JP5224110B2 - パワーサチュレータ - Google Patents

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Description

本発明は、動力源により連続駆動されるサチュレータであり、フロリデーションに供されるパワーサチュレータに関する。
従来よりフッ素がむし歯予防に役立つことが知られ、米国を始め多くの先進国では水道水に天然に含まれるフッ素を適正濃度となるように調整する手法(フロリデーション「Fluoridation」)が用いられている。
このフロリデーションによる水道水フッ化物イオン濃度の調整により口腔内健康に大きな効果を奏し、日本国内でもその普及が望まれている。
フロリデーションに用いられるサチュレータ(飽和装置)は、4%の理想的な飽和溶液を作り出す装置である。この装置により作られた飽和フッ化ナトリウム溶液は、小さなポンプによって浄水場設備に送られる。
かかる従来のサチュレータには、上昇方式 (アップフロー方式)、下降方式 (ダウンフロー方式 )、心室方式 (ベンチュリ方式) の三種類がある。
しかし、装置の原理は、軟水がフッ化ナトリウム(NaF)を含む大きな槽を少しずつ通り抜けることで飽和したフッ化ナトリウム溶液を作るものであり、溶液の生成速度が極めて遅く、数千人規模の人口にしか対応できないものであった。
http://www.f-take.com/09.HTM
解決しようとする問題点は、飽和溶液の生成速度が極めて遅い点である。
本発明は、飽和溶液の生成速度を向上するため、溶媒及び該溶媒に溶解させる物質の供給を受けて収容し攪拌部材の撹拌駆動により前記溶媒及び物質を撹拌する撹拌槽と、前記撹拌槽内の溶液を中間部の移行口から受け入れ且つ未溶解の物質を沈降させる分離槽と、前記撹拌槽及び分離槽の底部間に設けられ前記沈降した未溶解の物質を前記撹拌槽内底部側へ戻すための底部戻し口と、前記分離槽の上澄み液を回収する回収口とを備えたパワーサチュレータであって、前記分離槽は、前記撹拌槽の周囲を囲むように形成されたことを特徴とする。
本発明のサチュレータでは、溶媒及び該溶媒に溶解させる物質の供給を受けて収容し攪拌部材の撹拌駆動により前記溶媒及び物質を撹拌する撹拌槽と、前記撹拌槽内の溶液を中間部の移行口から受け入れ且つ未溶解の物質を沈降させる分離槽と、前記撹拌槽及び分離槽の底部間に設けられ前記沈降した未溶解の物質を前記撹拌槽内底部側へ戻すための底部戻し口と、前記分離槽の上澄み液を回収する回収口とを備えたパワーサチュレータであって、前記分離槽は、前記撹拌槽の周囲を囲むように形成された
このため、撹拌槽内での撹拌による溶解促進と分離槽内での未溶解の物質の沈降促進とにより、上澄み液として生成される飽和溶液を取り出すことができる。
飽和したフッ化ナトリウム溶液の生成速度を向上するという目的を、撹拌部材を備えた撹拌槽と未溶解の物質と飽和溶液とを分離する分離槽とにより実現した。
[パワーサチュレータ]
図1は、本発明の実施例1に係るパワーサチュレータの概略構成図である。
図1のように、パワーサチュレータ1は、飽和フッ化ナトリウム溶液を生成するものであり、撹拌槽3、分離槽5、底部戻し口7、及び回収口9を備えている。
前記撹拌槽3及び分離槽5は、共通の底壁11に内周壁13及び外周壁15を設けることで形成され、分離槽5が撹拌槽3の周囲を囲むようにして全体的に有底円筒状に形成されている。
撹拌槽3は、溶媒としての軟水及び溶媒に溶解させるべき物質としてのフッ化ナトリウムの粉末(乾燥フッ化ナトリウム)の連続的な供給を受けて収容し攪拌部材17の撹拌駆動により軟水及び乾燥フッ化ナトリウムを撹拌するものである。
撹拌槽3への軟水及び乾燥フッ化ナトリウムの連続的な供給は、水供給装置19及び自動フィーダ21により行われる。
水供給装置19は、水位差調節タンク23及びソフトナー25を備えている。水位差調節タンク23には、水供給管27及び連結管29の一端が接続されている。水供給管27の他端は撹拌槽3の上部に臨まされている。連結管29の他端は、ソフトナー25に接続されている。ソフトナー25は、水道31に接続されている。
従って、水道31からの水道水をソフトナー25により軟水化し、この軟水は、連結管29を介し水位差調節タンク23へ移送される。水位差調節タンク23からは、水供給管27を介し撹拌槽3の上部へ水位差を利用して一定速度で軟水を供給させることができる。
自動フィーダ21には、粉末供給管33の一端が接続され、粉末供給管33の他端は撹拌槽3の上部に臨まされている。
従って、自動フィーダ21に収容されているフッ化ナトリウムの粉末(乾燥フッ化ナトリウム)を、自動フィーダ21の駆動により粉末供給管33を介して撹拌槽3の上部へ一定速度で供給させることができる。
内周壁13には、中間部に移行口35が設けられている。移行口35は、周方向一定間隔で設けられた小穴或いはスリットなどで構成されている。内周壁13の内周側には、撹拌槽カバー37が取り付けられ、移送路38形成されている。この移送路38により移行口35が撹拌槽3の下部側に開口連通するように構成されている。
撹拌槽カバー37の下端内周側には、端部カバー40が間隔を空けて配置されている。端部カバー40は、撹拌槽カバー37或いは内周壁13に図示しないブラケットを介して取り付けられている。この端部カバー40は、撹拌槽3内の未溶解のフッ化ナトリウムが移送路38側へ移動するのを抑制するためのものである。
