JP5246910B2 - アブラナ科野菜類炭疽病菌に抵抗性を示す新規遺伝子及びその利用 - Google Patents
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Description
ところでアブラナ科野菜類炭疽病は、Colletotrichum属に属する糸状菌(Colletotrichum higginsianum)を病原とし、コマツナ、ハクサイ、ダイコンなどアブラナ科作物に感染し、被害をもたらしている病気である。近年、このアブラナ科野菜類炭疽病菌に抵抗性を示すシロイヌナズナ生態型(エコタイプ)が複数見出されている(非特許文献1)。しかしながら、この抵抗性の原因は、いまだ明らかとなっていない。
<1> 少なくともアブラナ科野菜類炭疽病菌(Colletotrichum higginsianum)への抵抗性をアブラナ科植物に対して付与する活性を有するタンパク質をコードする、下記(a)から(e)のいずれかに記載のDNAである。
(a)配列番号:3又は6に記載のアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするDNA
(b)配列番号:1、2、4又は5に記載の塩基配列のコード領域を含むDNA
(c)配列番号:3又は6に記載のアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、及び/又は付加したアミノ酸配列を有するタンパク質をコードするDNA
(d)配列番号:1、2、4又は5に記載の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA
(e)配列番号:3又は6に記載のアミノ酸配列と90%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするDNA
<2> 前記<1>に記載のDNAを含むベクターである。
<3> 前記<1>に記載のDNAが導入された形質転換体である。
<4> 植物細胞である、前記<3>に記載の形質転換体である。
<5> 前記<1>に記載のDNAが導入された形質転換植物体である。
<6> 前記<5>に記載の形質転換植物体の子孫又はクローンである、形質転換植物体である。
<7> 前記<5>又は<6>に記載の形質転換植物体の部分若しくは繁殖材料である。
(1.アブラナ科野菜類炭疽病菌抵抗性タンパク質をコードするDNA)
本発明者らは、アブラナ科野菜類炭疽病菌(Colletotrichum higginsianum;以下、単に「炭疽病菌」と称することがある)に対する新規な抵抗性遺伝子を同定した。本発明に含まれる、抵抗性エコタイプWsにおける、炭疽病菌に対する新規な抵抗性遺伝子のゲノムDNAの塩基配列を配列番号:1に、cDNAの塩基配列を配列番号:2に、それら塩基配列によってコードされるタンパク質のアミノ酸配列をそれぞれ配列番号:3に示す。また、本発明に含まれる、抵抗性エコタイプEil−0における、炭疽病菌に対する新規な抵抗性遺伝子のゲノムDNAの塩基配列を配列番号:4に、cDNAの塩基配列を配列番号:5に、それら塩基配列によってコードされるタンパク質のアミノ酸配列をそれぞれ配列番号:6に示す。さらに、参考として、感受性エコタイプCol(コロンビア)における対応遺伝子のゲノムDNAの塩基配列を配列番号:7に、cDNAの塩基配列を配列番号:8に、それら塩基配列によってコードされるタンパク質のアミノ酸配列をそれぞれ配列番号:9に示す。一方、これら3種のシロイヌナズナエコタイプのアミノ酸配列の比較を図3−1〜図3−3に示す(なお、図3−1〜図3−3は一連の図を示す)。
本発明のDNAにより抵抗性が付与されうるアブラナ科植物には、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)、ハクサイ、コマツナ、カブ(以上、Brassica rapa)、キャベツ(Brassica oleracea)、ナタネ(Brassica napus)、ダイコン(Raphanus sativus)などが含まれるが、これらに制限されるものではない。本発明のDNAが、病原菌に対して抵抗性を示すか否かは、該DNAを組み込んだ発現ベクターを用いて形質転換植物体を作製し、該形質転換植物体が、病害ストレスに曝された状態で病気の発生が抑制されているか否かを検討することによって確認することができる。
