以下、本発明を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る撮像装置のブロック図である。
図1において、本撮像装置は、装置本体100、記録媒体200、210及び装置本体100に装着されるレンズユニット300からなる。
レンズ310に入射した光線は、一眼レフ方式によって、絞り312、レンズマウント306及び106、ミラー130、シャッター12を介して導き、光学像として撮像素子13上に結像することができる。
A/D変換器16は、撮像素子13のアナログ信号出力をデジタル信号に変換する。タイミング発生部18は、撮像素子13、A/D変換器16、D/A変換器26にクロック信号や制御信号を供給するものであり、メモリ制御部22及びシステム制御部50により制御される。
画像処理部20は、A/D変換器16からのデータ或いはメモリ制御部22からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理を行う。また、画像処理部20においては、必要に応じて、撮像(撮影)して取得した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてシステム制御部50がシャッター制御部40、測距部42に対して制御を行う。
シャッター制御部40、測距部42では、TTL(Through The Lens)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュ調光)処理を行うことができる。
さらに、画像処理部20においては、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行っている。
尚、本実施の形態においては、測距部42及び測光部46を専用に備える構成とした。そのため、測距部42及び測光部46を用いてAF処理、AE処理、EF処理の各処理を行い、画像処理部20を用いたAF処理、AE処理、EF処理の各処理を行わない構成としてもよい。
或いは、測距部42及び測光部46を用いてAF処理、AE処理、EF処理の各処理を行い、さらに、画像処理部20を用いてAF処理、AE処理、EF処理の各処理を行う構成としてもよい。
被写体検出部21は、本実施の形態では顔検出部で構成する。被写体検出部21は、画像処理部20により処理された画像データに対して被写体領域(人物の顔)を検出する。また、被写体検出部21は、画像データから顔の位置及び大きさを特定する。
検出方法としては、画像データから肌色データを抽出し、肌色範囲と判断された領域を顔領域として抽出するが、例えば、目、鼻、口等顔の部品に注目する方法や、顔の輪郭に注目した楕円形状情報を利用する方法等他の方法を用いても構わない。
メモリ制御部22は、A/D変換器16、タイミング発生部18、画像処理部20、画像表示メモリ24、D/A変換器26、メモリ30、圧縮・伸長部32を制御する。A/D変換器16のデータが、画像処理部20、メモリ制御部22を介して、或いはA/D変換器16のデータが、直接メモリ制御部22を介して、画像表示メモリ24或いはメモリ30に書き込まれる。
判断部23は、被写体検出部21により検出された被写体に対して、撮影に不要な光が照射されていないかを判断する。
判断部23は、例えば、被写体検出部21により特定された顔領域にAF補助光に代表される特定のパターンが存在するかどうかを、予め登録された二次元パターンと順次重ね合わせることで判断する。或いは、判断部23は、顔領域の輝度変化をサンプリングし、急激な変化が発生すれば撮影に不要な光が照射されたと判断する。
画像表示メモリ24に書き込まれた表示用の画像データは、D/A変換器26を介してTFT、LCD等から成る画像表示部28により表示される。メモリ30は、撮影した静止画像を格納するためのものであり、所定枚数の静止画像を格納するのに十分な記憶量を備えている。これにより、複数枚の静止画像を連続して撮影する連写撮影の場合にも、高速かつ大量の画像書き込みをメモリ30に対して行うことが可能となる。また、メモリ30は、システム制御部50の作業領域としても使用することが可能である。
圧縮・伸長部32は、適応離散コサイン変換(ADCT)等により画像データを圧縮、伸長するものであり、メモリ30に格納された画像を読み込んで圧縮処理或いは伸長処理を行い、処理を終えたデータをメモリ30に書き込む。
シャッター制御部40は、測光部46からの測光情報に基づいて、絞り312を制御する絞り制御部340と連携しながら、シャッター12を制御する。測距部42は、AF処理を行うためのものである。測距部42は、レンズ310に入射した光線が一眼レフ方式によって、絞り312、レンズマウント306及び106、ミラー130そして不図示の測距用サブミラーを介して入射することで、光学像として結像された画像の合焦状態を測定することができる。測光部46は、AE処理を行うためのものである。測光部46は、レンズ310に入射した光線が一眼レフ方式によって、絞り312、レンズマウント306及び106、ミラー130及び132そして不図示の測光用レンズを介して、入射することで、光学像として結像された画像の露出状態を測定することができる。また、測光部46は、フラッシュ48と連携することによりEF処理機能も有するものである。フラッシュ48は、AF補助光の投光機能、フラッシュ調光機能も有する。