内周壁13には、上部に循環連通部39が設けられている。循環連通部39は、撹拌槽3の周方向所定間隔で複数設けられた小穴或いはスリットなどで構成されている。循環連通部39により分離槽5から撹拌槽3へ未飽和フッ化ナトリウム溶液を含む上澄み液を循環させることができる。
前記底部戻し口7は、内周壁13の下端に形成されている。底部戻し口7は、内周壁13の下端に周方向所定間隔で複数設けられた切欠で構成されている。なお、底部戻し口7を、小穴或いはスリットなどで構成することもできる。底部戻し口7により、分離槽5内で沈降した未溶解のフッ化ナトリウムを撹拌槽3内底部側へ戻すことができる。
前記内周壁13の下端に、ガイド壁43が周回状に形成されている。このガイド壁43は、端部カバー40の下端に対応する位置まで延びている。ガイド壁43により、底部戻し口7から撹拌槽3内へ戻る未溶解のフッ化ナトリウムを撹拌槽3の中心側へ案内し、底部戻し口7における乱流を抑制する。
前記撹拌部材17は、撹拌駆動により軟水及び乾燥フッ化ナトリウムを撹拌すると共に撹拌槽3内に上昇流及び旋回流を形成する。このため、撹拌部材17は、撹拌槽3の下部に備えられた主攪拌羽根45を備えている。
主攪拌羽根45は、上下を開放した中空の円筒部47の回りに傾斜した側翼49を備えたものである。円筒部47の下縁は、前記端部カバー40の上縁よりも若干上位に位置している。
この主攪拌羽根45は、円筒部47が撹拌槽3内の中心部に挿入された撹拌駆動軸51に径方向のスポーク状部材により取り付けられ、回転駆動可能となっている。撹拌駆動軸51は、電動モータ53により駆動され、この駆動により回転する主攪拌羽根45により撹拌槽3内に上昇流及び旋回流を形成する。
前記攪拌部材17には、主攪拌羽根45の下側に底部攪拌羽根59が設けられている。底部攪拌羽根59は、撹拌駆動軸51の下端に取り付けられ、複数枚の螺旋状の羽根部61により構成されている。底部攪拌羽根59は、撹拌駆動軸51の回転により未溶解のフッ化ナトリウムを前記底部戻し口7から撹拌槽3内底部側へ戻すための撹拌を行う。
前記分離槽5は、前記撹拌槽3内の過飽和フッ化ナトリウム溶液を含む溶液を中間部の移行口35から受け入れ且つ未溶解のフッ化ナトリウムを沈降させるものである。分離槽5には、上部から下部に渡る中間周壁として2枚の内外中間周壁63,65が内外周壁13,15と同心状に設けられている。これら内外中間周壁63,65により分離槽5内が循環槽67、予備静置槽69、静置槽71に分割されている。
内中間周壁63は、循環槽67及び予備静置槽69を上下部で連通させ、その上端は、循環連通部39よりも低く、内中間周壁63の下端は、外中間周壁65の下端よりも高く設定されている。
外中間周壁65は、静置槽71を前記循環槽67側に下部で連通させ、その上端は、循環連通部39よりも高く、外周壁15と同程度に設定されている。
循環槽67は、内中間周壁63の内周側に配置され、静置槽71は、外中間周壁65の外周側に配置され、予備静置槽69は、循環槽67及び静置槽71間に形成されている。
内外周壁13,15間の上端側には、循環槽67、予備静置槽69、及び静置槽71の上部を覆う天板72が設けられている。
前記分離槽5の底部に、傾斜ガイド部材73が内外周壁13,15間で周回状に設けられている。傾斜ガイド部材73は、前記撹拌槽3の底部側へ下降傾斜して分離槽5底部から未溶解のフッ化ナトリウムの移動をガイドするものである。傾斜ガイド部材73と内周壁13との間には、スペーサ75が介設されている。スペーサ75は、内周壁13の外周面に沿って所定間隔で複数備えられている。傾斜ガイド部材73の下端部77は、底部戻し口7内に差し込まれ、撹拌槽3内の底部に臨んでいる。
前記回収口9は、外周壁15に設けられ、分離槽5における静置槽71の上澄み液を連続回収するものである。回収口9は、循環連通部39よりも僅かに高い位置に形成されている。回収口9には、延長用のホース79が取り付けられている。
[4%飽和フッ化ナトリウム溶液の連続生成]
図2は、パワーサチュレータ1の動作説明図である。
図2において、白抜き矢印は、水、破線矢印は、フッ化ナトリウム粒子、実線矢印は、フッ化ナトリウム溶液を示す。
図1,図2において、装置の始動に際し、撹拌槽3及び分離槽5に飽和フッ化ナトリウム溶液を満たす。なお、始動に際し、飽和フッ化ナトリウム溶液に代えて軟水を撹拌槽3及び分離槽5に満たし、軟水から開始することも可能である。
次いで、乾燥フッ化ナトリウム及び軟水を撹拌槽3の上部から供給する。
乾燥フッ化ナトリウムは、自動フィーダ21の駆動により行われ、撹拌槽3に供給された乾燥フッ化ナトリウムは、撹拌槽3内底部側へ沈降する。このとき撹拌槽3内の液面は、乾燥フッ化ナトリウムの供給による粘度上昇で若干下降傾向となり、循環連通部39の下縁よりも下がる。
軟水の供給は、水供給装置19により行われる。水供給装置19は、前記のように水道水を軟水化し、水位差を利用して一定速度で撹拌槽3の上部から供給される。水道水を軟水化するのは、硬水であると、カルシウムCa、マグネシウムMgがフッ化物イオン(F)と結合し、濃度が下がるため、これを防止するためである。因みに、水道水が硬度50ppm以上のときは、軟水化する必要がある。
撹拌槽3において撹拌部材17の電動モータ53を始動させると、撹拌駆動軸51を介して主攪拌羽根45及び底部攪拌羽根59が回転する。
この回転により主攪拌羽根45が撹拌槽3内に上昇流及び旋回流を形成する。底部攪拌羽根59は、中心部側が上昇流となる渦流を形成する。
従って、撹拌槽3内の過飽和フッ化ナトリウム溶液を含む溶液は、主攪拌羽根45の回転により撹拌されると共に上昇流との衝突によりさらに撹拌される。
