JP5248256B2 - 設備保全システム、設備保全方法および設備保全プログラム - Google Patents

設備保全システム、設備保全方法および設備保全プログラム Download PDF

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Description

この発明は、電気所における設備の状態を示す保全情報を収集する電気所サーバと、電気所サーバから取得した保全情報を用いて設備の保全に係る処理を行う保全サーバとを含む設備保全システム、設備保全方法および設備保全プログラムに関し、特に、保全情報の要求から返信までの一連の処理を連携させ、要求側が求めるQoSを確保することができる設備保全システム、設備保全方法および設備保全プログラムに関するものである。
近年、電力自由化や、需要家ニーズの多様化などにより、高い信頼性を維持しつつ低廉な電力を供給することがますます重要になっている。そこで、例えば、電力設備の保全業務では、業務の効率化を目的として、ICT(Information and Communication Technology)を活用した業務の高度化が検討されている。
具体的には、変電所や発電所などの電気所に設置された各種のセンサを用いて保全情報を自動的に取得し、取得した保全情報を保全箇所やデータセンタに集配信する設備保全システムが検討されている。なお、ここでいう「センサ」とは、カメラや温度センサ、VCT(Voltage Current Transformer)などの計測機器であり、「保全情報」とは、温度や電圧値、電流値等の数値情報、画像や音声等のマルチメディア情報など、設備の状態を示す各種の情報である。
ここで、設備保全システムを実現するためのネットワークを「電気所保全ネットワーク」と呼ぶ。電気所保全ネットワークは、変電所や発電所などの電気所に設置された各種センサ、収集コンピュータおよび電気所サーバ、保全箇所に設置された保全サーバなどから構成される。収集コンピュータは、各種センサによって計測された測定情報を保全情報として収集する。電気所サーバは、保全サーバからの要求に応じて、収集コンピュータによって収集された保全情報を返信する。保全サーバは、電気所サーバから送信された保全情報を、その保全情報を必要とする箇所に集配信する。
各サーバは、例えば、電気所センサネットワーク、電気所構内ネットワーク、保全用広域ネットワークの3階層のIP(Internet Protocol)ネットワークにより接続される(例えば、図1を参照)。電気所センサネットワークは、電気所内において、各種センサと収集コンピュータとを接続する屋内LAN(Local Area Network)である。電気所構内ネットワークは、電気所内において、収集コンピュータ間や電気所サーバ間を接続する屋内LANである。保全用広域ネットワークは、各電気所に設置された電気所サーバと保全サーバとを接続するWAN(Wide Area Network)である。
かかる電気所保全ネットワークにおいて、保全情報は、保全箇所にいるユーザの要求に基づいて、電気所内の各種装置から収集されて配信される。こうした保全情報の集配信は、分散処理を用いて行われる。ここで、分散処理とは、複数のコンピュータがそれぞれCPU、メモリ、センサを利用した演算処理やデータ入出力を実行し、コンピュータ間でデータや処理結果を伝達して、コンピュータごとの処理を連携させる処理方式である。
分散処理の具体的な方式としては、例えば、遠隔処理呼出方式やモバイルエージェント方式などがある。図9は、従来の遠隔処理呼出方式およびモバイルエージェント方式による分散処理を説明するための図であり、(a)が遠隔処理呼出方式を、(b)がモバイルエージェント方式をそれぞれ示している。
遠隔処理呼出方式は、図9の(a)に示すように、要求メッセージや返信メッセージなどのメッセージをサーバ間で送受信することによって、各サーバに実装されている応用プログラムが処理(要求処理、返信処理など)を実行する方式である。また、モバイルエージェント方式では、図9の(b)に示すように、モバイルエージェントと呼ばれるソフトウェアが通信ネットワークを介してサーバ間を移動して、各サーバ上で処理を実行する方式である。
これら遠隔処理呼出方式およびモバイルエージェント方式は、それぞれ専用のプラットフォームにより実現される。各プラットフォームは、他のコンピュータのプラットフォームと連携して、応用プログラムを実行する。図10は、従来の遠隔処理呼出方式およびモバイルエージェント方式を実現するプラットフォームを説明するための図であり、(a)が遠隔処理呼出方式を、(b)がモバイルエージェント方式をそれぞれ示している。
遠隔処理呼出方式用のプラットフォームは、図10の(a)に示すように、要求元コンピュータでは、応用プログラムからの要求を受け付け、連携先のPFから返信結果を受信し、その結果を応用プログラムに渡す返信処理を行う。また、要求先コンピュータでは、応用プログラムと連携して、要求された処理を実行し、要求元のPFに結果を返信する。
また、モバイルエージェント用のプラットフォームは、図10の(b)に示すように、モバイルエージェントの処理実行の管理を担う。具体的には、モバイルエージェント用のプラットフォームは、応用プログラムからモバイルエージェントに与えられた処理手続きの実行や、モバイルエージェントの移動(巡回)を管理する。
以上、電気所保全ネットワークについて説明したが、かかる電気所保全ネットワークでは、設備保全システムを実現するためのいくつかの要件がある。例えば、電気所保全ネットワークでは、多様な保全情報を取得するために情報集配信の柔軟性が要件となる。また、保全情報の偏在化およびセンサの追加に対応するために情報集配信の拡張性も要件となる。また、保全範囲の広域化と保全情報の活用を実現するために情報集配信処理のリアルタイム性、信頼性、効率性も要件となる。
これらの要件を満たすため、電気所保全ネットワークでは、保全情報の集配信におけるQoS(Quality of Service)を確保する必要がある。そこで、QoSを確保するために、既存の各種通信技術を用いることが考えられる。例えば、応用プログラムを実行するプラットフォームにReal−Time CORBA(登録商標、以下同様)を用いることや(例えば、非特許文献1および2参照)、サーバ間を接続するIPネットワークにDiffServ(Differentiated Services)を用いることなどが考えられる(例えば、非特許文献3参照)。
