JP5242245B2 - 波長変換光デバイスおよび波長変換光デバイスに用いる光ファイバの製造方法 - Google Patents

波長変換光デバイスおよび波長変換光デバイスに用いる光ファイバの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、光ファイバモジュールおよび光デバイスに関するものである。
近年、光通信システム等において、光ファイバ、特には高い光学非線形性を有する高非線形光ファイバ中で発生する非線形光学効果を利用した信号処理が行われている。例えば、四光波混合(FWM)を利用した波長変換を行う場合は、ポンプ光の波長において光ファイバの波長分散値が極めて小さく、好ましくはゼロであることによって、高効率で広帯域の波長変換が実現できる(特許文献1参照)。一般に、非線形光学効果は、光ファイバの長さが長くなるにつれて、より顕著に発生する。
一方、光ファイバに光を入射すると、光ファイバ中に発生している音響波により入射光の一部が散乱されて散乱光が発生する。この散乱光はブリルアン散乱光と呼ばれ、入射光の光周波数よりも音響波の周波数だけ低い光周波数にピークを有し、入射光の伝搬方向に対して後方に伝搬する。入射光の光周波数に対するピークの光周波数の差は、ブリルアン周波数シフトと呼ばれ、通常は光ファイバの種類に応じた固有の値である。
ここで、入射光の強度がある閾値よりも高くなると、ブリルアン散乱光が誘導散乱を起こして誘導ブリルアン散乱(SBS)光が発生する。このSBS閾値は、通常光ファイバの長さが長くなるにつれて低下する。このSBS光が発生すると、入射光の強度をさらに高くしても、そのエネルギーがSBS光によって消費されてしまう。したがって、たとえば波長変換を行なう場合は、入射光の強度を高くしてもFWMの発生に寄与する光の強度が増加しないため、波長変換の効率が低下し、好ましくない。
従来、SBS閾値を高くする方法として、光ファイバの長手方向でコア径やコアに添加するドーパントの添加量を変化させることにより、波長分散や伝送損失といった光ファイバの特性を長手方向で変化させる方法が提案されている(特許文献2〜4参照)。これらの方法によれば、ブリルアン周波数シフトが光ファイバの長手方向で変化するため、SBS光が発生しにくくなり、SBS閾値が高くなる。
特開2005−301009号公報 特許第2584151号公報 特許第2753426号公報 特許第3580640号公報
しかしながら、上記の長手方向で特性を変化させた光ファイバは、SBS閾値が高くなってSBS光の発生を抑制できるとしても、光ファイバの長手方向で安定した特性を持たない。光ファイバにおいては非線形光学効果の発生効率は光ファイバの局所的な波長分散特性に影響されるので、長手方向で光ファイバの特性が変化していると非線形光学効果の発生効率が低下するという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、非線形光学効果の発生効率が高い光ファイバモジュールおよび光デバイスを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る光ファイバモジュールは、長手方向に対して変化する波長分散特性を有する光ファイバと、前記光ファイバに前記長手方向に対して変化する応力を加えて長さを伸ばし、前記波長分散特性を前記長手方向にわたって略一定にした状態で前記光ファイバを保持する保持手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバモジュールは、上記発明において、前記保持手段は、前記光ファイバを巻きつける胴部を有するボビンと、前記ボビンに前記光ファイバを固着する固着手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバモジュールは、上記発明において、前記光ファイバは、前記ボビンの胴部に一層巻きにされていることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバモジュールは、上記発明において、前記光ファイバは、石英系ガラスからなるものであり、コア部の周囲に前記コア部よりも屈折率が低く外径が30μm以上80μm以下のクラッド部を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバモジュールは、上記発明において、前記光ファイバは、前記クラッド部の周囲に外径が70μm以上100μm以下の被覆部を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る光ファイバモジュールは、上記発明において、前記光ファイバは、直径20mmで16回巻いたときに発生する波長1550nmにおける曲げ損失が0.01dB以下のものであることを特徴とする。
また、本発明に係る光デバイスは、上記のいずれかの発明に係る光ファイバモジュールを備えることを特徴とする。
本発明によれば、光ファイバのブリルアン周波数シフトが長手方向に対して変化するためSBS光が発生しにくくなり、SBS閾値が高くなるとともに、波長分散特性が長手方向にわたって略一定になるので、非線形光学効果の発生効率が高い光ファイバモジュールおよび光デバイスが実現できるという効果を奏する。