従って、供給された乾燥フッ化ナトリウム及び軟水は、既存の飽和フッ化ナトリウム溶液に混和すると共に、乾燥フッ化ナトリウムが次第に溶解する。この溶解により撹拌槽3では、飽和フッ化ナトリウム溶液が能動的に生成される。
ちなみに、飽和濃度4%理論値の3倍以上のフッ化ナトリウムが存在すると飽和溶液の生成が可能となる。
新たに供給された乾燥フッ化ナトリウム及び軟水により撹拌槽3内の増加分は、撹拌槽カバー37の下端から移送路38を上昇し、移行口35から循環槽67に至る。
循環槽67内では、未溶解のフッ化ナトリウムが沈降すると共に未飽和を含む溶液が循環連通部39から撹拌槽3内へ戻される。
撹拌槽3内へ戻された未飽和を含む溶液は、撹拌槽3内で再度撹拌作用を受け、撹拌槽3内の溶液が移行口35を通り再度循環槽67内へ移行する。撹拌槽3及び循環槽67間の溶液の循環を経て、循環槽67から予備静置槽69へ過飽和フッ化ナトリウム溶液が次第に移行する。
予備静置槽69内においては、多少の未溶解のフッ化ナトリウムが沈降し、未飽和フッ化ナトリウム溶液が上昇し上澄みとなる。予備静置槽69内の上澄みは、循環槽67側へ移動し、循環連通部39から撹拌槽3内へ戻される。
さらに、過飽和フッ化ナトリウム溶液が予備静置槽69から静置槽71側へ移行し、静置槽71での上澄み液として4%飽和フッ化ナトリウム溶液(4%NaF)に純化させることができる。
この4%飽和フッ化ナトリウム溶液は、静置槽71の回収口9からホース 79を介して連続的に取り出され、浄水場設備に送られる。
分離槽5内底部へ沈降した未溶解のフッ化ナトリウムは、傾斜ガイド部材73の傾斜により下降ガイドされ、底部戻し口7を通り撹拌槽3内へ戻される。このとき、底部攪拌羽根59の回転で形成される渦流により未溶解のフッ化ナトリウムが分離槽5内から撹拌槽3内へ積極的に引き込まれ、且つ渦流の上昇力により撹拌槽3内上部側へ移動し、前記撹拌により再度混和される。
[実施例の効果]
本発明実施例のサチュレータ1では、水及び乾燥フッ化ナトリウムの連続的な供給を受けて収容し主攪拌羽根45及び底部攪拌羽根59の撹拌駆動により水及び乾燥フッ化ナトリウムを撹拌する撹拌槽3と、前記撹拌槽3内の過飽和フッ化ナトリウム溶液を含む溶液を中間部の移行口35から受け入れ且つ未溶解のフッ化ナトリウムを沈降させる循環槽67及び予備静置槽69、静置槽71と、前記撹拌槽3及び循環槽67、予備静置槽69、静置槽71の底部間に設けられ前記沈降した未溶解のフッ化ナトリウムを撹拌槽3内底部側へ戻すための底部戻し口7と、前記静置槽71の上澄み液を連続回収する回収口9とを備えた。
このため、撹拌槽3内での撹拌による溶解促進と循環槽67及び予備静置槽69、静置槽71内での未溶解のフッ化ナトリウムの沈降促進とにより、上澄み液として連続生成される4%飽和フッ化ナトリウム溶液を大量且つ連続的に取り出すことができる。
このため、従来数千人規模でしか対応できなかった人口を、数千人〜数万人、さらには数十万人規模にまで拡大することができ、フロリデーションによる水道水フッ化物濃度の調整を大規模に実施させることができる。
さらに、中性のフッ化ナトリウム(NaF)を用いるため、安全管理が比較的容易で、より厳密な水道水基準にも容易に対応でき、我国水道水事業に、より適したシステムの提供ができる。
分離槽5は、撹拌槽3の周囲を囲むように形成された。このため、分離槽5及び撹拌槽3間での溶液の循環を容易且つ円滑に行わせることができる。
攪拌部材17は、撹拌駆動により前記撹拌槽3内に上下流及び旋回流を形成する。このため、軟水及び乾燥フッ化ナトリウムの混和を確実に行わせることができる。
撹拌部材17は、前記撹拌槽3の下部に備えられ、側翼49を付属させた主撹拌羽根45と底部攪拌羽根59とからなり、前記撹拌槽3内に挿入された電動モータ53により駆動される撹拌駆動軸51に取り付けられた。
このため、電動モータ53の回転制御により主撹拌羽根45及び底部攪拌羽根59の回転を適切に制御し、撹拌槽3内での混和をより的確に行わせることができる。
撹拌槽3の内面に、前記移行口35を撹拌槽3の下部側に連通開口させるための撹拌槽カバー37を設けた。
このため、撹拌槽3の下部側から循環槽67側へ混和の進んだ溶液を移行させることができる。
撹拌槽3及び分離槽5間に、循環連通部39を設けて分離槽5の上部に浮上する未飽和溶液と飽和フッ化ナトリウム溶液の一部を撹拌槽3へ循環させる。このため、分離槽5で未溶解のフッ化ナトリウムを沈降分離させ、分離槽5内の未飽和フッ化ナトリウム溶液を循環連通部39から撹拌槽3へ一部循環させることができ、4%飽和フッ化ナトリウム溶液(4%NaF)に純化させることが容易となる。
分離槽5の上部から下部に渡る内外中間周壁63,65を設け該分離槽5内を下部側が連通する内外の循環槽67、予備静置槽69、静置槽71に分割した。
このため、循環槽67で未溶解のフッ化ナトリウムを沈降分離させ、循環槽67内の上澄み液を循環連通部39から撹拌槽3へ循環させることができ、飽和に近づいた過飽和フッ化ナトリウム溶液を予備静置槽69、静置槽71へと順次移行させることができる。従って、4%飽和フッ化ナトリウム溶液(4%NaF)に純化させることが確実且つ容易となる。
分離槽5の底部に、前記撹拌槽3の底部側へ下降傾斜して未溶解のフッ化ナトリウムの移動をガイドする傾斜ガイド部材73を設けた。
このため、未溶解のフッ化ナトリウムを撹拌槽3へ確実に戻し、溶解を促進させることができる。
攪拌部材17は、前記未溶解のフッ化ナトリウムを前記底部戻し口7から撹拌槽3内底部側へ戻し、また撹拌槽3中央底部に集まるフッ化ナトリウムを上昇撹拌するための底部撹拌羽根59を備えた。
