、請求項31記載のシステム。
  35. 前記偏向器は、音響光学偏向器及び電気光学偏向器を含むグループから選択される、請求項31記載のシステム。
  36. 半導体基板上又は半導体基板内の構造を加工する方法であって、
    加工窓内でレーザパルスを選択的に偏向するように構成された偏向器に一連のレーザパルスを供給するステップと、
    前記加工窓が走査されるにしたがって、複数の構造が前記加工窓を同時に通過するように前記半導体基板上で前記加工窓を走査するステップと、
    前記加工窓が前記半導体基板上で第1の方向において走査されるにしたがって、前記加工窓内で、選択的に、第1のレーザパルスを第1の構造体に偏向し、第2のレーザパルスを第2の構造体に偏向し、前記第2のレーザパルスが前記第1のレーザパルスの後に続くようにするステップとを有し、
    前記第2のレーザパルスは、少なくとも前記第1の方向に対して逆方向である第2の方向に偏向され、
    前記選択的に偏向するステップは、前記第2のレーザパルスを前記第1の方向に垂直な前記半導体基板に対する第3の方向に偏向するステップを有し、
    前記第2のレーザパルスは、前記第1のレーザパルスが前記第1の構造体に偏向された後、100μs以内に、前記第2の構造体に偏向される、
    方法。
  37. 一連のレーザパルス内の第3のパルス前記第1の方向に偏向するステップを含む、請求項36記載の方法。
  38. 前記第1の構造体は、前記第2の構造体に隣接しない、請求項36記載の方法。
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