JP5247801B2 - デンプンの変性方法 - Google Patents

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    • C08B31/00Preparation of derivatives of starch
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Description

本発明は、非アルファ化(non−pregelatinised)デンプンを過熱水蒸気処理にかけることによりデンプンを変性する方法に関する。これは、さらにアルファ化デンプン製品に関し、また過熱水蒸気を用いた熱に敏感な材料の変性用噴霧乾燥装置に関する。
デンプンが予蒸解(pre−cooked)されると、今度はそれを使用してコールドフーズを増粘することができる。その時、それはアルファ化またはインスタントデンプンと呼ばれる。そうでない場合、デンプンは粘稠化または「ゼラチン化」するために熱を必要とする。過剰の水でデンプンをゼラチン化するための実際の温度はデンプンの種類に左右される。アルファ化デンプンは、インスタントスープ、インスタントソース、インスタントグレービーソース、インスタント飲料、サラダ用ドレッシングミックスなどのインスタント食品において、インスタントプディングなどの乳製品において、ケーキ・ミックス、ベーカリークリームなどのベーカリー食品において、また離乳食および乳児食において、特に広く使用される。
用語「ゼラチン化」または「蒸解」デンプンは、それらの偏波交差を失っている、また場合によってはそれらの粒状構造を失っている膨潤した顆粒を指す。一般にアルファ化デンプンを調製するために使用される熱プロセスには、ロール乾燥、押出、アルコール/水系中での高温加熱、および噴霧蒸解/乾燥が挙げられる。アルファ化デンプンの物理的性質、具体的には湿潤性、分散性、および冷水中のピーク粘度は、そのデンプンをアルファ化するために使用される方法に左右される。
ロール乾燥デンプンおよび噴霧蒸解/乾燥デンプンは、市場で最も広く使用されているアルファ化デンプンである。一般にこれらのデンプンは、ゼラチン化時に、その対応する粒状デンプンよりも低い増粘能力および低いゲル化傾向を有する。粘稠化およびゲル化の可能性の喪失は、水和した粒状構造の部分的破壊と関係がある。ロール乾燥デンプンは、噴霧蒸解/乾燥デンプンと比べて一般に低い増粘能力を有する。熱力学的視点からは通常の両方法、ロール乾燥および噴霧蒸解/乾燥は、エネルギー効率もまたあまり良くない。したがって低温液体中で高い増粘能力を有し、かつロール乾燥および噴霧蒸解/乾燥と比べてエネルギー的により効率の良い方法により生産することができるデンプンが必要とされている。本発明の方法は、このようなデンプンを提供する。
乾燥媒体としての過熱水蒸気は新興の技術であり、比較的知られていない。この乾燥技術に関する検討は、非特許文献1によって行われている。
非特許文献2の論文中では、デンプンを過熱水蒸気処理によってアルファ化することができると述べている。
特許文献1は、105℃と350℃の間の温度の過熱水蒸気の存在下においてゲージ圧9kg/cm未満で5分未満の間、デンプンを熱処理することを開示している。
特開昭61−280244号公報 国際公開第2005/047340号パンフレット 欧州特許第0 710 670号明細書 欧州特許第1 038 882号明細書
TNO Environment,Energy and Process Innovation,Appeldoorn,The Netherlands,report R2004/239"Industrial superheated steam drying" Frydman,Aの論文、‘Caracterisation experimentale et modelisation d’un procede de sechage par pulverisation dans la vapeur d’eau surchauffee’,ENSIA,1998 The Rheology Handbook,Metzger,T.G.(Vincentz Verlag,Hannover,Germany) Tester and Morrison(1990).Swelling and Gelatinization of Cereal Starches.I.Effects of Amylopectin,Amylose,and Lipids.Cereal Chemistry vol.67,no6,p.551〜557 Steeneken(1989).Rheological Properties of Aqueous Suspensions of Swollen Starch Granules.Carbohydrate Polymers vol.11,p.23〜41 Karkalas(1985).An Improved Enzymic Method for the Determination of Native and Modified Starch.J.Sci.Food Agric.vol.36,p.1019〜1027
本発明による方法は、従来のアルファ化デンプンよりも新規かつ優れた機能性を有するデンプン製品を提供する。
本発明は、デンプンの変性方法に関する。この方法は、非アルファ化デンプンおよび/または穀粉を、少なくとも1つの入口および少なくとも1つの出口を有する反応器の反応チャンバー中で過熱水蒸気処理にかけることを含む。反応器の反応チャンバーの入口における過熱水蒸気の温度は、150℃から650℃、好ましくは250℃から550℃、より好ましくは350℃から450℃の範囲にあり、かつ反応器の反応チャンバーの出口における過熱水蒸気の温度は、105℃から155℃、好ましくは115℃から140℃、より好ましくは115℃から125℃の範囲にある。
この反応器は、好ましくは噴霧乾燥器、流動層乾燥器、フラッシュ乾燥器、空気乾燥器、ベルト乾燥器、ロータリードラム乾燥器、撹拌乾燥器、リング型乾燥器、特許文献2中に開示されている反応器(以後「ターボリアクター」)、特許文献3中に開示されている反応器(以後「ターボリアクター」)、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される。
