JP5242336B2 - 非接触測定プローブ - Google Patents

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Description

本発明は非接触測定プローブ、特にその光スポット形成機構の改良に関する。
従来より、ワークに対し非接触で微小部位の測定を行うため、光学顕微鏡等の非接触測定装置が用いられている。
従来の非接触測定装置では、非接触測定プローブとして対物レンズが用いられている(例えば特許文献1参照)。
そして、従来の非接触測定装置では、対物レンズを介してワークの微小部位に光出射手段からの光を集光させて照射し、該ワークの微小部位からの光を再度、対物レンズを介して集光している。非接触測定装置では、該集光された光を観察手段や検出手段で受光することで、非接触でワークの微小部位の測定が行える。
特開2005−309415号公報
しかしながら、前記非接触測定プローブにあっても、対物レンズのコンパクト化には限界があるので、狭い場所での測定が困難なことがあった。
また、より微小部位の測定が望まれていたものの、対物レンズの分解能には限界があり、特に精密測定を行う分野では、必ずしも満足のゆく分解能が得られるものではなかった。
このため、精密測定を行う分野では、非接触測定プローブのコンパクト化及び高分解能化は改善の余地が残されていたものの、従来は、これを解決することのできる適切な技術が存在しなかった。
本発明は前記比較例技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、コンパクト化及び高分解能化の向上を図ることのできる非接触測定プローブを提供することにある。
本発明者が前記課題について鋭意検討を重ねた結果、光ファイバの先端に表面プラズモン変換手段を設け、光ファイバよりの光を表面プラズモンに変換して、グレーティングの各溝で再変換して得られた光同士の干渉により、光スポットを形成することにより、光スポットを光軸方向及び該光軸の直交方向に小さくすることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、前記目的を達成するために本発明にかかる非接触測定プローブは、ワークに光を照射し、該ワークを非接触で測定する際に用いられる非接触測定プローブにおいて、
入射光を導光する導光路と、該導光路の出光端ないしその近傍に設けられた金属膜を有し、表面プラズモンを介して、光スポットとしてワークに形成する表面プラズモン変換手段を備えるものである。
前記金属膜は、前記導光路の光軸上に設けられた微小な開口と、該膜のワーク対向面の開口周囲に設けられたグレーティングと、を有する。そして、前記導光路よりの光を前記金属膜で表面プラズモンに変換し、該表面プラズモンを前記グレーティングの各溝で再変換して得られた光同士の干渉により、前記開口の光軸上であって、前記表面プラズモン変換手段から該溝の幅及びピッチに基づき定められた所望の距離だけ離れた位置に、前記光スポットを形成することを特徴とする。
なお、本発明において、前記グレーティングは、前記開口光軸上において、前記表面プラズモン変換手段から前記所望の距離だけ離れた位置に、前記光スポットが形成されるように、前記溝の幅及びピッチを、該開口から半径外側に向けて次第に小さく設けることが好適である。
本発明においては、前記開口光軸上において、前記表面プラズモン変換手段から前記光スポットまでの距離をfとし、
前記開口から半径外側に向かって、n番目の溝の、s番目のエッジより再変換される光の位相をφn,sとしたとき、
前記開口から半径外側に向かって、n番目の溝の、s番目のエッジの位置xn,sが、下記の条件式(1)及び(2)を満たすように、前記金属膜に前記グレーティングを設けることが好適である。
ここで、
c:前記光の光速
ω:前記光の角周波数
m:前記開口からの前記溝のナンバー(整数)
eff:前記表面プラズモンの有効屈折率
δk:前記開口からk番目の前記溝を通過した後の前記表面プラズモンの位相遅れ
δ0:前記開口からの空間伝播光と表面プラズモンの初期位相差
Δφn,s:前記開口からn番目の溝のs番目のエッジに到達した表面プラズモンの位相に対する、該溝のエッジ位置から再変換される光の位相差
本発明において、前記ワーク表面と前記非接触測定プローブ先端間を離隔又は接近した際、前記光スポットを該ワーク表面に形成して得られた光の強度が最大値を示した時を、該ワーク表面と該非接触測定プローブ先端間の距離が、前記溝幅及び溝ピッチに基づき定められた所望の距離になった時として判断することが好適である。
