核酸配列の説明
配列番号1は、FAD2−1Aのイントロン1の核酸配列である。
配列番号2は、FAD2−1Bのイントロン1の核酸配列である。
配列番号3は、FAD2−1Bプロモーターの核酸配列である。
配列番号4は、FAD2−1Aゲノムクローンの核酸配列である。
配列番号5および6は、それぞれFAD2−1Aの3'UTRおよび5'UTRの核酸配列である。
配列番号7〜13は、それぞれFAD3−1Aのイントロン1、2、3A、4、5、3B、および3Cの核酸配列である。
配列番号14は、FAD3−1Cのイントロン4の核酸配列である。
配列番号15は、部分的なFAD3−1Aゲノムクローンの核酸配列である。
配列番号16および17は、それぞれFAD3−1Aの3'UTRおよび5'UTRの核酸配列である。
配列番号18は、部分的なFAD3−1Bゲノムクローンの核酸配列である。
配列番号19〜25は、それぞれFAD3−1Bのイントロン1、2、3A、3B、3C、4、および5の核酸配列である。
配列番号26および27は、それぞれFAD3−1Bの3'UTRおよび5'UTRの核酸配列である。
配列番号28は、FATB−1ゲノムクローンの核酸配列である。
配列番号29〜35は、それぞれFATB−1のイントロンI、II、III、IV、V、VI、およびVIIの核酸配列である。
配列番号36および37は、それぞれFATB−1の3'UTRおよび5'UTRの核酸配列である。
配列番号38は、クフェア・プルチェリマKAS I遺伝子の核酸配列である。
配列番号39は、クフェア・プルチェリマKAS IV遺伝子の核酸配列である。
配列番号40および41は、それぞれリシヌス・コムニスおよびシモンジア・シネンシスのΔ−9不飽和化酵素遺伝子の核酸配列である。
配列番号42は、FATB−2cDNAの核酸配列である。
配列番号43は、FATB−2ゲノムクローンの核酸配列である。
配列番号44〜47は、それぞれFATB−2のイントロンI、II、III、およびIVの核酸配列である。
配列番号48〜60は、PCRプライマーの核酸配列である。
配列番号61および62は、それぞれダイズFAD3−1Cの3'UTRおよび5'UTRの核酸配列である。
定義
「ACP」とは、アシル担体タンパク質部分をいう。「変化した種子油組成」とは、それ中の脂肪酸のレベルが、類似の遺伝的背景を有するが形質転換していない植物からの種子油と比較して変更または改変されている、本発明のトランスジェニックまたは形質転換した植物からの種子油組成をいう。
「アンチセンス抑制」とは、アンチセンスRNA分子の導入によって誘導される遺伝子に特異的なサイレンシングをいう。
「mRNAまたはタンパク質などの複数の作用物質の共発現」とは、重なり合った時間フレームかつもう一つの作用物質と同じ細胞または組織内における、作用物質の同時発現をいう。「複数の作用物質の協調発現」とは、そのような作用物質からの転写物およびタンパク質の産生共有または同一のプロモーターを利用して実施される場合における、複数の作用物質の共発現をいう。
核酸配列の「相補体」とは、その完全長に沿った配列の相補体をいう。
「共抑制」とは、内在性遺伝子の転写物と同じ鎖のmRNAを転写できる相同的なセンス構築体の発現による、特定の内在性遺伝子または遺伝子ファミリーの発現レベル、通常はRNAレベルにおける低下である。Napoliら、Plant Cell、2:279〜289(1990);van der Krolら、Plant Cell、2:291〜299(1990)。
「粗ダイズ油」とは、ダイズ種子から抽出したが精製、加工、または混合していないダイズ油をいうが、脱ガムされていてもよい。
「CTP」とは、「葉緑体輸送ペプチドコード配列」によってコードされている葉緑体輸送ペプチドをいう。
本明細書中でタンパク質および核酸に言及する場合、「由来する」とは、既知のタンパク質または核酸からタンパク質または核酸を、直接的(例えば、既知のタンパク質もしくは核酸の配列を見て、既知のタンパク質もしくは核酸の配列に少なくとも部分的に類似の配列を有するタンパク質もしくは核酸を調製することによる)または間接的に(例えば、既知のタンパク質もしくは核酸に関連する生物からタンパク質もしくは核酸を得ることによる)得ることをいう。タンパク質または核酸を既知のタンパク質または核酸に「由来させる」他の方法は、当業者に知られている。
二本鎖RNA(「dsRNA」)、二本鎖RNA干渉(「dsRNAi」)およびRNA干渉(「RNAi」)はすべて、二本鎖RNA分子を少なくとも部分的に転写できる構築体の導入によって誘導される、遺伝子に特異的なサイレンシングをいう。「dsRNA分子」および「RNAi分子」はどちらも、相補的ヌクレオチド配列を有するセグメントを含むRNA分子の領域をいい、したがって、互いにハイブリダイズして二本鎖RNAを形成できる。そのような二本鎖RNA分子は、細胞または生物内に導入した場合に、細胞または生物の細胞中に存在するmRNA種のレベルを少なくとも部分的に低下させることができる。さらに、dsRNAは、参考としてその全体が本明細書中に組み込まれている、2005年2月11日出願の国際出願PCT/US2005/004681号に記載のように、非正統的組換えおよび部位特異的な組換えによる適切なDNA断片のin vivoの組立て後に作製できる。
「エクソン」とは、発現されたタンパク質の一部またはすべてをコードしている核酸分子、通常はDNAのセグメントを意味する、この用語の通常の意味をいう。
「脂肪酸」とは、遊離脂肪酸および脂肪酸アシル基をいう。
「遺伝子」とは、遺伝子産物の発現に関連する5'プロモーター領域、任意のイントロンおよびエクソン領域ならびに遺伝子産物の発現に関連する3'または5'非翻訳領域を包含する核酸配列をいう。
「遺伝子サイレンシング」とは、遺伝子発現の抑制または遺伝子発現のダウンレギュレーションをいう。
「遺伝子ファミリー」とは、類似の機能的属性を示すタンパク質をコードしている、1つの生物中の2つ以上の遺伝子であり、「遺伝子ファミリーメンバー」とは、植物の遺伝物質内に見つかる遺伝子ファミリーの任意の遺伝子であり、例えば、「FAD2遺伝子ファミリーメンバー」とは植物の遺伝物質内に見つかる任意のFAD2遺伝子である。遺伝子ファミリーの2つのメンバーの例は、FAD2−1およびFAD2−2である。遺伝子ファミリーは、核酸配列の類似度によってさらに分類できる。遺伝子FAD2には、例えば、その座位での対立遺伝子が含まれる。好ましくは、遺伝子ファミリーメンバーは、遺伝子のコード配列部分で少なくとも60%、より好ましくは少なくとも70%、より好ましくは少なくとも80%の核酸配列同一性を示す。
「異種」とは、天然に一緒に存在しないことを意味する。
核酸分子は、それがいかに間接的であろうと、ヒトの操作の結果として細胞または生物内に挿入された場合に、「導入された」と言う。導入された核酸分子の例には、限定されるものではないが、形質転換、形質移入、注入、および噴出によって細胞内に導入された核酸、ならびに、限定されるものではないが、コンジュゲート、エンドサイトーシス、および貪食を含めた方法によって生物内に導入された核酸が含まれる。
「イントロン」とは、発現されたタンパク質の一部またはすべてをコードしておらず、内在性の状況では、RNA分子に転写されるが、RNAがタンパク質へと翻訳される前に内在性RNAからスプライシングされて除去される、核酸分子、通常はDNAのセグメントを意味する、この用語の通常の意味をいう。「イントロンdsRNA分子」および「イントロンRNAi分子」はどちらも、細胞または生物内に導入した場合に、細胞または生物の細胞中に存在するmRNA種のレベルを少なくとも部分的に低下させることができる二本鎖RNA分子をいい、二本鎖RNA分子は、細胞または生物中に存在する遺伝子のイントロンに対して、そのイントロン配列を含むmRNAのレベルを低下させるために十分な同一性を示す。
「低飽和」油組成とは、3.6〜8%の飽和脂肪酸を含む。
「中程度オレイン酸ダイズ種子」とは、油組成中に50%〜85%のオレイン酸が存在する種子である。
「低リノレン酸」油組成とは、全脂肪酸の約3重量%未満のリノレン酸を含む。
用語「非コード」とは、発現されたタンパク質の一部またはすべてをコードしていない核酸分子の配列をいう。非コード配列には、限定されるものではないが、イントロン、プロモーター領域、3'非翻訳領域(3'UTR)、および5'非翻訳領域(5'UTR)が含まれる。
用語「油組成」とは、脂肪酸のレベルをいう。
1つまたは複数の核酸配列と「作動可能に連結した」プロモーターは、多シストロン性の配置に並べられた複数コードもしくは非コード核酸配列を含めた1つまたは複数の核酸配列の発現を駆動できる。
「物理的に連結した」核酸配列とは、単一の核酸分子上に見つかる核酸配列である。
「植物」には、全植物体、植物器官(例えば、葉、茎、根など)、種子、ならびにその植物細胞および子孫への言及が含まれる。
用語「植物細胞」には、限定されるものではないが、種子懸濁培養物、胚、分裂領域、カルス組織、葉、根、苗条、配偶体、胞子体、花粉、および小胞子が含まれる。
「植物プロモーター」には、限定されるものではないが、植物ウイルスプロモーター、植物に由来するプロモーター、および植物細胞においてmRNAの発現を促進するために機能できる合成プロモーターが含まれる。
「多シストロン性遺伝子」または「多シストロン性mRNA」とは、抑制または発現の標的とされた複数の遺伝子の核酸配列に対応する転写された核酸配列を含む、任意の遺伝子またはmRNAである。そのような多シストロン性遺伝子またはmRNAは、イントロン、5'UTR、3'UTR、輸送ペプチドコード配列、エクソン、またはそれらの組合せに対応する配列を含み得、また、組換え多シストロン性遺伝子またはmRNAは、例えば、限定されるものではないが、1つの遺伝子からの1つまたは複数のUTRおよび第2の遺伝子からの1つまたは複数のイントロンに対応する配列を含み得ることが理解されよう。
「種子に特異的なプロモーター」とは、種子中で優先的にまたは排他的に活性であるプロモーターをいう。「優先的な活性」とは、植物の他の組織、器官またはオルガネラよりも種子中で実質的に大きいプロモーター活性をいう。「種子に特異的な」には、限定されるものではないが、種子の澱粉層、胚乳、および/または胚における活性が含まれる。
「センスイントロン抑制」とは、センスイントロンまたはその断片の導入によって誘導される遺伝子サイレンシングをいう。センスイントロン抑制は、たとえばFillattiによってPCT WO01/14538 A2に記載されている。
mRNAまたはタンパク質などの複数の作用物質の「同時発現」とは、もう一つの作用物質と同時の作用物質の発現をいう。そのような発現は部分的にのみ重なり合う場合があり、異なる組織中または異なるレベルでも起こり得る。
「全油レベル」とは、脂肪酸の種類にかかわらず、脂肪酸の全凝集量をいう。本明細書中で使用する全油レベルにはグリセロール主鎖は含まれない。
「導入遺伝子」とは、生物内に導入した遺伝子の発現に関連する核酸配列をいう。導入遺伝子には、限定されるものではないが、生物に内在性の遺伝子または生物内に天然に存在しない遺伝子が含まれる。「トランスジェニック植物」とは、任意の性的または無性的方法による植物からのその導入遺伝子の輸送を促進する様式で導入遺伝子を安定に組み込む、任意の植物である。
「ゼロ飽和」油組成とは、3.6%未満の飽和脂肪酸を含む。
本明細書中でタンパク質および核酸に言及する場合、無修飾の大文字、たとえば「FAD2」の使用は、酵素、タンパク質、ポリペプチド、またはペプチドへの言及を示し、斜体の大文字、たとえば「FAD2」の使用は、限定されるものではないが、遺伝子、cDNA、およびmRNAを含めた核酸に言及するために用いる。細胞または生物は特定の酵素をコードしている複数の遺伝子のファミリーを有することができ、遺伝子名に続く大文字(A、B、C)はファミリーメンバーを指定するために用いる、すなわち、FAD2−1AはFAD2−1Bとは異なる遺伝子ファミリーメンバーである。
本明細書中で使用する記載した任意の範囲には、別段に記述しない限りは範囲の端点が含まれる。
A.作用物質
本発明の作用物質は、もう一つの核酸分子とハイブリダイズする核酸分子の能力などの構造的属性、または抗体によって結合される(もしくはそのような結合に関してもう一つの分子と競合する)タンパク質の能力のどちらかに関して「生物活性のある」ことが好ましい。あるいは、そのような属性は触媒的であってもよく、したがって化学反応または応答を媒介する作用物質の能力に関与する。作用物質は、「実質的に精製」されていることが好ましい。本明細書中で使用する用語「実質的に精製」したとは、通常そのネイティブな環境条件と関連している実質的にすべての他の分子から分離された分子をいう。より好ましくは、実質的に精製した分子とは、調製物中に存在する優勢の種である。実質的に精製した分子は、天然の混合物中に存在する他の分子(溶媒を除く)を60%超、75%超、好ましくは90%超、最も好ましくは95%超含まなくてもよい。用語「実質的に精製した」とは、そのネイティブな環境条件中に存在する分子を包含することを意図しない。
本発明の作用物質は組換えであってもよい。本明細書中で使用する用語「組換え」とは、それがいかに間接的であろうと、ヒトが核酸分子を操作したことによる、またはその結果の、任意の作用物質を意味する(例えば、限定されるものではないがDNAまたはペプチドが含まれる)。また、本発明の作用物質を、作用物質の検出を容易にする試薬、例えば、蛍光標識、化学標識、および/または修飾塩基で標識し得ることも理解されよう。
本発明の作用物質には、少なくとも部分的に二本鎖である少なくとも1つのRNA分子を形成する、センスおよびアンチセンス方向に転写されることができるヌクレオチド配列を有するDNA分子が含まれる。好ましい実施形態では、本発明の作用物質は、FAD2、FATB、またはFAD2およびFATBの断片であるヌクレオチド配列を有する二本鎖RNA分子である。もう一つの実施形態では、本発明の作用物質は、宿主細胞内で転写されてヌクレオチド配列のセンスおよびアンチセンス方向を生じることができるDNA分子である。もう一つの実施形態では、核酸分子は、センス方向およびアンチセンス方向のヌクレオチド配列を有することができ、または、もう一つの実施形態では、核酸分子は、センス方向またはアンチセンス方向のヌクレオチド配列を有することができる。そのようなヌクレオチド配列は、同一のプロモーター、異なるプロモーター、単一のプロモーター、または複数のプロモーターと作動可能に連結していることができる。そのようなヌクレオチド配列は、単一または複数のDNA分子上にあることができる。
本発明の作用物質には、植物のコード領域もしくは非コード領域に対して、または植物のコードもしくは非コード領域に相補的な核酸配列に対して、その全長にわたって少なくとも50%、60%、または70%同一であるDNA配列を含む核酸分子が含まれる。植物のコード領域もしくは非コード領域に対して、または植物のコードもしくは非コード領域に相補的な核酸配列に対して、その全長にわたって少なくとも80%同一;少なくとも85%同一;少なくとも90%同一;少なくとも95%同一;少なくとも97%同一;少なくとも98%同一;少なくとも99%同一;または100%同一であるDNA配列がより好ましい。
当該技術分野でよく理解されている「同一性」とは、配列を比較することによって決定される、2つ以上のポリペプチド配列または2つ以上の核酸分子配列の間の関係性である。当該技術分野では、「同一性」とは、そのような配列のストリング間のマッチによって決定される、ポリペプチドまたは核酸分子配列の間の配列関連性の度合も意味する。「同一性」は、限定されるものではないが、コンピュータ分子生物学(Computational Molecular Biology)、Lesk編、Oxford University Press、New York、1988;バイオコンピューティング:情報科学およびゲノムプロジェクト(Biocomputing:Informatics and Genome Projects)、Smith編、Academic Press、New York、1993;配列データのコンピュータ解析、パートI(Computer Analysis of Sequence Data,Part I)、GriffinおよびGriffin編、Humana Press、New Jersey、1994;分子生物学における配列解析(Sequence Analysis in Molecular Biology)、von Heinje、Academic Press、1987;配列解析プライマー(Sequence Analysis Primer)、GribskovおよびDevereux編、Stockton Press、New York、1991;ならびにCarilloおよびLipman、SIAM J.Applied Math、48:1073、1988に記載ものを含めた既知の方法によって容易に計算できる。
同一性を決定する方法は、試験した配列間で最大のマッチを与えるように設計されている。さらに、同一性を決定する方法は、公的に入手可能なプログラムにコーディングされている。2つの配列間の同一性を決定するために用いることができるコンピュータプログラムには、限定されるものではないが、GCG;一式の5つのBLAST プログラム、すなわちヌクレオチド配列のクエリー用に設計された3つ(BLASTN、BLASTX、およびTBLASTX)ならびにタンパク質配列のクエリー用に設計された2つ(BLASTPおよびTBLASTN)が含まれる。BLASTXプログラムはNCBIおよび他の入手源、例えば、BLASTマニュアル(BLAST Manual)、Altschulら、NCBI NLM NIH、メリーランド州Bethesda、20894;Altschulら、J.Mol.Biol.、215:403〜410(1990)から公的に入手可能である。周知のスミスウォーターマンアルゴリズムを用いて同一性を決定することもできる。
ポリペプチド配列を比較するためのパラメータには、典型的には、アルゴリズム:NeedlemanおよびWunsch、J.Mol.Biol.、48:443〜453(1970);比較マトリックス:HentikoffおよびHentikoff、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、89:10915〜10919(1992)のBLOSSUM62;ギャップペナルティ:12;ギャップ長ペナルティ:4が含まれる。これらのパラメータで用いることができるプログラムは、Genetics Computer Group(「GCG」)、ウィスコンシン州Madisonの「ギャップ」プログラムとして公的に入手可能である。上記パラメータおよび末端ギャップにペナルティなしがペプチド比較の初期設定パラメータである。
核酸分子配列比較のパラメータには、アルゴリズム:NeedlemanおよびWunsch、J.Mol.Bio.、48:443〜453(1970);比較マトリックス:マッチ−+10;ミスマッチ=0;ギャップペナルティ:50;ギャップ長ペナルティ:3が含まれる。本明細書中で使用する「%同一性」とは、上記パラメータを核酸分子配列比較の初期設定パラメータとして用いて、GCGの「ギャップ」プログラム、バージョン10.2を用いて決定する。
本発明の核酸配列のサブセットには断片核酸分子が含まれる。「断片核酸分子」とは、より大きな核酸分子の小片をいい、より大きな核酸分子の顕著な部分(もしくは複数の部分)、または実際にそのほとんどからなり得る。断片核酸分子は、連続する約15〜約400ヌクレオチド、より好ましくは、連続する約15〜約45ヌクレオチド、連続する約20〜約45ヌクレオチド、連続する約15〜約30ヌクレオチド、連続する約21〜約30ヌクレオチド、連続する約21〜約25ヌクレオチド、連続する約21〜約24ヌクレオチド、連続する約19〜約25ヌクレオチド、または連続する約21ヌクレオチドを有するより小さなオリゴヌクレオチドを含み得る。断片核酸分子は、植物のコードもしくは非コード領域の顕著な部分(もしくは複数の部分)、または実際にそのほとんどからなり得るか、あるいはより小さなオリゴヌクレオチドを含み得る。好ましい実施形態では、断片は植物のコードまたは非コード領域に対して100%の同一性を示す。もう一つの好ましい実施形態では、断片はより大きな核酸配列の一部分を含む。もう一つの態様では、断片核酸分子は、本発明の核酸分子の連続する少なくとも15、25、50、100、200、300、または400ヌクレオチドを有する核酸配列を有する。好ましい実施形態では、核酸分子は、植物のコードまたは非コード領域の連続する少なくとも15、25、50、100、200、300、または400ヌクレオチドを有する核酸配列を有する。最も好ましい実施形態では、核酸分子は、コードまたは非コード領域全体の連続するヌクレオチドの約1、2、5、10、20、30、40、50、60、70、80、または90%を有する核酸配列を有する。好ましい実施形態では、コードまたは非コード領域全体は、遺伝子全体、単一のエクソン、単一のイントロン、シグナル配列、または非翻訳領域(UTR)から選択された遺伝子要素であることができる。遺伝子要素全体の配列全体を有さない遺伝子要素は、遺伝子要素の断片であることができる。本発明の好ましい態様では、遺伝子要素は少なくとも40ヌクレオチドの長さである。本発明の一態様では、遺伝子の断片は遺伝子要素全体の一部分であり、そのような断片は、遺伝子要素全体の約1、2、5、10、20、30、40、50、60、70、80、または90%からの連続するヌクレオチドを含む。本発明の一態様では、断片核酸分子は、遺伝子要素全体の長さの約5%〜約80%、約10%〜約70%、約10%〜約60%、約10%〜約50%、約25%〜約60%、約25%〜約50%、約40%〜約60%、約40%〜約80%、約50%〜約90%である。
好ましい実施形態では、FAD2−1イントロンの断片は、連続する約20〜約420、約30および約420、約40〜約320、約50〜約200、約50〜約400、約50〜約420、約60〜約320、約70および約220、約100〜約200、約100〜約320、約150〜約200、約150〜約220、約150〜約400、約200〜約300、または約300〜約400ヌクレオチドである。もう一つの好ましい実施形態では、FAD2−1イントロンの断片は、連続する約100、約150、約200、約220、約250、約300、約320、または約350ヌクレオチドの長さである。もう一つの好ましい実施形態では、FAD2−1のイントロン断片は、配列番号1の長さと比較して、長さが連続する約20、約40、約60、約80、約100、約120、約140、約160、約180、約200、約220、約240、約260、約280、約290、約300、約320、約340、約360、約380、約400ヌクレオチド短縮されている。これらのFAD2−1のイントロン断片すべてについて、切断または欠失は、5'末端で開始する、3'末端で開始する、またはFAD2−1のイントロンの内部であることができる。これらのFAD2−1のイントロン断片すべてについて、FAD2−1イントロンの配列は配列番号1であることができる。
好ましい実施形態では、FATB遺伝子の断片は、FATB遺伝子の連続する約80〜約450、約100〜約500、約70〜約500、約200〜約400、約150〜約300、約250〜約350、約200〜約350ヌクレオチドである。好ましい実施形態では、FATB断片は、5'末端から開始してFATB中の全ヌクレオチドの1/2に由来する。これらのFATB断片すべてについて、切断または欠失は、5'末端で開始する、3'末端で開始する、またはFATBの内部であることができる。好ましい実施形態では、FATB断片は、FATBの5'末端から開始してFATB中の全ヌクレオチドの1/2に由来する、5'末端に最も近いFATB中の全ヌクレオチドの1/3に由来する。特に好ましい実施形態では、FATB断片は、好ましくは葉緑体輸送ペプチドをコードしている輸送ペプチドコード配列を含む。特に好ましい実施形態では、FATB断片は、好ましくは葉緑体輸送ペプチドをコードしている輸送ペプチドコード配列の断片である。もう一つの特に好ましい実施形態では、FATB断片は、FATBの5'UTRの連続する約20、約25、約30、約35、38、39、40、41、42、43、約45、約50、約55、または約60ヌクレオチドをさらに含む。最も好ましい実施形態では、断片には、FATBの5'UTRと融合したFATBの3'UTRなどの、2つ以上の非連続的な断片または別々の遺伝子要素の組合せが含まれる。本発明の作用物質には核酸分子が含まれる。例えば、限定されるものではないが、本発明の一態様では、本発明の核酸分子は、配列番号19、20、21、22、23、25、32、33、34、35、44、45、46、もしくは47のイントロン配列またはその断片もしくはその相補体を含む。本発明のもう一つの態様では、核酸分子は、細胞または生物内に導入した場合に、RNAまたはタンパク質の産生を抑制する一方で、もう一つのRNAまたはタンパク質を同時発現、共発現または協調発現させることができる、核酸配列を含む。本発明の一態様では、核酸分子は、細胞または生物内に導入した場合に、内在性FAD2、FAD3、および/またはFATBのRNAの発現を抑制する、少なくとも部分的に低下させる、低下させる、実質的に低下させる、または有効に排除する一方で、それと同時にβ−ケトアシル−ACP合成酵素I、β−ケトアシル−ACP合成酵素IV、Δ−9不飽和化酵素、および/またはCP4 EPSPSのRNAまたはタンパク質の少なくとも1つを共発現、同時発現、または協調発現させることができる、核酸配列を含む。
少なくとも1つまたは複数の内在性遺伝子の発現を抑制する、少なくとも部分的に低下させる、低下させる、実質的に低下させる、または有効に排除することによって、植物細胞中で利用可能なFAD2および/またはFAD3の量が低下する、すなわちタンパク質の定常状態レベルが低下し、減少したパーセンテージのリノール酸(C18:2)およびリノレン酸(C18:3)などのポリ不飽和脂肪酸が提供され得る。トリアシルグリセロール内に取り込むために利用可能な脂肪酸のプールにおける修飾も、同様に植物細胞中の油の組成に影響を与え得る。したがって、FAD2および/またはFAD3の発現の減少は、オレイン酸(C18:1)などのモノ不飽和脂肪酸の割合の増加をもたらし得る。FATBの量が植物細胞中で減少している場合、減少した量のパルミチン酸およびステアリン酸などの飽和脂肪酸が提供され得る。したがって、FATBの発現の減少は、オレイン酸(18:1)などの不飽和脂肪酸の割合の増加をもたらし得る。したがって、FAD2、FAD3、およびFATBの発現の同時抑制の結果、FAS経路がオレイン酸(C18:1)などの炭素18個の長さのモノ不飽和脂肪酸の全体的な増加に向かって駆動される。米国特許第5,955,650号を参照されたい。
植物細胞中で利用可能なβ−ケトアシル−ACP合成酵素I(KAS I)および/またはβ−ケトアシル−ACP合成酵素IV(KAS IV)の量を増加させることによって、減少したパーセンテージの16:0−ACPが提供されて、増加したパーセンテージの18:0−ACPがもたらされ得る。したがって、より多くの量の18:0−ACPとFAD2、FAD3、およびFATBの1つまたは複数の同時抑制とがあいまって、油組成をオレイン酸(C18:1)の全体的な増加に向かって駆動することが支援される。植物細胞中で利用可能なΔ−9不飽和化酵素の量を増加させることによって、増加したパーセンテージの不飽和脂肪酸が提供されて、ステアリン酸および全飽和物の全体的な低下がもたらされ得る。
増加および減少した酵素発現のこれらの組合せを操作して、オレイン酸レベルが増加し、リノール酸、リノレン酸、ステアリン酸、および/またはパルミチン酸レベルが減少し、飽和物の全体的なレベルが減少した脂肪酸が含まれる油組成を生成し得る。植物における遺伝子発現の増強は、余剰コピー数の遺伝子のコード配列を植物細胞内に導入すること、または、好ましくは、余剰コピー数の遺伝子のコード配列を植物ゲノム内に取り込ませることによって起こり得る。過剰発現は、遺伝子の発現を調節する調節機構の活性を増加させること、すなわち遺伝子発現をアップレギュレーションすることによって起こり得る。
植物細胞におけるCP4 EPSPSの産生は、植物細胞にグリフォセートに対する耐性または抵抗を与え、したがって、グリフォセート抵抗選択による、形質転換体が成功したものを同定する好都合な方法が提供される。
遺伝子サイレンシングとしても知られる、植物における遺伝子発現の抑制は、転写性レベルおよび転写後レベルのどちらでも起こる。宿主細胞における内在性配列の発現を抑制する様々な方法が存在し、限定されるものではないが、アンチセンス抑制、同時抑制、リボザイム、センスおよびアンチセンスの組合せ(二本鎖RNAi)、プロモーターサイレンシング、およびジンクフィンガータンパク質などのDNA結合タンパク質が含まれる。(例えば、WO98/53083、WO01/14538、および米国特許第5,759,829号(Shewmaker)参照)。これらの機構のうちの特定のものは、DNAまたはRNAレベルでの核酸の相同性に関連している。そのような相同性とは、同一の種内または異なる種にわたるDNAまたはタンパク質の配列の類似度をいう。宿主細胞に導入されたDNA配列が、導入されたDNA配列の転写物が内在性遺伝子の転写性または転写後遺伝子サイレンシングを誘導するほど十分に内在性遺伝子に相同的である場合に、遺伝子サイレンシングが起こる。定常状態発現レベルを抑制するために十分な相同性は、植物のコード領域もしくは非コード領域に対して、または植物のコードもしくは非コード領域に相補的な核酸配列に対して、DNA配列の全長にわたって少なくとも50%、約60%、または約70%の同一性であり得る。植物のコード領域もしくは非コード領域に対して、または植物のコードもしくは非コード領域に相補的な核酸配列に対して、その全長にわたって少なくとも80%同一;少なくとも85%同一;少なくとも90%同一;少なくとも95%同一;少なくとも97%同一;少なくとも98%同一;少なくとも99%同一;または100%同一であるDNA配列がより好ましい。植物では、二本鎖RNA分子は配列に特異的なサイレンシングを誘導できる。遺伝子サイレンシングは、しばしば、植物では二本鎖RNA(「dsRNAi」)と呼ばれ、カエノルハブディティス・エレガンスおよび動物ではRNA干渉またはRNAiと呼ばれ、真菌では膨化と呼ばれる。
好ましい実施形態では、本発明の核酸分子は、第1の組のDNA配列であって、そのそれぞれが、発現された場合に、コードもしくは非コード配列が由来する遺伝子、または標的のコードもしくは非コード配列に対して相同性を有する任意の遺伝子によってコードされているmRNA転写物またはタンパク質のレベルを有効に排除する、実質的に低下させる、または少なくとも部分的に低下させることができるように、植物遺伝子の1つまたは複数のコードまたは非コード配列に対して十分な相同性を示すDNA配列を含む。
好ましい実施形態では、本発明の核酸分子は、(a)第1の組のDNA配列であって、そのそれぞれが、発現された場合に、コードもしくは非コード配列が由来する遺伝子、または任意の遺伝子標的の非コード配列に対して相同性を有するによってコードされているmRNA転写物またはタンパク質のレベルを有効に排除する、実質的に低下させる、または少なくとも部分的に低下させることができるように、植物遺伝子の1つまたは複数のコードまたは非コード配列に対して十分な相同性を示すDNA配列と、(b)第2の組のDNA配列であって、そのそれぞれが、発現された場合に、遺伝子によってコードされているmRNA転写物またはタンパク質のレベルを少なくとも部分的に増強する、増加させる、増強する、または実質的に増強できるように、植物遺伝子に対して十分な相同性を示すDNA配列とを含む。
本明細書中で使用する、「一組」のDNA配列とは、タンパク質をコードしているまたはコードしていない1つまたは複数の配列であることができる。例えば、第1の組のDNA配列はプロモーター、非コード領域、およびターミネーターだけから構成されることができる。第2の組のDNA配列は第1の組のDNA配列の前または後に存在するか、または存在しないことができる。
本明細書中で使用する、タンパク質またはmRNAなどの作用物質のレベルまたは量の「低下」とは、作用物質を低下させることができるDNA配列を欠く細胞または生物と比較して、レベルまたは量が低下していることを意味する。例えば、「少なくとも部分的な低下」とは少なくとも25%の低下をいい、「実質的な低下」とは少なくとも75%の低下をいい、「有効な排除」とは95%を超える低下をいい、これらすべてにおいて、作用物質のレベルまたは量の低下とは、作用物質を低下させることができるDNA配列を欠く細胞または生物と比較したものである。