本発明はさらに、本発明の方法により得ることができるデンプンに関する。具体的にはUDMSO(9容積のDMSO、1容積の6M尿素)中で、8mg/mlの濃度において25℃で、前記アルファ化デンプンの見掛け粘度対その対応する親の非アルファ化デンプンの見掛け粘度の比が、1s−1において少なくとも1.05、好ましくは1s−1において少なくとも1.10、より好ましくは1s−1において少なくとも約1.15であるアルファ化デンプンに関する。より詳細には本発明は、低アミロースデンプンに関し、また6重量%水性分散液中の30℃における正規化貯蔵弾性係数G’/(c/c)が少なくとも80Pa、好ましくは少なくとも100Pa、より好ましくは少なくとも120Paであるアミロース含有デンプンに関する。
さらに本発明は、食品、飼料、化粧品、および医薬用途における本発明によるデンプンの使用に関する。
【0015】
【図1】本発明に従って処理した低アミロースコーンスターチ(SHS試料)から作
製した6%水性分散液と、従来の噴霧蒸解/乾燥およびロール乾燥低アミロースコーンスターチとの間の、せん断速度(s−1)に応じた見掛け粘度(mPa・s)の比較を示す図である。3つのすべての試料に関して出発材料は、同一の低アミロースコーンスターチ(CGel 04201、Cargill)であった。
【図2】本発明に従って処理した低アミロースコーンスターチ(SHS試料)から作
製した6%水性分散液と、通常の噴霧蒸解/乾燥およびロール乾燥低アミロースコーンスターチとの間の、加えられるひずみ(%)に応じた貯蔵弾性係数G’(Pa)の比較を示す図である。3つのすべての試料に関して出発材料は、同一の低アミロースコーンスターチ(CGel 04201、Cargill)であった。
【図3】本発明の噴霧乾燥器において使用することができる反応チャンバーの実施形
態の部分的線図である。
【図4】本発明の噴霧乾燥器において使用することができる反応チャンバーの実施形
態の部分的線図である。
【図5】本発明の噴霧乾燥器において使用することができる反応チャンバーの実施形
態の部分的線図である。
【発明を実施するための形態】
本発明における用語「過熱水蒸気」は、その圧力に対応する沸点よりも高い温度まで加熱された水蒸気(=気体水)を意味する。それは水と接触した状態で存在することも、また水を含有することもできず、完全な気体に似ている。それはまた、サーチャージ水蒸気、無水水蒸気、水蒸気ガスとも呼ばれる。
この文脈における用語「反応器」は、非アルファ化デンプンを過熱水蒸気で処理するのに適した任意の反応器を意味する。
この文脈内の「反応チャンバー」は、非アルファ化デンプンと過熱水蒸気の間の反応が起こる反応器内の場所である。用語「反応チャンバー」は、その「反応チャンバー」が少なくとも1つの入口および少なくとも1つの出口を持つならば、チャンバーの形態に限定されず、例えば管の形態であることもできる。
本明細書中で使用される用語「連続反応器」は、このような反応器をバッチ式反応器と区別することを意図している。
非アルファ化デンプンは、任意の天然の供給源から得ることができる。この天然とは前記デンプンが自然界で見つかるということと関係がある。本明細書におけるデンプンに関する言及は、特に区別されない限り、まだ小麦グルテンなどのタンパク質を含有しているそれらの対応する穀粉を含むことを意味する(以後「デンプン」)。これらデンプンの一般的な供給源は、穀類、塊茎、根菜類、豆果、果実のデンプンおよびハイブリッドデンプンである。好適な供給源には、これらに限定されないがトウモロコシ、エンドウ、ジャガイモ、サツマイモ、サトウモロコシ、バナナ、オオムギ、コムギ、コメ、サゴ、アマランス、タピオカ、クズウコン、カンナ、およびそれらの低アミロース(アミロースを約10重量%以下、好ましくは5%以下含有する)または高アミロース(アミロースを少なくとも約40重量%含有する)変種が挙げられる。交雑品種改良、転座、逆位、形質転換、またはその変異を組み込むための遺伝子または染色体工学の任意の他の方法を含めた育種技術によって得られる植物由来のデンプンもまた適している。さらに、突然変異育種の既知の標準的な方法によって引き起こすことができる上記属構成の人為突然変異および変異から育てた植物由来のデンプンもまた本明細書において適している。これら修飾は、化学修飾および物理修飾を含むよう意図されている。化学修飾物は、限定はされないが、それらデンプンがアルファ化されていないという条件で、アセチル化デンプンと、ヒドロキシエチル化およびヒドロキシプロピル化デンプンと、無機エステル化デンプンと、カチオン、アニオン、酸化デンプンと、両性イオンデンプンと、酵素により修飾されたデンプンと、これらの組み合わせとを含むよう意図されている。例えば特許文献4中で開示されている熱変化抑制デンプン(thermally inhibited starches)などの物理修飾デンプンもまた、本明細書中で使用するのに適している可能性がある。本発明の方法の好ましい一実施形態では、処理されるデンプンは低アミロースデンプンである。より好ましくはこの低アミロースデンプンは低アミロースコーンスターチである。代替の好ましい実施形態は、ジャガイモデンプン、タピオカデンプン、n−OSA(無水コハク酸n−オクテニル)低アミロースデンプンである。前述の非アルファ化デンプンおよび/または穀粉のいずれかの混合物もまた、本発明の趣旨の範囲内にあることを理解されたい。
本発明の方法によれば非アルファ化デンプンは、反応器の反応チャンバー中で過熱水蒸気で処理される。反応器の反応チャンバーの入口および出口における過熱水蒸気の温度は非常に重要である。反応チャンバーの入口における過熱水蒸気の温度は、150℃から650℃、好ましくは250℃から550℃、より好ましくは350℃から450℃の範囲内にあり、また反応チャンバーの出口における過熱水蒸気の温度は、105℃から155℃、好ましくは115℃から140℃、より好ましくは115℃から125℃の範囲で内にある。さらに興味深い結果は、反応チャンバーの入口における過熱水蒸気の温度が200℃、205℃、210℃、または230℃であるようにプロセスを流すことによって得られる。