抵抗性エコタイプWsにおける抵抗性遺伝子がコードするアミノ酸配列には、感受性エコタイプColにおける対応遺伝子がコードするアミノ酸配列を基準として、2つのアミノ酸の特異的な置換、即ち、「I153T」及び「V518I」が認められ、この置換が抵抗性エコタイプに重要であると位置づけられた(図1及び図3−1〜図3−3)。また、抵抗性エコタイプEil−0における抵抗性遺伝子がコードするアミノ酸配列には、感受性エコタイプColにおける対応遺伝子がコードするアミノ酸配列を基準として、アミノ酸の特異的な置換、即ち、「I153T」、「L282V」、「I379L」、「A383V」、「V410I」、及び「D817N」が認められ、この置換が抵抗性エコタイプに重要であると位置づけられた(図3−1〜図3−3)。配列番号:3又は6に記載のタンパク質と構造的に類似しているタンパク質には、これら置換のうち少なくとも一つを有するもの、若しくはこれら置換の二つ以上の組み合わせを有するものが含まれ、また、さらなるアミノ酸の変異を有するものも含まれる。
ゲノムDNAは、例えば、本発明の抵抗性遺伝子を有する生物からゲノムDNAを抽出し、ゲノミックライブラリー(ベクターとしては、プラスミド、ファージ、コスミド、BAC、PAC等が利用できる)を作成し、これを展開して、配列番号:1又は4に記載の塩基配列やゲノム上のその近傍の塩基配列を基に調製したプローブを用いてコロニーハイブリダイゼーションあるいはプラークハイブリダイゼーションを行うことにより調製することが可能である。また、配列番号:1又は4に記載の塩基配列やゲノム上のその近傍の塩基配列に特異的なプライマーを作成し、これを利用したPCRを行うことによって調製することも可能である。
また、cDNAは、例えば、本発明の抵抗性遺伝子を有する生物から抽出したmRNAを基にcDNAを合成し、これをλZAP等のベクターに挿入してcDNAライブラリーを作成し、これを展開して、配列番号:2又は5に記載のcDNAの塩基配列情報を基に作成したプローブやプライマーを用いて、コロニーハイブリダイゼーションあるいはプラークハイブリダイゼーションを行うことにより、また、PCRを行うことにより調製することが可能である。
このように、ハイブリダイゼーション技術やPCR技術によって単離し得る、配列番号:1、2、4又は5に記載の塩基配列からなるDNA、あるいは該DNAとハイブリダイズするDNAもまた、炭疽病菌抵抗性を有するタンパク質をコードしている限り、本発明のDNAに含まれる。
アミノ酸配列や塩基配列の同一性は、カーリン及びアルチュールによるアルゴリズムBLAST(Proc.Natl.Acad.Sei.USA,1990,87,2264−2268.、Karlin,S.&Altschul,SF.,Proc.Natl.Acad.Sei.USA,1993,90,5873.)を用いて決定できる。BLASTのアルゴリズムに基づいたBLASTNやBLASTXと呼ばれるプログラムが開発されている(Altschul,SF.Et al.,J Mol Biol,1990,215,403.)。BLASTNを用いて塩基配列を解析する場合は、パラメーターは、例えばscore=100、wordlength=12とする。また、BLASTXを用いてアミノ酸配列を解析する場合は、パラメーターは、例えばscore=50、wordlength=3とする。BLASTとGapped BLASTプログラムを用いる場合は、各プログラムのデフォルトパラメーターを用いる。これらの解析方法の具体的な手法は公知である(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)。
本発明のベクターは、適当なベクターに本発明のDNAを連結(挿入)することにより得ることができる。本発明のDNAを挿入するためのベクターは、宿主中で複製可能なものであれば特に限定されず、例えばプラスミド、シャトルベクター、ヘルパープラスミド、ファージ、ウイルスなどが挙げられる。