本発明において、前記ワーク表面と前記非接触測定プローブ先端間の距離を前記所望の距離で一定に制御しながら、該ワーク表面を走査することにより、該ワーク表面の凹凸情報を得ることが好適である。
また、前記プローブにおいて、導光路が光ファイバであり、金属膜は該光ファイバ出光端に設けられたことが好適である。
また、前記プローブにおいて、金属膜は、導光路出光端近傍に、導光路とは離隔して配置された担持体に設けられていることが好適である。
また、前記プローブにおいて、金属膜に設けられた開口は長方形状であり、長辺に平行にグレーティングが形成されていることが好適である。
本発明にかかる非接触測定プローブによれば、導光路の先端ないしその近傍に前記表面プラズモン変換手段を設け、光干渉による光スポットをワークに形成することとした。
この結果、本発明においては、光スポットを面方向及び光軸方向に小さくすることができるので、非接触測定プローブのコンパクト化及び高分解能化の向上を図ることができる。
また、本発明においては、グレーティングの溝の幅及びピッチを開口から半径外側に向けて次第に小さくすることにより、表面プラズモン変換手段による集光度が上がるので、確実に、非接触測定プローブのコンパクト化及び高分解能化の向上を図ることができる。
本発明においては、条件式(1)及び(2)を満たすように、金属膜にグレーティングを設けることにより、表面プラズモン変換手段による集光度が、より上がるので、より確実に、非接触測定プローブのコンパクト化及び高分解能化の向上を図ることができる。
本発明においては、非接触測定プローブにより、ワーク表面から前記所望の距離だけ離れた位置を正確に検出することができる。
また、本発明においては、非接触測定プローブ先端とワーク表面間の距離を前記所望の距離で一定に制御しながら、ワーク表面を走査することにより、ワーク表面の凹凸情報を得ることができる。
さらに本発明において、開口を長方形とし、グレーティングを長辺に平行に設けることにより、光効率の向上を図ることができる。
以下、図面に基づき本発明の好適な一実施形態について説明する。
図1には本発明の一実施形態にかかる非接触測定プローブを用いた非接触測定装置の概略構成が示されている。
なお、同図(A)は非接触測定装置の概略構成、同図(B)は非接触測定プローブ先端の縦断面、同図(C)は該非接触測定プローブ先端を下方より見た図である。また、本実施形態では、非接触測定プローブにより、ワーク表面に光スポットを形成し、該ワーク表面からの反射光を集光する例について説明する。
同図(A)に示す非接触測定装置10は、非接触測定プローブ12と、光出射手段14と、検出手段16と、ステージ18と、コントローラ20と、解析手段22とを備える。
ここで、非接触測定プローブ12は、表面プラズモン変換手段24を備える。
また、表面プラズモン変換手段24は、導光路としてのシングルモード光ファイバ26の先端に設けられた金属ナノ構造とする。
表面プラズモン変換手段24は、光ファイバ26よりのレーザ光28を、表面プラズモンを介して、光スポット30として、ワーク32表面に形成する。
光出射手段14は、特定波長のレーザ光28を出射し、光ファイバ26の端面に入射させる。光出射手段14よりのレーザ光28を光ファイバ26端面よりファイバ26内に入れると、表面プラズモン変換手段24を介して、ワーク32表面上に光スポット30が形成される。ワーク32からの反射光34を、非接触測定プローブ12で集光し、光ファイバ26により検出手段16へ導光する。検出手段16は、非接触測定プローブ12により集光されたワーク32からの反射光34を受光し、その受光強度を出力する。
ステージ18は、ワーク32が置かれている。コントローラ20は、検出手段16の出力強度の最大値が一定となるように、ステージ18の上下動を制御しながら、ワーク32表面上の走査を制御しており、解析手段22は、その制御量から、ワーク32表面の微小な凹凸情報を得る。
表面プラズモン変換手段24は、同図(B)及び(C)に示されるように、金属膜36と、開口38と、グレーティング40とを備える。
金属膜36は、銀等の蒸着膜(厚さ数十nm〜数百nm)よりなり、光ファイバ26の先端に設けられる。
開口38は、光の波長サイズ以下(例えば直径数十〜数百nm等)の微小な開口であり、金属膜36において、光ファイバ26のコア42(光軸)上に設けられたものとする。
グレーティング40は、金属膜36の出射側面36bにおいて、開口38の周囲に、断面矩形状の溝が同心円状に設けられたものとする。グレーティング40は、金属膜36の出射側面36bにおいて、所望の焦点距離fに基づき定められた溝幅及び溝ピッチで設けられている。例えば深さ数十nm〜数百nmの溝が、一個〜数十個、設けられている。