一般に非アルファ化デンプンは、pHが2から11、好ましくは2から10.5、より好ましくは2から10、さらに好ましくは2か9、さらに一層好ましくは3から8、最も好ましくは4から8である水性デンプンスラリーの形態であるはずである。
過熱水蒸気を反応チャンバー中へ注入し、それによって反応チャンバー中に存在する空気または他の気体を置き換えるか、あるいはそのプロセスが閉ループ系中で行われる場合は空気または他の気体をその全体の系から排除する。一般には過熱水蒸気は、空気または他の気体が排除されるまで、非アルファ化デンプンと過熱水蒸気の反応に先立って吹き込まれる。反応チャンバー中に空気が存在しないことは本発明によるプロセスを防爆性にする。反応器の種類および反応チャンバーのサイズに応じて反応チャンバー中への過熱水蒸気の流入速度を、反応チャンバーの出口における過熱水蒸気温度が上記所与の温度範囲内に入るように調整する必要があることは理解されなければならない。反応チャンバーに入るデンプンは、コロイド状懸濁物(スラリー、ケーク、粉末)の形態に分散される。デンプンが水性スラリーの形態で反応チャンバーに入る場合、前記水性デンプンスラリーの温度は、前記デンプンのゼラチン化温度よりも十分に低いことが必要である。デンプンスラリーは、好ましくは1から40重量%、より好ましくは10と35%の間、さらに好ましくは20から35%の固形分含有量を有する。
入ってくるデンプンスラリーが17.8%の固形分含有量を有する場合、出てくる粉末は少なくとも30μmの体積平均径を有する。入ってくるデンプンスラリーが26.7%の高い固形分含有量を有する場合、反応器から出てくる粉末は少なくとも50μmの体積平均径を有する。乾燥固形分35.6%の入ってくるスラリーをこのプロセスに供給する場合、出てくる粉末は少なくとも60μmの体積平均径を有する。
過熱水蒸気が均一に分配されるという条件で、任意の反応器が本発明による方法を行うのに原理上は適している。具体的には反応器は、バッチ式または連続式であることができる。好適な型の反応器は、非特許文献1の中で概説されている。特に好適な反応器は、噴霧乾燥器、流動層乾燥器、フラッシュ乾燥器、空気乾燥器、ベルト乾燥器、ロータリードラム乾燥器、撹拌乾燥器、リング型乾燥器、特許文献2中に開示されている反応器(以後「ターボリアクター」)、特許文献3中に開示されている反応器(以後「ターボリアクター」)、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される。
これらの様々な型の乾燥装置は様々な原理に従って作動する。これらの原理は簡潔に言えば下記のとおりである。
流動層原理:
・固体粒子の層を、熱および物質の交換を可能にする気体の上向きの流れによって流動化される。
空気コンベヤー、例えばフラッシュ/リングの原理
・生成物を、熱および物質の交換を可能にする高速の気体と共に送管を通って空気圧によって搬送する。
・注入生成物を気流中、例えば噴射機/砕解機、ケージミル中で分散させる。
・その生成物を、サイクロンまたはフィルター中で気体から分離する。
・さらにリング原理により選別機が、その生成物の一部の滞留時間/再循環を制御する。
直熱ロータリードラムの原理:
・生成物を、熱および物質の交換を可能にする気流中にバッフルを備えた回転チューブを通して搬送する。
・その生成物の滞留時間/輸送を、チューブの傾斜によって制御する。
噴霧原理:
・生成物を、噴霧機、例えば通常は垂直の大型円筒形チャンバー中で加圧ノズル、多流体ノズル、または回転噴霧機を介して気体の並流または向流の中に噴霧する。
・その気体の流量が、滞留時間の制御を可能にする。
・熱移動および物質移動は、分散した液滴と気体の直接接触によって達成される。
・その生成物を、サイクロンまたはフィルター中で気体から分離する。
好ましくは本発明において使用される乾燥機は、乾燥の間のエネルギー効率を最大にするように(すなわち、蒸発の潜在エネルギーを取り戻すように)「閉ループ過熱水蒸気」下で働くことができるはずである。本発明において使用される任意の乾燥機は、一般には500,000Pa(ゲージ圧5バール)までの加圧条件下で働くことができるはずである。
ターボ原理:
・円筒状の設備を通過する生成物を、生成物の滞留時間/輸送を制御するパドルを備えた回転シャフトによって機械的に搬送する。
・固形物の完全な混合、表面の再生、熱および物質の良好な交換が、保証される。
特許文献2によるターボリアクターは、管状の、好ましくは円筒形の本体を有する反応器であり、その本体中に1枚または複数枚のブレードが配列された回転シャフトが位置決めされており、デンプンおよび気体が反対方向に反応器中へ導入される。特許文献3によるターボリアクターは、水平軸を有する円筒形の管状本体を備え、剤を流入させるための複数の入口および最終生成物の出口と、円筒形の管状本体中で回転するように支持されたブレード付きローターとを有する反応器である。本発明の好ましい一実施形態では連続反応器が、噴霧乾燥器、リング型乾燥器、流動層乾燥器、ターボリアクター、より好ましくは噴霧乾燥器である。当業者は、反応器を、本発明の方法に適するように過熱水蒸気で使用するために調整する必要であることを非常によく理解するはずである。本発明による方法を様々な圧力条件下で、すなわち過圧(overpressure)、常圧、および負圧(underpressure)下で行うことができることを理解されたい。これらプロセス条件はすべて本発明の趣旨の範囲内にある。好ましくはこの方法は常圧下で行われる。
