JP5229540B2 - 非水電解質二次電池用負極材料,非水電解質二次電池用負極および非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池用負極材料,非水電解質二次電池用負極および非水電解質二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、非水電解質二次電池用負極材料及びその負極材料を有する非水電解質二次電池に関する。
近年、ビデオカメラや携帯型電話機等のコードレス電子機器の発達はめざましく、これら民生用途の電源として電池電圧が高く、高エネルギー密度を有するリチウム二次電池が注目され、盛んに研究開発が進められている。リチウム二次電池の負極活物質としては、リチウムを吸蔵・放出可能な難黒鉛化性炭素や黒鉛等の炭素材料が比較的高容量を示し、良好なサイクル特性を示すことから広く実用化されている。
しかし、近年の電子機器の更なる小型化や長時間連続使用の要求により、負極活物質の更なる高容量化が要望されており、研究開発が進められている。
高容量化を達成できる負極活物質としては、リチウム金属やリチウム合金が知られている。さらに、近年においては、Si、Sn、Alなどの単体金属や合金を用いることが提案されている。
しかしながら、これらの負極活物質は、充放電時に大きな体積変化を伴うため、充放電を繰り返すと割れが生じ微粉化していた。このため、この負極活物質を用いた二次電池では、充放電のサイクル寿命が短いという問題があった。これらの問題を解決するために、例えば、特許文献1に記載の方法がある。
特許文献1には、LaCoSn型の結晶構造をもつLaNiSnなどの金属間化合物が提案されている。LaNiSnは、充放電時の構造変化がなく、リチウムイオンはb軸及びc軸で規定された結晶面の層間から侵入脱離しているため、良好なサイクル特性を示す。
しかしながら、保持された結晶格子間をリチウムイオンが拡散するため、拡散抵抗が高くなり、レート特性が低い等の問題があった。また、リチウムイオンは結晶格子間の隙間に存在するため、理論的な容量が小さく、更なる高容量化は困難であった。
特開2005−310739号公報
本発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、放電容量、レート特性、およびサイクル特性に優れた非水電解質二次電池用負極材料、およびこれを用いてなる非水電解質二次電池を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明者は非水電解質二次電池用負極材料およびこれを用いてなる非水電解質二次電池について検討を重ねた結果、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明の非水電解質二次電池用負極材料は、RM1M2(R:希土類元素、M1:Fe、Co、Ni、CuおよびMnから選ばれる少なくとも一種の元素、M2:Sn、Sb、およびSiから選ばれる少なくとも一種のLiと反応する元素、1.5≦x≦3.0、8.0≦y≦10.0)で表され、長距離秩序性を持たず結晶子間および合金粒子間に間隙を有する非化学量論比組成の非晶質合金を含有することを特徴とする。
本発明の非水電解質二次電池用負極は、請求項1〜5のいずれかに記載の非水電解質二次電池用負極材料を有することを特徴とする。
また、本発明の非水電解質二次電池は、請求項1〜5のいずれかに記載の非水電解質二次電池用負極材料を負極に有することを特徴とする。
本発明の非水電解質二次電池用負極材料は、RM1M2 で表され、長距離秩序性を持たず結晶子間および合金粒子間に間隙を有する非化学量論比組成の非晶質合金を有することで、放電容量、レート特性、およびサイクル特性に優れた非水電解質二次電池を得られることができる。
本発明の非水電解質二次電池用負極材料は、RM1M2(R:希土類元素、M1:Fe、Co、Ni、CuおよびMnから選ばれる少なくとも一種の元素、M2:Sn、Sb、およびSiから選ばれる少なくとも一種のLiと反応する元素、1.5≦x≦3.0、8.0≦y≦10.0)で表され、長距離秩序性を持たず結晶子間および合金粒子間に間隙を有する非化学量論比組成の非晶質合金を含有する。