本明細書中で使用する、タンパク質またはmRNAなどの作用物質のレベルまたは量が「増強した」または「増加した」とは、レベルまたは量が、類似の遺伝的背景を有するがタンパク質またはmRNAをコードしている導入された核酸分子を欠く細胞、組織または植物中に存在する作用物質のレベルまたは量よりも高いことを意味する。例えば、「少なくとも部分的に増強した」レベルとは少なくとも25%の増加をいい、「実質的に増強した」レベルとは少なくとも100%の増加をいい、これらのすべてにおいて、作用物質のレベルまたは量の増加とは、類似の遺伝的背景を有するがタンパク質またはmRNAをコードしている導入された核酸分子を欠く細胞、組織または植物中に存在する作用物質のレベルまたは量と比較したものである。好ましい実施形態では、発現の増加は、タンパク質が系にとって異種である任意の発現であり得る。例えば、CP4 EPSPSの任意の発現は、タンパク質をコードしている核酸分子を導入する前に植物中で発現が存在しなかった場合は発現の増加であることができる。
作用物質のレベルを比較する場合、そのような比較は、類似の遺伝的背景を有する生物間で実施することが好ましい。好ましくは、類似の遺伝的背景とは、比較する生物が、50%以上、より好ましくは75%以上、さらにより好ましくは90%以上の核遺伝物質の配列同一性を共有する背景である。もう一つの好ましい態様では、類似の遺伝的背景とは、比較する生物が植物であり、植物は植物形質転換技術を用いて最初に導入した任意の遺伝物質以外は同系である背景である。作用物質のレベルまたは量の測定は任意の適切な方法によって実施してよく、その非限定的な例には、mRNA転写物のレベル、タンパク質もしくはペプチドのレベル、および/または表現型、特に油含量の比較が含まれる。本明細書中で使用するmRNA転写物にはプロセッシングされたおよびプロセッシングされていないmRNA転写物が含まれ、タンパク質またはペプチドには任意の翻訳後修飾を有するまたは有さないタンパク質またはペプチドが含まれる。
第1の組のDNA配列のDNA配列は、コード配列、イントロン配列、3'UTR配列、5'UTR配列、プロモーター配列、他の非コード配列、または前述の任意の組合せであり得る。第1の組のDNA配列は、発現された場合に、FAD2、FAD3、およびFATBからなる群から選択された遺伝子によってコードされているタンパク質および転写物のどちらかまたは両方を選択的に低下させることができる、1つまたは複数の配列をコードしている。好ましい実施形態では、第1の組のDNA配列はアンチセンスRNAを発現でき、個々のアンチセンス配列は、1つの転写物中で連結していてもよく、または連結していない個々の転写物中であってもよい。さらに好ましい実施形態では、第1の組のDNA配列は、単一のdsRNA分子を発現できる、物理的に連結した配列である。異なる好ましい実施形態では、第1の組のDNA配列はセンス共抑制RNAを発現でき、個々のセンス配列は、1つの転写物中で連結していてもよく、または連結していない個々の転写物中であってもよい。第1の組のDNA配列の例示的な実施形態は、発明を実施するための最良の形態のパートBおよび実施例に記載されている。
第2の組のDNA配列は、発現された場合に、β−ケトアシル−ACP合成酵素I(KAS I)、β−ケトアシル−ACP合成酵素IV(KAS IV)、Δ−9不飽和化酵素、およびCP4 EPSPSからなる群から選択された遺伝子によってコードされているタンパク質および転写物の一方または両方を増加させることができる、1つまたは複数の配列をコードしている。第2の組のDNA配列のDNA配列は、物理的に連結した配列であり得る。第2の組のDNA配列の例示的な実施形態は、以下の発明を実施するための最良の形態のパートCおよびDに記載されている。
したがって、本発明は、脂肪酸の組成ならびに油、ワックス、および脂肪などのそのような脂肪酸を含む化合物を変更する方法を提供する。本発明はまた、宿主細胞植物において特定の脂肪酸を生成する方法も提供する。そのような方法では、宿主植物細胞のFAS経路を修飾するための、本明細書中に記載の発現カセットの使用を用いる。
B.第1の組のDNA配列
本発明の一態様では、核酸分子は、細胞または生物内に導入した場合に、1つまたは複数の遺伝子によってコードされているmRNA転写物またはタンパク質のレベルを有効に排除する、実質的に低下させる、または少なくとも部分的に低下させることができる1つまたは複数の配列を発現する、第1の組のDNA配列を含む。好ましい態様には、標的として内在性遺伝子、植物遺伝子、および非ウイルス遺伝子が含まれる。本発明の一態様では、遺伝子はFAD2、FAD3、またはFATB遺伝子である。
一態様では、本発明の核酸分子は、植物細胞または植物内に導入して発現させた場合に、コードまたは非コード配列(もしくは複数の配列)が由来する遺伝子によってコードされているmRNA転写物またはタンパク質のレベルを有効に排除する、実質的に低下させる、または少なくとも部分的に低下させることができる、植物遺伝子からの1つまたは複数のコードまたは非コード配列に対して十分な相同性を示すDNA配列を含む。第1の組のDNA配列のDNA配列は、抑制する遺伝子に由来するコードまたは非コード領域に対して少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%、または最も好ましくは100%の同一性を示すRNA配列またはRNA断片を転写する。そのような%同一性はもう一つの核酸断片との比較であり得る。
好ましくは、非コード配列は、植物遺伝子からの3'UTR、5'UTR、タンパク質をコードしている配列の一部、またはイントロンである。より好ましくは、非コード配列は、植物遺伝子からのプロモーター配列、3'UTR、5'UTR、またはイントロンである。イントロンは、植物遺伝子のエクソンの間に位置するか、または5'または3'UTR内に位置し得る。コード配列は優先的にはタンパク質のコーディングフレームの一部である。
第1の組のDNA配列の配列(または複数の配列)は、植物細胞または植物内に導入した場合に所望の効果を達成するために、dsRNA、センス抑制RNA、もしくはアンチセンスRNAまたは任意の他の抑制転写物を産生するように設計し得る。そのようなDNA配列(または複数の配列)は断片核酸分子であり得る。
植物イントロンは、内在性であるか導入したものであるかにかかわらず、遺伝子からの任意の植物イントロンであることができる。生物からのそのようなイントロンの核酸配列は、限定されるものではないが、ebi.ac.uk/swisprot/;expasy.ch/;embl−heidelberg.de/;およびncbi.nlm.nih.govからインターネット上で探し得るEMBLおよびGenbankなどのデータベースを含めた、複数の入手源から得るまたはそれに由来できる。また、そのようなイントロンの核酸配列は、限定されるものではないがgenes.mit.edu/GENSCAN.htmlからインターネット上で探し得るGENSCANプログラムなどの入手原に由来することもできる。
さらなるイントロンは、限定されるものではないが、ゲノムライブラリを既知のエクソンもしくはイントロン配列のどちらかのプローブでスクリーニングする方法、ゲノム配列をその対応するcDNA配列と比較する方法、またはダイズcDNAなどのイントロンをたとえばアラビドプシス属などのもう一つの生物からのゲノム配列とのアラインメントによってクローニングする方法を含めた方法によっても得られ得る。さらに、イントロンの他の核酸配列が当業者に明らかであろう。また、上述の方法は、限定されるものではないが、プロモーター配列、3'UTR配列、および5'UTR配列を含めた他の非コード配列を由来させるかつ得るためにも用い得る。
「FAD2」、「Δ12不飽和化酵素」または「ω−6不飽和化酵素」遺伝子は、カルボキシル末端から数えて12位の脂肪酸アシル部分内への二重結合の挿入を触媒できる酵素(FAD2)をコードしている。用語「FAD2−1」とは、種子組織内で特異的な様式で天然に発現されるFAD2遺伝子をいうために用い、用語「FAD2−2」とは、(a)FAD2−1遺伝子とは異なる遺伝子であり、かつ(b)種子を含めた複数の組織内で天然に発現されるFAD2遺伝子をいうために用いる。代表的なFAD2配列には、限定されるものではないが、2002年6月21日付けで出願された米国特許出願第10/176,149号および配列番号1〜6に記載のものが含まれる。
「FAD3」、「Δ15不飽和化酵素」または「ω−3不飽和化酵素」遺伝子は、カルボキシル末端から数えて15位の脂肪酸アシル部分への二重結合の挿入を触媒できる酵素(FAD3)をコードしている。用語「FAD3−1、FAD3−A、FAD3−BおよびFAD3−C」とは、種子を含めた複数の組織内で天然に発現されるFAD3遺伝子ファミリーメンバーをいうために用いる。代表的なFAD3配列には、限定されるものではないが、2002年6月21日付けで出願された米国特許出願第10/176,149号および配列番号7〜27に記載のものが含まれる。
「FATB」または「パルミトイル−ACPチオエステラーゼ」遺伝子は、その好ましい反応としてパルミトイル−ACPのパントテン補欠分子族内の炭素−硫黄チオエステル結合の加水分解切断を触媒できる酵素(FATB)をコードしている。他の脂肪酸−ACPチオエステルの加水分解もこの酵素によって触媒され得る。代表的なFATB−1配列には、限定されるものではないが、2002年6月21日付けで出願された米国仮出願第60/390,185号;米国特許第5,955,329号;第5,723,761号;第5,955,650号;および第6,331,664号;ならびに配列番号28〜37に記載のものが含まれる。代表的なFATB−2配列には、限定されるものではないが、配列番号42〜47に記載のものが含まれる。
C.第2の組のDNA配列
本発明の一態様では、核酸分子は、細胞または生物内に導入した場合に、1つまたは複数の遺伝子によってコードされているmRNA転写物またはタンパク質のレベルを部分的に増強する、増加させる、増強する、または実質的に増強できる、第2の組のDNA配列を含む。本発明の一態様では、遺伝子は内在性遺伝子である。本発明のもう一つの態様では、遺伝子は異種遺伝子であることができる。好ましい態様では、異種および内在性の遺伝子は同一の核酸分子上にあることができる。本発明の一態様では、遺伝子は植物遺伝子である。本発明のもう一つの態様では、遺伝子は、完全な遺伝子によって触媒される反応を触媒できる切断遺伝子である。本発明の一態様では、遺伝子は、β−ケトアシル−ACP合成酵素I遺伝子、β−ケトアシル−ACP合成酵素IV遺伝子、Δ−9不飽和化酵素遺伝子、CP4 EPSPS遺伝子、またはこれらの遺伝子の組合せである。
本発明の遺伝子は、内在性であるか導入したものであるかにかかわらず、任意の遺伝子であることができる。そのような遺伝子の核酸配列は、限定されるものではないが、ebi.ac.uk/swisprot/;expasy.ch/;embl−heidelberg.de/;およびncbi.nlm.nih.govからインターネット上で探し得るEMBLおよびGenbankなどのデータベースを含めた、多数の入手源から由来できる。また、そのような遺伝子の核酸配列は、限定されるものではないが、genes.mit.edu/GENSCAN.htmlからインターネット上で探し得るGENSCANプログラムなどの入手源に由来することもできる。
さらなる遺伝子は、限定されるものではないが、ゲノムライブラリまたはcDNAライブラリをどちらかの既知の遺伝子配列のプローブでスクリーニングする方法、遺伝子をたとえばアラビドプシス属などのもう一つの生物からの遺伝子またはプローブとのアラインメントによってクローニングする方法を含めた方法によっても得られ得る。さらに、遺伝子の他の核酸配列が当業者に明らかであろう。さらなる遺伝子は、例えば、限定されるものではないが、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって増幅して、本発明の実施形態で用い得る。さらに、遺伝子の他の核酸配列が当業者に明らかであろう。
自動核酸合成機を、この目的のため、および細胞または生物中でも見つかる配列を有する核酸分子を作製するために用い得る。そのような合成の代わりに、PCRで用いて第1の遺伝子の任意の所望の核酸分子または断片を増幅かつ得ることができるプライマー対を定義するために核酸分子を用い得る。
「KAS I」または「β−ケトアシル−ACP合成酵素I」遺伝子は、脂肪酸アシル部分がパルミトイル−ACP(C16:0)まで伸長することを触媒できる酵素(KAS I)をコードしている。代表的なKAS I配列には、限定されるものではないが、米国特許第5,475,099号および国際公開公報PCT WO94/10189号、ならびに配列番号38に記載のものが含まれる。
「KAS IV」または「β−ケトアシル−ACP合成酵素IV」遺伝子は、中鎖アシル−ACPの縮合を触媒し、18:0−ACPの生成を増強できる酵素(KAS IV)をコードしている。代表的なKAS IV配列には、限定されるものではないが、国際公開公報PCT WO98/46776号および配列番号39に記載のものが含まれる。
「Δ−9不飽和化酵素」または「ステアロイル−ACP不飽和化酵素」または「ω−9不飽和化酵素」遺伝子は、カルボキシル末端から数えて9位の脂肪酸アシル部分内への二重結合の挿入を触媒できる酵素をコードしている。本発明の好ましいΔ−9不飽和化酵素は植物またはラン藻Δ−9不飽和化酵素であり、より好ましくは、カーサーマス・ティンクトリアス、リシヌス・コムニス、シモンジア・シネンシス、およびブラシカ・カンペストリスからなる群から選択された生物中にも見つかるΔ−9不飽和化酵素である。代表的なΔ−9不飽和化酵素配列には、限定されるものではないが、米国特許第5,723,595号および配列番号40〜41に記載のものが含まれる。
「CP4 EPSPS」または「CP4 5−エノールピルビルシキミ酸−3−リン酸合成酵素」遺伝子は、植物細胞およびそれから作製された植物に相当な度合のグリフォセート抵抗を与えることができる酵素(CP4 EPSPS)をコードしている。CP4 EPSPS配列は、米国特許第5,633,435号に記載のアグロバクテリウム・ツメファシエンス種のCP4に由来するCP4 EPSPS配列またはその変異体もしくは合成形であり得る。代表的なCP4 EPSPS配列には、限定されるものではないが、米国特許第5,627,061号および第5,633,435号に記載のものが含まれる。
D.組換えベクターおよび構築体
本発明の核酸構築体の1つまたは複数を植物の形質転換または形質移入に用い得る。転写物またはタンパク質などの生成物のレベルは、植物などの生物全体にわたって増加もしくは減少させるか、または生物の1つもしくは複数の特定の器官もしくは組織に局在させ得る。例えば、生成物のレベルは、限定されるものではないが、根、塊茎、茎、葉、柄、果実、液果、殻果、樹皮、鞘、種子および花を含めた植物の組織および器官の1つまたは複数内で増加または減少させ得る。好ましい器官は種子である。例えば、外来性遺伝物質を植物細胞内に移植し、植物細胞を完全な繁殖可能または繁殖不能の植物または植物部分へと再生し得る。
「外来性遺伝物質」とは、天然に存在するかどうかにかかわらず、任意の生物内に挿入されることができる、任意の源からの任意の遺伝物質である。そのような外来性遺伝物質には、限定されるものではないが、本発明の核酸分子および構築体が含まれる。外来性遺伝物質は、そのような目的のために設計されたDNAベクターまたは構築体を用いることによって宿主細胞内に移植し得る。同様に、ウイルスが外来性遺伝物質を宿主細胞内に移植できる。外来性遺伝物質は、内在性遺伝子と同一であるが、内在性遺伝子の発現を抑制する目的でDNAベクターまたは構築体を用いることによって宿主細胞に再導入されたDNA配列を有し得る。そのようなベクターの設計は、一般的に当業者の技術範囲内にある(例えば、植物分子生物学:実験室の手引き(Plant Molecular Biology:A Laboratory Manual)、Clark編、Springer、New York(1997)参照)。好ましい実施形態では、外来性遺伝物質は組換えDNAである。
構築体またはベクターには、選択した核酸分子を発現させるための、植物細胞中で機能的なプロモーター、または植物プロモーターが含まれ得る。植物細胞中で活性のあるいくつかのプロモーターが文献に記載されており、CaMV35SおよびFMVプロモーターが植物での使用に好ましい。好ましいプロモーターの他の例には、マメアルセリンおよび7Sαが含まれる。さらなる好ましいプロモーターは、CaMV35SおよびFMV35Sプロモーターの強化または重複した変形である。Odellら、Nature 313:810〜812(1985);米国特許第5,378,619号。利用し得るさらなるプロモーターは、例えば、米国特許第5,378,619号;第5,391,725号;第5,428,147号;第5,447,858号;第5,608,144号;第5,608,144号;第5,614,399号;第5,633,441号;第5,633,435号;および第4,633,436号に記載されている。さらに、組織に特異的なエンハンサーを使用し得る。
特に好ましいプロモーターを、本発明の核酸分子を種子または果実中で発現させるために用いることもできる。実際、好ましい実施形態では、用いるプロモーターは種子に特異的なプロモーターである。そのようなプロモーターの例には、ナピン(Kridlら、Seed Sci.Res.、1:209〜219(1991))、ファセオリン、ステアロイル−ACP不飽和化酵素、7Sα、7sα'(Chenら、Proc.Natl.Acad.Sci.、83:8560〜8564(1986))、USP、アルセリンおよびオレオシンなどの遺伝子からの5'調節領域が含まれる。種子中の発現に好ましいプロモーターは、7Sα、7Sα'、ナピン、およびFAD2−1Aプロモーターである。
構築体またはベクターには、限定されるものではないが、3'転写ターミネーター、3'ポリアデニル化シグナル、他の非翻訳核酸配列、輸送配列または標的化配列、選択マーカーまたはスクリーニングマーカー、プロモーター、エンハンサー、およびオペレーターを含めた他の遺伝子要素も含まれ得る。また、構築体またはベクターは、挿入時に内在性プロモーターを利用し得る、プロモーターを有さない遺伝子を含んでいてもよい。
植物の形質転換または形質移入に用い得る核酸分子は、本発明の核酸分子の任意のものであり得る。本発明を例示した実施形態に限定することは意図しない。例示的な核酸分子は発明を実施するための最良の形態のパートAに記載されており、さらなる非限定的な例示的な核酸分子は、以下に記載し、図1〜4および実施例に例示する。
ここで図を参照し、本発明の核酸分子の実施形態を図1〜4に示す。上述のように、核酸分子は、1つまたは複数のT−DNA領域上に位置する(a)第1の組のDNA配列および(b)第2の組のDNA配列を含み、そのそれぞれが右境界および左境界に隣接している。T−DNA領域内では、転写の方向を矢印によって示す。記載した核酸分子は、DNA配列が単シストロン性または多シストロン性の配置に並べられていてもよい。好ましい配置には、第1の組のDNA配列および第2の組のDNA配列が単一のT−DNA領域上に位置する配置が含まれる。
例示した実施形態のそれぞれにおいて、発現された場合に、FAD2、FAD3、およびFATBからなる群から選択された遺伝子によってコードされている1つ、2つまたはすべてのタンパク質および転写物を選択的に低下させることができる1つまたは複数の配列を含む、第1の組のDNA配列を含む。好ましくは、第1の組のDNA配列中のそれぞれの配列は、発現された場合に、限定されるものではないが異なる遺伝子ファミリーメンバーを含めた異なる遺伝子の発現を抑制できる。配列には、コード配列、イントロン配列、3'UTR配列、5'UTR配列、他の非コード配列、または前述の任意の組合せが含まれ得る。第1の組のDNA配列は、dsRNA構築体として、センス共抑制構築体、またはアンチセンス構築体としての形態を含めて、任意の適切な形態で発現され得る。第1の組のDNA配列は、配列の発現を駆動する少なくとも1つのプロモーターと作動可能に連結しており、これは、植物中で機能的な任意のプロモーター、または任意の植物プロモーターであることができる。好ましいプロモーターには、限定されるものではないが、ナピンプロモーター、7Sαプロモーター、7Sα'プロモーター、アルセリンプロモーター、またはFAD2−1Aプロモーターが含まれる。
第2の組のDNA配列はコード配列を含み、そのそれぞれが、発現された場合に、KAS I、KAS IV、Δ−9不飽和化酵素、およびCP4 EPSPSからなる群から選択された遺伝子によってコードされているタンパク質および転写物の一方または両方を増加させることができる配列をコードしているDNA配列である。それぞれのコード配列はプロモーターと結合しており、これは、植物中で機能的な任意のプロモーター、または任意の植物プロモーターであることができる。第2の組のDNA配列での使用に好ましいプロモーターは、FMVプロモーターおよび/または種子に特異的なプロモーターである。特に好ましい種子に特異的なプロモーターには、限定されるものではないが、ナピンプロモーター、7Sαプロモーター、7Sα'プロモーター、アルセリンプロモーター、Δ−9不飽和化酵素プロモーター、またはFAD2−1Aプロモーターが含まれる。
図1および2に示す実施形態では、第1の組のDNA配列は、発現された場合に、FAD2、FAD3、およびFATBからなる群から選択された遺伝子によってコードされている、またはそれから転写されたタンパク質ならびに転写物の一方または両方の発現を抑制できるdsRNA分子を形成できる。図1に示した第1の組のDNA配列は3つの非コード配列を含み、そのそれぞれが、FAD2、FAD3、およびFATB遺伝子からなる群から選択された遺伝子の非コード領域に対して同一性を示すRNA配列(示さず)を発現する。非コード配列はそれぞれ、FAD2、FAD3、およびFATB遺伝子からなる群から選択された遺伝子の非コード領域に対して少なくとも90%の同一性を示すRNA配列を発現する。また、第1の組のDNA配列は3つのアンチセンス配列も含み、そのそれぞれが、そのそれぞれの対応するRNA配列(非コード配列によって発現される)と二本鎖RNA分子を形成できるアンチセンスRNA配列(示さず)を発現する。
非コード配列は、スペーサー配列、好ましくはdsRNA分子の形成を促進するものによってアンチセンス配列から隔てられ得る。そのようなスペーサー配列の例には、Wesleyら、Plant J.、27(6):581〜90(2001)、およびHamiltonら、Plant J.、15:737〜746(1988)に記載のものが含まれる。好ましい態様では、スペーサー配列は、Wesleyら、上記に例示されたヘアピン構造を形成できる。本コンテキスト中で特に好ましいスペーサー配列は、植物イントロンまたはその一部である。特に好ましい植物イントロンは、スプライシング可能なイントロンである。スプライシング可能なイントロンには、限定されるものではないが、PDKイントロン、FAD3−1AまたはFAD3−1Bのイントロン#5、FAD3のイントロン#1、FAD3のイントロン#3A、FAD3のイントロン#3B、FAD3のイントロン#3C、FAD3のイントロン#4、FAD3のイントロン#5、FAD2のイントロン#1、およびFAD2−2のイントロンからなる群から選択されたイントロンが含まれる。好ましいスプライシング可能なイントロンには、限定されるものではないが、FAD3のイントロン#1、FAD3のイントロン#3A、FAD3のイントロン#3B、FAD3のイントロン#3C、およびFAD3のイントロン#5からなる群から選択されたイントロンが含まれる。他の好ましいスプライシング可能なイントロンには、限定されるものではないが、長さが約0.75kb〜約1.1kbであり、RNAヘアピン構造を促進できる、スプライシング可能なイントロンが含まれる。特に好ましいスプライシング可能なイントロンの非限定的な一例はFAD3のイントロン#5である。
センス方向の非コード分子は、所望により、DNAのスペーサーセグメントによって対応するアンチセンス方向の分子から隔てられ得る。スペーサーセグメントは遺伝子断片または人工DNAであることができる。スペーサーセグメントは、ヘアピンdsRNAの形成を促進するために短いか、またはヘアピン構造なしのdsRNAの形成を促進するために長くあることができる。スペーサーは、US2005/0176670 A1号に開示のように、センスまたはアンチセンス分子の一方の長さを伸長することによって提供できる。あるいは、米国特許出願第2005/0183170号に開示のように、植物ゲノム内に挿入した後に右境界−右境界(「RB−RB」)配列を作製できる。
ここで図1を参照し、核酸分子は2つのT−DNA領域を含み、そのそれぞれが右境界および左境界に隣接している。第1のT−DNA領域はプロモーターと作動可能に連結した第1の組のDNA配列を含み、第1のT−DNA領域は、第1のコード配列と作動可能に連結した第1のプロモーターと第2のコード配列と作動可能に連結した第2のプロモーターとを含む第2の組のDNA配列の第1の部分をさらに含む。第2のT−DNA領域は、第3のコード配列と作動可能に連結した第3のプロモーターを含む第2の組のDNA配列の第2の部分を含む。図2に示した好ましい実施形態では、核酸分子は、右境界および左境界に隣接している単一のT−DNA領域を含む。第1および第2の組のDNA配列はすべて単一のT−DNA領域上に位置する。
図1および2に示したdsRNAを発現させる実施形態では、配列の順序は例示かつ記載したものから変更されていてもよいが、非コード配列およびアンチセンス配列は、好ましくは、発現された場合に、単一のdsRNA分子が形成されることができるように第1の非コード配列が第1のアンチセンス配列とハイブリダイズでき、第2の非コード配列が第2のアンチセンス配列とハイブリダイズでき、第3の非コード配列が第3のアンチセンス配列とハイブリダイズできるように、スペーサー配列の周りに並べられている。好ましくは、非コード配列はセンス方向であり、アンチセンス配列はプロモーターと比較してアンチセンス方向である。非コード、アンチセンス、およびコード配列の数、ならびにT−DNA領域(または複数の領域)上でのその様々な相対位置も、本発明の目的を達成するために適した任意の様式で変更されていてもよい。
ここで図3および4を参照し、例示した核酸分子は、右境界および左境界に隣接しているT−DNA領域を含み、それ上に第1および第2の組のDNA配列が位置する。第1の組のDNA配列はプロモーターおよび転写終止シグナルと作動可能に連結している。第1のコード配列と作動可能に連結した第1のプロモーター、第2のコード配列と作動可能に連結した第2のプロモーター、および第3のコード配列と作動可能に連結した第3のプロモーターを含む第2の組のDNA配列。転写終止シグナルは、植物中で機能的な任意の転写終止シグナル、または任意の植物転写終止シグナルであることができる。好ましい転写終止シグナルには、限定されるものではないが、エンドウマメルビスコE9の3'配列、ブラシカ属のナピンの3'配列、tmlの3'配列、およびnosの3'配列が含まれる。
図3に示した実施形態では、第1の組のDNA配列は、発現された場合に、FAD2、FAD3、およびFATBからなる群から選択された遺伝子によってコードされている、またはそれに由来する1つまたは複数のタンパク質または転写物の発現を抑制できるセンス共抑制構築体を形成できる。第1の組のDNA配列は3つの非コード配列を含み、そのそれぞれが、FAD2、FAD3、およびFATB遺伝子からなる群から選択された遺伝子の1つまたは複数の非コード領域に対して十分な同一性を示すRNA配列(示さず)を発現する。非コード配列はそれぞれ、FAD2、FAD3、およびFATB遺伝子からなる群から選択された遺伝子の1つまたは複数の非コード領域に対して少なくとも90%の同一性を示すRNA配列を発現する。第1の組のDNA配列内での非コード配列の順序は、本明細書中に例示かつ記載したものから変更されていてもよいが、非コード配列はプロモーターと比較してセンス方向に並べられている。
図4は、第1の組のDNA配列が、発現された場合に、FAD2、FAD3、およびFATBからなる群から選択された遺伝子によってコードされている、またはそれに由来する1つまたは複数のタンパク質または転写物の発現を抑制できるアンチセンス構築体を形成できる実施形態を示す。第1の組のDNA配列は3つのアンチセンス配列を含み、そのそれぞれが、FAD2、FAD3、およびFATB遺伝子からなる群から選択された遺伝子の1つまたは複数の非コード領域に対して同一性を示すアンチセンスRNA配列(示さず)を発現する。アンチセンス配列はそれぞれ、FAD2、FAD3、およびFATB遺伝子からなる群から選択された遺伝子の1つまたは複数の非コード領域に対して少なくとも90%の同一性を示すアンチセンスRNA配列を発現する。第1の組のDNA配列内でのアンチセンス配列の順序は、本明細書中に例示かつ記載したものから変更されていてもよいが、アンチセンス配列はプロモーターと比較してアンチセンス方向に並べられている。
上述の核酸分子は、本発明の目的、特長および利点を達成する好ましい実施形態である。本発明を例示した実施形態に限定することは意図しない。核酸分子内の第1および第2の組のDNA配列中の配列の配置は、例示かつ記載した配置に限定されず、本明細書中に記載し、添付の図に例示した本発明の目的、特長および利点を達成するために適した任意の様式で変更されていてもよい。
E.トランスジェニック生物、およびその生成方法
本発明の核酸分子および構築体のうちの任意のものを、永久的または一過性の様式で植物または植物細胞内に導入し得る。本発明の好ましい核酸分子および構築体は、上記発明を実施するための最良の形態のパートA〜Dおよび実施例に記載されている。本発明のもう一つの実施形態は、適切な植物または植物細胞を選択する工程、植物または植物細胞を組換えベクターで形質転換させる工程、および形質転換した宿主細胞を得る工程を一般的に含むトランスジェニック植物を生成する方法に指向される。
好ましい実施形態では、植物もしくは細胞は、食用および工業用に使用するための植物油の生成に関与する植物であるか、またはそれに由来する。温帯油種子作物が特に好ましい。目的の植物には、限定されるものではないが、アブラナ(ナタネおよび高エルカ酸品種)、トウモロコシ、ダイズ、ハマナ、マスタード、トウゴマ、ピーナッツ、ゴマ、綿、アマニ、ベニバナ、アブラヤシ、アマ、ヒマワリ、およびココナツが含まれる。本発明は単子葉または双子葉の種どちらにも同様に適用可能であり、新規および/または改良された形質転換および調節技術に容易に適用可能であろう。
DNAを植物細胞内に導入する方法および技術は当業者に周知であり、核酸分子を細胞内に導入し得る事実上任意の方法が本発明での使用に適している。適切な方法の非限定的な例には、化学的方法;微量注入、電気穿孔、遺伝子銃、微粒子銃、および真空浸潤などの物理的方法;ウイルスベクター;ならびに受容体に媒介される機構が含まれる。細胞の形質転換の他の方法も使用でき、限定されるものではないが、DNAを花粉内に直接移植することによる、DNAを植物の生殖器内に直接注入することによる、またはDNAを未熟胚の細胞内に直接注入し、続いて乾燥させた胚の再水和による、植物内へのDNAの導入が含まれる。
アグロバクテリウム属に媒介される移植は、遺伝子を植物細胞内に導入するための広く適用可能な系である。例えば、Fraleyら、Bio/Technology、3:629〜635(1985);Rogersら、Methods Enzymol.、153:253〜277(1987)を参照されたい。移植するDNAの領域は境界配列によって定義され、介在DNAが通常は植物ゲノム内に挿入されている。Spielmannら、Mol.Gen.Genet.、205:34(1986)。最新のアグロバクテリウム属形質転換ベクターはイー・コリおよびアグロバクテリウム属内で複製されることができ、好都合な操作が可能となる。Kleeら、植物DNA感染作用物質(Plant DNA Infectious Agents)、HohnおよびSchell編、Springer−Verlag、New York、ページ179〜203(1985)。
単一の植物プロトプラスト形質転換体または様々な形質転換した外植片からの植物の再生、発生および栽培は、当該技術分野で周知である。一般的に、Maligaら、植物分子生物学の方法(Methods in Plant Molecular Biology)、Cold Spring Harbor Press(1995);WeissbachおよびWeissbach、植物分子生物学の方法(Methods for Plant Molecular Biology)、Academic Press、San Diego、CA(1988)を参照されたい。本発明の植物は、育種プログラムの一部であるか、またはそれから作製でき、また、アポミクシスを用いて繁殖させてもよい。アポミクシス植物を生成する方法は当該技術分野で知られている。例えば、米国特許第5,811,636号を参照されたい。