以下に、図面を参照して本発明に係る光ファイバモジュールおよび光デバイスの実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、本明細書中におけるカットオフ波長λcとは、ITU−T(国際電気通信連合)G.650で定義するカットオフ波長λcをいう。その他、本明細書で特に定義しない用語についてはITU−T G.650における定義及び測定方法に従うものとする。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る光ファイバモジュールを模式的に表した平面概略図である。また、図2は、図1に示す光ファイバモジュールに備えられたボビンを模式的に表した側面概略図である。図1、2に示すように、この光ファイバモジュール10は、コア部の周囲にクラッド部を備える光ファイバ11と、光ファイバ11を巻きつける胴部12aを有するボビン12とを備える。
ボビン12は、胴部12aと、鍔部12bと、引き出し穴12cとを有する。光ファイバ11は胴部12aに巻きつけられ、一端が引き出し穴12cから引き出される。光ファイバ11の両端部は光ファイバモジュール10の内壁に沿って取り回された後、接続部13、13において他の光ファイバ14a、14bの一端と接続される。光ファイバ14a、14bのもう一端はそれぞれ穴部15a、15bから光ファイバモジュール10の外部に引き出される。光ファイバ14a、14bは例えば汎用のシングルモード光ファイバである。なお、以下では、特に言及しない限り、この光ファイバモジュール10に光が入射する場合は、穴部15a側から入射するものとする。
ここで、光ファイバ11は、長手方向に対して連続的に変化するように引っ張り応力を加えて長さを伸ばした状態でボビン12に巻きつけられ、樹脂などの接合剤16によってボビン12に固着している。また、光ファイバ11は、ボビン12の径方向において重なり合わないように、一層巻きにされている。すなわち、ボビン12と接合剤16とは、光ファイバ11に長手方向に対して連続的に変化する応力を加えて長さを伸ばした状態で保持している。これによって、この光ファイバ11は、ブリルアン周波数シフトが長手方向に対して連続的に変化しており、SBS閾値がきわめて高くなる。
以下、具体的に説明する。図3は、図1に示す光ファイバ11がボビン12に巻きつけられた状態での長手方向の長さと引っ張り応力との関係を示した図である。また、図4は、図3に示す状態における、長手方向の長さとブリルアン周波数シフトとの関係を示した図である。なお、図3、4において、光ファイバ11のうち長さが伸ばされた状態でボビン12に巻きつけられている部分の長さをlとする。また、光ファイバ11の長さは穴部15a側を基準位置としている。また、線L1は光ファイバ11に加えられている引っ張り応力を示し、線L2は光ファイバ11の長さが伸びない程度の引っ張り応力を示している。また、線L3、L4は、それぞれ線L1、L2が示す引っ張り応力に対応したブリルアン周波数シフトを示している。
図3に示すように、光ファイバ11に加えられている引っ張り応力は長手方向に対して変化している。その結果、光ファイバ11の局所的な長さ、屈折率、密度等が変化する。光ファイバ11の長さが伸びると、光ファイバ11のクラッド部の外径は長さの変化の割合を示す伸び率に応じて小さくなるため、結果として光ファイバのコア部の直径が小さくなる。光ファイバの伸び率に対するクラッド部の外径またはコア部の直径の変化の割合は、数式(1)によって示される。
A=1−(1+a/100)-0.5×100 (%) ・・・ (1)
ただし、A:クラッド部外径またはコア部直径の変化率(%)、a:光ファイバの伸び率(%)、である。
そして、コア部の直径の変化および屈折率自身の変化により光ファイバ11のガラス密度やポアソン比等も変化することから、音響波の周波数も変化する。その結果、図4に示すように、ブリルアン周波数シフトも長手方向に対して変化することとなる。具体的には、光ファイバ11の長さが伸びていない場合のブリルアン周波数シフトνに対して、引っ張り応力が大きい、すなわち光ファイバ11の伸びが大きいほど、ブリルアン周波数シフトは大きくなる。
図5は、図4において各線L3、L4が示す各状態の光ファイバ11において、同一の強度の光を入射した場合のブリルアン散乱光の周波数スペクトルを概念的に示した図である。なお、線L5、L6は、それぞれ線L3、L4が示す状態における周波数スペクトルを示している。図5に示すように、ブリルアン周波数シフトが長手方向に対して変化することによって、その周波数スペクトルも、線L5に示すような、νを中心とした帯域が狭く光強度が高い形状から、線L6に示すような、より広帯域であり、かつ光強度が低い形状となる。これによって、光ファイバ11のSBS閾値が高くなり、SBS光が抑制される。