尚、測距部42による測定結果と、撮像素子13によって撮像した画像データを画像処理部20によって演算した演算結果とを用いてAF制御を行っても構わない。そして、測光部46による測定結果と、撮像素子13によって撮像した画像データを画像処理部20によって演算した演算結果とを用いて露出制御を行っても構わない。
システム制御部50は、装置本体100全体を制御する。メモリ52は、システム制御部50の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶する。表示部54は、システム制御部50でのプログラムの実行に応じて、文字、画像、音声等を用いて動作状態やメッセージ等を表示する液晶表示装置、スピーカー等の組み合わせにより構成される。表示部54は、装置本体100の操作部近辺の視認し易い位置に単数或いは複数設置される。また、表示部54は、その一部の機能が光学ファインダ104内に設置されている。表示部54の表示内容のうち、LCD等に表示するものとしては、例えば、単写/連写撮影表示、セルフタイマ表示、圧縮率表示、記録画素数表示、記録枚数表示、残撮影可能枚数表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示がある。
また、LCD等に表示するものとしては、例えば、調光補正表示、外部ストロボ発光量表示、赤目緩和表示、ブザー設定表示、電池残量表示、エラー表示、複数桁の数字による情報表示がある。
また、LCD等に表示するものとしては、例えば、記録媒体200及び210の着脱状態表示、レンズユニット300の着脱状態表示、通信I/F動作表示、日付・時刻表示、外部コンピュータとの接続状態を示す表示等がある。
また、表示部54の表示内容のうち、光学ファインダ104内に表示するものとしては、例えば、合焦表示、撮影準備完了表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、フラッシュ充電完了表示がある。
また、光学ファインダ104内に表示するものとしては、例えば、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示、記録媒体書き込み動作表示等がある。
さらに、表示部54の表示内容のうち、LED等に表示するものとしては、例えば、記録媒体書き込み動作表示等がある。そして、表示部54の表示内容のうち、ランプ等に表示するものとしては、例えば、セルフタイマ通知ランプ等がある。このLEDやセルフタイマ通知ランプは、AF補助光と共用して用いてもよい。
不揮発性メモリ56は、電気的に消去・記録(記憶)可能なメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。操作手段60、62、64、66、68、69及び70は、システム制御部50の各種の動作指示を入力するためのものであり、スイッチやダイアル等の単数或いは複数の組み合わせで構成される。
ここで、これらの操作手段の具体的な説明を行う。モードダイアル60は、自動撮影モード、プログラム撮影モード、シャッター速度優先撮影モード、絞り優先撮影モード、マニュアル撮影モード、自動被写界深度(オートデプス)撮影モード等の各機能撮影モードを切り替え設定することができる。また、モードダイアル60は、ポートレート撮影モード、風景撮影モード、接写撮影モード、スポーツ撮影モード、夜景撮影モード、パノラマ撮影モード等の各機能撮影モードを切り替え設定することができる。シャッタースイッチSW1(62)は、不図示のシャッターボタンの操作途中でオンとなり、AF処理、AE処理、AWB処理、EF処理等の動作開始を指示する。シャッタースイッチSW2(64)は、不図示のシャッターボタンの操作完了でオンとなり、以下の一連の処理の動作開始を指示する。
一連の処理とは、撮像素子13から読み出した信号をA/D変換器16、メモリ制御部22を介してメモリ30に書き込む露光処理、画像処理部20やメモリ制御部22での演算を用いた現像処理である。また、一連の処理とは、メモリ30から画像データを読み出し、圧縮・伸長部32で圧縮を行い、記録媒体200或いは210に画像データを書き込む記録処理である。
再生スイッチ66は、撮影モード状態において、撮影した画像をメモリ30或いは記録媒体200或いは210から読み出して画像表示部28によって表示する再生動作の開始を指示する。LV開始スイッチ68は、ライブビューを開始、終了するためのスイッチであり、操作されると、ミラー130を跳ね上げ、シャッター12を開口状態にし、撮像素子13上に光学像を結像させ、ライブビュー動作を開始する。AF開始スイッチ69は、ライブビュー中に一時的に測距部42でAFを行うためのスイッチであり、釦が押し込まれている間はレンズ310に入射した光線を、不図示の測距用サブミラーを介して測距部42に入射させる位置にミラー130を戻し、AFを行う。釦の押し込みが解除されると、再びミラー130を跳ね上げ、ライブビュー動作に戻る。操作部70は、各種ボタンやタッチパネル等からなるもので、以下のボタン、スイッチを有する。
