JP5226274B2 - スレッドを案内する装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、特に、タイヤの製造に関し、より詳細には、補強材の製造に関する。
特に、本発明は、タイヤのトレッドの下に位置する補強材を形成するようになった補強要素を布設するための装置の改良に関する。
この種の装置は、先行技術において知られており、詳細が欧州特許第248,301号明細書に記載されている。この種の装置では、タイヤの補強材を形成するようになったスレッドの複数の所与の長さ分をむち打ちのような仕方で受入れ面上に投げ出すことができる。
図1は、この原理を採用したこの種の装置を示している。例えばこのような装置は、例えば図示していない送りリールの形態で包装されたスレッド1を用いる。この装置は、スレッドの複数の所与の長さ分を受入れ面(図示せず)上に投げ出し、この受入れ面は、タイヤの表面から成るのが良く又は変形例として任意の他の表面、例えばタイヤプリフォーム上に移送されるようになったクラウン補強リングから成っていてもよく又は変形例として、半完成品の形態のクラウン補強プライを形成するようになった平らな表面から成っていても良い。
スレッドという用語は、その最も広い意味に理解されるべきであり、モノフィラメント、マルチフィラメント、撚りコード若しくは折り畳みヤーン又はこれらと均等な組立体を含み、このことがヤーンの構成材料又は処理とは無関係に当てはまるようにするために、スレッドは、例えば、スレッドをゴムと密に結合するのを促進する表面処理を受けるのが良く又は変形例としてスレッドをこれが投げ出されると、支持体に直接くっつくことができるようにするゴムの膜の中にスレッドを包封するゴム引き処理を受けても良い。
上記装置は、
−スレッド1をスレッド源から送る送り手段11を有し、
−シャフト20に取り付けられた回転導管2を有し、シャフトは、回転導管の回転軸線を定め、回転導管の外側半径方向端部21が、回転軸線に対して実質的に半径方向に差し向けられるようになっており、回転導管は、外側半径方向端部21とは反対側の端部であるその中央端部22を介して、送り手段から到達したスレッド1を受け入れ、スレッドは、外側半径方向端部経由で出て、送り手段は、回転導管内でのスレッドの直線前進速度を制御し、
−回転導管を回転させる手段を含み、
−回転導管の各旋回の間に1つの長さ分を取り出すような仕方でスレッドに作用するスレッド切断手段(31,24)を含む。
この装置の作動に関するそれ以上の詳細については、上述の欧州特許第248,301号明細書を参照することが提案される。
この装置は、これ又欧州特許第248,301号明細書に記載され、また、欧州特許第845,348号明細書又は欧州特許第845,349号明細書に記載されているように、スレッドの複数の所与の長さ分を受け入れてこれらを案内するスレッド案内4を更に有するのが良い。
欧州特許第248,301号明細書 欧州特許第845,348号明細書 欧州特許第845,349号明細書
本発明の内容は、この種の装置で用いられる切断システムに関する。
実際、スレッドの所与の長さ分が切断時に蓄えられたエネルギーの作用下でその自由移動中に変形することが実証された。したがって、この変形は、スレッドが受入れ面上に「着陸」すると、スレッドの形態をかなり変えがちである。
本発明の目的は、この現象を是正することにある。このようにするため、バッファを変形状態になりがちな自由端部の経路中に配置し、装置が作動しているとき、この自由端部が、受入れ面Sに接触する前にバッファに当たるようにする。
以下の説明の目的は、図1〜図9を参照して関連の物理的現象及び本発明の特徴の実施形態の物理的現象を立証することにある。
以下の説明を理解しやすくするために、参照符号1は、未切断状態のスレッドを示すために用いられ、参照符号10は、スレッドの所与の長さ分を未切断状態のスレッドから分離したときのスレッド長さ分を示している。同様に、スレッドの所与の長さ分は、参照符号10a,10bでそれぞれ示された2つの端部を有し、端部10aは、切断組立体から見て最も遠くに位置する端部に相当し、端部10bは、切断組立体の最も近くに位置する端部に相当し、従って、回転導管2の外側半径方向端部21に対応している。