「Real-time CORBA Specification」、[平成20年9月9日検索]、インターネット<URL: http://www.omg.org/docs/formal/05-01-04.pdf> 「Real-Time CORBA」、[平成20年9月9日検索]、インターネット<URL: http://www.ogis-ri.co.jp/support/p-09-04.html> 「An Architecture for Differentiated Services」、[平成20年9月9日検索]、インターネット<URL: http://www.ietf.org/rfc/rfc2475.txt>
しかしながら、従来の設備保全システムでは、以下に説明するように、保全情報の集配信におけるQoSが低下するという課題があった。
図11は、従来の設備保全システムにおける課題を説明するための図であり、遠隔処理呼出方式を用いた場合を示している。図11に示すように、通常、保全箇所にいるユーザは、センサごとに保全情報の集配信を要求する。ところが、近年では、保全範囲の広域化と保全情報の多様化にともなって、電気所に設置されるセンサの数や電気所サーバの数が増加する傾向にある。
そのため、図11に示すように、保全サーバおよび電気所サーバでは、大量の要求メッセージおよび返信メッセージが処理される場合がある。また、保全サーバと電気所サーバとの間では、複数の電気所から多様なセンサの情報を取得するための大量の遠隔処理呼出が同時に発生する場合がある。
このように、従来の設備保全システムでは、サーバやIPネットワークの負荷が一時的に集中することによってシステム全体が過負荷となりやすく、それにともなって保全情報の集配信におけるQoSが低下する場合があった。そのため、いかにして、保全情報の要求から返信までの一連の処理を連携させ、要求側が求めるQoSを確保するかが大きな課題となっている。
この発明は、上述した従来技術による課題を解決するためになされたものであり、保全情報の要求から返信までの一連の処理を連携させ、要求側が求めるQoSを確保することができる設備保全システム、設備保全方法および設備保全プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、電気所における設備の状態を示す保全情報を収集する電気所サーバと、電気所サーバから取得した保全情報を用いて設備の保全に係る処理を行う保全サーバとを含む設備保全システムであって、前記保全サーバが、前記保全情報の送信を要求する要求データを前記電気所サーバに送信する要求送信手段と、前記電気所サーバが、前記保全サーバから送信された要求データを受信する要求受信手段と、前記要求受信手段によって受信された要求データに応じて、前記電気所に設置されたセンサにより検出された情報を前記保全情報として収集する保全情報収集手段と、前記保全情報収集手段によって収集された保全情報の状態に応じてシステムの負荷が軽減されるように、保全情報の集配信に係る通信制御を行う通信制御手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明は、上記の発明において、前記要求送信手段は、前記通信制御手段によって行われる通信制御の処理手順を定義した処理手順情報を前記要求データとともに送信し、前記通信制御手段は、前記要求データとともに送信された処理手順情報に基づいて前記通信制御を行うことを特徴とする。
また、本発明は、上記の発明において、前記通信制御手段は、前記保全情報の内容、重要度あるいは情報量に応じて、前記通信制御を行うことを特徴とする。
また、本発明は、上記の発明において、前記通信制御手段は、前記通信制御として、前記保全情報の送信順を変更することを特徴とする。
また、本発明は、上記の発明において、前記保全情報の内容、前記通信制御として、前記保全情報の内容を変更することを特徴とする。
また、本発明は、電気所における設備の状態を示す保全情報を収集する電気所サーバと、電気所サーバから取得した保全情報を用いて設備の保全に係る処理を行う保全サーバとを含む設備保全システムに適用される設備保全方法であって、前記保全サーバが、前記保全情報の送信を要求する要求データを前記電気所サーバに送信する要求送信工程と、前記電気所サーバが、前記保全サーバから送信された要求データを受信する要求受信工程と、前記電気所サーバが、前記要求受信工程によって受信された要求データに応じて、前記電気所に設置されたセンサにより検出された情報を前記保全情報として収集する保全情報収集工程と、前記電気所サーバが、前記保全情報収集工程によって収集された保全情報の状態に応じてシステムの負荷が軽減されるように、保全情報の集配信に係る通信制御を行う通信制御工程と、を含んだことを特徴とする。
また、本発明は、電気所における設備の状態を示す保全情報を収集する電気所サーバと、電気所サーバから取得した保全情報を用いて設備の保全に係る処理を行う保全サーバとを含む設備保全システムに適用される設備保全プログラムであって、前記保全サーバが、前記保全情報の送信を要求する要求データを前記電気所サーバに送信する要求送信手順と、前記電気所サーバが、前記保全サーバから送信された要求データを受信する要求受信手順と、前記電気所サーバが、前記要求受信手順によって受信された要求データに応じて、前記電気所に設置されたセンサにより検出された情報を前記保全情報として収集する保全情報収集手順と、前記電気所サーバが、前記保全情報収集手順によって収集された保全情報の状態に応じてシステムの負荷が軽減されるように、保全情報の集配信に係る通信制御を行う通信制御手順と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明によれば、保全サーバが、保全情報の送信を要求する要求データを電気所サーバに送信する。また、電気所サーバが、保全サーバから送信された要求データを受信し、受信した要求データに応じて、電気所に設置されたセンサにより検出された情報を保全情報として収集し、収集した保全情報の状態に応じてシステムの負荷が軽減されるように、保全情報の集配信に係る通信制御を行うので、保全情報の要求から返信までの一連の処理を連携させ、要求側が求めるQoSを確保することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、保全サーバが、電気所サーバによって行われる通信制御の処理手順を定義した処理手順情報を要求データとともに送信し、電気所サーバが、要求データとともに送信された処理手順情報に基づいて通信制御を行うので、保全情報の状態に応じてシステムの負荷を軽減するための各種の処理を適宜に行うことができる。