さらに、この光ファイバ11は、長さが伸びていない状態において、長手方向に対して、コア部の直径が連続的に変化している。その結果、この光ファイバ11は、長さが伸びていない状態において、長手方向に対して連続的に変化する波長分散特性を有している。そして、長さが伸ばされてボビン12に巻きつけられて保持された状態においては、伸びに応じてコア径が小さくなる。このように光ファイバに与える伸びを連続的に変化させてボビン12に巻きつけることにより、光ファイバ長手方向に対しコア径を連続的に変化させることができる。また、伸びによるコア径の変化が光ファイバ11のコア径変動分と等しくなるように設定することで、連続的に変化する伸びを与えた状態で光ファイバ11のコア径が一定となり、その結果、波長分散特性は長手方向にわたって略一定になっている。図6は、図3に示す状態における、長手方向の長さと所定波長における波長分散値との関係を示した図である。なお、所定波長とは、光ファイバ11の零分散波長近傍の波長である。上述したように、光ファイバ11は、長手方向における局所的な長さの変化によって、コア部の直径および屈折率自身が変化するので、図6に示すように、波長分散値も、長手方向に対して変化し、線L7に示す特性から線L8に示す特性となり、波長分散値が長手方向にわたって略一定となる。
以上説明したように、この光ファイバモジュールにおいては、光ファイバ11が、長手方向にわたって波長分散特性が一定でありながら、ブリルアン周波数シフトが長手方向に対して連続的に変化しているので、SBS光の発生を効果的に抑圧できる。
なお、この光ファイバ11の場合は、基準位置から長手方向に向かってコア部の直径およびクラッド部の外径が減少しているため、波長分散値も減少するような特性を有しているので、これに応じて引っ張り応力も減少するように加えている。しかしながら、光ファイバのコア部直径およびクラッド部外径が増加している場合は、これに応じて引っ張り応力も増加するように加える。これによって、光ファイバの波長分散特性は長手方向にわたって略一定となる。
次に、本発明における好ましい光ファイバの構造の一例について具体的に説明する。図7は、図1に示す光ファイバ11の断面と屈折率プロファイルを模式的に表した概略図である。
図7に示すように、この光ファイバ11は、石英系ガラスからなり、中心コア部11aと、中心コア部11aの周囲に設けられ中心コア部11aよりも屈折率が低い低屈折率コア部11bとを有するコア部と、低屈折率コア部11bの周囲に設けられ低屈折率コア部11bよりも屈折率が高く中心コア部11aよりも屈折率が低いクラッド部11cと、被覆部11dとを備える。中心コア部11aは屈折率プロファイルA1を有し、低屈折率コア部11bは屈折率プロファイルA2を有し、クラッド部11cは屈折率プロファイルA3を有する。すなわち、光ファイバ11は、いわゆるW型の屈折率プロファイルを有する。W型の屈折率プロファイルを有する光ファイバであれば、たとえばコア部の直径を1%変化させた場合に波長分散値が1ps/nm/km程度変化するように屈折率プロファイルを設計することが容易となる。したがって、たとえば光ファイバの長さを0.6%伸ばせば、数式(1)に従ってコア部の直径は0.3%だけ変化するので、波長分散値を0.3ps/nm/km程度変化させることが可能となる。
また、光ファイバ11の長手方向にわたって、中心コア部11aの直径D1と低屈折率コア部11bの外径D2との比であるD1/D2が0.3以上0.85以下であれば、波長1550nmにおける波長分散の絶対値が小さいことと、1550nmにおける波長分散スロープが小さいことが特によく両立するので好ましい。D1/D2はさらに好ましくは0.3以上0.7以下である。
次に、中心コア部11aとクラッド部11cとの比屈折率差Δ1および低屈折率コア部11bとクラッド部11cとの比屈折率差Δ2の好ましい値について説明する。Δ1、Δ2は、数式(2)、(3)により定義される。
Δ1={(nf−n0)/nf}×100 (%) ・・・ (2)
Δ2={(ns−n0)/ns}×100 (%) ・・・ (3)
ただし、nfは中心コア部11aの屈折率最大部の屈折率、nsは低屈折率コア部11bの屈折率最小部の屈折率、n0はクラッド部11cの屈折率である。
比屈折率差Δ1は1.6%以上であれば、有効コア断面積を小さくでき、光学非線形性を高くできるので好ましい。また、比屈折率差Δ1は3.0%以下であれば、カットオフ波長を1500nm以下に実現しやすいため、製造性が高くなるので好ましい。また、比屈折率差Δ1は1.8%以上2.9%以下であれば、高い光学非線形性と高い製造性とが高度に両立するので特に好ましい。
一方、比屈折率差Δ2は−0.2%以下であれば、1550nmにおける波長分散の絶対値を小さくし、かつ波長分散スロープも低く設計することが容易になるので好ましい。また、比屈折率差Δ2は−1.2%以上であれば、低屈折率コア部11bの屈折率を低くするために例えばフッ素を多量にドープしなくてもよく、製造性が高くなるので好ましい。また、比屈折率差Δ2は−1%以上−0.5%以下であれば、低い波長分散スロープと高い製造性とが高度に両立するので特に好ましい。
つぎに、クラッド部11cの好ましい外径について説明する。石英系ガラスの場合、数式(1)における伸び率0.6%を達成するために必要な張力は、クラッド部11cの外径が125μmの場合は5.34Nであるのに対して、外径が80μmの場合は2.50Nである。また、クラッド部11cの外径が小さいほうが、同じ胴径のボビンに巻きつけた場合でも光ファイバにかかる曲げ応力が小さいため、信頼性の点でも有利である。したがって、光ファイバ11としては、クラッド部11cの外径が80μm以下のものであることが好ましい。