本発明はまた、デンプンの過熱水蒸気処理を可能にする設備に関する。前述のように本発明の方法を実施するために、過熱水蒸気の流れが均一に分配され、激しい乱流相互作用をする危険性を減らすという条件で従来の設備、例えば噴霧乾燥器、流動層乾燥器、フラッシュ乾燥器、空気乾燥器、ベルト乾燥器、ロータリードラム乾燥器、撹拌乾燥器、リング型乾燥器、特許文献2中に開示されている反応器(以後「ターボリアクター」)、特許文献3中に開示されている反応器(以後「ターボリアクター」)、およびこれらの組み合わせを使用することができる。しかしながら本発明はさらに、炭水化物、タンパク質、および脂質から選択される材料などの熱に敏感な材料、例えば非アルファ化デンプンまたは穀粉の過熱水蒸気処理を行うことができる噴霧乾燥器を提供する。本発明の噴霧乾燥器は反応チャンバーを備え、その反応チャンバーは、過熱水蒸気の流れをそのチャンバー中へ導入するための少なくとも1つの入口、反応チャンバーの内容物が出て行くことを可能にするための少なくとも1つの出口、および液滴の霧を生成して過熱水蒸気流の通路に入れるためのノズルを有する。前記液滴の霧は、熱に敏感な材料を含有する液体から形成される。反応チャンバーは、使用時に、反応チャンバーに入る過熱水蒸気の流れが、チャンバー中に均一に分配されるようになるように、かつ反応チャンバーの内壁にほぼ平行な方向に、好ましくはチャンバーの長さの少なくとも5分の1にわたって流れるように構成される。好ましい設備は、反応器の上の第一部分で、その乾燥機の長さの少なくとも1/5まで、流れが乾燥機の壁とほぼ平行であるような過熱水蒸気の流れの均一な分配を可能にする設計を有する噴霧乾燥器である。過熱水蒸気の流れが反応チャンバー内に均一に分配され、かつ反応チャンバーの壁と平行またはほぼ平行に流れることを確実にするための手段が、過熱水蒸気用の入口のまたは入口のすぐ近くの反応チャンバー内に設けられる。
本発明の発明者らは、意外にも、本発明の方法に従って非アルファ化デンプンを過熱水蒸気で処理することによって、その得られるデンプンが、公知のロール乾燥法および噴霧蒸解/乾燥法によって調製されるアルファ化デンプンよりも、6%濃度においてはるかに高い冷水粘度および貯蔵弾性係数G’を示すことを発見した。この貯蔵弾性係数G’および粘度は、Anton Paar Physica(Germany)から入手したMCR300レオメーターで測定した。これは、スターチセルと呼ばれる円筒型測定システムおよびシャフトST24(これらもまたAnton Paar Physicaから入手した)を備える。貯蔵弾性係数および粘度に関する更なる情報は、全般的には非特許文献3中に見出すことができる。
本発明による方法は、低アミロースデンプン、より具体的にはアミロース含有デンプンの処理に特に適している。本発明の方法により得られる低アミロースコーンスターチは、30℃における前記デンプンの6重量%水性分散液の正規化貯蔵弾性係数G’(c/c)が、少なくとも80Pa、好ましくは少なくとも100Pa、より好ましくは少なくとも120Paであることを特徴とする。これらの値は、意外にも通常のロール乾燥プロセスおよび噴霧蒸解/乾燥プロセスにより得られる低アミロースコーンスターチについて得られる値よりもはるかに高い。本発明による低アミロースコーンスターチの30℃における6%水性分散液の瞬間粘度もまた、従来のアルファ化された低アミロースコーンスターチと比較してはるかに高い。これを図1に示す。さらに、様々なデンプンの貯蔵弾性係数値(G’)間の比較を図2に示す。正規化貯蔵弾性係数値G’(c/c)間の比較を実施例1、2、3、4に示す。
本発明の方法に従って調製したデンプンは、それらの高い瞬間粘度の発現のために多くの異なる用途に、すなわち、食品、飼料、化粧品、および医薬用途に適している。具体的にはそれらは、インスタント食品、乳製品、ベーカリー食品、および錠剤の調製に適している。本発明の方法に従って調製されるデンプンを含むソース、スープ、グレービーソース、プディング、ドレッシング、ベーカリークリーム、および飲料は、瞬間粘度の発現および分散性に関して改良された特性を示し、具体的には低温液におけるブルックフィールド粘度が、他のデンプンを使用した場合よりもはるかに高い。本発明の方法に従って調製されるデンプンは、離乳食および乳児食に使用するのに特に適している。離乳食および乳児食用途においてはすべての成分が低い微生物学的負荷(微生物の量)を有することが非常に重要である。本発明の方法に従ってデンプンが処理される高温は、いかなる微生物学的汚染物質も確実にこの過熱水蒸気処理の後に残らなくする。さらに密閉プロセス、すなわちデンプンまたは穀粉が過熱水蒸気処理からその得られた生成物の包装までの環境にいつも曝されない系の中で行われるプロセスは、生成物が確実に汚染されなくする。したがって本発明のデンプンは、いかなる追加の処理も必要とせずに離乳食および乳児食に直接に使用することができる。また本発明の方法により得られるデンプンを用いて調製されるスープは、一般に従来のアルファ化デンプンを使用したスープよりも良好な分散性および高いブルックフィールド粘度を示すことも分かった。本発明の方法により得られるデンプンは、脂肪および乾燥成分と混合した場合、特に高い粘度の発現を示す。乾燥成分には、野菜、食肉、パン粉、香辛料、香草、グルタミン酸ナトリウムなどが挙げられるがこれらに限定されない。さらに本発明の方法により得られるデンプンを用いて調製されるプディングは、高いブルックフィールド粘度に加えて、一般に優れた外見も示す。
前述のように本発明はまた、炭水化物、タンパク質、および脂質から選択される材料などの熱に敏感な材料、例えば非アルファ化デンプンまたは穀粉の過熱水蒸気処理を行うことができる噴霧乾燥器を提供する。本発明の噴霧乾燥器は反応チャンバーを備え、その反応チャンバーは、過熱水蒸気の流れをチャンバー中へ導入するための少なくとも1つの入口、反応チャンバーの内容物が出て行くことを可能にするための少なくとも1つの出口、および液滴の霧を生成して過熱水蒸気流の通路に入れるためのノズルを有する。前記液滴の霧は、熱に敏感な材料を含有する液体から形成される。反応チャンバーは、使用時に、反応チャンバーに入る過熱水蒸気の流れが、チャンバー中に均一に分配されるようになるように、かつ反応チャンバーの内壁にほぼ平行な方向に、好ましくはチャンバーの長さの少なくとも5分の1にわたって流れるように構成される。好ましい設備は、反応器の上の第一部分で、その乾燥機の長さの少なくとも1/5まで、流れが乾燥機の内壁とほぼ平行であるような過熱水蒸気の流れの均一な分配を可能にする設計を有する噴霧乾燥器である。