JP5247624B2 - 水剤分注機 - Google Patents

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Description

この発明は、各種の液剤瓶(水剤瓶)を保持していてその中から任意の液剤(水剤)を選択して投薬瓶(施用瓶,処方瓶)に注入する水剤分注機に関し、詳しくは、液剤の注入量を計る技術に関する。
水剤(液剤)の流路にポンプとノズルとを配して水剤を一回服用量ずつ分包する水剤分包機が実用化されている(例えば特許文献1参照)。この水剤分包機では、水剤の注入量がポンプの容積に基づいて計量される。
各種の液剤瓶(水剤瓶)を保持していてその中から任意の液剤を選択して投薬瓶(施用瓶,処方瓶)に注入する水剤分注機の場合も、剤種毎に流路が形成され各々の流路にポンプとノズルが配置されるので、ポンプ容積にて液剤の注入量を計量することができる。
投薬瓶に注入(分注)する場合、例えば超音波を下から瓶底へ送り込んで液面までの高さを計測し、その液面位置に基づいて液剤の注入量を算出することも可能である。
特開平8−258812号公報
しかしながら、ポンプ容積にて計量する場合、空気が混入すると計量値が不正確になるので、液剤瓶の交換時や液剤瓶への液剤充填時などには取り扱いに注意を要する。
また、超音波の上下往復時間にて液面を計測する場合、液面が低いと瓶底と液面のエコーが重なって分離しづらいため、少量注入時の測定に難があり、幾種類かの液剤を少量ずつ注入して投薬瓶の中で混合させる混注では使いづらいことがある。
そこで、空気の混入にも注入量の多寡にも煩わされることなく計量しうる水剤分注機を実現することが技術的な課題となる。
本発明の水剤分注機は(解決手段1)、このような課題を解決するために創案されたものであり、各種の液剤瓶を保持していてその中から任意の液剤を選択して投薬瓶に注入する薬液選択注入機構と、前記投薬瓶を横から撮像装置で撮ってその画像データから液面を検出して注入量を算出する計量手段とを備えたものである。
また、本発明の水剤分注機は(解決手段2)、上記解決手段1の水剤分注機であって、前記投薬瓶を昇降させる投薬瓶昇降機構と、前記撮像装置を昇降させる撮像装置昇降機構とが設けられ、前記計量手段が前記投薬瓶の昇降位置と前記撮像装置の昇降位置と前記検出液面の画像内位置とに基づいて注入量算出を行うようになっていることを特徴とする。
さらに、本発明の水剤分注機は(解決手段3)、上記解決手段1の水剤分注機であって、前記撮像装置を昇降させる撮像装置昇降機構が設けられ、前記計量手段が、前記画像データから前記投薬瓶の底面も検出し、その検出底面と前記検出液面との高低差に基づいて注入量算出を行うようになっていることを特徴とする。
また、本発明の水剤分注機は(解決手段4)、上記解決手段1の水剤分注機であって、前記撮像装置を昇降させる撮像装置昇降機構が設けられ、前記投薬瓶の撮像に基づく液面検出に際して、前記画像データの画像において前記撮像装置での撮像方向が水平になる位置に前記検出液面の画像内位置が来るよう、前記撮像装置の昇降制御を行うようになっていることを特徴とする。
また、本発明の水剤分注機は(解決手段5)、上記解決手段1〜4の水剤分注機であって、前記選択液剤のデータと前記注入量のデータと共に前記画像データも記録するようになっていることを特徴とする。
このような本発明の水剤分注機にあっては(解決手段1)、投薬瓶に液剤を注入するときには、その投薬瓶を撮像装置で撮ってその画像データから液面を検出して注入量を算出することが行われる。このように投薬瓶の液面の検出に基づいて注入量が算出される場合、流路等で液剤に空気が混入しても注入後は空気が抜けて液面位置に影響がないため、空気混入の有無にかかわらず正確な注入量が求まることとなる。しかも、液面の検出ひいては液面の高さ位置が瓶横からの撮像と画像処理とに基づいて行われるが、その検出は、人間が視覚にて液面位置を調べたときの経験からも分かるように、投薬瓶に入っている液剤が多量であっても少量であっても同程度の容易さと正確さで、行うことができる。
したがって、この発明によれば、空気の混入にも注入量の多寡にも煩わされることなく計量しうる水剤分注機を実現することができる。
