JP5230146B2 - 空気調和機、空調システム、通信装置 - Google Patents

空気調和機、空調システム、通信装置 Download PDF

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Description

本発明は、AMI方式で通信を行う空気調和機、その空気調和機を有する空調システム、及び通信装置に関するものであり、特に伝送信号波形の歪みを補正するものに関する。
従来、『一部の室内ユニットの電源が遮断されても熱交換器の結霜、凍結および漏水を招くことなく他の室内ユニットが運転できる空気調和機を得る。』ことを目的とした技術として、『伝送線5に接続され各室内ユニット2、3への電力供給を行う伝送線電源16と、各室内ユニットに流入又は流出する冷媒量を調節又は遮断する冷媒回路遮断手段21、41と、各室内ユニットの電源の遮断を検出する停電検出手段30、50と、室内ユニットの電源が遮断されても少なくとも伝送線による通信機能と冷媒回路遮断手段の駆動機能を確保できる電力を伝送線から受電する伝送線受電手段29、49と、停電検出手段により電源遮断を検出した時に冷媒回路遮断手段を動作させ室内ユニットへの冷媒流入又は室内ユニットからの冷媒流出を遮断する冷媒回路遮断制御手段34、54と、一部の室内ユニットの電源遮断を検出しても室外ユニットの運転を継続する運転制御手段10とを備える。』というものが提案されている(特許文献1)。
また、『伝送エラーを防止する。』ことを目的とした通信方式に関する技術として、『1ビットの前半部のマークパルスの有無によりマークとスペースとを示す。1ビットの後半部にオフデューティ期間を設ける。マーク時にマークパルスの極性を交互に切り換えて伝送する。マーク時のオフデューティ期間に、マークパルスと同極性で、且つマークパルスを識別する受信側のしきい値以下の一定電圧を印加する。マークパルスの立下り時の電圧変化幅を極力小さくして、残存直流成分による逆極性へのオーバシュート現象を起こりにくくする。これにより、複雑な伝送網形態である場合にも波形歪みを小さく押さして、伝送エラーを防止する。』というものが提案されている(特許文献2)。
特開2005−077056号公報(要約) 特開平6−164405号公報(要約)
上記特許文献1に記載の技術では、室内ユニットへの電源を伝送線経由で室外ユニットから供給している。この場合、電源回路から伝送信号を分離するためにコイル等の誘導負荷が伝送線間に挿入される。
このとき、伝送線間の誘導負荷が大きいと、伝送パルスに対するバックスイング歪みが伝送信号検出のための閾値を超え、伝送信号を誤検知して通信異常となる課題がある。
また、上記特許文献2に記載の技術では、同極性パルスを用いているため、誘導負荷に生じる逆起電力を消化できず、対応できる誘導負荷の大きさに限度がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、伝送線間の誘導負荷が大きい場合でも、伝送信号を誤検知することなく、良好な通信を行うことができる空気調和機、その空気調和機を有する空調システム、及び通信装置を得ることを目的とする。
本発明に係る空気調和機は、AMI方式で通信を行う空気調和機であって、伝送路にAMI方式のパルス信号を送信する送信手段と、送信手段がパルス信号を送信した後にパルス信号と逆極性のパルス電流を伝送路に出力する送信時バックスイングキャンセルパルス出力手段と、を備え、送信時バックスイングキャンセルパルス出力手段は、パルス信号によって発生するバックスイング歪みに対応する電圧を、パルス電流によって発生するバックスイング歪みに対応する電圧で打ち消すように、パルス信号とは逆極性のパルス電流をパルス信号に重畳させるものである。
また、AMI方式で通信を行う空気調和機であって、伝送路からAMI方式のパルス信号を受信する受信手段と、受信手段がパルス信号を受信した後にパルス信号と逆極性のパルス電流を伝送路に出力する受信時バックスイングキャンセルパルス出力手段と、を備え、受信時バックスイングキャンセルパルス出力手段は、パルス信号によって発生するバックスイング歪みに対応する電圧を、パルス電流によって発生するバックスイング歪みに対応する電圧で打ち消すように、パルス信号とは逆極性のパルス電流をパルス信号に重畳させるものである。
本発明に係る空気調和機によれば、パルス信号によって発生するバックスイング歪みに対応する電圧を、パルス電流によって発生するバックスイング歪みに対応する電圧で打ち消すように、パルス信号とは逆極性のパルス電流をパルス信号に重畳させる送信時バックスイングキャンセルパルス出力手段を備えたので、パルス電流が伝送線間の誘導負荷に流れることにより発生する誘起電圧を低減してバックスイング歪みを抑え、伝送信号の誤検知を防止することができる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る空調システムの構成図である。図1(a)は各機器の配置例を示す配置図、図1(b)は各機器の回路図である。
図1において、1は室外コントローラ、2(2aおよび2b)は室内コントローラ、3は伝送線、4は冷媒配管である。室外コントローラ1と室内コントローラ2は、伝送線3を介して接続されている。
室外コントローラ1は、伝送線3を介して、室内コントローラ2へ直流電源を供給する機能を備える。
室内コントローラ2は、伝送線3を介して室外コントローラ1から電源供給を受けて動作する。
伝送線3は、一対の通信線からなり、上述の電源供給を媒介するとともに、室外コントローラ1と室内コントローラ2の間の通信を媒介する。
次に、室外コントローラ1の構成について説明する。
室外コントローラ1は、マイコン11、送信回路12、受信回路13、直流電源14、チョークコイル15、抵抗16、コンデンサ17を備える。
マイコン11は、送信回路12及び受信回路13と接続されており、伝送線3を介した室内コントローラ2との間の通信を制御する。また、送信回路12に送信データを出力するとともに、受信回路13より受信データを受け取る。
送信回路12は、伝送線3と接続されており、マイコン11より送信データを受け取って伝送信号に変換し、伝送線3に送信する。