過熱水蒸気の流れが反応チャンバー内に均一に分配され、かつ反応チャンバーの内壁と平行またはほぼ平行に流れることを確実にするための手段が、過熱水蒸気の入口のまたは入口のすぐ近くの反応チャンバー内に設けられる。好ましい実施形態によれば本発明の噴霧乾燥器は、過熱水蒸気の入口のまたは入口のすぐ近くの反応チャンバーの内側に位置する円錐台形部材を含む。その円錐台形部材は、その細い方の端部がチャンバー中の最も高い所にある状態で、かつ過熱水蒸気の流れのために円錐台形部材とチャンバーの内壁の間に環状通路を画定するように反応チャンバーの内壁から一定の間隔を置いて配置される。この手段によって円錐台形部材は、チャンバーの内壁の方へ過熱水蒸気の流れをそらすためのバッフルとして働く。したがって過熱水蒸気は、チャンバーの内壁に近接して、かつ内壁にほぼ平行な方向に流れるようにされる。この流路は、反応チャンバー中の乱流を低減または防止する。反応チャンバー中に設けられるノズルは、過熱水蒸気による処理にかけられる熱に敏感な材料を含有する給液とチャンバー中で連通していることになる。給液は、一般に熱に敏感な材料の水溶液または水性スラリーであるはずであり、一般には圧力下で、例えば保持容器からノズルへポンプにより供給されることになる。噴霧乾燥設備で通常使用される任意の型のノズル、例えば加圧ノズル、多流体ノズル、または回転噴霧機を本発明において使用することができる。乾燥機は、一般に500,000Pa(ゲージ圧5バール)までの加圧条件下で働くことができるはずである。反応チャンバーは、好ましくは円形断面を有する。それは円筒形、すなわち一定の直径を有することができる。あるいは、それはチャンバーの一端に円錐台形断面を付け加えることもでき、ノズルと過熱水蒸気の流れの入口とが反応チャンバーのその円錐台形断面の頂部に設けられる。好ましくは噴霧乾燥機はまた、過熱水蒸気の入口のまたは入口のすぐ近くの反応チャンバーの内側に位置し、かつ過熱水蒸気の流れに垂直またはほぼ垂直の多孔部材を備える。多孔部材は、過熱水蒸気が通過することができる複数個の穿孔を有し、一般には多孔板、メッシュ、またはふるいであることができる。一実施形態によれば多孔部材は、円錐台形部材の上流の反応チャンバーの内側に位置する。あるいは、多孔部材は、円錐台形部材の下流に位置するか、あるいは円錐台形部材の上流の周縁部または下流の周縁部のいずれかと境を接する場所に位置することもできる。多孔部材は、それが反応チャンバー中の過熱水蒸気の流れの方向と実質的に交差した状態にあるように反応チャンバーの内側の場所に固定するか、または他の方法で保持することができる。一般にはノズルは、過熱水蒸気の入口に近接して位置するはずである。多孔部材がチャンバー中に存在する場合、ノズルはその多孔部材の下流に位置することになる。好ましくはノズルは、過熱水蒸気の流れと、反応チャンバーに入る時の熱に敏感な材料を含有する霧の接触の度合いを最適化するように、また過熱水蒸気の流れ内部の乱流を最少化または防止するように円錐台形部材内に同軸で位置するはずである。
より好ましくは本発明の噴霧乾燥機中で過熱水蒸気の流れにより処理される熱に敏感な材料は、一般には炭水化物、タンパク質、および脂質から選択されるはずである。炭水化物の例には、単糖、オリゴ糖、多糖、および還元炭水化物が挙げられる。脂質の例には、脂肪、油、および硬化脂肪が挙げられる。タンパク質の例には、タンパク質、ペプチド、およびアミノ酸が挙げられる。好ましい実施形態によれば熱に敏感な材料は、非アルファ化デンプンまたは穀粉である。
より好ましくは本発明は、過熱水蒸気の流れが噴霧機の近傍で15m/s以下、好ましくは10m/s未満、最も好ましくは2m/s未満の速度を有する、そのような特定の噴霧乾燥機に関する。この型の構造は、他にも選択肢はあるが、(多数の孔としての)開口面をふるいの表面に対して少なくとも40%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも70%まで含有する十分に目の詰んだ(well−tight)ふるいの適切な配置を通じて、かつ/またはその設備の第一部分で過熱水蒸気の流れの準同等または準均一な分配を可能にする円錐形構造体と組み合わせて得られる。
入ってくるデンプンスラリーが17.8%の固形分含有量を有する場合、出てくる粉末は少なくとも30μmの体積平均径を有する。入ってくるデンプンスラリーが26.7%の高い固形分含有量を有する場合、反応器から出てくる粉末は少なくとも50μmの体積平均径を有する。乾燥固形分35.6%の入ってくるスラリーをこのプロセスに供給する場合、出てくる粉末は少なくとも60μmの体積平均径を有する。
本発明による噴霧乾燥機の3つの異なる実施形態を、添付図面を参照して下記に詳細に述べる。図3は、本発明の好ましい実施形態による反応チャンバーの上流端の略断面図である。
図4は、本発明の別の実施形態による反応チャンバーの上流端の略断面図である。
図5は、本発明のさらに別の実施形態による反応チャンバーの上流端の略断面図である。
これら図面中で同一の参照数字は同一の意味を有し、したがって一回しか説明されないことがある。図3に示される反応チャンバーの上流端は、円筒形の首部分2、円錐台形部分3、および円筒形の本体部分4を有するチャンバー壁1を有する。チャンバー壁の首部分2は、過熱水蒸気の入口6を形成する頭部5に連結している。使用時に、入口6は過熱水蒸気の供給源(図示せず)に連結される。複数個の穿孔を与えられた円形の多孔板7が、反応チャンバーの首部分の内側に設けられ、頭部5に近い部分2の内壁と境を接する。板7の下流は、上流の周縁部12および下流の周縁部13を有し、かつ内壁の部分から2/3の一定間隔を置いて配置される円錐台形部材8であり、その結果、それと内壁は共に環状通路9を画定する。使用時に円錐台形部材8はバッフルとして働いて、入口6を経由して入る過熱水蒸気の流れの一部に通路9を通り抜けさせる。その結果、その流れの一部はチャンバーの内壁に近接した反応チャンバー中へ、かつ内壁にほぼ平行な方向に流れる。部材8による過熱水蒸気の流れのこの偏りは、過熱水蒸気の均一な分散を生じさせる。