また、本発明の水剤分注機にあっては(解決手段2)、投薬瓶の昇降位置と撮像装置の昇降位置と検出液面の画像内位置とに基づいて注入量算出を行うので、昇降位置さえ定まれば後は迅速に計量し続けることができる。
さらに、本発明の水剤分注機にあっては(解決手段3)、液面も瓶底面も画像データから求め、その検出底面と検出液面との高低差に基づいて注入量算出を行うようにしたことにより、昇降に関しては絶対位置が高精度でなくても相対位置の精度さえ高ければ不都合がないので、昇降機構の加工や調整の負担が軽減されることとなる。
また、本発明の水剤分注機にあっては(解決手段4)、液面検出時に撮像装置が昇降して液面が何時も水平方向から即ち真横から撮られることから、検出対象の液面部分の画像に生じる歪みや乱れが最小限に抑えられるので、液面の検出精度ひいては注入量の算出精度が向上することとなる。
また、本発明の水剤分注機にあっては(解決手段5)、選択液剤のデータや注入量のデータなどを調剤録として記録するに際してそれらと共に画像データも記録するようにしたことにより、調剤内容の自動集計が行えるうえ、装置の調剤動作の検証が視覚も利用して容易かつ的確に行えることとなる。
本発明の実施例1について、水剤分注機の構造を示し、(a)が正面図、(b)が前面パネルを取り外したところの正面図、(c)が撮像部分の正面図、(d)が画像データ例である。 制御装置の機能ブロック図である。
このような本発明の水剤分注機について、これを実施するための具体的な形態を、以下の実施例1により説明する。
図1〜2に示した実施例1は、上述した解決手段1〜5(出願当初の請求項1〜5)を総て具現化したものである。
なお、それらの図示に際しては、簡明化等のため、ボルト等の締結具や,ヒンジ等の連結具,タイミングベルト等の伝動部材,モータドライバ等の電気回路,コントローラ等の電子回路の詳細などは図示を割愛し、発明の説明に必要なものや関連するものを中心に図示した。
本発明の水剤分注機の実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、(a)が水剤分注機10の正面外観図、(b)が前面パネルを取り外した水剤分注機10の正面図、(c)が撮像部分の正面図、(d)が画像データ41の一例である。また、図2は、制御装置40の機能ブロック図である。
水剤分注機10は(図1(a)参照)、人の背丈ほどの筐体に収まっており、前面には、見易くて操作も楽なところに操作パネル11が外装され、内部の動作状態を目視確認できる覗き窓12や、投薬瓶30を出し入れする瓶出入口13も、設けられている。
筐体の中には(図1(b)参照)、薬液選択注入機構21〜26と投薬瓶昇降機構31と撮像装置昇降機構35と撮像装置36と制御装置40と図示しない電源やノズル洗浄機構とが装備されている。プリンタ14は内蔵でも外置でも良い(図2参照)。
なお、液剤瓶20や投薬瓶30も筐体の中に置かれるが(図1(b)参照)、それらは装置稼働時に使用される消耗品等であり、装置の一部ではない。
薬液選択注入機構21〜26は、各種の液剤瓶20を保持していてその中から任意の液剤(水剤)を選択して投薬瓶30に注入するものであり、そのために、筐体内のほぼ中央に位置して鉛直な姿勢で軸回転可能に支持されている回転軸21と、その回転駆動を行うモータ22と、上面周縁部に液剤瓶20の受け皿が列設されており回転軸21に装着されている水平な回転台23と、やはり回転軸21に装着された水平な回転板25の下面周縁部に列設された複数個のノズル24と、軸心を重ねる状態で回転軸21に装着された回転筒の外周面に列設された複数個のポンプ26とを具えている。
それらのノズル24とポンプ26と液剤瓶20は、一対一対一対で対応していて、一つずつが組をなしており、同じ組の物同士がフレキシブルチューブで繋がれて、液剤瓶20からポンプ26を経由してノズル24に至る流路を剤種毎に形成している。そのため、ポンプ26が作動すると、同じ組の液剤瓶20から液剤が吸い出されて、その液剤がやはり同じ組のノズル24から注がれるようになっているが、液剤を垂れ流してはいけないため、注入時に注入先の投薬瓶30が来ることになっている薬液注入位置24aの真上に来たノズル24だけが薬液注入動作を行えるので、回転軸21を回転させてノズル24と一緒に同組のポンプ26も液剤瓶20も循環移動させることにより所望の液剤を選択し、その組にだけ注入動作を行わせるようになっている。
