「5または6員の芳香族複素環基」なる語は、1、2または3個の炭素原子が、窒素、硫黄および/または酸素によって置換される不飽和炭素環をいう。例として、ピロリル、ピロリニル、ピラゾリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、フリル、チエニル、チアジアゾリル、トリアゾリル、チアジニル、トリアジニル、ピリダジニル、ピリミジニルおよびピラジニルが挙げられる。
「窒素または酸素から独立して選択される1または2個のヘテロ原子を含有する9または10員の二環式芳香族複素環基」なる語は、窒素または酸素から独立して選択される1または2個のヘテロ原子を含有する9員または10員の二環式縮合芳香族環をいう。例として、インドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニルおよびキノオキサリニルが挙げられる。
「C1−4アルキル」なる語は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチルなどの全ての異性体における、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基をいう。「n−C1−4アルキル」なる語は、上記の非分岐鎖アルキルをいう。
「C1−4アルコキシ」なる語は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシおよびtert−ブトキシなどの1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルコキシ(または「アルキルオキシ」)基をいう。
「C1−4アルカノイル」なる語は、メタノイル(または「ホルミル」)、エタノイル(または「アセチル」)、プロパノイル、イソプロパノイル、ブタノイル、イソブタノイルおよびsec−ブタノイルなどの1〜4個の炭素原子を有するアルカノイル基をいう。
「ハロゲン」およびその略称「ハロ」なる語は、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)またはヨウ素(I)をいう。別の置換基の前に「ハロ」なる語を用いる場合、置換基が1,2または3個のハロゲン原子で置換されていることを示す。例えば、「ハロC1−4アルキル」は、トリフルオロメチル、ブロモエチル、トリフルオロプロピルおよび上記のC1−4アルキル基から得られる他の置換基などの置換基をいい;ならびに、「ハロC1−4アルコキシ」なる語は、トリフルオロメトキシ、ブロモエトキシ、トリフルオロプロポキシ、および上記のC1−4アルコキシ基から得られる他の置換基などの置換基をいう。
「5または6員の芳香族複素環基」なる語は、O、NまたはSから選択される1、2、3または4個のヘテロ原子、例えば、1〜3個のヘテロ原子を含有する単環式5または6員の複素環基をいう。該基が2〜4個のヘテロ原子を含有する場合、1つはO、NまたはSから選択され、残りのヘテロ原子はNであってもよい。5および6員の芳香族複素環基の例として、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、フリル、チエニル、チアジアゾリル、ピリジル、トリアゾリル、トリアジニル、ピリダジニル、ピリミジニルおよびピラジニルが挙げられる。
「8〜11員の二環式基」なる語は、全部で8、9、10または11個の炭素原子を含有し、該炭素原子のうち1、2、3または4または5個がO、SまたはNから独立して選択されるヘテロ原子によって置換されていてもよい二環系をいう。該用語は、両方の環が芳香族である二環系、ならびに1方の環が部分的または完全に飽和されている二環系を包含する。両方の環が芳香族である8〜11員の二環式基の例は、インデニル、ナフチニルおよびアズレニルを包含する。両方の環が芳香族である1、2、3、4または5個のヘテロ原子を有する8〜11員の二環式基の例は、6H−チエノ[2,3−b]ピロリル、イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾリル、イミダゾ[5,1−b][1,3]チアゾリル、[1,3]チアゾロ[3,2−b][1,2,4]トリアゾリル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、例えば、ベンゾイミダゾール−2−イル、ベンゾオキサゾリル、例えば、ベンゾオキサゾール−2−イル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ナフトリジニル、キノリル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、およびイソキノリルを包含する。一方の環が部分的または完全に飽和されている1、2、3、4または5個のヘテロ原子を有する8〜11員の二環式基の例は、ジヒドロベンゾフラニル、インダニル、テトラヒドロナフチル、インドリニル、イソインドリニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリル、ベンゾオキサジニルおよびベンゾアゼピニルを包含する。
「ヘテロシクリル」なる語は、炭素原子のうち1、2、3、4または5個がO、SまたはNから独立して選択されるヘテロ原子によって置換されており、且つ、部分的または完全に飽和された5または6員の単環式あるいは8〜11員の二環式基をいう。完全に飽和された5または6員の単環である「ヘテロシクリル」基の例は、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、イソチアゾリル、チアゾリル、テトラヒドロフラニル、ジオキソラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロチエニル、ジオキサニル、テトラヒドロ−2H−ピラニルおよびジチアニルを包含する。部分的に飽和された5または6員の単環である「ヘテロシクリル」基の例は、オキサゾリニル、イソオキサゾリニル、イミダゾリニル、ピラゾリニル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジルおよび3,6−ジヒドロ−2H−ピラニルを包含する。完全に飽和された8〜11員の二環である「ヘテロシクリル」基の例は、デカヒドロキノリニル、オクタヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジニルおよびオクタヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ピリジニルを包含する。部分的に飽和された8〜11員の二環である「ヘテロシクリル」基の例は、2,3−ジヒドロ−1H−インドリル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニルおよび2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピニルを包含する。
これらの基のいずれも、いずれかの適当な位置で該分子の残部に結合しうる。
本明細書中で使用される場合、「塩」なる語は、無機もしくは有機酸または塩基から調製される本発明の化合物のいずれかの塩、第4級アミン塩および内部形成塩をいう。生理学上許容される塩は、親化合物に比して高い水溶性のために、特に、医学的用途に適当である。かかる塩は、明らかに、生理学上許容されるアニオンまたはカチオンを有さなければならない。本発明の化合物の適当な生理学上許容される塩は、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、メタリン酸、硝酸および硫酸など、あるいは有機酸、例えば、酒石酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸、安息香酸、ギ酸、プロピオン酸、グリコール酸、グルコン酸、マレイン酸、コハク酸、カンファー硫酸、イソチオン酸、粘液酸、ゲンチシン酸、イソニコチン酸、糖酸、グルクロン酸、フロ酸、グルタミン酸、アスコルビン酸、アントラニル酸、サリチル酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボン(embonic)酸(パモン(pamoic)酸)、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、パントテン酸、ステアリン酸、スルフィン酸、アルギン酸、ガラクツロン酸、およびアリールスルホン酸、例えば、ベンゼンスルホン酸およびp−トルエンスルホン酸と形成される酸付加塩;アルカリ金属およびアルカリ土類金属および有機塩基、例えば、N,N−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチルグルカミン)、リジンおよびプロカインと形成される塩基付加塩;および内部形成塩を包含する。生理学上許容されないアニオンまたはカチオンを有する塩は、本発明の範囲内で、生理学上許容される塩の製法に有用な中間体として、および/または非治療的、例えば、インビトロでの使用目的で本発明の範囲内にある。
一の実施態様において、Gは、窒素または酸素から独立して選択される1または2個のヘテロ原子を含有する5または6員の芳香族複素環基であって、ピリジルではない。
一の実施態様において、Gは、フラニル、ピロリル、ピロリニル、ピロリジニル、オキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリジニル、イソオキサゾリル、ピラニル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、チエニルまたはピラジニルである。
別の実施態様において、Gは、ピリミジニルである。
一の実施態様において、Gは、窒素または酸素から独立して選択される1または2個のヘテロ原子を含有する9または10員の二環式芳香族複素環基であって、インダゾリルまたはベンゾチアゾリルではない。一の実施態様において、Gは、インドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニルまたはキノオキサリニルである。例えば、Gは、キノリニルまたはベンゾオキサゾリルである。
別の実施態様において、Gは、キノリニルまたはベンゾオキサゾリルである。
一の実施態様において、R1は、C1−4アルキルである。
一の実施態様において、R2は、水素である。
一の実施態様において、pは、0または1である。
一の実施態様において、nは2である。
一の実施態様において、R5は、ハロゲン、シアノ、C1−2アルキル(例えば、メチル)、ハロC1−2アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、C1−2アルコキシ(例えば、メトキシ)またはC1−3アルカノイル(例えば、アセチル)から選択される1または2個の置換基で所望により置換されていてもよいイソオキサゾリル、2−ピロリジノニル、1,1−ジオキシド−2−イソチアゾリジニルから選択される基である。例えば、R5は、イソオキサゾリル、2−ピロリジノニル、−CH2−N−ピロリル、1,1−ジオキシド−2−イソチアゾリジニル、2−チエニル、2−ピリジルまたは2−チアゾリルである。
一の実施態様において、pは、1または2である。
別の実施態様において、pは0である。
一の実施態様において、Xは−S−である。
一の実施態様において、R4は、所望により置換されていてもよいフェニル(例えば、フェニル、4−トリフルオロメチル−フェニル、3,4−ジフルオロフェニル)、所望により置換されていてもよい二環式基、例えば、キノリニル(例えば、2−メチルキノリン、8−フルオロ−2−メチルキノリン)、所望により置換されていてもよいピラニル(例えば、4−テトラヒドロ−2H−ピラニル)、所望により置換されていてもよいピリジニル(例えば、3−メチル−2−ピリジニル、2−メチル−3−ピリジニル、3−ピリジニル、2−メチル−6−トリフルオロメチル−3−ピリジニル)、所望により置換されていてもよいピラゾリル(例えば、5−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イル、1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)、所望により置換されていてもよいピリミジル(例えば、5−ピリミジニル)、所望により置換されていてもよいピリダジニル(例えば、4−ピリダジニル)、所望により置換されていてもよいピラジニル(例えば、5−メチル−2−ピラジニル)、所望により置換されていてもよいフラニル(例えば、3−メチル−2−フラニル、2,5−ジメチル3−フラニル)、所望により置換されていてもよいチエニル(例えば、5−クロロ−2−チエニル)、所望により置換されていてもよいオキサゾリル(例えば、4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル、2−メチル−5−トリフルオロメチル−1,3−オキサゾール−4−イル)、所望により置換されていてもよいイソオキサゾリル(例えば、3−メチル−5−イソオキサゾリル)、所望により置換されていてもよいチアゾリル(例えば、2,4−ジメチル1,3−チアゾール−5−イル)、所望により置換されていてもよいトリアゾリル(例えば、1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)である。
別の実施態様において、R4は、所望により置換されていてもよいフェニル(例えば、フェニル、4−トリフルオロメチル−フェニル、3,4−ジフルオロフェニル)または所望により置換されていてもよいオキサゾリル(例えば、4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル、2−メチル−5−トリフルオロメチル−1,3−オキサゾール−4−イル)である。
一の実施態様において、R3は、メチルである。
本発明に含まれる特定の基/置換基は、異性体として存在しうる。本発明は、ラセミ化合物、エナンチオマー、互変異性体およびその混合物を含む、全てのかかる異性体をその範囲内に含む。式(I)で示されうる化合物に含まれる特定の置換された芳香族複素環基は、1個または複数の互変異性型で存在しうる。本発明は、混合物を含む、全てのかかる互変異性型をその範囲内に含む。
ほとんどの生物活性分子と同様に、生物活性の濃度が、特定の分子の個々の立体異性体間で異なりうることも分かるであろう。本発明の範囲が、全ての個々の立体異性体(ジアステレオマーおよびエナンチオマー)および限定しないがラセミ混合物を含む、その全ての混合物を含み、本明細書に記載の方法に関連して適当な生物活性を証明することを意図とする。
縮合シクロプロパンの存在のため、式(I)で示される化合物は、置換基の「シス」配置を有すると考えられている(二環系に結合する両方の基は、該二環系の同一面上にある)。本発明の別の実施態様において、太字表示の結合によって表される、「シス」配置を有する式(I)で示される化合物に相当する、式(I)’:
[式中:G、p、R
1、R
2、R
3およびR
4は、上記の式(I)で示される化合物についての記載と同義である]
