JP5226189B2 - 伝票処理プログラムおよび伝票処理装置 - Google Patents
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Description
システム間では、伝票の順番を保持することが要求されることが多い。また、伝票の冗送、欠落の防止、運用を考慮したデータ保障も要求されることがある。
なお、以下の説明において、伝票データとは、何らかの業務を行うシステム間で送受されるデータのことをいう。社内の発注、受注、売上、等のデータの他に、図面データ等あらゆるデータが伝票データに含まれる。伝票データは、単票、すなわち、1つのデータとして存在する場合もあれば、集約されて存在する場合、すなわち、単票データの複数件が1つのデータにまとめられて存在する場合もある。
図1に示すように、伝票処理システムは、複数の伝票データを格納することが可能な伝票データ記憶部(伝票データ格納キュー)111、112をそれぞれ備える送信側システム121、122、前記伝票データの取得先(送信側システムの伝票データ記憶部)と、その取得先から取得した伝票データを処理後に送信する先(伝票データ記憶部)の組との対応付けに対する識別情報であるアクション、そのアクションに対して後述の処理決定部19を介して決定された、取得先からの伝票データに対して実行する複数の処理であるルール、等の定義情報を記憶する定義情報記憶部14、定義情報記憶部14を基に、監視対象とする伝票データ記憶部の数だけ、その伝票データ記憶部を監視する監視プロセス(図では、監視プロセス131、132が、伝票データ記憶部111、112をそれぞれ監視するプロセスとなっている)を生成するとともに、それら生成した監視プロセスを介して、監視対象の伝票データ記憶部への伝票データの格納状況を監視する監視処理制御部15、定義情報記憶部14を基に、監視対象の伝票データ記憶部(伝票データの取得先)に対応するアクションに対し、その取得先からの伝票データに対して実行することが可能な、それぞれが複数の処理であるルールを1以上提示し、ユーザの指示を介してその1以上のルールのいずれかを実行するルール(複数の処理)として決定する、ユーザインターフェイスである処理決定部19、あるアクションの伝票データに対する処理の開始時(その伝票データの初回の取得時)には、伝票データに対して決定された処理を実行するタスク(図では、タスク171が、伝票データ記憶部111から取得した伝票データに対して実行されるタスクであり、タスク172が、伝票データ記憶部112から取得した伝票データに対して実行されるタスクである)を、監視処理制御部15の監視プロセスから通知された取得した1以上の伝票データについての情報、および、定義情報記憶部14を基に生成するとともに、初回および初回以降の伝票データの取得時には、監視処理制御部15の監視プロセスから通知された取得した1以上の伝票データについての情報を、生成したタスク内の対応する処理に通知する、タスク生成部16、タスク生成部16によって生成されたタスクを実行するとともに、そのタスクの処理結果の伝票データを受信側システム(不図示)の伝票データ記憶部(不図示)に送信する処理実行部18、を備える。
アクションに対応して生成されるタスクを構成する個々の処理は、その多くが定型的な処理であるとともに、処理順についても代表的なパターンが決まっている。
ここで、「指定された送信先」とは、上述したように、送信側システムの1つの伝票データ記憶部と、受信側システムの1以上の伝票データ記憶部とのリンクに対する識別情報であるアクション中に指定される送信先のいずれかである。
図3Aに示すように、定義情報記憶部14は、アクション名、入力キュー名、最大多重度、最大取得件数、時間幅、の各項目を備える。
図3Bは、図1の定義情報記憶部14のデータ構造を示す図(その2)である。
図1の処理実行状態記憶部21は、同一名称の処理については、その処理が属するタスクを問わず、その処理の実行状態を、それぞれの処理実行状態記憶部(集約処理実行状態記憶部231、振分処理実行状態記憶部232、変換処理実行状態記憶部233、送信処理実行状態記憶部234)に記憶する。すなわち、処理実行状態記憶部21は、処理実行部18が実行する1以上のタスク内の全ての処理の状態を記憶する。
図4に示すように、それぞれの処理実行状態記憶部は、アクション名、到着時刻、実行状態、データへのポインタ、データについての情報へのポインタ、の各項目によって構成される。図のそれぞれの行は、それぞれの処理において、処理中の、または、処理することになるデータについての情報である。
図5に示すように、送信側システムの伝票データ記憶部においては、伝票データは、メッセージヘッダと、メッセージから構成される。
=初期化時の値:その伝票データは、グループ属性を有さない。
=0:その伝票データは、グループ属性を有するとともに、その同じグループに属する後続の伝票データが存在する。
=1:その伝票データは、グループ属性を有するとともに、そのグループは、この伝票データで終了する。