投薬瓶昇降機構31は(図1(b),(c)参照)、投薬瓶30の出し入れ時には投薬瓶30を瓶出入口13の内側まで下降させる一方で、液剤注入時には投薬瓶30を薬液注入位置24aの直下まで上昇させるものであり、そのために、空き空間のある筐体内の隅で縦置き支持された例えばボールねじ機構と、その上下動部から薬液注入位置24aの下方まで延びていて投薬瓶30を乗載状態で保持する例えばアーム状の投薬瓶乗載部32と、制御装置40の制御に従って昇降駆動を行う図示しないモータとを具えている。
撮像装置昇降機構35は(図1(b),(c)参照)、最も背の高い投薬瓶30が薬液注入位置24aの直下に上昇して来て注入液剤受入態勢をとったときでも、その投薬瓶30を上から下まで横向き撮像しうるよう、撮像装置36を昇降させるものであり、そのために、空き空間のある筐体内の隅で縦置き支持された例えばボールねじ機構と、その上下動部から撮像位置まで延びていて撮像装置36を支持する例えばアーム状の撮像装置支持部と、制御装置40の制御に従って昇降駆動を行う図示しないモータとを具えている。
撮像装置36は、CCDカメラが使いやすく、投薬瓶30を横から撮ったとき(図1(c)参照)、その画像データ41に投薬瓶30の全幅と液面30aの全体とが含まれる範囲を撮れれば良い(図1(d)参照)。
制御装置40は(図2参照)、プログラマブルなマイクロプロセッサシステムやシーケンサ等からなり、制御プログラムに従って上述の各機構の動作制御を行うものであるが、画像データ41から液面30aを検出して注入量Eを算出する演算プログラムもインストールされていて、撮像装置36と共に計量手段を構成している。
詳述すると、制御装置40のデータメモリには、画像データ41を保持する記憶領域やその画像処理に必要な作業領域が確保されており、画像データ41は、随時、撮像装置36から取り込まれて、最新の画像に更新されるようになっている。また、制御装置40のプログラムメモリには、何れもプログラムで具体化された液面検出手段42と偏倚量検出手段43と撮像装置昇降制御手段44と注入量算出手段45と注入制御手段46と動作記録手段47と瓶ラベル印刷手段48とがインストールされている。
液面検出手段42は、線分検出によって画像データ41から液面30aを特定しその画像内液面位置Bを求めるものである。線分検出はパターンマッチングや特徴抽出など公知の画像処理手法を応用したものでも良く、独自に改良したものでも良い。液剤注入前で未だ空になっている投薬瓶30の底面位置も、同様にして求めるようになっている。
偏倚量検出手段43は、撮像装置36から真横に即ち水平な方向に向けて撮ったものが画像データ41の画像において現われる高さ位置を基準として、その基準位置と画像内液面位置Bとの差を算出して液面偏倚量Cとする。この液面偏倚量Cは、画像内液面位置Bが基準位置から高さ方向に関してどれだけ偏倚しているかを示す数値である。
撮像装置昇降制御手段44は、撮像装置36の例えばレンズ中心位置の高さ或いは撮像装置36で撮った画像の下端の高さなどを数値の撮像位置Dで示すとともに、選択設定された動作モードによっては、液剤注入中や液面検出中、随時、液面偏倚量Cがゼロになるように撮像装置昇降機構35を制御して撮像装置36を昇降させるようになっている。
動作モードには、液面検出中は撮像装置36を昇降させずに止めておく固定位置撮像モードと、液面検出中いつでも液面偏倚量Cを無くすよう撮像装置36を昇降させる液面追跡撮像モードと、分注内容に応じて両モードを使い分ける自動選択撮像モードとがあり、自動選択撮像モードの典型例を挙げると、単味多量の液剤注入では固定位置撮像モードになり、それ以外では例えば単味でも少量の場合や混注では液面追跡撮像モードになる。
注入量算出手段45は、投薬瓶昇降機構31を制御する注入制御手段46から投薬瓶位置Aを例えば注入開始直前に受け取るとともに、やはり注入開始前に液面検出手段42が画像データ41から検出していた投薬瓶30の底面位置を受け取り、さらに液剤注入中や液面検出中には随時、上述した画像内液面位置Bと液面偏倚量Cと撮像位置Dとを各手段42〜44から受け取って、投薬瓶30の底面から液面30aまでの高低差を算出し、それに投薬瓶30の横断面積を掛けることで、各時点の注入量Eを算出する。なお、投薬瓶30の横断面積は、操作パネル11から設定できる他、調剤指示データで設定しても良く、画像データ41の画像から投薬瓶30の内径を検出して自動設定させても良い。