プラスミドDNAとしては、大腸菌由来のプラスミド(例えばpBR322、pBR325、pUC118、pUC119、pUC18、pUC19、pBluescript等)、枯草菌由来のプラスミド(例えばpUB110、pTP5等)、酵母由来のプラスミド(例えばYEp13、YCp50等)などが挙げられ、ファージDNAとしてはλファージ(Charon4A、Charon21A、EMBL3、EMBL4、λgt10、λgt11、λZAP等)が挙げられる。さらに、レトロウイルス又はワクシニアウイルスなどの動物ウイルス、バキュロウイルスなどの昆虫ウイルスベクターを用いることもできる。
ベクターに本発明のDNAを挿入するには、例えば、精製されたDNAを適当な制限酵素で切断し、適当なベクターDNAの制限酵素部位又はマルチクローニングサイトに挿入してベクターに連結する方法などが採用される。
また、上記ベクターは、本発明のDNAを発現可能な発現ベクターであることが好ましい。本発明のDNAを発現させるためのプロモーターを挿入するには、例えば、精製されたDNAを適当な制限酵素で切断し、適当なベクターDNAの制限酵素部位又はマルチクローニングサイトに挿入してベクターに連結する方法などが採用される。
本発明のDNAを発現させるためのプロモーターは、天然状態において本発明のDNA(ゲノムDNA)の発現を制御している固有のプロモーターに限らない。例えば、植物で広く用いられているカリフラワーモザイクウィルス由来のCaMV35Sプロモーターを用いることができる。このように、本発明においては、様々なプロモーターを用いることができる。
本発明の形質転換体は、本発明のベクター(発現ベクター)を宿主中に導入することにより得ることができる。ここで、宿主としては、上述した遺伝子が機能しうるものであれば特に限定されるものではないが、植物が好ましい。宿主が植物である場合は、形質転換植物体(トランスジェニック植物)は以下のようにして得ることができる。
例えばエレクトロポレーション法を用いる場合は、パルスコントローラーを備えたエレクトロポレーション装置により、電圧500〜1600V、25〜1000μF、20〜30msecの条件で処理し、遺伝子を宿主に導入する。
また、パーティクルガン法を用いる場合は、植物体、植物器官、植物組織自体をそのまま使用してもよく、切片を調製した後に使用してもよく、プロトプラストを調製して使用してもよい。このように調製した試料を遺伝子導入装置(例えばBio−Rad社のPDS−1000/He等)を用いて処理することができる。処理条件は植物又は試料により異なるが、通常は1000〜1800psi程度の圧力、5〜6cm程度の距離で行う。
また、植物ウイルスをベクターとして利用することによって、本発明のDNAを植物体に導入することができる。利用可能な植物ウイルスとしては、例えば、カリフラワーモザイクウイルスが挙げられる。すなわち、まず、ウイルスゲノムを大腸菌由来のベクターなどに挿入して組換え体を調製した後、ウイルスのゲノム中に、これらの目的のDNAを挿入する。このようにして修飾されたウイルスゲノムを制限酵素によって組換え体から切り出し、植物宿主に接種することによって、目的のDNAを植物宿主に導入することができる。
アグロバクテリウムのTiプラスミドを利用する方法においては、アグロバクテリウム(Agrobacterium)属に属する細菌が植物に感染すると、それが有するプラスミドDNAの一部を植物ゲノム中に移行させるという性質を利用して、本発明に係るプロモーター及び目的遺伝子を植物宿主に導入する。アグロバクテリウム属に属する細菌のうちアグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)は、植物に感染してクラウンゴールと呼ばれる腫瘍を形成し、また、アグロバクテリウム・リゾゲネス(Agrobacteriumu rhizogenes)は、植物に感染して毛状根を発生させる。これらは、感染の際にTiプラスミド又はRiプラスミドと呼ばれる各々の細菌中に存在するプラスミド上のT−DNA領域(Transferred DNA)と呼ばれる領域が植物中に移行し、植物のゲノム中に組み込まれることに起因するものである。
Ti又はRiプラスミド上のT−DNA領域中に、植物ゲノム中に組み込みたいDNAを挿入しておけば、アグロバクテリウム属の細菌が植物宿主に感染する際に目的とするDNAを植物ゲノム中に組込むことができる。