ステップS102において、現在の多重度が最大多重度以上であると判定された場合、ステップS108において、所定時間、アイドル状態を経た後、再び、ステップS101に戻る。
ステップS104で、取得した件数が0件、すなわち、伝票データ記憶部11に新規の伝票データが1件もないと判定された場合、ステップS108において、所定時間、アイドル状態を経た後、再び、ステップS101に戻る。
ステップS107では、ステップS105で取得した新規の伝票データの件数が最大取得件数以上であるかどうかが判定される。
1.その新規の伝票データについての情報の取得が、対象とするアクションの開始時のものであった場合は、その新規の伝票データについての情報および定義情報記憶部14を基に、そのアクションに対応するルールを実行するタスクを生成するとともに、その通知された新規の伝票データについての情報を、その生成したタスクの先頭の処理(集約処理)に通知する。集約処理は、その通知された情報に含まれる新規の伝票データを送信側システムの伝票データ記憶部から取得する。
2.その新規の伝票データについての情報の取得が、対象とするアクションの開始時のものでない場合は、タスク生成部16は、その通知された新規の伝票データについての情報を、対応するタスクの先頭の処理(集約処理)に通知する。
なお、タスク内のそれぞれの処理(集約処理、振分処理、分割処理、変換処理、送信処理、等)は、処理終了時に、自身の終了状態を示すフラグ情報を、メモリ上の予め定められたアドレスに設定する。処理実行部18は、実行中の1以上のタスクに含まれる全ての処理の終了状態のフラグの組(リスト)を、ステップS201において取得する。
ステップS202で、正常終了と判定されないフラグが存在した場合、すなわち、エラー終了した処理が存在した場合、ステップS203において、処理実行部18は、そのエラー終了した処理が属するタスクにおいて、そのエラー終了した処理以前の処理(入力キューからの伝票データの取り出しを含む)を中断する。ユーザによって、エラーの修復が行われた後に、このタスクは、そのエラー終了した処理が処理していたデータの位置から再開される。
一方、ステップS202で、正常終了と判定されたフラグが存在した場合、ステップS204において、処理実行部18は、その正常終了した処理の処理実行状態記憶部(実行状態格納キュー)から、その正常終了した処理で処理していたデータについての情報を削除する。
図9において、まず、ステップS301で、対応する実行状態格納キュー(処理実行状態記憶部)内のそれぞれのアクションのデータについての情報を検索する。そして、それぞれのアクションについて、そのアクションのデータについての情報のうちで、図4の到着時刻が最も古いものの、実行状態に設定された値に応じて処理を分岐する。
このように、アクション毎に、実行状態格納キューに格納された最も古いデータについての情報の実行状態が「待ち」状態であった場合にのみ、その最も古いデータについての情報に対応するデータをその処理ステップで実行するようにしている。これにより、1つのアクションに対応するタスク内の個々の処理において、同時に2つのデータが処理されることがなくなり、送信側システムの1つの伝票データ記憶部から取得した伝票データについては、その伝票データ記憶部に格納された順番を保障して、送信側システムに渡すことが可能となる。
図10Aに示されるように、集約処理の結果のデータは、宛先、ヘッダ部、データ部分を備える。
図10Bでは、振分処理の結果として、図10Aのデータに含まれる5つの伝票データが、宛先「outnode1」に送信される3つの伝票データ(B00011、B00012、B00013のIDを持つ3つの伝票データ)と、宛先「outnode2」に送信される2つの伝票データ(A00001、A00002のIDを持つ2つの伝票データ)に振り分けられたことが示されている。
図10Cでは、ID=B00011、B00012、B00013を持つ伝票データのデータ部分が、「伝票2」、「伝票3」、「伝票4」から、この変換処理の結果、「伝票2’」、「伝票3’」、「伝票4’」に変換されている。また、ID=A00001、A00002を持つ伝票データのデータ部分が、「伝票1」、「伝票5」から、この変換処理の結果、「伝票1’」、「伝票5’」に変換されている。なお、データ部分のデータの値、位置、長さ、文字コード等が変換処理によって変わる場合がある。
図11では、送信側システムに設けられた入力キュー31、32から監視処理制御部15を介して取り出されたデータが処理実行部18において並列(非同期)に処理されている。入力キュー31に対応するアクションと、入力キュー32に対応するアクションは別のアクションであるので、このような非同期な処理の実行が可能となる。
本発明の伝票データに対して行う各種処理は、情報処理装置61によって実現することが可能である。本発明の処理のためのプログラムやデータは、情報処理装置61の記憶装置65から情報処理装置61のメモリにロードして実行することも、可搬型記憶媒体63から情報処理装置61のメモリにロードして実行することも、外部記憶装置62からネットワーク66を介して情報処理装置61のメモリにロードして実行することも可能である。