本発明において、「非化学量論比組成の非晶質合金」の「非化学量論比組成」とは、二種以上の金属元素が簡単な整数比で結合していない合金材料を意味し、「非晶質合金」とは、短周期的な原子配列は有するが、長周期的な簡単な整数比で結合した規則的な原子配列を含有しない状態の合金を意味する。
M1M2で表される非化学量論比組成の非晶質相合金のRとしては、希土類元素から選ばれる少なくとも一種を用いることができる。望ましくは、原子半径の大きな元素であるLaである。
M1としては、高い導電性をもつ元素を用いることができる。M1としては、Fe、Co、Ni、Cu、Mnから選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましく、Cu、Niの少なくとも一種であることがより好ましい。
M1の元素比xとしては、M1が少なくなると、RとM2の化合物を作りやすくなり、合金が非晶質化しにくくなる。M1が多くなると、容量を発現するM2の元素比yが相対的に小さくなり、高容量化できなくなる。このため、1.5≦x≦3.0の範囲内であることが望ましく、1.8≦x≦2.5の範囲内であることがより好ましい。
M2としては、Sn、Sb、Siから選ばれる少なくとも一種を用いることができる。M2の元素比yとしては、少なくなると量論比組成である結晶性の高いLaNiSn型の結晶構造を形成し非晶質化しにくくなる。M2の元素比yが多くなると合金組成中に占める容量を発現するM2元素の割合が相対的に大きくなり、より高容量化可能となる。しかしながら、代表的な非水電解質二次電池のリチウムイオン電池に用いられるリチウムと合金化反応時の体積膨張を結晶子間および合金粒子間に存在する間隙(空間)が許容できなくなるため、本発明の非晶質化の効果を発揮できない可能性がある。このため、M2の元素比yとしては、8.0≦y≦10.0の範囲内であることが望ましく、8.0≦x≦9.0の範囲内であることがより好ましい。
本発明の合金材料を合金粒子が非晶質相を含むものであるか、もしくは非晶質のものであるかは、X線回折分析から確認することができる。本来、結晶質のX線回折強度のピークはシャープに出るのに対し、非晶質相を含有するとピーク強度の低下、ピーク半値幅が広がりブロードになり、微結晶または完全な非晶質になるとX線回折ピークは全く認められなくなる。
本発明の非晶質合金では、短周期的な原子配列は有するため、CuKα線のX線回折2θ=20°〜70°の範囲に現れるピークの半値幅は、好ましくは0.3°以上とするのがよい。また、合金粒子の結晶子径としては、100nm以下の範囲であることが好ましく、50nm以下であることがより好ましい。微細な結晶粒のものを用いることによって、充放電時の電気化学反応をより円滑にすることができ、レート特性を向上することができる。また、充放電時のリチウムイオンの出入りによって生じる歪みを小さく抑えて、サイクル寿命を伸ばすことが可能になる。なお、本発明において、粒子の結晶子の大きさとは、線源にCuKαを用いたX線回折曲線のピークの半値幅と回折角から次のScherrerの式を用いて決定したものである。
Lc=0.9λ/(βcosθ)(Scherrerの式)
Lc:結晶子の大きさ
λ:X線ビームの波長
β:ピークの半価幅(ラジアン)
θ:回折線のブラッグ角
以上、説明した本発明の非化学量論比組成の非晶質合金は、長距離秩序性はない非晶質相の材料であり、結晶子間および合金粒子間に間隙(空間)を有するため、リチウムとの合金化時の体積膨張を許容することができる。一般に、合金材料は、リチウムとの合金化反応の際の体積変化が大きく、a、b、c軸方向に体積変化率が異なるため、結晶性が高い粗大粒子では活物質の割れ・微粉化・滑落が生じ、サイクル特性が低くなっている。これに対し、非晶質合金は長距離秩序性のない非晶質相の材料であるため、マクロ的には体積変化率は等方的になるため電極への負荷が少なくなる。
また、結晶子間および合金粒子間に存在する間隙(空間)が緩和層として働くため、リチウムとの合金化反応時の体積膨張を許容できる。
さらに、この結晶子間および合金粒子間に存在する間隙(空間)を介して電解質イオン、例えば、リチウムイオン電池ではリチウムイオンが拡散できるため、量論比組成の結晶性が高い合金材料を用いた電池よりレート特性を向上することができる。