即ち、操作部70は、メニューボタン、セットボタン、マルチ画面再生改ページボタン、フラッシュ設定ボタン、単写/連写/セルフタイマ切り替えボタン、メニュー移動+(プラス)ボタン、メニュー移動−(マイナス)ボタンを有する。
また、操作部70は、再生画像移動+(プラス)ボタン、再生画像−(マイナス)ボタン、撮影画質選択ボタン、露出補正ボタン、調光補正ボタン、外部ストロボ発光量設定ボタン、日付/時間設定ボタンを有する。
また、操作部70は、画像表示部28のオン/オフを設定する画像表示オン/オフスイッチ、撮影直後に撮影した画像データを自動再生するクイックレビュー機能を設定するクイックレビューオン/オフスイッチを有する。
また、操作部70は、JPEG圧縮の圧縮率を選択するため或いは撮像素子13の信号をそのままデジタル化して記録媒体200、210に記録するCCDRAWモードを選択するためのスイッチである圧縮モードスイッチ、再生モードスイッチを有する。
また、操作部70は、マルチ画面再生・消去モード、PC接続モード等の各機能モードを設定することができる再生スイッチ、AFモード設定スイッチを有する。
AFモード設定スイッチは、シャッタースイッチSW1を押したならばオートフォーカス動作を開始し一旦合焦したならばその合焦状態を保ち続けるワンショットAFモードを設定することができる。また、AFモード設定スイッチは、シャッタースイッチSW1を押している間は連続してオートフォーカス動作を続けるサーボAFモードを設定することができる。
また、プラスボタン及びマイナスボタンの各機能は、回転ダイアルスイッチを備えることによって、より軽快に数値や機能を選択することが可能となる。
電源スイッチ72は、装置本体100の電源オン、電源オフの各モードを切り替え設定することができる。また、電源スイッチ72は、装置本体100に接続されたレンズユニット300、外部ストロボ、記録媒体200、210等の各種付属装置の電源オン、電源オフの設定も合わせて切り替え設定することができる。
電源制御部80は、電池検出部、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ部等により構成されており、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。そして、電源制御部80は、検出結果及びシステム制御部50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体200、210を含む各部へ供給する。
電源86は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池、Li電池等の二次電池、ACアダプタ等からなる。電源制御部80と電源86は、コネクタ82、84により接続される。
インターフェース(I/F)90及び94は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体200、210と装置本体100とを接続する。コネクタ92及び96は記録媒体側のコネクタ206及び216と接続を行う。
尚、本実施の形態では、記録媒体を取り付けるインターフェース及びコネクタを2系統持つものとして説明している。もちろん、記録媒体を取り付けるインターフェース及びコネクタは、単数或いは複数、いずれの系統数を備える構成としても構わない。
また、異なる規格のインターフェース及びコネクタを組み合わせて備える構成としても構わない。インターフェース及びコネクタとしては、PCMCIAカードやCF(コンパクトフラッシュ(登録商標))カード等の規格に準拠したものを用いて構成して構わない。
さらに、インターフェース90及び94、そしてコネクタ92及び96を、PCMCIAカードやCFカード等の規格に準拠したものを用いて構成した場合、各種通信カードを接続することにより、以下の機能を有する。即ち、他のコンピュータやプリンタ等の周辺機器との間で画像データや画像データに付属した管理情報を転送し合うことができる。各種通信カードとしては、LANカードやモデムカード、USBカード、IEEE1394カード、SCSIカード、PHS等の通信カードがある。
光学ファインダ104は、レンズ310に入射した光線を、一眼レフ方式によって、絞り312、レンズマウント306及び106、ミラー130及び132を介して導き、光学像として結像表示することができる。
これにより、画像表示部28による電子ファインダ機能を使用すること無しに、光学ファインダ104のみを用いて撮影を行うことが可能である。また、光学ファインダ104内には、表示部54の一部の機能、例えば、合焦表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示等の機能が設置されている。