スレッドの所与の長さ分10を取り出すような仕方でスレッド1を切断する手段は、一般に、カッタ31及びアンビル24として働く部材で形成されている。これら要素のうちの一方は、他方に対して動くようになっている。スレッドは、アンビル24によって保持されてカッタ31により切断される。スレッドを切断する目的の上で、アンビルに対して動くことができるのがカッタであるかどうか又はこれとは逆にカッタに対して動くことができるのがアンビルであるかどうかに違いはない。それ故、スレッドの基準系において、従来通り、切断手段の固定部分をアンビルと呼び、切断手段の可動部分をカッタと呼ぶ。アンビルは、例えば、スレッドが回転導管2を出るときにスレッドを案内するためにも用いられるローラから成るのが良い。
スレッドに対するカッタ31の作用は、或る量の運動量を切断手段の最も近くに位置するスレッドの所与の長さ分の端部10bに与えるという作用効果を有することが実証された。この運動量は、切断手段のカッタ、即ち可動部分が動く方向に働く。
さらに、切断によりいったん取り出されると、所与の長さのスレッド10は、布設表面に出会う前に、空間を自由に通って動く。したがって、この自由運動中、端部10bは、この端部が逆方向に動くようにすることにより運動量を回復することが推定され、これは、端部10bを変形させるという効果及びスレッドの所与の長さ分10の全体として真っ直ぐな形状を局部的に相当変えるという効果を有する。
図2〜図5は、物理的現象を説明すると共にその概略的な視覚的分析を提供し、本発明は、この物理的現象の効果を是正しようとするものである。
回転導管2の各回転の間、スレッドの所望の実際の長さ分を送り出すような仕方で送り手段によりスレッド1を繰り出す。カッタ31は、固定アーム3の端部のところに位置決めされている。アンビル24は、導管の半径方向端部のところに位置決めされ、この導管は、ωに等しい回転速度でその軸線回りに回転する。アンビル24は、スレッドの相対基準系内に固定されている。スレッド1をアーム2がカッタ31を通り過ぎる際に切断する。カッタは、アンビル24及びスレッド1に対し−ωに等しい相対速度を有する。
図2は、切断直前のスレッド1、アンビル24及びカッタ31のそれぞれの位置を示している。図3は、カッタ31が通過した直後の端部10bの形状を示している。理解できるように、その時点において、長さ分10の端部10bは、アンビル24回りに回動し、この端部は、カッタ31により持ち運ばれる。
図4は、長さ分10が、回転導管2の端部からそれ自体離脱するプロセスにある中で、受入れ面S(図示せず)に向かって投げ出された長さ分10を示している。したがって、端部10bは、アンビル24に依然として接触状態にあり、カッタがスレッドに対して動く方向とは逆の方向でこの箇所回りに回動する。この形態では、端部10bは、スレッドが図5に示すように動く方向に傾斜状態になり、図5は、スレッドの所与の長さ分が全体として真っ直ぐな形状を有し、端部10bが受入れ面に向かって湾曲している状態を示している。
この現象が意味することは、或る特定の作動速度範囲では、スレッドが受入れ面S上に「着陸」すると、端部10bは、タイヤに全ての望ましい性能を与えることを目的として採用された基準に関して十分に正確に且つ再現性を持って位置決めされないということである。
本発明の目的は、スレッドの所与の長さ分の端部が変形するこの現象を所与の長さのスレッドが受入れ面に接触したときにスレッドの長さ分が実質的に真っ直ぐな形状を有するような仕方で取り組むことにある。
所与の結果を達成するため、バッファ25を設けることが提案されており、このバッファは、所与の長さのスレッド10の自由端部10bが受入れ面に接触する前にバッファに当たるような仕方でスレッドの長さ分10の自由端部10bの経路中に配置される。
バッファと長さ分10の自由端部10bとの間の接触の効果により、スレッドがアンビル24回りに回転した後でスレッドによって受け取られ、カッタの運動により与えられた運動量に実質的に等しいが、これとは逆の方向の大きさの運動量がこの自由端部10bに与えられる。この運動量の回復により、自由端部10bは、スレッドの長さ分10の残部とそれ自体再び一線をなすことができる。
本発明は又、この装置を用いる方法に関する。