また、本発明によれば、電気所サーバが、保全情報の内容、重要度あるいは情報量に応じて通信制御を行うので、設備の状態に応じてシステム全体の負荷が効率よく抑えられるようになる。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る設備保全システム、設備保全方法および設備保全プログラムの好適な実施例を詳細に説明する。
まず、本実施例に係る設備保全システムを実現する電気所ネットワークの概要について説明する。図1は、本実施例に係る設備保全システムを実現する電気所ネットワークの概要を示す図である。図1に示すように、この電気所ネットワークは、電気所AおよびBにそれぞれ設置された各種センサ10、収集コンピュータ20および電気所サーバ30、保全箇所に設置された保全サーバ40などから構成される。
各種センサ10は、各電気所における設備の状態を示す測定情報(例えば、数値情報やマルチメディア情報など)を計測する機器であり、例えば、設備カメラ、センサ、VCTなどである。収集コンピュータ20は、各種センサ10によって計測された測定情報を保全情報として収集する。電気所サーバ30は、保全サーバ40からの要求に応じて、収集コンピュータ20によって収集された保全情報を返信する。保全サーバ40は、電気所サーバ30から送信された保全情報を、その保全情報を必要とする箇所に集配信する。
各サーバは、ルータ50等を介して、電気所センサネットワーク1、電気所構内ネットワーク2、保全用広域ネットワーク3の3階層のIPネットワークにより接続されている。電気所センサネットワーク1は、各電気所内において、各種センサ10と収集コンピュータ20とを接続する屋内LANである。電気所構内ネットワーク2は、各電気所内において、収集コンピュータ20間や電気所サーバ30間を接続する屋内LANである。保全用広域ネットワーク3は、各電気所に設置された電気所サーバ30と保全サーバ40とを接続するWANである。
かかる電気所ネットワークにおいて、各電気所における設備の状態を示す保全情報は、保全箇所にいるユーザの要求に応じて各電気所内の各種装置から収集され、配信される。この保全情報の集配信は、遠隔処理呼出方式やモバイルエージェント方式による分散処理を用いて行われる。
次に、本実施例に係る設備保全システムの構成について説明する。図2は、本実施例に係る設備保全システムを示す図であり、図1に示した各種センサ10、電気所サーバ30および保全サーバ40を示している。図2に示すように、電気所サーバ30と保全サーバ40とは保全用広域ネットワーク3を介して接続されている。両サーバの間では、画像・音の情報、センサに関する情報(数値)、各種情報が蓄積されたデータベースの情報など、多様な保全情報が集配信される。
なお、図1に示したように、各種センサ10と電気所サーバ30とは、電気所センサネットワーク1、収集コンピュータ20および電気所構内ネットワーク2を介して接続されているが、図2では図示を省略している。また、図1では図示を省略したが、保全サーバ40には、保全箇所のユーザによって利用されるユーザ端末60が接続されている。
保全サーバ40は、電気所サーバ30から取得した保全情報を用いて設備の保全に係る処理を行う。具体的には、保全サーバ40は、特に、応用プログラム41、PF42、通信I/F機能部43および通信制御部44を有する。
応用プログラム41は、電気所サーバ30から取得した保全情報を用いて設備の保全に係る処理を行う。具体的には、応用プログラム41は、保全箇所にいるユーザの要求がユーザ端末60から送られた場合には、その要求に基づいて、電気所サーバ30に対して保全情報の送信を要求するための要求データを生成し、PF42を介して電気所サーバ30に送信する。なお、このとき、応用プログラム41は、「優先度」、「処理期限」、「処理時間」などを、送信する要求データに含める。
ここで、優先度は、処理期限および処理の重要性を総合的に示す値である。この優先度は、処理の高速性(リアルタイム性)を確保するために利用される。処理期限は、応用プログラム41が要求データを送信してから電気所サーバ30での処理が完了するまでの期限であり、処理の緊急性を示す。この処理期限は、ユーザが要求する応答時間や同時利用数などを考慮して決定され、ネットワークの効率性を向上するためと、処理の高速性を確保するために利用される。処理時間は、電気所における保全情報の取得に要するアプリケーションレベルの処理時間であり、アプリケーションによる情報集配信の処理内容(通信データ数や通信データ量)などを考慮して決定される。この処理時間は、ネットワークの効率性を向上するために利用される。
また、応用プログラム41は、電気所サーバ30から送信された保全情報をPF42経由で受け取った場合には、例えば、受け取った保全情報を他のサーバに配信したり、受け取った保全情報をもとにグラフや画像を生成して表示装置などに表示したりする。
PF42は、保全情報の集配信に用いられる分散処理を実現するプラットフォームであり、遠隔処理呼出方式に対応した遠隔処理呼出PFと、モバイルエージェント方式に対応したモバイルエージェントPFとを有する。
具体的には、PF42は、応用プログラム41から要求データが渡された場合には、遠隔処理呼出方式あるいはモバイルエージェント方式にしたがって、渡された要求データを含めた通信データを生成して通信I/F機能部43に渡す。一方、通信I/F機能部43から通信データが渡された場合には、遠隔処理呼出方式あるいはモバイルエージェント方式にしたがって、渡された通信データから保全情報を取り出して応用プログラム41に渡す。
通信I/F機能部43は、通信制御部44と協働し、保全用広域ネットワーク3を介して電気所サーバ30との間でやり取りされる通信データの送受信を制御する。具体的には、通信I/F機能部43は、PF42から通信データを受け取った場合には、通信制御部44を呼び出すことによって、受け取った通信データを電気所サーバ30に送信する。一方、通信I/F機能部43は、電気所サーバ30から送信された通信データが通信制御部44によって受信された場合には、その通信データをPF42に渡す。
通信制御部44は、通信I/F機能部43と協働し、保全用広域ネットワーク3を介して電気所サーバ30との間でやり取りされる通信データの送受信を制御する。具体的には、通信制御部44は、通信データの送受信を制御するための機能として、優先制御機能、フロー制御機能、通信集約制御機能などを有する。