本実施形態にかかる非接触測定装置10は概略以上のように構成され、以下にその作用について説明する。
本実施形態にかかる非接触測定プローブ12は、表面プラズモン変換手段24を介して、光干渉による光スポット30をワーク32表面に形成することにより、光スポット30を面方向(光軸直交方向)及び光軸方向に小さくすることができる。この結果、本実施形態においては、非接触測定プローブ12を、ワーク32からの所望の距離fを検出する位置センサとして用いることができるので、ワーク32表面の微小な凹凸形状を非接触測定することができる。
すなわち、光出射手段14よりのレーザ光28を光ファイバ26端面より光ファイバ26のコア42内に入れると、光ファイバ26の先端に設けられた表面プラズモン変換手段24を介して、開口38の光軸上において、非接触測定プローブ12先端から、溝幅及び溝ピッチに基づき定められた所望の距離fだけ離れた位置に、光スポット30が形成される。
ここで、表面プラズモン変換手段24は、溝幅及び溝ピッチが条件式(1)及び(2)に基づき設計されているので、光干渉による光スポット30は、面方向及び光軸方向において小さい。
<位置センサ>
このため、非接触測定プローブ12をワーク32の表面からの所望の距離fを検出する位置センサとして用いることができる。すなわち、ワーク32表面と非接触測定プローブ12先端間を離隔又は接近した際、光スポット30をワーク32表面に形成して得られたワーク32表面からの反射光34の強度が最大値を示した時を、ワーク32表面とプローブ12先端間の距離が、所望の距離fになった時として判断することができる。
<形状測定>
そして、非接触測定プローブ12を位置センサとして用いることにより、ワーク32表面の微小な凹凸形状を測定することができる。すなわち、検出手段16の出力強度の最大値が一定となるように、ワーク32表面とプローブ先端間の距離を所望の距離fで一定に制御しながら、ワーク32表面を走査することにより、ワーク32表面の微小な凹凸形状情報を得ることができる。
<コンパクト化>
また、本実施形態においては、金属ナノ構造である表面プラズモン変換手段24を、光ファイバ26の先端に設けることにより、非接触測定プローブ12を構成しているので、対物レンズに比較し、非常にコンパクトに作ることができるである。このため、本実施形態においては、非接触測定プローブ12により、対物レンズが入り込めない狭い場所でも非接触測定が行える。
<高分解能化>
非接触測定プローブ12の高分解能化の向上を図るためには、グレーティング40による集光度が非常に重要である。このために本実施形態において、グレーティング40は、溝幅及び溝ピッチが均一なものでなく、開口38の光軸c上において、非接触測定プローブ12の先端から所望の距離fだけ離れた位置に、光干渉による光スポット30が形成されるように、溝幅及び溝ピッチを、開口38から半径外側に向けて、次第に小さく設けている。
ところで、表面プラズモン変換手段は通常、グレーティングの溝幅及び溝ピッチを全て均一に設けている。例えば表面プラズモンアンテナに関する技術であるが、表面プラズモン変換手段として、グレーティングの溝幅及び溝ピッチを全て均一に設けている(西研一、外3名,「表面プラズモンアンテナを用いたシリコンナノフォトダイオード」,オプトロニクス,オプトロニクス社,2006年11月,Vol.25,No.299,p.131−136)。
このため非接触測定プローブにおいても、光ファイバ先端に、通常は、グレーティングの溝幅及び溝ピッチを全て均一に設けることが考えられる。
しかしながら、本発明者によれば、溝幅及び溝ピッチを全て均一に設けたのでは、光スポットのサイズが、面方向及び光軸方向において比較的大きく、非接触測定用プローブでは、分解能の低い測定結果しか得られないことがわかった。
また、本発明者によれば、非接触測定用プローブに用いるには、グレーティング溝の幅及びピッチを、均一に設けるのでなく、開口から半径外側に向けて次第に小さく設けることにより、光スポットのサイズを、より小さくすることができることがわかった。
<溝幅及び溝ピッチの設計>
以下、本実施形態において特徴的なグレーティング40の溝幅及び溝ピッチについて、図2を参照しつつ説明する。
図2には、本発明の一実施形態において特徴的なグレーティング40が拡大して示されている。
同図において、グレーティング40は、開口38の光軸c上において、金属膜36の出射側面36bから所望の距離fだけ離れた位置に、光干渉による光スポット30が形成されるように、断面矩形状の溝44の幅w(溝44の凹部幅)及びピッチp(溝44の凸部幅)を、開口38から、半径外側に向けて次第に小さく設けている。