受信回路13は、伝送線3と接続されており、伝送線3より受信信号を受け取って、受信データに変換してマイコン11に出力する。
直流電源14は、チョークコイル15を介して伝送線3に接続されており、伝送線3を介して室内コントローラ2に電力を供給する。
チョークコイル15は、直流電源14の負極と伝送線3の一方に接続されており、伝送線3を流れる伝送信号(交流成分)を直流電源14から遮断している。
抵抗16とコンデンサ17は伝送線3の線間に直列で接続され、伝送線3の線間インピーダンスを保っている。
次に、室内コントローラ2の構成について説明する。
室内コントローラ2は、マイコン21、送信回路22、受信回路23、受電回路24、チョークコイル25および26を備える。
マイコン21は、送信回路22及び受信回路23と接続されており、伝送線3を介した室外コントローラ1との間の通信を制御する。また、送信回路22に送信データを出力するとともに、受信回路23より受信データを受け取る。
送信回路22は、伝送線3と接続されており、マイコン21より送信データを受け取って伝送信号に変換し、伝送線3に送信する。
受信回路23は、伝送線3と接続されており、伝送線3より受信信号を受け取って、受信データに変換してマイコン21に出力する。
受電回路24は、チョークコイル25および26を介して伝送線3に接続されており、伝送線3を介して室外コントローラ1から電力を受電する。
チョークコイル25は、伝送線3を介して受電回路24と直流電源14の正極と接続され、またチョークコイル26は、伝送線3を介して受電回路24と直流電源14の負極と接続されており、伝送線3を流れる伝送信号(交流成分)を受電回路24から遮断している。
送信回路22は、トランジスタ31〜34、コンデンサ35、36を備える。
トランジスタ31は、伝送線3の電圧に対して正極性の伝送信号パルスを送信する正極側を構成し、トランジスタ32は、同じく負極性の伝送信号パルスを送信する負極側を構成する。
コンデンサ35は、伝送線3の正極側の線、およびトランジスタ31、32に接続されており、伝送線3の電圧の直流成分を、トランジスタ31、32から遮断する。
マイコン21が出力する送信データ信号は、それぞれトランジスタ31、32のベース電圧となるように接続されている。
トランジスタ33は、伝送線3の電圧に対して負極性の伝送信号パルスを送信する正極側を構成し、トランジスタ34は、同じく正極性の伝送信号パルスを送信する負極側を構成する。
コンデンサ36は、伝送線3の負極側の線、およびトランジスタ33、34に接続されており、伝送線3の電圧の直流成分を、トランジスタ33、34から遮断する。
マイコン21が出力する送信データ信号は、それぞれトランジスタ33、34のベース電圧となるように接続されている。
ここで、本発明の理解を容易にするため、図1に示す構成の動作説明を行う前に、従来の空調システムの動作例を説明し、その後に本発明の説明に戻る。説明に際し、図1の構成を用いる。
図16は、従来の室内コントローラ2の送信処理フローを説明するものである。以下、各ステップについて説明する。
なお、図16において、通信方式はAMI(Alternate Mark Inversion)を用いるものとし、送信データのビットが「0」である場合はパルスを出力し、「1」である場合はパルスを出力しないものとする。
(S1501)
マイコン21は、送信処理の初めに伝送信号パルスの出力方向(以降、パルス方向と略称する)を、伝送線3の電圧に対して正極性に設定する。
(S1502)
以降のステップS1503〜S1513を、送信データ出力が完了するまで繰り返す。
(S1503)
マイコン21は、送信データのiビット目がパルスを出すビット値「0」であるか、出さないビット値「1」であるかを判定する。なお、本ステップの実行毎に、係数iを1ずつ増やしてビットを進める。
ビット値が「0」である場合はステップS1504に進み、「1」である場合はステップS1512に進む。
(S1504)
マイコン21は、現在設定されているパルス方向が正極性か否かを判定する。正極性である場合はステップS1505に進み、負極性である場合はステップS1506に進む。
(S1505)
マイコン21は、トランジスタ31、34をONさせるベース信号を出力する。これらのトランジスタは、伝送線3の電圧に対して正極性の伝送信号パルスを送信する。
(S1506)
マイコン21は、トランジスタ32、33をONさせるベース信号を出力する。これらのトランジスタは、伝送線3の電圧に対して負極性の伝送信号パルスを送信する。
(S1507)
マイコン21は、1パルス幅に相当する52μ秒待機する。
(S1508)
マイコン21は、現在設定されているパルス方向が正極性か否かを判定する。正極性である場合はステップS1509に進み、負極性である場合はステップS1510に進む。
(S1509)
マイコン21は、トランジスタ31、34をOFFさせるベース信号を出力する。
(S1510)
マイコン21は、トランジスタ32、33をOFFさせるベース信号を出力する。
(S1511)
マイコン21は、パルス方向の設定、即ち正極性と負極性を反転させる。
(S1512)
マイコン21は、1パルス幅に相当する52μ秒待機する。
(S1513)
マイコン21は、1パルス幅に相当する52μ秒待機する。
次に、従来の空調システムの伝送電圧波形について説明する。
図17は、上記のような構成と動作の下、送信データビット列「0100」を送信した場合の伝送信号電圧波形の一例である。なお、同図では、受電回路24で多くの電流を受電する場合を想定するものとする。
図17において、送信データ「0」を出力するたびにパルス方向が反転する。理想的な伝送信号電圧波形の場合、各パルス波形は歪みのない矩形である。一方、誘導負荷に起因するバックスイングが生じると、矩形パルスに歪みが生じる。以下、歪み波形について説明する。
図17において、最初の1ビットはパルスを出すビット値「0」であり、ステップS1501でパルスの方向は正極性に設定されているため、期間301のような上側のパルスとなる。その後の1ビット分の期間302は、ステップS1513による待機期間であるため、パルスはない。
2ビット目はパルスを出さないビット値「1」であり、ステップS1512により1パルス分の待機を行うので、期間303のパルスはない。その後の1ビット分の期間304は、ステップS1513による待機期間であるため、パルスはない。