このため、本発明の非化学量論比組成の非晶質合金は、充放電での負極の電極材料層の膨張収縮が少なく、充放電サイクルの繰り返しによっても負極のクラックや破壊が起きにくく、レート特性が高い二次電池を達成することが可能である。
(非晶質合金の製造方法)
本発明の非晶質合金は、その製造方法が特に限定されるものではなく、粉末冶金などで広く用いられている方法を用いることができる。例えば、アーク溶解法、高周波溶解法等により、所定の組成となるように秤量された原料金属を溶融し、冷却した後、粉砕して製造することができる。ここで、溶融した原料金属の冷却は、急冷とすることが好ましい。金属溶湯を急冷することで、得られる合金の組織が、アモルファス成分の含まれる割合が増加する。
また、アーク溶解法、高周波溶解法で溶融した金属溶湯を単ロール急冷法または双ロール急冷法等の急冷法により急冷し、箔片状もしくは箔帯状を得た後、粉砕して製造してもよい。
さらに、アトマイズ法により急冷し粉末を得てもよい。また、メカニカルアロイング法を用いてもよい。特に好ましくは、高周波溶解法で溶融した金属溶湯を急冷法により急冷した後、粉砕して粉末を得ることが好ましい。
原料金属を溶融する雰囲気は、空気中の酸素により酸化を防ぐため、アルゴン、窒素、ヘリウムなどの不活性雰囲気もしくは真空中であることが必要である。
このような方法で得た合金は、粉末であることが好ましい。得られた粉末は、その二次粒子の粒径が1〜100μmの範囲が好ましく、1〜30μmがより好ましい。二次粒子の粒径が小さすぎると非水電解質電池の電解液との副反応が顕著になり、充放電効率や充放電容量の低下を招く。また、二次粒子の粒径が大きすぎると、リチウムイオンが結晶構造内部への拡散が進みにくくなり、レート特性の低下を招く。
(非水電解質二次電池用負極)
本発明の非水電解質二次電池用負極は、請求項1〜5のいずれかに記載の非水電解質二次電池用負極材料を有する。本発明の非水電解質二次電池用負極は、上記に示した負極材料を有するものであり、上記の効果を発揮する。ここで、本発明の非水電解質二次電池用負極は、上記の負極材料を有すること以外は、従来の負極と同様の構成とすることができる。
本発明の非水電解質二次電池用負極は、非化学量論比組成の非晶質相合金、非晶質相合金以外の負極活物質、導電剤及び結着剤からなる負極合材を適用な溶媒に懸濁させて混合し、塗液としたものを集電体の片面または両面に塗布し、乾燥することで作製することができる。
非晶質相合金以外の負極活物質としては、黒鉛などの容量を発現する材料を用いることができる。非晶質相合金以外の負極活物質は、非晶質相合金と混合して用いてもよい。
導電剤としては、炭素材料、金属粉、導電性ポリマーなどを用いることができる。導電性と安定性の観点から、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンブラックなどの炭素材料を使用することが好ましい。
結着剤としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ素樹脂共重合体(四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体)、SBR、アクリル系ゴム、フッ素系ゴム、ポリビニルアルコール(PVA)、スチレン・マレイン酸樹脂、ポリアクリル酸塩、カルボキシルメチルセルロース(CMC)などを使用することができる。
溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの有機溶媒、または水などを用いることができる。
負極活物質(非晶質相合金を含む負極活物質)、導電剤及び結着剤の重量配合比は、製造する負極(および非水電解質二次電池)の特性により異なるため一概に決定できるものではないが、負極活物質:60〜98wt.%、導電剤:0〜20wt.%、結着剤:2〜10wt.%とすることが好ましい。
負極合材が塗布される集電体としては、従来公知の集電体を用いることができ、銅、ステンレス、チタンあるいはニッケルからなる箔、メッシュなどを用いることができる。
(非水電解質二次電池)