好ましい実施形態では、発現された場合に、FAD2、FAD3、および/もしくはFATBのタンパク質のレベルを、ならびに/またはFAD2、FAD3、および/もしくはFATBの転写物のレベルを選択的に低下させることができる核酸配列が含まれる本発明の植物を、発現された場合にもう一つの酵素を過剰発現できる核酸配列が含まれる本発明のもう一つの植物と交雑させる。好ましくは、他の酵素は、β−ケトアシル−ACP合成酵素I、β−ケトアシル−ACP合成酵素IV、Δ−9不飽和化酵素、およびCP4 EPSPSからなる群から選択される。
もう一つの態様では、本発明の植物は、トランスジェニックまたは非トランスジェニックであるもう一つの植物と交雑させることができる。本発明の植物を、改変されたレベルの脂肪酸を含む油組成、例えば、限定されるものではないが、より低いレベルのリノレン酸を有する油組成の品種を有するもう一つの植物と交雑させることができる。好ましい実施形態では、本発明の植物を、3重量%未満のリノレン酸を有する品種と交雑させ、またはもう一つの実施形態では、本発明の植物を、20重量%を超えるステアリン酸を有するもう一つの植物と交雑させる。改変されたレベルの脂肪酸を有するそのような植物は当該技術分野で知られており、例えば、HawkinsおよびKridl(1998)、Plant Journal 13(6):743〜752および米国特許第6,365,802号に記載されている。
F.本発明の生成物
本発明の植物は全体または部分的に用い得る。好ましい植物部位には、生殖部分または貯蔵部分が含まれる。本明細書中で使用する用語「植物部位」には、限定されるものではないが、種子、胚乳、胚珠、花粉、根、塊茎、茎、葉、柄、果実、液果、殻果、樹皮、鞘、種子および花が含まれる。本発明の特に好ましい実施形態では、植物部分は種子である。
本発明の植物またはその一部の任意のものを加工して、飼料、ミール、タンパク質、または油調製物を生成し得る。好ましい実施形態では、本発明は、本発明の脂肪酸組成を有する油を有する本発明の植物であることができる。この目的に特に好ましい植物部分は種子である。好ましい実施形態では、飼料、ミール、タンパク質または油調製物は、家畜動物、魚もしくはヒト、または任意の組合せ用に設計されている。飼料、ミール、タンパク質および油調製物を生成する方法は当該技術分野で知られている。例えば、米国特許第4,957,748号、第5,100,679号、第5,219,596号、第5,936,069号、第6,005,076号、第6,146,669号、および第6,156,227号を参照されたい。好ましい実施形態では、タンパク質調製物は高タンパク質調製物である。そのような高タンパク質調製物、好ましくは、5%w/v、より好ましくは10%w/v、さらにより好ましくは15%w/vを超えるタンパク質含量を有する。
好ましい油調製物では、油調製物は、5%w/v、より好ましくは10%w/v、さらにより好ましくは15%w/vを超える、本発明の植物またはその一部に由来する油含量を有する高油調製物である。好ましい実施形態では、油調製物は液体であり、1、5、10または50リットルを超える容量である。本発明は、本発明の植物から生成した、または本発明の方法によって作製した油を提供する。そのような油は強化された酸化安定性を示し得る。また、そのような油は、生じた任意の生成物の少量成分または主成分であり得る。
さらに、そのような油を他の油と混合し得る。好ましい実施形態では、本発明の植物から生成した、または本発明の方法によって作製した油は、任意の生成物の油成分の0.5容量または重量%、1容量または重量%、5容量または重量%、10容量または重量%、25容量または重量%、50容量または重量%、75容量または重量%または90容量または重量%超を構成する。もう一つの実施形態では、油調製物を混合してもよく、混合物の10容量%、25容量%、35容量%、50容量%または75容量%超を構成できる。本発明の植物から生成した油を1つまたは複数の有機溶媒または石油留出物と混合できる。
植物の種子を容器内に入れ得る。本明細書中で使用する容器とは、そのような種子を保持できる任意の物体である。容器は、好ましくは約500個、1,000個、5,000個、または25,000個を超える種子を含み、種子の少なくとも約10%、25%、50%、75%または100%が本発明の植物に由来する。本発明はまた、約10,000個、より好ましくは約20,000個、さらにより好ましくは約40,000個を超える種子の容器も提供し、種子の約10%、より好ましくは約25%、より好ましくは50%、さらにより好ましくは約75%または90%超が本発明の植物に由来する種子である。本発明はまた、約10kg、より好ましくは約25kg、さらにより好ましくは約50kgを超える種子の容器も提供し、種子の約10%、より好ましくは約25%、より好ましくは約50%、さらにより好ましくは約75%または90%超が本発明の植物に由来する種子である。
G.油組成物
多くの油用途には、飽和脂肪酸レベルは好ましくは8重量%未満、より好ましくは約2〜3重量%である。飽和脂肪酸は、多くの用途で望ましくない高融点を有する。供給原料または燃料として用いる場合、飽和脂肪酸は低温で曇りを引き起こし、流動点および目詰まり点などの乏しい低温フロー特性を燃料に与える。低飽和脂肪酸レベルを含む油生成物は、より健康的であると認知されているかつ/またはFDA指針に従って「飽和脂肪を含まない」表示し得るので、消費者および食品工業にとって好ましい場合がある。さらに、低飽和油は、サラダ油などの食品用途の油を脱蝋する必要性を軽減または排除する。バイオディーゼルおよび潤滑剤の用途では、低飽和脂肪酸レベルを有する油は、改良された低温フロー特性を与え、低温で曇らない。
特定の油の物理特性を支配する要素は複雑である。パルミチン酸、ステアリン酸および他の飽和脂肪酸は、典型的には室温で固体であり、これは、液体のままである不飽和脂肪酸とは対照的である。飽和脂肪酸はアシル鎖内に二重結合を有さないので、これらは高温で酸化に対して安定に保たれる。飽和脂肪酸はマーガリンおよびチョコレート製剤の重要な構成成分であるが、多くの食品用途では、低いレベルの飽和脂肪酸が所望される。
オレイン酸は1つの二重結合を有するが、それでも高温で比較的安定であり、高レベルのオレイン酸を有する油が、調理および加熱を要する他の加工に適している。近年では、オレイン酸が高密度リポタンパク質(「HDL」)のレベルに影響を与えずに低密度リポタンパク質(「LDL」)の血液レベルを下げると考えられているので、高オレイン酸油の消費を増やすことが推奨されている。しかしながら、オレイン酸が高温で分解した場合、ネガティブな香味化合物を生じてリノール酸の酸化によって生じるポジティブな香味を減少させるので、オレイン酸レベルの何らかの制限を行うことが望ましい。Neffら、JAOCS、77:1303〜1313(2000);Warnerら、J.Agric.Food Chem.、49:899〜905(2001)。好ましい油は、フライ油およびフライ食品などの食品用途で異臭を制限するために65〜85重量%以下のオレイン酸レベルである。他の好ましい油は、酸化安定性を向上させるために55重量%を超えるオレイン酸レベルを有する。
リノール酸は食品中の主要なポリ不飽和脂肪酸であり、ヒトの必須栄養素である。これは、フライ食品を美味しくする2,4デカジエナールなどのフライ食品の香味物質の主要な前駆体であるので、多くの食品用途に望ましい構成成分である。しかしながら、リノール酸は加熱した場合に限られた安定性しか有さない。好ましい食品油は、望ましいフライ食品の香味物質の形成を増強するために10%重量以上のリノール酸レベルを有し、また、異臭の形成が低下するように25重量%以下を有する。また、リノール酸はコレステロールを低下させる特性も有するが、食事による過剰摂取はヒトの細胞が自身を酸化損傷から保護する能力を低下させて、心血管病の危険性を増加させる可能性がある。Toborekら、Am J.Clin.J.、75:119〜125(2002)。一般的に、脂質食品の香味化学(Flavor Chemistry of Lipid Foods)、D.B.Min&T.H.Smouse編、Am Oil Chem.Soc.、イリノイ州Champaign(1989)を参照されたい。
オレイン酸よりも低い融点を有するリノール酸はさらに、バイオディーゼルおよびバイオ潤滑剤用途に望ましい向上した低温フロー特性に寄与する。リノール酸の酸化はフライ油、食品、飼料、燃料および潤滑剤の製品の有用な貯蔵または使用期間を制限するので、ほとんどの用途の好ましい油は30重量%以下のリノール酸レベルを有する。一般的に、脂肪、油、および乳化剤の物理特性(Physical Properties of Fats,Oils,and Emulsifiers)、N.Widlak編、AOCS Press(1999);ErhanおよびAsadauskas、植物油由来の潤滑基材(Lubricant Basestocks from Vegetable Oils)、Industrial Crops and Products、11:277〜282(2000)を参照されたい。さらに、畜牛飼料中の高リノール酸レベルは、乳牛の乳中に望ましくないほど高いレベルのリノール酸をもたらし、したがって乏しい酸化安定性および香味をもたらす可能性がある。Timmonsら、J.Dairy Sci.、84:2440〜2449(2001)。広範に有用な油組成は10〜25重量%のリノール酸レベルを有する。
リノレン酸はヒトの食事の重要な構成成分でもある。これは、長鎖脂肪酸のω−3ファミリーおよびそれに由来するプロスタグランジンを合成するために用いられる。しかしながら、その二重結合は酸化に対して非常に感受性が高く、高レベルのリノレン酸を有する油は暴気されると、特に高温では迅速に劣化する。食物製品中で使用できる前に、油を加熱した際の異臭および酸敗の形成を遅延させるためにそのような油の部分的な水素化がしばしば必要であるが、水素化は健康に良くないトランス脂肪酸を生じ、これは心血管病に寄与する可能性がある。酸化安定性の向上を達成し、油を水素化する必要性を軽減させるために、好ましい油は、本発明の油中の全脂肪酸の8重量%以下、6%以下、4%以下、約3%未満、より好ましくは0.5〜2重量%のリノレン酸レベルを有する。
本発明のダイズからの油は、混合油生成物を作製するための混合源として用いることもできる。混合源とは、他の油の脂肪酸組成、香味、および酸化安定性などの特徴を向上させるために、本発明のダイズからの油を他の植物油と混合できることを意味する。使用できる本発明のダイズからの油の量は、生じる最終混合油生成物中で達成を求める所望の特性に依存する。混合油生成物の例には、限定されるものではないが、マーガリン、ショートニング、フライ油、サラダ油などが含まれる。本発明のダイズからの油は、混合油、合成油、または、好ましい実施形態では、適切な油組成を有する油種子から作製した油であることができる。油種子から直接作製した油は非混合油である。もう一つの態様では、油は成熟油種子から直接のものである。この態様では、飼料として販売するものなど、商業的農作業で畑から収穫した種子によって定義される成熟種子。好ましい実施形態では、油はダイズ油である。油は、粗ダイズ油などの粗油であることができるか、または加工油であることができ、例えば、油を精製、漂白、脱臭、および/もしくは脱蝋できる。本明細書中で使用する、「精製」とは、不純物を除去するために天然または加工した脂肪または油を処理する加工をいい、脂肪または油を苛性ソーダで処理し、続いて遠心分離を行い、水で洗浄し、真空下で加熱することによって達成し得る。「漂白」とは、脂肪または油中の色素のレベルを除去または低下させるために脂肪または油を処理する加工をいう。漂白は、脂肪または油を活性炭またはフラー土(珪藻土)で処理することによって達成し得る。「脱臭」とは、最終産物に好ましくない香味または臭気を与える構成成分を脂肪または油から除去するプロセスをいい、高真空および過熱蒸気洗浄を使用することによって達成し得る。「脱蝋」とは、油から飽和グリセリドを除去する加工をいい、冷却し、油から固化した脂肪部分を除去することによって達成し得る。
本発明の好ましい油は、低い飽和油組成、またはゼロ飽和油組成を有する。他の好ましい実施形態では、本発明の油は、オレイン酸レベルが増加しており、飽和脂肪酸レベルが低下しており、ポリ不飽和脂肪酸レベルが低下している。さらなる好ましい実施形態では、本発明の油は、オレイン酸レベルが増加しており、飽和脂肪酸レベルが低下している。好ましい実施形態では、油はダイズ油である。本明細書中で使用する脂肪酸含量、または脂肪酸レベルのパーセンテージとは、重量パーセンテージをいう。
第1の実施形態では、本発明の油は、好ましくは、55〜80%のオレイン酸、約12〜43%のポリ不飽和物、および2〜8%の飽和脂肪酸の油組成を有し;より好ましくは、55〜80%のオレイン酸、約14〜42%のポリ不飽和物、および3〜6%の飽和脂肪酸の油組成を有し;さらにより好ましくは、55〜80%のオレイン酸、約16.5〜43%のポリ不飽和物、および2〜3.6%の飽和脂肪酸の油組成を有する。
第2の実施形態では、本発明の油は、好ましくは、65〜80%のオレイン酸、約12〜33%のポリ不飽和物、および2〜8%の飽和脂肪酸の油組成を有し;より好ましくは、65〜80%のオレイン酸、約14〜32%のポリ不飽和物、および3〜6%の飽和脂肪酸の油組成を有し;さらにより好ましくは、65〜80%のオレイン酸、約16.5〜33%のポリ不飽和物、および2〜3.6%の飽和脂肪酸の油組成を有する。
第3の実施形態では、本発明の油は、好ましくは、約42〜約85%のオレイン酸および約8%〜約1.5%の飽和脂肪酸の油組成を有し;より好ましくは、油組成はさらに、全油組成の約65重量%〜約95重量%に等しい、合わせた量のオレイン酸およびリノレン酸を有する。さらにより好ましくは、本発明の油組成は、全油組成の約75重量%〜約90重量%、約75重量%〜約95重量%、約75重量%〜約85重量%、約65重量%〜約90重量%、約70重量%〜約90重量%に等しい、合わせた量のオレイン酸およびリノレン酸を有する。
第4の実施形態では、本発明の油は、約42〜約85%のオレイン酸、約8%〜約1.5%の飽和脂肪酸、約6重量%〜約15重量%のリノレン酸の油組成を有し;より好ましくは、約42〜約85%のオレイン酸、約8%〜約1.5%の飽和脂肪酸、35重量%未満のリノレン酸の油組成を有し;さらにより好ましくは、約42〜約85%のオレイン酸、約8%〜約1.5%の飽和脂肪酸、約9重量%のリノレン酸の油組成を有する。
第5の実施形態では、本発明の油は、約50%〜約85%のオレイン酸および約8%〜約1.5%の飽和脂肪酸;より好ましくは約50%〜約85%のオレイン酸、約8%〜約1.5%の飽和脂肪酸、約4重量%〜約14重量%のリノレン酸の油組成を有し;より好ましくは、約50%〜約85%のオレイン酸、約8%〜約1.5%の飽和脂肪酸、35重量%未満のリノレン酸の油組成を有し;さらにより好ましくは、約42〜約85%のオレイン酸、約8%〜約1.5%の飽和脂肪酸、約2重量%〜約45重量%のリノレン酸の油組成を有する。
もう一つの実施形態では、本発明の油は、約65〜80%のオレイン酸、約3〜8%の飽和物、および約12〜32%のポリ不飽和物の油組成を有する。もう一つの実施形態では、本発明の油は、約65〜80%のオレイン酸、約2〜3.5%の飽和物、および約16.5〜33%のポリ不飽和物の油組成を有する。
特に好ましい実施形態では、本発明の油は、約47〜83%のオレイン酸および約5%の飽和物;約60〜80%のオレイン酸および約5%の飽和物;約50〜85%のオレイン酸および約2〜7%の飽和物;約55〜85%のオレイン酸および約2.5〜7%の飽和物;約47〜88%のオレイン酸および約3〜7%の飽和物;約43〜85%のオレイン酸および約5〜7%の飽和物;約81〜85%のオレイン酸および約5%の飽和物;約74〜83%のオレイン酸および約6%の飽和物;約65〜87%のオレイン酸および約6%の飽和物;約66〜80%のオレイン酸および約6%の飽和物;約42〜77%のオレイン酸および約5〜8%の飽和物;約60〜77%のオレイン酸および約6%の飽和物;約70〜81%のオレイン酸および約5〜7%の飽和物;約52〜71%のオレイン酸および約5〜7%の飽和物;約44〜71%のオレイン酸および約6%の飽和物;約61〜71%のオレイン酸および約8%の飽和物;約57〜71%のオレイン酸および約7%の飽和物;約23〜58%のオレイン酸および約8〜14%の飽和物;約20〜70%のオレイン酸および約6%の飽和物;約21〜35%のオレイン酸および約5〜6%の飽和物;または約19〜28%のオレイン酸および約5%の飽和物の油組成を有する。
他の実施形態では、オレイン酸のパーセンテージは、50%以上;55%以上;60%以上;65%以上;70%以上;75%以上;もしくは80%以上であるか;または50〜80%;55〜80%;55〜75%;55〜65%;60〜85%;60〜80%;60〜75%;60〜70%;65〜85%;65〜80%;65〜75%;65〜70%;もしくは69〜73%の範囲である。また、本発明の油中のオレイン酸含量の適切なパーセンテージ範囲には、下限が50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、または80%のパーセンテージから選択され;上限が60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、または90%のパーセンテージから選択される範囲も含まれる。
これらの他の実施形態では、本発明の油中のリノール酸のパーセンテージは、10〜40%;10〜39%;10〜30%;10〜29%;10〜28%;10〜25%;10〜21%;10〜20%;11〜30%;12〜30%;15〜25%;20〜25%;20〜30%;または21〜24%の範囲である。また、本発明の油中のリノール酸含量の適切なパーセンテージ範囲には、下限が10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30%のパーセンテージから選択され;上限が20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、または40%のパーセンテージから選択される範囲も含まれる。
これらの他の実施形態では、本発明の油中のリノレン酸のパーセンテージは、10%以下;9%以下;8%以下;7%以下;6%以下;5%以下;4.5%以下;4%以下;3.5%以下;3%以下;3.0%以下;2.5%以下;もしくは2%以下であるか;または0.5〜2%;0.5〜3%;0.5〜4.5%;0.5%〜6%;3〜5%;3〜6%;3〜8%;1〜2%;1〜3%;もしくは1〜4%の範囲である。これらの他の実施形態では、本発明の油組成物中の飽和脂肪酸のパーセンテージは、15%以下;14%以下;13%以下;12%以下、11%以下;10%以下;9%以下;8%以下;7%以下;6%以下;5%以下;4%以下;もしくは3.6%以下であるか;または2〜3%;2〜3.6%;2〜4%;2〜8%;3〜15%;3〜10%;3〜8%;3〜6%;3.6〜7%;5〜8%;7〜10%;もしくは10〜15%の範囲である。
他の実施形態では、本発明の油中の飽和脂肪酸には、パルミチン酸およびステアリン酸脂肪酸の組合せが含まれる。一実施形態では、飽和脂肪酸のパーセンテージは、約10%以下;約9%以下;約8%以下;約7%以下;約6%以下;約5%以下;約4.5%以下;約4%以下;約3.5%以下;約3%以下;約3.0%以下;約2.5%以下;もしくは約2%以下の範囲であるか;または0.5〜2%;0.5〜3%;0.5〜4.5%;0.5〜6%;0.5〜7%;0.5〜8%;0.5〜9%;1〜4%;1〜5%;1〜6%;1〜7%;1〜8%;1〜9%;1.5〜5%;1.5〜6%;1.5〜7%;1.5〜8%;1.5〜9%;2〜5%;2〜6%;2〜7%;2〜8%;2〜9%;3〜5%;3〜6%;3〜7%;3〜8%;3〜9%;4〜7%;4〜8%;4〜9%;5〜7%;5〜8%;および5〜9%の範囲である。また、これらの実施形態では、本発明の油中の飽和脂肪酸含量の適切なパーセンテージ範囲には、下限が0.5、1、1.5、2.、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、または6.5%のパーセンテージから選択され;上限が11、10、9、8、7、6、5、4.5、4、3.5、3、2.5、2、1.5、1、または0.5%のパーセンテージから選択される範囲も含まれる。
他の実施形態では、本発明の油組成物中のパルミチン酸脂肪酸のパーセンテージは、6%以下;5%以下;4.5%以下;4%以下;3.5%以下;3%以下;3.0%以下;2.5%以下;もしくは2%以下の範囲であるか;または0.5〜2%;0.5〜3%;0.5〜4.5%;0.5〜6%;1〜3%;1〜4%;1〜5%;1〜6%;1.5〜2%;1.5〜3%;1.5〜4%;1.5〜4.5%;1.5〜5%;1.5〜5.5%;1.5〜6%;1.5〜6.5%;1.5〜7%;2〜3%;2〜3.5%;2〜4%;2〜4.5%;2〜5%;2〜6%;2〜7%;2〜8%;3〜5%;3〜6%;3〜7%;3〜8%;3〜9%の範囲である。また、これらの実施形態では、本発明の油中のリノール酸含量の適切なパーセンテージ範囲には、下限が0.5、1、1.5、2.、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7または7.5%のパーセンテージから選択され;上限が11、10、9、8、7、6、5、4.5、4、3.5、3、または2%のパーセンテージから選択される範囲も含まれる。
他の実施形態では、本発明の油組成物中のステアリン酸脂肪酸のパーセンテージは、3%以下;3.0%以下;2.5%以下;もしくは2%以下の範囲であるか;または0.5〜1%;0.5〜1.5%;0.5〜2%;0.5〜2.5%;0.5〜3%;0.5〜4%;1〜2%;1〜3%;1〜4%;1.5〜2%;1.5〜3%;もしくは1.5〜4%の範囲である。また、これらの実施形態では、本発明の油中のリノール酸含量の適切なパーセンテージ範囲には、下限が0.5、1、1.5、2.、2.5、3、または3.5%のパーセンテージから選択され;上限が3.5、3、2.5、2、または1.5%のパーセンテージから選択される範囲も含まれる。
本発明の油は、調理用またはフライ油としての使用に特に適している。そのポリ不飽和脂肪酸含量が低いため、好ましくない臭気および着色化合物がより少量しか存在しないので、本発明の油は典型的な油の大規模な加工を必要としない。さらに、本発明の油の低い飽和脂肪酸含量は油の低温フロー特性を向上させ、結晶化または固化を防止するために貯蔵した油を加熱する必要性が取り除かれる。低温フローの向上は、フライ食品材料をフライ油から取り出した後の油切りが強化され、脂肪がより低い生成物がもたらされる。Bouchonら、J.Food Science、66:918〜923(2001)を参照されたい。本発明の油中の低レベルのリノレン酸は、異臭を低下させるためにフライで特に有利である。
本発明の油は、サラダ油(40〜50°Fの冷蔵庫温度で透明度が保たれる油)としての使用にもよく適している。その低い飽和脂肪酸および中程度のリノール酸含量によるその冷蔵庫温度における向上された透明度により、サラダ油として使用する前に油を脱蝋する必要性が軽減または排除される。
さらに、本発明の油の中程度のリノレン酸および低リノレン酸含量により、これはショートニング、マーガリンおよび食料品に用いられる他の半固体植物性脂肪の生成によく適している。これらの脂肪の生成は、典型的には、ダイズ油、トウモロコシ油、またはカノーラ油の不飽和油の水素化を含む。本発明の油の増加した酸化安定性および香味安定性は、これが、マーガリンおよびショートニングなどで使用するために典型的な植物油が水素化される程度まで水素化する必要がないことを意味し、したがって、加工コストおよび健康に良くないトランス異性体の生成が低下する。
本発明の油はまた、特にそのような油から作製したバイオディーゼルは低温フローが向上しており、発火性(セタン価)が向上しており、酸化安定性が向上しており、一酸化窒素排出が低下しているので、バイオディーゼルを生成するための供給原料としての使用にも適している。バイオディーゼルとは、飽和、モノ不飽和、およびポリ不飽和のC16〜C22脂肪酸のメチルエステルから典型的になる代替ディーゼル燃料である。セタン価は発火性の尺度であり、エンジン内の燃料の発火遅れ時間が短いほどセタン価が高い。バイオディーゼル燃料のASTM標準仕様(D6751−02)は、最低47のセタン価を要する。
慣用のディーゼルエンジンでのバイオディーゼルの使用は、石油ディーゼル燃料と比較して硫酸化物、一酸化炭素、および粒子などの汚染物質の実質的な低下をもたらし、スクールバスで使用することで、子供が毒性のあるディーゼル排気に曝されることを大きく軽減できる。100%慣用のバイオディーゼルを燃料として使用すること制限は、2号ディーゼル(−16℃)と比較して慣用のダイズバイオディーゼルの曇り点(2℃)が高いことである。Dunnら、Recent.Res.Devel.in Oil Chem.、1:31〜56(1997)。本発明の油から作製したバイオディーゼルは曇り点および目詰まり点が向上(低下)しており、動物脂肪(牛脂、豚脂、鶏脂)およびパーム油などの脂肪の安価であるが高飽和の油源から作製したバイオディーゼルの低温特性を向上させるために混合物中で用いてもよい。また、バイオディーゼルは任意のレベルで石油ディーゼルと混合することもできる。
バイオディーゼルは、典型的には、遊離脂肪およびリン脂質を除去するためにダイズ油を抽出、濾過および精製し、その後、油をメタノールでトランスエステル化して脂肪酸のメチルエステルを形成することによって得られる。例えば、米国特許第5,891,203号を参照されたい。生じるダイズメチルエステルが一般的に「バイオディーゼル」と呼ばれる。本発明の油は、たとえばアセタールを油と混合することによってなど、メチルエステルを形成させないディーゼル燃料としても用い得る。例えば、米国特許第6,013,114号を参照されたい。その低温フローおよび酸化安定性の特性が向上していることで、本発明の油はまた、潤滑剤として、およびディーゼル燃料添加剤としても有用である。例えば、米国特許第5,888,947号、第5,454,842号および第4,557,734号を参照されたい。
本発明のダイズおよび本発明の油は、豆乳、ダイズバター、納豆、およびテンペなどの全ダイズから作製する様々なダイズ食品、ならびにダイズミール、ダイズ粉、ダイズタンパク質濃縮物、ダイズタンパク質単離物、組立ダイズタンパク質濃縮物、加水分解ダイズタンパク質、ホイップトッピング、調理用油、サラダ油、ショートニング、およびレシチンを含めた加工ダイズおよびダイズ油から作製したダイズ食品での使用にも適している。全ダイズも食用であり、典型的には、生豆、焙煎豆、または枝豆として消費者に販売される。典型的には全ダイズを浸して磨砕することによって生成する豆乳は、そのままで、噴霧乾燥して、または加工してダイズヨーグルト、ダイズチーズ、豆腐、もしくは湯葉を形成して消費し得る。本発明のダイズまたは油は、その向上した酸化安定性、低下した異臭前駆体、およびその低い飽和脂肪酸レベルにより、これらおよび他のダイズ食品に有利に用い得る。
G.抑制の調節
本発明のもう一つの実施形態は、遺伝子抑制レベルを調節する方法に指向される。遺伝子抑制の調節は、多かれ少なかれ、遺伝子抑制をもたらすことができる。遺伝子産物の抑制は、本発明の構築体を植物ゲノム内に挿入することからもたらされることができる。同様に、遺伝子抑制の調節は、本発明の構築体を植物ゲノム内に挿入することからもたらされることができる。遺伝子抑制を調節する方法の他の例には、限定されるものではないが、本発明の構築体を用いたアンチセンス技術、共抑制、RNA干渉(dsRNAi)、トランスジェニック動物、ハイブリッド、およびリボザイムが含まれる。以下の例を例示によって提供し、本発明の制限であることを意図しない。
遺伝子の抑制は、配列が抑制を標的とした遺伝子に由来する、抑制に用いる転写可能なDNAの長さを変更することによって調節できる。多くの方法を、転写後遺伝子サイレンシング機構を用いた遺伝子の抑制に用いることができる。理論に限定されずに、これらの方法は、もう一つのRNA分子とハイブリダイズするRNA分子の発現を共通して有すると考えられている。驚くべきことに、標的内在性遺伝子の定常状態発現レベルを調節または中程度に抑制するために特定の長さのRNA分子を使用することに利点が存在する可能性がある。
FAD2−1の遺伝子抑制は、オレイン酸レベルの上昇およびリノール酸レベルの低下をもたらす。FAD2−1を大幅に抑制した場合、オレイン酸のレベルは65%を超えることができ、これによりパルミチン酸およびリノレン酸のレベルの低下が引き起こされる。例えば、FAD2−1を抑制した場合、オレイン酸レベルは85%に達することができ、合わせたパルミチン酸およびステアリン酸のレベルが約10%まで低下する。同様に、FATBのダウンレギュレーションは、飽和脂肪酸、主にパルミチン酸のレベルの減少をもたらす。オレイン酸レベルが約85%であるようにFAD2およびFATBを抑制した場合、飽和レベルは約10%である。オレイン酸レベルが85%を超えるようにFAD2およびFATBを抑制した場合、飽和レベルは10%未満に下がる可能性がある。
本発明に鑑みて、オレイン酸を85%より高くに増強せずに、飽和レベルを10%未満まで低下させることができる。一実施形態では、FAD2の抑制は、植物内に導入するFAD2−1のイントロンの長さを短縮することによって調節する。FAD2の抑制を少なくすることで、中程度のレベルのオレイン酸、約40〜85%のオレイン酸がもたらされる。導入するFAD2−1のイントロン断片の長さを短縮するにつれて、FAD2の抑制が低下する。例えば、長さが連続する少なくとも100ヌクレオチド短縮されたFAD2−1のイントロンは、FAD2の抑制を低下させ、対応してオレイン酸レベルを増加させ、リノール酸レベルを減少させることができる。
内在性遺伝子抑制の減少と相同DNAの長さの減少との関係性は、異なる長さのDNAを導入することによって経験的に決定できる。例えば、導入した相同DNAの長さを短縮することによって得ることができる抑制の低下の量は、導入する相同DNAの増加部分を欠失させ、標的遺伝子の発現についてアッセイを行うことによって、決定できる。
本発明には、植物において飽和レベルの大幅な低下を有したままでFAD2の抑制を調節する方法が含まれる。そのような植物では、オレイン酸レベルは40〜85%の範囲であることができる。同様に、完全長FATB遺伝子を宿主細胞に導入した場合と比較して、合わせた3'および5'非翻訳領域を導入した場合には、生じるFATBの抑制は完全未満である。同様に、そのほとんどが葉緑体輸送ペプチドをコードしているオープンリーディングフレームの5'部分を宿主細胞内に導入した場合は、FATBの抑制レベルが低下する。本発明による方法を用いてFAD2およびFATBを抑制した細胞では、オレイン酸レベルは40〜85%であることができる一方で、飽和レベルは1〜9%であることができる。
一実施形態では、本発明は、遺伝子要素全体からの抑制と比較して抑制を低下させるために遺伝子抑制を調節する方法を対象とし、遺伝子要素全体は、遺伝子全体、エクソン全体、イントロン全体、シグナル配列全体、またはUTR全体であることができ、その後、遺伝子要素からの内在性配列の断片を含む組換え核酸分子を構築し;宿主細胞内で組換え核酸分子の発現を開始させ;内在性遺伝子を組換え核酸分子で抑制する。抑制する遺伝子は、FAD2およびFATBを含めた任意の遺伝子であることができる。一実施形態では、本発明は、宿主細胞内で部分的なFAD2またはFATB遺伝子要素配列を発現させ、ここに、FAD2もしくはFATB遺伝子要素は宿主細胞中の内在性FAD2またはFATB遺伝子からのものであり、FAD2もしくはFATB遺伝子要素配列は、FAD2もしくはFATB遺伝子、FAD2もしくはFATBエクソン、FAD2もしくはFATBのイントロン、FAD2もしくはFATB輸送ペプチドコード領域、またはFAD2もしくはFATBのUTRであることができる;部分的なFAD2またはFATB遺伝子要素配列はFAD2またはFATB遺伝子要素配列全体未満である;次いで、内在性FAD2またはFATBを部分的なFAD2またはFATB遺伝子要素配列で抑制し、ここに、宿主細胞におけるFAD2またはFATB内在性遺伝子の抑制レベルは、類似の遺伝的背景およびFAD2またはFATB遺伝子要素のFAD2またはFATB遺伝子要素配列全体を含む第2のFAD2またはFATB核酸配列を有する宿主細胞におけるFAD2またはFATB内在性遺伝子の抑制レベル未満であることを含む、FAD2またはFATBの抑制を調節する方法に指向される。