3ビット目はパルスを出すビット値「0」であり、ステップS1511によってパルス方向が反転しているため、期間305のような下側のパルスとなる。その後の1ビット分の期間306は、ステップS1513による待機期間であるため、パルスはない。
4ビット目はパルスを出すビット値「0」であり、ステップS1511によってパルス方向が反転しているため、期間307のような上側のパルスとなる。
受電回路24で多くの電流を受電する条件下では、期間301のパルス電流によるチョークコイル25および26の逆起電力により、その後の期間302ないし304において電位が下側に振れ、また、期間305のパルス電流により期間306の電位が上側に振れている。
室内コントローラ2が送信したビット列「0100」を受信する受信回路13では、ステップS1513による待機期間である期間302、304、306を除き、パルス値が所定の閾値を超えた際に、「信号あり」と検出する。
ところが、図17の期間303において、上述の逆起電力による電圧の振れ(以降、バックスイングと略称する)が閾値を超過しており、したがって受信回路13では、期間303において「信号あり」と検出するため、送信ビット列「0100」は、「0000」として誤って受信され、伝送不良が発生する。
本実施の形態1では、上述のような伝送不良を解消するため、送信回路22で伝送信号パルスを出力した後、逆極性のキャンセルパルスを出力し、バックスイングのキャンセルを行うものである。以下、本実施の形態1の動作説明に戻る。
図2は、図1の室内コントローラ2の送信処理フローを説明するものである。以下、各ステップについて説明する。
(S201)〜(S211)
図16のステップS1501〜S1511と同様であるため、説明を省略する。
(S212)
マイコン21は、バックスイングキャンセルパルス出力要求フラグをONに設定する。
(S213)
マイコン21は、1パルス幅に相当する52μ秒待機する。
(S214)
マイコン21は、バックスイングキャンセルパルス出力要求フラグがONに設定されているか否かを判定する。ONの場合は処理Aへ進み、OFFの場合はステップS215へ進む。
なお、バックスイングキャンセルパルス出力要求フラグがONに設定されるのは、図2のステップS203で「YES」であった場合、即ち送信ビットが「0」である場合に限られる。
(S215)
マイコン21は、1パルス幅に相当する52μ秒待機する。
(S216)
マイコン21は、10μ秒待機する。
(S217)
マイコン21は、現在設定されているパルス方向が正極性か否かを判定する。正極性である場合はステップS218に進み、負極性である場合はステップS219に進む。
(S218)
マイコン21は、トランジスタ31、34をONさせるベース信号を出力する。
(S219)
マイコン21は、トランジスタ32、33をONさせるベース信号を出力する。
(S220)
マイコン21は、バックスイングキャンセルパルス幅に相当する30μ秒待機する。
(S221)
マイコン21は、現在設定されているパルス方向が正極性か否かを判定する。正極性である場合はステップS222に進み、負極性である場合はステップS223に進む。
(S222)
マイコン21は、トランジスタ31、34をOFFさせるベース信号を出力する。
(S223)
マイコン21は、トランジスタ32、33をOFFさせるベース信号を出力する。
(S224)
マイコン21は、12μ秒待機する。
(S225)
マイコン21は、バックスイングキャンセルパルス出力要求フラグをOFFに設定する。
次に、本実施の形態1に係る空調システムの伝送電圧波形について説明する。
図3は、本実施の形態1において、送信データビット列「0100」を送信した場合の伝送信号電圧波形の一例である。なお、比較のため、図17で説明した従来の伝送波形を図3(a)に並記した。
図3(b)において、期間311の動作は従来の伝送波形と同一であり、期間301と同様に上側のパルスとなるが、従来例と異なり、図2のステップS212でバックスイングキャンセルパルス出力要求フラグがONにセットされる。
そのため、期間312において、図2の処理AにおけるステップS216で10μ秒待機した後、30μ秒のバックスイングキャンセルパルスが下側に出る。
その後の1ビットはパルス出力をしない「1」であるため、期間313ではバックスイングキャンセルパルス出力要求フラグはセットされず、したがって期間314ではバックスイングキャンセルパルスはない。
その後の期間315および317における送信ビットは、パルス出力をする「0」であるため、その次の期間で期間312と同様に直前期間のパルスと逆極性のバックスイングキャンセルパルスを出力する。
なお、本実施の形態1において、ステップS216の待機時間を10μ秒、ステップS220の待機時間を30μ秒としているが、これらの値は本発明を適用する空調システムの諸条件により適宜設定すればよい。
本実施の形態1における「送信時バックスイングキャンセルパルス出力手段」は、マイコン21と送信回路22がこれに相当する。
以上のように、本実施の形態1によれば、図3の期間312でバックスイングキャンセルパルスを出力することにより伝送線3に流れる電流で、チョークコイル25および26の逆起電力を消化し、その後のバックスイングの電位を下げるので、期間313における伝送信号電位が検出閾値未満となり、送信データを正しく受信することができる。
また、上述のバックスイングキャンセル効果により、伝送線3により多くの室内コントローラ2を接続しても、伝送信号を正しく受信することができるので、空調システム内の室内コントローラ2の接続台数制約を緩和でき、システム構成の柔軟性が増す。
特に、バックスイングキャンセルパルスは伝送信号パルスと逆極性であるため、チョークコイル25、26の逆起電力を十分に消化できるので、従来例と比較してより大きな誘導負荷に対応することができる。
また、回路構成は従来の室内コントローラ2と同様に、基本的なAMI通信回路と同一の回路構成で実現できるため、設計・製造にかかるコストや期間などの観点から有利である。さらには、バックスイングキャンセルパルスの電圧および出力期間の調整が容易である。
実施の形態2.