本発明の非水電解質二次電池は、請求項1〜5のいずれかに記載の非水電解質二次電池用負極材料を負極に有する。なお、本発明の非水電解質二次電池は、請求項6に記載の非水電解質二次電池用負極を有するものと同じである。すなわち、本発明の二次電池は、上記の非晶質相合金を単独でまたは従来公知の負極活物質と混合してなる混合物を負極活物質として有する負極を有する電池である。本発明の非水電解質電池は、上記の非晶質相合金を負極に有すること以外は従来公知の非水電解質電池と同様の構成とすることができる。すなわち、負極、正極、両極の間に介在するセパレータ、非水電解質が溶解した電解液、を有する。
本発明の非水電解質二次電池は、上記の負極材料を有するものであればよく、リチウムイオン二次電池であることがより好ましい。
(正極)
正極は、正極活物質、導電剤及び結着剤からなる正極合材を適用な溶媒に懸濁させて混合し、スラリーとしたものを集電体の片面または両面に塗布し、乾燥することで作製することができる。
正極活物質としては、種々の酸化物、硫化物、リチウム含有酸化物、導電性高分子などを用いることができる。例えば、MnO、TiS、TiS、MoS、FeS、Li1−xMnO、Li1−xMn、Li1−xCoO、Li1−xNiO、LiFePO、LiV、V、ポリアニリン、ポリパラフェニレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキシド、ポリチオフェン、ポリピロール、およびそれらの誘導体、安定ラジカル化合物、を挙げることができる。なお、これらの正極活物質におけるxは0〜1の数を示す。各々にLi、Mg、Al、またはCo、Ti、Nb、Cr等の遷移金属を添加または置換した材料等であってもよい。また、これらのリチウム−金属複合酸化物を単独で用いるばかりでなくこれらを複数種類混合して用いることもできる。このなかでもリチウム−金属複合酸化物としては、層状構造またはスピネル構造のリチウムマンガン含有複合酸化物、リチウムニッケル含有複合酸化物およびリチウムコバルト含有複合酸化物、オリビン構造のリン酸鉄リチウムのうちの一種以上であることが好ましい。
結着剤としては、例えば、PVDF、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、SBR、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、フッ素ゴムなどが挙げられるが、これらに限定されない。
正極の導電材としては、黒鉛の微粒子、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノファイバーなどのカーボンブラック、ニードルコークスなどの無定形炭素の微粒子などが使用されるが、これらに限定されない。
正極活物質などが分散する溶媒としては、通常は結着剤を溶解する有機溶剤が使用される。例えば、NMP、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチルトリアミン、N−N−ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンオキシド、テトラヒドロフランなどを挙げることができるが、これらに限定されない。また、水に分散剤、増粘剤などを加えてPTFEなどで活物質をスラリー化する場合もある。
正極合材が塗布される集電体としては、従来公知の集電体を用いることができ、アルミニウムからなる箔、メッシュなどを用いることができる。
(電解液)
有機溶媒は、通常リチウム二次電池の電解液に用いられる有機溶媒であれば特に限定されるものではなく、例えばカーボネート類、ハロゲン化炭化水素、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、ラクトン類、オキソラン化合物等を用いることができる。特に、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ビニレンカーボネート等及びそれらの混合溶媒が適当である。例に挙げたこれらの有機溶媒のうち、特にカーボネート類、エーテル類からなる群より選ばれた一種以上の非水溶媒を用いることにより、電解質の溶解性、誘電率および粘度において優れ、電池の充放電効率が高いので、好ましい。