また、光ファイバに長さが変わるほどの応力を印加すると、伝送損失が発生する場合がある。そのため、光ファイバ11は、直径20mmで16回巻いたときに発生する使用波長(例えば1550nm)における曲げ損失が、0.01dB以下のものであることが好ましい。このように曲げ損失が小さい光ファイバであれば、応力や側圧が印加されても損失が発生しない。具体的には、たとえば、光ファイバ11としてモードフィールド径(MFD)が6μm以下のものを用いれば、上記の低い曲げ損失が実現できる。
また、前述のようにクラッド部の外径が小さいほうが所定の伸び率を達成するために必要な張力は小さいが、クラッド部の外径が小さすぎるとコア部への光の閉じ込めが不十分になり、光が光ファイバの外部に漏れ出して大きな伝送損失が発生する。このような伝送損失を発生させないために必要なクラッド部の外径はコア部の設計により異なるが、一般的にはコア部とクラッド部との比屈折率差が大きく、MFDが小さいほどクラッドの外径を小さくできる。例えば、MFDが6μm以下の光ファイバではクラッド部の外径が30μm以上であることが好ましい。
次に、光ファイバの被覆部について説明する。光ファイバをボビンに巻く際の巻きピッチは被覆部の外径に依存する。被覆部外径が小さければ細かいピッチで光ファイバを巻くことができるため、同じボビンを使用してより長い光ファイバを収納することが可能である。
ところで、光ファイバに被覆を施す目的は、(1)光ファイバの外表面に傷がついて強度が劣化するのを防止する、(2)光ファイバに外側から応力が加わり、その応力により生じる歪みにより光ファイバの伝送特性が劣化するのを防止する、の2点である。
(1)の目的を果たすためには、被覆には光ファイバの外表面に異物が接触するのを防ぐ程度の厚さが求められる。一方、(2)の目的を果たすためには通常は被覆部を2層構造とし、内層の樹脂のヤング率を低くし、外層の樹脂のヤング率を高くする事によりいわゆるシェル効果で外側からの応力が光ファイバ内部に伝搬するのを防ぐ構造になっている。しかし、本実施の形態1に係る光ファイバ11において、使用波長におけるMFDを6μm以下、直径20mmで16回巻いたときに発生する曲げ損失が0.01dB以下とすれば、光の閉じ込めを非常に強くすることができる。したがって被覆部を2層構造としなくても伝送特性の劣化が起こらないため、被覆部を(1)の目的で施される1層のみの構造とすることができる。その結果、従来の光ファイバと比較して被覆部の厚さを薄くすることが可能であり、例えば厚さを30〜40μm程度にできる。つまり、光ファイバ11は、クラッド部11cの外径を30〜80μmとした場合、被覆部11dの外径を70〜100μmとすることができる。
(実施例1、2、比較例1、2)
本発明の実施例1、2として、図1に示すような構造の光ファイバモジュールを作製した。図8は、各実施においてボビンに巻きつける光ファイバの特性を示した図である。実施例1、2においては、それぞれ図8における「ファイバA」、「ファイバB」の光ファイバを使用した。なお、図8においては、クラッド部外径については、光を入射させる側のクラッド部外径を「クラッド部外径(IN)」で示し、光が出射する側のクラッド部外径を「クラッド部外径(OUT)」で示している。「ファイバA」、「ファイバB」のいずれも、光を入射させる側から光が出射する側に向かってクラッド部外径が連続的に減少している。なお、中心コア部直径D1、低屈折率コア部外径D2も長手方向に対してクラッド部外径と同じ割合で変化している。また、「クラッド部外径」以外の各項目は長手方向での平均の特性、または両端(INとOUT)の平均の特性を示している。
なお、各実施例1、2において、各光ファイバはそれぞれボビンに一層巻きにされている。また、各光ファイバは、光を入射させる側に最大の引っ張り応力が伸び率1%となるように加えられるとともに、長手方向に対して引っ張り応力が連続的に減少するように、ボビンに巻かれ、樹脂接着剤により固着している。
一方、比較例1、2としてそれぞれ光ファイバモジュールを作製した。なお、比較例1、2の光ファイバモジュールは、各光ファイバをボビンに巻きつける際に、光ファイバに、その長さが変化せず、巻き崩れない程度の引っ張り応力を加えた状態でボビンに一層巻きにした点が異なり、その他の点はそれぞれ実施例1、2の光ファイバモジュールと同様である。
図9は、実施例1、比較例1の光ファイバモジュールにおける、光ファイバの長さに対する波長1550nmにおける波長分散値を示した図である。図9において、線L10は比較例1の特性を示し、線L11は実施例1の特性を示している。図9に示すように、比較例1の光ファイバモジュールにおいては、光ファイバの波長分散値は長手方向に対して約0.5ps/nm/km〜約−0.1ps/nm/kmまで変化している。一方、実施例1の光ファイバモジュールにおいては、光ファイバの波長分散値は長手方向にわたって略一定の約−0.1ps/nm/kmの波長分散値を有するものとなった。さらに、実施例1の光ファイバモジュールでは、光ファイバの零分散波長が長手方向にわたって一定の約1559nmとなった。
一方、図10は、実施例2、比較例2の光ファイバモジュールにおける、光ファイバの長さに対する波長1550nmにおける波長分散値を示した図である。図10において、線L12は比較例2の特性を示し、線L13は実施例2の特性を示している。図10に示すように、比較例2の光ファイバモジュールにおいては、光ファイバの波長分散値は長手方向に対して約0.88ps/nm/km〜約0.25ps/nm/kmまで変化している。一方、実施例2の光ファイバモジュールにおいては、光ファイバの波長分散値は長手方向にわたって略一定の約0.25ps/nm/kmの波長分散値を有するものとなった。さらに、実施例2の光ファイバモジュールでは、光ファイバの零分散波長が長手方向にわたって一定の約1533nmとなった。