実施の形態1では、室内コントローラ2が伝送信号パルスを送信する際に、バックスイングキャンセルパルスを出力することにより、チョークコイル25、26の逆起電力を消化して、バックスイング歪みを低減する手法を説明した。
本発明の実施の形態2では、室内コントローラ2が伝送信号パルスを受信する際に、同様の手法によりバックスイング歪みを低減する例を説明する。なお、各機器の構成は図1と同様であるため、説明を省略する。
図4は、本実施の形態2における室内コントローラ2の受信時キャンセル処理フローを説明するものである。以下、各ステップについて説明する。
(S401)
マイコン21は、伝送信号パルスの中心点、即ちパルスの開始から26μ秒の時点で、受信回路23が伝送線3に送信された伝送信号パルスを検出したか否かを判定する。検出した場合はステップS402へ進み、検出しなかった場合は本処理を終了する。
(S402)
マイコン21は、32μ秒待機する。
(S403)
マイコン21は、受信した伝送信号パルスの極性を検出する。正極性の場合はステップS404へ進み、負極性の場合はステップS407へ進む。
(S404)
マイコン21は、トランジスタ32、33をONさせるベース信号を出力する。これらのトランジスタは、伝送線3の電圧に対して負極性の伝送信号パルスを送信する。
(S405)
マイコン21は、バックスイングキャンセルパルス幅に相当する30μ秒待機する。
(S406)
マイコン21は、トランジスタ32、33をOFFさせるベース信号を出力する。
(S407)
マイコン21は、トランジスタ31、34をONさせるベース信号を出力する。これらのトランジスタは、伝送線3の電圧に対して正極性の伝送信号パルスを送信する。
(S408)
マイコン21は、バックスイングキャンセルパルス幅に相当する30μ秒待機する。
(S409)
マイコン21は、トランジスタ31、34をOFFさせるベース信号を出力する。
なお、図4の受信処理は、受信パルスの1ビット毎に実行されるものである。
また、以上の説明において、ステップS402の待機時間を32μ秒、ステップS408の待機時間を30μ秒としているが、これらの値は本発明を適用する空調システムの諸条件により適宜設定すればよい。
本実施の形態2における「受信時バックスイングキャンセルパルス出力手段」は、マイコン21と送信回路22がこれに相当する。
なお、本実施の形態2において、受信時バックスイングキャンセルパルス出力手段を室内コントローラとして説明しているが、例えば、「後付け式伝送信号補正端末」のような専用端末や、室外コントローラリモコンのような同伝送路に接続される他の端末に同機能を備えることもできる。
以上のように、本実施の形態2によれば、実施の形態1と同様にバックスイングキャンセルパルスを出力することにより、伝送線3に流れる電流でチョークコイル25および26の逆起電力を消化し、その後のバックスイングの電位を下げるので、期間313における伝送信号電位が検出閾値未満となり、送信データを正しく受信することができる。
また、実施の形態1と同様に、空調システム内の室内コントローラ2の接続台数制約を緩和できる。
また、本実施の形態2で説明した機能を持つ室内コントローラを空調システム内に1台接続するのみで、上記効果が得られる。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3では、伝送信号パルスの受信に先立ちテストパルスを出力し、伝送線3に接続されている誘導負荷の大きさを事前に確認した上で、バックスイングのキャンセルを実行するか否かを判定する動作例について説明する。
なお、各機器の構成は図1と同様であるため、説明を省略する。
図5は、本実施の形態3における室内コントローラ2の受信処理フローを説明するものである。以下、各ステップについて説明する。
(S501)〜(S509)
マイコン21は、伝送線3に接続されている誘導負荷の大きさを確認するため、テストパルスを伝送線3に出力する。テストパルスの出力後、ステップS509で52μ秒待機する。
(S510)
マイコン21は、受信回路23より伝送信号を検出し、バックスイング電圧値が伝送信号検出のための閾値以上であるか否かを判定する。バックスイング電圧値が閾値以上であればステップS511へ進み、閾値未満であればステップS512へ進む。
(S511)
マイコン21は、受信時キャンセルパルス要否のフラグを「要」にセットする。
(S512)
マイコン21は、受信時キャンセルパルス要否のフラグを「不要」にセットする。
以上のステップS501〜S512で、テストパルス送信による誘導負荷の大きさの事前確認が終了した。以後のステップでは、伝送信号の受信処理を行う。
(S513)
マイコン21は、受信回路23より伝送信号を検出する。
(S514)
マイコン21は、受信時キャンセルパルス要否のフラグの値を確認する。
フラグが「要」である場合は、実施の形態2の図4で説明したような受信時キャンセル処理を行う。「不要」である場合は、本処理を終了する。
なお、以後の伝送信号受信時も、同様に受信時キャンセルパルス要否のフラグによって受信時キャンセル処理を適宜実行する。
(S515)
マイコン21は、52μ秒待機する。
本実施の形態3における「テストパルス出力手段」は、マイコン21と送信回路22がこれに相当する。また、「バックスイング電圧検出手段」は、マイコン21と受信回路23がこれに相当する。
以上のように、本実施の形態3によれば、伝送信号の受信に先立ってテストパルスを出力することで、伝送線3に接続されている誘導負荷の大きさを事前に確認した上で、受信時キャンセルパルス要否のフラグをセットするので、以下のような効果を奏する。
伝送線3に接続されている誘導負荷が大きい場合は、ステップS510にてバックスイング電圧が伝送信号の検出閾値を超えるため、受信時キャンセルパルス=「要」となり、受信時キャンセル処理によってバックスイングがキャンセルされるため、実施の形態2と同様の効果を発揮する。
また、伝送線3に接続されている誘導負荷が小さい場合は、受信時キャンセルパルス=「不要」となり、バックスイングキャンセルパルスは出力されず、通常の受信処理を実行する。
即ち、バックスイングキャンセルパルスを出力する必要があるときのみこれを出力するので、伝送信号を正しく受信できているときにバックスイングキャンセルパルスを出力して誤った受信処理を誘発するようなことがなくなり、伝送不良を確実に抑えることができる。
実施の形態4.