優先制御機能は、処理の高速性を確保するためのスケジューリングを行う。具体的には、優先制御機能は、送信側優先制御機能と受信側優先機能とを有し、通信データに含まれる優先度および処理期限に基づいて、通信の差別化を行う。送信側優先制御機能は、IP通信装置で提供されるQoS制御機能(例えば、DiffServ)との組み合わせにより、各アプリケーションに対して適切な通信品質を提供することができる。また、受信側優先機能は、プロセス起動順を制御する。
フロー制御機能は、ネットワーク利用の効率性を向上するためにトラフィックの平滑化などを行う。具体的には、フロー制御機能は、送信側フロー制御機能と受信側フロー制御機能とを有する。送信側フロー制御機能と受信側フロー制御機能は、いずれも、単位時間当たりに伝送すべき通信データ数としてあらかじめ指定された値を制御パラメータとして、伝送タイミングを調整する。
通信集約制御機能は、複数の通信データを伝送する処理を集約し、処理のオーバーヘッドを低減する。具体的には、通信集約制御機能は、集約機能および展開機能により構成される。集約機能は、送信側で利用され、同一の受信先に伝送すべき通信データを集約して伝送することにより、通信のオーバーヘッドを削減する。展開機能は、受信側で受け取った集約された通信データを個々の通信データに分割し、分割した通信データをアプリケーションに渡す。
電気所サーバ30は、電気所における設備の状態を示す保全情報を収集する。具体的には、電気所サーバ30は、特に、装置アクセスI/F機能部31、PF32、通信I/F機能部33および通信制御部34を有する。
装置アクセスI/F機能部31は、保全サーバ40から送信された要求データに応じて、電気所に設置された各種センサ10により検出された情報を保全情報として収集する。図3は、装置アクセスI/F機能部31の構成を説明するための図である。図3に示すように、具体的には、装置アクセスI/F機能部31は、装置情報管理部31aおよび装置アクセス部31bを有する。
装置情報管理部31aは、センサごとに独自形式で保存された保全情報を一括収集する。具体的には、装置情報管理部31aは、個々の保全情報を集配信用のオブジェクトとし、さらに、各オブジェクトをツリー構成で管理することによって、ツリーを利用したオブジェクト(保全情報)の検索を可能にする。
なお、ここで用いられるオブジェクトには、XML(Extensible Markup Language)形式で設定されたセンサ情報やバイナリ形式で設定された画像情報などに加えて、IEC61850で規定されている変電所装置の情報を示すオブジェクトも収容可能である。
装置アクセス部31bは、保全サーバ40から送信された要求データに応じて保全情報を収集する。具体的には、装置アクセス部31bは、PF32から通信データが渡された場合に、装置情報管理部31aを介して、渡された通信データに含まれる要求データにより要求されている保全情報を収集する。
図2にもどって、PF32は、保全情報の集配信に用いられる分散処理を実現するプラットフォームであり、遠隔処理呼出方式に対応した遠隔処理呼出PFと、モバイルエージェント方式に対応したモバイルエージェントPFとを有する。
具体的には、PF32は、通信I/F機能部33から通信データが渡された場合には、遠隔処理呼出方式あるいはモバイルエージェント方式にしたがって、渡された通信データから要求データを取り出して装置アクセスI/F機能部31に渡す。一方、装置アクセスI/F機能部31から保全情報が渡された場合には、遠隔処理呼出方式あるいはモバイルエージェント方式にしたがって、渡された保全情報を含めた通信データを生成して通信I/F機能部33に渡す。
通信I/F機能部33は、通信制御部34と協働し、保全用広域ネットワーク3を介して保全サーバ40との間でやり取りされる通信データの送受信を制御する。具体的には、通信I/F機能部33は、PF32から通信データを受け取った場合には、通信制御部34を呼び出すことによって、受け取った通信データを電気所サーバ30に送信する。一方、通信I/F機能部43は、電気所サーバ30から送信された通信データが通信制御部44によって受信された場合には、その通信データをPF42に渡す。
通信制御部34は、通信I/F機能部33と協働し、保全用広域ネットワーク3を介して保全サーバ40との間でやり取りされる通信データの送受信を制御する。この通信制御部34の機能は、電気所サーバ30の通信制御部44と同様であるため、ここでは具体的な説明を省略する。
以上、本実施例に係る設備保全システムの構成について説明した。本実施例では、かかる設備保全システムが、さらに、装置アクセスI/F機能部31によって収集された保全情報の状態に応じてシステムの負荷が軽減されるように、保全情報の集配信に係る通信制御を行うようにしている。以下、かかる通信制御について具体的に説明する。
図4は、本実施例に係る設備保全システムにおける通信制御の概要を説明するための図である。図4に示すように、本実施例に係る設備保全システムでは、保全サーバ40と電気所サーバ30との間で通信データの送受信が行われるが、かかる通信データの送受信は、通信I/F機能部43および33によって通信制御が行われる。
そこで、本実施例では、PF42および32が、それぞれ通信データを生成する際に、通信I/F機能部43に実行させるための送信処理手続きおよび受信処理手続きを通信データにさらに含める(通信データの詳細については、後に説明する)。
ここで、送信処理手続きおよび受信処理手続きとは、それぞれ、所定のプログラム言語により記述されたソースコードであり、保全情報の集配信に係る送信処理および受信処理の処理手順を定義した情報(処理手順情報)である。これら送信処理手続きおよび受信処理手続きには、それぞれ、装置アクセスI/F機能部31によって収集された保全情報の状態に応じてシステムの負荷が軽減される通信制御に関する処理手順が記述されている。
例えば、送信処理手続きおよび受信処理手続きには、装置アクセスI/F機能部31によって収集された保全情報の保全情報の内容、重要度あるいは情報量に応じて、保全情報の送信順を変更するための処理手続きが設定される。具体的には、例えば、あらかじめ保全情報の内容ごとに決められた順位にしたがって送信順を変更したり、重要度が高いものから先に送信されるように送信順を変更したり、情報量が少ないものから先に送信されるように送信順をしたりする内容の処理手続きが設定される。
または、送信処理手続きおよび受信処理手続きには、装置アクセスI/F機能部31によって収集された保全情報の内容、重要度あるいは情報量に応じて、装置アクセスI/F機能部31によって収集された保全情報の内容を変更するための処理手続きが設定される。具体的には、あらかじめ保全情報の内容ごとに決められた項目を間引いたり、重要度が低いものや情報量が多いものから省略可能な項目を間引いたりする内容の処理手続きが設定される。