このため、未溶解のフッ化ナトリウムを撹拌槽3へより確実に戻し、溶解をより促進させることができる。
図3〜図10は、本発明の実施例2に係り、図3は、パワーサチュレータの概略構成図、図4は、撹拌羽根の配置を示す拡大図、図5は、撹拌羽根を中心として示す図4のV部の拡大図、図6は、撹拌羽根を示す断面図、図7は、攪拌羽根を示す平面図、図8は、短絡路の配置を示す拡大図、図9は、短絡路を示す図8のIX部の拡大図、図10は、パワーサチュレータの動作説明図である。
なお、基本的な構成は図1と同様であり、同一又は対応する構成部分には同符号又は同符号にAを付し、重複した説明は省略する。
図3のように、本実施例2のパワーサチュレータ1Aでは、撹拌槽3の底壁11にガイド山部81を設けると共に、撹拌部材17Aの構造を変更し、且つ移送路38の途中、及び循環槽67の下部に、短絡路83,85を設けた。
図3のように、前記ガイド山部81は、裁頭円錐形状に形成され、中心が撹拌部材17Aの回転中心と一致するように形成されている。
図4〜図7のように、前記撹拌部材17Aは、主撹拌羽根45A及び副攪拌羽根59Aを備えている。主撹拌羽根45A及び副攪拌羽根59Aは、螺旋状のスクリュウで構成されている。撹拌駆動軸51の下端に内円筒部47Aaが取り付けられ、内円筒部47Aaに主攪拌羽根45Aと副攪拌羽根59Aとが取り付けられている。
主攪拌羽根45Aの外周には、外円筒部47Abが取り付けられ、外円筒部47Abには、リング部87が設けられている。
図8,図9のように、前記短絡路83,85は、それぞれ周方向に所定間隔複数取り付けられている。短絡路83,85は、屈曲したパイプで形成されている。
図10のように、パワーサチュレータ1Aの基本的な動作は、図2のパワーサチュレータ1の動作と同様である。
一方、本実施例2では、底部戻し口7から撹拌槽3内に戻された未溶解のフッ化ナトリウムは、主撹拌羽根45Aの回転による旋回上昇流によりガイド山部81にガイドされつつ円滑に引き上げられ、主撹拌羽根45Aの回転により撹拌されると共に、主撹拌羽根45Aを過ぎて上昇すると副攪拌羽根59Aにより撹拌される。
撹拌部材17Aは、主撹拌羽根45Aによる撹拌と、副攪拌羽根59Aによる上部側の撹拌とを行わせることができる。従って、主撹拌羽根45A及び副攪拌羽根59Aにより、より効率の良い撹拌を行わせることができる。
撹拌部材17Aの回転時には、リング部87が一体に回転し、回転のぶれを規制してより確実な撹拌を行わせることができる。
移送路38を上昇する溶液中の未溶解粒子は、短絡路83近辺で下降し始める。この未溶解粒子は、短絡路83から循環路67側へ移行させることができる。このため、未溶解粒子を循環路67の下部側から底部戻し口7を介し撹拌槽3内へ円滑に戻すことができる。
循環槽67の下方では、底部戻し口7から撹拌槽3内への引き込み力により乱流が起ころうとする。この乱流は、静置槽71側の溶液に影響を及ぼし、静置槽71内のフッ化ナトリウム溶液の濃度を薄める恐れがある。
この場合、底部戻し口7から撹拌槽3内への引き込み力が作用したとき、短絡路85を介し循環槽67下部から予備静置槽69への溶液の移動を可能とし、循環槽67下部側での乱流が予備静置槽69まで波及することを抑制又は防止することができる。
従って、本実施例2でも、実施例1と同様な作用効果を奏することができる。また、本実施例では、主撹拌羽根45A及び副攪拌羽根59Aによる、より効率の良い撹拌、短絡路83を介した未溶解粒子の円滑な移動、短絡路85による乱流の抑制又は防止により、より効率よく4%飽和フッ化ナトリウム溶液の生成を行わせることができる。
図11〜図14は、本発明の実施例3に係り、図11は、パワーサチュレータの概略構成図、図12は、底部戻し口カバーの斜視図、図13は、底部戻し口カバーの断面図、図14は、パワーサチュレータの動作説明図である。
なお、基本的な構成は実施例2と同様であり、同一又は対応する構成部分には同符号又は同符号にBを付し、或いは同符号のAをBに代えて説明し、重複した説明は省略する。
図11のように、本実施例3のパワーサチュレータ1Bでは、内外中間周壁63,65B間に、補助中間壁89を配置し、循環槽67の及び静置槽71間に、予備静置槽として内外の上方移動予備静置槽69Ba及び下方移動予備静置槽69Bbを形成した。
上方移動予備静置槽69Baの下部側は、前記循環槽67の下部側に連通され、下方移動予備静置槽69Bbの上部側は、上方移動予備静置槽69Baの上部側に連通されている。下方移動予備静置槽69Bbの下部側は、静置槽71の下部側に連通されている。
補助中間壁89の下部89aは、内周側へ若干下降傾斜するように形成され、下降する未溶解のフッ化ナトリウム粒子を底部戻し口7側へガイドする構成となっている。
外中間周壁65Bは、下端部が傾斜ガイド部材73に近接するように形成され、下部側に開口65Baが設けられている。
本実施例3では、実施例2の短絡路83,85及びガイド壁43は、形成していない。
本実施例3では、実施例2のガイド山部81に代えて、撹拌槽3の底部に、前記未溶解の物質であるフッ化ナトリウム粒子を前記底部戻し口7から撹拌槽3内へ旋回上昇ガイドしつつ戻すための底部戻し口カバー91を設けた。底部戻し口カバー91は、底壁11に対して隙間を有して配置されている。
底部戻し口カバー91は、図12,図13のように、リング部93を備え、このリング部93は、内周壁13下部に嵌合固定されている。リング部93の下部に、整流部95を備え、その上側に底部固定翼97を備えている。