本発明の実施の形態4では、伝送信号パルスの受信に先立ち、伝送線3に接続されている、誘導負荷を有する端末の台数を事前に計上した上で、バックスイングのキャンセルを実行するか否かを判定する動作例について説明する。
なお、各機器の構成は図1と同様であるため、説明を省略する。
本実施の形態4では、室内コントローラ2は、伝送信号パルスの受信に先立ち、他の室内コントローラの台数を計上するため、所定の通信処理を実行する。ここでいう通信処理は、例えば以下のような手法を用いることができる。
(1)室内コントローラ2は、任意の内容の検索パケットを伝送線3にブロードキャストで送信する。ブロードキャスト送信された検索パケットは、伝送線3を介して空調システム内の全ての通信端末に配信される。
検索パケットを受け取った他の室内コントローラは、送信元の室内コントローラ2に、適宜構成した返信パケットを送信する。室内コントローラ以外の通信端末は、検索パケットを受け取っても無視する。
送信元の室内コントローラ2は、返信パケットの数をカウントすることで、空調システム内の他の室内コントローラの数を計上する。
(2)空調システム内の室内コントローラの接続を管理するゲートウェイ、監視装置等に他の室内コントローラの数を問い合わせる。
計上した各室内コントローラの誘導負荷が同一である場合は、1台当たりの誘導負荷量に台数を乗算すれば、伝送線3に接続されている誘導負荷の合計が得られる。
各室内コントローラの誘導負荷が同一でない場合は、各室内コントローラが返信パケットを送信する際に自らの誘導負荷量を併せて返信するか、もしくはゲートウェイ、監視装置等にて各室内コントローラの誘導負荷量を併せて管理するように構成すればよい。
各室内コントローラが有する誘導負荷量の値は、適宜備えるメモリ等の記憶装置に格納していく。
なお、上記(1)〜(2)は一例であり、その他の検索手法を用いることもできる。
図6は、室内コントローラ2aが上記(1)の手法で他の室内コントローラを検索する様子を示すものである。
室内コントローラ2aは、検索パケットを伝送線3にブロードキャスト送信する。検索パケットは、伝送線3を介して空調システム内の他の室内コントローラに到達する。検索パケットを受け取った室内コントローラは、送信元の室内コントローラ2aに返信パケットを送信する。
図7は、本実施の形態4における室内コントローラ2の受信処理フローを説明するものである。以下、各ステップについて説明する。なお、ここでは各室内コントローラの誘導負荷量は同一であるものとする。
(S701)
マイコン21は、上記(1)〜(2)で例示したような通信処理により、他の室内コントローラを検索する。信号出力に際し、必要に応じて送信回路22を適宜用いる。
(S702)
マイコン21は、ステップS701で計上した他の室内コントローラの台数が20以上であるか否かを判定する。20以上であればステップS703へ進み、20未満であればステップS704へ進む。
(S703)〜(S706)
図5のステップS511〜S514と同様であるため、説明を省略する。
図7のステップS702にて、室内コントローラの台数をもって、伝送線3に接続されている誘導負荷量を判定しているが、各室内コントローラが有する誘導負荷量が異なる場合は、それぞれの誘導負荷量を合算し、その合算値が所定の閾値を超えるか否かをもって判定するようにしてもよい。
また、本実施の形態4において、他の室内コントローラを検索することとしたが、検索対象の端末は他の室内コントローラに限られるものではなく、誘導負荷を有するその他の端末を検索対象としてもよい。
本実施の形態4における「誘導負荷検索手段」は、マイコン21と送信回路22がこれに相当する。
以上のように、本実施の形態4によれば、伝送信号の受信に先立って他の室内コントローラを計上し、伝送線3に接続されている誘導負荷の大きさを事前に確認した上で、受信時キャンセルパルス要否のフラグをセットするので、実施の形態3と同様の効果を奏することができる。
実施の形態5.