(付記1) 取得先から取得して送信先に送信される伝票データに要求される処理をコンピュータに実行させる伝票処理プログラムにおいて、
前記伝票データの取得先と、取得先からの伝票データに対して実行する複数の処理であるルールを対応付けた、伝票データ取得先・実行処理ステップ記憶部を基に、前記取得先に対応するルールを実行するタスクを生成するステップと、
前記タスクの実行時に、前記伝票データの取得先から1以上の伝票データを取得して1つのデータに集約するステップと、
集約されたデータを変換するとともに、その集約されたデータの内容を基に、宛先を決定するステップと、
決定された宛先に変換されたデータを送信するステップと、
前記集約、変換および宛先決定、送信のそれぞれのステップの処理の終了状態情報を記憶手段上の予め定められた位置に設定するステップと、
前記終了状態情報を設定するそれぞれのステップのうちの、いずれかのステップが終了し、その終了状態情報が正常終了であった場合に、そのステップで処理したデータについての情報を、そのステップの処理実行状態を記憶する処理実行状態記憶部から削除するとともに、
そのステップで処理したデータについての情報を、そのステップの次のステップの処理実行状態記憶部に追加するステップ、を前記コンピュータに実行させることを特徴とする伝票データ処理プログラム。
(付記2) 前記複数の処理実行状態記憶部はそれぞれがキューであり、そのキューに格納された最も古いデータについての情報の実行状態が待ち状態であった場合にのみ、その最も古いデータについての情報に対応するデータをその処理ステップで実行することを特徴とする付記1記載の伝票データ処理プログラム。
(付記3) 前記伝票データの取得先を監視し、その取得先に新規に格納された伝票データについての情報を前記集約ステップに通知するステップ、をさらに備え、
通知された新規に格納された伝票データを取得先から取得して、前記集約ステップが実行されることを特徴とする付記1記載の伝票データ処理プログラム。
(付記4) 処理するデータに含まれる伝票データの送信先が複数存在する場合に、送信先毎に伝票データを集約する第1の振分ステップ、をさらに備えることを特徴とする付記1記載の伝票データ処理プログラム。
(付記5) 複数の送信先に処理するデータをブロードキャストする場合に、送信先の数だけ、それぞれのデータをコピーして生成する第2の振分ステップ、をさらに備えることを特徴とする付記1記載の伝票データ処理プログラム。
(付記6) 取得先から取得して送信先に送信される伝票データに要求される処理をコンピュータが実行する伝票処理方法において、
前記伝票データの取得先と、取得先からの伝票データに対して実行する複数の処理であるルールを対応付けた、伝票データ取得先・実行処理ステップ記憶部を基に、前記取得先に対応するルールを実行するタスクを生成するステップと、
前記タスクの実行時に、前記伝票データの取得先から1以上の伝票データを取得して1つのデータに集約するステップと、
集約されたデータを変換するとともに、その集約されたデータの内容を基に、宛先を決定するステップと、
決定された宛先に変換されたデータを送信するステップと、
前記集約、変換および宛先決定、送信のそれぞれのステップの処理の終了状態情報を記憶手段上の予め定められた位置に設定するステップと、
前記終了状態情報を設定するそれぞれのステップのうちの、いずれかのステップが終了し、その終了状態情報が正常終了であった場合に、そのステップで処理したデータについての情報を、そのステップの処理実行状態を記憶する処理実行状態記憶部から削除するとともに、
そのステップで処理したデータについての情報を、そのステップの次のステップの処理実行状態記憶部に追加するステップ、を備えることを特徴とする伝票データ処理方法。
(付記7) 前記複数の処理実行状態記憶部はそれぞれがキューであり、そのキューに格納された最も古いデータについての情報の実行状態が待ち状態であった場合にのみ、その最も古いデータについての情報に対応するデータをその処理ステップで実行することを特徴とする付記6記載の伝票データ処理方法。
(付記8) 前記伝票データの取得先を監視し、その取得先に新規に格納された伝票データについての情報を前記集約ステップに通知するステップ、をさらに備え、
通知された新規に格納された伝票データを取得先から取得して、前記集約ステップが実行されることを特徴とする付記6記載の伝票データ処理方法。
(付記9) 取得先から取得して送信先に送信される伝票データに要求される処理を実行する伝票処理装置において、
前記伝票データの取得先と、取得先からの伝票データに対して実行する複数の処理であるルールを対応付けた、伝票データ取得先・実行処理ステップ記憶部を基に、前記取得先に対応するルールを実行するタスクを生成し、かつ、実行する処理実行部を備え、
前記処理実行部は、前記タスクの実行時に、前記伝票データの取得先から1以上の伝票データを取得して1つのデータに集約するステップと、
集約されたデータを変換するとともに、その集約されたデータの内容を基に、宛先を決定するステップと、