本実施形態においては、条件式(1)及び(2)により、開口からの各溝のエッジの位置(距離)を算出することで、グレーティング溝の幅及びピッチを、開口から半径外側に向けて次第に小さく設けている。条件式(1)及び(2)は、表面プラズモンの伝播理論及び光波干渉理論を用いたものである。
本実施形態においては、開口38の光軸c上において、金属膜36の出射側面36bから、光スポット30までの距離をfとし、
開口38から半径外側に向かって、n番目の溝44の、s番目のエッジより再変換される光の位相をφn,sとしたとき、
開口38から半径外側に向かって、n番目の溝44の、s番目のエッジの位置xn,sが、条件式(1)及び(2)を満たすように、金属膜36にグレーティング40を設けている。
すなわち、表面プラズモン変換手段24からの透過光の空間分布は、開口38から放射される伝播光と、その開口38の周囲の溝44で再変換された各伝播光との干渉パターンと考えられる。本実施形態では、溝44での光への再変換は、溝44のエッジからの寄与が大きなウェイトを占めることに着目して、以下の計算を実施した。
同図において、距離fの位置に、光干渉による光スポット30を形成するには、開口38から数えてn番目の溝44の、s番目のエッジで再変換される光の位相φn,sが、条件式(1)及び(2)を満たしている必要がある。エッジの番号sは開口38寄りのエッジを1番目、外側のエッジを2番目とする。
ここで、
c:光28の光速
ω:光28の角周波数
m:開口38からの溝44の整数ナンバー
eff:前記表面プラズモンの有効屈折率
δk:開口38からk番目の溝44を通過した後の表面プラズモンの位相遅れ
δ0:開口38からの空間伝播光と表面プラズモンの初期位相差
Δφn,s:開口38からn番目の溝44のs番目のエッジに到達した表面プラズモンの位相に対する、該溝44のエッジ位置から再変換される光の位相の差
<光スポットの形成メカニズム>
次に、前記表面プラズモン変換手段24による光スポット30の形成メカニズムについて、より具体的に説明する。
表面プラズモン変換手段24へのレーザ光28の入射から光スポット30の形成までに、大きく分けて、下記の三段階がある。
(1)開口の透過
(2)表面プラズモン伝播、光への再変換
(3)干渉による光スポットの形成
以下に、前記各段階について説明する。
(1)開口の透過
図3(A)に示されるように、光ファイバ26から表面プラズモン変換手段24に入射したレーザ光28は、開口38を透過する。
開口38の直径は、レーザ光28の波長より小さいため、開口38を透過した光50の特性(透過率、位相のずれ等)は、開口38の内壁の金属表面における表面プラズモン52を介在したメカニズムの影響を大きく受ける。
開口38を透過した光50の内、一部は空間の全方向へ均一に伝播光(通常の光)54として放射され、他の一部は金属膜36上を伝播する表面プラズモン56となる。
(2)表面プラズモン伝播、光への再変換
ここで、金属膜36の表面が滑らかな平面であれば、表面プラズモン56は再び伝播光に変換されることなく、徐々に減衰してゆくのみである。
本実施形態においては、金属膜36の出射側面36bに複数の溝44を設けているので、同図(B)に示されるように、金属膜36上を伝播する表面プラズモン56は、溝44の影響を受けて、エネルギーの一部が伝播光58として空間に再変換される。
(3)干渉による光スポットの形成
この結果、同図(C)に示されるように、金属膜36の各溝44により表面プラズモン56から再変換された各伝播光58同士の干渉により、透過光の空間分布が形成される。
すなわち、光ファイバ26よりのレーザ光28が表面プラズモン変換手段24に入射すると、金属膜36でレーザ光28を表面プラズモンに変換して、グレーティング40の各溝44のエッジで、表面プラズモンを伝播光58に再変換している。これは、グレーティング40の各溝44のエッジに、伝播光58による点光源を配置していることと同じである。この結果、グレーティング40に配置された複数の点光源からの球面波同士の干渉により、距離fだけ離れた位置に、光スポット30を形成する。
この結果、本実施形態では、溝の幅及びピッチが均一のものに比較し、明確な光スポットを得ることができる。
図4には比較例の非接触測定プローブ及び本実施形態にかかる非接触測定プローブを用いた場合の光スポットの比較結果が示されている。