さらに、注入量算出手段45には、注入量Eを算出する注入量算出式が二つ組み込まれており、何れの式を用いるかが操作パネル11等で予め選択できるようになっている。
第1の注入量算出式は、投薬瓶30の昇降位置である投薬瓶位置Aと、撮像装置36の昇降位置である撮像位置Dと、検出液面の画像内位置である画像内液面位置Bとに基づいて注入量Eを算出するものであり、具体的には各機構の機械的寸法で決まる。
第2の注入量算出式は、画像データ41から得られた投薬瓶30の検出底面位置と、上記の画像内液面位置Bとの高低差に基づいて注入量Eを算出するものである。
何れにしても、固定位置撮像モードでは注入量Eを算出する度に注入制御手段46へ送出するが、液面追跡撮像モードでは液面偏倚量Cがゼロのときだけ即ち撮像装置36が液面30aを真横から撮っているときに限って注入量Eの送出を行うようになっている。
注入制御手段46は、操作パネル11や図示しない通信ユニット等にて調剤指示データが与えられると、それに応じて液剤を選択し、投薬瓶昇降機構31を制御して投薬瓶30を薬液注入位置24aの直下に送り込み、モータ22やポンプ26を制御して薬液選択注入機構21〜26に薬液注入位置24aの真上のノズル24の切替と液剤注入を行わせることで選択液剤を投薬瓶30に注入させる。そして、調剤指示データに応じて選択する液剤が一種類だけであれば、注入量Eが指示値に達したら直ちに注入を終えて薬液注入位置24aのノズル24を洗浄するが、選択液剤が複数種類であれば、剤種毎に、上述した一連の処理すなわちノズル切替と液剤注入とノズル洗浄とを繰り返すようになっている。
また、液面追跡撮像モードでは、液面偏倚量Cがゼロのときしか算出注入量Eが受け取れないので、注入量Eの受け取り時間間隔が広くなったり注入量Eが指示値に近づいたときには、過剰注入を回避するために、ポンプ26を制御して注入速度を落とすことも行うようになっている。固定位置撮像モードでは、そうしても良く、そうしなくても良いので、この実施例の場合、迅速処理を優先して、そうしないようになっている。
なお、そのような注入速度調整に代えて又は加えて、注入制御手段46も液面偏倚量Cを直接監視して液面偏倚量Cに基づく注入速度調整を行っても良い。例えば、液面偏倚量Cが大きいときには注入速度を落とし、液面偏倚量Cが小さいときには注入速度を上げるのも良いが、注入量Eが指示値に近づいたときは成る可く注入速度を落とすのが良い。
さらに、注入制御手段46はそのような液剤注入動作の度にポンプ26の動作データや液剤データを動作記録手段47に送るので、動作記録手段47はそれらのデータと共に画像データ41も記録するようになっている。また、注入制御手段46は、液剤注入完了後に患者名や薬品名リストなどのデータを瓶ラベル印刷手段48に送るので、瓶ラベル印刷手段48はそれらのデータをプリンタ14に送って投薬瓶30への貼付ラベルに印刷させるようになっている。
なお、投薬瓶30としては、透明なプラスチック製ボトルが使いやすいが、液剤耐性などの関係で半透明や不透明なものしか使用できない場合は、可視光以外の照明やそれ用の撮像装置をオプションで装備できるようになっている。
また、投薬瓶30や調剤指示箋にバーコード等の識別情報を付けておき、それをリーダで読み取ると、調剤指示データが自動設定されるとともに、分注可否のチェックが行われる、という機能をオプションで装備することができるようにもなっている。
この実施例1の水剤分注機10について、その使用態様及び動作を説明する。
投薬瓶30を瓶出入口13から水剤分注機10の中に入れて投薬瓶乗載部32の上に載せるとともに、操作パネル11の操作等にて制御装置40に調剤指示データを与えると、後は自動で分注が行われる。
すなわち、先ず、空の投薬瓶30が投薬瓶昇降機構31によって薬液注入位置24aの直下へ送られて液剤の注入を受ける態勢を整えるとともに、その投薬瓶位置Aが注入制御手段46から注入量算出手段45に通知される。また、撮像装置36が撮像装置昇降機構35によって投薬瓶30の脇の撮像位置へ送られて空の投薬瓶30を横から撮り、その画像データ41に基づき制御装置40によって投薬瓶30の底面が検出される。