非水電解質は、その種類が特に限定されるものではないが、LiPF、LiBF、LiClO及びLiAsFから選ばれる無機塩、これらの無機塩の誘導体、LiSOCF、LiC(SOCF及びLiN(SOCF、LiN(SO、LiN(SOCF)(SO)、から選ばれる有機塩、並びにこれらの有機塩の誘導体の少なくとも一種であることが望ましい。これらの非水電解質は、電池性能をさらに優れたものとすることができ、かつその電池性能を室温以外の温度域においてもさらに高く維持することができる。電解質の濃度についても特に限定されるものではなく、用途に応じ、電解質および有機溶媒の種類を考慮して適切に選択することが好ましい。
(セパレータ)
セパレータは、正極および負極を電気的に絶縁し、電解液を保持する役割を果たすものである。例えば、多孔性合成樹脂膜、特にポリオレフィン系高分子(ポリエチレン、ポリプロピレン)の多孔膜を用いればよい。なおセパレータは、正極と負極との絶縁を担保するため、正極および負極よりもさらに大きいものとするのが好ましい。
本発明の非水電解質二次電池は、上記の要素以外に、その他必要に応じた要素とからなる。本発明の非水電解質二次電池は、その形状には特に制限を受けず、コイン型、円筒型、角型等、種々の形状の電池として使用できる。
以下、実施例を用いて本発明を説明する。
本発明の実施例として、非水電解質二次電池用負極材料および非水電解質二次電池(リチウムイオン二次電池)を製造した。
(実施例1〜7)
まず、表1に示した組成比率となるように、La,Ni,Snを秤量した後に混合し、アーク溶解炉を用いて、アルゴン雰囲気中、アーク溶解して合金塊を得た。次に、この合金塊を石英ガラス製のるつぼに入れ、高周波溶解炉を用いて、アルゴン雰囲気中で溶解し、単ロール急冷にて合金箔片を作製した。その後、ボールミルを用いて粉砕処理を施し、さらに篩目サイズ25μmを用いて粗粒子を除外して粒度調整を行った。これにより、25μm以下の粒径をもつ実施例1〜7の負極活物質粉末(非水電解質二次電池用負極材料)を製造した。
Figure 0005229540
得られた負極活物質粉末は、CuKα線のX線回折装置(XRD)により測定を行い、最大強度のピークからピーク半値幅を求め、結晶子径を決定した。表1にピーク半値幅と結晶子径を合わせて示した。図1に、実施例2の負極活物質粉末のXRDにより得られたピークを示した。
つづいて、負極活物質粉末85wt.%、アセチレンブラック(導電材)5wt.%、PVDF(バインダ)10wt.%を混合して負極合材を調製した。この負極合材をNMPに分散させてスラリー状とし、このスラリーを、厚さ18μmの電解銅箔上に合材重量が5.0mg/φ14mmになるよう塗布した後、乾燥、プレス成型して、負極板とした。
次に、この負極板をφ14mmの円形ポンチで抜き取り、120℃で6時間真空乾燥させ負極とした。これにより、非水電解質二次電池(リチウムイオン二次電池)用負極が製造できた。
製造された負極と、金属リチウムからなる正極と、エチレンカーボネート(EC)30vol%とジエチルカーボネート(DEC)70vol%の混合溶媒にLiPFを1モル/リットルとなるように溶解させて調製された電解液と、を用いて、ドライボックス中で実施例1〜7のコイン型の非水電解質二次電池(CR2025タイプ)を作製した。
(比較例)
実施例と同様にして、表1に示した組成比率の比較例の負極活物質粉末および非水電解質二次電池を製造した。ここで、図2に、比較例の負極活物質粉末のXRDにより得られたピークを示した。
(評価)
実施例及び比較例で製造した電池の評価として、初回放電容量、サイクル特性、レート特性を測定し、測定結果を表1に合わせて示した。
(初回放電容量測定方法)
作製したコイン型電池の初回放電容量は、以下の条件により行った。
まず、充電電流0.10mA/cmで0.01Vまで定電流充電し、放電電流0.10mA/cmで1.5Vまで定電流放電を行った。この時の放電容量を初回放電容量とした。初回放電容量の測定結果を表1にあわせて示した。
(サイクル特性試験方法)