で示される化合物が提供される。
式(I)’で示される化合物の2つの配置を以下に示す:
本発明のさらなる実施態様において、(1S,5R)または(1R,5R)配置が豊富な、式(I)’で示される化合物の立体化学異性体に相当する式(IA):
[式中:G、p、X、n、R
1、R
2、R
3、R
4、およびR
5は、上記の式(I)’で示される化合物またはその塩についての記載と同義である]
で示される化合物が提供される。
本発明のさらなる実施態様において、(1R,5S)または(1S,5S)配置が豊富な、式(I)’で示される立体化学異性体に相当する式(IB):
[式中:G、p、X、n、R
1、R
2、R
3、R
4、およびR
5は、上記の式(I)’で示される化合物またはその塩についての記載と同義である]
で示される化合物が提供される。
本発明の文脈において、式(IA)の(1S,5R)または(1R,5R)配置が豊富な立体化学異性体は、一の実施態様において、少なくとも90%(鏡像体過剰率)に相当する。別の実施態様において、該異性体は、少なくとも95%(鏡像体過剰率)に相当する。別の実施態様において、該異性体は、少なくとも99%(鏡像体過剰率)に相当する。
本発明の文脈において、式(IB)の(1R,5S)または(1S,5S)配置が豊富な立体化学異性体は、一の実施態様において、少なくとも90%(鏡像体過剰率)に相当する。別の実施態様において、該異性体は、少なくとも95%(鏡像体過剰率)に相当する。別の実施態様において、該異性体は、少なくとも99%(鏡像体過剰率)に相当する。
別の実施態様において、式(IC):
[式中:R
1、p、R
3およびR
4は、式(I)と同義である]
で示される化合物またはその塩が提供される。
式(IC)中、一の実施態様において、R3は、メチルである。R4は、フェニル、ヘテロシクリル、5もしくは6員の芳香族複素環基または9〜11員の二環式基であってもよく、そのいずれもが、ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、シアノ、ニトロ、C1−4アルキル、フルオロC1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フルオロC1−4アルコキシおよびC1−4アルカノイルからなる群より選択される1、2、3または4個の置換基で所望により置換されていてもよい。R4の例として、所望により置換されていてもよいフェニル(例えば、フェニル、4−トリフルオロメチル−フェニル、3,4−ジフルオロフェニル)、所望により置換されていてもよい二環式基、例えば、キノリニル(例えば、2−メチルキノリン、8−フルオロ−2−メチルキノリン)、所望により置換されていてもよいピラニル(例えば、4−テトラヒドロ−2H−ピラニル)、所望により置換されていてもよいピリジニル(例えば、3−メチル−2−ピリジニル、2−メチル−3−ピリジニル、3−ピリジニル、2−メチル−6−トリフルオロメチル−3−ピリジニル)、所望により置換されていてもよいピラゾリル(例えば、5−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル、1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イル、1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−4−イル)、所望により置換されていてもよいピリミジル(例えば、5−ピリミジニル)、所望により置換されていてもよいピリダジニル(例えば、4−ピリダジニル)、所望により置換されていてもよいピラジニル(例えば、5−メチル−2−ピラジニル)、所望により置換されていてもよいフラニル(例えば、3−メチル−2−フラニル、2,5−ジメチル3−フラニル)、所望により置換されていてもよいチエニル(例えば、5−クロロ−2−チエニル)、所望により置換されていてもよいオキサゾリル(例えば、4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル、2−メチル−5−トリフルオロメチル−1,3−オキサゾール−4−イル)、所望により置換されていてもよいイソオキサゾリル(例えば、3−メチル−5−イソオキサゾリル)、所望により置換されていてもよいチアゾリル(例えば、2,4−ジメチル−1,3−チアゾール−5−イル)、所望により置換されていてもよいトリアゾリル(例えば、1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)が挙げられる。
一の実施態様において、式(IC)で示される化合物の場合、pは1であって、R1はC1−4アルキル(例えば、エチル)である。
別の実施態様において、式(ID):
[式中:R
1、p、R
3およびR
4は、式(I)と同義である]
で示される化合物またはその塩が提供される。
式(ID)中、一の実施態様において、R3はメチルである。R4は、フェニル、ヘテロシクリル、5もしくは6員の芳香族複素環基または9〜11員の二環式基であってもよく、そのいずれもが、ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、シアノ、ニトロ、C1−4アルキル、フルオロC1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フルオロC1−4アルコキシおよびC1−4アルカノイルからなる群より選択される1、2、3または4個の置換基で所望により置換されていてもよい。R4の例として、化合物(IC)について前述したものが挙げられる。
一の実施態様において、式(ID)で示される化合物の場合、pは1であって、R1はC1−4アルキル(例えば、メチル)である。
別の実施態様において、式(ID)で示される化合物の場合、pは0である。
別の実施態様において、式(ID)’:
[式中:R
1、p、R
3およびR
4は、式(I)と同義である]
で示される化合物またはその塩が提供される。
式(ID)’中、一の実施態様において、R3はメチルである。R4は、フェニル、ヘテロシクリル、5もしくは6員の芳香族複素環基または9〜11員の二環式基であってもよく、そのいずれもが、ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、シアノ、ニトロ、C1−4アルキル、フルオロC1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フルオロC1−4アルコキシおよびC1−4アルカノイルからなる群より選択される1、2、3または4個の置換基で所望により置換されていてもよい。R4の例として、化合物(IC)について前述したものが挙げられる。
一の実施態様において、式(ID)’で示される化合物の場合、pは1であって、R1は水素である。
別の実施態様において、式(ID)’で示される化合物の場合、pは0である。
別の実施態様において、式(IE):
[式中:R
1、p、R
3およびR
4は、式(I)と同義である]
で示される化合物またはその塩が提供される。
式(IE)中、一の実施態様において、R3はメチルである。R4は、フェニル、ヘテロシクリル、5もしくは6員の芳香族複素環基または9〜11員の二環式基であってもよく、そのいずれもが、ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、シアノ、ニトロ、C1−4アルキル、フルオロC1−4アルキル、C1−4アルコキシ、フルオロC1−4アルコキシおよびC1−4アルカノイルからなる群より選択される1、2、3または4個の置換基で所望により置換されていてもよい。R4の例として、式(IC)について前述したものが挙げられる。
一の実施態様において、式(IE)で示される化合物の場合、pは0である。
本発明のさらなる実施態様において、(1S,5R)配置が豊富な、式(IC)で示される化合物の立体化学異性体に相当する、式(IF):
[式中:R
1、R
2、R
3、およびR
4は、上記の式(I)で示される化合物またはその塩についての記載と同義である]
で示される化合物が提供される。
本発明のさらなる実施態様において、(1R,5S)配置が豊富な、式(IC)で示される化合物の立体化学異性体に相当する、式(IG):
[式中:R
1、R
2、R
3、およびR
4は、上記の式(I)で示される化合物またはその塩についての記載と同義である]
で示される化合物が提供される。
本発明のさらなる実施態様において、(1S,5R)配置が豊富な、式(ID)で示される化合物の立体化学異性体に相当する、式(IH):
[式中:R
1、R
2、R
3,およびR
4は、上記の式(I)で示される化合物またはその塩についての記載と同義である]
で示される化合物が提供される。
本発明のさらなる実施態様において、(1S,5R)配置が豊富な、式(ID)’で示される化合物の立体化学異性体に相当する、式(IH)’:
[式中:R
1、R
2、R
3,およびR
4は、上記の式(I)で示される化合物またはその塩についての記載と同義である]
で示される化合物が提供される。
本発明のさらなる実施態様において、(1R,5S)配置が豊富な、式(ID)で示される化合物の立体化学異性体に相当する、式(IL):
[式中:R
1、R
2、R
3、およびR
4は、式(I)で示される化合物またはその塩についての記載と同義である]
で示される化合物が提供される。
本発明のさらなる実施態様において、(1R,5S)配置が豊富な、式(ID)’で示される化合物の立体化学異性体に相当する、式(IL)’:
[式中:R
1、R
2、R
3,およびR
4は、上記の式(I)で示される化合物またはその塩についての記載と同義である]
で示される化合物が提供される。
本発明のさらなる実施態様において、(1R,5R)配置が豊富な、式(IE)で示される化合物の立体化学異性体に相当する、式(IM):
[式中:R
1、R
2、R
3、およびR
4は、式(I)で示される化合物またはその塩についての記載と同義である]
で示される化合物が提供される。
本発明のさらなる実施態様において、(1S,5S)配置が豊富な、式(IE)で示される化合物の立体化学異性体に相当する、式(IN):
[式中:R
1、R
2、R
3、およびR
4は、上記の式(I)で示される化合物またはその塩についての記載と同義である]
で示される化合物が提供される。
本発明のある種の化合物は、1未満の等価の酸、または1以上の等価の酸と酸付加塩を形成していてもよい。本発明は、その範囲内に、全ての可能な化学量論的および非化学量論的形態を含む。
医薬上許容される塩はまた、常法を用いて式(I)で示される化合物の医薬上許容される塩を含む、他の塩から調製されてもよい。
有機化学の分野における当業者には、多くの有機化合物が、それらが反応している、またはそれらが沈殿または結晶化する溶媒と複合体を形成できることは明らかであろう。これらの複合体は、「溶媒和物」として知られている。例えば、水との複合体は、「水和物」として知られている。本発明の化合物の溶媒和物は、本発明の範囲内である。式(I)の化合物は、結晶化または適当な溶媒の蒸発によって、溶媒分子と共に容易に単離されて、対応する溶媒和物を生じうる。
さらに、プロドラッグもまた、本発明の文脈に包含される。本明細書中で使用される場合、「プロドラッグ」なる語は、例えば血中での加水分解により、体内で医学的効果を有するその活性形態に変換する化合物を意味する。医薬上許容されるプロドラッグは、T.HiguchiおよびV.Stella,Prodrugs as Novel Delivery Systems,A.C.S. Symposium SeriesのVol.14、Edward B. Roche編, Bioreversible Carriers in Drug Design, American Pharmaceutical Association and Pergamon Press, 1987、およびD.Fleisher、S.RamonおよびH.Barbra,「Improved oral drug delivery:solubility limitations overcome by the use of prodrugs」,Advanced Drug Delivery Reviews(1996)19(2)115−130(各々、出典明示により本明細書の一部とする)において記載されている。
プロドラッグは、かかるプロドラッグを患者に投与したときに、構造式(I)の化合物をインビボで放出するいずれかの共有結合した担体である。プロドラッグは、一般に、官能基を修飾することによって調製され、かかる修飾は、ルーチンな操作またはインビボによって開裂して親化合物を生じるようなものである。プロドラッグは、例えば、ヒドロキシ、アミンまたはスルフヒドリル基が、患者への投与時に開裂して該ヒドロキシ、アミンまたはスルフヒドリル基を形成するいずれかの基に結合している本発明の化合物を包含する。かくして、プロドラッグの代表例は(限定するものではないが)、式(I)の化合物のアルコール、スルフヒドリルおよびアミン官能基のアセテート、ホルメートおよびベンゾエート誘導体を包含する。さらに、カルボン酸(−COOH)の場合、メチルエステル、エチルエステルなどのエステルを用いてもよい。エステルは、それ自体で活性であってもよく、および/または人体内のインビボ条件下で加水分解可能であってもよい。適当な医薬上許容されるインビボで加水分解可能なエステル基は、人体内で容易に分解して、親酸またはその塩を残すものを含む。
さらに、構造式(I)の化合物の結晶形態のいくつかは、多形として存在することもあり、それらは本発明に含まれる。
当業者には、本発明の化合物またはその溶媒和物の調製において、分子中の1個または複数の感受性基を保護して望ましくない副反応を防ぐことが必要、および/または望ましいことは明らかであろう。本発明にしたがって使用するのに適当な保護基は、当業者によく知られており、常法において使用されうる。例えば、T.W.GreeneおよびP.G.M.Wutsによる「Protective groups in organic synthesis」(John Wiley & sons 1991)またはP.J.Kocienskiによる「Protecting Groups」(Georg Thieme Verlag 1994)を参照のこと。適当なアミノ保護基の例は、アシル型保護基(例えば、ホルミル、トリフルオロアセチル、アセチル)、芳香族ウレタン型保護基(例えば、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)および置換されたCbz)、脂肪族ウレタン保護基(例えば、9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)、t−ブチルオキシカルボニル(Boc)、イソプロピルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル)およびアルキル型保護基(例えば、ベンジル、トリチル、クロロトリチル)を包含する。適当な酸素保護基の例は、例えば、トリメチルシリルまたはtert−ブチルジメチルシリルなどのアルキルシリル基;テトラヒドロピラニルまたはtert−ブチルなどのアルキルエーテル;またはアセテートなどのエステルを包含しうる。