互いに隣接すると共に実質的に平行なスレッドの所与の長さ分から成るタイヤの補強材を製造するこの方法は、スレッドの各長さ分10を受入れ面S上のその定位置に個々に投げ出す方法である。スレッドの各長さ分10は、回転手段2により投げ出され、受入れ面及びスレッドは、自己粘着性を有する。
回転手段は、
−スレッド1をスレッド源から送る送り手段11を含み、
−シャフト20に取り付けられた回転導管2を含み、シャフトは、回転導管の回転軸線を定め、回転導管の外側半径方向端部21が、回転軸線に対して実質的に半径方向に差し向けられるようになっており、回転導管は、外側半径方向端部21とは反対側の端部であるその中央端部22を介して、送り手段から到達したスレッド1を受け入れ、スレッドは、外側半径方向端部経由で出て、送り手段は、回転導管内でのスレッドの前進速度を制御し、
−回転導管を回転させる手段を含み、
−スレッド切断手段を含み、スレッド切断手段は、スレッドに対して固定されたアンビル24及びアンビル24と協調してスレッドに作用し、回転導管の各旋回の間に所与の長さ分10を取り出す可動カッタ31を有し、長さ分10の端部10bは、スレッド切断手段側における長さ分の端部である。
この方法は、長さ分の端部10bが、受入れ面Sに接触する前に、バッファ25に当たることを特徴とする。
図6は、回転導管2を、カッタ31によるスレッド1の切断前の位置で示している。
スレッド1は、回転導管2の半径方向端部21を経て回転導管2から出る。回転導管は、回転手段(図示せず)により回転駆動される。送り手段11(図示せず)は、スレッドの所望の長さ分を送り出し、スレッドのこの所望長さ分は、遠心力の作用を受けて、矢印Dの方向にむち打ちのように空間中に展開する。
アンビル24が、支持体23を介して回転導管の端部に固定されている。アンビルは、スレッド1が回転導管を出るときにスレッド1を案内する手段としても役立つ場合があり、このアンビルは、回転スピンドルに同じように良好に取り付け可能である。
バッファ25は、アンビル24の下に位置決めされる。このバッファは、アンビル24の支持体23に取り付けられた締結部によって導管の端部に固定されている。
このバッファをスレッドの長さ分10の自由端部10bの経路中に位置決めすることが計画される。
実際には、ストロボ照明手段を用いてスレッドの長さ分の経路を極めて正確に判定することが可能であり、このストロボ照明手段は、ストロボ照明手段によってトリガされる写真記録手段に結合されている。このようにすると、スレッドの長さ分の経路をモニタし、バッファの位置を求めることが可能である。
好ましい実施形態では、バッファは、回転導管に取り付けられる。実際に、この実施例により、スレッドの形状をスレッドが回転導管を出るやいなや非常に正確に修正することができ、それと同時に、装置のバルク(嵩)が最小限に抑えられる。
バッファの形状は、バッファをスレッドの長さ分10の端部10bに接触させるための特定長さによって定められ、この特定長さは、スレッドの長さ分を真っ直ぐにするためにこの端部10bに及ぼされなければならないエネルギーの大きさで決まる。実際には、この長さは、約5mm〜約15mmである。
また、導管が衝突時点でスレッドの長さ分10に対して回転しているということが、所望の結果を得る上で補足的な役割を果たしていることが判明した。
アーム3は、回転導管2に対して固定されており、このアームの端部には、カッタ31が設けられている。
アームに対する導管の相対的回転運動の影響を受けて、カッタ31は、アンビル24により保持されているスレッド1をスライスする。
本明細書の内容は、スレッドの所与の長さ分が受入れ面上に「着陸」する前に、スレッドの所与の長さ分の端部10bの形状を修正することができる本発明の好ましい実施形態である。しかしながら、当業者であれば、自分が達成しようとしている効果を達成することを目的とする種々のコンポーネントのレイアウトを採用できよう。
布設装置の概略斜視図である。 切断前後におけるスレッドの挙動及びスレッドの所与の長さ分の挙動の略図である。 切断前後におけるスレッドの挙動及びスレッドの所与の長さ分の挙動の略図である。 切断前後におけるスレッドの挙動及びスレッドの所与の長さ分の挙動の略図である。 切断前後におけるスレッドの挙動及びスレッドの所与の長さ分の挙動の略図である。 本発明のバッファを備えた切断装置の概略側面図である。 切断装置のAA矢視横断面図である。 切断手段が本発明のバッファを備えている場合のスレッドの所与の長さ分10の端部10bの挙動を概略的に示す図である。 切断手段が本発明のバッファを備えている場合のスレッドの所与の長さ分10の端部10bの挙動を概略的に示す図である。