初回充放電後、充電電流0.10mA/cmで0.01Vまで定電流充電し、放電電流0.10mA/cmで1.5Vまで定電流放電のサイクルを30回繰り返して行った。得られた放電容量維持率を表1にあわせて示した。そして、30サイクル目の放電容量と初回放電容量とから、下記式により放電容量維持率(%)を求めた。なお、25℃の雰囲気で充放電及び放電容量の測定を行った。
容量維持率(%)=[(30サイクル目の放電容量)/(初回放電容量)]×100
(レート特性評価方法)
初回充放電後、0.2C(1C:1時間で完全放電する電流値)相当の充電電流で0.01Vまで定電流充電した。その後、0.2C相当の電流値で1.5Vまで定電流放電し、1.0C相当の充電電流で0.01Vまで定電流充電した。このとき得られた充電容量からレート特性を求めた。
レート特性(%)=[(1.0C相当の電流値で充電したときの充電容量)/(0.2C相当の電流値で充電したときの充電容量)]×100
表1に示したように、実施例1〜8の二次電池は、比較例の二次電池と比較して高い容量を示している。特に、実施例1および2の二次電池では高い容量維持率を示し、優れたサイクル性であることが分かる。また、実施例1〜7のすべての二次電池で、比較例より高いレート特性を示した。
比較例のLaNiSnよりなる負極材料では、保持された結晶格子間をイオン(リチウムイオン)が挿入脱離するため良好なサイクル特性を示すが、結晶格子間の挿入できるイオンは制限されるため、容量が低くなっている。また、拡散抵抗が高いためレート特性が低くなっている。
これに対し、各実施例の合金材料では、量論比よりも容量を発現するM2の元素比が高く、発現する長距離秩序性はない非晶質相の材料であるため結晶子間および合金粒子間に間隙(空間)を利用し高容量化可能である。また、この空間がリチウムとの合金化時の体積膨張を許容することができるため、結晶格子間をイオンが挿入脱離する比較例のLaNiSnよりなる負極材料と同等なサイクル特性を示し、イオンの拡散速度が速くなるため高いレート特性を示すことができる。
以上に示したように、本発明を具体的に実施した各実施例の負極材料からは、優れた放電容量、サイクル寿命、レート特性をもつ非水電解質二次電池(リチウムイオン二次電池)を提供することができた。
実施例2のXRDのピークを示した図である。 比較例のXRDのピークを示した図である。

Claims (7)

  1. M1M2(R:希土類元素、M1:Fe、Co、Ni、CuおよびMnから選ばれる少なくとも一種の元素、M2:Sn、Sb、およびSiから選ばれる少なくとも一種のLiと反応する元素、1.5≦x≦3.0、8.0≦y≦10.0)で表され、長距離秩序性を持たず結晶子間および合金粒子間に間隙を有する非化学量論比組成の非晶質合金を含有することを特徴とする非水電解質二次電池用負極材料。
  2. 前記非晶質合金が、1.8≦x≦2.5を満たすことを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池用負極材料。
  3. 前記非晶質合金が、8.0≦y≦9.0を満たすことを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池用負極材料。
  4. 前記非晶質合金が、CuKα線のX線回折において、2θ=20°〜70°の範囲に現れる最大強度ピークの半値幅が0.3°以上であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池用負極材料。
  5. 前記非晶質合金は、結晶子径が100nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池用負極材料。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の非水電解質二次電池用負極材料を有することを特徴とする非水電解質二次電池用負極。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の非水電解質二次電池用負極材料を負極に有することを特徴とする非水電解質二次電池。
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