整流部95は、底部戻し口7から引き込まれた未溶解のフッ化ナトリウム粒子を旋回方向へ整流しながら内周側へガイドするものである。この整流部95は、複数の整流板99で構成され、整流板99は、内周側へ下降傾斜するように周方向へ連設されている。各整流板99間には、三角形状の開口101が形成され、撹拌部材17Bの旋回方向へ指向している。
底部固定翼97は、整流部95でガイドされた未溶解のフッ化ナトリウム粒子を旋回上昇ガイドするものである。この底部固定翼97は、リング部93の内周に周方向複数取り付けられ、中央に固定筒103を備えている。この各底部固定翼97は、整流板99の開口101からリング部93内へ移行したフッ化ナトリウム粒子を旋回且つ上方へガイドする。
パワーサチュレータ1Bの動作は、図14のようになっている。図14において、波線の破線矢印は、未飽和フッ化ナトリウム溶液、細線で挟まれた太線矢印は、過飽和フッ化ナトリウム溶液を示す。
本実施例3においても、基本的には、実施例1、実施例2と同様な作用効果を奏することができる。
一方、本実施例3において、飽和フッ化ナトリウム溶液は、循環槽67から上方移動予備静置槽69Baを上昇し、下方移動予備静置槽69Bbを下降して開口65Baから静置槽71へ移行する。
この結果、底部戻し口7における乱流をより確実に抑制し、静置機能を強化することができた。
なお、未溶解のフッ化ナトリウム粒子の沈降は、破線のように底部戻し口7側へ向かって行われる。
底部戻し口7から撹拌槽3内へ引き込まれたフッ化ナトリウム粒子は、整流部95により開口101から整流されつつリング部93内へ移行し、各底部固定翼97により、旋回且つ上方へガイドされる。
この結果、底部戻し口7においてフッ化ナトリウム粒子が撹拌槽3から循環槽67側へ逆流することを効率よく押さえることができた。
また、底部固定翼97により未溶解のフッ化ナトリウム粒子を底部戻し口7を介して循環槽67側から撹拌槽3へ引き込む力を強化できた。
さらに、底部固定翼97により撹拌槽3底部における溶液が上方に広がる渦を作ることになり、撹拌槽3から移送路38を通って循環槽67へ移行するより安定した溶液の流れを作ることができた。
図15、図16は、本発明の実施例4に係り、図15は、パワーサチュレータの概略構成図、図16は、パワーサチュレータの動作説明図である。
なお、基本的な構成は実施例3と同様であり、同一又は対応する構成部分には同符号又は同符号にCを付し、或いは同符号のBをCに代えて説明し、重複した説明は省略する。
図15のように、本実施例4のパワーサチュレータ1Cでは、底壁11Cに低部11Caを形成して撹拌槽3の下部に集積凹部3aを形成した。底部戻し口カバー91Cの固定筒103Cは、下端が延長され、この下端が集積凹部3a内に臨まされている。
従って、底部戻し口7から撹拌槽3内へ引き込まれたフッ化ナトリウム粒子は、実施例3と同様に整流部95Cにより開口101(図2,図13参照)から整流されつつリング部93内へ移行し、各底部固定翼97により、旋回且つ上方へガイドされる。
底部戻し口カバー91Cにおいて上方へガイドされなかったフッ化ナトリウム粒子は、図16のように、一端、集積凹部3a内に集積される。
傾斜ガイド部材73の上部には、多数の小孔を有する斜面カバー74が隙間をもって周回状に併設されている。
分離槽5から攪拌槽3へ引き込まれる力は、この傾斜ガイド部材73及び斜面カバー74間の隙間において作用し、上部への波及が抑制される。
一方、分離槽5底部に沈降した未溶解フッ化ナトリウム粒子は、斜面カバー74の小孔を通過し、斜面ガイド部材73と斜面カバー74との間の隙間を通り、底部戻し口7から攪拌槽3へスムーズに引き込まれることとなり、分離槽5底部での乱流を封ずることができる。
従って、本実施例においても、実施例3と同様な効果を奏することができ、且つ集積凹部3aを設けたことにより、整流部95Cでのフッ化ナトリウム粒子の集積と上方向への旋回運動がスムーズに行われ、循環槽67から攪拌槽3へ引き込む力がいっそう強化され、攪拌槽3底部における過飽和度をより容易に高めることができた。また、斜面カバー74を形成することにより分離槽5底部での乱流を確実に封ずることができた。
図17、図18は、本発明の実施例5に係り、図17は、パワーサチュレータの概略構成図、図18は、パワーサチュレータの動作説明図である。
なお、基本的な構成は実施例4と同様であり、同一又は対応する構成部分には同符号又は同符号にDを付し、或いは同符号のCをDに代えて説明し、重複した説明は省略する。
図17,図18のように、本実施例5のパワーサチュレータ1Dでは、分離槽5の上部から下部側に渡る中間周壁63を設け、該分離槽5内を内外の循環槽67、静置槽71に分割した。中間周壁63の下部63a側は、下側へ末広がりのテーパー形状に形成されている。
なお、本実施例では、内周壁13に前記循環連通部39に相当するものは形成されていない。このため、撹拌槽3及び分離槽5間に水位差がない状態でも、分離槽5から撹拌槽3へ溶液が逆流するのを防止できる。撹拌槽3及び分離槽5間で前者側が低くなる水位差ができ易くなる。
自動フィーダ21の粉末供給管33を、循環槽67の上部に接続している。したがって、溶媒である軟水は、水供給管27のメータリング・ポンプ27aの駆動で撹拌槽3へ連続的に供給されるが、物質であるフッ化ナトリウムの粉末(粒子)は、循環槽67へ供給される構成となっている。
フッ化ナトリウムの粉末を撹拌槽3側に供給すると、投入時サラサラしていたフッ化ナトリウムの粉末が長時間の稼働に伴い、ねばついた性状となり傾斜ガイド部材73上で固まる傾向があった。このような状態がさらに続くと循環回収の効率が低下する。