細菌への組換えベクターの導入方法は、細菌にDNAを導入する方法であれば特に限定されるものではない。例えばカルシウムイオンを用いる方法、エレクトロポレーション法等が挙げられる。
酵母を宿主とする場合は、例えばサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)などが用いられる。酵母への組換えベクターの導入方法は、酵母にDNAを導入する方法であれば特に限定されず、例えばエレクトロポレーション法、スフェロプラスト法、酢酸リチウム法等が挙げられる。
動物細胞を宿主とする場合は、サル細胞COS−7、Vero、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO細胞)、マウスL細胞などが用いられる。動物細胞への組換えベクターの導入方法としては、例えばエレクトロポレーション法、リン酸カルシウム法、リポフェクション法等が挙げられる。
昆虫細胞を宿主とする場合は、Sf9細胞などが用いられる。昆虫細胞への組換えベクターの導入方法としては、例えばリン酸カルシウム法、リポフェクション法、エレクトロポレーション法などが挙げられる。
本発明においては、上記形質転換植物細胞等から形質転換植物体に再生することができる。再生方法としては、例えば、カルス状の形質転換細胞をホルモンの種類、濃度を変えた培地へ移して培養し、不定胚を形成させ、完全な植物体を得る方法が採用される。使用する培地としては、LS培地、MS培地などが例示される。本発明における形質転換植物体の製造工程としては、本発明のDNAを挿入した植物発現ベクターを宿主細胞に導入して形質転換植物細胞を得て、該形質転換植物細胞から形質転換植物体を再生する工程を含む。一旦、染色体内に本発明のDNAが導入された形質転換植物体が得られれば、該植物体から有性生殖又は無性生殖により子孫を得ることが可能である。また、該植物体やその子孫あるいはクローンから種子等を得て、それらを基に該植物体を量産することも可能である。
アブラナ科野菜類炭疽病菌(Colletotrichum higginsianum)に抵抗性のシロイヌナズナ生態型(エコタイプ)Wassilewskija(Ws)と、感受性のColumbia(Col)を交配し、F1種子を得た。さらにF1個体を自家受粉させてF2種子を得た。このF1植物に炭疽病菌を噴霧接種したところ、全てが抵抗性を示した。次にF2植物に炭疽病菌を噴霧接種したところ、抵抗性個体数と感受性個体数が3:1に分離し、抵抗性が優性で、この抵抗性は1遺伝子支配であることが判明した。このため、上記F2集団から病原菌に対して感受性の表現型をもつ個体を選抜したとき、その個体はWsの標的遺伝子座に対するColの遺伝子(アリル)をホモザイガスでもつことが予想された。従って、表現型によって選抜された多数のF2個体の染色体構造を多型マーカーによって調べたとき、遺伝子型がホモでCol型を示す頻度が最も高い領域付近に、標的遺伝子のアリルが存在することも予想された。この予想に基づき、標的遺伝子を同定すべく、SSLP解析を行った結果、多型マーカーK11I1とK17O22(表1)で挟まれた領域までは、標的遺伝子の存在領域を絞り込むことに成功した。
しかしながら、実施例1の方法では、これ以上、標的遺伝子の存在領域を絞り込むことに利用できる多型マーカーの作成ができず、SSLP解析に限界が生じた。そこで、上記絞り込んだ領域に存在する候補遺伝子をシロイヌナズナColに形質転換して、その表現型を解析することにより、標的遺伝子を同定することとした。
クローニングした遺伝子を、バイナリーベクター(pBI系ベクター)のマルチクローニングサイトにおける制限酵素SmaI切断部位に挿入してベクターに連結した。さらにこれをシロイヌナズナColに形質転換した。この形質転換体のF2及びF3世代の個体にアブラナ科野菜類炭疽病菌(Colletotrichum higginsianum)を噴霧接種し、その表現型を検討したところ、炭疽病菌に抵抗性を示すことが判明した(図2)。