入口10は、熱に敏感な材料を反応チャンバー中に導入するための首部分に設けられる。入口10のノズル11は、穿孔板7の下流で、かつ円錐台形部材8内にあり、その結果、使用時にノズル11から噴霧された熱に敏感な材料を含有する液滴が非乱流下で過熱水蒸気の流れと接触する。噴霧乾燥工程によって生み出される過熱水蒸気処理済み材料の固体粒子は、反応チャンバーの底部(図示せず)で収集される。
代わりの実施形態を図4に示す。図4では頭部5は、反応チャンバーの円錐台形部分3の頂部に連結される。円錐台形部材8は、反応チャンバーの内部に、部分3の壁と部材8の壁が平行になるように部分3の内側に位置する。円形の穿孔板7は、部材8の下流端に位置し、その板7の縁部が部材8の周縁部13と境を接する。使用時に過熱水蒸気の流れは入口6に入る。水蒸気の一部は、板7の穿孔を経由して反応チャンバーを通って流れる。流入する過熱水蒸気の一部は向きを変えて、チャンバーの内壁に近接した通路に沿って、その内壁の方向へ環状通路9を通って反応チャンバーの本体中に流入する。入口10は、ノズル11が板7の下流になるように板7を通り抜けて、部材8の上流の周縁部12内に位置する。
別の実施形態を図5に示す。図5では反応チャンバー1は円筒形であり、チャンバーの端部の中心部分が、過熱水蒸気の入口6を形成する頭部5と開口連通している。穿孔板7は、円筒状チャンバーの上流端のすぐ近くに位置する。チャンバーの内壁に近接して板7の縁部は、円錐台形部材8を形成するようにスカートを備える。スカートとチャンバーの内壁とが共に壁に近接した環状通路9を画定する。頭部内に位置する入口10は、板7の下流のノズル11につながる。
上記利点に加えて本発明の方法はまた、よりエネルギー効率が良く防爆性であり、かつ工程中に失われる風味を場合によっては取り戻すことができるという利点を有する。この方法は、従来の方法と比べてデンプン粒子と過熱水蒸気のより良好な熱交換と、過熱水蒸気の再利用の可能性とのために、よりエネルギー効率が良い。
本発明を下記の実施例中で例示する。これら実施例中では図3に示し本明細書中で以前に述べた噴霧乾燥機が使用された。
実施例1
乾燥量基準で18.5重量%の低アミロースコーンスターチ(CGel 04201、Cargill)を25℃でスラリー化した。過熱水蒸気処理の開始に先立って反応チャンバーを、400m/時の流量を有する過熱水蒸気の連続流で満たした。反応チャンバーの入口における過熱水蒸気の温度は400℃、反応チャンバーの出口における温度は130℃であった。デンプンスラリーを、Spraying Systems SK 77/21型の噴霧ノズルを通して約44リットル/時の流量で反応チャンバーにポンプで注入した。デンプンスラリーの流れの入口圧力は110000hPaと測定された。次いで乾燥済み過熱水蒸気処理デンプンを反応チャンバーの底部で収集した。この試料に関してレオロジー実験を行った。
水性デンプンペーストのレオロジー実験:
試験は、スターチセルと呼ばれる円筒型測定システムを備えたAnton Paar Physica(Germany)から入手したMCR300レオメーターおよびシャフトST24(これもまたAnton Paar Physicaから入手した)で行った。デンプンペーストは、最初にIR水分計(Sartorius MA30)を用いてデンプン含水率を130℃において20分間測定することによって調製した。既知量のデンプン(表1参照)を600mlビーカー中で計量し、エチレングリコール50gで湿らせた。このデンプンに緩衝液(0.02M酢酸緩衝液、pH5.5)400gを加え、その全体を大型スプーンで1分間完全に混合した。次いで測定を行う前にこのペーストを室温で1時間静止したままにした。
回転試験:
せん断速度(s−1)に応じた粘度の測定を、下記の手順に従って30℃において行った。
・最初の10分間の期間(記録しない)
・次の587.9秒間(9.8分間)の期間(データポイントの記録)
・150の測定点
・せん断速度0.1から100s−1
この回転試験の結果を図1に示し、従来の方法、すなわちロール乾燥(CGel−Instant 12410、Cargill)および噴霧蒸解/乾燥(CHiForm A 12791、Cargill)によってアルファ化された同じ低アミロースコーンスターチについて得られた結果と比較する。粘度(mPa・s)およびせん断速度(s−1)の両方を対数目盛で表す
振動試験:
ひずみ(%)に応じた貯蔵弾性係数G’(Pa)の測定を、下記の手順に従って30℃において行った。
・最初の10分間の期間(記録しない)
・次の600秒間(10分間)の期間(データポイントの記録)
・300の測定点
・ひずみ0.1から100log%
・周波数1Hz
この振動試験の結果を図2に示し、従来の方法、すなわちロール乾燥(CGel−Instant 12410、Cargill)および噴霧蒸解/乾燥(CHiform A 12791、Cargill)によってアルファ化された同じ低アミロースコーンスターチについて得られた結果と比較する。貯蔵弾性係数G’(Pa)およびひずみ(%)の両方を対数目盛で表す
デンプンの膨潤および可溶分の度合いの測定
正規化粘度および正規化貯蔵弾性係数の定義
膨脹率(swelling factor)
デンプンの膨潤の度合いは、非特許文献4の直接法(デンプン100mg)を用いて30℃において測定した。0.02M酢酸緩衝液5mlの添加を、塊のないデンプンの水和を確実にする激しい渦流混合下で容積式ピペットを用いて行った。遠心分離は、3,000gで10分間(1,500gで5分間の代わりに)である。30℃における膨脹率は無次元(adimensional)である。
膨潤容積および最密濃度(close packing concentrate)c
非特許文献5の方法を用いて膨脹率を膨潤容積q(ml/g)および最密濃度c(g/ml)(ただしc=1/q)に換算した。
w/w%のw/v%への換算は、30℃における密度を、
0.02M酢酸緩衝液についてはd=0.997g/ml、
エチレングリコール(GCによる99.0%)についてはd=1.113g/ml、