外部ストロボ112は、アクセサリシュー110を介して装着される。外部ストロボ112には、赤外パターン投光機能等のAF補助光機能が搭載されているものもある。インターフェース120は、レンズマウント106内において、装置本体100をレンズユニット300と接続する。コネクタ122は、装置本体100をレンズユニット300と電気的に接続する。コネクタ122は、装置本体100とレンズユニット300との間で制御信号、状態信号、データ信号等を伝え合うと共に、各種電圧の電流を供給する機能も備えている。また、コネクタ122は、電気通信のみならず、光通信、音声通信等を伝達する構成としてもよい。
ミラー130、132は、レンズ310に入射した光線を、一眼レフ方式によって光学ファインダ104に導くことができる。尚、ミラー132は、クイックリターンミラーの構成としても、ハーフミラーの構成としても、どちらでも構わない。
記録媒体200は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部202、装置本体100とのインターフェース204、装置本体100と接続を行うコネクタ206を備えている。記録媒体210は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部212、装置本体100とのインターフェース214、装置本体100と接続を行うコネクタ216を備えている。
レンズマウント306は、交換レンズタイプのレンズユニット300を装置本体100と機械的に結合する。レンズマウント306内には、レンズユニット300を装置本体100と電気的に接続する各種機能が含まれている。インターフェース320は、レンズマウント306内において、レンズユニット300を装置本体100と接続する。コネクタ322は、レンズユニット300を装置本体100と電気的に接続する。コネクタ322は、装置本体100とレンズユニット300との間で制御信号、状態信号、データ信号等を伝え合うと共に、各種電圧の電流を供給される或いは供給する機能も備えている。また、コネクタ322は、電気通信のみならず、光通信、音声通信等を伝達する構成としてもよい。
絞り制御部340は、測光部46からの測光情報に基づいて、シャッター12を制御するシャッター制御部40と連携しながら、絞り312を制御する。測距制御部342は、レンズ310のフォーカシングを制御する。ズーム制御部344は、レンズ310のズーミングを制御する。レンズ制御部350は、レンズユニット300全体を制御する。レンズ制御部350は、動作用の定数、変数、プログラム等を記憶するメモリやレンズユニット300固有の番号等の識別情報、管理情報、開放絞り値や最小絞り値、焦点距離等の機能情報、現在や過去の各設定値等を保持する不揮発メモリの機能も備えている。
(第1の実施の形態)
ここで、被写体検出部21により、撮影領域内に人物の顔が検出された場合の動作を説明する。
図2は、図1の撮像装置によって実行される、顔領域の特定パターンの存在に基づく撮影禁止処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、図1におけるシステム制御部50の制御の下に実行される。
ステップS201において、システム制御部50は、シャッタースイッチSW1のオン(ON)を検出すると、ステップS202において、測距部42や測光部46を用いてAF、AEを開始する。
同時に、ステップS203において、システム制御部50は、被写体検出部21により撮影領域内に人物の顔が存在するかどうかの検出を開始する。顔の検出は、SW1が押されている間は継続的に行われる。
ステップS204において、システム制御部50は、顔を検出すると、ステップS205において、判断部23により検出された顔領域内に特定の光源パターン(特定パターン)が存在するかどうかの判断を行う。
ここで、特定の光源パターンとは、例えば、AFの合焦を助けるための補助光等であり、図3に示す縦線や横線等の赤外パターンである。このような補助光は、被写体にコントラストが不足して合焦しにくい撮影条件等で使用される。
但し、本発明においては、光源パターンを縦線や横線の赤外パターンに限定するものではなく、被写体に対して撮影に不要な光と思われる光源パターンであれば他の光源パターンであっても構わない。
ステップS205において、システム制御部50は、特定の光源パターンが存在すると判断された場合は、ステップS206において、撮影禁止フラグをセットする。特定の光源パターンが存在しないと判断された場合は、ステップS207において、撮影禁止フラグをクリアする。
次に、ステップS208において、システム制御部50は、シャッタースイッチSW2のオンを検出すると、ステップS209において、撮影禁止フラグがクリアされているかどうか判定し、クリアされていれば、ステップS210へ進み、撮影を行う。そして、本処理を終了する。
ここで、ステップS204は、主被写体を検出する検出手段として機能する。