つぎに、各実施例、比較例の光ファイバモジュールに波長1550nm、スペクトル幅200kHzのレーザ光を入射し、これによって発生したブリルアン散乱光を測定するとともに、SBS閾値を測定した。図11は、実施例1、比較例1の光ファイバモジュールのブリルアン散乱光の周波数スペクトルを示した図である。図11に示すように、比較例1の光ファイバモジュールでは、ブリルアン散乱光の周波数スペクトルは複数のブリルアン周波数シフトを示す複数の鋭いピークを有する形状であったが、実施例1の光ファイバモジュールでは、ブリルアン散乱光の周波数スペクトルは広帯域であり、その光強度が実施例1よりも最大で20dB近く低いような形状となった。
一方、図12は、実施例2、比較例2の光ファイバモジュールのブリルアン散乱光の周波数スペクトルを示した図である。図12に示すように、比較例2の光ファイバモジュールでは、比較例1と同様にブリルアン散乱光の周波数スペクトルは複数のブリルアン周波数シフトを示す複数の鋭いピークを有する形状であったが、実施例2の光ファイバモジュールでは、実施例1と同様にブリルアン散乱光の周波数スペクトルは広帯域であり、その光強度が実施例1よりも最大で20dB以上低いような形状となった。
また、SBS閾値については、比較例1の光ファイバモジュールでは20.8dBmであったが、実施例1の光ファイバモジュールでは28.4dBmであり、同一の光ファイバを用いながら値が7.6dBも向上した。一方、比較例2の光ファイバモジュールでは、SBS閾値は18.1dBmであったが、実施例2の光ファイバモジュールでは26.7dBmであり、同一の光ファイバを用いながら値が8.6dBも向上した。
なお、実施例1、2の光ファイバモジュールを、常温の環境下に6ヶ月放置した後に再びブリルアン散乱光の周波数スペクトルとSBS閾値とを測定したところ、放置前とほとんど同じスペクトル形状およびSBS閾値となっており、光ファイバに加えられている応力が維持されていることが確認された。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2に係る光デバイスについて説明する。本実施の形態2に係る光デバイスは、信号光とポンプ光とが入力されると、非線形光学効果であるFWMにより発生した波長変換光を出力する波長変換光デバイスである。
図13は、本実施の形態2に係る波長変換光デバイスを模式的に表した概略図である。この波長変換光デバイス100は、実施の形態1に係る光ファイバモジュール10と、信号光Sinとポンプ光Spとを合波する光合波器20とを備えるものである。光合波器20は、入力された信号光Sinとポンプ光Spとを合波して光ファイバモジュール10に出力する。光ファイバモジュール10は、穴部15a側から合波された信号光Sinとポンプ光Spとを受けつけ、この信号光Sinとポンプ光SpとからFWMにより波長変換光Scを発生させて、穴部15b側から波長変換光デバイス100の外部へ出力する。
この光ファイバモジュール10においては、光ファイバの波長分散値は長手方向にわたって略一定であり、ポンプ光Spの波長においてたとえば絶対値が1ps/nm/km以下、好ましくは0ps/nm/kmとなっている。その結果、この波長変換光デバイス100は広帯域で高効率の波長変換特性を有するものとなる。
(実施例3、比較例3)
本発明の実施例3、比較例3として、それぞれ実施例1、比較例1の光ファイバモジュールを用いた波長変換光デバイスを作製した。そして、各光ファイバモジュールに、信号光として波長1564nmで強度0dBmの光を入力し、それと同時にポンプ光として実施例1の光ファイバモジュールの零分散波長と同一の波長1559nmの光を、その強度を変えながら入力し、波長変換光デバイスの変換効率を測定した。なお、変換効率とは、波長変換光デバイスに入射時の信号光の強度に対する出射時の波長変換光の強度の比で示されるものである。
図14は、実施例3、比較例3の波長変換光デバイスにおけるポンプ光強度と変換効率との関係を示した図である。なお、閾値Pth1は、比較例3において用いている比較例1の光ファイバモジュールのSBS閾値である20.8dBmを示す。図14に示すように、ポンプ光強度が約18.6dBmの場合、実施例3、比較例3の波長変換光デバイスの変換効率は約−21dBで同じ値である。しかしながら、ポンプ光強度を増加させていくと、比較例3の波長変換光デバイスでは、閾値Pth1以上のポンプ光を入力してもSBSの影響で変換効率は約−20dBで略一定である。これに対して、実施例3の波長変換光デバイスでは、閾値Pth1以上でポンプ光の強度を増加した場合に変換効率は比例的に増大し、最大で−2dBと極めて大きい値となり、比較例3よりも約18dBも向上した。
(実施例4、比較例4)
本発明の実施例4、比較例4として、それぞれ実施例2、比較例2の光ファイバモジュールを用いた波長変換光デバイスを作製した。そして、各光ファイバモジュールに、信号光として波長1564nmで強度0dBmの光を入力し、それと同時にポンプ光として実施例2の光ファイバモジュールの零分散波長と同一の波長1533nmの光を、その強度を変えながら入力し、波長変換光デバイスの変換効率を測定した。