図8は、本発明の実施の形態5に係る空調システムの各機器の回路図である。
図8において、抵抗41とコンデンサー42、および半導体リレー43の二次側素子は、伝送線3の線間に直列に接続されている。
半導体リレー43の一時側素子と同素子への通電電流を制限する抵抗44は、それぞれ直列にマイコン11の出力ポートに接続され、マイコン11からの負荷抵抗追加信号により通電され、半導体リレー43の二次側素子を短絡させることにより伝送線3の線間インピーダンスを減少させる。
その他の構成要素については、実施の形態1で説明した図1と同様であるため、説明を省略する。
図9は、本実施の形態5に係る室外コントローラ1の送信処理フローを説明するものである。以下、各ステップについて説明する。
(S901)〜(S912)
先に説明した図16のステップS1501〜S1512と同様であるため、説明を省略する。
(S913)
マイコン11は、負荷抵抗追加信号をON、すなわち半導体リレー43の一時側素子に接続される出力ポートにLoレベル信号を出力する。
これにより、半導体リレー43の一時側回路が通電され、半導体リレー43の二次側素子が短絡することにより、伝送線3の線間インピーダンスが減少する。
(S914)
マイコン11は、1パルス分(52μs)待機する。
(S915)
マイコン11は、負荷抵抗追加信号をOFF、すなわち半導体リレー43の一時側素子に接続される出力ポートにHiレベル信号を出力し、半導体リレー43の一時側回路の通電を遮断し、半導体リレー43の二次側素子を開放させる。
これにより、伝送線3の線間インピーダンスを元の値、すなわち抵抗16およびコンデンサ17のみからなる値とする。
以上説明した図9の送信処理フローでは、送信ビットが「0」「1」いずれであるかを問わず、ステップS913にて負荷抵抗追加信号をONにしている。
図10は、本実施の形態5に係る室内コントローラ2の受信処理フローを説明するものである。以下、各ステップについて説明する。
(S1001)
マイコン21は、伝送信号パルスの中心点、即ちパルスの開始から26μ秒の時点で、受信回路23が伝送線3に送信された伝送信号パルスを検出したか否かを判定する。検出した場合はステップS1002へ進み、検出しなかった場合は本処理を終了し、メイン処理に戻る。
(S1002)
マイコン21は、26μ秒待機する。
(S1003)〜(S1005)
図9のステップS913〜S915と同様であるため、説明を省略する。
次に、本実施の形態5に係る空調システムの伝送電圧波形について説明する。
図11は、本実施の形態5において、送信データビット列「0100」を送信した場合の伝送信号電圧波形の一例である。なお、比較のため、図17で説明した従来の伝送波形を図11(a)に並記した。
図11(b)において、期間311の動作は従来の伝送波形と同一であり、期間301と同様に上側のパルスとなるが、従来例と異なり、図9のステップS913または図10のステップS1003で負荷抵抗追加信号をONにセットする。
そのため、期間312〜314、および期間316においてバックスイングの電圧レベルが低下する波形となる。
なお、本実施の形態5では、伝送線3間のインピーダンスを低下させることによりバックスイングの低下を図ったが、伝送線3間の誘導負荷と負荷抵抗のバランスによって伝送線3間のインピーダンスの増加によりバックスイングが低下される場合には、インピーダンスの増加に代えて、負荷抵抗を増加する回路としても良い。
以上のように、本実施の形態5では、伝送信号パルス送信待機期間に負荷抵抗追加信号をONし、伝送線3の線間インピーダンスを減少させ、チョークコイル25および26の逆起電力を消費し、バックスイングの電位を下げる。
そのため、図11(b)の期間313における伝送信号電位が閾値未満となり、送信データを正しく受信することができる。
また、上記効果により通信不良を防ぐことができ、空調システム内の室内コントローラ2の接続台数制約を緩和できる。
また、本機能を持つ端末を空調システム内に1台接続するだけで上記効果が得られる。
実施の形態6.
本発明の実施の形態6では、パルス幅を変更することによりバックスイングを低減する動作例について説明する。なお、各機器の構成は、実施の形態1で説明した図1と同様であるため、説明を省略する。
図12は、本実施の形態6に係る室内コントローラ2の送信処理フローを説明するものである。以下、各ステップについて説明する。
なお、ステップS1201〜S1210はテストパルス送信処理、S1211〜S1213はパルス間隔調整処理、以後のステップは伝送パルス送信処理である。テストパルス送信処理にてバックスイングの程度を事前に確認し、パルス間隔を調整した上で、実際の伝送パルスを送信する。
(S1201)〜(S1210)
マイコン21は、伝送線3に接続されている誘導負荷の大きさを確認するため、テストパルスを伝送線3に出力する。
なお、テストパルスの送信に先立ち、送信する伝送パルス幅(Wp)および送信待機時間(Ws)の設定値を、初期値である52μ秒に設定する。
テストパルスの出力後、ステップS1210でWsμ秒待機する。
(S1211)
マイコン21は、受信回路23より伝送信号を検出し、バックスイング電圧値が伝送信号検出のための閾値以上であるか否かを判定する。バックスイング電圧値が閾値以上であればステップS1212へ進み、閾値未満であればステップS1214へ進む。
(S1212)
マイコン21は、伝送パルス幅(Wp)を10μ秒短くする。
(S1213)
マイコン21は、送信待機時間(Ws)を10μ秒長くする。
(S1214)〜(S1225)
先に説明した図16のステップS1502〜S1513と同様である。