決定された宛先に変換されたデータを送信するステップと、
前記集約、変換および宛先決定、送信のそれぞれのステップの処理の終了状態情報を記憶手段上の予め定められた位置に設定するステップを実行し、
前記終了状態情報を設定するそれぞれのステップの処理実行状態を記憶する複数の処理実行状態記憶部をさらに備え、
前記終了状態情報を設定するそれぞれのステップのうちの、いずれかのステップが終了し、その終了状態情報が正常終了であった場合に、そのステップで処理したデータについての情報を、そのステップの処理実行状態記憶部から削除するとともに、
そのステップで処理したデータについての情報を、そのステップの次のステップの処理実行状態記憶部に追加することを特徴とする伝票データ処理装置。
(付記10) 前記複数の処理実行状態記憶部はそれぞれがキューであり、そのキューに格納された最も古いデータについての情報の実行状態が待ち状態であった場合にのみ、前記処理実行部は、その最も古いデータについての情報に対応するデータをその処理ステップで実行することを特徴とする付記9記載の伝票データ処理装置。
(付記11) 前記伝票データの取得先を監視し、その取得先に新規に格納された伝票データについての情報を前記集約ステップに通知する監視部をさらに備え、
前記処理実行部は、通知された新規に格納された伝票データを取得先から取得して、前記集約ステップが実行されることを特徴とする付記9記載の伝票データ処理装置。
12 送信側システム
13 監視プロセス
14 定義情報記憶部
15 監視処理制御部
16 処理決定部
17 タスク
18 処理実行部
21 処理実行状態記憶部
31、32 入力キュー(送信側システムの伝票データ記憶部)
Claims (3)
- 取得先から取得して送信先へ送信される伝票データに要求される一連の複数の処理を1つのタスクとして実行するコンピュータのための伝票処理プログラムにおいて、
前記取得先の伝票データ記憶部から取得される伝票データについて前記一連の複数の処理のうちある処理が終了したことに応じて前記ある処理で処理された前記伝票データが前記ある処理の次の処理に引渡されながら、前記一連の複数の処理が実行される過程において、前記伝票データについて前記一連の複数の処理のうち最後の処理まで終了したか否かを判定し、
前記最後の処理まで終了した場合、いくつの処理を詰めて実行しているのかを示す実行中の多重度を1だけデクリメントし、
前記実行中の多重度が最大多重度より小さいか否かを判定し、
前記実行中の多重度が前記最大多重度より小さい場合、前記伝票データ記憶部に保持される未取得分の伝票データの件数が1件以上であるか否かを判定し、
前記未取得分の伝票データの件数が1件以上である場合、前記未取得分の伝票データのうち最大取得件数の伝票データの情報、又は前記未取得分の伝票データのうち前記最大取得件数を超えるグループの切れ目までの伝票データの情報を取得し、
取得した伝票データの情報を、前記一連の複数の処理のうち、1つ以上の伝票データを集約する処理である先頭の処理に通知するとともに、前記実行中の多重度を1だけインクリメントする、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする伝票処理プログラム。 - 前記コンピュータは、前記取得した伝票データの情報の件数が前記最大取得件数以上であるか否かを判定し、前記取得した伝票データの情報の件数が前記最大取得件数以上である場合、前記最後の処理まで終了したか否かを判定する処理以降の処理を繰り返すことを特徴とする請求項1記載の伝票処理プログラム。
- 取得先から取得して送信先へ送信される伝票データに要求される一連の複数の処理を1つのタスクとして実行する伝票処理装置において、
前記取得先の伝票データ記憶部から取得される伝票データについて前記一連の複数の処理のうちある処理が終了したことに応じて前記ある処理で処理された前記伝票データが前記ある処理の次の処理に引渡されながら、前記一連の複数の処理が実行される過程において、前記伝票データについて前記一連の複数の処理のうち最後の処理まで終了したか否かを判定し、前記最後の処理まで終了した場合、いくつの処理を詰めて実行しているのかを示す実行中の多重度を1だけデクリメントし、前記実行中の多重度が最大多重度より小さいか否かを判定し、前記実行中の多重度が前記最大多重度より小さい場合、前記伝票データ記憶部に保持される未取得分の伝票データの件数が1件以上であるか否かを判定し、前記未取得分の伝票データの件数が1件以上である場合、前記未取得分の伝票データのうち最大取得件数の伝票データの情報、又は前記未取得分の伝票データのうち前記最大取得件数を超えるグループの切れ目までの伝票データの情報を取得し、取得した伝票データの情報を出力するとともに、前記実行中の多重度を1だけインクリメントする手段と、
出力された伝票データの情報を、前記一連の複数の処理のうち、1つ以上の伝票データを集約する処理である先頭の処理に通知する手段と、
を備えることを特徴とする伝票処理装置。
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