図15は、実施例4、比較例4の波長変換光デバイスにおけるポンプ光強度と変換効率との関係を示した図である。なお、閾値Pth2は、比較例4において用いている比較例2の光ファイバモジュールのSBS閾値である18.1dBmを示す。図15に示すように、ポンプ光強度が約17.9dBmの場合、実施例4、比較例4の波長変換光デバイスの変換効率は約−19dBで同じ値である。しかしながら、ポンプ光強度を増加させていくと、比較例4の波長変換光デバイスでは閾値Pth2以上のポンプ光を入力しても変換効率は約−17dBで略一定である。これに対して、実施例4の波長変換光デバイスでは、閾値Pth2以上でポンプ光の強度を増加した場合に変換効率は比例的に増大し、最大で0.7dBと極めて大きい値となり、比較例4よりも20dB近くも向上した。
なお、実施例3、4の波長変換光デバイスを、常温の環境下に6ヶ月放置した後に再び変換効率を測定したところ、放置前とほとんど同じ値であった。
つぎに、本発明に係る光ファイバモジュールの製造方法について具体的に説明する。はじめに、光ファイバ11を、長手方向に対して連続的に変化するように引っ張り応力を加えて長さを伸ばした状態でボビン12に巻きつける方法の一例について説明する。
図16は、図1に示す光ファイバ11をボビン12に巻きつける巻きつけ装置の構成の一例を示した模式図である。図16に示すように、この巻きつけ装置200は、ボビン201と、ガイドロール202、204、205と、引っ張り応力印加機構203とを備える。引っ張り応力印加機構203は、軸203aと、ダンサロール203bと、ダンサロール203bの軸203cと、軸203aと軸203cとを接続する接続アーム203dとを備える。なお、軸203aはモータの回転軸に接続している。なお、ダンサロール203bは、その軸203cを中心として自由に回転するとともに、モータにより軸203aの回りを回転するようになっている。
つぎに、この巻きつけ装置200を使用した巻きつけ方法について説明する。はじめに、ボビン201に巻きつけておいた光ファイバ11を引き出し、ガイドロール202、ダンサロール203b、ガイドロール204、205の表面を順次通過させてボビン12に巻きつける。そして、ボビン12を回転させて光ファイバ11を巻きつける。この際に、軸203aに接続されたモータを所定の回転トルクで紙面上で時計回りに回転する方向に起動すると、これによって軸203a、接続アーム203d、軸203cを順次介してダンサロール203bに紙面下方向に動く力が働く。この際、ダンサロール203bには光ファイバ11が配置されているため、ダンサロール203bが紙面下方向に回転するかわりに光ファイバ11に紙面下方向に加重が掛かる。その結果、ダンサロール203bの表面を通過する光ファイバ11には所定の引っ張り応力が加えられ、長さが伸ばされた状態でボビン12に巻きつけられる。このモータの回転トルクを連続的に変化させることによって、光ファイバ11は、長手方向に対して連続的に変化するように引っ張り応力が加えられて長さが伸ばされた状態でボビン12に巻きつけられる。
その後、光ファイバ11を所望の長さだけボビン12に巻きつけたら、樹脂などの接合剤を用いて光ファイバ11をボビン12に固着する。なお、この固着は粘着テープなどを用いて行なってもよい。
なお、上記実施形態では、光ファイバ11は、長手方向に対して連続的に変化するように引っ張り応力を加えてボビン12に巻きつけられていたが、引っ張り応力は長手方向に対して階段状に変化するようにしてもよい。この場合、その階段状のステップは、光ファイバ11の長さに対してたとえば1/50〜1/100程度の十分に短い区間にすることが好ましい。このように引っ張り応力を階段状に変化するように光ファイバ11に加えるには、巻きつけ装置200においてモータの回転トルクを階段状に変化させたり、またはモータを利用せず、ダンサロール203bに重りを取り付け、その重りの質量を段階的に変化させたりすればよい。
つぎに、光ファイバ11の製造方法の例について説明する。前述したように、光ファイバ11は、長手方向に対して、コア部直径およびクラッド部外径が連続的に変化しており、これによって長手方向に対して連続的に変化する波長分散特性を実現している。このような光ファイバ11は、外径およびコア母材の直径が長手方向にわたって一様に形成された通常の光ファイバ母材を、クラッド部外径が連続的に変化するように線引きすることによって得られる。
たとえば、光ファイバのクラッド部外径を70μmとし、光ファイバの伸び率の最大値が1%となるように引っ張り応力を加える場合を考える。光ファイバの伸び率が1%の場合、数式(1)より、光ファイバの伸びによるクラッド部外径の変化は0.35μmとなる。したがって、たとえば光ファイバの使用長さを100mとする場合は、光ファイバのクラッド部外径が100mあたり0.35μmだけ変化するように、すなわち変化率が0.35μm/100mとなるように線引きを行なえばよい。また、光ファイバの使用長さを50mとするときは、変化率が0.35μm/50mとなるように線引きを行なえばよい。