さらに、それらと並行して薬液選択注入機構21〜26では、回転軸21が回転して、最初の選択液剤を収容している液剤瓶20の組のノズル24が、薬液注入位置24aの真上に来る。そして、その組のポンプ26が作動して、対応する液剤瓶20から液剤が吸い上げられ、その液剤がノズル24から流下する。こうして、投薬瓶30への液剤注入が行われる。しかも、その液剤注入の間には、随時、投薬瓶30が撮像装置36で撮られ、その画像データ41に基づき制御装置40によって液面検出と注入量算出が行われる。
詳述すると、そのときの動作モードが固定位置撮像モードであれば撮像装置36を止めたまま比較的高速に液面検出が行われ、そのときの動作モードが液面追跡撮像モードであれば液面偏倚量Cを無くすよう撮像装置36を昇降させながら比較的高精度で液面検出が行われる。具体的には画像データ41が更新される度に、液面検出手段42によって画像内液面位置Bが求められ、偏倚量検出手段43によって液面偏倚量Cが求められ、撮像装置昇降制御手段44によって撮像位置Dが求められる。そして、投薬瓶位置Aや,画像内液面位置B,液面偏倚量C,撮像位置Dに基づき注入量算出手段45によって上述した第1,第2の注入量算出式の何れかで液剤の投薬瓶30への注入量Eが算出される。
液面追跡撮像モード時の液面検出について更に詳述すると、液面偏倚量Cがゼロになるよう撮像装置36が昇降するので、画像データ41の画像において撮像装置36での撮像方向が水平になる位置に検出液面の画像内液面位置Bが来ることとなり、そのため、液面30aが何時も水平方向から撮られる。このように、液面30aの撮像が真横から行われるため、液面30aの部分画像に生じる歪みが最小限に抑えられる。また、検出対象の液面30aが何時も同じ方角から同じように撮られることから、液面30aの像が安定するので、液面30aの部分画像に生じる乱れが最小限に抑えられる。
そして、調剤指示データに基づいて最初に選択された液剤の注入量Eが調剤指示データの指示量に達すると、その液剤の投薬瓶30への注入が終了し、その度に動作記録手段47によって動作データや液剤データと共に画像データ41が記録されてログデータの蓄積量が増す。それから、調剤指示データに未処理の液剤注入指示が残っていれば、上述した液剤注入処理が剤種毎に繰り返えされる。
こうして、調剤指示データでの液剤注入指示が総て処理されると、液剤注入の済んだ投薬瓶30が瓶出入口13のところへ戻されとともに、その投薬瓶30に貼付すべきラベルにはプリンタ14によって患者名や薬品名リストなどが印刷される。
[その他]
上記実施例では、一液剤の注入を終える度にノズル洗浄を行うようにしたが、ノズル洗浄は、一液剤の注入の直前に行うようにしても良く、一本の投薬瓶30への液剤注入を行う前だけか後だけ多数のノズル24に対して纏めて行うようにしても良く、前後いずれでも行うようにしても良い。
10…水剤分注機、
11…操作パネル、12…覗き窓、13…瓶出入口、14…プリンタ、
20…液剤瓶(薬液供給瓶)、21…回転軸、22…モータ、23…回転台、
24…ノズル、24a…薬液注入位置、25…回転板、26…ポンプ、
30…投薬瓶(施用瓶)、30a…液面、31…投薬瓶昇降機構、
32…投薬瓶乗載部、35…撮像装置昇降機構、36…撮像装置(カメラ)、
40…制御装置、41…画像データ、42…液面検出手段、
43…偏倚量検出手段、44…撮像装置昇降制御手段、45…注入量算出手段、
46…注入制御手段、47…動作記録手段、48…瓶ラベル印刷手段、
A…投薬瓶位置、B…画像内液面位置、C…液面偏倚量、D…撮像位置、E…注入量

Claims (1)

  1. 各種の液剤瓶を保持していてその中から任意の液剤を選択して投薬瓶に注入する薬液選択注入機構と、前記投薬瓶を横から撮像装置で撮ってその画像データから液面を検出して注入量を算出する計量手段とを備えている水剤分注機であって、前記投薬瓶を昇降させる投薬瓶昇降機構と、前記撮像装置を昇降させる撮像装置昇降機構とが設けられ、前記計量手段が前記投薬瓶の昇降位置と前記撮像装置の昇降位置と前記検出液面の画像内位置とに基づいて注入量算出を行うようになっていることを特徴とする水剤分注機。
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