また、ステップS205は、検出手段により主被写体が検出された場合に、主被写体の領域に主被写体に対する不要な光が照射されているか否か判断する判断手段として機能する。
また、ステップS207は、判断手段により不要な光が照射されていると判断された場合に、撮影を禁止する禁止手段として機能する。
これにより、被写体となる人物の顔に、他のカメラ等からの赤外補助光パターンが写りこんでいる状態で撮影を行ってしまい、縞々模様の顔が写った写真ができあがるといった失敗写真を防止することができる。
本実施の形態では、判断部23により特定の光源パターンを検出する例を記載したが、特定の光源パターンではなく輝度変化を検出する構成としてもよい。この場合、顔領域内の平均輝度を算出し、この平均輝度の変化量が一定の閾値を超えた場合(輝度に一定以上の変化があった場合)に撮影禁止フラグをセットする。これにより、特定のパターン形状のAF補助光に限定することなく、被写体に対しての不要な光の写り込みといった失敗写真を防ぐことができる。
(第2の実施の形態)
次に、被写体に対して不要な光の写り込みが検出された場合に警告を行う動作を、図4のフローチャートを用いて説明する。
図4は、図1の撮像装置によって実行される、顔領域の特定パターンの存在に基づく警告処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、図1におけるシステム制御部50の制御の下に実行される。
ステップS401において、システム制御部50は、シャッタースイッチSW1のオン(ON)を検出すると、ステップS402において、測距部42や測光部46を用いてAF、AEを開始する。
同時に、ステップS403において、システム制御部50は、被写体検出部21により撮影領域内に人物の顔が存在するかどうかの検出を開始する。顔の検出は、SW1が押されている間は継続的に行われる。
ステップS404において、システム制御部50は、顔を検出すると、ステップS405において、判断部23により検出された顔領域内に特定の光源パターン(特定パターン)が存在するかどうかの判断を行う。
ステップS405において、システム制御部50は、特定の光源パターン(特定パターン)が存在すると判断された場合は、ステップS406において、表示部54に被写体に対して撮影に不要な光が照射されている旨を表示し警告する。そして、本処理を終了する。
ここで、ステップS406は、ステップS405にて被写体に対して撮影に不要な光が照射されていると判断された場合に、撮影前にその旨の警告を行う警告手段として機能する。
警告の手段はこれに限るものではなく、画像表示部28に画像に重ね合わせて表示してもよいし、音声等で警告してもよい。
ここでは、撮影前に警告を行う例を示したが、図5のフローチャートで示すように、撮影後に警告を行い、再度撮影を促してもよい。
図5は、図1の撮像装置によって実行される、顔領域の特定パターンの存在に基づく警告処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、図1におけるシステム制御部50の制御の下に実行される。
ステップS501において、システム制御部50は、シャッタースイッチSW1のオン(ON)を検出すると、ステップS502において、測距部42や測光部46を用いてAF、AEを開始する。
ステップS503において、システム制御部50は、シャッタースイッチSW2のオンを検出すると、ステップS504において、撮影動作を行う。
次に、ステップS505において、システム制御部50は、ステップS504において、撮影した画像に対して、被写体検出部21により人物の顔が存在するかどうかの検出を開始する。
ステップS506において、システム制御部50は、顔を検出すると、ステップS507において、判断部23により検出された顔領域内に特定の光源パターン(特定パターン)が存在するかどうかの判断を行う。
ステップS507において、システム制御部50は特定の光源パターン(特定パターン)が存在すると判断された場合は、ステップS508において、表示部54に被写体に対して撮影に不要な光が照射されている旨を表示し警告すると共に再撮影を促す表示をする。そして、本処理を終了する。
ここで、ステップS508は、ステップS507にて被写体に対して撮影に不要な光が照射されていると判断された場合に、撮影後にその旨の警告を行う警告手段として機能する。
これにより、撮影者が意図しない不要な光が被写体の顔に写り込むといった失敗写真を防止しつつ、シャッタータイミングを逃すことなく、撮影者の判断で撮影可能な撮像装置を提供することが可能になる。
(第3の実施の形態)
次に、AF補助光を使用する場合の動作について説明する。
AF補助光とは、低輝度下や測距対象が低コントラストの場合の照明手段であり、フラッシュ48による閃光発光を間欠的に行うことで測距対象を照明する。
また、フラッシュ48以外にも、アクセサリシュー110を介して装着される外部ストロボ112により赤外パターン投光を行うことも可能である。また、表示部54内のランプやLED等をAF補助光として使用することも可能である。これらAF補助光は、AF動作時の被写体の輝度やコントラストに応じて被写体に向けて投光される。