そして、通信I/F機能部43および33は、通信データを送受信する場合には、送信する通信データまたは受信した通信データに含まれる送信処理手続きにしたがって、保全情報の集配信に係る通信制御を行う。これにより、装置アクセスI/F機能部31によって収集された保全情報の状態に応じてシステムの負荷が軽減されるように通信制御が行われる。
なお、図4に示すように、通信I/F機能部43と通信I/F機能部33との間で送受信される通信データは、下位プロトコル連携機能部45および35によって、送信時には下位プロトコルに合った形式に組み立てられ、受信時には下位プロトコルに合った形式から分解される。
次に、本実施例に係る設備保全システムにおいて送受信される通信データについて説明する。この通信データのフォーマットは、遠隔処理呼出方式で分散処理が行われる場合と、モバイルエージェント方式で分散処理が行われる場合とで異なる。図5は、遠隔処理呼出方式で分散処理が行われる場合の通信データの一例を示す図であり、図6は、モバイルエージェント方式で分散処理が行われる場合の通信データの一例を示す図である。
図5に示すように、遠隔処理呼出方式で分散処理が行われる場合の通信データには、例えば、電気所サーバ30に保全情報を要求するための通信情報(要求用通信情報)である通信情報1と、保全情報を返信するための通信情報(返信用通信情報)である通信情報2と、通信共通情報とが含まれる。
通信情報1には、例えば、「宛先」、「QoS情報」、「送受信処理」、「PFでの処理内容」などが含まれる。「宛先」には、保全情報の要求先となる電気所サーバ30のアドレスが設定される。「QoS情報」には、通信データを送受信する際に通信制御部34および44によって用いられる優先度、処理期限および処理時間が設定される。「送受信処理」には、通信I/F機能部33および43による通信制御で用いられる送信処理手続きおよび受信処理手続きが設定される。「PFでの処理内容」には、PF32および42に実行させる処理の処理手続きや引数が設定される。
通信情報2には、例えば、「宛先」、「QoS情報」、「送受信処理」、「PFでの処理内容」などが含まれる。「宛先」には、保全情報の返信先となる電気所サーバ30のアドレスが設定される。「QoS情報」には、通信データを送受信する際に通信制御部34および44によって用いられる優先度、処理期限および処理時間が設定される。「送受信処理」には、通信I/F機能部33および43による通信制御で用いられる送信処理手続きおよび受信処理手続きが設定される。「PFでの処理内容」には、PF32および42に実行させる処理の処理手続きや引数が設定される。
通信共通情報には、遠隔処理呼出結果、すなわち、装置アクセスI/F機能部31によって収集された保全情報が設定される。
一方、図6に示すように、モバイルエージェント方式で分散処理が行われる場合の通信データには、例えば、複数の電気所サーバ30に保全情報を要求するための通信情報である通信情報1〜nが含まれる。これら通信情報には、保全情報を要求するための通信情報(要求用通信情報)と、保全情報を返信するための通信情報(返信用通信情報)とがそれぞれ設定される。
各通信情報には、例えば、「宛先」、「QoSパラメータ」、「送受信処理」、「PFでの処理内容」などが含まれる。「宛先」には、エージェントの移動先となるPFのアドレスが設定される。「QoSパラメータ」には、通信データを送受信する際に通信制御部34および44によって用いられる優先度、処理期限および処理時間が設定される。「送受信処理」には、通信I/F機能部33および43による通信制御で用いられる送信処理手続きおよび受信処理手続きが設定される。「PFでの処理内容」には、PF32および42に実行させる処理の処理手続きや引数が設定される。
通信共通情報には、モバイルエージェントが巡回した電気所サーバ30において処理を実行した結果、すなわち、モバイルエージェントが巡回した電気所サーバ30の装置アクセスI/F機能部31によって収集された保全情報が設定される。
次に、本実施例に係る設備保全システムにおける通信制御の流れを説明する。図7は、本実施例に係る設備保全システムにおける通信制御の流れを示す図である。図7に示すように、本実施例に係る設備保全システムでは、保全情報の要求元である保全サーバ40において、PF42が、応用プログラム41から渡された要求データを含めた通信データを生成して通信I/F機能部43に渡す。
通信I/F機能部43は、PF42から通信データを受け取ると、その通信データの要求用通信情報を参照し、要求用通信情報の「送受信処理」に設定されている送信処理手続きにしたがって送信処理を実行する(要求送信処理)。その後、通信I/F機能部43は、送信処理が施された通信データを通信制御部44に渡す。
通信制御部44は、通信I/F機能部43から通信データを受け取ると、その通信データの要求用通信情報を参照し、要求用通信情報の「QoS情報」(モバイルエージェント方式の場合は、「QoSパラメータ」)に設定されている優先度、処理期限および処理時間に基づいて、優先制御機能、フロー制御機能、通信集約制御機能などによる通信制御を行う。その後、通信制御部44は、下位プロトコル連携機能部45(図示せず)を介して通信データを電気所サーバ30へ送信する。
電気所サーバ30では、通信制御部34が、保全サーバ40から送信された通信データを下位プロトコル連携機能部35(図示せず)を介して受信する。そして、通信制御部34は、受信した通信データの要求用通信情報を参照し、要求用通信情報の「QoS情報」(モバイルエージェント方式の場合は、「QoSパラメータ」)に設定されている優先度、処理期限および処理時間に基づいて、優先制御機能、フロー制御機能、通信集約制御機能などによる通信制御を行う。その後、通信制御部34は、通信データを通信I/F機能部33に渡す。
通信I/F機能部33は、通信制御部34から通信データを受け取ると、その通信データの要求用通信情報を参照し、要求用通信情報の「送受信処理」に設定されている受信処理手続きにしたがって送信処理を実行する(要求受信処理)。その後、通信I/F機能部33は、受信処理が施された通信データをPF32に渡す。
PF32は、通信I/F機能部33から通信データを受け取ると、その通信データから要求データを取り出して装置アクセスI/F機能部31に渡す。装置アクセスI/F機能部31は、PF32から要求データを受け取ると、その要求データにより要求されている保全情報を収集する。