ただし、伝送パルス幅(Wp)はステップS1212で10μ秒短く設定されたものとなり、送信待機時間(Ws)はステップS1213で10μ秒長く設定されたものとなる。
なお、ステップS1211にてバックスイング電圧値が伝送信号としての閾値未満であった場合は、伝送パルス幅(Wp)および送信待機時間(Ws)は初期値である52μ秒となり、先に説明した図16のステップS1502〜S1513と同様の動作となる。
次に、本実施の形態6に係る空調システムの伝送電圧波形について説明する。
図13は、本実施の形態6において、送信データビット列「0100」を送信した場合の伝送信号電圧波形の一例である。なお、比較のため、図17で説明した従来の伝送波形を図13(a)に並記した。
なお、テストパルス送信の結果、バックスイング電圧値が伝送信号としての閾値以上であったことを前提にしている。
図13において、ステップS1212にて伝送パルス幅(Wp)は10μ秒短く設定されるため、この設定により送信される期間311、315および期間317には、45μ秒の短いパルスが現れる。
そのため、期間312〜314、および期間316においてバックスイングの電圧レベルが低下する波形となる。
なお、本実施の形態6では、ステップS1211において、伝送パルス幅変更処理を実施するか否かの判定値を伝送信号の閾値としていたが、更に余裕をみた、より低い電圧としても良い。
また、ステップS1212およびS1213において、伝送パルス幅の変更値を10μ秒としているが、バックスイングの電圧レベルに応じて本例と異なる値としてもよい。
以上のように、本実施の形態6では、あらかじめテスト伝送パルスを送信しバックスイングのレベルを確認した上で伝送パルス幅を短く設定し、チョークコイル25および26に蓄積されるパルス電力を抑えている。
そのため、バックスイングの電位が下がり、期間313における伝送信号電位が閾値未満となるので、送信データを正しく受信することができる。
また、より多くの室内コントローラ2を接続してもバックスイングによる通信不良を防ぐことができ、空調システム内の室内コントローラ2の接続台数制約を緩和できる。
実施の形態7.
本発明の実施の形態7では、伝送パルスの検出電圧閾値を変更することにより、バックスイングの影響を低減する動作例について説明する。なお、各機器の構成は、実施の形態1で説明した図1と同様であるため、説明を省略する。
図14は、本実施の形態7に係る室内コントローラ2の送信処理フローを説明するものである。以下、各ステップについて説明する。
なお、ステップS1401〜S1409はテストパルス送信処理、S1410〜S1411はパルス間隔調整処理、以後のステップは伝送パルス送信処理である。テストパルス送信処理にてバックスイングの程度を事前に確認し、検出電圧閾値を調整した上で、実際の伝送パルスを送信する。
(S1401)〜(S1409)
マイコン21は、伝送線3に接続されている誘導負荷の大きさを確認するため、テストパルスを伝送線3に出力する。
テストパルスの出力後、ステップS1409で52μ秒待機する。
(S1410)
マイコン21は、受信回路23より伝送信号を検出し、バックスイング電圧値が伝送信号検出のための閾値以上であるか否かを判定する。バックスイング電圧値が閾値以上であればステップS1411へ進み、閾値未満であればステップS1412へ進む。
(S1411)
マイコン21は、伝送パルスの検出閾値を、所定の値より1V大きくする。
(S1412)〜(S1423)
先に説明した図16のステップS1502〜S1513と同様である。
なお、ステップS1410にてバックスイング電圧値が伝送信号としての閾値未満であった場合は、検出電圧閾値は初期値のままとなり、先に説明した図16のステップS1502〜S1513と同様の動作となる。
次に、本実施の形態7に係る空調システムの伝送電圧波形について説明する。
図15は、本実施の形態7において、送信データビット列「0100」を送信した場合の伝送信号電圧波形の一例である。なお、比較のため、図17で説明した従来の伝送波形を図15(a)に並記した。
なお、テストパルス送信の結果、バックスイング電圧値が伝送信号としての閾値以上であったことを前提にしている。
図15(b)において、伝送信号電圧波形は図15(a)に示す従来例と同一であるが、上記のように伝送信号の検出電圧閾値が高くなるため、期間313での送信データと受信データの不一致が解消されている。
なお、本実施の形態7では、ステップS1411における伝送信号検出電圧の閾値変更値を1V大きい値としているが、バックスイングの電圧レベルに応じて本例と異なる値としても良い。
以上のように、本実施の形態7では、あらかじめテスト伝送パルスを送信し、そのバックスイング電圧値が高い場合には、伝送信号の検出電圧閾値を高くするので、図15(b)の期間313においてバックスイングによる伝送信号電位が閾値未満となり、他の端末からの送信データを正しく受信することができる。
また、より多くの室内コントローラ2を接続してもバックスイングによる通信不良を防ぐことができ、空調システム内の室内コントローラ2の接続台数制約を緩和できる。
実施の形態8.
以上説明した実施の形態1〜7は、それぞれ任意に組み合わせて用いることができる。
例えば、実施の形態4で説明したように、誘導負荷を有する端末の台数を事前に計上しておき、計上した台数が所定値以上であれば、実施の形態7で説明したように、検出電圧閾値を1V大きくする。
これにより、バックスイングの影響を低減し、他の端末からの送信データを正しく受信することができる。
その他の実施の形態同士の組み合わせについても、同様の効果が期待できる。
実施の形態9.