もう一つの実施形態では、本発明は、植物細胞を、FAD2、FATB、またはFAD2およびFATBの内在性発現を抑制するDNA配列を含む組換え核酸分子で形質転換させ、ここに、DNA配列が、遺伝子、エクソン、イントロン、輸送ペプチドコード領域、3'−UTR、5'−UTR、およびオープンリーディングフレームから選択された遺伝子要素全体の配列全体よりも短いFAD2、FATB、またはFAD2およびFATBの核酸配列を含み;前記DNA配列の転写が開始される条件下で植物細胞を成長させ、それにより油組成が、類似の遺伝的背景を有するが組換え核酸分子を欠く植物細胞と比較して変更されていことによって、植物細胞の油組成を変更する方法に指向される。FAD2またはFATBの遺伝子要素は、長さが50、75、100、150、175、200、250、300、350、400、450、500、600、800、1000、2000、3000、または4000ヌクレオチド短縮していることができる。FAD2またはFATBの遺伝子要素の長さは、50、75、100、150、175、200、220、250、300、320、350、400、420、450、500、550、600、800、または1000ヌクレオチドであることができる。
もう一つの実施形態では、本発明は、i)形質転換した植物からのFAD2発現の抑制の量が、類似の遺伝的背景および外来性FAD2遺伝子のDNA配列全体を有する宿主細胞内におけるFAD2発現の抑制と比較して少なくとも部分的に低下するまで、宿主細胞中の外来性FAD2DNA配列の長さを短縮し;ii)FAD2の内在性発現を少なくとも部分的に抑制する短縮したFAD2DNA配列を含む核酸分子を有する植物を成長させ;iii)類似の遺伝的背景を有するが短縮したFAD2DNA配列を欠く植物由来の種子と比較して飽和脂肪酸含量が低下した種子を生産する植物を栽培することによる、植物種子中のオレイン酸含量を増強し、飽和脂肪酸含量を低下させる方法に指向される。内在性FAD2の抑制を少なくとも部分的に低下させるための、外来性FAD2DNA配列を短縮する量は、異なる長さのDNAを導入することによって経験的に決定できる。例えば、導入した相同DNAの長さを短縮することによって得ることができる抑制の低下の量は、導入する相同DNAの増加させた部分を欠失させ、標的遺伝子の発現についてアッセイを行うことによって、決定できる。FAD2発現の抑制の量は、平均して植物から3個以上、6個以上、10個以上、15個以上、または20個以上の種子として得ることができる。
もう一つの実施形態では、本発明は、植物細胞を、FAD2およびFATBの内在性発現を抑制するDNA配列を含む組換え核酸分子で形質転換させ、ここに、DNA配列が、遺伝子、エクソン、イントロン、輸送ペプチドコード領域、およびUTRから選択された遺伝子要素全体の配列全体よりも短いFAD2の核酸配列を含み;類似の遺伝的背景を有するが前記組換え核酸分子を欠く植物由来の種子と比較して飽和脂肪酸含量が低下した種子を生産する、形質転換した植物を成長させることによる、飽和脂肪酸含量が低下した種子を有する、形質転換した植物を生産する方法に指向される。
もう一つの実施形態では、本発明は、脂肪酸合成経路内の内在性遺伝子の発現を抑制できる少なくとも40ヌクレオチドの長さの遺伝子要素を単離し;遺伝子要素の複数の短縮した断片を作製し;複数の短縮した断片のそれぞれを温帯油種子作物の植物細胞内に導入してトランスジェニック植物を作製し;次いで、種子油の脂肪酸組成に望ましい変化を与える、決定された長さおよび配列の短縮した断片を含むトランスジェニック植物を選択することによる、温帯油種子作物の種子由来の油の脂肪酸組成を調節する方法に指向される。好ましい実施形態では、上記方法には、種子油の脂肪酸組成に異なる望ましい変化をもたらす2つの異なる内在性遺伝子の少なくとも2つの短縮した断片を有する組換えDNA構築体を構築し;組換えDNA構築体を温帯油種子作物の植物細胞内に導入してトランスジェニック植物を作製し;次いで、少なくとも2つの短縮した断片および少なくとも2つの短縮した断片によってもたらされた複数の望ましい変化を有する種子からの油の脂肪酸組成を含むトランスジェニック植物を選択することも含まれる。
もう一つの実施形態では、本発明は、飽和脂肪酸含量が強く低下し、オレイン酸含量が中程度に増強され、宿主細胞においてFAD2の内在性発現を抑制するDNA配列を有し、DNA配列が、遺伝子、エクソン、イントロン、輸送ペプチドコード領域、およびUTRから選択された遺伝子要素全体の配列全体よりも短いFAD2の核酸配列を有する、油組成を示すダイズ種子に指向される。
以下の実施例は例示的であり、いかなる様式でも限定することを意図しない。
本明細書中で言及したすべての出版物、特許、および特許出願は、それぞれの個々の出版物、特許、または特許出願が具体的かつ個別に参考として組み込まれていると指定した場合と同じ程度に、本明細書中に参考として組み込まれている。
(実施例1) FATB−2配列の単離
葉組織をAsgrowダイズ品種A3244から得て、液体窒素中で磨砕し、使用時まで−80℃で貯蔵した。6mlのSDS抽出緩衝液(650mlの滅菌ddH2O、100mlの1Mのトリス−Cl、pH8、100mlの0.25MのEDTA、50mlの20%のSDS、100mlの5MのNaCl、4μlのβ−メルカプトエタノール)を2mlの凍結/磨砕した葉組織に加え、混合物を65℃で45分間インキュベーションを行った。サンプルを15分間毎に振盪。氷冷した2mlの5Mの酢酸カリウムをサンプルに加え、サンプルを振盪し、その後、氷上で20分間インキュベーションを行った。3mlのCHCl3をサンプルに加え、サンプルを10分間振盪した。
サンプルを10,000rpmで20分間遠心分離し、上清を採取した。2mlのイソプロパノールを上清に加え、混合した。その後、サンプルを10,000rpmで20分間遠心分離し、上清を排出した。ペレットを200μlのRNaseに再懸濁させ、65℃で20分間インキュベーションを行った。300μlの酢酸アンモニウム/イソプロパノール(1:7)を加え、混合した。その後、サンプルを10,000rpmで15分間遠心分離し、上清を廃棄した。ペレットを500μlの80%のエタノールですすぎ、空気乾燥させた。その後、ゲノムDNAのペレットを200μlのT10E1(10mMのトリス:1mMのEDTA)に再懸濁させた。
ダイズFATB−2cDNAコンティグ配列(配列番号42)を用いて、遺伝子にまたがる13個のオリゴヌクレオチドを設計した:F1(配列番号48)、F2(配列番号49)、F3(配列番号50)、F4(配列番号51)、F5(配列番号52)、F6(配列番号53)、F7(配列番号54)、R1(配列番号55)、R2(配列番号56)、R3(配列番号57)、R4(配列番号58)、R5(配列番号59)、およびR6(配列番号60)。オリゴヌクレオチドは、単離したダイズゲノムDNAからのPCR増幅のために対で用いた:対1(F1+R1)、対2(F2+R1)、対3(F3+R2)、対4(F4+R3)、対5(F5+R4)、対6(F6+R5)、および対7(F7+R6)。対5のPCR増幅は以下のように実施した:1サイクル、95℃で10分間;30サイクル、95℃で15秒間、43℃で30秒間、72℃で45秒間;1サイクル、72℃で7分間。すべての他のオリゴ対では、PCR増幅を以下のように実施した:1サイクル、95℃で10分間;30サイクル、95℃で15秒間、48℃で30秒間、72℃で45秒間;1サイクル、72℃で7分間。陽性断片がプライマー対1、2、4、5、6および7から得られた。それぞれの断片をベクターpCR2.1(Invitrogen)内にクローニングした。断片2、4、5および6が確認され、配列決定を行った。これら4つの配列を整列させて、FATB−2遺伝子のゲノム配列(配列番号43)を形成した。
ゲノム配列をcDNA配列と比較することによって、4つイントロンがダイズFATB−2遺伝子中で同定された:イントロンI(配列番号44)はゲノム配列(配列番号43)の塩基119〜塩基1333にまたがり、長さが1215bpであり;イントロンII(配列番号45)はゲノム配列(配列番号43)の塩基2231〜塩基2568にまたがり、長さが338bpであり;イントロンIII(配列番号46)はゲノム配列(配列番号43)の塩基2702〜塩基3342にまたがり、長さが641bpであり;イントロンIV(配列番号47)はゲノム配列(配列番号43)の塩基3457〜塩基3823にまたがり、長さが367bpである。
(実施例2) 抑制構築体
2A.FAD2−1構築体
FAD2−1Aのイントロン#1(配列番号1)を、発現カセットpCGN3892内に、センスおよびアンチセンス方向にクローニングした。ベクターpCGN3892はダイズ7SプロモーターおよびエンドウマメrbcSの3'を含む。その後、どちらの遺伝子融合体も、FMVプロモーターによって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpCGN9372内に別々にライゲーションした。生じた発現構築体(pCGN5469センスおよびpCGN5471アンチセンス)をダイズの形質転換に用いた。
FAD2−1Bのイントロン(配列番号2)を、プラスミドpCGN5468(FAD2−1Aのイントロン(センス)およびエンドウマメrbcSの3'と融合したダイズ7Sプロモーターを含む)またはpCGN5470(FAD2−1Aのイントロン(アンチセンス)およびエンドウマメrbcSの3'と融合したダイズ7Sプロモーターを含む)内のFAD2−1Aのイントロン#1の3'末端と、それぞれセンスおよびアンチセンス方向に融合させた。その後、生じたイントロン組合せ融合体を、FMVプロモーターによって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpCGN9372内に別々にライゲーションした。生じた発現構築体(pCGN5485、FAD2−1AおよびFAD2−1BのイントロンセンスおよびpCGN5486、FAD2−1AおよびFAD2−1Bのイントロンアンチセンス)をダイズの形質転換に用いた。
2B.FAD3−1構築体
FAD3−1Aのイントロン#1、#2、#4および#5(それぞれ配列番号7、8、10および11)、FAD3−1Bのイントロン#3C(配列番号23)および#4(配列番号24)をすべて、pCGN3892内に、センスまたはアンチセンス方向に別々にライゲーションした。pCGN3892はダイズ7SプロモーターおよびエンドウマメrbcSの3'を含む。これらの融合体を、ダイズ内に形質転換させるために、FMVプロモーターによって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpCGN9372内にライゲーションした。生じた発現構築体(pCGN5455、FAD3−1Aのイントロン#4センス;pCGN5459、FAD3−1Aのイントロン#4アンチセンス;pCGN5456、FAD3のイントロン#5センス;pCGN5460、FAD3−1Aのイントロン#5アンチセンス;pCGN5466、FAD3−1Aのイントロン#2アンチセンス;pCGN5473、FAD3−1Aのイントロン#1アンチセンス)をダイズの形質転換に用いた。
2C.FatB構築体
ダイズFATB−1のイントロンII配列(配列番号30)を、FATB−1部分的ゲノムクローンを鋳型として用いたPCRによって増幅した。PCR増幅は以下のように実施した:1サイクル、95℃で10分間;25サイクル、95℃で30秒間、62℃で30秒間、72℃で30秒間;1サイクル、72℃で7分間。PCR増幅により、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれる長さが854bpの生成物がもたらされた。PCR産物を、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって発現カセットpCGN3892内にセンス方向に直接クローニングして、pMON70674を形成した。ベクターpCGN3892はダイズ7SプロモーターおよびエンドウマメrbcSの3'を含む。その後、pMON70674をNotIで切断し、FMVプロモーターによって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体pMON70678を、アグロバクテリウム方法を用いたダイズの形質転換に用いた。
ダイズFATB−1のイントロンII配列(配列番号30)を含む2つの他の発現構築体を作製した。pMON70674をNotIで切断し、FMVプロモーターによって調節されるCP4 EPSPS遺伝子およびナピンプロモーターによって調節されるKAS IV遺伝子を含むpMON70675内にライゲーションして、pMON70680がもたらされた。その後、発現ベクターpMON70680をSnaBIで切断し、7Sプロモーターによって調節されるセンス方向のホホバΔ−9不飽和化酵素遺伝子(配列番号41)の遺伝子融合体とライゲーションした。発現構築体pMON70680およびpMON70681を、アグロバクテリウム方法を用いたダイズの形質転換に用いた。
2D 組合せ構築体
第1の組のDNA配列の様々な順列を含む発現構築体を作製した。第1の組のDNA配列は、記載したもののうちの任意のもの、もしくは図5および6に例示したもの、または、dsRNA構築体、センス共抑制構築体、アンチセンス構築体、もしくは前述の様々な組合せを形成できるように、センス、アンチセンス、もしくはセンスおよびアンチセンスのFAD2、FAD3、およびFATB非コードもしくはコード領域の様々な組合せを含む、任意の他のDNA配列の組である。
図5(a)〜(c)は、本発明によるセンス共抑制構築体またはアンチセンス構築体を発現できるいくつかの第1の組のDNA配列を示し、その非コード配列を以下の表1および2に記載する。非コード配列は、単一の配列、配列の組合せ(例えば、3'UTRと連結した5'UTR)、または前述の任意の組合せであり得る。センス共抑制構築体を発現させるためには、すべての非コード配列がセンス配列であり、アンチセンス構築体を発現させるためには、すべての非コード配列がアンチセンス配列である。図5(d)は、本発明によるセンスおよびアンチセンス構築体を発現できる第1の組のDNA配列を示す。
図6(a)〜(c)は、本発明によるdsRNA構築体を発現できるいくつかの第1の組のDNA配列を示し、その非コード配列を以下の表1および2に記載する。図6に示した第1の組のDNA配列は、例えば、第1のセンス配列によって発現されるRNAが、第1のアンチセンス配列によって発現されるアンチセンスRNAと二本鎖RNAを形成できるように並べられた、関連するセンスおよびアンチセンス配列の対を含む。例えば、図6(a)および例示的な組合せ番号1(表1)を参照し、第1の組のDNA配列は、センスFAD2−1配列、センスFAD3−1配列、アンチセンスFAD2−1配列およびアンチセンスFAD3−1配列を含む。どちらのアンチセンス配列も、第1の組のDNA配列の発現産物が互いに二本鎖RNAを形成できるように、センス配列に対応している。センス配列は、スペーサー配列、好ましくはdsRNA分子の形成を促進するものによって、アンチセンス配列から隔たられていてよい。そのようなスペーサー配列の例には、Wesleyら、上記、およびHamiltonら、Plant J.、15:737〜746(1988)に記載のものが含まれる。プロモーターは、植物中で機能的な任意のプロモーター、または任意の植物プロモーターである。適切なプロモーターの非限定的な例は、発明を実施するための最良の形態のパートDに記載されている。
第1の組のDNA配列を、センスまたはアンチセンス方向のどちらかで、様々なDNA操作技術を用いて発現構築体内に挿入する。好都合な制限部位がDNA配列中に存在する場合は、制限エンドヌクレアーゼで消化し、利用可能なクローニング部位の1つまたは複数で消化された構築体内にライゲーションすることによって発現構築体内に挿入する。好都合な制限部位がDNA配列中に利用可能でない場合は、構築体またはDNA配列のどちらかのDNAを、DNA配列の構築体内へのクローニングを容易にする様々な方法で改変する。DNAを改変する方法の例には、PCR、合成リンカーまたはアダプターライゲーション、in vitro部位特異的突然変異誘発、オーバーハング5'または3'末端を埋めるまたは切断することによる方法などが含まれる。これらおよびDNAを操作する他の方法は、当業者に周知である。
pMON97552は、FATB−1aの5'UTRの連続する42ヌクレオチドと作動可能に連結している、3'末端から連続する140ヌクレオチドが短縮されているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているダイズ7Sα'プロモーター、続いて、FATB−1aのCTPコード領域とアンチセンス方向に作動可能に連結しているFAD3−1Aのイントロン4からの70ヌクレオチドと作動可能に連結している、FATB−1aのCTPコード領域、続いて、アンチセンス方向のFATB−1aの5'UTRの連続する42ヌクレオチド、続いて、EFMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列と作動可能に連結しているCP4 EPSPS遺伝子を有するH6 3'ポリアデニル化セグメントと作動可能に連結している、3'末端から連続する140ヌクレオチドが短縮されており、かつアンチセンス方向のダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)を含み、これらはすべてRBおよびLBに隣接している。生じた遺伝子発現構築体を、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
pMON93758は、5'末端から連続する160ヌクレオチドが短縮されており、FATB−1aの3'UTRとライゲーションしているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているダイズ7Sα'プロモーター、続いて、FATB−1aの5'UTRとアンチセンス方向に作動可能に連結しているFAD3−1Aのイントロン4からの70ヌクレオチドと作動可能に連結している、FATB−1aの5'UTR、続いて、アンチセンス方向のFATB−1aの3'UTR、続いて、EFMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列と作動可能に連結しているCP4 EPSPS遺伝子を有するH6 3'ポリアデニル化セグメントと作動可能に連結している、5'末端から連続する160ヌクレオチドが短縮されており、かつアンチセンス方向のダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)を含み、これらはすべて同一のDNA分子上のRBおよびLBに隣接している。生じた遺伝子発現構築体を、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
pMON97553は、3'末端から連続する200ヌクレオチドが短縮されており、FATB−1aの5'UTRの連続する42ヌクレオチドとライゲーションしているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているダイズ7Sα'プロモーター、続いて、FATB−1aのCTPコード領域とアンチセンス方向に作動可能に連結しているFAD3−1Aのイントロン4からの70ヌクレオチドと作動可能に連結している、FATB−1aのCTPコード領域、続いて、アンチセンス方向のFATB−1aの5'UTRの連続する42ヌクレオチド、続いて、EFMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列と作動可能に連結しているCP4 EPSPS遺伝子を有するH6 3'ポリアデニル化セグメントと作動可能に連結している、3'末端から連続する200ヌクレオチドが短縮されており、かつアンチセンス方向のダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)を含み、これらはすべて同一のDNA分子上のRBおよびLBに隣接している。生じた遺伝子発現構築体を、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
pMON93770は、3'末端から連続する240ヌクレオチドが短縮されており、FATB−1aの3'UTRとライゲーションしているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているダイズ7Sα'プロモーター、続いて、FATB−1aの5'UTRとアンチセンス方向に作動可能に連結しているFAD3−1Aのイントロン4からの70ヌクレオチドと作動可能に連結している、FATB−1aの5'UTR、続いて、アンチセンス方向のFATB−1aの3'UTR、続いて、EFMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列と作動可能に連結しているCP4 EPSPS遺伝子を有するH6 3'ポリアデニル化セグメントと作動可能に連結している、3'末端から連続する240ヌクレオチドが短縮されており、かつアンチセンス方向のダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)を含み、これらはすべて同一のDNA分子上のRBおよびLBに隣接している。生じた遺伝子発現構築体を、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
pMON93759は、5'末端から連続する240ヌクレオチドが短縮されており、FATB−1aの3'UTRとライゲーションしているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているダイズ7Sα'プロモーター、続いて、FATB−1aの5'UTRとアンチセンス方向に作動可能に連結しているFAD3−1Aのイントロン4からの70ヌクレオチドと作動可能に連結している、FATB−1aの5'UTR、続いて、アンチセンス方向のFATB−1aの3'UTR、続いて、EFMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列と作動可能に連結しているCP4 EPSPS遺伝子を有するH6 3'ポリアデニル化セグメントと作動可能に連結している、5'末端から連続する240ヌクレオチドが短縮されており、かつアンチセンス方向のダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)を含み、これらはすべて同一のDNA分子上のRBおよびLBに隣接している。生じた遺伝子発現構築体を、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
pMON97554は、3'末端から連続する260ヌクレオチドが短縮されており、FATB−1aの5'UTRの連続する42ヌクレオチドとライゲーションしているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているダイズ7Sα'プロモーター、続いて、FATB−1aのCTPコード領域とアンチセンス方向に作動可能に連結しているFAD3−1Aのイントロン4からの70ヌクレオチドと作動可能に連結している、FATB−1aのCTPコード領域、続いて、アンチセンス方向のFATB−1aの5'UTRの連続する42ヌクレオチド、続いて、EFMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列と作動可能に連結しているCP4 EPSPS遺伝子を有するH6 3'ポリアデニル化セグメントと作動可能に連結している、3'末端から連続する260ヌクレオチドが短縮されており、かつアンチセンス方向のダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)を含み、これらはすべて同一のDNA分子上のRBおよびLBに隣接している。生じた遺伝子発現構築体を、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
pMON93771は、3'末端から連続する300ヌクレオチドが短縮されており、FATB−1aの3'UTRとライゲーションしているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているダイズ7Sα'プロモーター、続いて、FATB−1aの5'UTRとアンチセンス方向に作動可能に連結しているFAD3−1Aのイントロン4からの70ヌクレオチドと作動可能に連結している、FATB−1aの5'UTR、続いて、アンチセンス方向のFATB−1aの3'UTR、続いて、EFMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列と作動可能に連結しているCP4 EPSPS遺伝子を有するH6 3'ポリアデニル化セグメントと作動可能に連結している、3'末端から連続する300ヌクレオチドが短縮されており、かつアンチセンス方向のダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)を含み、これらはすべて同一のDNA分子上のRBおよびLBに隣接している。生じた遺伝子発現構築体を、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
pMON97555は、3'末端から連続する320ヌクレオチドが短縮されており、FATB−1aの5'UTRの連続する42ヌクレオチドとライゲーションしているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているダイズ7Sα'プロモーター、続いて、FATB−1aのCTPコード領域とアンチセンス方向に作動可能に連結しているFAD3−1Aのイントロン4からの70ヌクレオチドと作動可能に連結している、FATB−1aのCTPコード領域、続いて、アンチセンス方向のFATB−1aの5'UTRの連続する42ヌクレオチド、続いて、EFMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列と作動可能に連結しているCP4 EPSPS遺伝子を有するH6 3'ポリアデニル化セグメントと作動可能に連結している、3'末端から連続する320ヌクレオチドが短縮されており、かつアンチセンス方向のダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)を含み、これらはすべて同一のDNA分子上のRBおよびLBに隣接している。生じた遺伝子発現構築体を、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
pMON93760は、5'末端から連続する320ヌクレオチドが短縮されており、FATB−1aの3'UTRとライゲーションしているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているダイズ7Sα'プロモーター、続いて、FATB−1aの5'UTRとアンチセンス方向に作動可能に連結しているFAD3−1Aのイントロン4からの70ヌクレオチドと作動可能に連結している、FATB−1aの5'UTR、続いて、アンチセンス方向のFATB−1aの3'UTR、続いて、EFMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列と作動可能に連結しているCP4 EPSPS遺伝子を有するH6 3'ポリアデニル化セグメントと作動可能に連結している、5'末端から連続する320ヌクレオチドが短縮されており、かつアンチセンス方向のダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)を含み、これらはすべて同一のDNA分子上のRBおよびLBに隣接している。生じた遺伝子発現構築体を、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
pMON93772は、3'末端から連続する360ヌクレオチドが短縮されており、FATB−1aの3'UTRとライゲーションしているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているダイズ7Sα'プロモーター、続いて、FATB−1aの5'UTRとアンチセンス方向に作動可能に連結しているFAD3−1Aのイントロン4からの70ヌクレオチドと作動可能に連結している、FATB−1aの5'UTR、続いて、アンチセンス方向のFATB−1aの3'UTR、続いて、EFMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列と作動可能に連結しているCP4 EPSPS遺伝子を有するH6 3'ポリアデニル化セグメントと作動可能に連結している、3'末端から連続する360ヌクレオチドが短縮されており、かつアンチセンス方向のダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)を含み、これらはすべて同一のDNA分子上のRBおよびLBに隣接している。生じた遺伝子発現構築体を、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
pMON97556は、3'末端から連続する380ヌクレオチドが短縮されており、FATB−1aの5'UTRの連続する42ヌクレオチドとライゲーションしているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているダイズ7Sα'プロモーター、続いて、FATB−1aのCTPコード領域とアンチセンス方向に作動可能に連結しているFAD3−1Aのイントロン4からの70ヌクレオチドと作動可能に連結している、FATB−1aのCTPコード領域、続いて、EFMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列と作動可能に連結しているCP4 EPSPS遺伝子を有するH6 3'ポリアデニル化セグメントと作動可能に連結している、3'末端から連続する380ヌクレオチドが短縮されており、かつアンチセンス方向のダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結している、アンチセンス方向のFATB−1aの5'UTRの連続する42ヌクレオチドを含み、これらはすべて同一のDNA分子上のRBおよびLBに隣接している。生じた遺伝子発現構築体を、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
pMON93764は、3'末端から連続する400ヌクレオチドが短縮されているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しており、FATB−1aのCTPコード領域とライゲーションしているダイズ7Sα'プロモーター、続いて、FATB−2aのCTPコード領域とアンチセンス方向に作動可能に連結しているFAD3−1Aのイントロン4からの70ヌクレオチドと作動可能に連結している、FATB−2aのCTPコード領域、続いて、アンチセンス方向のFATB−1aのCTPコード領域、続いて、FATB−2aのCTPコード領域とアンチセンス方向に作動可能に連結している、3'末端から連続する400ヌクレオチドが短縮されており、かつアンチセンス方向のダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)、続いて、EFMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列と作動可能に連結しているCP4 EPSPS遺伝子を有するH6 3'ポリアデニル化セグメントと作動可能に連結しているアンチセンス方向のFATB−2aの5'UTRの連続する42ヌクレオチドを含み、これらはすべて同一のDNA分子上のRBおよびLBに隣接している。生じた遺伝子発現構築体を、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
(実施例3) 組合せ構築体
図7〜15では、プロモーターを矢印によって示し、コード配列(コードおよび非コード)を転写の方向を指す五角形によって示し、センス配列を通常テキストで表示し、アンチセンス配列を上下逆のテキストで表示した。これらの図中で用いた略記には、7Sa=7Sαプロモーター;7Sa'=7Sα'プロモーター;Brナピン=ブラシカ属のナピンプロモーター;FMV=FMVプロモーター;ARC=アルセリンプロモーター;RBC E9 3'=ルビスコE9終止シグナル;Nos3'=nos終止シグナル;TML3'=tml終止シグナル;ナピン3'=ナピン終止シグナル;'3(FADまたはFATと同一のボックス内で)=3'UTR;5'(FADまたはFATと同一のボックス内で)=5'UTR;Cr=クフェア・プルチェリマ;Gm=グリシンマックス;Rc=リシヌス・コムニス;FAB2=Δ9ステアロイル−不飽和化酵素遺伝子のFAB2対立遺伝子;およびIntrまたはInt=イントロンが含まれる。
3A.dsRNA構築体