このとき、装置アクセスI/F機能部31によって収集される保全情報は、その時点における電気所の設備状態に応じて検索結果が変化する。具体的には、保全情報の内容や重要度、情報量などが変化する。例えば、設備に異常などがあった場合には、通常時に比べて、センサによって測定される保全情報の情報量が増加する。
装置アクセスI/F機能部31は、保全情報を収集すると、収集した保全情報をPF32に渡す。そして、PF32は、装置アクセスI/F機能部31から受け取った保全情報を含めた通信データを生成し、生成した通信データを通信I/F機能部33に渡す。
通信I/F機能部33は、PF32から通信データを受け取ると、その通信データの返信用通信情報を参照し、返信用通信情報の「送受信処理」に設定されている送信処理手続きにしたがって送信処理を実行する(返信送信処理)。
このとき、通信I/F機能部33は、必要に応じて、保全情報の保全情報の内容や重要度、情報量などに応じて通信データの内容を変更する。例えば、通信I/F機能部33は、通信データの返信用通信情報に含まれる「送受信処理」の受信処理手続きを変更する。これにより、電気所の設備の状態に応じて、保全サーバ40の通信I/F機能部43によって後に実行される受信処理の処理内容を変更することができる。
送信処理を実行した後に、通信I/F機能部33は、送信処理が施された通信データを通信制御部34に渡す。
通信制御部34は、通信I/F機能部33から通信データを受け取ると、その通信データの返信用通信情報を参照し、返信用通信情報の「QoS情報」(モバイルエージェント方式の場合は、「QoSパラメータ」)に設定されている優先度、処理期限および処理時間に基づいて、優先制御機能、フロー制御機能、通信集約制御機能などによる通信制御を行う。その後、通信制御部34は、下位プロトコル連携機能部35(図示せず)を介して通信データを保全サーバ40へ送信する。
保全サーバ40では、通信制御部44が、電気所サーバ30から送信された通信データを下位プロトコル連携機能部45(図示せず)を介して受信する。そして、通信制御部44は、受信した通信データの返信用通信情報を参照し、その「QoS情報」(モバイルエージェント方式の場合は、「QoSパラメータ」)に設定されている優先度、処理期限および処理時間に基づいて、優先制御機能、フロー制御機能、通信集約制御機能などによる通信制御を行う。その後、通信制御部44は、通信データを通信I/F機能部43に渡す。
通信I/F機能部43は、通信制御部44から通信データを受け取ると、その通信データの要求用通信情報を参照し、返信用通信情報の「送受信処理」に設定されている受信処理手続きに基づいて受信処理を実行する(返信受信処理)。その後、通信I/F機能部43は、受信処理が施された通信データをPF42に渡す。
PF42は、通信I/F機能部43から通信データを受け取ると、その通信データから保全情報を取り出し、取り出した保全情報を応用プログラム41に渡す。
このように、本実施例に係る保全システムでは、保全サーバ40の通信I/F機能部43および通信制御部44、ならびに、電気所サーバ30の通信I/F機能部33および通信制御部34が、通信データに含まれる情報に基づいてそれぞれ適切な通信制御を行う。これにより、保全情報の要求から返信までの一連の処理を連携させ、要求側が求めるQoSを確保することができるようになる。
なお、ここでは、保全サーバ40の通信I/F機能部43および通信制御部44、ならびに、電気所サーバ30の通信I/F機能部33および通信制御部34による通信制御について説明したが、PF42および32も、通信データに設定された「PFでの処理内容」の処理手続きおよび引数に基づいて分散処理に関する処理を実行することとする。
次に、本実施例に係る設備保全システムにおける通信制御の処理手順を説明する。図8は、本実施例に係る設備保全システムにおける通信制御の処理手順を示すフローチャートである。
図8に示すように、本実施例に係る設備保全システムでは、保全サーバ40において、PF42が、応用プログラム41から要求データを受け付ける(ステップS101,Yes)。そして、PF42は、受け付けた要求データを含めた通信データを生成する(図示せず)。
続いて、通信I/F機能部43が、通信データの要求用通信情報を参照し、「送受信処理」に送信処理手続き(以下、「要求送信処理手続き」と呼ぶ)が設定されているか否かを確認する。
ここで、通信I/F機能部43は、要求送信処理手続きが設定されていた場合には(ステップS102,Yes)、その要求送信処理手続きを実行する(ステップS103)。一方、要求送信処理手続きが設定されていなかった場合には(ステップS102,No)、通信I/F機能部43は、要求送信処理手続きを実行しない。
続いて、通信I/F機能部43は、通信制御部44を呼び出す(ステップS104)。
通信制御部44は、通信I/F機能部43によって呼び出されると、通信データの要求用通信情報を参照し、要求用通信情報の「QoS情報」(または「QoSパラメータ」)に設定されている優先度、処理期限および処理時間に基づいて通信制御を行う。
その後、下位プロトコル連携機能部45が、要求データを含む通信データを電気所サーバ30へ送信する(要求送信)(ステップS105)。
電気所サーバ30では、保全サーバ40から送信された通信データを下位プロトコル連携機能部35が受信すると(ステップS106,Yes)、通信制御部34が、その通信データの要求用通信情報を参照し、要求用通信情報の「QoS情報」(または「QoSパラメータ」)に設定されている優先度、処理期限および処理時間に基づいて通信制御を行う(ステップS107)。
続いて、通信I/F機能部33が、通信データの要求用通信情報を参照し、「送受信処理」に受信処理手続き(以下、「要求受信処理手続き」と呼ぶ)が設定されているか否かを確認する。
ここで、通信I/F機能部33は、要求受信処理手続きが設定されていた場合には(ステップS108,Yes)、その要求受信処理手続きを実行する(ステップS109)。一方、要求受信処理手続きが設定されていなかった場合には(ステップS108,No)、通信I/F機能部33は、要求受信処理手続きを実行しない。
そして、PF32が、装置アクセスI/F機能部31を呼び出すことによって、保全情報を収集、すなわち、要求データによる要求を実行する(ステップS110)。
続いて、通信I/F機能部33が、通信データの返信用通信情報を参照し、「送受信処理」に送信処理手続き(以下、「返信送信処理手続き」と呼ぶ)が設定されているか否かを確認する。