一般式(I)の化合物の特定のエナンチオマーが必要な場合、これは、例えば、常法を用いる式(I)の化合物の対応するエナンチオマー混合物の分割によって得てもよい。かくして、必要とされるエナンチオマーは、キラルHPLC法を用いることによって、式(I)のラセミ化合物から得てもよい。
本発明の化合物は、同位体標識した化合物を包含し、それは、1以上の原子が、天然において通常見出される原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子によって置き換わっているという事実を除き、式(I)以下において挙げたものと同一である。本発明の化合物およびその医薬上許容される塩中に組み込むことのできる同位体の例は、水素、炭素、窒素、酸素、燐、硫黄、フッ素、ヨウ素および塩素の同位体、例えば、2H、3H、11C、13C、14C、15N、17O、18O、31P、32P、35S、18F、36Cl、123Iおよび125Iを包含する。
上記の同位体および/または他の原子の他の同位体を含有する本発明の化合物および該化合物の医薬上許容される塩は、本発明の範囲内である。本発明の同位体標識した化合物、例えば、3H、14Cなどの放射性同位体が組み込まれた化合物は、薬物および/または物質組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム化、すなわち、3Hおよび炭素−14、すなわち、14C同位体は、調製が容易で、検出が可能なので、特に好ましい。11Cおよび18F同位体は、PET(陽電子放出断層撮影法)において特に有用であり、125I同位体は、SPECT(シングルフォトン断層撮影法)において特に有用であり、全て、脳撮像法において有用である。さらに、ジュウテリウム、すなわち、2Hなどのより重い同位体での置換により、より大きな代謝安定性、例えば、インビボ半減期の増加または必要投与量の減少に由来するある種の治療上の利益を得ることができ、したがって、ある状況下では好ましいこともある。本発明の同位体標識した式(I)以下の化合物は、一般に、下記のスキームおよび/または実施例において開示される手法を実施することによって、容易に入手可能な同位体標識試薬を非同位体標識試薬の代わりに用いることによって調製することができる。
本発明の一の実施態様において、化合物は、分子量800以下で提供される。別の実施態様において、600以下の分子量を有する化合物が提供される。一般に、限定するものではないが、かかる化合物は、より大きな経口バイオアベイラビリティーを有していてもよく、時折、より高い溶解性および/または脳浸透性を有していてもよい。分子量は、溶媒和物を形成していない遊離塩基化合物のものをいい、付加塩、溶媒(例えば、水)分子、インビボで開裂されるプロドラッグ分子部分などによって寄与されるいずれの分子量も除外される。
一般に、本発明の化合物または塩は、それ自体または水中で化学的にあまりに不安定な化合物(もし、存在するならば)を除外するものと解釈されるべきである。それらは、全ての投与経路、経口、非経口またはその他の経路による医学的使用に明らかに不適当である。かかる化合物は、科学者に既知である。しかしながら、エクスビボで安定であり、哺乳動物(例えば、ヒト)の体内で本発明の化合物に変換可能なプロドラッグまたは化合物は、包含される。
本発明の化合物の例として、
2−メチル−6−[(1R,5S/1S,5R)−3−(3−{[4−メチル−5−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル]チオ}プロピル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−1−イル]キノリン;
2−エチル−5−[(1R,5S/1S,5R)−3−(3−{[4−メチル−5−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル]チオ}プロピル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−1−イル]−1,3−ベンゾオキサゾール;
(1R,5S/1S,5R)−6−[3−(3−{[4−メチル−5−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル]チオ}プロピル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−1−イル]キノキサリン;
(1R,5S/1S,5R)−3−(3−{[4−メチル−5−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル]チオ}プロピル)−1−(2−メチル−5−ピリミジニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S/1R,5R)−3−(3−{[4−メチル−5−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル]チオ}プロピル)−1−(5−メチル−2−チエニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
5−[(1R,5S/1S,5R)−3−(3−{[4−メチル−5−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル]チオ}プロピル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−1−イル]キノリン;
(1S,5S/1R,5R)−3−(3−{[4−メチル−5−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル]チオ}プロピル)−1−(2−ピリミジニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
(1S,5S/1R,5R)−3−(3−{[5−(3,4−ジフルオロフェニル)−4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル]チオ}プロピル)−1−(2−ピリミジニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン;
およびその塩が挙げられる。
本発明はまた、上記の式(I)で示される化合物またはその塩の調製方法であって、式(II):
[式中:R
1、pおよびGは、式(I)と同義である]
で示される化合物を式(III):
[式中:X、n、R
2、R
3およびR
4は、式(I)と同義であり、Lは脱離基である]
で示される化合物と反応させ、所望により、その後に、
(i)いずれかの保護基(複数でも可)を除去してもよく;および/または
(ii)塩を形成してもよく;および/または
(iii)式(I)で示される化合物またはその塩を別の式(I)で示される化合物またはその塩に変換してもよいことを含む方法が提供される。
上記方法は、第三級アミンの形成のための常法を用いて行ってもよい。脱離基Lは、ハロゲン、例えば、塩素であってもよい。別法では、Lは、スルホニルオキシ基、例えば、C1−4アルキルスルホニルオキシ(例えば、メタンスルホニルオキシ)、C1−4アルキルスルホニルオキシまたはハロC1−4アルキルスルホニルオキシ(例えば、トリフルオロメタンスルホニルオキシ);またはアリールスルホニルオキシであってもよく、ここに、アリールは、所望により置換されていてもよいフェニル、所望により置換されていてもよい5もしくは6員の芳香族複素環基、または所望により置換されていてもよい二環式基、例えば、所望により置換されていてもよいフェニルであり、ここに、各場合において、任意の置換基は、1以上のC1−2アルキル基であり、例えば、パラ−トルエンスルホニルオキシである。Xがハロゲンである場合、該反応は、N,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中、適温、例えば、60℃にて、ヨウ化ナトリウムなどのヨウ化物の供給源の存在下、炭酸カリウムなどの塩基を用いて行ってもよい。
式(II)の化合物は、当該分野にて既知な方法によって調製されうる(例えば、J.Med.Chem.1981,24,481−490;およびAdv.Synth.Catal.2001,343(3),299)。基R1の相互変換は、当該分野にて既知な方法によって行ってもよい(例えば、ジクロロメタンなどの不活性溶媒中、三臭化ホウ素などの適当なルイス酸試薬を用いる、ヒドロキシ基をもたらすメトキシ基の脱メチル化)。
式(II)で示される化合物の調製に用いられてもよい一の一般経路は、以下のとおりである:
[式中:工程(a)は、アニリン(IV)のジアゾ化、次いで、マレイミドとの反応であって、3−アリールマレイミド(V)を得ることを意味し;工程(b)は、(V)のシクロプロパン化であって、二環式イミド(VI)を得ることを意味し;ならび、工程(c)は、イミド(VI)の反応であって、式(II)の化合物を得ることを意味する]
工程(a)は、Meerwein反応のための常法を用いて行ってもよい(例えば、J.Am.Chem.Soc.1955,77,2313は、該アプローチを用いるアリールマレイミドの形成を記載する)。別法では、多くの場合、該工程は、適当には、アセトニトリルなどの適合性の溶媒中におけるマレイミド、適当な銅(II)塩、例えば、無水CuCl2および適当な有機亜硝酸塩、例えば、亜硝酸tert−ブチルの混合物に式(IV)の化合物の溶液をゆっくりと加える手法を適用することによって行われる。次いで、適宜、十分に反応させ、適当な後処理を行う。
工程(b)は、ジメチルスルホキシドなどの適当な溶媒中に溶解させた式(V)の精製化合物または式(V)の化合物を含む混合物の溶液を、ジメチルスルホキシドなどの適当な溶媒および水素化ナトリウムなどの適当な塩基中におけるヨウ化トリメチルスルホキソニウムの溶液にゆっくりと加えることからなる。次いで、適宜、十分に反応させ、適当な後処理を行う。
工程(c)は、適合性の溶媒中における適当な還元剤、例えば、テトラヒドロフラン中におけるボラン、またはトルエン中におけるRed−Al(登録商標)を用いて、適温、例えば、還元剤としてボランを用いる場合65℃で行うことができる。次いで、適当な後処理を行う。
式(II)で示される化合物の調製のための別の合成法を以下に示す:
[式中:R
1、pおよびGは、式(I)と同義であり、R
14Oは、適当なアルコキシ基であり、PGは、適当な保護基であり、Yは、臭素などのハロゲン、またはトリフルオロメチルスルホニルオキシなどのスルホニルオキシ基であってもよく、以下の工程を含むものであって、
工程(a’)は、芳香族ハロゲンまたはスルホニルオキシ誘導体(VIII)と(2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−イル)ボロン酸塩(VII)のカップリング反応を意味し;
工程(b’)は、(IX)のシクロプロパン化、次いで、適当な場合、脱保護によって、二環式アミン(II)を得ることを意味する]
工程(a’)は、Suzukiカップリングのための常法を用いて、例えば、フッ化セシウムの存在下、テトラヒドロフランなどの適当な溶媒中、適当な温度にて、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を触媒パラジウム(0)の供給源として用いて行ってもよい。(R14O)2Bは、適当には、Synlett 2002,5,829−831において報告されたように、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イルおよびPGベンジルであって、それにより、構造式(X)の化合物を示してもよい。
工程(b’)は、相溶性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド中にて、例えば、ヨウ化トリメチルスルホキソニウムから生じる試薬および水素化ナトリウムなどの適当な塩基を用いてもたらされるシクロプロパン化反応、次いで、脱保護反応からなる。
式(II)で示される化合物の調製のために用いられうるさらに別の一般スキームは以下のとおりである:
工程(a’’’)は、一般試薬としてマレイン酸ジエチルまたはフマル酸ジエチルを用いて、例えば、パラジウムが媒介するカップリング反応である(例えば、Tetrahedron,2002,58,6545)。工程(b’’’)は、例えば、ヨウ化トリメチルスルホキソニウムに基づく、シクロプロパン化法である。工程(c’’’)は、エーテル加水分解工程、次いで、例えば、尿素を用いるイミドへの環化である。最後に、工程(d’’’)後、式(II)で示される化合物は、ビトライド(vitride)またはボランに基づく還元法にしたがって得られうる。
Xが−S−である、式(III)で示される化合物を、それ自体、式(XII):
[式中:R
3およびR
4は、前述のとおりである]
で示される化合物を式(XIII):
[式中:R
2は、式(I)と同義であり、LおよびYは、脱離基、例えば、臭素または塩素であるi]
で示される化合物と反応させることにより調製してもよい。
式(I)で示される化合物およびその塩の間の相互反応は、当該分野にて既知な方法を用いて行われる。例として、
(i)アルコキシ(例えば、メトキシ)から1個または複数のR1をヒドロキシに変換すること、
(ii)ヒドロキシから1個または複数のR1をアルキルスルホニルオキシまたはハロアルキルスルホニルオキシ、例えば、メタンスルホニルオキシまたはアルキルスルホニルオキシまたはトリフルオロメタンスルホニルオキシなどのスルホニルオキシに変換することに変換すること、
(iii)ハロゲンまたはペルフルオロアルキルスルホニルオキシから1個またはR1をシアノに変換すること;
ならびに、所望により、その後に、式(I)の塩を形成してもよいことが挙げられる。
式(I)で示される化合物は、ドーパミン受容体、特にD
3受容体に対しアフィニティーを示すことを見出し、精神病疾患などのかかる受容体の調節を必要とする病状の治療に有用であることが期待される。
かかるアフィニティーは、典型的には、受容体から50%の放射標識リガンドを置換するのに必要な化合物の濃度としてIC
50から計算され、以下の方程式:
[式中:L=放射性リガンドおよびK
D=受容体に対する放射性リガンドのアフィニティー]
で計算される「K
i」として報告される(ChengおよびPrusoff,Biochem.Pharmacol.22:3099,1973)。
本発明との関連において、(Kiの対数に相当する)pKiはKiの代わりに用いられ、本発明の化合物は、典型的には、7より大きいpKiを示す。一の態様において、本発明は、7および8の間からなるpKiを有する式(I)で示される化合物を提供する。別の態様において、本発明は、6および9の間からなるpKiを有する式(I)で示される化合物を提供する。さらなる態様において、本発明は、9より大きいpKiを有する式(I)で示される化合物を提供する。