同図では、比較例の非接触測定プローブ及び本実施形態にかかる非接触測定プローブを用いた場合の光スポットを比較するため、ナノ構造により形成される光スポットの電場強度|E|分布を用いた。
同図(A)は光スポットのXY分布、同図(B)は同図(A)に示した光スポットのXY分布のZ断面、同図(C)は同図(A)に示した光スポットのXY分布のX断面である。
比較例の非接触測定プローブは、溝幅及び溝ピッチが均一のものを用いた。本実施形態にかかる非接触測定プローブは、条件式(1)及び(2)を満たす溝幅及び溝ピッチのものを用いた。
同図よりも明らかなように、本実施形態の光スポットを示す同図Iは、比較例の光スポットを示す同図IIに比較し、光スポットのサイズが、面方向(X断面)及び光軸方向(Z断面)において小さい。
すなわち、比較例は、光スポットの強度分布が広すぎるので、光スポットの強度の最大値を一点に特定するのが困難である。これに対し、本実施形態は、光スポットの強度分布が一点で最大値を示している。この結果、本実施形態の非接触測定プローブは、比較例の非接触測定プローブに比較し、前記非接触測定装置での位置センサとして用いるのに非常に好ましい。
変形例
<測定モード>
前記構成では、非接触測定プローブにより、ワーク表面に光スポットを形成し、その反射光を集光した例について説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、図5に示される測定モードに適用することもできる。なお、前記図1と対応する部分には符号100を加えて示し説明を省略する。
同図に示される測定モードでは、非接触測定プローブ112により、ワーク132表面に光スポット130を形成し、ワーク132表面での散乱光134を、非接触測定プローブ112の周囲に配置された光検出器116により検出することで、ワーク132表面の凹凸情報を得ている。
同図に示される測定モードにおいても、前記図1と同様、非接触測定プローブ112のコンパクト化及び高分解能化の向上を図ることができるので、より狭い場所であっても、非接触測定を行うことができると共に、より微小部位の非接触測定を行うことができる。
<表面プラズモン変換手段>
前記構成では、金属膜の入射側面を平面とした例について説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、金属膜の出射側面にグレーティングを設けたものであれば、入射側面ないし出射側面は必ずしも平面である必要はない。例えば、出射側面を半球状凹面にし、光スポットの形状を変更し、或いはグレーティングの溝間隔を調整することもできる。
また、前記実施例においては、光ファイバの先端に直接、グレーティングを有する金属膜を設けた例について説明したが、これに限られるものではなく、光ファイバ先端より離隔して金属膜を形成しても良い。
すなわち、図6には光ファイバより離隔して金属膜を設けた例が示されており、前記図1(B)と対応する部分には符号200を加えて示し、説明を省略する。
まず、図6(A)は、光ファイバ226とは別体のグレーティング担持体260を有し、該グレーティング担持体260は光ファイバ226出光端近傍に配置されている。同図において、担持体260は入光面及び出光面が平行な光透過材で形成され、出光面側にグレーティング240が設けられている。光ファイバ226先端に金属膜を設ける場合と比較し、担持体236に金属膜を設ける方が、製造が容易であり、しかも破損を生じやすい光ファイバ226の交換の際にも担持体260の使用を継続することができる。
また、図6(B)は、担持体260を三角プリズム状に形成した例が示されている。そして、光ファイバ226の出光端より出光した光は、プリズム状担持体260により図中直角下方向に導光される。このため、ワーク232と光ファイバ226の位置関係が自由になり、例えばワーク232が有する狭い間隙の内面形状を測定する場合などに特に有効である。
また、図6(C)は、担持体260を半球状に形成した例が示されている。そして、該半球状担持体260の中心部分に開口238を設けている。このため、光ファイバ226の出光端より出光した光は半球状担持体260により開口238部分に集光され、光効率が向上する。
さらに、本発明において、金属膜に設ける開口を円形ではなく、例えば図7に示すように長方形とし、該長方形開口238の長辺に平行にグレーティング240を設けることも好適である。この場合、スポットの光強度が大きくなり、より低反射なワーク表面の測定も可能となり、特にワークが平行溝を有し、その溝深さ、間隔などを測定する場合、開口の長辺を平行溝方向にあわせることで、高効率、高精度な測定が可能となる。