ここで、通信I/F機能部33は、返信送信処理手続きが設定されていた場合には(ステップS111,Yes)、その返信送信処理手続きを実行する(ステップS112)。一方、返信送信処理手続きが設定されていなかった場合には(ステップS111,No)、通信I/F機能部33は、返信送信処理手続きを実行しない。
続いて、通信I/F機能部33は、通信制御部34を呼び出す。通信制御部34は、通信I/F機能部33によって呼び出されると、通信データの要求用通信情報を参照し、返信用通信情報の「QoS情報」(モバイルエージェント方式の場合は、「QoSパラメータ」)に設定されている優先度、処理期限および処理時間に基づいて通信制御を行う(ステップS113)。
その後、下位プロトコル連携機能部35が、保全情報を含む通信データを保全サーバ40へ送信する(返信送信)(ステップS114)。
保全サーバ40では、電気所サーバ30から送信された通信データを下位プロトコル連携機能部45が受信すると(ステップS115,Yes)、通信制御部44が、その通信データの返信用通信情報を参照し、返信用通信情報の「QoS情報」(または「QoSパラメータ」)に設定されている優先度、処理期限および処理時間に基づいて通信制御を行う(ステップS116)。
続いて、通信I/F機能部43が、通信データの返信用通信情報を参照し、「送受信処理」に受信処理手続き(以下、「返信受信処理手続き」と呼ぶ)が設定されているか否かを確認する。
ここで、通信I/F機能部43は、返信受信処理手続きが設定されていた場合には(ステップS117,Yes)、その返信送信処理手続きを実行する(ステップS118)。一方、返信送信処理手続きが設定されていなかった場合には(ステップS117,No)、通信I/F機能部43は、返信送信処理手続きを実行しない。
そして、PF42が、通信データから保全情報を取り出し、取り出した保全情報を応用プログラム41に渡す(ステップS119)。
上述してきたように、本実施例では、保全サーバ40において、PF42が、保全情報の送信を要求する要求データを含めた通信データを電気所サーバ30に送信する。一方、電気所サーバ30において、PF32が、保全サーバ40から送信された要求データを含む通信データを受信する。続いて、装置アクセスI/F機能部31が、PF32によって受信された通信データに含まれる要求データに応じて、電気所に設置されたセンサにより検出された情報を保全情報として収集する。そして、通信I/F機能部33が、装置アクセスI/F機能部31によって収集された保全情報の状態に応じてシステムの負荷が軽減されるように、保全情報の集配信に係る通信制御を行う。したがって、保全情報の要求から返信までの一連の処理を連携させ、要求側が求めるQoSを確保することができる。
また、本実施例では、保全サーバ40のPF42が、電気所サーバ30の通信I/F機能部33によって行われる通信制御の処理手順を定義した送信処理手続きおよび受信処理手続きを要求データとともに送信する。そして、通信I/F機能部33が、要求データとともに送信された送信処理手続きおよび受信処理手続きに基づいて通信制御を行う。したがって、本実施例によれば、保全情報の状態に応じてシステムの負荷を軽減するための各種の処理を適宜に行うことができる。
また、本実施例では、通信I/F機能部33が、保全情報の内容、重要度あるいは情報量に応じて、保全情報の送信順を変更したり、保全情報の内容を変更したりする。したがって、本実施例によれば、設備の状態に応じてシステム全体の負荷が効率よく抑えられるようになる。
従来、各電気所のセンサによって測定される保全情報は、設備の状態によって情報量が変化することがあり、これにより、保全情報を処理するサーバやサーバ間を接続するIPネットワークが過負荷となる可能性があった。しかし、本実施例では、通信I/F機能部33および43によって行われる通信制御によって、設備の状態に応じてシステム全体の負荷が効率よく抑えられるようになるので、保全情報の集配信に関するQoSを確保することができるようになる。
以上のように、本発明に係る設備保全システム、設備保全方法および設備保全プログラムは、広い保全範囲から多様な保全情報が収集される場合に有用であり、特に、保全情報の集配信に関するQoSを確保することが求められる場合に適している。
本実施例に係る設備保全システムを実現する電気所ネットワークの概要を示す図である。 本実施例に係る設備保全システムを示す図である。 装置アクセスI/F機能部の構成を説明するための図である。 本実施例に係る設備保全システムにおける通信制御の概要を説明するための図である。 遠隔処理呼出方式で分散処理が行われる場合の通信データの一例を示す図である。 モバイルエージェント方式で分散処理が行われる場合の通信データの一例を示す図である。 本実施例に係る設備保全システムにおける通信制御の流れを示す図である。 本実施例に係る設備保全システムにおける通信制御の処理手順を示すフローチャートである。 従来の遠隔処理呼出方式およびモバイルエージェント方式による分散処理を説明するための図である。 従来の遠隔処理呼出方式およびモバイルエージェント方式を実現するプラットフォームを説明するための図である。 従来の設備保全システムにおける課題を説明するための図である。
符号の説明
1 電気所センサネットワーク
2 電気所構内ネットワーク
3 保全用広域ネットワーク
10 各種センサ
20 収集コンピュータ
30 電気所サーバ
31 装置アクセスI/F機能部
31a 装置情報管理部
31b 装置アクセス部
32 PF(プラットフォーム)
33 通信I/F機能部
34 通信制御部
35 下位プロトコル連携機能部
40 保全サーバ
41 応用プログラム
42 PF(プラットフォーム)
43 通信I/F機能部
44 通信制御部
45 下位プロトコル連携機能部
50 ルータ
60 ユーザ端末

Claims (7)

  1. 電気所における設備の状態を示す保全情報を収集する電気所サーバと、電気所サーバから取得した保全情報を用いて設備の保全に係る処理を行う保全サーバとを含む設備保全システムであって、
    前記保全サーバが、
    前記電気所サーバと前記保全サーバとを接続するネットワーク並びに前記電気所サーバ及び前記保全サーバを含むシステムの負荷に応じて、前記保全情報の送信を要求する要求データを含んだ通信データであって、前記システムの負荷を軽減させる通信制御を行うための通信情報を含んだ通信データを生成する第1の生成手段と、
    前記第1の生成手段によって生成された通信データに含まれる通信情報を用いて通信制御を行って、当該通信データを前記電気所サーバに送信する第1の送信手段と、