多数の式(I)で示される化合物はまた、ドーパミンD2よりD3受容体に対しより大きなアフィニティーを有する。現在、利用可能な抗精神病薬(神経弛緩薬)の治療効果は、一般に、D2受容体の遮断を介して及ぼされると考えられている;しかしながら、該メカニズムはまた、多数の神経弛緩薬に付随する好ましくない錐体外路系副作用(eps)に関与すると考えられている。近年同定されたドーパミンD3受容体の遮断が重大なepsなしに有用な抗精神病活性を生じさせうることが示唆されている(例えば、Sokoloffら,Nature,1990;347:146151;およびSchwartzら,Clinical Neuropharmacology,Vol16,No.4,295−314,1993を参照のこと)。一の実施態様において、ドーパミンD2よりドーパミンD3受容体に対しより高い(例えば、>10xまたは>100x高い)アフィニティーを有する本発明の化合物が提供される(かかるアフィニティーは、標準的方法を用いて、例えば、クローン化ドーパミン受容体を用いて測定されうる−本明細書を参照のこと)。前記化合物は、適当には、D3受容体の選択的調節因子として用いられうる。
D3受容体の局在性から、該化合物が、D3受容体の関与が示唆された物質濫用の治療に対する有用性も有することが考えられる(例えば、Levant,1997,Pharmacol.Rev.,49,231−252参照)。かかる物質乱用の例として、アルコール、コカイン、ヘロインおよびニコチン乱用が含まれる。式(I)で示される化合物は、薬物摂取、アルコール、コカイン、アヘン、ニコチン、ベンゾジアゼピンなどの薬物乱用から禁欲および禁断症状後の薬物探索行動の再発ならびにオピオイドにより誘導される耐性の抑制を含む薬物依存の全態様の治療のために用いられていてもよい。さらに、式(I)で示される化合物ならびにその塩および溶媒和物は、渇望を減少させるために使用してもよく、したがって、薬物渇望の治療において有用であろう。薬物渇望は、以前に消費した向精神物質を自己投与したいという欲求として定義付けることができる。薬物渇望の発現および保持には、3つの主要な要因が関与する。(1)薬物離脱の間の不快な状態が負の強化作因として機能して、渇望に導く。(2)薬物要求または渇望の制御中、薬物の影響に付随する環境刺激がより強力になる(増感)。(3)薬物が有する気持ちのいい効果を促進し、使用中止の間の不快な状態を緩和する能力の認識(記憶)。渇望は、個体が薬物濫用を止められないことの原因であり、したがって、薬物依存の発現および保持に有意に寄与する。
式(I)の化合物は、抗精神病剤として、例えば、統合失調症、統合失調性感情障害、精神病的鬱病、躁病、偏執症および妄想障害の治療において有用である。さらに、それらは、パーキンソン病の補助療法として、特に、L−DOPAおよび可能性のあるドーパミン作動性アゴニスト等の化合物を用いる治療において、長期にわたりこれらを使用して治療した場合に経験される副作用を減らすための補助療法としての有用性を有することができる(例えば、Schwartzら、Brain Res.Reviews,1998,26,236−242参照)。他の病態は、パーキンソン病、神経弛緩薬誘導性パーキンソン症候群および遅発性ジスキネジアなどの異常運動障害(dyskinetic disorder);鬱病;不安症;記憶障害を包含する認識障害、例えば、アルツハイマー病;摂食障害;性的機能不全;睡眠障害;嘔吐;運動障害;強迫性障害;健忘症;攻撃;自閉症;眩暈;認知症;概日リズム障害および胃運動性障害、例えば、IBSを包含する。
広範囲の精神障害および精神神経障害は、強迫性障害に関し、強迫性(OC)スペクトル障害と称される関連障害の一群を形成するように思われる。式(I)で示される化合物は、身体醜形障害および心気症などの身体表現性障害、神経性過食症、神経性無食欲症、過食症、性的倒錯および非倒錯(nonparaphilic)性的依存症、シデナム舞踏病、斜頸、自閉症、強迫的ためこみを含む、強迫性スペクトル障害ならびにトゥレット・シンドロームを含む、運動障害の治療のために用いられてもよい。本明細書に用いられる、「強迫性スペクトル障害」なる語は、強迫性障害を含むことを意図とする。
式(I)で示される化合物はまた、早漏の治療に用いるのに有用である。
本発明の脈絡内で、本明細書中で使用される用語は、アメリカ精神病医学会(the American Psychiatric Association)によって出版された精神障害の診断および統計学的マニュアル(the Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)第4版(DSM−IV)および/または国際疾患分類(the International Classification of Diseases)第10版(ICD−10)において分類される。本明細書中に挙げられた障害の種々のサブタイプは、本発明の一部として意図される。下記に列挙した疾患の後ろの括弧内の数字は、DSM−IVにおける分類コードを示す。
本発明の文脈中において、「物質関連障害」なる語には:
物質依存、物質渇望および物質関連障害などの物質使用障害;物質中毒、物質離脱、物質誘導性せん妄、物質誘導性持続性認知症、物質誘導性持続性健忘障害、物質誘導性精神障害、物質誘導性気分障害、物質誘導性不安障害、物質誘導性性的機能不全、物質誘導性睡眠障害および幻覚剤持続性知覚障害(フラッシュバック)などの物質誘発性障害; アルコール依存(303.90)、アルコール濫用(305.00)、アルコール中毒(303.00)、アルコール離脱(291.81)、アルコール中毒せん妄、アルコール離脱せん妄、アルコール誘導性持続性認知症、アルコール誘導性持続性健忘障害、アルコール誘導性精神障害、アルコール誘導性気分障害、アルコール誘導性不安障害、アルコール誘導性性的機能不全、アルコール誘導性睡眠障害および特定不能のアルコール関連障害(291.9)などのアルコール関連障害;アンフェタミン依存(304.40)、アンフェタミン濫用(305.70)、アンフェタミン中毒(292.89)、アンフェタミン離脱(292.0)、アンフェタミン中毒せん妄、アンフェタミン誘導性精神障害、アンフェタミン誘導性気分障害、アンフェタミン誘導性不安障害、アンフェタミン誘導性性的機能不全、アンフェタミン誘導性睡眠障害および特定不能のアンフェタミン関連障害(292.9)などのアンフェタミン(またはアンフェタミン様)関連障害;カフェイン中毒(305.90)、カフェイン誘導性不安障害、カフェイン誘導性睡眠障害および特定不能のカフェイン関連障害(292.9)などのカフェイン関連障害;大麻依存(304.30)、大麻濫用(305.20)、大麻中毒(292.89)、大麻中毒せん妄、大麻誘導性精神障害、大麻誘導性不安障害および特定不能の大麻関連障害(292.9)などの大麻関連障害;コカイン依存(304.20)、コカイン濫用(305.60)、コカイン中毒(292.89)、コカイン離脱(292.0)、コカイン中毒せん妄、コカイン誘導性精神障害、コカイン誘導性気分障害、コカイン誘導性不安障害、コカイン誘導性性的機能不全、コカイン誘導性睡眠障害および特定不能のコカイン関連障害(292.9)などのコカイン関連障害;幻覚剤依存(304.50)、幻覚剤濫用(305.30)、幻覚剤中毒(292.89)、幻覚剤持続性知覚障害(フラッシュバック)(292.89)、幻覚剤中毒せん妄、幻覚剤誘導性精神障害、幻覚剤誘導性気分障害、幻覚剤誘導性不安障害および特定不能の幻覚剤関連障害(292.9)などの幻覚剤関連障害;吸入剤依存(304.60)、吸入剤濫用(305.90)、吸入剤中毒(292.89)、吸入剤中毒せん妄、吸入剤誘導性持続性認知症、吸入剤誘導性精神障害、吸入剤誘導性気分障害、吸入剤誘導性不安障害および特定不能の吸入剤関連障害(292.9)などの吸入剤関連障害;ニコチン依存(305.1)、ニコチン離脱(292.0)および特定不能のニコチン関連障害(292.9)などのニコチン関連障害;オピオイド依存(304.00)、オピオイド濫用(305.50)、オピオイド中毒(292.89)、オピオイド離脱(292.0)、オピオイド中毒せん妄、オピオイド誘導性精神障害、オピオイド誘導性気分障害、オピオイド誘導性性的機能不全、オピオイド誘導性睡眠障害および特定不能のオピオイド関連障害(292.9)などのオピオイド関連障害;フェンシクリジン依存(304.60)、フェンシクリジン濫用(305.90)、フェンシクリジン中毒(292.89)、フェンシクリジン中毒せん妄、フェンシクリジン誘導性精神障害、フェンシクリジン誘導性気分障害、フェンシクリジン誘導性不安障害および特定不能のフェンシクリジン関連障害(292.9)などのフェンシクリジン(またはフェンシクリジン様)関連障害;鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤依存(304.10)、鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤濫用(305.40)、鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤中毒(292.89)、鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤離脱(292.0)、鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤中毒せん妄、鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤離脱せん妄、鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤持続性認知症、鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤持続性健忘障害、鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤誘導性精神障害、鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤誘導性気分障害、鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤誘導性不安障害、鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤誘導性性的機能不全、鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤誘導性睡眠障害および特定不能の鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤関連障害(292.9)などの鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤関連障害;多物質依存(304.80)などの多物質関連障害;およびアナボリックステロイド、硝酸塩吸入剤および亜酸化窒素などの他の(または未知の)物質関連障害を含む物質関連障害が含まれる。
本発明の文脈中において、「精神病性障害」なる語には:
妄想型(295.30)、解体型(295.10)、緊張型(295.20)、未分化型(undifferentiated)(295.90)および残遺型(295.60)サブタイプを含む統合失調症;統合失調症様障害(295.40);双極型および抑うつ型サブタイプを含む統合失調性感情障害(295.70);恋愛(Erotomanic)型、誇大(Gradiose)型、嫉妬(Jealous)型、迫害(Persecutory)型、身体(Somatic)型、混合(Mixed)型および不特定(Unspecified)型サブタイプを含む妄想障害(297.1);短期精神病性障害(298.8);共通の精神病性障害(297.3);妄想および幻覚を伴うサブタイプを含む一般的健康状態に起因する精神病性障害;妄想(293.81)および幻覚(293.82)を伴うサブタイプを含む物質誘導性精神病性障害;ならびに特定不能の精神病性障害(298.9)が含まれる。
したがって、さらなる態様において、本発明は、ドーパミン受容体(特に、ドーパミンD3受容体)の調節[特に、(構造上活性な受容体系において逆作動性にも変わりうる)阻害作用/拮抗作用]が有用である病態を治療する方法であって、それを必要とする哺乳類(例えば、ヒト)に式(I)で示される化合物またはその医薬上(例えば、生理学上)許容される塩の有効量を投与することを含む方法を提供する。一の実施態様において、病態は、物質関連障害、精神病性障害、強迫性スペクトル障害または早漏である。
本発明はまた、ドーパミン受容体(特に、ドーパミンD3受容体)の調節[特に、(構造上活性な受容体系において逆作動性にも変わりうる)阻害作用/拮抗作用]が有用である哺乳類の病態の治療のための医薬の製造における式(I)で示される化合物またはその塩の使用を提供する。
本発明はまた、ドーパミン受容体(特に、ドーパミンD3受容体)の調節[特に、(構造上活性な受容体系において逆作動性にも変わりうる)阻害作用/拮抗作用]が有用である哺乳類の病態の治療に用いるための式(I)で示される化合物またはその塩を提供する。
一の実施態様において、本発明の化合物は、物質関連障害、精神病性障害、強迫性スペクトル障害または早漏の治療に用いられる。
したがって、さらなる態様では、本発明は、精神病性障害(例えば、統合失調症)、物質関連障害または強迫性スペクトル障害を治療する方法であって、それを必要とする哺乳類(例えば、ヒト)に本明細書記載の式(I)で示される化合物またはその塩の有効量を投与することを含む方法を提供する。
精神病性障害(例えば、統合失調症)、物質関連障害、強迫性スペクトル障害または早漏の治療のための医薬の製造における式(I)で示される化合物またはその塩の使用もまた提供される。
精神病性障害(例えば、統合失調症)、物質関連障害、強迫性スペクトル障害または早漏の治療に用いるための式(I)で示される化合物またはその塩もまた提供される。
哺乳類に治療剤として用いるための、本明細書に記載の病態のいずれかに用いるための式(I)で示される化合物またはその塩もまた提供される。
「治療」には、関連のある病態(複数でも可)に適当である予防法が含まれる。
医薬の使用について、本発明の化合物は大抵、標準的医薬組成物として投与される。したがって、さらなる態様において、本発明は、式(I)で示される化合物またはその医薬上(すなわち、生理学上)許容される塩および医薬上(すなわち、生理学上)許容される担体を含む医薬組成物を提供する。医薬組成物は、本明細書に記載の病態のいずれかの治療に用いられうる。
式(I)で示される化合物は、便利な方法、例えば、経口、非経口(例えば、静脈内)、口腔、舌下、鼻腔、直腸または経皮投与および適宜適合される医薬組成物により投与されうる。
経口投与された場合に活性である式(I)で示される化合物およびその塩は、液体または固体、例えば、シロップ、懸濁液または乳剤、錠剤、カプセルおよびトローチ剤として処方されうる。
液体処方は、一般に、該化合物またはその塩の適当な液体担体(複数でも可)、例えば、水、エタノールまたはグリセリンなどの水性溶媒、あるいはポリエチレングリコールまたは油などの非水性溶媒中懸濁液または溶液からなるであろう。処方はまた、懸濁化剤、保存剤、香味剤または着色剤を含んでいてもよい。