そこで、循環槽67からフッ化ナトリウムの粉末を投入したところ、サラサラした性状のまま、傾斜ガイド部材73表面を移動し、傾斜ガイド部材73の清掃さえ行わせることができた。常に新しいフッ化ナトリウムの粉末を循環槽67から投入するので、傾斜ガイド部材73は常に清掃される状態となり、長期の稼働が可能となる。
前記撹拌槽3の内面と攪拌槽カバー37との間には、周回形状の移行遅延カバー105a,105bが設けられている。この移行遅延カバー105a,105bは、撹拌槽3内から分離槽5の循環槽67への未溶解のフッ化ナトリウムの移行を遅延ガイドするものである。
この移行遅延カバー105a,105bの遅延ガイドにより、高い過飽和状態にある粒子は沈降し、移送路38内を上昇移行しづらく、移送路38内での回収、撹拌槽3側への循環が効率よく行われる。
前記循環槽67には、循環誘導カバー107が周回状に設けられ、移行口35から循環誘導カバー107の上部側にかけて粒子誘導スロープ108が設けられている。粒子誘導スロープ108は、内周壁13の外面を湾曲しながら半周し、たすき掛け状に一対設けられている。なお、図面では、たすき掛け状の一方のみ示している。
循環誘導カバー107は、供給された未溶解のフッ化ナトリウムの沈降を遅延ガイドするものである。
これら循環誘導カバー107及び粒子誘導スロープ108により、循環槽67に投入されたフッ化ナトリウムの粉末を循環槽67内全体に均一に分布させることができる。
前記静置槽71には、静置誘導カバー109a,109bが周回状に設けられている。この静置誘導カバー109a,109bは、循環槽67から移行した溶液の静置を促進させるものである。
この静置誘導カバー109a,109bによる溶液の静置促進により、静置槽71での上澄み液として4%飽和フッ化ナトリウム溶液(4%NaF)に確実に純化させることができる。
前記撹拌槽3の内面と攪拌槽カバー37の下端との間には、整流リング111が設けられている。この整流リング111は、外側のコイル111aと内心側のスクリュウ状のリボン111bとからなっている。
図19は、コイルの一部省略拡大平面図、図20は、リボンの一部省略拡大平面図である。前記撹拌駆動軸51Dの回転が時計回りであるところ、図19のように、外側のコイル111aの巻き方向は反時計回り、図20のように、内心側のリボン111bのねじれ方向は時計回りとなっている。
この撹拌駆動軸51Dの回転方向とコイル111aの巻き方向及びリボン111bのねじれ方向との関係により、移送路38内での粒子の沈降及び攪拌槽3内での上昇渦を的確に形成することができる。
なお、撹拌駆動軸51Dの回転方向を反時計回りに設定するときは、外側のコイル111aの巻き方向を時計回り、内心側のリボン111bのねじれ方向を反時計回りとするのがよい。
前記整流リング111の存在により、攪拌槽3底部における活発な回転攪拌の動きを生かした上で、その動きが移送路38へ直接伝わることがないようにした。また移送路38の直下、すなわち整流リング111の内部では、過飽和度の高い状態を作ることができた。
こうして、整流リング111を通り抜けてきた溶液は飽和溶液により近いものとなり、また高い過飽和状態にある粒子は沈降し、移送路38内を上昇移行しづらく、移送路38内での回収、撹拌槽3側への循環が効率よく行われる。
前記撹拌槽3の上部側内周面に、分散リング113が周回状に設けられている。この分散リング113は、集中供給された軟水を周方向に分散させるものであり、断面が細い樋状に形成されている。
水供給管27により注水されると分散リング113に受け入れられ、分散リング113の毛細管現象により直ちに周囲均一に分布する。水供給管27により注水が継続されると分散リング113の全周で均等に溢れ、撹拌槽3上部に分散供給される。
この分散供給により、撹拌槽3の液面上部における結晶化が全体的に防止又は抑制することができる。
前記攪拌部材17Dは、撹拌駆動軸51Dに主撹拌羽根45Da,45Dbと副撹拌羽根59Dと回転ポンプ115が取り付けられたものである。
図21は、撹拌駆動軸と主撹拌羽根及び副撹拌羽根との関係を示す要部拡大斜視図である。
撹拌駆動軸51Dは、中空に形成されて内部を溶液が上昇可能であり、前記撹拌槽3の中心部に上下に沿って配置されている。撹拌駆動軸51Dの下端部には、図21のように、切欠51Daが形成され、溶液を取り込み易いようにしている。
主撹拌羽根45Da,45Dbは、同一形状に形成され、図21において主撹拌羽根45Daを代表して説明すると、主撹拌羽根45Daは、複数枚の羽根部45Daaの外周を円筒部45Dabで覆ったものである。これら主撹拌羽根45Da,45Dbは、撹拌駆動軸51Dと共に回転しながら溶液を撹拌駆動軸51Dに沿って上昇させ、撹拌槽3内に対流を作る。
副撹拌羽根59Dは、主撹拌羽根45Da,45Dbによる上昇流に対向しこれに衝突させる下降流を形成する。この上昇流及び下降流の衝突によって、一方向の対流に比較すると攪拌効率の向上を図ることができる。
回転ポンプ115は、ケース115a内部に放射方向の複数枚の羽根115bが設けられ、ケース115aの底部外周側に吐出口115cが設けられたものである。
この回転ポンプ115は撹拌駆動軸51Dと共に回転し、羽根115bの回転による遠心力でケース115a内部の溶液が外周側へ移動し、吐出口115cから撹拌槽3の下方へ向けて吐出放射される。この吐出によりケース115a内部の圧力が低下し、撹拌駆動軸51Dの下端から溶液が引き込まれ、上昇してケース115a内部側へ移動する。