図7〜9は、第1の組のDNA配列がdsRNA構築体を発現できる本発明の核酸分子を示す。図7〜9に示した第1の組のDNA配列は、関連するセンスおよびアンチセンス配列の対、例えば、第1のセンス配列によって発現されるRNAが、第1のアンチセンス配列によって発現されるアンチセンスRNAと二本鎖RNAを形成できるように並べられた対を含む。図9に示すように、センス配列は、アンチセンス配列に隣接しているか、またはスペーサー配列によってアンチセンス配列から隔てられていてもよい。
第2の組のDNA配列はコード配列を含み、そのそれぞれが、発現された場合に、KAS I、KAS IV、Δ−9不飽和化酵素、およびCP4 EPSPSからなる群から選択された遺伝子によってコードされているタンパク質および転写物の一方または両方を増加させることができる配列をコードしているDNA配列である。それぞれのコード配列はプロモーターと結合しており、これは、植物中で機能的な任意のプロモーター、または任意の植物プロモーターであることができ、FMVプロモーター、ナピンプロモーター、7S(7Sαもしくは7Sα')プロモーター、アルセリンプロモーター、Δ−9不飽和化酵素プロモーター、またはFAD2−1Aプロモーターであり得る。
ここで図7を参照し、ダイズFAD2−1のイントロン1(配列番号1または2)、FAD3−1Aの3'UTR(配列番号16)、およびFATB−1の3'UTR(配列番号36)配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センスおよびアンチセンス方向に、スプライシング可能なダイズFAD3−1Aのイントロン5(配列番号11)によって隔てて、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。ブラシカ属のナピンプロモーターおよびブラシカ属のナピンの3'終止配列によって調節されるシー・プルチェリマKAS IV遺伝子(配列番号39)、ならびにダイズFAD2プロモーターおよびnosの3'終止配列によって調節されるアール・コムニスのΔ−9不飽和化酵素(FAB2)遺伝子(配列番号40)を含むベクターを適切な制限酵素で切断し、pMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体pMON68539を図7に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ダイズFAD2−1のイントロン1(配列番号1または2)、FAD3−1Aのイントロン4(配列番号10)、およびFATB−1のイントロンII(配列番号30)の配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センスおよびアンチセンス方向に、スプライシング可能なダイズFAD3−1Aのイントロン5(配列番号11)によって隔てて、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体pMON68540を図7に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ダイズFAD2−1のイントロン1(配列番号1または2)、FAD3−1Aのイントロン4(配列番号10)、およびFATB−1のイントロンII(配列番号30)の配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センスおよびアンチセンス方向に、スプライシング可能なダイズFAD3−1Aのイントロン5(配列番号11)によって隔てて、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。ブラシカ属のナピンプロモーターおよびブラシカ属のナピンの3'終止配列によって調節されるシー・プルチェリマKAS IV遺伝子(配列番号39)を含むベクターを適切な制限酵素で切断し、pMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体pMON68544を図7に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ダイズFAD2−1のイントロン1(配列番号1または2)、FAD3−1Aのイントロン4(配列番号10)、FATB−1のイントロンII(配列番号30)、およびFAD3−1Bのイントロン4(配列番号24)の配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センスおよびアンチセンス方向に、スプライシング可能なダイズFAD3−1Aのイントロン5(配列番号11)によって隔てて、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体pMON68546を図7に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ここで図8を参照し、ダイズFAD2−1のイントロン1(配列番号1または2)、FAD3−1Aの3'UTR(配列番号16)、およびFATB−1の3'UTR(配列番号36)配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センスおよびアンチセンス方向に、スプライシング可能なダイズFAD3−1Aのイントロン5(配列番号11)によって隔てて、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体pMON68536を図8に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ダイズFAD2−1のイントロン1(配列番号1または2)、FAD3−1Aの3'UTR(配列番号16)、およびFATB−1の3'UTR(配列番号36)配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センスおよびアンチセンス方向に、スプライシング可能なダイズFAD3−1Aのイントロン5(配列番号11)によって隔てて、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。ダイズFAD2プロモーターおよびnosの3'終止配列によって調節されるアール・コムニスのΔ−9不飽和化酵素(FAB2)遺伝子(配列番号40)を含むベクターを適切な制限酵素で切断し、tmlの3'終止配列のすぐ上流にライゲーションした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体pMON68537を図8に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ダイズFAD2−1のイントロン1(配列番号1または2)、FAD3−1Aの3'UTR(配列番号16)、およびFATB−1の3'UTR(配列番号36)配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センスおよびアンチセンス方向に、スプライシング可能なダイズFAD3−1Aのイントロン5(配列番号11)によって隔てて、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。ブラシカ属のナピンプロモーターおよびブラシカ属のナピンの3'終止配列によって調節されるシー・プルチェリマKAS IV遺伝子(配列番号39)を含むベクターを適切な制限酵素で切断し、pMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体pMON68538を図8に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ここで図9を参照し、ダイズFAD2−1の3'UTR(配列番号5)、FATB−1の3'UTR(配列番号36)、FAD3−1Aの3'UTR(配列番号16)、およびFAD3−1Bの3'UTR(配列番号26)の配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センスおよびアンチセンス方向に、スプライシング可能なダイズFAD3−1Aのイントロン5(配列番号11)によって隔てて、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体pMON80622を図9に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ダイズFAD2−1の3'UTR(配列番号5)、FATB−1の3'UTR(配列番号36)、およびFAD3−1Aの3'UTR(配列番号16)配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センスおよびアンチセンス方向に、スプライシング可能なダイズFAD3−1Aのイントロン5(配列番号11)によって隔てて、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体pMON80623を図9に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ダイズFAD2−1の5'UTR〜3'UTR(一緒にライゲーションされている配列番号6および5)、FATB−1の5'UTR〜3'UTR(一緒にライゲーションされている配列番号37および36)、FAD3−1Aの3'UTR(配列番号16)ならびにFAD3−1Bの5'UTR〜3'UTR(一緒にライゲーションされている配列番号27および26)の配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センスおよびアンチセンス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体O5を図9に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ダイズFAD2−1の5'UTR〜3'UTR(一緒にライゲーションされている配列番号6および5)、FATB−1の5'UTR〜3'UTR(一緒にライゲーションされている配列番号37および36)ならびにFAD3−1Aの3'UTR(配列番号16)配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センスおよびアンチセンス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。ブラシカ属のナピンプロモーターおよびブラシカ属のナピンの3'終止配列によって調節されるシー・プルチェリマKAS IV遺伝子(配列番号39)を含むベクターを適切な制限酵素で切断し、pMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体O6を図9に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
3B.センス共抑制構築体
図10〜13および19〜20は、第1の組のDNA配列がセンス共抑制構築体を発現できる本発明の核酸分子を示す。第2の組のDNA配列はコード配列を含み、そのそれぞれが、発現された場合に、KAS I、KAS IV、Δ−9不飽和化酵素、およびCP4 EPSPSからなる群から選択された遺伝子によってコードされているタンパク質および転写物の一方または両方を増加させることができる配列をコードしているDNA配列である。それぞれのコード配列はプロモーターと結合しており、これは、植物中で機能的な任意のプロモーター、または任意の植物プロモーターであることができ、FMVプロモーター、ナピンプロモーター、7Sプロモーター(7Sαもしくは7Sα')、アルセリンプロモーター、Δ−9不飽和化酵素プロモーター、またはFAD2−1Aプロモーターであり得る。
ここで図10を参照し、ダイズFAD2−1のイントロン1(配列番号1または2)、FAD3−1Cのイントロン4(配列番号14)、FATB−1のイントロンII(配列番号30)、FAD3−1Aのイントロン4(配列番号10)、およびFAD3−1Bのイントロン4(配列番号24)の配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体pMON68522を図10に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ダイズFAD2−1のイントロン1(配列番号1または2)、FAD3−1Aのイントロン4(配列番号10)、FAD3−1Bのイントロン4(配列番号24)、およびFATB−1のイントロンII(配列番号30)の配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。ブラシカ属のナピンプロモーターおよびブラシカ属のナピンの3'終止配列によって調節されるシー・プルチェリマKAS IV遺伝子(配列番号39)、ならびにダイズFAD2プロモーターおよびnosの3'終止配列によって調節されるアール・コムニスのΔ−9不飽和化酵素(FAB2)遺伝子(配列番号40)を含むベクターを適切な制限酵素で切断し、pMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体pMON80614を図10に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ダイズFAD2−1のイントロン1(配列番号1または2)、FAD3−1Aの3'UTR(配列番号16)、およびFATB−1の3'UTR(配列番号36)配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体pMON68531を図10に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ダイズFAD2−1のイントロン1(配列番号1または2)、FAD3−1Aの3'UTR(配列番号16)、およびFATB−1の3'UTR(配列番号36)配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。ブラシカ属のナピンプロモーターおよびブラシカ属のナピンの3'終止配列によって調節されるシー・プルチェリマKAS IV遺伝子(配列番号39)、ならびにダイズFAD2プロモーターおよびnosの3'終止配列によって調節されるアール・コムニスのΔ−9不飽和化酵素(FAB2)遺伝子(配列番号40)を含むベクターを適切な制限酵素で切断し、pMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体pMON68534を図10に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ダイズFAD2−1のイントロン1(配列番号1または2)、FAD3−1Aの3'UTR(配列番号16)、およびFATB−1の3'UTR(配列番号36)配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。ダイズFAD2プロモーターおよびnosの3'終止配列によって調節されるアール・コムニスのΔ−9不飽和化酵素(FAB2)遺伝子(配列番号40)を含むベクターを適切な制限酵素で切断し、pMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体pMON68535を図10に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ここで図11を参照し、ダイズFAD2−1の3'UTR(配列番号5)、FAD3−1Aの3'UTR(配列番号16)、およびFATB−1の3'UTR(配列番号36)配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体pMON80605を図11に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ダイズFAD2−1の3'UTR(配列番号5)、FAD3−1Aの3'UTR(配列番号16)、およびFATB−1の3'UTR(配列番号36)配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。ブラシカ属のナピンプロモーターおよびブラシカ属のナピンの3'終止配列によって調節されるシー・プルチェリマKAS IV遺伝子(配列番号39)を含むベクターを適切な制限酵素で切断し、pMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体pMON80606を図11に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ダイズFAD2−1の3'UTR(配列番号5)、FAD3−1Aの3'UTR(配列番号16)、およびFATB−1の3'UTR(配列番号36)配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。ダイズFAD2プロモーターおよびnosの3'終止配列によって調節されるアール・コムニスのΔ−9不飽和化酵素(FAB2)遺伝子(配列番号40)を含むベクターを適切な制限酵素で切断し、pMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体pMON80607を図11に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ダイズFAD2−1の3'UTR(配列番号5)、FAD3−1Aの3'UTR(配列番号16)、およびFATB−1の3'UTR(配列番号36)配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。ブラシカ属のナピンプロモーターおよびブラシカ属のナピンの3'終止配列によって調節されるシー・プルチェリマKAS IV遺伝子(配列番号39)、ならびにダイズFAD2プロモーターおよびnosの3'終止配列によって調節されるアール・コムニスのΔ−9不飽和化酵素(FAB2)遺伝子(配列番号40)を含むベクターを適切な制限酵素で切断し、pMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体pMON80614を図11に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ここで図12を参照し、ダイズFAD2−1の3'UTR(配列番号5)、FATB−1の3'UTR(配列番号36)、およびFAD3−1Aの3'UTR(配列番号16)配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センス方向に、ダイズ7Sαプロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体pMON80629を図12に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ダイズFAD2−1のイントロン1(配列番号1または2)、FAD3−1Aのイントロン4(配列番号10)、FATB−1のイントロンII(配列番号30)、およびFAD3−1Aのイントロン4(配列番号10)の配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センス方向に、ダイズ7Sαプロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体pMON81902を図12に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ダイズFAD2−1の5'UTR〜3'UTR(一緒にライゲーションされている配列番号6および5)、FAD3−1の5'UTR〜3'UTR(一緒にライゲーションされている配列番号17および16、または一緒にライゲーションされている配列番号27および26)、ならびにFATB−1の5'UTR〜3'UTR(一緒にライゲーションされている配列番号37および36)の配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。FAD2−1のPCR産物を、センス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。同様に、FAD3−1のPCR産物を、センス方向に、ダイズ7Sαプロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。FATB−1のPCR産物を、センス方向に、アルセリンプロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体O1を図12に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ダイズFAD2−1の5'UTR〜3'UTR(一緒にライゲーションされている配列番号6および5)、FAD3−1の5'UTR〜3'UTR(一緒にライゲーションされている配列番号17および16、または一緒にライゲーションされている配列番号27および26)、ならびにFATB−1の5'UTR〜3'UTR(一緒にライゲーションされている配列番号37および36)の配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。FAD2−1のPCR産物を、センス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。同様に、FAD3−1のPCR産物を、センス方向に、ダイズ7Sαプロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。FATB−1のPCR産物を、センス方向に、アルセリンプロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。ブラシカ属のナピンプロモーターおよびブラシカ属のナピンの3'終止配列によって調節されるシー・プルチェリマKAS IV遺伝子(配列番号39)を含むベクターを適切な制限酵素で切断し、pMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体O2を図12に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ここで図13を参照し、ダイズFAD2−1の5'UTR〜3'UTR(一緒にライゲーションされている配列番号6および5)、FATB−1の5'UTR〜3'UTR(一緒にライゲーションされている配列番号37および36)、FAD3−1Aの3'UTR(配列番号16)、ならびにFAD3−1Bの5'UTR〜3'UTR(一緒にライゲーションされている配列番号27および26)の配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、これらのベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。ブラシカ属のナピンプロモーターおよびブラシカ属のナピンの3'終止配列によって調節されるシー・プルチェリマKAS IV遺伝子(配列番号39)を含むベクターを適切な制限酵素で切断し、pMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体O7を図13に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ダイズFAD2−1のイントロン1(配列番号1または2)を、PCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。ダイズFATB−1の5'UTR〜3'UTR(一緒にライゲーションされている配列番号37および36)、FAD3−1Aの3'UTR(配列番号16)、ならびにFAD3−1Bの5'UTR〜3'UTR(一緒にライゲーションされている配列番号27および26)の配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センス方向に、ダイズ7Sαプロモーターおよびnosの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。ブラシカ属のナピンプロモーターおよびブラシカ属のナピンの3'終止配列によって調節されるシー・プルチェリマKAS IV遺伝子(配列番号39)を含むベクターを適切な制限酵素で切断し、pMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体O9を図13に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ここで図19を参照し、ダイズFATB−2非コード配列(配列番号44〜47)、FAD2−1非コード配列(配列番号1および5〜6)、ならびにFATB−1非コード配列(配列番号29〜37)をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON80612内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体を図19−Aに示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
7SαプロモーターおよびTMLの3'終止配列によって調節されるΔ−9不飽和化酵素を含むDNA配列を適切な制限酵素で切断し、上記発現構築体内にライゲーションした。生じた発現構築体を図19−Bに示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
マメアルセリンプロモーターおよびナピンの3'終止配列によって調節されるシー・プルチェリマKAS IV遺伝子(配列番号39)を含むベクターを適切な制限酵素で切断し、上記発現構築体内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体を図19−Cに示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ここで図20を参照し、ダイズFATB−2非コード配列(配列番号44〜47)、FAD2−1非コード配列(配列番号1および5〜6)、FATB−1非コード配列(配列番号29〜37)、FAD3−1A非コード配列(配列番号7〜13および配列番号16〜17)、ならびにFAD3−1B非コード配列(配列番号19〜27)をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON80612内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体を図20−Aに示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
7SαプロモーターおよびTMLの3'終止配列によって調節されるΔ−9不飽和化酵素を含むDNA配列を適切な制限酵素で切断し、上記発現構築体内にライゲーションした。生じた発現構築体を図20−Bに示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ブラシカ属マメアルセリンプロモーターおよびナピンの3'終止配列によって調節されるシー・プルチェリマKAS IV遺伝子(配列番号39)を含むベクターを適切な制限酵素で切断し、上記発現構築体内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体を図20−Cに示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
pMON93501は、ダイズ7Sα'プロモーターおよびH6 3'終止配列と作動可能に連結しているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)、ブラシカ属のナピンプロモーターおよびブラシカ属のナピンの3'終止配列と作動可能に連結しているシー・プルチェリマKAS IV遺伝子(配列番号39)、ダイズ7SAプロモーターおよびnosの3'終止配列と作動可能に連結しているリシヌス・コムニスΔ9不飽和化酵素遺伝子(米国特許出願第2003/00229918 A1号)、ならびにEFMVプロモーター(ゴマノハグサモザイクウイルスに由来する構成的プロモーター)プロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列と作動可能に連結しているCP4 EPSPS遺伝子を含み、これらはすべて、アグロバクテリウム属のT−DNA境界因子、すなわち右境界DNA(RB)および左境界DNA(LB)に隣接している。生じた遺伝子発現構築体を、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
3C.アンチセンス構築体
図14は、第1の組のDNA配列がアンチセンス構築体を発現できる本発明の核酸分子を示し、図15〜18は、第1の組のDNA配列がセンスおよびアンチセンス構築体の組合せを発現できる本発明の核酸分子を示す。第2の組のDNA配列はコード配列を含み、そのそれぞれが、発現された場合に、KAS I、KAS IV、Δ−9不飽和化酵素、およびCP4 EPSPSからなる群から選択された遺伝子によってコードされているタンパク質および転写物の一方または両方を増加させることができる配列をコードしているDNA配列である。それぞれのコード配列はプロモーターと結合しており、これは、植物中で機能的な任意のプロモーター、または任意の植物プロモーターであることができ、FMVプロモーター、ナピンプロモーター、7S(7Sαもしくは7Sα')プロモーター、アルセリンプロモーター、Δ−9不飽和化酵素プロモーター、またはFAD2−1Aプロモーターであり得る。