錠剤の形態の組成物は、固体処方を調製するために通常用いられる適当な医薬担体(複数でも可)を用いて調製されうる。かかる担体の例として、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、ラクトース、スクロースおよびセルロースが挙げられる。
カプセル形態の組成物は、ルーチンなカプセル化手法を用いて調製できる。例えば、活性成分を含有するペレットを標準的な担体を用いて調製することができ、次いで、ハードゼラチンカプセル中に充填することができる。別法では、いずれか適当な医薬担体、例えば、水性ゴム、セルロース、珪酸塩または油を用いて分散液または懸濁液を調製することができ、該分散液または懸濁液を次いで、ソフトゼラチンカプセル中に充填することができる。
典型的な非経口組成物は、滅菌水性担体または非経口的に許容される油、例えば、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、レシチン、落花生油、またはゴマ油中における該化合物またはその塩の溶液または懸濁液からなる。別法では、該溶液を凍結乾燥し、次いで、投与直前に適当な溶媒で復元することができる。
経鼻投与のための組成物は、好都合には、エアロゾル、滴剤、ゲルおよび粉剤として処方してもよい。エアロゾル処方は、典型的には、医薬上許容される水性または非水性溶媒中の活性物質の溶液または懸濁液を含み、通常、噴霧装置で使用するためのカートリッジまたはリフィルの形態をとりうる密封容器中の滅菌形態で単回投与量または複数回投与量で提供される。別法では、密閉容器は、容器の内容物が空になるとすぐに処分することが意図される単回投与鼻吸入器または計量バルブを備え付けたエアロゾルディスペンサーのような単一の投薬装置であってもよい。剤形がエアロゾルディスペンサーを含む場合、それは、圧縮空気のような圧縮ガスまたはフルオロクロロ炭化水素のような有機プロペラントであり得るプロペラントを含有するであろう。エアロゾル剤形はまた、ポンプ噴霧器の形態をとりうる。
バッカルまたは舌下投与に適当な組成物は、活性成分が砂糖およびアラビアゴム、トラガカントゴム、またはゼラチンおよびグリセリンのような担体と共に処方される錠剤、ロゼンジおよびトローチ(pastille)を包含する。
経直腸投与用組成物は、好都合には、ココア脂のような通常の坐剤基剤を含有する坐剤の形態である。
経皮投与に適当な組成物は、軟膏、ゲルおよびパッチを包含する。
一の実施態様において、組成物は、単位剤形、例えば、錠剤、カプセルまたはアンプルである。
経口投与のための各剤形は、例えば、1〜250mg(非経口投与の場合、例えば0.1〜25mgを含有する)の式(I)の化合物または遊離塩基として計算されたその塩を含有する。
本発明の医薬上許容される化合物は、通常、例えば、式(I)の化合物または遊離の塩基として計算されたその医薬上許容される塩の1mg〜500mg、例えば10mg〜400mg、例えば、10〜250mgの経口投与量、または0.1mg〜100mg、例えば0.1mg〜50mg、例えば、1〜25mgの静脈内、皮下または筋内投与量で、該化合物を一日に1〜4回投与する一日の投与計画(成人患者用)において投与されるであろう。適当には、化合物は、連続的治療の期間、例えば、1週間以上投与されるであろう。
生物学的試験方法
本発明の化合物の機能的強度および固有の活性は、下記のGTPγSシンチレーション近接アッセイ(GTPγS−SPA)によって測定されうる。該研究に使用される細胞は、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞である。
細胞系統
CHO D2
CHO D3
化合物は、2つの代替プロトコルにしたがって試験されてもよい:
a)細胞膜を次のように調製する。細胞ペレットを10容量の50mM HEPES,1mM EDTA pH7.4(KOHを用いる)中に再懸濁する。同日に、ホモジナイゼーションバッファーを加える直前に、下記のプロテアーゼを該バッファーに加える。
2.12×10−6Mロイペプチン(Sigma L2884)−5000xストック=バッファー中5mg/ml
25μg/mlバシトラシン(Sigma B0125)−1000xストック=バッファー中25mg/ml
1mM PMSF−1000xストック=100%エタノール中17mg/ml
2x10−6MペプスタチンA−1000xストック=100%DMSO中2mM
クラスIIバイオハザード・キャビネット中において、細胞を1リットルのガラスワーリングブレンダー中、2x15秒バーストによってホモジナイズする。得られた懸濁液を500gで20分間回転する(Beckman T21遠心分離機:1550rpm)。上清を25mlピペットで回収し、予め冷やした遠心管にアリコートし、48,000gで回転してペレット膜フラグメントを得る(Beckman T1270:23,000rpm、30分)。最終48,000gのペレットをホモジナイゼーションバッファー中に再懸濁する(最初の細胞ペレットの4倍容量)。48,000gペレットを5秒間ボルテックスすることによって再懸濁し、dounceホモジナイザー中、10−15ストロークでホモジナイズする。該調製物をポリプロピレンチューブ中、適当なサイズのアリコート(200−1000ul)に分配し、−80℃で保管する。膜調製物中のタンパク質含量は、Bradfordタンパク質アッセイで評価する。
試験薬物の最終的な最大濃度は、該アッセイにおいて3μMであり、100%DMSO中における11点連続希釈曲線1:4をBiomek FXを用いて行う。全アッセイ容量(TAV)中1%の試験薬物を固形白色384ウェルアッセイプレートに加える。50%TAVの予め結合させた(4℃で90分間)膜5μg/ウェル、および20mM HEPES pH7.4,100mM NaCl,10mM MgCl2,60μg/mlサポニンおよび30μM GDP中におけるコムギ胚芽凝集素ポリスチレンシンチレーション近接アッセイビーズ(RPNQ0260,Amersham)0.25mg/ウェルを加える。第3の添加は、バッファー(アゴニスト様式)またはアッセイバッファー中で調製されたEC80最終アッセイ濃度のアゴニスト、キネロラン(Quinelorane)(アンタゴニスト様式)のいずれかの20%TAV添加であった。該アッセイは、最終濃度0.38nMのGTPγ[35S](37MBq/ml,1160Ci/mmol,Amersham)の29%TAVの添加によって開始された。全ての添加後、アッセイプレートを1,000rpmで1分間回転する。アッセイプレートは、Viewlux,613/55フィルター上で5分間、最終添加後2〜6時間の間にカウントする。
基底値を超える試験薬物の効果は、逐次最小二乗曲線フィッティングプログラムによってEC50値で得られ、表中、pEC50(すなわち、−logEC50)として表される。試験薬物の最大効果と完全アゴニスト、キネロランの最大効果との間の比率は、固有活性(IA)値(すなわち、IA=1完全アゴニスト、IA<1部分アゴニスト)をもたらす。試験薬物のfpKi値は、Cheng&Prusoff式:
fKi=IC50/1+([A]/EC50)
[式中:[A]は、アッセイ中におけるアゴニスト5−HTの濃度であり、EC50は、同じ実験において得られた5−HT EC50値である]
を用いて、「アンタゴニスト様式」実験によって得られたIC50から計算される。fpKiは、−logfKiとして定義される。
b)細胞膜を次のように調製する。細胞ペレットを10容量の50mM HEPES,1mM EDTA pH7.4(KOHを用いる)中に再懸濁する。同日に、ホモジナイゼーションバッファーを加える直前に、下記のプロテアーゼを該バッファーに加える。
10−4Mロイペプチン(Sigma L2884)
25μg/mlバシトラシン(Sigma B0125)
1mM PMSF−100xストック=100%エタノール中17mg/ml
2x10−6MペプスタチンA−500xストック=100%エタノール中1mM
200mlの50mM HEPES+10−4Mロイペプチン+25μg/mlバシトラシン+1mM EDTA+1mM PMSF+2uMペプスタチンA中において(後者2種の試薬を、エタノール中に各々、新たな×100および×500ストックとして添加した)、細胞を2x15秒間ガラスワーリングブレンダーないでホモジナイズした。ブレンダーを最初のバースト後5分間ならびに最後のバースト後10−40分間氷に突っ込み、泡が消えた。次いで、物質を500gで20分間回転し、上清を48,000gで36分間回転した。ペレットを、PMSFおよびペプスタチンAを含まない上記と同一のバッファー中に再懸濁した。次いで、物質を、0.6mmニードルを通して押し出し、必要容量を取り入れ(通常、最初の細胞ペレットの4倍容量)、アリコートし、−80℃で冷凍保存した。
試験薬物の最終的な最大濃度は、該アッセイにおいて3μMであり、100%DMSO中における11点連続希釈曲線1:4をBiomek FXを用いて行う。全アッセイ容量(TAV)中1%の試験薬物を固形白色384ウェルアッセイプレートに加える。50%TAVの予め結合させた(室温で60分間)膜5μg/ウェル、および20mM HEPES pH7.4、100mM NaCl、10mM MgCl2、60μg/mlサポニンおよび30μM GDP中におけるコムギ胚芽凝集素ポリスチレンシンチレーション近接アッセイビーズ(RPNQ0260,Amersham)0.25mg/ウェルを加える。第3の添加は、バッファー(アゴニスト様式)またはアッセイバッファー中で調製されたEC80最終アッセイ濃度のアゴニスト、キネロラン(アンタゴニスト様式)のいずれかの20%TAV添加であった。該アッセイは、最終濃度0.38nMのGTPγ[35S](37MBq/ml,1160Ci/mmol,Amersham)の29%TAVの添加によって開始された。全ての添加後、アッセイプレートを1,000rpmで1分間回転する。アッセイプレートは、Viewlux,613/55フィルター上で5分間、最終添加後3〜6時間の間にカウントする。
基底値を超える試験薬物の効果は、逐次最小二乗曲線フィッティングプログラムによってEC50値で得られ、表中、pEC50(すなわち、−logEC50)として表される。試験薬物の最大効果と完全アゴニスト、キネロランの最大効果との間の比率は、固有活性(IA)値(すなわち、IA=1完全アゴニスト、IA<1部分アゴニスト)をもたらす。試験薬物のfpKi値は、Cheng&Prusoff式:
fKi=IC50/1+([A]/EC50)
[式中:[A]は、アッセイ中におけるアゴニストキネロランの濃度であり、EC50は、同じ実験において得られたキネロランEC50値である]
を用いて、「アンタゴニスト様式」実験によって得られたIC50から計算される。fpKiは、−logfKiとして定義される。
上記に列挙された本発明の化合物は、ドーパミンD3受容体にて6.5−10.5のpKi値を有する。別の実施態様において、上記に列挙された本発明の化合物は、ドーパミンD3受容体にて7.0−10.5の範囲のpKi値を有する。pKiの結果は、正確に言うと、たった約±0.3−0.5と判断される。
上記に列挙された本発明の化合物は、D2受容体を超える選択性を示す。
本発明は、以下の非限定的な実施例によりさらに示される。
全ての温度は、℃をいう。赤外線スペクトルは、FT−IR機器で測定された。化合物を、正のエレクトロスプレー(ES+)イオン化モードで作動される質量スペクトルにアセトニトリルで溶解された試料の直接注入で分析した。プロトン磁気共鳴(1H−NMR)スペクトルは400MHzで記録され、化学シフトは、内部標準として用いられるMe4Siからppm低磁場(d)において記録され、一重線(s)、広幅一重線(bs)、二重線(d)、二重線の二重線(dd)、三重線(t)、四重線(q)または多重線(m)として帰属される。
カラムクロマトグラフィーを、シリカゲル上で行った(Merck AG Darmstaadt、Germany)。以下の略称は、文中で用いられる:HOBt=1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、EtOAc=酢酸エチル、Et2O=ジエチルエーテル、DMF=N,N’−ジメチルホルムアミド、MeOH=メタノール、THF=テトラヒドロフラン、DCC=1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド、SCX=強陽イオン交換樹脂、Tlcはシリカペレット上の薄層クロマトグラフィーを表す、driedは無水硫酸ナトリウムで乾燥させた溶液を表す、r.t.(RT)は室温を表す、Rt=保持時間、DMSO=ジメチルスルホキシド;AcOEt=酢酸エチル;DCM=ジクロロメタン;DCE=ジクロロエタン;EtOH=エチルアルコール。
調製例1:ジエチル−2−(2−メチル−6−キノリニル)−2−ブテンジオアート(P1)
室温で、6−ブロモ−2−メチルキノリン(2.89g)のDMF(70mL)中攪拌溶液に、マレイン酸ジエチル(4.85mL)、酢酸パラジウム(0.15g)、トリ(o−トリル)ホスフィン(0.39g)および炭酸カリウム(3.59g)を続けて添加し、次いで、反応混合物を100℃に加温し、一晩攪拌し続けた。冷却後、反応混合物を、水でクエンチし、ジエチルエーテルで2回抽出した。合した有機層を収集し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、(シクロヘキサン−酢酸エチル 100〜60%で溶出しながら)シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーに付して精製し、淡黄色油として4gの標記化合物を得た。
MS(m/z):314[MH]
+。
調製例2:1−(2−メチル−6−キノリニル)−1,2−シクロプロパンジカルボン酸ジエチル(P2)
水素化ナトリウム(0.52g)を、室温で、ヨウ化トリメチルスルホキソニウム(2.81g)のDMSO(28mL)中攪拌溶液に少量ずつ添加した。0.5時間後、透明な反応混合物を0℃に冷却し、ジエチル−2−(2−メチル−6−キノリニル)−2−ブテンジオアート(2.0g)のDMSO(14mL)中溶液を素早く添加し、水(30mL)を加えた後0.5時間攪拌し続けた。混合物をエーテル(30mL)で2回抽出し、有機相を、飽和塩化アンモニウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発し、2gの標記化合物を得、さらに精製することなく用いた。
MS(m/z):328[MH]
+。
調製例3:(1R,5S/1S,5R)−1−(2−メチル−6−キノリニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(P3)