すなわち、回転ポンプ115,主撹拌羽根45Da,45Db,副撹拌羽根59Dにより撹拌槽3内に溶液の対流が形成されると共に撹拌を促進させることができる。
特に、攪拌槽3の最下部に近いところ(撹拌駆動軸51Dの最下端)から最上部側まで未溶解の粒子を持ち上げる対流を生じさせるから、攪拌槽3内の攪拌の効率を高めることができる。
前記撹拌槽3の底部には、テーパー筒形状の延長カバー117が設けられ、延長カバー117には、複数の孔117aが設けられている。この延長カバー117は、前記分離槽5から底部戻し口7を経て撹拌槽3内へ戻された溶液を前記撹拌駆動軸51Dの下部側へガイドするものであり、底蓋119により内周壁13に支持されている。
底蓋119上面には、堤部119aが渦巻き形状に形成されている。
ここで、底蓋119の内側空間において、回転ポンプ115及び主撹拌羽根45Da,45Dbにより中央上方に引き上げられる力が働いている。一方、フッ化ナトリウムの粒子には、周辺に放散する方向の遠心力と下方に沈澱する方向の重力が働いている。
このことより、沈澱粒子の回収循環を効率よく行うためには、中央上方へ引き上げる力を生かしたまま、遠心力と重力による動きを抑制することが必要となる。
遠心力による粒子の放散は底蓋119によって止められ、また底蓋119に付属している堤部119aとテーパ形状の延長カバー117(孔117a付き)によって下方への沈降が抑制される。よって、沈澱粒子を回収循環する機能を強化することができる。
さらに、延長カバー117の下端が末広がりで、それを上から取り囲むように傾斜ガイド部材73の下端部77Dが突出傾斜しているので、低部11Da側から傾斜ガイド部材73方向への吹き出しを防止又は抑制することができる。
その他本実施例においても、実施例4と同様な作用効果を奏することができる。
図22は、変形例の粒子誘導スロープ108を設けたパワーサチュレータの概略構成図である。
この図22のパワーサチュレータ1Dの粒子誘導スロープ108は、図17のたすき掛けに対し、移行口35から循環誘導カバー107にかけて内周壁13の外面に螺旋状に設けられたものである。粒子誘導スロープ108の螺旋の巻き方向は、撹拌駆動軸51Dの回転方向となっており、移行口35から循環誘導カバー107上へ粒子をより誘導し易くしている。
[その他]
循環槽67、予備静置槽69、静置槽71は、分離槽5内を内外周壁63,65により分割形成するものに限らず、撹拌槽の外周に循環槽を形成し、循環槽の外周に予備静置槽を形成し、予備静置槽の外周に静置槽を形成する構造にすることもできる。
予備静置槽69を省略することもできる。
撹拌部材17は、撹拌槽3内でフッ化ナトリウムを溶解させることができれば良く、攪拌羽根の形状は任意である。また、撹拌混和ができるもので有れば、上下一対配置しても良い。
撹拌部材による撹拌槽3内の溶液の流れを、対流状態に設定することもできる。
溶媒及び該溶媒に溶解させる物質として、水及びフッ化ナトリウム以外のものも適用することができる。
移行遅延カバー105、循環誘導カバー107、静置誘導カバー109、整流リング111、分散リング113は、実施例1〜4に設けることもできる。
フッ化ナトリウムの粉末を循環槽67へ供給する構成は、実施例1〜4に適用することもできる。
パワーサチュレータの概略構成図である(実施例1)。 パワーサチュレータの動作を示す説明図である(実施例1)。 パワーサチュレータの概略構成図である(実施例2)。 撹拌羽根の配置を示す拡大図である(実施例2)。 撹拌羽根を中心として示す図4のV部の拡大図である(実施例2)。 撹拌羽根を示す断面図である(実施例2)。 攪拌羽根を示す平面図である(実施例2)。 短絡路の配置を示す拡大図である(実施例2)。 短絡路を示す図8のIX部の拡大図である(実施例2)。 パワーサチュレータの動作説明図である(実施例2)。 パワーサチュレータの概略構成図である(実施例3)。 底部戻し口カバーの斜視図である(実施例3)。 底部戻し口カバーの断面図である(実施例3)。 パワーサチュレータの動作説明図である(実施例3)。 パワーサチュレータの概略構成図である(実施例4)。 パワーサチュレータの動作説明図である(実施例4)。 パワーサチュレータの概略構成図である。(実施例5) パワーサチュレータの動作説明図である。(実施例5) コイルの一部省略拡大平面図である。(実施例5) リボンの一部省略拡大平面図である。(実施例5) 撹拌駆動軸と主撹拌羽根及び副撹拌羽根との関係を示す要部拡大斜視図である。(実施例5) 変形例に係る粒子誘導スロープを設けたパワーサチュレータの概略構成図である。(実施例5)
符号の説明
1,1A,1B,1C,1D パワーサチュレータ
3 撹拌槽
5 分離槽
7 底部戻し口
9 回収口
17,17A,17B,17C,17D 撹拌部材
45,45A,45B,45C,45Da,45Db 主撹拌羽根
51 撹拌駆動軸
53 電動モータ
59 底部攪拌羽根
59A,59B,59C,59D 副攪拌羽根
63 内中間周壁
65 外中間周壁
67 循環槽
69 予備静置槽
69Ba,69Ca 上方移動予備静置槽
69Bb,69Cb 下方移動予備静置槽
71 静置槽
73 傾斜ガイド部材
74 斜面カバー
89 補助中間壁
91,91C 底部戻し口カバー
105 移行遅延カバー
107 循環誘導カバー
109 静置誘導カバー
111 整流リング
113 分散リング
115 回転ポンプ
117 延長カバー

Claims (18)

  1. 溶媒及び該溶媒に溶解させる物質の供給を受けて収容し攪拌部材の撹拌駆動により前記溶媒及び物質を撹拌する撹拌槽と、