ここで図14を参照し、ダイズFAD2−1の3'UTR(配列番号5)、FATB−1の3'UTR(配列番号36)、およびFAD3−1Aの3'UTR(配列番号16)配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、アンチセンス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体pMON80615を図14に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ダイズFAD2−1の3'UTR(配列番号5)、FATB−1の3'UTR(配列番号36)、およびFAD3−1Aの3'UTR(配列番号16)配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、アンチセンス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。ブラシカ属のナピンプロモーターおよびブラシカ属のナピンの3'終止配列によって調節されるシー・プルチェリマKAS IV遺伝子(配列番号39)を含むベクターを適切な制限酵素で切断し、pMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体pMON80616を図14に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ダイズFAD2−1の3'UTR(配列番号5)、FATB−1の3'UTR(配列番号36)、およびFAD3−1Aの3'UTR(配列番号16)配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、アンチセンス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。ダイズFAD2プロモーターおよびnosの3'終止配列によって調節されるアール・コムニスのΔ−9不飽和化酵素(FAB2)遺伝子(配列番号40)を含むベクターを適切な制限酵素で切断し、pMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体pMON80617を図14に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ダイズFAD2−1の3'UTR(配列番号5)、FATB−1の3'UTR(配列番号36)、およびFAD3−1Aの3'UTR(配列番号16)配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、アンチセンス方向に、ダイズ7Sαプロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体pMON80630を図14に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ダイズFAD2−1の5'UTR〜3'UTR(一緒にライゲーションされている配列番号6および5)、FATB−1の5'UTR〜3'UTR(一緒にライゲーションされている配列番号37および36)、FAD3−1Aの3'UTR(配列番号16)、ならびにFAD3−1Bの5'UTR〜3'UTR(一緒にライゲーションされている配列番号27および26)の配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、アンチセンス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。ブラシカ属のナピンプロモーターおよびブラシカ属のナピンの3'終止配列によって調節されるシー・プルチェリマKAS IV遺伝子(配列番号39)を含むベクターを適切な制限酵素で切断し、pMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体O8を図14に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ここで図15を参照し、ダイズFAD2−1の5'UTR〜3'UTR(一緒にライゲーションされている配列番号6および5)、FAD3−1aの5'UTR〜3'UTR(一緒にライゲーションされている配列番号17および16)、ならびにFATB−1の5'UTR〜3'UTR(一緒にライゲーションされている配列番号37および36)の配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センスおよびアンチセンス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、センスおよびアンチセンス配列の間に位置する追加のダイズ7Sαプロモーターを用いて、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体O3を図15に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ダイズFAD2−1の5'UTR〜3'UTR(一緒にライゲーションされている配列番号6および5)、FAD3−1aの5'UTR〜3'UTR(一緒にライゲーションされている配列番号27および26)、ならびにFATB−1の5'UTR〜3'UTR(一緒にライゲーションされている配列番号37および36)の配列をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センスおよびアンチセンス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、センスおよびアンチセンス配列の間に位置する追加のダイズ7Sαプロモーターを用いて、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作したXhoI部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターをNotIで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON41164内にライゲーションした。ブラシカ属のナピンプロモーターおよびブラシカ属のナピンの3'終止配列によって調節されるシー・プルチェリマKAS IV遺伝子(配列番号39)を含むベクターを適切な制限酵素で切断し、pMON41164内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体O4を図15に示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ここで図16を参照し、ダイズFATB−2非コード配列(配列番号44〜47)、FATB−1非コード配列(配列番号29〜37)、ならびにFAD2−1非コード配列(配列番号1および5〜6)をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センスおよびアンチセンス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に直接クローニングした。その後、ベクターを適切な制限エンドヌクレアーゼで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターpMON80612内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体を図16−Aに示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
7SαプロモーターおよびTMLの3'終止配列によって調節されるΔ−9不飽和化酵素を含むDNA配列を適切な制限酵素で切断し、上記発現構築体内にライゲーションした。生じた発現構築体を図16−Bに示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
マメアルセリンプロモーターおよびナピンの3'終止配列によって調節されるシー・プルチェリマKAS IV遺伝子(配列番号39)を含むベクターを適切な制限酵素で切断し、上記発現構築体内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体を図16−Cに示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ここで図17を参照し、ダイズFATB−2非コード配列(配列番号44〜47)、FATB−1非コード配列(配列番号29〜37)、FAD2−1非コード配列(配列番号1および5〜6)、ならびにFAD3−1A非コード配列(配列番号7〜13および配列番号16〜17)をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センスおよびアンチセンス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に直接クローニングした。その後、ベクターを適切な制限エンドヌクレアーゼで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON80612内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体を図17−Aに示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
7SαプロモーターおよびTMLの3'終止配列によって調節されるΔ−9不飽和化酵素を含むDNA配列を適切な制限酵素で切断し、上記発現構築体内にライゲーションした。生じた発現構築体を図17−Bに示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
マメアルセリンプロモーターおよびナピンの3'終止配列によって調節されるシー・プルチェリマKAS IV遺伝子(配列番号39)を含むベクターを適切な制限酵素で切断し、上記発現構築体内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体を図17−Cに示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
ここで図18を参照し、ダイズFATB−2非コード配列(配列番号44〜47)、FATB−1非コード配列(配列番号29〜37)、FAD2−1非コード配列(配列番号1および5〜6)、FAD3−1A非コード配列(配列番号7〜13および配列番号16〜17)ならびにFAD3−1B非コード配列(配列番号19〜27)をPCRによって増幅して、両末端に再度遺伝子操作した制限部位が含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センスおよびアンチセンス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に直接クローニングした。その後、ベクターを適切な制限エンドヌクレアーゼで切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクターであるpMON80612内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体を図18−Aに示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
7SαプロモーターおよびTMLの3'終止配列によって調節されるΔ−9不飽和化酵素を含むDNA配列を適切な制限酵素で切断し、上記発現構築体内にライゲーションした。生じた発現構築体を図18−Bに示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
マメアルセリンプロモーターおよびナピンの3'終止配列によって調節されるシー・プルチェリマKAS IV遺伝子(配列番号39)を含むベクターを適切な制限酵素で切断し、上記発現構築体内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体を図18−Cに示し、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。上述の核酸分子は、本発明の目的、特長および利点を達成する好ましい実施形態である。本発明を例示した実施形態に限定することは意図しない。核酸分子内の第1および第2の組のDNA配列中の配列の配置は、例示かつ記載した配置に限定されず、本明細書中に記載し、添付の図に例示し、特許請求の範囲に包含された本発明の目的、特長および利点を達成するために適した任意の様式で変更されていてもよい。
3D.In vivoでの組立て
本発明の一態様には、植物内で、二本鎖RNAを形成できる植物染色体上の組換え転写ユニットへと組み立てられる、DNA構築体が含まれる。遺伝子を抑制するための、そのような構築体の組立ておよびin vivoで組換え転写ユニットを組み立てる方法は、参考としてその全体が本明細書中に組み込まれている国際出願PCT/US2005/00681号に記載されている。
pMON93505は、in vivoでの組立てに用いる構築体であり、それぞれがアグロバクテリウム属のT−DNA境界因子、すなわち右境界DNA(RB)および左境界DNA(LB)に隣接している2つのT−DNAセグメントを有する。第1のT−DNAセグメントは、3'末端から連続する100ヌクレオチドが短縮されており、FATB−1aの3'UTRとライゲーションしているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているダイズ7Sα'プロモーター、続いて、FATB−1aの5'UTR、ブラシカ属のナピンプロモーターおよびブラシカ属のナピンの3'終止配列と作動可能に連結しているシー・プルチェリマKAS IV遺伝子(配列番号39)、ダイズ7SAプロモーターおよびnosの3'終止配列と作動可能に連結しているリシヌス・コムニスΔ9不飽和化酵素遺伝子(米国特許出願第2003/00229918 A1号)、ならびにeFMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列と作動可能に連結しているCP4 EPSPS遺伝子を含み、これらはすべてアグロバクテリウム属のT−DNA境界因子、すなわち右境界DNA(RB)および左境界DNA(LB)に隣接している。同一の構築体上で、もう一つのRBおよびLBに隣接している第2のT−DNAセグメント中には、3'末端から連続する100ヌクレオチドが短縮されており、FATB−1aの3'UTRとライゲーションしているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているH6 3'終止配列、続いて、FATB−1aの5'UTRが存在する。生じた遺伝子発現構築体を、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
上記構築体の2つのT−DNAセグメントをRBからRBの方向に宿主生物の染色体の単一の座位内に挿入した場合、組み立てられる転写ユニットは、センスおよびアンチセンス方向のダイズFAD2−1Aのイントロン1ならびにFATB−1aDNA断片と作動可能に連結したダイズ7Sα'プロモーターを有する。転写された際、作動可能に連結したセンスおよびアンチセンス方向のRNA配列は、FAD2−1AおよびFATBの抑制に有効な二本鎖RNAを形成できる。
pMON93506は、それぞれがアグロバクテリウム属のT−DNA境界因子、すなわち右境界DNA(RB)および左境界DNA(LB)に隣接している2つのT−DNAセグメントを有する、in vivoでの組立てに用いる構築体である。第1のT−DNAは、3'末端から連続する100ヌクレオチドが短縮されており、FATB−1aの3'UTRとライゲーションしているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているダイズ7Sα'プロモーター、続いて、FATB−1aの5'UTR、ダイズ7SAプロモーターおよびnosの3'終止配列と作動可能に連結しているリシヌス・コムニスΔ9不飽和化酵素遺伝子(米国特許出願第2003/00229918 A1号)、ならびにEFMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列と作動可能に連結しているCP4 EPSPS遺伝子を含み、これらはすべてLBおよびRBに隣接している。同一のベクター上で、第2のT−DNAセグメント中には、もう一つのRBおよびLBに隣接している、3'末端から連続する100ヌクレオチドが短縮されており、FATB−1aの3'UTRとライゲーションしているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているH6 3'終止配列、続いて、FATB−1aの5'UTRが存在する。生じた遺伝子発現構築体を、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
上記構築体の2つのT−DNAセグメントをRBからRBの方向に宿主生物の染色体の単一の座位内に挿入した場合、組み立てられる転写ユニットは、センスおよびアンチセンス方向のダイズFAD2−1Aのイントロン1ならびにFATB−1aDNA断片と作動可能に連結したダイズ7Sα'プロモーターを有する。転写された際、作動可能に連結したセンスおよびアンチセンス方向のRNA配列は、FAD2−1AおよびFATBの抑制に有効な二本鎖RNAを形成できる。
pMON95829は、それぞれがアグロバクテリウム属のT−DNA境界因子、すなわち右境界DNA(RB)および左境界DNA(LB)に隣接している2つのT−DNAセグメントを有する、in vivoでの組立てに用いる構築体である。第1のT−DNAは、3'末端から連続する100ヌクレオチドが短縮されており、FATB−1aの5'UTRの連続する42ヌクレオチドとライゲーションしているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているダイズ7Sα'プロモーター、続いて、FATB−1a葉緑体輸送ペプチド(「CTP」)コード領域、ならびにEFMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列と作動可能に連結しているCP4 EPSPS遺伝子を含み、これらはすべてアグロバクテリウム属のT−DNA境界因子、すなわち右境界DNA(RB)および左境界DNA(LB)に隣接している。同一のベクター上で、もう一つのRBおよびLBに隣接している第2のT−DNAセグメント中には、3'末端から連続する100ヌクレオチドが短縮されており、FATB−1aの5'UTRの連続する42ヌクレオチドとライゲーションしているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているH6 3'終止配列、続いて、FATB−1a葉緑体輸送ペプチド(「CTP」)コード領域が存在する。生じた遺伝子発現構築体を、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
上記構築体の2つのT−DNAセグメントをRBからRBの方向に宿主生物の染色体の単一の座位内に挿入した場合、組み立てられる転写ユニットは、センスおよびアンチセンス方向のダイズFAD2−1Aのイントロン1ならびにFATB−1aDNA断片と作動可能に連結したダイズ7Sα'プロモーターを有する。転写された際、作動可能に連結したセンスおよびアンチセンス方向のRNA配列は、FAD2−1AおよびFATBの抑制に有効な二本鎖RNAを形成できる。
pMON97595は、それぞれがアグロバクテリウム属のT−DNA境界因子、すなわち右境界DNA(RB)および左境界DNA(LB)に隣接している2つのT−DNAセグメントを有する、in vivoでの組立てに用いる構築体である。第1のT−DNAセグメントは、3'末端から連続する320ヌクレオチドが短縮されており、FATB−1aの5'UTRの連続する42ヌクレオチドとライゲーションしているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているダイズ7Sα'プロモーター、続いて、FATB−1a葉緑体輸送ペプチド(「CTP」)コード領域、ならびにEFMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列と作動可能に連結しているCP4 EPSPS遺伝子を含み、これらはすべてアグロバクテリウム属のT−DNA境界因子、すなわち右境界DNA(RB)および左境界DNA(LB)に隣接している。第2のT−DNAセグメント上には、もう一つのRBおよびLBに隣接して、3'末端から連続する320ヌクレオチドが短縮されており、FATB−1aの5'UTRの連続する42ヌクレオチドとライゲーションしているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているH6 3'終止配列、続いて、FATB−1aのCTPコード領域が存在する。生じた遺伝子発現構築体を、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
上記構築体の2つのT−DNAセグメントをRBからRBの方向に宿主生物の染色体の単一の座位内に挿入した場合、組み立てられる転写ユニットは、センスおよびアンチセンス方向のダイズFAD2−1Aのイントロン1ならびにFATB−1aDNA断片と作動可能に連結したダイズ7Sα'プロモーターを有する。転写された際、作動可能に連結したセンスおよびアンチセンス方向のRNA配列は、FAD2−1AおよびFATBの抑制に有効な二本鎖RNAを形成できる。
pMON97581は、それぞれがアグロバクテリウム属のT−DNA境界因子、すなわち右境界DNA(RB)および左境界DNA(LB)に隣接している2つのT−DNAセグメントを有する、in vivoでの組立てに用いる構築体である。第1のT−DNAセグメントは、FATB−1a葉緑体輸送ペプチド(「CTP」)コード領域とライゲーションしており、3'末端から連続する320ヌクレオチドが短縮されているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているダイズ7Sα'プロモーター、ならびにEFMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列と作動可能に連結しているCP4 EPSPS遺伝子を含み、これらはすべてアグロバクテリウム属のT−DNA境界因子、すなわち右境界DNA(RB)および左境界DNA(LB)に隣接している。同一の構築体上で、もう一つのRBおよびLBに隣接している第2のT−DNAセグメント中には、FATB−1aのCTPコード領域とライゲーションしている、3'末端から連続する320ヌクレオチドが短縮されているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているH6 3'終止配列が存在する。生じた遺伝子発現構築体を、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
上記構築体の2つのT−DNAセグメントをRBからRBの方向に宿主生物の染色体の単一の座位内に挿入した場合、組み立てられる転写ユニットは、センスおよびアンチセンス方向のダイズFAD2−1Aのイントロン1ならびにFATB−1aDNA断片と作動可能に連結したダイズ7Sα'プロモーターを有する。転写された際、作動可能に連結したセンスおよびアンチセンス方向のRNA配列は、FAD2−1AおよびFATBの抑制に有効な二本鎖RNAを形成できる。
pMON97596は、それぞれがアグロバクテリウム属のT−DNA境界因子、すなわち右境界DNA(RB)および左境界DNA(LB)に隣接している2つのT−DNAセグメントを有する、in vivoでの組立てに用いる構築体である。第1のT−DNAセグメントは、FATB−1a葉緑体輸送ペプチド(「CTP」)コード領域の5'の180bpとライゲーションしており、3'末端から連続する320ヌクレオチドが短縮されているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているダイズ7Sα'プロモーター、ならびにEFMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列と作動可能に連結しているCP4 EPSPS遺伝子を含み、これらはすべてアグロバクテリウム属のT−DNA境界因子、すなわち右境界DNA(RB)および左境界DNA(LB)に隣接している。同一の構築体上で、もう一つのRBおよびLBに隣接している第2のT−DNAセグメント中には、FATB−1aのCTPコード領域の5'の180bpとライゲーションしており、3'末端から連続する320ヌクレオチドが短縮されているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているH6 3'終止配列が存在する。生じた遺伝子発現構築体を、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
上記構築体の2つのT−DNAセグメントをRBからRBの方向に宿主生物の染色体の単一の座位内に挿入した場合、組み立てられる転写ユニットは、センスおよびアンチセンス方向のダイズFAD2−1Aのイントロン1ならびにFATB−1aDNA断片と作動可能に連結したダイズ7Sα'プロモーターを有する。転写された際、作動可能に連結したセンスおよびアンチセンス方向のRNA配列は、FAD2−1AおよびFATBの抑制に有効な二本鎖RNAを形成できる。
pMON97597は、それぞれがアグロバクテリウム属のT−DNA境界因子、すなわち右境界DNA(RB)および左境界DNA(LB)に隣接している2つのT−DNAセグメントを有する、in vivoでの組立てに用いる構築体である。第1のT−DNAセグメントは、FATB−1a葉緑体輸送ペプチド(「CTP」)コード領域の5'の120bpとライゲーションしており、3'末端から連続する320ヌクレオチドが短縮されているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているダイズ7Sα'プロモーター、ならびにEFMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列と作動可能に連結しているCP4 EPSPS遺伝子を含み、これらはすべてアグロバクテリウム属のT−DNA境界因子、すなわち右境界DNA(RB)および左境界DNA(LB)に隣接している。同一の構築体上で、もう一つのRBおよびLBに隣接している第2のT−DNAセグメント中には、FATB−1aのCTPコード領域の5'の120bpとライゲーションしており、3'末端から連続する320ヌクレオチドが短縮されているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているH6 3'終止配列が存在する。生じた遺伝子発現構築体を、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
上記構築体の2つのT−DNAセグメントをRBからRBの方向に宿主生物の染色体の単一の座位内に挿入した場合、組み立てられる転写ユニットは、センスおよびアンチセンス方向のダイズFAD2−1Aのイントロン1ならびにFATB−1aDNA断片と作動可能に連結したダイズ7Sα'プロモーターを有する。転写された際、作動可能に連結したセンスおよびアンチセンス方向のRNA配列は、FAD2−1AおよびFATBの抑制に有効な二本鎖RNAを形成できる。
pMON97598は、それぞれがアグロバクテリウム属のT−DNA境界因子、すなわち右境界DNA(RB)および左境界DNA(LB)に隣接している2つのT−DNAセグメントを有する、in vivoでの組立てに用いる構築体である。第1のT−DNAセグメントは、FATB−1a葉緑体輸送ペプチド(「CTP」)コード領域とライゲーションしており、3'末端から連続する340ヌクレオチドが短縮されているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているダイズ7Sα'プロモーター、ならびにEFMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列と作動可能に連結しているCP4 EPSPS遺伝子を含み、これらはすべてアグロバクテリウム属のT−DNA境界因子、すなわち右境界DNA(RB)および左境界DNA(LB)に隣接している。同一の構築体上で、もう一つのRBおよびLBに隣接している第2のT−DNAセグメント中には、FATB−1aのCTPコード領域とライゲーションしており、3'末端から連続する340ヌクレオチドが短縮されているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているH6 3'終止配列が存在する。生じた遺伝子発現構築体を、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
上記構築体の2つのT−DNAセグメントをRBからRBの方向に宿主生物の染色体の単一の座位内に挿入した場合、組み立てられる転写ユニットは、センスおよびアンチセンス方向のダイズFAD2−1Aのイントロン1ならびにFATB−1aDNA断片と作動可能に連結したダイズ7Sα'プロモーターを有する。転写された際、作動可能に連結したセンスおよびアンチセンス方向のRNA配列は、FAD2−1AおよびFATBの抑制に有効な二本鎖RNAを形成できる。
(実施例4) 植物の形質転換および分析
実施例2および3の構築体を、McCabeら、Bio/Technology、6:923〜926(1988)の方法、またはアグロバクテリウム属に媒介される形質転換を含めた既に記載した方法によってダイズ(例えば、Asgrow品種A4922またはAsgrow品種A3244またはAsgrow品種A3525)内に安定に導入した。形質転換したダイズ植物は、グリフォセートを含む培地上での選択によって同定した。脂肪酸組成は、構築体で形質転換したダイズ系の種子からガスクロマトグラフィーを用いて分析した。さらに、どの構築体も他の目的配列、およびプロモーターの様々な組合せを含み得る。
一部の用途には、改変した脂肪酸組成を発生中の種子中で検出するが、油プロフィールを分析するため、後にFAS経路内で起こる脂肪酸の改変を検出するため、または脂肪酸組成の軽微な改変を検出するためなどの他の場合では、成熟種子からの脂肪酸または油の分析が好ましい。さらに、個々の種子の油および/または脂肪酸含量の分析が、特に分離R1種子集団中の油の改変を検出する場合に、望ましい場合がある。本明細書中で使用するR0世代とは、本明細書中に記載の形質転換/再生プロトコルから生じる植物を示し、R1世代とは、自己受粉したトランスジェニックR0植物上で育った種子を示す。R1植物はR1種子から育てる。
実施例3の構築体で形質転換したダイズ系の種子について脂肪酸組成を決定した。トランスジェニックおよび対照のダイズ系のそれぞれの1〜10個の種子を、油を抽出するために組織ホモジナイザー(Pro Scientific)を用いて個別に磨砕した。磨砕したダイズ種子からの油を、トリヘプタデカノイン(0.50mg/ml)を含む1.5mlのヘプタン中で終夜抽出した。500μlの無水メタノール中のナトリウムメトキシドを添加して、200μlの抽出した油のアリコートをメチルエステルに誘導体化した。誘導体化反応を20分間50℃で進行させた。500μlの10%(w/v)塩化ナトリウムおよび400μlのヘプタンを同時に加えることによって反応を停止させた。ヘキサンで抽出した生じた脂肪酸メチルエステルをガスクロマトグラフィー(GC)、Hewlett−Packardモデル6890GC(カリフォルニア州Palo Alto)によって分離した。GCにはSupelcowax250カラム(30m、内径0.25mm、フィルム厚0.25ミクロン)(Supelco、ペンシルバニア州Bellefonte)を装着した。カラム温度は注入時に175℃であり、温度は40℃/分で175℃から245℃から175℃にプログラミングした。注入口および検出器の温度はそれぞれ250℃および270℃であった。
(実施例5) バイオディーゼル特性が向上した合成燃料油
以下の脂肪酸メチルエステルの混合物を有する合成燃料油脂肪酸組成物を調製した:73.3%のオレイン酸、21.4%のリノール酸、2.2%のパルミチン酸、2.1%のリノレン酸および1.0%のステアリン酸(すべて重量による)。精製した脂肪酸メチルエステルは、Nu−Chek Prep,Inc.、米国ミネソタ州Elysianから得た。この組成物のセタン価および発火遅れは、Southwest Research Instituteによって発火性テスター(Ignition Quality Tester、「IQT」)613(Southwest Research Institute、米国テキサス州San Antonio)を用いて決定された。
IQTは、電気的に加熱する定容量燃焼チャンバ、燃料注入システム、および実験を制御し、データを記録し、データの解釈を提供するために用いるコンピュータからなる。燃料注入システムには、燃焼チャンバへの入口を形成する燃料注入口ノズルが含まれる。燃料注入口ノズル内の針弁リフトセンサーが、燃焼チャンバ内への燃料の流れを検出する。燃焼チャンバに取り付けられた圧力変換器がシリンダー圧、燃焼チャンバ内の圧力を測定する。IQTの基本的な概念は、燃焼チャンバ内への燃料注入開始から燃焼の開始までの時間の測定である。発火遅れ時間の常時測定を提供するために燃焼チャンバ内の熱力学的条件は正確に制御する。
セタン価および発火遅れの試験には、5ミクロンのフィルターを用いて試験燃料を濾過する。燃料リザーバ、注入ライン、およびノズルを加圧窒素でパージする。その後、燃料リザーバを綿ほこりのない布で掃除する。試験燃料の一部分を用いて燃料リザーバ、注入ライン、およびノズルに流す。リザーバに試験燃料を満たし、全部の空気をシステムから流し出す。リザーバを50psigまで加圧する。この方法は、基本的には、高圧で、正確に計量された量の試験燃料を、所望の圧力および温度まで空気を充填した燃焼チャンバ内に注入することからなる。測定は、しばしば発火遅れ時間と呼ばれる注入開始から燃焼発生までの時間を決定することからなる。この決定は、測定した針弁リフトおよび燃焼チャンバ圧に基づく。通常のセタン価決定手順は、表面温度を567.5℃に設定し、空気圧を2.1MPaに設定することを要求する。
装置が正常なパラメータ内で作動していることを確認するために、一日の最初に既知の注入遅れを有する燃料をIQT燃焼容器で実行する。その後、試験合成物を実行する。システムが変化していないことを確認するために、既知の燃料を再度実行する。燃料リザーバを燃料注入ポンプに再度接続した後、PCコントローラで試験手順を開始させる。コンピュータは、空気の充填、燃料の注入、および排気事象を含めたすべての手順を制御する。32回の繰り返し燃焼事象を行う。
発火遅れとは、注入開始から発火開始までの時間である。これは、針弁リフトおよびシリンダー圧のデータから決定する。注入針の持ち上がりが注入の開始を合図する。燃料気化の冷却効果によりシリンダー圧がわずかに低下する。燃焼の開始は、燃焼により燃料注入の直前の圧力まで増加する、シリンダー圧の回復時間として定義される。