符号の説明
1 スレッド
2 回転導管
3 固定アーム
10 スレッドの長さ分
11 送り手段
20 シャフト
24 アンビル
25 バッファ
31 可動カッタ

Claims (6)

  1. スレッドの複数の所与の長さ分を受入れ面(S)上に投げ出すことによってその最終の場所に直接布設されたスレッドから補強材を製造する装置であって、前記装置は、組立体を有し、前記組立体が、
    −スレッド(1)をスレッド源から送る送り手段(11)を含み、
    −シャフト(20)に取り付けられた回転導管(2)を含み、前記シャフトは、前記回転導管の回転軸線を定め、前記回転導管の外側半径方向端部(21)が、前記回転軸線に対して実質的に半径方向に差し向けられるようになっており、前記回転導管は、前記外側半径方向端部(21)とは反対側の端部であるその中央端部(22)を介して、前記送り手段から到達した前記スレッド(1)を受け入れ、前記スレッドは、前記外側半径方向端部経由で出て、前記送り手段は、前記回転導管内での前記スレッドの前進速度を制御し、 −前記回転導管を回転させる手段を含み、
    −スレッド切断手段を含み、前記スレッド切断手段は、前記スレッドに対して固定されたアンビル(24)及び前記アンビル(24)と協調して前記スレッドに作用し、前記回転導管の各旋回の間に所与の長さ分(10)を取り出すカッタ(31)を有し、前記長さ分(10)の端部(10b)は、前記スレッド切断手段側における前記長さ分の端部である、装置において、
    バッファ(25)が、前記自由端部(10b)の経路中に配置されていて、前記装置が作動しているとき、前記端部が、前記受入れ面(S)に接触する前に、前記バッファ(25)に当たるようになっている、装置。
  2. 前記バッファ(25)は、前記回転導管(2)の前記外側半径方向端部(21)に固定されている、請求項1記載の装置。
  3. 前記アンビル(24)は、前記回転導管(2)の前記外側半径方向端部(21)のところに位置決めされている、請求項1又は2記載の装置。
  4. 前記アンビル(24)は、前記スレッド(1)が前記回転導管(2)を出るときに、前記スレッド(1)を案内するローラにより形成されている、請求項3記載の装置。
  5. 前記カッタ(31)は、前記回転導管(2)に対して固定されたアーム(3)に取り付けられている、請求項1〜4のうちいずれか一に記載の装置。
  6. タイヤの補強材を製造する方法であって、前記補強材は、互いに隣接すると共に実質的に平行なスレッドの所与の長さ分から成り、前記方法において、スレッドの各長さ分(10)を回転手段(2)により受入れ面(S)上のその定位置に個々に投げ出し、前記受入れ面及び前記スレッドは、自己粘着性を有し、前記方法において、前記回転手段は、
    −スレッド(1)をスレッド源から送る送り手段(11)を含み、
    −シャフト(20)に取り付けられた回転導管(2)を含み、前記シャフトは、前記回転導管の回転軸線を定め、前記回転導管の外側半径方向端部(21)が、前記回転軸線に対して実質的に半径方向に差し向けられるようになっており、前記回転導管は、前記外側半径方向端部(21)とは反対側の端部であるその中央端部(22)を介して、前記送り手段から到達した前記スレッド(1)を受け入れ、前記スレッドは、前記外側半径方向端部経由で出て、前記送り手段は、前記回転導管内での前記スレッドの直線前進速度を制御し、
    −前記回転導管を回転させる手段を含み、
    −スレッド切断手段を含み、前記スレッド切断手段は、前記スレッドに対して固定されたアンビル(24)及び前記アンビル(24)と協調して前記スレッドに作用し、前記回転導管の各旋回の間に所与の長さ分(10)を取り出すカッタ(31)を有し、前記長さ分(10)の端部(10b)は、前記スレッド切断手段側における前記長さ分の端部である、方法において、
    スレッドの前記長さ分の前記端部(10b)は、前記受入れ面(S)に接触する前に、バッファ(25)に当たる、方法。
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