次に、被写体検出部21により、撮影領域内に人物の顔が検出された場合に、使用するAF補助光を禁止する場合の動作を、図6のフローチャートを用いて説明する。
図6は、図1の撮像装置によって実行される、顔検出に基づくAF補助光禁止処理の手順を示すフローチャートである。
本処理は、図1におけるシステム制御部50の制御の下に実行される。
ステップS601において、システム制御部50は、シャッタースイッチSW1を検出すると、ステップS602において、測距部42や測光部46を用いてAF、AEを開始する。
ステップS603において、システム制御部50は、被写体検出部21により撮影領域内に人物の顔が存在するかどうかの検出を行う。
ステップS604において、システム制御部50は、顔を検出した場合には、AF補助光の投光を禁止する。
顔が検出されなければ、ステップS605において、システム制御部50は、低輝度もしくは低コントラストの判定を行い、AF補助光が必要かどうかを決定する。AF補助光が必要な場合は、ステップS606において、システム制御部50は、補助光を投光する。そして、本処理を終了する。
ここで、ステップS604は、主被写体を検出する検出手段と、検出段により主被写体が検出された場合に、AF補助光の投光を禁止する禁止手段として機能する。
これにより、急な発光で人を驚かせてしまったり、被写体となる人物の表情が不自然になってしまうのを防ぐことができる。
次に、被写体検出部21により、撮影領域内に人物の顔が検出された場合に使用するAF補助光を切り替える場合の動作を図7のフローチャートを用いて説明する。
図7は、図1の撮像装置によって実行される、顔検出の有無に基づくAF補助光切り替え処理の手順を示すフローチャートである。本処理は、図1におけるシステム制御部50の制御の下に実行される。
ステップS701において、システム制御部50は、シャッタースイッチSW1を検出すると、ステップS702において、測距部42や測光部46を用いてAF、AEを開始する。
ステップS703において、システム制御部50は、低輝度もしくは低コントラストの判定を行い、AF補助光が必要かどうかを決定する。
AF補助光が必要な場合は、ステップS704において、システム制御部50は、被写体検出部21により撮影領域内に人物の顔が存在するかどうかの検出を行う。
ステップS705において、システム制御部50は、顔の検出結果に応じてAF補助光の光源を切り替えるような発光制御を行う。顔を検出しなかった場合は、ステップS706において、赤外パターン補助光(赤外補助光)が投光可能か判断し、可能であれば、ステップS707において、外部ストロボ112(第2の発光手段)で赤外パターン補助光を投光する。
赤外補助光が投光可能な外部ストロボ112が装着されていない等、赤外パターン補助光が投光できない場合は、ステップS708において、システム制御部50は、フラッシュ48(第2の発光手段)による閃光補助光を投光する。
ステップS705において、システム制御部50は、顔を検出した場合には、表示部54内のLED(第1の発光手段)を使用して補助光を投光する。このときの補助光選択の状況を図8に示す。
ここで、ステップS708乃至S709は、ステップS705の検出手段により検出される主被写体の有無に応じてAF補助光を選択的に切り替えて投光する投光手段として機能する。
AFの補助光としてはLEDによる照明に比べ、コントラストを付ける赤外パターンや、照明効果の高い閃光補助光が有利である場合が多いが、人物が撮影領域に含まれる場合は照明として違和感の少ないLED投光に切り替える。
これにより、人物を驚かせてしまったり、被写体となる人物の表情が不自然になってしまうのを防ぎつつ、AFを行うことができる。
また、本発明の目的は、以下の処理を実行することによっても達成される。即ち、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムまたは装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す処理である。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、次のものを用いることができる。例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等である。または、プログラムコードをネットワークを介してダウンロードしてもよい。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上記実施の形態の機能が実現される場合も本発明に含まれる。加えて、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
更に、上述した実施の形態の機能が以下の処理によって実現される場合も本発明に含まれる。即ち、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行う場合である。