本発明の一実施形態にかかる非接触測定プローブを用いた非接触測定装置の概略構成の説明図である。 本発明の一実施形態にかかる非接触測定プローブにおいて特徴的な表面プラズモン変換手段の説明図である。 本発明の一実施形態にかかる非接触測定プローブによる光スポット形成メカニズムの説明図である。 比較例の非接触測定プローブ及び本発明の一実施形態にかかる非接触測定プローブを用いた場合の光スポットの比較結果である。 図1に示した非接触測定装置の変形例である。 グレーティング担持体を有した表面プラズモン変換手段の変形例の説明図である。 金属膜に長方形開口を設けた表面プラズモン変換手段の変形例の説明図である。
符号の説明
10 非接触測定装置
12 非接触測定プローブ
24 表面プラズモン変換手段
26,126,226 光ファイバ
36,136,236 金属膜
38,138,238 開口
40,140,240 グレーティング
44 溝

Claims (6)

  1. ワークに光を照射し、該ワークを非接触で測定する際に用いられる非接触測定プローブにおいて、
    入射光を導光する導光路と、該導光路の出光端ないしその近傍に設けられた金属膜を有し、表面プラズモンを介して、光スポットとしてワークに形成する表面プラズモン変換手段を備え、
    前記金属膜は、前記導光路の光軸上に設けられた微小な開口と、該膜のワーク対向面の開口周囲に設けられたグレーティングと、を備え、
    前記グレーティングは、
    前記表面プラズモン変換手段から所望の距離だけ離れた位置に前記光スポットを形成するように、前記開口から外側に向けて次第に小さく設けられた溝の幅及びピッチを有し、
    前記開口の光軸上において前記表面プラズモン変換手段から前記光スポットまでの距離をfとし、前記開口から半径外側に向かって、n番目の溝のs番目のエッジより再変換される光の位相をφ n,s としたとき、前記開口から半径外側に向かって、n番目の溝のs番目のエッジの位置x n,s が下記の条件式(1)及び(2)を満たすように、前記金属膜に設けられ、
    前記導光路よりの光を前記金属膜で表面プラズモンに変換し、該表面プラズモンを前記グレーティングの各溝で再変換して得られた光同士の干渉により、前記開口の光軸上であって、前記表面プラズモン変換手段から前記溝の幅及びピッチに基づき定められた前記所望の距離だけ離れた位置に、前記光スポットを形成することを特徴とする非接触測定プローブ。
    ここで、
    c:前記光の光速
    ω:前記光の角周波数
    m:前記開口からの前記溝のナンバー(整数)
    eff :前記表面プラズモンの有効屈折率
    δ k :前記開口からk番目の前記溝を通過した後の前記表面プラズモンの位相遅れ
    δ 0 :前記開口からの空間伝播光と表面プラズモンの初期位相差
    Δφ n,s :前記開口からn番目の溝のs番目のエッジに到達した表面プラズモンの位相に対する、該溝のエッジ位置から再変換される光の位相差
  2. 請求項1記載の非接触測定プローブにおいて、
    前記ワーク表面と非接触測定プローブ先端間を離隔又は接近した際、前記光スポットをワーク表面に形成して得られた光の強度が最大値を示した時を、該ワーク表面と該非接触測定プローブ先端間の距離が前記溝幅及び溝ピッチに基づき定められた前記所望の距離になった時として判断することを特徴とする非接触測定プローブ。
  3. 請求項2記載の非接触測定プローブにおいて、
    前記ワーク表面と前記非接触測定プローブ先端間の距離を前記所望の距離で一定に制御しながら、該ワーク表面を走査することにより、該ワーク表面の凹凸情報を得ることを特徴とする非接触測定プローブ。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のプローブにおいて、導光路が光ファイバであり、金属膜は該光ファイバ出光端に設けられたことを特徴とする非接触測定プローブ。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のプローブにおいて、金属膜は、導光路出光端近傍であって導光路とは離隔して配置された担持体に設けられていることを特徴とする非接触測定プローブ。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のプローブにおいて、金属膜に設けられた開口は長方形状であり、開口長辺に平行にグレーティングが形成されていることを特徴とする非接触測定プローブ。
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