なお、長手方向にわたって一様な通常の光ファイバ母材を、クラッド部外径が周期的に変化するように線引きすることによって、一つの光ファイバ母材から、本発明に係る光ファイバモジュールに用いる所望の光ファイバを複数本得ることができる。
図17は、通常の光ファイバ母材を線引きして製造した光ファイバの長手方向に対するクラッド部外径(クラッド径)の変化の一例を示した図である。図17に示すように、光ファイバ30は、その長手方向に対して、クラッド径が一定のピッチで周期的に変化している。したがって、この光ファイバ30を光ファイバ31〜36に分割した場合、各光ファイバ31〜36は、クラッド径が、長手方向に対して同じ変化率で減少または増加する光ファイバとなる。
一方、図18は、通常の光ファイバ母材を線引きして製造した光ファイバの長手方向に対するクラッド径の変化の別の一例を示した図である。図18に示すように、光ファイバ40は、その長手方向に対して、クラッド径が異なるピッチで周期的に変化している。したがって、この光ファイバ40を光ファイバ41〜46に分割した場合、各光ファイバ41〜46は、クラッド径が、長手方向に対して異なる変化率で減少または増加する光ファイバとなる。したがって、各光ファイバ41〜46は、異なる使用長さで使用することができる。
つぎに、本発明に係る光ファイバモジュールに用いる光ファイバの製造方法の別の例について説明する。図19は、本発明に係る光ファイバモジュールに用いる光ファイバの製造方法の別の例について説明する説明図である。図19に示すように、この光ファイバの製造方法においては、はじめにコア部を形成するためのコア母材51を準備する。つぎにコア母材51にOVD(Outside Vapor Deposition)法によりクラッド形成部を追加し、クラッド形成部の外形が太くなったら細く延伸し、再度クラッド形成部を追加するという工程を繰り返し、光ファイバ母材50を形成する。この光ファイバ母材50は、コア母材51とクラッド形成部52とを備えている。ここで、OVD法により作製したことにより、光ファイバ母材50は、その中央部では長手方向にわたって一定の外径であるが、その両端部では端部に向かって外径が減少している。つぎに、この光ファイバ母材50から、外径が減少している端部母材50a、50bを切断する。つぎに、端部母材50aまたは50bを、その外径が長手方向にわたって一定になるように延伸して、光ファイバ母材60を形成する。この光ファイバ母材60は、クラッド形成部62の外径は長手方向にわたって一定であるが、コア母材61の直径は長手方向に対して変化している。
つぎに、図20は、図19に示す光ファイバ母材60を用いて線引きされる光ファイバの長手方向に対する所定波長における波長分散値について説明する説明図である。たとえば、この光ファイバ母材60を、クラッド径が長手方向にわたって一定になるように線引きした光ファイバの波長分散値は、線L14に示すように、長手方向に対して連続的に変化するものとなる。一方、この光ファイバ母材60をクラッド径が長手方向に対して一定のピッチで周期的に変化するように線引きした光ファイバの波長分散値は、線L15に示すように、長手方向に対して一定のピッチで周期的に変化するが、その変化率の絶対値が長手方向に向かって徐々に大きくなるものとなる。したがって、この光ファイバから、線分L15a〜L15fに対応する部分を切り出した各光ファイバは、それぞれ異なる使用長で使用できるものとなる。すなわち、線分L15a〜L15fに対応する各光ファイバは、ある同一の引っ張り応力を加える場合に、異なる使用長において、線分L16a〜L16fに示すような長手方向において一定の波長分散値を実現するものとなる。したがって、光ファイバ母材60をクラッド径が長手方向に対して一定のピッチで周期的に変化するように線引きすれば、異なる使用長で使用できる光ファイバを複数本同時に製造できるので、その中から所望の使用長の光ファイバをより確実に選別、使用することができる。
なお、図19において、光ファイバ母材50からその端部母材50aおよび50bを切断した残余の部分、すなわち光ファイバ母材50の中央部は、その外径が長手方向にわたって一定であるから、長手方向にわたって一定の特性を有する光ファイバの製造に好適に用いることができる。
本発明の実施の形態1に係る光ファイバモジュールを模式的に表した平面概略図である。 図1に示す光ファイバモジュールに備えられたボビンを模式的に表した側面概略図である。 図1に示す光ファイバがボビンに巻きつけられた状態での長手方向の長さと引っ張り応力との関係を示した図である。 図3に示す状態における、長手方向の長さとブリルアン周波数シフトとの関係を示した図である。 図4において各線が示す各状態の光ファイバにおいて、同一の強度の光を入射した場合のブリルアン散乱光の周波数スペクトルを概念的に示した図である。 図3に示す状態における、長手方向の長さと所定波長における波長分散値との関係を示した図である。 図1に示す光ファイバの断面と屈折率プロファイルを模式的に表した概略図である。 各実施においてボビンに巻きつける光ファイバの特性を示した図である。 実施例1、比較例1の光ファイバモジュールにおける、光ファイバの長さに対する波長1550nmにおける波長分散値を示した図である。 実施例2、比較例2の光ファイバモジュールにおける、光ファイバの長さに対する波長1550nmにおける波長分散値を示した図である。 実施例1、比較例1の光ファイバモジュールのブリルアン散乱光の周波数スペクトルを示した図である。 