以上の実施の形態1〜8では、室外コントローラ1や、室内コントローラ2の送受信処理について説明したが、チョークコイル25、26のような誘導負荷に起因するバックスイングのキャンセルに関し、各実施の形態で説明したものと同様の手法を、その他の通信装置についても適用することができる。
例えば、AMI通信方式を用いる通信装置一般にも適用可能である。また、室内コントローラ2の機能として説明したものを、室外コントローラ1に実装することもできるし、その反対も可能である。
実施の形態1に係る空調システムの構成図である。 図1の室内コントローラ2の送信処理フローを説明するものである。 実施の形態1において、送信データビット列「0100」を送信した場合の伝送信号電圧波形の一例である。 実施の形態2における室内コントローラ2の受信処理フローを説明するものである。 実施の形態3における室内コントローラ2の受信処理フローを説明するものである。 室内コントローラ2aが上記(1)の手法で他の室内コントローラを検索する様子を示すものである。 実施の形態4における室内コントローラ2の受信処理フローを説明するものである。 実施の形態5に係る空調システムの各機器の回路図である。 実施の形態5に係る室外コントローラ1の送信処理フローを説明するものである。 実施の形態5に係る室内コントローラ2の受信処理フローを説明するものである。 実施の形態5において、送信データビット列「0100」を送信した場合の伝送信号電圧波形の一例である。 実施の形態6に係る室内コントローラ2の送信処理フローを説明するものである。 実施の形態6において、送信データビット列「0100」を送信した場合の伝送信号電圧波形の一例である。 実施の形態7に係る室内コントローラ2の送信処理フローを説明するものである。 実施の形態7において、送信データビット列「0100」を送信した場合の伝送信号電圧波形の一例である。 従来の室内コントローラ2の送信処理フローを説明するものである。 送信データビット列「0100」を送信した場合の伝送信号電圧波形の一例である。
符号の説明
1 室外コントローラ、2 室内コントローラ、3 伝送線、4 冷媒配管、11 マイコン、12 送信回路、13 受信回路、14 直流電源、15 チョークコイル、16 抵抗、17 コンデンサ、21 マイコン、22 送信回路、23 受信回路、24 受電回路、25、26 チョークコイル。

Claims (7)

  1. AMI方式で通信を行う空気調和機であって、
    伝送路にAMI方式のパルス信号を送信する送信手段と、
    前記送信手段が前記パルス信号を送信した後に前記パルス信号と逆極性のパルス電流を前記伝送路に出力する送信時バックスイングキャンセルパルス出力手段と、
    を備え
    前記送信時バックスイングキャンセルパルス出力手段は、
    前記パルス信号によって発生するバックスイング歪みに対応する電圧を、前記パルス電流によって発生するバックスイング歪みに対応する電圧で打ち消すように、前記パルス信号とは逆極性の前記パルス電流を前記パルス信号に重畳させる
    ことを特徴とする空気調和機。
  2. AMI方式で通信を行う空気調和機であって、
    伝送路からAMI方式のパルス信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段が前記パルス信号を受信した後に前記パルス信号と逆極性のパルス電流を前記伝送路に出力する受信時バックスイングキャンセルパルス出力手段と、
    を備え
    前記受信時バックスイングキャンセルパルス出力手段は、
    前記パルス信号によって発生するバックスイング歪みに対応する電圧を、前記パルス電流によって発生するバックスイング歪みに対応する電圧で打ち消すように、前記パルス信号とは逆極性の前記パルス電流を前記パルス信号に重畳させる
    ことを特徴とする空気調和機。
  3. 前記伝送路にテストパルスを出力するテストパルス出力手段と、
    前記テストパルス出力手段がテストパルスを出力した後の前記伝送路の電圧を検出するバックスイング電圧検出手段と、
    を備え、
    前記受信時バックスイングキャンセルパルス出力手段は、
    前記バックスイング電圧検出手段の検出値が所定の閾値以上であった場合に前記パルス信号と逆極性のパルス電流を出力する
    ことを特徴とする請求項2に記載の空気調和機。
  4. 前記伝送路に接続された誘導負荷を検索しその誘導負荷の量を計上する誘導負荷検索手段を備え、
    前記受信時バックスイングキャンセルパルス出力手段は、
    前記誘導負荷検索手段の検出値が所定の閾値以上であった場合に前記パルス信号と逆極性のパルス電流を出力する
    ことを特徴とする請求項2に記載の空気調和機。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の空気調和機を、線間に誘導負荷を有する伝送線に1ないし複数接続し、前記伝送線を介して通信可能とした
    ことを特徴とする空調システム。
  6. AMI方式で通信を行う通信装置であって、
    伝送路にAMI方式のパルス信号を送信する送信手段と、
    前記送信手段が前記パルス信号を送信した後に前記パルス信号と逆極性のパルス電流を前記伝送路に出力する送信時バックスイングキャンセルパルス出力手段と、
    を備え
    前記送信時バックスイングキャンセルパルス出力手段は、
    前記パルス信号によって発生するバックスイング歪みに対応する電圧を、前記パルス電流によって発生するバックスイング歪みに対応する電圧で打ち消すように、前記パルス信号とは逆極性の前記パルス電流を前記パルス信号に重畳させる
    ことを特徴とする通信装置。
  7. AMI方式で通信を行う通信装置であって、
    伝送路からAMI方式のパルス信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段が前記パルス信号を受信した後に前記パルス信号と逆極性のパルス電流を前記伝送路に出力する受信時バックスイングキャンセルパルス出力手段と、を備え
    前記受信時バックスイングキャンセルパルス出力手段は、
    前記パルス信号によって発生するバックスイング歪みに対応する電圧を、前記パルス電流によって発生するバックスイング歪みに対応する電圧で打ち消すように、前記パルス信号とは逆極性の前記パルス電流を前記パルス信号に重畳させる
    ことを特徴とする通信装置。
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