その後、測定した発火遅れ時間を用いて、データ収集および整理ソフトウェアに組み込まれている検量線に基づいてセタン価を決定する。発火遅れ時間の関数としてのセタン価からなる検量線は、一次標準燃料およびNEG検査燃料の混合物を用いて作製する。周囲条件で液体の試験燃料の場合、既知のセタン価の少なくとも1つの検査燃料を用いて検量線を毎日検査する(Ryan、「セタン価に対する物理的および化学的発火遅れの相関(Correlation of Physical and Chemical Ignition Delay to Cetane Number)」、SAE Paper、852103(1985);Ryan、「定容量燃焼容器内で決定したディーゼル燃料の発火性(Diesel Fuel Ignition Quality as Determined in a Constant Volume Combustion Bomb)」、SAE Paper、870586(1986);Ryan、「携帯用燃料セタン品質モニターの開発(Development of a Portable Fuel Cetane Quality Monitor)」、Belvoir Fuels and Lubricants Research Facility報告書第277号、1992年5月;Ryan、「ディーゼル発火および燃焼のエンジンおよび定容量容器の研究(Engine and Constant Volume Bomb Studies of Diesel Ignition and Combustion)」、SAE Paper、881616(1988);ならびにAllardら、「発火性テスター(IQT)で決定したディーゼル燃料の発火性(Diesel Fuel Ignition Quality as Determined in the Ignition Quality Tester(「IQT」))」、SAE Paper、961182(1996))。表3に示すように、合成油組成物は、例えば、限定されるものではないがバイオディーゼル油のために使用するのに適したセタン価および発火遅れを示す。
密度(ASTM D−4052)、曇り点(ASTM D−2500)、流動点(ASTM D−97)、および目詰まり点(IP309/ASTM D−6371)を、合成油についてASTM Dプロトコルを用いて決定する。ASTM Dプロトコルは、ASTM、100 Barr Harbor Drive、米国ペンシルバニア州West Conshohockenから得られる。これらの試験の結果を表4に示す。表4に示すように、合成油組成物は、例えば、限定されるものではないがバイオディーゼル油としての使用に適した数値を示す。
一酸化窒素排出のレベルは、生物学に基づいた燃料の不飽和レベルを評価することによって、燃料密度を測定して推定排出レベルを間接的に計算することによって、または直接測定することによって、推定する。一酸化窒素排出のレベルを直接測定するために利用可能な標準プロトコルも存在する。合成油中の不飽和の全体的なレベルの評価に基づいて、合成油は、慣用のダイズ油から作製した脂肪酸のメチルエステルよりも低い一酸化窒素排出レベルを有すると推定される。より多くの二重結合数を含む、すなわち、より高い度合の不飽和を有する油は、より高い一酸化窒素排出を生じる傾向がある。表5に示すように、この油は合計123個の二重結合を有し、それと比較して慣用のダイズ油は合計153個の二重結合を有する。
National Renewable Energy Laboratory、契約番号ACG−8−17106−02最終報告書、DDCシリーズ60ディーゼルエンジンからのエンジン排出に対するバイオディーゼル組成の効果(The Effect Of Biodiesel Composition On Engine Emissions From A DDC Series 60 Diesel Engine)(2000年6月)に報告されているように、バイオディーゼル組成物の硝酸排出は、式y=46.959x−36.388によって予測される(式中、yはオキシド排出のグラム数/軸馬力時であり;xはバイオディーゼルの密度である)。この式は、16個のバイオディーゼル燃料を含む試験における硝酸排出データの回帰分析に基づいている。この試験では、1991キャリブレーション、生産シリーズ60モデルのDetroit Diesel Corporationのエンジンを使用する。
合成油の密度は、Southwest Research InstituteによってASTM D4052の方法を用いて決定した。表4に示した結果を上記方程式で用いて、4.89g/bhp−hの一酸化窒素排出値を予測した。この結果を対照ダイズ生成物と比較する。National Renewable Energy Laboratoryの報告書は、対照ダイズに基づくバイオディーゼル(メチルダイズエステルIGT)の密度および一酸化窒素排出を与えている。対照バイオディーゼルの密度は0.8877g/mLであり、5.30g/bhp−hの計算一酸化窒素排出が与えられる。この計算排出値は5.32g/bhp−hの一酸化窒素排出の実験値に相似している。合成油組成物が示す数値は対照と比較して向上しており、例えば、限定されるものではないがバイオディーゼル油としての使用に適している。
(実施例6) 健康な血清脂質レベルに最適な脂肪酸組成
植物組成物のコレステロール低下特性は、血清脂質レベルに対して慣用のダイズ油よりも好都合な効果(すなわち、より低いLDL−コレステロールおよびより高いHDL−コレステロール)を有する脂肪酸組成を同定するために決定する。27個の臨床治験に基づいた公開された方程式(Mensink,R.P.およびKatan,M.B.、動脈硬化症および血栓症(Arteriosclerosis and Thrombosis)、12:911〜919(1992))を用いて、ヒトにおける血清脂質レベルに対する新規油種子組成の効果を通常のダイズ油の効果と比較する。
以下の表6は、炭水化物からの食事性エネルギーの30%で脂質によって置き換えた場合の、血清脂質レベルの変化の結果を表す。結果により、ダイズ油は、食事中の炭水化物に置き換わった場合に既に血清脂質に対して好都合な効果を有することが示される。飽和脂肪レベルを低下させて、全脂肪酸の10〜30%、好ましくは全脂肪酸の約15〜25%リノール酸レベルを得ることによって、この組成の向上が可能である。リノール酸の割合が全脂肪酸の10%未満である場合、飽和脂肪含量は全脂肪酸の5%まで低下するが、新規組成物は対照ダイズ油と比較してLDL−コレステロールを上昇させる。リノール酸の割合を増加した場合、組成物が血清HDLレベルを上昇させる能力が低下する。したがって、好ましいリノール酸の組成は全脂肪酸の約15〜25%であると決定された。
(実施例7)
以下の14個の工程は、ダイズにおいてFAD2、FAD3、およびFATB遺伝子を抑制し、Δ−9不飽和化酵素を過剰発現させるために植物を形質転換させるために設計したベクターpMON68537の構築を例示する。具体的には、構築体は、ダイズのセンス方向のイントロンおよび3'UTR、すなわち、FAD2−1Aのイントロン#1、FAD3−1Aの3'UTR、FATB−1の3'UTR、ヘアピンループを形成するスプライシング可能なイントロンと作動可能に連結している7Sαプロモーター、ならびにダイズのアンチセンス方向のイントロンおよび3'UTR'、すなわち、FATB−1の3'UTR、FAD3−1Aの3'UTRおよびFAD2−1Aのイントロン#1の一連の相補体、ならびにΔ−9不飽和化酵素を駆動するダイズFAD2プロモーターを含む。
工程1−dsRNAi構築体のスプライシング可能なイントロン部分として役割を果たすダイズFAD3−1Aのイントロン#5を、ダイズのゲノムDNAを鋳型として、以下のプライマーを用いてPCR増幅した。
5'プライマー=19037=
ACTAGTATATTGAGCTCATATTCCACTGCAGTGGATATT
GTTTAAACATAGCTAGCATATTACGCGTATATTATACAAGCTTATATTCCCGGGATATTGTCGACATATTAGCGGTACATTTTATTGCTTATTCAC
3'プライマー=19045=
ACTAGTATATTGAGCTCATATTCCTGCAGGATATTCTCGAG
ATATTCACGGTAGTAATCTCCAAGAACTGGTTTTGCTGCTTGTGTCTGCAGTGAATC。
これらのプライマーは、5'および3'末端にクローニング部位を付加する。5'末端には:SpeI、SacI、BstXI、PmeI、NheI、MluI、HindIII、XmaI、SmaI、SalI。3'末端には:SpeI、SacI、Sse8387I、XhoI。ダイズFAD3−1Aのイントロン#5のPCR産物をpCR2.1内にクローニングし、KAWHIT03.0065がもたらされた。その後、KAWHIT03.0065をSpeIで消化し、末端をPfuポリメラーゼで埋め、pMON68526(空のクロラムフェニコール(本明細書中で以下CM)耐性ベクター)をHindIIIで消化し、末端をPfuポリメラーゼで埋めた。その後、KAWHIT03.0065およびpMON68526をライゲーションして、pMON68541(Amp耐性ベクター中に、複数のクローニング部位を有するダイズFAD3−1Aのイントロン#5)を作製した。
工程2−ダイズFATB−1の3'UTRを、以下のプライマーを用いて増幅した:18662=TTTTAATTACAATGAGAATGAGATTTACTGC(5'末端にBsp120Iを付加)および18661=GGGCCCGATTTGAAATGGTTAACG。その後、PCR産物をpCR2.1内にライゲーションしてKAWHIT03.0036を作製した。
工程3−その後、KAWHIT03.0036をBsp120IおよびEcoRIで消化し、その後、KAWHIT03.0032(複数のクローニング部位を有する空のCM耐性ベクター)内にクローニングして、KAWHIT03.0037(空のCM耐性ベクター中にFATB−1の3'UTR)を作製した。
工程4−ダイズFAD3−1Aの3'UTRを、以下のプライマーを用いて増幅した:18639=GGGCCCGTTTCAAACTTTTTGG(5'末端にBsp120Iを付加)および18549=TGAAACTGACAATTCAA。その後、PCR産物をpCR2.1内にライゲーションして、KAWHIT03.0034を作製した。
工程5−KAWHIT03.0034をBsp120IおよびEcoRIで消化し、その後、KAWHIT03.0032(複数のクローニング部位を有する空のCM耐性ベクター)内にライゲーションして、KAWHIT03.0035(空のCM耐性ベクター中にFAD3−1Aの3'UTR)を作製した。
工程6−ダイズFAD2−1Aのイントロン#1を、ダイズのゲノムDNAを鋳型として、以下のプライマーを用いてPCR増幅した:5'プライマー=18663=GGGCCCGGTAAATTAAATTGTGC(5'末端にBsp120I部位を付加);および3'プライマー=18664=CTGTGTCAAAGTATAAACAAGTTCAG。生じたPCR産物をpCR2.1内にクローニングして、KAWHIT03.0038を作製した。
工程7−KAWHIT03.0038中にダイズFAD2−1Aのイントロン#1のPCR産物を、制限部位Bsp120IおよびEcoRIを用いて、KAWHIT03.0032(複数のクローニング部位を有する空のCM耐性ベクター)内にクローニングした。生じたプラスミドはKAWHIT03.0039(空のCM耐性ベクター中にダイズFAD2−1Aのイントロン#1)である。
工程8−KAWHIT03.0039をAscIおよびHindIIIで消化し、pMON68541(FAD3−1Aのイントロン#5のdsRNAi AMP耐性基底ベクター)をMluIおよびHindIIIで消化した。その後、ダイズFAD2−1Aのイントロン#1をpMON68541内に方向性クローニングして、KAWHIT03.0071(ダイズFAD2−1Aのイントロン#1とダイズFAD3−1Aのイントロン#5)を作製した。
工程9−KAWHIT03.0035(CM耐性ベクター中にFAD3−1Aの3'UTR)をAscIおよびHindIIIで消化し、KAWHIT03.0071(FAD2−1AのイントロンおよびFAD3−1Aのイントロン#5のdsRNAi AMP耐性基底ベクター)をMluIおよびHindIIIで消化した。その後、ダイズFAD3−1Aの3'UTRをKAWHIT03.0071内に方向性クローニングして、KAWHIT03.0072(ダイズFAD2−1Aのイントロン#1およびFAD3−1Aの3'UTRとダイズFAD3−1Aのイントロン#5)を作製した。
工程10−KAWHIT03.0037(CM耐性ベクター中にFATB−1の3'UTR)をAscIおよびHindIIIで消化し、KAWHIT03.0072をMluIおよびHindIIIで消化した。その後、FATB−1の3'UTRをKAWHIT03.0072内に方向性クローニングして、KAWHIT03.0073(ダイズFAD2−1Aのイントロン、FAD3−1Aの3'UTR、FATB−1の3'UTRとFAD3−1Aのイントロン#5)を作製した。
工程11−KAWHIT03.0073をBstXIおよびSalIで消化し、FAD2−1Aのイントロン、FAD3−1Aの3'UTRおよびFATB−1の3'UTRを含む断片をゲル精製した。異なる管内で、KAWHIT03.0073をXhoIおよびSse8387Iで消化した。その後、イントロン/3'UTR断片を、KAWHIT03.0073内に、ダイズFAD3−1Aのイントロン#5の他の部位上に反対の方向に、クローニングして戻して、KAWHIT03.0074(ダイズFAD2−1Aのイントロン#1センス、ダイズFAD3−1Aの3'UTRセンス、ダイズFATB−1の3'UTRセンス、ダイズ、スプライシング可能なダイズFAD3−1Aのイントロン#5、ダイズFATB−1の3'UTRアンチセンス、ダイズFAD3−1Aの3'UTRアンチセンス、ダイズFAD2−1Aのイントロン#1アンチセンス)を作製した。
工程12−dsRNAi構築体を7Sα'プロモーターおよびTMLの3'と連結させるために、KAWHIT03.0074およびpMON68527(7Sa'/TMLの3'カセット)をSacIで消化し、一緒にライゲーションさせて、pMON68563(7Sα'プロモーター−FAD2−1Aのイントロン#1センス、ダイズFAD3−1Aの3'UTRセンス、ダイズFATB−1の3'UTRセンス、スプライシング可能なダイズダイズFATB−1の3'UTRアンチセンス、ダイズFAD3−1Aの3'UTRアンチセンス、ダイズFAD2−1Aのイントロン#1アンチセンス−TMLの3')を作製した。
工程13−組み立てたdsRNAi構築体をpMON70682内に導入するために、pMON68563およびpMON70682をNotIで消化し、一緒にライゲーションさせて、FAD2−1Aのイントロン#1センス、ダイズFAD3−1Aの3'UTRセンス、ダイズFATB−1の3'UTRセンス、スプライシング可能なダイズFAD3−1Aのイントロン#5、ダイズFATB−1の3'UTRアンチセンス、ダイズFAD3−1Aの3'UTRアンチセンス、ダイズFAD2−1Aのイントロン#1アンチセンスおよびTMLの3'ターミネーターの二本鎖RNAを形成する構築体と作動可能に連結している7Sα'プロモーター)を含むpMON68536を形成した。
工程14−その後、pMON68536をAscIおよびRsrIIで消化し、pMON68529(FMVプロモーターおよびRBCSの3'と融合した選択マーカーCP4ならびにΔ9不飽和化酵素を駆動するダイズFAD2プロモーターを含む)をSanDIおよびAscIで消化した。その後、pMON68536のdsRNAi部分をpMON68529内に方向性クローニングして、pMON68537(FAD2−1Aのイントロン#1センス、ダイズFAD3−1Aの3'UTRセンス、ダイズFATB−1の3'UTRセンス、スプライシング可能なダイズFAD3−1Aのイントロン#5、ダイズFATB−1の3'UTRアンチセンス、ダイズFAD3−1Aの3'UTRアンチセンス、ダイズFAD2−1Aのイントロン#1アンチセンスおよびTMLの3'ターミネーターならびにΔ9不飽和化酵素を駆動するダイズFAD2プロモーターの二本鎖RNAを形成する構築体と作動可能に連結している7Sα'プロモーター)を作製した。
(実施例8)
以下の15個の工程は、ダイズにおいてFAD2、FAD3、およびFATB遺伝子を抑制し、Δ−9不飽和化酵素およびKASIV酵素を過剰発現する植物を形質転換させるために設計したベクターpMON68539(図22)の構築を例示する。具体的には、構築体は、ダイズのセンス方向のイントロンおよび3'UTR、すなわち、FAD2−1Aのイントロン#1、FAD3−1Aの3'UTR、FATB−1の3'UTR、ヘアピンループを形成するスプライシング可能なイントロンと作動可能に連結している7Sαプロモーター、ならびにダイズのアンチセンス方向のイントロンおよび3'UTR'、すなわち、FATB−1の3'UTR、FAD3−1Aの3'UTRおよびFAD2−1Aのイントロン#1の一連の相補体、Δ−9不飽和化酵素を駆動するダイズFAD2プロモーター、ならびにKASIVを駆動するナピンプロモーターを含む。
工程1−dsRNAi構築体のスプライシング可能なイントロン部分として役割を果たすダイズFAD3−1Aのイントロン#5を、ダイズのゲノムDNAを鋳型として、以下のプライマーを用いてPCR増幅した。
5'プライマー=19037=
ACTAGTATATTGAGCTCATATTCCACTGCAGTGGATATTG
TTTAAACATAGCTAGCATATTACGCGTATATTATACAAGCTTATATTCCCGGGATATTGTCGACATATTAGCGGTACATTTTATTGCTTATTCAC
3'プライマー=19045=
ACTAGTATATTGAGCTCATATTCCTGCAGGATATTCTCGAG
ATATTCACGGTAGTAATCTCCAAGAACTGGTTTTGCTGCTTGTGTCTGCAGTGAATC。
これらのプライマーは、5'および3'末端にクローニング部位を付加する。5'末端には:SpeI、SacI、BstXI、PmeI、NheI、MluI、HindIII、XmaI、SmaI、SalI。3'末端には:SpeI、SacI、Sse8387I、XhoI。ダイズFAD3−1Aのイントロン#5のPCR産物をpCR2.1内にクローニングし、KAWHIT03.0065がもたらされた。その後、KAWHIT03.0065をSpeIで消化し、末端をPfuポリメラーゼで埋め、pMON68526(空のCM耐性ベクター)をHindIIIで消化し、末端をPfuポリメラーゼで埋めた。KAWHIT03.0065およびpMON68526をライゲーションして、pMON68541(Amp耐性ベクター中に、複数のクローニング部位を有するダイズFAD3−1Aのイントロン#5)を作製した。
工程2−ダイズFATB−1の3'UTRを、以下のプライマーを用いて増幅した:18662=TTTTAATTACAATGAGAATGAGATTTACTGC(5'末端にBsp120Iを付加)および18661=GGGCCCGATTTGAAATGGTTAACG。その後、PCR産物をpCR2.1内にライゲーションしてKAWHIT03.0036を作製した。
工程3−その後、KAWHIT03.0036をBsp120IおよびEcoRIで消化し、その後、KAWHIT03.0032(複数のクローニング部位を有する空のCM耐性ベクター)内にクローニングして、KAWHIT03.0037(空のCM耐性ベクター中にFATB−1の3'UTR)を作製した。
工程4−ダイズFAD3−1Aの3'UTRを、以下のプライマーを用いて増幅した:18639=GGGCCCGTTTCAAACTTTTTGG(5'末端にBsp120Iを付加)および18549=TGAAACTGACAATTCAA。その後、PCR産物をpCR2.1内にライゲーションして、KAWHIT03.0034を作製した。
工程5−KAWHIT03.0034をBsp120IおよびEcoRIで消化し、その後、KAWHIT03.0032(複数のクローニング部位を有する空のCM耐性ベクター)内にライゲーションして、KAWHIT03.0035(空のCM耐性ベクター中にFAD3−1Aの3'UTR)を作製した。
工程6−ダイズFAD2−1Aのイントロン#1を、ダイズのゲノムDNAを鋳型として、以下のプライマーを用いてPCR増幅した:5'プライマー=18663=GGGCCCGGTAAATTAAATTGTGC(5'末端にBsp120I部位を付加);および3'プライマー=18664=CTGTGTCAAAGTATAAACAAGTTCAG。生じたPCR産物をpCR2.1内にクローニングして、KAWHIT03.0038を作製した。
工程7−KAWHIT03.0038中にダイズFAD2−1Aのイントロン#1のPCR産物を、制限部位Bsp120IおよびEcoRIを用いて、KAWHIT03.0032(複数のクローニング部位を有する空のCM耐性ベクター)内にクローニングした。生じたプラスミドはKAWHIT03.0039(空のCM耐性ベクター中にダイズFAD2−1Aのイントロン#1)である。
工程8−KAWHIT03.0039をAscIおよびHindIIIで消化し、pMON68541(FAD3−1Aのイントロン#5のdsRNAi AMP耐性基底ベクター)をMluIおよびHindIIIで消化した。その後、ダイズFAD2−1Aのイントロン#1をpMON68541(複数のクローニング部位を有するAmp耐性ベクター中にFAD3−1Aのイントロン#5)内に方向性クローニングして、KAWHIT03.0071(ダイズFAD2−1Aのイントロン#1とダイズFAD3−1Aのイントロン#5)を作製した。
工程9−KAWHIT03.0035(CM耐性ベクター中にFAD3−1Aの3'UTR)をAscIおよびHindIIIで消化し、KAWHIT03.0071(FAD2−1AのイントロンおよびFAD3−1Aのイントロン#5のdsRNAi AMP耐性基底ベクター)をMluIおよびHindIIIで消化した。その後、ダイズFAD3−1Aの3'UTRをKAWHIT03.0071内に方向性クローニングして、KAWHIT03.0072(ダイズFAD2−1Aのイントロン#1およびFAD3−1Aの3'UTRとダイズFAD3−1Aのイントロン#5)を作製した。
工程10−KAWHIT03.0037(CM耐性ベクター中にFATB−1の3'UTR)をAscIおよびHindIIIで消化し、KAWHIT03.0072をMluIおよびHindIIIで消化した。その後、FATB−1の3'UTRをKAWHIT03.0072内に方向性クローニングして、KAWHIT03.0073(ダイズFAD2−1Aのイントロン、FAD3−1Aの3'UTR、FATB−1の3'UTRとFAD3−1Aのイントロン#5)を作製した。
工程11−KAWHIT03.0073をBstXIおよびSalIで消化し、FAD2−1Aのイントロン、FAD3−1Aの3'UTRおよびFATB−1の3'UTRを含む断片をゲル精製した。異なる管内で、KAWHIT03.0073をXhoIおよびSse8387Iで消化した。その後、イントロン/3'UTR断片を、KAWHIT03.0073内に、ダイズFAD3−1Aのイントロン#5の他の部位上に反対の方向に、クローニングして戻して、KAWHIT03.0074(ダイズFAD2−1Aのイントロン#1センス、ダイズFAD3−1Aの3'UTRセンス、ダイズFATB−1の3'UTRセンス、ダイズ、スプライシング可能なダイズFAD3−1Aのイントロン#5、ダイズFATB−1の3'UTRアンチセンス、ダイズFAD3−1Aの3'UTRアンチセンス、ダイズFAD2−1Aのイントロン#1アンチセンス)を作製した。
工程12−dsRNAi構築体を7Sα'プロモーターおよびTMLの3'と連結させるために、KAWHIT03.0074およびpMON68527(7Sa'/TMLの3'カセット)をSacIで消化し、一緒にライゲーションさせて、pMON68563(7Sα'プロモーター−FAD2−1Aのイントロン#1センス、ダイズFAD3−1Aの3'UTRセンス、ダイズFATB−1の3'UTRセンス、スプライシング可能なダイズダイズFATB−1の3'UTRアンチセンス、ダイズFAD3−1Aの3'UTRアンチセンス、ダイズFAD2−1Aのイントロン#1アンチセンス−TMLの3')を作製した。
工程13−組み立てたdsRNAi構築体をpMON70682内に導入するために、pMON68563およびpMON70682をNotIで消化し、一緒にライゲーションさせて、FAD2−1Aのイントロン#1センス、ダイズFAD3−1Aの3'UTRセンス、ダイズFATB−1の3'UTRセンス、スプライシング可能なダイズFAD3−1Aのイントロン#5、ダイズFATB−1の3'UTRアンチセンス、ダイズFAD3−1Aの3'UTRアンチセンス、ダイズFAD2−1Aのイントロン#1アンチセンスおよびTMLの3'ターミネーターの二本鎖RNAを形成する構築体と作動可能に連結している7Sα'プロモーター)を含むpMON68536を形成した。
工程14−その後、pMON68536をAscIおよびRsrIIで消化し、pMON68529(FMVプロモーターおよびRBCSの3'と融合した選択マーカーCP4ならびにΔ9不飽和化酵素を駆動するダイズFAD2プロモーターを含む)をSanDIおよびAscIで消化した。その後、pMON68536のdsRNAi部分をpMON68529内に方向性クローニングして、pMON68537(FAD2−1Aのイントロン#1センス、ダイズFAD3−1Aの3'UTRセンス、ダイズFATB−1の3'UTRセンス、スプライシング可能なダイズFAD3−1Aのイントロン#5、ダイズFATB−1の3'UTRアンチセンス、ダイズFAD3−1Aの3'UTRアンチセンス、ダイズFAD2−1Aのイントロン#1アンチセンスおよびTMLの3'ターミネーターならびにΔ9不飽和化酵素を駆動するダイズFAD2プロモーターの二本鎖RNAを形成する構築体と作動可能に連結している7Sα'プロモーターを作製した。
工程15−その後、pMON68537をSanDIおよびAscIで消化し、pMON70683(KasIVを駆動するナピン)をAscIおよびRsrIIで消化した。ナピン/KasIV断片をpMON68537内に方向性クローニングして、pMON68539(FAD2−1Aのイントロン#1センス、ダイズFAD3−1Aの3'UTRセンス、ダイズFATB−1の3'UTRセンス、スプライシング可能なダイズFAD3−1Aのイントロン#5、ダイズFATB−1の3'UTRアンチセンス、ダイズFAD3−1Aの3'UTRアンチセンス、ダイズFAD2−1Aのイントロン#1アンチセンスおよびTMLの3'ターミネーター、Δ9不飽和化酵素を駆動するダイズFAD2プロモーターならびにKasIVを駆動するナピンプロモーターの二本鎖RNAを形成する構築体と作動可能に連結している7Sα'プロモーターを作製した。
(実施例9)
本実施例は、抑制された遺伝子を有するダイズ植物を生成するための植物の形質転換を例示する。
Δ12不飽和化酵素、Δ15不飽和化酵素、およびFATBの遺伝子を抑制するために、実施例7に記載のように調製した形質転換ベクターpMON68537を用いて、イントロン/3'UTRの二本鎖RNAを形成する構築体をダイズ内に導入した。ベクターpMON68537はΔ−9不飽和化酵素(FAB2)およびCP4の遺伝子も含む。ベクターは、アグロバクテリウム・ツメファシエンス株ABIによってダイズ(Asgrow品種A4922)内に安定に導入される(Martinell、米国特許第6,384,301号)。CP4選択マーカーにより、形質転換したダイズ植物を、グリフォセート除草剤を含む培地上での選択によって同定することが可能となる。
ガスクロマトグラフィーを用いて、脂肪酸組成をイントロン/3'UTR dsRNAi発現構築体で形質転換したダイズ系の種子から分析した。R1のプールした種子およびR1の単一の種子油組成により、モノおよびポリ不飽和脂肪酸組成が、形質転換していないダイズの種子からの油と比較してトランスジェニックダイズ系からの種子の油で変更されていることが実証された(表7参照)。例えば、FAD2の抑制はオレイン酸エステル化合物の量が増加した植物をもたらし;FAD3の抑制はリノレン酸エステル化合物が減少した植物をもたらし;FATBの抑制は飽和脂肪酸エステル化合物、たとえばパルミチン酸およびステアリン酸が低下した植物をもたらす。選択は、所望の相対的脂肪酸組成に応じてそのような系から行うことができる。脂肪酸組成は、ガスクロマトグラフィーを用いて構築体で形質転換したダイズ系の種子から分析した。
(実施例10)
本実施例は、抑制された遺伝子を有するダイズ植物を生成するための植物の形質転換を例示する。
Δ12不飽和化酵素、Δ15不飽和化酵素、およびFATBの遺伝子を抑制するために、実施例3に記載のように調製した形質転換ベクターpMON68539を用いて、イントロン/3'UTRの二本鎖RNAを形成する構築体をダイズ内に導入した。ベクターpMON68539はKasIVおよびCP4の遺伝子も含む。ベクターは、アグロバクテリウム・ツメファシエンス株ABIによってダイズ(Asgrow品種A4922)内に安定に導入される(Martinell、米国特許第6,384,301号)。CP4選択マーカーにより、形質転換したダイズ植物を、グリフォセート除草剤を含む培地上での選択によって同定することが可能となる。
ガスクロマトグラフィーを用いて、脂肪酸組成をイントロン/3'UTR dsRNAi発現構築体で形質転換したダイズ系の種子から分析した。R1のプールした種子およびR1の単一の種子油組成により、モノおよびポリ不飽和脂肪酸組成が、形質転換していないダイズの種子からの油と比較してトランスジェニックダイズ系からの種子の油で変更されていることが実証された(表8参照)。例えば、FAD2の抑制はオレイン酸エステル化合物が増加した植物をもたらし;FAD3の抑制はリノレン酸エステル化合物が減少した植物をもたらし;FATBの抑制は飽和脂肪酸エステル化合物、たとえばパルミチン酸およびステアリン酸が低下した植物をもたらす。選択は、所望の相対的脂肪酸組成に応じてそのような系から行うことができる。脂肪酸組成は、ガスクロマトグラフィーを用いて構築体で形質転換したダイズ系の種子から分析した。
(実施例11)
Fad2遺伝子を抑制するために、実施例3Dに記載の構築体pMON95829を用いて、FAD2−1のイントロン、二本鎖RNAを形成する構築体をダイズ内に導入した。ベクターは、アグロバクテリウム・ツメファシエンス株ABIによってダイズ(Asgrow品種A4922)内に安定に導入される(Martinell、米国特許第6,384,301号)。CP4選択マーカーにより、形質転換したダイズ植物を、グリフォセート除草剤を含む培地上での選択によって同定することが可能となる。次いで、形質転換した植物のゲノムを、第1のT−DNAおよび第2のT−DNAの同時タンデム挿入、すなわち「右境界から右境界」の組立てについてスクリーニングする。スクリーニングはサザンハイブリダイゼーションマッピング方法を用いて行った。そのゲノム内に好ましい配置を含む形質転換したダイズ植物を温室に移して種子を生産させる。
例えば、構築体pMON95829で形質転換したR0植物から葉組織を採取し、サザン分析を行った。両T−DNAの右境界−右境界(「RB−RB」)の組立てを含む事象を同定するためにプローブおよび制限酵素の消化が選択される。典型的には、全形質転換体の約25%が正しく組み立てたRB−RBのT−DNAを有する。
脂肪酸組成を、pMON95829構築体で形質転換したダイズ系の種子から、実施例4に記載のようにガスクロマトグラフィーを用いて分析して、種子から抽出した脂肪酸化合物のメチルエステルを同定した。最初に、構築体pMON95829で形質転換したダイズ植物から採取した6つのR1種子を収穫し、それぞれの単一の種子の脂肪酸組成を決定した。それぞれの事象のR1植物が導入遺伝子に分離しているので、したがって、慣用のダイズ組成を有する種子および改変した変種が得られる。陽性種子をプールし、それぞれの事象の平均をとった。プールした陽性平均により、モノおよびポリ不飽和脂肪酸組成が、形質転換していないダイズの種子からの油と比較してトランスジェニックダイズ系からの種子の油で変更されていることが実証された(表9参照)。例えば、FAD2の抑制によりオレイン酸エステル化合物の量が増加した植物がもたらされる。
(実施例12)
Fad2遺伝子を抑制するために、実施例3Dに記載の構築体pMON93505を用いて、FAD2−1Aのイントロン、二本鎖RNAを形成する構築体をダイズ内に導入した。ベクターは、アグロバクテリウム・ツメファシエンス株ABIによってダイズ(Asgrow品種A4922)内に安定に導入される(Martinell、米国特許第6,384,301号)。CP4選択マーカーにより、形質転換したダイズ植物を、グリフォセート除草剤を含む培地上での選択によって同定することが可能となる。次いで、形質転換した植物のゲノムを、第1のT−DNAおよび第2のT−DNAの同時タンデム挿入、すなわち「右境界から右境界」の組立てについてスクリーニングする。スクリーニングはサザンハイブリダイゼーションマッピング方法を用いて行った。そのゲノム内に好ましい配置を含む形質転換したダイズ植物を温室に移して種子を生産させる。
例えば、構築体pMON93505で形質転換したR0植物から葉組織を採取し、サザン分析を行った。両T−DNAの右境界−右境界(「RB−RB」)の組立てを含む事象を同定するためにプローブおよび制限酵素の消化が選択される。典型的には、全形質転換体の約25%が正しく組み立てたRB−RBのT−DNAを有する。