1−(2−メチル−6−キノリニル)−1,2−シクロプロパンジカルボン酸ジエチル(2g)のTHF(62mL)中攪拌溶液に、室温で、水(13mL)中水酸化リチウム(1.62g)を添加し、反応混合物を80℃に加温し、8時間攪拌した。室温に冷却した後、6N塩酸をpH4−5になるまで添加し、混合物を最初の容量の1/3まで減圧下で濃縮した。水性溶液を、(MeOHおよび2Nアンモニア/MeOHで溶出しながら)SCXカートリッジに通して、有機相を減圧下で蒸発し、残渣を乾燥機で乾燥し、対応する粗ジカルボン酸中間体を得た(1.2g)。該物質を、キシレン(30mL)で懸濁し、尿素(0.53g)を添加し、反応混合物を還流し、5時間攪拌した。反応物を室温に冷却した後、混合物を2%水性塩酸で抽出し、水性溶液のpHを炭酸ナトリウムで約8−9にし、混合物をDCMで抽出した。有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮し、粗標記生成物を得(0.66g)、さらに精製することなく用いた。
MS(m/z):253[MH]
+。
調製例4:(1R,5S/1S,5R)−6−[3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−1−イル]−2−メチルキノリン(P4)
0℃で、ボラン−THF複合体(10.5mL、1M/THF)の攪拌溶液に、1−(2−メチル−6−キノリニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(0.66g)のTHF(15mL)中溶液を滴下し、次いで、反応混合物を室温にし、5時間還流した。次いで、反応混合物を、0℃に冷却し、塩酸(20mL、6N)を添加し、混合物を室温で3時間攪拌した。炭酸カリウムをpHが約9にまるまで添加し、次いで、混合物をDCMで抽出した。有機相を、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、(DCM/MeOH 100〜90%で溶出しながら)フラッシュクロマトグラフィーに付して精製し、淡黄色泡として標記化合物を得た(0.25g)。
NMR(
1H,DMSO):δ 9.5(s,1H)、9.4(d,1H)、7.98(d,1H)、NHおよびNH2は観察されなかった。MS(m/z):139[MH]
+。
調製例5:3−[(3−シクロプロピル)チオ]−4−メチル−5−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール(P5)
エチル−2−クロロアセト酢酸塩(1重量;1当量、1000g)を、ホルムアミド(0.68容量;約2.8当量)で熟成し、得られた溶液を120℃に加熱した。5時間後、混合物を室温に冷却し、窒素下で一晩熟成した。混合物を、NaOH(3M、6容量、中程度の発熱反応)で処理し、室温で4時間攪拌した。酢酸エチル(6容量)を添加し、相を分離した。有機層を処分し、一方、水層を、濃(32%)水性HClでpH2(約2.0容量)に酸性化した。沈殿が形成し始めた。懸濁液をAcOEt(8容量)で処理し、大量の沈殿が溶解するまで激しく攪拌した。水相をAcOEtで2回抽出し(各6容量)、合した有機層を低容量になるまで蒸留した(低容量にて、再度懸濁が観察された)。新たなAcOEt(8容量)を添加し、混合物を蒸発乾固した。収集した固体を、減圧下で一晩40℃の乾燥機にて静置し、4−メチル−1,3−オキサゾール−5−カルボン酸を得た(498g、64.5%)。
該物質(498g、1重量)を、窒素下にて乾テトラヒドロフラン(5容量)で溶解し、0℃に冷却した。DCC(1.62重量、1当量)を、次いで、HOBt(1.07重量、1当量)を滴下した。混合物を25±2℃に加温し、30分間攪拌した。次いで、4−メチル−3−チオセミカルバジド(0.83重量、1当量)を添加し、混合物を25±2℃で2時間さらに攪拌した。混合物を濾過し、ケークを新たなテトラヒドロフラン(1容量)で洗浄し、数時間フィルター上で乾燥した。ケークを、1M水性NaOH(13容量)で懸濁し、30分間70℃に加熱した。次いで、混合物を25+2℃に冷却し、固体を濾過により除去した。ケークを、1M水性NaOH(10容量)で洗浄した。合した母液を0℃に冷却し、HCl(水性、16%;注意:HClを添加している間、+10℃以下に維持する)で約pH5に酸性化した。懸濁した生成物を、水(2x3容量)で洗浄しながら濾過によって単離した。ケークを、高真空下で18時間、40℃で乾燥し、4−メチル−5−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオンを得た(各々、その互変異性体;290g、37%)。
NaOEt(EtOH中21%溶液、2.08容量、1.1当量)を、窒素雰囲気下でEtOH(20容量)に添加した。4−メチル−5−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオン(各々、その互変異性体;290g、1重量)を少量ずつ添加し、得られた混合物を、透明溶液を得るまで25±2℃で攪拌した。次いで、1−ブロモ−3−クロロプロパン(0.54容量、1.1当量)を添加し、溶液を40℃で24時間攪拌し、次いで、25℃に冷却した。濾過後、水(20容量)を添加し、エタノール相を真空蒸留(内部温度約40℃)で除去した。混合物をEtOAc(41容量)で抽出した。水層を除去し、有機層を蒸発乾固した。ジクロロメタン(4容量)を添加した。有機溶液を、EtOAc(200容量)で溶出しながら、短シリカゲルカラム(18重量のシリカ)に付して精製し、固形泡沫として標記化合物を得た(267.64g、66%)。
NMR(1H,CDCl3):δ 7.90(s,1H)、3.70(s,5H)、3.40(t,2H)、2.52(s,3H)、2.30(m,2H)。
調製例6:4−[(1R,5S/1S,5R)−3−(トリフルオロアセチル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−1−イル]フェノール(P6)
−78℃で、(1R,5S/1S,5R)−1−[4−(メチルオキシ)フェニル]−3−(トリフルオロアセチル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(0.6g)のDCM(20ml)中攪拌溶液に、トリブロモボラン(4.2ml)を5分かけて滴下した。反応を室温にし、水性飽和NaHCO
3(15ml)を添加した後1時間攪拌し続けた。本能混合物を酢酸エチルで抽出し、(シクロヘキサン:酢酸エチル 10%〜60%で溶出しながら)フラッシュクロマトグラフィーに付した後、標記化合物を得た(0.54g)。
NMR(
1H,DMSO−D
6):δ 9.3(bs,1H)、7.1(m,2H)、6.65(d,2H)、4.1−3.55(m,4H)、1.95(m,1H)、1.0(m,1H)、0.65(m,1H)。
調製例7:2−ニトロ−4−[(1R,5S/1S,5R)−3−(トリフルオロアセチル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−1−イル]フェノール(P7)
0℃で、4−[(1R,5S/1S,5R)−3−(トリフルオロアセチル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−1−イル]フェノール(0.14g)のDCM(2ml)中攪拌溶液に、ジオキソシラン(140mg)および硝酸(0.033ml)を続けて添加した。1.5時間後、反応混合物をセライトパネルに通して濾過し、濾液を、水性飽和NaHCO
3(10ml)で洗浄し、溶媒を真空下で蒸発し、標記化合物を得(0.14g)、さらに精製することなく用いた。
NMR(
1H,DMSO−D
6):δ 7.8(d,1H)、7.45(d,1H)、7.0(d,1H)、4.1−3.6(m,4H)、2.05(m,1H)、1.1(m,1H)、0.75(m,1H)、フェノールプロトンは観察されなかった。
調製例8:2−アミノ−4−[(1R,5S/1S,5R)−3−(トリフルオロアセチル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−1−イル]フェノール(P8)
2−ニトロ−4−[(1R,5S/1S,5R)−3−(トリフルオロアセチル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−1−イル]フェノール(0.24g)および10%パラジウム/C(0.048g)のEtOH(10ml)中攪拌溶液を、3時間水素化した(1atm)。Pd/Cを濾去し、固体をEtOH(3x10ml)で洗浄し、濾液を真空下で蒸発し、標記化合物を得(0.22g)、それ自体を用いた。
MS(m/z):287[MH]
+。
調製例9:5−[(1R,5S/1S,5R)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−1−イル]−2−エチル−1,3−ベンゾオキサゾール(P9)
2−アミノ−4−[(1R,5S/1S,5R)−3−(トリフルオロアセチル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−1−イル]フェノール(0.11g)、1,1,1−トリス(エチルオキシ)プロパン(0.216ml)および4−メチルベンゼンスルホン酸(0.01g)を、室温でDMF(1ml)に滴下した。反応物を、70℃で2時間、次いで、110℃でさらに2時間攪拌した。酢酸エチルを添加し、有機相を飽和NaHCO
3で洗浄した。溶媒を蒸発し、残渣をMeOH/H
2O(1/1、5ml)で溶解した。炭酸カリウム(0.21g)を添加し、反応物を60℃で加熱した。2時間後、HF(4ml)を加え、反応物を60℃でさらに2時間加熱した。室温で水を加え、DCMで抽出し、溶媒を除去した後、標記化合物を得た(0.19g)。
MS(m/z):325.2[MH]
+。
調製例10:3−(2−メチル−5−ピリミジニル)−1H−ピロール−2,5−ジオン(P10)
標記化合物を、標準Meerwein反応(J.Am.Chem.Soc.1955,77,2313)と同様に2−メチル−5−ピリミジンアミドをマレイミドと反応させることまたはバリエーション(例えば、J.Org..Chem.,1977,42,2431)により調製しうる。2−メチル−5−ピリミジンアミド(1当量)に、塩酸(37%、2.6当量)および水の溶液を、激しく攪拌しながら室温で加え、形成した沈殿を30分間攪拌するであろう。温度を0℃に下げ、水中亜硝酸ナトリウム(1.1当量)を攪拌懸濁液に滴下した。ジアゾ化の終わりに、一般には、透明溶液を得るであろう。アセトン中マレイミド(2当量)を0℃で滴下し、次いで、酢酸ナトリウムを加えることによって溶液のpHを3−3.5に調節するであろう。塩化銅(II)(0.15当量)を添加し、0℃で1時間、次いで、室温で一晩激しく攪拌し続けるであろう。アセトンを真空中で除去し、残渣を濾過し、真空中で一晩乾燥し、粗標記化合物を得るであろう。
調製例11:(1R,5S/1S,5R)−1−(2−メチル−5−ピリミジニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(P11)
標記化合物を、ヨウ化トリメチルスルホキソニウムに基づくシクロプロパン化方法にしたがって調製しうる。粉砕した水酸化ナトリウム(2当量)を、ヨウ化トリメチルスルホキソニウム(2当量)のDMSO中攪拌溶液に少量ずつ加えるであろう。得られた混合物を、室温で1.5時間攪拌し、次いで、DMSO中3−(2−メチル−5−ピリミジニル)−1H−ピロール−2,5−ジオン(1当量)を滴下し、得られた混合物を室温で20分間攪拌であろう。反応温度を0℃に下げ、NH
4Cl(水性飽和溶液)を、次いで、Et
2Oをゆっくりと加えるであろう。有機相を、水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、蒸発し、標記粗生成物を得るであろう。
調製例12:(1R,5S/1S,5R)−1−(2−メチル−5−ピリミジニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(P12)
標記化合物を、イミドからアミンへの通常の還元法にしたがって調製しうる。0℃で、BH
3−THF複合体(テトラヒドロフラン中1M、12当量)の攪拌溶液に、THF中(1R,5S/1S,5R)−1−(2−メチル−5−ピリミジニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(1当量)を滴下するであろう。添加後、得られた混合物を、室温にし、4時間還流するであろう。混合物を0℃に冷却し、次いで、メタノールおよび塩酸(6M溶液)を添加し、次いで、有機溶媒を真空下で除去するであろう。水酸化ナトリウムの溶液(5M)を、pHが9−10に達するまで添加し、混合物をEt
2Oで抽出し、有機相を真空下で蒸発し、標記粗生成物を得るであろう。
調製例13:(1−(フェニルメチル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール)(P13)
ジイソピノカンフェイルボランを、J.Org.Chem.1984,49,945−947で報告される製法にしたがって調製した。2−[(1Z)−3−クロロ−1−(クロロメチル)−1−プロペン−1−イル]−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(前述のTetrahedron Lett.1993,34,4827−4828に記載)を、1,4−ジクロロ−2−ブチンを用いて、Tetrahedron Lett.1989,30,2929で報告される一般法にしたがって調製した。こうして得られた物質を、Synlett 2002,5,829−831で報告される製法にしたがってさらに変換した。該後者の製法は、標記生成物の単離が、(蒸留よりむしろ)粗反応生成物のアセトニトリル中溶液のシクロヘキサンでの抽出により達成され、シクロヘキサン相から揮発物を蒸発した後、標記化合物(ベンジルアミンのモルの約10%を含む)を得られるように変更された。
調製例14:2−メチル−5−[1−(フェニルメチル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−イル]ピリミジン(P14)
標記化合物を、パラジウム媒介カップリング反応を用いて、例えば、5−ブロモ−2−メチルピリミジンおよび1−(フェニルメチル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロールから出発して調製しうる。例えば、5−ブロモ−2−メチルピリミジン(1.3当量)のTHF中溶液に、1−(フェニルメチル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール(1当量)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(5%mol)およびフッ化セシウム(4当量)を室温で添加してもよく、得られた混合物を80℃で1.5時間攪拌するであろう。冷却後、溶媒を減圧下で蒸発し、残渣をジクロロメタンと水酸化ナトリウム(1M)間に分配するであろう。有機相を減圧下で蒸発し、粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィーに付して標記化合物を得るであろう。