アルファ化デンプンについてはd=1.4g/ml
と仮定して行った。
正規化粘度および正規化貯蔵弾性係数
非特許文献5に記載のように粘度および貯蔵弾性係数は、体積分率(膨張したデンプン顆粒の)c/c=cqに応じて表すことができる。
η(c/c)が正規化粘度であり、
G’(c/c)が正規化貯蔵弾性係数である。
可溶分すなわち30℃におけるα−グルカン抽出分
既知量のデンプン(表4参照)を600mlビーカー中で計量し、エチレングリコール50gで湿らせた。このデンプンに緩衝液(0.02M酢酸緩衝液、pH5.5)400gを加え、その全体を大型スプーンで1分間完全に混合した。次いでこのペーストを30℃において30分間撹拌(磁気撹拌、200分−1)した。
デンプン可溶分の度合いを、そのデンプン懸濁液の上清(3,000gで10分間遠心分離後)の濾液(0.45μmまで)から測定した。濾液をアミログルコシダーゼで加水分解し、得られたグルコースを非特許文献6に記載のようにグルコースオキシダーゼ−ペルオキシダーゼ色素原で定量した。
すべてのデータは、0.02M酢酸緩衝液(pH5.5)中における30℃で報告される。
UDMSOに溶かした溶液の特性
入口のデンプン(蒸解(cook−up)、すなわち非アルファ化)および本発明の出口のデンプン(SHS、すなわちアルファ化)を、それぞれUDMSO(9容積のDMSOおよび1容積の6M尿素)中に室温で48時間溶解させた(800mgの無水デンプン+100mlのUDMSO)。
これら溶液の見掛け粘度を、Anton Paar Physica,Germanyから入手した、同軸円筒形ダブルギャップ測定システム(DG 26.7)およびペルチエ温度素子(H−PTD200)を備えるMCR301レオメーターで測定した。せん断速度(s−1)の関数としての粘度の測定を下記の手順に従って25℃において行った。
・最初の5分間の期間(記録しない)
・次の1,650秒間(27.5分間)の期間(データポイントの記録)
・可変積分時間(100から10s)による30の測定点
・せん断速度1から100s−1
不溶性非α−グルカン物質(例えば、穀粉中のタンパク質)が存在する場合、その溶液を触れずにそのままにしておく(1gで一昼夜)か、または遠心分離(1,000gで10分間)してから上清の見掛け粘度を測定することを勧める。
実施例2
乾燥量基準で17.8重量%のジャガイモデンプン(CGel 30002、Cargill)を18℃でスラリー化した。過熱水蒸気処理の開始に先立って反応チャンバーを、300m/時の流量を有する過熱水蒸気の連続流で満たした。反応チャンバーの入口における過熱水蒸気の温度は400℃、反応チャンバーの出口における温度は120℃であった。デンプンスラリーを、Spraying Systems SK 77/21型の噴霧ノズルを通して約(30)リットル/時の流量で反応チャンバーにポンプで注入した。デンプンスラリーの流れの入口圧力は、(110000)hPaと測定された。次いで乾燥済み過熱水蒸気処理デンプンを反応チャンバーの底部で収集した。この試料に関してレオロジー実験を行った。
すべてのデータは、0.02M酢酸緩衝液(pH5.5)中における30℃で報告される。
実施例3
乾燥量基準で17.8重量%のタピオカデンプン(CGel 70001、Cargill)を18℃でスラリー化した。過熱水蒸気処理の開始に先立って反応チャンバーを、300m/時の流量を有する過熱水蒸気の連続流で満たした。反応チャンバーの入口における過熱水蒸気の温度は300℃、反応チャンバーの出口における温度は120℃であった。デンプンスラリーを、Spraying Systems SK 77/21型の噴霧ノズルを通して約30リットル/時の流量で反応チャンバーにポンプで注入した。デンプンスラリーの流れの入口圧力は15000hPaと測定された。次いで乾燥済み過熱水蒸気処理デンプンを反応チャンバーの底部で収集した。この試料に関してレオロジー実験を行った。
すべてのデータは、0.02M酢酸緩衝液(pH5.5)中における30℃で報告される。
実施例4
乾燥量基準で17.8重量%のn−OSA低アミロースコーンスターチ(CEmTex 06369、Cargill)を18℃でスラリー化した。過熱水蒸気処理の開始に先立って反応チャンバーを、300m/時の流量を有する過熱水蒸気の連続流で満たした。反応チャンバーの入口における過熱水蒸気の温度は400℃、反応チャンバーの出口における温度は120℃であった。デンプンスラリーを、Spraying Systems SK 77/21型の噴霧ノズルを通して約30リットル/時の流量で反応チャンバーにポンプで注入した。デンプンスラリーの流れの入口圧力は110000hPaと測定された。次いで乾燥済み過熱水蒸気処理デンプンを反応チャンバーの底部で収集した。この試料に関してレオロジー実験を行った。
実施例5
本発明の方法により得られた実施例1からのデンプン(SHS試料)、Cargillから入手したCGel−Instant 12410(ロール乾燥)、またはCargillから入手したCHiForm A 12791(噴霧蒸解/乾燥)を用いてスープを調製した。スープを調製するための処方は下記のとおりである。
・乾燥したスープ成分混合物(デンプン/親水コロイドを含まない)13.25グラム
・デンプン(乾燥物質の重量を基準にして95%)6.25グラム
・水(85℃)250ml
・約1分間撹拌
3種類の異なるスープのブルックフィールド粘度を測定し、その結果を表2に示す。ブルックフィールド粘度は、ブルックフィールド粘度計DVII型によって、スピンドル1およびせん断速度100rpmを使用して75℃において測定した。
本発明により得られた試料は、その他の試料と比較してはるかに高い粘度および改良された分散性を有することが分かった。
実施例6
本発明の方法により得られた実施例1からのデンプン(SHS試料)、Cargillから入手したCGel−Instant 12410(ロール乾燥)、またはCargillから入手したCHiForm A 12791(噴霧蒸解/乾燥)を用いてインスタントチョコプディングを調製した。インスタントチョコプディングを調製するための処方は下記のとおりである。