    前記撹拌槽内の溶液を中間部の移行口から受け入れ且つ未溶解の物質を沈降させる分離槽と、
    前記撹拌槽及び分離槽の底部間に設けられ前記沈降した未溶解の物質を前記撹拌槽内底部側へ戻すための底部戻し口と、
    前記分離槽の上澄み液を回収する回収口と、
    を備えたパワーサチュレータであって、
    前記分離槽は、前記撹拌槽の周囲を囲むように形成された、
    ことを特徴とするパワーサチュレータ。
  2. 請求項記載のパワーサチュレータであって、
    前記攪拌部材は、前記撹拌駆動により前記撹拌槽内に上下流及び旋回流を形成する、
    ことを特徴とするパワーサチュレータ。
  3. 請求項記載のパワーサチュレータであって、
    前記撹拌部材は、前記撹拌槽の下部に備えられ上昇流及び旋回流を形成する攪拌羽根を備えた、
    ことを特徴とするパワーサチュレータ。
  4. 請求項記載のパワーサチュレータであって、
    前記攪拌羽根は、前記撹拌槽内に上部から挿入され撹拌槽外の電動モータにより駆動される撹拌駆動軸に取り付けられた、
    ことを特徴とするパワーサチュレータ。
  5. 請求項1〜の何れか1項に記載のパワーサチュレータであって、
    前記撹拌槽の内面に、前記移行口を撹拌槽の下部側に連通開口させるための撹拌槽カバーを設けた、
    ことを特徴とするパワーサチュレータ。
  6. 請求項1〜の何れか1項に記載のパワーサチュレータであって、
    前記分離槽の上部から下部に渡る中間周壁を設け該分離槽内を少なくとも下部側が連通する内外の循環槽及び静置槽に分割する、
    ことを特徴とするパワーサチュレータ。
  7. 請求項記載のパワーサチュレータであって、
    前記中間周壁は、前記循環槽及び静置槽を上下部で連通させる内中間周壁と前記静置槽を前記循環槽側に下部で連通させる外中間周壁とからなり、
    前記循環槽を、前記内中間周壁の内周側に配置すると共に、前記静置槽を、前記外中間周壁の外周側に配置し、
    前記循環槽及び静置槽間に、予備静置槽を設けた、
    ことを特徴とするパワーサチュレータ。
  8. 請求項記載のパワーサチュレータであって、
    前記内外中間周壁間に、補助中間壁を配置して前記予備静置槽を内外の上方移動予備静置槽及び下方移動予備静置槽とし、
    前記上方移動予備静置槽の下部側を、前記循環槽の下部側に連通させ、
    前記下方移動予備静置槽の上部側を上方移動予備静置槽の上部側に連通させると共に同下部を静置槽の下部側に連通させた、
    ことを特徴とするパワーサチュレータ。
  9. 請求項1〜の何れか1項に記載のパワーサチュレータであって、
    前記分離槽の底部に、前記撹拌槽の底部側へ下降傾斜して未溶解の物質の移動をガイドする傾斜ガイド部材を設けた、
    ことを特徴とするパワーサチュレータ。
  10. 請求項1〜の何れか1項に記載のパワーサチュレータであって、
    前記攪拌部材は、前記未溶解の物質を前記底部戻し口から撹拌槽内底部側へ戻すための撹拌を行う底部撹拌羽根を備えた、
    ことを特徴とするパワーサチュレータ。
  11. 請求項1〜10の何れか1項に記載のパワーサチュレータであって、
    前記溶媒及び物質を、前記撹拌槽に連続的に供給し、
    前記回収口から前記分離槽の上澄み液を連続的に回収する、
    ことを特徴とするパワーサチュレータ。
  12. 請求項記載のパワーサチュレータであって、
    前記溶媒を、前記撹拌槽に連続的に供給すると共に、前記物質を、前記循環槽に供給し、
    前記回収口から前記分離槽の上澄み液を連続的に回収する、
    ことを特徴とするパワーサチュレータ。
  13. 請求項記載のパワーサチュレータであって、
    前記撹拌槽の内面と攪拌槽カバーとの間に、撹拌槽内から分離槽への未溶解の物質の移行を遅延ガイドする移行遅延カバーを設けた、
    ことを特徴とするパワーサチュレータ。
  14. 請求項12又は13記載のパワーサチュレータであって、
    前記循環槽に、前記供給された物質の沈降を遅延ガイドする循環誘導カバーを設けた、
    ことを特徴とするパワーサチュレータ。
  15. 請求項1214の何れか1項に記載のパワーサチュレータであって、
    前記静置槽に、循環槽から移行した溶液の静置を促進させる静置誘導カバーを設けた、
    ことを特徴とするパワーサチュレータ。
  16. 請求項12記載のパワーサチュレータであって、
    前記撹拌槽の上部側内面に、集中供給された溶媒を周方向に分散させる分散リングを設けた、
    ことを特徴とするパワーサチュレータ。
  17. 請求項記載のパワーサチュレータであって、
    前記攪拌部材は、前記撹拌槽の中心部に上下に沿って配置された中空の撹拌駆動軸と、この撹拌駆動軸の上部側に取り付けられ撹拌駆動軸の下端から吸い込ませた前記溶媒及び物質を前記撹拌槽の上部側へ吐き出す回転ポンプと、前記撹拌駆動軸の下部側に取り付けられ上昇流を形成する主撹拌羽根と、前記撹拌駆動軸の上部側に取り付けられ前記上昇流に衝突させる下降流を形成する副撹拌羽根とを備えた、
    ことを特徴とするパワーサチュレータ。
  18. 請求項1〜17の何れか1項に記載のパワーサチュレータであって、
    前記溶媒は、軟水であり、
    前記物質は、フッ化ナトリウムである、
    ことを特徴とするパワーサチュレータ。
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