アブラナ科野菜類炭疽病菌(Colletotrichum higginsianum)に抵抗性を示すWsに感受性を示すColを交雑した。交雑によって得られた子孫に炭疽病菌を噴霧接種し、抵抗性を示した個体についてさらにColを交雑するということを、約4年もの歳月を費やして、8回繰り返した。その結果、遂に、Ws−At5g45250及びその周辺領域がWs型でそれ以外の領域はCol型を示す個体を作出することに成功した。この個体に炭疽病菌を噴霧接種してその表現型を検討したところ、炭疽病菌に抵抗性を示すことが判明した。
以上により、Ws−At5g45250がアブラナ科野菜類炭疽病菌に対する抵抗性遺伝子であることが明らかとなった。
アブラナ科野菜類炭疽病菌(Colletotrichum higginsianum)に抵抗性を示すEil−0に感受性を示すColを交雑した。交雑によって得られた子孫に炭疽病菌を噴霧接種し、抵抗性を示した個体についてさらにColを交雑するということを、約4年もの歳月を費やして、7回繰り返した。その結果、遂に、Eil−At5g45250及びその周辺領域がEil型でそれ以外の領域はCol型を示す個体を作出することに成功した。この個体に炭疽病菌を噴霧接種してその表現型を検討したところ、炭疽病菌に抵抗性を示すことが判明した。
以上により、Eil−At5g45250がアブラナ科野菜類炭疽病菌に対する抵抗性遺伝子であることが明らかとなった。なお、同定されたイントロン領域を含むゲノムDNAの塩基配列を配列番号:4に示し、cDNAの塩基配列を配列番号:5に示した。(なお、配列番号:4中、エキソン領域(コード領域)は1〜473、610〜1792、1881〜2195、2302〜3186、及び3303〜4100である。)
Claims (7)
- 少なくともアブラナ科野菜類炭疽病菌(Colletotrichum higginsianum)への抵抗性をアブラナ科植物に対して付与する活性を有するタンパク質をコードすることを特徴とする下記(a)から(d)のいずれかに記載のDNA。
(a)配列番号:3又は6に記載のアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするDNA
(b)配列番号:1、2、4又は5に記載の塩基配列のコード領域を含むDNA
(c)配列番号:3又は6に記載のアミノ酸配列において、第153番目のアミノ酸以外の1個〜10個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、及び/又は付加したアミノ酸配列を有するタンパク質をコードするDNA
(d)配列番号:3又は6に記載のアミノ酸配列と90%以上の相同性を有し、かつ第153番目のアミノ酸がThrであるアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするDNA - 請求項1に記載のDNAを含むベクター。
- 請求項1に記載のDNAが導入された形質転換体。
- 植物細胞である、請求項3に記載の形質転換体。
- 請求項1に記載のDNAが導入された形質転換植物体。
- 少なくともアブラナ科野菜類炭疽病菌(Colletotrichum higginsianum)への抵抗性をアブラナ科植物に対して付与することを特徴とする下記(a)から(d)のいずれかに記載のタンパク質。
(a)配列番号:3又は6に記載のアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号:1、2、4又は5に記載の塩基配列にコードされるタンパク質
(c)配列番号:3又は6に記載のアミノ酸配列において、第153番目のアミノ酸以外の1個〜10個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、及び/又は付加したアミノ酸配列を有するタンパク質
(d)配列番号:3又は6に記載のアミノ酸配列と90%以上の相同性を有し、かつ第153番目のアミノ酸がThrであるアミノ酸配列からなるタンパク質 - 請求項1に記載のDNA、請求項2に記載のベクター、及び請求項6に記載のタンパク質のいずれかを含んでなる、少なくともアブラナ科野菜類炭疽病菌(Colletotrichum higginsianum)への抵抗性をアブラナ科植物に対して付与することを特徴とする組成物。
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