・スクロース31.5グラム
・脱脂粉乳15.8グラム
・カカオ3.15グラム
・デンプン12.6グラム
上記混合物に水(20℃)250mlを加えた。その全体を調理用ミキサーで1.5分間混合し、次いで複数のカップに注入した。これらカップを冷蔵庫(温度8℃)中に60分間置いた。その後、ブルックフィールド粘度を実施例2と同じ粘度計(スピンドル3およびせん断速度20rpmを使用)により20℃で測定し、また様々なインスタントチョコプディングの外見を比較した。結果を表3に記載する。
本発明により得られた試料は、その他の試料と比較してはるかに高い粘度および改良された分散性を有することが分かった。
実施例7
配合
打錠装置
設備は、Kroschから入手した3連ポンチロータリープレスである。粉末500gを使用して所望の錠剤を作製した。
錠剤の仕様は、円形平面1cmの表面、重量350mg±5%、直径11.35mmである。
回転速度は40rpmからなる。
製造の間に問題は何も観察されなかった。すなわち材料の他着性は生じず、粉末の流動性は良好であり、かつ低い錠剤抜出力を示した。
含水率の決定
分析は、赤外線天秤(infrared balance)を用いて行った。加えた温度は105℃であり、試料1gを平衡に達するまで5分間追跡した。
デンプンの含水率は十分に低く、打錠行為に関して何の問題も予想されなかった。
硬さ
硬さの測定は、Erwekaから入手した「Multicheck 5」装置を用いて行った。評価の標準手順を適用し、10回の測定の平均値を計算した。
試料を圧縮力10、20、および30kNで採取し、硬さを測定した。キャッピングおよびラミネーションのない良好な打錠特性が得られた。SHS処理済み天然低アミロースコーンスターチ(実施例1により調製した)で作製した錠剤は、市販仕様のものと比べて優れている。流動性、製品の他着性、および抜出力に関して試験の間に問題は何も得られなかった。

Claims (15)

  1. デンプンの変性方法であって、非アルファ化低アミロースデンプンを過熱水蒸気処理にかけるステップを含み、前記過熱水蒸気処理が、1つ以上の入口と1つ以上の出口とを有する、反応器の反応チャンバー中で行われ、前記反応チャンバーの前記入口における前記過熱水蒸気の温度が150℃から650℃の範囲にあり、かつ前記反応チャンバーの前記出口における前記過熱水蒸気の温度が105℃から155℃の範囲にある、前記方法。
  2. 分散液中の非アルファ化低アミロースデンプンが、噴霧機の近傍において15m/s以下の速度で過熱水蒸気の流れと接触する、請求項1記載の方法。
  3. 前記反応器が、噴霧乾燥器、流動層乾燥器、フラッシュ乾燥器、空気乾燥器、ベルト乾燥器、ロータリードラム乾燥器、撹拌乾燥器、リング型乾燥器、およびターボリアクターからなる群から選択される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 噴霧乾燥器が、110000hPa(110バール)の圧力まで噴霧することを可能にする加圧ノズル、二流体ノズル、または回転噴霧機を備える、請求項3に記載の方法。
  5. 前記非アルファ化低アミロースデンプンスラリーが、20から40%の固形分含有量を有する、請求項1〜4のいずれか1つに記載の方法。
  6. アルファ化低アミロースデンプンであって、UDMSO(9容量のDMSO、1容量の6M尿素)中で8mg/mlの濃度において25℃で、前記アルファ化デンプンの見掛け粘度対その対応する親の非アルファ化デンプンの見掛け粘度の比が、1s−1において1.05以上であり、そして30℃における前記デンプンの6重量%水性分散液の正規化貯蔵弾性係数G’/(c/c)が、80Pa以上である、アルファ化低アミロースデンプン
  7. それが15%未満の可溶分を有する、請求項6記載のアルファ化低アミロースデンプン
  8. それが粒状である、請求項6又は7記載のアルファ化低アミロースデンプン
  9. 請求項6〜8いずれか1つに記載のデンプンと、さらなる食品成分とを含む、離乳食、乳児食、ソース、グレービーソース、ドレッシング、ベーカリークリーム、および飲料からなる群から選択される食品。
  10. 請求項6〜8のいずれか1つに記載のデンプンと、さらなるスープ成分とを含む、スープ。
  11. 請求項6〜8のいずれか1つに記載のデンプンと、さらなるプディング成分とを含む、プディング。
  12. 請求項6〜8のいずれか1つに記載のデンプンと、さらなる錠剤成分とを含む、錠剤。
  13. 過熱水蒸気で非アルファ化低アミロースデンプンを処理するための噴霧乾燥器であって、反応チャンバーを備え、前記チャンバーが、過熱水蒸気の流れを前記チャンバー中へ導入するための少なくとも1つの入口と、前記チャンバーの内容物が出て行くことを可能にするための少なくとも1つの出口と、液滴の霧を生成して過熱水蒸気の前記流れの通路に入れるためのノズルとを有し、前記液滴の霧が前記非アルファ化デンプンを含有する液体から形成され、前記反応チャンバーは、使用時に、前記反応チャンバーに入る過熱水蒸気の前記流れが前記チャンバー中に均一に分配されるようになるように、かつ前記反応チャンバーの内壁にほぼ平行な方向に流れるように構成され、前記噴霧乾燥器は、円錐台形部材をさらに備え、前記円錐台形部材が、前記円錐台形部材と前記チャンバーの前記内壁とが共に過熱水蒸気の前記流れの流入のための環状通路を画定するように、前記過熱水蒸気の前記入口のまたは前記入口近くの前記反応チャンバーの内側に位置し、かつ前記反応チャンバーの内壁から一定の間隔を置いて配置される、前記噴霧乾燥器。
  14. 前記過熱水蒸気の前記入口のまたは前記入口の近くの前記反応チャンバーの内側に位置し、かつ前記過熱水蒸気の流れの方向にほぼ垂直の、複数個の穿孔を有する多孔部材をさらに備える、請求項13に記載の噴霧乾燥器。
  15. 使用時に過熱水蒸気の前記流れが、前記反応チャンバーの長さの少なくとも5分の1にわたって均一に分配される、請求項13に記載の噴霧乾燥器。
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