実施例2、比較例2の光ファイバモジュールのブリルアン散乱光の周波数スペクトルを示した図である。 本発明の実施の形態2に係る波長変換光デバイスを模式的に表した概略図である。 実施例3、比較例3の波長変換光デバイスにおけるポンプ光強度と変換効率との関係を示した図である。 実施例4、比較例4の波長変換光デバイスにおけるポンプ光強度と変換効率との関係を示した図である。 図1に示す光ファイバをボビンに巻きつける巻きつけ装置の構成の一例を示した模式図である。 通常の光ファイバ母材を線引きして製造した光ファイバの長手方向に対するクラッド径の変化の一例を示した図である。 通常の光ファイバ母材を線引きして製造した光ファイバの長手方向に対するクラッド径の変化の別の一例を示した図である。 本発明に係る光ファイバモジュールに用いる光ファイバの製造方法の別の例について説明する説明図である。 図19に示す光ファイバ母材を用いて線引きされる光ファイバの長手方向に対する所定波長における波長分散値について説明する説明図である。
符号の説明
10 光ファイバモジュール
11、14a、14b、30〜36、40〜46 光ファイバ
11a 中心コア部
11b 低屈折率コア部
11c クラッド部
11d 被覆部
12 ボビン
12a 胴部
12b 鍔部
12c 引き出し穴
13 接続部
15a、15b 穴部
16 接合剤
20 光合波器
50、60 光ファイバ母材
50a、50b 端部母材
51、61 コア母材
52、62 クラッド形成部
100 波長変換光デバイス
200 巻きつけ装置
201 ボビン
202、204、205 ガイドロール
203 引っ張り応力印加機構
203a、203c 軸
203b ダンサロール
203d 接続アーム
A1〜A3 屈折率プロファイル
L1〜L15 線
L15a〜L15f、L16a〜L16f 線分
Pth1、Pth2 閾値
Sc 波長変換光
Sin 信号光
Sp ポンプ光

Claims (7)

  1. 長手方向に対して連続的に変化する波長分散特性を有する連続した1本の光ファイバと、
    前記光ファイバに前記長手方向に対して連続的に変化する応力を加えて長さを伸ばし、前記波長分散特性を前記長手方向にわたって略一定にした状態で前記光ファイバを保持する保持手段と、
    を備える光ファイバモジュールと、
    入力された信号光とポンプ光とを合波して前記光ファイバモジュールに出力する光合波器と、を備え、
    前記保持手段は、前記光ファイバを巻きつける胴部を有するボビンと、前記ボビンに前記光ファイバを固着する固着手段とを有し、
    前記光ファイバは、石英系ガラスからなり、
    中心コア部と、前記中心コア部の周囲に設けられ前記中心コア部より屈折率が低い低屈折率コア部と、を有するコア部と、
    前記低屈折率コア部の周囲に設けられ前記低屈折率コア部より屈折率が高く前記中心コア部より屈折率が低いクラッド部と、
    を備え、前記中心コア部の直径と前記低屈折率コア部の外径との比は0.3以上0.85以下であり、前記中心コア部とクラッド部との比屈折率差は1.6%以上3.0%以下であり、前記低屈折率コア部とクラッド部との比屈折率差は−1.2%以上−0.2%以下であり、
    前記クラッド部の外径が30μm以上80μm以下であり、
    前記クラッド部の周囲に外径が70μm以上100μm以下の被覆部を備え、
    前記光ファイバは、直径20mmで16回巻いたときに発生する波長1550nmにおける曲げ損失が0.01dB以下であることを特徴とする波長変換光デバイス
  2. 前記光ファイバの伸び率の最大値は1%以下であることを特徴とする請求項1に記載の波長変換光デバイス。
  3. 前記光ファイバは、前記ボビンの胴部に一層巻きにされていることを特徴とする請求項1または2に記載の波長変換光デバイス。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つに記載の波長変換光デバイスに用いる光ファイバの製造方法であって、
    光ファイバ母材を、長手方向に対して、クラッド部の外径が連続的に変化するように線引きする工程を含むことを特徴とする波長変換光デバイスに用いる光ファイバの製造方法。
  5. 前記光ファイバ母材を、長手方向に対して、クラッド部の外径が一定のピッチで周期的に変化するように線引きすることを特徴とする請求項4に記載の波長変換光デバイスに用いる光ファイバの製造方法。
  6. 前記光ファイバ母材を、長手方向に対して、クラッド部の外径が異なるピッチで周期的に変化するように線引きすることを特徴とする請求項4に記載の波長変換光デバイスに用いる光ファイバの製造方法。
  7. 請求項1〜3のいずれか一つに記載の波長変換光デバイスに用いる光ファイバの製造方法であって、
    コア母材を形成する工程と、
    前記コア母材に対してOVD法によりクラッド部を合成し光ファイバ母材を形成する工程と、
    前記光ファイバ母材の端部を外径が長手方向にわたって略一定になるように延伸する工程と、
    前記延伸した光ファイバ母材の端部を線引きする工程と、
    を含むことを特徴とする波長変換光デバイスに用いる光ファイバの製造方法。
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