調製例15:(1R,5S/1S,5R)−1−(2−メチル−5−ピリミジニル)−3−(フェニルメチル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(P15)
標記化合物を、調製例11の化合物の製法にしたがって調製しうる。
調製例16:(1R,5S/1S,5R)−1−(2−メチル−5−ピリミジニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(P16)
標記化合物を、通常の水素化反応にしたがって調製しうる。(1R,5S/1S,5R)−1−(2−メチル−5−ピリミジニル)−3−(フェニルメチル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(1当量)、塩酸、Pd/Cのエタノール中混合物を、出発物質が消失するまで1atmで水素化してもよい。混合物をセライトにかけて濾過し、有機相を真空下で蒸発し、標記粗生成物を得るであろう。
調製例17:3−(5−メチル−2−チエニル)−1−(フェニルメチル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール(P17)
標記化合物を、パラジウム媒介カップリング反応を用いて、例えば、2−ブロモ−5−メチルチオフェンおよび1−(フェニルメチル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロールから出発して調製しうる。例えば、2−ブロモ−5−メチルチオフェン(1.3当量)のTHF中溶液に、1−(フェニルメチル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール(1当量)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(5%mol)およびフッ化セシウム(4当量)を室温で添加してもよく、得られた混合物を80℃で1.5時間攪拌するであろう。冷却後、溶媒を減圧下で蒸発し、残渣をジクロロメタンと水酸化ナトリウム(1M)間に分配するであろう。有機相を減圧下で蒸発し、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーに付して精製し、標記化合物を得るであろう。
調製例18:(1S,5S/1R,5R)−1−(5−メチル−2−チエニル)−3−(フェニルメチル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(P18)
標記化合物を、亜鉛媒介シクロプロパン化法にしたがって調製しうる(例えば、Tetrahedron,2003,59,6967)。例えば、DCM中3−(5−メチル−2−チエニル)−1−(フェニルメチル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール(1当量)を、0℃でジエチル亜鉛(6当量、ヘキサン中1M)およびジヨードメタン(12当量)のDCM中攪拌混合物に添加してもよい。出発物質の消失後(MSでモニター)、NH
4Clでクエンチし、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーに付して精製し、標記化合物を得るであろう。
調製例19:(1S,5S/1R,5R)−1−(5−メチル−2−チエニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(P19)
標記化合物を、例えば、塩化アシル試薬を用いるベンジル除去にしたがって調製してもよい(例えば、J.Med.Chem.,1989,32,2534)。水素化法もまた可能である。例えば、0℃で、(1S,5S/1R,5R)−1−(5−メチル−2−チエニル)−3−(フェニルメチル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(1当量)の1,2−ジクロロエタン中溶液に、1−クロロエチルクロロギ酸塩(1.2当量)を添加してもよい。(MSによって物質の消失の始まりがモニターされるのに)必要な時間反応混合物を還流した後、溶媒を真空下で除去し、メタノールを添加し、混合物を4時間還流するであろう。溶媒を除去し、残渣をHCl(0.5N)で処理し、次いで、NaOHで塩基性化した後混合物をエーテルで抽出し、標記化合物を得るであろう。
調製例20:ジエチル−2−(6−キノオキサリニル)−2−ブテンジオアート(P20)
標記化合物を、一般試薬としてマレイン酸ジエチルまたはフマル酸ジエチルを用いて、パラジウム媒介カップリング反応によって調製しうる(例えば、Tetrahedron,2002,58,6545)。例えば、6−ブロモキノキサリン(1当量)、マレイン酸ジエチル(2.3当量)、酢酸パラジウム(0.05当量)、トリ(o−トリル)ホスフィン(0.1当量)および炭酸カリウム(2当量)のDMF中混合物を、100℃に加温し、16時間攪拌してもよい。水でクエンチし、ジエチルエーテルで抽出し、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーに付して精製し、標記化合物を得るであろう。
調製例21:ジエチル−1−(6−キノオキサリニル)−1,2−シクロプロパンジカルボン酸塩(P21)
標記化合物を、ヨウ化トリメチルスルホキソニウムに基づくシクロプロパン化法により調製しうる。例えば、粉砕した水酸化ナトリウム(2当量)を、ヨウ化トリメチルスルホキソニウム(2当量)のDMSO中攪拌養鶏に少量ずつ添加してもよい。得られた混合物を、室温で1.5時間攪拌してもよく、次いで、DMSO中ジエチル−2−(6−キノオキサリニル)−2−ブテンジオアート(1当量)を滴下し、得られた混合物を室温で20分間攪拌してもよい。反応温度を0℃に下げ、NH
4Cl(水性飽和溶液)を、次いで、Et
2Oをゆっくりと加えるであろう。有機相を水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、蒸発し、標記化合物を得てもよい。
調製例22:(1R,5S/1S,5R)−1−(6−キノオキサリニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(P22)
標記化合物を、カルボン酸へのエステル加水分解、次いで、尿素を用いるイミドへの環化にしたがって調製しうる。例えば、室温で、ジエチル−1−(6−キノオキサリニル)−1,2−シクロプロパンジカルボン酸塩(1当量)のTHF中攪拌溶液に、水中水酸化リチウム(2.5当量)を添加してもよく、反応混合物を80℃に加温し、8時間攪拌した。室温に冷却した後、6N塩酸をpH4−5になるまで添加し、混合物を最初の容量の1/3まで減圧下で濃縮してもよい。水性溶液を、(MeOHおよび2Nアンモニア/MeOHで溶出しながら)SCXカートリッジに通し、有機相を減圧下で蒸発し、残渣を乾燥機で乾燥し、対応する粗ジカルボン酸中間体を得てもよい。該物質をキシレンで懸濁し、尿素(2当量)を添加し、反応物を5時間還流するであろう。2%水性塩酸で抽出した後、水性混合物を塩基性化し、DCMで抽出し、標記化合物を得るであろう。
調製例23:(1R,5S/1S,5R)−6−[3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−1−イル]キノキサリン(P23)
標記化合物を、ビトライドまたはボランに基づく還元法にしたがって調製しうる。例えば、0℃でBH3−THF複合体(テトラヒドロフラン中1M、12当量)の攪拌溶液に、THF中(1R,5S/1S,5R)−1−(6−キノオキサリニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(1当量)を滴下してもよい。添加後、得られた混合物を、室温にし、4時間還流するであろう。混合物を0℃に冷却し、次いで、メタノールおよび塩酸(6M溶液)を添加し、次いで、有機溶媒を真空下で除去するであろう。水酸化ナトリウム(5M)の溶液を、pHが9−10に達するまで添加し、混合物をEt
2Oで抽出し、有機相を真空下で蒸発し、粗標記生成物を得るであろう。
調製例24:ジエチル−2−(5−キノリニル)−2−ブテンジオアート(P24)
室温で、5−ブロモ−2−メチルキノリン(2.87g)のDMF(60mL)中攪拌溶液に、マレイン酸ジエチル(5.15mL)、酢酸パラジウム(0.16g)、トリ(o−トリル)ホスフィン(0.42g)および炭酸カリウム(3.80g)を続けて添加し、次いで、反応混合物を水でクエンチし、ジエチルエーテルで2回抽出した。合した有機層を収集し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、(シクロヘキサン−酢酸エチル 100〜60%で溶出しながら)シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーに付して精製し、淡黄色油として3.51gの標記化合物を得た。
MS(m/z):300[MH]
+。
調製例25:1−(5−キノリニル)−1,2−シクロプロパンジカルボン酸ジエチル(P25)
水素化ナトリウム(0.93g)を、0.5時間後室温でヨウ化トリメチルスルホキソニウム(5.12g)のDMSO(50mL)中攪拌懸濁液に少量ずつ添加し、透明反応混合物を0℃に冷却し、ジエチル−2−(5−キノリニル)−2−ブテンジオアート(P24、3.48g)のDMSO(25mL)中溶液を素早く添加し、水(30mL)を添加した後0.5時間攪拌し続けた。混合物を、エーテル(30mL)で2回抽出し、有機相を飽和塩化アンモニウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発した。粗生成物を、(シクロヘキサン−酢酸エチル 100〜70%で溶出しながら)シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーに付して精製し、淡黄色油として3.02gの標記化合物を得た。
MS(m/z):314[MH]
+。
調製例26:(1R,5S/1S,5R)−1−(5−キノリニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(P26)
室温で、1−(5−キノリニル)−1,2−シクロプロパンジカルボン酸ジエチル(P25、3.02g)のTHF(90mL)中攪拌溶液に、水(23mL)中水酸化リチウム(2.31g)を添加し、反応混合物を80℃に加温し、8時間攪拌した。室温に冷却した後、塩酸(37%)をpH4−5になるまで添加し、混合物を減圧下で一部濃縮し、DCMで抽出し、有機相を減圧下で蒸発し、100℃の真空乾燥機で一晩乾燥し、白色固体として1.7gの固形物質を得た。
該物質の一部(0.85g)をキシレン(65mL)で懸濁し、尿素(1.0g)を添加し、反応混合物を、一晩加熱還流した。反応を室温に冷却した後、混合物を、2%水性塩酸で抽出し、水性溶液のpHを、NaHCO
3で約8とし、混合物をDCMで抽出した。有機溶液を、(MeOHおよび2Nアンモニア/MeOHで溶出しながら)SCXカートリッジに通して、120mgの粗標記化合物を得た。該方法を、残存部分(85mg)について繰り返した。2種の粗生成物を合し、(DCM/MeOH 100%〜96%で溶出しながら)フラッシュクロマトグラフィーに付して精製し、165mgの標記化合物を得た。
MS(m/z):239[MH]
+。
調製例27:5−[(1R,5S/1S,5R)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−1−イル]キノリン(P27)
0℃で、ボラン−THF複合体(2.8mL、1M/THF)のTHF(1mL)中攪拌溶液に、1−(2−メチル−6−キノリニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2,4−ジオン(P26、165mg)のTHF(3mL)中溶液を滴下し、次いで、反応混合物を室温にし、3時間攪拌した。次いで、反応混合物を0℃に冷却し、塩酸(2N)を添加し、混合物を室温で3時間攪拌した。NaOH(1M)をpHが約9になるまで添加し、混合物をDCMで抽出し、有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、(DCM/MeOH 100〜90%で溶出しながら)フラッシュクロマトグラフィーに付して精製し、淡黄色泡沫として標記化合物を得た(28mg)。
MS(m/z):211[MH]
+。
調製例28:2−[1−(フェニルメチル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−イル]ピリミジン(P28)
2−ブロモピリミジン(0.88g)の乾テトラヒドロフラン(30mL)中溶液に、1−(フェニルメチル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール(P13、1.21g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.25g)およびフッ化セシウム(2.59g)を室温で添加し、得られた混合物を、80℃で6時間攪拌した。冷却後、溶媒を減圧下で蒸発し、残渣をエーテルと水間に分配し、有機相を減圧下で蒸発した。粗生成物を、(DCM/MeOH 100%〜96%で溶出しながら)シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付して精製し、0.23gの標記化合物を得た。
MS(m/z):238[MH]
+。
調製例29:(1S,5S/1R,5R)−3−(フェニルメチル)−1−(2−ピリミジニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(P29)
水素化ナトリウム(80mg)およびヨウ化トリメチルスルホキソニウム(0.43g)のスラリーに、DMSO(無水、2.5mL)を滴下し(気体発生)、得られた混合物を室温で10分間攪拌し、次いで、2−[1−(フェニルメチル)−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−イル]ピリミジン(P28、0.23g)のDMSO(無水、1mL)中溶液を添加し、反応混合物を77℃で0.5時間攪拌した。室温に冷却した後、水を添加し、混合物をエーテルで2回抽出し、有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発し、粗標記化合物を得(0.15g)、さらに精製することなく用いた。
MS(m/z):252[MH]
+。
調製例30:(1S,5S/1R,5R)−1−(2−ピリミジニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(P30)