脂肪酸組成を、pMON93505構築体で形質転換したダイズ系の種子から、実施例4に記載のようにガスクロマトグラフィーを用いて分析して、種子から抽出した脂肪酸化合物のメチルエステルを同定した。最初に、構築体pMON93505で形質転換したダイズ植物から採取した6つのR1種子を収穫し、それぞれの単一の種子の脂肪酸組成を決定した。それぞれの事象のR1植物が導入遺伝子に分離しているので、したがって、慣用のダイズ組成を有する種子および改変した変種が得られる。陽性種子をプールし、それぞれの事象の平均をとった。プールした陽性平均により、モノおよびポリ不飽和脂肪酸組成が、形質転換していないダイズの種子からの油と比較してトランスジェニックダイズ系からの種子の油で変更されていることが実証された(表10参照)。例えば、FAD2の抑制によりオレイン酸エステル化合物の量が増加した植物がもたらされる。
(実施例13)
FAD2遺伝子を抑制するために、実施例3Dに記載の構築体pMON93506を用いて、FAD2−1Aのイントロン、二本鎖RNAを形成する構築体をダイズ内に導入した。ベクターは、アグロバクテリウム・ツメファシエンス株ABIによってダイズ(Asgrow品種A4922)内に安定に導入される(Martinell、米国特許第6,384,301号)。CP4選択マーカーにより、形質転換したダイズ植物を、グリフォセート除草剤を含む培地上での選択によって同定することが可能となる。次いで、形質転換した植物のゲノムを、第1のT−DNAおよび第2のT−DNAの同時タンデム挿入、すなわち「右境界から右境界」の組立てについてスクリーニングする。スクリーニングはサザンハイブリダイゼーションマッピング方法を用いて行った。そのゲノム内に好ましい配置を含む形質転換したダイズ植物を温室に移して種子を生産させる。
例えば、構築体pMON93506で形質転換したR0植物から葉組織を採取し、サザン分析を行った。両T−DNAの右境界−右境界(「RB−RB」)の組立てを含む事象を同定するためにプローブおよび制限酵素の消化が選択される。典型的には、全形質転換体の約25%が正しく組み立てたRB−RBのT−DNAを有する。
脂肪酸組成を、pMON93506構築体で形質転換したダイズ系の種子から、実施例4に記載のようにガスクロマトグラフィーを用いて分析して、種子から抽出した脂肪酸化合物のメチルエステルを同定した。最初に、構築体pMON93506で形質転換したダイズ植物から採取した6つのR1種子を収穫し、それぞれの単一の種子の脂肪酸組成を決定した。それぞれの事象のR1植物が導入遺伝子に分離しているので、したがって、慣用のダイズ組成を有する種子および改変した変種が得られる。陽性種子をプールし、それぞれの事象の平均をとった。プールした陽性平均により、モノおよびポリ不飽和脂肪酸組成が、形質転換していないダイズの種子からの油と比較してトランスジェニックダイズ系からの種子の油で変更されていることが実証された(表11参照)。例えば、FAD2の抑制によりオレイン酸エステル化合物の量が増加した植物がもたらされる。
(実施例14)
FAD2遺伝子を抑制するために、実施例3Bに記載の構築体pMON93501を用いて、FAD2−1Aのイントロン、二本鎖RNAを形成する構築体をダイズ内に導入した。ベクターは、アグロバクテリウム・ツメファシエンス株ABIによってダイズ(Asgrow品種A4922)内に安定に導入される(Martinell、米国特許第6,384,301号)。CP4選択マーカーにより、形質転換したダイズ植物を、グリフォセート除草剤を含む培地上での選択によって同定することが可能となる。
脂肪酸組成を、pMON93501構築体で形質転換したダイズ系の種子から、実施例4に記載のようにガスクロマトグラフィーを用いて分析して、種子から抽出した脂肪酸化合物のメチルエステルを同定した。最初に、構築体pMON93501で形質転換したダイズ植物から採取した6つのR1種子を収穫し、それぞれの単一の種子の脂肪酸組成を決定した。それぞれの事象のR1植物が導入遺伝子に分離しているので、したがって、慣用のダイズ組成を有する種子および改変した変種が得られる。陽性種子をプールし、それぞれの事象の平均をとった。プールした陽性平均により、モノおよびポリ不飽和脂肪酸組成が、形質転換していないダイズの種子からの油と比較してトランスジェニックダイズ系からの種子の油で変更されていることが実証された(表12参照)。例えば、FAD2の抑制によりオレイン酸エステル化合物の量が増加した植物がもたらされる。
(実施例15)
FAD2遺伝子を抑制するために、実施例2Dに記載の構築体pMON97552を用いて、FAD2−1Aのイントロン、二本鎖RNAを形成する構築体をダイズ内に導入した。ベクターは、アグロバクテリウム・ツメファシエンス株ABIによってダイズ(Asgrow品種A4922)内に安定に導入される(Martinell、米国特許第6,384,301号)。CP4選択マーカーにより、形質転換したダイズ植物を、グリフォセート除草剤を含む培地上での選択によって同定することが可能となる。
脂肪酸組成を、pMON97552構築体で形質転換したダイズ系の種子から、実施例4に記載のようにガスクロマトグラフィーを用いて分析して、種子から抽出した脂肪酸化合物のメチルエステルを同定した。最初に、構築体pMON97552で形質転換したダイズ植物から採取した6つのR1種子を収穫し、それぞれの単一の種子の脂肪酸組成を決定した。それぞれの事象のR1植物が導入遺伝子に分離しているので、したがって、慣用のダイズ組成を有する種子および改変した変種が得られる。陽性種子をプールし、それぞれの事象の平均をとった。プールした陽性平均により、モノおよびポリ不飽和脂肪酸組成が、形質転換していないダイズの種子からの油と比較してトランスジェニックダイズ系からの種子の油で変更されていることが実証された(表13参照)。例えば、FAD2の抑制によりオレイン酸エステル化合物の量が増加した植物がもたらされる。
(実施例16)
FAD2遺伝子を抑制するために、実施例2Dに記載の構築体pMON93758を用いて、FAD2−1Aのイントロン、二本鎖RNAを形成する構築体をダイズ内に導入した。ベクターは、アグロバクテリウム・ツメファシエンス株ABIによってダイズ(Asgrow品種A4922)内に安定に導入される(Martinell、米国特許第6,384,301号)。CP4選択マーカーにより、形質転換したダイズ植物を、グリフォセート除草剤を含む培地上での選択によって同定することが可能となる。
脂肪酸組成を、pMON93758構築体で形質転換したダイズ系の種子から、実施例4に記載のようにガスクロマトグラフィーを用いて分析して、種子から抽出した脂肪酸化合物のメチルエステルを同定した。最初に、構築体pMON93758で形質転換したダイズ植物から採取した6つのR1種子を収穫し、それぞれの単一の種子の脂肪酸組成を決定した。それぞれの事象のR1植物が導入遺伝子に分離しているので、したがって、慣用のダイズ組成を有する種子および改変した変種が得られる。陽性種子をプールし、それぞれの事象の平均をとった。プールした陽性平均により、モノおよびポリ不飽和脂肪酸組成が、形質転換していないダイズの種子からの油と比較してトランスジェニックダイズ系からの種子の油で変更されていることが実証された(表14参照)。例えば、FAD2の抑制によりオレイン酸エステル化合物の量が増加した植物がもたらされる。
(実施例17)
FAD2遺伝子を抑制するために、実施例2Dに記載の構築体pMON97553を用いて、FAD2−1Aのイントロン、二本鎖RNAを形成する構築体をダイズ内に導入した。ベクターは、アグロバクテリウム・ツメファシエンス株ABIによってダイズ(Asgrow品種A4922)内に安定に導入される(Martinell、米国特許第6,384,301号)。CP4選択マーカーにより、形質転換したダイズ植物を、グリフォセート除草剤を含む培地上での選択によって同定することが可能となる。
脂肪酸組成を、pMON97553構築体で形質転換したダイズ系の種子から、実施例4に記載のようにガスクロマトグラフィーを用いて分析して、種子から抽出した脂肪酸化合物のメチルエステルを同定した。最初に、構築体pMON97553で形質転換したダイズ植物から採取した6つのR1種子を収穫し、それぞれの単一の種子の脂肪酸組成を決定した。それぞれの事象のR1植物が導入遺伝子に分離しているので、したがって、慣用のダイズ組成を有する種子および改変した変種が得られる。陽性種子をプールし、それぞれの事象の平均をとった。プールした陽性平均により、モノおよびポリ不飽和脂肪酸組成が、形質転換していないダイズの種子からの油と比較してトランスジェニックダイズ系からの種子の油で変更されていることが実証された(表15参照)。例えば、FAD2の抑制によりオレイン酸エステル化合物の量が増加した植物がもたらされる。
(実施例18)
FAD2遺伝子を抑制するために、実施例2Dに記載の構築体pMON93770を用いて、FAD2−1Aのイントロン、二本鎖RNAを形成する構築体をダイズ内に導入した。ベクターは、アグロバクテリウム・ツメファシエンス株ABIによってダイズ(Asgrow品種A4922)内に安定に導入される(Martinell、米国特許第6,384,301号)。CP4選択マーカーにより、形質転換したダイズ植物を、グリフォセート除草剤を含む培地上での選択によって同定することが可能となる。
脂肪酸組成を、pMON93770構築体で形質転換したダイズ系の種子から、実施例4に記載のようにガスクロマトグラフィーを用いて分析して、種子から抽出した脂肪酸化合物のメチルエステルを同定した。最初に、構築体pMON93770で形質転換したダイズ植物から採取した6つのR1種子を収穫し、それぞれの単一の種子の脂肪酸組成を決定した。それぞれの事象のR1植物が導入遺伝子に分離しているので、したがって、慣用のダイズ組成を有する種子および改変した変種が得られる。陽性種子をプールし、それぞれの事象の平均をとった。プールした陽性平均により、モノおよびポリ不飽和脂肪酸組成が、形質転換していないダイズの種子からの油と比較してトランスジェニックダイズ系からの種子の油で変更されていることが実証された(表16参照)。例えば、FAD2の抑制によりオレイン酸エステル化合物の量が増加した植物がもたらされる。
(実施例19)
FAD2遺伝子を抑制するために、実施例2Dに記載の構築体pMON93759を用いて、FAD2−1Aのイントロン、二本鎖RNAを形成する構築体をダイズ内に導入した。ベクターは、アグロバクテリウム・ツメファシエンス株ABIによってダイズ(Asgrow品種A4922)内に安定に導入される(Martinell、米国特許第6,384,301号)。CP4選択マーカーにより、形質転換したダイズ植物を、グリフォセート除草剤を含む培地上での選択によって同定することが可能となる。
脂肪酸組成を、pMON93759構築体で形質転換したダイズ系の種子から、実施例4に記載のようにガスクロマトグラフィーを用いて分析して、種子から抽出した脂肪酸化合物のメチルエステルを同定した。最初に、構築体pMON93759で形質転換したダイズ植物から採取した6つのR1種子を収穫し、それぞれの単一の種子の脂肪酸組成を決定した。それぞれの事象のR1植物が導入遺伝子に分離しているので、したがって、慣用のダイズ組成を有する種子および改変した変種が得られる。陽性種子をプールし、それぞれの事象の平均をとった。プールした陽性平均により、モノおよびポリ不飽和脂肪酸組成が、形質転換していないダイズの種子からの油と比較してトランスジェニックダイズ系からの種子の油で変更されていることが実証された(表17参照)。例えば、FAD2の抑制によりオレイン酸エステル化合物の量が増加した植物がもたらされる。
(実施例20)
FAD2遺伝子を抑制するために、実施例2Dに記載の構築体pMON97554を用いて、FAD2−1Aのイントロン、二本鎖RNAを形成する構築体をダイズ内に導入した。ベクターは、アグロバクテリウム・ツメファシエンス株ABIによってダイズ(Asgrow品種A4922)内に安定に導入される(Martinell、米国特許第6,384,301号)。CP4選択マーカーにより、形質転換したダイズ植物を、グリフォセート除草剤を含む培地上での選択によって同定することが可能となる。
脂肪酸組成を、pMON97554構築体で形質転換したダイズ系の種子から、実施例4に記載のようにガスクロマトグラフィーを用いて分析して、種子から抽出した脂肪酸化合物のメチルエステルを同定した。最初に、構築体pMON97554で形質転換したダイズ植物から採取した6つのR1種子を収穫し、それぞれの単一の種子の脂肪酸組成を決定した。それぞれの事象のR1植物が導入遺伝子に分離しているので、したがって、慣用のダイズ組成を有する種子および改変した変種が得られる。陽性種子をプールし、それぞれの事象の平均をとった。プールした陽性平均により、モノおよびポリ不飽和脂肪酸組成が、形質転換していないダイズの種子からの油と比較してトランスジェニックダイズ系からの種子の油で変更されていることが実証された(表18参照)。例えば、FAD2の抑制によりオレイン酸エステル化合物の量が増加した植物がもたらされる。
(実施例21)
FAD2遺伝子を抑制するために、実施例2Dに記載の構築体pMON93771を用いて、FAD2−1Aのイントロン、二本鎖RNAを形成する構築体をダイズ内に導入した。ベクターは、アグロバクテリウム・ツメファシエンス株ABIによってダイズ(Asgrow品種A4922)内に安定に導入される(Martinell、米国特許第6,384,301号)。CP4選択マーカーにより、形質転換したダイズ植物を、グリフォセート除草剤を含む培地上での選択によって同定することが可能となる。
脂肪酸組成を、pMON93771構築体で形質転換したダイズ系の種子から、実施例4に記載のようにガスクロマトグラフィーを用いて分析して、種子から抽出した脂肪酸化合物のメチルエステルを同定した。最初に、構築体pMON93771で形質転換したダイズ植物から採取した6つのR1種子を収穫し、それぞれの単一の種子の脂肪酸組成を決定した。それぞれの事象のR1植物が導入遺伝子に分離しているので、したがって、慣用のダイズ組成を有する種子および改変した変種が得られる。陽性種子をプールし、それぞれの事象の平均をとった。プールした陽性平均により、モノおよびポリ不飽和脂肪酸組成が、形質転換していないダイズの種子からの油と比較してトランスジェニックダイズ系からの種子の油で変更されていることが実証された(表19参照)。例えば、FAD2の抑制によりオレイン酸エステル化合物の量が増加した植物がもたらされる。
(実施例22)
FAD2遺伝子を抑制するために、実施例2Dに記載の構築体pMON97555を用いて、FAD2−1Aのイントロン、二本鎖RNAを形成する構築体をダイズ内に導入した。ベクターは、アグロバクテリウム・ツメファシエンス株ABIによってダイズ(Asgrow品種A4922)内に安定に導入される(Martinell、米国特許第6,384,301号)。CP4選択マーカーにより、形質転換したダイズ植物を、グリフォセート除草剤を含む培地上での選択によって同定することが可能となる。
脂肪酸組成を、pMON97555構築体で形質転換したダイズ系の種子から、実施例4に記載のようにガスクロマトグラフィーを用いて分析して、種子から抽出した脂肪酸化合物のメチルエステルを同定した。最初に、構築体pMON97555で形質転換したダイズ植物から採取した6つのR1種子を収穫し、それぞれの単一の種子の脂肪酸組成を決定した。それぞれの事象のR1植物が導入遺伝子に分離しているので、したがって、慣用のダイズ組成を有する種子および改変した変種が得られる。陽性種子をプールし、それぞれの事象の平均をとった。プールした陽性平均により、モノおよびポリ不飽和脂肪酸組成が、形質転換していないダイズの種子からの油と比較してトランスジェニックダイズ系からの種子の油で変更されていることが実証された(表20参照)。例えば、FAD2の抑制によりオレイン酸エステル化合物の量が増加した植物がもたらされる。
(実施例23)
FAD2遺伝子を抑制するために、実施例2Dに記載の構築体pMON93760を用いて、FAD2−1Aのイントロン、二本鎖RNAを形成する構築体をダイズ内に導入した。ベクターは、アグロバクテリウム・ツメファシエンス株ABIによってダイズ(Asgrow品種A4922)内に安定に導入される(Martinell、米国特許第6,384,301号)。CP4選択マーカーにより、形質転換したダイズ植物を、グリフォセート除草剤を含む培地上での選択によって同定することが可能となる。
脂肪酸組成を、pMON93760構築体で形質転換したダイズ系の種子から、実施例4に記載のようにガスクロマトグラフィーを用いて分析して、種子から抽出した脂肪酸化合物のメチルエステルを同定した。最初に、構築体pMON93760で形質転換したダイズ植物から採取した6つのR1種子を収穫し、それぞれの単一の種子の脂肪酸組成を決定した。それぞれの事象のR1植物が導入遺伝子に分離しているので、したがって、慣用のダイズ組成を有する種子および改変した変種が得られる。陽性種子をプールし、それぞれの事象の平均をとった。プールした陽性平均により、モノおよびポリ不飽和脂肪酸組成が、形質転換していないダイズの種子からの油と比較してトランスジェニックダイズ系からの種子の油で変更されていることが実証された(表21参照)。例えば、(配列番号1)の5'末端から長さが連続する320ヌクレオチド短縮されており、dsRNAを形成できるFAD2−1のイントロンは、FAD2を少なくとも部分的に抑制する。
(実施例24)
FAD2遺伝子を抑制するために、実施例2Dに記載の構築体pMON93772を用いて、FAD2−1Aのイントロン、二本鎖RNAを形成する構築体をダイズ内に導入した。ベクターは、アグロバクテリウム・ツメファシエンス株ABIによってダイズ(Asgrow品種A4922)内に安定に導入される(Martinell、米国特許第6,384,301号)。CP4選択マーカーにより、形質転換したダイズ植物を、グリフォセート除草剤を含む培地上での選択によって同定することが可能となる。
脂肪酸組成を、pMON93772構築体で形質転換したダイズ系の種子から、実施例4に記載のようにガスクロマトグラフィーを用いて分析して、種子から抽出した脂肪酸化合物のメチルエステルを同定した。最初に、構築体pMON93772で形質転換したダイズ植物から採取した6つのR1種子を収穫し、それぞれの単一の種子の脂肪酸組成を決定した。それぞれの事象のR1植物が導入遺伝子に分離しているので、したがって、慣用のダイズ組成を有する種子および改変した変種が得られる。陽性種子をプールし、それぞれの事象の平均をとった。プールした陽性平均により、モノおよびポリ不飽和脂肪酸組成が、形質転換していないダイズの種子からの油と比較してトランスジェニックダイズ系からの種子の油で変更されていることが実証された(表22参照)。例えば、(配列番号1)の3'末端から長さが連続する360ヌクレオチド短縮されており、dsRNAを形成できるFAD2−1のイントロンは、一部の事象においてFAD2を少なくとも部分的に抑制する。
(実施例25)
FAD2遺伝子を抑制するために、実施例2Dに記載の構築体pMON97556を用いて、FAD2−1Aのイントロン、二本鎖RNAを形成する構築体をダイズ内に導入した。ベクターは、アグロバクテリウム・ツメファシエンス株ABIによってダイズ(Asgrow品種A4922)内に安定に導入される(Martinell、米国特許第6,384,301号)。CP4選択マーカーにより、形質転換したダイズ植物を、グリフォセート除草剤を含む培地上での選択によって同定することが可能となる。
脂肪酸組成を、pMON97556構築体で形質転換したダイズ系の種子から、実施例4に記載のようにガスクロマトグラフィーを用いて分析して、種子から抽出した脂肪酸化合物のメチルエステルを同定した。最初に、構築体pMON97556で形質転換したダイズ植物から採取した6つのR1種子を収穫し、それぞれの単一の種子の脂肪酸組成を決定した。それぞれの事象のR1植物が導入遺伝子に分離しているので、したがって、慣用のダイズ組成を有する種子および改変した変種が得られる。陽性種子をプールし、それぞれの事象の平均をとった。プールした陽性平均により、モノおよびポリ不飽和脂肪酸組成が、形質転換していないダイズの種子からの油と比較してトランスジェニックダイズ系からの種子の油で変更されていることが実証された(表23参照)。例えば、(配列番号1)の3'末端から長さが連続する200ヌクレオチド短縮されており、dsRNAを形成できるFAD2−1のイントロンは、FAD2を少なくとも部分的に抑制する。
(実施例26)
FAD2遺伝子を抑制するために、実施例2Dに記載の構築体pMON93764を用いて、FAD2−1Aのイントロン、二本鎖RNAを形成する構築体をダイズ内に導入した。ベクターは、アグロバクテリウム・ツメファシエンス株ABIによってダイズ(Asgrow品種A4922)内に安定に導入される(Martinell、米国特許第6,384,301号)。CP4選択マーカーにより、形質転換したダイズ植物を、グリフォセート除草剤を含む培地上での選択によって同定することが可能となる。
脂肪酸組成を、pMON93764構築体で形質転換したダイズ系の種子から、実施例4に記載のようにガスクロマトグラフィーを用いて分析して、種子から抽出した脂肪酸化合物のメチルエステルを同定した。最初に、構築体pMON93764で形質転換したダイズ植物から採取した6つのR1種子を収穫し、それぞれの単一の種子の脂肪酸組成を決定した。それぞれの事象のR1植物が導入遺伝子に分離しているので、したがって、慣用のダイズ組成を有する種子および改変した変種が得られる。陽性種子をプールし、それぞれの事象の平均をとった。プールした陽性平均により、飽和脂肪酸組成が、形質転換していないダイズの種子からの油と比較してトランスジェニックダイズ系からの種子の油で変更されていることが実証された(表24参照)。また、(配列番号1)の3'末端から長さが連続する400ヌクレオチド短縮されており、dsRNAを形成できるFAD2−1のイントロンは、FAD2の発現を実質的に低下させない。
(実施例27)
TaqManとは、選択的増幅およびリアルタイム蛍光測定によって核酸を定量するアッセイである(リアルタイムPCRとも呼ばれる)。この手順を用いて、発生中のトランスジェニック種子における標的転写物の抑制程度を決定した。サンプル中の標的mRNAの絶対的転写レベルを決定するために、それぞれのTaqMan実験において検量線を確立した。この目的のために、アブラナからの20ngの全RNAで希釈した様々な量のクローニングしたダイズ標的遺伝子配列を、未知の標的の量のサンプルと平行して増幅させた。この方法で決定した転写物のコピー数の精度の許容誤差は25%であった。
鋳型物質には、ABI6100 Nucleic Acid Prep Stationを用いて全RNAを抽出し、TaqManサンプル1個あたり20ngを用いた。サンプルを、ABI Prism−One Step RT−PCR Master Mix Chemistryを用いてABI700 Sequence Detection装置で分析した。TaqMan PCR反応終了時からのTaqMan計数(Ct)値を既知の量の合成標的配列に対してプロットして、未知のサンプル中のFAD2−1標的DNAの量をそれぞれのTaqMan PCR反応終了時に作成したTaqMan Ct値から決定できるように、直線回帰を計算した。
植物は、すべてFAD2−1Aを抑制するpMON68540、pMON68546、またはpMON80623のいずれかで形質転換した(構築体の説明にはセクション3Aおよび図7を参照)。
ヌルおよび形質転換した植物からABI6100 Nucleic Acid Prep Stationを用いて全RNAを得た。形質転換した植物は第3世代のホモ接合体であり、50%を超えるオレイン酸レベルを有する。別々のTaqManサンプル中で、試験するそれぞれの植物からの全RNAにFAD2−1Aプライマー、FAD2−1Bプライマー、またはFAD2−2Aプライマーを加えた。サンプルをABIPrism−One Step RT−PCR Master Mix Chemistryを用いてABI700 Sequence Detection装置で分析した。
すべてのトランスジェニック植物がFAD2−1AおよびFAD2−1Bの転写レベルを実質的に抑制した。どのトランスジェニック植物も、FAD2−2AまたはFAD2−2B レベルを部分的にも低下させなかった。
ヌル植物におけるFAD2−1A転写レベルの植物対植物の比較により、植物間の天然の変異が決定される。複数の植物内でプローブ配列を産生するPCRプライマーを用いて、発生中の種子からのFAD2−1AのmRNAのアッセイを行った。0.2gの新鮮重の大きさの種子を4つの異なるR2ヌル分離植物から採取し、それぞれの植物は異なる系のものであった。同じ大きさのクラスかつ4つの異なるヌル分離体からのR2種子のプールを試験した。PCR反応を3つ組で行い、結果をそれぞれのサンプル中の18SのRNAの量と比較して正規化した。FAD2−1A転写物における植物対植物の生物学的なばらつきは低い。4つのサンプルのうち3つが約65の正規化TaqMan計数(Ct)値を有し、1つのサンプルが約50の正規化TaqMan Ct値を有していた。
(実施例28)
ダイズFAD2−1のイントロン1(配列番号1)配列の200個の連続する断片をPCRによって増幅して、配列番号1の5'末端から開始して配列番号1の最初の200ヌクレオチドが含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作した制限部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターを制限酵素で切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクター内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体を、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
脂肪酸組成を、この構築体で形質転換したダイズ系の種子から、実施例4に記載のようにガスクロマトグラフィーを用いて分析して、種子から抽出した脂肪酸化合物のメチルエステルを同定した。最初に、この構築体で形質転換したダイズ植物から採取した6つのR1種子を収穫し、それぞれの単一の種子の脂肪酸組成を決定した。それぞれの事象のR1植物が導入遺伝子に分離しているので、したがって、慣用のダイズ組成を有する種子および改変した変種が得られる。陽性種子をプールし、それぞれの事象の平均をとった。プールした陽性平均により、飽和脂肪酸組成が、形質転換していないダイズの種子からの油と比較してトランスジェニックダイズ系からの種子の油で変更されていることが実証された。
(実施例29)
ダイズFAD2−1のイントロン1(配列番号1)配列の180個の連続する断片をPCRによって増幅して、配列番号1の3'末端から開始して最初の180ヌクレオチドが含まれるPCR産物がもたらされた。PCR産物を、センス方向に、ダイズ7Sα'プロモーターおよびtmlの3'終止配列を含むベクター内に、PCRプライマーの5'末端上に遺伝子操作した制限部位によって、直接クローニングした。その後、ベクターを制限酵素で切断し、FMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列によって調節されるCP4 EPSPS遺伝子を含むベクター内にライゲーションした。生じた遺伝子発現構築体を、本明細書中に記載の方法を用いた形質転換に使用した。
脂肪酸組成を、この構築体で形質転換したダイズ系の種子から、実施例4に記載のようにガスクロマトグラフィーを用いて分析して、種子から抽出した脂肪酸化合物のメチルエステルを同定した。最初に、この構築体で形質転換したダイズ植物から採取した6つのR1種子を収穫し、それぞれの単一の種子の脂肪酸組成を決定した。それぞれの事象のR1植物が導入遺伝子に分離しているので、したがって、慣用のダイズ組成を有する種子および改変した変種が得られる。陽性種子をプールし、それぞれの事象の平均をとった。プールした陽性平均により、飽和脂肪酸組成が、形質転換していないダイズの種子からの油と比較してトランスジェニックダイズ系からの種子の油で変更されていることが実証された。
(実施例30)
pMON97562は、3'末端から連続する100ヌクレオチドが短縮されており、FAD3−1Aの5'UTRと連結しているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているダイズ7Sα'プロモーター、続いて、FAD3−1Bの5'UTRと連結したFAD3−1Aの3'UTR、続いて、FAD3−1Bの3'UTR、続いて、FATB−1aの5'UTR、続いて、FATB−1aの3'UTRとアンチセンス方向に作動可能に連結しているFAD3−1Aのイントロン4からの70ヌクレオチドと作動可能に連結している、FATB−1aの3'UTR、続いて、FAD3−1Bの3'UTRとアンチセンスで連結したアンチセンス方向のFATB−1aの5'UTR、続いて、FAD3−1Aの3'UTRとアンチセンスで連結したアンチセンスのFAD3−1Bの5'UTR、続いて、アンチセンスのFAD3−1Aの5'UTR、続いて、EFMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列と作動可能に連結しているCP4 EPSPS遺伝子を有するH6 3'ポリアデニル化セグメントと作動可能に連結している、3'末端から連続する100ヌクレオチドが短縮されており、かつアンチセンス方向のダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)を含み、これらはすべて同一のDNA分子上のRBおよびLBに隣接している。生じた遺伝子発現構築体は、本明細書中に記載の方法を用いたダイズ形質転換に使用した。脂肪酸組成を、この構築体で形質転換したダイズ系の種子から、実施例4に記載のようにガスクロマトグラフィーを用いて決定した。表25に代表的な種子の組成を示す。18:3のレベルが約1%まで低下していた。
(実施例31)
pMON97563は、3'末端から連続する100ヌクレオチドが短縮されており、FAD3−1Aの5'UTRと連結しているダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)と作動可能に連結しているダイズ7Sα'プロモーター、続いて、FAD3−1Bの5'UTRと連結したFAD3−1Aの3'UTR、続いて、FAD3−1Cの5'UTRと連結したFAD3−1Bの3'UTR、続いて、FAD3−1Cの3'UTR、続いて、FATB−1aのCTPコード領域、続いて、FATB−2aのCTPコード領域とアンチセンス方向に作動可能に連結しているFAD3−1Aのイントロン4からの70ヌクレオチドと作動可能に連結している、FATB−2aのCTPコード領域、続いて、FAD3−1Cの3'UTRとアンチセンスで連結しているアンチセンス方向のFATB−1aのCTPコード領域、続いて、FAD3−1Bの3'UTRとアンチセンスで連結したアンチセンスのFAD3−1Cの5'UTR、続いて、FAD3−1Aの3'UTRとアンチセンスで連結したアンチセンスのFAD3−1Bの5'UTR、続いて、アンチセンスのFAD3−1Aの5'UTR、続いて、EFMVプロモーターおよびエンドウマメルビスコE9の3'終止配列と作動可能に連結しているCP4 EPSPS遺伝子を有するH6 3'ポリアデニル化セグメントと作動可能に連結している、3'末端から連続する100ヌクレオチドが短縮されており、かつアンチセンス方向のダイズFAD2−1Aのイントロン1(配列番号1)を含み、これらはすべて同一のDNA分子上のRBおよびLBに隣接している。生じた遺伝子発現構築体を、本明細書中に記載の方法を用いた植物の形質転換に使用した。脂肪酸組成を、この構築体で形質転換したダイズ系の種子から、実施例4に記載のようにガスクロマトグラフィーを用いて決定した。表26に代表的な種子の組成を示す。18:3のレベルが約1%まで低下していた。
本明細書中に開示かつ特許請求したすべての組成物および/または方法は、本発明の開示に鑑みて、必要以上の実験を行わずに作製および実施できる。本発明の組成物および方法を好ましい実施形態に関して記載したが、当業者には、本発明の概念、精神および範囲から逸脱せずに、本明細書中に記載の方法の組成物および/または方法ならびに工程または工程の配列に変形を適用し得ることは明らかであろう。より具体的には、化学的かつ生理的に関連する特定の作用物質で本明細書中に記載の作用物質を置き換えても、同一または同様の結果が達成され得ることが、明らかであろう。当業者に明らかなすべてのそのような類似の置換体および変形は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の精神、範囲および概念内にあると見なされる。