    前記第1の送信手段によって送信された通信データに応じて前記保全情報を含んだ通信データが前記電気所サーバから送信された場合に、当該通信データに含まれる通信情報を用いて通信制御を行って、当該通信データを受信する第1の受信手段と、
    を備え、
    前記電気所サーバが、
    前記保全サーバから送信された通信データに含まれる通信情報を用いて通信制御を行って、当該通信データを受信する第2の受信手段と、
    前記第2の受信手段によって受信された通信データに応じて、前記電気所に設置されたセンサにより検出された情報を前記保全情報として収集する保全情報収集手段と、
    前記保全情報収集手段によって収集された保全情報を含んだ通信データであって、前記保全サーバから送信された通信データに含まれる通信情報を含んだ通信データを生成する第2の生成手段と、
    前記第2の生成手段によって生成された通信データに含まれる通信情報を用いて通信制御を行って、当該通信データを前記保全サーバに送信する第2の送信手段と、
    を備えたことを特徴とする設備保全システム。
  2. 前記第1の生成手段は、前記第1の送信手段、前記第1の受信手段、前記第2の受信手段、及び前記第2の送信手段によって行われる通信制御の処理手順を定義した処理手順情報をさらに含めて前記通信データを生成し、
    前記第1の送信手段、前記第1の受信手段、前記第2の受信手段、及び前記第2の送信手段は、前記処理手順情報に基づいて前記通信制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の設備保全システム。
  3. 前記第1の送信手段、前記第1の受信手段、前記第2の受信手段、及び前記第2の送信手段は、前記保全情報の内容、重要度あるいは情報量に応じて、前記通信制御を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の設備保全システム。
  4. 前記第1の送信手段、前記第1の受信手段、前記第2の受信手段、及び前記第2の送信手段は、前記通信制御として、前記保全情報の送信順を変更することを特徴とする請求項1、2または3に記載の設備保全システム。
  5. 前記第1の送信手段、前記第1の受信手段、前記第2の受信手段、及び前記第2の送信手段は、前記通信制御として、前記保全情報の内容を変更することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の設備保全システム。
  6. 電気所における設備の状態を示す保全情報を収集する電気所サーバと、電気所サーバから取得した保全情報を用いて設備の保全に係る処理を行う保全サーバとを含む設備保全システムに適用される設備保全方法であって、
    前記保全サーバが、前記電気所サーバと前記保全サーバとを接続するネットワーク並びに前記電気所サーバ及び前記保全サーバを含むシステムの負荷に応じて、前記保全情報の送信を要求する要求データを含んだ通信データであって、前記システムの負荷を軽減させる通信制御を行うための通信情報を含んだ通信データを生成する第1の生成工程と、
    前記保全サーバが、前記第1の生成工程によって生成された通信データに含まれる通信情報を用いて通信制御を行って、当該通信データを前記電気所サーバに送信する第1の送信工程と、
    前記保全サーバが、前記第1の送信工程によって送信された通信データに応じて前記保全情報を含んだ通信データが前記電気所サーバから送信された場合に、当該通信データに含まれる通信情報を用いて通信制御を行って、当該通信データを受信する第1の受信工程と、
    前記電気所サーバが、前記保全サーバから送信された通信データに含まれる通信情報を用いて通信制御を行って、当該通信データを受信する第2の受信工程と、
    前記電気所サーバが、前記第2の受信工程によって受信された通信データに応じて、前記電気所に設置されたセンサにより検出された情報を前記保全情報として収集する保全情報収集工程と、
    前記電気所サーバが、前記保全情報収集工程によって収集された保全情報を含んだ通信データであって、前記保全サーバから送信された通信データに含まれる通信情報を含んだ通信データを生成する第2の生成工程と、
    前記電気所サーバが、前記第2の生成工程によって生成された通信データに含まれる通信情報を用いて通信制御を行って、当該通信データを前記保全サーバに送信する第2の送信工程と、
    を含んだことを特徴とする設備保全方法。
  7. 電気所における設備の状態を示す保全情報を収集する電気所サーバと、電気所サーバから取得した保全情報を用いて設備の保全に係る処理を行う保全サーバとを含む設備保全システムに適用される設備保全プログラムであって、
    前記保全サーバが、前記電気所サーバと前記保全サーバとを接続するネットワーク並びに前記電気所サーバ及び前記保全サーバを含むシステムの負荷に応じて、前記保全情報の送信を要求する要求データを含んだ通信データであって、前記システムの負荷を軽減させる通信制御を行うための通信情報を含んだ通信データを生成する第1の生成手順と、
    前記保全サーバが、前記第1の生成手順によって生成された通信データに含まれる通信情報を用いて通信制御を行って、当該通信データを前記電気所サーバに送信する第1の送信手順と、
    前記保全サーバが、前記第1の送信手順によって送信された通信データに応じて前記保全情報を含んだ通信データが前記電気所サーバから送信された場合に、当該通信データに含まれる通信情報を用いて通信制御を行って、当該通信データを受信する第1の受信手順と、
    前記電気所サーバが、前記保全サーバから送信された通信データに含まれる通信情報を用いて通信制御を行って、当該通信データを受信する第2の受信手順と、
    前記電気所サーバが、前記第2の受信手順によって受信された通信データに応じて、前記電気所に設置されたセンサにより検出された情報を前記保全情報として収集する保全情報収集手順と、
    前記電気所サーバが、前記保全情報収集手順によって収集された保全情報を含んだ通信データであって、前記保全サーバから送信された通信データに含まれる通信情報を含んだ通信データを生成する第2の生成手順と、
    前記電気所サーバが、前記第2の生成手順によって生成された通信データに含まれる通信情報を用いて通信制御を行って、当該通信データを前記保全サーバに送信する第2の送信手順と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする設備保全プログラム。
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