0℃および窒素雰囲気下、(1S,5S/1R,5R)−3−(フェニルメチル)−1−(2−ピリミジニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(P29、100mg)のDCE(1mL)中攪拌溶液に、1−クロロエチルクロロギ酸塩(0.052mL)を添加し、10分後、反応混合物を還流し、2.5時間攪拌した。反応混合物を室温にし、溶媒を減圧下で蒸発し、メタノール(4mL)で溶解された粗生成物を得、次いで、溶液を2.5時間還流した。溶媒を減圧下で蒸発し、残渣を、(DCM/MeOH 100%〜94%で溶出しながら)フラッシュクロマトグラフィーに付して精製し、標記化合物を得た(50mg)。
MS(m/z):162[MH]
+。
調製例31:3−[(3−シクロプロピル)チオ]−5−(3,4−ジフルオロフェニル)−4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール(P31)
標記化合物を、WO2005118549に報告のように調製した。
実施例1:2−メチル−6−[(1R,5S/1S,5R)−3−(3−{[4−メチル−5−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル]チオ}プロピル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−1−イル]キノリン塩酸塩(E1)
(1R,5S/1S,5R)−6−[3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−1−イル]−2−メチルキノリン(150mg)、3−[(3−シクロプロピル)チオ]−4−メチル−5−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール(236mg)、炭酸カリウム(110mg)およびヨウ化ナトリウム(119mg)の無水DMF(3mL)中混合物を、60℃で24時間加熱した。溶媒を真空中で除去した後、残渣を酢酸エチル(10mL)で溶解し、有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン〜ジクロロメタン中10%MeOH)に付して精製し、150mgの標記化合物の遊離塩基を得た。該物質のジクロロメタン(2mL)中溶液に、HCl(0.13mL、Et
2O中1M)を添加し、溶媒を真空下で蒸発し、こうして得られた物質をEt
2Oで磨砕し、淡黄色固体として136mgの標記化合物を得た。
NMR(
1H,CDCl
3):10.36(bs,1H)、8.57(s,1H)、8.28(m,1H)、7.94(m,1H)、7.87(m,1H)、7.66(m,1H)、7.49(m,1H)、4.11(m,1H)、3.75(m,2H)、3.69(s,3H)、3.56(m,1H)、3.31(m,4H)、2.69(s,3H)、2.37(s,3H)、2.31(m,1H)、2.18(m,2H)、1.67(m,1H)、1.26(m,1H)。MS(m/z):461[MH]
+。
実施例2:2−エチル−5−[(1R,5S/1S,5R)−3−(3−{[4−メチル−5−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル]チオ}プロピル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−1−イル]−1,3−ベンゾオキサゾール塩酸塩(E2)
5−[(1R,5S/1S,5R)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−1−イル]−2−エチル−1,3−ベンゾオキサゾール(50mg)および3−[(3−シクロプロピル)チオ]−4−メチル−5−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール(60mg)、炭酸カリウム(35mg)およびヨウ化ナトリウム(33mg)の無水DMF(0.2mL)中混合物を、60℃で24時間加熱した。溶媒を真空中で除去した後、残渣を酢酸エチル(5mL)で溶解し、有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮した。粗生成物を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン〜ジクロロメタン中10%MeOH)に付して精製し、150mgの標記化合物の遊離塩基を得た。該物質のジクロロメタン(2mL)中溶液に、HCl(0.22mL、Et
2O中1M)を添加し、溶媒を真空下で蒸発し、こうして得られた物質をEt
2Oで磨砕し、白色の吸湿性固体として12mgの標記化合物を得た。
NMR(
1H,CD
3OD):メタノール−d
4) δ ppm 8.41(s,1H)、7.67(d,1H)、7.59(d,1H)、7.40(dd,1H)、4.17(d,1H)、3.91(d,1H)、3.81(s,3H)、3.73(dd,1H)、3.67(d,1H)、3.48−3.55(m,2H)、3.43(t,2H)、3.02(q,2H)、2.47(s,3H)、2.25−2.34(m,3H)、1.48−1.54(m,1H)、1.45(t,3H)、1.35−1.41(m,1H)、塩酸プロトンは観察されなかった。MS(m/z):465.5[MH]
+。
実施例3:(1R,5S/1S,5R)−6−[3−(3−{[4−メチル−5−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル]チオ}プロピル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−1−イル]キノキサリン塩酸塩(E3)
標記化合物を、実施例1および2の調製と同様の方法により、(1R,5S/1S,5R)−6−[3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−1−イル]キノキサリンおよび3−[(3−シクロプロピル)チオ]−4−メチル−5−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)−4H−1,2,4−トリアゾールを用いて調製してもよいと考えられている。
実施例4:(1R,5S/1S,5R)−3−(3−{[4−メチル−5−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル]チオ}プロピル)−1−(2−メチル−5−ピリミジニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩(E4)
標記化合物を、実施例1および2の調製と同様の方法により、(1R,5S/1S,5R)−1−(2−メチル−5−ピリミジニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンおよび3−[(3−シクロプロピル)チオ]−4−メチル−5−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)−4H−1,2,4−トリアゾールを用いて調製してもよいと考えられている。
実施例5:(1S,5S/1R,5R)−3−(3−{[4−メチル−5−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル]チオ}プロピル)−1−(5−メチル−2−チエニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩(E5)
標記化合物を、実施例1および2の調製と同様の方法により、(1S,5S/1R,5R)−1−(5−メチル−2−チエニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンおよび3−[(3−シクロプロピル)チオ]−4−メチル−5−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)−4H−1,2,4−トリアゾールを用いて調製してもよいと考えられている。
実施例6:5−[(1R,5S/1S,5R)−3−(3−{[4−メチル−5−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル]チオ}プロピル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−1−イル]キノリン 塩酸塩(E6)
5−[(1R,5S/1S,5R)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキシ−1−イル]キノリン(P27、28mg)、3−[(3−シクロプロピル)チオ]−4−メチル−5−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール(P5、47mg)、K
2CO
3(22mg)およびNaI(24mg)DMF(無水、0.6mL)中混合物を、60℃で24時間加熱した。減圧下で溶媒を除去した後、残渣を酢酸エチルで溶解し、有機層を水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発した。粗生成物を、(DCM/MeOH 100%〜96%で溶出しながら)フラッシュクロマトグラフィーに付して精製し、18mgの標記化合物の遊離塩基を得た。該物質のジクロロメタン(0.2mL)中溶液に、HCl(Et
2O中1M、0.038mL)を添加し、溶媒を真空中で蒸発し、こうして得られた物質をEt
2Oで磨砕し、白色のわずかに吸湿性の固体として18mgの標記化合物を得た。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6) δ ppm 10.21−10.40(br.s.,1H)、8.85−9.00(m,1H)、8.54−8.65(m,1H)、8.46−8.55(m,1H)、7.90−8.06(m,1H)、7.68−7.80(m,2H)、7.53−7.67(m,1H)、4.02−4.16(m,1H)、3.72−3.89(m,2H)、3.58−3.66(m,4H)、3.16−3.27(m,4H)、2.28−2.36(m,3H)、2.19−2.27(m,1H)、2.02−2.17(m,2H)、1.70−1.79(m,1H)、1.00−1.08(m,1H);MS(m/z):447[MH]
+。
実施例7:(1S,5S/1R,5R)−3−(3−{[4−メチル−5−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル]チオ}プロピル)−1−(2−ピリミジニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩(E7)
(1S,5S/1R,5R)−1−(2−ピリミジニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(P30、25mg)、3−[(3−シクロプロピル)チオ]−4−メチル−5−(4−メチル−1,3−オキサゾール−5−イル)−4H−1,2,4−トリアゾール(P5、55mg)、K
2CO
3(28mg)およびNaI(27mg)のDMF(無水、0.5mL)中混合物を、60℃で24時間加熱した。減圧下で溶媒を除去した後、残渣を酢酸エチルで溶解し、有機層を水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発した。粗生成物を、(DCM/MeOH 100%〜90%で溶出しながら)フラッシュクロマトグラフィーに付して精製し、21mgの標記化合物の遊離塩基を得た。該物質のジクロロメタン(0.5mL)中溶液に、HCl(Et
2O中1M、0.052mL)を添加し、溶媒を真空中で蒸発し、こうして得られた物質をEt
2Oで磨砕し、白色のわずかに吸湿性の固体として21mgの標記化合物を得た。
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6) δ ppm 10.38(br.s.,1H)、8.73(d,2H)、8.55−8.59(m,1H)、7.38(d,1H)、3.92−4.03(m,2H)、3.70−3.76(m,1H)、3.66−3.70(m,3H)、3.47−3.54(m,1H)、3.32−3.44(m,2H)、3.26(t,2H)、2.34−2.40(m,3H)、2.27−2.33(m,1H)、2.11−2.22(m,2H)、1.74−1.83(m,1H)、1.57−1.65(m,1H);MS 398(m/z):[MH]
+。
実施例8:(1S,5S/1R,5R)−3−(3−{[5−(3,4−ジフルオロフェニル)−4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル]チオ}プロピル)−1−(2−ピリミジニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン塩酸塩(E8)
(1S,5S/1R,5R)−1−(2−ピリミジニル)−3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン(P30、25mg)、3−[(3−シクロプロピル)チオ]−5−(3,4−ジフルオロフェニル)−4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール(P31、55mg)、K
2CO
3(28mg)およびNaI(27mg)のDMF(無水、0.5mL)中混合物を、60℃で24時間加熱した。減圧下で溶媒を除去した後、残渣を酢酸エチルで溶解し、有機層を水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、溶媒を減圧下で蒸発した。粗生成物を、(DCM/MeOH 100%〜90%で溶出しながら)フラッシュクロマトグラフィーに付して精製し、21mgの標記化合物の遊離塩基を得た。該物質のジクロロメタン(0.5mL)中溶液に、HCl(Et
2O中1M、0.052mL)を添加し、溶媒を真空中で蒸発し、こうして得られた物質をEt
2Oで磨砕し、21mgの白色のわずかに吸湿性の固体として標記化合物を得た。
1H NMR(500MHz,DMSO−d
6) δ ppm 10.44−10.57(br.s.,1H)、8.68−8.77(m,2H)、7.80−7.89(m,1H)、7.62−7.71(m,1H)、7.57−7.62(m,1H)、7.34−7.42(m,1H)、3.92−4.05(m,2H)、3.67−3.77(m,1H)、3.58−3.64(m,3H)3.19−3.41(m,5H)、2.27−2.34(m,1H)、2.09−2.23(m,2H)、1.77−1.87(m,1H)、1.55−1.65(m,1H);
MS 429(m/z):[MH]
+。
本明細書で引用される特許および特許出願を含むがこれらに限定されないすべての刊行物は、個々の刊行物が十分に開示されているかの如く具体的かつ個別的に出典明示により本明細書の一部とすることが明示されているかのように出典明示により本明細書の一部とする。
本明細書および請求項がその一部をなす出願は、後願についての優先権の基礎として用いられうる。かかる後願の特許請求の範囲は、本明細書に記載の特徴または特徴の組み合わせに関与しうる。それらは、生成物、組成物、方法または使用の請求項の形をなし、実施例の方法によりおよび限定されることなく、本請求項を包含しうる。